JP6729127B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本開示は、リチウムイオン二次電池に関する。
特開2014−102897号公報(特許文献1)は、積層型電極群の最外層が負極である構成を開示している。最外層の負極は、積層型電極群の積層方向において外側である面に、塗工部(負極合材層)と、未塗工部(負極合材層が無い部分)とを交互に有している。
特開2014−102897号公報 特開2000−067907号公報
積層型電極群とは、正極と負極とが交互に積層されて構成される電極群である。図7は、最外層が負極である積層型電極群を示す概略断面図である。最外層の負極集電箔31は、積層型電極群500の積層方向(図7のZ軸方向)において内側である第1面1(内面)と、その反対面である第2面2(外面)とを有する。第2面2側の負極合材層302は、正極合材層200と対向していない。そのため通常、負極合材層302は、電池反応に寄与しないと考えられる。ところが今回、第1面1側の負極合材層301から、第2面2側の負極合材層302へとリチウムイオン(Li+)が回り込むように拡散することが明らかになった。
第2面2側の負極合材層302にLi+が拡散すると、第1面1側の負極合材層301の電位が上昇する。これにより、負極合材層301と対向している正極合材層200の電位も上昇することになる。正極合材層200の電位が上昇すると、正極活物質に含有される遷移金属が溶出しやすくなる。正極合材層200から溶出した遷移金属は、正極合材層200と対向している負極合材層301の表面に析出する。遷移金属が析出した部分では、Li+の受入れ性が局所的に低下する。すなわち、Li析出が起こり易くなる。
最外層が正極とされることにより、上記の不都合は回避され得る。しかしながら、ここに新たな不都合が生じる。リチウムイオン二次電池の正極活物質は、非常に高価である。そのため電池内に、電池反応に寄与しない余分な正極合材層を設けることは不経済であり、現実的ではない。したがって、最外層が正極である場合、正極は、電池反応に寄与する内面のみに正極合材層を有する必要がある。
片面のみに正極合材層を有する正極は、反り(カール)が激しく、ハンドリングが容易ではない。そのため、片面のみに正極合材層を有する正極が構成部材に含まれると、積層型電極群の組立が極めて困難となる。
そこで本開示は、最外層のLi析出が抑制されており、かつ組立が容易である積層型電極群を備える、リチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本開示のリチウムイオン二次電池は、正極と負極とが交互に積層されて構成されている積層型電極群を備えるリチウムイオン二次電池である。
積層型電極群は、第1正極および第2正極を含む。第2正極は、積層型電極群の最外層である。第1正極は、最外層以外の内層である。
第1正極は、第1正極集電箔および第1正極合材層を含む。第1正極合材層は、第1正極集電箔の両面に形成されている。第2正極は、第2正極集電箔および第2正極合材層を含む。第2正極集電箔は、第1面および第2面を含む。第1面は、内層側に配置されている。第2面は、第1面の反対面である。第2正極合材層は、第1面のみに形成されている。第2面には、正極合材層が形成されていない。
第2正極集電箔は、第1正極集電箔よりも厚い。第2正極合材層は、第1正極合材層よりも厚い。第2正極合材層は、第1正極合材層よりも低い合材密度を有する。
本開示のリチウムイオン二次電池において、積層型電極群の最外層は正極である。そのため、最外層が負極である場合に生じるLi析出が回避される。最外層である正極(第2正極)は、片面のみに正極合材層(第2正極合材層)を含む。それにも拘らず、本開示のリチウムイオン二次電池では、第2正極の反りが抑制される。これは以下の理由によると考えられる。
(1)第2正極集電箔(最外層)が第1正極集電箔(内層)よりも厚い。すなわち、第2正極集電箔は、第1正極集電箔よりも剛性が高い。
(2)第2正極合材層(最外層)が第1正極合材層(内層)よりも厚い。第2正極合材層が第1正極合材層よりも低い合材密度を有する。すなわち、第2正極合材層は、第1正極合材層よりも小さい圧縮残留応力を有する。
本開示の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の構成の一例を示す概略図である。 本開示の実施形態に係る積層型電極群の構成の一例を示す概略断面図である。 反り量の測定方法を説明するための図である。 本開示の実施例に係る正極を示す概略平面図である。 本開示の実施例に係る負極を示す概略平面図である。 本開示の実施例に係るセパレータを示す概略平面図である。 最外層が負極である積層型電極群を示す概略断面図である。
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」と記される)が説明される。ただし、以下の説明は、本開示の発明を限定するものではない。
<リチウムイオン二次電池>
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、たとえば、車載用電池である。本実施形態のリチウムイオン二次電池では、Li析出が抑制される。そのため、本実施形態のリチウムイオン二次電池が搭載されているハイブリッド車両等では、たとえば、充電電流の規制が緩和され得る。これにより、たとえば、燃費の向上が期待される。ただし、本実施形態のリチウムイオン二次電池は、車載用途に限られず、あらゆる用途に適用され得る。以下の説明では、リチウムイオン二次電池が、単に「電池」と記されることがある。
図1は、本実施形態のリチウムイオン二次電池の構成の一例を示す概略図である。電池100は、電池ケース90を備える。電池ケース90の形状は、角形(扁平直方体)である。電池ケース90は、たとえば、アルミニウム(Al)合金製である。電池ケース90は、たとえば、アルミラミネートフィルム製の袋等であってもよい。
電池ケース90は、ケース本体91および蓋92を含む。蓋92は、たとえば、レーザ溶接によって、ケース本体91に接合されている。蓋92には、正極端子81および負極端子82が設けられている。
《積層型電極群》
電池ケース90内には、積層型電極群50および電解液(図示されず)が配置されている。図1中、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、互いに直交している。Z軸方向が、積層型電極群50の積層方向に相当する。X軸方向の端部において、積層型電極群50は、正極端子81および負極端子82と電気的に接続されている。
図2は、本実施形態に係る積層型電極群の構成の一例を示す概略断面図である。図2のX軸方向およびZ軸方向は、図1のX軸方向およびZ軸方向に対応している。積層型電極群50は、第1正極10と負極30とが交互に積層されて構成されている。積層型電極群50に含まれる第1正極10および負極30の合計枚数は、たとえば、50〜200枚程度でよい。積層型電極群50の最外層(積層方向の両端)には、第2正極20がそれぞれ配置されている。本実施形態では、最外層が正極であるため、最外層が負極である場合に生じるLi析出が回避される。
図2では図示されていないが、第1正極10と負極30との間には、セパレータ40(図6を参照のこと)が配置されている。第2正極20と負極30との間にも、セパレータ40が配置されている。セパレータ40は、たとえば、ポリオレフィン製の微多孔膜等でよい。セパレータ40は、たとえば、5μm以上30μm以下の厚さを有する。積層型電極群50において、第1正極10、負極30、第2正極20およびセパレータ40は、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等により、接着されていてもよい。
《正極》
第1正極10は、最外層以外の内層である。第1正極10は、第1正極集電箔11および第1正極合材層12を含む。第1正極集電箔11は、たとえば、Al箔等でよい。第1正極集電箔11は、たとえば、5μm以上25μm以下の厚さを有する。第1正極集電箔11は、好ましくは、5μm以上15μm以下の厚さを有する。
第1正極合材層12は、正極活物質、導電材およびバインダ等を含有する。正極活物質は、たとえば、LiCoO2、LiNi1/3Co1/3Mn1/32等のLi含有複合酸化物でよい。導電材は、たとえば、アセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックでよい。バインダは、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等でよい。第1正極合材層12は、たとえば、10μm以上100μm以下の厚さを有する。第1正極合材層12は、たとえば、2.5g/cm3より高く3.5g/cm3以下の合材密度を有する。第1正極合材層12は、好ましくは、2.6g/cm3以上3.0g/cm3以下の合材密度を有する。
第2正極20は、積層型電極群50の最外層である。本実施形態では、第2正極20の反りが抑制されている。そのため、積層型電極群50の組立が容易である。第2正極20は、第2正極集電箔21および第2正極合材層22を含む。第2正極集電箔21も、たとえば、Al箔等でよい。第2正極集電箔21は、第1正極集電箔11よりも厚い。すなわち第2正極集電箔21は、第1正極集電箔11よりも剛性が高い。これにより、第2正極20の反りが抑制される。第2正極集電箔21は、たとえば、30μm以上100μm以下の厚さを有する。第2正極集電箔21は、好ましくは、40μm以上60μm以下の厚さを有する。
第2正極集電箔21は、第1面1および第2面2を含む。積層型電極群50の積層方向(図2のZ軸方向)において、第1面1は内層側に配置されている。第2面2は、第1面1の反対面である。第2正極合材層22は、第1面1のみに形成されている。第2面2には、正極合材層が形成されていない。
第2正極合材層22も、正極活物質、導電材およびバインダ等を含有する。第2正極合材層22は、第1正極合材層12よりも厚い。第2正極合材層22は、第1正極合材層12と同程度の目付量(単位面積あたりの合材質量)を有する。第1正極合材層12および第2正極合材層22は、たとえば、10mg/cm2以上30mg/cm2以下の目付量を有する。
第2正極合材層22は、第1正極合材層12よりも低い合材密度を有する。すなわち製造時、第2正極合材層22に加わる圧縮力は、第1正極合材層12に加わる圧縮力よりも小さい。第2正極合材層22に蓄積される圧縮残留応力が小さくなることにより、第2正極20の反りが抑制される。第2正極合材層22は、たとえば、2.0g/cm3以上2.5g/cm3以下の合材密度を有する。第2正極合材層22は、好ましくは、2.0g/cm3以上2.3g/cm3以下の合材密度を有する。
《反り量》
第2正極20の反り(カール)程度は、「反り量」により評価される。反り量は、次のようにして測定される。図3は、反り量の測定方法を説明するための図である。まず、第2正極20から測定試料が切り出される。測定試料のサイズは、縦2cm×横15cmの矩形とされる。第2正極合材層22が上になるように、測定試料が平坦面に静置される。平坦面から最も鉛直上方に離れた位置の高さ(図3中の「h」)が、反り量〔単位mm〕である。第2正極20は、好ましくは、0mm以上5mm以下の反り量を有する。第2正極20は、より好ましくは、0mm以上2mm以下の反り量を有する。反り量が小さい程、積層型電極群50の組立が容易となる。
《負極》
負極30は、負極集電箔31および負極合材層32を含む。負極集電箔31は、たとえば、銅(Cu)箔等でよい。負極集電箔31は、たとえば、5μm以上25μm以下の厚さを有する。負極合材層32は、負極活物質およびバインダ等を含有する。負極活物質は、たとえば、黒鉛等でよい。バインダは、たとえば、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびスチレンブタジエンゴム(SBR)等でよい。負極合材層32は、たとえば、10μm以上100μm以下の厚さを有する。
以下、実施例が説明される。ただし、以下の例は、本開示の発明を限定するものではない。
<リチウムイオン二次電池の製造>
以下のようにして、積層型電極群50を備える電池100(リチウムイオン二次電池)が製造された。
《実施例》
1.第1正極10(内層)の作製
以下の材料が準備された。
正極活物質:LiNi1/3Co1/3Mn1/32(平均粒径:6μm)
導電材:粒状アセチレンブラック
バインダ:PVdF
溶媒:N−メチル−2−ピロリドン(NMP)
第1正極集電箔:Al箔(厚さ:12μm)
正極活物質、導電材、バインダおよび溶媒が混合された。これにより正極ペーストが調製された。ペーストの固形分配合は、質量比で「正極活物質:導電材:バインダ=93:4:3」とされた。ペーストの固形分比率は、70質量%とされた。「固形分比率」は、ペーストに含有される成分のうち、溶媒以外の成分の質量比率を示している。
ダイコータにより、正極ペーストが第1正極集電箔11の一方の表面に塗工された。乾燥炉により、塗工された正極ペーストが乾燥された。これにより、第1正極合材層12が形成された。乾燥後の第1正極合材層12(片面)の目付量は、20mg/cm2に調整された。同様に、第1正極集電箔11の他方の表面にも、第1正極合材層12が形成された。これにより、両面に第1正極合材層12を有する第1正極10が作製された。
圧延機により、第1正極10が圧延された。圧延後の第1正極10は、155μmの厚さを有していた。ここでの第1正極10の厚さは、両面の第1正極合材層12の厚さ、および第1正極集電箔11の厚さの合計である。圧延による第1正極集電箔11の厚さの減少量は無視できる程小さい。そのため、圧延後の第1正極合材層12は、71.5μmの厚さを有するとみなすことができる。すなわち、第1正極合材層12は、2.80g/cm3の合材密度を有するとみなすことができる。
第1正極10において、所定位置の第1正極合材層12が剥離された。これにより、第1正極集電箔11が露出した部分が形成された。図4は、本開示の実施例に係る正極を示す概略平面図である。図4のX軸方向およびY軸方向は、図1のX軸方向およびY軸方向に対応している。第1正極10は、矩形状のシートである。第1正極10は、X軸方向の端部に、第1正極集電箔11が露出した部分を有する。後述されるように、本例では、この部分が正極端子部となる。本例の第1正極10(および後述の第2正極20)は、以下の平面寸法を有する。
正極合材層のX軸方向の幅(W11):130mm
正極合材層のY軸方向の幅(W12):80mm
正極集電箔が露出した部分のX軸方向の幅(W13):15mm
2.第2正極20(最外層)の作製
以下の(a)〜(c)を除いて、第1正極10(内層)と同じ手順により、第2正極20が作製された。
(a)厚さが40μmのAl箔が第2正極集電箔21として使用されたこと。
(b)第2正極集電箔21の片面(第1面1)のみに第2正極合材層22が形成されたこと。
(c)圧延後の第2正極20の厚さが129μmに調整されたこと。
すなわち、実施例に係る第2正極20は、第2正極合材層が89μmの厚さを有し、かつ2.25g/cm3の合材密度を有するように、作製された。前述の方法により、第2正極20の反り量が測定された。実施例の反り量は、2mmであった。
3.負極30の作製
以下の材料が準備された。
負極活物質:黒鉛
バインダ:CMCおよびSBR
溶媒:水
負極集電箔:Cu箔(厚さ:10μm)
負極活物質、バインダおよび水が混合された。これにより負極ペーストが調製された。ペーストの固形分配合は、質量比で「負極活物質:CMC:SBR=98:1:1」とされた。ペーストの固形分比率は、55質量%とされた。
ダイコータにより、負極ペーストが負極集電箔31の一方の表面に塗工された。乾燥炉により、塗工された負極ペーストが乾燥された。これにより、負極合材層32が形成された。乾燥後の負極合材層32(片面)の目付量は、11mg/cm2に調整された。同様に、負極集電箔31の他方の表面(反対面)にも、負極合材層32が形成された。これにより、両面に負極合材層32を有する負極30が作製された。
圧延機により、負極30が圧延された。圧延後の負極30は、173μmの厚さを有していた。ここでの負極30の厚さは、両面の負極合材層32の厚さ、および負極集電箔31の厚さの合計である。
負極30において、所定位置の負極合材層32が剥離された。これにより、負極集電箔31が露出した部分が形成された。図5は、本開示の実施例に係る負極を示す概略平面図である。図5のX軸方向およびY軸方向は、図1のX軸方向およびY軸方向に対応している。負極30は、矩形状のシートである。負極30は、X軸方向の端部に、負極集電箔31が露出した部分を有する。後述されるように、本例では、この部分が負極端子部となる。本例の負極30は、以下の平面寸法を有する。
負極合材層のX軸方向の幅(W31):135mm
負極合材層のY軸方向の幅(W32):84mm
負極集電箔が露出した部分のX軸方向の幅(W33):15mm
4.積層型電極群50の組立
セパレータ40が準備された。セパレータ40は、ポリエチレン製の微多孔膜とされた。セパレータ40は、20μmの厚さを有していた。図6は、本開示の実施例に係るセパレータを示す概略平面図である。図6のX軸方向およびY軸方向は、図1のX軸方向およびY軸方向に対応している。セパレータ40は、矩形状のフィルムである。本例において、セパレータ40は、以下の平面寸法を有する。
X軸方向の幅(W41):140mm
Y軸方向の幅(W42):85mm
図2に示されるように、第1正極10と負極30とが交互に積層された。最外層に、第2正極20がそれぞれ配置された。第1正極10と負極30との間、および第2正極20と負極30との間に、セパレータ40が配置された。このようにして、積層型電極群50が組み立てられた。実施例では、第2正極20の反りが抑制されていたため、積層型電極群50の組立が容易であった。積層型電極群50に含まれる各部材の枚数は、次のとおりとされた。
第1正極10(内層):50枚
負極30(内層):51枚
第2正極20(最外層):2枚
セパレータ:100枚
5.電解液の調製
エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジメチルカーボネート(DMC)が、体積比で「EC:EMC:DMC=1:1:1」となるように混合された。これにより、混合溶媒が調製された。混合溶媒に、LiPF6が溶解された。これにより、電解液が調製された。この電解液は、LiPF6の濃度が1.2mоl/kgである。
6.ケースへの封入
電池ケースとして、アルミラミネートフィルム製の袋が準備された。図2のX軸方向の端部おいて、第1正極集電箔11および第2正極集電箔21が露出した部分が束ねられることにより、正極端子部が形成された。図2のX軸方向の端部において、負極集電箔31が露出した部分が束ねられることにより、負極端子部が形成された。正極端子部および負極端子部が、電池ケースからはみ出るように、積層型電極群50が電池ケースに挿入された。電池ケース内に150gの電解液が注入された。電池ケースが真空封止された。これにより、実施例に係る電池が製造された。
7.初回の充放電
以下の条件で、電池が充放電された。初回の放電容量は、28.1Ahであった。
CC−CV充電:CC電流=14A,CV電圧=4.1V,終止電流=0.5A
CC−CV放電:CC電流=14A,CV電圧=3.0V,終止電流=0.5A
ここで「CC(Constant Current)」は定電流方式を示し、「CV(Constant Voltage)」は定電圧方式を示し、「CC−CV」は定電流−定電圧方式を示している。
《比較例1》
上記で作製された第1正極10(内層用)および負極30により、積層型電極群50が組み立てられた。比較例1では、第2正極20(最外層用)が使用されていない。比較例1では、積層型電極群50の最外層に、負極30が配置された。これらを除いては、実施例と同じ手順により、比較例1に係る電池が製造された。
《比較例2》
下記表1に示されるように、第2正極集電箔21(最外層)が、第1正極集電箔11(内層)と同じ厚さを有することを除いては、実施例と同じ手順により、第2正極20(最外層)が作製された。前述の方法により、第2正極20の反り量が測定された。比較例2の反り量は、7mmであった。積層型電極群50の組立が試行された。しかし、最外層の反りの影響により、積層時、正極および負極の位置合わせが極めて困難であった。すなわち、積層型電極群の組立が実質的に不可能であった。
《比較例3》
下記表1に示されるように、第2正極合材層22(最外層)が第1正極合材層12(内層)と同じ厚さおよび同じ合材密度を有するように、第2正極20(最外層)が作製された。前述の方法により、反り量の測定が試行された。しかし、測定試料の反り(カール)が顕著であり、平坦面上において、測定試料が円筒状に丸まった。そのため、反り量の測定が不可能であった。積層型電極群50の組立は、極めて困難であり、実質的に不可能であった。
《比較例4》
下記表1に示されるように、第2正極集電箔21(最外層)が第1正極集電箔11(内層)と同じ厚さを有し、第2正極合材層22(最外層)が第1正極合材層12(内層)と同じ厚さおよび同じ合材密度を有するように、第2正極20(最外層)が作製された。前述の方法により、反り量の測定が試行された。しかし、比較例3と同様に、反りが顕著であるため、反り量の測定が不可能であった。比較例4では、反りの程度が比較例3よりも著しく、測定試料に破れも生じていた。積層型電極群50の組立は、極めて困難であり、実質的に不可能であった。
Figure 0006729127
<Li析出試験>
電池の製造が可能であった実施例および比較例1は、Li析出試験により、Li析出耐性が評価された。電池のOCV(Open Circuit Voltage)が3.6Vに調整された。0℃に設定されている恒温槽内に、電池が配置された。以下の「充電→第1休止→放電→第2休止」が1サイクルと規定された。このサイクルが1000回繰り返された。
充電:50A×10秒
第1休止:10分
放電:25A×20秒
第2休止:10分
サイクルが1000回繰り返された後、電池が解体された。負極30の表面に、白銀色のLi(金属)が析出しているか否かが、目視により確認された。結果は、上記表1に示されている。
上記表1に示されるように、最外層が正極である実施例では、Li析出が抑制されていた。さらに実施例では、積層型電極群の組立が容易であった。実施例は、以下の(1)および(2)を満たすためであると考えられる。
(1)第2正極集電箔21(最外層)が第1正極集電箔11(内層)よりも厚い。
(2)第2正極合材層22(最外層)が第1正極合材層12(内層)よりも厚い。第2正極合材層22が第1正極合材層12よりも低い合材密度を有する。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の発明の範囲は、上記された実施形態および実施例ではなくて、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 第1面、2 第2面、10 第1正極、11 第1正極集電箔、12 第1正極合材層、20 第2正極、21 第2正極集電箔、22 第2正極合材層、200 正極合材層、30 負極、31 負極集電箔、32,301,302 負極合材層、40 セパレータ、50,500 積層型電極群、81 正極端子、82 負極端子、90 電池ケース、91 ケース本体、92 蓋、100 電池。

Claims (1)

  1. 正極と負極とが交互に積層されて構成されている積層型電極群を備えるリチウムイオン二次電池であって、
    前記積層型電極群は、前記負極、第1正極および第2正極を含み、
    前記第2正極は、前記積層型電極群の最外層であり、
    前記第1正極は、前記最外層以外の内層であり、
    前記第1正極は、第1正極集電箔および第1正極合材層を含み、
    前記第1正極合材層は、前記第1正極集電箔の両面に形成されており、
    前記第2正極は、第2正極集電箔および第2正極合材層を含み、
    前記第2正極集電箔は、第1面および第2面を含み、
    前記第1面は、前記内層側に配置されており、
    前記第2面は、前記第1面の反対面であり、
    前記第2正極合材層は、前記第1面のみに形成されており、
    前記第2面には、正極合材層が形成されておらず、
    前記第2正極集電箔は、前記第1正極集電箔よりも厚く、
    前記第2正極合材層は、前記第1正極合材層よりも厚く、
    前記第2正極合材層は、前記第1正極合材層よりも低い合材密度を有し、
    前記負極は、負極集電箔および負極合材層を含み、
    前記負極合材層は、負極活物質を含有し、
    前記負極活物質は、黒鉛を含み、
    前記第1正極合材層および前記第2正極合材層の各々は、前記負極合材層よりも小さい面積を有する、
    リチウムイオン二次電池。
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