JP2014055077A - 炭化珪素単結晶の製造装置およびそれを用いたSiC単結晶の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】より長時間の使用に耐えることができる高融点金属炭化物を用いたSiC単結晶製造装置を提供する。
【解決手段】原料ガス導入管7aや加熱容器8に関して、粉状高融点金属炭化物より形作ったもので構成する。これにより、SiC単結晶製造装置1を長時間のSiC単結晶の製造に使用しても、原料ガス導入管7aや加熱容器8にクラックや亀裂の発生を抑制でき、これらが破損することを防止することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】原料ガス導入管7aや加熱容器8に関して、粉状高融点金属炭化物より形作ったもので構成する。これにより、SiC単結晶製造装置1を長時間のSiC単結晶の製造に使用しても、原料ガス導入管7aや加熱容器8にクラックや亀裂の発生を抑制でき、これらが破損することを防止することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、炭化珪素(以下、SiCという)単結晶の製造装置および製造方法に関するものである。
従来、SiC単結晶製造装置に使用される黒鉛製の坩堝の内壁面などをTaC(炭化タンタル)やNbC(炭化ニオブ)などの高融点金属炭化物で被覆し、耐久性を向上することが行われている。例えば、特許文献1においては、SiCの原料ガスを導入するためのインジェクター部分を高融点金属炭化物で被覆し、耐久性の向上を図るようにしている。
しかしながら、従来の高融点金属炭化物では短時間での使用にしか耐えられず、長時間での使用においては破損してしまい、耐久性が十分ではないことが確認された。この現象について説明する。
従来は、高融点金属の表面を炭化することで、表面を高融点金属炭化物としたものを用いている。このような表面を高融点金属炭化物とした構造について、長時間SiC単結晶の製造に使用し、その部材の断面組織を詳細に観察した結果、図7に示すように、部材の厚さ方向の内部には空洞が発生し、部材表面には亀裂が発生していた。そして、使用時間が長時間になるに連れて、空洞、亀裂が増加・拡大し、高融点金属炭化物が破損に至るという現象が発生した。
本発明は上記点に鑑みて、より長時間の使用に耐えることができる高融点金属炭化物を用いたSiC単結晶製造装置およびそれを用いたSiC単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、従来構造の高融点金属炭化物について鋭意検討を行ったところ、従来構造が破損に至っていたのは、高融点金属の表面を炭化した高融点金属炭化物を用いていることが原因であることが判った。具体的には、Ta(タンタル)やNb(ニオブ)などの高融点金属を基材として炭化することで高融点金属炭化物を構成しているが、高融点金属炭化物となっているのは表層部だけであり、高融点金属の周囲に高融点金属炭化物が形成された組織構造となっている。このため、長時間使用すると、内部に残っている高融点金属の炭化が進行する。例えば、炭化の進行による劣化のメカニズムについて、高融点金属にTaを用いる場合を例に挙げて説明する。
(化1) 2Ta+C→Ta2C+C→2TaC
Taは、上記の化学式のように化学反応して高融点金属炭化物となる。このとき、Taと雰囲気との界面、Ta2Cと雰囲気の界面で化学反応が進行する。特に、SiC単結晶の製造においては、2000℃以上の高温雰囲気とされ、高融点金属への浸炭処理を行うときと同程度の高温となることから、上記化学反応が進行し易い。そして、この化学反応により、TaはTaCに相変化し、Taの結晶がTa2C、TaCに相変化するときに単位胞が膨張することになる。この単位胞の膨張に起因する内部応力により、結晶成長の使用中に高融点金属を基材とする坩堝部材に容易にクラックが発生し、ひいては亀裂の発生となり破損に至るのである。したがって、内部に炭化されていない高融点金属が残存していることが、長時間使用による破損に繋がると考えられる。
Taは、上記の化学式のように化学反応して高融点金属炭化物となる。このとき、Taと雰囲気との界面、Ta2Cと雰囲気の界面で化学反応が進行する。特に、SiC単結晶の製造においては、2000℃以上の高温雰囲気とされ、高融点金属への浸炭処理を行うときと同程度の高温となることから、上記化学反応が進行し易い。そして、この化学反応により、TaはTaCに相変化し、Taの結晶がTa2C、TaCに相変化するときに単位胞が膨張することになる。この単位胞の膨張に起因する内部応力により、結晶成長の使用中に高融点金属を基材とする坩堝部材に容易にクラックが発生し、ひいては亀裂の発生となり破損に至るのである。したがって、内部に炭化されていない高融点金属が残存していることが、長時間使用による破損に繋がると考えられる。
そこで、請求項1ないし9に記載の発明では、台座(9)よりも原料ガス(3)の流動経路上流側に配置された中空形状部材とされ、内側を通過する原料ガスの加熱を行う坩堝部材を構成する加熱容器(8)を有し、加熱容器のうち少なくとも内周側の一部を、粉状高融点金属炭化物を原料として成形した部材にて構成することを特徴としている。
このように、加熱容器を高融点金属炭化物によって構成している。具体的には、高融点金属で形作った加熱容器を用意したのち炭化するという手法ではなく、粉状高融点金属炭化物を原料として成形することにより加熱容器を製造している。粉状高融点金属炭化物は、各粒子が完全にまたは殆ど炭化しているものである。このため、加熱容器を構成する材料に炭化していない高融点金属が完全に、または殆ど残っていないようにできる。したがって、加熱容器を長時間のSiC単結晶の製造に使用しても、残った高融点金属の炭化の進行が起こらず、クラックや亀裂の発生を抑制でき、これらが破損することを防止することが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1を参照して説明する。図1に示すように、SiC単結晶製造装置1は、底部に備えられた流入口2を通じて図示しない原料ガス供給源からの原料ガス3を供給すると共に、上部の流出口4を通じて原料ガス3のうちの未反応ガスを排出する。そして、SiC単結晶製造装置1は、装置内に配置したSiC単結晶基板からなる種結晶5上にSiC単結晶を成長させることにより、SiC単結晶のインゴットを形成する。
本発明の第1実施形態について、図1を参照して説明する。図1に示すように、SiC単結晶製造装置1は、底部に備えられた流入口2を通じて図示しない原料ガス供給源からの原料ガス3を供給すると共に、上部の流出口4を通じて原料ガス3のうちの未反応ガスを排出する。そして、SiC単結晶製造装置1は、装置内に配置したSiC単結晶基板からなる種結晶5上にSiC単結晶を成長させることにより、SiC単結晶のインゴットを形成する。
SiC単結晶製造装置1には、真空容器6、第1断熱材7、加熱容器8、台座9、第1外周断熱材10、回転引上機構11、第2外周断熱材12および第1、第2加熱装置13、14が備えられている。
真空容器6は、石英ガラスなどで構成されている。真空容器6は、例えば、中空円筒状を為しており、キャリアガスや原料ガス3の導入導出が行え、かつ、SiC単結晶製造装置1の他の構成要素を収容すると共に、その収容している内部空間の圧力を真空引きすることにより減圧できる構造とされている。この真空容器6の底部に原料ガス3の流入口2が設けられ、上部(具体的には側壁の上方位置)に原料ガス3の流出口4が設けられている。
第1断熱材7は、円筒形状を為しており、真空容器6に対して同軸的に配置され、中空部により原料ガス導入管7aを構成している。第1断熱材7については、主に黒鉛などで構成してある。ただし、第1断熱材7のうち原料ガス導入管7aを構成している部分については、TaC、NbC、ZrC(炭化ジルコニウム)、VC(炭化バナジウム)、TiC(炭化チタン)などの高融点金属炭化物にて構成してあり、熱エッチングが抑制できるようにしてある。
加熱容器8は、坩堝部材を構成するもので、種結晶5の表面にSiC単結晶を成長させる反応室を構成する中空筒状部材を有した構成とされ、台座9よりも原料ガス3の流動経路上流側に配置されている。この加熱容器8により、流入口2から供給された原料ガス3を種結晶5に導くまでに、原料ガス3に含まれたパーティクルを排除しつつ、原料ガス3を分解している。この加熱容器8については、TaC、NbC、ZrC、VC、TiCなどの高融点金属炭化物にて構成してあり、熱エッチングが抑制できるようにしてある。
具体的には、加熱容器8は、図2Aおよび図2Bに示すように中空円筒状部材を有した構造とされている。加熱容器8の底部側の開口部が第1断熱材7の中空部と連通させられるガス導入口とされ、第1断熱材7の中空部を通過してきた原料ガス3がガス導入口を通じて加熱容器8内に導入されるようになっている。
台座9は、例えば円柱形状とされており、加熱容器8の中心軸と同軸的に配置され、例えば黒鉛や表面をTaC、NbC、ZrC、VC、TiCなどの高融点金属炭化物でコーティングした黒鉛などで構成されることで、熱エッチングが抑制できるようにしてある。この台座9に、同等寸法の径を有する種結晶5が貼り付けられ、種結晶5の表面にSiC単結晶を成長させる。
第1外周断熱材10は、加熱容器8や台座9の外周を囲みつつ、台座9側に導かれた原料ガス3の残りを流出口4側に導く。具体的には、種結晶5に供給された後の原料ガス3の残りが台座9と第1外周断熱材10との間の隙間を通過し、流出口4に導かれるようになっている。第1外周断熱材10も、例えば黒鉛や表面をTaC、NbC、ZrC、VC、TiCなどの高融点金属炭化物でコーティングした黒鉛などで構成されることで、熱エッチングが抑制できるようにしてある。
回転引上機構11は、支持シャフト11aの回転および引上げを行うものである。支持シャフト11aは、一端が台座9のうち種結晶5が貼り付けられる面と反対側の面に接続されており、他端が回転引上機構11の本体に接続されている。このような構造により、支持シャフト11aと共に台座9、種結晶5およびSiC単結晶の回転および引き上げが行え、SiC単結晶の成長面が所望の温度分布となるようにしつつ、SiC単結晶の成長に伴って、その成長表面の温度が常に成長に適した温度に調整できる。支持シャフト11aも、例えば黒鉛や表面をTaC、NbC、ZrC、VC、TiCなどの高融点金属炭化物でコーティングした黒鉛などで構成してあり、熱エッチングが抑制できるようにしてある。なお、支持シャフト11aは回転軸や引上軸となるものであれば良いため、パイプ状ではなく単なる棒状部材などであっても良い。
第2外周断熱材12は、真空容器6の側壁面に沿って配置され、中空円筒状を為している。この第2外周断熱材12と第1外周断熱材10は、加熱容器8の中心軸と同軸的に配置され、これらが同心円状に配置されている。この第2外周断熱材12により、ほぼ第1断熱材7や加熱容器8、台座9および第1外周断熱材10等が囲まれている。この第2外周断熱材12も、例えば黒鉛や表面をTaC、NbC、ZrC、VC、TiCなどの高融点金属炭化物でコーティングされた黒鉛などで構成してあり、熱エッチングが抑制できるようにしてある。
第1、第2加熱装置13、14は、例えば電源回路によって駆動される誘導電源からの電力供給を受けて加熱容器8を誘導加熱するための誘導加熱用コイルやヒータ等によって構成され、真空容器6の周囲を囲むように配置されている。これら第1、第2加熱装置13、14は、それぞれ独立して温度制御できるように構成されている。このため、より細やかな温度制御を行うことができる。第1加熱装置13は、加熱容器8の下部と対応した位置に配置されている。第2加熱装置14は、台座9と対応した位置に配置されている。このような配置とされているため、第1、第2加熱装置13、14を制御することにより、SiC単結晶の成長表面の温度分布をSiC単結晶の成長に適した温度に調整できる。
このような構造により、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1が構成されている。このように構成されたSiC単結晶製造装置1を用いて、まず、第1、第2加熱装置13、14を制御し、所望の温度分布を付ける。すなわち、種結晶5の表面において原料ガス3が再結晶化されることでSiC単結晶が成長しつつ、加熱容器8内において再結晶化レートよりも昇華レートの方が高くなる温度となるようにする。そして、真空容器6を所望圧力にしつつ、必要に応じてArガスなどの不活性ガスによるキャリアガスや水素などのエッチングガスを導入しながら原料ガス導入管7aを通じて原料ガス3を導入する。これにより、図1中の矢印で示したように、原料ガス3が流動し、種結晶5に供給されてSiC単結晶を成長させることができる。
このように構成されたSiC単結晶製造装置1では、第1断熱材7における原料ガス導入管7aや加熱容器8を粉状高融点金属炭化物によって構成している。具体的には、原料ガス導入管7aや加熱容器8については、高融点金属でこれら各部材を形作ったものを用意して炭化するという手法で製造するのではなく、粉状高融点金属炭化物を原料として成形することで製造している。粉状高融点金属炭化物は、各粒子が完全にまたは殆ど炭化しているものであり、例えば、平均粒径が1μm〜3μmの粉状高融点金属炭化物を用いることができる。このような粉状高融点金属炭化物としては、例えば、株式会社高純度化学研究所社製のものを用いることができる。また、粉状高融点金属炭化物を原料として原料ガス導入管7aや加熱容器8を成形するには、例えばSPS(スパークプラズマシンタリング)等により直流通電して発熱させて自己焼結させる方法を用いることができる。
加熱容器8が配置される場所は、特に高温になるし原料ガス3などが最も流動して触れる場所であり、長時間SiC単結晶の製造の使用に耐え得るものであることが必要となる。原料ガス導入管7aが配置される場所についても、加熱容器8に近い温度になるし、原料ガス3などが最も流動して触れる場所であるため、より高耐久の部材で構成するのが好ましい場所である。
これら原料ガス導入管7aや加熱容器8に関して、粉状高融点金属炭化物より形作ったもので構成するようにすれば、原料ガス導入管7aや加熱容器8を構成する材料に炭化していない高融点金属が完全にまたは殆ど残っていないようにできる。したがって、これらを長時間のSiC単結晶の製造に使用しても、残った高融点金属の炭化の進行が起こらず、クラックや亀裂の発生を抑制でき、これらが破損することを防止することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、原料ガス導入管7aや加熱容器8に関して、粉状高融点金属炭化物より形作ったもので構成するようにしている。これにより、SiC単結晶製造装置1を長時間のSiC単結晶の製造に使用しても、原料ガス導入管7aや加熱容器8にクラックや亀裂の発生を抑制でき、これらが破損することを防止することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して加熱容器8の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して加熱容器8の構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図3、図4Aおよび図4Bを参照して、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1について説明する。なお、図4A、図4Bは断面図ではないが、参考として部分的にハッチングを付してある。
これらの図に示すように、本実施形態では、加熱容器8を円筒状の外周側部材8aと内周側部材8bの2部材に分け、外周側部材8aを黒鉛で構成し、内周側部材8bを高融点金属炭化物で構成している。内周側部材8bについては、高融点金属で内周側部材8bを形作ったものを用意して炭化するという手法で製造するのではなく、粉状高融点金属炭化物、つまり各粒子が完全にまたは殆ど炭化したものを原料として成形することで製造している。
このように、加熱容器8の全体を高融点金属炭化物で構成するのではなく、原料ガス3に接触する内周側部材8bのみについて高融点金属炭化物で構成するようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態も、第2実施形態に対して加熱容器8における内周側部材8bの構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態も、第2実施形態に対して加熱容器8における内周側部材8bの構成を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5、図6Aおよび図6Bを参照して、本実施形態にかかるSiC単結晶製造装置1について説明する。なお、図6A、図6Bは断面図ではないが、参考として部分的にハッチングを付してある。
これらの図に示すように、本実施形態でも、加熱容器8を円筒状の外周側部材8aと内周側部材8bの2部材に分けている。ただし、内周側部材8bについては外周側部材8aよりも軸方向寸法を短くしてあり、外周側部材8aの一部のみを内周側部材8bで覆う構成としている。具体的には、外周側部材8aのうち2000℃を超える比較的高温(例えば2300℃)な領域となる第1加熱装置13と対応する位置に内周側部材8bを設置している。そして、外周側部材8aのうち比較的低温(例えば2000〜2100℃)な領域となる第2加熱装置14と対応する位置には内周側部材8bが設置されないようにしている。
このように、内周側部材8bを外周側部材8aの一部覆うように配置しても、第1、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、外周側部材8aのうちより高温となる部分を覆うように内周側部材8bを配置することで、内周側部材8bを一部にしか設置しなくても、外周側部材8aが熱エッチングされることを効果的に抑制することが可能となる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、原料ガス3などが流動して触れる場所、つまりSiC単結晶の製造の長時間使用においてクラックが入り易くなる原料ガス3の流動経路を構成する部材として、坩堝部材を構成する加熱容器8や原料ガス導入管7aを例に挙げた。そして、これらの部材を高融点金属炭化物で構成する場合について説明した。しかしながら、これらの部材は、原料ガス3の流動経路を構成する部材の一例を示したに過ぎない。すなわち、SiC単結晶製造装置1が他の構成のものである場合には、原料ガス3の流動経路を構成する部材が上記各実施形態の部材と異なってくる場合がある。その場合にも、原料ガス3の流動経路を構成する部材を粉状高融点金属炭化物で形作ることで、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記各実施形態では、原料ガス3などが流動して触れる場所、つまりSiC単結晶の製造の長時間使用においてクラックが入り易くなる原料ガス3の流動経路を構成する部材として、坩堝部材を構成する加熱容器8や原料ガス導入管7aを例に挙げた。そして、これらの部材を高融点金属炭化物で構成する場合について説明した。しかしながら、これらの部材は、原料ガス3の流動経路を構成する部材の一例を示したに過ぎない。すなわち、SiC単結晶製造装置1が他の構成のものである場合には、原料ガス3の流動経路を構成する部材が上記各実施形態の部材と異なってくる場合がある。その場合にも、原料ガス3の流動経路を構成する部材を粉状高融点金属炭化物で形作ることで、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記各実施形態では、高融点金属炭化物としてTaC、NbC、ZrC、VC、TiCなどを用いる場合について説明したが、少なくともいずれか1種類が用いられいれば良い。さらに、1種類を第1成分とし、第2成分として第1成分と異なる残りの高融点金属炭化物のいずれかが含まれたものであっても良い。
1 SiC単結晶製造装置
3 原料ガス
5 種結晶
6 真空容器
7a 原料ガス導入管
8 加熱容器
8a 外周側部材
8b 内周側部材
9 台座
13 第1加熱装置
14 第2加熱装置
3 原料ガス
5 種結晶
6 真空容器
7a 原料ガス導入管
8 加熱容器
8a 外周側部材
8b 内周側部材
9 台座
13 第1加熱装置
14 第2加熱装置
Claims (9)
- 台座(9)に対して炭化珪素単結晶基板にて構成された種結晶(5)を配置し、該種結晶の下方から炭化珪素の原料ガス(3)を供給することにより、前記種結晶の表面に炭化珪素単結晶を成長させる炭化珪素単結晶の製造装置において、
前記台座よりも前記原料ガスの流動経路上流側に配置された中空形状部材とされ、内側を通過する前記原料ガスの加熱を行う坩堝部材を構成する加熱容器(8)を有し、
前記加熱容器のうち少なくとも内周側の一部は、粉状高融点金属炭化物を原料として成形した部材にて構成されていることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。 - 前記加熱容器すべてが粉状高融点金属炭化物を原料として成形した部材にて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
- 前記加熱容器は、外周側部材(8a)と該外周側部材の内側に配置された内周側部材(8b)とを有し、前記外周側部材が黒鉛で構成され、前記内周側部材が粉状高融点金属炭化物を原料として成形した部材にて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
- 前記加熱装置は、前記加熱容器のうちの下部と対応した位置に配置される第1加熱装置(13)と、前記台座と対応する位置に配置された第2加熱装置(14)とを有し、
前記内周側部材は、前記外周側部材のうち前記第1加熱装置と対応する位置のみを覆っていることを特徴とする請求項3に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。 - 前記加熱容器内に前記原料ガスを導入する原料ガス導入管(7a)を有し、該原料ガス導入管も、粉状高融点金属炭化物を原料として成形した部材にて構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
- 前記粉状高融点金属炭化物は、TaC、NbC、ZrC、VC、TiCの少なくとも1種類にて構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
- 前記粉状高融点金属炭化物は、TaC、NbC、ZrC、VC、TiCの少なくとも1種類を第1成分とし、第2成分としてTaC、NbC、ZrC、VC、TiCのうち前記第1成分と異なるもののいずれかが含まれていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
- 前記粉状高融点金属炭化物は、平均粒径が1μm〜3μmであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
- 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の炭化珪素単結晶の製造装置を用いて、
前記台座に前記種結晶を配置しつつ、前記加熱装置にて前記加熱容器を加熱することで該加熱容器を通過する前記原料ガスを加熱分解して前記種結晶に供給し、前記炭化珪素単結晶を成長させることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
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