JP6172794B2 - アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、溶接機などが搭載されるアクチュエータに係り、特に、溶接時に発生するスパッタ(溶接中に飛散するスラグや金属粒)、塵埃などの異物がアクチュエータの内部に侵入しないようにするとともに、長期にわたってその機能を維持することができるように工夫したものに関する。
例えば、アクチュエータに溶接機を搭載して使用すると、スパッタが上記アクチュエータの内部に侵入し、不具合が生じてしまうことが懸念される。
そこで、従来のアクチュエータにおいては、このようなスパッタの内部への侵入を防止する工夫が施されている。
そのようなアクチュエータの構成を開示するものとして、例えば、特許文献1、特許文献2などがある。
特許文献1に記載された発明は、次のような構成となっている。まず、直動装置としてのリニアガイドがあり、このリニアガイドは、案内レールと、この案内レールに沿って移動可能に設けられたスライダとから構成されている。このリニアガイドには、蛇腹状の防塵カバーが設けられていて、この防塵カバーの一端が上記リニアガイドの端部に接続されているとともに、その他端は上記スライダに接続されている。そして、上記防塵カバーによって、スパッタの内部への侵入を防止している。
また、特許文献2に記載された考案は、次のような構成となっている。まず、X軸テーブルとY軸テーブルがある。上記Y軸テーブルはベッド上に設置されており、上記X軸テーブルは上記Y軸テーブル上に設置されている。また、上記Y軸テーブルは上記ベッド上に設置された軌道に沿ってY軸方向に移動するものであり、上記X軸テーブルは上記Y軸テーブル上に設置された軌道に沿ってX軸方向に移動するものである。また、上記X軸テーブル上には、例えば、溶接機が設置されている。そして、上記X軸テーブルとY軸テーブルの軌道の両側面側には、それぞれ蛇腹状の側面防塵カバーが設置されているとともに、上記軌道の上面側には、上記X軸テーブルやY軸テーブルを貫通した状態で上面防塵カバーが設置されており、これにより、上記軌道がスパッタなどによって損傷しないように保護している。
特開2000−343374号公報 実開平5−80644号公報
しかし、上記従来の構成では、次のような問題があった。
特許文献1に記載された発明の場合には、蛇腹状の防塵カバーによって、スパッタのアクチュエータ内部への侵入を防止する構成となっている。また、特許文献2に記載された発明の場合には、蛇腹状の側面防塵カバーと上面防塵カバーとによって、スパッタのアクチュエータ内部への侵入を防止する構成となっている。
ところが、上記蛇腹状の防塵カバー、蛇腹状の側面防塵カバーは、使用時に伸縮される上に、高温のスパッタなどに曝されているため、損傷・劣化してしまう。そのため、上記蛇腹状の防塵カバー、蛇腹状の側面防塵カバーを頻繁に交換しなければならず、維持・管理が面倒であるという問題があった。
なお、この問題は、溶接機を搭載したアクチュエータに限られるものではなく、その他の機器やワークなどが搭載されて駆動されるアクチュエータにおいて、塵埃などが侵入する場合についても同様にいえる問題である。
本発明は、このような点に基づいてなされたもので、その目的とするところは、溶接時に発生するスパッタや塵埃などの異物が内部に侵入しないようにするとともに、長期にわたってその機能を維持することができるアクチュエータを提供することにある。
上記課題を解決するべく請求項1に記載されたアクチュエータは、ハウジングと、上記ハウジングに沿って移動可能に設置されたスライダと、上記ハウジングに設けられ上記スライダを駆動する駆動手段と、上記スライダに設けられ空気を噴射する空気噴射部と、を具備し、上記スライダは上記ハウジングを貫通しており、上記スライダが上記ハウジングを貫通している部分には一対のシール部材が設置されていて上記スライダが上記一対のシール部材を掻き分けて移動するものであり、上記空気噴射部は上記スライダの移動方向両端であって上記シール部材の上方に設けられていて、上記空気噴射部は上記シール部材の長さ方向に指向・配置されていることを特徴とするものである。
又、請求項2に記載されたアクチュエータは、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記スライダ内には空気供給部が設けられており、空気供給源より供給される空気はこの空気供給部を介して上記空気噴射部に供給されて噴射されるものであることを特徴とするものである。
又、請求項3に記載されたアクチュエータは、請求項1又は請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記空気噴射部はノズルであることを特徴とするものである。
又、請求項4に記載されたアクチュエータは、請求項3記載のアクチュエータにおいて、上記ノズルには噴射方向が異なる複数種類があり、任意の噴射方向のノズルが選択・固定されるものであることを特徴とするものである。
又、請求項5に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項4の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ハウジングの上記スライダが配置されている側はカバーによって覆われていることを特徴とするものである。
又、請求項6に記載されたアクチュエータは、請求項5記載のアクチュエータにおいて、上記スライダには上記カバーと上記ハウジングとの間の開口部を覆う補助カバーが設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項7に記載されたアクチュエータは、請求項5又は請求項6記載のアクチュエータにおいて、上記カバーにはスパッタ付着防止表面処理が施されていることを特徴とするものである。
又、請求項8に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項7の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記スライダの移動方向両端にはスクレーパが取り付けられていることを特徴とするものである。
又、請求項9に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ハウジング内は加圧されていることを特徴とするものである。
又、請求項10に記載されたアクチュエータは、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記スライダには溶接機が搭載されていることを特徴とするものである。
以上述べたように、請求項1記載のアクチュエータによると、ハウジングと、上記ハウジングに沿って移動可能に設置されたスライダと、上記ハウジングに設けられ上記スライダを駆動する駆動手段と、上記スライダに設けられ空気を噴射する空気噴射部と、を具備したため、上記空気噴射部からの空気噴射により、溶接時に発生するスパッタ、塵埃などの異物の上記ハウジング内への侵入を防止できる。また、例えば、蛇腹のような、使用時に伸縮され劣化しやすい覆いを設ける必要がないため、上記ハウジング内への異物の侵入を防止する機能を長期にわたって維持することができる。また、このことにより、上記アクチュエータを、メンテナンスが容易で運用コストが低いものとすることができる。
また、請求項2に記載されたアクチュエータによると、請求項1記載のアクチュエータにおいて、上記空気噴射部は上記スライダの移動方向両端に設けられているため、上記効果をより確実なものとすることかできる。
また、請求項3記載のアクチュエータによると、請求項1又は請求項2記載のアクチュエータにおいて、上記スライダ内には空気供給部が設けられており、空気供給源より供給される空気はこの空気供給部を介して上記空気噴射部に供給されて噴射されるものであるため、上記空気供給源から空気が供給されることで上記空気噴射部からの空気噴射を安定して行うことができる。
また、請求項4記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項3の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記スライダは上記ハウジングを貫通しており、上記空気噴射部は上記貫通している部位に指向・配置されているため、上記貫通している部位からの異物の侵入を防止することができる。
また、請求項5記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項4の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記空気噴射部はノズルであるため、効果的に空気噴射を行い、上記ハウジング内への異物の侵入を防止することができる。
また、請求項6記載のアクチュエータによると、請求項5記載のアクチュエータにおいて、上記ノズルには噴射方向が異なる複数種類があり、任意の噴射方向のノズルが選択・固定されるものであるため、上記ノズルの噴射方向を変更することで様々な状況に対応することができる。
また、請求項7記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項6の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ハウジングの上記スライダが配置されている側はカバーによって覆われているため、上記ハウジング内への異物の侵入を確実に防止できる。
また、請求項8記載のアクチュエータによると、請求項7記載のアクチュエータにおいて、上記スライダには上記カバーと上記ハウジングとの間の開口部を覆う補助カバーが設けられているため、上記開口部からの異物の侵入を防止することができる。
また、請求項9記載のアクチュエータによると、請求項7又は請求項8記載のアクチュエータにおいて、上記カバーにはスパッタ付着防止表面処理が施されているため、上記カバーへの異物の付着を防止し、長期にわたって上記カバーの機能を維持することができる。
また、請求項10記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記スライダの移動方向両端にはスクレーパが取り付けられているため、上記スクレーパによって上記アクチュエータや上記カバーの表面の異物を除去することができる。
また、請求項11記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項10の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記ハウジング内は加圧されているため、上記ハウジング内への異物の侵入を確実に防止できる。
また、請求項12記載のアクチュエータによると、請求項1〜請求項11の何れかに記載のアクチュエータにおいて、上記スライダには溶接機が搭載されているため、上記溶接機によって発生されるスパッタ等の異物の侵入を長期にわたって防止することができる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータの使用状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータの平面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータの正面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2のIV−IV矢視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2のV−V断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図5のVI−VI断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2のVII−VII断面図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図2のVIII−VIII矢視図であって、本実施の形態によるアクチュエータのスライダを構成するスライダプレートのみを抽出して示した図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、図8のIX−IX断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータの使用状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、図10のXI−XI断面図であり、スライダ本体のベース側部分の中央付近を切断するようにしたものである。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータの正面図である。 本発明の第3の実施の形態を示す図で、図12のXIII−XIII断面図である。 本発明の第4の実施の形態を示す図で、本実施の形態によるアクチュエータを示す斜視図である。
以下、図1〜図9を参照しながら、本発明の第1の実施の形態について説明する。
まず、本実施の形態によるアクチュエータ1の概要について説明する。
図1〜図4に示すように、上記アクチュエータ1は、ハウジング3と、このハウジング3に沿って移動可能に設置されたスライダ5とから構成されている。そして、図1に示すように、上記アクチュエータ1は、上記スライダ5上に、例えば、溶接機6が設置された状態で使用される。
上記溶接機6は、ロボットアーム7と、その先端に設置された溶接ノズル8とから構成されている。
また、上記ロボットアーム7は、基盤8と、第1アーム支持部9と、第1アーム10と、第2アーム11とから構成されている。
上記基盤8は、上記スライダ5上に設置されている。また、上記第1アーム支持部9は上記基盤8上に設置されており、上記基盤8に対して図1中上下方向の回転軸a1を中心に、駆動モータ12によって、回転・駆動される構成になっている。また、上記第1アーム10は、その基端側(図1中下側)が上記第1アーム支持部9に支持されているとともに、上記第1アーム支持部9に対して上記第1アーム支持部9の回転軸a1に直交する回動軸a2を中心に、駆動モータ14によって、回動・駆動される構成になっている。また、上記第2アーム11は、上記第1アーム10の先端側(図1中上側)に支持されているとともに、上記第1アーム10に対して、上記第1アーム10の回動軸a2に平行な回転軸a3を中に、図示しない駆動モータによって、回動・駆動されるとともに、その回転軸a3に直交する回転軸a4を中心に、駆動モータ16によって、回転・駆動される構成になっている。また、上記溶接ノズル8は、上記第2アーム11の先端側(図1中左側)に設置されているとともに、上記第2アーム11に直交する回転軸a5を中心に、駆動モータ20によって、回転・駆動される構成になっている。
上記溶接ノズル8はロボットアーム7によって上記スライダ5を中心とした所定の範囲内で移動される。また、上記溶接機6自体も、上記アクチュエータ1のスライダ5が移動されることによって、上記アクチュエータ1の長さ方向両側(図1中右下から左上に向かう方向の両側)に移動される。
次に、本実施の形態によるアクチュエータ1の詳細について説明する。
ハウジング3には、図6に示すように、略U字形の断面形状を成し図6中紙面垂直方向に延長・形成されたベース13がある。また、上記ベース13の幅方向(図6中左右方向)両端には側壁支持部材15、15が設置されており、この側壁支持部材15、15それぞれの外側(図6中右側又は左側)には、側壁17、17が設置されている。上記側壁支持部材15と側壁17は、上記ベース13と同様に図6中紙面垂直方向に延長・形成されている。
また、図3に示すように、上記側壁17は、上記側壁17を貫通し、上記側壁支持部材15に螺合される複数(本実施の形態の場合は、1つの上記側壁17について3つ)のボルト18によって固定されている。
また、上記側壁17の表面には、スパッタ付着防止表面処理としてのフッ素コーティングが施されている。
また、上記側壁支持部材15、15のそれぞれの図6中上側の端面には、上部側端カバー19、19が設置されている。この上部側端カバー19、19も、図6中紙面垂直方向に延長・形成されている。
また、上記上部側端カバー19、19と側壁支持部材15、15は、その長さ方向両端側(図6中紙面垂直方向両端側)において、上記上部側端カバー19、19と側壁支持部材15、15を貫通し、上記ベース13に螺合される図示しないボルトによって固定されている。
また、図6に示すように、上記上部側端カバー19、19間には、上部中央カバー21が設置されている。この上部中央カバー21も、図6中紙面垂直方向に延長・形成されている。
また、図5に示すように、上記ベース13の長さ方向両端側(図5中左右方向両端側)にはストッパ23、23が設置されている。上記上部中央カバー21の両端側(図5中左右両端側)は、上記上部中央カバー21を貫通し上記ストッパ23、23に螺合される図示しないボルトによって固定されている。また、上記ストッパ23、23は、上記ストッパ23、23を貫通し、上記ベース13に螺合される図示しないボルトによって固定されている。
また、図6に示すように、上記ベース13には、ハウジング側エア供給継手25が設置されている。上記ベース13には、空気供給路27が形成されており、この空気供給路27は上記ベース13に形成された複数の連通孔29を介してハウジング3内部と連通されている。また、上記ハウジング側エア供給継手25はこの空気供給路27と連通された状態で設置されている。そして、上記ハウジング側エア供給継手25には、図示しないチューブを介して図示しないコンプレッサが接続されている。このコンプレッサによって、上記ハウジング側エア供給継手25、空気供給路27を介して上記ハウジング3内に加圧空気が供給され、上記ハウジング3内を加圧している。これによって、上記ハウジング3内部への異物の侵入を防止している。
なお、上記図示しないチューブとしては、一重のもののほか、耐スパッタ強度を高めるために、二重管や三重管等が用いられることが考えられる。
また、図6に示すように、上記上部側端カバー19、19の上記上部中央カバー21側には、それぞれシール係合溝31が長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されており、このシール係合溝31にはシール部材33が係合・固定されている。
また、図6に示すように、上記上部中央カバー21の幅方向両端側(図6中左右方向両側)にも、それぞれシール係合溝35が長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されており、このシール係合溝35にはシール部材37が係合・固定されている。
上記シール部材33、37は、長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されており、互いにその先端部が重合されることで上記上部中央カバー21と上記上部側端カバー19との間の隙間が閉塞されるように構成されている。
また、上記シール部材33、37の表面には耐熱コーティングが施されている。
また、上記ハウジング3の先端側(図5中左端側)には、端部カバー41が設置されており、上記ハウジング3の後端側(図5中右端側)には、端部カバー43が設置されている。上記端部カバー41、43によって、上記ハウジング3の長さ方向両端側(図5中左右方向両端側)が閉塞されている。
上記ハウジング3内の上記端部カバー41側(図5中左側)には軸受ハウジング53が設置されており、この軸受ハウジング53内には軸受55、55が内装されている。この軸受55は、図5に示すように、外輪57と、この外輪57の内側に回転可能に内装された内輪59と、上記外輪57と上記内輪59との間に設置されたリテイナ61によって転動可能に保持された複数の鋼球63とから構成されている。
また、上記軸受ハウジング53の図5中右端側には、軸受押え64が圧入されており、この軸受押え64によって、上記軸受55の外輪57が押えられている。
図5に示すように、上記端部カバー43には貫通孔65が形成されており、この貫通孔65内には軸受67、67が内装されている。この軸受67も、既に述べた軸受55と同様に、外輪69、内輪71、リテイナ73、複数の鋼球75から構成されている。
上記軸受67、67は軸受押え77によって、上記端部カバー43に固定されている。
また、図5に示すように、上記ハウジング3内には、ボールネジ81が回転可能に設置されている。このボールネジ81の先端側(図5中左側)は、既に述べた軸受55、55の内輪59、59に圧入されているとともに、上記ボールネジ81の後端側(図5中右側)は、既に述べた軸受67、67の内輪71、71に圧入されている。すなわち、上記ボールネジ81は、その両端側を上記軸受55、55、及び、軸受59、59によって回転可能に軸支されている。
また、上記ボールネジ81の後端側(図5中右側)であって、上記軸受67、67の図5中左側には内輪押え83が設置されており、上記軸受67、67の図5中右側には内輪押え85が設置されている。この内輪押え83、85によっても、上記ボールネジ81と上記軸受67、67の内輪71、71とが一体とされている。
また、図5に示すように、既に述べたストッパ23には貫通孔87が形成されており、上記ボールネジ81は上記貫通孔87、87を貫通して設置されている。
また、上記ボールネジ81の外周面には螺旋状の溝である雄ネジ部89が形成されている。
また、図2に示すように、上記ハウジング3の後端側(図2中右端側)にはプーリカバーベース91を介して、プーリカバー93が設置されている。
図5に示すように、上記プーリカバーベース91にも貫通孔95が形成されており、上記ボールネジ81の後端側(図5中右側)は、既に述べた端部カバー43と上記プーリカバーベース91を貫通して、上記プーリカバー93内に突出・配置されている。
上記プーリカバー93は、上記プーリカバー93と上記プーリカバーベース91を貫通し、上記端部カバー43に螺合される複数(本実施の形態の場合は4つ)のネジ97によって固定されている。
上記プーリカバー93内であって、上記ボールネジ81の後端側(図5中右側)には、ボールネジ側プーリ101が固着されている。このボールネジ側プーリ101には貫通孔103が形成されている。この貫通孔103の図5中左側は小径部103aとなっており、図5中右側は大径部103bとなっている。そして、上記貫通孔103の小径部103a内に上記ボールネジ81の後端部(図5中右側部分)が圧入されている。
また、上記ボールネジ側プーリ101の図5中右側にはプーリ押え105が設置されている。このプーリ押え105は、図5中左側に凸部107が形成されており、この凸部107が上記ボールネジ側プーリ101の貫通孔103の大径部103b内に圧入されている。これにより、上記ボールネジ81と上記ボールネジ側プーリ101とが、より強固に固定される。また、上記ボールネジ側プーリ101に螺合される複数の(本実施の形態の場合は4つの)ボルト109によって、上記プーリ押え105は上記ボールネジ側プーリ101に固定される。
また、例えば、図2や図4に示すように、上記プーリカバーベース91は、既に述べたハウジング3の図2中上側に延長・突出されており、上記プーリカバーベース91の反ハウジング3側(図2中上側)にはモータケース111が設置されている。
図7に示すように、上記モータケース111内には、モータ113が内装されている。このモータ113は、モータハウジング115と、このモータハウジング115の内周面に固定された図示しないステータと、このステータの内側に回転可能に設置されたロータと、このロータに固着され上記モータハウジング115外に突出された出力軸117とから構成されている。
図7に示すように、上記モータケース113の図7中下側には、ケーブル121とケーブル123が設置されている。上記ケーブル121は上記モータ113に電力を供給し、上記ケーブル123は上記モータ113に送信される制御信号を伝達するとともに、上記モータ113に設置された図示しないエンコーダから出力される上記出力軸117の回転数や回転角度等を示す信号を伝達する。
上記モータ113は、上記ケーブル121を介して電力を供給されると、上記出力軸117を正転又は逆転させる。
また、上記モータ113は、上記モータハウジング115を貫通し上記プーリカバーベース91に螺合される複数(本実施の形態の場合は4つ)のボルト125によって固定されている。
また、図7に示すように、上記モータ113の出力軸117には、モータ側プーリ131が固着されている。このモータ側プーリ131は、既に述べたボールネジ側プーリ101と同様に、上記出力軸117が圧入され、プーリ押え133によって強固に固定される。また、上記プーリ押え133は、上記プーリ押え133を貫通し上記モータ側プーリ131に螺合される複数(本実施の形態においては3つ)のボルト135によって、上記モータ側プーリ131に固定されている。
また、上記モータ側プーリ133と上記ボールネジ側プーリ101との間には、動力伝達ベルト137が巻回されている。この動力伝達ベルト137により、上記モータ113の出力軸117の回転が、既に述べたボールネジ81に伝達される。
また、図5に示すように、上記ボールネジ81には、ボールナット141が螺合されている。このボールナット141は、ボールナット本体143と、このボールナット本体143の先端側(図5中左端側)と後端側(図5中右端側)に設置されたエンドキャップ145、147とから構成されている。図6に示すように、上記ボールナット本体143は上記ボールネジ81によって貫通されており、その貫通孔の内周面には上記ボールネジ81の雄ネジ部89に螺合する雌ネジ部149が形成されている。そして、上記雌ネジ部149と上記ボールネジ81の雄ネジ部89との間の空間と、上記ボールナット本体143内に形成された無負荷循環路151、及び、上記エンドキャップ145、147に形成された図示しないリターン路内を複数の鋼球153が転動しながら循環するように構成されている。
また、上記ボールナット141には、既に述べたスライダ5が固着されている。図6に示すように、上記スライダ5は、ハウジング3内に配置され、その図6中上側が既に述べたシール部材33、37の間を貫通して上記ハウジング3の上方に突出されたスライダ本体155と、後述するスライダプレート241及び搭載プレート251とから構成されている。
図5に示すように、上記スライダ本体155には、長さ方向(図5中左右方向)に延長された貫通孔157が形成されている。この貫通孔157内に上記ボールナット141が設置されている。また、上記ボールナット141の後端側(図5中右側)は押え部材159によって押えられている。
また、上記スライダ本体155の幅方向両端側(図6中左右方向両端側)にはシール係合溝163、165が長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されていて、上記シール係合溝163にはシール部材167が係合・固定されており、上記シール係合溝165にはシール部材169が係合・固定されている。このシール部材167、169の先端側(図6中左側又は右側)は、上記ハウジング3のベース13の内周面に摺接している。
また、図6に示すように、上記スライダ本体155の幅方向両端側(図6中左右方向両端側)であって、上記シール部材167、169の図6中下側には、レール係合溝181、183が長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されている。そして、上記レール係合溝181にはレール185が係合・固定されており、上記レール係合溝183にはレール187が係合・固定されている。上記レール185には凹部189が長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されており、上記レール187には凹部191が長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されている。
また、上記ハウジング3のベース13の内周面にも、幅方向両側(図6中左右方向両側)にレール係合溝201、203が長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されている。そして、上記レール係合溝201にはレール205が係合・固定されており、上記レール係合溝203にはレール207が係合・固定されている。上記レール205には凹部209が長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されており、上記レール207には凹部211が長さ方向(図6中紙面垂直方向)に延長・形成されている。
また、上記レール185と上記レール205は凹部189と凹部209が向かい合うように配置されており、上記レール187と上記レール207は凹部191と凹部211が向かい合うように配置されている。
そして、図6に示すように、上記レール185の凹部189と上記レール205の凹部209との間の空間、上記スライダ本体155の内部であって図6中左側に形成された無負荷循環路213、及び、上記スライダ本体155の先端側(図6中紙面垂直方向手前側)及び後端側(図6中紙面垂直方向奥側)に設置された図示しないエンドキャップ内に設けられたリターン路内を、複数の鋼球215が循環している。
また、同様に、上記レール187の凹部191と上記レール207の凹部211との間の空間、上記スライダ本体155の内部であって図6中右側に形成された無負荷循環路217、及び、上記スライダ本体155の先端側(図6中紙面垂直方向手前側)及び後端側(図6中紙面垂直方向奥側)に設置された図示しないエンドキャップ内に設けられたリターン路内を、複数の鋼球219が循環している。
このような構成から、上記ボールネジ81が回転されても、上記スライダ本体155、ひいては、ボールナット141の上記ボールネジ81を中心とした回転が規制される。そのため、上記ボールネジ81の回転により、上記ボールナット141、ひいては、スライダ5が上記ボールネジ81の長さ方向(図5中左右方向)に移動されることになる。
また、上記スライダ本体155の既に述べたシール部材33とシール部材37との間を貫通する部分の、先端側(図5中左側)と後端側(図5中右側)には、複数(先端側(図5中左側)と後端側(図5中右側)のそれぞれに2つずつ、合計4つ)のシール掻き分け部材231が設置されている。このシール掻き分け部材231によって、上記スライダ5の移動時に上記シール部材33、37を掻き分けることで、必要なシール機能を担保しつつ上記スライダ5の移動を円滑なものとしている。
また、図6に示すように、上記スライダ本体155には、既に述べた中央カバー21によって貫通される貫通孔235が形成されている。この貫通孔235の内周面であって、上記中央カバー21の図6中上側には中央カバー支持部材237が設置されており、上記中央カバー21の図6中下側には中央カバー支持部材239が設置されている。この中央カバー支持部材237、239は上記中央カバー21の撓みを防止するものである。
図6に示すように、上記スライダ本体155の上側にはスライダプレート241が設置されている。図8や図9に示すように、上記スライダプレート241の側面側(図9中上側)にはエア供給継手243が設置されているとともに、スライダ5の進行方向前端側(図9中上側)及びスライダ5進行方向後端側(図9中下側)に、複数の(本実施の形態の場合は、先端側(図9中左側)と後端側(図9中右側)のそれぞれに2つずつ、合計4つ)の空気噴射部としてのノズル245が設置されている。
そして、上記スライダプレート241内には上記エア供給継手243と上記ノズル245のそれぞれとを連絡する空気供給部247が形成されている。上記エア供給継手243には、図示しないチューブを介して、空気供給源としての図示しないコンプレッサが接続されている。上記図示しないコンプレッサから供給された空気は、上記空気供給部247を介して、上記ノズル245から噴射される。
また、上記ノズル245は、本実施の形態の場合は、その先端部(図9中右端又は左端)からスライダ5の進行方向(図9中右側又は左側)に向けて、放射状に空気を噴射するものである。
また、上記スライダプレート241は、図9に示すように、上記ノズル245が設置されるスライダプレート本体248aと、上記エア供給継手243が設置される継手取付部248bとから構成されている。また、上記空気供給部247は、上記スライダプレート本体248a側に形成された空気供給路249aと、上記継手取付部248bに形成された凹部249bが上記スライダプレート本体248aの図9中右側の端面によって閉塞された空間249cとから構成されている。
また、上記継手取付部248bは、上記継手取付部248bを貫通し上記スライダプレート本体248aに螺合される複数(本実施の形態の場合は2つ)のボルト250によって固定されている。
なお、上記図示しないチューブとしては、一重のもののほか、耐スパッタ強度を高めるために、二重管や三重管等が用いられることが考えられる。
また、上記ノズル245の種類には様々なものがあり、それぞれ空気噴射の方向や形状が異なっている。例えば、上記ノズル245としては、下側に空気を噴射するようなものも考えられる。また、上記ノズル245として、例えば、広がらないように直線状に空気を噴射するようなものも考えられる。また、上記空気噴射の方向は、上記ノズル245の設置方向によっても、様々に設定される。
また、図6に示すように、上記ノズル245は、既に述べたシール部材33、37の上方(図6中上側)に配置されており、上記シール部材33、37の長さ方向(図6中紙面垂直方向)に指向されている。そのため、上記ノズル245から噴射される空気によって、既に述べたシール掻き分け部材231によって掻き分けられた上記シール部材33、37間の隙間からハウジング3内部への異物の侵入を防止するように構成されている。また、既に、上記ハウジング3の上面(図6中上側の面)に図示しない異物が存在していても、スライダ5が接近した際、上記ノズル245からの空気噴射によって上記異物を排除する構成になっている。
また、図6に示すように、上記スライダプレート241の図6中上側には、搭載プレート251が設置されている。この搭載プレート251上に、既に述べた溶接機6等が設置される。
また、上記搭載プレート251の進行方向前端側(図9中左側)及び進行方向後端側(図9中右側)には、それぞれ、スクレーパ253が設置されている。このスクレーパ253は、例えば、樹脂製である。また、上記スクレーパ253は、上記スクレーパ253を貫通し、上記搭載プレート251に螺合される複数(本実施の形態の場合は、1つの上記スクレーパ253につき3つ)のボルト255によって固定されている。また、上記スクレーパ253については後述する。
図5や図6に示すように、ハウジング3の上方には、カバー261が設置されている。このカバー261は、図6に示すように、略逆U字型の断面形状を成している。また、図2に示すように、その前端側(図2中左側)は、上記カバー261を貫通し端部カバー41の上端側(図2中紙面垂直方向手前側)に螺合される複数(本実施の形態の場合は2つ)のボルト262によって固定されており、その後端側(図2中右側)は、上記カバー261を貫通し端部カバー43の上端側(図2中紙面垂直方向手前側)に螺合される複数(本実施の形態の場合は2つ)のボルト262によって固定されている。また、上記カバー261は、スライダ5のスライダプレート241と搭載プレート251との間の隙間を貫通して設置されている。
また、図6に示すように、上記スライダプレート241の図6上側の面には、カバー支持部材263が設置されている。このカバー支持部材263は、上記カバー261の撓みを防止するものである。
また、上記カバー261は、その表面にスパッタ付着防止表面処理としてのフッ素コーティング処理がされている。また、既に述べたスライダ5に設置されたスクレーパ253は、その図6中下側端面を、上記カバー261の図6中上側の面に近接させた状態で設置されている。そのため、上記スライダ5が移動されると、上記スクレーパ253によって、上記カバー261の図6中上側の面上に付着したスパッタが掻き取り・除去されるようになっている。
また、例えば、図6に示すように、アクチュエータ1の側面側(図6中左右方向両側)においては、上記ハウジング3と上記カバー261との間に隙間がある。この隙間の上記スライダ5近傍については、上記スライダ5の幅方向両側(図6中左右方向両側)に設置された補助カバー271、271によって閉塞されている。これら補助カバー271、271も、その表面にスパッタ付着防止表面処理としてのフッ素コーティング処理が施されている。
以上が、本実施の形態によるアクチュエータ1の構成の説明である。
次に、本実施の形態によるアクチュエータ1の作用について説明する。
まず、モータ113に電力を供給し、その出力軸117を正転又は逆転させると、モータ側プーリ131、動力伝達ベルト137、及び、ボールネジ側プーリ101を介して、ボールネジ81が回転される。これにより、上記ボールネジ81に螺合されたボールナット141ひいてはスライダ5が、上記アクチュエータ1の長さ方向(例えば、図5中左右方向)両側の何れかに移動される。
上記スライダ5上には、例えば、溶接機6が設置されており、溶接作業が行われる。この溶接作業により、例えば、高温のスパッタなどが発生する。このスパッタには、比較的大きな粒状のスパッタや塊状のスパッタと、細かい霧状のスパッタとがある。
そして、上記粒状のスパッタや塊状のスパッタは上記アクチュエータ1上に落下する。しかし、上記アクチュエータ1にはカバー261が設置されており、これによりハウジング3内部への上記粒状のスパッタや塊状のスパッタの侵入が防止される。
また、上記粒状のスパッタや塊状のスパッタは、上記アクチュエータ1のカバー261の上側の面(例えば、図5中上側の面)に落下する。上記カバー261にはスパッタ付着防止表面処理としてのフッ素コーティング処理が施されており、上記粒状のスパッタや塊状のスパッタは上記カバー261に付着しにくい。
また、上記スライダ5が移動される際には、上記カバー261の上方(例えば、図5中上側)であって、上記スライダ5の進行方向両側(例えば、図5中左右方向両側)に設置されたスクレーパ253、253によって、上記カバー261上の上記粒状のスパッタや塊状のスパッタが掻き取り・除去される。
また、上記細かい霧状のスパッタは、塵埃と共に上記アクチュエータ1周辺の雰囲気中を漂っている。上記カバー261とハウジング3との間の隙間からの上記細かい霧状のスパッタや塵埃の侵入は、上記カバー261の下方(例えば、図5中下側)の上記スライダ5の進行方向両側(例えば、図5中左右方向両側)に備えられた複数(本実施の形態の場合は、先端側(図5中左側)と後端側(図5中右側)のそれぞれに2つずつ、合計4つ)のノズル245からの空気噴射によって防止される。これらノズル245からの空気噴射は、図示しないコンプレッサ、チューブや、エア供給継手243及び空気供給部247を介して供給される空気によって行われる。
また、本実施の形態の場合、上記ノズル245によって、上記スライダ5の進行方向両側(例えば、図5中左右方向両側)に放射状に空気が噴射される。この放射状の空気噴射が上記ハウジング3の幅方向両端部(図6中左右方向両端部)まで達し、これにより、上記カバー261とハウジング3との間の隙間からの上記細かい霧状のスパッタや塵埃の侵入が防止される。
なお、上記ノズル245よる空気噴射の形状や方向は、上記ノズル245の種類によってさまざまな場合が考えられる。また、上記空気噴射の方向は、上記ノズル245の設置方向によっても、様々に設定される。
また、上記スライダ5のシール掻き分け部材231によって上記シール部材33、37が掻き分けられ、上記シール部材33、37間に隙間が生じることになるが、この隙間を介した上記ハウジング3内への上記細かい霧状のスパッタや塵埃の侵入も、上記ノズル245からの空気噴射によって防止される。上記ノズル245はシール部材33、37の上方(図6中上側)において、上記シール部材33、37の長さ方向(図6中紙面垂直方向)に指向されて配置されているからである。
また、上記ハウジング3のカバー261側の面(例えば、図5中上側の面)上に既に上記細かい霧状のスパッタや塵埃が存在していた場合であっても、上記スライダ5が接近した際、上記ノズル245からの空気噴射により上記細かい霧状のスパッタや塵埃が排除される。
また、上記ハウジング3内は、図示しないコンプレッサ、図示しないチューブ、及び、エア供給継手25を介して供給される空気によって加圧される。これによっても、上記ハウジング内3への上記細かい霧状のスパッタや塵埃の侵入を防止している。
また、上記スライダ5近傍においては、上記スライダ5の幅方向両側(例えば、図5中左右方向両側)に設置された補助カバー271、271によっても、上記ハウジング3と上記カバー261との間の隙間を介した上記細かい霧状のスパッタや塵埃の侵入が防止される。
以上が、本実施の形態におけるアクチュエータ1の作用についての説明である。
次に、本実施の形態におけるアクチュエータ1の効果について説明する。
まず、スライダ5の進行方向両側(例えば、図5中左右方向両側)それぞれには、シール部材33、37の上方(図6中上側)にノズル245が設置されている。そのため、これらノズル245からの空気噴射により、上記シール部材33、37間の隙間からのハウジング3内への細かい霧状のスパッタや塵埃の侵入を防止することができる。
また、上記ハウジング3のカバー261側の面(例えば、図5中上側の面)上に既に上記細かい霧状のスパッタや塵埃が存在していた場合であっても、上記スライダ5が接近した際、上記ノズル245からの空気噴射により上記細かい霧状のスパッタや塵埃を排除することができる。
また、上記ノズル245からの空気噴射は放射状であり、上記ハウジング3の幅方向両端部(図6中左右方向両端部)まで達するため、上記ノズル245からの空気噴射により上記カバー261と上記ハウジング3との間の隙間を介した上記細かい霧状のスパッタや塵埃の侵入を防止することができる。
また、上記スライダ5の幅方向両側(図6中左右方向両側)には補助カバー271、271が設置されている。そのため、上記スライダ5近傍においては、上記補助カバー271、271によっても、上記カバー261と上記ハウジング3との間の隙間を介した上記細かい霧状のスパッタや塵埃の異物の侵入を防止することができる。
また、上記ノズル245からの空気噴射は、図示しないコンプレッサから、図示しないチューブ、エア供給継手243、及び、スライダプレート241内の空気供給部247を介して供給される空気によって行われる。そのため、上記アクチュエータ1とは別体として設けられた上記図示しないコンプレッサから空気の供給を受けることで、上記ノズル245からの空気噴射を安定して行うことができる。
また、上記空気噴射は上記ノズル245によって行われるため、効果的な空気噴射により上記ハウジング3内への上記細かい霧状のスパッタや塵埃の侵入を防止することができる。
また、上記ノズル245として、噴射方向や噴射の形状が異なる複数種類のノズルがあり、これら複数種類のノズルを使い分けることで、様々な状況に対応することができる。
また、上記ハウジング3内は、図示しないコンプレッサ、図示しないチューブ、及び、エア供給継手25を介して供給される空気によって加圧されているため、これによっても、上記ハウジング内3への上記細かい霧状のスパッタや塵埃の侵入を防止することができる。
また、上記アクチュエータ1にはカバー261が設置されているため、これにより、上記ハウジング3内への粒状のスパッタや塊状のスパッタの侵入を防止することができる。
また、上記スライダ5には、その進行方向前端側(図9中左側)及び進行方向後端側(図9中右側)に、それぞれ、スクレーパ253が設置されている。そのため、上記スライダ5が移動される際、上記スクレーパ253によって、上記カバー261上の上記粒状のスパッタや塊状のスパッタを掻き取り・除去することができる。
上記カバー261や上記補助カバー271にはスパッタ付着防止表面処理としてのフッ素コーティング処理が施されているため、上記カバー261や上記補助カバー271に上記粒状のスパッタや塊状のスパッタ、又は、上記細かい霧状のスパッタや塵埃が付着しにくくし、その機能を長期にわたって維持させることができる。
また、以上述べたような構成により、上記ハウジング3内への上記粒状のスパッタ、塊状のスパッタ、上記細かい霧状のスパッタ、及び、塵埃の侵入を防止できる。そのため、例えば、蛇腹などのような、上記スライダ5の移動の際に変形されたり、高温の環境下に置かれたりすることにより劣化しやすい部材を用いる必要がなく、上記アクチュエータ1の機能を長期にわたって維持することができる。また、そのため、上記アクチュエータ1をメンテナンスが容易で、運用コストが安価なものとすることができる。
以上が、本発明の第1の実施の形態の説明である。
次に、図10及び図11を参照しながら、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図10や図11に示すように、本実施の形態によるアクチュエータ301は、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1と同様の構成であるが、設置される向きが異なっている。すなわち、上記アクチュエータ301は、カバー261とハウジング3との間の隙間が、上面側(図10中上側)と底面側(図10中下側)に指向されるように設置される。
また、上記アクチュエータ301は、モータケース111やモータ113等の設置される位置が、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1とは異なっている。
また、上記アクチュエータ301には、溶接機303が設置されている。この溶接機303は、上記アクチュエータ301のスライダ5に設置される溶接機本体305と、この溶接機本体305に対して図10中上下方向の回転軸を中心に回転可能なアーム307と、このアーム307の先端側(図10中上端側)に設置され上記アーム307に直交する方向の回転軸を中心に回転可能な溶接ノズル309とから構成されている。
なお、上記溶接機303の代わりに、前述した第1の実施の形態における溶接機6のような構成の溶接機を設置することもできる。
本実施の形態によるアクチュエータ301も、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1と同様の作用・効果を奏する。
また、上記アクチュエータ301は、図11に示すように、カバー261とハウジング3との間の隙間が、上面側(図11中上側)と底面側(図11中下側)に指向されるように設置されるため、上面側(図11中上側)から上記カバー261と上記ハウジング3との間の空間に侵入した粒状のスパッタや塊状のスパッタは、そのまま底面側(図11中下側)の上記カバー261とハウジング3との間の隙間から上記アクチュエータ301の下側へと落下していくことになる。そのため、このことによっても、上記ハウジング3内への上記粒状のスパッタや塊状のスパッタの侵入を防止することができる。
なお、本実施の形態の説明においては、上記アクチュエータ301の構成要素については、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1の構成要素と同じ符号を付し、その説明を省略した。
次に、図12及び図13を参照しながら、本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態によるアクチュエータ401は、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1と略同様の構成であるが、カバー261と補助カバー271が設置されていない。
また、上記アクチュエータ401は、上記スライダ5上に、例えば、図示しない把持ロボットが設置された状態で使用される。
上記アクチュエータ401は、前述したように、第1の実施の形態におけるアクチュエータ1のようなカバー261や補助カバー271、271は設置されていないものの、ノズル245からの空気噴射により、ハウジング3内への塵埃などの侵入を防止することができる。
なお、本実施の形態の説明においても、上記アクチュエータ401の構成要素については、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1の構成要素と同じ符号を付し、その説明を省略した。
次に、図14を参照しながら、本発明の第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態によるアクチュエータ501は、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1と同様に、ハウジング503と、このハウジング503に沿って長さ方向(図14中左下から右上に向かう方向)両側に移動可能なスライダ5がある。
上記ハウジング503の後端側(図14中右上側)にはモータユニット507が設置されている。このモータユニット507内には図示しないモータが設置されている。また、上記ハウジング503内には、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1におけるボールネジ81やボールナット141と同様の、図示しないボールネジ・ボールナット機構があり、このボールネジ・ボールナット機構は図示しないモータによって駆動される。
そして、上記ボールネジ・ボールナット機構により上記スライダ505の移動が行われる。
また、上記ハウジング503の上面側(図14中上側)の中央には、長さ方向(図14中左下から右上に向かう方向)に延長された開口部509がある。この開口部509は、上記スライダ505によって貫通されている。また、上記開口部509は、ステンレスシート511によって閉塞されている。このステンレスシート511は、その長さ方向(図14中左下から右上に向かう方向)両端側を上記ハウジング503の長さ方向(図14中左下から右上に向かう方向)両端側に固定されている。また、上記ステンレスシート511は、湾曲可能であり、上記スライダ505内に形成された空間を貫通して設置されている。
そして、上記スライダ505の進行方向(図14中左下から右上に向かう方向)両側には、複数の(本実施の形態の場合は、先端側(図14中左下側)と後端側(図14中右上側)のそれぞれに2つずつ、合計4つ)の空気噴射部としてのノズル515が設置されている。
これらノズル515からは、前述した第1の実施の形態によるアクチュエータ1のノズル245と同様、図示しないコンプレッサにより供給された空気が噴射される。
また、上記アクチュエータ501も、上記スライダ505上に、例えば、図示しない把持ロボットが設置された状態で使用される。
本実施の形態によるアクチュエータ501も、ノズル515からの空気噴射により、開口部509を介したハウジング503内への塵埃などの侵入を防止することができる。
本発明は、前述した第1〜第4の実施の形態に限定されない。
例えば、上記ノズル245や上記ノズル515の個数には、様々な場合が考えられる。
また、空気噴射部はノズルに限定されるものではなく、例えば、スライダに設けられた噴射孔のようなものでも良い。この場合、上記噴射孔の開口部付近の角度や形状によって、空気が噴射される角度や形状を様々に設定することも考えられる。
又、前記第1〜第4の実施の形態の場合には、空気噴射部をスライダの進行方向両端に設けた例を挙げて説明したが、それに限定されるものではなく、スライダの上面であって両端部に斜め下向きに指向させた状態で空気噴射部を設ける場合等、空気噴射部の位置、個数、向き等については様々なものが想定される。
また、カバー261や補助カバー271の表面処理としては、異物の付着を防ぐことができるものであれば、様々な種類のものが考えられる。
また、スクレーパ253の材質や取付位置は、前記第1〜第3の実施の形態に限定されない。例えば、上記スクレーパ253を上記空気噴射部の下側に設置する場合も考えられる。
また、上記アクチュエータ1はモータ113によって駆動されるものであるが、例えば、空気圧・油圧などのその他の方式によって駆動される場合も考えられる。
本発明は、例えば、溶接機などが搭載されるアクチュエータに関し、特に、溶接時に発生するスパッタ、塵埃などの異物がアクチュエータの内部に侵入しないようにするとともに、長期にわたってその機能を維持することができるように工夫したものに関し、特に、金属製品の生産ラインに用いられるアクチュエータに好適である。
1 アクチュエータ
3 ハウジング
5 スライダ
6 溶接機
245 ノズル(空気噴射部)
247 空気供給部
253 スクレーパ
261 カバー
271 補助カバー

Claims (10)

  1. ハウジングと、上記ハウジングに沿って移動可能に設置されたスライダと、上記ハウジングに設けられ上記スライダを駆動する駆動手段と、上記スライダに設けられ空気を噴射する空気噴射部と、を具備し
    上記スライダは上記ハウジングを貫通しており、
    上記スライダが上記ハウジングを貫通している部分には一対のシール部材が設置されていて上記スライダが上記一対のシール部材を掻き分けて移動するものであり、
    上記空気噴射部は上記スライダの移動方向両端であって上記シール部材の上方に設けられていて、
    上記空気噴射部は上記シール部材の長さ方向に指向・配置されていることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 請求項1記載のアクチュエータにおいて、
    上記スライダ内には空気供給部が設けられており、空気供給源より供給される空気はこの空気供給部を介して上記空気噴射部に供給されて噴射されるものであることを特徴とするアクチュエータ。
  3. 請求項1又は請求項2記載のアクチュエータにおいて、
    上記空気噴射部はノズルであることを特徴とするアクチュエータ。
  4. 請求項3記載のアクチュエータにおいて、
    上記ノズルには噴射方向が異なる複数種類があり、任意の噴射方向のノズルが選択・固定されるものであることを特徴とするアクチュエータ。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
    上記ハウジングの上記スライダが配置されている側はカバーによって覆われていることを特徴とするアクチュエータ。
  6. 請求項5記載のアクチュエータにおいて、
    上記スライダには上記カバーと上記ハウジングとの間の開口部を覆う補助カバーが設けられていることを特徴とするアクチュエータ。
  7. 請求項5又は請求項6記載のアクチュエータにおいて、
    上記カバーにはスパッタ付着防止表面処理が施されていることを特徴とするアクチュエータ。
  8. 請求項1〜請求項7の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
    上記スライダの移動方向両端にはスクレーパが取り付けられていることを特徴とするアクチュエータ。
  9. 請求項1〜請求項の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
    上記ハウジング内は加圧されていることを特徴とするアクチュエータ。
  10. 請求項1〜請求項9の何れかに記載のアクチュエータにおいて、
    上記スライダには溶接機が搭載されていることを特徴とするアクチュエータ。
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