JP2014056673A - 蓄電装置、及び蓄電装置の製造方法 - Google Patents

蓄電装置、及び蓄電装置の製造方法 Download PDF

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めぐみ 田島
Masami Tomioka
雅巳 冨岡
Kyoichi Kinoshita
恭一 木下
Hideaki Shinoda
英明 篠田
Manabu Miyoshi
学 三好
Toshiro Kondo
利郎 近藤
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Abstract

【課題】活物質層の性能が低下することを抑制しつつ、活物質層が形成されていない非形成部に対して絶縁層を形成できる蓄電装置、及び蓄電装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】正極シート18と負極シートとが間にセパレータを介在させた状態で層状に重なる電極組立体を備えたリチウムイオン二次電池であって、正極シート18の正極金属箔25の表面において、正極活物質層が形成されていない正極非形成部27の少なくとも一部(対向部27a)には、絶縁性のセラミックの微粒子31が堆積された絶縁層30が設けられており、該絶縁層30を構成するセラミックの微粒子31同士は間に酸化物を介在させない状態で接する。
【選択図】図5

Description

本発明は、蓄電装置、及び蓄電装置の製造方法に関する。
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug-in Hybrid Vehicle)などの車両に搭載される蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などがよく知られている。これらの二次電池では、金属箔の表面に活物質を含む活物質層を形成した電極を、間にセパレータを介在させた状態で積層又は捲回するなどして電極組立体を形成するとともに、該電極組立体をケースに収容している(例えば特許文献1)。
そして、特許文献1では、正極において金属箔が露出する部分を酸化アルミニウムなどのセラミックで被覆することにより、正極の金属箔と負極の活物質層とが接触することを抑制し、二次電池としての安全性を高めている。
特開2004−55537号公報
しかしながら、特許文献1では、融点が高いセラミックを溶射して正極における金属箔の露出部を被覆することから、溶射するときの熱によって正極の活物質層に悪影響を及ぼす虞がある。
この発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、活物質層の性能が低下することを抑制しつつ、活物質層が形成されていない非形成部に対して絶縁層を設けることができる蓄電装置、及び蓄電装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、金属箔の少なくとも一方の面に活物質を含む活物質層を形成した正極及び負極と、前記正極と負極との間を絶縁するセパレータとを有し、前記正極と前記負極とが間に前記セパレータを介在させた状態で層状に重なる電極組立体を備えた蓄電装置であって、前記正極の金属箔、及び前記負極の金属箔のうち少なくとも一方の金属箔の前記活物質層が形成された面は、前記活物質層が形成されていない非形成部を有し、前記非形成部の少なくとも一部は、絶縁性のセラミックの粒子が堆積された絶縁層を有し、該絶縁層を構成するセラミックの粒子同士は、酸化物を間に介在させない状態で接することを要旨とする。
これによれば、金属箔の表面に設けられた絶縁層では、セラミックの粒子同士が酸化物を間に介在させない状態で接している。即ち、絶縁層は、例えば金属箔を構成する金属が溶融して酸化する温度よりも低い温度にて、セラミックの粒子を堆積させて設けられている。このため、絶縁層を形成するときの熱によって活物質層の性能が低下することを抑制できる。したがって、活物質層の性能が低下することを抑制しつつ、活物質層が形成されていない非形成部に対して絶縁層を設けることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の蓄電装置であって、前記絶縁層は、前記正極に設けられている。これによれば、正極を構成する金属箔と、負極とが接触することを好適に抑制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の蓄電装置であって、前記絶縁層は、少なくとも前記正極に形成された前記非形成部のうち前記負極に形成された活物質層と対向する対向部に設けられている。これによれば、正極を構成する金属箔と、負極の活物質層とが接触することを好適に抑制できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、前記蓄電装置は二次電池である。これによれば、二次電池として、活物質層の性能が低下することを抑制しつつ、活物質層が形成されていない非形成部に対して絶縁層を設けることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電装置の製造方法であって、パウダージェットデポジション法により、前記セラミックの粒子を前記金属箔の表面に70℃以下の温度で吹き付けて前記絶縁層を設けることを要旨とする。
これによれば、パウダージェットデポジション法により、セラミックの粒子を金属箔の表面に70℃以下の温度で吹き付けて絶縁層を形成することから、絶縁層を形成するときの熱によって活物質層の性能が低下することを抑制できる。したがって、活物質層の性能が低下することを抑制しつつ、活物質層が形成されていない非形成部に対して絶縁層を設けることができる。
本発明によれば、活物質層の性能が低下することを抑制しつつ、活物質層が形成されていない非形成部に対して絶縁層を設けることができる。
リチウムイオン二次電池を模式的に示す断面図。 電極組立体を模式的に示す斜視図。 負極シートを模式的に示す正面図。 正極シートを模式的に示す正面図。 絶縁層の組織を拡大して模式的に示す断面図。 電極組立体を拡大して模式的に示す断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。
図1に示すように、例えば乗用車両や産業車両などの車両に搭載される蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池(以下「二次電池」と示す)10は、ケース11に電極組立体12が収容されている。
ケース11は、電極組立体12を収容する有底矩形箱状の本体部材11aと、該本体部材11aの開口部を閉塞する矩形板状の蓋部材11bとから構成されている。本体部材11a、及び蓋部材11bは、例えばステンレスやアルミニウムなどの金属製である。
ケース11内には、電解質として非水電解液13が充填されている。蓋部材11bには、正極端子15、及び負極端子16が外部に向かって突設されている。また、電極組立体12は、絶縁性を有する樹脂シート14に覆われた状態でケース11に収容されている。
図2に示すように、電極組立体12は、電極(正極)としての正極シート18と、正極シート18とは極性が異なる電極(負極)としての負極シート19と、正極シート18と負極シート19との間を絶縁する矩形シート状のセパレータ20とを有する。そして、電極組立体12は、複数の正極シート18、及び複数の負極シート19が、間にセパレータ20を介在させた状態で交互に積層され、これらが層状に重なる積層型の電極組立体である。以下の説明で「積層方向」という場合には、電極組立体12における正極シート18及び負極シート19の積層方向を意味するものとする。
図3に示すように、負極シート19は、負極金属箔(本実施形態では銅箔)21と、該負極金属箔21の両面に負極活物質、及びバインダを含む活物質合剤を塗布し、乾燥させて形成された負極活物質層22とを有する。負極活物質層22に含まれるバインダは、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)であり、その融点は例えば134℃〜169℃であるとともに、熱分解温度は例えば365℃〜375℃である。
負極活物質層22は、負極金属箔21において、各端子15,16側に設けられる第1負極縁部19aとは反対側の第2負極縁部19bから一定幅(本実施形態では全幅)で、各負極縁部19a,19bが延びる方向の全幅にわたって形成されている。
また、負極金属箔21の第1負極縁部19aには、負極活物質層22が形成されていない部分である負極非形成部23が負極集電タブ24として突出している。そして、負極金属箔21の両面において、第2負極縁部19bと負極集電タブ24との間であって、負極集電タブ24の基端部には、負極活物質層22が形成された部分と負極非形成部23との境界である負極境界部19cが設けられる。
負極集電タブ24は、電極組立体12を構成する各負極シート19において同位置に同一形状で形成されている。このため、図1に示すように、電極組立体12の縁部のうち1つの縁部12aには、複数の負極集電タブ24が層状に重なった負極集電タブ群24aが突設されている。この負極集電タブ群24aには、複数の負極集電タブ24を積層方向に寄せ集めた状態で、負極端子16が溶接などにより電気的に接続される。
また、図4に示すように、正極シート18は、正極金属箔25と、該正極金属箔25の両面に正極活物質、及びバインダを含む活物質合剤を塗布し、乾燥させて形成された正極活物質層26とを有する。本実施形態では、正極金属箔25はアルミニウム箔であり、その融点は例えば643℃〜661℃である。また、正極活物質層26に含まれるバインダは、例えばPVDFである。正極活物質層26は、正極金属箔25において、各端子15,16側に設けられる第1正極縁部18aとは反対側の第2正極縁部18bから一定幅で、各正極縁部18a,18bが延びる方向の全幅にわたって形成されている。
また、正極金属箔25の両面には、第1正極縁部18aから一定幅で、第1正極縁部18aが延びる方向の全幅にわたって、正極活物質層26が形成されていない部分である正極非形成部27が設けられている。即ち、第1正極縁部18aと第2正極縁部18bとの間には、正極活物質層26が形成された部分と正極非形成部27との境界である正極境界部18cが設けられる。そして、正極シート18の第1正極縁部18aには、正極集電タブ28が突出している。正極集電タブ28は、正極非形成部27を構成する正極金属箔25の一部である。
正極集電タブ28は、電極組立体12を構成する各正極シート18において同位置に同一形状で形成されている。なお、正極集電タブ28は、正極シート18と負極シート19を積層する場合に負極集電タブ24と重ならない位置に設けられている。このため、図1に示すように、電極組立体12の縁部12aには、負極集電タブ群24aとは異なる部分に、複数の正極集電タブ28が層状に重なった正極集電タブ群28aが突設される。この正極集電タブ群28aには、複数の正極集電タブ28を積層方向に寄せ集めた状態で、正極端子15が溶接などにより電気的に接続される。
また、図4に示すように、積層方向から見た場合において、正極集電タブ28を除く正極金属箔25は、負極集電タブ24を除く負極金属箔21よりも小さく、且つ正極シート18において正極活物質層26が形成された部分は、負極シート19において負極活物質層22が形成された部分よりも小さい。そして、積層方向から見た場合において、第1正極縁部18aと第1負極縁部19aとは、重なっている。なお、積層方向から見た場合において、負極集電タブ24を除く負極金属箔21、及び正極集電タブ28を除く正極金属箔25は、セパレータ20よりも小さい。
このため、電極組立体12において、正極集電タブ28を除く正極金属箔25は、積層方向から見た場合に、その全体が負極シート19において負極活物質層22が形成された部分に含まれる。そして、正極集電タブ28を除く正極非形成部27は、セパレータ20を間に介在させた状態で負極シート19の負極活物質層22と対向する。本実施形態では、正極集電タブ28を除く正極非形成部27の全面が対向部27aとなる。
そして、正極非形成部27のうち対向部27aには、絶縁性のセラミックの粒子が堆積された絶縁層30が設けられている。絶縁層30を構成するセラミックとしては、例えば酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化ケイ素、酸化ジルコニウム、及び窒化アルミニウムなどを用いることができ、本実施形態では、そのうち酸化アルミニウムが用いられている。酸化アルミニウムの融点は、2072℃である。また、絶縁層30の厚さは、例えば10μm〜30μmであり、正極活物質層26の厚さよりも薄い。なお、絶縁層30の厚さは、好ましくは10μm〜20μmであり、この厚さであると、残留応力が小さいことから、絶縁層30が金属箔から剥がれ難くなったり、絶縁層30が割れ難くなる。
図5に示すように、絶縁層30は、セラミックの微粒子31を、対向部27aにおける正極金属箔25の表面に対して、パウダージェットデポジション法(PJD法)により堆積(積層)させて形成されている。セラミックの微粒子31の平均粒子径は、例えば50nm〜10μmである。なお、本明細書でいう「平均粒子径」は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察される粒子径を意味する。
絶縁層30において、セラミックの微粒子31は、正極金属箔25の表面に食い込んでおり、正極金属箔25の表面に形成された凹部に微粒子31の一部が存在している。そして、セラミックの微粒子31と、正極金属箔25の表面とは、間に正極金属箔25を構成する金属を由来とする酸化物や、堆積前にセラミックの微粒子31の表面を覆っていた酸化物を介在させない状態で接している。
また、絶縁層30において、セラミックの微粒子31同士は、間に正極金属箔25を構成する金属を由来とする酸化物や、堆積前にセラミックの微粒子31の表面を覆っていた酸化物を介在させない状態で接している。そして、セラミックの各微粒子31は、それぞれ微細化(粉砕)されているとともに、他の微粒子31に密着して堆積されている。なお、走査型電子顕微鏡(SEM)等で観察することにより、個々の微粒子31を区別できる。
ここで、堆積前にセラミックの微粒子31の表面を覆っていた酸化物は、例えば不純物や吸着水などである。また、正極金属箔25の金属を由来とする酸化物は、例えば溶射など、正極金属箔25の融点を超える温度で絶縁層30を形成する場合、熱で溶融した金属に不純物(酸素)が混入することで生じる。本実施形態の絶縁層30は、後述のように正極金属箔25の融点、及び正極活物質層26に含まれるバインダの熱分解温度(又は融点)よりも低温で形成されている。
なお、セラミックの微粒子31同士の境界32aや、微粒子31と正極金属箔25との境界32bに酸化物が存在するか否かは、電子線マイクロアナライザ(EPMA)などを用いて各境界32a,32bの元素分析を行ったり、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて得られる回折パターンを解析したりすることで判別できる。
次に、本実施形態の二次電池10の作用について説明する。
図6に示すように、正極シート18の対向部27aには、その全面に絶縁層30が設けられている。このため、負極活物質層22と、正極金属箔25(対向部27a)との間には、絶縁層30が介在されていることから、セパレータ20が破損する場合であっても、負極活物質層22と正極金属箔25とが接触することを抑制できる。
したがって、複数の負極集電タブ24を積層方向に寄せ集めつつ負極端子16に接続するときに、負極集電タブ24を寄せ集める力によって、仮にセパレータ20が破損する場合であっても、負極活物質層22と正極金属箔25とが接触することを抑制できる。正極集電タブ28を寄せ集めつつ正極端子15に接続するときについても同様である。
また、使用中の振動や外力、又は充放電に伴って繰り返される積層方向への電極組立体12の膨張及び収縮によってセパレータ20が破損する場合であっても、絶縁層30によって、負極活物質層22と正極金属箔25とが接触することを抑制できる。したがって、本実施形態では、二次電池10としての安全性を高めることができる。
そして、絶縁層30では、セラミックの微粒子31同士が酸化物(例えば金属箔を構成する金属の酸化物や、堆積前にセラミックの微粒子31の表面を覆っていた酸化物)を介在させない状態で接している。即ち、絶縁層30は、少なくとも金属箔の金属が溶融して酸化する温度よりも低い温度において、セラミックの微粒子31を堆積させて設けられている。このため、絶縁層30を形成するときの熱によって、正極活物質層26に含まれるバインダが熱分解することにより正極活物質層26の性能が低下することを抑制できる。
また、金属リチウムの析出を抑制する観点からは、本実施形態のように積層方向から見た場合に、正極活物質層26の全体が負極活物質層22と対向するように形成することが好ましいが、その一方で、正極非形成部27と負極活物質層22とが対向してしまう。
これに対して、本実施形態の絶縁層30は、正極非形成部27に設けられていることから、正極金属箔25と負極シート19とが接触することを抑制できる。特に、絶縁層30は、正極非形成部27のうち対向部27aに設けられていることから、正極金属箔25と負極活物質層22とが接触することを好適に抑制できる。
次に、二次電池10の製造方法について、その作用とともに説明する。
まず、用意された負極金属箔21の両面に対して、負極活物質、例えばPVDFなどのバインダ、導電剤、及び溶媒を混練(混合)して調製した活物質合剤を塗布するとともに、乾燥させて負極活物質層22を形成し、負極シート19が完成される。
同様に、用意された正極金属箔25の両面に対して、正極活物質、例えばPVDFなどのバインダ、導電剤、及び溶媒を混練(混合)して調製した活物質合剤を塗布するとともに、乾燥させて正極活物質層26を形成する。
次に、図5に示すように、対向部27aに対して平均粒子径が例えば50nm〜10μmであるセラミックの微粒子31を吹き付けて堆積させ、絶縁層30を形成する(堆積工程)。具体的に、セラミックの微粒子31は、矢印Yに示すように、コンプレッサで圧縮した空気や不活性ガスなどの加速ガスによって所定速度(例えば100m/s〜300m/s)に加速され対向部27aの表面に吹き付けられる。このとき、絶縁層30の形成は、正極金属箔25の融点やバインダの熱分解温度(又は融点)よりも低温である70℃以下の温度で行われる。
セラミックの微粒子31は、正極金属箔25に高速で衝突することにより、正極金属箔25の表面に食い込み、これに伴って正極金属箔25の表面に形成される凹部に微粒子31の一部が存在する状態となる。また、セラミックの微粒子31は、該微粒子31の内部で微細化(粉砕)するとともに、正極金属箔25の表面に堆積(積層)される。
このとき、セラミックの微粒子31は、正極金属箔25や、既に堆積されたセラミックの微粒子31に対して低温のまま高速で衝突されることから、新たな酸化物の生成を伴うことなく、もともとセラミックの微粒子31の表面を覆っていた酸化物が除去される。また、セラミックの微粒子31は、正極金属箔25の融点より低温で堆積されることから、正極金属箔25を構成する金属が溶融せず、該金属の酸化物が生成されない。このため、セラミックの微粒子31同士の境界32aや、微粒子31と正極金属箔25との境界32bには、酸化物が介在されない。
さらに、セラミックの微粒子31は、正極活物質層26に含まれるバインダの熱分解温度(又は融点)よりも低温で堆積されることから、対向部27aに隣り合う正極活物質層26に含まれるバインダが熱分解(又は溶融)することを抑制し、正極活物質層26の性能が低下することが抑制される。以上により、正極シート18が完成される。
次に、正極シート18と負極シート19とを、間にセパレータ20を介在させた状態で交互に積層し、電極組立体12を形成する。次に、電極組立体12をケース11に収容するとともに、負極集電タブ群24aと負極端子16とを電気的に接続し、正極集電タブ群28aと正極端子15とを電気的に接続する。
このとき、負極集電タブ24や正極集電タブ28を寄せ集める力によってセパレータ20が破損しても、絶縁層30によって正極金属箔25と負極活物質層22とが接触することが抑制される。そして、ケース11に非水電解液13を充填して二次電池10が完成される。
したがって、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)絶縁層30では、セラミックの微粒子31同士が酸化物を介在させない状態で接している。即ち、絶縁層30は、例えば正極金属箔25が溶融して酸化する温度よりも低い温度にて、セラミックの微粒子31を堆積させて設けられている。このため、絶縁層30を形成するときの熱によって正極活物質層26の性能が低下することを抑制できる。したがって、正極活物質層26の性能が低下することを抑制しつつ、正極活物質層26が形成されていない正極非形成部27に対して絶縁層30を設けることができる。
(2)絶縁層30は、正極シート18に設けられている。このため、正極シート18を構成する正極金属箔25と、負極シート19とが接触することを好適に抑制できる。
(3)絶縁層30は、対向部27aに設けられている。このため、正極シート18を構成する正極金属箔25と、負極シート19の負極活物質層22とが接触することを好適に抑制できる。
(4)70℃以下の温度でセラミックの微粒子31を正極金属箔25の表面に吹き付けて絶縁層30を形成することから、絶縁層30を形成するときの熱によって正極活物質層26の性能が低下することを抑制できる。したがって、正極活物質層26の性能が低下することを抑制しつつ、正極活物質層26が形成されていない正極非形成部27に対して絶縁層30を設けることができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 絶縁層30は、正極非形成部27のうち正極集電タブ28の表面に形成されていてもよい。なお、正極端子15との接続部分には絶縁層30を設けないようにするとよい。
○ 絶縁層30は、対向部27aの一部に設けられていてもよい。即ち、絶縁層30は、少なくとも対向部27aの一部又は全部に設けられておればよい。
○ 絶縁層30は、正極金属箔25の両面に設けられる対向部27aのうち、一方の対向部27aに形成してもよい。
○ 正極金属箔25の融点より低い温度であれば、絶縁層30を形成するときの温度を変更してもよい。ただし、正極活物質層26の性能が低下することを抑制する観点からは、バインダの分解温度(又は融点)より低い温度とすることが好ましい。
○ 絶縁層30を設けてから、正極活物質層26を形成してもよい。ただし、正極活物質層26と正極金属箔25との間に絶縁層30が介在されると、電気容量が低下する虞があることから、上記実施形態のようにするのが好ましい。
○ 負極金属箔21、及び正極金属箔25を構成する金属を変更してもよい。
○ 正極境界部18cは、正極金属箔25の表面において、正極集電タブ28上に設けられていてもよく、第1正極縁部18aと一致されていてもよい。
○ 負極境界部19cは、負極金属箔21の表面において、負極集電タブ24上に設けられていてもよく、第1負極縁部19aと第2負極縁部19bとの間に設けられていてもよい。
○ 絶縁層30は負極シート19の負極非形成部23に設けてもよい。
○ 絶縁層30は、2種類以上のセラミックの微粒子31を用いて形成してもよい。
○ 電極組立体12は、正極シート18、及び負極シート19を帯状に形成するとともに、間に帯状のセパレータ20を介在させた状態で捲回した捲回型の電極組立体としてもよい。
○ 正極シート18は、正極金属箔25の一方の面(片面)に活物質を塗布して形成されていてもよい。この場合、正極金属箔25において正極活物質層26が形成された面には、正極非形成部27を設ける。負極シート19についても同様に変更できる。
○ ニッケル水素二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電装置に具体化してもよい。
○ 車両以外に用いられる蓄電装置に具体化してもよい。
以下、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)前記絶縁層は、前記対向部の全面にわたって設けられている請求項3に記載の蓄電装置。
10…リチウムイオン二次電池(蓄電装置、二次電池)、12…電極組立体、18…正極シート(正極)、19…負極シート(負極)、20…セパレータ、21…負極金属箔(金属箔)、22…負極活物質層(活物質層)、23…負極非形成部(非形成部)、25…正極金属箔(金属箔)、26…正極活物質層(活物質層)、27…正極非形成部(非形成部)、27a…対向部、30…絶縁層、31…微粒子(粒子)。

Claims (5)

  1. 金属箔の少なくとも一方の面に活物質を含む活物質層を形成した正極及び負極と、前記正極と負極との間を絶縁するセパレータとを有し、前記正極と前記負極とが間に前記セパレータを介在させた状態で層状に重なる電極組立体を備えた蓄電装置であって、
    前記正極の金属箔、及び前記負極の金属箔のうち少なくとも一方の金属箔の前記活物質層が形成された面は、前記活物質層が形成されていない非形成部を有し、
    前記非形成部の少なくとも一部は、絶縁性のセラミックの粒子が堆積された絶縁層を有し、該絶縁層を構成するセラミックの粒子同士は、酸化物を間に介在させない状態で接することを特徴とする蓄電装置。
  2. 前記絶縁層は、前記正極に設けられている請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記絶縁層は、少なくとも前記正極に形成された前記非形成部のうち前記負極に形成された活物質層と対向する対向部に設けられている請求項2に記載の蓄電装置。
  4. 前記蓄電装置は二次電池である請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電装置の製造方法であって、
    パウダージェットデポジション法により、前記セラミックの粒子を前記金属箔の表面に70℃以下の温度で吹き付けて前記絶縁層を設けることを特徴とする蓄電装置の製造方法。
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