JP2014066502A - 熱交換器および冷凍装置 - Google Patents

熱交換器および冷凍装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014066502A
JP2014066502A JP2012214239A JP2012214239A JP2014066502A JP 2014066502 A JP2014066502 A JP 2014066502A JP 2012214239 A JP2012214239 A JP 2012214239A JP 2012214239 A JP2012214239 A JP 2012214239A JP 2014066502 A JP2014066502 A JP 2014066502A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchanger
flat multi
refrigerant
space
header
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012214239A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumi Okuno
文 奥野
Genei Kin
鉉永 金
Toshimitsu Kamata
俊光 鎌田
Tomotsugu Inoue
智嗣 井上
Hirokazu Fujino
宏和 藤野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2012214239A priority Critical patent/JP2014066502A/ja
Publication of JP2014066502A publication Critical patent/JP2014066502A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

【課題】扁平多穴管の幅方向の長さを大きくした場合であっても、ヘッダの内部において冷媒を鉛直上方に向かいやすくさせることが可能な熱交換器および冷凍装置を提供する。
【解決手段】熱交換器3は、第2ヘッダ14の第2円柱部材41、扁平多穴管11および複数の中間空間形成体42を備えている。中間空間形成体42は、第2円柱部材41の分流空間141aと連通させるための分流開口42aおよび扁平多穴管11が接続される開口42bを有している。それぞれの中間空間形成体42は、複数の扁平多穴管11それぞれを第2円柱部材41に接続するために設けられている。
【選択図】図7

Description

本発明は、熱交換器および冷凍装置に関する。
従来から、特許文献1(特開2010−243076号公報)に示すように、ヘッダに対して複数の扁平多穴管が連結するようにして構成された熱交換器が提案されている。
この熱交換器では、複数の扁平多穴管は、ヘッダに対して径方向から挿入されることで連結されており、複数の扁平多穴管の端部は、いずれもヘッダの内部空間の壁面よりも内側に位置している。そして、ヘッダの内部空間のうち、複数の扁平多穴管が延びだしている部分以外には、鉛直方向に連通した空間が形成されている。
上述のように、特許文献1(特開2010−243076号公報)に記載の熱交換器では、鉛直方向に連通した空間を有しており、この空間を冷媒が通過することで、各扁平多穴管に冷媒が送られることになる。
ここで、ヘッダの上方に連結された扁平多穴管に対して冷媒を送るためには、冷媒は、ヘッダの内部空間のうちの上記鉛直方向に連通した空間を、自重に逆らって上方に移動することが必要になる。ここで、ヘッダに供給される冷媒およびヘッダから各扁平多穴管に送られる冷媒は、ある程度の流速が付与された状態にあるため、その流速に乗って、ヘッダの上方に連結された扁平多穴管に冷媒を送ることも可能である。ところが、ヘッダに供給される冷媒およびヘッダから各扁平多穴管に送られる冷媒にある程度の流速が付与されていたとしても、ヘッダの上記鉛直方向に連通した空間の水平方向の断面が非常に大きい場合には、冷媒は失速してしまい、自重に打ち勝ってヘッダの上方にまで送り届けることが難しくなる。
これに対して、ヘッダの上記鉛直方向に連通した空間の水平方向の断面が小さくなるように構成された場合には、冷媒は失速しにくく、ヘッダの上方にまで冷媒を送り届けやすい。
他方で、扁平多穴管における冷媒の進行方向に対して垂直であって水平方向の長さ成分である扁平多穴管の幅が大きい方が、冷媒の伝熱面積を多くすることができることから、熱交換器としての性能を高めることができる。
しかし、扁平多穴管の幅方向の大きさを大きくすると、扁平多穴管が連結される対象であるヘッダの大きさも大きくせざるを得ないことになってしまう。この場合には、ヘッダの上記鉛直方向に連通した空間の水平方向の断面が大きくなってしまい、やはり、ヘッダの上方まで冷媒を送り届けることが難しくなってしまう。
本発明は上記上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、扁平多穴管の幅方向の長さを大きくした場合であっても、ヘッダの内部において冷媒を鉛直上方に向かいやすくさせることが可能な熱交換器および冷凍装置を提供することにある。
第1観点に係る熱交換器は、ヘッダ、扁平多穴管および複数の中間空間形成部材を備えている。ヘッダは、鉛直方向に延びている。複数の扁平多穴管は、それぞれ水平方向に延びており、異なる高さ位置に設けられている。それぞれの中間空間形成部材は、ヘッダの内部空間と連通させるための第2開口および扁平多穴管が接続される第2開口を有している。それぞれの中間空間形成部材は、複数の扁平多穴管それぞれをヘッダに接続するために設けられている。
この熱交換器では、ヘッダと扁平多穴管とは直接接続されるのではなく、中間空間形成部材を介して接続されている。このため、扁平多穴管の幅方向の大きさを大きく形成した場合であっても、ヘッダの内部における鉛直方向に連通した空間の水平方向の断面を大きく形成する必要が無い。また、扁平多穴管の幅方向の大きさを大きく形成した場合であっても、中間空間形成部材の第2開口を扁平多穴管の幅方向の大きさに対応した大きさにすればよく、中間空間形成部材の第1開口を大きくする必要がない。このため、ヘッダの内部空間に連結されるための第1開口の水平方向の大きさを、第2開口の水平方向の大きさに比べて小さくなるように形成することにより、ヘッダの内部空間の水平方向の大きさを小さく抑えることが可能になる。これにより、扁平多穴管の幅方向の長さを大きくした場合であっても、ヘッダの内部において冷媒を鉛直上方に向かいやすくさせることが可能になる。
第2観点に係る熱交換器は、第1観点に係る熱交換器であって、扁平多穴管は、水平方向に互いに平行になるように並んだ複数の内部流路を有している。扁平多穴管が有している複数の内部流路のうち互いに最も離れた位置に有る内部流路同士の最長の水平方向の距離よりも、ヘッダの内部空間の水平方向における最長部分の長さの方が短い。
この熱交換器では、扁平多穴管の水平方向に並んだ複数の内部流路のうち最も離れた位置にある内部流路同士の最長の水平方向の距離を長くして、扁平多穴管の幅方向の大きさを大きくした場合であっても、ヘッダの内部空間の水平方向の大きさを小さく抑えることで、冷媒を鉛直上方に向かいやすくさせることが可能になる。
第3観点に係る熱交換器は、第2観点に係る熱交換器であって、中間空間形成部材に形成されている第1開口の開口方向と、第2開口の開口方向とは、互いに異なる開口方向である。
この熱交換器では、中間空間形成部材に形成された第1開口と第2開口の開口方向を異なる方向にすることにより、扁平多穴管の内部流路が延びている方向の延長線上からずれる位置にヘッダを配置することができる。このため、熱交換器における扁平多穴管の内部流路が延びている方向の長さを短くして、熱交換器をコンパクト化させることが可能になる。
第4観点に係る熱交換器は、第3観点に係る熱交換器であって、中間空間形成部材に形成されている第1開口の開口方向と、第2開口の開口方向とがなす角度は、90度である。
この熱交換器では、扁平多穴管の外部を通過する空気や熱媒体の流れがヘッダによって遮られることなく、熱交換器をコンパクト化させることが可能になる。
第5観点に係る熱交換器は、第2観点から第4観点のいずれかに係る熱交換器であって、中間空間形成部材の長手方向は、扁平多穴管の水平方向における幅方向と平行である。
この熱交換器では、中間空間形成部材のうち、扁平多穴管の内部流路が延びている方向における長さを短くすることで、熱交換器をコンパクト化させることが可能になる。
第6観点に係る熱交換器は、第5観点に係る熱交換器であって、中間空間形成部材の外形は、直方体形状、半円筒形状および円柱形状のいずれかである。
この熱交換器では、中間空間形成部材の外形が直方体形状であるか半円筒形状である場合には、中間空間形成部材の平面部分に対して扁平多穴管を連結することによって、扁平多穴管の端部近傍のうちヘッダの内部空間に位置している部分の扁平多穴管の内部流路が延びている方向における長さを短くすることが可能になる。また、中間空間形成部材の外形が円筒形状である場合には、中間空間形成部材に作用する冷媒圧力を均等にすることができるため、信頼性を向上させることが可能になる。
第7観点に係る冷凍装置は、第1観点から第6観点のいずれかに係る熱交換器と、熱交換器に空気流れを送るための送風機を備えている。熱交換器のヘッダは、扁平多穴管に対して空気流れの風上側または風下側に配置されている。
この熱交換器では、ヘッダを、扁平多穴管に対して空気流れの風上側もしくは風下側に配置しているため、中間空間形成体の風上側もしくは風下側のスペースをヘッダのスペースとして利用することができる。この場合には、ヘッダは、中間空間形成体の扁平多穴管側とは反対側の外側に配置する必要が無いため、扁平多穴管が延びている方向における熱交換器の大きさを小型化させることが可能になる。
第8観点に係る冷凍装置は、第1観点から第6観点のいずれかに係る熱交換器を有し、実質的にR32からなる単一冷媒が内部を循環する冷媒回路を備えている。なお、実質的にR32からなる単一冷媒は、特に限定されないが、冷媒におけるR32の重量比率が90重量%以上であってよく、95重量%以上であってもよく、99重量%以上であってもよい。
この冷凍装置では、従来のR410A等の冷媒と比べて低い流速で循環される実質的にR32からなる単一冷媒を、冷媒回路を循環する冷媒として用いている。このため、従来よりも、ヘッダの内部空間において冷媒が上方に到達しにくい。これに対して、この冷凍装置では、上記熱交換器を採用することによって、ヘッダの内部空間において冷媒をより上方に到達させやすくしている。
第1観点および第2観点に係る熱交換器では、扁平多穴管の幅方向の長さを大きくした場合であっても、ヘッダの内部において冷媒を鉛直上方に向かいやすくさせることが可能になる。
第3観点に係る熱交換器では、熱交換器をコンパクト化させることが可能になる。
第4観点に係る熱交換器では、扁平多穴管の外部を通過する空気や熱媒体の流れがヘッダによって遮られることなく、熱交換器をコンパクト化させることが可能になる。
第5観点に係る熱交換器では、熱交換器の扁平多穴管の内部流路が延びている方向における長さを短くしてコンパクト化させることが可能になる。
第6観点に係る熱交換器では、中間空間形成部材の外形が直方体形状であるか半円筒形状である場合には、扁平多穴管の端部近傍のうちヘッダの内部空間に位置している部分の扁平多穴管の内部流路が延びている方向における長さを短くでき、中間空間形成部材が円筒形状である場合には、信頼性を向上させることが可能になる。
第7観点に係る熱交換器では、扁平多穴管が延びている方向における熱交換器の大きさを小型化させることが可能になる。
第8観点に係る冷凍装置では、ヘッダの内部空間において冷媒をより上方に到達させやすくしている。
実施形態に係る熱交換器および冷凍装置における冷媒回路の概略構成図である。 実施形態に係る熱交換器の概略外観斜視図である。 冷媒回路に組み込まれた熱交換器の例を示す図である。 伝熱フィンの構成を示す部分拡大図である。 熱交換器の冷媒パスを示す図である。 第2ヘッダに対して扁平多穴管が中間空間形成体を介して接続される様子を示す概略説明斜視図である。 第2ヘッダの分流空間(143a)および中間空間(143b)近傍の上面視概略断面図である。 中間空間(143b)近傍の正面視概略断面図である。 第2ヘッダの分流空間(141a)および中間空間(141b)近傍の上面視概略断面図である。 中間空間(141b)近傍の正面視概略断面図である。 第2ヘッダの分流空間(142a)および中間空間(142b)近傍の上面視概略断面図である。 中間空間(142b)近傍の正面視概略断面図である。 他の実施形態(6−1)に係る第2ヘッダに対して扁平多穴管が中間空間形成体を介して接続される様子を示す概略説明斜視図である。 参考例に係る熱交換器の第2ヘッダと扁平多穴管の接続状態を示す上面視概略断面図である。
以下、実施形態およびその変形例に係る熱交換器および冷凍装置について、図面に基づいて説明する。なお、以下の記載は、本発明を限定するものではない。
(1)冷凍装置1
図1に、本実施形態の熱交換器3を備えた冷凍装置1の冷媒回路構成図を示す。
冷凍装置1は、室外ユニット1aおよび室内ユニット1bを備えている。室外ユニット1aと室内ユニット1bは、液側連絡配管7およびガス側連絡配管8を介して互いに接続されている。冷凍装置1は、室外ユニット1a、室内ユニット1b、液側連絡配管7およびガス側連絡配管8が互いに接続されることで構成される冷媒回路10を有している。
冷媒回路10は、循環することで冷凍サイクルを行う作動冷媒が充填された閉回路である。なお、特に限定されないが、本実施形態では、作動冷媒としてR32からなる単一冷媒が用いられている。冷媒回路10は、圧縮機2、四路切換弁6、室内熱交換器としての熱交換器3、膨張弁4、分流器29、各細管57,58,59、室内熱交換器としての熱交換器5が互いに冷媒配管によって接続されて構成されている。四路切換弁6は、図1に示すように、圧縮機2の吐出側、圧縮機2の吸入側、室外熱交換器としての熱交換器3側、室内熱交換器としての熱交換器5側のそれぞれに接続される4つのポートを有している。
室外ユニット1aは、室外ファン3aと、上記冷媒回路10を構成している圧縮機2、四路切換弁6、膨張弁4、分流器29、各細管57,58,59および熱交換器3と、を収納している。室外ファン3aは、室外熱交換器としての熱交換器3に対して、室外空気を供給するための送風手段である。圧縮機2は、スクロール型またはロータリ型の全密閉型圧縮機である。膨張弁4は、いわゆる電子膨張弁である。分流器29は、膨張弁4を通過した冷媒が各細管57,58,59に分流させながら熱交換器3に送られるように、膨張弁4と熱交換器3との間に設けられている。室外熱交換器としての熱交換器3は、内部を通過する冷媒と室外空気との間で熱交換を行わせる。この室外熱交換器としての熱交換器3の詳細構成については、後述する。
室内ユニット1bは、室内ファン5aと、上記冷媒回路10を構成している室内熱交換器としての熱交換器5と、を収納している。室内ファン5aは、室内熱交換器としての熱交換器5に対して、室内空気を供給するための送風手段である。室内熱交換器としての熱交換器5は、内部を通過する冷媒と室内空気との間で熱交換を行わせる。室内熱交換器としての熱交換器5は、円管である伝熱管を備えたいわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器によって構成されている。
(2)全体の動作
冷凍装置1は、冷房運転時には、圧縮機2の吐出側と室外熱交換器としての熱交換器3側が接続され、圧縮機2の吸入側と室内熱交換器としての熱交換器5側が接続されるように、四路切換弁6の接続状態が切り換えられて、冷凍サイクルが行われる。冷媒回路10では、具体的には、圧縮機2から吐出された冷媒が、四路切換弁6を通って室外熱交換器としての熱交換器3へ流入し、冷媒の熱を室外空気に対して放熱する。室外熱交換器としての熱交換器3から流出した冷媒は、膨張弁4を通過する際に減圧されることで気液二相状態となり、室内熱交換器としての熱交換器5へ流入する。室内熱交換器としての熱交換器5では、冷媒は、室内空気から吸熱することで蒸発する。室内熱交換器としての熱交換器5から流出した冷媒は、四路切換弁6を通過して、圧縮機2に吸入され、再び圧縮されて吐出される。
冷凍装置1は、暖房運転時には、圧縮機2の吐出側と室内熱交換器としての熱交換器5側が接続され、圧縮機2の吸入側と室外熱交換器としての熱交換器3側が接続されるように、四路切換弁6の接続状態が切り換えられて、冷凍サイクルが行われる。冷媒回路10は、具体的には、圧縮機2から吐出された冷媒が、四路切換弁6を通って室内熱交換器としての熱交換器5へ流入し、冷媒の熱を室内空気に対して放熱する。室内熱交換器としての熱交換器5から流出した冷媒は、膨張弁4を通過する際に減圧されることで気液二相状態となり、室外熱交換器としての熱交換器3へ流入する。室外熱交換器としての熱交換器3では、冷媒は、室外空気から吸熱することで蒸発する。室外熱交換器としての熱交換器3から流出した冷媒は、四路切換弁6を通過して、圧縮機2へ吸入され、再び圧縮されて吐出される。
(3)熱交換器3の詳細構造
冷凍装置1の室外熱交換器としての熱交換器3の詳細構造を、図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態に係る熱交換器3の概略外観斜視図である。図3は、冷凍装置1の冷媒回路10に組み込まれた熱交換器3の例を示す。図4に、設置状態における扁平多穴管11の長手方向から見た伝熱フィン12の拡大図を示す。
本実施形態に係る熱交換器3は、内部を作動冷媒が流れ、外部を空気が通過する、いわゆる空気熱交換器である。この熱交換器3は、積層型熱交換器である。
以下の説明において、冷媒の流れに関連する説明では、主として、冷凍装置1が暖房運転を行っている場合において室外熱交換器としての熱交換器3が冷媒の蒸発器として機能している場合を例に挙げて説明する。
室外熱交換器としての熱交換器3が冷媒の蒸発器として機能する場合には、図3に示すように、膨張弁4において減圧されて気液二相状態となった冷媒は、分流器29によって各細管57,58,59に分流されて、熱交換器3に送られる。なお、熱交換器3の内部を通過した冷媒は、冷媒配管71を介して四路切換弁6まで送られる。
熱交換器3は、図3に示されるように、主として、分流器29から延びる各細管57,58,59に接続された第1ヘッダ13と、もう1つのヘッダである第2ヘッダ14と、中間空間形成体42と、複数の扁平多穴管11と、複数の伝熱フィン12と、第2ヘッダ14を流れる冷媒を連絡する第1連絡配管54および第2連絡配管55を有している。
(3−1)扁平多穴管11
扁平多穴管11は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属素材を用いて、押し出し成形等により製造される。
扁平多穴管11は、伝熱面となる平面部と、冷媒が流れる複数の内部流路11a(図4参照)を有している。
平面部は、長尺かつ幅広であって、設置状態において内部流路11aの上方部分を構成し鉛直上方を法線方向とする上面と、内部流路11aの下方部分を構成し鉛直下方を法線方向とする下面を有している。平面部の幅寸法(空気流れ方向における上流側端部から下流側端部までの水平方向の長さ)は、約25mmである。各扁平多穴管11の一端は、後述する第1ヘッダ13に接続され、他端が後述する第2ヘッダ14に接続される。
各内部流路11aは、扁平多穴管11の長手方向の一端側から他端側に向けて貫通するように延びている。複数の内部流路11aは、扁平多穴管11の幅方向に所定の間隔を開けながら並んでいる。特に限定されないが、本実施形態では、図4では一部省略しているが、1本の扁平多穴管11には、24〜28個の内部流路11aが設けられている。また、本実施形態では、内部流路11aの流路断面形状は、鉛直方向の長さが0.5mmであって、水平方向の長さが0.5mmである方形となっている。
長手方向が鉛直方向となるように配置された第1ヘッダ13と第2ヘッダ14および中間空間形成体42との間において、複数の扁平多穴管11は、上下方向に間隔を開けながら並んでいる。一の扁平多穴管11と他の扁平多穴管11との間に形成された空間は、室外ファン3aから供給される空気流れが扁平多穴管11の幅方向に通過する通風空間となる。このように配置された扁平多穴管11は、平面部のうちの上面が、1つ上に配置された扁平多穴管11の平面部のうちの下面に対面するように配置されている。
(3−2)伝熱フィン12
伝熱フィン12は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製のフィンである。伝熱フィン12は、板状部材であって、一方の面とその裏面が扁平多穴管11の内部流路11aが延びる方向を向くように配置されている。
伝熱フィン12は、設置状態における空気流れの風上方向側端部から風下方向の端部の手前まで水平方向に延びた切り欠き12aが、上下方向に所定の間隔で形成されている。この切り欠き12aは、扁平多穴管11の上下の平面部に沿った形状を有しており、挿入された扁平多穴管11の外周面と接触している。
なお、伝熱フィン12は、扁平多穴管11が挿入された状態において、扁平多穴管11の空気流れの風上側端部よりもさらに風上側に膨出した部分が形成されるように構成されている。
(3−3)第1ヘッダ13
第1ヘッダ13は、扁平多穴管11の長手方向の一端近傍を、内部空間が扁平多穴管11の内部流路11aと連通した状態で固定支持するように設けられている。
第1ヘッダ13は、図5に示すように、主として、第1円柱部材31と、第1上下仕切板13a〜13cとからなる。
(3−3−1)第1円柱部材31
第1円柱部材31は、軸方向が鉛直方向となるように延びた円柱形状の部材であって、第1ヘッダ13の外形を構成している。第1円柱部材31は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製である。
第1円柱部材31には、鉛直方向に所定の間隔を開けて複数の開口31aが設けられている。これらの開口31aに対して複数の扁平多穴管11の長手方向の一端近傍部分が挿入され、各扁平多穴管11の内部流路11aと第1円柱部材31の内部空間が連通した状態で、第1円柱部材31と複数の扁平多穴管11とがロウ付けによって互いに接合されている。
第1円柱部材31は、第1円柱部材31に対して連結された複数の扁平多穴管11のうち最も上方に位置している扁平多穴管11と同等の高さ位置において、四路切換弁6側に向かって延びた冷媒配管71が接続されている。
第1円柱部材31は、第1円柱部材31に対して連結された複数の扁平多穴管11のうち最も下方に位置している扁平多穴管11と同等の高さ位置において、分流器29側に向かって延びた細管59が接続されている。同様に、第1円柱部材31は、第1円柱部材31に対して連結された複数の扁平多穴管11のうち下から3段目に位置している扁平多穴管11と同等の高さ位置において分流器29側に向かって延びた細管58が接続されており、下から5段目に位置している扁平多穴管11と同等の高さ位置において分流器29側に向かって延びた細管57が接続されている。
なお、第1円柱部材31の鉛直上方端部と鉛直下方端部は、いずれも閉鎖されている。
(3−3−2)第1上下仕切板13a〜13c
第1上下仕切板13a〜13cは、図5に示すように、第1円柱部材31の内部空間を上下に並んだ4つの小空間に仕切るようにしてロウ付け固定された円盤状部材である。
第1上下仕切板13aは、第1円柱部材31の内部空間を、下から7段目の扁平多穴管11と下から6段目の扁平多穴管11の間の高さ位置で上下に仕切るように配置されている。同様に、第1上下仕切板13bは、第1円柱部材31の内部空間を下から5段目の扁平多穴管11と下から4段目の扁平多穴管11の間の高さ位置で上下に仕切るように配置され、第1上下仕切板13cは、第1円柱部材31の内部空間を下から3段目の扁平多穴管11と下から2段目の扁平多穴管11の間の高さ位置で上下に仕切るように配置されている。
これにより、第1円柱部材31の内部空間は、第1上下仕切板13aの上方である第1上方小空間131と、第1上下仕切板13aの下方であって第1上下仕切板13bの上方である第1下方小空間132と、第1上下仕切板13bの下方であって第1上下仕切板13cの上方である第1下方小空間133と、第1上下仕切板13cの下方である第1下方小空間134と、の4つの小空間に仕切られている。
第1上方小空間131は、上から1段目から23段目までの23の扁平多穴管11と冷媒配管71とを連通させる空間である。第1下方小空間132は、上から24段目および25段目の2つの扁平多穴管11と細管57とを連通させる空間である。第1下方小空間133は、上から26段目および27段目の2つの扁平多穴管11と細管58とを連通させる空間である。第1下方小空間134は、上から28段目および29段目の2つの扁平多穴管11と細管59とを連通させる空間である。
(3−4)第2ヘッダ14
第2ヘッダ14は、扁平多穴管11の長手方向における第1ヘッダ13側端部とは反対側の端部近傍を、内部空間が扁平多穴管11の内部流路11aと連通した状態で固定支持するように設けられている。
第2ヘッダ14は、図5〜図12に示すように、主として、第2下方円柱部材49と、第2上方円柱部材41と、第2上下仕切板14a〜14eとを有している。
(3−4−1)第2下方円柱部材49
第2下方円柱部材49は、複数の扁平多穴管11の第1円柱部材31側とは反対側の端部近傍であって、下方の20〜30%の高さ部分に接続された部材である。この第2下方円柱部材49は、軸方向が鉛直方向となるように延びた円柱形状の部材であって、第2ヘッダ14の外形のうち下方部分を構成している。第2下方円柱部材49は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製である。
第2下方円柱部材49には、鉛直方向に所定の間隔を開けて複数の開口49aが設けられている。これらの開口49aに対して複数の扁平多穴管11の長手方向の他端近傍部分(第1円柱部材31側とは反対側の端部近傍部分)が挿入され、各扁平多穴管11の内部流路11aと第2下方円柱部材49の内部空間が連通した状態で、第2下方円柱部材49と複数の扁平多穴管11とがロウ付けによって互いに接合されている。なお、第2下方円柱部材49には、第1連絡配管54、第2連絡配管55および第3連絡配管56のそれぞれの一端が連通されている。第2下方円柱部材49の上方には、第2下方円柱部材49との間で第1連絡配管54、第2連絡配管55および第3連絡配管56を介して冷媒の行き来が可能となるように接続された第2上方円柱部材41および中間空間形成体42が設けられている。
なお、第2下方円柱部材49の鉛直下方端部は閉鎖されており、鉛直上方端部は後述する第2上下仕切板14cの下面によって閉鎖されている。
(3−4−2)第2上方円柱部材41
第2上方円柱部材41は、複数の扁平多穴管11の第1円柱部材31側とは反対側の端部近傍であって、上方の70〜80%の高さ部分に接続された部材である。この第2上方円柱部材41は、軸方向が鉛直方向となるように延びた円柱形状の部材であって、第2ヘッダ14の外形のうち上方の風上側部分を構成している。第2上方円柱部材41は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製である。
第2上方円柱部材41には、径方向のうち中間空間形成体42が接続されている側は、上端から下端まで開放されている。
第2上方円柱部材41には、各高さ位置に対して、第1連絡配管54、第2連絡配管55および第3連絡配管56のそれぞれの他端が連通されている。
なお、第2上方円柱部材41の鉛直上方端部は閉鎖されており、鉛直方向下端部は第2上下仕切板14cの上面によって閉鎖されている。
(3−4−3)第2上下仕切板14a〜14e
第2上下仕切板14a〜14eは、図5、図6に示すように、第2下方円柱部材49と
第2上方円柱部材41の内部空間を6つの小空間に仕切るようにしてロウ付け固定された円盤状部材である。
第2上下仕切板14a、14bは、図6に示すように、第2上方円柱部材41の異なる高さ位置に対して取り付けられ、第2上方円柱部材41の内部空間を上下方向に3つに仕切っている。
第2上下仕切板14cは、第2下方円柱部材49の内部空間と第2上方円柱部材41の内部空間とを上下に仕切るように設けられている。
第2上下仕切板14d、14eは、第2下方円柱部材49の異なる高さ位置に対して取り付けられ、第2下方円柱部材49の内部空間を上下方向に3つに仕切っている。
各仕切板の配置の詳細は、以下の通りである。
第2上下仕切板14aは、第2上方円柱部材41の内部空間を、上から8段目の扁平多穴管11と上から9段目の扁平多穴管11の間の高さ位置に対応する位置で上下に仕切るように配置されている。第2上下仕切板14bは、第2上方円柱部材41の内部空間を、上から15段目の扁平多穴管11と上から16段目の扁平多穴管11の間の高さ位置に対応する位置で上下に仕切るように配置されている。第2上下仕切板14cは、下から7段目の扁平多穴管11と下から6段目の扁平多穴管11の間の高さ位置に対応する位置(第1上下仕切板13aと同じ高さ位置)で、第2上方円柱部材41の内部空間と第2下方円柱部材49の内部空間を上下に仕切るように配置されている。第2上下仕切板14dは、第2下方円柱部材49の内部空間を下から5段目の扁平多穴管11と下から4段目の扁平多穴管11の間の高さ位置(第1上下仕切板13bと同じ高さ位置)で上下に仕切るように配置され、第2上下仕切板14eは、第2下方円柱部材49の内部空間を下から3段目の扁平多穴管11と下から2段目の扁平多穴管11の間の高さ位置(第1上下仕切板13cと同じ高さ位置)で上下に仕切るように配置されている。
これにより、第2上方円柱部材41の内部空間は、第2上下仕切板14aの上方である分流空間141aと、第2上下仕切板14aの下方であって第2上下仕切板14bの上方である分流空間142aと、第2上下仕切板14bの下方の分流空間143aとの3つの小空間に仕切られている。また、第2下方円柱部材49の内部空間は、第2上下仕切板14cの下方であって第2上下仕切板14dの上方である第2下方小空間144と、第2上下仕切板14dの下方であって第2上下仕切板14eの上方である第2下方小空間145と、第2上下仕切板14eの下方である第2下方小空間146と、の3つの小空間に仕切られている。
第2下方小空間146の上方と、分流空間141aの下方とは、第1連絡配管54を介して連通している。第2下方小空間145の上方と、分流空間142aの下方とは、第2連絡配管55を介して連通している。第2下方小空間144の上方と、分流空間143aの下方とは、第2連絡配管56を介して連通している。
(3−5)中間空間形成体42
中間空間形成体42は、熱交換器3が冷媒の蒸発器として機能する運転状態において、第2ヘッダ14から扁平多穴管11に向けて冷媒が流入する部分に設けられている。具体的には、熱交換器3が冷媒の蒸発器として機能する運転状態において、第2上方円柱部材41から流出した冷媒が各扁平多穴管11の内部流路11aに取り込まれる前に冷媒が通過するように、第2上方円柱部材41と扁平多穴管11との間に介在している。なお、この中間空間形成体42についても、アルミニウム製またはアルミニウム合金によって構成されている。
中間空間形成体42は、1本1本の扁平多穴管11の高さ位置に対応するように個別の空間である中間空間を内部に形成する直方体部42cを複数有している。
ここで、中間空間形成体42が有する複数の直方体部42cの全ての内部空間のうち、分流空間141aと直接連通している空間を中間空間141bと称し、分流空間142aと直接連通している空間を中間空間142bと称し、分流空間143aと直接連通している空間を中間空間143bと称する。
各直方体部42cは、上面、下面、扁平多穴管11が接続される側とは反対側の面、および、第2上方円柱部材41と接続される側とは反対側の面は、いずれも開口を有しておらず閉じられている。
各直方体部42cのうち第2上方円柱部材41と接続される側の面は、図6に示すように、第2上方円柱部材41のうちの径方向に開放されている部分に対して接続されている。各直方体部42cのうち第2上方円柱部材41と接続される側の面には、分流開口42aが1つずつ設けられている。各分流開口42aは、第2上方円柱部材41内の分流空間141aと、直方体部42cの中間空間141b、142b、143bのうちのいずれかと、を互いに連通させるように設けられている。なお、1つの分流開口42aの大きさは、1本の扁平多穴管11の内部流路11aの合計通過断面積よりもやや小さい大きさとなっている。なお、中間空間形成体42に設けられた分流開口42aが開口する向きと、中間空間形成体42に設けられた扁平多穴管11を接続するための開口42bが開口する向きは、本実施形態において90度となっている。
各直方体部42cのうち扁平多穴管11が接続される側の面には、図6に示すように、扁平多穴管11の端部の外縁形状に沿った形状の開口42bが1つずつ設けられている。この開口42bには、扁平多穴管11の長手方向の他端近傍部分(第1円柱部材31側とは反対側の端部近傍部分)が挿入され、ロウ付けされることで中間空間形成体42に固定されている。これにより、各直方体部42cの中間空間141bは、各扁平多穴管11の内部流路11aと連通した状態になっている。
図7に、第2ヘッダ14の分流空間143aおよび中間空間143b近傍の上面視概略断面図を示す。図8に、中間空間143b近傍の正面視概略断面図を示す。
分流空間143aの下方には、第2下方円柱部材49内の第2下方小空間144の冷媒を流入させるように、第3連絡配管56が接続されている。そして、第3連絡配管56を介して分流空間143a内に流入した冷媒は、分流空間143a内を上昇しながら各分流開口42aを介して各中間空間143bに分流される。各中間空間143bに分流された冷媒は、それぞれ1対1に設けられている扁平多穴管11の内部流路11aに流入して流れていく。
ここで、各中間空間143bには、分流空間143aを上昇しながら各分流開口42aにおいて分流された冷媒が流入しているが、各中間空間143b同士は直接接続されておらず互いに独立した個別の空間となっているため、一度、各中間空間143bに分流された冷媒は、その分流態様を維持したままでそれぞれの扁平多穴管11に送られる。
なお、図7に示すように、第2上方円柱部材41の内径Dは、扁平多穴管11の内部流路11aのうち互いに最も離れた端部同士の間の長さLよりも短く成るように構成されている。このため、第2上方円柱部材41の分流空間143aにおける冷媒通過断面積(平面視断面積)を小さくすることができ、分流空間143aを上昇する冷媒の流速を確保しやすくなっている。このため、分流空間143aを流れる冷媒を上方に到達させやすくすることができ、上下方向における冷媒の偏流を小さく抑えることができている。また、中間空間143bの内部の左右方向(扁平多穴管11の長手方向)の長さKは、第2上方円柱部材41の内径Dよりもさらに小さくすることができているため、熱交換器3の左右方向の幅をコンパクト化させることができている。
また、図7に示すように、中間空間143bには、空気流れ上流側に配置された分流空間143aから冷媒が導かれる。このため、冷媒は、扁平多穴管11が有する空気流れ方向に複数並んだ内部流路11aのうち空気流れの上流側に位置している内部流路11aを優先的に流れることになる。このため、空気と冷媒の温度差が最も高い空気流れ上流部分をより有効に活用することができるため、熱交換効率を高めることが可能になっている。
図9に、第2ヘッダ14の分流空間141aおよび中間空間141b近傍の上面視概略断面図を示す。図10に、中間空間141b近傍の正面視概略断面図を示す。
分流空間141aの下方には、第2下方円柱部材49内の第2下方小空間146の冷媒を流入させるように、第1連絡配管54が接続されている。そして、第1連絡配管54を介して分流空間141a内に流入した冷媒は、分流空間141a内を上昇しながら各分流開口42aを介して各中間空間141bに分流される。各中間空間141bに分流された冷媒は、それぞれ1対1に設けられている扁平多穴管11の内部流路11aに流入して流れていく。
ここで、各中間空間141bには、分流空間141aを上昇しながら各分流開口42aにおいて分流された冷媒が流入しているが、各中間空間141b同士は直接接続されておらず互いに独立した個別の空間となっているため、一度、各中間空間141bに分流された冷媒は、その分流態様を維持したままでそれぞれの扁平多穴管11に送られる。
なお、第2上方円柱部材41の分流空間141aについても、冷媒通過断面積を小さくすることができているため、冷媒をより上方に到達させやすく、上下方向の偏流を小さく抑えることができている。
また、中間空間141bに接続されている扁平多穴管11についても同様に、空気と冷媒の温度差が最も高い空気流れ上流部分をより有効に活用することができるため、熱交換効率を高めることが可能になっている。
図11に、第2ヘッダ14の分流空間142aおよび中間空間142b近傍の上面視概略断面図を示す。図12に、中間空間142b近傍の正面視概略断面図を示す。
分流空間142aの下方には、第2下方円柱部材49内の第2下方小空間145の冷媒を流入させるように、第2連絡配管55が接続されている。そして、第2連絡配管55を介して分流空間142a内に流入した冷媒は、分流空間142a内を上昇しながら各分流開口42aを介して各中間空間142bに分流される。各中間空間142bに分流された冷媒は、それぞれ1対1に設けられている扁平多穴管11の内部流路11aに流入して流れていく。
ここで、各中間空間142bには、分流空間142aを上昇しながら各分流開口42aにおいて分流された冷媒が流入しているが、各中間空間142b同士は直接接続されておらず互いに独立した個別の空間となっているため、一度、各中間空間142bに分流された冷媒は、その分流態様を維持したままでそれぞれの扁平多穴管11に送られる。
なお、第2上方円柱部材41の分流空間142aについても、冷媒通過断面積を小さくすることができているため、冷媒をより上方に到達させやすく、上下方向の偏流を小さく抑えることができている。
また、中間空間142bに接続されている扁平多穴管11についても同様に、空気と冷媒の温度差が最も高い空気流れ上流部分をより有効に活用することができるため、熱交換効率を高めることが可能になっている。
(4)熱交換器3における冷媒の流れ
以下、冷凍装置1の冷媒回路10が暖房運転を行うことで、室外熱交換器としての熱交換器3が冷媒の蒸発器として機能している場合の冷媒の流れを例に挙げて説明する。
図1および図3に示すように、圧縮機2によって吐出された高温高圧冷媒は、四路切換弁6を介して室内熱交換器としての熱交換器5に送られて放熱した後、膨張弁4に向けて流れる。膨張弁4では、冷媒は、減圧されて気液二相状態となり、分流器29を通過して各細管57,58,59に分流された冷媒は、その後、第1ヘッダ13の下3つの第1下方小空間132,133,134に送られる(図3および図5参照)。具体的には、細管57に分流された冷媒は、第1下方小空間132へと流れ込み、細管58に分流された冷媒は、第1下方小空間133へ流れ込み、細管59に分流された冷媒は、第1下方小空間134へと流れ込む。
第1下方小空間132に流れ込んだ冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれて第2下方小空間144に流れ込む。第2下方小空間144に流れ込んだ冷媒は、その後、第3連絡配管56を通って第2上方円柱部材41の分流空間143aへと流れ込む。分流空間143aへと流れ込んだ冷媒は、分流空間143a内を鉛直上方に上昇していきながら、各分流開口42aの高さ位置毎に分流し、中間空間形成体42の中間空間143bに流れ込む。中間空間143bに流入した冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aを介して第1上方小空間131に流れ込む。
第1下方小空間133に流れ込んだ冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれて第2下方小空間145に流れ込む。第2下方小空間145に流れ込んだ冷媒は、その後、第2連絡配管55を通って第2上方円柱部材41の分流空間142aへと流れ込む。分流空間142aに流れ込んだ冷媒は、分流空間142a内を鉛直上方に上昇していきながら、各分流開口42aの高さ位置毎に分流し、中間空間形成体42の中間空間142bに流れ込む。中間空間142bに流入した冷媒は、各扁平多穴管11の内部流路11aを介して第1上方小空間131に流れ込む。
第1下方小空間134に流れ込んだ冷媒は、扁平多穴管11の内部流路11aに吸い込まれて第2下方小空間146に流れ込む。第2下方小空間146に流れ込んだ冷媒は、その後、第1連絡配管54を通って第2上方円柱部材41の分流空間141aへと流れ込む。分流空間141aに流れ込んだ冷媒は、分流空間141a内を鉛直上方に上昇していきながら、各分流開口42aの高さ位置毎に分流し、中間空間形成体42の中間空間141bに流れ込む。中間空間141bに流入した冷媒は、各扁平多穴管11の内部流路11aを介して第1上方小空間131に流れ込む。
熱交換を終えて第1上方小空間131で合流した冷媒は、蒸発を終えたガス冷媒となって冷媒配管71および四路切換弁6をこの順に通過して、圧縮機2に吸入される。
(5)本実施形態の特徴
従来の熱交換器では、例えば、図14の参考例の第2上方円柱部材41xの軸方向視断面図が示すように、第2上方円柱部材41xにおいて、上記実施形態と同じ幅寸法の扁平多穴管11を挿入固定することが可能となるようにするには、第2上方円柱部材41xの内径Dxは、扁平多穴管11の幅方向の寸法以上の長さが必要になる。この場合には、冷媒が上昇する際の通過断面積が大きくなってしまい、冷媒を上方に到達させることが難しく、偏流が生じてしまっていた。
これに対して、本実施形態の冷凍装置1に採用された熱交換器3では、蒸発器として機能される場合の冷媒流れの上流側に位置するヘッダ(第2ヘッダ14)において、扁平多穴管11が挿入固定される対象となる中間空間形成体42と、その中間空間形成体42に接続固定される第2上方円柱部材41とに分ける構成を採用している。これにより、第2上方円柱部材41の内径Dを、上記図14の第2上方円柱部材41xの内径Dxよりも小さくすることが可能になっている。したがって、上昇する冷媒流れの通過断面積を小さくすることができているため、冷媒の流速を高く維持することができ、上下方向における冷媒の偏流を抑制することが可能になっている。
しかも、中間空間形成体42の複数の中間空間141b、複数の中間空間142bおよび複数の中間空間143b毎に分流された冷媒は、その分流態様を維持したままで扁平多穴管11の内部流路11aに冷媒を送ることが可能になっている。したがって、偏流を抑制した冷媒流れを確実に維持することが可能になっている。
なお、上方円柱部材41は、中間空間形成体42に対して扁平多穴管11が接続されている側とは反対側には配置されず、中間空間形成体42の風上側に配置されている。このため、熱交換器3の扁平多穴管11が延びている方向におけるサイズをコンパクト化させることが可能になっている。
また、本実施形態の冷凍装置1の冷媒回路10では、作動冷媒としてR32の単一冷媒を用いている。このように、作動冷媒としてR32の単一冷媒を用いた場合には、従来のR410A冷媒を作動冷媒とした例と同様の能力を出すためには、冷媒の流速が低くなりがちである。このように冷媒の流速が低くなってしまうと、鉛直方向に延びる空間において冷媒を上下方向に均一に届かせることがより一層困難になる。このように冷媒としてR32の単一冷媒が用いられている場合であっても、本実施形態の冷凍装置1では熱交換器3において中間空間形成体42と第2上方円柱部材41に分けつつ分流開口42aで接続した構成を採用したことにより、冷媒をより上方に届きやすくさせて、偏流を抑制することが可能になっている。
(6)他の実施形態
上記実施形態は、その要旨を逸脱しない範囲で、例えば、以下のように、適宜変更してもよい。
(6−1)
上記実施形態では、中間空間形成体42が複数の直方体部42cによって構成されている場合を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、図13の第2ヘッダ214に扁平多穴管11が中間空間形成体242を介して接続される様子を示す概略説明斜視図に示すように、第2ヘッダ214は、複数の半円筒部242cによって構成された中間空間形成体242を有していてもよい。
この半円筒部242cは、熱交換器3に対する空気流れ方向を軸方向とする略半円筒形状であって、円弧形状部分が扁平多穴管11側とは反対側を構成されており、扁平多穴管11側は空気流れ方向でかつ鉛直方向に広がった平面によって構成されている。なお、扁平多穴管11は、当該平面に設けられた開口42bを介してロウ付けによって固定されている。半円筒部242cの軸方向の一端側の面は、第2上方円柱部材41に連結されており、当該面には軸方向に貫通した分流開口42aが形成されている。以上の構成において、中間空間形成体242を構成する各半円筒部242cは、上記実施形態と同様に、互いに冷媒が行き来しないように分けられている。このため、偏流を抑制した冷媒流れを確実に維持することが可能になっている。
なお、中間空間形成体を構成する各部は、互いに仕切られていれば特に形状は限定されず、例えば、空気流れ方向を軸方向とする円柱形状であってもよい。
(6−2)
上記実施形態では、中間空間形成体42を構成する各直方体部42cが直方体形状であり、分流開口42aと扁平多穴管11を接続するための開口42bとの開口方向が互いに90度である場合を例に挙げて説明した。
これに対して、例えば、これらの開口方向が形成する角度は、特に限定されず、例えば、135度や180度であってもよい。
本発明は、扁平多穴管を有する熱交換器およびこの熱交換器を備えた冷凍装置において、特に有用である。
1 冷凍装置
3 熱交換器
4 膨張弁
5 熱交換器
10 冷媒回路
11 扁平多穴管
11a 内部流路
13 第1ヘッダ
14 第2ヘッダ
41 第2上方円柱部材(ヘッダ)
42 中間空間形成体(中間空間形成部材)
42a 分流開口(第1開口)
42b 開口(第2開口)
42c 直方体部
49 第2下方円柱部材
141a〜143a 分流空間(内部空間)
141b〜143b 中間空間
特開2010−243076号公報

Claims (8)

  1. 鉛直方向に延びたヘッダ(41)と、
    水平方向に延びており、異なる高さ位置に設けられた複数の扁平多穴管(11)と、
    前記ヘッダの内部空間(141a、142a、143a)と連通させるための第1開口(42a)および前記扁平多穴管(11)が接続される第2開口(42b)を有しており、それぞれの前記複数の扁平多穴管を前記ヘッダに接続するために設けられた複数の中間空間形成部材(42)と、
    を備えた熱交換器(3)。
  2. 前記扁平多穴管は、水平方向に互いに平行になるように並んだ複数の内部流路(11a)を有しており、
    前記扁平多穴管が有している複数の前記内部流路のうち互いに最も離れた位置に有る前記内部流路(11a)同士の最長の水平方向の距離(L)よりも、前記ヘッダの前記内部空間の水平方向における最長部分の長さ(D)の方が短い、
    請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記中間空間形成部材に形成されている前記第1開口(42a)の開口方向と、前記第2開口(42b)の開口方向とは、互いに異なる開口方向である、
    請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 前記中間空間形成部材に形成されている前記第1開口の開口方向(42a)と、前記第2開口(42b)の開口方向とがなす角度は、90度である、
    請求項3に記載の熱交換器。
  5. 前記中間空間形成部材(42)の長手方向は、前記扁平多穴管の水平方向における幅方向と平行である、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の熱交換器。
  6. 前記中間空間形成部材の外形は、直方体形状、半円筒形状および円柱形状のいずれかである、
    請求項5に記載の熱交換器。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の熱交換器(3)と、
    前記熱交換器に空気流れを送るための送風機(3a)と、
    を備え、
    前記熱交換器の前記ヘッダは、前記扁平多穴管に対して前記空気流れの風上側または風下側に配置されている、
    冷凍装置(1)。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の熱交換器(3)を有し、実質的にR32からなる単一冷媒が内部を循環する冷媒回路を備えた冷凍装置(1)。
JP2012214239A 2012-09-27 2012-09-27 熱交換器および冷凍装置 Pending JP2014066502A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012214239A JP2014066502A (ja) 2012-09-27 2012-09-27 熱交換器および冷凍装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012214239A JP2014066502A (ja) 2012-09-27 2012-09-27 熱交換器および冷凍装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014066502A true JP2014066502A (ja) 2014-04-17

Family

ID=50743073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012214239A Pending JP2014066502A (ja) 2012-09-27 2012-09-27 熱交換器および冷凍装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014066502A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017126839A1 (en) 2016-01-21 2017-07-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Air conditioner
KR20170087816A (ko) 2016-01-21 2017-07-31 삼성전자주식회사 공기조화기
JP2017133820A (ja) * 2016-01-21 2017-08-03 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. ヘッダ、及び、熱交換器
JPWO2021245901A1 (ja) * 2020-06-05 2021-12-09

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001065953A (ja) * 1999-08-31 2001-03-16 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機及びその制御方法
JP2009270781A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Mitsubishi Electric Corp 熱交換器モジュール、熱交換器、室内ユニット及び空調冷凍装置
JP2010139088A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Showa Denko Kk 熱交換器
JP2010243076A (ja) * 2009-04-07 2010-10-28 Daikin Ind Ltd 冷媒熱交換器
WO2010150879A1 (ja) * 2009-06-26 2010-12-29 株式会社Cku 熱交換器
JP2012093075A (ja) * 2010-09-29 2012-05-17 Daikin Industries Ltd 熱交換器
US20120138282A1 (en) * 2009-06-04 2012-06-07 Foerster Uwe Header for a condenser

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001065953A (ja) * 1999-08-31 2001-03-16 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機及びその制御方法
JP2009270781A (ja) * 2008-05-08 2009-11-19 Mitsubishi Electric Corp 熱交換器モジュール、熱交換器、室内ユニット及び空調冷凍装置
JP2010139088A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Showa Denko Kk 熱交換器
JP2010243076A (ja) * 2009-04-07 2010-10-28 Daikin Ind Ltd 冷媒熱交換器
US20120138282A1 (en) * 2009-06-04 2012-06-07 Foerster Uwe Header for a condenser
WO2010150879A1 (ja) * 2009-06-26 2010-12-29 株式会社Cku 熱交換器
JP2012093075A (ja) * 2010-09-29 2012-05-17 Daikin Industries Ltd 熱交換器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017126839A1 (en) 2016-01-21 2017-07-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Air conditioner
KR20170087816A (ko) 2016-01-21 2017-07-31 삼성전자주식회사 공기조화기
JP2017133820A (ja) * 2016-01-21 2017-08-03 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. ヘッダ、及び、熱交換器
EP3341669A4 (en) * 2016-01-21 2018-10-31 Samsung Electronics Co., Ltd. Air conditioner
US10907903B2 (en) 2016-01-21 2021-02-02 Samsung Electronics Co., Ltd. Air conditioner with flow direction changing mechanism
JPWO2021245901A1 (ja) * 2020-06-05 2021-12-09
WO2021245901A1 (ja) * 2020-06-05 2021-12-09 三菱電機株式会社 冷媒分配器、熱交換器および空気調和装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9651317B2 (en) Heat exchanger and air conditioner
WO2013076993A1 (ja) 熱交換器
US9546824B2 (en) Heat exchanger
US10041710B2 (en) Heat exchanger and air conditioner
US20120103581A1 (en) Header unit and heat exchanger having the same
JP2017155992A (ja) 熱交換器及び空気調和機
JP2018162901A (ja) 熱交換器、および、それを用いた空気調和機
WO2015005352A1 (ja) 熱交換器、及びヒートポンプ装置
JP2014126273A (ja) 熱交換器および冷凍装置
WO2015046275A1 (ja) 熱交換器及びそれを用いた空気調和機
JP5716496B2 (ja) 熱交換器および空気調和機
JP2014066502A (ja) 熱交換器および冷凍装置
JP2010112580A (ja) 熱交換器
JP2016038115A (ja) 熱交換器
JP6611335B2 (ja) 熱交換器及び空気調和機
JP2014066503A (ja) 熱交換器および冷凍装置
JPWO2019003428A1 (ja) 熱交換器、及び冷凍サイクル装置
JP6198976B2 (ja) 熱交換器、及び冷凍サイクル装置
JP6587003B2 (ja) 熱交換器
JP2015055411A (ja) 熱交換器および空気調和機
JP2014137172A (ja) 熱交換器及び冷凍装置
JP2016176615A (ja) パラレルフロー型熱交換器
JP7210744B2 (ja) 熱交換器及び冷凍サイクル装置
JP2020165578A (ja) 熱交換器分流器
JP2015055406A (ja) 熱交換器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160428

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160913