JP2014040672A - マグネシウム合金とその製造方法 - Google Patents

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    • B21C23/002Extruding materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special extruding methods of sequences

Abstract

【課題】高強度で高延性を有するとともに、圧縮強度および破壊靱性が高い新たなマグネシウム合金とこのマグネシウム合金を簡便に製造することのできる製造方法を提供する。
【解決手段】合金組成が、Mg100−(y+x)ZnRE(REはGd、Tb、Dy、Ho、Erのうちの1種以上を示し、y、xは原子%を示し、0.2≦x≦1.5、5x≦y≦7xを示す。)で表わされ、マグネシウム母相結晶粒内のみに、球状で、平均粒径が0.2μm以下である準結晶粒子相が析出しているマグネシウム合金であって、当該マグネシウム母相の平均結晶粒径は5μm以下であり、準結晶粒子相のアスペクト比が5:1以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、強度と靱性の良好な新しいマグネシウム合金とその製造方法に関するものである。
マグネシウム合金は、軽量であるという特長が注目されて各種構造部材への適用が期待されている。そして、実用化に向けての特性の改善が進められてもいる。特に、マグネシウム合金の機械構造材等としての実用化のためには、軽量であるという特長とともに、高い強度と靱性を持つものとすることが課題となる。
この課題を解決するために、これまでにも様々な検討や工夫が試みられている。
たとえば従来では、マグネシウム合金の高強度−高靱性特性を実現するための手段として、主に粉末や箔帯などを用い、その固化成形体を作製し、その後、温間ひずみ加工を導入することが一般的に試みられている。この方法での特徴は、結晶粒組織の微細化と同時に金属間化合物などの第二相粒子をマグネシウム母相に均一微細に分散させることである。
しかし、従来の方法では、固化成形時に取り込んだ酸素が、粒界上に酸化化合物として存在する可能性があるため、特性劣化を招く恐れがある。また、過飽和合金の粉末や箔帯などを使用するため、温間加工中に容易に第二相粒子が析出し、粒子の体積率(特に低濃度側に)を制御することが難しいため、マグネシウム合金の強度−靱性は一定以上に向上することは困難とされていた。
たとえば、特許文献1(特開2006−2184)の方法は、Mg−1〜8RE(RE:希土類元素)−1〜6Caの合金の粉末固化体を作製し、次いで温間押出加工を行うものであるが、粉末固化体を作製する際に、母相と母相の界面に、酸化物の取り込みが考えられ、破壊靱性の向上は難しい。また、希土類金属を使用するため、素地の価格が高価になることが予測されるが、このような負担増に見合うだけの特性、機能の顕著な向上は期待し難い。
特許文献2(特開2004−149862)は、Mg−Zn−RE系合金による高強度高靱性マグネシウム合金に関するものである。しかし、高濃度の異種元素を添加した溶湯を急冷凝固粉末とし、これを固化成形することにより、高体積率の析出物を均一分散させるものであって、金属間化合物の分散強化に依存しているため、高体積率の分散物と母相の界面などで容易に破壊が進展し、高靱性化ならびに高延性化が達成できないという問題点がある。さらに、希土類金属を使用するため、素地の価格が高価になるが、このような負担増に見合うだけの特性、機能の顕著な向上は期待し難い。
また、特許文献3(特開平5−70880)および特許文献4(特開平7−3375)は、高濃度の異種元素を添加した溶湯を急冷凝固箔体とし、その後、押出固化成形する製造法に係わるものである。
しかし、この方法では、金属間化合物の分散強化に依存しているため、高体積率の分散物と母相の界面などで容易に破壊が進展し、高靱性化ならびに高延性化が達成できない。また、固化成形を得るまで脱酸素雰囲気下で行うため、作業の簡便性を図ることができないという問題点がある。
特許文献5(特開平5−306424)は、Mg−RE系合金による高硬度・強度・靱性マグネシウム合金の製造手法に係わるものである。
その手法と問題点は特許文献3、4の場合と同じである。
一方、特許文献6(特開2003−277899)は、鋳造マグネシウム合金に0.4以下の予歪みを加え、その後、温間ひずみ加工を施す製造方法に係わるものである。
この方法では、温間加工前に予歪みを加え、均一な析出核形成サイトを導入する。これによって、マグネシウム母相に微細分散粒子相を形成することを可能としている。
この特許文献6の方法は、粉末や箔体などからの固化成形体ではなく、鋳造マグネシウム合金を用いている点においてより実際的に合理的であるが、その手法は実用的には必ずしも制御、再現容易ではない。このため、マグネシウム母相への微細粒子分散の組織による強度−靱性の向上には大きな難点がある。
また、鋳造材を用いる手法としては、非特許文献1(Materials Transactions, 47(2006), 1066-1077)において、Mg−RE−Zn−Zr合金を用いた高靱性合金の製造が開示されている。この方法では、鋳造材を温間ひずみ加工により展伸化し、その後、熱処理を施し、第二相粒子などの析出物を母相に分散させている。
しかし、温間ひずみ加工後に熱処理を実施しているため、母相の結晶粒が粗大化し、高強度化が達成できないという問題がある。また、添加元素として希土類元素を用いるため、素地の価格が高価になることが予測されるが、このような負担増に見合うだけの特性、機能の向上は期待し難い。
以上のような従来の技術においては、強度−靱性の特性の向上のために、マグネシウム母相に微細粒子を分散させた組織構成とする点において留意されるものであるが、このような組織構成の特徴を強度−靱性の向上へと発展させることは難しい。そこで、このための新しい技術手段の開発が必要とされている。その際の観点としては以下のことが考慮されねばならない。
1)マグネシウム合金の組織構成として新しい発展的知見を提示していること。
2)より簡便に実際的に実現されること。
3)希土類元素ではなく、比較的安価な添加元素を用いてのマグネシウム合金であること。
4)希土類元素を用いる場合には、経済的負担に見合う顕著な特性、機能の向上が図られること。
このような観点については、本出願人においても、たとえば観点4)の希土類元素の使用の場合として、特許文献7(特開2005−113235)のように、高強度で良好な延性を有し、特に高温強度の高いマグネシウム合金展伸材をすでに開発している。
このマグネシウム合金展伸材は、組成式Mg100−(a+b)Zn(式中a、bは原子%であり、a/12≦b≦a/3、1.5≦a≦10)で示される組成を有し、組成式MgZnYで示される準結晶がマグネシウム母相(α−Mg)の結晶粒界に晶出し、かつ粒子径100nm以下の準結晶とその近似結晶とがマグネシウム母相の結晶粒内に均一に分散した組織を有している。準結晶および近似結晶は250℃以下では相変態を起こさず安定であり、転位との強い相互作用により強度を著しく高め、マグネシウム母相の結晶粒界に位置する準結晶は高温において粒界すべりを抑制し、これらの効果が相乗して高温強度が向上する。
だが、上記マグネシウム合金展伸材は、引張変形時の強度および延性ならびに高温強度の改善に注力されて開発されたものであり、他の特性は明瞭ではない。車輌等の移動体用構造部材への適用を考慮すると、接触、衝突等に対する安全性や信頼性を確保する必要があり、そのためには高い圧縮変形能と優れた破壊靱性能を有することが非常に重要となる。
マグネシウム合金は、マグネシウム特有の結晶構造に起因して圧延、押出し等のひずみ加工を施すことにより、ひずみ加工時に形成される底面に配向する集合組織がそのまま材料中に残る。このため、これまでの市販のマグネシウム合金展伸材は、室温において高い引張強度を示す一方で、圧縮強度は、引張強度の50%〜80%程度に止まっている。したがって、一般的なマグネシウム合金展伸材を移動体用構造部材に適用した場合、圧縮ひずみが発生する箇所は強度が低く、三次元等方変形が難しくなる。また、マグネシウム母相に過度に準結晶および近似結晶が析出すると、準結晶および近似結晶が破壊の起点となり、破壊靱性が低下する恐れがある。
さらに、上記マグネシウム合金展伸材は、上記組織が形成されるために、マグネシウム合金鋳造材を230℃〜420℃で加工率50%以上の熱間加工を施した後、370℃〜420℃に10分間〜10時間保持し、次いで20℃/秒以上の冷却速度で室温まで冷却する第1段階と、その後、150℃〜250℃に1時間〜15時間保持後、室温まで冷却する第2段階とからなる熱処理を施して製造される。このように熱間加工後、二段階からなる熱処理を施すことは、工程が複雑であることが否めない。実用化技術とするためには工程の簡略化が望まれている。
本発明は、以上のとおりの背景から、従来技術の問題点を解消し、
1)マグネシウム合金の組織構成として新しい発展的知見を提示し、
2)より簡便に実際的に実現可能で、
3)希土類元素ではなく、比較的安価な添加元素を用いてのマグネシウム合金として、高強度、高靱性な新しいマグネシウム合金とその製造方法を提供することを課題とし、また、
4)希土類元素を用いる場合には、その経済的負担増に見合うだけの顕著な特性、機能の向上が図られる、
との観点からの、高強度で高延性を有するとともに、圧縮強度および破壊靱性が高い新たなマグネシウム合金とこのマグネシウム合金を簡便に製造することのできる製造方法を提供することを課題としている。
本発明のマグネシウム合金は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
第1:合金組成が次式;
Mg100−(y+x)ZnRE
(REはGd、Tb、Dy、Ho、Erのうちの1種以上を示し、y、xは原子%を示し、0.2≦x≦1.5、5x≦y≦7xを示す。)
で表わされ、マグネシウム母相結晶粒内のみに、球状で、平均粒径が0.2μm以下である準結晶粒子相が析出しているマグネシウム合金であって、当該マグネシウム母相の平均結晶粒径は5μm以下であり、準結晶粒子相のアスペクト比が5:1以下であることを特徴とするマグネシウム合金である。
第2:次式で表わされる準結晶粒子相の平均粒径とマグネシウム母相の平均結晶粒径との比Kが0.01以上0.2以下である。
=準結晶粒子相の平均粒径/マグネシウム母相の平均結晶粒径
そして本発明は、以上の第1または第2の発明のマグネシウム合金の製造方法として、溶製後に均質化処理を施した後、温間温度域にてひずみ加工を施すことを特徴としている。
また、本発明は、上記第1または第2の準結晶粒子相を析出させているマグネシウム合金の製造方法として、溶製後に460℃以下、4時間以上の条件で均質化処理を施し、温間温度域で加工比8:1以上のひずみ加工を施すことを特徴としてもいる。
上記第1または第2の発明のマグネシウム合金は、希土類元素を用いる場合において、マグネシウム母相の結晶粒内のみに準結晶粒子相が析出され、このものが球状でその平均粒径がナノサイズであるという組成、組織の構成によって、従来とは全く異なる知見に基づく合金として、強度、靱性の顕著な向上を可能としている。また、たとえば、平均結晶粒径が5μm以下のマグネシウム母相に、組成式MgZnREで示される組成を有し、母相結晶粒内に平均粒子径が0.2μm以下の準結晶粒子相が整合な界面を持って均一に分散した組織を有するものとし、室温引張強度とともに室温圧縮強度を顕著に高めることができる。そして、マグネシウム母相の結晶粒径を微細化することで、変形過程において、非底面転位の活動が可能になり、破壊の起点となる変形双晶の発生を抑制することができ、その結果、高い延性と高い破壊靱性が得られる。特に、準結晶粒子相がマグネシウム母相と整合な界面を持っているため、変形の連続性を良好に保つことができ、界面への応力集中が緩和され、高延性および高破壊靱性が可能となる。したがって、マグネシウム合金展伸材の移動体用構造部材への適用がより現実的になる。
また、母相の微細結晶粒の形成で、温間での優れた成形性(超塑性などの二次加工プロセス)も期待される。上記のとおりの本発明のマグネシウム合金は、第3および第4の発明によれば、簡便で実際上も合理的な方法によって製造されることになる。すなわち、鋳造マグネシウム合金に均質化処理後に温間温度域でひずみ加工を導入し、マグネシウム母相の結晶粒を微細化させ、同時に、ナノサイズの球状な形態を有する第二相の微細析出粒子をマグネシウム母相に均一分散させることで、あるいはマグネシウム母相の結晶粒内に準結晶粒子相を分散させることで可能としている。
実験No.1のZK60の球状析出粒子組織のTEM組織観察写真である。 実験No.2(比較例)のZK60の針状析出粒子組織のTEM組織観察写真である。 Mg−Zn二元系マグネシウム合金の押出完了部位の組織観察写真である。 図3に対比される、押出変形途中部位の組織観察写真である。 実験No.5のSEM破面観察写真である。 実験No.11の200℃で押出ししたZK60合金押出し材のTEM組織観察写真である。 実験No.12の220℃で押出ししたZK60合金押出し材のTEM組織観察写真である。 アルミニウム合金とマグネシウム合金の比強度と平面ひずみ破壊靱性値の関係を示すグラフである。 230℃(503K)で押出しを施したMg−6at.%Zn−1at.%Ho合金展伸材の組織を示した透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。 (a)(b)は、それぞれ、210℃(483K)で押出しを施したMg−2.7at.%Zn−0.4at.%Ho合金展伸材の組織、準結晶粒子相を拡大して示した透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。(c)は、同合金展伸材のマグネシウム母相と準結晶粒子相との界面を示した高分解能TEM写真である。 210℃(483K)において押出し比18:1で押出しを施したMg−2.7at.%Zn−0.4at.%Ho合金展伸材の破壊靱性試験後の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
本発明の希土類元素を含有しないマグネシウム合金においては、その組成として、マグネシウムと亜鉛、もしくはマグネシウムと亜鉛、そしてさらに非希土類元素からなるものとして特定される。このマグネシウム合金において、前記のとおり、マグネシウム母相中に少くとも亜鉛を含む第二相粒子が析出されており、この第二相粒子は球状で、その平均粒子系はナノサイズである。
ここで、第二相粒子は、合金構成元素の金属間化合物、あるいは合金や混合相にあるものとして考慮される。いずれの場合においても、この第二相粒子を構成する少くとも一つの元素種は亜鉛である。このような第二相粒子が「球状」であるとのことは、本発明では、真球状だけでなく、結晶粒子の長軸と短軸とのアスペクト比が、長軸長さ:短軸長さとして10:1以下の範囲にあるものとして定義される。またその平均粒径が「ナノサイズ」であるとのことは、1μm未満、より具体的には500nm以下であることとして定義される。
マグネシウム母相に1ミクロン以上の析出粒子が存在する場合には、変形中、界面で応力集中が発生し破壊の起点となりやすい。また、アスペクト比が10:1以上の針状、あるいは柱状品の場合も同様である。そのため、高強度化が期待できないだけでなく、高靱性化ならびに高延性化の達成が難しい。
なお、マグネシウム母相の粒界上に第二相の析出粒子が存在する可能性がある。
粒界上に存在する析出粒子は、変形の連続性を保つことが難しく、高強度化は期待できるが、高靱性化ならびに高延性化の達成がその存在の増大とともに難しくなるため、粒界上に存在する析出粒子が極力少ない方が望ましい。
本発明では、上記のアスペクト比は、より好適には5:1以下、そしてナノサイズの平均粒径については好適には100nm以下であることが考慮される。
そして、第二相粒子の析出の密度に係わる体積率については、一般的には最大体積率として10%以下、また、粒子の心心間隔については一般的に100〜300nmの範囲にあることが好適に考慮される。
マグネシウム母相は、主としてマグネシウムからなる相であるが、他の合金元素を固溶してもよい。このようなマグネシウム母相は、その結晶粒径は微細であることが好ましく、通常は、平均粒径として15μm以下、より好適には、合金特性の観点において5μm以下であることが考慮される。結晶粒微細化により、引張強度の増加が期待できる。また、変形過程において、非底面転位と粒界すべりの活動が可能になるため、破壊の起点となる変形双晶の発生を抑制することにつながり、引張延性が飛躍的に向上する。
第二相粒子の平均粒子径とマグネシウム母相の平均粒子径との比は、K=第二相粒子の平均粒径/マグネシウム母相の平均結晶粒径で表わされるK値として、0.005〜0.2の範囲内とするのが好ましい。
合金の組成としては、たとえば前記のとおりの、合金組成が次式;
Mg100−(a+b)Zna
(Mは非希土類元素の1種以上を示し、a、bは原子%を示し、b=0において、1.6≦a≦8.0であり、0<b≦5.7において、0.3≦a≦8.5であることを示す。)
で表わされるものとすることが好適に考慮される。平均粒径が500nm以下の第二母相粒子の最大体積率10%以下とする場合として考慮される。さらには、ここで、亜鉛の含有量が、1.6≦a≦3.5の範囲内であることが好ましい。
亜鉛の添加量が1.6at.%以下だと、析出物の形成が難しくなる傾向にある。
また、3.5at.%以上を超えると、Mg−Znからなる析出物が多量に存在し、破壊の起点となりうる可能性が高く、本発明の効果ならびに高延性を期待することが難しくなる傾向にある。
亜鉛以外の非希土類元素を添加する場合には、母相となるマグネシウムに固溶し得る元素から選択する。その範囲としてはアルカリ土類金属、遷移金属のうちの1種以上とすることができる。たとえば、このような非希土類元素としては、Zr、Ca、Sr、Ba、Al等が例示される。
これらの非希土類元素の添加は、第二相粒子を短時間ですみやかに高密度に析出分散させる作用を有するものとして考慮される。
希土類元素を亜鉛とともにその合成組成において含有する本発明のマグネシウム合金においては、マグネシウム母相の結晶粒内のみに準結晶粒子相が析出分散されている。そして、この準結晶粒子相は、球状で、その平均粒径はナノサイズである。
ここで、マグネシウム母相、「球状」、「ナノサイズ」の用語についての本発明での定義は前記の非希土類元素のマグネシウム合金の場合と同様である。なお、「準結晶粒子相」は、すでにその組成がMgZnREとして知られているものであるが、本発明においては、これに近似の安定相も含まれてよい。
本発明での準結晶粒子相は、実質的に、マグネシウム母相の結晶粒内のみに存在し、その粒界には存在していない。このことは、本発明の最も大きな、そして極めて重要な特徴であり、発明の必須の構成要件でもある。
より好適には、希土類元素含有の本発明のマグネシウム合金展伸材は、組成式Mg100−(y+x)ZnRE(式中、REは、Gd、Tb、Dy、Ho、Erのいずれか一種の希土類元素、x、yはそれぞれ原子%であり、0.2≦x≦1.5、5x≦y≦7x)で示される組成を有し、平均結晶粒径が5μm以下のマグネシウム母相に、組成式MgZnREで示される組成を有し、母相結晶粒内に平均粒子径が0.2μm以下の準結晶粒子相が整合な界面を持って均一に分散した組織を有する。
この場合の本発明のマグネシウム合金は、Mg−Zn−REの三元系の合金組成を有し、REには、Gd、Tb、Dy、Ho、Erを含めた希土類元素のいずれか一種が好適に選択される。
REの原子%xは、Gd、Tb、Dy、HoおよびErに共通であり、好ましくは0.2≦x≦1.5である。REの原子%xが0.2原子%未満であると、準結晶粒子相の晶出が少な過ぎて高強度・高靭性化が実現されにくい。1.5原子%を超えると、準結晶粒子相の晶出が多くなり過ぎて準結晶粒子相が破壊の起点となり、延性および破壊靱性が低下する傾向にある。
Znの原子%yはREの原子%xに基づいて決まり、好ましくは5x≦y≦7xである。Znの原子%yが5x未満であると、MgZnREの組成からなる準結晶粒子相の形成が難しくなる。7xを超えると、準結晶粒子相その他の金属間化合物(たとえばMgZnなど)が多数晶出し、それらが変形過程の破壊の起点となり、特性劣化につながりやすい。
本発明のマグネシウム合金の組織は、平均結晶粒径が5μm以下のマグネシウム母相に、組成式MgZnREで示される組成を有し、母相結晶粒内に平均粒子径が0.2μm以下の準結晶粒子相が整合な界面を持って均一に分散した組織である。このような組織によって、室温引張強度とともに室温圧縮強度が高まる。圧縮降伏強度(σcys)を引張降伏強度(σtys)の8割以上(σcys≧0.8σtys)にすることができる。また、変形過程において、非底面転位の活動が可能になり、破壊の起点となる変形双晶の発生を抑制することができ、その結果、高い延性と高い破壊靱性が得られる。特に、準結晶粒子相がマグネシウム母相と整合な界面を持っているため、変形の連続性を良好に保つことができ、界面への応力集中が緩和され、高延性および高靱性化が可能となる。
商用高強度アルミニウム合金と同等の25MPa・m1/2以上の平面ひずみ破壊靱性値が可能となる。したがって、移動体用構造部材に適用する場合の接触、衝突等の際の安全性や信頼性が確保され、マグネシウム合金展伸材の移動体用構造部材への適用がより現実的になる。商用高強度アルミニウム合金材料の代替材料の候補となり得る。
マグネシウム母相の平均粒子径が5μmを超えると、変形双晶の発生を抑制することが困難で、高延性・高靭性を達成することが難しくなる。
平均粒子径が0.2μm以下でマグネシウム母相に均一に分散する準結晶粒子相は、分散強化型粒子として作用し、マグネシウム合金展伸材のさらなる高強度化を実現する。
準結晶粒子相の平均粒子径が0.2μmを超えると、準結晶粒子相が変形過程で割れ、破壊の起点となりやすい。好ましくは、微細粒子相の平均粒子径とマグネシウム母相の平均結晶粒径との比、すなわち前記式により求められる値Kが、
=準結晶粒子相の平均粒子径/マグネシウム母相の平均結晶粒径として、0.01以上0.2以下である。この範囲内にあれば、変形過程での割れを十分抑制することができる。
なお、準結晶粒子相の体積割合や、その心心間隔については前記の非希土類元素合金の場合と同様に考慮することができる。
本発明の準結晶粒子相は、上記の通り、マグネシウム母相と整合な界面を持っている。整合な界面を持つことにより変形の連続性を良好に保つことができ、界面への応力集中を緩和することができる。これは高延性および高破壊靱性に寄与する。25MPa・m1/2以上の高い平面ひずみ破壊靱性値が得られる。準結晶粒子相とマグネシウム母相との界面が非整合であると、変形がマグネシウム母相と準結晶粒相の界面で容易に断たれ、連続性を保つことができなくなり、その界面に応力集中が発生し、破壊の起点となる。延性および破壊靱性が低下する。
以上のとおりの本発明のマグネシウム合金については、非希土類系、および希土類系のいずれの場合にも、上記組成を有するマグネシウム合金を溶解し、固化させて得られた母材に均質化処理を施した後に、温間温度域でひずみ加工を施すことにより製造される。
ここで、溶製(鋳造)後の母材に対しての均質化処理が本発明の方法にとって必須である。この均質化処理は、溶製(鋳造)後の固化組織がその後の温間ひずみ加工において残存しないようにすること、そして第二相粒子、あるいは準結晶粒子相を形成することを目的としている。この均質化処理は母材を加熱することにより行うが、この際の加熱温度は、通常は、母材の再結晶化温度未満であって、第二相粒子、あるいは準結晶粒子の形成度合、そして加熱のための時間を考慮して定めることができる。
均質化処理のための加熱温度、加熱時間は、合金の組成、そして所定の組織や特性レベルを考慮して定めることができるが、一般的目安としては、200℃〜500℃の温度範囲で、2〜50時間の範囲である。
以上のような均質化処理を行わない場合には本発明のマグネシウム合金の実現は困難である。第二相粒子、そして準結晶粒子相について、球状でナノサイズのものとならずに針状、あるいは板状の粒子が混在してしまい、その特性において、不都合が生じ、本発明の所期目的の実現は困難となる。
また、本発明の製造方法では、均質化処理後の温間温度域でのひずみ加工が必須である。
ここでの「温間温度域」の温度範囲については、いわゆる「熱間加工」での再結晶温度以上での加工のように積極的に変形抵抗を低くして加工硬化を起こす場合のような温度域を意味してはいない。つまり、加熱することによって、マグネシウム母相の結晶粒径を所要範囲のものとし、球状でナイサイズ平均粒径の第二相粒子、もしくは準結晶粒子相を所要のものとするためのひずみ加工のための加熱温度範囲であると定義される。具体的には、再結晶化温度未満の温度であることが一般的目安となる。ただ、合金の組成や所定の特性によっては、それ以上であることも考慮される。
一般的には150℃〜400℃の温度範囲が考慮される。
そして、ひずみ加工については、あらかじめ加工時の温度と同等の温度に所要時間保持(熱処理)した後にひずみ加工を施すことが望ましい。ここでの保持時間は、母材全体に加工時温度が行き渡るのに要する時間として考慮される。母材の組成、大きさによっても相違するが、一般的には10分間〜2時間程度である。
ひずみ加工時の加工度については、所定の合金組織とするための範囲として考慮される。一般的には5:1以上であって、たとえば5:1〜30:1程度が目安として考慮される。
合金の組成や特性によって適宜に定めることができるが、たとえば以下の実際的プロセスや条件を目安として考慮することができる。
<1>加熱炉中に300℃〜500℃の温度範囲に保持して溶製材の均質化処理を行う。
<2>組織を一旦凍結させて安定化を図るための焼入れを行う。
<3>ひずみ加工用のビレットを機械加工で形成する。
<4>150℃〜400℃の温度範囲にて押出し、圧延、スウェージングなどのひずみ加工を行う。
もちろん、以上の形態に限られることはない。
そして、本発明では、希土類元素含有の合金の場合として、より好適には、溶製後に、460℃以下、4時間以上の条件で均質化処理を施し、ひずみ加工後にマグネシウム母相の大きさが5μm以下になる温度で、母材全体がその温度に行き渡るのに要する時間保持した後、温間温度以上で加工比8:1以上のひずみ加工を施す。
母材の作製についても特に制限はない。たとえば、Mg、ZnおよびREの各金属を原料として上記組成の範囲内で配合し、溶解後、鋳造等により固化させて母材を作製することができる。
母材には、まず、460℃以下、4時間以上の条件で均質化処理を施す。この均質化処理により、鋳造時に形成されるデンドライド組織の少ないマグネシウム相と準結晶粒子相とが形成する。温度が460℃を超えると、準結晶粒子相がマグネシウム母相に溶解し、所期の効果が得られない。また、4時間未満であると、均質化処理が不十分であるため、鋳造組織が残る。
均質化処理後には焼入れを行うことができる。焼入れによって組織を一旦凍結させることができ、組織の安定化を図ることができる。
次いで、ひずみ加工後にマグネシウム母相の大きさが5μm以下になる温度で、母材全体がその温度に行き渡るのに要する時間保持する。熱処理温度は、ひずみ加工時の温度と同等である。熱処理温度がひずみ加工温度より高いと、平均結晶粒径5μm以下の微細なマグネシウム母相が形成されず、ひずみ加工温度より低いと、加工中に割れ等が発生し、健全な押出し材を得ることができない。熱処理を行わない場合にも、ひずみ加工中に割れ等が発生し、健全な押出し材を得ることができない。熱処理時間は、15分間〜90分間を一応の目安とすることができる。
そして、上記熱処理と同温度の温間温度以上で8:1以上のひずみ加工を施す。ひずみ加工は、圧延、押出し、鍛造等により行うことができる。加えられるひずみにより、再結晶が起こり、平均結晶粒径が5μm以下の微細なマグネシウム母相が形成されるとともに、転位が導入されて、母相結晶粒内に平均粒子径0.2μm以下の準結晶粒子相が形成され、準結晶粒子相が整合な界面を持ってマグネシウム母相に均一に分散する。加工比が8:1未満では、加えられるひずみが不十分であり、平均結晶粒径が5μm以下の微細なマグネシウム母相が形成されず、また、導入される転位の密度が低く、準結晶粒子相の均一な分散が得られない。
このように、本発明のマグネシウム合金展伸材の製造方法は、均質化処理−熱処理−温間温度域でのひずみ加工という実用化技術に適した簡略化された工程からなる。高強度で高延性を有するとともに、圧縮強度および破壊靱性が高いマグネシウム合金展伸材を簡便に製造することができる。
なお、前記の準結晶粒子相の平均粒子径とマグネシウム母相の平均結晶粒径との比Kを0.01以上0.2以下とするためには、ひずみ加工における加工温度とひずみ量とを制御すればよい。
以下の実施例においての合金組織についての結晶粒や粒子の平均径は、市販の画像ソフトウェア(PhotoShop:登録商標)を使用し、コントラストの強いところ(黒色の箇所)を粒子とみなし、250点以上の結晶粒、粒子について測定してその平均値を求めたものである。
また、引張り・圧縮強度については、応力−ひずみ曲線から求めている。具体的には、ひずみ0.2%の値の応力値を測定している。
伸びについては、破断後の試験片をつなぎ合わせ、もとの長さから求めている。平面ひずみ破壊靱性試験についてはASTM−E399に準拠している。
<1>ZK60組成のマグネシウム合金
商業用マグネシウム合金(Mg−6wt.%Zn−0.5wt.%Zr:材料名ZK60)に球状粒子を析出させた例である。
(実験No.1)
ZK60に、500℃にて2時間炉中保持し、均質化処理を行った。炉から取出した後、水焼き入れを行うことで、組織を凍結した。
その後、機械加工により、押出しビレットを作製した。次いで、ビレットを380℃に昇温させた後0.5時間程度保持し、18:1の押出し比で押出し加工を施し、押出し材を得た。
組織観察の結果(図1参照)、表1にも示したように、マグネシウム母相の平均結晶粒径は13.5μm程度で、35〜50nmの平均粒子径の第二相の球状析出粒子の組織を示すことが確認された。
第二相粒子の最大体積率は約5%に至り、その心心間隔は100〜200nmであった。
(実験No.2:比較例)
商業用マグネシウム合金(Mg−6wt.%Zn−0.5wt.%Zr:ZK60)に、500℃にて2時間炉中保持し、均質化処理を行った。炉から取出した後、水焼き入れを行うことで、組織を凍結した。その後、機械加工により押出しビレットを作製した。ビレットを380℃に昇温させた後、0.5時間程度保持し、18:1の押出し比で押出し加工を施し、押出し材を得た。押出し材をさらに360℃にて24時間均質化処理後、水焼き入れを行い、175℃、1×10秒で時効処理を施した。
組織観察の結果(図2参照)、表1にも示したように、平均結晶粒径は13.5μm程度で、約75nm程度の針状析出粒子が確認され、結晶粒径は同じであるが、析出粒子形態の異なる試料を作成することができた。
(特性の対比)
上記の各々の試料についての破断伸び、降伏強度、平面ひずみ破壊靱性値の測定結果を表1に示した。
なお、平面ひずみ破壊靱性値については、それぞれの試料から破壊靱性試験片を採取し、ストレッチゾーン破面解析より求めた。すなわち、それぞれの押出し材から、ASTE−E399に準拠した5×10×40mmの形状を有する三点曲げ破壊靱性試験片を採取し、ストレッチゾーン破面解析により、平面ひずみ破壊靱性値を求めた。
それぞれ、22.4および21.0MPam1/2と求まり、球状析出粒子を有する実験No.1の試料の方が高い平面ひずみ破壊靱性値を示した。
<2>Mg−Zn二元系マグネシウム合金
(球状析出粒子の形成)
商用純マグネシウム(純度99.95%)に、2.4原子%亜鉛を溶解鋳造し、母合金(材料名Mg−2.4Zn)を準備した。
この母合金を300℃以上にて48時間炉中保持し、均質化処理を行った。炉から取り出した後、水焼入れを行うことで、組織を凍結した。その後、機械加工により、押出しビレットを作製した。
次いでビレットを約210℃に昇温させた後0.5時間程度保持し、約20:1の押出し比で押出し加工を施し、押出し材を得た。
透過型電子顕微鏡(TEM)組織観察の結果、押出し過程の完了した部位(図3参照)では第二相球状析出粒子の存在が確認された。また、押出し途中の部位(図4参照)では針状形態の混在した析出粒子が確認された。
図3より、マグネシウム母相(図中のコントラストの濃い部分)の平均結晶粒径(d)は約1μmを示し、また、マグネシウム母相に平均粒子径0.1μm程度の球状析出物(矢印で示す)の形成が確認できる。
鋳造マグネシウム合金に押出し等のひずみ加工を導入することにより、球状析出粒子を形成することがわかる。
(実験No.3〜10)
商用純マグネシウム(純度99.95%)に、1.9、2.4、3.0または3.4原子%亜鉛を溶解鋳造し、母合金(材料名Mg−1.9Zn、Mg−2.4Zn、Mg−3.0Zn、Mg−3.4Zn)を準備した。
表1に示すように、母合金を種々の温度(300℃〜400℃)にて24〜48時間炉中保持し、均質化処理を行った。炉から取出した後、水焼き入れを行うことで、組織を凍結した。
その後、機械加工により、押出ビレットを作製した。次いで、ビレットを種々の温度(200〜230℃)に昇温させた後0.5時間程度保持し、18:1の押出し比で押出し加工を施し、押出し材を得た。
TEMを用いた全てのMg−Xat.%Zn(X=1.9,2.4,3.0,3.4)押出し材の平均結晶粒径と析出粒子径の関係も表1にまとめる。
また、それぞれの押出し材から、ASTE−E399に準拠した5×10×40mmの形状を有する三点曲げ破壊靱性試験片を採取し、ストレッチゾーン破面解析により、平面ひずみ破壊靱性値を求めた。そして、押出し材から平行部φ2.5×10mmを有する試験片を採取し、引張り試験を行った。
典型的なストレッチゾーン破面解析のSEM観察結果を実験No.5の場合について図5に、破壊靱性試験ならびに引張り試験の結果を表1に示した。
<3>ZK60組成合金の平面ひずみ破壊靱性値
(実験No.11〜12)
商業用マグネシウム合金(Mg−6wt.%Zn−0.5wt.%Zr:材料名ZK60)に、500℃にて2時間炉中保持し、均質化処理を行った。炉から取出した後、水焼き入れを行うことで、組織を凍結した。
その後、機械加工により、押出しビレットを作製した。次いで、ビレットを200℃(実験No.11)および220℃(実験No.12)に昇温させた後0.5時間程度保持し、18:1の押出し比で押出し加工を施し、押出し材を得た。
TEM組織観察の結果を図6(実験No.11)および図7(実験No.12)に示した。
220℃押出し材(実験No.12)の場合、表1に示したように、組織観察の結果、母相の平均結晶粒径は1.5μm程度で、25〜50nm程度の均一微細分散した球状な第二相析出粒子の組織を示すことが確認された。一方、200℃押出し材:実験No.11では、母相の平均結晶粒径は0.5μm程度であった。押出し材から引張試験片ならびに破壊靱性試験片を採取し、それぞれ試験を行った。
220℃押出し材:実験No.12の引張試験の結果、引張降伏強度286MPa、破断伸び27%の高強度・高延性が確認された。また、破壊靱性試験の結果より、平面ひずみ破壊靱性値は34.8MPam1/2と求まり、温間温度域でひずみ加工を導入することにより高靱性を達成することができた。
なお、図8には、このマグネシウム合金とその比較例としての一般的な商用マグネシウム合金(Cast Mg, wrought Mg)並びにアルミニウム合金(J. R. Davis, Aluminum and Aluminum Alloys, ASM Specialty Handbook, ASM International, Materials Park, OH, 1993) の靱性と比強度の関係を示した。
本発明マグネシウム合金は、商用高強度アルミニウム合金と同程度の強度−靱性特性を有することがわかる。
<4>Mg−1.8at.%Zn−0.3at.%Ca合金とその平面ひずみ破壊靱性値
(実験No.13)
商用純マグネシウム(純度99.95%)に、1.8原子%亜鉛と0.3原子%カルシウムを溶解鋳造し、母合金を準備した。次いで、母合金を500℃にて2時間炉中保存し、均質化処理を行った。炉から取出した後、水焼き入れを行うことで、組織を凍結した。その後、機械加工により、押出しビレットを作製した。このビレットを約250℃に昇温させた後0.5時間程度保持し、約18:1の押出し比で押出し加工を施し、押出し材を得た。
組織観察の結果、表1に示したように、マグネシウム母相の平均結晶粒径は1μm程度で25〜50nm程度の均一微細分散した球状な析出粒子が確認された。
押出し材から引張試験片ならびに破壊靱性試験片を採取し、それぞれ試験を行った。
表1に示したように、引張試験の結果、引張降伏強度310MPa、破断伸び16%の高強度・高延性が確認された。
また、破壊靱性試験の結果より、平面ひずみ破壊靱性値は28.1MPam1/2と求まり、マグネシウム合金鋳造材を温間温度域でひずみ加工を導入することにより高強度・高靱性を達成することができた。
<5>Mg−6at.%Zn−1at.%Ho合金
(実験No.14−15)
商用純マグネシウム(Mg、純度99.95%)に、6原子%の亜鉛(Zn)および1原子%のホロニウム(Ho)を常法に従い溶解し、鋳造してインゴットを作製した。インゴットを400℃で24時間炉中に保持し、均質化処理を行った。炉から取り出し、水焼入れを行い、組織を凍結した。その後、機械加工によりφ40×50mmの押出しビレットを作製した。
押出しビレットを230℃(503K):実験No.14または300℃(573K):実験No.15に昇温させた後、30分間保持し、その後、同温度において押出し比25:1の押出しを施し、φ8×1000mm超の押出し材を得た。
230℃(503K):実験No.14で押出しを施した押出し材について、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて組織観察を行った。図9に示したように、平均結晶粒径dが1.5μm程度のマグネシウム母相に平均粒子径が0.1μmの準結晶相(図中に白矢印で示した部分)が均一に分散した組織が形成されていることが確認された。前述の式で求められる準結晶粒子相の平均粒子径とマグネシウム母相の平均結晶粒径との比Kは、0.07であった。
押出し材から平行部φ3×15mmを有する引張試験片およびφ4×8mmの圧縮試験片を採取し、室温において引張試験および圧縮試験を行った。引張試験には万能試験機を用い、ひずみ速度10−3−1で行った。圧縮試験には万能試験機を用い、同様にひずみ速度1×10−3−1で行った。
引張試験および圧縮試験の結果は表2に示した通りである。表2には、押出し温度、マグネシウム母相の平均結晶粒径および準結晶粒子相の平均粒子径を併せて示した。
230℃(503K)で押出しを施した試料(実験No.14)については、引張降伏強度280MPa、破断伸び16%の高強度・高延性が確認された。また、圧縮降伏強度300MPaが確認され、圧縮強度/引張強度の比は1.06であり、引張強度と同等の圧縮強度を示すことが確認された。高強度で高延性を有するとともに、圧縮強度の高いマグネシウム合金であることがわかる。
300℃(573K)で押出しを施した試料(実験No.15)については、表2に示したように、マグネシウム母相の平均結晶粒径が3μm程度、準結晶粒子相の平均粒子径が0.2μmであり、230℃(503K)(実験No.14)で押出しを施した試料に比べわずかに大きい。また、表2に示したように、引張強度265MPa、破断伸び13%および圧縮強度248MPaが確認された。高強度で高延性を有するとともに、圧縮強度の高いマグネシウム合金展伸材であることがわかる。一方、230℃(503K)(実験No.14)で押出しを施した試料と比較すると、圧縮強度/引張強度の比は0.94であり、熱処理温度および押出し温度の上昇にともない、圧縮強度が若干低下することが分かる。
<6>Mg−2.7at.%Zn−0.4at.%Ho合金
(実験No.16−18)
商用純マグネシウム(Mg、純度99.95%)に、2.7原子%の亜鉛(Zn)および0.4原子%のホロニウム(Ho)を常法に従い溶解し、鋳造してインゴットを作製した。インゴットを400℃で24時間炉中に保持し、均質化処理を行った。炉から取り出し、水焼入れを行い、組織を凍結した。その後、機械加工によりφ40×50mmの押出しビレットを作製した。
押出しビレットを210℃(483K)(実験No.16)、260℃(533K)(実験No.17)または300℃(573K)(実験No.18:比較例)に昇温させた後、30分間保持し、その後、同温度において押出し比18:1、あるいは25:1での押出し加工を施し、φ8×1000mm超の押出し材を得た。
210℃(483K)(実験No.16)で押出しを施した押出し材について、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて組織観察を行った。図10(a)に示したように平均結晶粒径が1μm程度のマグネシウム母相(図中のコントラストの濃い部分)に、図10(b)に示したように平均粒子径が0.1μmの準結晶が均一に分散した組織が形成されていることが確認された。K値は0.1であった。また、図10(b)図中に示した白枠内を高分解能TEMを用いて観察した。その結果、図10(c)に示したように、マグネシウム母相と準結晶粒子相との界面は90%以上整合していることが確認された。
押出し材から上記Mg−6at.%Zn−1at.%Ho合金と同様な引張試験片および圧縮試験片を採取し、室温において引張試験および圧縮試験を行った。
引張試験および圧縮試験の結果を表2に併せて示した。
210℃(483K):実験No.16で押出しを施した試料については、引張降伏強度304MPa、破断伸び18%の高強度・高延性が確認された。また、圧縮降伏強度290MPaが確認され、圧縮強度/引張強度の比は0.95であり、引張強度と同等の圧縮強度を示すことが確認された。高強度で高延性を有するとともに、圧縮強度の高いマグネシウム合金であることがわかる。
260℃(533K):実験No.17、300℃(573K):実験No.18でそれぞれ押出しを施した試料についての組織観察結果ならびに引張試験および圧縮試験結果も表2に併せて示した。
押出し温度の上昇にともなってマグネシウム母相の平均結晶粒径および準結晶粒子相の平均粒子径が大きくなり、圧縮強度が低下する傾向にあることがわかる。300℃(573K):実験No.18で押出しを施した試料では、マグネシウム母相の平均結晶粒径が15μm程度となり、本発明のマグネシウム合金には実質的に該当しない。この試料の圧縮強度/引張強度の比が0.76と低い。熱処理温度および押出し温度が高かったためと推定される。
次に、平面ひずみ破壊靱性値を求めた。
実験No.16の押出し材から5×10×40mmの三点曲げ破壊靱性試験片を採取し、万能試験機を用い、ASTM−E399に規定されている条件で破壊靱性試験を行った。図11は、破壊靱性試験後の破面を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した像である。そして、破壊靭性後の破面を用いたストレッチゾーン解析により平面ひずみ破壊靱性値を求めた。平面ひずみ破壊靱性値は32.1MPa・m1/2であり、高靱性が確認された。
<7>Mg−2.6at.%Zn−0.4at.%Y合金
(実験No.19)
商用純マグネシウム(Mg、純度99.95%)に、2.6原子%の亜鉛(Zn)および0.4原子%のイットリウム(Y)を常法に従い溶解し、鋳造してインゴットを作製した。インゴットを400℃で24時間炉中に保持し、均質化処理を行った。炉から取り出し、水焼入れを行い、組織を凍結した。その後、機械加工によりφ40×50mmの押出しビレットを作製した。
押出しビレットを210℃(483K)に昇温させた後、30分間保持し、その後、同温度において押出し比18:1の押出し加工を施し、φ8×1000mm超の押出し材を得た。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて組織観察を行った。平均結晶粒径が1μm程度のマグネシウム母相に平均粒子径が0.1μmの準結晶が均一に分散した組織が形成されていることが確認された。K値は0.1であった。
押出し材から上記Mg−6at.%Zn−1at.%Ho合金と同様な引張試験片および圧縮試験片を採取し、室温において引張試験および圧縮試験を行った。試験条件も上記Mg−6at.%Zn−1at.%Ho合金展伸材についての試験条件と同じにした。
引張試験および圧縮試験の結果を表2に併せて示した。
引張降伏強度303MPa、破断伸び20%の高強度・高延性が確認された。また、圧縮降伏強度290MPaが確認され、引張強度と同等の圧縮強度を示すことが確認された。高強度で高延性を有するとともに、圧縮強度の高いマグネシウム合金展伸材であることがわかる。
また、破壊靭性値を求めた。押出し材から三点曲げ試験片を採取し、破壊靭性試験を行った。平面ひずみ破壊靭性値は、32.5MPa・m1/2と求まり、高靭性が確認された。
<8>Mg−2.6at%Zn−0.4at%(Dy,Gd,Tb,Er)合金
(実験No.20〜23)
上記<7>Mg−Zn−Yの合金と同様にして、押出し比を変更、もしくは同じとしてMg−Zn−Dy(実験No.20)、Mg−Zn−Gd(実験No.21)、Mg−Zn−Tb(実験No.22)、Mg−Zn−Er(実験No.23)の各々の押出し材を得た。この各々についての組織、観察の結果と、破断伸び、降伏強度、平面ひずみ破壊靭性値の測定結果を表2に示した。
高強度、高延性、そして高靭性な特性を有するものであることが確認された。

Claims (4)

  1. 合金組成が次式;
    Mg100−(y+x)ZnRE
    (REはGd、Tb、Dy、Ho、Erのうちの1種以上を示し、y、xは原子%を示し、0.2≦x≦1.5、5x≦y≦7xを示す。)
    で表わされ、マグネシウム母相結晶粒内のみに、球状で、平均粒径が0.2μm以下である準結晶粒子相が析出しているマグネシウム合金であって、当該マグネシウム母相の平均結晶粒径は5μm以下であり、準結晶粒子相のアスペクト比が5:1以下であることを特徴とするマグネシウム合金。
  2. 次式で表わされる準結晶粒子相の平均粒径とマグネシウム母相の平均結晶粒径との比Kが0.01以上0.2以下であることを特徴とする請求項5に記載のマグネシウム合金。
    =準結晶粒子相の平均粒径/マグネシウム母相の平均結晶粒径
  3. 請求項1または2に記載のマグネシウム合金の製造方法であって、溶製後に均質化処理を施した後、温間域にてひずみ加工を施すことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載のマグネシウム合金の製造方法であって、溶製後に460℃以下、4時間以上の条件で均質化処理を施し、温間域で加工比8:1以上のひずみ加工を施すことを特徴とするマグネシウム合金の製造方法。
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