JP2014060092A - 負極集電銅箔の製造方法、負極集電銅箔、リチウムイオン二次電池用の負極、及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

負極集電銅箔の製造方法、負極集電銅箔、リチウムイオン二次電池用の負極、及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】裁断におけるクラックの発生が少ない負極集電銅箔を提供する。
【解決手段】裁断されてリチウムイオン二次電池の負極における負極集電銅箔片となる負極集電銅箔の製造方法において、Zrが添加された銅鋳塊に対して、熱間圧延、冷間圧延、及び最終冷間圧延を施した後に、80℃以上500℃以下の温度で1時間以上6時間以下の熱処理を施す熱処理工程を備え、Zrを含有する負極集電銅箔を得る、負極集電銅箔の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、負極集電銅箔の製造方法、負極集電銅箔、リチウムイオン二次電池用の負極、及びリチウムイオン二次電池に関する。
携帯電話やスマートフォンあるいはノート型パソコンやタブレットのようなポータブル機器の普及に伴い、小型で高容量の二次電池の需要が高まっている。二次電池のなかでも、特にリチウムイオン二次電池は軽量で単位重量あたりのエネルギー密度が高いことからポータブル機器の電源として最適であり、需要の伸びが見込まれる。
リチウムイオン二次電池は、主に、正極、負極、正極と負極とを絶縁するセパレータ、及び電解液から構成される。負極は、例えば負極集電体と、負極集電体に結着される負極活物質層と、を主に備える。負極集電体には、例えば圧延されて形成される負極集電銅箔が用いられる。負極活物質層には、例えば、炭素系又はケイ素系(Si系)の活物質や結着剤が含有されている。
これらの活物質を結着剤などと共に溶剤に分散させたスラリーを、負極集電体となる負極集電銅箔上に塗布する。その後、溶剤を乾燥、除去して負極活物質層を形成し、ロールプレス機で圧縮成型することで、負極を製造するのが一般的である。
上述したように、活物質には炭素系又はSi系があるが、活物質の中でも、Si系の活物質は、カーボン等の活物質と比較して充放電容量が大きいことが知られており、着目されている。ただし、Si系の活物質は、カーボン等の活物質と比較して、充放電時の体積変動率が大きいことが問題となっている。つまり、Si系の活物質を含む活物質層は、電池の充電時には体積が膨張し、電池の放電時には体積が収縮して、活物質層が結着する負極集電体には大きな応力が発生する。この応力により、活物質層の剥離、あるいは負極集電体の塑性変形が生じ、その結果、電池容量の低下や内部短絡が起こることになる。
このため、Si系の活物質を用いる場合、活物質層が結着する負極集電体として、活物質層の体積変動による応力に追従できる負極集電体が求められる。このような負極集電体としては、適度な強度と金属的な塑性(伸び率)とを有することが求められる。そして、このような負極集電体を得るには、高い強度を有する負極集電銅箔を用いる必要性がある。
この点、純銅にZr、Ag、Cd、又はSnなどを含有しており、強度に優れる負極集電銅箔が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−187338号公報
ところで、長尺状の負極集電銅箔においては、1枚から複数の負極集電銅箔片を得ることが可能であり、1枚から複数の負極を製造することができる。この場合、長尺状の負極集電銅箔に対して負極活物質層を間欠的に離間させて形成し、電池の大きさや形に合わせて裁断することで、複数の負極を製造することができる。裁断は、負極集電銅箔に張力をかけて、しわをのばした上で、例えばプレス式の裁断により行う。
しかしながら、特許文献1に示すような高い強度を有する負極集電銅箔に張力をかけながら裁断すると、形成される負極集電銅箔片においては、裁断の際に張力が急激に変化することになり、その変化に伴う衝撃によりクラックが生じる場合があった。またクラックの発生により負極集電銅箔片が破断する場合があった。
本発明は、裁断におけるクラックの発生が少ない負極集電銅箔の製造方法、負極集電銅箔、リチウムイオン二次電池用の負極、及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、
裁断されてリチウムイオン二次電池の負極における負極集電銅箔片となる負極集電銅箔の製造方法において、Zrが添加された銅鋳塊に対して、熱間圧延、冷間圧延、及び最終冷間圧延を施した後に、80℃以上500℃以下の温度で1時間以上6時間以下の熱処理を施す熱処理工程を備え、Zrを含有する負極集電銅箔を得る、負極集電銅箔の製造方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、
前記負極集電銅箔が0.010質量%以上0.040質量%以下のZrを含有するように、前記銅鋳塊にZrが添加された、第1の態様の負極集電銅箔の製造方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、
Zrに代えてAg、Cd、Snのうち少なくとも1つが添加された銅鋳塊により、Ag、Cd、Snのうち少なくとも1つを含有する負極集電銅箔を得る、第1又は第2の態様の負極集電銅箔の製造方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、
前記熱処理工程は、100℃以上450℃以下の温度で熱処理を施す第1〜第3の態様のいずれかの負極集電銅箔の製造方法が提供される。
本発明の第5の態様によれば、
前記熱処理工程は、2時間以上5時間以下の熱処理を施す第1〜第3の態様のいずれかの負極集電銅箔の製造方法が提供される。
本発明の第6の態様によれば、
第1〜第5の態様のいずれかの負極集電銅箔の製造方法により製造され、引張強度が200MPa以上480MPa以下、かつ伸び率が1.5%以上10.3%以下である負極集電銅箔が提供される。
本発明の第7の態様によれば、
第6の態様の負極集電銅箔が裁断されて形成された負極集電銅箔片と、前記負極集電銅箔片の少なくとも片面に形成される負極活物質層と、前記負極集電銅箔片に接続されたタブリードと、を備えるリチウムイオン二次電池用の負極が提供される。
本発明の第8の態様によれば、
第7の態様のリチウムイオン二次電池用の負極と、リチウムイオン二次電池用の正極と、前記負極及び前記正極の間に挿入されたセパレータと、前記セパレータが間に挿入された前記負極及び前記正極が収容され、電解液が封入された容器と、を備えるリチウムイオン二次電池が提供される。
本発明によれば、裁断におけるクラックの発生が少ない負極集電銅箔、それを用いたリチウムイオン二次電池用の負極、及びリチウムイオン二次電池を得ることができる。
本実施形態に係る負極集電銅箔の製造工程を示すフロー図である。 本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の負極の製造工程を示すフロー図である。 本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用負極の平面図である。 本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の斜視断面図である。 (a)は、負極集電銅箔に負極活物質層を形成したときの平面図であり、(b)は、負極集電銅箔を裁断したときの平面図である。 実施例における裁断試験を説明するための図である。 負極集電銅箔におけるZr濃度と引張強度との関係を説明するための図である。 熱処理工程の温度による引張強度と伸び率との相関関係を示す図である。
上述したように、1枚の負極集電銅箔を裁断して複数の負極集電銅箔片を形成する場合、負極集電銅箔が高い強度を有すると、形成される負極集電銅箔片にはクラックが生じ、破断が生じることになっていた。この点、本発明者らは、負極集電銅箔を裁断する際には、負極における負極集電銅箔の性能の指標である強度だけでなく、負極集電銅箔の伸び率も重要であることに着目した。そして、本発明者らは、少なくとも裁断する以前に熱処理を施し、適度な強度及び伸び率を有する負極集電銅箔とすることによって、裁断の際に生じるクラックや破断を抑制できることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて創作されたものである。
[本発明の一実施形態]
(1)リチウムイオン二次電池の概略構成
本発明の一実施形態に係る負極集電銅箔についての説明に先立ち、負極集電銅箔が組み込まれるリチウムイオン二次電池の概略構成について説明をする。図3は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用の負極の平面図である。図4は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の斜視断面図である。
図4に示すように、リチウムイオン二次電池50は、電解液(図示せず)が封入された容器としての電池外挿缶5を備えている。電池外挿缶5には、負極用タブリード12を備えたリチウムイオン二次電池用の負極1(以下、単に「負極1」ともいう)と、正極用タブリード22を備えたリチウムイオン二次電池用の正極2(以下、単に「正極2」ともいう)とが、間にセパレータ3が挿入された状態で収容されている。
負極1は、図3に示すように、リチウムイオン二次電池用の負極集電銅箔10(以下、単に「負極集電銅箔10」ともいう)と、例えばその片面または両面に形成された負極活物質層11とを備える。上述の負極用タブリード12は、負極集電銅箔10の露出領域10sに直接接続されている。なお、リチウムイオン二次電池50及びリチウムイオン二次電池用の負極1の詳細な構成については後述する。
このように、負極集電銅箔10は、負極1の集電体となり、リチウムイオン二次電池50に組み込まれることになる。負極集電銅箔10がリチウムイオン二次電池50に組み込まれる場合、負極集電銅箔10には高い引張強度が求められ、少なくとも200MPa以上の引張強度が求められる。
(2)負極集電銅箔の製造方法
次に、本発明の一実施形態に係る負極集電銅箔の製造方法について図1を用いて説明をする。図1は、本実施形態に係る負極集電銅箔の製造工程を示すフロー図である。
本実施形態では、銅鋳塊を熱間圧延、冷間圧延、及び最終冷間圧延を施して圧延銅箔を得た後、裁断の際にクラックが生じないように熱処理を施して負極集電銅箔を得る。すなわち、本実施形態に係る負極集電銅箔の製造方法は、裁断されてリチウムイオン二次電池の負極における負極集電銅箔片となる負極集電銅箔の製造方法において、Zrが添加された銅鋳塊に対して、熱間圧延、冷間圧延、及び最終冷間圧延を施した後に、80℃以上500℃以下の温度で1時間以上6時間以下の熱処理を施す熱処理工程を備え、Zrを含有する負極集電銅箔を得る。
(鋳塊の準備工程S10)
まず、図1に示すように、原材料となる銅鋳塊(インゴット)を準備する。本実施形態では、添加材として例えばZr(ジルコニウム)を含有するインゴットを用いる。インゴットは、銅材として例えば無酸素銅(OFC:Oxygen-Free Copper)に所定量のZrを添加して、これらを溶解して鋳造される。
インゴットの組成は、後述の最終冷間圧延工程S40を経た後の圧延銅箔においても略そのまま維持され、後述の熱処理工程S50を経た後の負極集電銅箔においても略そのまま維持される。また同様に、インゴットに添加された添加剤の濃度は、圧延銅箔においても略そのまま維持され、負極集電銅箔においても略そのまま維持される。つまり、本実施形態では、インゴットに所定濃度のZrを添加することによって、所定のZr濃度である負極集電銅箔を形成することができる。
ここで、負極集電銅箔におけるZr濃度と引張強度との関係について図7を用いて説明をする。図7は、負極集電銅箔におけるZr濃度と引張強度との関係を説明するための図である。図7において、横軸はZr濃度[%]を示し、縦軸は引張強度[MPa]を示す。また、各プロットは、加熱温度を変更したときの、Zr濃度と引張強度との関係を示している。
図7によれば、加熱温度が高くなるにつれて、負極集電銅箔の引張強度が低下する傾向にあることが示されている。また、同じ加熱温度であっても、Zr濃度が低いほど、負極集電銅箔の引張強度が低くなる傾向にあることが示されている。具体的には、Zr濃度が0.010質量%未満の場合では、加熱した際に得られる引張強度が低い。一方、Zr濃度が0.040質量%を超える場合では、Zr濃度の増加による引張強度の変化が確認されず、コストに見合う効果を得られない。よって、添加材としてZrを添加する場合、0.010質量%以上0.040質量%以下のZrを含有させることが好ましい。
本実施形態では、形成される負極集電銅箔が0.010質量%以上0.040質量%以下のZrを含有するように、銅鋳塊に0.010質量%以上0.040質量%以下のZrを添加して、これらを溶解し、鋳造することでインゴットを形成する。
(熱間圧延工程S20)
次に、準備したインゴットに熱間圧延を行い、鋳造後の所定の厚さよりも薄い板厚のケーク(板材)を製造する。
(繰り返し工程S30)
続いて、所定の厚さの板材に対して、冷間圧延工程S31と焼鈍工程S32とを所定回数繰り返し実施する繰り返し工程S30を行う。具体的には、冷間圧延を施して加工硬化させた板材に、焼鈍処理を施して板材を焼き鈍すことにより加工硬化を緩和する。これを所定回数繰り返すことで、所定の厚さの銅条(以下、生地ともいう)を製造する。すなわち、焼鈍工程S32は、板厚を薄くするために行う冷間圧延工程S31において生じる加工硬化を緩和するために行う。また、この繰り返し工程S30を行うことで、後述する熱処理工程S50を圧延銅箔へ施して一部を再結晶化した際に、高い引張強度及び伸び率を有する負極集電銅箔を得ることができる。
なお、繰り返し工程S30中、繰り返し途中の焼鈍工程S32を「中間焼鈍工程」と呼ぶ。また、繰り返しの最後、つまり、後述する最終冷間圧延工程S40の直前に行われる焼鈍工程S32を「最終焼鈍工程」又は「生地焼鈍工程」と呼ぶ。
繰り返し工程S30の最後に行われる生地焼鈍工程では、上述した生地に生地焼鈍処理を施し、焼鈍生地を得る。生地焼鈍工程においても、銅材の耐熱性に応じて温度条件を適宜変更する。このとき、生地焼鈍工程は、上述した各工程に起因する加工歪みを充分に緩和することのできる温度条件、例えば完全焼鈍処理と略同等の温度条件で実施することが好ましい。
(最終冷間圧延工程S40)
次に、繰り返し工程S30で得られた焼鈍生地に対して最終冷間圧延工程S40を行って、所定の厚さ、例えば10μm以上20μm以下の圧延銅箔を形成する。具体的には、焼鈍生地に対して冷間圧延を複数回に亘って行うことで、最終加工度を90%以上、より好ましくは94%以上として冷間圧延を行う。この際、最終加工度が上記数値範囲となるように、1回(1パス)あたりの加工度を調整し、複数回の冷間圧延を行う。1パスあたりの加工度は、最終加工度にならって定義され、nパス目の冷間圧延前の加工対象物の厚さをTBnとし、圧延後の加工対象物の厚さをTAnとすると、1パスあたりの加工度(%)=[(TBn−TAn)/TBn]×100で表わされる。
最終冷間圧延工程S40で得られた圧延銅箔は、焼鈍生地中の結晶粒が圧延により微細化されており、結晶構造として所定の圧延組織を有している。圧延組織は、圧延により加工歪みが蓄積されており、高い引張強度を有する。本実施形態では、最終冷間圧延工程S40における最終加工度を上記数値範囲とすることで、高い引張強度を有しており、加熱して軟化した際には所定の引張強度及び伸び率を有する負極集電銅箔となる、圧延銅箔を形成する。
(熱処理工程S50)
次に、得られた圧延銅箔に熱処理工程S50を行って、負極集電銅箔を形成する。
上述したように、高い引張強度を有する圧延銅箔を用いると、張力を加えて裁断する時にクラックや破断が生じる場合がある。この点、本実施形態では、所定の熱処理工程S50を行うことによって、適度な伸び率、及び負極に要求される引張強度を負極集電銅箔に付与する。そして、裁断して形成される負極集電銅箔片に発生するクラック等を抑制する。
熱処理工程S50においては、得られた圧延銅箔に対して、裁断の際にクラックが生じないように熱処理を施し、負極集電銅箔を形成する。熱処理工程では、負極集電銅箔に対して張力を加えながら裁断して負極集電銅箔片を形成する際に、クラックが生じないような塑性を負極集電銅箔片に付与する。具体的には、得られた圧延銅箔に対して、80℃以上500℃以下の温度で1時間以上6時間以下の熱処理を施し、負極集電銅箔を形成する。熱処理工程S50では、圧延銅箔を加熱することにより、圧延銅箔中の圧延組織の一部を再結晶させて、再結晶組織を有する負極集電銅箔とする。再結晶によれば、圧延組織中の加工歪みが開放されて、微細化された結晶粒が大きく成長する。結晶粒の成長とともに圧延銅箔は軟化して伸び率が向上し、適度な引張強度及び伸び率を有する負極集電銅箔となる。
ここで、熱処理工程S50による負極集電銅箔の特性の変動について図8を用いて説明をする。図8は、熱処理工程の温度による引張強度と伸び率との相関関係を示す図である。図8においては、所定のZr濃度の圧延銅箔(後述する実施例の圧延銅箔)に対して、温度を変更して4時間加熱したときの引張強度及び伸び率の変動を示している。図8において、横軸が温度を、左縦軸が引張強度[MPa]を、右縦軸が伸び率[%]を、それぞれ示す。また、○のプロットは引張強度の変動を示し、△のプロットは伸び率の変動を示す。
図8によれば、熱処理の温度が増加するにつれて、引張強度が低下し、伸び率が向上する傾向にあることが示されている。つまり、引張強度と伸び率とは、熱処理の温度により逆の変動を示す。具体的には、500℃よりも高い温度で加熱すると、十分な伸び率を得られるが、引張強度が200MPaよりも低くなることが示されている。また、80℃よりも低い温度で加熱すると、500MPa以上の引張強度を得られるが、伸び率が不十分となることが示されている。
負極集電銅箔において、クラックの発生を抑制するためには、伸び率が少なくとも1.5%以上であることが好ましく、1.7%以上であることがより好ましい。また、上述したように、負極に用いられるためには、引張強度が少なくとも200MPa以上であることが好ましく、350MPa以上であることがより好ましい。したがって、このような負極集電銅箔を得るには、熱処理工程において、80℃以上500℃以下の温度で1時間以上6時間以下の熱処理を行う。また、熱処理の温度としては、100℃以上450℃以下が好ましく、200℃以上400℃以下がより好ましい。また熱処理の時間としては、2時間以上5時間以下が好ましい。
また、熱処理工程S50は、不活性ガス雰囲気、例えば、窒素ガス雰囲気やアルゴンガス雰囲気で行ってもよい。
(2)負極集電銅箔
上述した製造工程により得られる負極集電銅箔は、引張強度が200MPa以上480MPa以下、かつ伸び率が1.5%以上10.3%以下となることが好ましい。また、引張強度が200MPa以上440MPa以下、かつ伸び率が1.7%以上10.3%以下となることがより好ましい。この構成によれば、負極集電銅箔は、リチウムイオン二次電池の負極に組み込むことができるだけでなく、裁断して個片化する際にクラックや破断などの発生が少ない。
(3)リチウムイオン二次電池の負極の製造方法
次に、上述した負極集電銅箔を用いて、リチウムイオン二次電池の負極を製造する方法について説明をする。以下では、長尺状の負極集電銅箔を裁断して個片化することで、複数の負極集電銅箔片を形成し、複数の負極を形成する場合について、説明をする。図2は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池の負極の製造工程を示すフロー図である。
本実施形態では、長尺状の負極集電銅箔を用いて、例えばロール・ツー・ロール(Roll to Roll)方式の連続ラインにより負極集電銅箔を搬送しながら、以下に示す工程を経て複数の負極を製造する。
(活物質層形成工程S60)
まず、図5(a)に示すように、負極集電銅箔10にスラリー11´を塗布して負極活物質層11を形成する。具体的には、例えば負極活物質、バインダ樹脂の溶液、及び必要に応じて導電助剤等を混練してスラリー11´を形成する。そして、搬送される長尺状の負極集電銅箔10の少なくとも片面に、例えばダイコータやアプリケータ等の装置を用いてスラリー11´を塗布し、ドクターブレード法などによりスラリー11´を略均一の厚みとなるように均す。
このとき、図5(a)に示すように、裁断により個片化したときに負極集電銅箔片10´となる領域(図中の点線領域T)に負極活物質層11が形成されるように、スラリー11´を間欠的に離間させて塗布する。また、点線領域Tのそれぞれにおいて、一方の長辺側縁部が露出するようにスラリー11´を塗布する。つまり、点線領域Tのそれぞれが、負極活物質層11が形成されない領域(露出領域10s)を有するように、スラリー11´を塗布する。
その後、負極集電銅箔10上に塗布されたスラリー11´を、例えば70℃〜130℃で数分間〜数十分間、乾燥して負極活物質層11を形成する。乾燥後、負極活物質層11をプレスして圧縮成型することにより密度を向上させる。乾燥方法としては、例えば温風による乾燥方法を用いることができる。これにより、負極集電銅箔10の少なくとも片面に、負極活物質及びバインダ樹脂を含む負極活物質層11を形成する。
なお、スラリー11´は、負極活物質と、この負極活物質を負極集電銅箔上に保持させるバインダ樹脂とを溶剤に溶解、分散させて混合することで形成される。
負極活物質としては、例えば、グラファイトやハードカーボン等の炭素(C)系物質、Sn含有物質、Si含有物質、金属複合酸化物、リチウムニトリド金属化合物等の粒子を用いることができる。このような物質を用いて負極活物質層11を形成することにより、リチウムイオン二次電池1の容量をより大きくすることができる。負極活物質として用いられる粒子の直径は、例えば数μm〜数十μmである。
バインダ樹脂としては、リチウムイオン二次電池用のバインダ樹脂として用いられるものであれば、種々のものを用いることができる。具体的には、例えば、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ポリイミド(PI)等のイミド系樹脂等を用いることができる。
バインダ樹脂を溶解させる溶剤としては、例えば、常温(20℃)常圧で液体であり、かつ沸点が50〜400℃の物質を用いることができる。具体的には、バインダ樹脂の種類等に応じて、例えば水やN−メチルピロリドン等を用いることができる。
また、スラリーには、上述の負極活物質、バインダ樹脂、溶剤の他、例えば、導電助剤、増粘材、結着補助剤、粘度調整剤等が添加されてもよい。
(裁断工程S70)
次に、図5(b)に示すように、負極活物質層11が形成された負極集電銅箔10を裁断し、個片化することで、負極活物質層11付きの負極集電銅箔片10´を複数形成する。裁断工程S70においては、例えばプレス式により、負極活物質層11が形成された負極集電銅箔10における点線領域Tを打ち抜き裁断して、負極活物質層11付きの負極集電銅箔片10´を複数形成する。このとき形成される負極集電銅箔片10´は、所定の伸び率を有し柔軟であり、裁断の衝撃に対応することができる。このため、負極集電銅箔片10´は、クラックや破断の発生が少ない。
(タブリード接続工程S80)
その後、負極集電銅箔片10´に負極用タブリード12を溶接して接続する。具体的には、負極集電銅箔片10´の露出領域10sと、負極用タブリード12とを重ね合わせる。そして、例えば超音波溶接機にて、所定の加圧力、負荷エネルギーを負極用タブリード12に加えつつ、所定の負荷時間、溶接処理を行う。これにより、負極集電銅箔片10´に負極用タブリード12を溶接する。
以上の工程により、負極集電銅箔片10´と、負極集電銅箔片10´の少なくとも片面に形成された負極活物質層11と、負極集電銅箔片10´に接続された負極用タブリード12と、を備えるリチウムイオン二次電池用の負極1を製造する。
(4)リチウムイオン二次電池の製造方法
次に、上述した負極が組み込まれるリチウムイオン二次電池の製造方法について説明をする。
まず、負極1と正極2とをセパレータ3を介して重ね合わせ、巻芯(図示せず)に巻き取った捲回体4を製作する。
正極2は、リチウムイオン二次電池用の正極集電金属箔と、正極集電金属箔の例えば両面に形成された正極活物質層と(いずれも図示せず)、正極集電金属箔に接続された正極用タブリード22と、を備える。正極集電金属箔を構成する金属は、例えばリチウム(Li)やアルミニウム(Al)やその他の金属等である。正極活物質層は、例えばコバルト酸リチウム等を含んでいる。
セパレータ3は、例えば多孔質の樹脂等からなる。
次に、容器としての電池外挿缶5に、下部絶縁板(図示せず)と、捲回体4とをこの順に収容する。続いて、マンドレル(芯金)(図示せず)を捲回体4の中心に挿入し、上部絶縁板を電池外挿缶5に収容する。その後、乾燥を行って電池外挿缶5内の水分を飛ばす。電池外挿缶5内が充分に乾燥したら、電解液を注入する。次に、電池外挿缶5にガスケットを装着させ、負極用タブリード12を電池外挿缶5に、正極用タブリード22をキャップ6の備える端子6tにそれぞれ溶接し、キャップ6を電池外挿缶5にクリンプ(圧着)して電解液を封入する。
以上により、セパレータ3が間に挿入された負極1及び正極2が収容され、電解液が封入された電池外挿缶5を備えるリチウムイオン二次電池50を製造する。
[本発明の他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上述の実施形態においては、負極集電銅箔10の片面に負極活物質層11を形成したが、負極集電銅箔10の両面に負極活物質層11を形成してもよい。
また、上述の実施形態においては、インゴットの銅材として無酸素銅を用いたが、タフピッチ銅等の純銅を用いることができる。
また、上述の実施形態においては、銅材にZrを添加する場合について説明したが、Zrに代えてAg,Cd,Sn等の添加材を適宜添加することもできる。
また、上述の実施形態においては、表面処理を行っていないが、負極集電銅箔に表面処理を行ってもよい。表面処理を行う場合、(a)熱処理工程S50の前、又は(b)熱処理工程S50の後、のいずれにおいても行うことができる。つまり、熱処理工程S50前の圧延銅箔、又は熱処理工程S50後の負極集電銅箔のいずれに対して行ってもよいが、表面処理における銅箔の取り扱い性を考慮すると、(a)熱処理工程S50の前に表面処理を行うことが好ましい。表面処理の前に熱処理工程S50を行う場合、すなわち、(b)熱処理工程S50の後に表面処理を行う場合では、表面処理の熱量が少なく、負極集電銅箔全体が上述した熱処理工程S50において、完全に軟化してしまうおそれがない。このため、負極集電銅箔が、熱処理工程S50において、コイルに巻き取られた状態で熱をくわえられているとしても、外周と内周の接触面が吸着してしまうという問題は起きない。一方、(b)熱処理工程S50の後に表面処理を行うと、熱処理工程S50を経た負極集電銅箔において再結晶化の度合いにバラつきが生じる場合があり、表面処理の際に銅箔にシワが生じ、シワを起点として銅箔の破断が生じる場合がある。
上記表面処理としては、例えば、銅箔にアルカリ電解脱脂、希硫酸による酸洗などの前処理を施す。そして、銅箔の負極活物質層が形成される側の面には、例えば、硫酸銅を主成分とする銅めっきで粗化処理を施し、Ni−Co合金めっき、Znめっき、クロメート処理、シランカップリングなどの防錆処理を施すことができる。また、銅箔の負極活物質層が形成される側とは反対側の面には、例えば、Ni−Co合金めっき、Znめっき、クロメート処理を施すことができる。
本発明の実施例を説明する。本実施例では、圧延銅箔に所定の熱処理条件により熱処理工程を施して負極集電銅箔を製造した。そして、得られた負極集電銅箔を裁断することで、裁断の際に生じるクラックや破断の回数により負極集電銅箔を評価した。具体的には、以下に示すように行った。
(圧延銅箔の製造)
まず、以下に述べる手順に従って、圧延銅箔を製造した。
鋳塊の準備工程において、銅にZr0.020質量%を添加し、溶解炉を用いて銅鋳塊(インゴット)を鋳造した。熱間圧延工程において、約900℃の温度で加熱したインゴットを熱間圧延し板材を形成した。冷間圧延工程において、熱間圧延後の板材に施し、厚みについては、後の最終冷間圧延工程の最終加工度が94%以上になるよう圧延の加工度を調整した。焼鈍工程において、加工硬化により硬くなった板材のひずみを開放することを目的とし、約800℃で焼鈍した。最終冷間圧延工程において、最終加工度95%になるよう調整して、Zr0.020質量%を含み、長尺状の圧延銅箔(厚さ12μm、幅50mm)を得た。
(負極集電銅箔の製造)
得られた圧延銅箔に対して、以下の表1に示す熱処理条件により熱処理工程を施し、実施例1〜6の負極集電銅箔を製造した。実施例1〜6では、熱処理条件として、加熱時間を4時間、加熱温度を80℃〜500℃の範囲で適宜変更し、負極集電銅箔を製造した。なお、実施例1〜6では、熱処理工程を施す前に、圧延銅箔に表面処理を行った。
(負極集電銅箔の評価)
得られた実施例1〜6の負極集電銅箔について、引張強度及び伸び率を測定した。測定においては、実施例1〜6の負極集電銅箔を、圧延方向に160mm、圧延方向に対して垂直方向に15mm裁断した負極集電銅箔片を用いた。この負極集電銅箔片を、5mm/minの速さで引張試験を行い、そのときの引張強度及び伸び率を測定した。
また、実施例1〜6の負極集電銅箔に、Si系の活物質を含む負極活物質層を形成して裁断することにより、負極集電銅箔におけるクラックや破断の発生を評価した。本実施例では、ロール・ツー・ロールを模擬して、図6に示すような裁断試験を行った。図6に示すように、裁断試験では、長尺状の負極集電銅箔10(幅50mm)に負極活物質層11(幅50mm、長さ60mm)を形成し、プレス裁断幅(図に示す点線幅)を150mmとして裁断試験を行った。また、負極集電銅箔10を銅箔固定治具60,60に固定し、負極集電銅箔10に張力1.2kg(=2kg/mm)をかけた。そして、裁断試験を30回行い、図6に示すA〜Dの領域におけるクラック(ひび割れ)や破断(破れ)の発生を目視し、裁断試験30回のうち、裁断箇所以外にクラックや破断の発生した回数をカウントした。判定基準は、負極集電銅箔10が1回以上破断したときは「×」、破断しなくてもクラックが生じたときは「△」、破断もクラックも生じないときは「○」とした。また、引張強度が200MPaに満たないものは「×」とした。
以上の評価結果を、以下の表2に示す。
表2によれば、実施例1〜4は、少なくとも200MPaの引張強度を有するとともに、所定の伸び率を有するため、破断・クラック共に一度も生じなかった。また、実施例5,6は、破断は生じないものの、一部にクラックが生じることが確認された。上述した裁断装置によってクラックの発生回数が2回以下の場合、実際に用いる裁断装置では、長さ1000mmの負極集電銅箔におけるクラック発生確率が、0.5%未満という結果を発明者らは得た。実際に用いる裁断装置において、クラックが発生した場合、負極集電銅箔に用いられることはないが、従来と比較して、十分に高い歩留りとなる。このため、表2においては、「△」として評価している。
(実施例7〜12)
実施例7〜12では、実施例1〜6における表面処理の順序を熱処理工程後に行った以外は、実施例1〜6と同様に負極集電銅箔を製造した。熱処理工程の熱処理条件を以下の表3に示す。
得られた実施例7〜12の負極集電銅箔について、実施例1〜6と同様に評価した。その評価結果を以下の表4に示す。
表4によれば、実施例7〜12は、実施例1〜6と同様の結果を得られた。このことから、表面処理の順序による負極集電銅箔の特性の変動が少ないことが確認された。
(実施例13〜16)
実施例13〜16では、熱処理条件として、加熱温度を400℃、加熱時間を1時間〜6時間の範囲で適宜変更した以外は、実施例1〜6と同様にして負極集電銅箔を製造した。熱処理工程の熱処理条件を以下の表5に示す。
得られた実施例13〜16の負極集電銅箔について、実施例1〜6と同様に評価した。その評価結果を以下の表6に示す。
表6によれば、実施例13〜16は、実施例1〜6と同様の結果を得られた。いずれの実施例においても、破断及びクラックの発生は確認されなかった。
(比較例1,2)
比較例1,2では、以下の表7に示すように、熱処理条件として、加熱温度を520℃、70℃とした以外は、実施例1と同様に負極集電銅箔を製造した。
得られた比較例1,2の負極集電銅箔について、実施例1と同様に評価した。その評価結果を以下の表8に示す。
表8によれば、比較例1は、破断及びクラックはともに生じなかったものの、引張強度が200MPaよりも低かったため、評価が「×」となった。比較例1では、加熱温度が高く、圧延銅箔の再結晶化が促進されたため、得られる負極集電銅箔が軟化して、引張強度が低下した。
一方、比較例2では、加熱温度が低く、圧延銅箔の再結晶化が十分に進行しなかったため、引張強度は高かったものの、十分な伸び率を得ることができなかった。この結果、裁断試験において、破断やクラックが発生した。
(比較例3)
比較例3では、上記表7に示すように、熱処理工程を行わなかった。このため、表8に示すように、引張強度が高く、裁断試験において破断やクラックが生じた。
(比較例4,5)
比較例4,5では、上記表7に示すように、熱処理条件として、加熱時間を0.5時間、7時間とした以外は、実施例1と同様に負極集電銅箔を製造し、評価した。
比較例4では、加熱時間が短いため、十分な伸び率を得ることができず、破断やクラックが発生した。
一方、比較例5では、加熱時間を長くしたため、引張強度が200MPaよりも低くなった。
このように、所定の熱処理工程を行うことによって、負極集電銅箔において、200MPa以上の引張強度、及び1.5%以上の伸び率を得ることが可能となり、負極集電銅箔を裁断したときのクラックや破断の発生を抑制することができる。
1 リチウムイオン二次電池用の負極
2 リチウムイオン二次電池用の正極
3 セパレータ
4 捲回体
5 電池外挿缶(容器)
6 キャップ
6t 端子
10 負極集電銅箔
11 負極活物質層
12 負極用タブリード
22 正極用タブリード
50 リチウムイオン二次電池
60 銅箔固定治具

Claims (8)

  1. 裁断されてリチウムイオン二次電池の負極における負極集電銅箔片となる負極集電銅箔の製造方法において、
    Zrが添加された銅鋳塊に対して、熱間圧延、冷間圧延、及び最終冷間圧延を施した後に、80℃以上500℃以下の温度で1時間以上6時間以下の熱処理を施す熱処理工程を備え、
    Zrを含有する負極集電銅箔を得る
    ことを特徴とする負極集電銅箔の製造方法。
  2. 前記負極集電銅箔が0.010質量%以上0.040質量%以下のZrを含有するように、前記銅鋳塊にZrが添加された
    ことを特徴とする請求項1に記載の負極集電銅箔の製造方法。
  3. Zrに代えてAg、Cd、Snのうち少なくとも1つが添加された銅鋳塊により、Ag、Cd、Snのうち少なくとも1つを含有する負極集電銅箔を得る
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の負極集電銅箔の製造方法。
  4. 前記熱処理工程は、100℃以上450℃以下の温度で熱処理を施す
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の負極集電銅箔の製造方法。
  5. 前記熱処理工程は、2時間以上5時間以下の熱処理を施す
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の負極集電銅箔の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の負極集電銅箔の製造方法により製造され、引張強度が200MPa以上480MPa以下、かつ伸び率が1.5%以上10.3%以下である
    ことを特徴とする負極集電銅箔。
  7. 請求項6に記載の負極集電銅箔が裁断されて形成された負極集電銅箔片と、
    前記負極集電銅箔片の少なくとも片面に形成される負極活物質層と、
    前記負極集電銅箔片に接続されたタブリードと、を備える
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池用の負極。
  8. 請求項7に記載のリチウムイオン二次電池用の負極と、
    リチウムイオン二次電池用の正極と、
    前記負極及び前記正極の間に挿入されたセパレータと、
    前記セパレータが間に挿入された前記負極及び前記正極が収容され、電解液が封入された容器と、を備える
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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