JP2010072107A - 白色発光ダイオード光源液晶表示装置用カラーフィルタおよび白色発光ダイオード光源液晶表示装置 - Google Patents

白色発光ダイオード光源液晶表示装置用カラーフィルタおよび白色発光ダイオード光源液晶表示装置 Download PDF

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【課題】本発明は、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できる白色LED光源液晶表示装置を形成可能な白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタを提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、白色LED光源を有し、上記白色LED光源からの白色光を発光光源とする白色LED光源液晶表示装置に用いられ、透明基板と、上記透明基板上に形成され、開口部を備える遮光部と、上記開口部に形成された、赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターンを少なくとも含む着色層と、を有する白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタであって、上記緑色パターンが、PG58と、黄色顔料とを含むものであることを特徴とする白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタを提供することにより、上記目的を達成するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できる液晶表示装置を形成可能な白色発光ダイオード光源液晶表示装置用カラーフィルタに関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴って、液晶表示装置の需要が増加している。また、最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、益々液晶表示装置の市場は拡大する状況にある。
このような液晶表示装置は、一般的に、カラーフィルタと、駆動側基板と、これらに挟持された液晶層とを有し、さらに、バックライトとよばれる光源を有するものである。
ここで、カラーフィルタとしては、通常、透明基板と、透明基板上に形成され、赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色の着色パターンからなる着色層と、各着色パターンを区画するように透明基板上に形成された遮光部とを有している(特許文献1)。
そして、このようなカラーフィルタのR、G、Bの各色に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がバックライトのシャッタとして作動し、R、G、Bのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われるものである。
このようなカラーフィルタを組み合わせた液晶表示装置では、バックライトとして、白色発光ダイオード(以下LEDと略す。)光源を用いた場合、一般的に、緑色光の輝度が、青色光の輝度よりも低くなる傾向がある。このため、緑色光を所望の輝度で表示させるためには、バックライトの発光強度を大きくする必要があり、大きな消費電力が必要になるといった問題があった。
また、色味の濃い緑色光を得ようとした場合には、その緑色光の輝度は、青色光の輝度よりもさらに低くなる。このため、高演色で、かつ、高輝度な緑色光を得ることが困難であるといった問題があった。
特開平5−196946号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できる白色LED光源液晶表示装置を形成可能な白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタを提供することを主目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく研究を重ねた結果、液晶表示装置用カラーフィルタの緑色パターンは、470nm〜600nmの範囲内の波長の光(緑色光)の透過率が低いこと、および、バックライトとして用いられる白色LED光源からの白色光に含まれる緑色光の発光強度は、白色光に含まれる青色光の発光強度よりも低いことを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。
すなわち、本発明は、白色LED光源を有し、上記白色LED光源からの白色光を発光光源とする白色LED光源液晶表示装置に用いられ、透明基板と、上記透明基板上に形成され、開口部を備える遮光部と、上記開口部に形成された、赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターンを少なくとも含む着色層と、を有する白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタであって、上記緑色パターンが、ピグメントグリーン58と、黄色顔料とを含むものであることを特徴とする白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタを提供する。
本発明によれば、上記緑色パターンが上記ピグメントグリーン58(以下、PG58と略す。)を含むことにより、上記緑色パターンを、緑色光の透過率が大きいものとすることができる。
このため、白色LED光源液晶表示装置に用いた場合には、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができる。また、このようなことから、高演色な緑色光を低消費電力で発光でき、色再現域の広いものとすることができる。
また、ホワイトバランスを維持しつつ、上記青色パターンの青色光透過率を向上させることを可能とする。したがって、白色LED光源液晶表示装置に用いた場合には、所望のホワイトバランスを有し、輝度の高いものとすることができる。
本発明においては、上記黄色顔料が、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー129、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー150,ピグメントイエロー180、ピグメントイエロー185、ピグメントイエロー213、またはピグメントイエロー219であることが好ましい。上記黄色顔料が、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー129、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー150、ピグメントイエロー180、ピグメントイエロー185、ピグメントイエロー213、またはピグメントイエロー219であることにより、上記緑色パターンを、緑色光の透過率が大きいものとすることができるからである。
本発明においては、上記白色LED光源の発光スペクトルの緑色ピークと、青色ピークとの比(緑色ピーク/青色ピーク)が、0.2〜0.7の範囲内であることが好ましい。上記白色LED光源の発光スペクトルの緑色ピークと、青色ピークとの比(緑色ピーク/青色ピーク)が、0.2〜0.7の範囲内であることにより、上記緑色パターンを、緑色光の透過率が大きいものとすることによる、低消費電力化の効果が大きいものとなり、本発明の効果をより効果的に発揮することができるからである。
本発明は、上記白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタと、白色LED光源と、を有することを特徴とする白色LED光源液晶表示装置を提供する。
本発明によれば、上記白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタを有することにより、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができる。また、高演色な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができ、色再現域の広いものとすることができる。さらに、所望のホワイトバランスを有し、高輝度なものとすることができる。
本発明は、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できる白色LED光源液晶表示装置を形成可能な白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタを提供することができるといった効果を奏する。
本発明は、白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタおよび白色LED光源液晶表示装置に関するものである。
以下、本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタ、および、白色LED光源液晶表示装置について詳細に説明する。
A.白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタ
まず、本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタについて説明する。本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタは、白色LED光源を有し、上記白色LED光源からの白色光を発光光源とする白色LED光源液晶表示装置に用いられ、透明基板と、上記透明基板上に形成され、開口部を備える遮光部と、上記開口部に形成された、赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターンを少なくとも含む着色層と、を有するものであって、上記緑色パターンが、PG58と、黄色顔料とを含むものであることを特徴とするものである。
このように、本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタは、白色LED光源を有し、上記白色LED光源からの白色光を発光光源とする白色LED光源液晶表示装置に用いられるものである。
このような白色LED光源液晶表示装置の具体例を図を参照して説明する。図1は、上記白色LED光源液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタは、透明基板1、上記透明基板1上に形成され、開口部を備える遮光部2、ならびに、上記開口部に形成された赤色パターン3R、緑色パターン3Gおよび青色パターン3Bを含む着色層3を有するカラーフィルタ10と、上記カラーフィルタ10と対向するように配置された駆動側基板20と、上記カラーフィルタ10および上記駆動側基板20に挟持された液晶層30と、白色LED光源40と、を有する白色LED光源液晶表示装置50に用いられるものである。すなわち、本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタは、図1におけるカラーフィルタとして用いられるものである。
ここで、図1において、上記カラーフィルタ10は、上記着色層3を覆うように形成されたオーバーコート層4を有するものである。
次に、本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタを図を参照して説明する。図2は、本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。図2に例示するように、本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタ10は、透明基板1と、上記透明基板1上に形成され、開口部を備える遮光部2と、上記開口部に形成された赤色パターン3R、緑色パターン3Gおよび青色パターン3Bを含む着色層3とを有するものである。
ここで、上記緑色パターン3Gは、PG58と、黄色顔料とを含むものである。また、上記着色層3を覆うように形成されたオーバーコート層4を有するものである。
従来の液晶表示装置における緑色光として、470nm〜600nmの範囲内の波長の光を用いる場合、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの緑色パターンとしては、顔料としてピグメントグリーン36と、黄色顔料とを含むものが一般的に用いられる。
ここで、ピグメントグリーン36(以下、PG36と略す。)を含む緑色パターンの各波長での透過率を示す分光カーブを、図3に示す。図3に示すように、PG36を含む緑色パターンの分光カーブは、比較的低波長側(510nm前後)に最大透過率のピークが形成され、550nmより長波長側の光を吸収しやすいという特性を有する。このため、このような緑色光の長波長領域の光の吸収を補い、470nm〜600nmの範囲内の波長の緑色光を得るために、上記緑色パターンには、黄色顔料が比較的多く添加される。
一方、一般的な黄色顔料としては、図3に示すように、通常、530nmより短波長側の光を吸収しやすいという特性を有する。
したがって、このようなPG36および黄色顔料を含む緑色パターンでは、緑色光の短波長側は、上記黄色顔料により吸収され、緑色光の長波長側は、上記PG36により吸収されることにより、緑色光全体(470nm〜600nm)としてみると、透過率が低いものとなる。
また、バックライトの光源として、白色LED光源を用いた場合、このような白色LED光源からの白色光は、430nm〜470nmの範囲内の波長の光(青色光)の発光強度が、470nm〜600nmの範囲内の波長の光(緑色光)の発光強度よりも高いといった傾向を有する。
したがって、このような白色LED光源からの白色光を発光光源とする白色LED光源液晶表示装置において、上述したPG36を含む緑色パターンを有するカラーフィルタを組み合わせた場合、緑色光は、青色光と比較して輝度が低いものとなるのである。
このため、赤色光、緑色光および青色光の輝度をバランス良く発光させるためには、バックライトである白色LED光源の発光強度を高めたり、青色パターンについて青色光の光透過率を低下させる必要があった。
ここで、発光強度を高めた場合には、消費電力が大きなものとなるといった問題があった。また、青色パターンの光透過率を低下させた場合には、全体の輝度が低下するといった問題があった。
また、緑色光は、青色光と比較して輝度が低いものとなるのであるため、緑色光を高演色なものとした場合には、上述した問題が大きくなる。このため、高演色で高輝度な緑色光を得ることは困難であるといった問題があった。
一方、図3に示すように、PG58を含む緑色パターンの分光カーブは、比較的長波長側(540nm前後)に最大透過率のピークが形成される。このため、上記PG36にみられるような長波長側の緑色光の吸収の少ないものとすることができる。また、それに伴い、上記緑色パターンに添加される黄色顔料の添加量を比較的少ないものとすることができる。その結果、黄色顔料による低波長側の緑色光の吸収を抑制することができる。このため、上記緑色パターンを、緑色光の透過率が大きいものとすることができるのである。
このため、白色LED光源液晶表示装置に用いた場合には、上記白色LED光源液晶表示装置は、非緑色光の含有率が低く、さらに緑色光の発光強度と非緑色光の発光強度との差が大きい緑色光を発光することが可能となる。したがって、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができるのである。また、このようなことから、高演色な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができ、色再現域の広いものとすることができるのである。
また、ホワイトバランスを維持しつつ、上記青色パターンの青色光透過率を向上させることを可能とする。したがって、白色LED光源液晶表示装置に用いた場合には、所望のホワイトバランスを有し、輝度の高いものとすることができるのである。
本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタは、透明基板、遮光部、および着色層を有するものである。
以下、本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタの各構成について詳細に説明する。
1.着色層
本発明に用いられる着色層は、少なくとも赤色、緑色および青色の着色パターンを有するものであり、上記緑色パターンが、上記PG58および黄色顔料を含むものである。
本発明に用いられる着色層に含まれる着色パターンとしては、赤色、緑色および青色の着色パターンを少なくとも有するものであれば良いが、必要に応じて、黄色パターン、シアンパターン等の他の色の着色パターンを有するものであっても良い。
本発明に用いられる着色層に含まれる各色の着色パターンは、画素に対応して規則的に配列される。着色パターンの配列としては、各着色パターンが巨視的に見て平均的に配列されていれば良く、例えばストライプ配列、モザイク配列、デルタ配列等が挙げられる。
(1)緑色パターン
本発明に用いられる緑色パターンは、上記PG58および黄色顔料を含むものである。
本発明においては、上記PG58を含むことにより、上記緑色パターンを、緑色光の透過率が大きいものとすることができる。
このため、白色LED光源液晶表示装置に用いた場合には、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができるのである。また、このようなことから、高演色な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができ、色再現域の広いものとすることができるのである。
また、ホワイトバランスを維持しつつ、上記青色パターンの青色光透過率を向上させることを可能とする。したがって、白色LED光源液晶表示装置に用いた場合には、所望のホワイトバランスを有し、輝度の高いものとすることができるのである。
(a)ピグメントグリーン58
本発明に用いられるピグメントグリーン58(PG58)は、上記緑色パターンの主顔料として用いられるものである。
本発明に用いられるPG58の粒径としては、所望の発色の緑色パターンを形成することができるものであれば良いが、10nm〜100nmの範囲内であることが好ましく、なかでも、10nm〜50nmの範囲内であることが好ましく、特に10nm〜30nmの範囲内であることが好ましい。粒径が上記範囲内であることにより、高輝度および高コントラストな緑色パターンとすることができるからである。
なお、上記粒径の測定法としては、レーザー法により測定した平均粒径の値とする。平均粒径とは、一般に粒子の粒度を示すために用いられるものであり、レーザー法とは、粒子を溶媒中に分散し、その分散溶媒にレーザー光線を当てて得られた散乱光を細くし、演算することにより、平均粒径、粒度分布等を測定する方法である。なお、上記平均粒径は、レーザー法による粒径測定機として、粒度分布測定装置(日機装社製、マイクロトラックUPA EX150)を使用して測定することにより得ることができる。
本発明に用いられるPG58の、上記緑色パターンに含まれる全顔料における含有比率としては、20質量%以上であることが好ましく、なかでも30質量%〜90質量%の範囲内であることが好ましく、特に50質量%〜90質量%の範囲内であることが好ましい。上記PG58の含有比率が、上記範囲内であることにより、上記緑色パターンを、緑色光および非緑色光の透過率の差がより大きく、緑色光および非緑色光の境界付近での光の透過率変化がより大きいものとすることができるからである。
本発明に用いられるPG58の含有量としては、所望の発色を示す緑色パターンを形成することができるものであれば良く、黄色顔料の種類、緑色パターンの厚み、所望の色度範囲等に応じて適宜設定されるものである。
(b)黄色顔料
本発明に用いられる緑色パターンに含まれる黄色顔料としては、所望の発色を示す緑色パターンを形成することができるものであれば良いが、緑色光および緑色光よりも短波長側の非緑色光である短波長側非緑色光の透過率の差が大きく、緑色光および短波長側非緑色光の境界付近での透過率変化が大きいものであることが好ましい。具体的には、600nmの波長の光の透過率を1としたときに、470nmの波長の光の透過率が、0.1以下であり、かつ490nmの波長の光の透過率が、0.6以上であるものであることが好ましい。このような黄色顔料を、上記PG58と共に用いることにより、上記緑色パターンを、緑色光の透過率が大きいものとすることができるからである。
なお、上記黄色顔料透過率の測定方法としては、透過率を精度良く測定できる方法であれば良いが、例えば、黄色顔料透過率測定用サンプルを顕微分光装置OSP−SP2000(OLYMPUS社製)を用いて透過スペクトルを測定することにより得ることができる。
ここで、上記黄色顔料透過率測定用サンプルの形成方法としては、黄色顔料、分散剤、ポリマーI、モノマー、添加剤、開始剤1、開始剤2、溶剤を下記に示す割合で調製した黄色顔料透過率測定用組成物を、厚さ1mmのガラス基板上にスピンコート法で塗布し、80℃で5分間の条件でプリベークする。次いで、紫外線露光(300mJ/cm)した後、200℃で60分間ポストベークする。このようにして、膜厚1.1μmの黄色顔料透過率測定用サンプルを形成することができる。
・黄色顔料:1.2重量部
・分散剤(ゼネカ(株)製、ソルスパース24000):3.0重量部
・ポリマーI:5.0重量部
・モノマー(サートマー(株)製、SR399):4.0重量部
・添加剤(綜研化学(株)製、L−20):0.7重量部
・開始剤1(チバスペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア907):1.4重量部
・開始剤2(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール):0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート):80.0重量部
なお、ポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
このような黄色顔料としては、具体的には、アゾ顔料(ピグメントイエロー17、74、83、219)、アゾメチン顔料(ピグメントイエロー129、150)、キノフタロン顔料(ピグメントイエロー138)、イソインドリン顔料(ピグメントイエロー139、185)、ベンズイミダゾロン顔料(ピグメントイエロー180)、キノキサリン顔料(ピグメントイエロー213)を用いることができ、なかでも、アゾ顔料(ピグメントイエロー17、74、83、219)、アゾメチン顔料(ピグメントイエロー129、150)、キノフタロン顔料(ピグメントイエロー138)、イソインドリン顔料(ピグメントイエロー139、185)を好ましく用いることができ、特に、アゾメチン顔料(ピグメントイエロー150)、キノフタロン顔料(ピグメントイエロー138)を好ましく用いることができる。黄色顔料として上記顔料を用いることにより、上記緑色パターンを、緑色光と非緑色光との透過率の差および境界付近での光の透過率変化が大きいものとすることができるからである。
本発明に用いられる黄色顔料の、上記緑色パターンに含まれる全顔料における含有比率としては、80質量%以下であることが好ましく、なかでも10質量%〜70質量%の範囲内であることが好ましく、特に10質量%〜50質量%の範囲内であることが好ましい。
上記黄色顔料の含有比率が、上記範囲内であることにより、上記緑色パターンを、緑色光の透過率が大きいものとすることができるからである。
本発明に用いられる黄色顔料の含有量としては、所望の発色を示す緑色パターンを形成することができるものであれば良く、PG58の含有量、緑色パターンの厚み、所望の色度範囲等に応じて適宜設定されるものである。
また、本発明に用いられる黄色顔料の粒径としては、所望の輝度およびコントラストを有する緑色パターンとすることができるものであれば良く、上記「(a)ピグメントグリーン58」の項のPG58と同様とすることができる。
(c)緑色パターン
本発明に用いられる緑色パターンの色度としては、上記白色LED光源を光源として用いた場合に所望の緑色光を得ることができるものであれば良いが、C光源で測定したx、y色度座標がxが0.15〜0.35の範囲内であり、かつyが0.50〜0.75の範囲内であることが好ましく、なかでも、xが0.15〜0.30の範囲内であり、かつyが0.55〜0.70の範囲内であることが好ましく、特にxが0.15〜0.25の範囲内であり、かつyが0.60〜0.70の範囲内であることが好ましい。上記緑色パターンの色度が、上記範囲内であることにより、上記緑色パターンを構成する顔料に占める上記PG58の含有比率を高いものとすることができる。このため、本発明の効果をより効果的に発揮することができるからである。
本発明に用いられる緑色パターンは、上記PG58および黄色顔料を少なくとも含むものであるが、通常、バインダ樹脂を含むものである。
このようなバインダ樹脂としては、所望の発色を示す緑色パターンを形成することができるものであれば良く、液晶表示装置用カラーフィルタに一般的に用いられるものを使用することができる。
具体的には、上記緑色パターンがフォトリソグラフィー法により形成される場合におけるバインダ樹脂としては、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂を用いることができる。
また、上記緑色パターンがインクジェット法により形成される場合におけるバインダ樹脂としては、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が用いられる。
本発明に用いられる緑色パターンは、必要に応じて、光重合開始剤または熱重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等の添加剤を含むものであっても良い。
本発明に用いられる緑色パターンの膜厚としては、通常、1μm〜3μm程度である。
(2)赤色パターンおよび青色パターン
本発明に用いられる赤色パターンおよび青色パターンとしては、所望の発色をすることができるものであれば良く、通常、各色の顔料およびバインダ樹脂を含むものである。
本発明において、赤色パターンに含まれる赤色パターン用顔料としては、所望の発色の赤色光を得ることができるものであれば良く、例えば、例えば、ピグメントレッド(以下、P.R.)254、P.R.177、P.R.148、P.R.242が挙げられる。上記赤色パターン用顔料が、上記顔料であることにより、上記赤色パターンを赤色光の透過率が高いものとすることができる。また、上記白色LED光源からの白色光に含まれる赤色光の発光強度は、一般的に、青色光の発光強度に比べて小さいものである。したがって、上記赤色パターンの赤色光の透過率を挙げることにより、低消費電力で輝度の高い赤色光を得ることができるからである。また、このようなことから、所望のホワイトバランスを有し、輝度の高いものとすることができるからである。
また、これらの赤色パターン用顔料は単独で用いても良いが、通常、2種以上を混合して用いられる。具体的には、上記赤色パターン用顔料としてP.R.254と、P.R.177とが組み合わせられたものが好ましく用いられる。上記赤色パターン用顔料として、上記顔料を組み合わせて用いることにより、上記赤色パターンを赤色光の透過率が高く、赤色光の輝度の高いものとすることができるからである。また、所望のホワイトバランスを有し、輝度の高いものとすることができるからである。
本発明において、上記赤色パターン用顔料としてP.R.254と、P.R.177とが組み合わせられて用いられる場合、P.R.254と、P.R.177との含有量の比(P.R.254/P.R.177)としては、通常0.1〜10.0の範囲内であるが、なかでも、0.2〜10.0の範囲内であることが好ましく、特に、0.5〜10.0の範囲内であることが好ましい。上記赤色パターン用顔料の含有量の比が、上記範囲内であることにより、赤色パターンの赤色光透過率を向上させることができる。このため、白色LED光源液晶表示装置に用いた場合には、ホワイトバランスを有し、輝度の高いものとすることができるからである。
本発明において、青色パターンに含まれる青色パターン用顔料としては、例えば、ピグメントブルー(以下、P.B.)15:6、ピグメントバイオレット(以下、P.V.)23、P.B.60が挙げられる。
また、これらの青色パターン用顔料は単独で用いても良いが、通常、2種以上を混合して用いられる。具体的には、上記青色パターン用顔料としてP.B.15:6とP.V.23とが組み合わせられたものが好ましく用いられる。
本発明において、上記青色パターン用顔料として、P.B.15:6と、P.V.23とが組み合わせられて用いられる場合、P.B.15:6と、P.V.23との含有量の比(P.B.15:6/P.V.23)としては、通常0.1〜10.0の範囲内であるが、なかでも、0.2〜10.0の範囲内であることが好ましく、特に、0.5〜10.0の範囲内であることが好ましい。上記青色パターン用顔料の含有量の比が、上記範囲内であることにより、青色パターンの青色光透過率を向上させることができる。このため、白色LED光源液晶表示装置に用いた場合には、ホワイトバランスを維持しつつ、輝度の高いものとすることができるからである。
本発明に用いられる青色パターン用顔料および赤色パターン用顔料の粒径としては、所望の発色の青色パターンおよび赤色パターンを形成することができるものであれば良く、上記「(1)緑色パターン」の項に記載されたPG58と同様とすることができる。
本発明に用いられるバインダ樹脂、ならびに、赤色パターンの膜厚および青色パターンの膜厚としては、上記「(1)緑色パターン」の項に記載されたものと同様とすることができる。
2.遮光部
本発明に用いられる遮光部は、後述する透明基板上に形成されるものであり、開口部を備えるものである。
本発明に用いられる遮光部における開口部の形状としては、通常、同一の形状を有する開口部が等間隔でパターン状に形成されたものが用いられる。ここで、開口部のパターン形状としては、特に限定されるものではなく、例えば、ストライプ状、マトリクス状等の形状が挙げられる。
遮光部としては、例えば、黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させた樹脂製遮光部や、クロム、酸化クロム等の金属薄膜等が挙げられる。
上記樹脂製遮光部がフォトリソグラフィー法を用いて形成される場合、上記バインダ樹脂としては、上記「(1)着色層」の項に記載の内容と同様とすることができる。また、必要に応じて、添加剤を含むことができる。このような添加剤としては、上記「(1)着色層」の項に記載の内容と同様とすることができる。
一方、遮光部が金属薄膜である場合、上記金属薄膜としては、CrO膜(xは任意の数)およびCr膜が2層積層されたものであっても良く、また、より反射率を低減させたCrO膜(xは任意の数)、CrN膜(yは任意の数)およびCr膜が3層積層されたものであっても良い。
また、このような金属薄膜からなる遮光部の形成方法としては、遮光部をパターニングすることができる方法であれば良く、例えば、フォトリソグラフィー法、マスクを用いた蒸着法、印刷法等を挙げることができる。
遮光部の膜厚としては、金属薄膜の場合は0.2μm〜0.4μm程度で設定され、樹脂製遮光部である場合は0.5μm〜2μm程度で設定される。
3.透明基板
本発明に用いられる透明基板の材料としては、従来よりカラーフィルタに用いられているものを用いることができる。このような材料としては、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明な無機基板、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明な樹脂基板等を挙げることができる。なかでも本発明において無機基板を用いることが好ましく、無機基板のなかでもガラス基板を用いることが好ましい。さらには、上記ガラス基板のなかでも無アルカリタイプのガラス基板を用いることが好ましい。上記無アルカリタイプのガラス基板は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れるからである。
4.白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタ
本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタは、上記透明基板、遮光部および着色層を有するものであれば良いが、必要に応じて、平坦性改良を目的として着色層を覆うように形成されるオーバーコート層を有するものであっても良い。
なお、上記オーバーコート層としては、液晶表示装置用カラーフィルタに一般的に用いられるものを使用することができるため、ここでの説明は省略する。
本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法としては、一般的な液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法を用いることができるため、ここでの説明は省略する。
5.白色LED光源液晶表示装置
次に、上述したような本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタの用途である白色LED光源液晶表示装置について説明する。
本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタが用いられる白色LED光源液晶表示装置は、白色LED光源を有し、上記白色LED光源からの白色光を発光光源とするものである。
このような白色LED光源液晶表示装置の具体例としては、既に説明した図1に例示するものを挙げることができる。
本発明における白色LED光源液晶表示装置は、上記白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタと、白色LED光源と、液晶層と、駆動側基板とを有するものである。以下、このような白色LED光源液晶表示装置の各構成について詳細に説明する。
なお、上記白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタについては、既に説明したので、ここでの説明は省略する。
(1)白色LED光源
本発明に用いられる白色LED光源は、液晶表示装置の光源として用いられるもの、すなわち、バックライトとして用いられるものである。
このような白色LED光源としては、少なくとも白色LEDを有するものである。
(a)白色LED
本発明に用いられる白色LEDとしては、少なくとも青色光(430nm〜470nm)、緑色光(470nm〜560nm)、および赤色光(570nm〜700nm)の波長域に発光スペクトルを有するものであれば良いが、発光スペクトルのうち緑色光(470nm〜560nm)の最大発光強度である緑色ピークと、青色光(430nm〜470nm)の最大発光強度である青色ピークとの比(緑色ピーク/青色ピーク)が、0.2〜0.7の範囲内であることが好ましく、なかでも、0.3〜0.6の範囲内であることが好ましく、特に0.3〜0.5の範囲内であることが好ましい。上記緑色ピークおよび青色ピークの比が上記範囲内であることにより、上記緑色パターンを緑色光と非緑色光との透過率の差および境界付近での光の透過率変化が大きいことによる消費電力低減効果を、より効果的に発揮することができるからである。
また、赤色光(570nm〜700nm)については、その最大発光強度と青色光の最大発光強度との比が所定の範囲内にあれば良い。
このような白色LEDとしては、上述した発光スペクトルの光を発光することができるものであれば良く、例えば、発光素子と、上記発光素子から発光された光により励起され、上記発光素子から発光された光と混色することにより白色光とすることができる蛍光を発する蛍光物質とを有するものを挙げることができる。
本発明に用いられる白色LEDを構成する発光素子は、上記蛍光物質を励起させることができる半導体発光素子である。
このような半導体発光素子としては、具体的には、セレン化亜鉛(ZnSe)や窒化ガリウム(GaN)など種々の半導体や、インジウム(In)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)を含む窒化物半導体(InAlGa1−x−yN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)等を挙げることができる。本発明においては、なかでも、窒化物半導体を好ましく用いることができる。蛍光物質を効率良く励起できる短波長を効率良く発光することができるからである。
本発明に用いられる半導体発光素子の構造としては、MIS接合、PIN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構成のものが挙げられる。
ここで、窒化物半導体を使用したpn接合を有する発光素子としては、具体的には、サファイア基板上に窒化ガリウム(GaN)等のバッファ層を形成しその上に、n型窒化ガリウムで形成した第1のコンタクト層、n型窒化アルミニウム・ガリウムで形成させた第1のクラッド層、窒化インジウム・ガリウムで形成した活性層、p型窒化アルミニウム・ガリウムで形成した第2のクラッド層、p型窒化ガリウムで形成した第2のコンタクト層を順に積層させたダブルへテロ構成を有するものなどを挙げることができる。
また、窒化物半導体を使用したpn接合を有する発光素子においては、n型窒化物半導体にn型ドーパントとしてケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、セレン(Se)、テルル(Te)、炭素(C)等を適宜導入したものであっても良い。発光効率を向上させることができるからである。
一方、p型窒化物半導体を形成させる場合は、p型ドーパントである亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)、ベリリウム(Be)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)等をドープさせる。窒化物半導体は、p型ドーパントをドープしただけではp型化しにくいためp型ドーパント導入後に、炉による加熱やプラズマ照射等により加熱処理することで低抵抗化させることが好ましい。
本発明に用いられる発光素子である半導体素子の形成方法としては、例えばサファイア等からなる基板上にMOCVD法などを用いて形成することができる。
本発明に用いられる発光素子の発光波長としては、上記蛍光物質からの発光波長等に応じて適宜設定されるものであるが、通常、発光波長は400nm〜530nmの範囲内であることが好ましく、なかでも420nm〜490nmの範囲内であることが好ましく、特に、450nm〜475nmの範囲内であることが好ましい。上記蛍光物質を効率的に励起することができ、発光効率に優れた白色LED光源とすることができるからである。
本発明に用いられる白色LEDに用いられる蛍光物質としては、上記発光素子から発光された光により励起し、蛍光を発することができるものである。
このような蛍光物質としては、通常、上記発光素子から発光される光の発光波長よりも長波長の蛍光を発する蛍光体が用いられる。励起波長が短波長の方が効率が良いためである。
具体的には、発光波長が400nm〜530nmの範囲内である発光素子との混色により白色光を発光させる場合、セリウムで付活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体、ペリレン系誘導体、銅で付活されたセレン化亜鉛などを挙げることができ、なかでも、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体を好ましく用いることができる。発光素子に窒化物半導体を用いた場合、耐光性や効率などの観点から特に好ましいからである。
本発明に用いられる蛍光物質としては、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)およびランタン(La)等の含有量が異なる蛍光物質を2種類以上混合したものであっても良い。
本発明に用いられる蛍光物質の製造方法としては、イットリウム(Y)、ガドミニウム(Gd)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)、ランタン(La)等の希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム、酸化ガリウムとを混合して混合原料を得る。これにフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合して坩堝に詰め、空気中で1350℃〜1450℃の範囲内の温度で2時間〜5時間焼成して焼成品を得、次に焼成品を水中でボールミルして、洗浄、分離、乾燥、最後に篩を通すことで得ることができる。
なお、このような白色LEDとしては、具体的には、特開2006−237649号公報等に記載されている白色LEDと同様とすることができる。
(b)白色LED光源
本発明に用いられる白色LED光源としては、上述した白色LEDに加えて、通常、反射板、導光板、拡散板、およびプリズムシートを含むものである。
なお、このような反射板、導光板、拡散板、およびプリズムシートとしては、一般的なバックライトと同様の構成であるので、ここでの説明は省略する。
(2)駆動側基板および液晶層
本発明に用いられる駆動側基板としては、白色LED光源液晶表示装置の駆動方式等に応じて、一般的に液晶表示装置に用いられている駆動側基板として公知の構成を有するものとすることができる。
本発明における白色LED光源液晶表示装置の駆動方式としては、一般的に液晶表示装置に用いられている駆動方式を採用することができる。
このような駆動方式としては、例えば、TN方式、IPS方式、OCB方式、および、MVA方式等を挙げることができる。
本発明に用いられる液晶層としては、一般的に液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができる。また、上記液晶層に用いられる液晶化合物についても、上記白色LED光源液晶表示装置の駆動方式等に応じて特定の配列形態を実現することが可能な液晶化合物を適宜選択して用いることができる。
B.白色LED光源液晶表示装置
次に、本発明の白色LED光源液晶表示装置について説明する。本発明の白色LED光源液晶表示装置は、上記白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタと、上記白色LED光源とを少なくとも有することを特徴とするものである。
このような白色LED光源液晶表示装置の具体例としては、既に説明した図1に例示するものを挙げることができる。
本発明によれば、上記白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタを有することにより、高輝度な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができる。また、高演色な緑色光を低消費電力で発光できるものとすることができ、色再現域の広いものとすることができる。さらに、所望のホワイトバランスを有し、高輝度なものとすることができる。
本発明の白色LED光源液晶表示装置は、上記白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタと、上記白色LED光源とを少なくとも有するものであるが、通常、液晶層と、駆動側基板とを有するものである。
なお、本発明の白色LED光源液晶表示装置の各構成については、上記「A.白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタ」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本発明の白色LED光源液晶表示装置は、必要に応じ、上記構成に加えて、液晶表示装置に一般的に用いられる部材を含むことができる。
本発明の白色LED光源液晶表示装置の製造方法としては、上記各構成が精度良く積層されたものとする方法であれば良く、一般的な液晶表示装置の製造方法を用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
(カラーフィルタ基板の形成)
基板として、大きさが100mm×100mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、ネガ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製 CFPR DN-83)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像して焼成して、ブラックマトリックス(遮光部)を形成した。
次に、下記組成の赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
<赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物>
・赤顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B) 4.8重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.2重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
<緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物>
・緑顔料(ピグメントグリーン58) 4.2重量部
・黄顔料(ランクセス社製Byplast イエロー 5GN01) 1.8重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
<青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物>
・青顔料(BASF社製 ヘリオゲンブルーL6700F) 6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース5000) 0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
なお、上記のポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
次いで、ガラス基板上にブラックマトリックスを覆うように赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色パターン用のフォトマスクを介して、露光、現像して、焼成して赤色パターンを形成した。
その後、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物を用いて、同様の操作により、緑色パターン、青色パターンを形成した。これにより、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが配列された着色層を形成した。
次いで、上記透明電極層上に液晶配向制御用突起形成用組成物(ロームアンドハース社製LC-100VL)をスピンコート法により塗布し、フォトマスクを介して、露光、現像して、遮光性液晶配向制御用突起を形成した。このパターンは、ジグザグ形状(線幅12μm、高さ1.2μm)とした。
次いで、上記透明電極層上にセルギャップ保持用の柱状スペーサを形成するための柱状スペーサ形成用感光性樹脂組成物(JSR(株)製オプトマーNN780)をスピンコート法により塗布し、フォトマスクを介して、露光、現像して、柱状スペーサを形成した。このパターンは、ドット形状(下底(直径)30μm、高さ3.5μm)とした。
(液晶セルの形成)
次いで上記のように形成したカラーフィルタ表面の透明電極層上にポリイミドからなる配向膜を形成した。その後、TFTを形成したガラス基板上に垂直配向用液晶を必要量滴下した後、上述したカラーフィルタを重ね合わせ、UV効果性樹脂をシール材として用い常温で0.3kgf/cmの圧力をかけながら400mJ/cmの照射量で露光することにより接合してセルを作製し、セルの上部と下部に偏光軸がクロスニコルとなるように偏光板を貼り付けて液晶セルとした。
(白色LEDバックライト光源)
日亜化学(株)製2波長型白色LED(NSSW440)を配線がパターニングされた基板上に配置し、駆動用のドライバICを取り付けた。反射板、導光板、拡散板、およびプリズムシートを組み合わせ、白色LEDバックライト光源を作成した。
[実施例2]
緑色パターン用のネガ型観光性樹脂組成物に下記を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
<緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物>
・緑顔料(ピグメントグリーン58) 4.0重量部
・黄顔料(BASF社製パリオトール イエロー D0960) 2.0重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
[比較例]
緑色パターン用のネガ型観光性樹脂組成物に下記を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
<緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物>
・緑顔料(DIC社製 ファストゲン 2YK(ピグメントグリーン36)) 3.0重量部
・黄顔料(ランクセス社製Byplast イエロー 5GN01)3.0重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907) 1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
[評価]
上述したように作製した実施例1〜2、および比較例の白色バックライト上に液晶セルを設置し、液晶セル60HzAC5V通電時の緑色画素部(緑色パターン)の分光色度をトプコンエンジニアリング(株)製分光放射輝度計SR−3を用いて測定した。これらの値を表1に示す。
Figure 2010072107
表1に示すように、実施例で作成した緑色パターンは、比較例に比べて高輝度が得られた。
本発明における白色LED光源液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。 本発明の白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 緑色パターン用顔料の透過率を示すグラフである。
符号の説明
1 … 透明基板
2 … 遮光部
3 … 着色層
3R … 赤色パターン
3G … 緑色パターン
3B … 青色パターン
4 … オーバーコート層
10 … 白色LED光源液晶表示装置用カラーフィルタ
20 … 駆動側基板
30 … 液晶層
40 … 白色LED光源
50 … 白色LED光源液晶表示装置

Claims (4)

  1. 白色発光ダイオード光源を有し、前記白色発光ダイオード光源からの白色光を発光光源とする白色発光ダイオード光源液晶表示装置に用いられ、
    透明基板と、前記透明基板上に形成され、開口部を備える遮光部と、前記開口部に形成された、赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターンを少なくとも含む着色層と、を有する白色発光ダイオード光源液晶表示装置用カラーフィルタであって、
    前記緑色パターンが、ピグメントグリーン58と、黄色顔料とを含むものであることを特徴とする白色発光ダイオード光源液晶表示装置用カラーフィルタ。
  2. 前記黄色顔料が、ピグメントイエロー17、ピグメントイエロー74、ピグメントイエロー83、ピグメントイエロー129、ピグメントイエロー138、ピグメントイエロー139、ピグメントイエロー150、ピグメントイエロー180、ピグメントイエロー185、ピグメントイエロー213、またはピグメントイエロー219であることを特徴とする請求項1に記載の白色発光ダイオード光源液晶表示装置用カラーフィルタ。
  3. 前記白色発光ダイオード光源の発光スペクトルの緑色ピークと、青色ピークとの比(緑色ピーク/青色ピーク)が、0.2〜0.7の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の白色発光ダイオード光源液晶表示装置用カラーフィルタ。
  4. 請求項1から3までのいずれかの請求項に記載の白色発光ダイオード光源液晶表示装置用カラーフィルタと、
    白色発光ダイオード光源と、
    を有することを特徴とする白色発光ダイオード光源液晶表示装置。
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