JP2014042538A - 濾材およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種細菌、ウイルスなどを吸着し、効率よく不活性化する機能を有する濾材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】通気性支持体布帛と通気性シートとの積層体であって、前記通気性支持体布帛と通気性シートとの層間に蛋白質が担持されてなる多孔質粒子と熱可塑性樹脂との混合物がはさまっておりしており、前記熱可塑性樹脂は通気性支持体布帛および通気性シートそれぞれに熱融着していることを特徴とするフィルター用濾材。
【選択図】なし

Description

本発明は、エアフィルター用として特に好適な濾材およびその製造方法に関するものである。
空気中に浮遊するウイルスや菌類は、空気を媒体として人から人へと感染して健康を害する原因となっており、建物の室内や乗り物の室内などに設置されたフィルターによりこれらのウイルスや菌類を除去する技術が求められている。また、除去しても、フィルター上でこれらの生物が繁殖したり、室内へ再飛散したりする問題があり、これらのウイルスや菌類の不活性化技術や飛散防止技術が求められている。
ウイルスを不活性化する技術として、鳥類が有する高い免疫能力を活用し、タマゴとして体外に排出される蛋白質抗体を抗ウイルス剤として使用する方法がある。例えば、ニワトリやダチョウに抗原を接種し、抗原に特異的な抗体を形成させ、このニワトリが産卵したタマゴより蛋白質抗体を大量に得ることができる。
特許文献1には、各種細菌、カビ、ウイルス、アレルゲン物質などを吸着し、不活化することができる酵素、抗体等の蛋白質を担持したフィルターとして、担持した酵素、抗体等の蛋白質の活性発現を抗酸化剤によって特異的に安定化すると同時に、通過した空気中の活性酵素を無害化することを特徴とする空気清浄機やマスク用濾材に好適に用いることができるフィルターが記載されている。また、蛋白質及び熱安定化剤を基材上に担持してなる蛋白質担持フィルターが示されている。かかる技術において、基材への蛋白質の担持方法は、蛋白質を含む水溶液に基材を含浸し、その後余分な水分を乾燥させることで製造される。しかしながら、蛋白質を含浸により基材に添着する場合、水溶液中の蛋白質抗体が乾式よりも低温で熱変性する問題がある。熱変性を抑制するために、熱安定化剤を添加した場合でも、蛋白質が熱変性する温度以下で含浸液を乾燥する必要があり、生産性に問題があった。
特許文献2には、建物や乗り物などの生活環境における空調機器に装着して使用されるフィルターに関し、特に人体に関して安全性の高い天然に産出する薬剤を用いた、抗菌性、抗酸化性などに優れた機能性フィルターと、その機能性フィルターとその他の機能を有するフィルターとの複合エアフィルター、機能性フィルターまたは複合エアフィルターがプリーツ折り加工されてなるフィルタエレメントが記載されている。かかる技術として、植物ポリフェノールと水不溶性蛋白質とを含有する機能性物質が繊維基材に付着しており、この機能性基材と塵埃除去用濾材でガス除去粒子を挟み込む形で積層してなるフィルターが示されている。しかしながら、この方法でも機能性基材に付着した蛋白質抗体が熱変性したためか、抗ウイルス性を失活する問題があった。また、タマゴ抗体を添着した後、積層濾材となるまでに繰り返し加熱工程を経るため、この熱変性による失活が進行するという問題があった。
特開2010−131537号公報 特開2007−245012号公報
本発明は、各種細菌、ウイルスなどを吸着し、効率よく不活性化する機能を有する濾材およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するための本発明は、以下のいずれかの構成を採用するものである。
(1)通気性支持体布帛と通気性シートとの積層体であって、前記通気性支持体布帛と通気性シートとの層間に蛋白質が担持されてなる多孔質粒子と熱可塑性樹脂との混合物がはさまっており、前記熱可塑性樹脂は通気性支持体布帛および通気性シートそれぞれに熱融着していることを特徴とするフィルター用濾材。
(2)前記蛋白質がタマゴ抗体であることを特徴とする前記フィルター用濾材。
(3)前記多孔質粒子が無機粒子であることを特徴とする前記いずれかのフィルター用濾材。
(4)前記通気性シートが帯電不織布であることを特徴とする前記いずれかのフィルター用濾材。
(5)通気性支持体布帛または通気性シートに蛋白質が担持されてなる無機粒子と熱可塑性樹脂との混合物を散布し、その上に通気性シートまたは通気性布帛を積層して加熱・圧着することを特徴とするフィルター濾材の製造方法、好ましくは前記いずれかのフィルター濾材の製造方法である。
本発明によれば、各種細菌、ウイルスなどを吸着し、効率よく不活性化する機能を有する濾材およびその製造方法を提供する濾材およびその製造方法を提供することができる。
蛋白質担持した多孔質粒子を通気性支持体布帛と通気性シートの間に挟持することで、蛋白質単体を挟持すると生じる蛋白質の濾材からの脱落や蛋白質粒子表面積の減少を抑制できる。また、通常蛋白質の布帛への含浸・乾燥において生じる蛋白質の熱変性の温度を、いわゆる乾式工程とすることで、変性による抗ウイルス能の低下・失活を抑制できることができる。さらに、本発明の製造方法では、従来の機能性多層濾材作製における含浸・乾燥・ラミネート工程を散布・圧着工程とすることで、工程短縮による加工性の向上効果がある。さらに、この方法によれば、通気性支持体布帛と通気性シートのラミネートが一挙に可能となるため濾材への負担も低減できる。
本発明の濾材は、通気性支持体布帛と通気性シートとの積層体であって、前記通気性支持体布帛と通気性シートとの層間に蛋白質が担持されてなる多孔質粒子と熱可塑性樹脂との混合物がはさまっているフィルター用濾材であることを特徴とする。
ここで、通気性支持体布帛とは、繊維材料から構成されるシート状物であればよく、例えば、織物、編み物、不織布、それらの複合物等を挙げることができるが、コストが低く、低圧力損失で、かつ微細塵の捕集効率が高い不織布を用いることが好ましい。不織布としては、特に限定するものではなく、用途や必要特性に応じて選定すればよいが、例えば、繊維をカードなどに通して配向させたものをニードルや高圧水流で絡合させたもの、接着剤などで接着させたケミカルボンド不織布、不織布を構成する繊維に低融点樹脂を含む繊維を混ぜて加熱することで熱接着させるサーマルボンド不織布などの乾式不織布や、繊維を水分散させたものから抄紙網などで抄きあげる湿式不織布などをもちいることができる。また、熱可塑性樹脂を溶融紡糸し、繊維が冷却して固化するまでにシート状に細くし、繊維同士を接着させて得るスパンボンド法やメルトブロー法で得た不織布を用いてもよい。
布帛を構成する繊維としては、特に限定するものではなく、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、レーヨン、パルプ、綿等の有機系繊維、ガラス、シリカなどの無機系繊維、などいずれを用いることもできる。
布帛の目付けは、5〜200g/mが好ましく、より好ましくは15〜150g/mである。小さいと、フィルター基材としての剛性を維持できないばかりか、布帛の目空きが大きくなり挟持した粒子が脱落するおそれがある。また、大きいと圧力損失が高くなりすぎてしまう傾向がある。
通気性シートとしては以下のものが例示される。カード法、エアレイド法、エアスルー法、抄紙法といった、主に不連続の天然繊維や任意の長さにカットや捲縮を付与されたカットファイバーといった短繊維を加工して得られるもの。スパンボンド法やメルトブロー法といった繊維が連続した状態で存在するシートを得るようなもの。エレクトレット加工されたフィルムを裁断し、繊維状としたものを集合化して得るもの。
中でも帯電加工不織布である、エレクトレット加工されたメルトブロー不織布を用いることが微細塵の捕集効率に優れかつ低圧力損失の濾材を得やすいため好ましい。エレクトレット加工としては、コロナ放電法、摩擦帯電法、水流帯電法などが挙げられるが、その帯電効果が大きいことから水流帯電法が望ましい。エレクトレット加工されたメルトブロー不織布の目付としては、5〜50g/mが好ましく、より好ましくは、10〜30g/mである。目付が小さいと、十分な粉塵の捕集効率を示さないうえ、取扱い性が悪く挟持加工の際にメルトブロー不織布が破れやすくなる傾向があり、目付が大きいと、圧力損失が大きくなりすぎて十分なエアーを処理できない傾向があるからである。
帯電加工不織布を構成する繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロンなどのポリアミド、ポリウレタン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ乳酸などの合成繊維、無機繊維、炭素繊維などを例示することができる。中でもポリオレフィンは、エレクトレット加工による帯電効果が大きいとされているためより好ましい。
本発明における蛋白質としては、細菌、または、カビ、ウイルス、環境アレルゲンなどを不活性化する抗体などが挙げられるが、特に限定されない。抗体は、マウス、ラット、ウサギ、ヤギなどのような哺乳動物を利用して製造するほか、鳥類を利用する方法がある。本発明の蛋白質担持フィルターに用いるのに好ましい抗体として、ニワトリやダチョウなどの鳥類のタマゴ由来抗体IgYが挙げられる。IgYは製造コストが低く、入手しやすい点で優れているからである。
本発明における多孔質粒子とは、多孔質ポリマー粒子や多孔質無機粒子などがあり、中でも熱安定性や長期安定性に優れる無機粒子が好ましい。無機粒子としては、シリカ、ゼオライト、粒状活性炭などが挙げられる。本発明の蛋白質担持体に用いるのに好ましい無機粒子として、シリカが挙げられる。シリカは吸湿性を有し、シリカ上で蛋白質がウイルスを不活性化する際に、適度な水分を提供するためウイルス不活性化抗体の活性を向上させる点で優れているからである。
多孔質体への蛋白質の担持量として、対象とするウイルスを不活性化する目的に十分な量であれば特に限定されず、好ましくは粒子に対する蛋白質抗体の質量比率が10~60%である。
多孔質粒子は、熱可塑性樹脂と、各々の所定の質量を秤量して撹拌器に投入し混合されることで、通気性支持体布帛と通気性シートの間に入れる材料とすることができる。撹拌器としては、使用材料の形態、使用量に合わせ適時選択すればよいが、コンクリートミキサーやドラムミキサー、エアミキサー、シェイカーによるハンド混合などが挙げられる。この混合比率は、蛋白質担持多孔質粒子と熱可塑性樹脂の質量比が1:2〜3:1が好ましい。蛋白質担持多孔質粒子の割合が低くなると熱可塑性樹脂により多孔質粒子表面が覆われ抗ウイルス剤として十分機能せず、高くなると、熱可塑性樹脂による布帛とシートの接着が不十分となり積層体が剥離するという傾向がある。ここで、熱可塑性樹脂を用いることで、乾熱処理によりタマゴ抗体を間接的に濾材に担持することができる。タマゴ抗体は、水分の存在下での熱処理の熱劣化の影響を受けやすいので、本発明の手段により熱の劣化を抑制することができるのである。
蛋白質担持多孔質体の量としては、必要に応じて調整すればよいが、1〜100g/m2とすることが好ましい。より好ましくは50g/m2以下、さらに30g/m2以下とすることで、通気性の低下を抑えることができる。
タマゴ抗体を添着した多孔質粒子は、単独種類のもので用いても良いが、他の多孔質粒子と混合しても良い。特に高い脱臭性能を有する活性炭を混合すると、たまご抗体がしばしば有する臭気を除去できるため好ましい。
蛋白質担持多孔質体を含む混合物の通気性支持体布帛と通気性シートの間へはさみこむ方法としては、混合物を通気性シートまたは通気性支持体布帛に散布した後、他方の通気性支持体布帛または通気性シートを重ね合わせて、加熱・圧着という熱プレスをおこなう方法が好ましい。この方法をとることで、本発明の蛋白質添着多孔質体のすくなくとも一部の表面が熱可塑性樹脂に覆われて機能低下することを防ぐことができる。その結果、効果的に抗ウイルス活性を発現させることができる。
本発明における熱可塑性樹脂とは、ポリメチルメタクリレート、エチレンアクリレート共重合体、ポリアクリル酸アイオノマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体などの酢酸ビニル共重合体、セルロース誘導体、ポリビニルエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネ−トなどが挙げられるが、加熱圧着温度を低い温度にできることから、好ましくはポリエチレン粒子が挙げられる。
多孔質粒子と熱可塑性樹脂粒子の粒径は、80質量%以上が0.15〜5.0mmであることが好ましい、粒径が少ないと未満では加圧時に多孔質粒子が不織布を破ったり、基材同士の接着点が不均一になるなどの問題があり、一方、粒径が5.0mmを越えると通気性支持体布帛の目から離脱するなどの問題がある。
散布方法は、ホッパー下部からの自由落下による散布や振動散布、空気中に分散した送風による散布など、特に限定されないが、散布量制御の観点から、好ましくは、振動散布が挙げられる。
熱プレスにおける加熱方法は、特に限定されないが、熱伝導や赤外線ヒーターやガスバーナーヒーターなどがあげられる。熱プレス温度は、工業的に好ましくは90~140℃、さらに好ましくは100~130℃である。低温であると、通気性支持体布帛と通気性シートとの間の接着性が低下し、剥離や挟持した粒子の脱落を起こす。逆に高温となりすぎると、蛋白質が熱変性し、抗ウイルス性が低下するからである。
圧着方法は、熱プレスしシート製造するためによく使用されるロール間熱プレス法、あるいは上下ともフラットな熱ベルトコンベヤー間にはさみこむフラットベッドラミネート法等が挙げられるが、加熱時間をより短縮できることから、好ましくはロール間熱プレス法が挙げられる。
蛋白質担持多孔質粒子と熱可塑性樹脂の混合物を布帛とシートの間に挟持し、熱圧着することにより、濾材への蛋白質の担持とラミネート加工を一度に行うことができ、加熱工程による蛋白質の熱変性を抑制することができる。さらに、挟持という乾式工程を経ることで、従来の含浸による湿式工程より熱変性をより抑制できる。
得られた抗ウイルス性濾材は、そのまま平面状で使用してもよいが、プリーツ折り加工することで、捕集効率を向上させるとともに、低圧損化を図ることができるため、空気清浄機やキャビンフィルターといった用途においてエアフィルターとして好ましく用いることができる。また、この様に作製したエアフィルターは、枠体に納めて使用することが、エアーの処理効率や取扱い性の点で好ましい。
以下、実施例を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の記載になんら限定して解釈されるものではない。なお、本実施例における評価方法は以下の通りである。
[測定・評価方法]
<ウイルス不活化試験>
インフルエンザウイルスを用いたウイルス液を濾材で濾過し、濾液を培養したMDCK細胞に1時間暴露した。ウイルス液を除去し、5日間培養後の細胞変性を確認することでウイルス不活性化能を有するか判定した。ウイルス不活性化能は、10%以上の細胞が細胞変性による細胞死で培養基材から脱離した場合(ウイルス不活性化率90%)にウイルス不活性化能なし、細胞死が生じず培養基材から脱離しなかった場合にウイルス不活性化能ありとした。
実施例1
エアーの流れに対して、上流側に位置する通気性支持体布帛として単繊維繊度1.5dtexのビニロン16.5質量%、単繊維繊度7.1dtexのビニロン22質量%、単繊維繊度2dtexのポリエチレンテレフタレート16.5質量%、アクリル樹脂バインダー45質量%から構成される成分の水分散液を抄紙し加熱乾燥し、目付50g/mの湿式不織布を準備した。下流側に位置する通気性シートとして水流帯電法により帯電加工した目付25g/m2のポリプロピレンメルトブロー不織布を準備した。粒径180~355μmに分粒された平均細孔径7nmの多孔質シリカ粒子(富士シリシア製)にタマゴ抗体IgYが担持量50wt%となるように担持し、蛋白質抗体担持シリカ粒子を作製した。さらに蛋白質担持シリカ粒子と軟化点110℃のポリエチレン粒子とを1:1の比率で混合した。この混合物を抗ウイルス蛋白質担持シリカ粒子の量が15g/m2となるようメルトブロー不織布に散布し、その上から湿式不織布を重ねて、120℃にて熱圧着し濾材を得た。
得られた濾材のウイルス不活性化性能を判定した。その結果を、表1に示す。本発明の抗ウイルス加工エアフィルター用濾材により濾過した場合、細胞変性が確認されずインフルエンザウイルスを不活性化する優れた効果があることが認められた。
実施例2
抗ウイルス蛋白質担持シリカ粒子の量が15g/m2、活性炭が10g/m2となるよう散布した以外は、実施例1と同様に濾材を作製し、細胞変性が確認されずインフルエンザウイルスを不活性化する優れた効果があることが認められた。
実施例3
抗ウイルス蛋白質担持シリカ粒子の量が6g/m2となるよう散布した以外は、実施例1と同様に濾材を作製し、細胞変性が確認されずインフルエンザウイルスを不活性化する優れた効果があることが認められた。
実施例4
抗ウイルス蛋白質担持シリカ粒子の量が80g/m2となるよう散布した以外は、実施例1と同様に濾材を作製し、細胞変性が確認されずインフルエンザウイルスを不活性化する優れた効果があることが認められた。
比較例1
実施例1において、シリカ粒子に抗ウイルス蛋白質を担持せずにシリカ多孔質粒子をポリエチレン粒子と1:1質量比で混合した混合物を用いたほかは、実施例1と同様に濾材を作製した。得られた濾材のウイルス不活性化性能を判定したところ、細胞死が生じウイルス不活性化する効果がないことが認められた。
比較例2
実施例2で用いたシリカ粒子であって、抗ウイルス蛋白質を担持する前のものとポリエチレン粒子とを1:1質量比で混合した混合物と活性炭を混合し(質量比3:2)、25g/mとなる量よう散布した他は、実施例2と同様に濾材を作製した。得られた濾材のウイルス不活性化性能を判定したところ、細胞死が生じウイルス不活性化する効果がないことが認められた。
比較例3
通気性支持体布帛に実施例1で用いた湿式不織布を用い、付着量が15g/mとなるよう調整して蛋白質水溶液に含浸し120℃で5分間乾燥することで、布帛に蛋白質を付着させた蛋白質担持通気性支持体布帛を得た。水流帯電加工したポリオレフィンメルトブロー不織布に低融点ポリエチレン粒子を散布し、この上から蛋白質担持通気性支持体布帛を積層し、120℃でラミネートすることで濾材を得た。得られた濾材のウイルス不活性化性能を判定したところ、熱により蛋白質劣化が生じたためか、細胞死が生じウイルス不活性化する効果がないことが認められた。
Figure 2014042538
本発明による濾材はウイルス不活性化性能が、他の方法により作製される濾材に比べ高く、かつ高温で加工してもウイルス不活能の低下を抑制できるため、生産性に優れ、エアフィルター用途に適していることが分かる。

Claims (5)

  1. 通気性支持体布帛と通気性シートとの積層体であって、前記通気性支持体布帛と通気性シートとの層間に蛋白質が担持されてなる多孔質粒子と熱可塑性樹脂との混合物がはさまっておりしており、前記熱可塑性樹脂は通気性支持体布帛および通気性シートそれぞれに熱融着していることを特徴とするフィルター用濾材。
  2. 前記蛋白質がタマゴ抗体であることを特徴とする請求項1に記載のフィルター用濾材。
  3. 前記多孔質粒子が無機粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルター用濾材。
  4. 前記通気性シートが帯電不織布であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフィルター用濾材。
  5. 通気性支持体布帛または通気性シートに蛋白質が担持されてなる無機粒子と熱可塑性樹脂との混合物を散布し、その上に通気性シートまたは通気性布帛を積層して加熱・圧着することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のフィルター濾材の製造方法。
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