JP2014055269A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
(a)ポリアミド樹脂100重量部に対して、(b)水酸基含有分岐状化合物0.1〜10重量部ならびに(c)銅化合物およびカリウム化合物を含む金属化合物を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、前記(b)水酸基含有分岐状化合物が、分子量に対する1分子あたりの水酸基数の比(水酸基数/分子量)が0.017〜0.031個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0.1〜0.3であり、かつ原子吸光分光法で決定される組成物中の銅含有量が25〜200ppmであり、組成物中のカリウム含有量に対する銅含有量の比Cu/Kが0.21〜0.43であるポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
(1)(a)ポリアミド樹脂100重量部に対して、(b)水酸基含有分岐状化合物0.1〜10重量部ならびに(c)銅化合物およびカリウム化合物を含む金属化合物を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、前記(b)水酸基含有分岐状化合物が、分子量に対する1分子あたりの水酸基数の比(水酸基数/分子量)が0.017〜0.031個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0.1〜0.3であり、かつ原子吸光分光法で決定される組成物中の銅含有量が25〜200ppmであり、組成物中のカリウム含有量に対する銅含有量の比Cu/Kが0.21〜0.43であるポリアミド樹脂組成物、
(2)前記(a)ポリアミド樹脂の融点が250〜330℃である(1)記載のポリアミド樹脂組成物、
(3)前記(a)ポリアミド樹脂100重量部に対して、(d)充填材1〜100重量部をさらに含有してなる(1)〜(2)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物、
(4)少なくとも前記(a)ポリアミド樹脂、(b)水酸基含有分岐状化合物ならびに(c)銅化合物およびカリウム化合物を含む金属化合物を、スクリュー長さL、スクリュー直径Dに対してL/D>30である二軸押出機を使用して溶融混練するポリアミド樹脂組成物の製造方法であって、少なくとも(a)ポリアミド樹脂ならびに(c)銅化合物およびカリウム化合物を含む金属化合物を、スクリューセグメントの上流側の端部から二軸押出機に供給し、次いで(b)水酸基含有分岐状化合物をスクリュー長さの1/2より下流側から二軸押出機に供給して溶融混練する(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法、
(5)少なくとも前記(a)ポリアミド樹脂、(b)水酸基含有分岐状化合物ならびに(c)銅化合物およびカリウム化合物を含む金属化合物を、複数のニーディングゾーンおよび複数のフルフライトゾーンを有する二軸押出機を使用して溶融混練するポリアミド樹脂組成物の製造方法であって、複数ヶ所のニーディングゾーンの樹脂圧力のうち、最大となる樹脂圧力Pkmax(MPa)、複数ヶ所のフルフライトゾーンの樹脂圧力のうち、最小となる樹脂圧力Pfmin(MPa)を、
Pkmax≧Pfmin+0.3
とする(1)〜(3)いずれかに記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法、
(6)(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形品、
(7)IEC60112に従って求められる比較トラッキング指数CTI値が厚さ3mmにおいて500V以上である(6)記載の成形品、
である。
Pkmax≧Pfmin+0.3
となる条件で溶融混練することが好ましく、
Pkmax≧Pfmin+0.5
となる条件で溶融混練することがより好ましい。なお、ニーディングゾーンおよびフルフライトゾーンの樹脂圧力とは、各々のゾーンに設置された樹脂圧力計の示す樹脂圧力を指す。
ポリアミド樹脂を約5mg採取し、窒素雰囲気下、セイコーインスツル製 ロボットDSC(示差走査熱量計)RDC220を用い、次の条件で(a)ポリアミド樹脂の融点を測定した。ポリアミド樹脂の融点+40℃に昇温して溶融状態とした後、20℃/分の降温速度で30℃まで降温し、これに続いて、30℃で3分間保持した後、20℃/分の昇温速度で融点+40℃まで昇温したときに観測される吸熱ピークの温度(融点)を求めた。
ポリアミド樹脂濃度0.01g/mlの98%濃硫酸中、25℃でオストワルド式粘度計を用いて相対粘度(ηr)を測定した。
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥した。そのペレットに濃硫酸を加えて加熱して湿式分解し、分解液を希釈した。その希釈液を原子吸光分析(検量線法)することにより、銅含有量およびカリウム含有量を求めた。原子吸光分析計はPerkin Elmer製SIMAA6000を使用した。
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥し、射出成形機(住友重機社製SG75H−MIV)を用いて、シリンダー温度:(a)ポリアミド樹脂の融点+15℃、金型温度:80℃(実施例11は140℃、実施例12は100℃、実施例16は130℃)、射出/冷却時間=10/10秒の条件で、80mm×80mm×3mm厚の角板(フィルムゲート)を射出成形した。その角板をMD方向に10mm×5mm×3mm厚に切削し、150℃にて2時間アニール処理を行った後、熱機械分析装置TMA(SEIKO製)を用いて、−40℃から150℃まで5℃/分で昇温し、ISO11359に従い、線膨張係数を算出した。
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥し、射出成形機(住友重機社製SG75H−MIV)を用いて、シリンダー温度:(a)ポリアミド樹脂の融点+15℃、金型温度:80℃(実施例11は140℃、実施例12は100℃、実施例16は130℃)の条件で射出成形することにより、厚さ1/4インチの棒状試験片を作製した。この試験片について、ASTM D790に従い、曲げ試験機テンシロンRTA−1T(オリエンテック社製)を用いて、80℃および130℃に温調された高温槽内で、クロスヘッド速度3mm/minで曲げ試験を行い、曲げ弾性率を求めた。
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥し、射出成形機(住友重機社製SG75H−MIV)を用いて、シリンダー温度:(a)ポリアミド樹脂の融点+15℃、金型温度:80℃(実施例11は140℃、実施例12は100℃、実施例16は130℃)の条件で射出成形することにより、厚さ4mmのISOダンベル状試験片を作製した。この試験片について、JISK7119に従い、油圧サーボ式疲労試験機(島津社製TB−10B)を用いて、温度130℃、周波数30Hzの正弦波にて引張荷重を負荷し、1000万回(107回)荷重を負荷した破壊する応力を求めた。
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥し、射出成形機(住友重機社製SG75H−MIV)を用いて、シリンダー温度:(a)ポリアミド樹脂の融点+15℃、金型温度:80℃(実施例11は140℃、実施例12は100℃、実施例16は130℃)、射出/冷却時間=10/10秒、スクリュー回転数:150rpm、射出圧力:キャビティが充填される最下限圧力+10MPaの条件で、80mm×80mm×3mm厚の角板(フィルムゲート)を射出成形した。得られた角板について、IEC60112に従い、耐トラッキング評価機器(東京精電製)を用い、比較トラッキング指数CTI値を評価した。使用薬品は0.1%NH4Cl水溶液を用い、電極端子間4.2mm、電解液量20±3mm3、電解液間隔30秒、60滴、電流1Aの条件で行った。
各実施例および比較例により得られたペレットを80℃で12時間減圧乾燥し、射出成形機(住友重機社製SG75H−MIV)を用いて、シリンダー温度:(a)ポリアミド樹脂の融点+15℃、金型温度:80℃(実施例11は140℃、実施例12は100℃、実施例16は130℃)、射出/冷却時間=10/10秒、スクリュー回転数:150rpm、射出圧力:100MPa、射出速度:100mm/秒の条件で、80×80×3mm厚の角板(フィルムゲート)を射出成形した。得られた角板は60℃の大気下で1時間熱処理し、処理後の角板表面の状態を目視観察し、次の基準により評価した。
○:成形品の色調は白色であり、かつ表面にブリード物は認められない。
△:成形品の色調がうっすら青白色または赤褐色であり、かつ表面にブリード物は認められない。
×1:成形品の色調が青白色または赤褐色であり、かつ表面にブリード物は認められない。
×2:成形品の色調は白色であり、かつ表面にブリード物が認められる。
参考例1((a−2)ナイロン410の合成)
テトラメチレンジアミンとセバシン酸の等モル塩である410塩700g、テトラメチレンジアミン10重量%水溶液21.2g(410塩に対して1.00mol%)、次亜リン酸ナトリウム0.3065g(生成ポリマー重量に対して0.05重量%)を3L圧力容器に仕込んで密閉し、窒素置換した。加熱を開始して、缶内圧力が0.5MPaに到達した後、水分を系外に放出させながら缶内圧力を0.5MPaで1.5時間保持した。その後10分間かけて缶内圧力を常圧に戻し、更に窒素フロー下で1.5時間反応させ重合を完了した。その後、重合缶からポリマーをガット状に吐出してペレタイズし、これを80℃で24時間真空乾燥して、ηr=2.84のナイロン410を得た。
ペンタメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩である5T塩と、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩である6T塩を、重量比が50対50となるように配合した。全脂肪族ジアミンに対して0.5mol%のペンタメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンをそれぞれ過剰に添加した。さらに、これら原料の合計70重量部に対して、水30重量部を添加して混合した。これを、加圧容器に仕込んで密閉し、窒素置換した。加熱を開始して、缶内圧力が2.0MPaに到達した後、水分を系外へ放出させながら缶内圧力2.0MPa、缶内温度240℃で2時間保持した。その後、反応容器から内容物をクーリングベルト上に吐出し、これを100℃で24時間真空乾燥してポリアミド樹脂オリゴマーを得た。得られたポリアミド樹脂オリゴマーを粉砕、乾燥し、50Pa、240℃で固相重合し、ηr=2.34のナイロン5T/6T=50/50を得た。
ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩である6T塩と、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩である66塩を、重量比が55対45となるように配合した。全脂肪族ジアミンに対して0.5mol%のヘキサメチレンジアミンを過剰に添加した。さらに、これら原料の合計70重量部に対して、水30重量部を添加して混合した。これを、加圧容器に仕込んで密閉し、窒素置換した。加熱を開始して、缶内圧力が2.0MPaに到達した後、水分を系外へ放出させながら缶内圧力2.0MPa、缶内温度240℃で2時間保持した。その後、反応容器から内容物をクーリングベルト上に吐出し、これを100℃で24時間真空乾燥してポリアミド樹脂オリゴマーを得た。得られたポリアミド樹脂オリゴマーを粉砕、乾燥し、50Pa、240℃で固相重合し、ηr=2.38のナイロン6T/66=55/45を得た。
テトラメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩である4T塩と、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の等モル塩である6T塩を、重量比が40対60となるように配合した。全脂肪族ジアミンに対して0.5mol%のテトラメチレンジアミンとヘキサメチレンジアミンをそれぞれ過剰に添加した。さらに、これら原料の合計70重量部に対して、水30重量部を添加して混合した。これを、加圧容器に仕込んで密閉し、窒素置換した。加熱を開始して、缶内圧力が2.0MPaに到達した後、水分を系外へ放出させながら缶内圧力2.0MPa、缶内温度240℃で2時間保持した。その後、反応容器から内容物をクーリングベルト上に吐出し、これを100℃で24時間真空乾燥してポリアミド樹脂オリゴマーを得た。得られたポリアミド樹脂オリゴマーを粉砕、乾燥し、50Pa、240℃で固相重合し、ηr=2.48のナイロン4T/6T=40/60を得た。
(c−1:CuI/KI(重量比)=0.14の割合で含むN66マスターバッチ)
ナイロン66(東レ製、E3001)100重量部に対して、ヨウ化銅2.0重量部、ヨウ化カリウム40%水溶液35.7重量部の割合でドライブレンドした後、日本製鋼所社製TEX30型2軸押出機(L/D:45.5)で、シリンダー温度275℃、スクリュー回転数150rpmにて溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。その後80℃で一晩真空乾燥し、銅含有量0.57重量%のマスターバッチペレットを作製した。
ヨウ化カリウム40%水溶液をナイロン66(東レ製、E3001)100重量部に対して、ヨウ化銅2.0重量部、ヨウ化カリウム40%水溶液31.3重量部の割合でドライブレンドした後、日本製鋼所社製TEX30型2軸押出機(L/D:45.5)で、シリンダー温度275℃、スクリュー回転数150rpmにて溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。その後80℃で一晩真空乾燥し、銅含有量0.58重量%のマスターバッチペレットを作製した。
ヨウ化カリウム40%水溶液をナイロン66(東レ製、E3001)100重量部に対して、ヨウ化銅2.0重量部、ヨウ化カリウム40%水溶液21.7重量部の割合でドライブレンドした後、日本製鋼所社製TEX30型2軸押出機(L/D:45.5)で、シリンダー温度275℃、スクリュー回転数150rpmにて溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。その後80℃で一晩真空乾燥し、銅含有量0.60重量%のマスターバッチペレットを作製した。
ナイロン66(東レ製、E3001)100重量部に対して、ヨウ化銅2.0重量部、ヨウ化カリウム40%水溶液13.7重量部の割合でドライブレンドした後、日本製鋼所社製TEX30型2軸押出機(L/D:45.5)で、シリンダー温度275℃、スクリュー回転数150rpmにて溶融混練し、ストランドカッターによりペレット化した。その後80℃で一晩真空乾燥し、銅含有量0.61重量%のマスターバッチペレットを作製した。
(a−1):融点260℃のナイロン66樹脂(東レ製“アミラン”(登録商標)CM3001−N)、ηr=2.78。
(a−5):融点225℃のナイロン6樹脂(東レ製“アミラン”(登録商標)CM1010)、ηr=2.70。
(b−1):トリエタノールアミン(東京化成製)
分子量に対する1分子あたりの水酸基数の数(水酸基数/分子量)=0.0201個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0.17。
(b−2):トリメチロールプロパン(東京化成製)
分子量に対する1分子あたりの水酸基数の数(水酸基数/分子量)=0.0224個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0.17。
(b−3):2−メチルプロパントリオール(東京化成製)
分子量に対する1分子あたりの水酸基数の数(水酸基数/分子量)=0.0283個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0.25。
(b−4):トリスヒドロキシメチルアミノメタン(東京化成製)
分子量に対する1分子あたりの水酸基数の数(水酸基数/分子量)=0.0248個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0.25。
(b−5):ジトリメチロールプロパン(三菱ガス化学製)
分子量に対する1分子あたりの水酸基数の数(水酸基数/分子量)=0.0160個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0.17。
(b−6):2−ヒドロキシメチル−1,2,3−プロパントリオール(東京化成製)
分子量に対する1分子あたりの水酸基数の数(水酸基数/分子量)=0.0328個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0.25。
(b−7):ジグリセリン(阪本薬品製)
分子量に対する1分子あたりの水酸基数の数(水酸基数/分子量)=0.0240個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0。
(d−1):円形断面ガラス繊維(日本電気硝子製T−275H、断面の直径10.5μm、表面処理剤:シラン系カップリング剤、繊維長3mm)
表1〜3に示すポリアミド樹脂および金属化合物をドライブレンドした後、シリンダー設定温度をポリアミド樹脂の融点+15℃、スクリュー回転数を200rpmに設定した日本製鉄所社製TEX30型2軸押出機(L/D=45)のメインフィーダーから2軸押出機に供給し、溶融混練した。このメインフィーダーはスクリューの全長を1.0としたときの上流側より見て0の位置、つまりスクリューセグメントの上流側の端部の位置に接続されている。続いて、表1〜3に示す水酸基含有分岐状化合物とガラス繊維をサイドフィーダーから2軸押出機に供給し、溶融混練した。このサイドフィーダーはスクリューの全長を1.0としたときの上流側より見て0.65の位置、つまりスクリュー長の1/2より下流側の位置に接続されている。2軸押出機のスクリュー構成は、水酸基含有分岐状化合物の供給位置の上流側にあるニーディングゾーンの合計長さをLn1、水酸基含有分岐状化合物の供給位置の下流側にあるニーディングゾーンの合計長さをLn2とした場合、Ln1/Lは0.14、Ln2/Lは0.07となるよう構成した。また、複数ヶ所のフルフライトゾーンに設置された樹脂圧力計が示す樹脂圧力のうち、最小となる樹脂圧力Pfminと、複数ヶ所のニーディングゾーンに設置された樹脂圧力計が示す樹脂圧力のうち、最大となる樹脂圧力Pkmaxとの差(Pkmax−Pfmin)は表1〜3に示すとおりであった。ダイから吐出されるガットを即座に水浴にて冷却し、ストランドカッターによりペレット化した。
水酸基含有分岐状化合物をポリアミド樹脂および金属化合物とともにメインフィーダーから2軸押出機に供給したこと以外は、実施例5と同様にして、ポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。PfminとPkmaxとの差(Pkmax−Pfmin)は表2に示すとおりであった。
2軸押出機のスクリュー構成を、Ln1/Lが0.01であり、Ln2/Lが0.01となるよう変更した以外は実施例5と同様にして、ポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。PfminとPkmaxとの差(Pkmax−Pfmin)は表2に示すとおりであった。
Claims (7)
- (a)ポリアミド樹脂100重量部に対して、(b)水酸基含有分岐状化合物0.1〜10重量部ならびに(c)銅化合物およびカリウム化合物を含む金属化合物を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、前記(b)水酸基含有分岐状化合物が、分子量に対する1分子あたりの水酸基数の比(水酸基数/分子量)が0.017〜0.031個・mol/gであり、全炭素数に対する3級以上の炭素数および3級以上の窒素数の合計の比が0.1〜0.3であり、かつ原子吸光分光法で決定される組成物中の銅含有量が25〜200ppmであり、組成物中のカリウム含有量に対する銅含有量の比Cu/Kが0.21〜0.43であるポリアミド樹脂組成物。
- 前記(a)ポリアミド樹脂の融点が250〜330℃である請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
- 前記(a)ポリアミド樹脂100重量部に対して、(d)充填材1〜100重量部をさらに含有してなる請求項1〜2のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
- 少なくとも前記(a)ポリアミド樹脂、(b)水酸基含有分岐状化合物ならびに(c)銅化合物およびカリウム化合物を含む金属化合物を、スクリュー長さL、スクリュー直径Dに対してL/D>30である二軸押出機を使用して溶融混練するポリアミド樹脂組成物の製造方法であって、少なくとも(a)ポリアミド樹脂ならびに(c)銅化合物およびカリウム化合物を含む金属化合物を、スクリューセグメントの上流側の端部から二軸押出機に供給し、次いで(b)水酸基含有分岐状化合物をスクリュー長さの1/2より下流側から二軸押出機に供給して溶融混練する請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。
- 少なくとも前記(a)ポリアミド樹脂、(b)水酸基含有分岐状化合物ならびに(c)銅化合物およびカリウム化合物を含む金属化合物を、複数のニーディングゾーンおよび複数のフルフライトゾーンを有する二軸押出機を使用して溶融混練するポリアミド樹脂組成物の製造方法であって、複数ヶ所のニーディングゾーンの樹脂圧力のうち、最大となる樹脂圧力Pkmax(MPa)、複数ヶ所のフルフライトゾーンの樹脂圧力のうち、最小となる樹脂圧力Pfmin(MPa)を、
Pkmax≧Pfmin+0.3
とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形品。
- IEC60112に従って求められる比較トラッキング指数CTI値が厚さ3mmにおいて500V以上である請求項6記載の成形品。
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