JP2014066749A - カラーフィルタおよび表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】白色LED光源を用いた場合でも、高演色化および高輝度化を実現できるカラーフィルタならびにそれを備えてなる白色LED光源表示装置の提供。
【解決手段】本発明によるカラーフィルタは、白色発光ダイオード光源を備える表示装置に用いられ、基板と、該基板上に形成された開口部を有する遮光部と、該開口部に形成された着色層とを備えてなり、
該着色層が、緑色着色層を含んでなり、
該緑色着色層の光透過スペクトルにおけるピーク波長が515〜535nmの範囲内にあり、半値全幅が100nm以内であり、
CIE1931−XYZ表色系であるxy色度図において、標準光源Cを用いて測定した緑色着色層の色度範囲がx=0.20〜0.30であり、y=0.61〜0.68である、カラーフィルタである。
【選択図】図4

Description

本発明は、カラーフィルタおよび表示装置に関し、より詳細には、白色発光ダイオード(以下、「白色LED」ということがある)光源を備える表示装置に用いられるカラーフィルタおよびそれを備えてなる白色LED光源表示装置に関する。
従来、通常の色域ディスプレイ用途では、省エネやコストダウンの観点から白色LEDがバックライトとして用いられてきた。一方、高演色ディスプレイ用途では、高演色の観点から3色LEDがバックライトとして用いられてきた。近年、表示装置のさらなる高精細化やバックライトの省電力化により、カラーフィルタのさらなる高演色化および高輝度化が望まれている。
これらの実現のために、カラーフィルタの材料および製造方法に関し、種々の研究が行われてきた。特に、カラーフィルタの材料である色材については、カラーフィルタの光学特性を左右するため、現在までに多くの研究がなされてきた。顔料は、染料に比べて耐熱性および耐光性に優れるものであるが、透過率の点では染料に劣ることが多く、望ましい透過率を得ることが困難であった。
現在までに、これらの問題点を解決するため、カラーフィルタの材料である色材として用いられる顔料について、種々の提案がなされてきた。例えば、特定の顔料を組み合わせることで、所望の光透過スペクトルをもつカラーフィルタを製造することが提案されている(例えば、特許文献1〜4を参照)。しかしながら、今尚、白色LED光源を用いた場合でも、高演色化および高輝度化を実現できるカラーフィルタの開発が切望されている。
特開2005−321727号公報 特開2009−300999号公報 特開2009−76836号公報 特開2009−244617号公報
本発明者らは、白色LED光源を用いて、従来の通常の色域ディスプレイ用途のカラーフィルタの高演色化を試みた場合、顔料濃度が上昇することで、パターニングがし辛い等の製造工程上の課題を知見した。また、透過率が低下し、省エネやコストダウンの効果も得られ難いとの課題も知見した。
本発明は上記の背景技術および新たに知見した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高演色化および高輝度化を実現できるカラーフィルタならびにそれを備えてなる白色LED光源表示装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、カラーフィルタにおいて、光透過スペクトルにおけるピーク波長と半値全幅を特定の範囲内に調節した緑色着色層を形成することで、上記課題を解決できることを知見した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の一態様によれば、
白色発光ダイオード光源を備える表示装置に用いられ、基板と、前記基板上に形成された開口部を有する遮光部と、前記開口部に形成された着色層とを備えてなるカラーフィルタであって、
前記着色層が、緑色着色層を含んでなり、
前記緑色着色層の光透過スペクトルにおけるピーク波長が515〜535nmの範囲内にあり、半値全幅が100nm以内であり、
CIE1931−XYZ表色系であるxy色度図において、標準光源Cを用いて測定した緑色着色層の色度範囲がx=0.20〜0.30であり、y=0.61〜0.68である、カラーフィルタが提供される。
本発明の態様においては、前記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン7を含んでなる、ことが好ましい。
本発明の態様においては、前記緑色着色層が、C.I.ピグメントイエロー139および/または青色フタロシアニンをさらに含んでなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記ピーク波長の透過率が、65%以上であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン58および/またはC.I.ピグメントイエロー150をさらに含んでなることが好ましい。
本発明の別の態様によれば、白色発光ダイオード光源と、前記カラーフィルタとを備えてなる、表示装置が提供される。
本発明の態様においては、前記白色発光ダイオード光源の発光スペクトルにおいて、複数のピーク波長の中で相対強度が最大のピーク波長が400〜500nmの範囲内にあることが好ましい。
本発明の態様においては、前記白色発光ダイオード光源が、少なくとも有機発光素子を含んでなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記白色発光ダイオード光源が、少なくとも2色以下の発光素子を含んでなることが好ましい。
本発明の態様においては、前記白色発光ダイオード光源が、少なくとも赤色および青色の発光素子を含んでなることが好ましい。
本発明によれば、白色LED光源を用いた場合でも、高演色化および高輝度化を実現できるカラーフィルタならびにそれを備えてなる白色LED光源表示装置を提供することができる。
本発明による白色LED光源表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明による白色LED光源表示装置の一例を示す概略断面図である。 実施例および比較例でカラーフィルタの作製に用いた顔料の光透過スペクトルを示す図である。 実施例および比較例で作製したカラーフィルタの緑色着色層の光透過スペクトルを示す図である。
白色LED光源表示装置用カラーフィルタ
本発明によるカラーフィルタは、白色発光ダイオード光源を備える表示装置に用いられ、基板と、該基板上に形成された開口部を有する遮光部と、該開口部に形成された着色層とを備えてなるものである。本発明によるカラーフィルタは、CIE1931−XYZ表色系であるxy色度図において、標準光源Cを用いて測定した緑色着色層の色度範囲がx=0.20〜0.30であり、好ましくは0.21〜0.28であり、より好ましくは0.22〜0.26であり、y=0.61〜0.68であり、好ましくは0.62〜0.67であり、より好ましくは0.63〜0.66である。本発明によるカラーフィルタは、上記の色度範囲を有することで、白色LED光源を用いた場合でも、高演色化および高輝度化を実現できる。
次に、本発明による白色LED光源表示装置用カラーフィルタを、図を参照して説明する。図1は、本発明による白色LED光源表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明による白色LED光源表示装置用カラーフィルタ10は、透明基板1と、透明基板1上に形成された開口部を備える遮光部2と、開口部に形成された赤色着色層3R、緑色着色層3G、および青色着色層3Bを含む着色層3とを有するものである。また、オーバーコート層4、透明導電性膜層、および配向制御突起などを有しても良い。以下、カラーフィルタの各構成について説明する。
基材
カラーフィルタの基材は、光出射側にあるため、光透過性の高い透明基材を用いることが好ましい。例えば、ガラス、石英、または各種の樹脂等の光透過性の高い材料からなる透明基材が挙げられる。また、通常、基材の厚さは、0.1〜10.0mmである。
遮光部
カラーフィルタの遮光部は、基材上に形成された開口部を備えるものである。遮光部としては、例えば、同一の形状を有する開口部が等間隔でパターン状に形成されたものが用いられる。遮光部のパターン形状は特に限定されず、例えば、ストライプ状やマトリクス形状等が挙げられる。遮光部の形成方法としては、遮光部をパターニングすることができる方法であれば特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、黒色の着色材料を含む黒色分散液と硬化性樹脂組成物とを用いたフォトリソグラフィー法により形成するのがよい。
着色層
カラーフィルタの着色層は、上記の遮光部中の開口部に形成されるものである。着色層は、各色の着色層を含んでなり、例えば、青色着色層、緑色着色層、および赤色着色層を含んでなる。本発明によるカラーフィルタは、緑色着色層の光透過スペクトルにおけるピーク波長が515〜535nmの範囲内にあり、好ましくは517〜533nmの範囲内にあり、より好ましくは520〜530nmの範囲内にある。さらに、半値全幅が100nm以内であり、好ましくは70〜95nmであり、より好ましくは70〜90nmである。また、ピーク波長の透過率は、好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは75%以上である。緑色着色層の光透過スペクトルにおけるピーク波長および半値全幅を上記範囲内に調節することで、白色LED光源を用いた場合でも、高演色化を実現できる。なお、各色の着色層の膜厚は、好ましくは1.0〜5.0μmであり、より好ましくは1.5〜4.0μmである。
着色層用樹脂組成物
カラーフィルタの着色層は、下記の各色の顔料を含む着色層用樹脂組成物により形成することができる。着色層用樹脂組成物は、各色の顔料とバインダー樹脂とを溶剤に分散させた分散体を用いることが好ましい。顔料の分散方法は、特に限定されず、公知の分散機を用いて分散させることができる。分散処理を行うための分散機としては、2本ロール、3本ロール等のロールミル、振動ボールミル等のボールミル、ペイントコンディショナー、連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミル等のビーズミルが挙げられる。分散処理において用いるビーズの径は、好ましくは0.03〜2.00mmであり、より好ましくは0.10〜1.00mmである。
本発明においては、顔料を分散させる際に、ジルコニアビーズ等を適宜加え、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製)等を用いて、数時間分散を行うことが好ましい。例えば、ビーズ径が比較的大きめな2mmジルコニアビーズで1時間分散後、さらにビーズ径が比較的小さめな0.1mmジルコニアビーズで2時間分散することが挙げられる。また、分散後、5.0μmのメンブランフィルタで濾過することが好ましい。これにより、顔料の分散性をより向上することができ、透過率をより向上させることができる。
緑色着色層用顔料
カラーフィルタの緑色着色層は、C.I.ピグメントグリーン7を含むことが好ましい。く、C.I.ピグメントイエロー139および/または青色フタロシアニンをさらに含んでなることが好ましい。青色フタロシアニンとしては、C.I.ピグメントブルー15:4およびC.I.ピグメントブルー15:6等が挙げられる。また、カラーフィルタの高輝度化の観点から、C.I.ピグメントグリーン58および/またはC.I.ピグメントイエロー150をさらに含んでもよい。緑色着色層に上記の顔料を用いることで、光透過スペクトルにおけるピーク波長と半値全幅を特定の範囲内に調節することができる。
緑色着色層中のC.I.ピグメントグリーン7の含有量は、緑色着色層中の顔料全体に対して、好ましくは15.0〜70.0質量%であり、より好ましくは20.0〜60.0質量%である。緑色着色層中のC.I.ピグメントイエロー139および/または青色フタロシアニンの含有量(合計量)は、緑色着色層中の顔料全体に対して、好ましくは1.0〜10.0質量%であり、より好ましくは1.5〜6.0質量%である。緑色着色層中のC.I.ピグメントグリーン58および/またはC.I.ピグメントイエロー150の含有量(合計量)は、緑色着色層中の顔料全体に対して、好ましくは30.0〜85.0質量%であり、より好ましくは35.0〜80.0質量%である。緑色着色層中の上記の顔料の含有量を調節することで、光透過スペクトルにおけるピーク波長と半値全幅を特定の範囲内に調節することができる。
赤色着色層用顔料
カラーフィルタの青色着色層には、従来公知の赤色着色層用顔料を用いることができる。例えば、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド242、およびC.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド264等が挙げられる。赤色着色組成物には、これらの赤色顔料の少なくとも一種にさらに黄色顔料を混合して用いることができる。
青色着色層用顔料
カラーフィルタの青色着色層には、従来公知の青色着色層用顔料を用いることができる。例えば、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:5、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー1、およびC.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー60等が挙げられる。青色着色組成物には、これらの青色顔料の少なくとも一種にさらに紫色顔料を混合して用いることができる。
その他の成分
本発明の好ましい態様によれば、着色層用樹脂組成物は、上記の顔料以外にも、必要に応じて、溶剤、分散剤、バインダー樹脂、および重合開始剤等を含んでもよい。
上記の溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、および3−メトキシブチルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられる。本発明においては、市販の溶剤を用いることもでき、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(ダイセル化学工業株式会社製)、および3−メトキシブチルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)が好ましい。好ましい態様では、溶剤の含有量は、着色層用樹脂組成物の合計質量に対して10〜90質量%である。溶剤の含有量が上記範囲程度であれば、着色層用樹脂組成物の粘度を所望の範囲に調整し、顔料分散性や顔料分散経時安定性を向上させることができる。また、顔料濃度を一定範囲内にすることができるため、着色層用樹脂組成物を調製後、目標とする色度座標を達成することができる。
上記の分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を使用できるが、これらの中でも高分子界面活性剤(高分子分散剤)を用いることが好ましい。高分子界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、および3級アミン変性ポリウレタン類などが挙げられる。本発明においては、市販の分散剤を用いることもでき、例えば、ソルスパース3000、5000、9000、12000、13240、13940、17000、20000、24000、26000、および28000等の各種ソルスパース分散剤(ゼネカ株式会社製)、ならびにDisperbyk111(ビックケミー・ジャパン株式会社製)が好ましい。
上記のバインダー樹脂としては、下記のモノマーやポリマーを含む硬化性樹脂を用いることが好ましい。モノマーとしては、例えば、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロシプロピルアクリレート、イソボニルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジアクリレート、グリセロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリオキシエチル化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリアクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジアクリレート、ジアリルフマレート、1,10−デカンジオールジメチルアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、および、上記のアクリレート基をメタクリレート基に置換したもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、テトラヒドロフルフリールアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、3−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、フェノール−エチレンオキサイド変性アクリレート、フェノール−プロピレンオキサイド変性アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、ビスフェノールA−エチレンオキサイド変性ジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサド変性トリアクリレート、イソシアヌール酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等のアクリレートモノマー、および、これらのアクリレート基をメタクリレート基に置換したもの、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにアクリレート基を結合させたエポキシアクリレートオリゴマー、ポリウレタン構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたウレタンメタクリレートオリゴマー、ポリエステル構造を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたポリエステルメタクリレートオリゴマー、エポキシ基を有するオリゴマーにメタクリレート基を結合させたエポキシメタクリレートオリゴマー、アクリレート基を有するポリウレタンアクリレート、アクリレート基を有するポリエステルアクリレート、アクリレート基を有するエポキシアクリレート樹脂、メタクリレート基を有するポリウレタンメタクリレート、メタクリレート基を有するポリエステルメタクリレート、ならびにメタクリレート基を有するエポキシメタクリレート樹脂等が挙げられる。本発明においては、市販のモノマーを用いることもでき、例えば、SR399(サートマー社製)、アロニックスM−400(東亞合成株式会社製)、およびアロニックスM−450(東亞合成株式会社製)が好ましい。
上記のポリマーとしては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレンビニル共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリメタクリル酸樹脂、エチレンメタクリル酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化塩化ビニル、ポリビニルアルコール、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂等、および、重合可能なモノマーであるメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、sec-ブチルアクリレート、sec-ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−デシルアクリレート、n−デシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニル−2−ピロリドン、グリシジル(メタ)アクリレートの1種以上と、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸の2量体、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、ならびにこれらの酸無水物等が挙げられる。本発明においては、市販のポリマーを用いることもでき、例えば、アロニックスM−5600(東亞合成株式会社製)、アロニックスM−6200(東亞合成株式会社製)、アロニックスM−7100(東亞合成株式会社製)、およびアロニックスM−9050(東亞合成株式会社製)が好ましい。
上記の重合開始剤としては、熱重合開始剤および光重合開始剤等を用いることができ、例えば、ベンジル(ビベンゾイルとも言う)、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、ベンジルメチルケタール、ジメチルアミノメチルベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチロベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、および1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等が挙げられる。本発明においては、市販の重合開始剤を用いることもでき、例えば、イルガキュア184、イルガキュア369、イルガキュア651、イルガキュア907(いずれも、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製)、ダロキュアー(メルク社製)、アデカ1717(旭電化工業株式会社製)等のケトン系化合物、および2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’−テトラフェニル−1,2’ビイミダゾール(黒金化成株式会社製)等のビイミダゾール系化合物が好ましい。
本発明のカラーフィルタの製造方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、以下に示される好ましい態様に従い行うことができる。まず、上記の着色組成物を基材上に塗布し、減圧乾燥後、プリベークして、溶剤を除去する。組成物の塗布には、従来公知の方法を用いることでき、例えばスピンコート法、印刷法、インクジェット法、バーコート法、スプレー法、ダイコート法、ビードコート法、およびスリット&スピンコート法等が挙げられる。続いて、紫外線を露光して、組成物を硬化させる。さらに、焼成することで着色層を基材上に形成させることができる。
白色LED光源表示装置
本発明の白色LED光源表示装置について説明する。本発明の白色LED光源表示装置は、白色LED光源からの白色光を発光光源とするものである。具体的には、本発明の白色LED光源表示装置は、上記の白色LED光源表示装置用カラーフィルタと、白色LED光源とを少なくとも有し、好ましくは、液晶層と、駆動側基板とをさらに有するものである。なお、本発明の白色LED光源表示装置は、必要に応じ、上記構成に加えて、液晶表示装置に一般的に用いられる部材を含むことができる。なお、白色LED光源表示装置の製造方法としては、下記の各構成が精度良く積層されたものとする方法であれば良く、一般的な表示装置の製造方法を用いることができる。
本発明の白色LED光源表示装置によれば、上記の白色LED光源表示装置用カラーフィルタを有することにより、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができ、かつ高演色な赤色光を発光できるものとすることができ、高色再現域および高輝度を実現することができる。
ここで、このような白色LED光源表示装置の具体例を、図を参照して説明する。図2は、白色LED光源表示装置の一例を示す概略断面図である。図2に例示するように、本発明の白色LED光源表示装置50は、透明基板1、上記透明基板1上に形成された開口部を備える遮光部2、ならびに上記開口部に形成された赤色着色層3R、緑色着色層3G、および青色着色層3Bを含む着色層3を有するカラーフィルタ10と、上記カラーフィルタ10と対向するように配置された駆動側基板20と、上記カラーフィルタ10および上記駆動側基板20に挟持された液晶層30と、白色LED光源40とを有するものである。なお、本発明の白色LED光源表示装置用カラーフィルタは、図2におけるカラーフィルタ10として用いられるものである。
以下、このような白色LED光源表示装置の各構成について詳細に説明する。なお、上記白色LED光源表示装置用カラーフィルタについては、既に説明したので、ここでの説明は省略する。
白色LED光源
本発明に用いられる白色LED光源は、表示装置の光源として用いられるものであり、好ましくは、液晶表示装置のバックライトとして用いられるものである。このような白色LED光源としては、少なくとも白色LEDを有するものであり、反射板、導光板、拡散板、およびプリズムシート等をさらに含むものであってもよい。なお、このような反射板、導光板、拡散板、およびプリズムシートとしては、公知の物を用いることができる。
白色LED
本発明に用いられる白色LEDとしては、少なくとも青色光(400nm〜470nm)、緑色光(470nm〜560nm)、および赤色光(570nm〜700nm)の波長域に発光スペクトルを有するものであれば良く、複数のピーク波長の中で相対強度が最大のピーク波長が400〜470nmの範囲内にあることが好ましい。発光スペクトルのうち緑色光(470nm〜560nm)のピーク波長の最大発光強度と青色光(400nm〜470nm)のピーク波長の最大発光強度の比(緑色光のピーク波長の最大発光強度/青色光のピーク波長の最大発光強度)が、0.1〜0.7の範囲内であることが好ましく、0.1〜0.6の範囲内であることがより好ましく、特に0.1〜0.5の範囲内であることがさらに好ましい。緑色光のピーク波長の最大発光強度と青色光のピーク波長の最大発光強度の比が上記範囲内であることにより、上記青色着色層を青色光と非青色光との透過率の差および境界付近での光の透過率変化が大きいことによる消費電力低減効果を、より効果的に発揮することができるからである。また、赤色光(570nm〜700nm)については、赤色光のピーク波長の最大発光強度と青色光のピーク波長の最大発光強度の比が所定の範囲内にあれば良く、強度の比(赤色光のピーク波長の最大発光強度/青色光のピーク波長の最大発光強度)が、0.05〜0.6の範囲内であることが好ましく、0.05〜0.5の範囲内であることがより好ましく、特に0.05〜0.4の範囲内であることがさらに好ましい。
このような白色LEDとしては、上述した発光スペクトルの光を発光することができるものであれば良く、有機発光素子を含むものが好ましい。例えば、(1)青色発光素子と、青色発光素子から発光された光により励起され、上記発光素子から発光された光と混色することにより白色光とすることができる蛍光を発する蛍光物質とを有するものを挙げることができる。また、(2)少なくとも赤色発光素子および青色発光素子の2色の発光素子、好ましくは青色発光素子、緑色発光素子、および赤色発光素子の3色の発光素子、等の各色の発光素子を有するものを挙げることができる。
本発明に用いられる白色LEDを構成する発光素子は、上記蛍光物質を励起させることができる半導体発光素子である。このような半導体発光素子としては、具体的には、セレン化亜鉛(ZnSe)や窒化ガリウム(GaN)など種々の半導体や、インジウム(In)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)を含む窒化物半導体(InAlGa1−x−yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等を挙げることができる。本発明においては、なかでも、窒化物半導体を好ましく用いることができる。蛍光物質を効率良く励起できる短波長を効率良く発光することができるからである。
本発明に用いられる半導体発光素子の構造としては、MIS接合、PIN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構成のものが挙げられる。
ここで、窒化物半導体を使用したpn接合を有する発光素子としては、具体的には、サファイア基板上に窒化ガリウム(GaN)等のバッファ層を形成しその上に、n型窒化ガリウムで形成した第1のコンタクト層、n型窒化アルミニウム・ガリウムで形成させた第1のクラッド層、窒化インジウム・ガリウムで形成した活性層、p型窒化アルミニウム・ガリウムで形成した第2のクラッド層、p型窒化ガリウムで形成した第2のコンタクト層を順に積層させたダブルへテロ構成を有するものなどを挙げることができる。
また、窒化物半導体を使用したpn接合を有する発光素子においては、n型窒化物半導体にn型ドーパントとしてケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、セレン(Se)、テルル(Te)、炭素(C)等を適宜導入したものであっても良い。発光効率を向上させることができるからである。
一方、p型窒化物半導体を形成させる場合は、p型ドーパントである亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、ベリリウム(Be)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)等をドープさせる。窒化物半導体は、p型ドーパントをドープしただけではp型化しにくいためp型ドーパント導入後に、炉による加熱やプラズマ照射等により加熱処理することで低抵抗化させることが好ましい。
本発明に用いられる発光素子の発光波長としては、上記蛍光物質からの発光波長等に応じて適宜設定されるものであるが、通常、発光波長は400nm〜530nmの範囲内であることが好ましく、なかでも420nm〜490nmの範囲内であることが好ましく、特に、450nm〜475nmの範囲内であることが好ましい。上記蛍光物質を効率的に励起することができ、発光効率に優れた白色LED光源とすることができるからである。
本発明に用いられる白色LEDに用いられる蛍光物質としては、上記発光素子から発光された光により励起し、蛍光を発することができるものである。このような蛍光物質としては、通常、上記発光素子から発光される光の発光波長よりも長波長の蛍光を発する蛍光体が用いられる。励起波長が短波長の方が効率が良いためである。具体的には、発光波長が400nm〜530nmの範囲内である発光素子との混色により白色光を発光させる場合、セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体、ペリレン系誘導体、銅で付活されたセレン化亜鉛などを挙げることができ、なかでも、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を好ましく用いることができる。発光素子に窒化物半導体を用いた場合、耐光性や効率などの観点から特に好ましいからである。
本発明に用いられる蛍光物質としては、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)およびランタン(La)等の含有量が異なる蛍光物質を2種類以上混合したものであっても良い。
本発明に用いられる蛍光物質の製造方法としては、イットリウム(Y)、ガドミニウム(Gd)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)、ランタン(La)等の希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム、酸化ガリウムとを混合して混合原料を得る。これにフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合して坩堝に詰め、空気中で1350℃〜1450℃の範囲内の温度で2時間〜5時間焼成して焼成品を得て、次に焼成品を水中でボールミルして、洗浄、分離、乾燥、最後に篩を通すことで得ることができる。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定解釈されるものではない。
実施例1
硬化性樹脂組成物の調製
まず、顔料に配合するための硬化性樹脂組成物を以下の方法で調製した。重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63質量部、アクリル酸(AA)を12質量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6質量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88質量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(重合開始剤)を7質量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7質量部、トリエチルアミンを0.4質量部、及びハイドロキノンを0.2質量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
共重合樹脂溶液(固形分50%)の組成
・メタクリル酸メチル(MMA)(株式会社クラレ製): 63質量部
・アクリル酸(AA)(日本触媒製): 12質量部
・メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)(日本触媒製): 6質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)(純正化学社製): 88質量部
・2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(重合開始剤)(商品名:ABN−R、株式会社日本ファインケム社製): 7質量部
・メタクリル酸グリシジル(GMA)(日本油脂株式会社製): 7質量部
・トリエチルアミン(和光純薬社製): 0.4質量部
・ハイドロキノン(精工化学社製): 0.2質量部
次に、下記の材料を室温で攪拌および混合して硬化性樹脂組成物を得た。
硬化性樹脂組成物の組成
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%): 16質量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(商品名:SR399、サートマー社製): 24質量部
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名:エピコート180S70、油化シェルエポキシ社製): 4質量部
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名:イルガキュア907、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製):4質量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル(純正化学社製): 52質量部
着色層用樹脂組成物の調製
続いて、下記の材料を、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製、ビーズ径:0.3mm)を用いて混合し、各色の着色層用樹脂組成物を得た。
緑色着色層用樹脂組成物の組成
・顔料:C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントイエロー139、およびC.I.ピグメントイエロー150(配合割合は表1に記載) 4.0質量部
・分散剤:Disperbyk111(ビックケミー・ジャパン社製): 1.6質量部
・上記硬化性樹脂組成物: 20.8質量部
・溶剤:3−メトキシブチルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)73.6質量部
青色着色層用樹脂組成物の組成
・顔料:C.I.ピグメントブルー15:6 3.6質量部
・顔料:C.I.ピグメントバイオレット23 0.4質量部
・分散剤:Disperbyk111(ビックケミー・ジャパン社製): 1.6質量部
・上記硬化性樹脂組成物: 20.8質量部
・溶剤:3−メトキシブチルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)73.6質量部
赤色着色層用樹脂組成物の組成
・顔料:C.I.ピグメントレッド205 4.0質量部
・分散剤:Disperbyk111(ビックケミー・ジャパン社製) 1.6質量部
・上記硬化性樹脂組成物: 20.8質量部
・溶剤:3−メトキシブチルアセテート(ダイセル化学工業株式会社製)73.6質量部
カラーフィルタの製造
上記で調製した着色層用樹脂組成物を用い、カラーフィルタを以下の方法で製造した。まず、厚み1.1mmのガラス基材(旭硝子(株)製、AN材)上に上記の遮光部用樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、100℃で3分間乾燥させ、膜厚約1μmの遮光部を形成した。次いで、該遮光部を超高圧水銀ランプで遮光パターンに露光した後、0.05質量%水酸化カリウム水溶液で現像し、その後、基材を180℃の雰囲気下に30分間放置することにより加熱処理を施すことで、開口部を有する遮光部を形成した。
上記のようにして遮光部を形成した基材上に、上記の赤色着色層用樹脂組成物をスピンコーティング法により塗布し、その後、70℃のオーブン中で3分間乾燥した。次いで、赤色着色層用樹脂組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて赤色着色層の形成領域に相当する領域のみに紫外線を10秒間照射した。次いで、0.05質量%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、赤色着色樹脂組成物の塗布膜の未硬化部分のみを除去した。その後、基材を180℃の雰囲気下に30分間放置することにより、赤色着色層を形成した。続いて、赤色着色層の形成と同様の工程で、上記の緑色着色層用樹脂組成物および青色着色層用樹脂組成物を用いて、順次、緑色着色層および青色着色層を形成して、カラーフィルタを得た。なお、緑色着色層の膜厚は、2.4μmであった。
実施例2
緑色着色層用樹脂組成物の調製において、顔料の配合割合を表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、緑色着色層用樹脂組成物を調製した。続いて、実施例1と同様の方法で、カラーフィルタを製造した。なお、緑色着色層の膜厚は、2.6μmであった。
実施例3
緑色着色層用樹脂組成物の調製において、顔料の配合割合を表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、緑色着色層用樹脂組成物を調製した。続いて、実施例1と同様の方法で、カラーフィルタを製造した。なお、緑色着色層の膜厚は、2.4μmであった。
実施例
緑色着色層用樹脂組成物の調製において、顔料の配合割合を表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、緑色着色層用樹脂組成物を調製した。続いて、実施例1と同様の方法で、カラーフィルタを製造した。なお、緑色着色層の膜厚は、2.3μmであった。
実施例5
緑色着色層用樹脂組成物の調製において、顔料の配合割合を表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、緑色着色層用樹脂組成物を調製した。続いて、実施例1と同様の方法で、カラーフィルタを製造した。なお、緑色着色層の膜厚は、2.2μmであった。
比較例1
緑色着色層用樹脂組成物の調製において、顔料の組成および配合割合を表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、緑色着色層用樹脂組成物を調製した。続いて、実施例1と同様の方法で、カラーフィルタを製造した。なお、緑色着色層の膜厚は、2.1μmであった。
・顔料:C.I.ピグメントグリーン58およびC.I.ピグメントイエロー150
4.0質量部
実施例および比較例で用いた緑色着色層用樹脂組成物の顔料の配合割合は、表1に記載した通りである。なお、実施例および比較例で用いた緑色着色層用樹脂組成物の顔料の光透過スペクトルを図3に示す。
Figure 2014066749
光学特性試験
上記の実施例および比較例で製造したカラーフィルタについて、顕微分光装置OSP−SP2000(OLYMPUS社製)を用いて、標準光源Cで、CIE1931−XYZ表色系であるxy色度図における白色の色度座標x、yおよび輝度Yを測定した。また超低輝度分光放射計SR3−UL1(TOPCON製)を用いて、白色LED光源で、CIE1931−XYZ表色系であるxy色度図における白色の色度座標x、yおよび輝度Yを測定した。また、超低輝度分光放射計SR3―UL1 (TOPCON製)を用いて、白色LED光源で、緑色着色層の光透過スペクトルを測定し、測定した緑色着色層の光透過スペクトルから半値全幅を計算した。
結果は、それぞれ表2に示されるとおりである。比較例のカラーフィルタのNTSC比は76.3%で、これは通常の色域ディスプレイ程度の値である。実施例のカラーフィルタのNTSC比は比較例のカラーフィルタのNTSC比にくらべ大きな値となっており、白色LED光源を用いた場合でも高演色化が実現できたことがわかる。なお、実施例および比較例で製造したカラーフィルタの緑色着色層の光透過スペクトルおよび白色LEDの発光スペクトルを図4に示す。NTSC比が80.0%以上のカラーフィルタは高演色判定を○とし、90.0%以上のカラーフィルタは高演色判定を◎とした。
Figure 2014066749
1 透明基板
2 遮光部
3 着色層
3R 赤色着色層
3G 緑色着色層
3B 青色着色層
4 オーバーコート層
10 白色LED光源表示装置用カラーフィルタ
20 駆動側基板
30 液晶層
40 白色LED光源
50 白色LED光源表示装置

Claims (10)

  1. 白色発光ダイオード光源を備える表示装置に用いられ、基板と、前記基板上に形成された開口部を有する遮光部と、前記開口部に形成された着色層とを備えてなるカラーフィルタであって、
    前記着色層が、緑色着色層を含んでなり、
    前記緑色着色層の光透過スペクトルにおけるピーク波長が515〜535nmの範囲内にあり、半値全幅が100nm以内であり、
    CIE1931−XYZ表色系であるxy色度図において、標準光源Cを用いて測定した緑色着色層の色度範囲がx=0.20〜0.30であり、y=0.61〜0.68である、カラーフィルタ。
  2. 前記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン7を含んでなる、請求項1に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記緑色着色層が、C.I.ピグメントイエロー139および/または青色フタロシアニンをさらに含んでなる、請求項1または2に記載のカラーフィルタ。
  4. 前記ピーク波長の透過率が、65%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカラーフィルタ。
  5. 前記緑色着色層が、C.I.ピグメントグリーン58および/またはC.I.ピグメントイエロー150をさらに含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカラーフィルタ。
  6. 白色発光ダイオード光源と、請求項1〜5のいずれか一項に記載のカラーフィルタとを備えてなる、表示装置。
  7. 前記白色発光ダイオード光源の発光スペクトルにおいて、複数のピーク波長の中で相対強度が最大のピーク波長が400〜500nmの範囲内にある、請求項6に記載の表示装置。
  8. 前記白色発光ダイオード光源が、少なくとも有機発光素子を含んでなる、請求項6または7に記載の表示装置。
  9. 前記白色発光ダイオード光源が、少なくとも2色以下の発光素子を含んでなる、請求項6〜8のいずれか一項に記載の表示装置。
  10. 前記白色発光ダイオード光源が、少なくとも赤色発光素子および青色発光素子を含んでなる、請求項6〜9のいずれか一項に記載の表示装置。
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