JP2014056236A - 液晶配向剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)分子内に、(a1)カルボキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基、水酸基、チオール基、アミノ基および(メタ)アクリル基よりなる群から選択される少なくとも1つの基と、(a2)少なくとも1つのイミド環とを有し、分子量が1,000以下である化合物、ならびに(B)重合体を含有することを特徴とする、液晶配向剤。
【選択図】なし
Description
液晶配向剤には、形成される液晶配向膜の機械的強度の向上、電気特性の向上などの目的で、上記のような重合体のほかに架橋剤を配合することも多い。この架橋剤としては、例えば分子内に2個以上のオキセタニル基を有する化合物、分子内に2個以上のSi−アルコキシ結合を有する化合物(シランカップリング剤)などが使用される(特許文献2)。
架橋剤を含有する液晶配向剤から形成された液晶配向膜は、上記の目的を達成することができる。しかし、架橋剤において複数の官能基を連結する部分は液晶配向剤に含有される重合体の構造とは異なることが通常である。従って、架橋後の膜は、重合体に由来する構造部分と、架橋剤の連結部に由来する構造部分と、からなる不均一な膜となるため、液晶配向能の不均一性、機械的特性(例えば耐熱性など)の不均一性などの不都合が生ずることが懸念される。さらに、液晶配向剤自体が構造の異なる複数の成分を同時に含有することになるため、溶液状の組成物としての安定性が損なわれ、塗布性ないし印刷性に問題を生ずる場合もある。
(A)分子内に、
(a1)カルボキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基、水酸基、チオール基、アミノ基および(メタ)アクリル基よりなる群から選択される少なくとも1つの基と、
(a2)少なくとも1つのイミド環と
を有し、分子量が1,000以下である化合物、ならびに
(B)重合体
を含有することを特徴とする、液晶配向剤によって達成される。
本発明の液晶配向剤に含有される(A)化合物は、架橋剤として働くとともに好ましくは複数の官能基を連結する部分にイミド環を有するから、架橋剤使用のメリットを享受しつつ、その不都合を回避することができる。具体的には、本発明の液晶配向剤は、膜の機械的強度の向上、電気特性の向上といった架橋剤配合の効果が有効に発現されるとともに、性能が均一な液晶配向膜を形成することができ、さらに印刷性にも優れるものである。
<(A)化合物>
本発明の液晶配向剤に含有される(A)化合物は、分子内に、
(a1)カルボキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基、水酸基、チオール基、アミノ基および(メタ)アクリル基よりなる群から選択される少なくとも1つの基と、
(a2)少なくとも1つのイミド環と
を有し、そして
分子量が1,000以下である化合物である。
化合物(A)における上記(a1)基の数は、1〜6個であることが好ましく、2〜6個であることがより好ましく、2または4個であることがさらに好ましい。(a2)イミド環の数は、1〜4個であることが好ましく、1または2個であることがより好ましい。化合物(A)における(a1)基としては、カルボキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基、水酸基およびチオール基よりなる群から選択される少なくとも1つの基であることが、化合物(A)の合成の容易性の観点から好ましい。
本発明における(A)化合物としては、例えば下記式(1)、下記式(2)のそれぞれで表される化合物などを挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することができる。
X1およびX2は、それぞれ独立に、カルボキシ基、水酸基、チオール基または基−Z−X(ただし、Zは単結合または2価の有機基であり、Xはオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基である。)であり、
n1は1または2であり、
n2は0〜2の整数であり、
Y1は(n1+1)価の有機基であり、そして
Y2は(n2+1)価の有機基である。)
n3は1または2であり、
n4は0〜2の整数であり、
Rは(n4+2)価の有機基であり、
Y3は(n3+1)価の有機基であり、そして
Y4は単結合または2価の有機基である。)
上記式(1)において、n2は1または2であることが好ましい。この場合、X1およびX2は、それぞれ同じ基であることが、合成の容易性および得られる液晶配向膜の性能の均一性の面から好ましい。
上記式(1)におけるX1およびX2が、それぞれ、カルボキシ基、水酸基またはチオール基である場合、該化合物は、例えば下記式(T−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物と、モノアミノジカルボン酸化合物、モノアミノモノカルボン酸化合物、モノアミノジヒドロキシ化合物、モノアミノモノヒドロキシ化合物、モノアミノジチオール化合物またはモノアミノモノチオール化合物(以下、これらを包括して「化合物(1)」ということがある。)とを反応させることにより、得ることができる(第1の反応)。
ここで、モノアミンモノカルボン酸化合物、モノアミンモノヒドロキシ化合物またはモノアミンモノチオール化合物を用いれば上記式(1)におけるn1およびn2がそれぞれ1である化合物を得ることができ、モノアミンジカルボン酸化合物、モノアミンジヒドロキシ化合物またはモノアミンジチオール化合物を用いれば上記式(1)におけるn1およびn2がそれぞれ2である化合物を得ることができることは、当業者には自明であろう。
上記式(1)中の下記式(T)で表されるユニットは、上記式(T−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物に由来する4価の基であり、
Y1およびY2は、それぞれ、化合物(1)に由来する基であることとなる。
上記式(T−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物に由来する4価の基とは、該テトラカルボン酸二無水物から環を構成する2つの酸素原子を除去して得られる、下記式(T)で表される4価の基をいい;
化合物(1)に由来する基とは該化合物(1)からアミノ基と1つまたは2つのカルボキシ基、ヒドロキシ基もしくはチオール基とを除去して得られる2価または3価の基をいう。
上記式(1)におけるX1およびX2が、それぞれ、上記の基−Z−X(ただし、Zは単結合または2価の有機基であり、Xはオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基である。)である場合、該化合物は、例えば上記第1の反応の反応生成物に、オキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基と、ハロゲン原子と、を有する化合物(以下、これらを包括して「化合物(2)」ということがある。)を反応させることにより、得ることができる(第2の反応)。ここで、n1およびn2は、それぞれ、1であることが好ましい。基Zは、これが2価の有機基である場合には、化合物(2)からオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基とハロゲン原子とを除去して得られる2価の基であることとなる。基Zが単結合である場合とは、化合物(2)において、オキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基とハロゲン原子とが直接結合している場合である。
モノアミンジカルボン酸化合物としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸、2−アミノアジピン酸、カルボシステイン、2,3−ジカルボキシアニリン、3,4−ジカルボキシアニリン、3−アミノ−1,2−ジカルボキシナフタレン、4−アミノ−1,2−ジカルボキシナフタレン、5−アミノ−1,2−ジカルボキシナフタレン、6−アミノ−1,2−ジカルボキシナフタレン、7−アミノ−1,2−ジカルボキシナフタレン、8−アミノ−1,2−ジカルボキシナフタレン、1−アミノ−2,3−ジカルボキシナフタレン、4−アミノ−2,3−ジカルボキシナフタレン、5−アミノ−2,3−ジカルボキシナフタレン、6−アミノ−2,3−ジカルボキシナフタレン、7−アミノ−2,3−ジカルボキシナフタレン、8−アミノ−2,3−ジカルボキシナフタレンなどを;
モノアミノヒドロキシ化合物としては、例えば2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、4−アミノフェノール、4−アミノベンジルアルコール、2−(4−アミノフェニル)エタノールなどを;
モノアミノジヒドロキシ化合物としては、例えば3,4−ジヒドロキシアニリン、3,5−ジヒドロキシアニリン、1,1−ジヒドロキシ−2−アミノエタンなどを;
モノアミノチオール化合物としては、例えば3−チオールアニリン、4−チオールアニリン、1−チオール−3−アミノプロパンなどを;
モノアミノジチオール化合物としては、例えば3,4−ジチオールアニリン、3,5−ジチオールアニリン、1,1−ジチオール2−アミノエタンなどを、それぞれ挙げることができ、それぞれ、これらのうちから選択される少なくとも1種を使用することができる。
この第1の反応における両化合物の割合は、テトラカルボン酸二無水物の1モルに対する化合物(1)の使用割合として、1.0〜4.0モルとすることが好ましく、1.5〜3.0モルとすることがより好ましく、1.8〜2.5モルとすることがさらに好ましい。
この反応において使用される溶媒としては、有機溶媒であることが好ましく、例えば非プロトン性極性溶媒、フェノールおよびその誘導体、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などを使用することができる。
上記フェノール誘導体として、例えばm−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノールなどを;
上記アルコールとして、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどを;
上記ケトンとして、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどを;
上記エステルとして、例えば乳酸エチル、乳酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチルなどを;
上記エーテルとして、例えばジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフランなどを;
上記ハロゲン化炭化水素として、例えばジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼンなどを;
上記炭化水素として、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルなどを、それぞれ挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することが好ましい。
上記第1の反応は、好ましくは50〜300℃、より好ましくは80〜200℃の温度において、好ましくは0.1〜10時間、より好ましくは0.1〜20時間行われる。所望により、上記温度および反応時間の範囲内で、反応温度を段階的または連続的に上昇しながら反応を行ってもよい。
このような化合物(2)の具体例としては、オキシラニル基とハロゲン原子とを有する化合物として、例えばエピクロロヒドリン、2−(クロロメチル)−1,2−エポキシプロパン、2−(クロロメチル)−1,2−エポキシブタン、2−(ブロモメチル)−1,2−エポキシプロパン、2−(ブロモメチル)−1,2−エポキシブタンなどを;
オキセタニル基とハロゲン原子とを有する化合物として、例えば3−(クロロメチル)オキセタン、3−(クロロメチル)−3−メチルオキセタン、3−(ブロモメチル)オキセタン、3−(ブロモメチル)−3−メチルオキセタンなどを;
(メタ)アクリル基とハロゲン原子とを有する化合物として、例えば(メタ)アクリルクロリドなどを、それぞれ挙げることができ、それぞれ、これらのうちから選択される1種以上を使用することができる。
第2の反応に使用され得る触媒としては、例えば第4級アミン塩などを挙げることができ、その具体例としては例えばテトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミドなどを挙げることができる。
触媒の使用割合は、第1の反応の反応生成物の100重量部に対して、20重量部以下とすることが好ましく、0.001〜10重量部とすることがより好ましい。
第2の反応に使用される溶媒は、有機溶媒であることが好ましく、第1の反応に使用される溶媒として上記に例示したのと同じものを使用することができる。
溶媒の使用割合としては、第1の反応の反応生成物および化合物(2)の合計100重量部に対して、10〜3,000重量部とすることが好ましく、50〜2,000重量部とすることがより好ましく、50〜1,000重量部とすることがさらに好ましい。
上記第2の反応は、好ましくは−78〜60℃、より好ましくは−78〜40℃の温度において、好ましくは0.5〜30時間、より好ましくは2〜15時間行われる。所望により、上記温度および反応時間の範囲内で、反応温度を段階的または連続的に上昇しながら反応を行ってもよい。
このような第2の反応により、上記式(1)におけるX1およびX2が、それぞれ、基−Z−X(ただし、Zは単結合または2価の有機基であり、Xはオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基である。)である化合物を得ることができ、該化合物は本発明における(A)化合物として好適に使用することができる。
上記式(2)におけるX3が、カルボキシ基、水酸基またはチオール基である場合、該化合物は、例えば下記式(A−1)で表されるカルボン酸無水物と、上記第1の反応において説明した化合物(1)とを反応させることにより、得ることができる(第3の反応)。
上記式(2)中の下記式(A)で表されるユニットは、上記式(A−1)で表されるカルボン酸無水物に由来する2価の基であり、
Y3は化合物(1)に由来する基であることとなる。
上記式(A−1)で表されるカルボン酸無水物に由来する2価の基とは、該カルボン酸無水物から環を構成する酸素原子を除去して得られる、下記式(A)で表される2価の基をいい;
化合物(1)に由来する基とは該化合物(1)からアミノ基と1つまたは2つのカルボキシ基、ヒドロキシ基もしくはチオール基とを除去して得られる2価または3価の基をいう。
上記式(2)におけるX3が上記の基−Z−X(ただし、Zは単結合または2価の有機基であり、Xはオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基である。)である場合、該化合物は、例えば上記第3の反応の反応生成物に、上記第2の反応において説明した化合物(2)を反応させることにより、得ることができる(第4の反応)。この場合、n3は1であることが好ましい。基Zは、これが2価の有機基である場合には、化合物(2)からオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基とハロゲン原子とを除去して得られる2価の基であり;
基Zが単結合である場合とは、化合物(2)において、オキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基とハロゲン原子とが直接結合している場合であることは、上記第2の反応の場合と同様である。
n4が0である化合物として、例えばフタル酸無水物、こはく酸無水物、n−オクチルこはく酸無水物、イタコン酸無水物、cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、グルタル酸無水物などを;
n4が1である化合物として、例えば1,2,3−ベンゼントリカルボン酸−1,2−無水物、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−無水物、1,2,3−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物などを、それぞれ挙げることができる。第3の反応に用いられる化合物(1)としては、第1の反応に用いられる化合物(1)として上記に説明したものと同じ化合物を使用することができる。
この第3の反応は、上記第1の反応と同様にして行うことができる。
第3の反応により、上記式(2)において、X3がカルボキシ基、水酸基またはチオール基である化合物が得られる。この化合物は、これをそのまま本発明における(A)化合物として使用してもよく、あるいは該化合物をさらに化合物(2)と反応させる第4の反応に供し、X3が基−Z−X(ただし、Zは単結合または2価の有機基であり、Xはオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基である。)である化合物に変換したうえで、(A)化合物として使用してもよい。
この第4の反応に使用される化合物(2)としては、第2の反応に用いられる化合物(2)として上記に説明したものと同じ化合物を使用することができる。
第4の反応は、上記第2の反応と同様にして行うことができる。
第4の反応により、上記式(2)におけるX3が基−Z−X(ただし、Zは単結合または2価の有機基であり、Xはオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基である。)である化合物を得ることができ、該化合物は本発明における(A)化合物として好適に使用することができる。
本発明の液晶配向剤は、上記(A)化合物のほかに、さらに(B)重合体を含有する。
本発明における(B)重合体は、例えばポリアミック酸、そのイミド化重合体、ポリアミック酸エステル、ポリオルガノシロキサン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレンおよびその誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)およびその誘導体ならびにポリ(メタ)アクリレートよりなる群から選択される1種以上であることができる。
本発明における(B)重合体は、上記(A)化合物によって架橋される成分であるから、架橋点となるべき反応性基を有することが好ましい。この(B)重合体における好ましい反応性基としては、(A)化合物の有する(a1)基の種類に応じて、例えば以下の基を挙げることができる。
(B)重合体が例えばオキシラニル基を有するポリオルガノシロキサン、オキシラニル基を有するポリアミック酸エステルなどである場合には、(A)化合物中の(a1)基はカルボキシ基、水酸基またはチオール基から選択することができ、
(B)重合体が重合性C=C二重結合を有するものである場合、(A)化合物中の(a1)基は(メタ)アクリル基であることができる。(B)重合体における重合性C=C二重結合としては、例えば(メタ)アクリル基、ビニル基、アリル基などに含まれるC=C二重結合を挙げることができる。
本発明における(B)重合体としては、(A)化合物との反応性、合成の容易性などの観点から、ポリアミック酸、そのイミド化重合体およびオキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンが好ましく、これらのうちから選択される1種以上を用いることができる。
上記ポリアミック酸のイミド化重合体は、そのイミド化率が90%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましく、特に70%以下であることが好ましい。
上記オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンにおけるオキシラニル基の含量は、エポキシ当量として、10,000g/当量以下であることが好ましく、100,1,000g/当量であることがより好ましく、特に150〜300g/当量であることが好ましい。
以下、本発明における好ましい(B)重合体である、ポリアミック酸、そのイミド化重合体およびオキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンについて、順に説明する。
上記ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより、得ることができる。ポリアミック酸のイミド化重合体は、上記のようにして得られたポリアミック酸を脱水閉環することにより、得ることができる。
ポリアミック酸を合成するために使用されるテトラカルボン酸二無水物としては、脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらの具体例としては、脂肪族テトラカルボン酸二無水物として、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物などを;
脂環式テトラカルボン酸二無水物として、例えば2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2;3,5;6−二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2;4,6;8−二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオンなどを;
芳香族テトラカルボン酸二無水物として、例えば3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物などを、それぞれ挙げることができるほか、
特許文献2(特開2010−97188号公報)に記載のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。
上記ポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、特定テトラカルボン酸二無水物のみからなるものであることが最も好ましい。
上記液晶配向性基を有するジアミンとしては、例えばドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、コレスタニルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレステニルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、コレステニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸コレスタニル、3,5−ジアミノ安息香酸コレステニル、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェノキシ)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサンなどを;
上記液晶配向性基を有さないジアミンとしては、例えばp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2−(2,4−ジアミノフェノキシ)メタクリル酸エチルなどを、それぞれ挙げることができるほか、
特許文献2(特開2010−97188号公報)に記載のジアミンを使用することができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することが好ましい。
上記ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは適当な溶媒中において、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下において、好ましくは0.5〜24時間、より好ましくは2〜10時間行われる。ここで使用される溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することが好ましい。
ポリアミック酸の脱水閉環は、好ましくはポリアミック酸を加熱する方法により、またはポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し、必要に応じて加熱する方法により行われる。このうち後者の方法によることが好ましい。
上記ポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用割合は、ポリアミック酸の有するアミック酸構造の1モルに対して0.01〜20モルとすることが好ましい。脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。脱水閉環触媒の使用割合は、使用する脱水剤の1モルに対して0.01〜10モルとすることが好ましい。脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして上記に例示した有機溶媒を使用することができる。
脱水閉環反応の反応温度は好ましくは0〜180℃であり、より好ましくは10〜150℃である。反応時間は好ましくは1.0〜120時間であり、より好ましくは2.0〜30時間である。
上記ポリアミック酸およびそのイミド化重合体につき、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、1,000〜500,000であることが好ましく、2,000〜300,000であることがより好ましい。このMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、15以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましい。このような分子量範囲にあることにより、液晶配向剤の安定性を高くすることができるとともに、得られる液晶表示素子における良好な配向性を確保することができる。
本発明における好ましい(B)重合体であるポリオルガノシロキサンは、オキシラニル基を有する。このポリオルガノシロキサンは、オキシラニル基のほかに、液晶配向性基を有していてもよい。
オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンは、例えばオキシラニル基を有する加水分解性シラン化合物(以下、「シラン化合物(1)」という。)、またはシラン化合物(1)と他の加水分解性シラン化合物(以下、「シラン化合物(2)」という。)との混合物を重縮合することにより、得ることができる。オキシラニル基のほかに液晶配向性基を有するポリオルガノシロキサンは、例えば上記のようにして得られたオキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンを、さらに、液晶配向性基およびカルボキシ基を有する化合物(以下、「液晶配向性基含有カルボン酸」という。)と、を反応させることによって得ることができる。
また、(B)重合体としてのポリオルガノシロキサンがオキシラニル基のほかに液晶配向性基を有するものである場合、オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンと液晶配向性基含有カルボン酸との反応によって重合体が有していたオキシラニル基の一部が消費される。従ってこの場合には、消費されるオキシラニル基の割合を考慮のうえで、シラン化合物(1)とシラン化合物(2)との使用割合を設定することが好ましい。
上記2つの場合におけるシラン化合物(1)の全シラン化合物に対する使用割合を例示すると、例えば以下のとおりである。
ポリオルガノシロキサンが液晶配向性基を有さない場合:好ましくは10モル%以上、より好ましくは30モル%以上、特に好ましくは40〜80モル%;
ポリオルガノシロキサンが液晶配向性基を有するものとする場合:好ましくは30モル%以上、より好ましくは40モル%以上、特に好ましくは50モル%以上。
この加水分解・縮合反応は、シラン化合物と水とを、好ましくは触媒の存在下に、好ましくは適当な有機溶媒中で、反応させることにより行うことができる。
ここで使用される水の割合は、原料として使用するシラン化合物の有するアルコキシ基の合計1モルに対する量として、0.5〜2.5モルとすることが好ましい。
上記触媒としては、酸、塩基、金属化合物などを挙げることができる。このような触媒の具体例としては、酸として例えば塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、蟻酸、蓚酸、マレイン酸などを挙げることができる。
塩基としては、無機塩基および有機塩基のいずれをも使用することができ、無機塩基として例えばアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシドなどを;
有機塩基として例えばトリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンのような3級の有機アミン;テトラメチルアンモニウムヒドロキシドなどを、それぞれ挙げることができる。
金属化合物として例えばチタン化合物、ジルコニウム化合物などを挙げることができる。
触媒の使用割合は、原料として使用するシラン化合物の合計100重量部に対して、10重量部以下とすることが好ましく、0.001〜10重量部とすることがより好ましく、さらに0.001〜1重量部とすることが好ましい。
有機溶媒の使用割合としては、反応溶液中の有機溶媒以外の成分の合計重量が反応溶液の全量に占める割合として、1〜90重量%となる割合とすることが好ましく、10〜70重量%となる割合とすることがより好ましい。
反応温度は、1〜100℃とすることが好ましく、より好ましくは15〜80℃である。反応時間は0.5〜24時間とすることが好ましく、より好ましくは1〜8時間である。
上記液晶配向性基含有カルボン酸としては、これに含有される液晶配向性基が光配向能を有するものと、有さないものとに分類され、これらのうちの1つ以上を選択して使用することができる。ここで、光配向能とは、光の照射によって異性化または架橋し、液晶分子を配向させる機能をいう。
光配向能を有さない液晶配向性基を含有するカルボン酸としては、例えばカプロン酸、n−オクタン酸、n−デカン酸、n−ドデカン酸、n−ヘキサデカン酸、ステアリン酸、4−n−ヘキシル安息香酸、4−n−オクチル安息香酸、4−n−デシル安息香酸、4−n−ドデシル安息香酸、4−n−ヘキサデシル安息香酸、4−ステアリル安息香酸、4−n−ヘキシロキシ安息香酸、4−n−オクチロキシ安息香酸、4−n−デシロキシ安息香酸、4−n−ドデシロキシ安息香酸、4−n−ヘキサデシロキシ安息香酸、4−ステアリロキシ安息香酸、コレスタニルオキシ安息香酸、コレステニルオキシ安息香酸、ラノスタニルオキシ安息香酸、コレスタニルオキシカルボニル安息香酸、コレステニルオキシカルボニル安息香酸、ラノスタニルオキシカルボニル安息香酸、コハク酸−5ξ−コレスタン−3−イル、コハク酸−5ξ−コレステン−3−イル、コハク酸−5ξ−ラノスタン−3−イル、4−(4−ペンチル−シクロヘキシル)安息香酸、4−(4−ヘキシル−シクロヘキシル)安息香酸、4−(4−ヘプチル−シクロヘキシル)安息香酸、4’−ペンチル−ビシクロヘキシル−4−カルボン酸、4’−ヘキシル−ビシクロヘキシル−4−カルボン酸、4’−ヘプチル−ビシクロヘキシル−4−カルボン酸、4’−ペンチル−ビフェニル−4−カルボン酸、4’−ヘキシル−ビフェニル−4−カルボン酸、4’−ヘプチル−ビフェニル−4−カルボン酸、4−(4’−ペンチル−ビシクロヘキシル−4−イル)安息香酸、4−(4’−ヘキシル−ビシクロヘキシル−4−イル)安息香酸、4−(4’−ヘプチル−ビシクロヘキシル−4−イル)安息香酸などを挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することが好ましい。
本発明の液晶配向剤を水平配向型の液晶配向膜の形成に用いる場合:好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下;
本発明の液晶配向剤を垂直配向型の液晶配向膜の形成に用いる場合:好ましくは5モル%以上、より好ましくは10〜50モル%。
ここで使用される触媒としては、例えば有機塩基を好適に使用することができるほか、オキシラニル化合物と酸無水物との反応を促進するいわゆる硬化促進剤を本反応における触媒として使用することができる。上記有機塩基としては例えば1級または2級の有機アミン、3級有機アミン、4級有機アミン塩などを;
上記硬化促進剤としては例えば3級アミン(ただし有機塩基としての3級有機アミンは除く)、イミダゾール誘導体、有機リン化合物、4級ホスフォニウム塩、ジアザビシクロアルケン、有機金属化合物、ハロゲン化4級アンモニウム、金属ハロゲン化合物、潜在性硬化促進剤等などを、それぞれ挙げることができる。上記潜在性硬化促進剤等としては、例えば高融点分散型潜在性硬化促進剤(例えばアミン付加型促進剤など)、マイクロカプセル型潜在性硬化促進剤、アミン塩型潜在性硬化剤促進剤、高温解離型の熱カチオン重合型潜在性硬化促進剤などを挙げることができる。
これらのうち、4級有機アミン塩またはハロゲン化4級アンモニウムを使用することが好ましい。
触媒の使用割合は、オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンの100重量部に対して、好ましくは0.01〜100重量部であり、より好ましくは0.1〜20重量部である。
有機溶媒の使用割合は、反応溶液中の有機溶媒以外の成分の合計重量が反応溶液の全量に占める割合として、0.1〜50重量%となる割合とすることが好ましく、5〜50重量%となる割合とすることがより好ましい。
オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンと液晶配向性基含有カルボン酸との反応は、好ましくは0〜200℃、より好ましくは50〜150℃の温度において、好ましくは0.1〜50時間、より好ましくは0.5〜20時間行われる。
以上のようなポリオルガノシロキサンにつき、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、3,000〜100,000であることが好ましく、4,000〜30,000であることがより好ましい。このMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、4.0以下であることが好ましく、3.0以下であることがより好ましい。このような分子量範囲にあることにより、得られる液晶配向剤の塗布性がより良好なものとなり、均一な塗膜が容易に得られることとなる。
本発明の液晶配向剤における(B)重合体としては、上記のとおり、例えばポリアミック酸、そのイミド化重合体、ポリアミック酸エステル、ポリオルガノシロキサン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレンおよびその誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)およびその誘導体ならびにポリ(メタ)アクリレートよりなる群から選択される1種以上であることができるが、
ポリアミック酸、そのイミド化重合体およびオキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンよりなる群から選択される1種以上であることが好ましい。特に好ましくは、ポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される1種以上であるか、あるいは
ポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される1種以上と、オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンと、の混合物であることが好ましい。後者の場合、オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンの使用割合としては、ポリアミック酸およびそのイミド化重合体の合計100重量部に対して、1〜40重量部とすることが好ましく、1〜20重量部とすることがより好ましい。
本発明の液晶配向剤は、上記のような(A)化合物および(B)重合体を必須成分として含有するが、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、例えば分子内に少なくとも2つのオキシラニル基を有する化合物(ただし、上記(A)化合物を除く。)、官能性シラン化合物などを挙げることができる。
本発明の液晶配向剤は、上記のような(A)化合物および(B)重合体ならびに任意的に使用されるその他の成分が、好ましくは適当な有機溶媒中に溶解されて含有される溶液状の組成物として調製される。
本発明の液晶配向剤に使用される有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどを例示することができ、これらのうちから選択される1種以上を使用することができる。
特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板上に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えばスピンナー法による場合には固形分濃度1.5〜4.5重量%の範囲とすることが特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9重量%の範囲とすることが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5重量%の範囲とすることが特に好ましい。
本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは10〜50℃であり、より好ましくは20〜30℃である。
本発明の液晶配向剤を用いて液晶配向膜を形成することができる。
液晶配向膜を形成するための工程は、形成すべき液晶配向膜の用途および(B)重合体における光配向能を有する液晶配向性基の有無によって異なる。また、液晶配向膜を液晶表示素子に適用する場合、該液晶配向膜を形成すべき基板上の電極構成は、液晶表示素子の表示モードによって異なる。
液晶配向膜の形成は、例えば以下の工程をこの順で行う方法によることができる。
(1)塗膜形成工程
(2)液晶配向能付与工程
ただし、本発明の液晶配向剤を、垂直配向型の液晶配向膜を形成するために使用する場合であって、液晶配向膜に含有される(B)重合体の液晶配向性基が光配向能を有さない場合には、上記(2)液晶配向能付与工程は行わなくてもよい。
以下、液晶配向膜を形成するための工程のそれぞれについて説明する。
本発明の液晶配向剤を、縦電界方式の液晶表示素子に適用する場合、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板2枚を一対として、その各透明性導電膜形成面上に、本発明の液晶配向剤を塗布して塗膜を形成する。本発明の液晶配向剤を、横電界方式の液晶表示素子に適用する場合には、片面に透明導電膜または金属膜が櫛歯状にパターニングされた電極の一対を有する基板と、電極が設けられていない対向基板とを一対とし、櫛歯状電極の形成面と、対向基板の片面とに、それぞれ本発明の液晶配向剤を塗布して塗膜を形成する。さらに、本発明の液晶配向剤を、位相差フィルムに適用する場合には、1枚の基板(電極を有さない基板)上に本発明の液晶配向剤を塗布して塗膜を形成する。
上記のうち、本発明の液晶配向剤を液晶表示素子に適用する場合には、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックなど
からなる透明基板などを用いることができる。上記透明導電膜としては、例えばIn2O3−SnO2からなるITO膜、SnO2からなるNESA(登録商標)膜などを用いることができる。上記金属膜としては、例えばクロムなどの金属からなる膜を使用することができる。透明導電膜および金属膜のパターニングには、例えばパターンなしの透明導電膜を形成した後にフォト・エッチング法、スパッタ法などによりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法などによることができる。
位相差フィルムは、多くの場合、偏光フィルムと組み合わせて使用される。このとき、その所期する光学特性を発揮できるように、偏光フィルムの偏光軸に対する角度を特定の方向に精密に制御して位相差フィルムを貼り合わせる必要がある。従って、ここで、所定角度の方向に液晶配向能を有する液晶配向膜をTACフィルム上に形成すれば、位相差フィルムを偏光フィルム上にその角度を制御しつつ行う貼り合わせる工程を省略することができ、液晶表示素子の生産性の向上に寄与することができる。所定角度の方向に液晶配向能を有する液晶配向膜の形成は、光配向能を有する液晶配向性基を持った(B)重合体を含有する液晶配向剤を用いて、光配向法によって行うことができる。
従って、位相差フィルムを形成する基板としてTACフィルムを使用することにより、上記の利点を享受することができるほか、液晶表示素子の小型化・軽量化にも寄与し、さらにフレキシブルディスプレイへの適用も可能となる。
基板上への液晶配向剤の塗布は、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法、ロールコーター法、インクジェット印刷法などの適宜の塗布方法により行うことができる。塗布後、塗布面を予備加熱(プレベーク)し、次いで焼成(ポストベーク)することにより塗膜を形成することができる。プレベークの条件は、例えば40〜120℃の加熱温度において0.1〜5分の加熱時間であり、ポストベークの条件は、例えば120〜300℃、好ましくは150〜250℃の加熱温度において、例えば5〜200分、好ましくは10〜100分の加熱時間である。ポストベーク後の塗膜の膜厚は、0.001〜1μmとすることが好ましく、0.005〜0.5μmとすることがより好ましい。
本発明の液晶配向剤を、水平配向型の液晶配向膜を形成するために使用する場合には、この液晶配向能付与工程においてラビング処理が行われる。本発明の液晶配向剤を、垂直配向型の液晶配向膜を形成するために使用する場合であって、液晶配向膜に含有される(B)重合体の液晶配向性基が光配向能を有する場合には、この液晶配向能付与工程において光照射処理が行われる。本発明の液晶配向剤を、垂直配向型の液晶配向膜を形成するために使用する場合であって、液晶配向膜に含有される(B)重合体の液晶配向性基が光配向能を有さない場合には、この液晶配向能付与工程を行う必要はないが、任意的にこれを行ってもよい。
上記ラビング処理は、基板上に形成された塗膜の面を、例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦ることにより行うことができる。
上記光照射処理は、基板上に形成された塗膜に対して、偏光または無偏光の光を照射することにより、行うことができる。
ここで照射する光としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線、可視光線などを用いることができる。200〜400nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、Hg−Xeランプ、エキシマーレーザーなどを使用することができる。上記の好ましい波長領域の紫外線は、上記光源を、例えばフィルター、回折格子などと併用する手段などにより得ることができる。
光照射の際に使用する放射線が偏光(直線偏光または部分偏光)している場合には、塗膜面に対して垂直方向から照射しても斜め方向から照射してもよい。一方、非偏光の放射線を照射する場合には、照射は塗膜面に対して斜め方向から行うことが好ましい。
光の照射量としては、好ましくは1J/m2以上10,000J/m2未満であり、より好ましくは10〜3,000J/m2である。
上記のようにして形成された液晶配向膜を有する基板を用いて、液晶表示素子および位相差フィルムを製造することができる。
[液晶表示素子]
上記のようにして液晶配向膜が形成された一対の基板を準備し、この一対の基板間に液晶が狭持された構成の液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法を挙げることができる。
第1の方法として、各液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して一対の基板を対向配置し、該一対の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面および適当なシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより、液晶セルを製造する方法を挙げることができる。
第2の方法として、液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、さらに液晶配向膜面上の所定の数カ所に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせるとともに液晶を基板面に押し広げ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより、液晶セルを製造する方法(ODF(One Drop Fill)法)を挙げることができる。
上記いずれの方法による場合でも、次いで、液晶セルを、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが好ましい。
そして、液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより、本発明の液晶表示素子を得ることができる。
水平配向型の液晶表示素子を製造する場合、正の誘電異方性を有するネマティック型液晶が好ましく、例えばビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などが用いられる。これらの液晶に、コレステリック液晶、カイラル剤、強誘電性液晶などを添加して使用してもよい。
一方、垂直配向型の液晶表示素子を製造する場合には、負の誘電異方性を有するネマティック型液晶が好ましく、例えばジシアノベンゼン系液晶、ピリダジン系液晶、シッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶などを用いることができる。
液晶セルの外側に使用される偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、またはH膜そのものからなる偏光板などを挙げることができる。
位相差フィルムは、上記のようにして液晶配向膜が形成された1枚の基板を準備し、該基板上に、重合性液晶の塗膜を形成し、次いで該重合性液晶の塗膜を硬化して液晶層を形成することにより、製造することができる。
上記重合性液晶は、加熱および光照射のうちの少なくとも1種の処理によって重合する液晶化合物または液晶組成物である。
このような重合性液晶としては、例えば非特許文献3(「UVキュアラブル液晶とその応用」、液晶、第3巻第1号(1999年)、pp34〜42)に記載されているネマティック液晶化合物を挙げることができる。コレステリック液晶;ディスコティック液晶;カイラル剤を添加されたツイストネマティック配向型液晶などであってもよい。重合性液晶は、複数の液晶化合物の混合物であってもよい。重合性液晶は、さらに、公知の重合開始剤、適当な溶媒などを含有する組成物であってもよい。
形成された液晶配向膜上に上記のような重合性液晶を塗布するには、例えばバーコーター法、ロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法などの適宜の塗布方法を採用することができる。
塗膜の加熱温度は、使用する重合性液晶の種類によって適宜に選択されるべきである。例えばメルク社製のRMS03−013Cを使用する場合、40〜80℃の範囲の温度で加熱することが好ましい。加熱時間は、好ましくは0.5〜5分である。
照射光としては、200〜500nmの範囲の波長を有する非偏光の紫外線を好ましく使用することができる。光の照射量としては、50〜10,000mJ/cm2とすることが好ましく、100〜5,000mJ/cm2とすることがより好ましい。
形成される液晶層の厚さとしては、所望の光学特性によって適宜に設定される。例えば波長540nmの可視光における1/2波長板を製造する場合は、形成した位相差フィルムの位相差が240〜300nmとなるような厚さが選択され、1/4波長板であれば、位相差が120〜150nmとなるような厚さが選択される。目的の位相差が得られる液晶層の厚さは、使用する重合性液晶の光学特性によって異なる。例えばメルク製のRMS03−013Cを使用する場合、1/4波長板を製造するための厚さは、0.6〜1.5μmの範囲である。
本発明の液晶配向剤を用いて製造された位相差フィルムが適用される液晶表示素子は、その駆動方式に制限がなく、例えばTN方式、STN方式、IPS方式、FFS方式、VA方式(VA−MVA方式、VA−PVA方式などを含む)など、公知の各種方式であることができる。
液晶表示素子は、一般に、電極対および液晶配向膜が形成された一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶セルの両面に偏光フィルムが貼付された構造を有する。上記位相差フィルムは、液晶表示素子の視聴者側の偏光フィルムの外側面に基板側の面が貼付されて用いられる。従って、位相差フィルムの基板をTAC製とし、該位相差フィルムの基板を偏光フィルムの保護膜としても機能させる態様が最も好ましい。
上記のような本発明の液晶配向剤を用いて製造された位相差フィルムを具備する液晶表示素子は、優れた液晶配向性が長期的に安定して発現するという利点を有する。
合成例A−1
下記スキーム1に従って化合物(A−1)を合成した。
下記スキーム2に従って化合物(A−2)を合成した。
下記スキーム3に従って化合物(A−3)を合成した。
下記スキーム4に従って化合物(A−4)を合成した。
下記スキーム5に従って化合物(A−5)を合成した。
下記スキーム6に従って化合物(A−6)を合成した。
下記スキーム7に従って化合物(A−7)を合成した。
下記スキーム8に従って化合物(A−8)を合成した。
以下の合成例において、重合体溶液の溶液粘度およびイミド化重合体のイミド化率は、それぞれ、以下のようにして測定した。
[イミド化重合体のイミド化率]
イミド化重合体を含有する溶液を純水に投入し、得られた沈殿を室温で十分に減圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温で1H−NMRを測定した。得られた1H−NMRスペクトルから、下記数式(1)を用いてイミド化率を求めた。
イミド化率(%)=(1−A1/A2×α)×100 (1)
(数式(1)中、A1は化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、
A2はその他のプロトン由来のピーク面積であり、
αは重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
テトラカルボン酸二無水物としてピロメリット酸二無水物13.179gおよび1,2,3,4−シクロブタン酸二無水物11.835gならびにジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルメタン23.478gおよび3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン1.554gをN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、室温で6時間反応を行った。次いで、反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。回収した沈殿物をメタノールで洗浄した後、減圧下40℃において15時間乾燥することにより、ポリアミック酸(P−1)を48.5g得た。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物3.53g、1,2,3,4−シクロブタン酸二無水物24.72gおよび2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物3.94gならびにジアミンとして1,4−ジアミノベンゼン16.70gおよび下記式
次いで、得られたポリアミック酸溶液にN−メチル−2−ピロリドン250gを追加し、ピリジン37.39gおよび無水酢酸80.43gを添加して90℃で6時間脱水閉環反応を行なった。次いで、反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。回収した沈殿物をメタノールで洗浄した後、減圧下40℃において15時間乾燥することにより、イミド化率94%のイミド化重合体(P−2)を47.1g得た。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5‐トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物25.895gならびにジアミンとして3−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)コレスタン12.079g、1,4−ジアミノベンゼン4.997gおよび2,5−ジアミノ安息香酸7.030gをN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、60℃で6時間反応を行い、ポリアミック酸溶液を得た。
次いで、得られたポリアミック酸溶液にN−メチル−2−ピロリドン250gを追加し、ピリジン9.14gおよび無水酢酸11.79gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行なった。次いで、反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。回収した沈殿物をメタノールで洗浄した後、減圧下40℃において15時間乾燥することにより、イミド化率48%のイミド化重合体(P−3)を49.1g得た。
1,2,3,4−シクロブタン酸二無水物26.533gならびにジアミンとして下記式
次いで、得られたポリアミック酸溶液にN−メチル−2−ピロリドン250gを追加し、ピリジン10.7gおよび無水酢酸13.81gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行なった。次いで、反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。回収した沈殿物をメタノールで洗浄した後、減圧下40℃において15時間乾燥することにより、イミド化率47%のイミド化重合体(P−4)を47.6g得た。
テトラカルボン酸二無水物としてピロメリット酸二無水物12.949gおよび1,2,3,4−シクロブタン酸二無水物11.643gならびにジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルメタン18.832g、2−(2,4−ジアミノフェノキシ)メタクリル酸エチル5.050gおよび3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン1.527gをN−メチル−2−ピロリドン200gに溶解し、室温で6時間反応を行った後、N−メチル−2−ピロリドンを加えて希釈し、ポリアミック酸濃度10重量%となるように調製することにより、ポリアミック酸(P−5)を含有する溶液を得た。
撹拌機、温度計、滴下漏斗および還流冷却管を備えた反応容器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン100.0g、メチルイソブチルケトン500gおよびトリエチルアミン10.0gを仕込み、室温で混合した。ここに、脱イオン水100gを滴下漏斗から30分かけて滴下した後、還流下で混合しつつ、80℃において6時間反応を行った。反応終了後、有機層を取り出し、これを0.2重量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄した後、減圧下で溶媒および水を留去することにより、オキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンを粘調な透明液体として得た。
このオキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンについて、1H−NMR分析を行なったところ、化学シフト(δ)=3.2ppm付近にオキシラニル基に基づくピークが理論強度どおりに得られ、反応中にオキシラニル基の副反応が起こっていないことが確認された。このオキシラニル基を有するポリオルガノシロキサンのエポキシ当量を測定したところ、186g/当量であった。
100mLの三口フラスコに、上記で得たオキシラニル基を有するポリオルガノシロキサン9.3g、メチルイソブチルケトン26g、4−フェノキシ桂皮酸3gおよびUCAT 18X(商品名。サンアプロ(株)製の4級アミン塩である。)0.10gを仕込み、80℃において12時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物をメタノールに投入して生成した沈殿物を回収し、これを酢酸エチルに溶解して溶液とし、該溶液を3回水洗した後、溶剤を留去することにより、オキシラニル基と液晶配向性を有するポリオルガノシロキサン(S−1)を白色粉末として6.3g得た。このポリオルガノシロキサン(S−1)についてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは3,500であった。
[TN型液晶表示素子]
実施例1
(1)液晶配向剤の調製
(A)化合物として上記合成例A−1で得られた化合物(A−1)5重量部および(B)重合体として上記合成例P−1で得たポリアミック酸(P−1)100重量部をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびブチルセロソルブ(BC)の混合溶媒(NMP:BC=50:50(質量比))に溶解し、固形分濃度6.5重量%の溶液とした。この溶液を十分に撹拌した後、孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
(2)印刷性の評価
上記「(1)液晶配向剤の調製」で調製した液晶配向剤を、液晶配向膜印刷機(日本写真印刷(株)製)を用いてITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面に塗布し、80℃のホットプレート上で1分間加熱(プレベーク)して溶媒を除去した後、200℃のホットプレート上で10分間加熱(ポストベーク)して、平均膜厚600Åの塗膜を形成した。この塗膜を倍率20倍の顕微鏡で観察して印刷ムラおよびピンホールの有無を調べたところ、印刷ムラおよびピンホールの双方とも観察されず、印刷性は「良好」であった。
(3)膜厚均一性の評価
上記「(2)印刷性の評価」で形成した塗膜につき、触針式膜厚計(KLAテンコール社製)を用いて基板の中央部における膜厚および基板の外周端から15mm中央に寄った位置における膜厚をそれぞれ測定した。両者の膜厚差が15Å以下のものを膜厚均一性「良好」、膜厚差が15Åを超え20Å以下であったものを膜厚均一性「可」、膜厚差20Åを超えたものを膜厚均一性「不良」として評価したところ、この塗膜の膜厚均一性は「良好」であった。
上記「(1)液晶配向剤の調製」で調製した液晶配向剤を、液晶配向膜印刷機(日本写真印刷(株)製)を用いてITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面に塗布し、80℃のホットプレート上で1分間加熱(プレベーク)して溶媒を除去した後、200℃のホットプレート上で10分間加熱(ポストベーク)して、平均膜厚600Åの塗膜を形成した。この塗膜に対し、レーヨン布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロール回転数500rpm、ステージ移動速度3cm/秒、毛足押しこみ長さ0.4mmでラビング処理を行い、液晶配向能を付与した。その後、超純水中で1分間超音波洗浄を行ない、次いで100℃クリーンオーブン中で10分間乾燥することにより、液晶配向膜を有する基板を得た。
上記の操作を繰り返し、液晶配向膜を有する基板を一対(2枚)得た。
次に、上記一対の基板のうちの1枚の液晶配向膜を有する面の外縁に直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、一対の基板を液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化した。次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマチック型液晶(メルク社製、MLC−6221)を充填した後、アクリル系光硬化型接着剤で液晶注入口を封止することにより、TN型液晶セルを製造した。
上記の方法を繰り返し、合計3個のTN型液晶セルを製造し、下記の液晶配向性の評価、プレチルト角安定性の評価および耐熱性の評価に、1個ずつを供した。
i)液晶配向性の評価
上記で製造した液晶セルにつき、クロスニコル下で5Vの電圧をオン・オフしたときの異常ドメインの有無を、倍率50倍の顕微鏡により観察し、異常ドメインが観察されなかった場合を液晶配向性「良好」、異常ドメインが観察された場合を液晶配向性「不良」として評価したところ、この液晶セルの液晶配向性は「良好」であった。
ii)プレチルト角安定性の評価
上記で製造した液晶セルについて、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法によって液晶分子の基板面からの傾きの角度を測定し、この値を初期プレチルト角(θIN)とした。結晶回転法は、非特許文献1(T.J.Scheffer et.al.,J.Appl.Phys.vol.48,p1783(1977))および非特許文献2(F.Nakano et.al.,JPN.J.Appl.Phys.vol.19,p2013(1980))に記載の方法に準拠して行った。
上記のようにプレチルト(θIN)を測定した後の液晶セルに、5Vの交流電圧を100時間印加した。その後、上記と同様の方法により再度プレチルト角を測定し、この値を電圧印可後のプレチルト角(θAF)とした。
これらの測定値を下記数式(1)に代入して、電圧印可前後のプレチルト角の変化量(△θ(°))を求めた。
Δθ=|θAF−θIN| (1)
この値Δθが、0.05°未満のときプレチルト角安定性「良好」、0.05°以上0.2°未満のとき「可」、0.2°以上のとき「不良」として評価したところ、この液晶セルにおけるプレチルト角の変化量Δθは1%であり、プレチルト角安定性は「良好」であった。
上記で製造した液晶セルに、5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率(初期電圧保持率(VHRBF))を、(株)東陽テクニカ製の「VHR−1」を使用して測定したところ、99.4%であった。
上記VHRBF測定後の液晶表示素子を100℃のオーブン中に静置し、1,000時間熱ストレスを印加した。その後、この液晶表示素子を室温下に静置して室温まで放冷した後、上記初期電圧保持率の測定と同じ条件で熱ストレス印加後の電圧保持率(VHRAF)を測定した。
そして下記数式(2)により、熱ストレス印加前後の電圧保持率の変化率(△VHR(%))を求めた。
△VHR(%)=((VHRBF−VHRAF)÷VHRBF)×100 (2)
この変化率が4%未満であった場合を耐熱性「良好」、4%を超え5%未満であった場合を耐熱性「可」、5%以上であった場合を耐熱性「不良」として評価したところ、この液晶セルの耐熱性は「良好」であった。
上記実施例1において、(A)化合物および(B)重合体として、第1表に示す種類および量のものをそれぞれ使用したほかは、実施例1と同様にして液晶配向剤を調製し、TN型液晶セルを製造して評価した。
なお、実施例2、5および8においては、液晶配向剤の調製の際、(A)化合物および(B)重合体とともにその他の添加剤を使用した。比較例1および2においては、(A)化合物を使用せずその他の添加剤を使用した。比較例3においては、(A)化合物を使用しなかった。
評価結果は、第1表に示した。
(B)重合体として上記合成例P−5で得たポリアミック酸(P−5)を含有する溶液を、ポリアミック酸(P−5)に換算して100重量部に相当する量だけ取り、ここに、(A)化合物として上記合成例A−8で得られた化合物(A−8)5重量部を加え、さらにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびブチルセロソルブ(BC)を加えて、固形分濃度6.5重量%、溶媒の混合比がNMP:BC=50:50(質量比)の溶液とした。この溶液を十分に撹拌した後、孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
上記で調製した液晶配向剤を使用したほかは実施例1と同様にして液晶配向剤を調製し、TN型液晶セルを製造して評価した。評価結果は、第1表に示した。
GAPM:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン
2021:(株)ダイセル製、商品名「セロキサイド2021P」、下記式で表される化合物である。
実施例13
(1)液晶配向剤の調製
(A)化合物として上記合成例A−1で得られた化合物(A−1)を5重量部および(B)重合体として上記合成例P-3で得たイミド化重合体(P−3)100重量部を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびブチルセロソルブ(BC)からなる混合溶媒(NMP:BC=50:50(質量比))に溶解し、固形分濃度が6.5重量%の溶液とした。この溶液を十分に攪拌した後、孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
(2)印刷性の評価
上記で調製した液晶配向剤を用いて、上記実施例1における「(2)印刷性の評価」と同様にして印刷性を調べたところ、印刷ムラおよびピンホールの双方とも観察されず、印刷性は「良好」であった。
(3)塗膜の膜厚均一性の評価
上記で形成した塗膜につき、上記実施例1における「(3)塗膜の膜厚均一性の評価」と同様にして膜厚均一性を調べたところ、塗膜均一性は「良好」であった。
上記で調製した液晶配向剤を、ITO膜からなる透明電極付きガラス基板(厚さ1mm)の透明電極面上に、液晶配向膜印刷機(日本写真印刷(株)製)を用いて塗布し、80℃のホットプレート上で1分間加熱(プレベーク)し、さらに200℃のホットプレート上で60分間加熱(ポストベーク)して、平均膜厚800Åの塗膜(液晶配向膜)を形成した。この操作を繰り返し、透明導電膜上に液晶配向膜を有するガラス基板を一対(2枚)得た。
次に、上記一対の基板のうちの1枚の液晶配向膜を有する面の外縁に直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、一対の基板を液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化した。次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマチック型液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止することにより、VA型液晶セルを製造した。
(5)VA型液晶セルの評価
上記で製造した液晶セルにつき、実施例1における「i)液晶配向性の評価」および「iii)耐熱性の評価」と同様にして、液晶配向性、電圧保持率(初期電圧保持率)および耐熱性(熱ストレス印加前後の電圧保持率の変化率)を評価した。
評価結果は、第2表に示した。
上記実施例11において、(A)化合物および(B)重合体として、第2表に示す種類および量のものをそれぞれ使用したほかは、実施例11と同様にして液晶配向剤を調製し、VA型液晶セルを製造して評価した。
なお、実施例12、13および17においては、液晶配向剤の調製の際、(A)化合物および(B)重合体とともにその他の添加剤を使用した。比較例4および5においては、(A)化合物を使用せずその他の添加剤を使用した。
評価結果は、第2表に示した。
実施例23
(1)液晶配向剤の調製
(A)化合物として上記合成例A−1で得た化合物(A−1)5重量部、ならびに(B)重合体として上記合成例P−1で得たポリアミック酸(P−1)100重量部および上記合成例S−1で得たポリオルガノシロキサン(S−1)5重量を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびブチルセロソルブ(BC)からなる混合溶媒(NMP:BC=50:50(重量比))に溶解し、固形分濃度が3.0重量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
(2)塗膜の膜厚均一性の評価
上記で調製した液晶配向剤を、ガラス基板上にスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレートで1分間プレベークを行った後、庫内を窒素置換した200℃のオーブンで1時間加熱(ポストベーク)することにより、平均膜厚1,000Åの塗膜を形成した。この塗膜につき、上記実施例1における「(3)塗膜の膜厚均一性の評価」と同様にして膜厚均一性を調べたところ、塗膜均一性は「良好」であった。
パターンを有さないボトム電極、窒化ケイ素膜および櫛歯状にパターニングされたトップ電極がこの順に積層された電極対の2系統を片面に有するガラス基板と、電極が設けられていない対向ガラス基板とを一対とし、ガラス基板の電極を有する面と対向ガラス基板の一面とに、それぞれ上記で調製した液晶配向剤を、スピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレートで1分間プレベークを行った後、庫内を窒素置換したオーブン中で200℃1時間加熱(ポストベーク)して、平均膜厚1,000Åの塗膜を形成した。
上記2系統の電極対における各系統を、以下、それぞれ、「電極A」および「電極B」という。これらの電極対の断面模式図およびトップ電極の平面模式図を、それぞれ、図1および図2に示した。図2(b)は、図2(a)の破線で囲った部分の拡大図である。
上記で形成した塗膜の各表面に、それぞれ、Hg−Xeランプおよびグランテーラープリズムを用いて313nmの輝線を含む偏光紫外線300J/m2を、基板法線方向から照射して、液晶配向膜を有する一対の基板を得た。
上記基板のうちの1枚の液晶配向膜を有する面の外周に直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した後、1対の基板の液晶配向膜面を対向させ、偏光紫外線の偏光面を基板へ投影した方向が平行となるように重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化した。次いで、液晶注入口から基板間隙に、メルク社製液晶「MLC−6221」を充填した後、エポキシ樹脂接着剤で液晶注入口を封止した。その後、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃まで加熱してから室温まで徐冷した。
次に、基板の外側両面に偏光板を貼り合わせることにより、FFS型液晶表示素子を製造した。このとき、偏光板のうちの1枚は、その偏光方向が液晶配向膜の偏光紫外線の偏光面の基板面への射影方向と平行となるように貼付し、もう1枚はその偏光方向が先の偏光板の偏光方向と直行するように貼付した。
上記の方法を繰り返し、合計3個のFFS型液晶セルを製造し、下記の液晶配向性の評価、耐熱性の評価および残像特性の評価に、1個ずつを供した。
i)液晶配向性の評価
上記で製造した液晶表示素子につき、5Vの電圧をON・OFF(印加・解除)したときの明暗の変化における異常ドメインの有無を倍率50倍の顕微鏡により観察した。異常ドメインが観察されなかった場合を液晶配向性「良好」、異常ドメインが観察された場合を液晶配向性「不良」として評価したところ、この液晶表示素子の液晶配向性は「良好」であった。
ii)耐熱性の評価
上記で製造した液晶表示素子について、上記実施例1の「iii)耐熱性の評価」におけるのと同様にして、電圧保持率(初期電圧保持率)および耐熱性(熱ストレス印加前後の電圧保持率の変化率)を評価した。
その結果、初期電圧保持率は99.2%であり、耐熱性は「良好」であった。
iii)残像特性の評価
上記で製造した液晶表示素子を、25℃、1気圧の環境下におき、電極Bには電圧をかけずに、電極Aに交流電圧3.5Vおよび直流電圧5Vからなる合成電圧を2時間印加した。その直後、電極Aおよび電極Bの双方に、交流4Vの電圧を印加した。そして、両電極に交流4Vの電圧を印加し始めた時点から電極Aおよび電極Bの光透過性の差が目視で確認できなくなるまでの時間(残像消去時間)を測定し、この時間が以下の5段階のどれにあたるかを調べた。
A:20秒未満
B:20秒以上60秒未満
C:60秒以上100秒未満
D:100秒以上150秒未満
E:150秒以上
この時間が短いほど、残像が生じ難いこととなる。
本実施例の液晶表示素子の残像評価時間は、最も短い「A」ランクにあると評価された。
b:液晶配向膜
c:トップ電極(櫛歯構造)
d:窒化ケイ素膜
e:ボトム電極(パターンなし)
f:偏光紫外線の偏光面の方向
Claims (11)
- (A)分子内に、
(a1)カルボキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基、水酸基、チオール基、アミノ基および(メタ)アクリル基よりなる群から選択される少なくとも1つの基と、
(a2)少なくとも1つのイミド環と
を有し、分子量が1,000以下である化合物、ならびに
(B)重合体
を含有することを特徴とする、液晶配向剤。 - 上記(A)化合物における(a1)基の数が1〜6個であり、
(a2)イミド環の数が2個である、請求項1に記載の液晶配向剤。 - 上記(A)化合物が、下記式(1)で表される化合物である、請求項2に記載の液晶配向剤。
X1およびX2は、それぞれ独立に、カルボキシ基、水酸基、チオール基または基−Z−X(ただし、Zは単結合または2価の有機基であり、Xはオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基である。)であり、
n1は1または2であり、
n2は0〜2の整数であり、
Y1は(n1+1)価の有機基であり、そして
Y2は(n2+1)価の有機基である。) - 上記式(1)中のn2が1または2であり、
下記式(T)で表されるユニットがテトラカルボン酸二無水物に由来する4価の基であり、そして
Y1およびY2が、それぞれ独立に、モノアミノジカルボン酸化合物、モノアミノモノカルボン酸化合物、モノアミノジヒドロキシ化合物、モノアミノモノヒドロキシ化合物、モノアミノジチオール化合物またはモノアミノモノチオール化合物に由来する2価または3価の基である、請求項3に記載の液晶配向剤。
- 上記式(1)で表される化合物が、下記式(T−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物とモノアミノジカルボン酸化合物、モノアミノモノカルボン酸化合物、モノアミノジヒドロキシ化合物、モノアミノモノヒドロキシ化合物、モノアミノジチオール化合物またはモノアミノモノチオール化合物とを反応させて得られたものである、請求項4に記載の液晶配向剤。
- 上記式(1)で表される化合物が、下記式(T−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物と、モノアミノジカルボン酸化合物、モノアミノモノカルボン酸化合物、モノアミノジヒドロキシ化合物、モノアミノモノヒドロキシ化合物、モノアミノジチオール化合物またはモノアミノモノチオール化合物と、を反応させた後、さらに分子内にオキシラニル基、オキセタニル基または(メタ)アクリル基と、ハロゲン原子と、を有する化合物と反応させて得られたものである、請求項4に記載の液晶配向剤。
- 上記(A)化合物が、下記式(2)で表される化合物である、請求項1に記載の液晶配向剤。
n3は1または2であり、
n4は0〜2の整数であり、
Rは(n4+2)価の有機基であり、
Y3は(n3+1)価の有機基であり、そして
Y4は単結合または2価の有機基である。) - 上記式(2)中の下記式(A)で表されるユニットがカルボン酸無水物に由来する2価の基であり、そして
Y3がモノアミノジカルボン酸化合物、モノアミノモノカルボン酸化合物、モノアミノジヒドロキシ化合物、モノアミノモノヒドロキシ化合物、モノアミノジチオール化合物またはモノアミノモノチオール化合物に由来する2価または3価の基である、請求項3に記載の液晶配向剤。
- 上記式(2)で表される化合物が、下記式(A−1)で表されるカルボン酸無水物とモノアミノジカルボン酸化合物、モノアミノモノカルボン酸化合物、モノアミノジヒドロキシ化合物、モノアミノモノヒドロキシ化合物、モノアミノジチオール化合物またはモノアミノモノチオール化合物とを反応させて得られたものである、請求項8に記載の液晶配向剤。
- 上記(B)重合体が、ポリアミック酸、そのイミド化重合体およびポリオルガノシロキサンよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜9に記載の液晶配向剤。
- 分子内に、
(a1)カルボキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基、水酸基、チオール基、アミノ基および(メタ)アクリル基よりなる群から選択される少なくとも1つの基と、
(a2)少なくとも1つのイミド環と
を有し、分子量が1,000以下である化合物。
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