JP2014047348A - プリプレグおよび金属張積層板 - Google Patents

プリプレグおよび金属張積層板 Download PDF

Info

Publication number
JP2014047348A
JP2014047348A JP2012194478A JP2012194478A JP2014047348A JP 2014047348 A JP2014047348 A JP 2014047348A JP 2012194478 A JP2012194478 A JP 2012194478A JP 2012194478 A JP2012194478 A JP 2012194478A JP 2014047348 A JP2014047348 A JP 2014047348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
group
epoxy resin
prepreg
type epoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012194478A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6008104B2 (ja
Inventor
Noriyuki Daito
範行 大東
Masahiro Kitamura
昌弘 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP2012194478A priority Critical patent/JP6008104B2/ja
Publication of JP2014047348A publication Critical patent/JP2014047348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6008104B2 publication Critical patent/JP6008104B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Abstract

【課題】実装時の反りが低減された金属張積層板を提供する。
【解決手段】 樹脂組成物からなる樹脂層と、繊維基材からなる基材層とを有するプリプレグであって、前記樹脂組成物が、(A)熱硬化性樹脂と(B)ケイ素含有重合物とを含有し、前記ケイ素含有重合物が所定の構造式で示される結合を有する分鎖状ポリシロキサンであるプリプレグ。前記(A)熱硬化性樹脂が少なくともシアネート樹脂またはエポキシ樹脂のいずれかを含むものである請求項1記載のプリプレグ。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリプレグおよび金属張積層板に関する。
近年の電子機器の高機能化および軽薄短小化の要求にともなって、電子部品の高密度集積化、さらには高密度実装化が進んできており、これらの電子機器に使用される半導体装置の小型化が急速に進行している。そのため、半導体素子を含めた電子部品を実装する回路基板も薄型化される傾向にあり、回路基板の内層コア基板(以下、単に積層板ともいう)は、厚みが約0.8mmのものが主流となっている。さらに最近では、0.4mm以下のコア基板を用いた半導体パッケージ同士を積層するパッケージ・オン・パッケージ(以下、POPという。)がモバイル機器(例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット型PCなど)に搭載されている。
特開2006−203142号公報 特開2002−285015号公報 特開2011−105898号公報
このように半導体装置の小型化が進むと、従来では半導体装置の剛性の大部分を担っていた半導体素子、封止材の厚みが極めて薄くなり、半導体装置の反りが発生しやすくなる。また、構成部材として回路基板の占める割合が大きくなるため、回路基板の物性・挙動が半導体装置の反りに大きな影響を及ぼすようになってきている。
一方、地球環境保護の観点から半田の鉛フリー化が進むにつれて、回路基板への半田ボール搭載時やマザーボードへの実装時に受けるリフロー工程での最高温度が非常に高くなってきている。一般的に良く使われている鉛フリー半田の融点が約210度であることからリフロー工程中での最高温度は260度を超えるレベルとなっている。
そのため、加熱時にPOPの上下の半導体パッケージは、半導体素子と半導体素子が搭載される回路基板との熱膨張の差が非常に大きいため、大きく反ってしまう場合があった。
このような問題を解決する手段として、例えば、以下の文献に記載の手段がある。特許文献1(特開2006−203142号公報)では、プリプレグの基材として、熱膨張率が負の値を有する有機繊維からなる織布を用いることで、半導体パッケージ用多層プリント配線板の熱膨張率をシリコンチップの熱膨張率に近づけることができ、シリコンチップを実装した場合の接続信頼性を向上できるとされている。
しかしながら、特許文献1のように、プリプレグに使用する繊維基材として負の熱膨張を示す有機繊維基材を使用すると、得られる積層板のガラス転移温度が、使用した材料から予想される値よりも低くなり、その結果、積層板の弾性率が低下してしまう場合があった。そのため、得られる積層板は剛性が不十分となり、リフローなどの加熱後の反りの抑制効果は十分に満足いくものではなかった。
特許文献2(特開2002−285015号公報)では、シアネートと無機充填材からなる織布を用いることで、積層板の厚み方向の熱膨張率を低減できるとされている。
しかしながら、特許文献2は、積層板の面方向の熱膨張を十分低くすることができないため、得られる積層板の反りの抑制効果は十分満足いくものではなかった。
特許文献3(特開2011−105898号公報)では、シリコーン粒子とシリカナノ粒子からなる織布を用いることで、積層板の熱膨張率を低減できるとされている。
しかしながら、特許文献3は、密着性の劣るシリコーン粒子を用いるため、導体回路との密着性やプリプレグ同士の密着性に劣る場合あり、十分満足いくものではなかった。また、弾性率が大きく低下するため、積層板の弾性率の低下により、得られる積層板は剛性が不十分となり、反り抑制効果は十分満足のいくものではなかった。
本発明は上記のような課題に鑑みてなされたものであり、実装時の金属張積層板の反りを低減することができるプリプレグを提供するものである。
このような目的は、下記[1]〜[4]に記載の本発明により達成される。
[1] 樹脂組成物からなる樹脂層と、繊維基材からなる基材層とを有するプリプレグであって、前記樹脂組成物が、(A)熱硬化性樹脂と(B)ケイ素含有重合物とを含有し、前記ケイ素含有重合物が下記の結合(1)および結合(2)を有する分岐状ポリシロキサンものであるプリプレグ。
Figure 2014047348
( ここでRは炭素数1〜12の置換または非置換の1の炭化水素基から選ばれ、すべてが同一でも異なっていてもよい。Xはエポキシ基を含む1の有機基を示す。)
[2]前記(A)熱硬化性樹脂が少なくともシアネート樹脂またはエポキシ樹脂のいずれかを含むものである[1]記載のプリプレグ。
[3]前記樹脂組成物がさらに充填材を含むものである[1]または[2]記載のプリプレグ。
[4]少なくとも[1]〜[3]のいずれかに記載のプリプレグからなる絶縁層と、金属箔層とを有する金属張積層板。
本発明によれば、実装時の金属張積層板の反りを低減することができるプリプレグを提供するものである。
本発明のプリプレグの一例を示す概略断面図である。 本発明の金属張積層板の一例を示す概略断面図である。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
(樹脂組成物)
図1に示す本発明のプリプレグの樹脂層11を構成する樹脂組成物は、少なくとも(A)熱硬化性樹脂と(B)ケイ素含有重合物とを含むものである。以下樹脂組成物の構成について詳細に説明する。
((A)熱硬化性樹脂)
本発明に用いられる(A)熱硬化性樹脂としては、とくに限定されないが、低線膨張率および高弾性率を有し、熱衝撃性の信頼性に優れたものであることが好ましい。また、熱硬化性樹脂のガラス転移温度は、好ましくは160℃以上350℃以下であり、さらに好ましくは180℃以上300℃以下である。このようなガラス転移温度を有する熱硬化性樹脂を用いることにより、鉛フリー半田リフロー耐熱性がさらに向上するという効果が得られる。
具体的な熱硬化性樹脂として、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂などのノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油などで変性した油変性レゾールフェノール樹脂などのレゾール型フェノール樹脂などのフェノール樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂などのトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂などが挙げられる。 これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用してもよく、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用してもよい。
これらの中でも、シアネート樹脂(シアネート樹脂のプレポリマーを含む)、エポキシ樹脂を用いることが好ましく、またこれらの樹脂を併用することも可能である。これら樹脂を用いることにより、プリプレグ硬化後の熱膨張係数を小さくすることができる。特にシアネート樹脂は、電気特性(低誘電率、低誘電正接)、機械強度などにも優れる。
(シアネート樹脂)
シアネート樹脂は、例えば、ハロゲン化シアン化合物とフェノール類とを反応させたものや、必要に応じて加熱などの方法でプレポリマー化したものなどを用いることができる。具体的には、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂などのビスフェノール型シアネート樹脂、ナフトールアラルキル型の多価ナフトール類と、ハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネート樹脂、ビフェニルアルキル型シアネート樹脂などを挙げることができる。これらの中でもノボラック型シアネート樹脂が好ましい。ノボラック型シアネート樹脂を用いることにより、架橋密度が増加し、耐熱性が向上することにより優れた難燃性付与することができる。
この理由としては、ノボラック型シアネート樹脂は、硬化反応後にトリアジン環を形成することが挙げられる。さらに、ノボラック型シアネート樹脂は、その構造上ベンゼン環の割合が高く、炭化しやすいためと考えられる。さらに、プリプレグ全体の厚さを薄くした場合であっても、ノボラック型シアネート樹脂を含むプリプレグを用いた金属張積層板は優れた剛性を有する。とくに、このような金属張積層板は加熱時における剛性に優れるので、半導体素子実装時の信頼性にも優れる。ノボラック型シアネート樹脂としては、例えば、下記一般式(I)で示されるものを使用することができる。
Figure 2014047348
一般式(I)で示されるノボラック型シアネート樹脂の平均繰り返し単位nは任意の整数である。nの下限は、とくに限定されないが、1以上が好ましく、とくに2以上が好ましい。nが小さすぎると、ノボラック型シアネート樹脂は耐熱性が低下し、加熱時に低量体が脱離、揮発する場合がある。また、nの上限は、とくに限定されないが、10以下が好ましく、とくに7以下が好ましい。nが大きすぎると溶融粘度が高くなりすぎ、プリプレグの加工性が低下する場合がある。
また、シアネート樹脂としては、下記一般式(II)で表わされるナフトール型シアネート樹脂も好適に用いられる。下記一般式(II)で表わされるナフトール型シアネート樹脂は、α−ナフトールあるいはβ−ナフトールなどのナフトール類とp−キシリレングリコール、α,α'−ジメトキシ−p−キシレン、1,4−ジ(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ベンゼンなどとの反応により得られるナフトールアラルキル樹脂とシアン酸とを縮合させて得られるものである。一般式(II)のnは10以下であることがさらに好ましい。nが10以下の場合、樹脂粘度が高くならず、繊維基材への含浸性が良好であり、プリプレグの生産性を高めることができ、金属張積層版の性能低下を防ぐことができる。また合成時に分子内重合が起こりにくく、水洗時の分液性が向上し、収量の低下を防止できる傾向がある。
Figure 2014047348
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1以上の整数を示す。)
また、シアネート樹脂としては、下記一般式(III)で表わされるジシクロペンタジエン型シアネート樹脂も好適に用いられる。下記一般式(III)で表わされジシクロペンタジエン型シアネート樹脂は、下記一般式(III)のnが0以上8以下であることがさらに好ましい。nが8以下の場合、樹脂粘度が高くならず、繊維基材への含浸性が良好で、プリプレグの生産性を高めることができ、金属張積層版の性能低下を防ぐことができる。また、ジシクロペンタジエン型シアネート樹脂を用いることで、低吸湿性、および耐薬品に優れたものとなる。
Figure 2014047348
(nは0以上8以下の整数を示す。)
シアネート樹脂の重量平均分子量(Mw)の下限は、とくに限定されないが、Mw500以上が好ましく、とくにMw600以上が好ましい。Mwが小さすぎると金属張積層板の絶縁樹脂層を作製した場合にタック性が生じ、絶縁樹脂層同士が接触したとき互いに付着したり、樹脂の転写が生じたりする場合がある。また、Mwの上限は、とくに限定されないが、Mw4,500以下が好ましく、とくにMw3,000以下が好ましい。また、Mwが大きすぎると反応が速くなりすぎ、回路基板とした場合に、成形不良が生じたり、層間ピール強度が低下したりする場合がある。
シアネート樹脂などのMwは、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、標準物質:ポリスチレン換算)で測定することができる。
また、とくに限定されないが、シアネート樹脂は1種類を単独で用いてもよいし、異なるMwを有する2種類以上を併用してもよく、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーとを併用してもよい。
樹脂組成物中に含まれる熱硬化性樹脂の含有量は、その目的に応じて適宜調整されれば良くとくに限定されないが、樹脂組成物全体に基づいて5質量%以上90質量%以下が好ましく、さらに10質量%以上80質量%以下が好ましく、とくに20質量%以上50質量%以下が好ましい。熱硬化性樹脂の含有量が小さすぎるとプリプレグのハンドリング性が低下したり、絶縁樹脂層を形成するのが困難となる場合があり、含有量が大きすぎると絶縁樹脂層の強度や難燃性が低下したり、絶縁樹脂層の線膨張係数が増加し図2に示す金属張積層板2を作製した際の反りの低減効果が低下する場合がある。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂などのアリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂などのナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂などが挙げられる。
エポキシ樹脂として、これらの中の1種類を単独で用いてもよいし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用してもよく、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーとを併用してもよい。
これらエポキシ樹脂の中でもとくにアリールアルキレン型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、吸湿半田耐熱性および難燃性をさらに向上させることができる。
アリールアルキレン型エポキシ樹脂とは、繰り返し単位中に一つ以上のアリールアルキレン基を有するエポキシ樹脂をいう。例えばキシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でもビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂が好ましい。ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂は、例えば下記一般式(IV)で示すことができる。
Figure 2014047348
上記一般式(IV)で示されるビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂の平均繰り返し単位nは任意の整数である。nの下限は、とくに限定されないが、1以上が好ましく、とくに2以上が好ましい。nが小さすぎると、ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂が結晶化しやすくなり、汎用溶媒に対する溶解性が比較的低下するため、取り扱いが困難となる場合がある。nの上限は、とくに限定されないが、10以下が好ましく、とくに5以下が好ましい。nが大きすぎると樹脂の流動性が低下し、成形不良などの原因となる場合がある。
上記以外のエポキシ樹脂としては縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、耐熱性、低熱膨張性をさらに向上させることができる。
縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂は、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、テトラセン、クリセン、ピレン、トリフェニレン、およびテトラフェン、その他の縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂である。縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂は、複数の芳香環が規則的に配列することができるため低熱膨張性に優れる。また、ガラス転移温度も高いため耐熱性に優れる。さらに、繰返し構造の分子量が大きいため従来のノボラック型エポキシに比べ難燃性に優れ、シアネート樹脂と組合せることでシアネート樹脂の弱点の脆弱性を改善することができる。したがって、シアネート樹脂と併用して用いることで、さらにガラス転移温度が高くなるため鉛フリー対応の実装信頼性に優れる。
縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂は、フェノール類化合物とホルムアルデヒド類化合物、および縮合環芳香族炭化水素化合物から合成された、ノボラック型フェノール樹脂をエポキシ化したものである。
フェノール類化合物は、とくに限定されないが、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾールなどのクレゾール類、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノールなどのキシレノール類、2,3,5トリメチルフェノールなどのトリメチルフェノール類、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノールなどのエチルフェノール類、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、t−ブチルフェノールなどのアルキルフェノール類、o−フェニルフェノール、m−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、カテコール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレンなどのナフタレンジオール類、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、ピロガロール、フルオログルシンなどの多価フェノール類、アルキルレゾルシン、アルキルカテコール、アルキルハイドロキノンなどのアルキル多価フェノール類が挙げられる。これらのうち、コスト面および分解反応に与える効果から、フェノールが好ましい。
アルデヒド類化合物は、とくに限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n-ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o-トルアルデヒド、サリチルアルデヒド、ジヒドロキシベンズアルデヒド、トリヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシアルデヒドパラホルムアルデヒドなどが挙げられる。
縮合環芳香族炭化水素化合物は、とくに限定されないが、例えば、メトキシナフタレン、ブトキシナフタレンなどのナフタレン誘導体、メトキシアントラセンなどのアントラセン誘導体、メトキシフェナントレンなどのフェナントレン誘導体、その他テトラセン誘導体、クリセン誘導体、ピレン誘導体、誘導体トリフェニレン、およびテトラフェン誘導体などが挙げられる。
縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂は、とくに限定されないが、例えば、メトキシナフタレン変性オルトクレゾールノボラックエポキシ、ブトキシナフタレン変性メタ(パラ)クレゾールノボラックエポキシ、およびメトキシナフタレン変性ノボラックエポキシなどが挙げられる。これらの中でも、下記式(V)で表される縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
Figure 2014047348
(式中、Arは縮合環芳香族炭化水素基であり、Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上10以下の炭化水素基またはハロゲン元素、フェニル基、ベンジル基などのアリール基、およびグリシジルエーテルを含む有機基から選ばれる基で、n、p、およびqは1以上の整数であり、またp、qの値は、繰り返し単位毎に同一でも、異なっていてもよい。)
Figure 2014047348
(式(V)中のArは、式(VI)中の(Ar1)〜(Ar4)で表される構造であり、式(VI)中のRは、互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上10以下の炭化水素基またはハロゲン元素、フェニル基、ベンジル基などのアリール基、およびグリシジルエーテルを含む有機基から選ばれる基である。)
さらに上記以外のエポキシ樹脂としてはナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂などのナフタレン型エポキシ樹脂が好ましい。これにより、耐熱性、低熱膨張性をさらに向上させることができる。また、ベンゼン環に比べナフタレン環のπ−πスタッキン効果が高いため、特に、低熱膨張性、低熱収縮性に優れる。更に、多環構造のため剛直効果が高く、ガラス転移温度が特に高いため、リフロー前後の熱収縮変化が小さい。ナフトール型エポキシ樹脂としては、例えば下記一般式(VII−1)、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂としては下記式(VII−2)、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂としては下記式(VII−3)(VII−4)(VII−5)、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂としては、例えば、下記一般式(VII−6)で示すことができる。
Figure 2014047348
(nは平均1以上6以下の数を示し、Rはグリシジル基または炭素数1以上10以下の炭化水素基を示す。)
Figure 2014047348
Figure 2014047348
Figure 2014047348
(式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、又はアラルキル基、又は、ナフタレン基、又はグリシジルエーテル基含有ナフタレン基を表し、o及びmはそれぞれ0〜2の整数であって、かつo又はmの何れか一方は1以上である。)
エポキシ樹脂の含有量の下限は、とくに限定されないが、樹脂組成物全体において1質量%以上が好ましく、とくに2質量%以上が好ましい。含有量が小さすぎるとシアネート樹脂の反応性が低下したり、得られる製品の耐湿性が低下したりする場合がある。エポキシ樹脂の含有量の上限は、とくに限定されないが、55質量%以下が好ましく、とくに40質量%以下が好ましい。含有量が大きすぎると耐熱性が低下する場合がある。
エポキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)の下限は、とくに限定されないが、Mw500以上が好ましく、とくにMw800以上が好ましい。Mwが小さすぎると樹脂層にタック性が生じる場合がある。Mwの上限は、とくに限定されないが、Mw20,000以下が好ましく、とくにMw15,000以下が好ましい。Mwが大きすぎると絶縁樹脂層作製時、繊維基材への含浸性が低下し、均一な製品が得られない場合がある。エポキシ樹脂のMwは、例えばGPCで測定することができる。
さらに、シアネート樹脂(とくにノボラック型シアネート樹脂、ナフトール型シアネート樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネート樹脂)とフェノール樹脂(アリールアルキレン型フェノール樹脂、とくにビフェニルジメチレン型フェノール樹脂)とエポキシ樹脂(アリールアルキレン型エポキシ樹脂、とくにビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂)との組合せを用いた
場合、寸法安定性の優れたプリプレグおよび金属張積層板を得ることができる。
(フェノール樹脂)
熱硬化性樹脂としてシアネート樹脂(とくにノボラック型シアネート樹脂、ナフトール型シアネート樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネート樹脂)やエポキシ樹脂(アリールアルキレン型エポキシ樹脂、とくにビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂)を用いる場合、さらにフェノール樹脂を用いることが好ましい。フェノール樹脂としては、例えばノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、アリールアルキレン型フェノール樹脂などが挙げられる。フェノール樹脂として、これらの中の1種類を単独で用いてよいし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用してもよく、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーとを併用してもよい。これらの中でも、とくにアリールアルキレン型フェノール樹脂が好ましい。これにより、さらに吸湿半田耐熱性を向上させることができる。
アリールアルキレン型フェノール樹脂としては、例えばキシリレン型フェノール樹脂、ビフェニルジメチレン型フェノール樹脂などが挙げられる。ビフェニルジメチレン型フェノール樹脂は、例えば、下記一般式(VIII)で示すことができる。
Figure 2014047348
上記一般式(VIII)で示されるビフェニルジメチレン型フェノール樹脂の繰り返し単位nは任意の整数である。nの下限は、とくに限定されないが、1以上が好ましく、とくに2以上が好ましい。nが小さすぎると耐熱性が低下する場合がある。また、繰り返し単位nの上限は、とくに限定されないが、12以下が好ましく、とくに8以下が好ましい。また、nが大きすぎると他の樹脂との相溶性が低下し、作業性が低下する場合がある。
前記シアネート樹脂(とくにノボラック型シアネート樹脂、ナフトール型シアネート樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネート樹脂)やエポキシ樹脂(アリールアルキレン型エポキシ樹脂、とくにビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂)とアリールアルキレン型フェノール樹脂との組合せにより、架橋密度をコントロールし、反応性を容易に制御できる。
フェノール樹脂の含有量の下限は、とくに限定されないが、樹脂組成物全体において1質量%以上が好ましく、とくに5質量%以上が好ましい。フェノール樹脂の含有量が小さすぎると耐熱性が低下する場合がある。また、フェノール樹脂の含有量の上限は、とくに限定されないが、樹脂組成物全体において55質量%以下が好ましく、とくに40質量%以下が好ましい。フェノール樹脂の含有量が大きすぎると低熱膨張の特性が損なわれる場合がある。
フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)の下限は、とくに限定されないが、Mw400以上が好ましく、とくにMw500以上が好ましい。Mwが小さすぎると樹脂層にタック性が生じる場合が有る。また、フェノール樹脂のMwの上限は、とくに限定されないが、Mw18,000以下が好ましく、とくにMw15,000以下が好ましい。Mwが大きすぎると樹脂層の作製時、繊維基材への含浸性が低下し、均一な製品が得られない場合がある。フェノール樹脂のMwは、例えばGPCで測定することができる。
((B)ケイ素含有重合物)
本発明に用いられる(B)ケイ素含有重合物は、下記の結合(a) 及び
( b ) を有するものであり、他の樹脂との相溶性の観点から末端が炭素数1〜12の置換または非置換の炭化水素基、水酸基及びアルコキシ基から選ばれた官能基であることが好ましい。また耐熱性、および架橋密度の観点からエポキシ当量が500〜4000であることがこのましい。このような重合物の例としては分岐状ポリシロキサンなどが挙げられる。
Figure 2014047348
( ここで、Rは炭素数1〜12の置換または非置換の1の炭化水素基から選ばれ、ケイ素含有重合物中の全Rはすべてが同一でも異なっていてもよい。X はエポキシ基を含む1の有機基を示す。)
上記一般式(a)及び(b)中のRとしてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられ、なかでもメチル基又はフェニル基が好ましい。
また、上記一般式(b)中のXとしては2,3−エポキシプロピル基、3 , 4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等が挙げられ、中でも3−グリシドキシプロピル基が好ましい。
また、(B)ケイ素含有重合物の末端は重合物の保存安定性の点から炭素数1〜12の置換または非置換の炭化水素基、水酸基及びアルコキシ基のいずれかである必要がある。この場合のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロプキシ基、ブトキシ基が挙げられる。さらに、(B)ケイ素含有重合物のエポキシ当量は、50 0〜4000の範囲であることが必要であり、好ましくは1000〜2500である。500より小さいと樹脂組成物の流動性が低下する傾向にあり、4000より大きいと硬化物表面に染み出しやすく、外観不良、加工不良を起こし易い傾向にある。
(B)ケイ素含有重合物はさらに下記の結合(c)を有することが得られる樹脂組成物の流動性と低反り性の両立の観点から好ましい。
Figure 2014047348
(ここで、Rはケイ素含有重合物中の全Rに対して炭素数1〜12の置換又は非置換の1の炭化水素基から選ばれ、ケイ素含有重合物中の全Rはすべてが同一でも異なっていてもよい。)
上記一般式(c)中のRとしてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等が挙げられ、なかでもメチル基またはフェニル基が好ましい。
このような(B)ケイ素含有重合物の軟化点は40℃〜120℃ に設定されることが好ましく、50℃ 〜100℃ に設定されることがより好ましい。4 0 ℃ より低いと得られるプリプレグの硬化物の機械強度が低下する傾向にあり、120℃ より高いと封止用エポキシ樹脂成形材料中への(B)ケイ素含有重合物の分散性が低下する傾向にある。(B)ケイ素含有重合物の軟化点を調整する方法としては、(B)ケイ素含有重合物の分子量、構成結合単位( 例えば(a)〜(c)含有比率等)、ケイ素原子に結合する有機基の種類を設定することで可能であるが、特に封止用エポキシ樹脂成形材料への(B)ケイ素含有重合物の分散性及び得られる封止用エポキシ樹脂成形材料の流動性の観点から(B)ケイ素含有重合物中のアリール基の含有量を設定して軟化点を調整することが好ましい。この場合のアリール基とは、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられ、フェニル基がより好ましい。(B)ケイ素含有重合物中のケイ素原子に結合した一価の有機基中のフェニル基の含有量を60モル% 〜99モル% 、好ましくは70モル%〜85モル%に設定することで所望の軟化点を有する(B)ケイ素含有重合物を得ることができる。
(B)ケイ素含有重合物の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し標準ポリスチレン検量線を用いて換算した値で、1000〜30000、好ましくは2000〜200 00さらに好ましくは3000〜10000である。また(B)ケイ素含有重合物は、ランダム共重合体であることが好ましい。
このような(B)ケイ素含有重合物は以下に示す製造方法により得ることができるが、市販品としては東レ・ダウコーニング株式会社製商品名AY42−119として入手可能である。
(B)ケイ素含有重合物の製造方法は、特に制限なく公知の方法で製造することができる。例えば、加水分解縮合反応により上記(a)〜(c)単位を形成し得るオルガノクロロシラン、オルガノアルコキシシラン、シロキサン、あるいはそれらの部分加水分解縮合物を原料及び反応生成物を溶解可能な有機溶剤と原料のすべての加水分解性基を加水分解能な量の水との混合溶液中に混合し、加水分解縮合反応させて得ることができる。この際、封止用エポキシ樹脂成形材料中に不純物として含有される塩素量を低減させるためにオルガノアルコキシシラン及び/ またはシロキサンを原料とすることが好ましい。この場合、反応を促進する触媒として、酸、塩基、有機金属化合物を添加することが好ましい。
(B)ケイ素含有重合物の原料となるオルガノアルコキシシラン及び/またはシロキサンとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、フェニルビニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、フェニルビニルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキ
シシラン、ジメチルジエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル) ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラン、3 − グリシドキシプロピル(フェニル)ジエトキシシラン、2 −(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3 ,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジメトキシシラン、2−(3 ,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、およびこれらの加水分解縮合物等が挙げられる。
(B)ケイ素含有重合物の含有量は封止用エポキシ樹脂成形材料全体の0 . 2 重量%〜1.5重量% が好ましく、0.3重量%〜1.3重量% がさらに好ましい。0.2重量%より少ないと(A)ケイ素含有重合物の添加効果が見られず、1.5重量%より多いとプリプレグの熱時硬度が低下する傾向にある。
(充填材)
また、樹脂組成物は無機または有機の充填材をさらに含むものであってもよく、特に無機充填材を含むものであることが好ましい。これにより金属張積層板100を薄型化しても、より一層優れた機械的強度を付与することができる。さらに、金属張積層板100の低熱膨張化をより一層向上させることができる。
充填材としては、例えばタルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカなどの酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素などの窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどのチタン酸塩などを挙げることができる。
充填材として、これらの中の1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、とくにシリカが好ましく、溶融シリカ(とくに球状溶融シリカ)が低熱膨張性に優れる点で好ましい。溶融シリカの形状には破砕状および球状がある。繊維基材への含浸性を確保するためには、樹脂組成物の溶融粘度を下げるため球状シリカを使うなど、その目的にあわせた使用方法を採用することができる。
充填材の平均粒子径の下限は、とくに限定されないが、0.01μm以上が好ましく、とくに0.1μm以上が好ましい。充填材の粒径が小さすぎるとワニスの粘度が高くなるため、プリプレグ作製時の作業性に影響を与える場合がある。また、平均粒子径の上限は、とくに限定されないが、5.0μm以下が好ましく、とくに2.0μm以下が好ましい。充填材の粒径が大きすぎると、ワニス中で充填剤の沈降などの現象が起こり、均一な樹脂層を得ることが困難になる場合がある。また、内層基板の導体回路がL/Sが20/20μmを下回る際には、配線間の絶縁性に影響する場合がある。
充填材の平均粒子径は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA製、LA−500)により、粒子の粒度分布を体積基準で測定し、そのメディアン径(D50)を平均粒子径とする。
また充填材はとくに限定されないが、平均粒子径が単分散の充填材を用いてもよいし、平均粒子径が多分散の充填材を用いてもよい。さらに平均粒子径が単分散および/または多分散の充填材を1種類または2種類以上で併用してもよい。
さらに充填材は、平均粒子径5.0μm以下の球状シリカ(とくに球状溶融シリカ)が好ましく、とくに平均粒子径0.01μm以上2.0μm以下の球状溶融シリカが好ましい。これにより、充填材の充填性をさらに向上させることができる。
充填材の含有量は、とくに限定されないが、樹脂組成物全体において20質量%以上80質量%以下が好ましく、とくに30質量%以上75質量%以下が好ましい。含有量が上記範囲内であると、とくに低熱膨張、低吸水とすることができる。
また、樹脂組成物には充填材としてゴム成分も配合することができ、例えば、ゴム粒子を用いることができる。ゴム粒子の好ましい例としては、コアシェル型ゴム粒子、架橋アクリロニトリルブタジエンゴム粒子、架橋スチレンブタジエンゴム粒子、アクリルゴム粒子、シリコーン粒子などが挙げられる。
コアシェル型ゴム粒子は、コア層とシェル層とを有するゴム粒子であり、例えば、外層のシェル層がガラス状ポリマーで構成され、内層のコア層がゴム状ポリマーで構成される2層構造、または外層のシェル層がガラス状ポリマーで構成され、中間層がゴム状ポリマーで構成され、コア層がガラス状ポリマーで構成される3層構造のものなどが挙げられる。ガラス状ポリマー層は、例えば、メタクリル酸メチルの重合物などで構成され、ゴム状ポリマー層は、例えば、ブチルアクリレート重合物(ブチルゴム)などで構成される。コアシェル型ゴム粒子の具体例としては、スタフィロイドAC3832、AC3816N(商品名、ガンツ化成社製)、メタブレンKW−4426(商品名、三菱レイヨン社製)が挙げられる。架橋アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)粒子の具体例としては、XER−91(平均粒子径0.5μm、JSR社製)などが挙げられる。
架橋スチレンブタジエンゴム(SBR)粒子の具体例としては、XSK−500(平均粒子径0.5μm、JSR社製)などが挙げられる。アクリルゴム粒子の具体例としては、メタブレンW300A(平均粒子径0.1μm)、W450A(平均粒子径0.2μm)(三菱レイヨン社製)などが挙げられる。
シリコーン粒子は、オルガノポリシロキサンで形成されたゴム弾性微粒子であればとくに限定されず、例えば、シリコーンゴム(オルガノポリシロキサン架橋エラストマー)そのものからなる微粒子、および二次元架橋主体のシリコーンからなるコア部を三次元架橋型主体のシリコーンで被覆したコアシェル構造粒子などが挙げられる。シリコーンゴム微粒子としては、KMP−605、KMP−600、KMP−597、KMP−594(信越化学社製)、トレフィルE−500、トレフィルE−600(東レ・ダウコーニング社製)などの市販品を用いることができる。
ゴム粒子の含有量は、とくに限定されないが、上記の無機充填材を合わせて、樹脂組成物全体に基づいて20質量%以上80質量%以下が好ましく、とくに30質量%以上75質量%以下が好ましい。含有量が範囲内であると、とくに低吸水とすることができる。
(その他の添加剤)
このほか、必要に応じて、樹脂組成物にはカップリング剤、硬化促進剤、硬化剤、熱可塑性樹脂、有機充填材などの添加剤を適宜配合することができる。本発明で用いられる樹脂組成物は、上記成分を有機溶剤などにより溶解および/または分散させた液状形態で好適に用いることができる。
カップリング剤の使用により、熱硬化性樹脂と充填材との界面の濡れ性が向上し、繊維基材に対して樹脂組成物を均一に定着させることができる。したがって、カップリング剤を使用することは好ましく、耐熱性、とくに吸湿後の半田耐熱性を改良することができる。
カップリング剤としては、カップリング剤として通常用いられるものであれば使用できるが、具体的にはエポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用することが好ましい。これにより、充填材の界面との濡れ性を高くすることができ、それによって耐熱性をより向上させることができる。
カップリング剤の添加量の下限は、充填材の比表面積に依存するのでとくに限定されないが、充填材100質量部に対して0.05質量部以上、とくに0.1質量部以上が好ましい。カップリング剤の含有量が少なすぎると充填材を十分に被覆できないため耐熱性を向上する効果が低下する場合がある。また、添加量の上限は、とくに限定されないが、3質量部以下が好ましく、とくに2質量部以下が好ましい。含有量が多すぎると反応に影響を与え、曲げ強度などが低下する場合がある。
硬化促進剤としては公知のものを用いることができる。例えば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)などの有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾールなどのイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノールなどのフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸など、オニウム塩化合物など、またはこの混合物が挙げられる。硬化促進剤として、これらの中の誘導体も含めて1種類を単独で用いてもよいし、これらの誘導体も含めて2種類以上を併用してもよい。
オニウム塩化合物は、とくに限定されないが、例えば、下記一般式(IX)で表されるオニウム塩化合物を用いることができる。
Figure 2014047348
(式中、Pはリン原子、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。A-は分子外に放出しうるプロトンを少なくとも1個以上分子内に有するn(n≧1)価のプロトン供与体のアニオン、またはその錯アニオンを示す。)
硬化促進剤の含有量の下限は、とくに限定されないが、樹脂組成物全体の0.005質量%以上が好ましく、とくに0.01質量%以上が好ましい。含有量が少なすぎると硬化を促進する効果が現れない場合がある。含有量上限は、とくに限定されないが、樹脂組成物全体の5質量%以下が好ましく、とくに2質量%以下が好ましい。含有量が多すぎるとプリプレグの保存性が低下する場合がある。
樹脂組成物では、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂などの熱可塑性樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体などのポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマーなどの熱可塑性エラストマ−、ポリブタジエン、エポキシ変性ポリブタジエン、アクリル変性ポリブタジエン、メタクリル変性ポリブタジエンなどのジエン系エラストマーを併用してもよい。
フェノキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール骨格を有するフェノキシ樹脂、ナフタレン骨格を有するフェノキシ樹脂、アントラセン骨格を有するフェノキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するフェノキシ樹脂などが挙げられる。また、これらの骨格を複数種有した構造のフェノキシ樹脂を用いることもできる。
これらの中でも、フェノキシ樹脂には、ビフェニル骨格およびビスフェノールS骨格を有するフェノキシ樹脂を用いるのが好ましい。これにより、ビフェニル骨格が有する剛直性により、フェノキシ樹脂のガラス転移温度を高くすることができるとともに、ビスフェノールS骨格の存在により、フェノキシ樹脂と金属との密着性を向上させることができる。その結果、積層板の耐熱性の向上を図ることができるとともに、回路基板を製造する際に、積層板に対する配線層の密着性を向上させることができる。また、フェノキシ樹脂には、ビスフェノールA骨格およびビスフェノールF骨格を有するフェノキシ樹脂を用いるのも好ましい。これにより、回路基板の製造時に、配線層の積層板への密着性をさらに向上させることができる。
また、下記一般式(X)で表されるビスフェノールアセトフェノン構造を有するフェノキシ樹脂を用いるのも好ましい。
Figure 2014047348
(式中、R1は互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、炭素数1以上10以下の炭化水素基またはハロゲン元素から選ばれる基であり、R2は、水素原子、炭素数1以上10以下の炭化水素基またはハロゲン元素から選ばれる基であり、R3 は、水素原子または炭素数1以上10以下の炭化水素基であり、mは0以上5以下の整数である。)
ビスフェノールアセトフェノン構造を含むフェノキシ樹脂は、嵩高い構造を持っているため、溶剤溶解性や、配合する熱硬化性樹脂成分との相溶性に優れる。また、低粗度で均一な粗面を形成することができるため微細配線形成性に優れる。
ビスフェノールアセトフェノン構造を有するフェノキシ樹脂は、エポキシ樹脂とフェノール樹脂を触媒で高分子量化させる方法などの公知の方法で合成することができる。
ビスフェノールアセトフェノン構造を有するフェノキシ樹脂は、一般式(X)のビスフェノールアセトフェノン構造以外の構造が含まれていても良く、その構造は特に限定されないが、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、ビフェニル型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型の構造などが挙げられる。中でも、ビフェニル型の構造を含むものが、ガラス転移温度が高く好ましい。
ビスフェノールアセトフェノン構造を含むフェノキシ樹脂中の一般式(X)のビスフェノールアセトフェノン構造の含有量はとくに限定されないが、5モル%以上95モル%以下が好ましく、より好ましくは10モル%以上85モル%以下であり、さらに好ましくは15モル%以上75モル%以下である。含有量が下限値に満たないと、耐熱性、耐湿信頼性を向上させる効果が得られない可能性がある。また、含有量が上限値を超えると、溶剤溶解性が悪くなるため、好ましくない。
フェノキシ樹脂の重量平均分子量(Mw)は、とくに限定されないが、Mw5,000以上100,000以下が好ましく、10,000以上70,000以下がさらに好ましく20,000以上50,000以下が最も好ましい。Mwが上限値を超えると、他の樹脂との相溶性や溶剤への溶解性が極めて悪くなるため好ましくなく、下限値未満であると、製膜性が悪くなり、回路基板の製造に用いる場合に、不具合を生じるため好ましくない。
フェノキシ樹脂の含有量は、とくに限定されないが、充填材を除く樹脂組成物の5質量%以上40質量%以下が好ましく、とくに10質量%以上20質量%以下が好ましい。含有量が上記下限値未満であると絶縁樹脂層の機械強度が低下したり、導体回路とのメッキ密着性が低下したりする場合があり、上記上限値を超えると絶縁層の熱膨張率が高くなり、耐熱性が低下したりする場合がある。
さらに、樹脂組成物には、必要に応じて、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤などの上記成分以外の添加物を添加してもよい。
顔料としては、カオリン、合成酸化鉄赤、カドミウム黄、ニッケルチタン黄、ストロンチウム黄、含水酸化クロム、酸化クロム、アルミ酸コバルト、合成ウルトラマリン青などの無機顔料、フタロシアニンなどの多環顔料、アゾ顔料などが挙げられる。
染料としては、イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、キサンテン 、ジケトピロロピロール、ペリレン、ペリノン 、アントラキノン、インジゴイド 、オキサジン、キナクリドン、ベンツイミダゾロン、ビオランスロン 、フタロシアニン、アゾメチンなどが挙げられる。
(繊維基材)
繊維基材としては、とくに限定されないが、ガラスクロスなどのガラス繊維基材、ポリベンゾオキサゾール樹脂繊維、ポリアミド樹脂繊維、芳香族ポリアミド樹脂繊維、全芳香族ポリアミド樹脂繊維などのポリアミド系樹脂繊維、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリエステル樹脂繊維、全芳香族ポリエステル樹脂繊維などのポリエステル系樹脂繊維、ポリイミド樹脂繊維、フッ素樹脂繊維などを主成分として構成される合成繊維基材、クラフト紙、コットンリンター紙、リンターとクラフトパルプの混抄紙などを主成分とする紙基材などの有機繊維基材などが挙げられる。これらの中でも、強度、吸水率の点からガラス繊維基材がとくに好ましい。また、ガラス繊維基材を用いることにより、絶縁層22の熱膨張係数をさらに小さくすることができる。
本実施形態で用いるガラス繊維基材としては、坪量(1m2あたりの繊維基材の重量)が4g/m2以上150g/m2以下のものであることが好ましく、より好ましくは8g/m2以上110g/m2以下、さらに好ましくは12g/m2以上60g/m2以下、さらに好ましくは12g/m2以上30g/m2以下、さらに好ましくは12g/m2以上24g/m2以下である。
坪量が上記上限値を超える場合は、繊維基材中の樹脂組成物の含浸性が低下し、ストランドボイドや絶縁信頼性の低下の恐れが生じ、また炭酸ガス、UV、エキシマなどのレーザーによるスルーホールの形成が困難になる恐れがある。また、坪量が上記下限値を下回る場合は、ガラス繊維基材やプリプレグの強度が下がり、ハンドリングの低下や、プリプレグの作製が困難となる恐れや、基板の反りの効果が低下する恐れがある。
上記ガラス繊維基材の中でも、とくに、線膨張係数が6ppm以下のガラス繊維基材であることが好ましく、3.5ppm以下のガラス繊維基材であることがより好ましい。このような線膨張係数を有するガラス繊維基材を用いることにより、本発明のプリプレグを用いた金属張積層板の反りをさらに抑制することができる。
さらに、本実施形態で用いるガラス繊維基材を構成する材料の引張弾性率が60GPa以上100GPa以下であることが好ましく、より好ましくは65GPa以上92GPa以下、さらに好ましくは86GPa以上92GPa以下である。このような引張弾性率を有する繊維基材を用いることにより、例えば半導体実装時のリフロー熱による変形を効果的に抑制することができるので、電子部品の接続信頼性がさらに向上する。
また、本実施形態で用いる繊維基材は、1MHzでの誘電率が3.8以上7.0以下であることが好ましく、より好ましくは3.8以上6.8以下、さらに好ましくは3.8以上5.5以下である。このような誘電率を有する繊維基材を用いることにより、発明のプリプレグを用いた金属張積層板の誘電率をさらに低減でき、高速信号を用いた半導体パッケージに好適である。
上記のような線膨張係数、引張弾性率および誘電率を有するガラス繊維基材として、例えば、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Tガラス、NEガラス、石英ガラス、UNガラスなどからなるガラス繊維基材が好適に用いられる。
繊維基材の厚みは、とくに限定されないが、5μm以上150μm以下であることが好ましく、より好ましくは10μm以上100μm以下、さらに好ましくは12μm以上60μm以下である。このような厚みを有する繊維基材を用いることにより、プリプレグ製造時のハンドリング性がさらに向上し、とくに反り低減効果が顕著である。
繊維基材の厚みが上記上限値を超える場合は、繊維基材中の樹脂組成物の含浸性が低下し、ストランドボイドや絶縁信頼性の低下の恐れが生じ、また炭酸ガス、UV、エキシマなどのレーザーによるスルーホールの形成が困難になる恐れがある。また、繊維基材の厚みが上記下限値を下回る場合は、繊維基材やプリプレグの強度が下がり、ハンドリングの低下や、プリプレグの作製が困難となる恐れや、基板の反りの効果が低下する恐れがある。
また、繊維基材の使用枚数は、一枚に限らず、薄い繊維基材を複数枚重ねて使用することも可能である。なお、繊維基材を複数枚重ねて使用する場合は、その合計の厚みが上記の範囲を満たせばよい。
また、本実施形態におけるに含まれる繊維基材と充填材との合計が、55質量%以上90質量%以下であることが好ましく、70質量%以上85質量%以下であることがより好ましい。繊維基材と充填材との合計が上記範囲を満たすと、繊維基材への樹脂の含浸性、成形性のバランスをとりながら、金属張積層板の剛性が高まり、実装時の金属張積層板の反りをより一層低減できる。
(プリプレグの製造方法)
本発明のプリプレグの製造方法としては、張力を低圧に調節した繊維基材に樹脂組成物を含浸させ、その後、半硬化させる方法が挙げられる。樹脂組成物を繊維基材に含浸させる方法としては、繊維基材にかかる張力を低圧に調節できればとくに限定されないが、例えば、(1)支持基材付き絶縁樹脂層を繊維基材にラミネートする方法、(2)樹脂組成物を溶剤に溶かして樹脂ワニスを調製し、樹脂ワニスを繊維基材に塗布する方法、などが挙げられる。これらの中でも、(1)支持基材付き絶縁樹脂層を繊維基材にラミネートする方法がとくに好ましい。支持基材付き樹脂層を繊維基材にラミネートする方法は、繊維基材にかかる張力を低圧に調節することが容易であるため、プリプレグ内に蓄積される応力をより一層低減させることができる。そのため、金属張積層板製造時の反りをより一層低減できる。
(金属張積層板)
次に本発明のプリプレグを用いて作製される金属張積層板の構成について説明する。図2は、本発明のプリプレグを用いて作製される金属張積層板一例の構成を示す断面図である。金属張積層板200は、プリプレグを硬化して得られる絶縁層210を有し、絶縁層210の両面に金属箔層220を備えている。
金属張積層板の絶縁層210(金属張積層板200から金属箔層220を除いた部分)の厚さは、好ましくは、0.025mm以上0.6mm以下である。さらに好ましくは0.04mm以上0.4mm以下、さらに好ましくは0.04mm以上0.3mm以下、さらに好ましくは0.05mm以上0.2mm以下である。絶縁層101の厚さが上記範囲内であると、機械的強度および生産性のバランスがとくに優れ、薄型回路基板に適した金属張積層板200を得ることができる。
(金属張積層板200の製造方法)
上記で得られたプリプレグを用いた金属張積層板200の製造方法について説明する。プリプレグを用いた金属張積層板200の製造方法は、とくに限定されないが、例えば以下の通りである。
プリプレグの外側の上下両面または片面に金属箔を重ね、ラミネーター装置やベクレル装置を用いて高真空条件下でこれらを接合する、あるいはそのままプリプレグの外側の上下両面または片面に金属箔を重ねる。つぎに、プリプレグに金属箔を重ねたものを真空プレス機で加熱、加圧するかあるいは乾燥機で加熱し、金属張積層板200を得ることができる。
金属箔層220の厚みは、例えば1μm以上35μm以下である。この金属箔層220の厚みが小さすぎると、加工時の機械的強度が充分でないことがある。また、厚みが大きすぎると、微細な回路を加工形成し難くなることがある。なお、支持基材として金属箔を使用した場合は、支持基材を剥離せずにそのまま金属張積層板200として使用できる。
金属箔層220を構成する金属としては、例えば銅および銅系合金、アルミおよびアルミ系合金、銀および銀系合金、金および金系合金、亜鉛および亜鉛系合金、ニッケルおよびニッケル系合金、錫および錫系合金、鉄および鉄系合金、コバール(商標名)、42アロイ、インバーまたはスーパーインバーなどのFe−Ni系の合金、WまたはMoなどが挙げられる。また、キャリア付電解銅箔なども使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例では、部はとくに特定しない限り質量部を表す。また、それぞれの厚みは平均膜厚で表わされている。
実施例および比較例では、以下の原料を用いた。
エポキシ樹脂A:ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、エピクロンHP−6000)
エポキシ樹脂B:ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、エピクロンHP−4700)
エポキシ樹脂C:ナフタレンジオール型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、NC−7000L)
シアネート樹脂A:ノボラック型シアネート樹脂(ロンザジャパン株式会社製、プリマセットPT−30)
シアネート樹脂B:一般式(II)で表わされるp−キシレン変性ナフトールアラルキル型シアネート樹脂(ナフトールアラルキル型フェノール樹脂(東都化成株式会社製、「SN−485誘導体」)と塩化シアンの反応物)
フェノール樹脂A:ビフェニルジメチレン型フェノール樹脂(日本化薬株式会社製、GPH−65)
アミン化合物A:4,4'−ジアミノジフェニルメタン
ビスマレイミド化合物A(ケイ・アイ化成株式会社製、BMI−70)
フェノキシ樹脂A:ビスフェノールアセトフェノン構造を含むフェノキシ樹脂(三菱化学株式会社製、YX−6954BH30)
ケイ素含有重合物A:エポキシ当量1660、分岐状ポリシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、AY42−119)
ケイ素含有重合物B:エポキシ当量1000、分岐状ポリシロキサン(信越化学工業株式会社製、ES−1002T)
ケイ素含有重合物C:エポキシ当量3200の直鎖状ポリシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製、SF8411)
ケイ素含有重合物D:エポキシ当量11000の直鎖状ポリシロキサン(東レ・ダウコーニング株式会社製 商品名SF8421)
ケイ素含有重合物E:シリコーン粒子(信越化学工業株式会社製、KMP−600、平均粒径5μm)
充填材A:球状シリカ(株式会社アドマテックス製、SO−25R、平均粒径0.5μm)
充填材B:球状シリカ(株式会社アドマテックス製、SO−31R、平均粒径1.0μm)
充填材C:球状シリカ(株式会社アドマテックス製、アドマナノ、平均粒径65nm)
充填材D:ベーマイト(ナバルテック社製、AOH−30)
カップリング剤A:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、KBM−403E)
カップリング剤B:N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、KBM−573)
硬化促進剤A:上記一般式(IX)に該当するオニウム塩化合物のリン系触媒(住友ベークライト株式会社製、C05−MB)
硬化促進剤B:オクチル酸亜鉛
(実施例)
以下の手順を用いて、本実施形態における金属張積層板を作製した。
まず、プリプレグの製造について説明する。使用した樹脂ワニスの組成を表1に示す。
(実施例1)
(プリプレグ1)
1.樹脂組成物のワニス1の調製
エポキシ樹脂C8.0質量部、アミン化合物A2.5質量部、ビスマレイミド化合物A12.5質量部、ケイ素含有重合物A4.0質量部、とをメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、充填材A20.0質量部、充填材D45.0質量部とカップリング剤A0.5質量部を添加して、高速撹拌装置を用いて30分間撹拌して、不揮発分65質量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス1(樹脂ワニス1)を調製した。
同様に表1記載の組成により樹脂ワニス2〜12を調整した。
2.プリプレグの製造
樹脂ワニス1に、ガラス繊維基材(厚さ94μm、日東紡社製Tガラス織布、WTX−2117A、IPC規格2118、線膨張係数:2.8ppm/℃)を塗布装置で含浸させ、180℃の加熱炉で2分間乾燥して、100μmのプリプレグ1を製造した。

3.金属張積層板の製造
得られたプリプレグの両面に極薄銅箔(日本電解社製、YSNAP−2B、2μm)を重ね合わせ、220℃、3.0MPaで2時間加熱加圧成形することにより、金属張積層板1を得た。得られた金属箔付き積層板のコア層(プリプレグからなる絶縁層部分)の厚みは、0.10mmであった。
4.回路基板の製造
上記で得られた金属張積層板からキャリア箔を剥離後、炭酸レーザーによりスルーホール(貫通孔)を形成した。つぎにビア内を、60℃の膨潤液(アトテックジャパン社製、スウェリングディップ セキュリガント P)に5分間浸漬し、さらに80℃の過マンガン酸カリウム水溶液(アトテックジャパン社製、コンセントレート コンパクト CP)に10分浸漬後、中和して粗化処理を行った。その両面にセミアディティブ法で微細回路パターン形成(残銅率70%、L/S=25/25μm)した回路基板を作製した。
つぎに、ソルダーレジスト層を積層し、次いで半導体素子搭載パッドなどが露出するように露光、次いで現像して開口した。
最後に、ソルダーレジスト層から露出した回路層上へ、無電解ニッケルめっき層3μmと、さらにその上へ、無電解金めっき層0.1μm、次いで半田めっき層5μmとからなるめっき層を形成し、得られた基板を14mm×14mmサイズに切断し、半導体パッケージ用の回路基板1を得た。
5.半導体パッケージの製造
半導体パッケージ用の回路基板上に、半田バンプを有する半導体素子(TEGチップ、サイズ8mm×8mm、厚み100μm)を、フリップチップボンダー装置により、加熱圧着により搭載した。つぎに、IRリフロー炉で半田バンプを溶融接合した後、液状封止樹脂(住友ベークライト社製、CRP−X4800B)を充填し、当該液状封止樹脂を硬化させることで半導体パッケージ1を得た。なお、液状封止樹脂は、温度150℃、120分の条件で硬化させた。また、半導体素子の半田バンプは、Sn/Ag/Cu組成の鉛フリー半田で形成されたものを用いた。
(実施例2〜8、比較例1〜4)
同様に樹脂ワニス2〜12を用いてプリプレグ2〜12、金属張積層板2〜12、回路基板2〜12および半導体パッケージ2〜12を製造した。
実施例および比較例の番号と、樹脂ワニスの組成、金属積層板、回路基板および半導体パッケージとの対応は表2に示すとおりである。
各実施例および比較例により得られた金属張積層板および半導体パッケージについて、つぎの各評価を行った。各評価を、評価方法と共に以下に示す。得られた結果を表2に示す。
(1)ガラス転移温度
ガラス転移温度の測定は、動的粘弾性測定(DMA)でおこなった。
得られた積層板から8mm×40mmのテストピースを切り出し、TAインスツルメント製DMA2980を用いて昇温速度5℃/min、周波数1Hzで測定をおこなった。なお、ガラス転移温度は、周波数1Hzにおいてtanδが最大値を示す温度とした。尚、サンプルは、各実施例および比較例で得られた金属張積層板の銅箔を除去したものを用いた。
(2)線膨張係数
線膨張係数は、TMA(熱機械的分析)装置(TAインスツルメント社製、Q400)を用いて、4mm×20mmの試験片を作製し、温度範囲30〜300℃、10℃/分、荷重10gの条件で2サイクル目の50〜100℃における線膨張係数(CTE)を測定した。尚、サンプルは、各実施例および比較例で得られた金属張積層板の銅箔を除去したものを用いた。
(3)吸湿半田耐熱
50mm×50mm角のサンプルの片面の半分以外の全銅箔をエッチング除去し、プレシッヤークッカー試験機(エスペック社製)で121℃、2気圧で2時間処理後、288℃の半田槽に30秒間浸漬させて、外観変化の異常の有無を目視にて観察した。
各符号は、以下の通りである。
○:異常なし
×:膨れ、樹脂剥がれが発生
(4)積層板の反り
実施例および比較例で作製した金属張積層板の中心付近を270mm×350mmサイズで切断し、エッチング液で金属箔を剥離後、30mm間隔で50mm×50mmサイズに切断し、合計12ピースの基板反り用サンプルを得た。得られたサンプルの基板反りは、温度可変レーザー三次元測定機(LS200−MT100MT50:ティーテック社製)を用いて、常温(25℃)における基板の反りの測定をおこなった。
測定範囲は、48mm×48mmの範囲で、基板の一方の面にレーザーを当てて測定を行い、レーザーヘッドからの距離が、最遠点と最近点の差を各ピースの反り量とし、各ピースの反り量の平均を基板反り量とした。
各符号は、以下の通りである。
◎:反り量が85μm未満であった(良好)。
○:反り量が85μm以上125μm未満であった(実質上問題なし)。
×:反り量が、125μm以上であった。(実用上問題あり)
(5)回路基板の反り
測定は、温度可変レーザー三次元測定機(LS200−MT100MT50:ティーテック社製)を用いて、チップ面搭載面をチャンバー上に置いて、常温(25℃)におけるBGA面から基板(サイズ:14mm×14mm)上の13mm×13mm部分基板の反りの測定をおこなった。
測定範囲は、13mm×13mmの範囲で、基板の一方の面にレーザーを当てて測定を行い、レーザーヘッドからの距離が、最遠点と最近点の差を各ピースの反り量とし、各ピースの反り量の平均を基板反り量とした。尚、サンプルは、実施例および比較例で作製した回路基板を用いた。
各符号は、以下の通りである。
◎:反り量が、200μm未満であった(良好)。
○:反り量が、200μm以上250μm未満であった(実質上問題なし)。
×:反り量が、250μm以上であった。(実用上問題あり)
(6)半導体パッケージの反り
半導体パッケージの反り量は、温度可変レーザー三次元測定機(LS200−MT100MT50:ティーテック社製)を用いて測定をおこなった。チップ面を加熱冷却可能なチャンバー上に置いて、25℃と260℃の雰囲気下で、BGA面から基板(サイズ:14mm×14mm)上の13mm×13mm部分での反り量の変化を測定した。なお、サンプルは上記実施例、および比較例で作製した半導体パッケージを用いた。
各符号は、以下の通りである。
◎:反り量の変化が、100μm未満であった(良好)。
○:反り量の変化が、100μm以上200μm未満であった(実質上問題なし)。
×:反り量が、200μm以上であった。(実用上問題あり)
(7)導通試験
実施例および比較例で作製した半導体パッケージ3個をフライングチェッカー(1116X−YC ハイテスタ:日置電機社製)を用い、半田バンプを介して半導体素子と回路基板間を通る回路端子の導通の測定をおこない、初期値とした。つぎに、60℃、60%の吸湿条件下で40時間処理後、IRリフロー炉(ピーク温度:260℃)で3回処理し、同様に導通を測定して初期値より抵抗値が5%以上上昇したものを実装時の断線と判定した。ここで、初期値で断線が生じていた場合は、回路作製上の不具合と判断しカウントしていない。なお、半導体パッケージ1個につき測定箇所は61箇所、計183箇所を測定した。
各符号は、以下の通りである。
◎:断線箇所が無かった。
○:断線箇所が1%以上11%未満であった。
△:断線箇所が11%以上51%未満であった。
×:断線箇所が51%以上であった。
(8)温度サイクル(TC)試験
実施例および比較例で作製した半導体パッケージ4個を60℃、60%の条件下で40時間処理後、IRリフロー炉(ピーク温度:260℃)で3回処理し、大気中で、−55℃(15分)、150℃(15分)で500サイクル処理した。つぎに、超音波映像装置(日立建機ファインテック社製、FS300)を用いて、半導体素子、半田バンプに異常がないか観察した。
各符号は、以下の通りである。
◎:半導体素子、半田バンプともに異常なし。
○:半導体素子および/または半田バンプの一部にクラックが見られるが実用上問題なし。
△:半導体素子および/または半田バンプの一部にクラックが見られ実用上問題あり。
×:半導体素子、半田バンプともにクラックが見られ使用できない。
表2からわかるように、実施例1〜8は、比較例1〜4よりも線膨張率が小さく、および回路基板の反りが減少していた。
これにより、実施例1〜8の積層板は、比較例1〜4の積層板に比べて、半導体パッケージの反り量が軽減されることが明らかとなった。
また、比較例1〜4で得られた半導体パッケージは、導通試験での断線箇所が多くなり、また、温度サイクル試験での半導体素子や半田バンプにクラックの発生が増加し、接続信頼性に劣っていた。一方、実施例1〜8で得られた半導体パッケージは、導通試験での断線箇所がないまたは少なく、さらに、温度サイクル試験での半導体素子や半田バンプにクラックの発生がないまたは少なく、接続信頼性に優れていた。
Figure 2014047348
Figure 2014047348
100 プリプレグ
110 樹脂層
120 基材層
200 金属張積層板
210 絶縁層
220 金属箔

Claims (4)

  1. 樹脂組成物からなる樹脂層と、繊維基材からなる基材層とを有するプリプレグであって、
    前記樹脂組成物が、(A)熱硬化性樹脂と(B)ケイ素含有重合物とを含有し、
    前記ケイ素含有重合物が下記の結合(1)および結合(2)を有する分岐状ポリシロキサンであるプリプレグ。
    Figure 2014047348
    (ここでRは炭素数1〜12の置換または非置換の1の炭化水素基から選ばれ、すべてが同一でも異なっていてもよい。Xはエポキシ基を含む1の有機基を示す。)
  2. 前記(A)熱硬化性樹脂が少なくともシアネート樹脂またはエポキシ樹脂のいずれかを含むものである請求項1記載のプリプレグ。
  3. 前記樹脂組成物がさらに(C)充填材を含むものである請求項1または2記載のプリプレグ。
  4. 少なくとも請求項1〜3のいずれかに記載のプリプレグからなる絶縁層と、金属箔層とを有する金属張積層板。
JP2012194478A 2012-09-04 2012-09-04 プリプレグおよび金属張積層板 Active JP6008104B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012194478A JP6008104B2 (ja) 2012-09-04 2012-09-04 プリプレグおよび金属張積層板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012194478A JP6008104B2 (ja) 2012-09-04 2012-09-04 プリプレグおよび金属張積層板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014047348A true JP2014047348A (ja) 2014-03-17
JP6008104B2 JP6008104B2 (ja) 2016-10-19

Family

ID=50607352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012194478A Active JP6008104B2 (ja) 2012-09-04 2012-09-04 プリプレグおよび金属張積層板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6008104B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015147869A (ja) * 2014-02-06 2015-08-20 三菱瓦斯化学株式会社 プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びプリント配線板
JP2015149399A (ja) * 2014-02-06 2015-08-20 三菱瓦斯化学株式会社 プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びプリント配線板
WO2019013223A1 (ja) * 2017-07-11 2019-01-17 三菱瓦斯化学株式会社 プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグ、樹脂シート、積層板、金属箔張積層板、プリント配線板、及び多層プリント配線板
CN110573581A (zh) * 2017-12-11 2019-12-13 株式会社Lg化学 用于涂覆金属薄膜的热固性树脂组合物和使用其的金属层合体
WO2021025125A1 (ja) * 2019-08-08 2021-02-11 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58113226A (ja) * 1981-12-26 1983-07-06 Toho Rayon Co Ltd ストランドプリプレグ及びその製法
JP2001226465A (ja) * 1999-12-08 2001-08-21 Nec Corp 難燃性エポキシ樹脂組成物
JP2011144361A (ja) * 2009-12-14 2011-07-28 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2012007091A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物とそれを用いた半導体装置
WO2012101991A1 (ja) * 2011-01-24 2012-08-02 住友ベークライト株式会社 プリプレグ、積層板、プリント配線板及び半導体装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58113226A (ja) * 1981-12-26 1983-07-06 Toho Rayon Co Ltd ストランドプリプレグ及びその製法
JP2001226465A (ja) * 1999-12-08 2001-08-21 Nec Corp 難燃性エポキシ樹脂組成物
JP2011144361A (ja) * 2009-12-14 2011-07-28 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2012007091A (ja) * 2010-06-25 2012-01-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 半導体封止用エポキシ樹脂組成物とそれを用いた半導体装置
WO2012101991A1 (ja) * 2011-01-24 2012-08-02 住友ベークライト株式会社 プリプレグ、積層板、プリント配線板及び半導体装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015147869A (ja) * 2014-02-06 2015-08-20 三菱瓦斯化学株式会社 プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びプリント配線板
JP2015149399A (ja) * 2014-02-06 2015-08-20 三菱瓦斯化学株式会社 プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びプリント配線板
WO2019013223A1 (ja) * 2017-07-11 2019-01-17 三菱瓦斯化学株式会社 プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグ、樹脂シート、積層板、金属箔張積層板、プリント配線板、及び多層プリント配線板
JPWO2019013223A1 (ja) * 2017-07-11 2019-07-11 三菱瓦斯化学株式会社 プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグ、樹脂シート、積層板、金属箔張積層板、プリント配線板、及び多層プリント配線板
KR102178991B1 (ko) * 2017-07-11 2020-11-17 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 프린트 배선판용 수지 조성물, 프리프레그, 수지 시트, 적층판, 금속박 피복 적층판, 프린트 배선판, 및 다층 프린트 배선판
KR20200020002A (ko) 2017-07-11 2020-02-25 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 프린트 배선판용 수지 조성물, 프리프레그, 수지 시트, 적층판, 금속박 피복 적층판, 프린트 배선판, 및 다층 프린트 배선판
JP2020522593A (ja) * 2017-12-11 2020-07-30 エルジー・ケム・リミテッド 金属薄膜コーティング用熱硬化性樹脂組成物およびこれを用いた金属積層体
CN110573581A (zh) * 2017-12-11 2019-12-13 株式会社Lg化学 用于涂覆金属薄膜的热固性树脂组合物和使用其的金属层合体
US11274218B2 (en) 2017-12-11 2022-03-15 Lg Chem, Ltd. Thermosetting resin composition for coating metal thin film and metal laminate using the same
TWI763957B (zh) * 2017-12-11 2022-05-11 南韓商Lg化學股份有限公司 用於塗佈金屬薄膜的熱固性樹脂組成物、包括樹脂塗層的金屬積層體、用於製備金屬積層體的方法、以及覆金屬箔積層體
CN110573581B (zh) * 2017-12-11 2022-07-01 株式会社Lg化学 用于涂覆金属薄膜的热固性树脂组合物和使用其的金属层合体
WO2021025125A1 (ja) * 2019-08-08 2021-02-11 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物
JP6897895B1 (ja) * 2019-08-08 2021-07-07 住友ベークライト株式会社 熱硬化性樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6008104B2 (ja) 2016-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI627206B (zh) 樹脂基板,預浸體,印刷佈線基板及半導體裝置
KR101524898B1 (ko) 에폭시 수지 조성물, 수지 시트, 프리프레그, 다층 프린트 배선판 및 반도체 장치
TWI583560B (zh) 積層板,電路基板及半導體封裝
TWI568587B (zh) 積層板,電路基板,半導體封裝及積層板之製造方法
JP6480650B2 (ja) 金属張積層板、プリント配線基板、半導体パッケージ、半導体装置および金属張積層板の製造方法
JP5533657B2 (ja) 積層板、回路板および半導体装置
JP2013180406A (ja) プリプレグ、基板、半導体装置、プリプレグの製造方法、基板の製造方法、および半導体装置の製造方法
JP6008104B2 (ja) プリプレグおよび金属張積層板
JP2016216639A (ja) プリプレグ、樹脂基板、金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置
JP6281184B2 (ja) 金属張積層板、プリント配線基板、半導体パッケージ、および半導体装置
JP6217069B2 (ja) 樹脂基板、金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置
WO2014192421A1 (ja) プリント配線板および半導体装置
JP6540452B2 (ja) 回路基板用樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板、回路基板、および半導体パッケージ
WO2013021587A1 (ja) プリプレグ、積層板、プリント配線基板、半導体パッケージおよび半導体装置
JP2013006328A (ja) 積層板、回路基板、および半導体パッケージ
JP2015159177A (ja) 樹脂基板、金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置
JP5935314B2 (ja) 半導体装置の製造方法
WO2013172008A1 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150601

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160315

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160817

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160830

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6008104

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150