以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、例えばカラオケ店舗において利用されるカラオケシステムに対して、本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.カラオケシステムの構成及び動作の概要]
始めに、図1を参照して、本実施形態のカラオケシステムの構成の概要を説明する。図1は、本実施形態のカラオケシステムSの概要構成例を示す図である。図1に示すように、カラオケシステムSは、選曲装置1、カラオケ装置2、広告表示端末3、及び管理サーバ4を含んで構成される。カラオケ装置2は、本発明の楽曲再生装置の一例である。広告表示端末3は、本発明の広告表示広告再生装置の一例である。選曲装置1、カラオケ装置2、及び広告表示端末3は、例えば、カラオケ店舗のカラオケルーム(客室)に設置される。選曲装置1は、例えば赤外線により同室内のカラオケ装置2と通信可能になっている。カラオケ装置2は、選曲装置1からユーザにより行われるカラオケ楽曲の再生を予約する指示を、受信する。カラオケ装置2は、選曲装置1により予約されたカラオケ楽曲を順に再生する。カラオケ装置2は、例えばLANを介して同室内の広告表示端末3と通信可能になっている。カラオケ装置2及び広告表示端末3は、LAN及びルータを介してネットワークNWに接続される。ネットワークNWは、例えば、インターネット、携帯通信網、及びゲートウェイ等により構成される。管理サーバ4は、ネットワークNWに接続される。カラオケ装置2及び広告表示端末3は、ネットワークNWを介して管理サーバ4と通信可能になっている。また、管理サーバ4には、ネットワークNWを介して管理者の端末5が接続可能になっている。
選曲装置1は、カラオケ装置2に向けて選曲を要求する専用のリモコンである。選曲装置1は、カラオケ店舗の客室を利用するユーザが楽曲を予約するために用いられる。楽曲には、カラオケ楽曲が含まれる。カラオケ楽曲とは、基となる楽曲のボーカルパートまたはギターパートなどの所定パートを除いた曲である。ユーザが予約する楽曲は、カラオケ装置2により実行されるゲーム等のアプリケーションであってもよい。選曲装置1は、ユーザにより選曲された楽曲の予約要求をカラオケ装置2へ送信する。
カラオケ装置2は、ユーザにより選曲された楽曲を再生する演奏装置である。カラオケ装置2は、選曲装置1から予約要求を受信すると、楽曲の予約を受け付ける。この予約要求には、予約対象の楽曲に付与された楽曲IDが含まれる。楽曲IDは、楽曲を識別するための識別情報である。カラオケ装置2は、予約を受け付けた楽曲の楽曲IDを予約リストに登録する。予約リストに楽曲IDが登録された楽曲は、例えば予約順に再生される。
カラオケ装置2は、再生される楽曲に従って、楽曲の歌詞テロップと背景映像をディスプレイに表示させる。楽曲の歌詞テロップは、背景映像に重ねて表示される。背景映像には、多数の楽曲の再生時に表示される汎用映像と、再生される楽曲の歌手に関連する関連映像とがある。汎用映像は、再生される楽曲に関連付けられない映像である。汎用映像には、例えば、風景の映像や、楽曲を歌唱するユーザを撮影した映像などがある。関連映像には、例えば、再生される楽曲の歌手本人のプロモーションビデオなどの本人映像がある。同一の楽曲であっても、再生中に汎用映像が表示される場合と関連映像が表示される場合とがある。この場合、汎用映像が表示される楽曲と、関連映像が表示される楽曲とでは楽曲IDが異なる。関連映像が表示される楽曲の楽曲IDを、「関連映像楽曲ID」という。カラオケ装置2は、再生される楽曲について、再生中の楽曲の楽曲IDを含む曲情報を記憶する。カラオケ装置2は、広告表示端末3からの要求に応じて予約リストまたは再生中の楽曲の曲情報を広告表示端末3へ送信する。予約リストには、楽曲が再生中であることを示す再生フラグ、及び背景映像が関連映像であることを示す関連映像フラグが登録されてもよい。
また、カラオケ装置2により再生可能な楽曲には、楽曲と関連する広告の文字テロップを含む広告コンテンツが関連付けられている場合がある。文字テロップには、例えば楽曲の歌手のコンサートなどのイベント情報が含まれる。楽曲と関連する広告の文字テロップを含む広告コンテンツを、「広告文字コンテンツ」という。広告文字コンテンツと楽曲との関連付けは、例えば広告文字コンテンツリストにより定められる。広告文字コンテンツリストは、カラオケ装置2により再生される楽曲に応じて表示させる広告文字コンテンツのリストである。広告文字コンテンツリストは、例えば管理サーバ4からネットワークNWを介して取得される。カラオケ装置2は、広告文字コンテンツリストに基づいて、再生される楽曲に広告文字コンテンツが関連付けられていると判断し、且つ、再生される楽曲に従って表示される背景映像が再生される楽曲の歌手に関連する関連映像であると判断した場合、この関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させる。
また、広告文字コンテンツリストにより、広告文字コンテンツと、広告文字コンテンツの表示が許可されるカラオケ装置2または広告表示端末3の所在地に対応する対象地域とが関連付けられる場合がある。この場合、例えば、広告文字コンテンツには、表示する文字に地名を含む広告テロップが含まれて記憶される。また、広告文字コンテンツには、対象地域として、都道府県、市区町村が対応付けて記憶される。対象地域は、都道府県、市区町村のほか、複数の都道府県または市区町村を包括する地域名であってもよい。包括する地域名には、例えば、“東海”などがある。対象地域として“東海”が対応付けられて記憶されるとき、“東海”には、愛知県、岐阜県、三重県を示す情報が含まれる。一方、カラオケ装置2または広告表示端末3の所在地には、例えば、都道府県、市区町村などがある。これにより、例えばカラオケ装置2または広告表示端末3の所在地に対応する対象地域が対応付けられた広告文字コンテンツが、カラオケ装置2に表示される広告文字コンテンツと決定される。この結果、広告の対象地域に対応する所在地に設置されたカラオケ装置2または広告表示端末3において、広告の対象地域向けの広告テロップが表示される。これにより、地名(例えば名古屋)を含む広告テロップの表示を、この広告テロップに関連付けられる広告の対象地域(例えば東海)に対応する所在地(例えば愛知)に設置されたカラオケ装置2または広告表示端末3に制限することができる。
広告表示端末3は、一般広告コンテンツまたは広告文字コンテンツを再生し、ディスプレイへ出力する端末である。一般広告コンテンツは、例えば、システム運営者と広告主との取り決めに従って再生させる広告コンテンツである。一般広告コンテンツは、楽曲と関連付けられない。一般広告コンテンツは、カラオケ装置2により楽曲が再生中であるときと、楽曲が再生中でないときとのいずれのときにおいても、再生されてよい広告コンテンツである。一例としては、広告主である企業に関する広告情報が挙げられる。この広告情報には、例えば、広告主である企業により提供される商品またはサービスの情報がある。広告表示端末3は、例えば管理サーバ4からネットワークNWを介して広告再生リストを取得する。広告再生リストは、予め決定された広告再生繰返し周期で繰り返して再生させる一般広告コンテンツのリストである。広告再生リストには、一般広告コンテンツの広告コンテンツIDが登録されている。広告再生繰返し周期とは、例えば、広告再生リストに登録された順番が先頭の一般広告コンテンツから最後の一般広告コンテンツまでを再生する1周の時間である。広告表示端末3は、広告再生リストに登録された広告コンテンツIDが付与された一般広告コンテンツを管理サーバ4から取得する。そして、広告表示端末3は、広告再生リストに基づいて、一般広告コンテンツを再生してディスプレイに表示させる。
また、広告表示端末3は、カラオケ装置2から広告文字コンテンツリスト、及び楽曲の背景映像データを取得する。広告文字コンテンツリストに基づいて、カラオケ装置2により再生される楽曲に広告文字コンテンツが関連付けられていると判断し、且つ、再生される楽曲に従って表示される背景映像が楽曲に関連する関連映像でないと判断した場合、カラオケ装置2から取得した背景映像データに基づき再生される楽曲の関連映像をディスプレイに表示させると共に、関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させる。
管理サーバ4は、楽曲及び広告コンテンツを管理するサーバである。管理サーバ4は、広告文字コンテンツリスト及び広告再生リストを作成する。管理サーバ4は、カラオケ装置2からの要求に応じて広告文字コンテンツリストをカラオケ装置2へ送信する。また、管理サーバ4は、広告表示端末3からの要求に応じて広告再生リストを広告表示端末3へ送信する。管理サーバ4は、広告表示端末3からの要求に応じて一般広告コンテンツを広告表示端末3へ送信する。
[2.カラオケ装置2、広告表示端末3、及び管理サーバ4の構成]
次に、図1を参照して、カラオケ装置2、広告表示端末3、及び管理サーバ4の構成について説明する。
カラオケ装置2は、制御部21、記憶部22、ビデオRAM23、映像再生部24、表示処理部25、マイク制御部26、シンセサイザ27、ミキシングアンプ28、操作部29a、操作処理部29b、赤外線受信部29c、及び通信部29d等を備えて構成される。表示処理部25には、ディスプレイが接続される。このように、カラオケ装置2に接続されるディスプレイは、本発明における第1表示部の一例である。制御部21は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部22は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部22には、OS(オペレーティングシステム)及び楽曲再生処理プログラムが記憶されている。制御部21は、OS及び楽曲再生処理プログラムを実行することにより、カラオケ装置2全体を統括制御する。制御部21は、本発明の第1表示制御手段、第2表示制御手段、第1判断手段、第2判断手段、第1取得手段、第2取得手段、決定手段、及び楽曲再生手段の一例である。制御部21は、ユーザによる操作部29aからの指示を、操作処理部29bを介して受け付ける。赤外線受信部29cは、選曲装置1との間で赤外線通信を行う。
記憶部22には、カラオケ装置2の所在地を示す所在地情報が記憶される。記憶部22には、予約された楽曲の予約リストが記憶される。図2(A)は、予約リストに登録された情報の一例を示す図である。図2(A)に示す予約リストには、予約された楽曲の楽曲ID、及び楽曲のアーティスト名が予約順に登録されている。楽曲のアーティスト名とは、例えば楽曲の歌手名である。また、図2(A)に示す予約リストに登録された楽曲ID“VVV”には、再生フラグ“1”及び関連映像フラグ“1”が対応付けられて登録されている。これは、楽曲ID“VVV”の楽曲は、楽曲が再生中であり、且つ、背景映像が関連映像であることを示す。予約リストの予約順に従って、再生される楽曲が次の楽曲に更新されると、再生フラグ“1”は、更新され、新たに再生される楽曲の楽曲IDに対応付けられて登録される。再生される楽曲の楽曲IDに、再生フラグ“1”が対応付けて登録されることにより、再生中の楽曲の曲情報が特定可能である。
記憶部22には、例えば管理サーバ4から取得された広告文字コンテンツリストが記憶される。図2(B)は、広告文字コンテンツリストに登録された情報の一例を示す図である。図2(B)に示す広告文字コンテンツリストには、楽曲のアーティスト名と、関連映像楽曲IDと、楽曲の楽曲IDと、対象地域と、広告文字コンテンツとが関連付けられて登録されている。広告文字コンテンツリストに登録された広告文字コンテンツには、広告文字コンテンツに含まれる文字テロップを、楽曲の前奏、間奏、後奏、及び再生終了後の何れのタイミングで表示するかを示す表示タイミング情報が対応付けられる。図2(B)の例では、楽曲ID“VVV”に関連付けられた広告文字コンテンツは、対象地域“愛知”が関連付けられた、名古屋のイベント情報を紹介する広告テロップを含む。これにより、広告テロップの表示は、この広告テロップの対象地域“愛知”に対応する所在地“愛知”に設置されたカラオケ装置2または広告表示端末3に制限される。また、図2(B)の例では、楽曲ID“VVV”と、楽曲ID“WWW”とに同一の関連映像楽曲ID“VVV”が関連付けられている。これは、楽曲ID“VVV”の楽曲と、楽曲ID“WWW”の楽曲とは同一の楽曲であるが、背景映像が関連映像と汎用映像とで異なる楽曲であることを示している。
記憶部22には、楽曲の音声データ、楽曲の再生時間を示す再生時間情報、及び歌詞テロップデータが楽曲IDに対応付けられて記憶される。図2(C)は、楽曲ID“VVV”に関連付けられた歌詞テロップデータの一例を示す図である。図2(C)に示す歌詞テロップデータは、歌詞のフレーズ、歌詞のフレーズの表示開始時間、歌詞のフレーズの表示終了時間、及び歌詞のフレーズの塗り開始時間と塗り速度を示すデータを、フレーズ毎に含んで構成されている。フレーズは、楽曲の歌詞を表す全ての文字列を所定の区切りで区切ったときの各文字列に相当する。例えば、歌詞のフレーズ“あいうえお”が、歌詞テロップとして表示される。歌詞のフレーズの表示開始時間は、歌詞のフレーズを文字ごとに表示する開始時間を示す。歌詞のフレーズの表示終了時間は、歌詞のフレーズの表示を終了する終了時間を示す。開始時間及び終了時間は、例えば、楽曲の再生開始時点からの経過時間で表される。歌詞のフレーズの塗り開始時間は、歌詞のフレーズの先頭の文字の色塗りを開始する開始時間を示す。歌詞の塗り速度は、歌詞のフレーズの色塗り速度を示す。図2(D)は、図2(C)に示す歌詞テロップデータに基づき作成された関連映像用の歌詞テロップデータの一例を示す図である。図2(D)に示す関連映像用の歌詞テロップデータには、図2(C)に示す歌詞テロップデータ中に、文字テロップ及び文字テロップの表示開始時刻及び表示終了時刻が挿入されている。また、背景映像として関連映像が表示される楽曲の楽曲IDには、この楽曲の歌手に関連する関連映像を表示する背景映像データが対応付けられて記憶部22に記憶される。一方、汎用映像を表示する背景映像データは、汎用映像が表示される楽曲の楽曲IDに対応付けられずに記憶部22に記憶される。
シンセサイザ27は、制御部21の制御の下、音声データを用いて楽曲の再生を行い、楽曲の音声信号をミキシングアンプ28へ出力する。マイク制御部26は、マイクにより集音されたユーザの歌唱音声信号をミキシングアンプ28へ出力する。ミキシングアンプ28は、楽曲の音声信号と歌唱音声信号とをミキシングしてスピーカへ出力する。映像再生部24は、制御部21の制御の下、背景映像データを用いて汎用映像、または再生される楽曲の歌手に関連する関連映像の再生を行い、この映像信号を表示処理部25へ出力する。表示処理部25は、映像信号をディスプレイへ出力して背景映像を表示させる。そして、表示処理部25は、制御部21の制御の下、制御部21からの歌詞テロップデータに基づき、背景映像に楽曲の歌詞テロップを重ねて表示させる。更に、表示処理部25は、制御部21の制御の下、再生される楽曲の歌手に関連する関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させる。
広告表示端末3は、制御部31、記憶部32、表示処理部33、及び通信部34等を備えて構成される。表示処理部33には、ディスプレイが接続される。このように、広告表示端末3に接続されるディスプレイは、本発明における第2表示部の一例である。制御部31は、CPU、ROM、及びRAM等により構成され、時計機能及びタイマー機能を備える。記憶部32は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部32には、OS及び広告表示処理プログラム等が記憶されている。制御部31は、OS及び広告表示処理プログラムを実行することにより、広告表示端末3全体を統括制御する。制御部31は、本発明の取得手段、第1判断手段、第2判断手段、及び表示制御手段の一例である。記憶部32には、例えばカラオケ装置2から取得された予約リストまたは再生中の楽曲の曲情報、及び広告文字コンテンツリストが記憶される。広告文字コンテンツリストは、管理サーバ4から取得されてもよい。記憶部32には、例えば管理サーバ4から取得された広告再生リストが記憶される。記憶部32には、広告再生リストに基づいて取得された一般広告コンテンツが記憶される。一般広告コンテンツは、例えば静止画データ又は動画データにより構成される。記憶部32には、例えばカラオケ装置2から取得された背景映像データが記憶される。この背景映像データは、楽曲の歌手に関連する関連映像を表示するためのデータである。背景映像データには、関連映像が表示される楽曲の楽曲IDが対応付けられる。制御部31は、広告再生リストに基づいて、一般広告コンテンツを再生し、一般広告の画像信号を表示処理部33へ出力する。表示処理部33は、一般広告の画像信号をディスプレイへ出力して静止画又は動画を表示させる。制御部31は、広告文字コンテンツリストに基づいて、背景映像データ及び広告文字コンテンツを再生し、再生される楽曲の歌手に関連する関連映像の映像信号及び広告文字コンテンツに含まれる文字テロップを表示処理部33へ出力する。表示処理部33は、再生される楽曲の歌手に関連する関連映像の映像信号及び広告文字コンテンツに含まれる文字テロップをディスプレイへ出力して関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させる。なお、広告表示端末3にディスプレイが備えられているとき、広告表示端末3は、カラオケ装置2による楽曲の再生に従って、映像を表示するディスプレイとして使用可能である。
管理サーバ4は、制御部41、記憶部42、及び通信部43等を備えて構成される。制御部41は、CPU、ROM、及びRAM等により構成される。記憶部42は、例えば、ハードディスク等により構成される。記憶部42には、OS及びサーバ処理プログラム等が記憶されている。制御部41は、OS及びサーバ処理プログラムを実行することにより、管理サーバ4全体を統括制御する。記憶部42には、カラオケ装置2により再生可能な楽曲の情報を管理する楽曲管理リストが記憶される。楽曲管理リストには、楽曲の楽曲ID及び再生時間等の情報が楽曲ごとに登録される。記憶部42には、広告文字コンテンツリスト、及び広告再生リストが記憶される。記憶部42には、広告再生リストに登録されている広告コンテンツIDが付与された一般広告コンテンツが記憶される。また、記憶部42には、所在地リストが記憶される。図2(E)は、所在地リストに登録された情報の一例を示す図である。図2(E)に示す所在地リストには、カラオケ装置のMACアドレスと所在地とが関連付けられて登録されている。
[3.カラオケシステムSの広告表示動作]
次に、図3乃至図5を参照して、カラオケシステムSの広告表示動作を説明する。図3は、管理サーバ4の制御部41における処理を示すフローチャートである。図4は、カラオケ装置2の制御部21における処理を示すフローチャートである。図5は、広告表示端末3の制御部31における処理を示すフローチャートである。
(3.1 管理サーバ4の処理)
先ず、図3を参照して、管理サーバ4の処理を説明する。図3に示す処理は、例えば、管理サーバ4の電源オンにより開始される。図3に示す処理が開始されると、管理サーバ4の制御部41は、広告文字コンテンツの登録要求があったか否かを判定する(ステップS1)。例えば、制御部41は、管理者の端末5から広告文字コンテンツの登録要求を受信した場合に、広告文字コンテンツの登録要求があったと判定する。広告文字コンテンツの登録要求があったと判定された場合(ステップS1:YES)、ステップS2へ進む。広告文字コンテンツの登録要求がないと判定された場合(ステップS1:NO)、ステップS3へ進む。
ステップS2では、制御部41は、例えば管理者の端末5からアップロードされた広告文字コンテンツに対して、例えば管理者により指定された楽曲の楽曲ID、アーティスト名、及び対象地域等を関連付けて広告文字コンテンツリストに登録する。これにより、広告文字コンテンツリストが更新される。広告文字コンテンツリストが更新されると、管理サーバ4からカラオケ装置2へ広告文字コンテンツリストの更新情報が送信される。
ステップS3では、制御部41は、一般広告コンテンツの登録要求があったか否かを判定する。例えば、制御部41は、管理者の端末5から一般広告コンテンツの登録要求を受信した場合に、一般広告コンテンツの登録要求があったと判定する。一般広告コンテンツの登録要求があったと判定された場合(ステップS3:YES)、ステップS4へ進む。一般広告コンテンツの登録要求がないと判定された場合(ステップS3:NO)、ステップS6へ進む。
ステップS4では、制御部41は、例えば管理者の端末5からアップロードされた一般広告コンテンツに対して広告コンテンツIDを付与して記憶部42に記憶する。次いで、制御部41は、例えば、一般広告コンテンツの広告コンテンツID及び登録日時等を広告再生リストに登録する(ステップS5)。これにより、広告再生リストが更新される。
ステップS6では、広告文字コンテンツリストの取得要求があったか否かを判定する。カラオケ装置2から最新の広告文字コンテンツリストの取得要求が受信された場合、広告文字コンテンツリストの取得要求があったと判定される(ステップS6:YES)。制御部41は、広告文字コンテンツリストの取得要求に応じて、最新の広告文字コンテンツリストを記憶部42から取得しカラオケ装置2へ送信する(ステップS7)一方、広告文字コンテンツリストの取得要求がないと判定された場合(ステップS6:NO)、ステップS8へ進む。
ステップS8では、制御部41は、一般広告コンテンツの取得要求があったか否かを判定する。広告表示端末3から一般広告コンテンツの取得要求が受信された場合、一般広告コンテンツの取得要求があったと判定される(ステップS8:YES)。一般広告コンテンツの取得要求には、この一般広告コンテンツの広告コンテンツIDが含まれる。制御部41は、一般広告コンテンツの取得要求に応じて、この取得要求に含まれる広告コンテンツIDが付与された広告コンテンツを記憶部42から取得し広告表示端末3へ送信する(ステップS9)。一方、一般広告コンテンツの取得要求がないと判定された場合(ステップS8:NO)、ステップS10へ進む。
ステップS10では、制御部41は、広告再生リストの取得要求があったか否かを判定する。広告表示端末3から広告再生リストの取得要求が受信された場合、広告再生リストの取得要求があったと判定される(ステップS10:YES)。この場合、制御部41は、取得要求された広告再生リストを記憶部42から取得し広告表示端末3へ送信する(ステップS11)。一方、広告再生リストの取得要求がないと判定された場合(ステップS10:NO)、ステップS12へ進む。
ステップS12では、制御部41は、電源オフ指令があったか否かを判定する。電源オフ指令があったと判定された場合(ステップS12:YES)、図3に示す処理を終了する。電源オフ指令がないと判定された場合(ステップS12:NO)、ステップS1に戻る。
(3.2 カラオケ装置2の処理)
次に、図4を参照して、カラオケ装置2の処理を説明する。図4(A)に示す処理は、例えば、カラオケ装置2の電源オンにより開始される。図4(A)に示す処理が開始されると、カラオケ装置2の制御部21は、カラオケ装置2の所在地を示す所在地情報を取得する(ステップS21)。例えば、制御部21は、カラオケ装置2の通信部29dに設定されているMACアドレスを管理サーバ4へ送信する。管理サーバ4は、カラオケ装置2からMACアドレスを取得すると、MACアドレスに関連付けられて、図2(E)に示すような所在地リストに登録されている所在地を示す所在地情報をカラオケ装置2へ送信する。
次いで、制御部21は、選曲装置1から楽曲の予約要求があったか否かを判定する(ステップS22)。ユーザにより選曲されたカラオケ楽曲の予約要求が選曲装置1から受信された場合、楽曲の予約要求があったと判定される(ステップS22:YES)。この場合、制御部21は、楽曲の予約要求に含まれる楽曲IDを予約リストに登録する(ステップS23)。これにより、予約リストが更新される。一方、楽曲の予約要求がないと判定された場合(ステップS22:NO)、ステップ29へ進む。
次いで、制御部21は、広告文字コンテンツリストを参照して、予約された楽曲に、この楽曲と関連する広告の文字テロップを含む広告文字コンテンツが関連付けられているか否かを判断する(ステップS24)。例えば、広告文字コンテンツリストにおいて広告文字コンテンツが、ステップS23で予約リストに登録された楽曲IDに関連付けられている場合、予約された楽曲に広告文字コンテンツが関連付けられていると判断される。予約された楽曲と関連する広告の文字テロップを含む広告文字コンテンツが関連付けられていると判断された場合(ステップS24:YES)、ステップS26へ進む。例えば、予約リストに登録された楽曲IDが“VVV”であるとすると、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストでは、広告文字コンテンツ51、広告文字コンテンツ52、及び広告文字コンテンツ53が、楽曲ID“VVV”に関連付けられている。一方、予約された楽曲と関連する広告の文字テロップを含む広告文字コンテンツが関連付けられていないと判断された場合(ステップS24:NO)、ステップS25へ進む。
ステップS25では、制御部21は、予約された楽曲の楽曲IDに対応付けられて記憶部22に記憶されている既存の歌詞テロップデータを、予約された楽曲が再生されたときに使用する歌詞テロップデータとして、予約された楽曲の楽曲IDに対応付けて設定する。つまり、広告文字コンテンツが組み込まれていない歌詞テロップデータが設定される。
ステップS26では、制御部21は、広告文字コンテンツリストを参照して、ステップS24で楽曲に関連付けられていると判断された広告文字コンテンツに対して、ステップS21で取得された所在地情報が示す所在地に対応する対象地域として、例えば所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられているか否かを判定する。広告文字コンテンツリストにおいて広告文字コンテンツに上記所在地情報が示す所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられていると判定された場合(ステップS26:YES)、ステップS27へ進む。例えば、ステップS26において、所在地情報が示す所在地が“愛知”であるとすると、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストでは、広告文字コンテンツ51に、上記所在地情報が示す所在地を地域内に含んだ対象地域“愛知”が関連付けられているため、ステップS27へ進む。この場合、広告文字コンテンツ51に、カラオケ装置2の所在地に対応する対象地域”愛知”が関連付けられた、名古屋のイベント情報を紹介する文字テロップが含まれている。
なお、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストにおいて、対象地域の欄が空白になっている広告文字コンテンツ53には、対象地域が特定の地域に限定されず全地域が関連付けられていることを示す。つまり、広告文字コンテンツ53は、カラオケ装置2または広告表示端末3の所在地には制限されることなく表示される。一方、広告文字コンテンツリストにおいて広告文字コンテンツに上記所在地情報が示す所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられていないと判定された場合(ステップS26:NO)、上記と同様、ステップS25の処理が行われる。
ステップS27では、制御部21は、予約された楽曲の背景映像が、この楽曲の歌手に関連する関連映像であるか否かを判断する。例えば、予約された楽曲の楽曲IDが関連映像楽曲IDとして広告文字コンテンツリストに登録されている場合、予約された楽曲の背景映像がこの楽曲の歌手に関連する関連映像であると判断される。予約された楽曲の背景映像が、この楽曲の歌手に関連する関連映像であると判断された場合(ステップS27:YES)、制御部21は、予約された楽曲の楽曲IDに対応付けて関連映像フラグ“1”を予約リストに登録し、ステップS28へ進む。予約された楽曲の背景映像が、この楽曲の歌手に関連する関連映像でないと判断された場合(ステップS27:NO)、上記と同様、ステップS25の処理が行われる。予約リストに登録された楽曲IDが“WWW”であるとすると、この楽曲の背景映像は関連映像でないため、ステップS25に進む。つまり、この場合、楽曲ID“WWW”に対応付けられた広告文字コンテンツの表示は、カラオケ装置2では行われず広告表示端末3で行われることになる。
ステップS28では、制御部21は、関連映像用の歌詞テロップデータの作成処理を行う。関連映像用の歌詞テロップデータの作成処理では、図4(B)に示すように、制御部21は、予約された楽曲の楽曲IDに対応付けられて記憶部22に記憶されている歌詞テロップデータを取得する(ステップS281)。例えば、図2(C)に示す歌詞テロップデータが取得される。次いで、制御部21は、ステップS26で所在地情報が示す所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられていると判定された広告文字コンテンツ及び広告文字コンテンツの表示タイミング情報を広告文字コンテンツリストから取得する(ステップS282)。例えば、予約リストに登録された楽曲IDが“VVV”であり、所在地情報が示す所在地が“愛知”であるとすると、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストから、広告文字コンテンツ51,53及び広告文字コンテンツ51,53の表示タイミング情報が夫々取得される。次いで、制御部21は、取得した歌詞テロップデータと表示タイミング情報とに基づいて、取得した広告文字コンテンツに含まれる文字テロップの表示開始時間及び表示終了時間を決定する(ステップS283)。例えば、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストでは、広告文字コンテンツ51の表示タイミング情報には、広告文字コンテンツに含まれる文字テロップを楽曲の前奏のタイミングで表示することが示されている。そのため、制御部21は、図2(C)に示す歌詞テロップデータに含まれる先頭のフレーズ“あいうえお”の表示開始時間“00:20”の前のタイミングである例えば“00:00”を表示開始時間として決定し、且つ、例えば“00:18”を表示終了時間として決定する。一方、例えば、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストでは、広告文字コンテンツ53の表示タイミング情報には、広告文字コンテンツに含まれる文字テロップを楽曲の後奏のタイミングで表示することが示されている。そのため、制御部21は、図2(C)に示す歌詞テロップデータに含まれる最後のフレーズ“さしすせそ”の表示終了時間“00:35”の後のタイミングである例えば“00:37”を表示開始時間として決定し、且つ、例えば“00:45”を表示終了時間として決定する。
なお、ステップS282で取得された広告文字コンテンツの表示タイミング情報に、広告文字コンテンツに含まれる文字テロップを楽曲の間奏のタイミングで表示することが示されているとする。この場合、制御部21は、例えば、図2(C)に示す歌詞テロップデータに含まれる途中のフレーズ“かきくけこ”の表示終了時間“00:29”と、最後のフレーズ“さしすせそ”の表示開始時間“00:32”との間のタイミングである例えば“00:30”を表示開始時間として決定し、且つ、例えば“00:31”を表示終了時間として決定する。
以上のように決定された文字テロップの表示開始時間及び表示終了時間は、広告文字コンテンツに対応付けられて記憶部21に記憶される。
次いで、制御部21は、ステップS283で決定された表示開始時間及び表示終了時間に基づき、歌詞テロップデータ中に、広告文字コンテンツに含まれる文字テロップと文字テロップの表示開始時間及び表示終了時間を挿入して関連映像用の歌詞テロップデータを作成する(ステップS284)。つまり、図2(D)に示すように、歌詞テロップデータと広告文字コンテンツがマージされて新たな歌詞テロップデータが作成される。
次いで、制御部21は、ステップS284で作成された関連映像用の歌詞テロップデータを、予約された楽曲が再生されたときに使用する歌詞テロップデータとして、予約された楽曲の楽曲IDに対応付けて設定する(ステップS285)。なお、ステップS282で取得された広告文字コンテンツの表示タイミング情報に、広告文字コンテンツに含まれる文字テロップを楽曲の再生終了後のタイミングで表示することが示されている場合、関連映像用の歌詞テロップデータの作成は行われない。この場合、ステップS285では、制御部21は、ステップS281で取得された歌詞テロップデータと、ステップS282で取得された広告文字コンテンツの表示タイミング情報を、予約された楽曲が再生されたときに使用する歌詞テロップデータ及び表示タイミング情報として、予約された楽曲の楽曲IDに対応付けて設定する。
ステップS29では、制御部21は、予約リストに基づき予約された楽曲の再生タイミングとなったか否かを判定する。予約された楽曲の再生タイミングとなったと判定された場合(ステップS29:YES)、ステップS30へ進む。予約された楽曲の再生タイミングとなっていないと判定された場合(ステップS29:NO)、ステップS31へ進む。
ステップS30では、制御部21は、再生タイミングとなった楽曲の再生処理を実行する。この再生処理では、制御部21は、楽曲の音声データを用いて楽曲を再生させる。そして、制御部21は、再生される楽曲に従って、背景映像データを用いて背景映像をディスプレイに表示させると共に、歌詞テロップデータを用いて楽曲の歌詞テロップを背景映像に重ねて表示させる。図4(A)に示す処理において背景映像が再生される楽曲の関連映像であると判断され(ステップS27:YES)、且つ、再生される楽曲に広告文字コンテンツが関連付けられていると判断された場合(ステップS24:YES)、制御部21は、ステップS285で設定された関連映像用の歌詞テロップデータを用いて、楽曲の歌詞テロップ及び広告文字コンテンツの文字テロップを関連映像に重ねて表示させる。
広告文字コンテンツの文字テロップは、例えば、歌詞テロップと同じ大きさまたはフォント等の表示形態で表示される。文字テロップの色を歌詞テロップの色と変えるように構成してもよい。なお、広告文字コンテンツの文字テロップの表示において、制御部21は、再生される楽曲の再生時間を示す再生時間情報を取得する。そして、制御部21は、取得した再生時間情報に従って、関連映像用の歌詞テロップデータが示す表示開始時間及び表示終了時間により広告の文字テロップの表示タイミングを決定する。つまり、広告の文字テロップの表示タイミングとして、楽曲の前奏、間奏、または後奏のタイミングが決定される。これにより、楽曲の再生時間情報に従って決定された楽曲の前奏、間奏、または後奏のタイミングであるときに、上記関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップが重ねて表示される。つまり、楽曲の歌詞テロップが表示されない隙間に、広告の文字テロップが表示される。そのため、ユーザに違和感を与えることなく、広告文字コンテンツの文字テロップをユーザに提示することができるので、ユーザに対し広告の文字テロップに注目させることができる。
また、ステップS285において歌詞テロップデータと広告文字コンテンツの表示タイミング情報が設定された場合、制御部21は、再生される楽曲の再生時間を示す再生時間情報を所定のタイミングで取得する。そして、制御部21は、取得された再生時間情報に従って、楽曲の再生が終了された後に、再生終了した楽曲の歌手に関連する関連映像を表示させると共に、この関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させる。
また、ステップS282で取得された広告文字コンテンツに、ステップS21で取得された所在地情報が示す所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられた広告テロップが含まれているとき、再生される楽曲の歌手に関連する関連映像に、再生される楽曲と関連する対象地域が関連付けられた広告テロップが重ねて表示されることになる。
一方、図4(A)に示す処理において、広告文字コンテンツが関連付けられていないと判断された場合(ステップS24:NO)、所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられていないと判定された場合(ステップS26:NO)、または関連映像でないと判断された場合(ステップS27:NO)、制御部21は、ステップS25で設定された歌詞テロップデータを用いて、楽曲の歌詞テロップを汎用映像に重ねて表示させる。これらの場合、広告文字コンテンツの文字テロップは表示されない。なお、図4(A)に示す処理において、再生される楽曲に広告文字コンテンツが関連付けられていると判断された(ステップS24:YES)場合において、背景映像が再生される楽曲の関連映像であると判断されない場合(ステップS27:NO)、制御部21は、再生される楽曲の再生時間を示す再生時間情報を所定のタイミングで取得し、取得された再生時間情報に従って、楽曲の再生が終了された後に、再生終了した楽曲の歌手に関連する関連映像を表示させると共に、この関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させるように構成してもよい。この場合、楽曲の再生中に表示される歌詞テロップと区別して広告の文字テロップを表示することによって、ユーザに対し広告の文字テロップに注目させることができる。
なお、ステップS28に示す関連映像用の歌詞テロップデータの作成処理において、歌詞テロップデータと広告文字コンテンツをマージして関連映像用の歌詞テロップデータが作成されるように構成したが、関連映像用の歌詞テロップデータを作成しなくてもよい。この場合、制御部21は、楽曲の再生処理において再生中の楽曲の再生時間を示す再生時間情報に従って、歌詞テロップデータ及びステップS283で決定された文字テロップの表示開始時間に基づいて、楽曲の歌詞テロップ及び広告文字コンテンツの文字テロップを関連映像に重ねて表示させるように構成してもよい。
例えば、図2(C)に示す歌詞テロップデータと、図2(B)に示に示す広告文字コンテンツ51及び53を例にとって説明する。この場合、制御部21は、図2(C)に示す歌詞テロップデータに含まれる先頭のフレーズ“あいうえお”を表示する前に、ステップS283で決定された、広告文字コンテンツ51の文字テロップの表示開始時間をチェックする。例えば、広告文字コンテンツ51の文字テロップの表示開始時間は、ステップS283で“00:00”と決定されている。そのため、制御部21は、広告文字コンテンツ51の文字テロップ“7月1日 18:00より名古屋でライブ開催決定!”を関連映像に重ねて表示させる。次に、制御部21は、歌詞のフレーズ“あいうえお”を表示する前に、ステップS283で決定された、広告文字コンテンツ53の文字テロップの表示開始時間をチェックする。例えば、広告文字コンテンツ53の文字テロップの表示開始時間は、ステップS283で“00:37”と決定されているため、歌詞のフレーズ“あいうえお”の表示開始時間“00:20”よりも遅い。そのため、制御部21は、歌詞のフレーズ“あいうえお”を関連映像に重ねて表示させる。次に、制御部21は、歌詞のフレーズ“かきくけこ”を表示する前に、ステップS283で決定された、広告文字コンテンツ53の文字テロップの表示開始時間をチェックする。広告文字コンテンツ53の文字テロップの表示開始時間は、歌詞のフレーズ“かきくけこ”の表示開始時間“00:26”よりも遅いため、制御部21は、歌詞のフレーズ“かきくけこ”を関連映像に重ねて表示させる。次に、制御部21は、歌詞のフレーズ“さしすせそ”を表示する前に、ステップS283で決定された、広告文字コンテンツ53の文字テロップの表示開始時間をチェックする。広告文字コンテンツ53の文字テロップの表示開始時間は、歌詞のフレーズ“さしすせそ”の表示開始時間“00:32”よりも遅いため、制御部21は、歌詞のフレーズ“さしすせそ”を関連映像に重ねて表示させる。そして、制御部21は、全ての歌詞のフレーズを表示させた後、広告文字コンテンツ53の文字テロップ“Now on sale !”を関連映像に重ねて表示させる。
なお、上記ステップS28において、関連映像用の歌詞テロップデータを作成するように構成したが、図4(A)に示す処理が開始される前に、予め、関連映像用の歌詞テロップデータが作成されるように構成してもよい。つまり、この場合、通常用の歌詞テロップデータと、関連映像用の歌詞テロップデータの2種類が用意される。
ステップS31では、制御部21は、広告文字コンテンツリストの更新があったか否かを判定する。例えば、管理サーバ4から広告文字コンテンツリストの更新情報が受信された場合、広告文字コンテンツリストの更新があったと判定される。広告文字コンテンツリストの更新があったと判定された場合(ステップS31:YES)、ステップS32へ進む。広告文字コンテンツリストの更新がないと判定された場合(ステップS31:NO)、ステップS34へ進む。
ステップS32では、制御部21は、管理サーバ4へ広告文字コンテンツリストの取得要求を送信することで管理サーバ4から最新の広告文字コンテンツリストを取得する。これにより、広告文字コンテンツリストが更新される。
なお、ステップS32において、制御部21は、管理サーバ4へ広告文字コンテンツの取得要求を送信するように構成してもよい。この場合、管理サーバ4の制御部41は、上記ステップS7において、広告文字コンテンツの取得要求に応じて、最新の広告文字コンテンツ、及びこの広告文字コンテンツに関連付けられた楽曲ID、アーティスト名、及び所在地を示す所在地情報等を記憶部42から取得しカラオケ装置2へ送信する。そして、広告表示端末2の制御部21は、管理サーバ4から取得した最新の広告文字コンテンツ、楽曲ID、アーティスト名、及び所在地を示す所在地情報等を広告文字コンテンツリストに追加登録する。
ステップS34では、制御部21は、予約リストの取得要求があったか否かを判定する。例えば、広告表示端末3から予約リストの取得要求が受信された場合、予約リストの取得要求があったと判定される(ステップS34:YES)。この場合、制御部21は、取得要求された予約リストを記憶部22から取得し広告表示端末3へ送信する(ステップS35)。予約リストの取得要求がないと判定された場合(ステップS34:NO)、ステップS36へ進む。
ステップS36では、背景映像データ及び広告文字コンテンツリストの取得要求があったか否かを判定する。例えば、広告表示端末3から背景映像データ、及び広告文字コンテンツリストの取得要求が受信された場合、背景映像データ及び広告文字コンテンツリストの取得要求があったと判定される(ステップS36:YES)。広告表示端末3から取得要求される背景映像データは、予約リストに登録された楽曲IDに関連付けられた関連映像楽曲IDと一致する楽曲IDに対応付けられた背景映像データである。例えば、予約リストに登録された楽曲IDが“WWW”であるとすると、広告文字コンテンツリストにおいて楽曲ID“WWW”に関連映像楽曲IDとして関連付けられた“VVV”に対応付けられて記憶されている背景映像データである。つまり、この場合、背景映像データは、楽曲ID“VVV”の楽曲の歌手に関連する関連映像を表示するデータである。制御部21は、取得要求された背景映像データ及び広告文字コンテンツリストを記憶部22から取得し広告表示端末3へ送信する(ステップS37)。一方、背景映像データ及び広告文字コンテンツリストの取得要求がないと判定された場合(ステップS36:NO)、ステップS38へ進む。
ステップS38では、制御部21は、電源オフ指令があったか否かを判定する。電源オフ指令があったと判定された場合(ステップS38:YES)、図4(A)に示す処理を終了する。電源オフ指令がないと判定された場合(ステップS38:NO)、ステップS22に戻る。
なお、上記ステップS26では、所在地情報が示す所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられているか否かを判定するように構成した。しかし、別の例として、所在地情報が示す所在地から所定の距離(例えば数十km)を範囲内と定め、所在地から所定の距離範囲内に存在する地域が、広告文字コンテンツの対象地域として関連付けられている(言い換えれば、対象地域から所定の距離範囲内に所在地が存在する)か否かを判定するように構成してもよい。例えば、所在地情報が示す所在地が“愛知”であり、所在地から所定の距離(例えば150km)が範囲内と定められたとすると、広告文字コンテンツに、所在地“愛知”から所定の距離(例えば150km)範囲内に存在する“京都”が関連付けられている場合、ステップS27へ進むことになる。また、ステップS26において判定対象となる対象地域は、広告文字コンテンツの広告テロップに含まれる地名から特定されるように構成してもよい。この場合、制御部21は、例えば予め記憶された地名辞書を用いて、例えば図2(B)に示す広告文字コンテンツリストにおける広告文字コンテンツ51の広告テロップから、地名 “名古屋”を対象地域として特定する。このように特定された対象地域“名古屋”は、広告文字コンテンツ51に関連付けられる対象地域となる。この場合、例えば、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストにおいて広告文字コンテンツ51に関連付けられた“愛知”の代わりに、上記特定された“名古屋”が広告文字コンテンツ51に関連付けられる対象地域として用いられる。すなわち、この場合、制御部21は、ステップS26において、ステップS21で取得された所在地情報が示す所在地と、上記特定した対象地域とを比較して、広告文字コンテンツに、所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられているか、または所在地から所定の距離範囲内に存在する対象地域が関連付けられているかを判定することになる。
(3.3 広告表示端末3の処理)
次に、図5を参照して、広告表示端末3の処理を説明する。図5に示す処理は、例えば、広告表示端末3の電源オンにより開始される。図5に示す処理が開始されると、広告表示端末3の制御部31は、カラオケ装置2の所在地を示す所在地情報を例えばカラオケ装置2から取得する(ステップS41)。次いで、制御部31は、広告再生リストの取得要求を管理サーバ4へ送信することで広告再生リストを管理サーバ4から取得する(ステップS42)。ステップS42の処理は、例えばタイマーにより設定された時間(例えば、1時間)がカウントアップした場合に行われるように構成してもよい。
次いで、制御部31は、取得した広告再生リストを参照して、一般広告コンテンツの更新があるか否かを判定する(ステップS43)。取得した広告再生リストの中に、記憶部32に記憶されていない一般広告コンテンツの広告コンテンツIDが含まれる場合、一般広告コンテンツの更新があると判定される。一般広告コンテンツの更新があると判定された場合(ステップS43:YES)、ステップS44へ進む。一般広告コンテンツの更新がないと判定された場合(ステップS43:NO)、ステップS45へ進む。
ステップS44では、制御部31は、一般広告コンテンツの取得要求を管理サーバ4へ送信することで最新の一般広告コンテンツを管理サーバ4から取得する。一般広告コンテンツの取得要求には、記憶部32に記憶されていない一般広告コンテンツの広告コンテンツIDが含まれる。ステップS45では、制御部31は、カラオケ装置2により楽曲が再生中であるか否かを判定する。例えば、カラオケ装置2から取得された予約リストに再生フラグが登録されている場合、楽曲が再生中であると判定される。楽曲が再生中であると判定された場合(ステップS45:YES)、ステップS49へ進む。楽曲が再生中でないと判定された場合(ステップS45:NO)、ステップS46へ進む。なお、カラオケ装置2から未だ予約リストが取得されていない場合も、ステップS46へ進む。
ステップS46では、制御部31は、管理サーバ4から取得された広告再生リストに基づいて一般広告コンテンツを再生し、ディスプレイに表示させる。ステップS47では、制御部31は、予約リストの取得要求をカラオケ装置2へ送信することで予約リストをカラオケ装置2から取得する。次いで、制御部31は、背景映像データ及び広告文字コンテンツリストの取得要求をカラオケ装置2へ送信することで背景映像データ及び広告文字コンテンツリストをカラオケ装置2から取得する(ステップS48)。ここで取得される背景映像データは、上述したように、予約リストに登録された楽曲IDに関連付けられた関連映像楽曲IDと一致する楽曲IDに対応付けられた背景映像データである。このように、背景映像データ及び広告文字コンテンツリストは、使用前にカラオケ装置2から取得され、記憶部32に記憶される。なお、取得された背景映像データには、上記楽曲IDが対応付けられて記憶される。
ステップS49では、制御部31は、ステップS48で取得された広告文字コンテンツリストを参照して、再生中の楽曲に、この楽曲と関連する広告の文字テロップを含む広告文字コンテンツが関連付けられているか否かを判断する。例えば、広告文字コンテンツリストにおいて広告文字コンテンツが、予約リストに登録された再生フラグ“1”が対応付けられている楽曲IDに関連付けられている場合、再生中の楽曲に広告文字コンテンツが関連付けられていると判断される。再生中の楽曲と関連する広告の文字テロップを含む広告文字コンテンツが関連付けられていると判断された場合(ステップS49:YES)、ステップS50へ進む。例えば、予約リストに登録された楽曲ID“WWW”に再生フラグ“1”が対応付けられているとすると、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストでは、楽曲ID“WWW”には、広告文字コンテンツ51、52及び広告文字コンテンツ54が関連付けられている。一方、再生中の楽曲と関連する広告の文字テロップを含む広告文字コンテンツが関連付けられていないと判断された場合(ステップS49:NO)、ステップS46へ進む。
ステップS50では、制御部31は、広告文字コンテンツリストを参照して、ステップS49で楽曲に関連付けられていると判断された広告文字コンテンツに対して、ステップS41で取得された所在地情報が示す所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられているか否かを判定する。広告文字コンテンツリストにおいて広告文字コンテンツに上記所在地情報が示す所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられていると判定された場合(ステップS50:YES)、ステップS51へ進む。例えば、所在地情報が示す所在地が“愛知”であるとすると、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストでは、広告文字コンテンツ52に、上記所在地情報が示す所在地を地域内に含まない対象地域“岐阜”が関連付けられている。このため、広告文字コンテンツ52は、ステップS50の判定条件を満たさない。一方、図2(B)に示す広告文字コンテンツリストにおいて、広告文字コンテンツ54は全地域が関連付けられていることを示す。一方、広告文字コンテンツリストにおいて広告文字コンテンツに上記所在地情報が示す所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられていないと判定された場合(ステップS50:NO)、ステップS46へ移行する。
なお、上記ステップS50では、所在地情報が示す所在地を地域内に含む対象地域が関連付けられているか否かを判定するように構成した。しかし、上記ステップS26と同様、所在地情報が示す所在地から所定の距離範囲内に存在する対象地域が関連付けられているか否かを判定するように構成してもよい。また、ステップS50において判定対象となる対象地域は、上記ステップS26と同様、広告文字コンテンツの広告テロップに含まれる地名から特定されるように構成してもよい。
ステップS51では、制御部31は、カラオケ装置2によりディスプレイに現在表示されている背景映像が、カラオケ装置2により再生中の楽曲の歌手に関連する関連映像であるか否かを判断する。例えば、制御部31は、予約リストにおいて再生フラグ“1”が対応付けられた楽曲IDに、関連映像フラグ“1”が対応付けられていない場合、上記背景映像が関連映像でないと判断される。例えば、図2(A)に示す予約リストにおいて楽曲ID“WWW”には、関連映像フラグ“1”が対応付けられていないので、上記背景映像が関連映像でないと判断される。カラオケ装置2によりディスプレイに表示されている背景映像が関連映像でないと判断された場合(ステップS51:NO)、ステップS52へ進む。カラオケ装置2によりディスプレイに表示されている背景映像が関連映像であると判断された場合(ステップS51:YES)、ステップS46へ移行する。つまり、カラオケ装置2によりディスプレイに表示されている背景映像が関連映像である場合、広告表示端末3は広告文字コンテンツを表示しない。
ステップS52では、制御部31は、カラオケ装置2により再生中の楽曲の楽曲IDに関連付けられた関連映像楽曲IDと一致する楽曲IDに対応付けられて記憶部32に記憶されている背景映像データを取得する。そして、制御部31は、取得した背景映像データを用いて、再生中の楽曲の歌手に関連する関連映像をディスプレイに表示させると共に、表示された関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させる。
ステップS53では、制御部31は、電源オフ指令があったか否かを判定する。電源オフ指令があったと判定された場合(ステップS53:YES)、図5に示す処理を終了する。電源オフ指令がないと判定された場合(ステップS53:NO)、ステップS42に戻る。
以上説明したように、上記実施形態によれば、カラオケ装置2は、広告文字コンテンツリストに基づいて、再生される楽曲に広告文字コンテンツが関連付けられていると判断し、且つ、再生される楽曲に従って表示される背景映像が再生される楽曲の歌手に関連する関連映像であると判断した場合、この関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させるように構成した。再生される楽曲の歌手に関連する関連映像が表示されているときに、この楽曲に関連する文字テロップが表示されるため、ユーザに対し文字テロップに注目させることができ、広告文字コンテンツによる広告対象の広告効果を高めることができる。
また、上述したように、広告文字コンテンツにカラオケ装置2等の所在地を特定した広告テロップが含まれている場合に限り、上記関連映像に上記所在地を特定した広告テロップを重ねて表示させるように構成してもよい。この構成によれば、例えばカラオケ店舗の所在地付近の情報のみ文字テロップで表示するので、例えばカラオケ店舗のユーザにマッチした広告情報をユーザへ提示することができる。また、例えばカラオケ店舗の所在地付近の地域以外の情報は表示されないので、無駄な情報をユーザに提示することを避けることができる。そのため、ユーザにとってより有用な多くの広告情報をユーザへ提示することができる。
なお、上記実施形態においては、広告表示端末3がステップS49〜51の処理を行うように構成したが、ステップS49〜51の処理を行わないように構成してもよい。この場合、カラオケ装置2の制御部21は、ステップS27において、予約された楽曲の背景映像がこの楽曲の歌手に関連する関連映像でないと判断した場合(ステップS27:NO)、関連映像及び文字テロップの表示を指示する表示指示情報を送信する。そして、広告表示端末3の制御部31は、カラオケ装置2から表示指示情報を受信した場合に、楽曲の再生を条件としてステップS52の処理を実行する。つまり、カラオケ装置2の制御部21は、カラオケ装置2に接続されたディスプレイに表示された背景映像が再生される楽曲の関連映像であると判断せず(言い換えれば、汎用映像であると判断し)、且つ再生される楽曲の広告文字コンテンツが関連付けられていると判断した場合、汎用映像が表示されているディスプレイ(第1表示部)とは異なるディスプレイ(第2表示部)に上記関連映像を表示させると共に、表示された関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させる。これにより、ユーザに対し、再生される楽曲の歌手に関連する関連映像を利用して文字テロップに注目させることができ、広告文字コンテンツによる広告対象の広告効果を高めることができる。なお、関連映像及び文字テロップが表示されるディスプレイ(第2表示部)は、広告表示端末2に接続されるディスプレイとしたが、その他のディスプレイであっても構わない。
また、上記実施形態においては、広告表示端末3は、カラオケ装置2から予約リストを取得するように構成した。しかし、ステップS47で予約リストの代わりに再生中の楽曲の楽曲IDを含む曲情報をカラオケ装置2から取得するように構成してもよい。この場合、上記ステップS48〜S52の処理では、カラオケ装置2から取得された曲情報が含む楽曲IDが用いられる。
また、上記実施形態においては、カラオケ装置2は、再生中の楽曲に関連付けられた広告文字コンテンツの文字テロップを表示させるように構成した。しかし、楽曲が予約された段階で、予約された楽曲に関連付けられた広告文字コンテンツの文字テロップを表示させるように構成してもよい。これにより、広告文字コンテンツの文字テロップを曲が再生されるまでの長い間表示できるため、より高い広告効果を期待することができる。なお、この場合、楽曲の再生が開始され、カラオケ装置2が関連映像を表示させるまでの間、広告表示端末3が関連映像を表示すると共に表示された関連映像に広告文字コンテンツの文字テロップを重ねて表示させる。
また、上記実施形態においては、本発明のシステムをカラオケシステムに適用した場合の例について説明したが、カラオケシステム以外の例えば広告配信システムに対して適用することも可能である。