JP2014065726A - ヒスタミンh4受容体が関与する病態を治療または予防するためのメキタジン - Google Patents

ヒスタミンh4受容体が関与する病態を治療または予防するためのメキタジン Download PDF

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Abstract

【課題】ヒスタミンH4受容体の活性化により媒介される病態を局所、経口または肺経路によって予防または治療することを目的とした薬剤の提供。
【解決手段】ヒスタミンH4受容体が関与する病態の予防または治療を目的とした薬剤を製造するための10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンまたは10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンまたはその薬学上許容される塩の使用。
【選択図】なし

Description

発明の背景
本発明は、一般に、ヒスタミンH4受容体の活性化により媒介される病態を局所、経口または肺経路によって予防または治療することを目的とした薬剤を製造するための、10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンまたは10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンならびにその薬学上許容される塩の使用に関する。10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンおよび10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンはラセミ体から誘導される。まず第一に、このラセミ体はアレルギー性疾患の処置に有効な薬剤である。それはH1クラスの抗ヒスタミン薬である。それは不斉炭素を有し、これが左旋性(S配置)と右旋性(R配置)の2つの異なる立体配置をもたらす。この2つの鏡像異性体およびラセミ混合物の薬理学的特性の分析は、これらの化合物が、予測されない方式でヒスタミンH4受容体に対する親和性を有することを示す。この特性は、H1受容体に対するそれらの親和性に加えてのものである。この特定の特性は先行技術では示されておらず、また、考慮されたことさえない。
Nakamura et al. (2000)により報告され、Morse et al. (2001)によりクローニングされたH4受容体は、Gi/oヘテロ二量体と結合した、アミノ酸390個のトランスメンブランタンパク質であり、その活性化は細胞内のカルシウム動員、cAMPの減少およびMAPキナーゼ経路の活性化を誘導する。この受容体は三次元的にH1受容体と類似しているが、それらは35%の相同性しかない。
どちらかのヒスタミン受容体サブタイプの活性化は異なる生理学的または生理病理学的作用によって発現されると広く仮定される。この受容体選択性はヒスタミン受容体サブタイプの存在を正当化する。H1受容体の活性化はタンパク質Gqの活性化を誘導し、H2受容体の活性化はタンパク質Gsの活性化を誘導し、H3受容体の活性化はタンパク質Gi/oの活性化を誘導する(Lovenberg et al., 1999)。機能的に、これらの受容体の活性化は種々の分子作用により発現される。考慮するH3受容体リガンドによって、H4受容体に対して親和性を有するものがある。これらにはチオペラミド、クロベンプロピット(clobenpropit)、イメチット(imetit)およびR−α−メチルヒスタミンが含まれる。さらに、受容体サブタイプの分布もまた異なる。ヒトでは、H4受容体は主として骨髄細胞造血細胞(好酸球、好塩基球、肥満細胞、Tリンパ球および樹状細胞)などの末梢組織で発現される。
それらの解剖学的分布の他、生理病理学におけるヒスタミン受容体の役割の特異性は、これらのプロセスにおけるヒスタミンの関与によって異なる。アレルギーメディエーターとしてのヒスタミンの機能は十分確立されている。最近の多くのデータは、免疫応答の調節における機能、より厳密には最近報告されたH4受容体を介したものがヒスタミンにあるとするものである。受容体H4アンタゴニストはTリンパ球の反応を阻害し、抗原刺激に対する細胞性免疫応答は、in vitroでは、アポトーシスタンパク質キナーゼ依存的プロセスに従ったH4受容体の不活性化により阻害される(Sugata et al., 2007)。ヒスタミンは、即時型アレルギー反応の重要なメディエーターであるが、抗原提示細胞の調節にも介入する(Dy et al., 2004)。よって、H4受容体の活性化は免疫適格樹状細胞において単球分化を誘導する。H4受容体が活性化されると、IL−12 p70の低下が見られ、単球分化がもたらされる(Gutzner et al., 2005)。Takeshita et al. (2003)は、H4受容体が多核好中球の動員に直接介入したことを示しているが、この動員または走化性は肥満細胞に依存していた。
よって、走化性の低下、およびH4受容体の不活性化による好中球浸潤の低下は明確に確立されている。例えば、カラギーナンなどの薬剤の注射によって引き起こされる炎症のモデルまたはオボアルブミン刺激による炎症のモデルでは、H4受容体アンタゴニストの重要性が末梢炎症現象を制御するための推定因子として浮上する。大多数は次の生理病理学に関連する。
・アトピー性皮膚炎、皮膚掻痒症
・気管支炎症(喘息、閉塞性気管支肺障害)
・腸炎症(過敏性腸症候群)
・関節炎症(関節リウマチ)
・脈管形成とその結果である腫瘍発達を可能とする、腫瘍周辺間質の炎症
皮膚炎症/掻痒症におけるH4受容体の関与
JNJ7777120などの特定のリガンドによるH4受容体の阻害は、事前に皮下ヒスタミン注射により掻痒症が誘導された動物において掻きむしり(self-scratching)を制限する(Bell et al., 2004)。H4受容体アンタゴニストの活性はデスロラタジンまたはセチリジンなどのH1アンタゴニストの活性よりも高いと思われる。しかしながら、これらの「従来の」抗ヒスタミン薬の活性はこのモデルでは0ではなく、H1抗ヒスタミン薬の鎮痒作用はそれらの鎮静特性にあるのではないことを示している。さらに、この鎮痒活性は、鎮静作用を除いた特定のH1アンタゴニストに関しても示された。加えて、H4受容体の末梢局在は、その不活性化が中枢制御とは対照的に罹患部の局部制御を可能とする仮説を確立する。受容体H4発現はこれらのデータを確証する。実際に、Lippert et al. (2004)によれば、ヒト皮膚肥満細胞はヒスタミンH4受容体を発現し、これは皮膚炎症の自己分泌およびパラ分泌レギュレーターとしてのヒスタミンの役割を確かなものとする。さらに、アトピーのない患者のTリンパ球では、ヒスタミンはH4受容体を介してSTAT1タンパク質の活性化を阻害することによって働くことが示されている。このメッセンジャーは、免疫応答およびTh1/Th2バランスを制御する因子の転写を活性化するタンパク質である。アトピー患者のリンパ球の場合、シグナルはやはりヒスタミンによるH4受容体の活性化によって媒介され、最終的にインターフェロン−γの生成により発現される。この因子は炎症現象の増幅を引き起こす。アトピーのない患者の細胞では、STAT1の発現はすでに低下しており、インターフェロン−γのレベルは低い。よって、H4受容体の阻害は健常なボランティアよりもアトピー患者でより有効である(Horr et al., 2006)。
従って、H4アンタゴニストと組み合わせたH1アンタゴニストの複合作用は、かゆみおよびその関連合併症といった掻痒症の皮膚科的帰結を制御することを意図した治療薬の選択肢の特性を構成すると結論付けることができる。
気道炎症におけるH4受容体の関与
気管支および肺胞上皮におけるH4受容体の発現は、検討を喘息または閉塞性気管支肺障害などの気管支炎症現象におけるその関与を調べるに導いた。オボアルブミン刺激を用いたこれらの病態の動物モデルは、これに関してのH4受容体の役割を特定することを可能とする(Dunford et al., 2006)。これまでに見られたように、特定のアンタゴニストを介したH4受容体の不活性化は走化性、および従って炎症を起こした肺上皮内の好中球浸潤を制限する。この帰結は、免疫および炎症カスケードの破壊である。実際に、CD4 Tリンパ球は、H4受容体が中和された際にはもはや活性化されない。さらに、ケモカインおよびサイトカインレベルが低下し、その帰結がTリンパ球応答の低下である。よって、その起源が何であれ(中毒、アレルギー性反応または腫瘍により引き起こされる慢性呼吸困難)、肺上皮の炎症現象に対抗するための薬剤としていずれかのH4受容体アンタゴニストを提案することは論理にかなったことである。
腸管炎症におけるH4受容体の関与
H4受容体アンタゴニストによる炎症現象の阻害の別の例がVarga et al. (2005)の研究に示されている。結腸の炎症は、トリニトロベンゼンの投与により動物に引き起こされる。事前に、H4受容体アンタゴニストを用いた処置が適用される。最終的に、このように前処置された動物は対照動物よりも組織学的炎症スコアが低い。並行して、TNF−αなどの炎症因子のレベルにおける低下も示されている。従って、過敏性腸症候群などの病態においてはH4受容体阻害剤の重要性が明らかである。
関節炎症におけるH4受容体の関与
関節リウマチの結果としての炎症現象においてもH4受容体の関与が確認されている。
Ikawa et al. (2005)は、関節リウマチ患者の滑膜細胞のサンプルにおける間接的な転写物の測定(RT−PCR)によるH4受容体の発現を分析した。これらの分析は、H4受容体の発現がこれらのサンプルにおいて極めて高いことを示し、ヒスタミンH4受容体が関節リウマチの結果としの炎症カスケードにおいて役割を果たすことを示唆している。結論として、滑膜細胞の炎症性病態におけるH4受容体阻害剤の重要性が明らかであると思われる。
腫瘍発達に関連する脈管形成におけるH4受容体の関与
ヒスタミン合成を触媒する酵素であるヒスチジンデカルボキシラーゼの活性が多くの腫瘍組織で見られる。これは必ずしも、ヒスタミンレベルの上昇が癌性現象の出現を起こすことを意味するのではないが、組織の癌化に伴う炎症がヒスタミンに関与することは明らかに確認される。ヒスチジンデカルボキシラーゼは結腸、乳房および子宮内膜の腫瘍、小細胞肺腫瘍および黒色腫で発現される。Cianchi et al. (2005)による研究は、Caco2、HT29およびHCT116細胞におけるこの酵素の過剰発現を実証した。in vitroにおいてヒスタミンは、これらの結腸腺癌培養物において炎症性因子、すなわちプロスタグランジンE2の生産の増加および血管内皮増殖因子(VEGF)の生産の増加を誘導した。H4受容体を介したヒスタミンのこのアゴニスト作用は細胞分裂の増強により発現される可能性がある。実際、これら2つのバイオマーカーは腫瘍周囲の血管網(脈管形成)の発達に関与する。血管発達に対するヒスタミンのアゴニスト作用はH4受容体阻害剤ならびにシクロオキシゲナーゼ1および2阻害剤によって拮抗作用を受ける。COX阻害剤の作用はそれらの抗炎症能のために既知であるが、H4受容体アンタゴニストの作用およびそれらの腫瘍周囲血管網発達現象に対する有効性が新たに記載される。これらのデータは脈管形成におけるH4受容体アンタゴニストの有用性を示唆する。さらに、これらの研究の結果は、H4受容体を遮断することによるヒスタミン活性の阻害が結腸腺癌培養細胞による細胞分裂を低下させることを示す。
上記に挙げた理由により、ヒスタミンにより媒介される末梢炎症の阻害に関して完全な作用を持つためには、この候補阻害剤がH1受容体とH4受容体の双方に対して二重の結合作用を有するべきであると思われる。
H4受容体が関与する皮膚科病態に関して、抗ヒスタミン薬により誘導される有害作用を軽減する目的では、候補分子が、角膜層を経てその皮下標的であるH4受容体発現肥満細胞に到達する傾向を有しているので、経皮経路が有利であると思われる。同様に、気道の炎症性病態に関しては、目的の薬剤の全身浸透を制限することにより、おそらくは気管支上皮に直接標的を到達させる生薬形態を提供することが有利である。
よって、薬剤の活性代謝物の血漿レベルの制限はまた、具体的投与経路にかかわらず、最初に投与された薬剤の作用を悪化し得る、または副作用の頻度および強度を高め得る活性代謝物を産生しない特定の肝臓代謝にあり得る。
さらに、製品の半減期が長いほど投与頻度が少ないことを意味し、治療コンプライアンスの助けとなる。
本発明の目的は、10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(メキタジンの右旋性鏡像異性体;本明細書ではV0162の名称で分類)、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(メキタジンの左旋性鏡像異性体;本明細書ではV0114の名称で分類)および2つの鏡像異性体のラセミ混合物10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(本明細書ではL0013の名称で分類)の特定の予期されない特性を実証することである。
本発明は、ヒスタミンH4受容体が関与する病態の予防または治療を目的とした薬剤を製造するための、10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンまたは10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン、またはその薬学上許容される塩の使用に関する。
本発明の別の特徴によれば、ヒスタミンH4受容体が関与する病態は、アトピー性皮膚炎、掻痒症、ならびに喘息および閉塞性気管支肺障害などの気管支炎症から選択される。
本発明の別の特徴によれば、薬剤は、標的ヒスタミンH4受容体と拮抗するに十分な有効成分含量を含んでなる経口投与に好適な形態で提供される。
本発明の別の特徴によれば、薬剤は、1μg/kg〜10mg/kg、有利には0.01mg/kg〜1mg/kgの投与量を可能とする経口投与単位で提供される。
本発明の別の特徴によれば、薬剤は錠剤の形態で提供される。
本発明の別の特徴によれば、薬剤は、喘息または閉塞性気管支肺障害の処置に特に適した経口スプレー溶液または吸入用粉末の形態で提供される。
本発明の別の特徴によれば、薬剤は、ヒスタミンH4受容体およびムスカリン性受容体が同時に関与する病態を予防または治療するために使用される。
本発明の別の特徴によれば、上述の受容体が関与する病態は呼吸器系病態から選択される。
本発明の別の特徴によれば、上述の病態は気腫、喘息および閉塞性気管支肺障害から選択される。
本発明の別の特徴によれば、本発明は10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンを含有する製品に及ぶ。
本発明の別の特徴によれば、薬剤は、その局所経路による投与に適した形態で提供される。
本発明の別の特徴によれば、薬剤は、有効成分濃度が0.01重量%〜10重量%の、ゲル、エマルションまたはクリームとして提供される。
本発明の別の特徴によれば、薬剤は、アトピー性皮膚炎および掻痒症を処置するために使用される。
アトピー性皮膚炎は、アトピー性湿疹とも呼ばれる。例えば、細菌、真菌またはアレルゲンなどの種々の起源の痒い病巣を特徴とする皮膚の炎症性疾患である。
一般に、本発明の目的は、種々のタイプの皮膚科病巣に関連して現れるかゆい皮膚の症状と一般的にみなされる掻痒症を処置することである。
最後に、本発明はまた、10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンもしくは10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンまたはその薬学上許容される塩、ならびにヒスタミンH4受容体の拮抗作用による抗炎症療法における同時、個別または拡張使用のための組合せ製品としての、H1抗ヒスタミン薬、コルチコイド、遅効性または即効性抗ムスカリン作用薬およびβ2−メミティクスのクラスの薬剤を含有する製品にも及ぶ。
以下の実施例は、
・ヒトヒスタミンH4受容体に対するin vitro親和性が、マイクロモル濃度の上記3種類の化合物で有効であること
・これらの化合物がH4受容体に関するインバースアゴニストとして振る舞うこと(この特性は先行技術には記載されたことがない)
・化合物V0114、V0162およびL0013の経皮または経粘膜経路が考えられ、このファルマコフォアに特異的であること
・これらの化合物の半減期が長く、これらの製品の潜在的適応に適合する投与計画の交換を可能とすること
を示す。
本発明の実施例として集約されたこれら全ての特性の組合せによれば、予期せず、10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(右旋性鏡像異性体;本明細書ではV0162の名称で分類)、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(左旋性鏡像異性体;本明細書ではV0114の名称で分類)および2つの鏡像異性体のラセミ混合物10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(本明細書ではL0013の名称で分類)が、上記に挙げられたものなどのH4受容体が関与する病態において有効な化合物であることが示される。
実施例1:in vitroにおける10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(右旋性鏡像異性体;本明細書ではV0162の名称でコード)、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(左旋性鏡像異性体;本明細書ではV0114の名称でコード)および2つの鏡像異性体のラセミ混合物10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(本明細書ではL0013の名称でコード)によるヒトヒスタミンH4受容体に対する親和性
この研究の目的は、in vitroにおいてヒトヒスタミンH4受容体に対する化合物の親和性定数を決定することである。選択されたモデルは、ヒトH4受容体をコードするcDNAにより安定的にトランスフェクトされたHEK−293細胞である(Liu et al., 2001)。まず、各種受容体を発現する細胞の、その受容体と100%結合することも確認されているリガンドに対する親和性を決定する。この組換え受容体に対する最適リガンドは10nMトリチウム化ヒスタミンである。受容体結合は次のように定義される:総結合と過剰量の非放射性リガンドの存在下で決定された非特異的結合との差。これらの結果をリガンドモデル(100%)で得られた最適結合のパーセンテージとして表す。
Figure 2014065726
これらの結果は、V0162、V0114およびL0013が、予期されない様式でヒトヒスタミンH4受容体と強く結合する化合物であることを示す。
第二の一連の実験において、これらの3つの化合物の親和性定数を、ヒスタミンH4受容体を安定に発現するCHO細胞からの膜調製物に対するトリチウム化ヒスタミン放射性リガンドとの競合によって厳密に決定する。
Figure 2014065726
これらの結果は、これら3つの化合物がヒスタミンH4受容体に対して親和性を示すことを示す。これらの親和性はマイクロモルレベルである。H4受容体に対するこれらの化合物の活性は、これらの3つの化合物V0162、V0114およびL0013が皮膚障壁を通過する高い能力を持つという事実により増強される。さらに、生物体内でのそれらの長い半減期はこの受容体標的のレベルに対する残留作用を示唆する。
実施例2:化合物V0162、V0114およびL0013の、H4受容体のインバースアゴニストとしての同定
これらの研究は、化合物10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(右旋性鏡像異性体;本明細書ではV0162の名称でコード)、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(左旋性鏡像異性体;本明細書ではV0114の名称でコード)および2つの鏡像異性体のラセミ混合物10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン(本明細書ではL0013の名称でコード)のH4受容体(アゴニスト、アンタゴニスト、インバースアゴニスト)に対する機能的影響を定義する目的で行った。
Gタンパク質は、多くの必須細胞機能において分子スイッチとして働くタンパク質ファミリーに属す。それらの調節活性はGDPに関する不活性型とGTPに関する活性型の間で循環するそれらの能力に基づき、後者は活動シグナルをシグナルカスケードの下流に位置するいわゆるエフェクタータンパク質へ伝達する。H4受容体に対する3つの化合物V0162、V0114およびL0013の機能的影響を特徴付けるため、Gタンパク質活性化試験を用いた研究を行った。簡単に言うと、この試験は、受容体に対する種々の化合物の結合の際に誘導されるGタンパク質結合[35S]放射性標識GTPの量に着目する。
これらの結果を付属の図1および2に示されている図の形で報告する。
図1aに示されるGタンパク質活性化試験の結果は、3つの化合物V0114、V0162およびL0013は、チオペラミドおよび選択的H4アンタゴニストJNJ7777120で見られたように、H4受容体に対して0.1μMヒスタミンにより誘導された活性化作用に拮抗することを示す。H4受容体は構成的活性を有することを知られており、図1bは、化合物V0114、V0162およびL0013はH4受容体のインバースアゴニストとしてのチオペラミドにように振る舞う(アゴニストの不在下で基本活性を低下させる)が、化合物JNJ7777120はニュートラルアンタゴニストであることを示す。
図2a〜2dは、ニュートラルアンタゴニストJNJ7777120がこの活性を遮断することを示しているので、この化合物V0162、V0114、L0013およびチオペラミドのインバースアゴニスト活性は、明らかにH4受容体に対する作用によるものである。これらの結果は全体として、化合物V0162、V0114およびL0013がH4受容体のインバースアゴニストであることを初めて示す。この受容体不活性化に対する機能はV0162、V0114およびL0013をJNJ7777120などのニュートラルアンタゴニストファミリーから区別する。
実施例3:マウスヒスタミン誘発足底浮腫モデルにおけるV0114およびL0013のin vivo抗炎症活性
この実験の目的は、マウスにおけるヒスタミン誘発足底浮腫に対するV0114、V0162およびL0013の潜在的抗炎症活性を検出することであった。この試験の原理はKreutner et al. (2000)の発表により示唆される。全ての群が10匹の動物からなった。
処理前と、炎症誘発剤処理の120、90、60および30分前に経口経路により製品(25ml/kg)を投与した。60分後、イソフラン麻酔下で足への注射(10μl)を行った。右足に13μgの二塩酸ヒスタミンを、左足に生理食塩水(ヒスタミンビヒクル)を施した。注射の30分後に頸椎脱臼により動物を安楽死させた。足を採取し、秤量した。浮腫は、足の重量の差(右足の重量−左足の重量)により定量した。
Figure 2014065726
V0114およびL0013は、同時にビヒクル前処理した群と比較して、強力かつ統計学的に有意な抗炎症作用を誘導する。炎症誘発剤を足へ注射する90分および120分前に動物を前処理した際には、このV0114に対する活性(−58%〜−72%)およびL0013に対する活性(−54%〜−82%)はより高い。これらの試験条件下で、120分前、90分前、60分前および30分前に経口形路により投与されたV0114とL0013は、マウスの足におけるヒスタミン浮腫に対して強力な抗炎症作用を示す。
V0162はこの浮腫を軽減せず、このモデルにおいて抗ヒスタミン作用が無いことを示す傾向にある。しかしながら、これらの製品は経口経路により投与される。以下の試験において、静脈内経路により直接投与した場合でも製品V0162はやはり有効である。結論として、この試験は、in vitroにおいて示されたH4抗ヒスタミン活性はin vivoにおける動物でも確認されることを示す。
実施例4:マウスヒスタミン誘発気管支収縮モデルにおける静脈内経路による投与後のV0114およびL0013の抗ヒスタミン活性
これらの試験の目的は、Konzett (1940)モルモットモデルにおけるヒスタミン誘発気管支収縮に対する3つの化合物V0162、V0114およびL0013の活性を評価することである。これまでの本発明者らは、これらの3つの化合物がin vitroではH4受容体に対して抗ヒスタミン活性を示すが、他方、in vivoではV0114とL0013だけが、炎症がヒスタミンにより生じる場合に抗炎症を示すことを見出している。V0162は、経口経路により投与される場合にはその活性を消失することも示されている。これらの3つの製品の静脈内経路による活性を分析する目的で、以下の試験を行った。動物に、定圧呼吸ポンプの手段により、過剰量の空気によって人工呼吸を行う。肺へ浸透しない空気はセンサーに到達し、毎回の吸気を測定する。見られた変動は気管支緊張の変化を表す。
ヒスタミンにより誘発される気管支収縮は、センサーによって測定される余剰量の増加を生じる。種々の化合物を、予めカテーテルを留置した頚静脈経路により投与する。その後、ヒスタミン刺激を静脈内経路により7μg/kgの用量で行う。
Figure 2014065726
このモデルにおいてヒスタミンは気管支収縮を誘発する。静脈経路により投与すると、3つの化合物はヒスタミンの作用の阻害を誘導する。よって、この投与経路は標的に到達するために重要であると思われる。しかし、この結果は、30分後の測定を考えた場合には違ってくる。V0162はそのアンタゴニスト活性を消失すると思われるが、この活性はV0114で最大である。
これらの試験は、in vivoにおいて、静脈投与後、これらの化合物は肺レベルでこのメディエーターを生じる現象に対するヒスタミンの作用に対抗することを示す。
実施例5:10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンの経皮経路
掻痒症におけるH4受容体の重要性が最近確認された。従って、皮膚掻痒症に含まれるヒスタミンH4受容体を標的とするアンタゴニストは、掻痒症に関連する挙動を打破するため、そして結果として掻痒症により引き起こされる皮膚病巣によって発生する重複感染を避けるための選択手段となる。同様に、このようなH4抗ヒスタミン薬は、これまでにように示されたように、アトピーの原因に見られる徴候の予防または排除に有用であることが分かる。この目的で、皮膚のマスト細胞上のその標的に到達させるために、皮膚障壁を通過し得るH4抗ヒスタミン薬を持つことが有用である。これらの試験の目的は、10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンの、皮膚障壁を通過する能力を評価することである。ヒト皮膚外植片を動的拡散チャンバー(拡散領域0.636cm)中に、その真皮を受容体媒体(水0.9%、NaCl0.9%、NaN0.1%/エタノール;75/25;v/v)と接触させて置く。流速は1.5ml/時である。試験は32℃で行う。T=0の時点で、化合物を含有する溶液(500μl〜2.5mg/mlまたは10μCi/細胞)を入れる。受容液を3、6、9、12、16、20および24時間の時点でサンプリングする。
結果は、16時間後にほぼ一定の最大化合物流に達し、24時間目の蓄積量が5.4μg/cm/時;107μg/cmであることを示す。
24時間目の表皮および真皮の化合物量(図3b)は濃度勾配を示し、従って、皮膚におけるこの分子の一様な分布を示す。
・表皮=56±17μg/cm
・真皮=45±14μg/cm
・合計=101μg/cm
・受容体ゾーン=107±28μg/cm
この試験は、10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンが経皮経路に良好な能力(およそ100μg/cm/24時)を有する分子であることを示す。24時間後に皮膚に貯蓄されている化合物の量は、24時間後の受容液に見られる蓄積量と同等か、または高くさえある。
実施例6:ラット閉塞性慢性気管支肺障害モデルにおける化合物V0114およびV0162の抗炎症活性の評価
肺炎症の軽減における化合物の重要性を以下のモデルで評価した。動物を、常用的霧化によりカドミウム投与に曝す。やがて動物は炎症反応と常習的に肺気腫を生じる。このモデルを、H4受容体の活性化により媒介される好中球性炎症反応の持続に関連する慢性呼吸器系疾患を処置するために潜在的に有効な分子を同定するのに用いるために、ラットでバリデートした。適当な病態となったところで、10μg〜50μgで異なる用量の目的化合物を霧化により肺投与することで動物を毎日処置した。
結果は、供試化合物が呼吸能、最も著しくは呼吸速度を部分的に回復させ、吸気流と呼気流を増すことを示す。さらに、試験の終了時、気管支肺胞液を採取し、免疫適格細胞を数える。結果は、処置群をプラシーボのみを受容した動物と比べた場合、浸潤好中球の増加を示す。
これらの結果をまとめると、ヒスタミンH4受容体の拮抗作用を介した供試化合物の抗炎症活性が確認される。
これら3つの化合物は、H4受容体に対して受容体親和性を示す。本発明者らは、それらはこの受容体のインバースアゴニストであることを確定した。in vitroおよびin vivoにおいてこれらの抗炎活性が示され、受け入れられているモデルで確認された。さらに、これらの化合物は、局所投与(皮膚または肺)を可能とする薬物動態および経皮浸透の品質を有する。これらの3つの化合物のH4受容体に対する特定の特性および結果としての治療的使用はこれまでには示されたことが無い。これらの特性を考え合わせて、あるいは個別に考えて、以上に具体的に示されている。
これらの実施例は、ヒスタミンH4受容体により媒介される病態における10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンまたは10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンの合理的使用を示す。さらに、これまでに確認されている、左旋性誘導体(10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)およびラセミ混合物(10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)のH1受容体阻害剤としての活性は、これら2つの製品にH4およびH1抗ヒスタミンの二重の特性を与える。この二重の能力は、これらの化合物を、これまでに先行技術で記載されている抗ヒスタミン製品よりも優れたものとする。同様に、他所で明らかに確認されている右旋性誘導体(10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)の抗ムスカリン活性も、そのH4抗ヒスタミン活性により増強される。この二重の特性は、先行技術では、化合物(10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)、(10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)および(10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)に関して記載されていない。
本発明はさらに、V0162およびL0013に関しても、喘息または閉塞性気管支肺障害患者の炎症現象および呼吸困難の阻害における抗H4および抗M1/M3の二重の活性を示した。
受容体H4は、免疫適格細胞、最も顕著には好酸球およびマクロファージの動員が関与する病態に関与している。従って、気腫、閉塞性気管支肺障害または喘息の際に、肺レベルへの好酸球の浸潤およびマクロファージの動員を制限する目的でこの受容体のリガンドを使用することが考えられた。この活性に鎮痙活性を補完することが賢明であり得る。
予期されないことに、V0162または(10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)およびL0013または(10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)は、相補的抗コリン活性を示す。この活性は、in vivoにおいて、左旋性鏡像異性体V0114または(10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)では見られない。
これらの2つの特性を1つの化合物中に組み合わせると、喘息および閉塞性気管支肺障害などの呼吸器系病態を処置するためにV0162および/またはL0013の使用を考えることが可能となる。
実施例7:ムスカリン性受容体に対するV0162の親和性
この試験の目的は、アセチルコリンのM1、M2およびM3受容体への結合に対する化合物の阻害活性を評価することである。この目的で、種々の用量の供試化合物:V0162、L0013およびV0114の存在下で固定量の放射性標識アセチルコリンをインキュベートする。
Figure 2014065726
従って、in vitroにおいて、V0162およびL0013は、気管支筋肉の収縮の誘発、調節および維持に関与するムスカリン性受容体に対して極めて高い親和性を示す。左旋性鏡像異性体は、アセチルコリンの、3つのムスカリン性受容体への結合をあまり阻害しない。この違いは、in vivoにおいては、V0162とL0013だけがアセチルコリンの作用に拮抗するので、いっそう顕著である。
実施例8:呼吸器筋肉収縮に対するアセチルコリン作用の阻害
モルモットを麻酔し、人工呼吸器を付ける。肺へ浸透する空気をセンサーで測定する。
従って、吸気を毎回定量する。次に、アセチルコリンの静脈注射により気管支収縮を誘発させる。このアセチルコリンの作用は気管支緊張の直接的かつ即時的変化である。アセチルコリンの気管支収縮作用は作用の極大時にmmで評価する。アセチルコリン注射の20分後に、種々の供試製品:V0162、L0013およびV0114を投与する。各製品の作用を参照法であるアトロピンの場合と比較する。
Figure 2014065726
結果は、V0162およびL0013がアセチルコリンにより誘発された気管支痙攣の阻害を誘導し得る2つの製品であることを示す。他方、V0114にはあまり効果は無い。
実施例9:L0013の気管支拡張作用、V0114には気管支拡張作用は無い
呼吸器機能に対するV0114(0.5、50および100mg/kg)の作用を、雄ウィスターラット(一用量8匹)に経口投与(per os)した後に分析する。同じ条件下で投与したL0013(100mg/kg)を参照物質として用いる。同じ試験条件下で投与したテオフィリン(100mg/kg)も参照物質として用いる。蒸留水中、カルボキシメチルセルロース(0.5%)を対照ビヒクルとして用いる。試験期間の終了時に(すなわち、その用量を投与した360分後)、動物の挙動ならびにそれらの瞳孔の直径(縮瞳/散瞳)を評価する。血中の物質濃度を分析するために、各ラット(テオフィリン群に属するもの以外)から血液サンプルを採取する。対照ビヒクルは、吸気時間、呼気時間、極大吸気流、極大呼気流、呼吸量、呼吸速度、弛緩時間または呼吸休止時間に作用を持たないが、360分の試験時間後の呼吸休止時間を改善する。投与後の呼吸休止時間に若干の増加が見られた(120分の時点で対照ビヒクル群の+24%、p<0.01)。V0114(0.5、50および100mg/kg、p.o.)は、360分の試験時間の後の対照ビヒクル群に対し、評価した9つの呼吸パラメーターのいずれにも有意な作用は無い。
L0013(100mg/kg、p.o.)は呼吸器速度を有意に高める(投与60分目で、対照ビヒクルの−9%に対して最大+80%、p<0.05)。L0013は吸気時間(投与60分で対照ビヒクル群の+6%に対して−26%)、呼気時間(投与60分で対照ビヒクル群の+3%に対して−24%)、弛緩時間(投与120分で対照ビヒクル群の−2%に対して−30%)および呼吸量(投与60分で対照ビヒクル群の−6%に対して−26%)を引き下げる傾向にある。それはまた、極大吸気流(投与60分で対照ビヒクル群の−13%に対して+14%)、極大呼気流(投与120分で対照ビヒクル群の−4%に対して+23%)を引き上げる傾向にある。これらの効果は刺激的かつ気管支拡張性の呼吸特性を示す。
テオフィリン(100mg/kg、p.o.)は、吸気時間(投与60分で対照ビヒクル群の+6%に対して−60%、p<0.001)、呼気時間(投与60分で対照ビヒクル群の+3%に対して−63%、p<0.001)および弛緩時間(投与60分で対照ビヒクル群の+0%に対して−61%、p<0.001)を明確かつ迅速に引き下げる。テオフィリンは、極大吸気流(投与60分で対照ビヒクル群の−13%に対して+116%、p<0.001)、極大呼気流(投与60分で対照ビヒクル群の−7%に対して+121%、p<0.001)および呼吸速度(投与60分で対照ビヒクル群の−9%に対して+223%、p<0.001)を明確かつ迅速に引き上げる。さらに、テオフィリンは呼吸休止時間を若干引き下げ(投与300分で対照ビヒクル群の+15%に対して−20%、p<0.01)、および呼吸休止時間を改善する(投与300分で対照ビヒクル群の+19%に対して−37%、p<0.05)。テオフィリンはまた、呼吸量を若干、徐々に引き下げる傾向にある(投与120分で対照ビヒクル群の+2%に対して−17%、NS)。これらの作用は、テオフィリンの刺激的かつ気管支拡張性の呼吸特性を示す。
試験の終了時に(すなわち、投与後360分)、V0114(0.5、50および100mg/kg)、L0013(100mg/kg)およびテオフィリン(100mg/kg)の投与後に挙動または病態徴候に変化は示されなかった。V0114処置群において、投与360分後、ラット瞳孔径を測定したところ、投与に関連して50mg/kgの増加が示された。同様にして、対照物質として用いたL0013(100mg/kg)で処置したラットの瞳孔径に相当な増加が示された。
これらの結果は、雄ウィスターラットに経口投与されたV0114(0.5、50および100mg/kg)は360分の試験時間後に呼吸機能に作用を示さないことを示唆する。
他方、L0013(100mg/kg)は、その刺激的かつ気管支拡張性の呼吸特性を証明する作用を表す。
これらの結果を考え合わせると、V0162およびL0013はそれらのH4受容体阻害活性に加えて抗ムスカリン能を示す。これら2つの特性は、閉塞性気管支肺障害、喘息またはいずれかの呼吸機能欠陥などのムスカリン性およびヒスタミン作動性H4受容体が関与する呼吸器系病態を予防、軽減および処置するための薬物形態を製造する目的で重要である。
実施例10:動物における呼吸困難に対する、溶液または粉末状吸入剤で投与されるV0162の好ましい作用
霧化によりV0162を投与するための溶媒としてエタノールを用いる。さらに、無水粉末処方物を製造する。これらの試験において、V0162の溶液とV0162が乳吸入粉末の2つの生薬形態を評価する。V0162(10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン)溶液の霧化またはV0162含有無水粉末の微粉化によりラットを処置する。V0162を種々の濃度で投与し、その動物を曝露チャンバーに入れる。V0162曝露15分後に、メタコリン刺激試験を行う。これらの動物を漸増濃度のメタコリンで処理する。示された値は各メタコリン投与段階の後の、気流に対して呼吸器系が示した抵抗の値である。これらの結果は、V0162が呼吸困難を軽減し、従って、残っている機能を高めることを示す。
Figure 2014065726
H4受容体の阻害を介した抗ムスカリン性および抗炎症性の二重の活性は、粉末または溶液の形態で吸入されたV0162に、閉塞性気管支肺障害または喘息などの気管支炎症および全般的に呼吸困難の処置に利用可能な真の特性を付与するものと思われる。
Gタンパク質活性化試験の結果を表す。:図1aに示されるGタンパク質活性化試験の結果は、3つの化合物V0114、V0162およびL0013は、チオペラミドおよび選択的H4アンタゴニストJNJ7777120で見られたように、H4受容体に対して0.1μMヒスタミンにより誘導された活性化作用に拮抗することを示す。H4受容体は構成的活性を有することを知られており、図1bは、化合物V0114、V0162およびL0013はH4受容体のインバースアゴニストとして、チオペラミドのように振る舞う(アゴニストの不在下で基本活性を低下させる)が、化合物JNJ7777120はニュートラルアンタゴニストであることを示す。 Gタンパク質活性化試験の結果を表す。:図2a〜2dは、ニュートラルアンタゴニストJNJ7777120がこの活性を遮断することを示しているので、この化合物V0162、V0114、L0013およびチオペラミドのインバースアゴニスト活性は、明らかにH4受容体に対する作用によるものである。これらの結果は全体として、化合物V0162、V0114およびL0013がH4受容体のインバースアゴニストであることを初めて示す。この受容体不活性化に対する機能はV0162、V0114およびL0013をJNJ7777120などのニュートラルアンタゴニストファミリーから区別する。

Claims (16)

  1. アトピー性皮膚炎、掻痒症、または喘息および閉塞性気管支肺障害などの気管支炎症から選択される、ヒスタミンH4受容体が関与する病態を予防または治療することを目的とした薬剤を製造するための、10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンもしくは10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン、またはその薬学上許容される塩の使用。
  2. 薬剤が10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンである、請求項1に記載の使用。
  3. 薬剤が10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンである、請求項1に記載の使用。
  4. 薬剤が、標的ヒスタミンH4受容体と拮抗するに十分な有効成分含量を含んでなる経口投与に好適な形態で提供される、請求項1または3に記載の使用。
  5. 薬剤が、1μg/kg〜10mg/kg、有利には0.01mg/kg〜1mg/kgの投与量を可能とする経口投与単位で提供される、請求項4に記載の使用。
  6. 薬剤が錠剤の形態で提供される、請求項4または5に記載の使用。
  7. 薬剤が、喘息または閉塞性気管支肺障害の処置に特に適した経口スプレー溶液または吸入用粉末の形態で提供される、請求項4または5に記載の使用。
  8. 薬剤が、ヒスタミンH4受容体とムスカリン性受容体が同時に関与する病態を予防または治療することを意図したものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
  9. 前記受容体が関与する病態が呼吸器系病態から選択されるものである、請求項8に記載の使用。
  10. 前記病態が、気腫、喘息および閉塞性気管支肺障害から選択されるものである、請求項9に記載の使用。
  11. 10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンの、請求項8〜10のいずれか一項に記載の使用。
  12. 薬剤が、その局所経路による投与に適した形態で提供される、請求項1または2に記載の使用。
  13. 薬剤が、有効成分濃度が0.01重量%〜10重量%の、ゲル、エマルションまたはクリームとして提供される、請求項12に記載の使用。
  14. 薬剤が、アトピー性皮膚炎および掻痒症を処置するために使用される、請求項12または13に記載の使用。
  15. 薬剤が10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンである、請求項14に記載の使用。
  16. 10−[(3R)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジン、10−[(3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンもしくは10−[(3R,3S)−1−アザビシクロ[2.2.2]オクト−3−イルメチル]−10H−フェノチアジンまたはその薬学上許容される塩、ならびにヒスタミンH4受容体の拮抗作用による抗炎症療法における同時、個別または拡張使用のための組合せ製品としての、H1抗ヒスタミン薬、コルチコイド、遅効性または即効性抗ムスカリン作用薬およびβ2−メミティクスのクラスの薬剤を含有する、製品。
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