JP2014053158A - 集電体、双極型電極、双極型二次電池 - Google Patents

集電体、双極型電極、双極型二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2014053158A
JP2014053158A JP2012196560A JP2012196560A JP2014053158A JP 2014053158 A JP2014053158 A JP 2014053158A JP 2012196560 A JP2012196560 A JP 2012196560A JP 2012196560 A JP2012196560 A JP 2012196560A JP 2014053158 A JP2014053158 A JP 2014053158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current collector
layer
region
current
active material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012196560A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Tanaka
康行 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2012196560A priority Critical patent/JP2014053158A/ja
Publication of JP2014053158A publication Critical patent/JP2014053158A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

【課題】導電性樹脂を使用した集電体において、面方向の電流分布の偏りを緩和した集電体を提供する。
【解決手段】導電性樹脂層101と電流緩和層102を有して、電流緩和層102は、個別電極端子50同士を結ぶ線(基準線s)から垂直方向に複数の領域102a〜102dを設けて、基準線sから遠い領域ほど抵抗が低くなるようにした集電体11。
【選択図】図5

Description

本発明は、集電体、この集電体を用いた双極型電極、この双極型電極を用いた双極型二次電池に関する。
近年、環境保護のため二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用電池の開発が鋭意行われている。自動車用途の電池としては、双極型二次電池に注目が集まっている。
双極型二次電池は、一枚の集電体の片面に正極(正極活物質)が形成され、他方の面に負極(正極活物質)が形成された双極型電極を、電解質層を挟んで複数直列に配設した構造である。これにより正極、電解質および負極の積層構造からなる単電池層を積層した形の電池要素を有する。双極型二次電池は、集電体を介して縦方向(電極の積層方向)に電流が流れるため、電子の伝導パスを短くでき、高出力になる。これにより、電池電圧の高い電池が構成できる。
このような双極型二次電池において、軽量化を目的として、集電体に導電性樹脂を用いた技術がある(特許文献1)。
特開2006−190649号公報
しかしながら、導電性樹脂を用いた集電体(以下、樹脂集電体ともいう)は、集電体の面の広がり方向(面方向)の体積抵抗率が高く、金属集電体のように面方向に電流が流れにくい。このため、各電極を積層した方向には電流が流れやすいが、集電体の面方向にはほとんど電流が流れず、集電体面内の電流分布に偏りが生じやすい。
しかし、上述したように樹脂集電体を用いた場合、一つの単電池層を挟んだ集電体では面方向に電流が流れにくいため、単電池層ごとの電圧や容量検出が難しいといった問題があった。
そこで本発明の目的は、導電性樹脂を使用した集電体において、面方向の電流分布の偏りを緩和した集電体を提供することである。また、本発明の他の目的は、面方向の電流分布の偏りのない集電体を用いた双極型電極、および双極型二次電池を提供することである。
上記目的を達成するための本発明による集電体は、少なくとも一方の面に活物質が形成される集電体として、導電性樹脂を含む導電性樹脂層と、導電性樹脂層の一方の面に設けられ、導電性樹脂層より体積抵抗率の低い材料からなる電流緩和層と、電流緩和層の一端部に電気的に接続された個別電極端子とを有する。そして電流緩和層は、複数の集電体が積層されたときに、集電体平面において個別電極端子同士を結ぶ線を基準線とし、この基準線から垂直方向に遠い位置ほど抵抗が低いことを特徴とする。
また、本発明による双極型電極は、上記の集電体と、この集電体の第1の面に形成された正極活物質層と、集電体の第1の面の反対側の第2の面に形成された負極活物質層と、を有することを特徴とする。
また、本発明による双極型二次電池は、上記の双極型電極と電解質層とが積層されて、双極型電極の集電体によって挟まれた負極活物質層、電解質層、正極活物質層によって単電池層が形成されて、この単電池層が複数積層されてなる発電要素を有することを特徴とする。
本発明によれば、個別電極端子同士を結ぶ線から垂直方向に遠い位置ほど抵抗が低くなるようにした。このため、集電体面方向の電流が流れにくい領域にも電流が流れ、集電体の面方向全体に電流が均一に流れるようになり集電体の面内における電流分布の偏りをなくすことができる。
実施形態の双極型二次電池の全体構造を模式的に表した要部断面図である。 双極型二次電池の外観を示す斜視図である。 集電体と個別電極端子を説明するための概略斜視図である。 電流パスを説明するための説明図である。 双極型二次電池における発電要素の一部を示す断面図である。(a)は集電体の面に垂直な方向から見た平面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図、(c)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。 面方向の電流量のシミュレーションを説明するための説明図である。 本実施形態2の集電体を説明するための断面図である。 実施形態3の集電体を説明するための図で、(a)は集電体の面に垂直な方向から見た平面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図、(c)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。 本実施形態4の集電体を説明するための断面図である。
まず、好ましい実施形態である双極型リチウムイオン二次電池について説明するが、以下の実施形態のみには制限されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(実施形態1)
図1は実施形態1の双極型二次電池の全体構造を模式的に表した要部断面図である。図2は図1に示した双極型二次電池の外観を示す斜視図である。
この双極型二次電池10は、充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が、外装材であるラミネートフィルム29の内部に封止された構造を有する。
このような双極型二次電池10は、その形態から、積層型(扁平型)電池といわれている。また、ここでは、発電要素21の電解質としてリチウムイオンを使用したリチウムイオン二次電池を例に説明する。電解質による分類としては、リチウムイオン二次電池のほかに、たとえばナトリウムイオン二次電池、カリウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池、ニッケルカドミウム二次電池、ニッケル水素電池などがあり、本発明はこれらにも適用可能である。リチウムイオン二次電池は、セル(単電池層)の電圧が大きく、高エネルギー密度、高出力密度が達成でき、車両の駆動電源用や補助電源用として優れている。
図1に示すように、双極型二次電池10の発電要素21は、集電体11の一方の面(第1の面)に電気的に結合した正極活物質層13が形成され、集電体11の反対側の面(第2の面)に電気的に結合した負極活物質層15が形成された双極型電極23を複数有する。
各双極型電極23は、電解質層17を介して積層されて発電要素21を形成する。なお、電解質層17は、基材としてのセパレータの面方向中央部に電解質が保持されてなる構成を有する。この際、一の双極型電極23の正極活物質層13と前記一の双極型電極23に隣接する他の双極型電極23の負極活物質層15とが電解質層17を介して向き合うように、各双極型電極23および電解質層17が交互に積層されている。すなわち、一の双極型電極23の正極活物質層13と前記一の双極型電極23に隣接する他の双極型電極23の負極活物質層15との間に電解質層17が挟まれて配置されている。
隣接する正極活物質層13、電解質層17、および負極活物質層15は、一つの単電池層19を構成する。したがって、双極型二次電池10は、単電池層19が積層されてなる構成を有するともいえる。また、電解質層17からの電解液の漏れによる液絡を防止する目的で、単電池層19の外周部には絶縁部31(シール材)が配置されている。セパレータは、この絶縁部31の外側にはみ出す大きさとしていて、絶縁部31の部分で絶縁部31となるシール材と共に熱溶着(または接着)されている。
なお、発電要素21の最外層に位置する正極側の最外層集電体11aには、片面のみに正極活物質層13が形成されている。また、発電要素21の最外層に位置する負極側の最外層集電体11bには、片面のみに負極活物質層15が形成されている。ただし、正極側の最外層集電体11aの両面に正極活物質層13が形成されてもよい。同様に、負極側の最外層集電体11bの両面に負極活物質層15が形成されてもよい。
さらに、図1に示す双極型二次電池10では、正極側の最外層集電体11aに隣接するように正極集電板25が配置され、これが延長されて電池外装材であるラミネートフィルム29から導出され、そのまま正極タブとなっている。一方、負極側の最外層集電体11bに隣接するように負極集電板27が配置され、同様にこれが延長されて電池の外装であるラミネートフィルム29から導出されて、そのまま負極タブとなっている。
図1に示す双極型二次電池10においては、通常、各単電池層19の周囲に絶縁部31が設けられる。この絶縁部31は、電池内で隣り合う集電体11どうしが接触したり、発電要素21における単電池層19の端部の僅かな不揃いなどに起因する短絡が起こったりするのを防止する目的で設けられる。かような絶縁部31の設置により、長期間の信頼性および安全性が確保され、高品質の双極型二次電池10が提供されうる。
なお、単電池層19の積層回数は、所望する電圧に応じて調節する。また、双極型二次電池10では、電池の厚みを極力薄くしても十分な出力が確保できれば、単電池層19の積層回数を少なくしてもよい。双極型二次電池10でも、使用する際の外部からの衝撃、環境劣化を防止するために、発電要素21を電池外装材であるラミネートフィルム29に減圧封入し、正極集電板25および負極集電板27をラミネートフィルム29の外部に取り出した構造とするのがよい。
また、この双極型二次電池10は、各集電体11に個別電極端子50が設けられている。
図3は、集電体と個別電極端子を説明するための概略斜視図である。この図3は双極型二次電池10の内部における集電体11と個別電極端子50のみを抜き出して示している。
個別電極端子50は、全ての集電体11にそれぞれ1つずつ設けられている。個別電極端子50の設置位置は、集電体11が積層されたときに、集電体一つおきに集電体11の対角位置となるように設けられている。個別電極端子50は、それぞれの集電体11から出て互いに絶縁された状態で、たとえばフレキシブル配線51により一まとめにされている(図1参照)。そして、一まとめにされた個別電極端子50からのフレキシブル配線51は、ラミネートフィルム29の外に引き出されている(図2参照)。
この個別電極端子50は様々な用途に用いられる。たとえば、単電池単位の電圧測定である。電圧測定は、たとえば一つの集電体11に接続された個別電極端子L1(図3中の個別電極端子50(L1)。以下同様)と、個別電極端子L2との間の電圧を測定する。これによりこれらの間に挟まれた一つの単電池層における電圧を測定することができる。この場合、個別電極端子L1は正極側端子となり、L2は負極側端子となる。また、たとえば個別電極端子L2と、個別電極端子L3との間の電圧を測定する。これによりこれらの間に挟まれた一つの単電池層における電圧を測定することができる。この場合、個別電極端子L2は正極側端子となり、L3は負極側端子となる。このように、電圧測定対象とする単電池層の違いによって、同じ個別電極端子50が、電圧測定対象の単電池層から見て正極側にも負極側にもなる。このため、個別電極端子50自身に正極、負極の区別はない。
また、個別電極端子50は、たとえば、単電池ごとに放電するための放電端子として使用できる。個別電極端子50を放電端子と使用する場合も、上記の電圧測定と同様であり、接続する単電池層に応じて正極側放電端子となったり、負極側放電端子となったりする。放電端子としての利用は、たとえば、電圧測定により、基準電圧よりも高い単電池を個別に放電する際に使用する。このような放電をバランス放電と称する。
個別電極端子50は、その他にも個別の単電池の電極として利用可能である。
図4は、電流パスを説明するための説明図である。
図4(a)は、一つの他電池層を挟む集電体11を示している。そしてこの(a)図では、個別電極端子50を対角位置となるように接続した場合である。電流パスPは集電体11の面において対角方向に形成される。図4(b)は、比較のために、個別電極端子50を、各集電体11の同じ1辺に接続した場合を示している。個別電極端子50をこのように配置すると、個別電極端子50の接続位置に最も近い位置を流れる電流パスPが形成され、(a)の場合より、電流パスが短くなる。したがって、個別電極端子50の接続位置は、積層した集電体11において電流パスができるだけ長くなる位置とすることが好ましい。このため、一つの単電池層をみたときに、個別電極端子50の配置は、一方の集電体11の第1の辺と、単電池層を挟む他方の集電体11の第2の辺に位置するように、集電体11が積層されていることが好ましい。ここで、第1辺と第2辺は互いに向かい合う辺である。そして電流パスが最も長くなるのが、(a)図の対角位置である。なお、このような対角位置に限らす対向する辺の中央に接続してもよい(具体例は後述する)。
次に、集電体11について説明する。
図5は、集電体11の構造を説明するための説明図で、図5(a)は集電体11の面に垂直な方向から見た平面図、図5(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図、図5(c)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。なお、図5(b)および(c)の断面図は、双極型二次電池10における発電要素21の単電池層1つ分を示したものである。また、(a)図において符号13(15)は、活物質層(正極活物質層13または負極活物質層15)の塗布部分を示している(図において正極活物質層13と負極活物質層15は同じ大きさで示したが、実際に双極型二次電池を製作する際には異なる大きさであってもよい)。
図示するように、本実施形態の集電体11は、基材となる導電性樹脂層101と、この導電性樹脂層101の一方の面に電流緩和層102を設けたものである。そして、この集電体11の電流緩和層102部分に個別電極端子50が接続されている。集電体11の一方の面に正極活物質層13、他方の面に負極活物質層15が形成されている。集電体11、正極活物質層13、負極活物質層15、および個別電極端子50によって双極型電極5が構成されている。
導電性樹脂層101は、均一で一定の厚さを有する。したがって、従来からある樹脂集電体をそのまま用いることができる。導電性樹脂層101の厚さ、材料などについては後述する。
電流緩和層102は、材料として導電性樹脂よりも体積抵抗率が低く、集電体11の面積とした場合に、面方向に流れる電流量が導電性樹脂よりも大きくなるものを用いる。具体的な材料については後述する。そして電流緩和層102は、個別電極端子の取り付け位置に対応して、導電性樹脂層面上の位置により厚さが異なる。
ここでは、図示するように、個別電極端子50を集電体11が積層されたときに、対角位置となるように設けている(図5(a))。
電流緩和層102の厚さについて説明する。まず、一方の個別電極端子取り付け幅中心から他方の個別電極端子取り付け幅中心までを結ぶ直線を基準線sとする(図5(a)参照)。
そして、基準線sから平行に最も遠い位置から基準線sへ垂線s1を引いたときに、この垂線方向に複数の領域に分割し、基準線sから遠い領域ほど厚さが厚くなるようにしている。一方、各基準線sと平行な方向においてはそれぞれの領域内で同じ厚さである。したがって、各領域は、基準線sから垂直な方向において分割されているものとなる。なお、各領域の垂線方向の幅は、特に限定されないが、幅の上限はあまり広いと電流緩和層102としての作用が見込めなくなるので、個別電極端子取り付け幅の4倍程度とすることが好ましい。幅の下限は、制限されない。図においては、各領域ごとに段階的厚さが変化しているように描いているが、幅を非常に狭くして(たとえば、各領域の幅が最も薄い領域の厚さ程度)、なだらかに厚さが変化するようにしてもよい。
導電性樹脂は、その材料の構成によってさまざまなものがある。導電性樹脂は、集電体11のようなシート状の形成物とした場合、面方向の体積抵抗率が1〜10Ω・cm程度と高い値である。このため樹脂集電体は、体積抵抗率が5×10−5Ω・cm程度である金属と比べると、面内方向に電流が流れにくい。一方、厚さ方向(積層方向)は、双極型二次電池用の集電体11として、電子伝導性が十分に確保できれいればよく、特に制限はないが、厚さ方向の抵抗値としてたとえば、1014Ω以下、好ましくは100Ω以下である。集電体11の厚さが、0.1〜150μm程度であることから、体積抵抗率が多少高い導電性樹脂であっても、厚さ方向の抵抗としては用いることができる範囲となる。
このように、導電性樹脂のみで集電体11を形成すると、面内での電流の流れがよくない。このため各集電体11に個別電極端子を設けて、そこから単電池ごとに放電や電圧検出を行うと、電流の流れやすい部分を流れた電流のみが放電されたり、その部分の電圧のみが測定されたりしてしまい、単電池層全体の放電や電圧測定ができていないおそれがあるのである。
電流緩和層102は、このような集電体11に設けた個別電極端子50による放電や電圧検出に際して、面方向の電流の流れを均一化して、単電池層全体での放電や電圧検出をできるようにするために設けたのである。
これについて、樹脂集電体の面方向の電流の流れをよくするためには、金属のような低抵抗率の材料を樹脂集電体表面の面方向全体に電流が均一に流れる程度の厚さで設けることが考えられる。この場合、面方向に均一な方向に電流を流すためには、金属の厚みをそれに適した十分な厚さとしなければならない。しかし、そうすると集電体11の質量が増して、電池全体の軽量化を図るために樹脂集電体を用いた意味がなくなる。
そこで、本実施形態の電流緩和層102は、電流緩和層102自体がその厚さによって均一な電流を流すために設けたものではなく、電流緩和層102自体の厚さは重量の増加が極力少なくなるように薄くした。そして、そのような薄さの中で、面方向に厚さを変化させることで個別電極端子に流れる電流を集電体11全体から均等になるようにしたのである。
ここでは、図5に示したように、厚さの異なる4つの領域を設けた。
第1領域102aは、個別電極端子同士を結ぶ線(基準線s)を含む領域である。この第1領域102aでは、電流緩和層102の材料の厚さがもっとも薄い領域である。このためこの領域の抵抗は、他の領域よりも高くなる。つまり、電流の流れを他の領域と比較して流れにくくしているのである。なお、電流を流れにくくしている、というのは、他の領域と比較しての意味であり、発電要素21としての積層方向における電流の流れがこの第1領域部分で悪くなるということではない。
第2領域102bは、第1領域102aの外側に隣接した両側の領域である。ここで外側とは基準線sに垂直な方向で基準線sから遠い方をいう(以下同様)。この第2領域102bは、電流緩和層102の材料の厚さを第1領域102aの厚さより厚くしている。これにより第2領域102bの抵抗は、第1領域102aより高い。したがって、第2領域102bは第1領域102aよりも電流が流れやすい。
第3領域102cは、第2領域102bの外側に隣接した両側の領域である。第3領域102cは、電流緩和層102の材料の厚さを第2領域102bの厚さより厚くしている。これにより第3領域102cの抵抗は、第2領域102bより高い。このため第3領域102cは第2領域102bよりも電流が流れやすい。
第4領域102dは、第3領域102cの外側に隣接した両側の領域である。第4領域102dは、電流緩和層102の材料の厚さを第3領域102cの厚さより厚くしている。これにより第4領域102dの抵抗は、第3領域102cより高い。このため第4領域102dは第3領域102cよりも電流が流れやすい。図においては、この第4領域102dの厚さが最も厚く、抵抗が低くなっている。
このように、基準線sから遠くなる位置の電流緩和層102の厚さを段階的に厚くすることで、基準線sから遠くなる領域ほど抵抗が低くなっているのである。そしてこれにより、第1領域102a、第2領域102b、第3領域102cおよび第4領域102dから個別電極端子50に到達する電流量を、ほぼ等しくすることができる。
個別電極端子50は、第1領域102aと電気的に接続されている。
電流緩和層102に用いる材料としては、導電性樹脂層101よりも体積抵抗率の低い材料を用いる。たとえば、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、モリブデン、銅、金などの金属材料が挙げられる。これらのほか、ニッケルとアルミニウムとの合金、銅とアルミニウムとの合金、ニッケル−リンなど導電性のよいさまざまな合金などであってもよい。また、導電性のある金属酸化物や金属窒化物、たとえば酸化銅、ITO、窒化チタンなどでもよい。なかでも、コストや製造が容易なことからアルミニウム、銅、ニッケル、チタン、これらの合金や酸化物、窒化物が好ましい。
各領域の厚さは、電流緩和層102に用いる材料によって異なる。また、領域分けの数は、図示したような3領域に限定されるものはなく、集電体11の面積に応じて適宜変更すればよい。たとえば面積が広くなれば領域分けの数を増やせばよい。そして、それら領域の数に応じて段階的に厚さを違えることになる。
ここで電流緩和層102に用いる材料のいくつかについて、基準線sを含む領域の各金属の好ましい厚さ(さらに好ましい厚さ)と、それらの体積抵抗率と、好ましい厚さの範囲を表1に示す。
Figure 2014053158
ここで基準線sを含む領域の各金属の好ましい厚さ(さらに好ましい厚さ)が各領域ごとに厚さを増加させる際の基準厚さとなる。
次に、これらの例について、厚さを違えた各領域の、前記基準厚さに対する相対的な厚さの例を表2に示す。ここでは、基準線sを含む領域を第1領域、基準線sから最も遠い領域を第n領域とする。なお、各領域は、基準線sを線対象としてその両側に設けている。
Figure 2014053158
表2に示すとおり、電流緩和層102として用いる材料を同じにして厚さを違えた場合には、各領域ごとに同じ割合で厚さを違えてゆけばよい。
表1および表2から、電流緩和層102の各領域のおける厚さは、最も薄い第1領域を基準とした場合、最も厚い領域で、約15%程度厚くすることが好ましいことになる。また、厚さとしては、0.001μm〜1μm程度とすることが好ましい。これは、あまり厚いと、すでに説明したように、二次電池全体としての質量増加につながるため、この程度の厚さとすることで、質量の増加を極力少なくして、なおかつ電流緩和効果をもたらすためである。
次に、面方向の電流量のシミュレーションについて説明する。図6は、面方向の電流量のシミュレーションを説明するための説明図である。
このシミュレーションは、図6に示すように、10×10のメッシュに区切られ、各節点間に同じ抵抗値の抵抗が存在した導電面を仮定した。導電面は、節点の番地をよこA〜J、たて0〜9とする。
そしてこの導電面の節点A0とJ9に電極端子を設けて電流を取り出した場合に、各節点に流れる電流量を計算した。
計算の結果、代表的な節点の電流値が下記のとおりであった。図6の電極端子を設けた部分の節点A0とJ9で1.6mAであった(これがこの導電面での最大電流値である)。電極端子を設けた節点A0とJ9を結ぶ線(基準線)上の中央近傍の節点E4およびF5で、0.24mAであった。基準線に垂直な方向で基準線から2番の節点D6およびG3で、0.21mAであった。基準線に垂直な方向で基準線から3番の節点C7およびH2で0.17mAであった。基準線に垂直な方向で基準線から4番の節点B8およびI1で0.11mAであった。基準線から最も遠い節点A9およびJ0で0.06mAであった。
この計算の結果から、電極端子を設けた節点A0とJ9を結ぶ線(基準線)から遠ざかるほど電流が流れにくいことがわかる。そして、総電流(各節点の電流の合計)のうちの約80%が、この導電面の面積の約60%の部分に流れていることがわかった。すなわち、この導電面の面積の約40%の部分(総電流の約20%相当する)は、利用できていないことになる。
この結果は、集電体11において面方向の抵抗が、どこでも等しい場合には、未利用部分が約40%出てきてしまうことを意味している。したがって、この結果から電流を流した方向である節点A0からJ9の方向を基準線として、相対的にこの基準線に近い部分の抵抗を上げて、基準線から遠い位置の抵抗を下げれば、面全体としては流れる電流がほぼ均等になることがわかる。
本実施形態は、この結果に基づき、集電体11(導電面)において、個別電極端子50(電極端子)を設けた位置(節点A0とJ9)を結ぶ線から垂直方向に遠ざかるほど、抵抗を低くすることで集電体11(導電面)全体の電流をほぼ均等となるようにしたのである。これにより、集電体11全体として利用できる面積が多くなる。すなわち、個別電極端子50を集電体11の一端部に設けても、集電体11全体から電流を取り出す(放電させる)ことができるである。
次に、本実施形態1の集電体の製造方法を説明する。
まず、集電体11の基材となる導電性樹脂層101を用意する。この導電性樹脂層101は従来からある樹脂集電体を用いればよい。
続いて、導電性樹脂層101の片面に電流緩和層102を各領域ごとに厚さを変えて形成する。これには、たとえば、スパッタ、メッキ、CVD(MOCVD)、インクジェット印刷、スクリーン印刷などが利用できる。
具体例として、スパッタを用いて金属材料により厚さを違えて形成する場合について説明する。
まず、用意した基材となる導電性樹脂層101の片面全面に、スパッタにより、第1領域の厚さで、電流緩和層102となる材料を成膜する。
続いて、第1領域をマスクして第2領域の厚さとなるように、電流緩和層102となる材料を全面にスパッタで成膜する。これにより、マスクで隠れている第1領域以外の部分に成膜されて、その部分の電流緩和層102が厚くなる。この第2領域でスパッタにより成膜する厚さは第1領域の厚さに加算して第2領域の厚さとなるように調整することになる。
続いて、第1および第2領域をマスクして第3領域の厚さとなるようにスパッタにより成膜する。この時のスパッタによる成膜厚さも第3領域の厚さとなるように調整する。以後、同様に、成膜した領域をマスクしつつ、最も厚い領域の成膜を終えるまでスパッタによる成膜を行うことになる。
また他の具体例として、スクリーン印刷の場合を説明する。スクリーン印刷では、インクとして、電流緩和層102となる材料を分散または混同したスラリーを印刷塗布することになる、まず、用意した基材となる導電性樹脂層101の片面全面に、第1領域の厚さで電流緩和層102となる材料を印刷する。この時スクリーンはなくてもよい。
続いて、第1領域を隠し、その他の領域にインクが塗布されるスクリーンを使用して、第1領域以外の部分にインクを印刷塗布する。これにより、第1領域外の部分の電流緩和層102が厚くなる。厚さの調整は、印刷塗布を繰り返すことにより行うか、または、一回の印刷における塗布厚さを変更して行う。以後、印刷塗布が終了した領域を隠すクリーンを用いて、順次各領域の厚さが増すように印刷塗布を行うことになる。
インクジェット印刷場合を説明する。インクジェット印刷では、第1領域から順に印刷を行って、第2領域、第3領域、…と厚さが増えてゆく領域については、同じ個所を繰り返し印刷することで各領域の厚さを増してゆくことになる。このインクジェット印刷を用いた場合、各領域の幅を非常に小さくすることができる。たとえば、最も薄い第1領域の厚さと同じ幅で各領域を形成することも可能である。
メッキにおいては、一般的にメッキ時の端子に近いところが、遠いところと比較して、厚くすることができる。このためメッキ時の端子の配置を最も厚くしたいところ(本実施形態では集電体の外周)に配置してメッキを実施する。これにより、集電体の外周が最も厚く、内側ほど薄く金属材料を形成することができる。
その他の手法でも、基本的には同様であり、マスクやスクリーンを用いて、薄い領域から順に各領域の成膜を行ってゆくことで、薄い領域から順に厚い領域まで形成することになる。
このようにして導電性樹脂層101と電流緩和層102からなる集電体11ができあがるので、その後は公知の双極型二次電池の製造方法に従って双極型二次電池を製造する。ここでは概要のみを説明する。
集電体11の一方の面に正極活物質層、他方の面に負極活物質層を形成する。そして、電流緩和層102が形成されている側に形成した活物質(正極活物質または負極活物質)の周辺を剥離する。剥離部分から電流緩和層102に直接接する個別電極端子50を接続する。個別電極端子50の接続は、ハンダ、導電性接着剤、超音波接合などが利用できる。これにより個別電極端子付き双極型電極23ができあがる。
この個別電極端子付き双極型電極23は、本実施形態1のように、個別電極端子50の位置が、単電池層を挟む集電体11の対角位置となるようにする場合でも、1種類の個別電極端子付き双極型電極23を製造すればよい。なぜなら、集電体11の一つの角部分に個別電極端子50が接続された個別電極端子付き双極型電極を用意すれば、あとは、この個別電極端子付き双極型電極の向きを互い違いにして積層することで、個別電極端子50が対角位置にくるようになるからである。
その後、セパレータを介在させて、個別電極端子付き双極型電極23を積層し、一部を開口した袋状のラミネートシートのなかに入れて、内部に電解質を注入後、封止することで、双極型二次電池が完成する。
なお、ここで説明した製造方法は電流緩和層の製造も含めて、あくまでも一例であり、そのほかにもさまざまな製造方法により製造してもなんら差し支えはない。
本実施形態1によれば以下の効果を奏する。
集電体に個別電極端子を配置し、個別電極端子同士を結ぶ線を基準線として、基準線から垂直方向に複数の領域を設け、基準線から遠い領域ほど抵抗が低くなるようにした。このため、集電体面方向の電流が流れにくい領域にも電流が流れ、集電体の面内における電流分布の偏りをなくすことができる。したがって、単電池層ごとのバランス放電においては単電池層からの放電時間を短くすることができる。また、単電池層ごとの電圧検出において、集電体の全面における正確な電圧を測定することができる。
また、各領域はそれぞれの領域に形成する電流緩和層の材料の厚さを変えて、抵抗値を違えることとしたので、同じ材料を用いて容易に抵抗値を違えた複数の領域を形成することができる。しかも厚さの調整によって各領域ごとの抵抗値を細かく調整することが可能である。
また、集電体の一方の面に正極活物質層、他方の面に負極活物質層を形成して、さらに角部に個別電極端子を設けて双極型電極とした。このため、同じ構成の双極型電極を製造すれば、あとは、この双極型電極を、向き変えて積層するだけで、集電体が積層されたときに対角方向に個別電極端子を配置した発電要素を容易に組み上げることができる。
また、集電体が積層された発電要素(双極型二次電池)において、集電体の対角方向に個別電極端子を配置したことで、電流パスが最も長くなり電流緩和層の効果とあいまって、集電体の面内の隅々から電流を流すことができる。
(実施形態2)
実施形態2は、電流緩和層102として、領域ごとに体積抵抗率の異なる材料を用いることで各領域の抵抗を変えたものである。
したがって、領域の設定は実施形態1と同じである。一方、電流緩和層102の厚さは、領域ごとに異なることなく、全ての領域で同じである。それ以外の構成は、上述した実施形態1と同様であるので説明は省略する。
図7は、本実施形態2の集電体を説明するための断面図である。この図7は前述した図5(a)中のA−A線に沿う断面に相当する。
本実施形態2では、各領域ごとに電流緩和層102となる材料を変えている。このため図示するように、各領域の厚さは同じでよい。このように電流緩和層102となる材料を変える場合、基準線を含む第1領域から順に遠ざかる領域ほど、体積抵抗率の低い材料、すなわち抵抗が高くなる材料を用いる。
用いる材料としては、たとえば、表1に示した材料を用いれば、第1領域から第n領域まで順に、Cu(第1領域102a)、NiP(第2領域102b)、Ti(第3領域102c)、TiN(第4領域102d)、Cuo(図示しないがさらに遠い領域に使用できる)となるようにすればよい。もちろんこのほかにもさまざまな材料を用いてもよい。
なお、材料を変えるだけでは、各領域として所望の抵抗が得られない場合には、実施形態1のように、各領域の厚さを違える形態を合わせて実施してもよい。すなわち各領域は、体積抵抗率の異なる材料で、かつ、各領域の厚さが違うことになる。その場合、必ずしも第1領域から遠ざかるにつれて段階的に厚くなるとは限らず、あくまでも基準線から遠くなる領域ほど抵抗が低くなるようにすればよい。
本実施形態2によれば、実施形態1の効果に加えて、さらに以下の効果を奏する。
本実施形態2の集電体は、各領域を体積抵抗率の異なる材料としたので、電流緩和層の表面の平坦性をよくすることができる。このため電流緩和層側に形成する活物質が塗布しやすく、厚さを均等にすることができる。
(実施形態3)
実施形態3は、個別電極端子50の取り付け位置を集電体11の1辺の中央部分としたものである。
図8は、本実施形態7の集電体11を説明するための図で、図8(a)は集電体11の面に垂直な方向から見た平面図、図8(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図、図8(c)は(a)中のB−B線に沿う断面図である。なお、図8(b)および(c)の断面図は、双極型二次電池10における発電要素21の一つの単電池層を示したものである。
このように個別電極端子50の取り付け位置を集電体11の1辺の中央部分とした場合、集電体11を積層した状態で、単電池層を挟んだ集電体11における個別電極端子50の位置は、対向する辺同士となる。
このようにした場合、実施形態1よりも、若干、電流パスは短くなるものの、集電体11の長さ方向には電流パスが形成できる。
本実施形態3では、個別電極端子50の中央位置結ぶ線を基準線sとして、基準線を含む領域を第1領域とする。基準線に垂直に第1領域102aから遠ざかる方向に、第2領域102b、第3領域102c、第4領域102dとする。これは、すでに説明した実施形態1と同様である。そして、各領域は、電流緩和層102として同じ材料を用いる場合は、図示するように、第1領域から順に遠い領域ほど厚さを厚くする。また、図示しないが、実施形態2と同じように各領域の材料を違えるようにして抵抗を変えてもよい。
本実施形態3によれば、実施形態1における電流緩和層としての効果に加えて、さらに以下の効果を奏する。
本実施形態3は、個別電極端子50の位置を集電体11の1辺の中央に設けた。このようにすることで、各領域の大きさを同じにすることができる。したがって、集電体が積層された発電要素(双極型二次電池)において、領域単位で流れる電流量が同じになり、集電体全体としての電流の流れもいっそう偏りのないものとすることができる。
(実施形態4)
本実施形態4は、複数の領域のそれぞれにおいて、領域内で厚さの異なる溝を設けたものである。
図9は、実施形態4の集電体を説明するための図で、一つの集電体の断面であり、図5(a)中のA−A線に沿う断面に相当する。
図示するように、本実施形態4は、実施形態1〜3と同様に、基準線から遠ざかる方向に複数の領域を設定している。そして各領域において、その領域内の一部に厚さの薄い部分を設けている。この厚さの薄い部分を抵抗溝と称する。抵抗溝は、基準線から垂直方向に最も遠い位置の領域を除いて、各領域に少なくとも1本形成する。形成方向は基準線と平行な方向である。
そして、この抵抗溝部分の厚さ(樹脂層表面から抵抗溝底までの厚さ)は、各領域ごとに、基準線を含む第1領域から遠くなるごとに各領域の基準線に対する垂線方向の抵抗が高くなるように設定する。たとえば、この抵抗溝部分の厚さを実施形態1の各領域の厚さと同様とする。すなわち、第1領域の抵抗溝103a部分の厚さを実施形態1の第1領域102aと同じにする。同様に、第2領域の抵抗溝103b部分の厚さを実施形態1の第2領域102bと同じにする。第3領域の抵抗溝103c部分の厚さを実施形態1の第3領域102cと同じにする。そして第4領域は、最も抵抗が低い領域であるので、この第4領域に抵抗溝は不要である。ただし、電流緩和層102として集電体11全体の抵抗を調整するために抵抗溝を設けてもよい。
このように、各領域に抵抗溝を設けることでも、電流緩和層102として機能させることができる。
本実施形態4によれば、実施形態1における効果に加えて、さらに以下の効果を奏する。
本実施形態4は、抵抗溝を形成して各領域の抵抗を調整することとしたので、それぞれの領域内では抵抗が低いため領域内での基準線と平行な方向へは電流が流れやすくして、基準線方向に流れる電流量のみ制御することができる。
(その他材料)
以下、各実施形態に共通する主要な部材の構成および材料などについて説明する。
(集電体)
集電体11は、すでに説明した取り、導電性樹脂からなる導電性樹脂層101と電流緩和層102からなる。このうち電流緩和層102については、実施形態1においてすでに説明したとおりである。
導電性樹脂層101は、導電性を有する樹脂材料からなる。樹脂層が導電性を有するには、具体的な形態として、(1)樹脂を構成する高分子材料が導電性高分子である形態、(2)樹脂層に導電性フィラー(導電材)を含む形態が挙げられる。
上記(1)の形態において導電性高分子は、導電性を有し、電荷移動媒体として用いられるイオンに関して伝導性を有さない材料から選択される。これらの導電性高分子は、共役したポリエン系がエネルギー帯を形成し伝導性を示すと考えられている。代表的な例としては電解コンデンサなどで実用化が進んでいるポリエン系導電性高分子を用いることができる。具体的には、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアクリロニトリル、ポリオキサジアゾール、またはこれらの混合物などが好ましい。電子伝導性および電池内で安定に使用できるという観点から、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、がより好ましい。
上記(2)の形態に用いられる導電性フィラー(導電材)は、導電性を有する材料から選択される。好ましくは、導電性を有する樹脂層内のイオン透過を抑制する観点から、電荷移動媒体として用いられるイオンに関して伝導性を有さない材料を用いるのが望ましい。
具体的には、アルミニウム材、ステンレス(SUS)材、グラファイトやカーボンブラックなどのカーボン材、銀材、金材、銅材、チタン材などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらの導電性フィラーは1種単独で用いられてもよいし、2種以上併用してもよい。また、これらの合金材が用いられてもよい。好ましくは銀材、金材、アルミニウム材、ステンレス材、カーボン材、さらに好ましくはカーボン材である。またこれらの導電性フィラー(導電材)は、粒子系セラミック材料や樹脂材料の周りに導電性材料(上記導電材)をメッキなどでコーティングしたものでもよい。
また、導電性フィラー(導電材)の形状(形態)は、粒子形態で用いればよいが、粒子形態に限られず、カーボンナノチューブなど、いわゆるフィラー系導電性樹脂組成物として実用化されている粒子形態以外の形態であってもよい。
カーボン粒子としては、カーボンブラックやグラファイトなどが挙げられる。カーボンブラックやグラファイトなどのカーボン粒子は電位窓が非常に広く、正極電位および負極電位の双方に対して幅広い範囲で安定であり、さらに導電性に優れている。また、カーボン粒子は非常に軽量なため、質量の増加が最小限になる。さらに、カーボン粒子は、電極の導電助剤として用いられることが多いため、これらの導電助剤と接触しても、同材料であるがゆえに接触抵抗が非常に低くなる。なお、カーボン粒子を導電性粒子として用いる場合には、カーボンの表面に疎水性処理を施すことにより電解質のなじみ性を下げ、集電体11の空孔に電解質が染み込みにくい状況を作ることも可能である。
導電性フィラーの平均粒子径は、特に限定されるものではないが、0.01〜10μm程度であることが望ましい。なお、本明細書中において、「粒子径」とは、導電性フィラーの輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離Lを意味する。「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。後述する活物質粒子などの粒子径や平均粒子径も同様に定義することができる。
また、導電性樹脂層101として、導電性フィラーを含む形態の場合、導電性フィラーを結着させる導電性のない高分子材料を含んでいてもよい。樹脂層の構成材料として高分子材料を用いることで、導電性フィラーの結着性を高め、電池の信頼性を高めることができる。高分子材料は、印加される正極電位および負極電位に耐えうる材料から選択される。
高分子材料の例としては、好ましくは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、またはこれらの混合物が挙げられる。これらの材料は電位窓が非常に広く正極電位、負極電位のいずれに対しても安定である。また軽量であるため、電池の高出力密度化が可能となる。
樹脂層における、導電性フィラーの比率は、特に限定されないが、好ましくは、高分子材料および導電性フィラーの合計に対して、1〜30質量%の導電性フィラーが存在する。十分な量の導電性フィラーを存在させることにより、樹脂層における導電性を十分に確保できる。
上記樹脂層には、導電性フィラーおよび樹脂の他、他の添加剤を含んでいてもよいが、好ましくは、導電性フィラーおよび樹脂からなる。
樹脂層は、従来公知の手法により製造できる。たとえば、スプレー法またはコーティング法を用いることにより製造可能である。具体的には、高分子材料を含むスラリーを調製し、これを塗布し硬化させる手法が挙げられる。スラリーの調製に用いられる高分子材料の具体的な形態については上述したとおりであるため、ここでは説明を省略する。前記スラリーに含まれる他の成分としては、導電性フィラーが挙げられる。導電性粒子の具体例については上述のとおりであるために、ここでは説明を省略する。あるいは、高分子材料および導電性粒子、その他の添加剤を従来公知の混合方法にて混合し、得られた混合物をフィルム状に成形することで得られる。また、たとえば、特開2006−190649号公報に記載の方法のように、インクジェット方式により樹脂層を作製してもよい。
集電体11の厚さは、特に限定されるものではないが、電池の出力密度を高める上では、薄いほど好ましい。双極型電池においては、正極および負極の間に存在する樹脂集電体は、積層方向に水平な方向の電気抵抗が高くてもよいため、集電体11の厚さを薄くすることが可能である。具体的には、集電体11の厚さは、0.1〜150μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましい。
(活物質層:正極(正極活物質層13)および負極(負極活物質層15))
活物質層13または15は、活物質を含み、必要に応じてその他の添加剤をさらに含む。
正極活物質層13は、正極活物質を含む。正極活物質としては、たとえば、LiMn、LiCoO、LiNiO、Li(Ni−Co−Mn)Oおよびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等のリチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物などが挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物が、正極活物質として用いられる。なお、上記以外の正極活物質が用いられてもよいことは勿論である。
負極活物質層15は、負極活物質を含む。負極活物質としては、たとえば、グラファイト、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、リチウム−遷移金属複合酸化物(たとえば、LiTi12)、金属材料、リチウム合金系負極材料などが挙げられる。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、炭素材料またはリチウム−遷移金属複合酸化物が、負極活物質として用いられる。なお、上記以外の負極活物質が用いられてもよいことは勿論である。
各活物質層13、15に含まれるそれぞれの活物質の平均粒子径は特に制限されないが、高出力化の観点からは、好ましくは1〜20μmである。
正極活物質層13および負極活物質層15は、バインダを含む。
活物質層に用いられるバインダとしては、特に限定されないが、たとえば、以下の材料が挙げられる。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性高分子、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、スチレン・ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミドであることがより好ましい。これらの好適なバインダは、耐熱性に優れ、さらに電位窓が非常に広く正極電位、負極電位双方に安定であり活物質層に使用が可能となる。これらのバインダは、1種単独で用いてもよいし、2種併用してもよい。
活物質層中に含まれるバインダ量は、活物質を結着することができる量であれば特に限定されるものではないが、好ましくは活物質層に対して、0.5〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。
活物質層に含まれうるその他の添加剤としては、たとえば、導電助剤、電解質塩(リチウム塩)、イオン伝導性ポリマー等が挙げられる。
導電助剤とは、正極活物質層13または負極活物質層15の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、アセチレンブラック等のカーボンブラック、グラファイト、気相成長炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
電解質塩(リチウム塩)としては、Li(CSON、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO等が挙げられる。
イオン伝導性ポリマーとしては、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。
正極活物質層13および負極活物質層15中に含まれる成分の配合比は、特に限定されない。配合比は、非水溶媒二次電池についての公知の知見を適宜参照することにより、調整されうる。各活物質層の厚さについても特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、各活物質層の厚さは、2〜100μm程度である。
なお、本項目で説明した正極活物質層13および負極活物質層15の形成材料は、前記導電層の形成材料として用いられうる。
(電解質層)
電解質層17を構成する電解質としては、液体電解質またはポリマー電解質が用いられうる。
液体電解質は、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。可塑剤として用いられうる有機溶媒としては、たとえば、エチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)等のカーボネート類が例示される。また、支持塩(リチウム塩)としては、LiBETI等の電極の活物質層に添加されうる化合物が同様に採用されうる。
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲル電解質と、電解液を含まない真性ポリマー電解質に分類される。
ゲル電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマーに、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。マトリックスポリマーとして用いられるイオン伝導性ポリマーとしては、たとえば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、およびこれらの共重合体等が挙げられる。かようなポリアルキレンオキシド系ポリマーには、リチウム塩などの電解質塩がよく溶解しうる。
なお、電解質層17が液体電解質やゲル電解質から構成される場合には、電解質層17にセパレータを用いてもよい。セパレータの具体的な形態としては、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜が挙げられる。
真性ポリマー電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。したがって、電解質層17が真性ポリマー電解質から構成される場合には電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
ゲル電解質や真性ポリマー電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(たとえば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
(集電板)
集電板の材質としては、たとえば、金属や導電性高分子が採用されうる。電気の取り出しやすさの観点からは、好適には金属材料が用いられる。具体的には、たとえば、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、銅などの金属材料が挙げられる。これらのほか、ニッケルとアルミニウムとのクラッド材、銅とアルミニウムとのクラッド材、あるいはこれらの金属の組み合わせのメッキ材などが好ましく用いられうる。また、金属表面にアルミニウムが被覆されてなる箔であってもよい。なかでも、電子伝導性、電池作動電位という観点からは、アルミニウム、銅が好ましい。
発電要素21の両端に配置される少なくとも一方の集電体11(最外層集電体)と集電板との間に、さらに導電層を配置してもよい。もちろん、発電要素21の両端に配置される両方の集電体11と集電板との間に配置されていてもよい。
導電層の導電率は、実施形態における集電体11の導電率と同等か大きいものが好ましい。これにより最外層に配置される集電体11と集電板と間に導電層を設けることで接触抵抗を低減させることができる。
導電層の形成材料は、導電性を有するものであれば特に制限されない。形成材料の具体的な例としては、たとえば、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属材料、インジウムスズ酸化物(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化チタン(TiO2)などの無機酸化物、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの導電性高分子などが挙げられる。
また、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボン材料が分散している高分子材料も導電層として用いることができる。この高分子材料の例としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミドなどが挙げられる。
なお、この導電層は、発電要素21を構成する部材として必須のものではない。
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
たとえば、二次電池の形態として、個別電極端子タブを電池の電極タブと同じ辺から引き出しているが、個別電極端子タブの引き出し位置はどこにあってもよい。たとえば電極タブを引き出している辺に隣接する辺から引き出すなどである。
また、個別電極端子を使用して、単電池層からの放電を行う際には、一つの単電池層ごとに放電を行うだけでなく、複数の単電池をまとめて放電させることもできる。その場合、複数の単電池層の中で積層方向外側にある集電体の個別電極端子を使用することになる。
また、上述した実施形態では、発電要素の最外層の集電体のさらに外側に、集電板を設けているが、本発明を適用することで、この集電板を省略することもできる。そもそも集電板は、発電要素全体として、集電体の面全体から電力を取り出すために設けられたものである。このため、本発明を適用することで、最外層の集電体においても面方向における利用効率が高くなり、面全体から放電、充電できるようになっている。したがって、最外層の集電体に取り付けられている個別電極端子をそのまま外装から引き出すことで(またはリード線を接続してこのリード線を外装から引き出すことで)、発電要素全体の放電や充電を行う電極タブとして用いることができる。
そのほか、本発明は特許請求の範囲に記載された構成に基づき様々な変形形態が可能であることはいうまでもない。
10 双極型二次電池、
11 集電体、
13 正極活物質層、
15 負極活物質層、
17 電解質層、
21 発電要素、
23 双極型電極、
29 ラミネートフィルム、
31 絶縁部、
50 個別電極端子、
51 フレキシブル配線、
101 導電性樹脂層、
102 電流緩和層。

Claims (12)

  1. 少なくとも一方の面に活物質が形成される集電体であって、
    導電性樹脂を含む導電性樹脂層と、
    前記導電性樹脂層の一方の面に設けられ、前記導電性樹脂層より体積抵抗率の低い材料からなる電流緩和層と、
    前記電流緩和層の一端部に電気的に接続された個別電極端子と、を有し、
    前記電流緩和層は、複数の集電体が積層されたときに、集電体平面において前記個別電極端子同士を結ぶ線を基準線とし、当該基準線から垂直方向に遠い位置ほど抵抗が低いことを特徴とする集電体。
  2. 前記電流緩和層は、前記基準線から垂直な方向に複数の領域に分けられており、各領域の抵抗が前記基準線から遠い位置の領域ほど低いことを特徴とする請求項1記載の集電体。
  3. 前記各領域は、前記基準線から遠い位置の領域ほど厚さが厚いことを特徴とする請求項2記載の集電体。
  4. 前記各領域は、異なる材料からなり、前記基準線から遠い位置の領域の材料ほど、体積抵抗率が低い材料であることを特徴とする請求項2記載の集電体。
  5. 前記各領域は、少なくとも前記基準線から最も遠い位置の領域を除く各領域には溝が形成されていて、当該溝の底部における材料の厚さが前記基準線から遠い位置の領域ほど厚いことを特徴とする請求項2記載の集電体。
  6. 前記個別電極端子は、前記集電体の角部に1つ接続されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つに記載の集電体。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の集電体と、
    前記集電体の第1の面に形成された正極活物質層と、
    前記集電体の前記第1の面の反対側の第2の面に形成された負極活物質層と、を有することを特徴とする双極型電極。
  8. 請求項7に記載の双極型電極と電解質層とが積層されて、前記双極型電極の集電体によって挟まれた負極活物質層、電解質層、正極活物質層によって単電池層が形成され、当該単電池層が複数積層されてなる発電要素を有することを特徴とする双極型二次電池。
  9. 前記個別電極端子が、一つの単電池層を挟んでいる一方の集電体の第1の辺と、前記一つの単電池層を挟んでいる他方の集電体における、前記一方の集電体の第1の辺と対向する第2の辺に位置するように、前記集電体が配置されて積層されていることを特徴とする請求項8記載の双極型二次電池。
  10. 一つの単電池層を挟んでいる一方の集電体における個別電極端子の取り付け位置と、前記一つの単電池層を挟んでいる他方の集電体における個別電極端子の取り付け位置とが、集電体表面において対角位置となっていることを特徴とする請求項9記載の双極型二次電池。
  11. 前記個別電極端子は、少なくとも一つの前記単電池層から個別に放電を行うための放電端子であることを特徴とする請求項9〜10のいずれか一つに記載の双極型二次電池。
  12. 前記発電要素を構成する積層された複数の前記単電池層の最外層にある前記集電体に設けられている前記個別電極端子は、前記発電要素全体からの放電、または発電要素全体への充電を行うための電極端子として使用するものであることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一つに記載の双極型二次電池。
JP2012196560A 2012-09-06 2012-09-06 集電体、双極型電極、双極型二次電池 Pending JP2014053158A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012196560A JP2014053158A (ja) 2012-09-06 2012-09-06 集電体、双極型電極、双極型二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012196560A JP2014053158A (ja) 2012-09-06 2012-09-06 集電体、双極型電極、双極型二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014053158A true JP2014053158A (ja) 2014-03-20

Family

ID=50611476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012196560A Pending JP2014053158A (ja) 2012-09-06 2012-09-06 集電体、双極型電極、双極型二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014053158A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018049824A (ja) * 2016-09-15 2018-03-29 三洋化成工業株式会社 リチウムイオン二次電池用集電部材、それを用いたリチウムイオン二次電池用集電体及びリチウムイオン二次電池用強電タブ、並びに、リチウムイオン二次電池用集電部材の製造方法
JP7208309B1 (ja) 2021-07-09 2023-01-18 Apb株式会社 二次電池モジュール
JP2023080870A (ja) * 2021-11-30 2023-06-09 Apb株式会社 二次電池モジュール

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018049824A (ja) * 2016-09-15 2018-03-29 三洋化成工業株式会社 リチウムイオン二次電池用集電部材、それを用いたリチウムイオン二次電池用集電体及びリチウムイオン二次電池用強電タブ、並びに、リチウムイオン二次電池用集電部材の製造方法
JP7029258B2 (ja) 2016-09-15 2022-03-03 三洋化成工業株式会社 リチウムイオン二次電池用集電部材、それを用いたリチウムイオン二次電池用集電体及びリチウムイオン二次電池用強電タブ、並びに、リチウムイオン二次電池用集電部材の製造方法
JP7208309B1 (ja) 2021-07-09 2023-01-18 Apb株式会社 二次電池モジュール
JP2023012562A (ja) * 2021-07-09 2023-01-26 Apb株式会社 二次電池モジュール
JP2023080870A (ja) * 2021-11-30 2023-06-09 Apb株式会社 二次電池モジュール
JP7297037B2 (ja) 2021-11-30 2023-06-23 Apb株式会社 二次電池モジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5359562B2 (ja) 双極型電池用集電体
JP5387672B2 (ja) 双極型電池用集電体及び双極型電池
JP5494089B2 (ja) 双極型電池のシール構造
JP5410822B2 (ja) 双極型電池用集電体
JP5493443B2 (ja) 双極型二次電池
JP5935405B2 (ja) 積層構造電池
JP5343500B2 (ja) 双極型電極及びこれを用いた双極型二次電池
WO2013137205A1 (ja) 積層構造電池
KR20160134761A (ko) 시트 적층형 리튬 이온 2차 전지 및 시트 적층형 리튬 이온 2차 전지의 제조 방법
JP5407327B2 (ja) 電極およびその製造方法
JP5434397B2 (ja) 双極型電池用集電体
JP2011029075A (ja) リチウムイオン二次電池用負極およびこれを用いたリチウムイオン二次電池
JP5418088B2 (ja) リチウムイオン二次電池用集電体
JP2018181524A (ja) 積層電池
KR20140016809A (ko) 적층 구조 전지
JP2010157449A (ja) 双極型電極およびそれを用いた双極型電池
JP2011023249A (ja) 二次電池、組電池
JP2011048932A (ja) 双極型二次電池
JP2013127845A (ja) 電気デバイス
KR20160027364A (ko) 이차전지용 전극조립체
JP2010067580A (ja) 双極型二次電池
JP2014053158A (ja) 集電体、双極型電極、双極型二次電池
JP2013084422A (ja) 電気デバイス用電極およびこの電極を用いた電気デバイス
JP5768483B2 (ja) 電気デバイスに用いられる電極
US10854867B2 (en) Stacked battery