JP2014044376A - 光走査装置、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】APC処理が実行される際は、回転多面鏡で反射した戻り光が強度検出手段に入射する戻り光入射タイミングt1が、入射検知手段により第1のレーザー光が検知されるBD信号の発生時点t2からAPC処理が開始されるまでの待機時間T1の間、又はAPC処理が実行されるAPC処理時間T2の経過後の時点t4から入射検知手段による検知時点t2までの残余時間T3のいずれかに含まれるように予め設定された第1の回転速度で駆動モーターにより前記回転多面鏡が回転される。
【選択図】図5
Description
そこで、従来から、画像形成装置では、レーザー光源から照射されたレーザー光の強度を検出し、その検出された強度に基づいてレーザー光源から照射されるレーザー光の強度を調整するAPC(Automatic Power Control)処理が実行される。但し、レーザー光源から照射されるレーザー光を検出する検出器に、ポリゴンミラーで反射した戻り光が入射するとAPC処理の精度が低下する。
これに対し、例えば特許文献1では、戻り光の影響を防止するため、レーザー光源から照射されたレーザー光を分割する光分割手段と、その分割された一方のレーザー光の光量のみを検出する光検知手段とを備える構成が開示されている。
従って、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡素且つ安価な構成により回転多面鏡からの戻り光の影響を除外して高い精度でAPC処理を実行することのできる光走査装置及び画像形成装置を提供することにある。
本発明によれば、前記強度調整手段による強度調整期間に前記戻り光入射タイミングが含まれることがないため、前記回転多面鏡からの戻り光の影響を除外して高い精度で前記強度調整手段による前記第1のレーザー光の強度調整を実行することができる。また、前記特許文献1のようにハーフミラー等の光分割手段を設ける必要がないため、本発明は簡素且つ安価な構成で具現することができる。
また、前記戻り光入射タイミングから前記入射検知手段による検知時点までの間隔が、前記入射検知手段による検知時点から前記戻り光入射タイミングまでの間隔より長い関係にある場合に、前記駆動制御手段が下記の構成であることが考えられる。即ち、前記駆動制御手段が、前記戻り光入射タイミングが前記第1の時間の間に含まれる前記第1の回転速度で前記駆動モーターを駆動させるものであることが考えられる。これにより、前記戻り光入射タイミングが、確実に前記第1の時間の間に発生することとなり、前記強度調整手段による強度調整期間に前記戻り光入射タイミングが含まれない構成が具現される。
前記感光体は、前記回転多面鏡で反射した前記第1のレーザー光が走査される。前記露光制御手段は、入力された画像データに基づいて前記レーザー光源から照射される前記第1のレーザー光を制御する。この場合、前記駆動制御手段は、前記露光制御手段により前記画像データに基づく静電潜像が前記感光体に形成される際は、前記第1の回転速度より早い予め設定された第2の回転速度で前記回転多面鏡を回転させることが考えられる。これにより、前記感光体への静電潜像の形成時における前記回転多面鏡の回転速度を低下させることなく本発明を具現することができる。
また、前記駆動制御手段は、前記強度調整手段による調整が行われる際に前記第1の回転速度で前記回転多面鏡を回転させた後、前記露光制御手段により前記画像データに基づく静電潜像が前記感光体に形成される際に前記第2の回転速度で前記回転多面鏡を回転させる。これにより、前記強度調整手段による調整が行われた後に、前記露光制御手段により前記画像データに基づく静電潜像が前記感光体に形成されるので、印刷される画像の色むらや色ずれを防止することができる。
ところで、本発明は、前記光走査装置を一又は複数備えてなる画像形成装置の発明として捉えてもよい。前記画像形成装置では、簡素且つ安価で構成された前記光走査装置において前記回転多面鏡からの戻り光の影響を除外して高い精度で前記第1のレーザー光の強度調整を実行することができ、用紙に形成される画像の色むらや色ずれを防止することができる。
まず、図1を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る複合機Xの概略構成について説明する。なお、図1(A)は、前記複合機Xの模式断面図、図1(B)は、図1(A)におけるA−A矢視図である。
前記複合機Xは、画像読取部1、ADF(自動原稿送り装置)2、画像形成部3、給紙カセット4、制御部5、及び操作表示部6などを備えた画像形成装置である。前記操作表示部6は、前記制御部5からの制御指示に従って各種の情報を表示し、前記制御部5に対して各種の情報を入力するタッチパネルなどである。なお、前記複合機Xは、本発明に係る画像形成装置の一例に過ぎない。例えば、プリンター、ファクシミリ装置、及びコピー機なども本発明に係る画像形成装置に該当する。
前記読取ユニット52は、LED光源521及びミラー522を備えており、ステッピングモーター等の駆動モーターを用いた不図示の移動機構によって図1(A)における左右方向(副走査方向)へ移動可能に構成されている。そして、前記駆動モーターにより前記読取ユニット52が副走査方向に移動されると、前記LED光源521から前記コンタクトガラス51上に照射される光が副走査方向に走査される。
前記LED光源521は、図1(A)における奥行き方向(主走査方向)に沿って配列された多数の白色LEDを備えており、前記コンタクトガラス51上の読取位置52Aにある原稿Pに向けて1ライン分の白色光を照射(出射)する。なお、前記読取位置52Aは、前記読取ユニット52の副走査方向への移動に伴って副走査方向に移動する。
前記ミラー522は、前記LED光源521から前記読取位置52Aにある原稿Pに光を照射したときの反射光を前記ミラー53に向けて反射させる。そして、前記ミラー522で反射した光は、前記ミラー53、54によって前記光学レンズ55に導かれる。前記光学レンズ55は、入射した光を集光して前記CCD56に入射させる。
前記CCD56は、受光した光をその光量に応じた電気信号(電圧)に変換し、画像データとして出力する光電変換素子である。具体的に、前記CCD56は、前記LED光源521から光が照射されたときに前記原稿Pから反射した光に基づいて前記原稿Pの画像データを読み取る。前記CCD56で読み取られた画像データは前記制御部5に入力される。
前記ADF2は、前記搬送ローラー22各々を不図示のモーターで駆動させることにより、前記原稿セット部21にセットされた原稿Pを前記コンタクトガラス51上の読取位置52Aを通過させて前記排紙部24まで搬送させる。この際に、前記画像読取部1により前記読取位置52Aを通過する原稿Pから画像データが読み取られる。
前記原稿押さえ23は、前記コンタクトガラス51上の読取位置52Aの上方に原稿Pが通過できる間隔を隔てた位置に設けられている。前記原稿押さえ23は、主走査方向に長尺状を成しており、その下面(コンタクトガラス51側の面)には白色のシートが貼り付けられている。前記複合機Xでは、前記白色のシートの画像データが白色基準データとして読み取られる。そして、前記白色基準データは、周知のシェーディング補正などで用いられる。
具体的に、前記画像形成部3は、感光体ドラム31、帯電装置32、LSU(光走査装置)33、現像装置34、トナーコンテナ34A、転写ローラー35、除電装置36、定着ローラー37、及び加圧ローラー38などを備えている。なお、前記LSU33の構成については後段で詳述する。
前記画像形成部3では、前記給紙カセット4から供給される用紙に以下の手順で画像が形成される。まず、前記帯電装置32によって前記感光体ドラム31が所定の電位に一様に帯電される。次に、前記LSU33により前記感光体ドラム31の表面に画像データに基づく光が照射される。これにより、前記感光体ドラム31の表面に静電潜像が形成される。そして、前記感光体ドラム31上の静電潜像は前記現像装置34によってトナー像として現像(可視像化)される。なお、前記現像装置34には、前記トナーコンテナ34Aからトナー(現像剤)が補給される。続いて、前記感光体ドラム31に形成されたトナー像は前記転写ローラー35によって用紙に転写される。その後、用紙に転写されたトナー像は、その用紙が前記定着ローラー37及び前記加圧ローラー38の間を通過して排出される際に前記定着ローラー37で加熱されて溶融定着する。なお、前記感光体ドラム31の電位は前記除電装置36で除電される。
なお、前記APC制御プログラムは、CD、DVD、半導体メモリー(フラッシュメモリー)などのコンピューターが読み取り可能な記録媒体に記録されており、前記記録媒体から前記複合機Xが備える不図示のハードディスク等の記憶手段にインストールされるものであってもよい。本発明は、前記APC制御プログラム、又は前記APC制御プログラムが記録されたコンピューター読み取り可能な記録媒体として捉えることもできる。
次に、図2及び図3を用いて、前記LSU33の概略構成について説明する。ここに、図2は前記LSU33を上方から見た模式図である。図3は、前記LSU33のブロック図である。
図2に示すように、前記LSU33は、レーザー光源11、ポリゴンミラー(回転多面鏡)12、fθレンズ13、BDセンサー14(入射検知手段の一例)、及びフォトカプラ15(強度検出手段の一例)などを備えている。また、図3に示すように、前記LSU33は、更に強度調整回路16(強度調整手段の一例)、露光制御回路17(露光制御手段の一例)、モータードライバー18、及び駆動モーター19などを備えている。
前記ポリゴンミラー12は、前記駆動モーター19によって矢印R方向(図2参照)に回転駆動されることにより、前記レーザー光源11から照射される前記レーザー光L1を反射して前記感光体ドラム31の表面を通過する所定の走査経路上に走査させる。一般に、前記ポリゴンミラー12による前記レーザー光L1の走査方向は主走査方向(図2における上下方向)と称される。なお、図2に示す前記ポリゴンミラー12は正六角形であるが、もちろんその他の正多角形状であってもよい。
前記fθレンズ13は、前記ポリゴンミラー12で走査される前記レーザー光L1を前記感光体ドラム31の表面上に結像する。
前記BDセンサー14は、前記ポリゴンミラー12で反射した前記レーザー光L1の走査経路上における画像形成領域の範囲外の予め定められた位置に設けられており、その所定位置で前記レーザー光L1が入射したことを検知するレーザー検知センサーである。前記BDセンサー14は、前記レーザー光L1が入射したことを検知すると、レーザー光検知信号(Beam Detect信号、以下「BD信号」という)を生成して前記露光制御回路17及び前記制御部5に出力する。前記BD信号は、前記ポリゴンミラー12の回転速度に応じた検知間隔(以下「BD検知間隔T」という)で前記BDセンサー14から前記制御部5に入力される。
前記フォトカプラ15は、前記レーザー光源11の前記第2の方向側に設けられ、前記レーザー光源11から照射される前記レーザー光L2の強度(光量)を光電変換回路により検出する。前記フォトカプラ15で検出された前記レーザー光L2の強度は前記強度調整回路16に入力される。
また、前記APC処理の実行に要する時間は、前記レーザー光源11に使用するレーザーダイオードの種類、前記APC処理を実行する前記強度調整回路16のRC時定数などに依存するため予め特定することができる。以下、前記APC処理に要する予め定められた時間をAPC処理時間T2(第2の時間に相当)と称する。例えば、前記APC処理時間T2は、800〜900[μs]である。
前記モータードライバー18は、前記制御部5により予め設定された回転速度で前記駆動モーター19を駆動させることにより、前記ポリゴンミラー12を前記回転速度で回転させる。具体的に、前記強度調整回路16による調整が行われる際に、前記制御部5は、前記駆動モーター19の回転速度を予め設定されたAPC回転速度(第1の回転速度に相当)で前記ポリゴンミラー12を回転させる。前記APC処理が終わった後、前記露光制御回路17により前記画像データに基づく静電潜像が前記感光体ドラム31に形成される際に、前記制御部5は、前記駆動モーター19の回転速度を予め設定された画像形成回転速度(第2の回転速度に相当)で前記ポリゴンミラー12を回転させる。
そこで、前記複合機Xでは、前記制御部5によって後述のAPC制御処理が実行されることにより、前記APC処理の実行中に前記戻り光L3が前記フォトカプラ15に入射しないように、前記ポリゴンミラー12の回転速度が制御される。ここに、係る処理を実行するときの前記制御部5が駆動制御手段に相当する。
以下、図4のフローチャートを参照しつつ、前記制御部5によって実行されるAPC処理の手順の一例について説明する。なお、前記制御部5による処理手順(ステップ)番号をステップS1、S2、・・・と称する。
前記APC制御処理は、例えば前記複合機Xの電源投入時やスタンバイモード(スリープモード)からの復帰時、前記画像形成部3による前記画像形成処理の開始時、所定期間の経過毎、所定枚数の印刷毎などの一つ又は複数のタイミングで、前記制御部5によって実行される。なお、前記スタンバイモードとは、一般に省エネモードや待機モードとも称される動作モードであり、前記複合機Xが一部の機能を除いて停止した状態である。また、前記操作表示部6に対するユーザ操作に応じて任意のタイミングで前記制御部5によって前記APC制御処理が実行されてもよい。さらに、前記レーザー光源11のレーザー光の設定強度が変更されたときに、その都度前記制御部5により前記APC制御処理が実行されてもよい。
なお、本実施の形態では、前記制御部5によって前記APC制御処理が実行される場合を例に挙げて説明するが、前記LSU33が、前記APC制御処理を実行するMPUやASIC(集積回路)などの制御手段を備える構成であってもよい。この場合には、その制御手段が、本発明に係る駆動制御手段に相当する。
まず、前記制御部5は、前記モータードライバー18を制御することにより、予め設定された前記APC回転速度で前記ポリゴンミラー12を回転させる(S1)。そして、前記制御部5は、前記ポリゴンミラー12の回転速度が前記APC回転速度に達すると、前記レーザー光源11を駆動させて前記レーザー光L1の照射を開始させる(S2)。なお、ステップS2において、前記レーザー光源11から照射される前記レーザー光L1の強度は、通常の前記画像形成処理の実行時に前記レーザー光源11から照射される強度と同じである。
ここで、前記APC回転速度は、前記画像形成回転速度よりも遅い回転速度であって、前記強度調整回路16による前記APC処理の実行中に前記戻り光L3が前記フォトカプラ15に入射しないように予め定められた回転速度である。具体的に、前記APC回転速度は、前記戻り光L3が前記フォトカプラ15に入射する戻り光入射タイミングt1が、前記APC処理の開始時点t3から前記APC処理時間T2が経過してから前記BD信号の発生時点までの間に含まれるように予め設定される。例えば、前記制御部5では、前記ROMに前記画像形成回転速度及び前記APC回転速度が予め記憶されていることが考えられる。そして、前記制御部5は、前記画像形成部3による前記画像形成処理を実行する際には前記画像形成回転速度を選択し、前記強度調整回路16による前記APC処理を実行する際は前記APC回転速度を選択する。
例えば、前記画像形成回転速度が13000[rpm]であって、その速度で前記APC処理が実行された場合に、前記BD検知間隔Tが960[μs]、前記待機時間T1が200[μs]、前記APC処理時間T2が800[μs]、前記時間T4が200[μs]であるとする。この場合には、前記BD検知間隔T<前記待機時間T1+前記APC処理時間T2+前記時間T4となる。そのため、前記APC制御処理では、前記ステップS1において、前記制御部5により、前記画像形成回転速度の1/2である6500[rpm]の前記APC回転速度で前記ポリゴンミラー12が回転される。これにより、前記BD検知間隔Tが1920[μs]、前記待機時間T1が200[μs]、前記APC処理時間T2が800[μs]、前記時間T4が400[μs]となるため、前記BD検知間隔T≧前記待機時間T1+前記APC処理時間T2+前記時間T4の関係が成立する。もちろん、前記APC回転速度は、前記関係が成立すれば前記画像形成回転速度の1/2に限らず、前記画像形成回転速度の1/3などの1/2以上の値であってもよいし、前記画像形成回転速度の1/2以下の値であってもよい。このように、前記複合機Xでは、前記APC処理の実行時にのみ前記ポリゴンミラー12の回転速度が、前記画像形成処理の実行時の前記画像形成回転速度よりも遅い前記APC回転速度に設定される。即ち、前記制御部5は、前記画像形成部3において前記LSU33により静電潜像が前記感光体ドラム31に形成される際は、前記APC回転速度よりも早い前記画像形成回転速度で前記ポリゴンミラー12が回転させる。従って、前記複合機Xでは、前記APC処理を高い精度で実行しつつ、前記画像形成処理を高速で実行することができる。
そして、前記制御部5は、前記BDセンサー14により前記BD信号が入力されたか否かを判別する(S3)。ステップS3において、前記制御部5は、前記BD信号が入力されるまで処理を待機させる(S3のNO側)。一方、前記制御部5は、前記BD信号が入力されたと判断すると(S3のYES側)、処理をステップS4に移行させる。
ステップS4において、前記制御部5は、前記待機時間T1が経過した後に、前記強度調整回路16に前記APC処理の実行を開始させる(S4)。つまり、前記制御部5は、前記BD信号を受信するタイミングと前記強度調整回路16が前記APC処理の実行を開始するタイミングt3とを一定間隔で発生させる。このとき、前記強度調整回路16により実行される前記APC処理では、前記BD検知間隔Tにおいて、前記待機時間T1と前記APC処理時間T2とが経過した後の前記残余時間T3の間に前記戻り光入射タイミングt1が含まれる。そのため、前記強度調整回路16は、前記戻り光L3の影響を受けずに高い精度で前記APC処理を実行することができる。
なお、前記BDセンサー14が前記BD信号を前記強度調整回路16に入力するものであり、前記強度調整回路16が、前記制御部5からAPC開始準備信号を受信した後、前記BD信号の受信を条件に前記APC処理を実行することも他の実施形態として考えられる。
その後、前記制御部5は、前記強度調整回路16に前記APC処理の実行を開始させる指示を出してから前記APC処理時間T2が経過したか否かを判断する(S5)。即ち、前記ステップS5において、前記制御部5は、前記強度調整回路16による前記APC処理が終了したか否かを判断する。
ここで、ステップS5において、前記APC処理時間T2が経過するまで前記制御部5は処理を待機させる(S5のNO側)。一方、前記APC処理時間T2が経過したと判断されると(S5のYES側)、前記制御部5は、前記強度調整回路16の前記APC処理が終了したと判断し、処理をステップS6に移行させる。
ステップS6において、前記制御部5は、前記駆動モーター19及び前記レーザー光源11の駆動を停止させ、前記ポリゴンミラー12の回転及び前記レーザー光源11からの前記レーザー光L1の照射を停止させる(S6)。
次に、ステップS7において、前記制御部5は、前記ステップS1で設定された前記モータードライバー18による前記駆動モーター19の回転速度を前記APC回転速度から前記画像形成回転速度に戻し、当該APC制御処理を終了させる(S7)。これにより、前記複合機Xでは、次に前記画像形成部3により画像形成処理が実行される際には、前記APC回転速度よりも早い前記画像形成回転速度で前記ポリゴンミラー12が回転することになる。例えば、前記画像形成部3による前記画像形成処理の開始に際して、前記制御部5により前記APC制御処理が実行される構成を考える。この場合は、前記制御部5が、前記強度調整回路16による調整が行われる際に前記APC回転速度で前記ポリゴンミラー12を回転させる(S1〜S6)。その後、前記制御部5は、前記露光制御回路17により前記画像データに基づく静電潜像が前記感光体ドラム31に形成される際は、前記APC回転速度より早い予め設定された前記画像形成回転速度で前記ポリゴンミラー12を回転させる(S7以後)。なお、前記画像形成処理の実行を開始する度に前記制御部5が前記モータードライバー18に前記画像形成回転速度を通知する場合には前記ステップS7は省略すればよい。
また、前記複合機Xによれば、光分割機器などの特別の装置を設けることなく、前記ポリゴンミラー12の回転速度を制御するだけで、前記レーザー光源11が照射する前記レーザー光L1の強度を高い精度で補正することができる。即ち、ハーフミラー等の光分割機器などを設けずに簡素かつ安易な構成により前記ポリゴンミラー12からの前記戻り光L3の影響を除外できる。さらに、前記LSU33及び前記複合機Xにハーフミラー等の光分割機器などを設ける必要がないので、そのハーフミラーが塵埃などで汚れて前記APC処理の精度が低下することもない。
なお、本実施形態では、1つの前記ポリゴンミラー12に対して1つの前記レーザー光源11がある場合を例にして説明した。これに限らず、本発明は、1つの前記ポリゴンミラー12に対して複数の前記レーザー光源11が設けられた光走査装置にも適用可能である。但し、前記レーザー光源11各々が前記ポリゴンミラー12に対して異なる方向からレーザー光を照射する場合には、前記戻り光L3の前記フォトカプラ15への入射タイミングが異なる。そのため、前記APC回転速度は、全ての前記レーザー光源11について前記戻り光L3の前記フォトカプラ15への入射タイミングが前記APC処理の実行中に含まれない値に定める必要がある。
以下、図6を参照しつつ、本発明の他の実施形態について説明する。ここで、上述の実施形態に係る前記複合機Xと異なるところは、前記BDセンサー14の配置位置のみであるため、他の構成についての説明は省略する。なお、図6において、各タイミングは、前記BD信号の発生時点t2、前記戻り光入射タイミングt1、前記APC処理の実行を開始するタイミングt3、前記APC処理の終了時点t4、及び次の前記BD信号の発生時点t2の順に繰り返し発生する。
具体的には、前記戻り光入射タイミングt1から前記BD信号の発生時点t2までの前記間隔T4が、前記BD信号の発生時点t2から前記戻り光入射タイミングt1までの前記間隔T5より長い関係が成り立つ位置に前記BDセンサー14が配置される。
具体的には、前記BDセンサー14が、前記レーザー光L1の走査経路上における前記感光体ドラム31の下流側に配置される構成が他の実施形態として考えられる。この場合、先ず前記BDセンサー14による前記レーザー光L1が検知され、次に前記フォトカプラ15に前記戻り光L3が入射する関係が成り立つ。つまり、前記時間T4>前記時間T5の関係が成立する。
これに対し、図2に示した前記実施形態の例では、前記BDセンサー14が、前記レーザー光L1の走査経路上における前記感光体ドラム31の上流側に配置されている。この場合、前記戻り光入射タイミングt1から前記BD信号の発生時点t2までの前記間隔T4が、前記BD信号の発生時点t2から前記戻り光入射タイミングt1までの前記間隔T5より短い関係が成立する(図5参照)。
そして、前記時間T4>前記時間T5の関係が成立する場合には、前記戻り光入射タイミングt1が前記待機時間T1の間に含まれるように前記APC回転速度が設定されている。なお、前記BD検知間隔Tは、前記待機時間T1及び前記APC処理時間T2の合計時間以上である。
これにより、前記制御部5によって前記APC制御処理(図4参照)が実行されると、前記APC処理の実行中は、前記戻り光入射タイミングt1が前記待機時間T1の間に含まれる前記APC回転速度で前記駆動モーター19を駆動させられる。この駆動により、前記ポリゴンミラー12は前記APC回転速度で回転する。従って、前記戻り光入射タイミングt1は、確実に前記待機時間T1内で発生する。従って、当該実施の形態によっても、前記強度調整回路16による前記APC処理の実行中(APC処理時間T2内)に前記戻り光入射タイミングt1が含まれないため、高い精度で前記APC処理を実行することができる。
1…画像読取部
2…ADF
3…画像形成部
4…給紙カセット
5…制御部
6…操作表示部
11…レーザー光源
12…ポリゴンミラー
13…fθレンズ
14…BDセンサー
15…フォトカプラ
16…強度調整回路
17…露光制御回路
18…モータードライバー
19…駆動モーター
31…感光体ドラム
32…帯電器
33…LSU
34…現像装置
34A…トナーコンテナ
35…転写ローラー
36…除電装置
37…定着ローラー
38…加圧ローラー
Claims (6)
- 相互に離反する第1の方向及び第2の方向に第1のレーザー光及び第2のレーザー光を照射するレーザー光源と、
前記レーザー光源から照射される前記第1のレーザー光を反射させる回転多面鏡と、
前記回転多面鏡を回転させる駆動モーターと、
前記回転多面鏡で反射した前記第1のレーザー光の走査経路上の予め定められた位置で前記第1のレーザー光の入射を検知する入射検知手段と、
前記レーザー光源の前記第2の方向側に設けられ、前記レーザー光源から照射される前記第2のレーザー光の強度を検出する強度検出手段と、
前記入射検知手段による検知から予め定められた第1の時間の経過後、予め定められた第2の時間の間に前記強度検出手段による検出結果に応じて前記レーザー光源から照射される前記第1のレーザー光の強度を調整する強度調整手段と、
前記強度調整手段による調整が行われる際は、前記回転多面鏡で反射した前記第1のレーザー光が前記強度検出手段に入射する戻り光入射タイミングが前記第1の時間の間又は前記第2の時間経過後から前記入射検知手段による検知時点までの間のいずれかに含まれる予め設定された第1の回転速度で前記駆動モーターを駆動させる駆動制御手段と、
を備えてなる光走査装置。 - 前記戻り光入射タイミングから前記入射検知手段による検知時点までの間隔が、前記入射検知手段による検知時点から前記戻り光入射タイミングまでの間隔より短い関係にあり、
前記駆動制御手段が、前記戻り光入射タイミングから前記入射検知手段による検知時点までの間隔、前記第1の時間、及び前記第2の時間の合計時間が、前記入射検知手段による検知間隔以下となる前記第1の回転速度で前記駆動モーターを駆動させるものである請求項1に記載の光走査装置。 - 前記戻り光入射タイミングから前記入射検知手段による検知時点までの間隔が、前記入射検知手段による検知時点から前記戻り光入射タイミングまでの間隔より長い関係にあり、
前記駆動制御手段が、前記戻り光入射タイミングが前記第1の時間の間に含まれる前記第1の回転速度で前記駆動モーターを駆動させるものである請求項1に記載の光走査装置。 - 前記回転多面鏡で反射した前記第1のレーザー光が走査される感光体と、入力された画像データに基づいて前記レーザー光源から照射される前記第1のレーザー光を制御する露光制御手段と、を更に備えてなり、
前記駆動制御手段が、前記露光制御手段により前記画像データに基づく静電潜像が前記感光体に形成される際は、前記第1の回転速度より早い予め設定された第2の回転速度で前記回転多面鏡を回転させるものである請求項1〜3のいずれかに記載の光走査装置。 - 前記駆動制御手段は、前記強度調整手段による調整が行われる際に前記第1の回転速度で前記回転多面鏡を回転させた後、前記露光制御手段により前記画像データに基づく静電潜像が前記感光体に形成される際に前記第2の回転速度で前記回転多面鏡を回転させるものである請求項4に記載の光走査装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の光走査装置を一又は複数備えてなる画像形成装置。
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