JP2014047884A - アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 両端にフロント開口部とリア開口部を備えたハウジング本体と、上記フロント開口部を閉塞するフロントカバと、上記リア開口部を閉塞するリアカバと、からなるハウジングと、上記ハウジング本体内に内装され、モータと、該モータにより回転されるネジと、該ネジに螺合されるナットと、該ナットに固着され上記フロントカバを貫通して上記ハウジング外部へその一部を突出され上記ボールネジの回転により進退するロッドと、からなるアクチュエータ本体と、上記フロントカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたフロントカバ用シール部材と、上記リアカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたリアカバ用シール部材と、を具備したことを特徴とするもの。
【選択図】図4
Description
よって、上記モータが回転することにより上記中空状回転軸が回転され、この中空状回転軸の回転によってネジナットも一体的に回転される。このネジナットの回転によって上記出力用ネジ軸がその長さ方向両側に直線運動することになる。
また、上記ケースの両端の開口部はエンドプレートによってそれぞれ固着・閉塞されている。
まず、前述したリニアアクチュエータにおいては、エンドプレートがケースの両端に対して固着されている。固着の方法としては、例えば、接着剤の使用が考えられるが、仮に、接着剤による固着の場合には、リニアアクチュエータの組立・分解が困難になってしまうという問題があった。
また、接着剤による固着の場合には、別途シール部材を介在させることはなく、専ら、接着剤のみによってシール性能を得ることになる。しかしながら、接着剤のみで所望のシール性能を得ることは困難であった。
また、請求項2に記載されたアクチュエータは、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載されたアクチュエータは、請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載されたアクチュエータは、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載されたアクチュエータは、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載されたアクチュエータは、請求項6記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載されたアクチュエータは、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするものである。
また、請求項9に記載されたアクチュエータは、請求項8記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されていることを特徴とするものである。
また、請求項11に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項2記載のアクチュエータによると、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられているため、更に防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項3記載のアクチュエータによると、請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられているため、更に防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項4記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられているため、例えば、上記フロントブラケットや上記軸受ブラケットの互いに向かい合う側に溝を形成することによって、複雑な加工を要することなく、容易に上記グリス溜りを形成することができる。
また、請求項5記載のアクチュエータによると、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられているため、上記フロントブラケットを取り外すだけで、容易に上記ロッド用シール部材の交換を行うことができる。また、上記フロントブラケットを取り外すだけで上記ロッド用シール部材が除去された状態となるため、上記ロッド用シール部材による摺動抵抗が生じない状態において上記ロッドの軸心調整を容易に行うことができる。
また、請求項6記載のアクチュエータによると、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されているため、上記ロッドとロッド用シール部材間の摩擦係数を減少させて滑らかな動作を行うことができるとともに、耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項7記載のアクチュエータによると、請求項6記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであるため、より耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項8記載のアクチュエータによると、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されているため、上記ロッドと上記ロッド用シール部材間の摩擦係数を減少させて滑らかな動作を行うことができるとともに、耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項9記載のアクチュエータによると、請求項8記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであるため、より耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項10記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されているため、より防塵・防水性を高めることができる。
また、請求項11記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられているため、より防塵・防水性を高めることができる。
本実施の形態によるアクチュエータ1は、図1乃至図3に示すように、まず、ハウジング3を備えている。このハウジング3は、ハウジング本体5と、上記ハウジング本体5の前端側(図3中左側)に設けられたフロントカバ7と、上記ハウジング本体5の後端側(図3中右側)に設けられたリアカバ9とから構成されている。
また、上記アクチュエータ1のハウジング3内には、アクチュエータ本体10が内装されている。
上記ハウジング本体5は、図2や図3に示すように、筒状の部材であり、その前方端(図3中左側端)にはフロント開口部11aが形成されていると共に、その後方端(図3中右側端)にはリア開口部11bが形成されている。また、図2に示すように、上記ハウジング本体5の前端面(図2中左下側の面)には、雌ネジ部13、13、13、13が形成されており、上記ハウジング本体5の後端面(図2中右上側の面)にも、上記雌ネジ部13、13、13、13と同様の図示しない雌ネジ部が形成されている。また、上記ハウジング本体5の底面15には、複数の取付ボルト用貫通孔17が穿孔されている。
また、図2に示すように、上記ハウジング本体5の底面15には、アクチュエータ1が設置場所に設置される際に使用される取付用溝16、16が長さ方向(図2中左下から右上に向かう方向)に延長・形成されている。
また、上記ハウジング本体5の上面19にはグリス供給用貫通孔22aが穿孔されている。このグリス供給用貫通孔22aは、常時においては、シールキャップ22bによって閉塞されている。このシールキャップ22bは上記ハウジング本体5に対して着脱可能なものとなっており、後述するように上記グリス供給用貫通孔22aからグリスを供給する際には取り外されるものである。
以上が、上記ハウジング本体5についての説明である。
上記フロントカバ7は、図3や図4に示すように、フロントブラケット23aと軸受ブラケット23bとから構成される。
上記フロントブラケット23aには、まず、ロッド用貫通孔25が穿孔されている。このロッド用貫通孔25の前端側(図4中左側)には、第1シール部材嵌合部25aが形成されており、上記ロッド用貫通孔25の後端側(図4中左側)には第2シール部材嵌合部25bが形成されている。上記第1シール部材嵌合部25aは、前方側(図4中左側)と上記ロッド用貫通孔25の内周面側が開口された凹部である。一方、上記第2シール部材嵌合部25bは上記ロッド用貫通孔25の内周面に設けられた環状溝である。
また、上記フロントブラケット23aのハウジング本体5側の端面には、シール部材用溝31が形成されている。
また、図2や図5に示すように、上記フロントブラケット23aには、ボルト用貫通孔32、32、32、32が形成されている。
また、上記環状部33a内には、例えば、金属製の環状部材33fが埋設されている。
なお、上記第1ロッド用シール部材33の表面硬化処理(DLCコーティング)は、上記第1ロッド用シール部材33の内表面、もしくは、全体に施されている。
また、上記ニップル取付用貫通孔29b内には、グリスニップル37が圧入されている。上記グリスニップル37内には図示しないコイルスプリングによって付勢されたボール37aが内装されていて、常時はこのボール37aがコイルスプリングによって付勢されていて閉じられている。グリスを供給する場合には、図示しない供給ホースを上記グリスニップル37に接続してグリスを注入する。それによって、ボール37aがコイルスプリングのスプリング力に抗して押し下げられ、それによって、グリスの注入が行われる。
また、上記フロントブラケット23aのシール部材用溝31内には、フロントカバ用シール部材41が嵌合されており、このフロントカバ用シール部材41は上記フロントブラケット23aと上記ハウジング本体5との間に介挿された状態となっている。なお、上記フロントカバ用シール部材41はOリングであるが、上記シール部材用溝31内に嵌合された際、図2に示すような形状となる。
また、図2に示すように、上記軸受ブラケット23bの下側にはボルト用貫通孔49、49、49、49が形成されている。
また、上記軸受ブラケット23bのOリング用係合部47にはOリング51が係合されている。また、このOリング51は、上記フロントブラケット23aのグリス溜り用凹部27aの内周面と上記軸受ブラケット23bのグリス溜り用凸部45bの外周面との間に介挿された状態となっている。
また、上記軸受ブラケット23bの貫通孔43の後端側(図4中右側)には円筒形状の軸受53が内装されている。
以上が、フロントカバ7についての説明である。
上記リアカバ9には、図2や図3に示すように、ハウジング本体5側(図3中左側)に開口された中空部55が形成されている。また、上記リアカバ9の後端側には、吸排気ポート用貫通孔57aやケーブル用貫通孔57bが形成されている。
また、上記リアカバ9のハウジング本体5側(図3中左側)の端面には、シール部材用溝59が形成されている。
また、図2に示すように、上記リアカバ9には、ボルト用貫通孔61、61、61、61が形成されている。
また、上記リアカバ9のシール部材用溝59内にはリアカバ用シール部材62が嵌合されており、このリアカバ用シール部材62は上記リアカバ9と上記ハウジング本体5との間に介挿された状態となっている。なお、上記リアカバ用シール部材62はOリングであるが、上記シール部材用溝59内に嵌合された際、図2に示すような形状となる。
以上がリアカバ9についての説明である。
上記アクチュエータ本体10には、まず、ベース65がある。図7に示すように、このベース65の幅方向(図7中左右方向)両端側には、長さ方向(図7中紙面垂直方向)に延長されたガイドレール用溝65a、65aが形成されている。このガイドレール用溝65a、65a内には、それぞれガイドレール65bが圧入されている。このガイドレール65bには長さ方向(図7中紙面垂直方向)に延長されたガイド用凹部65cが形成されている。
また、上記ベース65の底面側(図7中下側)には複数の雌ネジ部65dが形成されている。図7には、上記複数の雌ネジ部65dのうちの2つが図示されている。上記ベース65とハウジング本体5とは、上記ハウジング本体5の取付ボルト用貫通孔17を貫通し上記ベース65の雌ネジ部65dに螺合されるボルト65eによって固定されている。また、上記ボルト65eの頭部と上記ハウジング本体5との間には、ワッシャ状のハウジング用シール部材65fが介挿されている。
また、上記軸受ブラケット23bのボルト用貫通孔49の径は、上記ボルト65gの径に対して、遊びを持たせたものとなっている。そのため、上記軸受ブラケット23bの上記ベース65に対する取付位置を、上記遊びの範囲内で調整することができるようになっている。また、上記軸受ブラケット23bの上記ベース65に対する取付位置を調整することで、後述するロッド85の軸心調整を行うことができるようになっている。
また、上記ベース65と上記ベアリングハウジング67とは、上記ベアリングハウジング67を貫通し上記ベース65の図示しない複数の雌ネジ部のそれぞれに螺合される図示しないボルトによって固定されている。
なお、上記セットスクリュ71の上記セットスクリュ用雌ネジ部69cへの螺合及び除去は、ハウジング本体5の工具用貫通孔21aから挿入される図示しない治具によって行われる。
上記モータ73のモータケース73aの先端側(図3中左端側)は、上記モータブラケット69の貫通孔69aの後端側(図3中右端側)に圧入されている。また、上記モータブラケット69と上記モータ73とは、上記モータブラケット69を貫通し上記モータケース73aの図示しない雌ネジ部に螺合される図示しないボルトによって固定されている。
また、上記モータ73の出力軸73dは、上記モータブラケット69の貫通孔69a内に位置している。
また、上記カップリング部材76cにはボールネジ接続部材77が固着されている。このボールネジ接続部材77は、上記ベアリングハウジング67に内装されたボールベアリング67a、67aの内輪67c、67cに圧入されている。
そして、上記ボールネジ接続部材77には接続穴77aが形成されており、この接続穴77aにボールネジ78が圧入・固定されている。このボールネジ78は、ネジ部78aと後端側(図3中右側)の接続部78bとから構成されている。上記ボールネジ78の接続部78bは上記ボールネジ接続部材77の接続穴77a内に圧入されている。上記ボールネジ78のネジ部78aの外周面には螺旋状の溝78cが形成されている。
また、上記ロッド接続部材81の上部(図3中上側部分)には、上記ロッド接続部材81を貫通してグリスニップル81bが設置されている。このグリスニップル81bは、上記ボールナット79の図示しないボール循環路に連通されている。
上記グリスニップル81b内には図示しないコイルスプリングによって付勢されたボール81b′が内装されていて、常時はこのボール81b′がコイルスプリングによって付勢されていて閉じられている。グリスを供給する場合には、グリス供給用貫通孔22aからハウジング3内に挿入した図示しない供給ホースを上記グリスニップル81bに接続してグリスを注入する。それによって、ボール81b′がコイルスプリングのスプリング力に抗して押し下げられ、それによって、グリスの注入が行われる。
また、上記ロッド本体85aの前端側(図3中左端側)の内周面には雌ネジ部85dが形成されている。一方、上記対象物取付部材85bの後端側(図3中右端側)には雄ネジ部85eが形成されている。そして、上記ロッド本体85aの雌ネジ部85dに上記対象物取付部材85bの雄ネジ部85eが螺合されることで、上記ロッド本体85aに上記対象物取付部材85bが取り付けられている。
また、上記ロッド本体85aの外周面には、表面硬化処理として、硬質クロムメッキが施されている。
また、上記ロッド85内に上記ボールネジ78が位置していることになる。
また、上記ロッド85は、軸受ブラケット23aに内装された軸受53、フロントブラケットのロッド用貫通孔25、第2ロッド用シール部材35、ソフトワイパ33e、及び、第1ロッド用シール部材33を貫通して、ハウジング3外部へと突出している。また、上記ロッド85は、上記第1ロッド用シール部材33や上記第2ロッド用シール部材35、上記ソフトワイパ33e、及び、上記軸受53の内周面に摺動可能に接触している。
以上が、本実施の形態によるアクチュエータ本体10の構成についての説明である。
まず、上記アクチュエータ1の動作について説明する。
ケーブル64の図示しない信号線を介して伝達される動作指示により、モータ73が駆動されると、その出力軸73dが動作指示に従った方向・速度にて回転される。上記出力軸73dの回転は、カップリング部材76a、76c、及び、ボールネジ接続部材77を介してボールネジ78に伝達され、上記ボールネジ78も上記出力軸73dと同じ方向・速度にて回転される。
また、フロントブラケット23aと軸受ブラケット23bとの間にグリス溜り50が形成されている。このグリス溜り50内には図示しないグリスが保持されている。また、上記グリスは、グリス供給路29c、29dを通過しての移動や、上記ロッド85の移動によって、ロッド用貫通孔25、軸受53、及び、第2ロッド用シール部材35の内周面と上記ロッド85の外周面との間に供給され、上記ロッド85の移動を円滑なものとする。
また、上記グリスは、上記貫通孔25内を移動してソフトワイパ33eにも吸収される。これによって、第1シール部材側へも上記グリスが供給される。
なお、上記グリス溜り50内等へのグリスの補充は、グリスニップル37を介して行われる。
まず、ボルト39を除去し、フロントブラケット23aをハウジング本体5から取り外す。このとき、フロントブラケット23aとともに第1ロッド用シール部材33、ソフトワイパ33e、及び、第2ロッド用シール部材35も上記ロッド85から取り外されることになる。
次に、ボルト65gを緩め、上記軸受ブラケット23bのボルト用貫通孔49の遊びの範囲内において上記軸受ブラケット23bを移動させる。
次に、上記ロッド85が上記フロントブラケット23a内の軸受53に対して摺接しながら円滑に移動できるように、上記軸受ブラケット23bの位置を調整する。
そして、上記ボルト65gを締めて上記軸受ブラケット23bを所望の位置にて固定する。
以上が、上記アクチュエータ1の動作についての説明である。
まず、ハウジング本体5とフロントブラケット23aとの間にはフロントカバ用シール部材41が介挿されているとともに、上記ハウジング本体5とリアカバ9との間にはリアカバ用シール部材62が介挿されている。そのため、上記ハウジング本体5の両端面においては、上記フロントカバ用シール部材41と上記リアカバ用シール部材62とによって、上記フロントカバ用シール部材41と上記リアカバ用シール部材62によって、ハウジング3内部への異物の侵入が防止されている。
また、ボルト65eの頭部と上記ハウジング本体5との間には、ワッシャ状のハウジング用シール部材65fが介挿されている。そのため、上記ハウジング用シール部材65fによって、上記ハウジング本体5の貫通孔17における上記ハウジング3内部への異物や水滴等の侵入が防止されている。
また、上記第1ロッド用シール部材33は上記ハウジング3の外部側(図3中左側)に設置されているとともに、上記第2シール部材33は上記ハウジング3の内部側(図3中右側)にも設置されている。そのため、仮に、上記第1ロッド用シール部材33と上記ロッド85との隙間から異物や水滴等が侵入したとしても、上記第2シール部材33によって、上記異物や水滴等の上記ハウジング3内部への更なる侵入は防止される。
また、上記フロントブラケット23aのグリス溜り用凹部27aの内周面と上記軸受ブラケット23bのグリス溜り用凸部45bの外周面との間にOリング51が介挿されている。このOリング51によって、グリス溜り50内の図示しないグリスの流出を防止している。
以上が、上記アクチュエータ1のシール構造の作用についての説明である。
まず、上記ハウジング本体5の両端面において、例えば、接着剤を塗布されているようなシール構造とはしておらず、防塵・防水性能の確保についてはシール部材用溝31、59への上記フロントカバ用シール部材41や上記リアカバ用シール部材62の嵌合と除去を行うだけで足りるため、上記ハウジング3の分解・組み立てが行いやすいものとなっている。
また、ハウジング本体5とフロントブラケット23aとの間にはフロントカバ用シール部材41が介挿されているとともに、上記ハウジング本体5とリアカバ9との間にはリヤカバ用シール部材62が介挿されているため、上記ハウジング本体5の両端面におけるハウジング3内部への異物や水滴等の侵入が確実に防止され、上記アクチュエータ1の防塵・防水性能を高めることができる。
また、上記第1ロッド用シール部材33は上記ハウジング3の外部側(図3中左側)に設置されているとともに、上記第2シール部材33は上記ハウジング3の内部側(図3中右側)にも設置されている。そのため、仮に、上記第1ロッド用シール部材33と上記ロッド85との隙間から異物や水滴等が侵入したとしても、上記第2シール部材33によって、上記異物や水滴等の上記ハウジング3内への更なる侵入を防止することができる。
このように、上記第1ロッド用シール部材33、上記第2ロッド用シール部材35、及び、上記ソフトワイパ33eによって、上記アクチュエータ1の防塵・防水性能を高めることができる。
また、上記ボルト65eの頭部と上記ハウジング本体5との間にはハウジング用シール部材65fが介挿されているため、貫通孔17における上記ハウジング3内部への異物や水滴等の侵入を確実に防止し、上記アクチュエータ1の防塵・防水性能を高めることができる。
また、上記フロントブラケット23aにはエアパージ用貫通孔30が形成されている。このエアパージ用貫通孔30にエアパージ用気体を送り込むことで、上記ハウジング3外部からの異物や水滴等の侵入を防止して、上記アクチュエータ1の防塵・防水性能を高めることができる。
また、上記グリス溜り50内に保持されたグリスによって、上記ロッド85の移動を円滑にすることができる。また、ソフトワイパ33eによって第1ロッド用シール部材33側においてもグリスが保持されるので、上記ロッド85の移動をより円滑なものとすることができる。
また、上記フロントブラケット23a側に上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35の両方が設置されているため、上記フロントブラケット23aのみを取り外すことによって、容易に上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35の交換を行うことができる。
また、上記フロントカバ7から上記フロントブラケット23aのみを取り外した状態では、上記ロッド85は上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35による摩擦抵抗の影響を受けなくなるため、上記ロッド85の軸心調整を容易に行うことができる。
以上が、本実施の形態についての説明である。
まず、本実施の形態によるアクチュエータ87の構成について説明する。
本実施の形態によるアクチュエータ87は、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1とほぼ同様の構成となっているが、フロントカバ89は、前述した第1の実施の形態におけるフロントカバ7のようにフロントブラケット23aと軸受ブラケット23bの2つの部材からなる構成ではなく、1つの部材から構成されている。そのため、前述した第1の実施の形態におけるフロントカバ7に存在していたグリス溜り50は形成されていない。また、前述した第1の実施の形態におけるグリス供給路29cも存在していない。また、1つの部材から構成されているため、上記フロントカバ89には、前述した第1の実施の形態において上記フロントブラケット23aと上記軸受ブラケット23bとの間に設けられていたOリング51も設置されていない。また、本実施の形態の場合には、貫通孔25は上記フロントカバ89の全体を貫通する貫通孔であり、その後端側(図8中右端側)に軸受53が設置された構成となっている。
上記アクチュエータ87は、その他の構成については、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1と同様であり、第1の実施の形態の場合と同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
本実施の形態によるアクチュエータ87も、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1とほぼ同様の作用を奏する。
しかし、上記アクチュエータ87においては、フロントカバ89のグリス溜りがないため、上記グリス溜りにおけるグリスの保持や上記グリス溜りからのグリスの供給が行われない。
なお、穴加工等を行うことによりグリス溜りを設けることも可能である。
以上が、本実施の形態によるアクチュエータ87の作用についての説明である。
本実施の形態によるアクチュエータ87も、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1とほぼ同様の効果を奏する。
しかし、上記アクチュエータ87においては、フロントカバ89は1つの部材から構成されているため、前述した第1の実施の形態におけるフロントブラケット23aのみの取り外しにより第1ロッド用シール部材33と第2ロッド用シール部材35の交換が容易となる効果はない。これは、上記フロントカバ89を取り外す際には、第1ロッド用シール部材33と第2ロッド用シール部材35のみならず、軸受53をもロッド85から抜き取ることが必要となるからである。
以上が、本実施の形態によるアクチュエータ87の効果についての説明である。
ロッド本体85aや第1ロッド用シール部材33や第2ロッド用シール部材35に施される表面硬化処理には、様々な種類のものが考えられる。また、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合には、上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35の両方に表面硬化処理(DLCコーティング)を施しているが、上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35の何れか一方のみに表面硬化処理(DLCコーティング)を施すことも考えられる。また、上記ロッド本体85a側のみに表面硬化処理を施すことや、上記第1ロッド用シール部材33や上記第2ロッド用シール部材35側のみに表面硬化処理を施すことも考えられる。
また、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態においては、ロッド用シール部材として、第1ロッド用シール部材33や第2ロッド用シール部材35の2つのロッド用シール部材が設けられているが、ロッド用シール部材を1つ、又は、3つ以上設けることも考えられる。
また、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合には、摺動可能に係合された被ガイド部材83の被ガイド用凸部83cとベース65のガイドレール65bによって、ボールナット79ひいてはロッド85がガイドされる構成となっていたが、このような摺動タイプのガイドではなく、例えば、上記ガイドレール65bと、上記ガイドレール65bに係合されるとともに上記被ガイド部材83の内部を循環する複数のボールによってガイドされるようなものも考えられる。
その他、本願発明は、図示した構成に限定されず、様々な変形が考えられる。
3 ハウジング
5 ハウジング本体
7 フロントカバ
9 リアカバ
10 アクチュエータ本体
11a フロント開口部
11b リア開口部
23a フロントブラケット
23b 軸受ブラケット
30 エアパージ用貫通孔
33 第1ロッド用シール部材
35 第2ロッド用シール部材
41 フロントカバ用シール部材
50 グリス溜り
62 リアカバ用シール部材
73 モータ
78 ボールネジ
65f ハウジング用シール部材
79 ボールナット
85 ロッド
87 アクチュエータ
89 フロントカバ
また、請求項2に記載されたアクチュエータは、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載されたアクチュエータは、請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載されたアクチュエータは、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載されたアクチュエータは、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載されたアクチュエータは、請求項6記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載されたアクチュエータは、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするものである。
また、請求項9に記載されたアクチュエータは、請求項8記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されていることを特徴とするものである。
また、請求項11に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項2記載のアクチュエータによると、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられているため、更に防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項3記載のアクチュエータによると、請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられているため、更に防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項4記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられているため、例えば、上記フロントブラケットや上記軸受ブラケットの互いに向かい合う側に溝を形成することによって、複雑な加工を要することなく、容易に上記グリス溜りを形成することができる。
また、請求項5記載のアクチュエータによると、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられているため、上記フロントブラケットを取り外すだけで、容易に上記ロッド用シール部材の交換を行うことができる。また、上記フロントブラケットを取り外すだけで上記ロッド用シール部材が除去された状態となるため、上記ロッド用シール部材による摺動抵抗が生じない状態において上記ロッドの軸心調整を容易に行うことができる。
また、請求項6記載のアクチュエータによると、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されているため、上記ロッドとロッド用シール部材間の摩擦係数を減少させて滑らかな動作を行うことができるとともに、耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項7記載のアクチュエータによると、請求項6記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであるため、より耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項8記載のアクチュエータによると、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されているため、上記ロッドと上記ロッド用シール部材間の摩擦係数を減少させて滑らかな動作を行うことができるとともに、耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項9記載のアクチュエータによると、請求項8記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであるため、より耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項10記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されているため、より防塵・防水性を高めることができる。
また、請求項11記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられているため、より防塵・防水性を高めることができる。
Claims (11)
- 両端にフロント開口部とリア開口部を備えたハウジング本体と、上記フロント開口部を閉塞するフロントカバと、上記リア開口部を閉塞するリアカバと、からなるハウジングと、
上記ハウジング本体内に内装され、モータと、該モータにより回転されるネジと、該ネジに螺合されるナットと、該ナットに固着され上記フロントカバを貫通して上記ハウジング外部へその一部を突出され上記ボールネジの回転により進退するロッドと、からなるアクチュエータ本体と、
上記フロントカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたフロントカバ用シール部材と、
上記リアカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたリアカバ用シール部材と、
を具備したことを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1記載のアクチュエータにおいて、
上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項2記載のアクチュエータにおいて、
上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、
上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項4記載のアクチュエータにおいて、
上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項6記載のアクチュエータにおいて、
上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項8記載のアクチュエータにおいて、
上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されていることを特徴とするアクチュエータ。 - 請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられていることを特徴とするアクチュエータ。
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