JP2014049326A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents
リチウムイオン二次電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014049326A JP2014049326A JP2012192332A JP2012192332A JP2014049326A JP 2014049326 A JP2014049326 A JP 2014049326A JP 2012192332 A JP2012192332 A JP 2012192332A JP 2012192332 A JP2012192332 A JP 2012192332A JP 2014049326 A JP2014049326 A JP 2014049326A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lithium
- boron trifluoride
- ion secondary
- secondary battery
- negative electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
【解決手段】電極活物質、導電助剤及びバインダーが配合されてなる負極材を用いた負極、並びに電解液を備え、前記電極活物質が、ケイ素、一酸化ケイ素、スズ、アルミニウム、アンチモン、カドミウム、亜鉛・スズ合金、炭化ケイ素、ニッケル・スズ合金及びMg2Snからなる群から選択される一種以上であり、前記電解液が、(A)カルボン酸リチウム塩並びに(B)三フッ化ホウ素及び/又は三フッ化ホウ素錯体、あるいは(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体と、(C)有機溶媒と、が配合されてなるものであることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
【選択図】なし
Description
これに対して、負極活物質としてケイ素酸化物と、リチウムイオンを吸蔵及び放出し得る特定の金属と、を組み合わせて構成された負極が開示されている(特許文献1参照)。
本発明は、電極活物質、導電助剤及びバインダーが配合されてなる負極材を用いた負極、並びに電解液を備え、前記電極活物質が、ケイ素、一酸化ケイ素、スズ、アルミニウム、アンチモン、カドミウム、亜鉛・スズ合金、炭化ケイ素、ニッケル・スズ合金及びMg2Snからなる群から選択される一種以上であり、前記電解液が、(A)カルボン酸リチウム塩並びに(B)三フッ化ホウ素及び/又は三フッ化ホウ素錯体、あるいは(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体と、(C)有機溶媒と、が配合されてなるものであることを特徴とするリチウムイオン二次電池を提供する。
本発明のリチウムイオン二次電池においては、前記遷移金属カルコゲナイドが、硫化モリブデン(IV)であることが好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池においては、前記電解液が、(A)カルボン酸リチウム塩及び(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体以外に、さらに電解質が配合されてなるものでもよい。
本発明のリチウムイオン二次電池においては、前記電解液が、シュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体と、(C)有機溶媒と、が配合されてなるものであることが好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池においては、前記(C)有機溶媒が、さらにプロピレンカーボネートを含むことが好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池においては、前記(F)カルボン酸及び/又はカルボン酸リチウム塩が、シュウ酸及び/又はシュウ酸リチウム塩であることが好ましい。
電極活物質の平均粒子径は、例えば、電子顕微鏡を用いて、任意の電極活物質の粒子約100個について粒子径を計測し、その平均値を算出することで求められる。
電極活物質は、例えば、ボールミル等を用いる公知の手法で粉砕することにより、平均粒子径を所望の値に調節できる。
前記導電助剤は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すればよい。
前記バインダーは、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すればよい。
前記その他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択でき、好ましいものとしては、遷移金属カルコゲナイド、(F)カルボン酸及び/又はカルボン酸リチウム塩、及び少なくともいずれかの配合成分を溶解又は分散させるための溶媒が例示できる。
遷移金属は、周期表の第3属から第11族までの元素であり、第4周期、第5周期又は第6周期の元素であることが好ましく、モリブデン、銅、タングステン又はチタンであることがより好ましい。すなわち、前記遷移金属カルコゲナイドは、モリブデン、銅、タングステン又はチタンのカルコゲナイドであることがより好ましい。
遷移金属カルコゲナイドは、分子同士でグラファイトのような層状構造を形成し得るものが好ましい。
また、遷移金属カルコゲナイドは、リチウムイオンの吸蔵及び放出が可能であり、リチウムイオン伝導材としても作用し得る。さらに、遷移金属カルコゲナイドには、硫化銅(II)(CuS)のように導電性を有するものもある。したがって、遷移金属カルコゲナイドを併用した負極は、リチウムイオンの吸蔵及び放出が妨げられることがないと推測される。硫化モリブデン(IV)(MoS2)は、導電性は低いものの潤滑性を有しており、これが特に顕著に、充放電時における負極の膨張及び収縮の影響を緩和して、リチウムイオン二次電池のサイクル特性の向上に寄与すると推測される。
(F)カルボン酸及び/又はカルボン酸リチウム塩は、リチウムイオン二次電池において、放電容量の低下を抑制し、サイクル特性を向上させる。
(F)カルボン酸及び/又はカルボン酸リチウム塩は、シュウ酸及び/又はシュウ酸リチウム塩であることが好ましい。
溶媒が配合されてなる負極材は、使用時において流動性を有する液状組成物であることが好ましい。
前記有機溶媒で好ましいものとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール;N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の鎖状又は環状アミド;アセトン等のケトンが例示できる。
前記溶媒は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すればよい。
各成分の配合時には、これら成分を添加して、各種手段により十分に混合することが好ましい。
各成分は、これらを順次添加しながら混合してもよいし、全成分を添加してから混合してもよく、配合成分が均一に混合されればよい。
混合温度、混合時間等の混合条件は、各種方法に応じて適宜設定すればよい。通常は、混合時の温度は10〜50℃であることが好ましく、15〜35℃であることがより好ましい。また、混合時間は3〜40分であることが好ましく、5〜20分であることがより好ましい。
かかる負極は、前記負極材を用いること以外は、公知の負極と同様の方法で製造できる。
また、前記集電体はシート状であることが好ましく、その厚さは、5〜20μmであることが好ましい。
例えば、負極材として、溶媒が配合されてなる液状組成物を用いる場合には、この液状組成物を塗工及び乾燥させることで、負極活物質層を形成できる。
(B)三フッ化ホウ素及び/又は三フッ化ホウ素錯体としては、取り扱いが容易で、錯形成反応がより円滑に進行する点から、前記三フッ化ホウ素錯体を用いることが好ましい。
(C)有機溶媒は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すればよい。
これらの中でも、前記有機溶媒としては、鎖状炭酸エステル化合物、ニトリル化合物、環状エーテル化合物が好ましい。
前記任意成分は、目的に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。
このような金属酸リチウム化合物としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)等が例示でき、類似の組成であるオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO4)を用いることもできる。
前記金属酸リチウム化合物は、前記一般式において、Mが複数種のものであってもよく、このような金属酸リチウム化合物としては、一般式「LiM1 pM2 qM3 rOy(式中、M1、M2及びM3は互いに異なる種類の金属であり;p、q、r及びyは、金属M1、M2及びM3と酸素Oとの組成比である。)」で表されるものが例示できる。ここで、p+q+r=xである。
このような金属酸リチウム化合物としては、LiNi0.33Mn0.33Co0.33O2等が例示できる。
正極活物質は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すればよい。
・遷移金属カルコゲナイド
硫化モリブデン(IV)(MoS2)(アルドリッチ社製)
硫化銅(II)(CuS)(和光純薬社製)
・導電助剤
アセチレンブラック(以下、「AB」と略記することがある)(電気化学工業社製)
・(A)カルボン酸リチウム塩
シュウ酸リチウム(以下、「LOX」と略記することがある)(和光純薬社製)
・(B)三フッ化ホウ素錯体
三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(BF3・O(C2H5)2)(アルドリッチ社製)
・(C)有機溶媒
エチレンカーボネート(以下、「EC」と略記する)(キシダ化学社製)
ジメチルカーボネート(以下、「DMC」と略記する)(キシダ化学社製)
プロピレンカーボネート(以下、「PC」と略記する)(キシダ化学社製)
ビニレンカーボネート(以下、「VC」と略記する)(アルドリッチ社製)
・その他
水酸化リチウム・一水和物(LiOH・H2O)(アルドリッチ社製)
六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)(キシダ化学社製)
[製造例1]
(シュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体の製造)
シュウ酸リチウム(22.3g、223mmol)を丸底フラスコに量り取り、これを200mLのDMCに懸濁させた。これに23℃で三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(63.3g、446mmol)をゆっくりと滴下した後、室温(23℃)で24時間撹拌し、反応液が透明になって不溶物が見られず、均一な溶液となったことを確認した。次いで、ロータリーエバポレーターを用いて反応液から溶媒及び不純物を留去した。その後、析出した白色の固体を60℃にて乾燥させることにより、白色粉末のシュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体((COOLi)2・(BF3)2)を得た(収率96.5%)。
[製造例2]
シュウ酸リチウム(0.153g)、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(0.426g)、並びに有機溶媒としてEC及びDMCの混合溶媒(2.42g)(EC:DMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように25℃で混合することにより、非水電解液である電解液(1)を得た。得られた電解液(1)の配合成分を表1に示す。また、以降の製造例で得られた電解液についても、同様に配合成分を表2に示す。
製造例1で得られたシュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体(0.35g)、並びに有機溶媒としてEC及びDMCの混合溶媒(2.65g)(EC:DMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように25℃で混合することにより、非水電解液である電解液(2)を得た。
製造例1で得られたシュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体(0.35g)、並びに有機溶媒としてPC及びVCの混合溶媒(2.65g)(PC:VC=90:10(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように25℃で混合することにより、非水電解液である電解液(3)を得た。
製造例1で得られたシュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体(0.04g)、六フッ化リン酸リチウム(0.41g)、並びに有機溶媒としてPC及びVCの混合溶媒(2.55g)(PC:VC=90:10(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように25℃で混合することにより、非水電解液である電解液(4)を得た。
六フッ化リン酸リチウム(0.455g)、並びに有機溶媒としてEC及びDMCの混合溶媒(2.545g)(EC:DMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように25℃で混合することにより、非水電解液である電解液(5)を得た。
六フッ化リン酸リチウム(0.455g)、並びに有機溶媒としてPC及びVCの混合溶媒(2.545g)(PC:VC=90:10(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように25℃で混合することにより、非水電解液である電解液(6)を得た。
[実施例1]
(シリコンナノ粒子の製造)
シリコン屑ウェハ(信越半導体社製)(150g)、φ20mmジルコニアボールを専用ジルコニア容器に入れ、遊星型ボールミル(P−6:FRITSCH)で400rpm、30分の条件でシリコン屑ウェハを粗粉砕した。
得られた粗粉砕シリコン(100g)、2−プロパノール(120g)、φ1mmジルコニアビーズを専用ジルコニア容器に入れ、遊星型ボールミル(P−6:FRITSCH)で400rpm、60分の条件で粗粉砕シリコンを粉砕し、平均粒子径が約150nmである微粉末シリコンの2−プロパノール分散液を得た。
得られた微粉末シリコンの2−プロパノール分散液(110g)、2−プロパノール(40g)、φ0.5mmジルコニアビーズを専用ジルコニア容器に入れ、遊星型ボールミル(P−6:FRITSCH)で400rpm、90分の条件で微粉末シリコンを粉砕し、平均粒子径が約100nmであるシリコンナノ粒子の2−プロパノール分散液を得た。
得られたシリコンナノ粒子の2−プロパノール分散液を遠心分離機による分離及び回収に供し、シリコンナノ粒子の2−プロパノールウェットケーキ(固形分66質量%)を得た。
水酸化リチウム・一水和物(1.63g)を瓶に計り取り、これに水(7g)を加えて、1時間混合した。そして、得られた全量のLiOH水溶液に、35質量%ポリアクリル酸水溶液(PAA水溶液、アルドリッチ社製)(3.5g)を加えて、24時間撹拌し、バインダーとしてポリアクリル酸リチウム(PAALi)を20質量%の濃度で含むPAALi水溶液を得た。
得られたPAALi水溶液(1g、PAALiとして0.2g)、上記で得られたシリコンナノ粒子のウェットケーキ(2.4g、シリコンナノ粒子として1.6g)、導電助剤としてアセチレンブラック(0.2g)をそれぞれ容器に計り取り、これにさらに水を加えて、配合成分の総量に占める、溶媒以外の配合成分(PAALi、シリコンナノ粒子及びアセチレンブラック)の合計配合量の比率が、20質量%となるように調節した。
次いで、自転・公転ミキサー(シンキー社製「ARE−250」)を用いて配合成分を25℃で3分間混合した後、ホモジナイザー(東京理化器械社製「VCX−130PB」)を用いて5分間分散させ、さらに、自転・公転ミキサー(シンキー社製「ARE−250」)を用いて25℃で1分間撹拌し、次いで25℃で1分間脱泡させることで、スラリー状の負極材(1)を得た。
得られた負極材(1)における各成分の配合量と、ケイ素、アセチレンブラック及びPAALiの総配合量に占める各成分の配合量の比率(配合比率)とを、表2に示す。表2中、例えば、「AB 0.2g(10質量%)」は、アセチレンブラックの配合量が0.2gで、前記配合比率が10質量%であることを意味する。また、「−」は、その成分が未配合であることを意味する。
銅箔からなる厚さ18μmの集電体上に、乾燥後の厚さが30μmとなるように、ミニコーター(宝仙社製「MC20」)を用いて、得られた負極材(1)を塗布し、この負極材(1)を、50℃のホットプレートを用いて2時間乾燥させ、さらに真空乾燥機を用いて100℃で24時間真空乾燥させた。
次いで、ロールプレス機(テスター産業社製)を用いて、集電体上の乾燥後の負極材(1)を、1500Nの圧力でプレスした後、グローブボックスの乾燥炉内で、100℃で6時間乾燥させることで、集電体上に負極活物質層が形成された負極(1)を得た。
負極(1)、及び市販品の三元系正極(宝仙社製)を、それぞれ直径16mmの円盤状に打ち抜いた。また、セパレータとしてガラスファイバーからなるものを用い、これを直径17mmの円盤状に打ち抜いた。得られた正極、セパレータ及び負極(1)を、この順にSUS製の電池容器(CR2032)内で積層し、製造例2で得られた電解液(1)を、セパレータ、負極(1)及び正極に含浸させ、さらに負極(1)上に、SUS製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)を載せ、蓋をすることにより、コイン型セルであるリチウムイオン二次電池(1)を製造した。負極材からリチウムイオン二次電池までの対応関係を表3に示す。
負極材製造時の各配合成分の種類とその配合量とを、表2に示す通りとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、負極材(2)〜(3)、負極(2)〜(3)、並びにリチウムイオン二次電池(2)〜(9)及び(R1)を製造した。負極材からリチウムイオン二次電池までの対応関係を表3に示す。
ただし、負極材(2)及び(3)の製造時には、遷移金属カルコゲナイドを電極活物質、導電助剤及びバインダーと共に添加して配合した。また、負極材(3)の製造時には、(F)
カルボン酸及び/又はカルボン酸リチウム塩も、電極活物質、導電助剤及びバインダーと共に添加して配合した。
上記で得られたリチウムイオン二次電池について、25℃において0.2Cの定電流定電圧充電を、上限電圧4.2Vとして電流値が0.1Cに収束するまで行った後、0.2Cの定電流放電を2.0Vまで行った。その後、充放電電流を1Cとして同様の方法で、充放電サイクルを繰り返し行い、50サイクルでの容量維持率((50サイクル目の放電容量(mAh)/1サイクル目の放電容量(mAh))×100)(%)を算出した。結果を表2に示す。
また、(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体が配合されてなる電解液(2)、(3)を用いたリチウムイオン二次電池(3)、(4)(実施例3、4)と、(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体及びその他の電解質が配合されてなる電解液(4)を用いたリチウムイオン二次電池(5)(実施例5)は、これら以外の電解液(5)、(6)を単独で用い、負極として同じものを用いたリチウムイオン二次電池(7)、(8)(参考例1、2)よりも、容量維持率が高く、サイクル特性に優れていた。そして、実施例5及び参考例2の結果から明らかなように、電解液は、(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体が少量配合されただけでも、全く配合されていない場合より、サイクル特性が顕著に向上することが確認できた。
また、(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体が配合されてなる電解液(3)を用いたリチウムイオン二次電池(6)(実施例6)は、これ以外の電解液(6)を単独で用い、負極として同じものを用いたリチウムイオン二次電池(9)(参考例3)よりも、容量維持率が高く、サイクル特性に優れていた。
そして、実施例3、4の結果から明らかなように、同じ電極を用いた場合には、電解液(3)を用いた場合の方が、電解液(2)を用いた場合よりも、容量維持率が高く、サイクル特性に優れていた。このように、(C)有機溶媒として、PC/VCの混合溶媒を用いた場合の方が、EC/DMCの混合溶媒を用いた場合よりも、サイクル特性に優れていた。
また、実施例2、3の結果から明らかなように、同じ電解液を用いた場合には、負極材(2)(負極(2))を用いた場合の方が、負極材(1)(負極(1))を用いた場合よりも、容量維持率が高く、サイクル特性に優れていた。このように、遷移金属カルコゲナイドが配合された負極材を用いた場合の方が、遷移金属カルコゲナイドが配合されていない負極材を用いた場合よりも、サイクル特性に優れていた。
[実施例7〜13、比較例2、参考例4〜9]
負極材製造時の各配合成分の種類とその配合量とを、表4に示す通りとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で、負極材(4)〜(10)、負極(4)〜(10)、並びにリチウムイオン二次電池(10)〜(22)及び(R2)を製造した。負極材からリチウムイオン二次電池までの対応関係を表5に示す。なお、以下に示す負極材(6)は、表2に示す負極材(2)と同じものである。
上記で得られたリチウムイオン二次電池について、25℃において0.2Cの定電流定電圧充電を、上限電圧4.2Vとして電流値が0.1Cに収束するまで行った後、0.2Cの定電流放電を1.5Vまで行った。その後、充放電電流を1Cとして同様の方法で、充放電サイクルを繰り返し行い、50サイクルでの容量維持率((50サイクル目の放電容量(mAh)/1サイクル目の放電容量(mAh))×100)(%)を算出した。結果を表5に示す。
Claims (10)
- 電極活物質、導電助剤及びバインダーが配合されてなる負極材を用いた負極、並びに電解液を備え、
前記電極活物質が、ケイ素、一酸化ケイ素、スズ、アルミニウム、アンチモン、カドミウム、亜鉛・スズ合金、炭化ケイ素、ニッケル・スズ合金及びMg2Snからなる群から選択される一種以上であり、
前記電解液が、(A)カルボン酸リチウム塩並びに(B)三フッ化ホウ素及び/又は三フッ化ホウ素錯体、あるいは(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体と、(C)有機溶媒と、が配合されてなるものであることを特徴とするリチウムイオン二次電池。 - 前記負極材が、さらに遷移金属カルコゲナイドが配合されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記遷移金属カルコゲナイドが、硫化モリブデン(IV)であることを特徴とする請求項2に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記(A)カルボン酸リチウム塩がシュウ酸リチウムであるか、又は前記(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体がシュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記電解液が、(A)カルボン酸リチウム塩及び(E)カルボン酸リチウム塩−三フッ化ホウ素錯体以外に、さらに電解質が配合されてなるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記電解液が、シュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体と、(C)有機溶媒と、が配合されてなるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記(C)有機溶媒がビニレンカーボネートを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記(C)有機溶媒が、さらにプロピレンカーボネートを含むことを特徴とする請求項7に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記負極材が、さらに(F)カルボン酸及び/又はカルボン酸リチウム塩が配合されてなるものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記(F)カルボン酸及び/又はカルボン酸リチウム塩が、シュウ酸及び/又はシュウ酸リチウム塩であることを特徴とする請求項9に記載のリチウムイオン二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012192332A JP5885624B2 (ja) | 2012-08-31 | 2012-08-31 | リチウムイオン二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012192332A JP5885624B2 (ja) | 2012-08-31 | 2012-08-31 | リチウムイオン二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014049326A true JP2014049326A (ja) | 2014-03-17 |
JP5885624B2 JP5885624B2 (ja) | 2016-03-15 |
Family
ID=50608792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012192332A Active JP5885624B2 (ja) | 2012-08-31 | 2012-08-31 | リチウムイオン二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5885624B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10522872B2 (en) | 2015-10-30 | 2019-12-31 | Lg Chem, Ltd. | Polymer electrolyte having multi-layer structure, and all-solid battery comprising same |
CN111971842A (zh) * | 2018-03-23 | 2020-11-20 | 富山药品工业株式会社 | 蓄电设备用电解质和非水电解液 |
CN112652817A (zh) * | 2021-01-04 | 2021-04-13 | 吴翠云 | 一种锂离子电池电解液及锂离子电池 |
CN112652772A (zh) * | 2020-12-22 | 2021-04-13 | 桂林电器科学研究院有限公司 | 一种粘合剂及其制备方法和含有该粘合剂的负极及锂离子电池 |
CN115498192A (zh) * | 2022-09-21 | 2022-12-20 | 山东大学 | 一种钠离子电池的柔性负极及其制备方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02152169A (ja) * | 1988-12-02 | 1990-06-12 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | リチウム電池用電解液 |
JP2001229964A (ja) * | 2000-02-15 | 2001-08-24 | Asahi Kasei Corp | 非水系二次電池 |
JP2003272703A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-09-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 電解質および非水電解質二次電池 |
JP2007317461A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Sony Corp | 二次電池 |
WO2012039500A1 (ja) * | 2010-09-24 | 2012-03-29 | 積水化学工業株式会社 | 電解質、電解液、ゲル電解質、電解質膜、ゲル電解質電池の製造方法及びリチウムイオン二次電池 |
-
2012
- 2012-08-31 JP JP2012192332A patent/JP5885624B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02152169A (ja) * | 1988-12-02 | 1990-06-12 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | リチウム電池用電解液 |
JP2001229964A (ja) * | 2000-02-15 | 2001-08-24 | Asahi Kasei Corp | 非水系二次電池 |
JP2003272703A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-09-26 | Fuji Photo Film Co Ltd | 電解質および非水電解質二次電池 |
JP2007317461A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Sony Corp | 二次電池 |
WO2012039500A1 (ja) * | 2010-09-24 | 2012-03-29 | 積水化学工業株式会社 | 電解質、電解液、ゲル電解質、電解質膜、ゲル電解質電池の製造方法及びリチウムイオン二次電池 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10522872B2 (en) | 2015-10-30 | 2019-12-31 | Lg Chem, Ltd. | Polymer electrolyte having multi-layer structure, and all-solid battery comprising same |
CN111971842A (zh) * | 2018-03-23 | 2020-11-20 | 富山药品工业株式会社 | 蓄电设备用电解质和非水电解液 |
CN111971842B (zh) * | 2018-03-23 | 2023-10-10 | 富山药品工业株式会社 | 蓄电设备用电解质和非水电解液 |
CN112652772A (zh) * | 2020-12-22 | 2021-04-13 | 桂林电器科学研究院有限公司 | 一种粘合剂及其制备方法和含有该粘合剂的负极及锂离子电池 |
CN112652772B (zh) * | 2020-12-22 | 2022-05-06 | 桂林电器科学研究院有限公司 | 一种粘合剂及其制备方法和含有该粘合剂的负极及锂离子电池 |
CN112652817A (zh) * | 2021-01-04 | 2021-04-13 | 吴翠云 | 一种锂离子电池电解液及锂离子电池 |
CN115498192A (zh) * | 2022-09-21 | 2022-12-20 | 山东大学 | 一种钠离子电池的柔性负极及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5885624B2 (ja) | 2016-03-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6302322B2 (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
US10403896B2 (en) | Binder composition for storage device electrode, slurry for storage device electrode, storage device electrode, and storage device | |
JP6462250B2 (ja) | リチウム二次電池用正極活物質、その製造方法、そしてこれを含むリチウム二次電池用正極およびリチウム二次電池 | |
JP5868604B2 (ja) | 正極活物質、並びにそれを採用した正極及びリチウム電池 | |
JP6097643B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用負極材、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP5323410B2 (ja) | リチウム鉄リン系複合酸化物炭素複合体の製造方法及びリチウム、鉄及びリンを含む共沈体の製造方法 | |
TW201347279A (zh) | 具有經摻混的陰極活性材料之非水性二次電池 | |
JP6477690B2 (ja) | リチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物、リチウムイオン二次電池電極用スラリー組成物、リチウムイオン二次電池用電極、および、リチウムイオン二次電池 | |
JP5885624B2 (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
EP2936592A1 (en) | Lmfp cathode materials with improved electrochemical performance | |
JP5445683B2 (ja) | 負極材料、リチウム二次電池、および負極材料の製造方法 | |
JP6333529B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用負極材、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池 | |
JP6034094B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用負極材、リチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池 | |
WO2017206181A1 (zh) | 电池的负极材料的制备方法、锂离子电池和固态电池 | |
JP2016072234A (ja) | 正極用スラリー、蓄電デバイス正極、蓄電デバイス正極の製造方法、蓄電デバイス、及び蓄電デバイスの製造方法 | |
JP6002060B2 (ja) | 電解質及びリチウムイオン二次電池 | |
JP6010309B2 (ja) | リチウムイオン二次電池 | |
KR101298719B1 (ko) | 리튬 이차 전지용 양극 활물질, 이의 제조 방법 및 이를 포함하는 리튬 이차 전지 | |
JP2016062743A (ja) | リチウムイオン二次電池の製造方法 | |
JP2020184473A (ja) | 非水系二次電池用負極活物質複合体の製造方法 | |
JP2013182674A (ja) | リチウムイオン二次電池用負極剤、リチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池 | |
JP5659994B2 (ja) | 負極活物質、リチウム二次電池、負極活物質の製造方法 | |
JP2016131157A (ja) | リチウムイオン二次電池用負極剤、リチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池 | |
JP7143593B2 (ja) | 非水系電解質二次電池用正極活物質の製造方法 | |
JP2009046383A (ja) | リチウム鉄リン系複合酸化物炭素複合体の製造方法及びリチウム、鉄及びリンを含む共沈体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150416 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160106 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160112 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160209 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5885624 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |