JP2014046509A - 液晶ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐折性に優れる液晶ポリエステルフィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】液晶ポリエステルを溶融成形して得られるフィルム状の仮成形体に、遠赤外線を照射して熱処理する工程を有する液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ポリエステルフィルムの製造方法に関するものである。
液晶ポリエステルは、優れた低吸湿性、耐熱性及び薄肉形成性等を有しており、電子部品等の材料として広く用いられている。例えば、電子部品の材料としては、フィルム状の液晶ポリエステル(以下、「液晶ポリエステルフィルム」と称することがある)が好適に用いられている。その他、液晶ポリエステルフィルムの可撓性、低吸湿性、高ガスバリヤ性などの特徴に着目し、包装材料やガスバリヤ材料など、液晶ポリエステルフィルムが好適に適応可能な用途が探索され、開発も活発に進められている。
液晶ポリエステルフィルムは、例えば、液晶ポリエステルをTダイ押し出し法や、インフレーション製膜法によってフィルム状に成形することで得られる。これらの成形法のうち、インフレーション製膜法では、環状ダイから押し出された液晶ポリエステルの筒状成形体(パリソン)を、溶融状態で引き取りながら、パリソン内に気体(主に空気)を吹き込むことにより成形する。これにより、得られるフィルムは、フィルム加工時の樹脂の流れ方向(Machine Direction(以下、MDと略す))と、MDの垂直方向(Transverse Direction(以下、TDと略す))と、に延伸されることとなり、延伸による残留応力を有するものとなる。
延伸による残留応力を有する液晶ポリエステルフィルムは、負の熱膨張係数(または熱膨張率。coefficient of thermal expansion。以下、「CTE」と称することがある)を有するフィルム、すなわち、加熱により収縮するとなる。このような液晶ポリエステルフィルムを、例えば電子回路基板における絶縁層として使用する場合、電子回路基板の製造工程に加熱操作が含まれると、加熱時の膨張・収縮のため、フィルムを貼り合わせる対象物から剥離してしまうおそれがある。そのため、予め液晶ポリエステルフィルムの熱膨張係数を調整する処理が必要となる。例えば、特許文献1には、液晶ポリエステルフィルムを加熱することで、液晶ポリエステルフィルムの熱膨張係数を高める方法が開示されている。
特開2005−103989号公報
液晶ポリエステルフィルムは、熱膨張係数以外にも耐折性が要求されることがある。耐折性が高い液晶ポリエステルフィルムは、電子回路基板、特にフレキシブル回路基板や多層回路基板等における絶縁層として好適に用いることができる。しかし、上記特許文献の方法により得られる液晶ポリエステルフィルムは、耐折性は十分とは言えなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、耐折性に優れる液晶ポリエステルフィルムの製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、液晶ポリエステルを溶融成形して得られるフィルム状の仮成形体に、遠赤外線を照射して熱処理する工程を有する液晶ポリエステルフィルムの製造方法を提供する。
本発明の一態様においては、前記熱処理する工程を、前記仮成形体の融点−20℃以上融点未満の温度で実施することが望ましい。
本発明の一態様においては、前記熱処理する工程では、前記仮成形体の引き取り方向の熱膨張係数(CTE。単位:cm/cm/℃)が、下記式(A)を満たす値となるまで前記熱処理を行うことが望ましい。
0×10−6≦CTE≦30×10−6 …(A)
本発明の一態様においては、前記仮成形体が帯状を呈し、前記熱処理する工程では、前記仮成形体を長手方向に搬送しながら、搬送経路の途中に設けられた熱処理領域を通過させ、前記熱処理領域において前記仮成形体を連続的に熱処理することが望ましい。
本発明の一態様においては、前記熱処理する工程では、前記熱処理する工程に先だって前記仮成形体とシート状の支持体とを接合させた積層体に、前記遠赤外線を照射して熱処理し、前記熱処理する工程の後に、前記積層体から前記支持体を分離する工程を有することが望ましい。
本発明の一態様においては、前記仮成形体が、インフレーション製膜法により製膜されたものであることが望ましい。
本発明によれば、耐折性に優れる液晶ポリエステルフィルムの製造方法を提供することができる。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる製造装置の一例を示す模式図である。
(液晶ポリエステルフィルムの製造方法)
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法は、液晶ポリエステルを溶融成形して得られるフィルム状の仮成形体に、遠赤外線を照射して熱処理する工程を有する。
なお、本実施形態においては、目的物である液晶ポリエステルフィルムと区別する目的で、「液晶ポリエステルのフィルム状の溶融成形体であって、遠赤外線による熱処理前のもの」を「仮成形体」と称する。
また、本実施形態において使用される用語「フィルム」とは、溶融成形により成形することが可能な面方向の広がりを有する平板な成形体であって、極薄の厚みを有するものから肉厚のもの(いわゆるシート状のもの)までを含む。
また、本実施形態において「遠赤外線」とは、2μm以上20μm以下の波長範囲の電磁波を指す。
また、本実施形態において仮成形体の「熱処理」とは、熱膨張係数が上昇するまで仮成形体を加熱する処理のことを指す。
また、「熱処理温度」とは、熱処理を行う環境の温度のことを指す。後述する製造装置のように、熱処理を行う領域(熱処理領域)が設けられている場合には、熱処理領域の設定温度が熱処理温度である。
また、「熱処理時間」とは、熱処理を行う環境に仮成形体が配置されている時間のことを指す。後述する製造装置のように、熱処理領域が設けられている場合には、熱処理領域に仮成形体を入れてから出すまでの時間が熱処理時間である。
以下、順に説明する。
(液晶ポリエステル)
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる液晶ポリエステルは、溶融状態で液晶性を示す液晶ポリエステルであり、450℃以下の温度で溶融することが好ましい。なお、液晶ポリエステルは、液晶ポリエステルアミドであってもよいし、液晶ポリエステルエーテルであってもよいし、液晶ポリエステルカーボネートであってもよいし、液晶ポリエステルイミドであってもよい。液晶ポリエステルは、原料モノマーとして芳香族化合物のみを用いてなる全芳香族液晶ポリエステルであることが好ましい。
液晶ポリエステルの典型的な例としては、
(I)芳香族ヒドロキシカルボン酸と、芳香族ジカルボン酸と、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を重合(重縮合)させてなるもの
(II)複数種の芳香族ヒドロキシカルボン酸を重合させてなるもの
(III)芳香族ジカルボン酸と、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を重合させてなるもの
(IV)ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルと芳香族ヒドロキシカルボン酸とを重合させてなるもの
が挙げられる。
ここで、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンは、それぞれ独立に、その一部又は全部に代えて、重合可能なそれらの誘導体が用いられてもよい。
芳香族ヒドロキシカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸のようなカルボキシ基を有する化合物の重合可能な誘導体の例としては、カルボキシ基をアルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基に変換してなるもの(エステル)、カルボキシ基をハロホルミル基に変換してなるもの(酸ハロゲン化物)、及びカルボキシ基をアシルオキシカルボニル基に変換してなるもの(酸無水物)が挙げられる。
ここでアルコキシカルボニル基とは、アルコキシ基がカルボニル基に結合した一価の基である。また、アルコキシ基とは、アルキル基が酸素原子(−O−)に結合した一価の基である。アルキル基としては、後述のアルキル基と同様のものが挙げられる。アルコキシカルボニル基として、具体的には、メトキシカルボニル基及びエトキシカルボニル基等が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基とは、アリールオキシ基がカルボニル基に結合した一価の基である。アリールオキシ基とは、アリール基が酸素原子(−O−)に結合した一価の基である。アリール基としては、後述のアリール基と同様のものが挙げられる。アリールオキシ基として、具体的には、フェノキシカルボニル基等が挙げられる。
ハロホルミル基とは、ハロゲン原子がカルボニル基に結合した一価の基である。前記ハロゲン原子としては、後述のハロゲン原子と同様のものが使用できる。ハロホルミル基として、具体的にはクロロホルミル基、ブロモホルミル基及びヨードホルミル基が挙げられる。
アシルオキシカルボニル基とは、アシル基がオキシカルボニル基(−O−(C=O)−)の酸素原子に結合した一価の基である。アシル基とは、アルキル基又はアリール基がカルボニル基に結合した一価の基である。具体的には、アセチル基及びベンゾイル基等が挙げられる。アシルオキシカルボニル基の具体例としては、アセチルオキシカルボニル基及びベンゾイルオキシカルボニル基等が挙げられる。
芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシアミンのようなヒドロキシ基を有する化合物の重合可能な誘導体の例としては、ヒドロキシ基をアシル化してアシルオキシ基に変換してなるもの(アシル化物)が挙げられる。
アシルオキシ基とは、前記アシル基が酸素原子に結合した一価の基である。具体的には、アセチルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンのようなアミノ基を有する化合物の重合可能な誘導体の例としては、アミノ基をアシル化してアシルアミノ基に変換してなるもの(アシル化物)が挙げられる。
アシルアミノ基とは、前記アシル基がイミノ基(−NH−)の窒素原子に結合した一価の基である。具体的には、アセチルアミノ基及びベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる液晶ポリエステルは、下記一般式(1)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(1)」ということがある。)を有することが好ましく、繰返し単位(1)と、下記一般式(2)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(2)」ということがある。)と、下記一般式(3)で表される繰返し単位(以下、「繰返し単位(3)」ということがある。)と、を有することがより好ましい。
(1)−O−Ar−CO−
(2)−CO−Ar−CO−
(3)−X−Ar−Y−
(Arは、フェニレン基、ナフチレン基又はビフェニリレン基を表す。Ar及びArは、それぞれ独立に、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニリレン基又は下記一般式(4)で表される基を表す。X及びYは、それぞれ独立に、酸素原子又はイミノ基(−NH−)を表す。Ar、Ar及びAr中の1つ以上の水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
(4)−Ar−Z−Ar
(Ar及びArは、それぞれ独立に、フェニレン基又はナフチレン基を表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又はアルキリデン基を表す。)
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
前記アルキル基において、炭素数は1〜10が好ましい。具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基及びn−デシル基が挙げられる。
前記アリール基において、炭素数は6〜20が好ましい。具体例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、1−ナフチル基及び2−ナフチル基が挙げられる。
前記水素原子がこれらの基で置換されている場合、その数は、Ar、Ar又はArで表される前記基毎に、それぞれ独立に、好ましくは2個以下であり、より好ましくは1個である。
前記アルキリデン基において、炭素数は1〜10が好ましい。具体例としては、メチレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基、n−ブチリデン基及び2−エチルヘキシリデン基が挙げられる。
繰返し単位(1)は、所定の芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰返し単位である。繰返し単位(1)としては、Arがp−フェニレン基であるもの(p−ヒドロキシ安息香酸に由来する繰返し単位)、及びArが2,6−ナフチレン基であるもの(6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸に由来する繰返し単位)が好ましい。
繰返し単位(2)は、所定の芳香族ジカルボン酸に由来する繰返し単位である。繰返し単位(2)としては、Arがp−フェニレン基であるもの(テレフタル酸に由来する繰返し単位)、Arがm−フェニレン基であるもの(イソフタル酸に由来する繰返し単位)、Arが2,6−ナフチレン基であるもの(2,6−ナフタレンジカルボン酸に由来する繰返し単位)、及びArがジフェニルエ−テル−4,4’−ジイル基であるもの(ジフェニルエ−テル−4,4’−ジカルボン酸に由来する繰返し単位)が好ましい。
繰返し単位(3)は、所定の芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシルアミン又は芳香族ジアミンに由来する繰返し単位である。繰返し単位(3)としては、Arがp−フェニレン基であるもの(ヒドロキノン、p−アミノフェノール又はp−フェニレンジアミンに由来する繰返し単位)、Arが4,4’−ビフェニリレン基であるもの(4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4−アミノ−4’−ヒドロキシビフェニル又は4,4’−ジアミノビフェニルに由来する繰返し単位)、及びArが2,6−ナフチレン基であるもの(2,6−ナフタレンジオール、2−アミノ−6−ヒドロキシナフタレン又は2,6−ナフタレンジアミンに由来する繰り返し単位)が好ましい。
繰返し単位(1)の含有量は、全繰返し単位の合計量(液晶ポリエステルを構成する各繰返し単位の質量をその各繰返し単位の式量で割ることにより、各繰返し単位の物質量相当量(モル)を求め、それらを合計した値)に対して、好ましくは30モル%以上、より好ましくは30モル%以上80モル%以下、さらに好ましくは40モル%以上70モル%以下、よりさらに好ましくは45モル%以上65モル%以下である。
繰返し単位(2)の含有量は、全繰返し単位の合計量に対して、好ましくは35モル%以下、より好ましくは10モル%以上35モル%以下、さらに好ましくは15モル%以上30モル%以下、よりさらに好ましくは17.5モル%以上27.5モル%以下である。
繰返し単位(3)の含有量は、全繰返し単位の合計量に対して、好ましくは35モル%以下、より好ましくは10モル%以上35モル%以下、さらに好ましくは15モル%以上30モル%以下、よりさらに好ましくは17.5モル%以上27.5モル%以下である。
繰り返し単位(1)〜(3)の含有量の数値範囲は、任意に組み合わせることができる。
繰返し単位(1)の含有量が多いほど、溶融流動性や耐熱性や強度・剛性が向上し易いが、あまり多いと、溶融温度や溶融粘度が高くなり易く、成形に必要な温度が高くなり易い。
繰返し単位(2)の含有量と繰返し単位(3)の含有量との割合は、[繰返し単位(2)の含有量]/[繰返し単位(3)の含有量](モル/モル)で表して、好ましくは0.9/1〜1/0.9、より好ましくは0.95/1〜1/0.95、さらに好ましくは0.98/1〜1/0.98である。
なお、本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる液晶ポリエステルは、繰返し単位(1)〜(3)を、それぞれ独立に、2種以上有してもよい。
また、本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる液晶ポリエステルは、繰返し単位(1)〜(3)以外の繰返し単位を有してもよいが、その含有量は、全繰返し単位の合計量に対して、好ましくは10モル%以下、より好ましくは5モル%以下である。
液晶ポリエステルは、繰返し単位(3)として、X及びYがそれぞれ酸素原子であるものを有すること(所定の芳香族ジオールに由来する繰返し単位を有すること)が、溶融粘度が低くなり易いため好ましい。繰返し単位(3)として、X及びYがそれぞれ酸素原子であるもののみを有することがより好ましい。
また、上述した液晶ポリエステルにおいて、2,6−ナフチレン基を含む繰返し単位の含有量(Arが2,6−ナフチレン基である繰返し単位(1)、Arが2,6−ナフチレン基である繰返し単位(2)、及びArが2,6−ナフチレン基である繰返し単位(3)の合計含有量)が、全繰返し単位の合計量に対して10モル%以上であることが好ましい。液晶ポリエステルがこのような含有量で2,6−ナフチレン基を含む繰り返し単位を有すると、この液晶ポリエステルをフィルム化することにより、水蒸気透過率が低い液晶ポリエステルフィルムを得ることができる。
水蒸気透過率が低い液晶ポリエステルフィルムを得るためには、2,6−ナフチレン基の含有量は、好ましくは40モル%以上、より好ましくは50モル%以上、さらに好ましくは70モル%以上である。定性的には、2,6−ナフチレン基の含有量が多いほど、水蒸気透過率が低くなる傾向がある。
このような水蒸気透過率が低い液晶ポリエステルは、2,6−ナフチレン基を有するモノマーである6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(繰返し単位(1)を与えるモノマー)、2,6−ナフタレンジカルボン酸(繰返し単位(2)を与えるモノマー)及び2,6−ナフタレンジオール(繰返し単位(3)を与えるモノマー)の合計量が、全モノマーの合計量に対して40モル%以上になるようにして重縮合させることにより、製造することができる。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いることができる液晶ポリエステルとしては、フィルム状に加工し易く、得られる目的物の耐熱性が高くなるものが好ましいため、耐熱性や溶融張力が高いものが好適に用いられる。このような液晶ポリエステルの典型的な例は、全繰返し単位の合計量に対して、
(i)Arが2,6−ナフチレン基である繰返し単位(1)、すなわち6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸に由来する繰返し単位を、好ましくは40モル%以上74.8モル%以下、より好ましくは40モル%以上64.5モル%以下、さらに好ましくは50モル%以上58モル%以下有し、
(ii)Arが2,6−ナフチレン基である繰返し単位(2)、すなわち2,6−ナフタレンジカルボン酸に由来する繰返し単位を、好ましくは12.5モル%以上30モル%以下、より好ましくは17.5モル%以上30モル%以下、さらに好ましくは20モル%以上25モル%以下有し、
(iii)Arが1,4−フェニレン基である繰返し単位(2)、すなわちテレフタル酸に由来する繰返し単位を、好ましくは0.2モル%以上15モル%以下、より好ましくは0.5モル%以上12モル%以下、さらに好ましくは2モル%以上10モル%以下有し、
(iv)Arが1,4−フェニレン基である繰返し単位(3)、すなわちヒドロキノンに由来する繰返し単位を、好ましくは12.5モル%以上30モル%以下、より好ましくは17.5モル%以上30モル%以下、さらに好ましくは20モル%以上25モル%以下有し、かつ、
(v)Arが2,6−ナフチレン基である繰返し単位(2)の含有量が、Arが2,6−ナフチレン基である繰返し単位(2)及びArが1,4−フェニレン基である繰返し単位(2)の合計含有量に対して、好ましくは0.5モル倍以上、より好ましくは0.6モル倍以上のものである。
上記(i)〜(v)に記載した含有量の数値範囲は、全モノマーの合計量を100モル%として任意に組み合わせることができる。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる液晶ポリエステルは、それを構成する繰返し単位に対応する原料モノマーを溶融重合させ、得られた重合物(以下、「プレポリマー」ということがある。)を固相重合させることにより、製造することが好ましい。これにより、耐熱性や強度・剛性が高い高分子量の液晶ポリエステルを操作性良く製造することができる。溶融重合は、触媒の存在下に行ってもよく、この触媒の例としては、酢酸マグネシウム、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、三酸化アンチモン等の金属化合物や、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、1−メチルイミダゾール等の含窒素複素環式化合物が挙げられ、含窒素複素環式化合物が好ましく用いられる。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる液晶ポリエステルは、押出機を用いて溶融混練し、ペレット状に成形(ペレット化)しておくことが好ましい。溶融混練における温度条件は、用いる液晶ポリエステルの流動開始温度(Tp)(℃)を基点にして適宜最適化できる。温度条件は、好ましくはTp−10℃以上Tp+100℃以下の範囲であり、より好ましくはTp−10℃以上Tp+70℃以下の範囲であり、特に好ましくはTp−10℃以上Tp+50℃以下の範囲である。
なお、流動開始温度は、フロー温度又は流動温度とも呼ばれ、毛細管レオメーターを用いて、9.8MPa(100kgf/cm)の荷重下、4℃/分の速度で昇温しながら、液晶ポリエステルを溶融させ、内径1mm及び長さ10mmのノズルから押し出すときに、4800Pa・s(48000ポイズ)の粘度を示す温度であり、液晶ポリエステルの分子量の目安となるものである(小出直之編、「液晶ポリマー−合成・成形・応用−」、株式会社シーエムシー、1987年6月5日、p.95参照)。
本実施形態の液晶ポリエステルの製造方法において、ペレット化に用いる押出機としては、シリンダーと、シリンダー内に配置された1本以上のスクリュウと、シリンダーに設けられた1箇所以上の供給口とを有するものが、好ましく用いられる。さらに、押出機としては、シリンダーに設けられた1箇所以上のベント部を有するものが、より好ましい。
また、押出機は、供給口の下流側にニーディング部を備えたものがさらに好ましい。押出機が複数の供給口を有する場合には、各供給口の上流側にもニーディング部を備えたものがよりさらに好ましい。ニーディング部とは、スクリュウの一部に設けられて溶融混練を効率的に行うための部分をいう。該ニーディング部としては、ニーディングディスク(右ニーディングディスク、ニュートラルニーディングディスク、右ニーディングディスク)、ミキシングスクリュウ等を挙げることができる。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる液晶ポリエステルは、得られるフィルムの耐熱性および加工性の点で約200〜約400℃の範囲内、とりわけ約250〜約350℃の範囲内に融点を有するものが好ましい。
また、本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる液晶ポリエステルには、滑剤、無機フィラー、酸化防止剤などの添加剤が配合されていてもよい。
(製造方法)
(1.仮成形体の成形)
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法では、まず、上述の液晶ポリエステルを溶融成形して、仮成形体を得る。仮成形体を得る方法としては、周知のTダイ製膜延伸法、ラミネート体延伸法、インフレーション製膜法等を例示することができる。特にラミネート体延伸法やインフレーション製膜法は、仮成形体のMDだけでなく、TDにも応力が加えることができ好ましい。
上記のようにして形成される仮成形体は、任意の厚みとすることができ、2mm以下の板状またはシート状のものをも包含するが、その厚みが5μm以上500μm以下の範囲内にあることが好ましく、5μm以上250μm以下の範囲内にあることがより好ましい。また、仮成形体の形状を帯状とすると、長軸方向に搬送しながら熱処理をすることで、連続生産が容易となるため好ましい。
(2.熱処理)
次に、本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法では、上述の仮成形体に遠赤外線を照射して熱処理を行い、目的とする液晶ポリエステルフィルムを得る。
例えば、仮成形体に熱風をあてることにより加熱する方式(以下、「熱風式」と称することがある)を採用すると、仮成形体の表面から熱が伝播しないと仮成形体の内部の熱処理ができない。そのため、得られる液晶ポリエステルフィルムは、表面と内部との熱処理の程度に差が生じるおそれがある。
また、熱風式の熱処理の場合、仮成形体の全体を所望の熱処理温度に加熱するまでの昇温時間が長くなりやすい。
対して、本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法では、仮成形体の熱処理を遠赤外線の照射により行う。遠赤外線は仮成形体の内部にまで達するため、仮成形体の表面のみならず内部からも熱処理を行うことができる。これにより、熱処理後に得られる液晶ポリエステルフィルムは、表面と内部とで同程度に熱処理が施されたものとなる。
加えて、遠赤外線による熱処理の場合、仮成形体を短時間のうちに所望の熱処理温度に加熱することができ、短い処理時間で熱処理を終えることができるため、高い生産性を実現することができる。
熱処理温度は、仮成形体の融点(Tm)より20℃低い温度(Tm−20℃)以上、融点未満の温度範囲内であることが好ましい。このような温度条件で熱処理することにより、仮成形体の融点未満で熱処理するにもかかわらず、仮成形体の熱膨張係数が高められた液晶ポリエステルフィルムが得られる。
このとき、熱処理温度が仮成形体のTm−20℃より低いと、仮成形体の熱膨張係数が上昇しにくい。一方、熱処理速度が仮成形体のTmより高くなると、仮成形体の熱膨張係数が急激に上昇して熱膨張係数の制御が困難となり、また、得られる液晶ポリエステルフィルムが熱劣化しやすくなる。
なお、熱処理温度は、Tm−20℃以上、融点未満の温度範囲内であれば、熱処理中に一定であってもよく、変化させてもよい。
(3.支持体)
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法では、上述のように成形される仮成形体のみを熱処理することとしてもよいが、熱処理時に仮成形体を支持する支持体を仮成形体と張り合わせ積層体とし、この積層体を熱処理することとしてもよい。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法に用いる支持体は、仮成形体の熱膨張係数よりも大きな熱膨張係数を有していることが好ましい。支持体の形成材料の例として、アルミニウム、銅、ステンレス、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、チタン、鉄、クロム鋼、ニッケルなどが挙げられるが、耐腐食性や耐久性の点で、アルミニウム、ステンレス、チタンやニッケルが好ましい。
金属製の支持体を用いる場合、支持体において仮成形体を貼り合わせる面には、本発明の作用効果が損なわれない範囲内で、金属に対して施される酸洗浄などの化学表面処理などの表面処理が施されていてもよい。
支持体は、仮成形体と同様に帯状の形状が好ましい。支持体が帯状である場合、支持体の厚みは、7μm以上200μm以下の範囲が好ましく、7μm以上75μm以下の範囲内がより好ましい。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法においては、仮成形体の少なくとも片面に上記した支持体が接合された状態で熱処理を行うことが好ましい。熱処理に際して、仮成形体の両面に上記した支持体が接合されていてもよい。
仮成形体と支持体の接合は、熱圧着等の公知の手段を利用して実施することができる。仮成形体と支持体の接合に際しては、加熱ロール、二重ベルトプレス機などの公知の装置を使用して連続的に実施することが好ましい。
仮成形体と支持体との積層体は、一旦ロールに巻き取った上で、本実施形態に従う熱処理工程に供給してもよいが、生産性が向上することから、仮成形体と支持体の接合に引き続き、遠赤外線照射による熱処理を実施することが好ましい。
(4.製造装置)
図1は、本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法を実施する装置の一例を示す模式図である。
図に示す製造装置100は、第1巻出しロール1と、第2巻出しロール2と、圧着ロール3と、熱処理設備4と、剥離ロール5と、第1巻き取りロール6と、第2巻き取りロール7と、を有している。
製造装置100においては、まず、第1巻き出しロール1から巻き出される帯状の仮成形体10と、第2巻き出しロール2から巻き出される帯状の支持体20とを、重ね合わせた状態で圧着ロール3に送り込み熱圧着し、仮成形体10と支持体20とが積層してなる積層体30とする。
次いで、積層体30を長手方向に搬送しながら熱処理設備4を通過させ、熱処理設備4にて仮成形体10を熱処理する(熱処理する工程)。
その後、熱処理した仮成形体を有する積層体(積層体31)から、上下2つの剥離ロール5で支持体20を剥離することにより分離し、熱処理により熱膨張係数が高められた液晶ポリエステルフィルム40を得る(分離する工程)。得られた液晶ポリエステルフィルム40は、第1巻き取りロール6に巻き取られ、支持体20は第2巻き取りロール7に巻き取られる。
以下、装置構成について順に説明する。
第1巻き出しロール1は、帯状の仮成形体10がロール状に巻き取られて設置されたものである。第1巻き出しロール1からは、仮成形体10が順次巻き出される。
第2巻き出しロール2は、帯状の支持体20がロール状に巻き取られて設置されたものである。第2巻き出しロール2からは、支持体20が順次巻き出される。
圧着ロール3は、耐熱ロール3aと加熱ロール3bとを有している。これらは、仮成形体10側に耐熱ロール3aを、支持体20側に加熱ロール3bを配置することが好ましい。
耐熱ロール3aは、JIS K6253−3(加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ)で規定されるタイプAデュロメータによって測定されるロール面の硬さが、好ましくは80度以上、より好ましくは80〜95度のものが使用される。80度以上のゴムとしては、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴムなどの合成ゴムや、加硫した天然ゴムを挙げることができる。
耐熱ロール3aの硬さが80度未満では、熱圧着時の圧力が不足し、接合後の接着強度が不足して、加熱処理中に仮成形体10と支持体20との間で剥離を生じる場合がある。また、耐熱ロール3aの硬さが95度を越えると、耐熱ロール3aと加熱ロール3bとの間で局部的に圧力がかかる箇所が生じ、圧着ロール3で形成される積層体30において、仮成形体10に歪みやしわなどの成形不良を生じることがある。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法においては、圧着ロール3で仮成形体10と支持体20とを熱圧着する際の温度は、仮成形体10の融点より150℃低い温度から、融点より5℃低い温度までの温度範囲内でおこなうことが好ましい。これにより、得られる積層体30において、仮成形体10と支持体20とが密着し、熱処理中の仮成形体10の剥離を抑制することができる。また、得られる液晶ポリエステルフィルム40が良好な外観を有するものとなる。
また、圧着ロール3で熱圧着する際の圧力は、得られる積層体30において仮成形体10と支持体20との接着強度が不足して剥離しない範囲であれば、特に限定されない。例えば、圧着ロール3として上述のような耐熱ロール3aと加熱ロール3bとを用いる場合、面圧換算で20kg/cm以上であることが好ましい。また、圧着ロール3として、例えば一対の金属製のロールを用いる場合には、加圧部位で実質的に変形が生じないため、線圧換算で5kg/cm以上であることが好ましい。熱圧着時の圧力がこれらの値以上である場合には、良好な積層体30を形成することができる。
また、熱圧着時の圧力の上限値は、圧着ロール3として上述のような耐熱ロール3aと加熱ロール3bとを用いる場合は、面圧換算で200kg/cmを越えないことが望ましい。また、圧着ロール3として、例えば一対の金属製のロールを用いる場合には、線圧換算で400kg/cmを越えないことが望ましい。
なお、圧着ロール3の「線圧」とは、圧着ロール3に付与した力(圧着荷重)を圧着ロール3の有効幅で除した値である。
また、「面圧」とは、圧着時に圧着ロール3の変形により形成される加圧面の面積で圧着荷重を除した値である。
圧着時の圧力の上限値をこのように設定すると、加圧時に仮成形体10が支持体20からはみ出ることなく接合できる。また、熱処理後に積層体31から支持体20を剥離し易くなる。
本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法においては、圧着ロール3で仮成形体10と支持体20と熱圧着するとき、圧着ロール3の回転速度を、圧着ロール3の外周の線速度に換算して、10m/分以下とすることが好ましい。圧着ロール3の回転速度の下限は特に限定されるものではないが、回転速度が低すぎると生産効率の低下を招くので、工業的には0.1m/分より低くしないことが望ましい。
圧着ロール3での熱圧着時には、支持体20を予熱しておき、圧着ロール3で加熱された際の急激な熱膨張を緩和させることが好ましい。これにより、積層体30において仮成形体10の歪みが少なくなる。
熱処理設備4は、積層体30の搬送経路の途中に設けられており、連続的に遠赤外線FIRを照射して、積層体30が有する仮成形体10を熱処理する。熱処理設備4おいては、内部の設定温度を全ての位置で同じ温度としてもよく、図1に示すように、熱処理を行う領域(熱処理領域41)の他に、熱処理設備4の入口付近および出口付近に熱処理温度の設定値よりも低い温度で加熱する領域(予熱領域42)を設けるというように、内部で異なる設定温度の領域を設けることとしてもよい。
熱処理設備4による熱処理温度は、仮成形体10の融点より20℃低い温度(Tm−20℃)以上、融点未満の温度範囲内であることが好ましい。このような温度条件で連続的に熱処理することにより、仮成形体10の融点未満で熱処理するにもかかわらず、仮成形体10の熱膨張係数が高められた液晶ポリエステルフィルム40が得られる。
このとき、熱処理温度が仮成形体10のTm−20℃より低い場合、仮成形体10の熱膨張係数が上昇せず、一方、熱処理速度が仮成形体10のTmより高くなると、仮成形体10の熱膨張係数が急激に上昇して熱膨張係数の制御が困難となり、また、得られる液晶ポリエステルフィルム40が熱劣化しやすくなる。
熱処理は、得られる液晶ポリエステルフィルム40の熱膨張係数を指標として用い、熱膨張係数が所望の値になった時点で終了させるとよい。回路基板などの絶縁材料として有用な液晶ポリエステルフィルムとする場合には、熱処理後の仮成形体20の熱膨張係数(CTE。単位:cm/cm/℃)が、下記式(A)を満たす値となるまで熱処理を行うことが好ましい。
0×10−6≦CTE≦30×10−6 …(A)
この範囲内であれば、フレキシブル回路基板用や多層回路基板用の絶縁材料としての使用が可能となる。液晶ポリエステルフィルムの熱膨張係数は、0×10−6(cm/cm/℃)以上25×10−6(cm/cm/℃)以下の範囲内であることがより好ましい。
熱処理の終期は、あらかじめ予備実験を行って定めるとよい。すなわち、予備実験により、熱処理温度および熱処理時間と、得られる液晶ポリエステルフィルムの熱膨張係数との関係を求めておき、所定の熱処理温度において所定の熱膨張係数となる熱処理時間を適宜設定するとよい。
また、製造装置100により熱処理を行うときの雰囲気は、使用する仮成形体や、支持体の材質等に応じて選択すればよいが、不活性雰囲気が好ましい。ここで「不活性雰囲気」とは、二酸化炭素、窒素、アルゴン等の不活性ガス中、あるいは減圧下を意味し、酸素等の活性ガスが1.0体積%以下であることを言う。不活性雰囲気においては、活性ガスの存在量は、0.1体積%以下であることがより好ましい。
製造装置100により積層体30を熱処理するときには、圧着ロール3および剥離ロール5等によって積層体30に張力をかけることが好ましい。
剥離ロール5では、一対のロール5aとロール5bとにより、積層体31を液晶ポリエステルフィルム40と支持体20とに分離する。その際、図に示すように、液晶ポリエステルフィルム40と支持体20との剥離角度を180°とするとよい。
ここで、「剥離角度」とは、積層体31から液晶ポリエステルフィルム40を剥離して露出する支持体20の面と、液晶ポリエステルフィルム40を剥離する際の力の方向(液晶ポリエステルフィルムの牽引方向)と、の間で成す角を指す。図に示す製造装置100のようにロール面に沿って剥離する場合には、剥離後の液晶ポリエステル40の牽引方向と、支持体20の牽引方向との間で成す角であって、露出する支持体20の面側の角を指す。
また、積層体31が有する支持体20のみを溶解処理して、熱膨張係数が高められた液晶ポリエステルフィルム40を得ることもできる。
図では、液晶ポリエステルフィルム40と支持体20とを分離することとしているが、液晶ポリエステルフィルムを支持体20から分離することなく使用することもできる。例えば、支持体20が銅箔である場合、液晶ポリエステルフィルム40と支持体20(銅箔)とからなる積層体となり、回路基板の材料として用いることができる。
また、図1では、支持体20の片面に仮成形体10を圧着して熱処理することとしているが、支持体20の両面に仮成形体10を圧着し、次いで熱処理後に、支持体20と液晶ポリエステルフィルム40とを分離するように構成してもよい。
第1巻き取りロール6は、帯状の液晶ポリエステルフィルム40をロール状に巻き取るものである。
第2巻き取りロール7は、帯状の支持体20がロール状に巻き取られるものである。第2巻き取りロール7で巻き取られた支持体20は、適宜第2巻き出しロール2に設置され、再使用される。
以上のような構成の液晶ポリエステルフィルムの製造方法によれば、熱処理を遠赤外線の照射により行うことで、熱風式の熱処理と比べ、熱処理後に得られる液晶ポリエステルフィルムの耐折性が著しく向上する。
なお、本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法では、製造した液晶ポリエステルフィルム40を第1巻き取りロール6に巻き取ることとしたが、これに限らない。例えば、必要に応じて、液晶ポリエステルフィルム40を第1巻き取りロール6に巻き取る操作に代えて、液晶ポリエステルフィルム40の長手方向と交差する方向(例えば、長手方向と直交する方向)に、予め設定した単位長さ毎に裁断することとしてもよい。これにより、単位長さ毎に裁断された液晶ポリエステルフィルム40を製造することができる。
また、本実施形態の液晶ポリエステルフィルムの製造方法では、帯状の仮成形体10を熱処理する連続プロセスとして説明したが、これに限らず、例えば、単位長さにそろえられた仮成形体10に対し、数枚ごとに熱処理を施す枚葉式プロセスを採用することもできる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[測定方法]
(液晶ポリエステルの流動開始温度)
液晶ポリエステルの流動開始温度は、流動特性評価装置((株)島津製作所製、フローテスターCFT−500型)を用いて測定した。液晶ポリエステル約2gを精秤し、精秤した液晶ポリエステルを内径1mm、長さ10mmのノズルを有するダイスを取り付けたシリンダーに充填し、9.8MPa(100kgf/cm)の荷重下において昇温速度4℃/分で液晶ポリエステルを溶融させ、ノズルから押し出すときに、溶融粘度が4800Pa・s(48000ポアズ)を示す温度を、液晶ポリエステルの流動開始温度として測定した。
(仮成形体の融点)
仮成形体の融点は、示差走査熱量計(島津製作所製、DSC−50)を用いて測定した。仮成形体を20℃/分の速度で昇温して完全に溶融させた後、得られる溶融物を50℃/分の速度で50℃まで急冷し、再び20℃/5分(4℃/分)の速度で昇温した時に現れる吸熱ピークの位置を、仮成形体の融点とした。
(熱膨張係数(CTE))
成形体(仮成形体、液晶ポリエステルフィルム)の熱膨張係数は、後述の実施例および比較例において、得られる成形体についてMDを長さ方向、TDを幅方向とし、幅5mm、長さ20mmの試験片を切り出して測定した。
測定には、熱機械分析装置(TMA)(セイコーインスツル社製、TMA−120)を用いた。まず、試験片の両端に1gの引張荷重をかけ、室温から5℃/分の速度で200℃まで昇温した後、20℃/分の速度で30℃まで冷却した。その後、再び5℃/分の速度で昇温した時の、30℃における試験片の長さと、150℃における試験片の長さとの差に基づいて、熱膨張係数を算出した。
(液晶ポリエステルフィルムの耐折性)
液晶ポリエステルフィルムの耐折性は、MIT耐折疲労試験(東洋精機製作所製、MIT−D)を用い、MDを長さ方向、TDを幅方向とする短冊状試験片について、試験片の一端を固定したうえで、他端を把持して試験片を往復折り曲げし、試験片が破断するまでの折り曲げ回数を測定した。本試験の設定条件は以下の通りである。なお、試験時には、試験片の一方側への折り曲げを1回と数えた。試験は2回行い、2回の試験結果の算術平均値について有効数値2ケタで四捨五入した値を耐折性の測定結果とした。また、耐折性の測定結果の上限値は、100000回とした。
(設定条件)
曲げ半径:R=0.38mm、荷重:0.5kgf、試験片幅:1cm、つかみと回転軸との間の距離:100mm、折り曲げ角度:135°、折り曲げ速度:175回/分、試験回数:n=2
(成形体の膜厚)
成形体の膜厚は、高精度デジタル測定機(ミツトヨ社製、ライトマチックVL−50AS)を用いて5か所で測定し、測定値の算術平均により算出した。
〈合成例〉
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えた反応器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸1034.99g(5.5モル)、ハイドロキノン272.52g(2.475モル、0.225モル過剰仕込み)、2,6−ナフタレンジカルボン酸378.33g(1.75モル)、テレフタル酸83.07g(0.5モル)、無水酢酸1226.87g(12モル)および触媒として1−メチルイミダゾール0.17gを添加し、室温で15分間にわたって攪拌した後、攪拌しながら昇温した。内温が145℃となったところで昇温を止め、145℃を保持したまま1時間にわたって攪拌した。
次に、留出する副生酢酸、未反応の無水酢酸を留去しながら、145℃から310℃まで3時間30分かけて昇温し、310℃で3時間保温した。
得られた生成物を室温まで冷却した後、粉砕機で粉砕して、粒子径が約0.1〜1mmの粉末状のプレポリマーを得た。
このプレポリマーにおいて、共重合モル分率の理論値は、前記式(1)で示される構造単位:前記式(2)で示される構造単位:前記式(3)で示される構造単位で表して、55モル%:22.5モル%:22.5モル%である。また、プレポリマーにおいて、これらの構造単位に含まれる芳香族基の合計含有量に対する2,6−ナフタレンジイル基の共重合モル分率の理論値は72.5モル%である。
このプレポリマーを25℃から250℃まで1時間かけて昇温した後、250℃から310℃まで10時間かけて昇温し、次いで、310℃で5時間保温して固相重合させた。その後、固相重合した後の粉末を冷却し、粉末状の液晶ポリエステルを得た。
得られた液晶ポリエステルの流動開始温度は、333℃であった。
粉末状の液晶ポリエステルを用い、二軸押出機((株)池貝製の「PCM−30」)を用いて340℃で造粒し、ペレットを得た。
得られたペレットを単軸押出し機で溶融押出した後、ダイ径30mm、スリット間隔0.25mmの環状インフレーションダイを用いてインフレーション製膜を行った。その際、環状インフレーションダイの入口に接続したろ過装置(リーフディスク型フィルタ、日本精線社製)を用いて、溶解した液晶ポリエステルをろ過しながら製膜を行った。ろ過装置には、ナスロンフィルタLF4−0 NF2M−05D2(日本精線社製、ろ過精度5.0μm、リーフディスク型)を16枚積層して用いた。
340℃に加熱された環状インフレーションダイから、MDの延伸倍率に対してTDの延伸倍率を4.3の条件下で押し出し、仮成形体を得た。得られた仮成形体の膜厚及び融点を測定したところ、膜厚は25μmで推移し、融点は317℃であった。
<実施例1>
耐熱ロールと加熱ロールとを有する熱ロールプレス装置を用い、250℃、10kNで加熱加圧したロール間に、仮成形体と、厚み50μmのアルミニウム箔(支持体)と、を重ね合わせたものを供給して、仮成形体とアルミニウム箔とが積層した積層体1Aを作製した。その際、液晶ポリエステルフィルムが耐熱ロール面に、アルミニウム箔が加熱ロール面に、それぞれ接触するように設定した。また、ロールプレスの速度は、1m/分であった。
得られた積層体1Aの一部をサンプリングし、アルミニウム箔から仮成形体を剥離して、仮成形体のCTEと耐折性を測定した結果、CTEは−8×10−6cm/cm/℃であり、耐折性は53000回であった。
続いて、炉長4mの遠赤外線式の熱処理炉(株式会社ノリタケ・カンパニーリミテド社製、遠赤外線コンベア炉)を用いて積層体1Aを熱処理した。熱処理においては、炉内を窒素雰囲気下(酸素濃度1000ppm以下)、300℃に制御し、積層体1Aを搬送速度4m/分で供給して連続的に熱処理した。熱処理により、支持体上の仮成形体は、目的物である液晶ポリエステルフィルム1となった。
その後、熱処理後の積層体1Aから、支持体に対し180°の剥離角度でフィルムを剥がすことにより、液晶ポリエステルフィルム1を得た。
得られた液晶ポリエステルフィルム1のCTEは、18×10−6cm/cm/℃であり、熱処理前よりも高められていた。また、液晶ポリエステルフィルム2の耐折性については100000回以上であった。
<実施例2>
支持体として、厚み18μmの銅箔を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、仮成形体と銅箔とが積層した積層体2Aを作成した。
得られた積層体2Aの一部をサンプリングし、銅箔から仮成形体を剥離して、仮成形体のCTEと耐折性を測定した結果、CTEは−8×10−6cm/cm/℃であり、耐折性は49000回であった。
熱処理炉の制御温度を297℃にしたこと以外は、実施例1と同様にして積層体2Aを熱処理し、実施例1と同様に支持体から剥離して、液晶ポリエステルフィルム2を得た。
得られた液晶ポリエステルフィルム2のCTEは、15×10−6cm/cm/℃であり、熱処理前よりも高められていた。また、液晶ポリエステルフィルム2の耐折性については100000回以上であった。
<実施例3>
支持体として、厚み25μmのステンレス箔を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、仮成形体と銅箔とが積層した積層体3Aを作成した。
得られた積層体3Aの一部をサンプリングし、ステンレス箔から仮成形体を剥離して、仮成形体のCTEと耐折性を測定した結果、CTEは−8×10−6cm/cm/℃であり、耐折性は51000回であった。
熱処理炉の制御温度を305℃にしたこと以外は、実施例1と同様にして積層体3Aを熱処理し、実施例1と同様に支持体から剥離して、液晶ポリエステルフィルム3を得た。
得られた液晶ポリエステルフィルム3のCTEは、16×10−6cm/cm/℃であり、熱処理前よりも高められていた。また、液晶ポリエステルフィルム3の耐折性については100000回以上であった。
<比較例1>
300℃に制御した熱風式乾燥機(エスペック社製(IPHH−201M))を用い、窒素雰囲気下(酸素濃度1000ppm以下)で60秒熱処理したこと以外は、実施例1と同様にして積層体1Aを熱処理し、実施例1と同様に支持体から剥離して、液晶ポリエステルフィルム4を得た。
得られた液晶ポリエステルフィルム4のCTEは、18×10−6cm/cm/℃であり、熱処理前よりも高められていた。しかしながら、液晶ポリエステルフィルム4の耐折性については57000回であった。
<比較例2>
熱風式乾燥機の設定温度を297℃とし、積層体2Aを熱処理したこと以外は、比較例1と同様にして、液晶ポリエステルフィルム5を得た。
得られた液晶ポリエステルフィルム5のCTEは、15×10−6cm/cm/℃であり、熱処理前よりも高められていた。しかしながら、液晶ポリエステルフィルム5の耐折性については50000回であった。
<比較例3>
熱風式乾燥機の設定温度を305℃とし、積層体3Aを熱処理したこと以外は、比較例1と同様にして、液晶ポリエステルフィルム6を得た。
得られた液晶ポリエステルフィルム6のCTEは、16×10−6cm/cm/℃であり、熱処理前よりも高められていた。しかしながら、液晶ポリエステルフィルム5の耐折性については56000回であった。
実施例1〜3および比較例1〜3について、結果を下記表1に示す。
Figure 2014046509
なお、実施例1〜3において熱処理前の耐折性の値が異なるのは、支持体が異なることにより支持体と仮成形体との熱圧着条件が変更されていることの影響によるものであり、優位な差ではない。比較例1〜3についても同様である。
測定の結果、実施例1〜3では、熱処理後の耐折性がいずれも100000回以上となった。これに対し、比較例1〜3は、実施例1〜3と同じCTEとなるまで熱処理を行ったが、熱処理による著しい耐折性の向上は見られなかった。
これらの結果から、本発明の有用性が確かめられた。
1…第1巻出しロール、2…第2巻出しロール、3…圧着ロール、3a…耐熱ロール、3b…加熱ロール、4…熱処理設備、5…剥離ロール、5a…ロール、5b…ロール、6…第1巻き取りロール、7…第2巻き取りロール、10…仮成形体、20…支持体、30…積層体、31…積層体、40…液晶ポリエステルフィルム、41…熱処理領域、42…予熱領域、100…製造装置

Claims (6)

  1. 液晶ポリエステルを溶融成形して得られるフィルム状の仮成形体に、遠赤外線を照射して熱処理する工程を有する液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
  2. 前記熱処理する工程を、前記仮成形体の融点−20℃以上融点未満の温度で実施する、請求項1記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
  3. 前記熱処理する工程では、前記仮成形体の引き取り方向の熱膨張係数(CTE。単位:cm/cm/℃)が、下記式(A)を満たす値となるまで前記熱処理を行う請求項1または2に記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
    0×10−6≦CTE≦30×10−6 …(A)
  4. 前記仮成形体が帯状を呈し、
    前記熱処理する工程では、前記仮成形体を長手方向に搬送しながら、搬送経路の途中に設けられた熱処理領域を通過させ、前記熱処理領域において前記仮成形体を連続的に熱処理する請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
  5. 前記熱処理する工程では、前記熱処理する工程に先だって前記仮成形体とシート状の支持体とを接合させた積層体に、前記遠赤外線を照射して熱処理し、
    前記熱処理する工程の後に、前記積層体から前記支持体を分離する工程を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
  6. 前記仮成形体が、インフレーション製膜法により製膜されたものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶ポリエステルフィルムの製造方法。
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