JP2014068851A - パンツタイプ使い捨ておむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記課題は、後身頃Bの外装体20における脚開口部の縁29と内装体10側縁との間の領域である尻斜め下領域を通るパターンで設けられ、かつその尻斜め下領域内に位置する中間部が外装体20に固定されずに殿部の膨らみに応じて移動可能な自由部26fとされ、この自由部26fの一端側及び他端側が外装体20に対する固定部26bとされた背側湾曲弾性部材26を有し、背側湾曲弾性部材26の自由部26fの幅方向移動領域が、少なくとも後身頃Bの外装体20における脚開口部の縁29近傍から内装体10側縁の側方近傍まで延在されていることを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ1により解決される。
【選択図】図3
Description
前身頃及び後身頃を形成する外装体と、この外装体の内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、前記前身頃における外装体の両側部と後身頃における外装体の両側部とがそれぞれ接合されてサイドシール部が形成されることにより、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成され、
前記外装体における後身頃に、一方のサイドシール部から一方の脚開口部に沿って股間部に向かい、股間部を横断し、かつ他方の脚開口部に沿って他方のサイドシール部に至るパターンで、湾曲しつつ延在する細長状の背側湾曲弾性部材を備えた、
パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記背側湾曲弾性部材として、後身頃の外装体における脚開口部の縁と内装体側縁との間の領域である尻斜め下領域を通るパターンで設けられ、かつその尻斜め下領域内に位置する中間部が前記外装体に固定されずに外装体に対して移動可能な自由部とされ、この自由部の一端側及び他端側が前記外装体に固定された背側湾曲弾性部材を有し、
前記背側湾曲弾性部材の自由部の幅方向移動領域が、少なくとも前記後身頃の外装体における脚開口部の縁近傍から前記内装体側縁の側方近傍まで延在されている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
本発明では、敢えて背側湾曲弾性部材を尻斜め下領域を通るパターンで設けるとともに、その尻斜め下領域内に位置する中間部を外装体に固定せずに移動可能な自由部とし、この自由部の幅方向移動領域を少なくとも尻斜め下領域の大部分としたことによって、背側湾曲弾性部材の自由部が、装着者によって異なる殿部の膨らみの形状・寸法・位置に応じて移動する。例えば、殿部の膨らみが大きい場合、その周りを包むように自由部が移動し、また、殿部の膨らみが小さい場合にはこれを直線的に横断するように自由部が位置することができる。その結果、個人差に関係なく殿部に対して良好にフィットする。
なお、背側湾曲弾性部材を部分的に外装体に固定しないものとして特許文献2記載のものが提案されているが、これは目的も非固定部位も異なるものである。また、特許文献3記載のものは殿部の膨らみに応じて僅かに移動するかもしれないが、その移動領域は実質的に無いものである。
前記背側湾曲弾性部材は、間隔を空けて複数本並設されており、かつそのうちの脚開口部の縁側に位置する一本又は複数本はその全体が外装体に固定されるとともに、残りは前記自由部及び固定部を有するものとされている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
このように背側湾曲弾性部材を複数設けるとともに、その脚開口部の縁側の背側湾曲弾性部材は全固定として脚開口部の縁部をしっかりとフィットさせ、ひらひらとしないようにしつつ、残りの内装体側の背側湾曲弾性部材に自由部を設けて、殿部に対するフィット性を向上させると、全体としてのフィット性がより好ましいものとなる。
前記背側湾曲弾性部材の自由部が、サイドシール部又はその近傍から前記内装体の側部まで延在されている、請求項1又は2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
自由部の長さは適宜定めればよいが、このような範囲とすることにより、殿部に対するフィット性が好ましいものとなる。
前記尻斜め下領域に、前記背側湾曲弾性部材以外の弾性部材が設けられていない、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
前述のように、従来、尻斜め下領域には腰回り弾性部材を設けることも行われていたが、背側湾曲弾性部材の自由部の移動が阻害されるため、おそれもあるため、本発明では設けないことが望ましい。
<請求項5記載の発明>
前記外装体における前後身頃に、一方のサイドシール部から一方の脚開口部に沿って股間部に向かい、股間部を横断し、かつ他方の脚開口部に沿って他方のサイドシール部に至るパターンで、湾曲しつつ延在する細長状の腹側湾曲弾性部材を備えるとともに、
前記腹側湾曲弾性部材として、前身頃の外装体における脚開口部の縁と内装体側縁との間の領域である鼠径領域を通るパターンで設けられ、かつその鼠径領域内に位置する中間部が前記外装体に固定されずに下腹部の膨らみに応じて外装体に対して移動可能な自由部とされ、この自由部の一端側及び他端側が前記外装体に固定された腹側湾曲弾性部材を有し、
前記腹側湾曲弾性部材の自由部の幅方向移動領域が、少なくとも前記前身頃の外装体における脚開口部の縁近傍から前記内装体側縁の側方近傍まで延在されている、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
下腹部の膨らみの形状・寸法・位置も個人差が大きいが、上述のように腹側湾曲弾性部材に自由部を設けることにより、腹側湾曲弾性部材の自由部が、装着者によって異なる下腹部の膨らみの形状・寸法・位置に応じて移動する。例えば、下腹部の膨らみが大きい場合、その周りを包むように自由部が移動し、また、下腹部の膨らみが小さい場合にはこれを直線的に横断するように自由部が位置することができる。その結果、個人差に関係なく下腹部、特に鼠径部に対して良好にフィットする。
なお、腹側湾曲弾性部材を部分的に外装体に固定しないものとして特許文献2記載のものが提案されているが、これは目的も非固定部位も異なるものである。また、特許文献3記載のものは下腹部の膨らみに応じて移動可能なものではない。
図1〜図7は実施形態のパンツタイプ使い捨ておむつ1を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ1(以下、単におむつともいう。)は、前身頃F及び後身頃Bをなす外装体20と、この外装体20の内面に固定され一体化された内装体10とを有しており、内装体10は液透過性表面シート11と液不透過性裏面側シート12との間に吸収体13が介在されてなるものである。製造に際しては、外装体20の内面(上面)に対して内装体10の裏面がホットメルト接着剤Gなどの接合手段によって固定された後に、内装体10および外装体20が前身頃F及び後身頃Bの境界である縦方向(前後方向)中央で折り畳まれ、その両側部が相互に熱溶着またはホットメルト接着剤などによって接合されてサイドシール部21が形成されることによって、図7に示すように、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成されたパンツタイプ使い捨ておむつ1となる。
内装体10は、図4〜図6に示すように、不織布などからなる液透過性表面シート11と、ポリエチレン等からなる液不透過性裏面側シート12との間に、吸収体13を介在させた構造を有しており、表面シート11を透過した排泄液を吸収保持するものである。
内装体10は、図2に示すように、その裏面の適宜の領域80にホットメルト接着剤Gを塗布し、外装シート20の内面に固定することができるが、図示例のように、脚の動きに対する内装体10の追従性を向上させる観点から、股間部における固定領域83の幅を狭くする、例えば内装体10の幅の30〜45%程度とするのが好ましく、股間部の前後両側の固定領域81,82は内装体10をしっかりと固定するために幅を広くし、特に両側縁近傍まで延在させるのが好ましい。
このような形状の固定領域80は、ホットメルト接着剤Gを幅方向に複数列並べて塗布するとともに、中間部については前後方向に連続的に、両側部については間欠的(股間部では塗布せず)に、それぞれ塗布することにより形成することができる。
図1及び図4にも示されるように、外装体20の内面上に取り付けられた内装体10の前後端部をカバーし、且つ内装体10の前後縁からの漏れを防ぐために、前後押えシート50,60が設けられている。図示形態について更に詳細に説明すると、前押えシート50は、前身頃F内面のうちウエスト側端部の折り返し部分20Cの内面から内装体10の前端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在しており、後押えシート60は、後身頃B内面のうちウエスト側端部の折り返し部分20Cの内面から内装体10の後端部と重なる位置まで幅方向全体にわたり延在している。前後押えシート50,60の股下側縁部に幅方向の全体にわたり(中央部のみでも良い)若干の非接着部分を設けると、接着剤が食み出ないだけでなく、この部分を表面シートから若干浮かせて防漏壁として機能させることができる。
外装体20は、図2〜図4にも示されるように、それぞれ上層不織布20A及び下層不織布20B(つまり、この形態では下層不織布が最外側不織布となる)からなる2層構造の不織布シートとされ、上層不織布20Aと下層不織布20Bとの間、及び下層不織布20Bをウエスト開口縁で内面側に折り返してなる折り返し部分20Cの不織布間に各種弾性部材が配設され、伸縮性が付与されている。平面形状は、中間両側部にそれぞれ脚開口部を形成するために形成された凹状の脚回りライン(脚開口部の縁29)により、全体として砂時計に似た形状をなしている。
ウエスト部弾性部材24、腰回り弾性部材25及び湾曲弾性部材26,28は、外装体20を構成する一対のシート層20A,20Bの間に挟まれるとともに、それらシート層20A,20Bに対してホットメルト接着剤により接着固定されており、そのホットメルト接着剤の塗布量は外装体20の柔軟性を大きく左右する。よって、ウエスト部弾性部材24及び腰回り弾性部材25の固定のための接着部分は、ウエスト部弾性部材24の配置部分及びその近傍、腰回り弾性部材25の配置部分及びその近傍のみとするのが好ましい。このような接着剤の塗布は、外周面に接着剤を塗布した弾性部材24,25を両シート層20A,20Bで挟むことにより実現することができ、そのような弾性部材24,25の外周面への接着剤の塗布は例えば、ノードソン社のシュアラップノズルにより行うことができる。
Claims (5)
- 前身頃及び後身頃を形成する外装体と、この外装体の内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、前記前身頃における外装体の両側部と後身頃における外装体の両側部とがそれぞれ接合されてサイドシール部が形成されることにより、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成され、
前記外装体における後身頃に、一方のサイドシール部から一方の脚開口部に沿って股間部に向かい、股間部を横断し、かつ他方の脚開口部に沿って他方のサイドシール部に至るパターンで、湾曲しつつ延在する細長状の背側湾曲弾性部材を備えた、
パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記背側湾曲弾性部材として、後身頃の外装体における脚開口部の縁と内装体側縁との間の領域である尻斜め下領域を通るパターンで設けられ、かつその尻斜め下領域内に位置する中間部が前記外装体に固定されずに外装体に対して移動可能な自由部とされ、この自由部の一端側及び他端側が前記外装体に固定された背側湾曲弾性部材を有し、
前記背側湾曲弾性部材の自由部の幅方向移動領域が、少なくとも前記後身頃の外装体における脚開口部の縁近傍から前記内装体側縁の側方近傍まで延在されている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。 - 前記背側湾曲弾性部材は、間隔を空けて複数本並設されており、かつそのうちの脚開口部の縁側に位置する一本又は複数本はその全体が外装体に固定されるとともに、残りは前記自由部及び固定部を有するものとされている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
- 前記背側湾曲弾性部材の自由部が、サイドシール部又はその近傍から前記内装体の側部まで延在されている、請求項1又は2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
- 前記尻斜め下領域に、前記背側湾曲弾性部材以外の弾性部材が設けられていない、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
- 前記外装体における前後身頃に、一方のサイドシール部から一方の脚開口部に沿って股間部に向かい、股間部を横断し、かつ他方の脚開口部に沿って他方のサイドシール部に至るパターンで、湾曲しつつ延在する細長状の腹側湾曲弾性部材を備えるとともに、
前記腹側湾曲弾性部材として、前身頃の外装体における脚開口部の縁と内装体側縁との間の領域である鼠径領域を通るパターンで設けられ、かつその鼠径領域内に位置する中間部が前記外装体に固定されずに下腹部の膨らみに応じて外装体に対して移動可能な自由部とされ、この自由部の一端側及び他端側が前記外装体に固定された腹側湾曲弾性部材を有し、
前記腹側湾曲弾性部材の自由部の幅方向移動領域が、少なくとも前記前身頃の外装体における脚開口部の縁近傍から前記内装体側縁の側方近傍まで延在されている、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
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JP2016022236A (ja) * | 2014-07-23 | 2016-02-08 | 花王株式会社 | パンツ型使い捨ておむつ |
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2012
- 2012-09-28 JP JP2012217808A patent/JP6120205B2/ja active Active
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