JP2014047884A - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP2014047884A
JP2014047884A JP2012193195A JP2012193195A JP2014047884A JP 2014047884 A JP2014047884 A JP 2014047884A JP 2012193195 A JP2012193195 A JP 2012193195A JP 2012193195 A JP2012193195 A JP 2012193195A JP 2014047884 A JP2014047884 A JP 2014047884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
actuator
housing
seal member
sealing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012193195A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5968732B2 (ja
Inventor
Katsutoshi Amano
勝年 天野
Yukiharu Otsuka
行治 大塚
Nobuki Kondo
伸樹 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IAI Corp
Original Assignee
IAI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IAI Corp filed Critical IAI Corp
Priority to JP2012193195A priority Critical patent/JP5968732B2/ja
Publication of JP2014047884A publication Critical patent/JP2014047884A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5968732B2 publication Critical patent/JP5968732B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 容易に組み立て・分解を行うことができると共に、防塵・防水性能を高めることができるアクチュエータを提供すること。
【解決手段】 両端にフロント開口部とリア開口部を備えたハウジング本体と、上記フロント開口部を閉塞するフロントカバと、上記リア開口部を閉塞するリアカバと、からなるハウジングと、上記ハウジング本体内に内装され、モータと、該モータにより回転されるネジと、該ネジに螺合されるナットと、該ナットに固着され上記フロントカバを貫通して上記ハウジング外部へその一部を突出され上記ボールネジの回転により進退するロッドと、からなるアクチュエータ本体と、上記フロントカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたフロントカバ用シール部材と、上記リアカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたリアカバ用シール部材と、を具備したことを特徴とするもの。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば、産業用ロボットに用いられるアクチュエータに係り、特に、モータを含んだアクチュエータ本体をハウジング内に内装し、且つ、ハウジングを構成するハウジング本体と該ハウジング本体の両端開口部を閉塞するフロントカバとリアカバとの間にシール部材を介挿して、組立・分解を容易に行うことができると共に、防塵・防水性能を高めるように工夫したものに関する。
従来のアクチュエータ、例えば、リニアアクチュエータを開示するものとして、例えば、特許文献1がある。この特許文献1に開示されているリニアアクチュエータは次のような構成になっている。まず、ケースがあり、このケース内にはモータが内装されている。また、ケース内には、モータによって回転される中空状回転軸も内装されている。この中空状回転軸内にはネジナットが固着されていて、このネジナットには出力用ネジ軸が螺合・配置されている。
よって、上記モータが回転することにより上記中空状回転軸が回転され、この中空状回転軸の回転によってネジナットも一体的に回転される。このネジナットの回転によって上記出力用ネジ軸がその長さ方向両側に直線運動することになる。
また、上記ケースの両端の開口部はエンドプレートによってそれぞれ固着・閉塞されている。
特許第4918234号公報
しかし、従来の構成では、次のような問題があった。
まず、前述したリニアアクチュエータにおいては、エンドプレートがケースの両端に対して固着されている。固着の方法としては、例えば、接着剤の使用が考えられるが、仮に、接着剤による固着の場合には、リニアアクチュエータの組立・分解が困難になってしまうという問題があった。
また、接着剤による固着の場合には、別途シール部材を介在させることはなく、専ら、接着剤のみによってシール性能を得ることになる。しかしながら、接着剤のみで所望のシール性能を得ることは困難であった。
本発明は、このような点に基づいてなされたもので、その目的とするところは、容易に組立・分解を行うことができ、且つ、防塵・防水性能を高めることが可能なアクチュエータを提供することにある。
上記課題を解決するべく請求項1に記載されたアクチュエータは、両端にフロント開口部とリア開口部を備えたハウジング本体と、上記フロント開口部を閉塞するフロントカバと、上記リア開口部を閉塞するリアカバと、からなるハウジングと、上記ハウジング本体内に内装され、モータと、該モータにより回転されるネジと、該ネジに螺合されるナットと、該ナットに固着され上記フロントカバを貫通して上記ハウジング外部へその一部を突出され上記ボールネジの回転により進退するロッドと、からなるアクチュエータ本体と、上記フロントカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたフロントカバ用シール部材と、上記リアカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたリアカバ用シール部材と、を具備したことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載されたアクチュエータは、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載されたアクチュエータは、請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載されたアクチュエータは、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載されたアクチュエータは、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載されたアクチュエータは、請求項6記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載されたアクチュエータは、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするものである。
また、請求項9に記載されたアクチュエータは、請求項8記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されていることを特徴とするものである。
また、請求項11に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられていることを特徴とするものである。
以上述べたように、請求項1記載のアクチュエータによると、両端にフロント開口部とリア開口部を備えたハウジング本体と、上記フロント開口部を閉塞するフロントカバと、上記リア開口部を閉塞するリアカバと、からなるハウジングと、上記ハウジング本体内に内装され、モータと、該モータにより回転されるネジと、該ネジに螺合されるナットと、該ナットに固着され上記フロントカバを貫通して上記ハウジング外部へその一部を突出され上記ボールネジの回転により進退するロッドと、からなるアクチュエータ本体と、上記フロントカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたフロントカバ用シール部材と、上記リアカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたリアカバ用シール部材と、を具備したため、上記フロントカバや上記リアカバの着脱により容易に上記アクチュエータの組立・分解を行うことができる。また、上記フロントカバ用シール部材及び上記リアカバ用シール部材によって防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項2記載のアクチュエータによると、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられているため、更に防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項3記載のアクチュエータによると、請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられているため、更に防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項4記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられているため、例えば、上記フロントブラケットや上記軸受ブラケットの互いに向かい合う側に溝を形成することによって、複雑な加工を要することなく、容易に上記グリス溜りを形成することができる。
また、請求項5記載のアクチュエータによると、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられているため、上記フロントブラケットを取り外すだけで、容易に上記ロッド用シール部材の交換を行うことができる。また、上記フロントブラケットを取り外すだけで上記ロッド用シール部材が除去された状態となるため、上記ロッド用シール部材による摺動抵抗が生じない状態において上記ロッドの軸心調整を容易に行うことができる。
また、請求項6記載のアクチュエータによると、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されているため、上記ロッドとロッド用シール部材間の摩擦係数を減少させて滑らかな動作を行うことができるとともに、耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項7記載のアクチュエータによると、請求項6記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであるため、より耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項8記載のアクチュエータによると、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されているため、上記ロッドと上記ロッド用シール部材間の摩擦係数を減少させて滑らかな動作を行うことができるとともに、耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項9記載のアクチュエータによると、請求項8記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであるため、より耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項10記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されているため、より防塵・防水性を高めることができる。
また、請求項11記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられているため、より防塵・防水性を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータの斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータの分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1におけるIII−III断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3におけるIV部の拡大図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータに用いられるフロントブラケットの背面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータに用いられる軸受ブラケットとアクチュエータ本体の先端部分の拡大図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図3におけるVII−VII断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータの先端部分の拡大断面図である。
以下、図1乃至図7を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
本実施の形態によるアクチュエータ1は、図1乃至図3に示すように、まず、ハウジング3を備えている。このハウジング3は、ハウジング本体5と、上記ハウジング本体5の前端側(図3中左側)に設けられたフロントカバ7と、上記ハウジング本体5の後端側(図3中右側)に設けられたリアカバ9とから構成されている。
また、上記アクチュエータ1のハウジング3内には、アクチュエータ本体10が内装されている。
まず、上記ハウジング本体5について説明する。
上記ハウジング本体5は、図2や図3に示すように、筒状の部材であり、その前方端(図3中左側端)にはフロント開口部11aが形成されていると共に、その後方端(図3中右側端)にはリア開口部11bが形成されている。また、図2に示すように、上記ハウジング本体5の前端面(図2中左下側の面)には、雌ネジ部13、13、13、13が形成されており、上記ハウジング本体5の後端面(図2中右上側の面)にも、上記雌ネジ部13、13、13、13と同様の図示しない雌ネジ部が形成されている。また、上記ハウジング本体5の底面15には、複数の取付ボルト用貫通孔17が穿孔されている。
また、図2に示すように、上記ハウジング本体5の底面15には、アクチュエータ1が設置場所に設置される際に使用される取付用溝16、16が長さ方向(図2中左下から右上に向かう方向)に延長・形成されている。
また、図2や図3に示すように、上記ハウジング本体5の上面19には工具用貫通孔21aが穿孔されている。この工具用貫通孔21aは、常時においては、シールキャップ21bによって閉塞されている。このシールキャップ21bは上記ハウジング本体5に対して着脱可能なものとなっており、後述するように上記工具用貫通孔21aから図示しない治具を挿入する際には取り外されるものである。
また、上記ハウジング本体5の上面19にはグリス供給用貫通孔22aが穿孔されている。このグリス供給用貫通孔22aは、常時においては、シールキャップ22bによって閉塞されている。このシールキャップ22bは上記ハウジング本体5に対して着脱可能なものとなっており、後述するように上記グリス供給用貫通孔22aからグリスを供給する際には取り外されるものである。
以上が、上記ハウジング本体5についての説明である。
次に、フロントカバ7について説明する。
上記フロントカバ7は、図3や図4に示すように、フロントブラケット23aと軸受ブラケット23bとから構成される。
上記フロントブラケット23aには、まず、ロッド用貫通孔25が穿孔されている。このロッド用貫通孔25の前端側(図4中左側)には、第1シール部材嵌合部25aが形成されており、上記ロッド用貫通孔25の後端側(図4中左側)には第2シール部材嵌合部25bが形成されている。上記第1シール部材嵌合部25aは、前方側(図4中左側)と上記ロッド用貫通孔25の内周面側が開口された凹部である。一方、上記第2シール部材嵌合部25bは上記ロッド用貫通孔25の内周面に設けられた環状溝である。
また、図4や図5に示すように、上記フロントブラケット23aの軸受ブラケット23b側(図4中右側)の面には、グリス溜り用凹部27aが形成されている。このグリス溜り用凹部27aは、上記ロッド用貫通孔25の外周側に設けられた環状溝である。また、図4に示すように、上記グリス溜り用凹部27aの内側にはグリス溜り用凸部27bが形成されている。また、上記フロントブラケット23aの上面側(図4中上側)には、ニップル取付用凹部29aが形成されており、その底面側にはニップル取付用貫通孔29bが穿孔されている。また、上記ニップル取付用貫通孔29bと上記グリス溜り用凹部27aとは、グリス供給路29cによって連絡されている。また、上記グリス供給路29cと上記ロッド用貫通孔25とは、グリス供給路29dによって連絡されている。
また、上記フロントブラケット23aには、エアパージ用貫通孔30が形成されている。このエアパージ用貫通孔30は、図1乃至図4に示すように、上記フロントブラケット23aの前面(図4中左側の面)と上記ロッド用貫通孔25の内周面に開口されている。また、上記エアパージ用貫通孔30の上記ロッド用貫通孔25側の開口部は、上記第1シール部材嵌合部25aと上記第2シール部材嵌合部25bとの間に位置している。
また、上記フロントブラケット23aのハウジング本体5側の端面には、シール部材用溝31が形成されている。
また、図2や図5に示すように、上記フロントブラケット23aには、ボルト用貫通孔32、32、32、32が形成されている。
上記フロントブラケット23aの第1シール部材嵌合部25aには、第1ロッド用シール部材33が嵌合されている。第1ロッド用シール部材33は、例えば、表面硬化処理としてDLC(Diamond Like Carbon)コーティングが施されたゴム製の部材である。また、上記第1ロッド用シール部材33は、上記第1シール部材嵌合部25aに嵌合される環状部33aと、この環状部33aの前面側から突出・形成されたダストシール部33bとから構成されている。また、上記第1ロッド用シール部材33には、前後方向(図4中左右方向)に延長された貫通孔33cが形成されている。また、上記環状部33aの後端側(図4中右側)にはソフトワイパ用嵌合部33dが形成されており、このソフトワイパ用嵌合部33dにソフトワイパ33eが嵌合されている。このソフトワイパ33eは、例えば、フェルト製である。
また、上記環状部33a内には、例えば、金属製の環状部材33fが埋設されている。
なお、上記第1ロッド用シール部材33の表面硬化処理(DLCコーティング)は、上記第1ロッド用シール部材33の内表面、もしくは、全体に施されている。
また、上記フロントブラケット23aの第2シール部材嵌合部25bには、第2ロッド用シール部材35が嵌合されている。この第2ロッド用シール部材35は、表面硬化処理としてDLC(Diamond Like Carbon)コーティングが施されたゴム製の部材である。また、上記第2ロッド用シール部材35は、図4に示すように、X字型の断面形状を有するリング状の部材である。なお、上記第2ロッド用シール部材35の表面硬化処理(DLCコーティング)は、上記第2ロッド用シール部材35の内表面、もしくは、全体に施されている。
また、上記ニップル取付用貫通孔29b内には、グリスニップル37が圧入されている。上記グリスニップル37内には図示しないコイルスプリングによって付勢されたボール37aが内装されていて、常時はこのボール37aがコイルスプリングによって付勢されていて閉じられている。グリスを供給する場合には、図示しない供給ホースを上記グリスニップル37に接続してグリスを注入する。それによって、ボール37aがコイルスプリングのスプリング力に抗して押し下げられ、それによって、グリスの注入が行われる。
上記フロントブラケット23aは、上記ボルト用貫通孔32、32、32、32を貫通し、ハウジング本体5の前端面(図2中左下側の面)の雌ネジ部13、13、13、13に螺合されるボルト39、39、39、39によって、上記ハウジング本体5に固定される。
また、上記フロントブラケット23aのシール部材用溝31内には、フロントカバ用シール部材41が嵌合されており、このフロントカバ用シール部材41は上記フロントブラケット23aと上記ハウジング本体5との間に介挿された状態となっている。なお、上記フロントカバ用シール部材41はOリングであるが、上記シール部材用溝31内に嵌合された際、図2に示すような形状となる。
軸受ブラケット23bには、図4に示すように、前後方向(図4中左右方向)に延長された貫通孔43が形成されている。この貫通孔43の前端側(図4中左端側)は径が大きくなっておりグリス溜り用凹部45aとなっているとともに、その外周側にグリス溜り用凸部45bが形成されている。また、上記軸受ブラケット23bの上記グリス溜り用凸部45bの外周面には段付部が形成されており、この段付部がOリング用係合部47となっている。
また、図2に示すように、上記軸受ブラケット23bの下側にはボルト用貫通孔49、49、49、49が形成されている。
上記フロントブラケット23aと上記軸受ブラケット23bとは、上記フロントブラケット23aのグリス溜り用凹部27aと上記軸受ブラケット23bのグリス溜り用凸部45bとが係合されることで一体となっている。また、上記フロントブラケット23aと上記軸受ブラケット23bとが一体化されると、上記グリス溜り用凹部27aと上記グリス溜り用凸部45bとの間及び上記グリス溜り用凸部27bと上記グリス溜り用凹部45aとの間に、グリス溜り50が形成される。
また、上記軸受ブラケット23bのOリング用係合部47にはOリング51が係合されている。また、このOリング51は、上記フロントブラケット23aのグリス溜り用凹部27aの内周面と上記軸受ブラケット23bのグリス溜り用凸部45bの外周面との間に介挿された状態となっている。
また、上記軸受ブラケット23bの貫通孔43の後端側(図4中右側)には円筒形状の軸受53が内装されている。
以上が、フロントカバ7についての説明である。
次に、リアカバ9について説明する。
上記リアカバ9には、図2や図3に示すように、ハウジング本体5側(図3中左側)に開口された中空部55が形成されている。また、上記リアカバ9の後端側には、吸排気ポート用貫通孔57aやケーブル用貫通孔57bが形成されている。
また、上記リアカバ9のハウジング本体5側(図3中左側)の端面には、シール部材用溝59が形成されている。
また、図2に示すように、上記リアカバ9には、ボルト用貫通孔61、61、61、61が形成されている。
上記リアカバ9は、上記ボルト用貫通孔61、61、61、61を貫通し、ハウジング本体5の後端面(図2中右上側の面)の図示しない雌ネジ部に螺合されるボルト39、39、39、39によって、上記ハウジング本体5に固定される。
また、上記リアカバ9のシール部材用溝59内にはリアカバ用シール部材62が嵌合されており、このリアカバ用シール部材62は上記リアカバ9と上記ハウジング本体5との間に介挿された状態となっている。なお、上記リアカバ用シール部材62はOリングであるが、上記シール部材用溝59内に嵌合された際、図2に示すような形状となる。
また、上記吸排気ポート用貫通孔57aを貫通して、吸排気ポート63が設置されている。また、上記ケーブル用貫通孔57bを貫通して、ケーブル64が設置されている。このケーブル64は電力線や信号線等がまとめられたものである。
以上がリアカバ9についての説明である。
次に、アクチュエータ本体10について説明する。
上記アクチュエータ本体10には、まず、ベース65がある。図7に示すように、このベース65の幅方向(図7中左右方向)両端側には、長さ方向(図7中紙面垂直方向)に延長されたガイドレール用溝65a、65aが形成されている。このガイドレール用溝65a、65a内には、それぞれガイドレール65bが圧入されている。このガイドレール65bには長さ方向(図7中紙面垂直方向)に延長されたガイド用凹部65cが形成されている。
また、上記ベース65の底面側(図7中下側)には複数の雌ネジ部65dが形成されている。図7には、上記複数の雌ネジ部65dのうちの2つが図示されている。上記ベース65とハウジング本体5とは、上記ハウジング本体5の取付ボルト用貫通孔17を貫通し上記ベース65の雌ネジ部65dに螺合されるボルト65eによって固定されている。また、上記ボルト65eの頭部と上記ハウジング本体5との間には、ワッシャ状のハウジング用シール部材65fが介挿されている。
また、図6に示すように、上記ベース65の前端面(図6中左下側の面)には、軸受ブラケット23bが固定されている。上記ベース65と上記軸受ブラケット23bとの固定は、上記軸受ブラケット23bのボルト用貫通孔49を貫通して上記ベース65の図示しない複数の雌ネジ部のそれぞれに螺合されるボルト65gによって行われている。
また、上記軸受ブラケット23bのボルト用貫通孔49の径は、上記ボルト65gの径に対して、遊びを持たせたものとなっている。そのため、上記軸受ブラケット23bの上記ベース65に対する取付位置を、上記遊びの範囲内で調整することができるようになっている。また、上記軸受ブラケット23bの上記ベース65に対する取付位置を調整することで、後述するロッド85の軸心調整を行うことができるようになっている。
また、図3に示すように、上記ベース65の後方(図3中右側)にはベアリングハウジング67が設置されている。上記ベアリングハウジング67は、前端側(図3中左側)と後端側(図3中右側)に開口された中空形状の部材である。上記ベアリングハウジング67には、ボールベアリング67a、67aが内装されている。このボールベアリング67aには、外輪67bと、この外輪67bの内側に内装された内輪67cがある。上記外輪67bと上記内輪67cとの間には複数の貫通孔が設けられたリテーナ67dが設置されており、このリテーナ67dの複数の貫通孔内にはそれぞれボール67eが保持されている。この複数のボール67eが転動することで、上記外輪67bに対して上記内輪67cが回転することになる。
また、前端側(図3中左側)のボールベアリング67aの外輪67bは上記ベアリングハウジング67の内面の前端側(図3中左側)に当接している。また、後端側(図3中右側)のボールベアリング67aの後端側(図3中右側)には、ボールベアリング固定部材67fが設置されている。このボールベアリング固定部材67fは、後端側(図3中右側)のボールベアリング67aの外輪67bに当接された状態となっている。
また、上記ベース65と上記ベアリングハウジング67とは、上記ベアリングハウジング67を貫通し上記ベース65の図示しない複数の雌ネジ部のそれぞれに螺合される図示しないボルトによって固定されている。
また、上記ベアリングハウジング67の後方(図3中右側)にはモータブラケット69が設置されている。このモータブラケット69には貫通孔69aが形成されている。また、上記貫通孔69aの前端側(図3中左側)は径が大きくなっており、ベアリングハウジング係合部69bとなっている。このベアリングハウジング係合部69bに上記ベアリングハウジング67の後端側(図3中右側)を係合させることで、上記ベアリングハウジング67と上記モータブラケット69とが一体となっている。
また、上記モータブラケット69の上部(図3中上側の部分)の前端側(図3中左側)には、セットスクリュ用雌ネジ部69cが形成されている。上記モータブラケット69と上記ベアリングハウジング67とは、上記モータブラケット69のセットスクリュ用雌ネジ部69cに螺合され、上記ベアリングハウジング67の後端側(図3中右側)の上面(図3中上側の面)を押圧するセットスクリュ71によって固定されている。そのため、上記セットスクリュ71を除去するだけで、上記ベアリングハウジング67から上記モータブラケット69が分離されるようになっている。
なお、上記セットスクリュ71の上記セットスクリュ用雌ネジ部69cへの螺合及び除去は、ハウジング本体5の工具用貫通孔21aから挿入される図示しない治具によって行われる。
また、上記アクチュエータ本体10にはモータ73がある。図3に示すように、モータ73にはモータケース73aがあり、このモータケース73aの内周側にはステータ73bが固着されている。このステータ73bの内周側には永久磁石からなるロータ73cが回転可能に内装されている。このロータ73cの中心位置には出力軸73dが固着されている。上記モータ73は、ケーブル64によって供給される電力により駆動されるものである。そして、上記ケーブル64を介して電力が供給されると、ロータ73c及び出力軸73dが一体的に正転・逆転することになる。
上記モータ73のモータケース73aの先端側(図3中左端側)は、上記モータブラケット69の貫通孔69aの後端側(図3中右端側)に圧入されている。また、上記モータブラケット69と上記モータ73とは、上記モータブラケット69を貫通し上記モータケース73aの図示しない雌ネジ部に螺合される図示しないボルトによって固定されている。
また、上記モータ73の出力軸73dは、上記モータブラケット69の貫通孔69a内に位置している。
また、上記モータ73の後端側(図3中右側)には、エンコーダ75が設置されている。このエンコーダ75には、上記モータケース73aの後端側(図3中右側)に設置されたエンコーダカバ75aがある。このエンコーダカバ75aの内部には、上記モータケース73aの後端面(図3中右側の面)にスペーサ75bを介して基板75cが設置されている。この基板75cには、電子部品73d、73eが実装されている。
また、上記モータ73の出力軸73dの上記エンコーダカバ75a内に突出された部分には、エンコーダスケール75fが固着されている。このエンコーダスケール75fの後端面(図3中右側の面)には図示しないスケールが表示されている。この図示しないスケールにより上記エンコーダスケール75fの後端面(図3中右側の面)に、反射される反射光の強度が強い部分と弱い部分が提供される。そして、上記基板75c上の電子部品73d、73eには、光源とセンサが含まれており、上記光源から光を上記エンコーダスケール75fに照射して、上記エンコーダスケール75fの後端面(図3中右側の面)によって反射された反射光を上記センサにより検出するようになっている。そのため、上記出力軸73dの回転により上記エンコーダスケール75f、ひいては、上記図示しないスケールが回転されると、上記センサにより検出される反射光の強度が変化する。上記エンコーダ75は、上記反射光の変化から、上記モータ73の出力軸73dの回転の方向や速度等を検出するものである。
なお、前述したように、セットスクリュ71を除去するだけで上記ベアリングハウジング67から上記モータブラケット69が分離されるようになっているが、上記モータブラケット69には上記モータ73及び上記エンコーダ75が一体となっているので、上記セットスクリュ71を除去するだけで上記モータブラケット69、上記モータ73、及び、上記エンコーダ75が一体となった部分をアクチュエータ本体10から分離することが可能となっている。
図3に示すように、上記モータ73の出力軸73dの前端側(図3中左側)には、カップリング部材76aがボルト76bによって固着されており、上記カップリング部材76aにはカップリング部材76cが係合されている。上記カップリング部材76a、76cは上記モータブラケット69の貫通孔69a内に位置している。
また、上記カップリング部材76cにはボールネジ接続部材77が固着されている。このボールネジ接続部材77は、上記ベアリングハウジング67に内装されたボールベアリング67a、67aの内輪67c、67cに圧入されている。
そして、上記ボールネジ接続部材77には接続穴77aが形成されており、この接続穴77aにボールネジ78が圧入・固定されている。このボールネジ78は、ネジ部78aと後端側(図3中右側)の接続部78bとから構成されている。上記ボールネジ78の接続部78bは上記ボールネジ接続部材77の接続穴77a内に圧入されている。上記ボールネジ78のネジ部78aの外周面には螺旋状の溝78cが形成されている。
上記ボールネジ78のネジ部78aには、ボールナット79が螺合されている。このボールナット79には、まず、ボールナット本体79aがあり、このボールナット本体79aの前後端(図3中左右両側端)にはエンドキャップ79c、79cが設けられている。このボールナット本体79a及びエンドキャップ79c、79cの内部には図示しないボール循環路が形成されており、このボール循環路内を図示しない複数のボールが循環している。この図示しない複数のボールは上記ボールネジ78の螺旋状の溝78cに係合されており、これによって上記ボールナット79は上記ボールネジ78に螺合されることになる。
上記ボールナット79には、ロッド接続部材81が固着されている。このロッド接続部材81の内部に上記ボールネジ78が内装されている。また、上記ロッド接続部材81の前端側(図3中左側)には、雌ネジ部81aが形成されている。
また、上記ロッド接続部材81の上部(図3中上側部分)には、上記ロッド接続部材81を貫通してグリスニップル81bが設置されている。このグリスニップル81bは、上記ボールナット79の図示しないボール循環路に連通されている。
上記グリスニップル81b内には図示しないコイルスプリングによって付勢されたボール81b′が内装されていて、常時はこのボール81b′がコイルスプリングによって付勢されていて閉じられている。グリスを供給する場合には、グリス供給用貫通孔22aからハウジング3内に挿入した図示しない供給ホースを上記グリスニップル81bに接続してグリスを注入する。それによって、ボール81b′がコイルスプリングのスプリング力に抗して押し下げられ、それによって、グリスの注入が行われる。
また、上記ロッド接続部材81には、被ガイド部材83が固着されている。図7に示すように、この被ガイド部材83の幅方向(図7中左右方向)両端には、長さ方向(図7中紙面垂直方向)に延長された凸部83aが形成されている。また、上記凸部83aの表面には滑り部材83bが固定されており、上記凸部83aと上記滑り部材83bとによって、被ガイド用凸部83cが構成されている。
上記被ガイド部材83の被ガイド用凸部83cは、それぞれ対応する上記ベース65のガイドレール65bに対して摺動可能に係合されている。そのため、上記ボールネジ78が回転された際、上記ボールナット79の回転が上記被ガイド部材83を介して上記ベース65によって防止され、上記ボールナット79は上記ボールネジ78の長さ方向(図3中左右方向)両側に移動することになる。
また、上記ロッド接続部材81にはロッド85が接続されている。このロッド85は、略円筒形状のロッド本体85aと、該ロッド本体85aの先端側に設置された対象物取付部材85bとから構成されている。上記ロッド本体85aの後端側(図3中右端側)の外周面には雄ネジ部85cが形成されている。そして、上記雄ネジ部85cが上記ロッド接続部材81の雌ネジ部81aに螺合されることで、上記ロッド85は上記ロッド接続部材81に接続されている。
また、上記ロッド本体85aの前端側(図3中左端側)の内周面には雌ネジ部85dが形成されている。一方、上記対象物取付部材85bの後端側(図3中右端側)には雄ネジ部85eが形成されている。そして、上記ロッド本体85aの雌ネジ部85dに上記対象物取付部材85bの雄ネジ部85eが螺合されることで、上記ロッド本体85aに上記対象物取付部材85bが取り付けられている。
また、上記ロッド本体85aの外周面には、表面硬化処理として、硬質クロムメッキが施されている。
また、上記ロッド85内に上記ボールネジ78が位置していることになる。
上記対象物取付部材85bの先端側には雄ネジ部85fが形成されている。この雄ネジ部85fに対して、図示しない対象物の雌ネジ部が螺合されることで、上記ロッド85に対する上記図示しない対象物の取り付けが行われる。
また、上記ロッド85は、軸受ブラケット23aに内装された軸受53、フロントブラケットのロッド用貫通孔25、第2ロッド用シール部材35、ソフトワイパ33e、及び、第1ロッド用シール部材33を貫通して、ハウジング3外部へと突出している。また、上記ロッド85は、上記第1ロッド用シール部材33や上記第2ロッド用シール部材35、上記ソフトワイパ33e、及び、上記軸受53の内周面に摺動可能に接触している。
以上が、本実施の形態によるアクチュエータ本体10の構成についての説明である。
次に、本実施の形態によるアクチュエータ1の作用について説明する。
まず、上記アクチュエータ1の動作について説明する。
ケーブル64の図示しない信号線を介して伝達される動作指示により、モータ73が駆動されると、その出力軸73dが動作指示に従った方向・速度にて回転される。上記出力軸73dの回転は、カップリング部材76a、76c、及び、ボールネジ接続部材77を介してボールネジ78に伝達され、上記ボールネジ78も上記出力軸73dと同じ方向・速度にて回転される。
その際、上記ボールネジ78に螺合されたボールナット79は上記ボールネジ78の長さ方向(図3中左右方向)の何れかの方向に移動する。このボールナット79の移動は、上記ボールネジ78の回転によって上記ボールネジ78に形成された螺旋状の溝78cと上記ボールナット79内の図示しない複数のボールとが相互作用し、上記ボールナット79が上記ボールネジ78の長さ方向(図3中左右方向)の何れかの方向に付勢されることによるものである。このとき、上記ボールナット79は上記ボールネジ78の回転力によって、上記ボールネジ78の回転方向と同方向に回転しようとする。しかし、上記ボールナット79に接続された被ガイド部材83がベース65のガイドレール65b、65bによって長さ方向(図3中左右方向)にガイドされるため、上記ボールネジ78の回転による上記ボールナット79の回転が規制されている。
そして、上記ボールナット79の移動によって、ロッド85及びこのロッド85に取り付けられた図示しない対象物も、上記ボールネジ78の長さ方向(図3中左右方向)に移動されることになる。
また、フロントブラケット23aと軸受ブラケット23bとの間にグリス溜り50が形成されている。このグリス溜り50内には図示しないグリスが保持されている。また、上記グリスは、グリス供給路29c、29dを通過しての移動や、上記ロッド85の移動によって、ロッド用貫通孔25、軸受53、及び、第2ロッド用シール部材35の内周面と上記ロッド85の外周面との間に供給され、上記ロッド85の移動を円滑なものとする。
また、上記グリスは、上記貫通孔25内を移動してソフトワイパ33eにも吸収される。これによって、第1シール部材側へも上記グリスが供給される。
なお、上記グリス溜り50内等へのグリスの補充は、グリスニップル37を介して行われる。
また、上記ボールナット79の図示しないボール循環路内もグリスが充填されており、このグリスによって上記ボールネジ78と上記ボールナット79内の図示しない複数のボールとの相互作用が円滑なものとなっている。上記ボールナット79の図示しないボール循環路内へのグリスの補充はハウジング本体5のグリス補充用貫通孔22a及びロッド接続部材81のグリスニップル81bを介して行われる。
また、上記ロッド85の移動を円滑なものとするため、上記ロッド85の軸心調整が行われる。上記ロッド85の軸心調整は、次のようにして行われる。
まず、ボルト39を除去し、フロントブラケット23aをハウジング本体5から取り外す。このとき、フロントブラケット23aとともに第1ロッド用シール部材33、ソフトワイパ33e、及び、第2ロッド用シール部材35も上記ロッド85から取り外されることになる。
次に、ボルト65gを緩め、上記軸受ブラケット23bのボルト用貫通孔49の遊びの範囲内において上記軸受ブラケット23bを移動させる。
次に、上記ロッド85が上記フロントブラケット23a内の軸受53に対して摺接しながら円滑に移動できるように、上記軸受ブラケット23bの位置を調整する。
そして、上記ボルト65gを締めて上記軸受ブラケット23bを所望の位置にて固定する。
以上が、上記アクチュエータ1の動作についての説明である。
次に、上記アクチュエータ1のシール構造の作用について説明する。
まず、ハウジング本体5とフロントブラケット23aとの間にはフロントカバ用シール部材41が介挿されているとともに、上記ハウジング本体5とリアカバ9との間にはリアカバ用シール部材62が介挿されている。そのため、上記ハウジング本体5の両端面においては、上記フロントカバ用シール部材41と上記リアカバ用シール部材62とによって、上記フロントカバ用シール部材41と上記リアカバ用シール部材62によって、ハウジング3内部への異物の侵入が防止されている。
また、ボルト65eの頭部と上記ハウジング本体5との間には、ワッシャ状のハウジング用シール部材65fが介挿されている。そのため、上記ハウジング用シール部材65fによって、上記ハウジング本体5の貫通孔17における上記ハウジング3内部への異物や水滴等の侵入が防止されている。
また、上記フロントブラケット23aには第1ロッド用シール部材33と第2ロッド用シール部材35が設置されている。この第1ロッド用シール部材33及び第2ロッド用シール部材35によって、上記ハウジング3のロッド85が貫通する部分における上記ハウジング3内部への異物や水滴等の侵入が防止されている。
また、上記第1ロッド用シール部材33は上記ハウジング3の外部側(図3中左側)に設置されているとともに、上記第2シール部材33は上記ハウジング3の内部側(図3中右側)にも設置されている。そのため、仮に、上記第1ロッド用シール部材33と上記ロッド85との隙間から異物や水滴等が侵入したとしても、上記第2シール部材33によって、上記異物や水滴等の上記ハウジング3内部への更なる侵入は防止される。
また、上記第1ロッド用シール部材33の内周面の後端側(図3中右側)にはソフトワイパ33eが設置されている。このソフトワイパ33eによっても、上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35との間において、上記異物や水滴等を捕捉するようになっている。
また、上記第1ロッド用シール部材33と第2ロッド用シール部材35は、上記ハウジング3内部から外部への、図示しないグリスや上記ハウジング3内部で発生した摩耗粉等の異物の流出を防止するようにもなっている。また、上記ソフトワイパ33eによっても、上記ハウジング3外部への上記グリスや上記摩耗粉等の異物の流出を防止するようになっている。
また、上記フロントブラケット23aのグリス溜り用凹部27aの内周面と上記軸受ブラケット23bのグリス溜り用凸部45bの外周面との間にOリング51が介挿されている。このOリング51によって、グリス溜り50内の図示しないグリスの流出を防止している。
また、上記フロントブラケット23aのエアパージ用貫通孔30を介して、図示しないポンプによって、上記フロントブラケット23aのロッド用貫通孔25の内周面と上記ロッド本体85aの外周面との間に図示しないエアパージ用気体(例えば、空気)を送り込むようにしている。上記エアパージ用貫通孔30の上記ロッド用貫通孔25側の開口部は、上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35との間に位置しているため、上記エアパージ用気体は、まず、上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35との間に送り込まれる。そして、上記エアパージ用気体によって、上記第1ロッド用シール部材33の内側の空間と上記貫通孔25内の上記第2ロッド用シール部材35より前方側(図4中左側)の空間における気圧が高くなる。これによって、上記第1ロッド用シール部材33の先端側を介しての上記ハウジング3外部から上記ハウジング3内部への異物や水滴等の侵入を防止する。
また、上記のようにハウジング3内は密閉されているため、前述したボールナット79及びロッド85の移動によって上記ハウジング3内の気圧の偏りが生じ、上記ボールナット79及びロッド85の移動が阻害されてしまうことが懸念される。これに対しては、吸排気ポート63を介して、上記ハウジング3内への外気の取り込み、又は、上記ハウジング3内の空気の外部への排出を行うことで、上記ボールナット79及びロッド85の移動が阻害されないようにしている。
以上が、上記アクチュエータ1のシール構造の作用についての説明である。
次に、本実施の形態によるアクチュエータ1の効果について説明する。
まず、上記ハウジング本体5の両端面において、例えば、接着剤を塗布されているようなシール構造とはしておらず、防塵・防水性能の確保についてはシール部材用溝31、59への上記フロントカバ用シール部材41や上記リアカバ用シール部材62の嵌合と除去を行うだけで足りるため、上記ハウジング3の分解・組み立てが行いやすいものとなっている。
また、ハウジング本体5とフロントブラケット23aとの間にはフロントカバ用シール部材41が介挿されているとともに、上記ハウジング本体5とリアカバ9との間にはリヤカバ用シール部材62が介挿されているため、上記ハウジング本体5の両端面におけるハウジング3内部への異物や水滴等の侵入が確実に防止され、上記アクチュエータ1の防塵・防水性能を高めることができる。
また、上記フロントブラケット23aには第1ロッド用シール部材33と第2ロッド用シール部材35が設置されているため、この第1ロッド用シール部材33及び第2ロッド用シール部材35によって、上記ハウジング3のロッド85が貫通する部分における上記ハウジング3内部への異物や水滴等の侵入を防止することができる。
また、上記第1ロッド用シール部材33は上記ハウジング3の外部側(図3中左側)に設置されているとともに、上記第2シール部材33は上記ハウジング3の内部側(図3中右側)にも設置されている。そのため、仮に、上記第1ロッド用シール部材33と上記ロッド85との隙間から異物や水滴等が侵入したとしても、上記第2シール部材33によって、上記異物や水滴等の上記ハウジング3内への更なる侵入を防止することができる。
また、上記第1ロッド用シール部材33の内周面の後端側(図3中右側)にはソフトワイパ33eが設置されているため、このソフトワイパ33eによって上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35との間において、上記異物や水滴等を捕捉することができる。
また、上記第1ロッド用シール部材33と第2ロッド用シール部材35は、上記ハウジング3内部から外部への、図示しないグリスや上記ハウジング3内部で発生した摩耗粉等の異物の流出を防止することもできる。また、前述した上記ハウジング3外部からの異物や水滴等の侵入の場合と同様、上記第1ロッド用シール部材33と第2ロッド用シール部材35の2段階のロッド用シール部材が設置されているため、より確実に上記グリスや上記ハウジング3内部で発生した摩耗粉等の異物の流出を防止することができる。また、上記ソフトワイパ33eによっても、上記ハウジング3外部への上記グリスや上記ハウジング3内部で発生した摩耗粉等の異物の流出を防止することができる。
このように、上記第1ロッド用シール部材33、上記第2ロッド用シール部材35、及び、上記ソフトワイパ33eによって、上記アクチュエータ1の防塵・防水性能を高めることができる。
また、上記第2ロッド用シール部材35は、X字型の断面形状を有するリング状の部材であり、前端側(図4中左側)と後端側(図4中右側)の2か所においてロッド85を接触しているため、防塵・防水性能を高めることができる。また、上記第2ロッド用シール部材35はロッド85との接触面積が少ないため、摺動抵抗を低減させることができる。
また、上記ボルト65eの頭部と上記ハウジング本体5との間にはハウジング用シール部材65fが介挿されているため、貫通孔17における上記ハウジング3内部への異物や水滴等の侵入を確実に防止し、上記アクチュエータ1の防塵・防水性能を高めることができる。
また、上記フロントブラケット23aにはエアパージ用貫通孔30が形成されている。このエアパージ用貫通孔30にエアパージ用気体を送り込むことで、上記ハウジング3外部からの異物や水滴等の侵入を防止して、上記アクチュエータ1の防塵・防水性能を高めることができる。
また、フロントカバ7はフロントブラケット23aと軸受ブラケット23bとから構成されており、上記フロントブラケット23aと上記軸受ブラケット23bとの間にグリス溜り50が形成されるようになっているため、複雑な加工を要することなく、容易に上記グリス溜り50を形成することができる。
また、上記グリス溜り50内に保持されたグリスによって、上記ロッド85の移動を円滑にすることができる。また、ソフトワイパ33eによって第1ロッド用シール部材33側においてもグリスが保持されるので、上記ロッド85の移動をより円滑なものとすることができる。
また、上記フロントブラケット23a側に上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35の両方が設置されているため、上記フロントブラケット23aのみを取り外すことによって、容易に上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35の交換を行うことができる。
また、上記フロントカバ7から上記フロントブラケット23aのみを取り外した状態では、上記ロッド85は上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35による摩擦抵抗の影響を受けなくなるため、上記ロッド85の軸心調整を容易に行うことができる。
また、上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35には表面硬化処理としてDLC(Diamond Like Carbon)コーティングが施されていると共に、ロッド85の外周面には表面硬化処理として硬質クロムメッキが施されている。そのため、上記第1ロッド用シール部材33及び上記第2ロッド用シール部材35と上記ロッド85間の摩擦係数を減少させてアクチュエータ1の滑らかな動作を実現することができるとともに、上記第1ロッド用シール部材33、上記第2ロッド用シール部材35、及び、上記ロッド85の耐摩耗性を高めることができる。
また、上記モータブラケット69と上記ベアリングハウジング67とは、セットスクリュ71によって固定されている。そのため、上記セットスクリュ71を除去するだけで、上記モータブラケット69、モータ73、及び、エンコーダ75が一体になった部分をアクチュエータ本体10から容易に分離することができる。また、上記ハウジング3のリアカバ9を取り外せば、上記モータブラケット69、上記モータ73、及び、エンコーダ75が一体になった部分を容易に上記ハウジング3外に取り出すことができ、上記モータ73や上記エンコーダ75等の修理・交換を容易なものとすることができる。
以上が、本実施の形態についての説明である。
次に、図8を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。
まず、本実施の形態によるアクチュエータ87の構成について説明する。
本実施の形態によるアクチュエータ87は、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1とほぼ同様の構成となっているが、フロントカバ89は、前述した第1の実施の形態におけるフロントカバ7のようにフロントブラケット23aと軸受ブラケット23bの2つの部材からなる構成ではなく、1つの部材から構成されている。そのため、前述した第1の実施の形態におけるフロントカバ7に存在していたグリス溜り50は形成されていない。また、前述した第1の実施の形態におけるグリス供給路29cも存在していない。また、1つの部材から構成されているため、上記フロントカバ89には、前述した第1の実施の形態において上記フロントブラケット23aと上記軸受ブラケット23bとの間に設けられていたOリング51も設置されていない。また、本実施の形態の場合には、貫通孔25は上記フロントカバ89の全体を貫通する貫通孔であり、その後端側(図8中右端側)に軸受53が設置された構成となっている。
上記アクチュエータ87は、その他の構成については、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1と同様であり、第1の実施の形態の場合と同一の符号を付すとともに、その説明を省略する。
次に、本実施の形態によるアクチュエータ87の作用について説明する。
本実施の形態によるアクチュエータ87も、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1とほぼ同様の作用を奏する。
しかし、上記アクチュエータ87においては、フロントカバ89のグリス溜りがないため、上記グリス溜りにおけるグリスの保持や上記グリス溜りからのグリスの供給が行われない。
なお、穴加工等を行うことによりグリス溜りを設けることも可能である。
以上が、本実施の形態によるアクチュエータ87の作用についての説明である。
次に、本実施の形態によるアクチュエータ87の効果について説明する。
本実施の形態によるアクチュエータ87も、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1とほぼ同様の効果を奏する。
しかし、上記アクチュエータ87においては、フロントカバ89は1つの部材から構成されているため、前述した第1の実施の形態におけるフロントブラケット23aのみの取り外しにより第1ロッド用シール部材33と第2ロッド用シール部材35の交換が容易となる効果はない。これは、上記フロントカバ89を取り外す際には、第1ロッド用シール部材33と第2ロッド用シール部材35のみならず、軸受53をもロッド85から抜き取ることが必要となるからである。
以上が、本実施の形態によるアクチュエータ87の効果についての説明である。
なお、本発明は、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態に限定されない。
ロッド本体85aや第1ロッド用シール部材33や第2ロッド用シール部材35に施される表面硬化処理には、様々な種類のものが考えられる。また、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合には、上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35の両方に表面硬化処理(DLCコーティング)を施しているが、上記第1ロッド用シール部材33と上記第2ロッド用シール部材35の何れか一方のみに表面硬化処理(DLCコーティング)を施すことも考えられる。また、上記ロッド本体85a側のみに表面硬化処理を施すことや、上記第1ロッド用シール部材33や上記第2ロッド用シール部材35側のみに表面硬化処理を施すことも考えられる。
また、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態においては、ロッド用シール部材として、第1ロッド用シール部材33や第2ロッド用シール部材35の2つのロッド用シール部材が設けられているが、ロッド用シール部材を1つ、又は、3つ以上設けることも考えられる。
また、前述の第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合には、摺動可能に係合された被ガイド部材83の被ガイド用凸部83cとベース65のガイドレール65bによって、ボールナット79ひいてはロッド85がガイドされる構成となっていたが、このような摺動タイプのガイドではなく、例えば、上記ガイドレール65bと、上記ガイドレール65bに係合されるとともに上記被ガイド部材83の内部を循環する複数のボールによってガイドされるようなものも考えられる。
その他、本願発明は、図示した構成に限定されず、様々な変形が考えられる。
本発明は、例えば、産業用ロボットに用いられるアクチュエータに係り、特に、モータを含んだアクチュエータ本体をハウジング内に内装し、且つ、ハウジングを構成するハウジング本体と該ハウジング本体の両端開口部を閉塞するフロントカバとリアカバとの間にシール部材を介挿して、組立・分解を容易に行うことができると共に、防塵・防水性能を高めるように工夫したものに関し、例えば、食品製造用ロボットに用いられるアクチュエータに好適である。
1 アクチュエータ
3 ハウジング
5 ハウジング本体
7 フロントカバ
9 リアカバ
10 アクチュエータ本体
11a フロント開口部
11b リア開口部
23a フロントブラケット
23b 軸受ブラケット
30 エアパージ用貫通孔
33 第1ロッド用シール部材
35 第2ロッド用シール部材
41 フロントカバ用シール部材
50 グリス溜り
62 リアカバ用シール部材
73 モータ
78 ボールネジ
65f ハウジング用シール部材
79 ボールナット
85 ロッド
87 アクチュエータ
89 フロントカバ
上記課題を解決するべく請求項1に記載されたアクチュエータは、両端にフロント開口部とリア開口部を備えたハウジング本体と、上記フロント開口部を閉塞するフロントカバと、上記リア開口部を閉塞するリアカバと、からなるハウジングと、上記ハウジング本体内に内装され、モータと、該モータにより回転されるネジと、該ネジに螺合されるナットと、該ナットに固着され上記フロントカバを貫通して上記ハウジング外部へその一部を突出され上記ネジの回転により進退するロッドと、からなるアクチュエータ本体と、上記フロントカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたフロントカバ用シール部材と、上記リアカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたリアカバ用シール部材と、を具備したことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載されたアクチュエータは、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載されたアクチュエータは、請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載されたアクチュエータは、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載されたアクチュエータは、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載されたアクチュエータは、請求項6記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載されたアクチュエータは、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするものである。
また、請求項9に記載されたアクチュエータは、請求項8記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されていることを特徴とするものである。
また、請求項11に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられていることを特徴とするものである。
以上述べたように、請求項1記載のアクチュエータによると、両端にフロント開口部とリア開口部を備えたハウジング本体と、上記フロント開口部を閉塞するフロントカバと、上記リア開口部を閉塞するリアカバと、からなるハウジングと、上記ハウジング本体内に内装され、モータと、該モータにより回転されるネジと、該ネジに螺合されるナットと、該ナットに固着され上記フロントカバを貫通して上記ハウジング外部へその一部を突出され上記ネジの回転により進退するロッドと、からなるアクチュエータ本体と、上記フロントカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたフロントカバ用シール部材と、上記リアカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたリアカバ用シール部材と、を具備したため、上記フロントカバや上記リアカバの着脱により容易に上記アクチュエータの組立・分解を行うことができる。また、上記フロントカバ用シール部材及び上記リアカバ用シール部材によって防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項2記載のアクチュエータによると、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられているため、更に防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項3記載のアクチュエータによると、請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられているため、更に防塵・防水機能を高めることができる。
また、請求項4記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられているため、例えば、上記フロントブラケットや上記軸受ブラケットの互いに向かい合う側に溝を形成することによって、複雑な加工を要することなく、容易に上記グリス溜りを形成することができる。
また、請求項5記載のアクチュエータによると、請求項4記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられているため、上記フロントブラケットを取り外すだけで、容易に上記ロッド用シール部材の交換を行うことができる。また、上記フロントブラケットを取り外すだけで上記ロッド用シール部材が除去された状態となるため、上記ロッド用シール部材による摺動抵抗が生じない状態において上記ロッドの軸心調整を容易に行うことができる。
また、請求項6記載のアクチュエータによると、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されているため、上記ロッドとロッド用シール部材間の摩擦係数を減少させて滑らかな動作を行うことができるとともに、耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項7記載のアクチュエータによると、請求項6記載のアクチュエータにおいて、上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであるため、より耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項8記載のアクチュエータによると、請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されているため、上記ロッドと上記ロッド用シール部材間の摩擦係数を減少させて滑らかな動作を行うことができるとともに、耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項9記載のアクチュエータによると、請求項8記載のアクチュエータにおいて、上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであるため、より耐摩耗性を高めることができる。
また、請求項10記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されているため、より防塵・防水性を高めることができる。
また、請求項11記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられているため、より防塵・防水性を高めることができる。
また、上記モータ73の後端側(図3中右側)には、エンコーダ75が設置されている。このエンコーダ75には、上記モータケース73aの後端側(図3中右側)に設置されたエンコーダカバ75aがある。このエンコーダカバ75aの内部には、上記モータケース73aの後端面(図3中右側の面)にスペーサ75bを介して基板75cが設置されている。この基板75cには、電子部品75d、75eが実装されている。
また、上記モータ73の出力軸73dの上記エンコーダカバ75a内に突出された部分には、エンコーダスケール75fが固着されている。このエンコーダスケール75fの後端面(図3中右側の面)には図示しないスケールが表示されている。この図示しないスケールにより上記エンコーダスケール75fの後端面(図3中右側の面)に、反射される反射光の強度が強い部分と弱い部分が提供される。そして、上記基板75c上の電子部品75d、75eには、光源とセンサが含まれており、上記光源から光を上記エンコーダスケール75fに照射して、上記エンコーダスケール75fの後端面(図3中右側の面)によって反射された反射光を上記センサにより検出するようになっている。そのため、上記出力軸73dの回転により上記エンコーダスケール75f、ひいては、上記図示しないスケールが回転されると、上記センサにより検出される反射光の強度が変化する。上記エンコーダ75は、上記反射光の変化から、上記モータ73の出力軸73dの回転の方向や速度等を検出するものである。

Claims (11)

  1. 両端にフロント開口部とリア開口部を備えたハウジング本体と、上記フロント開口部を閉塞するフロントカバと、上記リア開口部を閉塞するリアカバと、からなるハウジングと、
    上記ハウジング本体内に内装され、モータと、該モータにより回転されるネジと、該ネジに螺合されるナットと、該ナットに固着され上記フロントカバを貫通して上記ハウジング外部へその一部を突出され上記ボールネジの回転により進退するロッドと、からなるアクチュエータ本体と、
    上記フロントカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたフロントカバ用シール部材と、
    上記リアカバと上記ハウジング本体との間に介挿されたリアカバ用シール部材と、
    を具備したことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 請求項1記載のアクチュエータにおいて、
    上記フロントカバの上記ロッドの貫通部にはロッド用シール部材が設けられていることを特徴とするアクチュエータ。
  3. 請求項2記載のアクチュエータにおいて、
    上記ロッド用シール部材として、ハウジング外部側に設けられた第1ロッド用シール部材と、ハウジング内部側に設けられた第2ロッド用シール部材とが設けられていることを特徴とするアクチュエータ。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
    上記フロントカバは、フロントブラケットと、該フロントブラケットの軸方向内側に配置された軸受ブラケットと、から構成されており、
    上記フロントブラケットと軸受ブラケットとの間にはグリス溜りが設けられていることを特徴とするアクチュエータ。
  5. 請求項4記載のアクチュエータにおいて、
    上記ロッド用シール部材は上記フロントブラケット側に設けられていることを特徴とするアクチュエータ。
  6. 請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
    上記ロッドの外表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするアクチュエータ。
  7. 請求項6記載のアクチュエータにおいて、
    上記ロッドに施された表面硬化処理は硬質クロムメッキであることを特徴とするアクチュエータ。
  8. 請求項2〜請求項5の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
    上記ロッド用シール部材の少なくとも内表面には表面硬化処理が施されていることを特徴とするアクチュエータ。
  9. 請求項8記載のアクチュエータにおいて、
    上記ロッド用シール部材に施された表面硬化処理はDLC(Diamond Like Carbon)コーティングであることを特徴とするアクチュエータ。
  10. 請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
    上記アクチュエータ本体はハウジング本体の外側からねじ部材を螺合することによりハウジング本体に固定されていて、上記ネジ部材の上記ハウジング本体の貫通部にはハウジング用シール部材が設置されていることを特徴とするアクチュエータ。
  11. 請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
    上記フロントカバにはエアパージ機構が設けられていることを特徴とするアクチュエータ。
JP2012193195A 2012-09-03 2012-09-03 アクチュエータ Active JP5968732B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012193195A JP5968732B2 (ja) 2012-09-03 2012-09-03 アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012193195A JP5968732B2 (ja) 2012-09-03 2012-09-03 アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014047884A true JP2014047884A (ja) 2014-03-17
JP5968732B2 JP5968732B2 (ja) 2016-08-10

Family

ID=50607766

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012193195A Active JP5968732B2 (ja) 2012-09-03 2012-09-03 アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5968732B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014180179A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Iai Corp アクチュエータ、及び吸湿装置
CN106425235A (zh) * 2016-11-29 2017-02-22 中车长江车辆有限公司 一种用于铁路货车旁承组成组装的组装装置以及组装方法
US10385948B2 (en) 2014-07-17 2019-08-20 Smc Corporation Electric actuator

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2912410B2 (ja) * 1990-03-14 1999-06-28 株式会社コガネイ 超音波モータを用いたシリンダ装置
JPH11270678A (ja) * 1998-03-25 1999-10-05 Tokico Ltd シリンダ装置及びそれに用いるピストンロッドの製造方法
JP2007218339A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Kayaba Ind Co Ltd インナーワイパ及び流体圧シリンダ
JP2008277014A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Toshiba Corp ガス遮断器およびその製造方法
JP4918234B2 (ja) * 2005-07-22 2012-04-18 オリエンタルモーター株式会社 リニアアクチュエータおよびリニアアクチュエータ装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2912410B2 (ja) * 1990-03-14 1999-06-28 株式会社コガネイ 超音波モータを用いたシリンダ装置
JPH11270678A (ja) * 1998-03-25 1999-10-05 Tokico Ltd シリンダ装置及びそれに用いるピストンロッドの製造方法
JP4918234B2 (ja) * 2005-07-22 2012-04-18 オリエンタルモーター株式会社 リニアアクチュエータおよびリニアアクチュエータ装置
JP2007218339A (ja) * 2006-02-16 2007-08-30 Kayaba Ind Co Ltd インナーワイパ及び流体圧シリンダ
JP2008277014A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Toshiba Corp ガス遮断器およびその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014180179A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Iai Corp アクチュエータ、及び吸湿装置
US10385948B2 (en) 2014-07-17 2019-08-20 Smc Corporation Electric actuator
CN106425235A (zh) * 2016-11-29 2017-02-22 中车长江车辆有限公司 一种用于铁路货车旁承组成组装的组装装置以及组装方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5968732B2 (ja) 2016-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6235492B2 (ja) アクチュエータ
JP5968732B2 (ja) アクチュエータ
JP4967809B2 (ja) ボールねじ用接触シール
JP5986345B1 (ja) クーラント噴射装置
EP3048319A1 (en) Sealing devices for anti-friction bearing
ATE524374T1 (de) Fahrradtretlager
US20120027329A1 (en) Flange assembly
JP4918234B2 (ja) リニアアクチュエータおよびリニアアクチュエータ装置
JP2011104725A (ja) エアシール構造を有する回転テーブル
JP6570114B2 (ja) アクチュエータ
CA2756223A1 (en) Self-oiling sliding bearing system and electric machine using same
JP6172794B2 (ja) アクチュエータ
JP2015001258A (ja) アクチュエータ
CN105537163B (zh) 空气过滤器清扫装置
JP6780175B2 (ja) アクチュエータとアクチュエータの組立方法
JP6228503B2 (ja) ボールねじナット
JP6025625B2 (ja) アクチュエータ
CN209354662U (zh) 迷宫环
JP2007309351A (ja) 転がり軸受
JP2015105668A (ja) ロータリジョイント
KR20030056404A (ko) 스터드 타입 트랙롤러 베어링의 오일 공급장치
KR200286013Y1 (ko) 스터드 타입 트랙롤러 베어링
JP6841415B2 (ja) アクチュエータ
JP4853665B2 (ja) センターベアリングサポート
JP2018179180A (ja) 風力発電装置における主軸受のシール構造、風力発電装置用軸受および風力発電装置用軸受ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160630

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5968732

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250