JP2014069400A - ポリエチレン被覆鋼材、及びエポキシ樹脂プライマー層形成材料 - Google Patents

ポリエチレン被覆鋼材、及びエポキシ樹脂プライマー層形成材料 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼材に防食層としてポリエチレン樹脂層が被覆されているポリエチレン被覆鋼材の耐陰極剥離性を向上させる。
【解決手段】鋼材上に、少なくともエポキシ樹脂プライマー層と、接着性ポリエチレン樹脂層と、ポリエチレン樹脂層とをこの順で有するポリエチレン被覆鋼材における、エポキシ樹脂プライマー層を、エポキシ樹脂及び硬化剤の合計100質量部に対して、粘土鉱物を10〜100質量部、及びエポキシ基を有するシランカップリング剤を粘土鉱物100質量部に対して5〜40質量部含有するプライマー層形成材料を硬化させてなる層にする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエチレン被覆鋼材、及び当該ポリエチレン被覆鋼材の製造に用いるエポキシ樹脂プライマー層形成材料に関する。
鋼材に防食層としてポリエチレン樹脂層が被覆されているポリエチレン被覆鋼材は、防食性に優れていることから、ガス用、水道用、ケーブル保護用、パイプライン用などの各種配管や、土木用途の鋼管杭など広範囲に使用されている。
ポリエチレン被覆鋼材は、特に海底や地下へ埋設される用途への適用が増えている。その場合、電気防食が併用されることが多い。電気防食の効果で鋼は防食されるが、一方で一旦被覆が損傷されると、ポリエチレン層が鋼材との界面から剥離する問題が生じる。この剥離は陰極剥離として知られている。
この陰極剥離を抑制する方法として、クロメート処理が有効であることが知られている。例えば、特許文献1には、鋼材の表面にクロメート層を有するクロメート処理鋼材上に、エポキシプライマー層、無水マレイン酸変性ポリオレフィン層およびポリオレフィン層を順次積層した樹脂被覆重防食鋼材が開示されている。
また特許文献2には鋼材の表面をクロメート処理し、その上に特定のエポキシプライマーを適用することが示されている。
上記クロメート処理は、有機被覆材の下地処理として、広く使用されてきた。しかし、近年では、環境上の懸念から使用が控えられている。そのため、現在は、クロメート処理を施さない、例えば、ノンクロメート処理を施して、耐食性に優れた有機被覆鋼材を得るための技術が求められている。
例えば、特許文献3には、ノンクロメート処理を施して、耐食性に優れた有機被覆鋼板を得る技術が記載されている。しかし、上記ノンクロメート処理は、めっき鋼板の表面に施されるものであり、鋼材表面に直接施されるものではないため、上記ノンクロメート処理は陰極剥離を抑制するための処理ではない。
特許文献4には、鋼材上に粘土膜層を形成することで、酸素透過を抑制して陰極剥離を抑制させる例が開示されている。しかし、粘土膜層はもろく剥離しやすいため、耐久性に問題がある。さらに、粘土膜層形成には粘土鉱物の水分散液を使用しなければならないため、特許文献4に記載の技術は、粘土膜層形成のために、粘土膜層を形成しようとする鋼材表面を水平にし、そこに水分散液を塗布し、長時間静置して粘土鉱物を沈積させ、さらに長時間乾燥する必要があり、工業的には応用が非常に困難である。
特開2005−35061号公報 特開2000−190422号公報 特開2011−111638号公報 特開2008−229998号公報
本発明は、かかる事情に鑑み、ポリエチレン被覆鋼材の耐陰極剥離性を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するための手段は下記の通りである。
発明者らは、エポキシ樹脂、硬化剤、粘土鉱物およびシランカップリング剤を、特定量含有するプライマー層形成材料(硬化前のプライマー液)を用いて鋼材表面に形成されたエポキシ樹脂プライマー層(本明細書において、「プライマー層」という場合がある)が、上記陰極剥離を防止するのに有効であることを見出した。
上記の通り、粘土鉱物を主原料とする粘土膜層は、ガスバリア性に優れるが、もろく剥離しやすいため、耐久性に問題がある。しかし、本発明ではプライマー層形成材料が粘土鉱物を含むものの、上記粘土膜層のように、プライマー層が脆く剥離しやすくなる問題は生じない。これは、粘土鉱物とシランカップリング剤が結合する結果、シランカップリング剤を介して粘土鉱物同士が間接的に結合し、さらに、シランカップリング剤が粘土鉱物と結合すると共に硬化剤が有する官能基とも反応して結合することで、粘土鉱物とエポキシ樹脂が間接的に結合するためプライマー層が脆くなくなると推測される。また、シランカップリング剤は鋼材表面に存在する水酸基と反応して、プライマー層と鋼材との間に接着結合を生成することでプライマー層の密着性向上に寄与すると推測される。
本発明は上記知見に基づくものであり、以下の特徴を有する。
鋼材上に、少なくともエポキシ樹脂プライマー層と、接着性ポリエチレン樹脂層と、ポリエチレン樹脂層とを鋼材側からこの順で有し、前記エポキシ樹脂プライマー層は、エポキシ樹脂及び硬化剤の合計100質量部に対して粘土鉱物を10〜100質量部、及びエポキシ基を有するシランカップリング剤を前記粘土鉱物100質量部に対して5〜40質量部含有するプライマー層形成材料を硬化させてなる層であることを特徴とするポリエチレン被覆鋼材。
本発明のポリエチレン被覆鋼材において、前記粘土鉱物はモンモリロナイトの精製物及び/又はスメクタイトの精製物であることが好ましい。
鋼材上にエポキシ樹脂プライマー層を形成するためのエポキシ樹脂プライマー層形成材料であって、エポキシ樹脂及び硬化剤の合計100質量部に対して、粘土鉱物を10〜100質量部含有し、エポキシ基を有するシランカップリング剤を前記粘土鉱物100質量部に対して5〜40質量部含有することを特徴とするエポキシ樹脂プライマー層形成材料。
粘土鉱物およびシランカップリング剤を含有するエポキシ樹脂プライマー層、接着性ポリエチレン樹脂層及びポリエチレン樹脂層を順に鋼材の上に形成してなるポリエチレン被覆層は、特許文献4に示した粘土膜層に比べて強固であるため容易に剥離しがたく、さらに電気防食が併用された場合においてのエポキシ樹脂プライマー層の接着劣化による陰極剥離をクロメート処理と同程度に抑制することができる。このように、本発明のポリエチレン被覆鋼材は、環境上の懸念から使用を控えられているクロメートを用いることなく、優れた耐陰極剥離性を有しているため、特に海底や地下への埋設用途に好適である。
本発明について、以下に詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されない。
本発明のポリエチレン被覆鋼材は、鋼材上に少なくとも、エポキシ樹脂プライマー層(プライマー層)と、接着性ポリエチレン樹脂層と、ポリエチレン樹脂層とをこの順で有する。以下、鋼材、プライマー層、接着性ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層について説明する。
<鋼材>
本発明においては、鋼材の種類は特に限定されず、普通鋼またはNi、Cu、Cr、Mo、Mg、Al、Ti、W、Sbなどの元素を添加した合金鋼のいずれも使用可能である。また、鋼材の形状も特に限定されず、形鋼、鋼板、棒鋼、鋼管杭、鋼矢板、鋼管等のいずれも鋼材として使用可能である。
屋外、特に地中や海水中で使用される鋼材は、通常、電気防食がなされているため、被覆に傷などが発生し、鋼露出部分が一旦できると、陰極剥離の問題が生じやすい。しかし、本発明のポリエチレン被覆鋼材であれば、クロメート処理剤を用いた場合と同程度に陰極剥離の問題を抑えることができる。「屋外、特に地中や海水中で使用される鋼材」としては、例えば、ガス用、水道用、ケーブル保護用、パイプライン用などの各種配管用に用いられる鋼管や、土木用途に用いられる鋼管杭等が挙げられる。
また、本発明においては、鋼材表面のスケールや汚染物などを除去するために、サンドブラスト処理、スチールグリッドブラスト処理やアルカリ脱脂、酸洗処理などが施された鋼材を用いることが好ましい。
<エポキシ樹脂プライマー層>
プライマー層は、エポキシ樹脂及び硬化剤の合計100質量部に対して、粘土鉱物を10〜100質量部含有し、エポキシ基を有するシランカップリング剤を粘土鉱物100質量部に対して5〜40質量部含有するプライマー層形成材料を硬化させてなる層である。
ここで、エポキシ樹脂及び硬化剤の合計とは、硬化した際に硬化皮膜を主に形成するエポキシ樹脂と硬化剤のことである。
以下、エポキシ樹脂、硬化剤、粘土鉱物、シランカップリング剤、その他の成分について順に説明する。
エポキシ樹脂とは、1分子中にエポキシ基を2以上有するものであればよく、その種類は特に限定されない。エポキシ樹脂として、例えば、ビスフェノールAやビスフェノールFなどのポリフェノール化合物とエピハロヒドリンとの反応により得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、その他のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環族エポキシ樹脂、これらのエポキシ樹脂をアルキルフェノール及び/又は脂肪酸によって変性してなる変性エポキシ樹脂、フェノールノボラック型樹脂又はアルキルフェノールノボラック型樹脂とエピクロルヒドリンとを反応させてなるノボラック型エポキシ樹脂などを挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、ビスフェノール類のグリシジルエーテルである所謂ビスフェノール型エポキシ樹脂の使用が好ましい。
硬化剤の種類も特に限定されず、例えば、ポリアミンやその変性物などのアミン系硬化剤を好ましく使用することができる。アミン系硬化剤としては、例えば、脂肪族ポリアミン類、脂環族ポリアミン類、芳香族ポリアミン類、これらポリアミン類のマイケル付加物やエポキシ樹脂アダクト物、マンニッヒ付加物等、さらにはケチミン、ポリアミド、ポリアミドアミン、脂肪酸とポリアミンとの反応物やダイマ−酸とポリアミンとの反応物等が挙げられるが、脂肪族ポリアミンもしくはその変性物が好ましい。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
エポキシ樹脂と硬化剤の配合量は、それぞれがほぼ過不足なく反応して硬化するような量とすればよく、具体的には、エポキシ基のモル数と硬化剤の活性水素のモル数の比が1.0:0.8から1.0:1.2になるように配合されていればよい。硬化剤の配合量は通常、エポキシ樹脂100質量部に対して10〜100質量部である。
粘土鉱物はプライマー層のガスバリア性を高め、ポリエチレン被覆鋼板の耐陰極剥離性を向上させる。
粘土鉱物の種類は特に限定されないが、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、スメクタイト、イライト、グローコナイト、クロライト、ゼオライト、カオリナイトなどを用いることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
特に、粘土鉱物を人工的に精製した精製物が、不純物を含まないことから望ましい。また、本発明では、精製物として市販されているものを使用してもよい。本発明においては、人工的に精製されたモンモリロナイトや同じく人工的に精製されたスメクタイトを使用することが特に好ましい。
また、本発明においては、陰極剥離性をさらに向上させる観点から、表面に水酸基を有する粘土鉱物を好ましく使用することができる。粘土鉱物の表面の水酸基は、シランカップリング剤と結合しやすく、プライマー層がより強固な膜になるため、陰極剥離性が顕著に向上すると考えられる。
粘土鉱物の配合量は、エポキシ樹脂及び硬化剤の合計100質量部に対して、10〜100質量部である。10質量部未満であると十分なガスバリア性が得られず、耐陰極剥離性向上の効果が不十分になる。100質量部を超えるとプライマー層がもろくなり、耐陰極剥離性が不十分になる。
シランカップリング剤は、本発明においては、有機官能基としてエポキシ基を有するシランカップリング剤を使用する。エポキシ基を有するシランカップリング剤は、上記硬化剤との反応性に優れているからである。エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらのエポキシ基含有シランカップリング剤は、いずれも加水分解によりシラノール基を複数有する点でも好ましい。シラノール基を複数有するシランカップリング剤であれば、シランカップリング剤を介して粘土鉱物間が間接的に結合したり、あるいはシランカップリング剤と鋼材が結合したり、シランカップリング剤を介して上記エポキシ樹脂間が間接的に結合したりして、架橋構造が密に形成される結果、鋼材表面上にプライマー層を強固に固定する固定効果を期待できる。
シランカップリング剤の配合量は、粘土鉱物100質量部に対して、5〜40質量部である。配合量が5質量部を下回ると上記の種々の結合効果が発現せず、40質量部を超えると多数のシランカップリング剤同士が自己縮合反応するため、エポキシ樹脂、粘土鉱物、鋼間の結合もしくは、エポキシ樹脂同士、粘土鉱物同士の間の結合の数が少なくなり、結合がかえって弱くなるなど弊害をきたす。また、硬化前のプライマー液の安定性が損なわれるなどの悪影響もある。なお、本発明においては、1種類のシランカップリング剤を使用する以外に、2種以上のシランカップリング剤を組み合わせて使用してもよい。
プライマー層形成材料には、本発明の効果を害さない範囲で、上記必須成分以外のその他の成分を含有してもよい。
その他の成分として、シリカ、酸化チタンなどの顔料、りん酸アルミニウム、ポリりん酸アルミニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム、ジルコンフッ化アンモニウム、及びメタバナジン酸アンモニウムなどの防錆顔料、反応性希釈剤などが挙げられるが、これらの成分の配合量はプライマー層形成材料中に50質量%未満であることが好ましい。
続いて、プライマー層の形成方法について説明する。先ず、エポキシ樹脂、粘土鉱物、必要に応じて配合するその他の成分を所定の配合比で混合する。混合後、シランカップリング剤を添加して、さらに混合する。シランカップリング剤添加後の混合における混合時間は特に限定されないが、通常、30分〜1時間30分である。
次いで、硬化剤が所定の配合割合になるように、混合物に添加してプライマー層形成材料を得る。
次いで、このプライマー層形成材料を鋼材表面に付着させる。付着させる方法は特に限定されず、スプレー塗布、ロール塗布、刷毛塗り、しごき塗布等が挙げられる。プライマー層形成材料の付着量は特に限定されないが、プライマー層の厚みが10〜70μmになるような付着量に設定することが一般的である。
次いで、加熱して付着したプライマー層形成材料を硬化させ、鋼材上にプライマー層を形成する。加熱温度は特に限定されないが、一般的に、100〜250℃である。また、加熱方法も特に限定されず、高周波誘導加熱、遠赤外線加熱、ガス加熱等のいずれの方法も採用可能である。
<接着性ポリエチレン樹脂層>
プライマー層とポリエチレン樹脂層との間に接着性ポリエチレン樹脂層を形成する。接着性ポリエチレン樹脂層を有することで、ポリエチレン樹脂層とプライマー層とが非常に強く密着し、ポリエチレン樹脂層とプライマー層との間で剥離する問題はほとんど生じなくなる。
接着性ポリエチレン樹脂層は、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂をマレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸またはその酸無水物で変性したもの、あるいはその変性物をポリオレフィン樹脂で適宜希釈したもの等であり、従来より公知の変性ポリエチレン樹脂である。
本発明において、接着性ポリエチレン樹脂層の厚みは特に限定されないが、通常、0.1〜1mmであり、より一般的には0.3〜0.8mmである。
<ポリエチレン樹脂層>
ポリエチレン樹脂層は、ポリエチレン樹脂を必須成分として含む層である。ポリエチレン樹脂の種類は特に限定されず、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれも使用可能である。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリエチレン樹脂層中のポリエチレン樹脂の配合量は特に限定されない。例えば、90〜100質量%であることが好ましい。
ポリエチレン樹脂層は、本発明の効果を害さない範囲で、その他の樹脂、安定剤、酸化防止剤、顔料、結晶核剤、強化剤等を含有してもよい。
プライマー層上に、接着性ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層を形成する方法は特に限定されず従来公知の方法を適用できるが、例えば、押出被覆法を採用できる。
押出被覆法で形成する場合、溶融した状態の接着性ポリエチレン樹脂を押出機から押出し、鋼材上に貼り付けて、接着性ポリエチレン樹脂層を形成した後、この上に同様にポリエチレン樹脂層を形成してもよいし、接着性ポリエチレン樹脂とポリエチレン樹脂とを二層同時に共押出しして鋼材上に貼り付けることにより、接着性ポリエチレン樹脂層とポリエチレン樹脂層を同時に貼り付けた後に冷却して樹脂層を形成してもよい。
本発明において、ポリエチレン樹脂層の厚みは特に限定されないが、通常、1〜5mmであり、より一般的には1.5〜3.5mmである。
<その他の層>
本発明のポリエチレン被覆鋼材は、鋼材上に、少なくともプライマー層、接着性ポリエチレン樹脂層、ポリエチレン樹脂層をこの順で積層されたものであればよく、例えば、鋼材とプライマー層との間に他の層が存在してもよい。また、他の層は単層であってもよいし、複層であってもよい。
鋼材とプライマー層との間に形成される層としては、化成処理層が挙げられる。化成処理層は、鋼材表面に化成処理を施すことで形成される層である。化成処理層を有することで、ポリエチレン被覆鋼材の耐食性はさらに向上する。なお、化成処理には、クロムを含まない化成処理剤であるノンクロメート化成処理剤を使用する(化成処理剤は不可避不純物程度のクロムであれば含んでもよい)。
以下、実施例にて本発明を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
<実施例1>
1.試験材の作製
試験材No1〜9、14〜22、27〜30
鋼材として、6mm×100mm×100mmの熱延鋼板をスチールグリッドブラスト処理したものを使用した。
鋼材表面に塗布するプライマーは、下記の手順で作成した。
市販の液状エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「基本液状タイプ828」)に、粘土鉱物としてモンモリロナイトの精製物(クニミネ工業(株)製「クニピアF」、表面に水酸基を有する)またはスメクタイトの精製物(クニミネ工業(株)製「スメクトンSA」、表面に水酸基を有する)を所定量加え、よく攪拌し、均一に分散させた。
ここに市販のエポキシ系シランカップリング剤(信越化学工業(株)製「KBM−403」)を所定量混合し、60分間攪拌した。
次いで、エポキシ樹脂100質量部に対して20質量部の硬化剤(三菱化学(株)製「変性脂肪族アミングレードT」)を混合して、プライマー層形成材料を得た。膜厚が40μmとなるように、プライマー層形成材料を鋼材表面にスプレー塗布し、鋼材を誘導加熱により加熱して、塗布されたプライマー層形成材料を最高加熱温度150℃の条件で硬化させて、鋼材表面にプライマー層を形成した。
その後、上記のプライマー層が形成された鋼板の上に、市販の接着性ポリエチレン樹脂(三井化学(株)製「アドマーNE065」)のシート(厚さ0.5mm)、ポリエチレン樹脂(プライムポリマー(株)製「HI−ZEX5100E」)のシート(厚さ2.5mm)をホットプレスにて溶融圧着(210℃、5分)してポリエチレン被覆鋼材を作製した。
試験材No10〜13、23〜26、31〜33、34〜55
試験材No10〜13、23〜26、31〜33については、粘土鉱物の添加量及びシランカップリング剤の添加量を表1に示す添加量とした以外は、試験材No1〜9、14〜22、27〜30と同様の方法でポリエチレン被覆鋼材を作製した。
試験材34〜55については、人工的に精製された粘土鉱物(モンモリロナイト、スメクタイト)の代わりに、充填材であるタルクおよびシリカを添加した以外は、試験材No1〜9、14〜22、27〜30と同様の方法でポリエチレン被覆鋼材を作製した。
試験材No56
参考例としてクロメート処理液を用いて製造した試験剤を作製した。クロメート処理液(「コスマー100」関西ペイント(株)製)を純水で1/5に希釈したものを使用し、鋼材表面にCr換算付着量が300mg/mとなるようスプレー塗布し、鋼板到達温度が100℃となるよう加熱乾燥させクロメート層を形成した。
市販の液状エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「基本液状タイプ828」)に、硬化剤(三菱化学(株)製「変性脂肪族アミングレードT」)を混合してなるプライマー層形成材料を、膜厚が40μmとなるように、鋼材表面にスプレー塗布し、鋼材を誘導加熱により加熱して、塗布されたプライマー層形成材料を最高加熱温度150℃の条件で硬化させて、鋼材表面にプライマー層を形成した。
その後、上記のプライマー層が形成された鋼板の上に、市販の接着性ポリエチレン樹脂(三井化学(株)製「アドマーNE065」)のシート(厚さ0.5mm)、ポリエチレン樹脂(プライムポリマー(株)製「HI−ZEX5100E」)のシート(厚さ2.5mm)をホットプレスにて溶融圧着(210℃、5分)してポリエチレン被覆鋼材を作製した。
Cr換算付着量は、上記と同じ方法でクロメート層を形成したダミー板を作製し、所定面積のクロメート皮膜を10%NaOHで剥離した後、剥離溶液中のCr量を吸光光度法で測定し、これを元に1mあたりのCr換算付着量を算出した。
以上により得られたポリエチレン被覆鋼材(試験材)の耐陰極剥離性を評価した。測定方法および評価方法を下記に示す。
2.耐陰極剥離性の評価
試験材の中央部に直径6mmφの円形の人工欠陥を作成し、鋼材を露出させた。人工欠陥を中心にして直径70mmφのアクリル製の円筒を被覆層上に縦に設置しシール剤で被覆層に固定し、内部を3質量%NaCl水溶液で満たし、セルを作成した。対極に白金を使用して欠陥部の鋼材の電位を−1.5V vs SCEにポテンシオスタットを使用して保持した。このまま60℃の恒温槽内に試験材を静置し28日間電位を保持した。次いで、試験材を回収後、セルをはずし、人口欠陥の周囲をたがねとカッターを使用して強制的に剥離した。人工欠陥周辺部は被覆層が鋼材より剥離し鋼材の表面が露出していたため、人工欠陥部よりの剥離距離を調べるため人工欠陥を中心とした4方向(12時、3時、6時、9時方向)で人工欠陥端部からの剥離部の距離を測定して、その平均値を陰極剥離距離とした。陰極剥離距離は小さいほど良好であり、20mm以下を合格とした。結果を表1および表2に示す。
Figure 2014069400
Figure 2014069400
表1および表2に示すように、本発明例では、比較例に比べ、陰極剥離距離が低減されている。そして、クロメート処理と同等又はクロメート処理より劣るものの一定水準以上の優れた性能を確保できていることがわかる。
<実施例2>
1.試験材の作製
本発明例の試験材として、上記試験材No1〜9、14〜22、27〜30と同様のものを作製した。
また、比較例として、特許文献4の発明例1に示されたものと同様の被覆鋼材を作製した。寸法6mm×100mm×100mmの熱延鋼板に、下地処理としてスチールグリットブラスト処理を行った。次にポリウレタン樹脂2液硬化タイプのプライマー(第一工業製薬(株)製「パーマガード331」)を熱延鋼板表面に30〜40μm塗装した。プライマーは塗装後室温で24時間硬化させた。次に粘土鉱物分散液を作成した。粘土鉱物は精製されたモンモリロナイト(クニミネ工業(株)製「クニピアF」)を用いた。この精製モンモリロナイトを蒸留水に加えよく攪拌しモンモリロナイトを均一に分散させ、モンモリロナイト濃度が1.0質量%の分散液を作成した。この分散液60cmを上記プライマーを塗装した鋼板に分散液が流れ出ないようステンレス製の囲いをしてその上から注ぎ、鋼板と共に電気炉の中に入れ水平になるよう静置した。これを常温で24時間ゆっくり沈積させ、その後50℃で24時間強制的に水分を蒸発させ、膜厚30μmの粘土膜層を生成した。その後上記プライマーを粘土膜層上に塗装し、24時間硬化させた。その後防食樹脂層として、ポリウレタン樹脂を3.0〜3.5mm塗装した。ここでポリウレタン樹脂は、市販品である第一工業製薬(株)製「パーマガード137(主剤:Aクロ(Z)、硬化剤:B、主剤:硬化剤比率=2.7:1.0)」を使用し、塗装後、常温(20℃以上)7日間で硬化させた。
2.耐剥離性の評価
本発明例および引用文献4の方法にて作製した比較例の試験材に対して、JIS G3469(2010)に記載の、被覆のピール強度試験による被覆の耐剥離性を評価した。試験材の中央部から長さ80mm×巾10mmの試験片を切断機にて切り出した。次に被覆の片端をはぎ起こし引張り試験機のチャックではさみ、20℃で50mm/minの速度で被覆を引き剥がす時の荷重を測定した。本発明例の試験材はすべて、15kg/10mm以上の荷重であった。しかし、比較例の試験材は試験材中央部から長さ80mm×巾10mmの試験片を切断機で切り出し加工する際に、切削油を使用した場合、使用しなかった場合いずれも、加工中に粘土膜層が破壊して、粘土膜層の上層の被覆(厚さ3mm以上のポリウレタン樹脂層)が剥がれ落ちてしまい、試験片作製ができず、その後の試験ができなかった。
このことより、引用文献4の方法による被覆鋼材は被覆層の耐剥離性が本発明によるものと比べて著しく低いことが分かる。また、本発明の試験材は、プライマー層が強固に被覆されている結果、引用文献4に基づく方法で製造された試験材よりも、優れた耐食性を有する。

Claims (3)

  1. 鋼材上に、少なくともエポキシ樹脂プライマー層と、接着性ポリエチレン樹脂層と、ポリエチレン樹脂層とを鋼材側からこの順で有し、
    前記エポキシ樹脂プライマー層は、エポキシ樹脂及び硬化剤の合計100質量部に対して、粘土鉱物を10〜100質量部、及びエポキシ基を有するシランカップリング剤を前記粘土鉱物100質量部に対して5〜40質量部含有するプライマー層形成材料を硬化させてなる層であることを特徴とするポリエチレン被覆鋼材。
  2. 前記粘土鉱物は、モンモリロナイトの精製物及び/又はスメクタイトの精製物である請求項1に記載のポリエチレン被覆鋼材。
  3. 鋼材上にエポキシ樹脂プライマー層を形成するためのエポキシ樹脂プライマー層形成材料であって、
    エポキシ樹脂及び硬化剤の合計100質量部に対して、
    粘土鉱物を10〜100質量部含有し、
    エポキシ基を有するシランカップリング剤を前記粘土鉱物100質量部に対して5〜40質量部含有することを特徴とするエポキシ樹脂プライマー層形成材料。
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