JP2016109780A - 光学走査装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で光学走査装置のレーザ光の光量低下を抑制する。【解決手段】レーザ光を出射する半導体レーザと、半導体レーザから出射されたレーザ光を反射し、レーザ光の反射方向を変化させるポリゴンミラー4と、ポリゴンミラー4で反射されたレーザ光を受光する受光部を備え、受光部でのレーザ光の受光に基づいて信号を出力するBDセンサ6と、を有し、BDセンサ6の出力する信号に基づいたタイミングで半導体レーザがレーザ光を出射することで、感光ドラム8をポリゴンミラー4によって反射されたレーザ光で走査する光学走査装置において、BDセンサ6から出力された信号に基づいて感光ドラム8を走査する間のレーザ光の光量を設定するCPU11を有する。【選択図】図6
Description
本開示は、レーザビームプリンタやデジタル複写機等の画像形成装置に設けられる光学走査装置、及び、画像形成装置に関する。
光学走査装置は種々の光学部品(光源、偏向手段、レンズ、ミラー等)を有している。光学走査装置は積算の稼働時間が増えるにつれて、これら光学部品に塵埃等の汚れが付着したり、錆が発生したりする虞がある。このような光学部品の汚れや錆により、光学部品を介して光学走査装置から出射されたレーザ光の光量が、光学走査装置の稼働初期と比べて小さくなってしまう虞がある。
特許文献1では、画像形成装置の感光体上に光学走査装置で濃度検知用画像を形成し、その濃度検知用画像を現像し、現像されたトナー像を濃度検知部で読み取り、読み取った結果に基づいて光源の光量を設定することが開示されている。
しかしながら、特許文献1の方法を用いる場合、濃度検知用画像を形成し、トナーで現像した後に濃度検知部で検知する必要がある。このため、濃度検知用画像を検知する為にトナーで現像するためトナーを消費する必要があったり、濃度検知部を設けたりする必要がある。
本開示は、上記課題を鑑みて、簡易な構成で光学走査装置のレーザ光の光量低下を抑制する構成を開示することを目的とするものである。
本開示は、レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を反射し、前記レーザ光の反射方向を変化させる偏向手段と、前記偏向手段で反射されたレーザ光を受光する受光部を備え、前記受光部での前記レーザ光の受光に基づいて信号を出力する信号出力手段と、を有し、前記信号出力手段の出力する信号に基づいたタイミングで前記光源がレーザ光を出射することで、被走査面を前記偏向手段によって反射されたレーザ光で走査する光学走査装置において、前記信号出力手段から出力された信号に基づいて前記被走査面を走査する間のレーザ光の光量を設定する制御手段を有することを特徴とする。
本開示によれば、簡易な構成で光学走査装置のレーザ光の光量低下を抑制することができる。
<第1実施形態>
[画像形成装置]
図1は画像形成装置101を示す図である。後述する光学走査装置100は光学台103に設置されている。光学台103は画像形成装置101の筐体の一部である。画像形成装置101には、画像形成手段である、プロセスカートリッジ108、その他に転写材Pを載置する給紙部104、給紙ローラ105、転写ローラ(転写手段)106、定着器(定着手段)107が設けられている。プロセスカートリッジ108には像担持体である感光ドラム(感光体)8、帯電ローラ108a、現像ローラ108bが備わっている。転写ローラ106と感光ドラム8は接触して転写ニップを形成している。
[画像形成装置]
図1は画像形成装置101を示す図である。後述する光学走査装置100は光学台103に設置されている。光学台103は画像形成装置101の筐体の一部である。画像形成装置101には、画像形成手段である、プロセスカートリッジ108、その他に転写材Pを載置する給紙部104、給紙ローラ105、転写ローラ(転写手段)106、定着器(定着手段)107が設けられている。プロセスカートリッジ108には像担持体である感光ドラム(感光体)8、帯電ローラ108a、現像ローラ108bが備わっている。転写ローラ106と感光ドラム8は接触して転写ニップを形成している。
感光ドラム8は回転軸周りに回転しながら帯電ローラ108aにより表面を帯電された後、光学走査装置100がレーザ光を出射してその表面を走査して潜像を形成する。その後、現像ローラ108bにより表面にトナーを付着させられて、潜像がトナーによって現像されたトナー像となる。
一方、転写材Pは給紙部104から給紙ローラ105によって給送され、転写ローラ106により感光ドラム8上に形成されたトナー像が転写される。その後定着器107において転写材P上のトナー像は熱と圧力によって転写材Pに定着する。トナーが定着した転写材Pは排紙ローラ110によって画像形成装置101の外に出力される。
[光学走査装置]
次に光学走査装置100について説明する。図2は光学走査装置100の概略斜視図である。図8は光学走査装置100と画像処理部50との関係を示すブロック図である。半導体レーザユニット1はレーザ光束Lを出射する光源としての不図示の半導体レーザ1a及びその駆動回路1bをユニット化したものである。半導体レーザ1aから出射されたレーザ光束Lは、コリメータレンズ機能とシリンドリカルレンズ機能を有するレンズ20、開口絞り3を通過して、回転多面鏡(ポリゴンミラー)4に形成された複数の反射面12のうちの1つに入射する。ポリゴンミラー4は駆動部5によって矢印A方向に回転駆動され、レーザ光束Lを偏向する偏向手段として機能する。反射面12でレーザ光束Lが反射される方向は、ポリゴンミラー4の回転によって変化し、ポリゴンミラー4がある回転位相の時、反射面12で反射したレーザ光束LはBDレンズ部14を通過し受光部10(図3参照)を備えるBDセンサ6へ入射する。またポリゴンミラー4が別の回転位相の時、レーザ光束Lは、fθレンズ(走査レンズ)7に入射し、感光ドラム8の表面である感光面(被走査面)へ入射する。上述した光学部材(半導体レーザユニット1、レンズ20、開口絞り3、ポリゴンミラー4と駆動部5、BDセンサ6、fθレンズ7)が支持され、位置決め固定された光学箱9である。
次に光学走査装置100について説明する。図2は光学走査装置100の概略斜視図である。図8は光学走査装置100と画像処理部50との関係を示すブロック図である。半導体レーザユニット1はレーザ光束Lを出射する光源としての不図示の半導体レーザ1a及びその駆動回路1bをユニット化したものである。半導体レーザ1aから出射されたレーザ光束Lは、コリメータレンズ機能とシリンドリカルレンズ機能を有するレンズ20、開口絞り3を通過して、回転多面鏡(ポリゴンミラー)4に形成された複数の反射面12のうちの1つに入射する。ポリゴンミラー4は駆動部5によって矢印A方向に回転駆動され、レーザ光束Lを偏向する偏向手段として機能する。反射面12でレーザ光束Lが反射される方向は、ポリゴンミラー4の回転によって変化し、ポリゴンミラー4がある回転位相の時、反射面12で反射したレーザ光束LはBDレンズ部14を通過し受光部10(図3参照)を備えるBDセンサ6へ入射する。またポリゴンミラー4が別の回転位相の時、レーザ光束Lは、fθレンズ(走査レンズ)7に入射し、感光ドラム8の表面である感光面(被走査面)へ入射する。上述した光学部材(半導体レーザユニット1、レンズ20、開口絞り3、ポリゴンミラー4と駆動部5、BDセンサ6、fθレンズ7)が支持され、位置決め固定された光学箱9である。
[レーザ光による感光ドラムの走査]
次に光学走査装置100による、レーザ光で感光ドラム8を走査する方法について図2、図8を用いて説明する。半導体レーザユニット1の半導体レーザ1aから出射したレーザ光束Lは、レンズ20によって主走査方向では略平行光または収束光とされ、副走査方向では収束光とされる。次にレーザ光束Lは、開口絞り3を通って光束幅が制限されて、ポリゴンミラー4の反射面12上において主走査方向に長く伸びた焦線状に結像する。そして、ポリゴンミラー4の回転によって反射面12でのレーザ光束Lの反射方向が連続的に変化し、レーザ光束Lを偏向する。ポリゴンミラー4が所定の回転位相にあるとき、反射されたレーザ光束Lは、レンズ等を透過することなくBD信号を出力する信号出力手段としてのBDセンサ6の受光部10に入射する。図3に示すように、BDセンサ6の表面上でレーザ光束Lのスポット像Sは円形状である。スポット像Sは、ポリゴンミラー4の回転に伴って図の矢印方向に移動し、受光部10上を通過する。このとき、BDセンサ6は受光部10での受光量に基づいてBD信号を出力し、このBD信号が出力されたタイミングを基準に画像データに基づく光源の発光開始(画像の書き出し)のタイミングが決まる。
次に光学走査装置100による、レーザ光で感光ドラム8を走査する方法について図2、図8を用いて説明する。半導体レーザユニット1の半導体レーザ1aから出射したレーザ光束Lは、レンズ20によって主走査方向では略平行光または収束光とされ、副走査方向では収束光とされる。次にレーザ光束Lは、開口絞り3を通って光束幅が制限されて、ポリゴンミラー4の反射面12上において主走査方向に長く伸びた焦線状に結像する。そして、ポリゴンミラー4の回転によって反射面12でのレーザ光束Lの反射方向が連続的に変化し、レーザ光束Lを偏向する。ポリゴンミラー4が所定の回転位相にあるとき、反射されたレーザ光束Lは、レンズ等を透過することなくBD信号を出力する信号出力手段としてのBDセンサ6の受光部10に入射する。図3に示すように、BDセンサ6の表面上でレーザ光束Lのスポット像Sは円形状である。スポット像Sは、ポリゴンミラー4の回転に伴って図の矢印方向に移動し、受光部10上を通過する。このとき、BDセンサ6は受光部10での受光量に基づいてBD信号を出力し、このBD信号が出力されたタイミングを基準に画像データに基づく光源の発光開始(画像の書き出し)のタイミングが決まる。
ポリゴンミラー4が更に所定量回転すると、反射されたレーザ光束Lはfθレンズ7を透過して感光ドラム8の表面に入射する。fθレンズ7は、レーザ光束Lを集光させて、感光ドラム8の表面にスポット像として結像させる。レーザ光束Lがfθレンズ7へ入射を開始してからポリゴンミラー4が更に所定量回転する間は、レーザ光束Lはfθレンズ7を透過して感光ドラム8の表面に入射し続け、レーザ光束Lのスポット像はポリゴンミラー4の回転方向に対応する走査方向へ移動する。走査方向は感光ドラム8の回転軸方向と平行である。fθレンズ7は、レーザ光束Lのスポット像が感光ドラム8の表面上で等速に走査方向に移動するようにレーザ光束Lの結像位置が設計されている。
レーザ光束Lのスポット像が感光ドラム8の表面上を走査方向に移動する間に、半導体レーザユニット1の光源には、形成する画像データに対応するレーザ駆動信号(VIDEO信号)に基づいて駆動電流が供給され、光源が点灯する。これにより、走査方向に画像データに対応した潜像をレーザ光束Lで走査(主走査)して形成する。
BD信号の出力に基づくタイミングから所定時間経過後に、画像処理部50から駆動回路1bに向けてレーザ駆動信号の出力が開始される。ここで、BD信号から、どのようにしてレーザ駆動信号の出力のタイミングが決定されるかを説明する。図4は、受光部10の受光量であるBD受光量、BD信号、レーザ駆動信号の3つの関係について示したものである。BD受光量(実線)がある一定のスライスレベルR1以上(所定の閾値以上)になっている間、BDセンサ6からBD信号が出力される。つまり、タイミングtsからタイムミングt4の期間でBD信号の信号出力が立ち上がっている。画像処理部50は、BD信号が出力されている期間の中央のタイミングt0から所望の期間t1の経過後にレーザ駆動電流を出力する。タイミングt0はBD信号出力期間をt2とすると、BD信号出力開始タイミングtsからt2/2経過したタイミングに相当するが、BD信号の出力が終わる(信号出力が立ち下がる)タイミングt4時点でt2の値を算出できる。このため、画像処理部50は、タイミングt4時点から時間カウントを開始する。所望の期間t1から算出した期間t2/2を減じた期間t1−t2/2が経過するのをカウントした後、レーザ駆動信号を駆動回路1bに出力する。このようにt2の値を用いてレーザ駆動信号開始のタイミングが確定するため、一定時間t1はt1>t2/2である必要がある。
上述したポリゴンモータ4の回転に加え、感光ドラム8が回転軸まわりに回転することによって、レーザ光束Lのスポット像が感光ドラム表面8に対して、走査方向に直交する方向に相対的に移動(副走査)する。このような、ポリゴンミラー4の回転及び感光ドラム8の回転により、感光ドラム8の表面上に画像データに対応した2次元の潜像をレーザ光束Lで走査して形成する。
上述した、BD信号の出力工程と、その後の感光ドラム8上でのレーザ光束Lによる走査工程は、ポリゴンミラー4の回転に伴い反射面12毎に行われる。
[光量補正方法]
次に、BD信号に基づくレーザ光束Lの光量補正(光量補正)について説明する。光学箱9は不図示の蓋によりその内部が覆われているものの、光学箱9には僅かな隙間があり完全に光学箱9内を密閉することができない場合がある。このため使用環境によっては、塵埃、トナー、紙紛など粉塵が光学箱9内に侵入することがある。また、製造時に光学箱9内に粉塵が残ってしまう場合がある。このような場合に、ポリゴンミラー4を回転させると、各反射面12の主走査方向の端部において粉塵が付着することがある。また、経年劣化により反射面12に錆びが付くことがある。
次に、BD信号に基づくレーザ光束Lの光量補正(光量補正)について説明する。光学箱9は不図示の蓋によりその内部が覆われているものの、光学箱9には僅かな隙間があり完全に光学箱9内を密閉することができない場合がある。このため使用環境によっては、塵埃、トナー、紙紛など粉塵が光学箱9内に侵入することがある。また、製造時に光学箱9内に粉塵が残ってしまう場合がある。このような場合に、ポリゴンミラー4を回転させると、各反射面12の主走査方向の端部において粉塵が付着することがある。また、経年劣化により反射面12に錆びが付くことがある。
図7にポリゴンミラー4に粉塵が付着した様子を示す。ポリゴンミラー4が矢印Aで示したCW方向(上から見て時計回り)に回転すると、反射面12に向かって左側が負圧となって粉塵を巻き込み、Y1で示した領域に粉塵が付着する。また、反射面12に向かって右側は正圧となって粉塵が反射面12に叩きつけられ、Y2で示した領域に粉塵が付着する。
ポリゴンミラー4の反射面12上で副走査方向に集光されたレーザ光束Lを反射する位置の一部をH1、H2で示す。反射面12上のレーザ光束Lを反射する位置は、ポリゴンミラーの回転に伴いH1に示す位置からH2に示す位置へ変位(移動)する。位置H1付近で反射されたレーザ光束LはBDセンサ及び感光ドラム8の走査開始位置付近に入射し、位置H2付近で反射されたレーザ光束Lは感光ドラム8の走査終了位置付近に結像される。よって、領域Y1に付着した粉塵はBDセンサからレーザ光束Lによる走査開始時点(画像領域の書き始め)付近の光量を低下させ、領域Y2に付着した粉塵は、走査終了時点(画像領域の書き終わり)付近の光量を低下させる。このような、反射面12の両端部での反射率の低下により、ポリゴンミラーの回転方向に対応する走査方向(感光ドラム8の回転軸方向)に関して、形成された画像の濃度むらが発生する。
特許文献1の構成では、濃度検知用画像を形成して検知するまでの時間がかかったり、検知する為にトナーで現像するためトナーを消費する必要があったり、濃度検知部を画像形成装置内に必要がある。
そこで、本実施形態では、BD信号に基づいてレーザ光束Lの光量を補正する。図5は受光部10の受光量であるBD受光量、BD信号、レーザ駆動信号の3つの関係について示したものである。図5の実線はポリゴンミラー4が汚れていない初期状態であり、図4に示したものと同じである。ポリゴンミラー4が汚れて反射率が低下した際には、図5に点線で示すようにBD受光量が小さくなる。反射率低下時のBD信号(BD信号(2))の信号出力期間は初期状態のBD信号(BD信号(1))のそれより2×Δtだけ短い期間t3となる。
なお、走査開始(画像の書き出し)のタイミングは、BD信号の中央のタイミングt0(BD信号出力期間をt3とすると、BD信号出力が立ち上がってからt3/2経過したタイミング)から一定時間t1である。BD受光量が小さくなり、BD信号の幅がt2からt3に短くなったとしても、基本的にBD信号の中央のタイミングt0は変わらない。このため、上述の制御によってBD信号の中央のタイミングt0から一定時間t1後に走査開始のタイミングとなるように制御することができる。
ここで、BD信号の信号出力期間t2やt3の値はBD受光量と関係があり、この値からポリゴンミラー4の反射率の低下を算出できる。光学走査装置100における感光ドラム8に照射されるレーザ光束Lの光量が低下する主要因は、粉塵等によるポリゴンミラー4の反射率の低下である。このため、ポリゴンミラー4の反射率の低下を算出できれば、感光ドラム8に照射されるレーザ光束Lの光量も推定できることになる。なお、BD受光量の変化に対する信号出力期間の変化量を大きくする為には、BDセンサ6上でのスポット像Sの矢印で示す移動方向のスポット像径W2は、BDセンサ6の受光部10の移動方向の幅W1の1/2より大きくするのがよい。
図6は光量補正を行うための制御構成を示すブロック図である。BDセンサ6が出力したBD信号は光量補正を制御する制御手段であるCPU11に出力される。CPU11はBD信号出力期間を計測する。CPU11は、光学走査装置100とは別の画像形成装置101に設けられた不図示の制御回路内に設けられているが、光学走査装置100内に設けられていてもよい。CPU11は計測されたBD信号出力期間と基準値Tとを比較する。基準値Tは反射率低下時のBD信号出力期間に相当する。CPU11は、BD受光量が初期状態の例えば80%まで低下した場合に光量を補正するよう動作する場合、初期状態の80%のBD受光量の場合に相当するBD信号出力期間をBD信号出力期間の基準値Tとして設定する。
基準値Tは、予め決められた設計値でも良いし、製造時にレーザ光量やBD信号出力期間を測定して算出した値でも良いし、積算の画像形成枚数が所定枚数以下の状態でBD信号出力期間を測定して算出した値でも良い。いずれにしても基準値Tは不図示の記憶手段に格納されている。
CPU11は、BD信号出力期間が基準値Tよりも短い場合は、BD受光量が基準の受光量よりも低いと判断し、半導体レーザ1aの光量を増加させる補正を行うべく、半導体レーザユニット1の駆動回路1bに出力している光量目標値を補正する。この場合は、光量目標値が大きくなるよう補正することで、駆動電流の電流値を大きくする。このようにCPU11が上述した光量補正を制御する制御手段である。
次に、CPU11により実行される光量補正制御フローについて説明する。図9は光量補正制御フローを示す。まず、現在のBD信号出力期間T1を測定する(ステップS1)。具体的には複数回BD信号出力期間を測定し、その平均を現在のBD信号出力期間T1とする。このようにすることで、ポリゴンミラー4の各反射面12でのBD信号の出力のバラつきの影響を排除できる。次に、現在のBD信号出力期間T1と基準値Tを比較する(ステップS2)。現在のBD信号出力期間T1が、基準値Tと同じかそれよりも短いと判断された場合(T1≦T)、レーザ光束Lの光量を上げるよう、半導体レーザ1aの光量の目標値を変更する(ステップS3)。具体的には、レーザ光束Lの光量は駆動回路1bにより半導体レーザ1aに供給される駆動電流が大きくなるように制御を行う。
駆動回路1bでは、所謂APC(=オートパワーコントロール)と呼ばれるフィードバック制御を行い、半導体レーザ1aから出力されるレーザ光の光量を所望の光量になるようにしている。このAPCについて説明する。半導体レーザ1aから出力されるレーザ光の光量を半導体レーザ1a後方に備わるフォトダイオードで受光し、フォトダイオードの受光量に比例する電圧値をモニタしながら、この電圧値が目標値になるよう駆動電流を変調する。
CPU11は上記のAPC制御のおける目標値を所望の光量に対応する値に補正し、設定することで、駆動電流を所望の電流値にする。目標値の補正量は、基準値Tに対する現在のBD信号出力期間T1の差分量ΔTとそれに対応する目標値の補正量ΔVを対応づけたデータテーブルを参照して決める。現在のBD信号出力期間T1が基準値Tよりも長いと判断された場合(T1>T)、半導体レーザ1aの光量の目標値は変更しない(ステップS4)。以上のようなフローにより光量補正を行うことができる。
また、変形例として図10に示すフローのように、ステップS3で目標値の補正量を固定の補正量ΔV1上げるように設定しておき、目標値補正後、上述したステップS1、S2を再度実行し、ステップS2で現在のBD信号出力期間T1が基準値Tよりも長いと判断されるまで、ステップS1、S2、S3を繰り返してもよい。
上述した、光量補正制御フローは、画像形成装置101が画像形成指令を受信して、画像形成を開始する際に、画像形成を行う前の画像形成装置101の起動工程において毎回実行するようにしてもよいし、画像形成を所定枚数行う度又は画像形成ジョブを所定回数行う度に実行しても良い。
このような制御により、感光ドラム8上を走査するレーザ光束Lの光量が補正される。このように、CPU11は、BD信号出力期間が短くなるほど、ポリゴンミラー4の汚れが多く、感光ドラム8の表面に照射されるレーザ光束Lの光量が低下していると判断し、レーザ光束Lの光量を上げるように補正を行う。
図11は、感光ドラム8の表面の走査方向の位置でのレーザ光束Lの光量(ドラム面光量)の補正を示す図である。横軸が感光ドラム8の表面の走査方向の位置、縦軸が感光ドラム8の表面位置でのレーザ光束Lの光量を示す。実線が初期状態の光量特性、破線がポリゴンミラー4が汚れたときの光量特性、一点鎖線が光量補正後の光量特性を示す。ポリゴンミラー4の汚れにより、走査開始位置(1)付近と走査終了位置(2)付近とが光量の低下が大きい。
また、BDセンサ6の受光部10は、走査開始位置(2)よりも走査方向で上流側に配置されており、反射面12の中でも走査開始位置(2)より端部に近い位置で反射されたレーザ光束Lを受光する。反射面12は端部に近い程、汚れやすく反射率の低下量が大きい傾向にあるため、BD信号出力期間等のBD受光量に関連する値は、汚れによるポリゴンミラー4の反射率の低下を感度良く検出するのに好適なパラメータである。
本実施形態では、上述したAPCにより光量を補正するため、走査方向に関してどの位置も殆ど一律に光量が上がる。光量の補正量については、走査開始位置、走査終了位置、走査方向中央位置のどれかの光量について、初期状態と同じ光量または許容される光量の下限値以上になるように補正量を決めても良い。しかし、本実施形態では、走査方向で平均するとおおよそ初期状態と同じ光量になるように設定している。つまり、比較的光量の高い走査方向中央位置では初期状態よりも光量が大きく、比較的光量の低い走査開始位置、走査終了位置では初期状態よりも光量を小さくなるように補正量を決めている。
この効果について説明する。図12は感光ドラム8でのレーザ光束Lの光量(ドラム面光量)とレーザ光束Lで単位時間露光された後の感光ドラム8の表面電位(ドラム面電位)の関係を示す。ドラム面光量が設計値に対してΔP低下した場合のドラム面電位差ΔV1と、ドラム面光量が設計値を跨いでΔP光量差がある場合のドラム面電位差ΔV2では、ΔV1>ΔV2となる。ドラム面電位差は画像の濃度むらとして現れるので、同じドラム光量差が発生する場合は、設計値(初期)の光量を跨いだ方が、光量差に対して画像の濃度むらは鈍感になることが分かる。このように、比較的光量の高い走査方向中央位置では初期状態よりも光量が大きく、比較的光量の低い走査開始位置、走査終了位置では初期状態よりも光量を小さくなるように光量を補正する。これにより、走査方向に関する濃度むらを効果的に低減することが可能である。
以上説明したように、本実施形態によれば、BD信号に基づいて感光ドラム6に照射するレーザ光束の光量を設定することで、既に設けられているBDセンサ6さえあれば光量の補正が可能となり、別のセンサを設ける必要が無い。また、トナー像を形成しなくても光量を補正できるので、トナーの消費を抑制できる。従って、簡易な構成で光学走査装置100のレーザ光の光量低下を抑制することができる。
<他の実施形態>
第1実施形態ではBD信号の信号出力期間に基づいて補正を行ったがこれに限られない。つまり、BDセンサ6がBD信号としてBD受光量に対応する値を出力する構成であれば、BD受光量の最大値(図4のP)に対応する値や、BD受光量に対応する値を時間で積分したBD受光量の総和に対応する値に基づいて補正を行ってもよい。
第1実施形態ではBD信号の信号出力期間に基づいて補正を行ったがこれに限られない。つまり、BDセンサ6がBD信号としてBD受光量に対応する値を出力する構成であれば、BD受光量の最大値(図4のP)に対応する値や、BD受光量に対応する値を時間で積分したBD受光量の総和に対応する値に基づいて補正を行ってもよい。
また、図13に示すように、レンズ20に代えてコリメータレンズ機能とシリンドリカルレンズ機能を有するレンズ部とBDレンズ部14とを一体的に備えるレンズ2を使用してもよい。この場合、BDセンサ6にはBDレンズ部14を透過したレーザ光束Lが入射する。
また、光量の補正について、図11に示したように、走査方向に関してどの位置も殆ど一律に光量が上がるように設定するのではなく、走査方向の位置により光量の補正量を変えても良い。その場合、半導体レーザ1aに供給する駆動電流が1走査の中で所定の時間間隔(分解能)で変更可能な構成が必要である。このような場合、ポリゴンミラー4の反射面が汚れた場合の走査方向の位置に関連する光量特性を加味して走査方向の位置に対応する駆動電流の補正量のプロファイルを作成して記憶しておき、BD信号とそのプロファイルに基づいて駆動電流を補正すれば良い。
このような、他の実施形態によっても、BD信号に基づいて感光ドラム6に照射するレーザ光束の光量を設定することで、簡易な構成で光学走査装置100のレーザ光の光量低下を抑制することができる。
1 半導体レーザユニット
1a 半導体レーザ
4 ポリゴンミラー
6 BDセンサ
8 感光ドラム
10 受光部
11 CPU
12 反射面
100 光学走査装置
101 画像形成装置
1a 半導体レーザ
4 ポリゴンミラー
6 BDセンサ
8 感光ドラム
10 受光部
11 CPU
12 反射面
100 光学走査装置
101 画像形成装置
Claims (10)
- レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光を反射し、前記レーザ光の反射方向を変化させる偏向手段と、前記偏向手段で反射されたレーザ光を受光する受光部を備え、前記受光部での前記レーザ光の受光に基づいて信号を出力する信号出力手段と、を有し、前記信号出力手段の出力する信号に基づいたタイミングで前記光源がレーザ光を出射することで、被走査面を前記偏向手段によって反射されたレーザ光で走査する光学走査装置において、
前記信号出力手段から出力された信号に基づいて前記被走査面を走査する間のレーザ光の光量を設定する制御手段を有することを特徴とする光学走査装置。 - 前記信号出力手段の出力する信号は、前記受光部に入射したレーザ光の光量に関連する信号であることを特徴とする請求項1に記載の光学走査装置。
- 前記制御手段は、前記受光部に入射したレーザ光の光量が基準値より小さくなると、前記被走査面を走査する間のレーザ光の光量を大きく設定することを特徴とする請求項2に記載の光学走査装置。
- 前記信号出力手段は、前記受光部に入射したレーザ光の光量が所定の閾値以上の時に信号を出力し、前記制御手段は前記信号が出力されている期間の長さに基づいて、前記被走査面を走査する間のレーザ光の光量を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学走査装置。
- 前記受光部に入射したレーザ光の光量が大きい程、前記信号出力手段から前記信号が出力されている期間が長いことを特徴とする請求項4に記載の光学走査装置。
- 前記光源は駆動電流を供給されることでレーザ光を出射し、前記制御手段は、前記駆動電流の電流値を設定することで前記レーザ光の光量を設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学走査装置。
- 前記受光部の上を前記偏向手段で反射されたレーザ光のスポット像が通過した時に前記受光部は前記レーザ光を受光し、前記受光部を前記スポット像が通過する間の前記スポット像の移動方向に関して、前記受光部の幅よりも前記スポット像の幅の方が大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光学走査装置。
- 前記偏向手段で反射されたレーザ光はレンズを透過することなく前記受光部へ入射することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光学走査装置。
- 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光学走査装置と、前記被走査面としての感光面を備える感光体と、を有し、
前記偏向手段が前記レーザ光の反射方向を変化させることで前記感光面に照射された前記レーザ光のスポット像が走査方向へ移動し、前記信号出力手段の出力する信号に基づいたタイミングに基づいて、前記走査方向に関して、前記感光面で前記レーザ光が走査を開始する位置が決まることを特徴とする画像形成装置。 - 前記光源は駆動電流を供給されることでレーザ光を出射し、前記駆動電流は画像データに基づいて前記光源に供給されることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014245208A JP2016109780A (ja) | 2014-12-03 | 2014-12-03 | 光学走査装置及び画像形成装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016109780A true JP2016109780A (ja) | 2016-06-20 |
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ID=56123859
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2016109780A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017227739A (ja) * | 2016-06-22 | 2017-12-28 | キヤノン株式会社 | 光学走査装置およびその製造方法 |
JP2018196942A (ja) * | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置 |
US10185242B2 (en) | 2017-03-13 | 2019-01-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Optical scanning apparatus and image forming apparatus |
-
2014
- 2014-12-03 JP JP2014245208A patent/JP2016109780A/ja active Pending
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