JP2014051898A - 過給機 - Google Patents

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Abstract

【課題】すべり面における潤滑油の流通を促進するためのガイド溝に異物が入り込んでも、すべり面への異物の噛み込みを抑制する。
【解決手段】過給機は、過給機本体と、過給機本体に形成された軸受孔と、軸受孔に回転自在に収容され、一端にタービンインペラが設けられるとともに他端にコンプレッサインペラが設けられたタービン軸7と、軸受孔に収容されたセミフローティングメタル20と、タービン軸を軸支するセミフローティングメタルのラジアル軸受面20dに形成され、タービン軸の軸方向に延在して潤滑油を流通させるガイド溝24aと、を備え、ガイド溝は、当該ガイド溝を形成するセミフローティングメタルの壁部のうち、タービン軸の回転方向前方側の壁部20lによって形成され、当該ガイド溝に流入した潤滑油中に混入する異物mを、当該ガイド溝内に保持する異物保持部25を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、軸受孔に潤滑油が供給される過給機に関する。
従来、一端にタービンインペラが設けられ他端にコンプレッサインペラが設けられたタービン軸が、ベアリングハウジングに回転自在に保持された過給機が知られている。こうした過給機をエンジンに接続し、エンジンから排出される排気ガスによってタービンインペラを回転させるとともに、このタービンインペラの回転によって、タービン軸を介してコンプレッサインペラを回転させる。こうして、過給機は、コンプレッサインペラの回転に伴い空気を圧縮してエンジンに送出する。
ベアリングハウジングには軸受孔が形成され、当該軸受孔の中には軸受として機能するブッシュが配される。ブッシュは、タービン軸が挿通される挿通孔を有し、その内周面にラジアル荷重を受けるすべり面が形成される。特許文献1に記載の過給機では、このようなブッシュの一種であり、タービン軸の回転方向の移動が規制されたセミフローティングメタルが設けられている。そして、セミフローティングメタルの内周面に形成されたすべり面において、タービン軸の軸方向の両端を連通するガイド溝を設け、潤滑油の流通を促進して当該すべり面における潤滑性能の向上が図られている。
また、軸受孔に配されるブッシュとしては、タービン軸の回転に伴ってタービン軸より低い回転数で回転するフルフローティングメタルもある。フルフローティングメタルは、タービン軸、軸受孔のいずれに対しても相対的に回転しているため、内周面側、外周面側のいずれにもすべり面が形成される。このフルフローティングメタルや、当該フルフローティングメタルが配された軸受孔に対し、上記のガイド溝を設ける構成も考えられる。
特開2007−23858号公報
例えば、潤滑油に異物が混在し、上記のガイド溝に入り込んだ場合、異物はタービン軸の回転方向の潤滑油の流れの影響を受け、ガイド溝から飛び出して、タービン軸とすべり面との間に噛み込むおそれがある。
本発明の目的は、すべり面における潤滑油の流通を促進するためのガイド溝に異物が入り込んでも、すべり面への異物の噛み込みを抑制することが可能な過給機を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の過給機は、過給機本体と、前記過給機本体に形成された軸受孔と、前記軸受孔に回転自在に収容され、一端にタービンインペラが設けられるとともに他端にコンプレッサインペラが設けられたタービン軸と、前記軸受孔に収容され、前記軸受孔に対して前記タービン軸の軸方向および回転方向の移動が規制されて、前記タービン軸を回転自在に軸支するセミフローティングメタルと、前記タービン軸を軸支する前記セミフローティングメタルのすべり面に形成され、前記タービン軸の軸方向に延在して潤滑油を流通させるガイド溝と、を備え、前記ガイド溝は、当該ガイド溝を形成する前記セミフローティングメタルの壁部のうち、前記タービン軸の回転方向前方側の壁部によって形成され、当該ガイド溝に流入した潤滑油中に混入する異物を、当該ガイド溝内に保持する異物保持部を有することを特徴とする。
前記すべり面における前記タービン軸の回転方向前方側の壁部と連続する部分の接線と、前記異物保持部を形成する該タービン軸の回転方向前方側の壁部とが成す角度のうち、該壁部より該タービン軸の回転方向前方側の角度は、90度以下であってもよい。
前記異物保持部を形成する前記タービン軸の回転方向前方側の壁部は、弧状に湾曲する曲面であってもよい。
前記ガイド溝は、当該ガイド溝における前記タービン軸の回転方向の中心である面を境にして、該タービン軸の回転方向前方側の形状と、回転方向後方側の形状とが対称であってもよい。
前記セミフローティングメタルは、前記タービン軸の軸方向に離隔する2つの前記すべり面と、前記すべり面の径方向外方から当該すべり面まで貫通するとともに、当該すべり面に潤滑油を導く油孔と、前記タービン軸の軸方向の端面に設けられ、スラスト荷重を受けるスラスト軸受面と、を備え、前記ガイド溝は、前記油孔から前記スラスト軸受面まで延在するとともに、該油孔よりも前記2つのすべり面が近接する方向において、該すべり面を残して形成されてもよい。
上記課題を解決するために、本発明の他の過給機は、過給機本体と、前記過給機本体に形成された軸受孔と、前記軸受孔に回転自在に収容され、一端にタービンインペラが設けられるとともに他端にコンプレッサインペラが設けられたタービン軸と、前記軸受孔に収容され、前記タービン軸を回転自在に軸支するとともに該タービン軸の回転に伴って回転するフルフローティングメタルと、前記タービン軸を軸支する前記フルフローティングメタルのすべり面、および、前記フルフローティングメタルを保持する前記軸受孔のすべり面のいずれか一方または双方に形成され、前記タービン軸の軸方向に延在して潤滑油を流通させるガイド溝と、を備え、前記ガイド溝は、当該ガイド溝を形成する前記フルフローティングメタルもしくは前記過給機本体の壁部のうち、前記フルフローティングメタルの回転方向前方側の壁部によって形成され、当該ガイド溝に流入した潤滑油中に混入する異物を、当該ガイド溝内に保持する異物保持部を有することを特徴とする。
本発明によれば、すべり面における潤滑油の流通を促進するためのガイド溝に異物が入り込んでも、すべり面への異物の噛み込みを抑制することが可能となる。
第1の実施形態における過給機の概略断面図である。 図1のベアリングハウジング内部の部分拡大図である。 セミフローティングメタルを説明するための説明図である。 ガイド溝における異物の流れを説明するための説明図である。 変形例におけるガイド溝を説明するための説明図である。 第2の実施形態における軸受構造を説明するための説明図である。 フルフローティングメタルを説明するための説明図である。 フルフローティングメタルとタービン軸の断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における過給機Cの概略断面図である。以下では、図1に示す矢印F方向を過給機Cの前側とし、矢印R方向を過給機Cの後側として説明する。図1に示すように、過給機Cは、過給機本体1を備えて構成される。この過給機本体1は、ベアリングハウジング2と、ベアリングハウジング2の前側に締結ボルト3によって連結されるタービンハウジング4と、ベアリングハウジング2の後側に締結ボルト5によって連結されるコンプレッサハウジング6と、が一体化されて形成されている。
ベアリングハウジング2には、過給機Cの前後方向(タービン軸7の軸方向)に貫通する軸受孔2aが形成されており、この軸受孔2aに収容されたセミフローティングメタル20(ブッシュ)によって、タービン軸7が回転自在に軸支されている。タービン軸7の前端部(一端)にはタービンインペラ8が一体的に固定されており、このタービンインペラ8がタービンハウジング4内に回転自在に収容されている。また、タービン軸7の後端部(他端)にはコンプレッサインペラ9が一体的に固定されており、このコンプレッサインペラ9がコンプレッサハウジング6内に回転自在に収容されている。
コンプレッサハウジング6には、過給機Cの後側に開口するとともに不図示のエアクリーナに接続される吸気口10が形成されている。また、締結ボルト5によってベアリングハウジング2とコンプレッサハウジング6とが連結された状態では、これら両ハウジング2、6の対向面によって、空気を圧縮して昇圧するディフューザ流路11が形成される。このディフューザ流路11は、タービン軸7(コンプレッサインペラ9)の径方向内側から外側に向けて環状に形成されており、上記の径方向内側において、コンプレッサインペラ9を介して吸気口10に連通している。
また、コンプレッサハウジング6には、ディフューザ流路11よりもタービン軸7(コンプレッサインペラ9)の径方向外側に位置する環状のコンプレッサスクロール流路12が設けられている。コンプレッサスクロール流路12は、不図示のエンジンの吸気口と連通するとともに、ディフューザ流路11にも連通している。したがって、コンプレッサインペラ9が回転すると、吸気口10からコンプレッサハウジング6内に流体が吸気されるとともに、当該吸気された流体は、ディフューザ流路11およびコンプレッサスクロール流路12で昇圧されてエンジンの吸気口に導かれることとなる。
タービンハウジング4には、過給機Cの前側に開口するとともに不図示の排気ガス浄化装置に接続される吐出口13が形成されている。また、タービンハウジング4には、流路14と、この流路14よりもタービン軸7(タービンインペラ8)の径方向外側に位置する環状のタービンスクロール流路15とが設けられている。タービンスクロール流路15は、不図示のエンジンの排気マニホールドから排出される排気ガスが導かれるガス流入口と連通するとともに、上記の流路14にも連通している。したがって、ガス流入口からタービンスクロール流路15に導かれた排気ガスは、流路14およびタービンインペラ8を介して吐出口13に導かれるとともに、その流通過程においてタービンインペラ8を回転させることとなる。そして、上記のタービンインペラ8の回転力は、タービン軸7を介してコンプレッサインペラ9に伝達されることとなり、コンプレッサインペラ9の回転力によって、上記のとおりに、流体が昇圧されてエンジンの吸気口に導かれることとなる。
図2は、図1のベアリングハウジング2内部の部分拡大図であり、図1中、破線の四角で囲われた部分を示す。以下、図2を参照しながら、軸受孔2a内に収容されたセミフローティングメタル20によるタービン軸7の支持構造について説明する。
潤滑油供給部21は、ベアリングハウジング2の外部から軸受孔2aまで連通する孔を含んで構成され、ベアリングハウジング2の外部から軸受孔2aに潤滑油を供給する。詳細には、潤滑油供給部21を構成する孔は分岐しており、軸受孔2aのうち、タービンインペラ8側(図2中、左側)に出口端21a、コンプレッサインペラ9側(図2中、右側)に出口端21bが位置する。
セミフローティングメタル20は、タービン軸7の軸方向に貫通する挿通孔20aを有し、当該挿通孔20aにタービン軸7が挿通される環状部材である。また、セミフローティングメタル20には、セミフローティングメタル20の内周面から外周面まで貫通する油孔20b、20cが形成されている。
詳細には、油孔20bは、セミフローティングメタル20のうち、潤滑油供給部21の出口端21aに対向する位置の周方向に亘って等間隔に4つ設けられ、油孔20cは、セミフローティングメタル20のうち、潤滑油供給部21の出口端21bに対向する位置の周方向に亘って等間隔に4つ設けられている。
そして、セミフローティングメタル20のうち、4つの油孔20bが設けられた位置の外周面には、当該セミフローティングメタル20の周方向に亘って、油孔20bの入口端(油孔20bにおけるセミフローティングメタル20の外周面の開口部)を連通する溝が形成されている。同様に、セミフローティングメタル20のうち、4つの油孔20cが設けられた位置の外周面には、当該セミフローティングメタル20の周方向に亘って、油孔20cの入口端(油孔20cにおけるセミフローティングメタル20の外周面の開口部)を連通する溝が形成されている。潤滑油供給部21から供給された潤滑油は、この溝によってすべての油孔20b、20cに行き渡り、各油孔20b、20cからセミフローティングメタル20の内周面側に流入する。
また、セミフローティングメタル20のうち、タービンインペラ8側の内周面は、油孔20bから流入した潤滑油によって、タービン軸7との間に油膜を保持し、当該油膜圧力によってタービン軸7の径方向の荷重を受けるラジアル軸受面20d(すべり面)となっている。
同様に、セミフローティングメタル20のうち、コンプレッサインペラ9側の内周面は、油孔20cから流入した潤滑油によって、タービン軸7との間に油膜を保持し、当該油膜圧力によってタービン軸7の径方向の荷重を受けるラジアル軸受面20e(すべり面)となっている。両ラジアル軸受面20d、20eは、タービン軸7の軸方向に離隔している。
また、セミフローティングメタル20には、タービン軸7の軸方向に垂直な方向に貫通するピン孔20fが設けられている。そして、ベアリングハウジング2には、軸受孔2aの径方向外側から内側に貫通するとともに、軸受孔2aに収容されたセミフローティングメタル20のピン孔20fに対向するネジ孔2bが形成されている。
ピン22は、一部にネジ溝が切られ、ネジ孔2bに螺合すると共に、先端側がセミフローティングメタル20のピン孔20fに挿通される。こうして、セミフローティングメタル20は、軸受孔2aに対して、タービン軸7の回転方向および軸方向の移動が規制される。
また、タービン軸7には、段部7aが設けられている。段部7aは、セミフローティングメタル20のタービンインペラ8側の端面20gにおける挿通孔20aの内径に対し、タービンインペラ8側の部位の外径が大きく、コンプレッサインペラ9側の部位の外径が小さく形成された段である。タービン軸7は、段部7aの外径差によるタービン軸7の軸方向に垂直な面7bに、セミフローティングメタル20の端面20gが当接する位置まで、挿通孔20aに挿通可能となっている。
油切り部材23は、タービン軸7の軸方向に貫通する孔23aを有し、当該孔23aにタービン軸7を挿通し、コンプレッサインペラ9の背面に隣接させて、タービン軸7に固定されている。そして、油切り部材23はタービン軸7と一体回転し、ベアリングハウジング2から漏れ出した潤滑油を、タービン軸7の回転による遠心力で径方向に飛散させ、コンプレッサインペラ9の背面まで潤滑油が到達するのを防ぐ。
タービン軸7のうち、段部7aよりコンプレッサインペラ9側には、もう一つの段部7cが設けられている。段部7cは、油切り部材23のタービンインペラ8側の端面23bにおける孔23aの内径に対し、タービンインペラ8側の部位の外径が大きく、コンプレッサインペラ9側の部位の外径が小さく形成された段である。
そして、油切り部材23は、段部7cの外径差によるタービン軸7の軸方向に垂直な面7dに、端面23bが当接する位置まで、タービン軸7を挿入可能となっている。
ここで、セミフローティングメタル20とタービン軸7との組立工程について簡単に説明する。組立工程では、まず、ベアリングハウジング2の軸受孔2aにセミフローティングメタル20を固定する。この状態で、前端部にタービンインペラ8が固定されたタービン軸7を、その後端部から、セミフローティングメタル20の挿通孔20aに挿通する。タービン軸7は、段部7aによる面7bに、セミフローティングメタル20のタービンインペラ8側の端面20gが当接する位置まで、セミフローティングメタル20の挿通孔20aに挿通される。
そして、軸受孔2aのコンプレッサインペラ9側に突出した、タービン軸7の後端部から、油切り部材23を挿通する。油切り部材23は、タービン軸7の段部7cによる面7dに、油切り部材23のセミフローティングメタル20側の端面23bが当接する位置まで、挿通孔20aに挿通でき、この位置でタービン軸7に固定される。
このとき、セミフローティングメタル20の軸方向の長さに対して、段部7aの面7bと油切り部材23の端面23bとの間隔がわずかに大きくなるように設計されている。これにより、タービン軸7が軸方向に移動すると、セミフローティングメタル20のタービンインペラ8側の端面20gが、タービン軸7の段部7aによる面7bに面接触したり、セミフローティングメタル20のコンプレッサインペラ9側の端面20hが油切り部材23の端面23bに面接触したりする。
つまり、セミフローティングメタル20は、段部7aおよび油切り部材23を介してタービン軸7のスラスト荷重を受ける。換言すれば、端面20g、20hは、スラスト荷重を受けるスラスト軸受面として機能することとなる。
図3は、セミフローティングメタル20を説明するための説明図であり、図3(a)は、図2におけるセミフローティングメタル20の抽出図であり、図3(b)は、図3(a)のIII(b)−III(b)線断面図である。
セミフローティングメタル20には、複数のガイド溝24a、24bが設けられている。ガイド溝24a、24bは、セミフローティングメタル20の内周面からタービン軸7の径方向に窪んだ部位であって、タービン軸7の軸方向に延在している。
図3(a)に示すように、ガイド溝24aは、ラジアル軸受面20dに形成された溝であり、ガイド溝24bは、ラジアル軸受面20eに形成された溝である。ガイド溝24a、24bは、それぞれ、セミフローティングメタル20の周方向に等間隔に4つずつ設けられている。
上記の油孔20bの内周面側の端部は、ラジアル軸受面20dに形成されたガイド溝24aに連通しており、油孔20cの内周面側の端部は、ラジアル軸受面20eに形成されたガイド溝24bに連通している。
そして、ラジアル軸受面20dに設けられたガイド溝24aは、ラジアル軸受面20dのタービン軸7の軸方向に沿って延在するように形成され、油孔20bの内周面側の端部から、セミフローティングメタル20のタービン軸7の軸方向の端面20gに設けられたテーパ面20iまで延在する。テーパ面20iは、軸受孔2aの端面20g側の面取り加工によって生成された面である。
また、ラジアル軸受面20eに設けられたガイド溝24bは、ラジアル軸受面20eのタービン軸7の軸方向に沿って延在するように形成され、油孔20cの内周面側の端部から、セミフローティングメタル20のタービン軸7の軸方向の端面20hに設けられたテーパ面20jまで延在する。テーパ面20jは、軸受孔2aの端面20h側の面取り加工によって生成された面である。
そして、ガイド溝24aは、油孔20bよりも2つのラジアル軸受面20d、20eが近接する方向(セミフローティングメタル20の中心側)において、ラジアル軸受面20dを残して形成される。同様に、ガイド溝24bは、油孔20cよりも2つのラジアル軸受面20d、20eが近接する方向において、ラジアル軸受面20eを残して形成される。
上記のように、潤滑油は、油孔20bによってラジアル軸受面20dに導かれると、ラジアル軸受面20dを潤滑しながら、端面20gに向かって流通する。また、潤滑油は、油孔20cによってラジアル軸受面20eに導かれると、ラジアル軸受面20eを潤滑しながら、端面20hに向かって流通する。また、潤滑油の一部は、セミフローティングメタル20の中心側にも流れる。
セミフローティングメタル20には、当該セミフローティングメタル20の挿通孔20aと連通する排油孔20kが、両ラジアル軸受面20d、20eの間に設けられ、ベアリングハウジング2には、当該排油孔20kと対向する位置に鉛直孔2c(図2参照)が設けられている。セミフローティングメタル20の中心側に流れた潤滑油は、排油孔20k、鉛直孔2cを介して鉛直下方に排出される。
そして、ガイド溝24a、24bは、端面20g、20hに向かう潤滑油の流通を促進し、ひいてはラジアル軸受面20d、20eへの潤滑油の供給を促進している。
このとき、ガイド溝24a、24bそれぞれについて、セミフローティングメタル20の中心側にラジアル軸受面20d、20eを残しているため、油孔20b、20cから導かれた潤滑油は、それぞれセミフローティングメタル20の中心側に流れにくく、セミフローティングメタル20の端面20g、20hに向かって流れやすい。そのため、スラスト軸受面として機能する端面20g、20hに供給される潤滑油を増量し、端面20g、20hにおける欠油による損傷を回避して、使用可能な負荷条件の範囲を拡大することが可能となる。
また、仮に潤滑油に異物が混入していた場合、ガイド溝24a、24bを介して端面20g、20h(セミフローティングメタル20の挿通孔20aの外)へと異物が排出される。
図4は、ガイド溝における異物の流れを説明するための説明図であり、図4(a)に本実施形態におけるセミフローティングメタル20とタービン軸7の断面図を示し、図4(b)に比較例におけるセミフローティングメタルMとタービン軸Tの断面図を示す。ただし、理解を容易とするため、図4では、タービン軸に垂直な断面について、断面を示すハッチングを省略し、1つのガイド溝が設けられた部分近傍を拡大して示す。
図4(b)に示すように、比較例のガイド溝Aは、断面形状が半円であって、ラジアル軸受面Sにおけるガイド溝Aと連続する部分のうち、タービン軸Tの回転方向(図4(b)において白抜き矢印で示す)前方側の部分の接線a’と、ガイド溝Aを区画形成するタービン軸7の回転方向前方側の壁部Wの接線b’とが成す角度α’は、90度を超えている。この場合、異物mはタービン軸Tの回転方向の潤滑油の流れの影響を受けて流動する。そして、ガイド溝Aからタービン軸Tとラジアル軸受面Sとの隙間(軸受隙間)へと、緩やかな傾斜で連続しているため、異物mはガイド溝Aから飛び出して、軸受隙間に噛み込んでしまうおそれがある。特に、異物mのサイズが軸受隙間と同等かそれ以下の場合には噛み込まれやすい。
そこで、本実施形態では、ガイド溝24a、24bの形状を工夫し、異物保持部25を設けている。異物保持部25は、当該ガイド溝24a、24bに流入した潤滑油中に混入する異物mを、当該ガイド溝24a、24b内に保持する機能を有する。
具体的に、異物保持部25は、ガイド溝24aの一部で構成され、図4(a)に示すように、当該ガイド溝24aを形成するセミフローティングメタル20の壁部のうち、タービン軸7の回転方向(図4(a)において白抜き矢印で示す)の前方側(図4中、右側)の壁部20lによって形成される。また、異物保持部25を区画形成するタービン軸7の回転方向前方側の壁部20lは、弧状に湾曲する曲面である。
また、図4(a)に示すように、ラジアル軸受面20dにおけるガイド溝24aと連続する部分のうち、タービン軸7の回転方向前方側の壁部20lと連続する部分の接線aと、異物保持部25を区画形成するタービン軸7の回転方向前方側の壁部20lの接線bとが成す角度α、βのうち、当該壁部20lよりタービン軸7の回転方向前方側の角度αは、90度以下である。
異物保持部25は、ガイド溝24aに入り込んだ異物mが、ガイド溝24aの回転方向前方側から飛び出しそうになっても、図4(a)に示す矢印cのように渦を巻いて還流させる。そのため、異物mがガイド溝24aから飛び出し難くなり、軸受隙間への異物mの噛み込みを抑制することができる。異物mは、ガイド溝24aから飛び出さずに異物保持部25に保持されることで、やがて端面20gから排出されることとなる。
ここでは、タービンインペラ8側のガイド溝24aに設けられた異物保持部25について説明したが、コンプレッサインペラ9側のガイド溝24bについても、同様に、異物保持部25が設けられる。
(変形例)
図5は、変形例におけるガイド溝34a、44aを説明するための説明図であり、図5(a)に第1変形例におけるセミフローティングメタル30とタービン軸7の断面図を示し、図5(b)に第2変形例におけるセミフローティングメタル40とタービン軸7の断面図を示す。ただし、図5では、タービン軸7に垂直な断面について、断面を示すハッチングを省略し、1つのガイド溝34a、44aが設けられた部分近傍を拡大して示し、タービン軸7の回転方向を白抜き矢印で示す。
第1変形例においても、上述した第1の実施形態と同様、ラジアル軸受面30dにおけるガイド溝34aと連続する部分のうち、タービン軸7の回転方向前方側の部分の接線aと、異物保持部35を区画形成するタービン軸7の回転方向前方側の壁部30lの延長線bとが成す角度α、βのうち、当該壁部30lよりタービン軸7の回転方向前方側の角度αは、90度以下である。
そして、第1変形例における異物保持部35は、図5(a)に示すように、異物保持部35を区画形成するタービン軸7の回転方向前方側の壁部30lが平面である。このように、壁部30lが平面であっても、異物保持部35によって異物mがガイド溝34a内に保持されるため、異物mがガイド溝34aから飛び出し難くなり、軸受隙間への異物mの噛み込みを抑制することができる。
ただし、上述した第1の実施形態のガイド溝24aのように、壁部20lを曲面で構成することで、異物mが渦を巻いて還流し易くなり、異物mをガイド溝34aからより飛び出し難くさせることが可能となる。
図5(b)に示す第2変形例においても、上述した第1の実施形態と同様、ラジアル軸受面40dにおけるガイド溝44aと連続する部分のうち、タービン軸7の回転方向前方側の部分の接線aと、異物保持部45を区画形成するタービン軸7の回転方向前方側の壁部40lの接線bとが成す角度α、βのうち、当該壁部40lよりタービン軸7の回転方向前方側の角度αは、90度以下である。また、異物保持部45を区画形成するタービン軸7の回転方向前方側の壁部40lは、弧状に湾曲する曲面である。
そして、第2変形例におけるガイド溝44aは、ガイド溝44aにおけるタービン軸7の回転方向の中心である面(図5(b)中、中心となる面dを一点鎖線で示す)を境にして、タービン軸7の回転方向前方側の形状と、回転方向後方側の形状とが対称である。すなわち、ガイド溝44aは、破線dを中心に線対称となっており、タービン軸7の回転方向後方側にも、異物保持部45が形成されることとなる。ここで、面dは、ガイド溝44aのうち、タービン軸7の回転方向の中心に位置する任意の2つの点と、タービン軸7の軸心とを含む仮想の面である。ただし、タービン軸7の回転方向の中心に位置する任意の2つの点を通る直線上に、タービン軸7の軸心が位置しないものとする。すなわち、面dは、ガイド溝44aを、タービン軸7の回転方向の前方側と後方側とに2等分する面となる。
そのため、回転方向前方側のみならず、回転方向後方側についても、異物mが渦を巻いて還流し易くなり、異物mをガイド溝44aからより飛び出し難くさせることが可能となる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、セミフローティングメタル20を設ける場合について説明したが、第2の実施形態では、フルフローティングメタルを設ける場合について、異物mによる噛み込みを抑制する構成について説明する。
図6は、第2の実施形態における軸受構造を説明するための説明図であり、第2の実施形態におけるベアリングハウジング50の軸受孔50a近傍の断面図である。
図6に示すように、軸受孔50aには、2つのフルフローティングメタル51、52が設けられている。フルフローティングメタル51は、軸受孔50aにおいて、タービンインペラ8側(図6中、左側)に配され、フルフローティングメタル52は、コンプレッサインペラ9側(図6中、右側)に配される。
そして、フルフローティングメタル51、52は、それぞれ、環状の本体51a、52aにタービン軸53を挿通させて軸支する。タービンインペラ8側に配されるフルフローティングメタル51は、タービン軸53の軸方向の前後から2つのリング54a、54bに挟まれ、タービン軸53の軸方向の動きが規制されている。
また、コンプレッサインペラ9側に配されるフルフローティングメタル52は、タービン軸53の軸方向の前側(図6中、左側)からリング54c、後ろ側(図6中、右側)からスラスト軸受56aで挟まれ、タービン軸53の軸方向の動きが規制されている。
スラスト軸受56aは、タービン軸53のコンプレッサインペラ9側に固定されたスラストカラー57に対してタービンインペラ8側に対向し、スラスト軸受56bは、スラストカラー57に対してコンプレッサインペラ9側に対向する。そして、両スラスト軸受56a、56bは、それぞれ、タービン軸53の軸方向の荷重を受ける。
潤滑油供給部58は、ベアリングハウジング50の外部から軸受孔50a、および、スラスト軸受56bまで連通する孔を含んで構成され、ベアリングハウジング50の外部から軸受孔50a、および、スラスト軸受56a、56bに潤滑油を供給する。
ベアリングハウジング50には、軸受孔50aと連通し、鉛直下方に開口する鉛直孔50bが設けられている。そして、潤滑油供給部58によってフルフローティングメタル51、52に供給された潤滑油の一部は、フルフローティングメタル51、52を潤滑した後、鉛直孔50bを介して、鉛直下方に排出される。
また、フルフローティングメタル51、52に供給された潤滑油は、軸受孔50aのタービン軸53の軸方向の両端側からも排出され、軸受孔50aのコンプレッサインペラ9側に排出された潤滑油は、スラスト軸受56a、56bを潤滑して鉛直下方に排出される。
図7は、フルフローティングメタル51を説明するための説明図であり、図7(a)は、フルフローティングメタル51についての図6のVII(a)矢視を示し、図7(b)は、図7(a)のVII(b)−VII(b)線断面図を示す。
フルフローティングメタル51とフルフローティングメタル52は実質的に等しい構造であるため、ここでは、フルフローティングメタル51について説明し、フルフローティングメタル52についての説明は省略する。
図7に示すように、フルフローティングメタル51の外周面51bと軸受孔50aとの間には、潤滑油供給部58によって供給された潤滑油が流通しており、フルフローティングメタル51は、外周面51bと軸受孔50aとの間の油膜圧力によって回転自在に支持される。
また、図7(b)に示すように、フルフローティングメタル51は、本体51aの径方向に貫通する油孔51cを有する。油孔51cは、例えば、本体51aの周方向に等間隔に4つ設けられ、潤滑油供給部58によって軸受孔50aに供給された潤滑油の一部を、本体51aの外周面51b(すべり面)側から内周面51d(すべり面)側に導く。
フルフローティングメタル51の内周面51dとタービン軸53との間には、潤滑油供給部58によって供給された潤滑油が流通しており、フルフローティングメタル51は、内周面51dとタービン軸53との間の油膜圧力によって、タービン軸53を回転自在に軸支する。
そして、フルフローティングメタル51は、タービン軸53の回転に伴う潤滑油の流れによってタービン軸53より低速で回転する。すなわち、フルフローティングメタル51は、軸受孔50aに対して非接触なまま相対回転する。
また、フルフローティングメタル51の内周面51dには、フルフローティングメタル51の周方向に等間隔に4つ、ガイド溝51eが設けられている。ガイド溝51eは、タービン軸53の径方向に窪んだ部位であって、タービン軸53の軸方向(本体51aの軸心方向)に沿って延在するように形成され、フルフローティングメタル51のタービン軸53の軸方向の両端面51f、51gに設けられたテーパ面51h、51iまで延在する。
テーパ面51h、51iは、軸受孔50aの両端面51f、51g側の面取り加工によって生成された面である。また、上記の油孔51cの内周面51d側の端部は、ガイド溝51eに連通している。
図8は、フルフローティングメタル51とタービン軸53の断面図である。ただし、図8では、タービン軸53に垂直な断面について、断面を示すハッチングを省略し、1つのガイド溝51eが設けられた部分近傍を拡大して示す。
図8に示すように、フルフローティングメタル51には、異物保持部55が設けられている。異物保持部55は、第1の実施形態の異物保持部25と同様、ガイド溝51eに流入した潤滑油中に混入する異物mを、当該ガイド溝51e内に保持する機能を有する。
具体的に、異物保持部55は、ガイド溝51eの一部であって、当該ガイド溝51eを形成するフルフローティングメタル51の壁部のうち、タービン軸53の回転方向前方側(図8中、右側)の壁部51lによって形成される。
また、異物保持部55を区画形成するタービン軸53の回転方向前方側の壁部51lは、弧状に湾曲する曲面である。さらに、内周面51dにおけるガイド溝51eと連続する部分のうち、タービン軸53の回転方向前方側の部分の接線aと、異物保持部55を区画形成するタービン軸53の回転方向前方側の壁部51lの接線bとが成す角度α、βのうち、当該壁部51lよりタービン軸7の回転方向前方側の角度αは、90度以下である。
このように、フルフローティングメタル51に異物保持部55を設けた場合であっても、上述した第1の実施形態と同様、ガイド溝51eに入り込んだ異物mが、矢印cのように渦を巻いて還流するため、軸受隙間への異物mの噛み込みを抑制することが可能となる。
また、フルフローティングメタル51の異物保持部55は、第1変形例と同様、異物保持部55を区画形成するタービン軸53の回転方向前方側の壁部が平面であってもよい。ただし、当該壁部を曲面で構成することで、異物mが渦を巻いて還流し易くなり、異物mをガイド溝51eからより飛び出し難くさせることが可能となる。
また、フルフローティングメタル51のガイド溝51eは、第2変形例と同様、ガイド溝51eにおけるタービン軸53の回転方向の中心である面を境にして、タービン軸53の回転方向前方側の形状と、回転方向後方側の形状とが対称であってもよい。フルフローティングメタル51の場合も、セミフローティングメタル20の場合と同様、回転方向前方側のみならず、回転方向後方側についても、異物mが渦を巻いて還流し易くなり、異物mをガイド溝51eからより飛び出し難くさせることが可能となる。
上述した第2の実施形態では、フルフローティングメタル51の内周面51dにガイド溝51eが設けられる場合について説明したが、フルフローティングメタル51が配されるベアリングハウジング50(過給機本体)の軸受孔50aの内周面(すべり面)に、ガイド溝を設けてもよい。この場合、異物保持部は、ベアリングハウジング50の軸受孔50aの壁部に設けられる。
すなわち、ガイド溝は、タービン軸53を軸支するフルフローティングメタル51のすべり面、および、フルフローティングメタル51を保持する軸受孔50aのすべり面のいずれか一方または双方に形成され、異物保持部は、当該ガイド溝を形成するフルフローティングメタル51もしくはベアリングハウジング50の壁部のうち、フルフローティングメタル51の回転方向前方側の壁部によって形成されればよい。
いずれにしても、異物保持部によって異物mがガイド溝から飛び出し難くなり、異物mの噛み込みを抑制できる。特に、ガイド溝は、内周面に形成されるすべり面に設けることで、遠心力によって異物mがガイド溝の底面に押し付けられるため、より異物mがガイド溝から飛び出し難く、噛み込みを抑制することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、軸受孔に潤滑油が供給される過給機に利用することができる。
C …過給機
1 …過給機本体
2a、50a …軸受孔
7、53 …タービン軸
8 …タービンインペラ
9 …コンプレッサインペラ
20、30、40 …セミフローティングメタル
20a …挿通孔
20b、20c …油孔
20d、20e、30d、40d …ラジアル軸受面(すべり面)
20g、20h …端面
20l、30l、40l、51l …壁部
24a、24b、34a、44a、51e …ガイド溝
25、35、45、55 …異物保持部
51、52 …フルフローティングメタル
51d …内周面(すべり面)

Claims (6)

  1. 過給機本体と、
    前記過給機本体に形成された軸受孔と、
    前記軸受孔に回転自在に収容され、一端にタービンインペラが設けられるとともに他端にコンプレッサインペラが設けられたタービン軸と、
    前記軸受孔に収容され、前記軸受孔に対して前記タービン軸の軸方向および回転方向の移動が規制されて、前記タービン軸を回転自在に軸支するセミフローティングメタルと、
    前記タービン軸を軸支する前記セミフローティングメタルのすべり面に形成され、前記タービン軸の軸方向に延在して潤滑油を流通させるガイド溝と、を備え、
    前記ガイド溝は、
    当該ガイド溝を形成する前記セミフローティングメタルの壁部のうち、前記タービン軸の回転方向前方側の壁部によって形成され、当該ガイド溝に流入した潤滑油中に混入する異物を、当該ガイド溝内に保持する異物保持部を有することを特徴とする過給機。
  2. 前記すべり面における前記タービン軸の回転方向前方側の壁部と連続する部分の接線と、前記異物保持部を形成する該タービン軸の回転方向前方側の壁部とが成す角度のうち、該壁部より該タービン軸の回転方向前方側の角度は、90度以下であることを特徴とする請求項1に記載の過給機。
  3. 前記異物保持部を形成する前記タービン軸の回転方向前方側の壁部は、弧状に湾曲する曲面であることを特徴とする請求項1または2に記載の過給機。
  4. 前記ガイド溝は、
    当該ガイド溝における前記タービン軸の回転方向の中心である面を境にして、該タービン軸の回転方向前方側の形状と、回転方向後方側の形状とが対称であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の過給機。
  5. 前記セミフローティングメタルは、
    前記タービン軸の軸方向に離隔する2つの前記すべり面と、
    前記すべり面の径方向外方から当該すべり面まで貫通するとともに、当該すべり面に潤滑油を導く油孔と、
    前記タービン軸の軸方向の端面に設けられ、スラスト荷重を受けるスラスト軸受面と、を備え、
    前記ガイド溝は、
    前記油孔から前記スラスト軸受面まで延在するとともに、該油孔よりも前記2つのすべり面が近接する方向において、該すべり面を残して形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の過給機。
  6. 過給機本体と、
    前記過給機本体に形成された軸受孔と、
    前記軸受孔に回転自在に収容され、一端にタービンインペラが設けられるとともに他端にコンプレッサインペラが設けられたタービン軸と、
    前記軸受孔に収容され、前記タービン軸を回転自在に軸支するとともに該タービン軸の回転に伴って回転するフルフローティングメタルと、
    前記タービン軸を軸支する前記フルフローティングメタルのすべり面、および、前記フルフローティングメタルを保持する前記軸受孔のすべり面のいずれか一方または双方に形成され、前記タービン軸の軸方向に延在して潤滑油を流通させるガイド溝と、を備え、
    前記ガイド溝は、
    当該ガイド溝を形成する前記フルフローティングメタルもしくは前記過給機本体の壁部のうち、前記フルフローティングメタルの回転方向前方側の壁部によって形成され、当該ガイド溝に流入した潤滑油中に混入する異物を、当該ガイド溝内に保持する異物保持部を有することを特徴とする過給機。
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