JP2014037396A - カルボニル化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】副反応を抑制しつつ、脱水素反応を円滑に進めてカルボニル化合物を製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明は、第1級アルコール又は第2級アルコールと、Ru原子が担持され且つRh原子がドープされたSrTiOと、水とを含む反応系に、可視光線を照射して、アルコールをアルデヒド又はケトンに変換する工程を備える、カルボニル化合物の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、第1級アルコール又は第2級アルコールから、アルデヒド又はケトンを合成する、カルボニル化合物の製造方法に関する。
アルデヒド、ケトン等のカルボニル化合物は、香料、医薬品、農薬等の中間体を得るために、工業的に有用であることが知られている。カルボニル化合物を製造する方法としては、アルコールを基質としてこれを酸化反応させる工程を備える方法が一般的である。例えば、白金、ルテニウム、ロジウム等の触媒の存在下に、アルコールからカルボニル化合物に変換する接触脱水素反応を利用した製造方法が知られている。この反応では、水素分子が生成する。
接触脱水素反応を用いる場合には、酸化剤を必要としない利点があるが、基質の構造によっては、副反応が併発する場合がある。具体的な副反応としては、ヒドロキシル基以外の他の官能基に対する酸化反応、生成した水素分子による他の官能基に対する還元反応、生成したカルボニル化合物によるアルドール反応等が挙げられる。
特許文献1には、飽和第2級アルコールを、下記一般式(I)で表わされるハイドロタルサイトからなる担体と、このハイドロタルサイト担体に担持されたロジウムとを含む固体触媒の存在下、酸化剤を用いない条件で脱水素させて、飽和カルボニル化合物を製造する方法が開示されている。
[Mg8−ZAl(OH)16Z+[Xn− z/n]・mHO (I)
(式中、Zは0<Z≦4の実数であり、Xn−はアニオンとその電荷を表し、nは1≦n≦4の自然数であり、mは0≦m≦12の実数である。)
また、非特許文献1には、Pt/TiOの存在下、水中にて芳香族アルコールに可視光を照射して、アルデヒドを合成する方法が開示されている。
特開2008−246400
Chem. Cat. Chem.3(2011) 127
本発明の目的は、副反応を抑制しつつ、脱水素反応を円滑に進めて、カルボニル化合物を効率よく製造する方法を提供することである。
本発明は、以下に示される。
1.第1級アルコール又は第2級アルコール(基質)と、Ru原子が担持され且つRh原子がドープされたSrTiO(触媒)と、水とを含む反応系に、可視光線を照射して、該アルコールをアルデヒド又はケトンに変換する工程(反応工程)を備える、カルボニル化合物の製造方法。
2.上記反応系が、更に、双極子モーメントが2.0D以下の非極性溶媒を含む上記1に記載のカルボニル化合物の製造方法。
3.上記反応系のpHが1〜11の範囲にある上記1又は2に記載のカルボニル化合物の製造方法。
本発明によれば、副反応を抑制しつつ、脱水素反応を円滑に進めて、カルボニル化合物を効率よく製造することができる。反応を、50℃以下の低い温度で進めることができるので、プロセスの省エネルギー化を図ることができる。更に、使用した触媒は、反応工程の後、簡便な方法で分離除去できるので、生成したカルボニル化合物の精製を効率よく進めることができる。
本発明は、第1級アルコール又は第2級アルコールと、Ru原子が担持され且つRh原子がドープされたSrTiOと、水とを含む反応系に、可視光線を照射して、該アルコールをアルデヒド又はケトンに変換する工程(以下、「反応工程」という。)を備えるカルボニル化合物の製造方法である(下記スキーム参照)。
Figure 2014037396
本発明において、反応工程の後、更に、カルボニル化合物を回収する工程、カルボニル化合物を精製する工程等を備えることができる。
上記反応工程において、1級アルコール又は2級アルコール(以下、「アルコール」と表記する)は、本発明に係る基質であり、1価アルコール及び多価アルコールのいずれでもよい。そして、飽和アルコール及び不飽和アルコールのいずれでもよく、脂肪族アルコール、脂環式アルコール及び芳香族アルコールのいずれでもよい。即ち、ビニル基、アルキニル基、フェニル基、ナフチル基、アリル基、シンナミル基、ゲラニル基、アルキル基、シクロアルキル基等の炭化水素基を有するアルコールを用いることができる。また、アルコールは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;アルコキシ基;エーテル結合;チオエーテル結合;エステル結合;カルボキシル基;カルボニル基;アルデヒド基;アミド結合;ニトロ基;シリル基;ニトロ基;アミノ基;ジアルキルアミノ基等を有する化合物であってもよい。更に、水又は有機溶剤への溶解性の可否も問わない。
本発明において好ましく用いられるアルコールは、以下に例示される。
脂肪族アルコールとしては、1−デカノール、trans−シンナミルアルコール、ゲラニオール、ネロール、クロチルアルコール、2−デカノール等が挙げられる。
脂環式アルコールとしては、シクロオクタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。
芳香族アルコールとしては、ベンジルアルコール、2−メトキシベンジルアルコール、3−メトキシベンジルアルコール、4−メトキシベンジルアルコール、2,5−ジメトキシベンジルアルコール、4−トリイソプロピルシロキシベンジルアルコール、4−アセトキシベンジルアルコール、2−ブロモベンジルアルコール、3−ブロモベンジルアルコール、4−ブロモベンジルアルコール、4−メチルチオベンジルアルコール、4−アセチルベンジルアルコール、4−トリフルオロメチルベンジルアルコール、4−ニトロベンジルアルコール、4−ビニルベンジルアルコール、4−エチニルベンジルアルコール、α−メチル−4−メトキシベンジルアルコール、β−ナフチルメチルカルビノール等が挙げられる。
上記反応工程において、Ru原子が担持され且つRh原子がドープされたSrTiO(以下、「Ru/SrTiO:Rh」と表記する)は、本発明に係る触媒であり、カルボニル化合物への高い変換効率を与える。このRu/SrTiO:Rhにおいて、Rh原子のドープ量は、SrTiOに対して、好ましくは0.5〜1.5モル%、より好ましくは1.0〜1.25モル%である。また、Ruの担持量は、Ru/SrTiO:Rhを100質量%とした場合に、好ましくは0.1〜1.5質量%、より好ましくは0.7〜1.0質量%である。
上記触媒の使用量は、触媒反応としてより実用的であることから、上記アルコール1モルに対して、好ましくは10〜35g、より好ましくは10〜30gである。
本発明に係る反応工程においては、水の存在が不可欠である。この「水」は、単に水であってよいし、基質(アルコール)ではない媒質を溶解させてなる水溶液であってもよい。媒質としては、水に溶解して酸性水溶液を与える化合物、及び、水に溶解してアルカリ性水溶液を与える化合物、のいずれでもよい。尚、本発明においては、一般的な有機合成において、有機溶媒として用いられる化合物であって、水に溶解しない有機化合物を併用してもよい。以下、水又は水を含む混合液体を、「反応媒体」として説明する。
上記反応媒体のpH(25℃)は、反応性の観点から、好ましくは1〜11、より好ましくは3〜5である。
水に溶解して酸性水溶液を与える化合物としては、リン酸、硫酸、塩酸等が挙げられる。
水に溶解してアルカリ性水溶液を与える化合物としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
また、水に溶解しない有機化合物は、特に限定されず、極性化合物及び非極性化合物のいずれを用いてもよいが、反応性の観点から、非極性化合物(以下、「非極性溶媒」という)が好ましい。
上記非極性溶媒としては、双極子モーメントが2.0D以下の化合物が好ましく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、ジクロロメチレン、クロロホルム、クロロベンゼン、トリフルオロトルエン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン、イソオクタン等が挙げられる。これらのうち、双極子モーメントが1.0D以下の化合物が好ましく、例えば、トルエン、ヘキサン等が特に好ましい。
上記反応媒体が、水に溶解しない有機化合物を含有する場合、その割合の上限は、反応性の観点から、反応媒体の全体に対して、好ましくは70質量%である。
上記反応媒体の使用量は、特に限定されないが、反応系におけるアルコールの使用量の割合が、反応媒体の全体に対して、0.5〜20質量%の範囲となるように選択することが好ましい。
上記反応工程においては、アルコール、触媒及び水を含む反応系に、波長が420nm以上の可視光線が照射される。可視光線の光源は、特に限定されないが、キセノンランプ、クリプトンランプ等を用いることができる。使用する光源の種類によっては、必要に応じて、紫外線等の、短波長の光をカットするフィルターを用いてもよい。
可視光線の照度は、特に限定されないが、反応性の観点から、好ましくは100,000〜300,000ルクス、より好ましくは150,000〜300,000ルクスである。
上記反応工程における反応系の温度は、アルコールの種類により、適宜、選択されるが、好ましくは5℃〜50℃、より好ましくは5℃〜30℃である。反応を、加熱を伴わない温度(例えば、20℃〜27℃)で進めることができるという点で、プロセスの省エネルギー化を図ることができる。
上記反応系の雰囲気は、通常、不活性ガス雰囲気であり、窒素ガス、アルゴンガス等を用いることが好ましい。尚、反応系に酸素ガスを含むと、カルボニル化合物の収率が低下する場合がある。
尚、上記反応系は、少なくとも基質、触媒及び反応媒体を含むが、基質の種類によっては、基質が反応媒体の一部又は全部に溶解する場合、基質が反応媒体に全く溶解せず、基質、触媒及び反応媒体が独立して含まれる場合がある。いずれの場合も、反応系を撹拌しながら可視光線を照射してよいし、反応系を静置した状態で可視光線を照射してもよい。
即ち、本発明に係る反応工程では、反応系の形態に関わらず、反応系に可視光線を照射することにより、目的のアルデヒド又はケトンを得ることができる。また、一部の基質を除いてカルボニル基がカルボキシル基に変性することもない。
上記反応工程により得られた反応液には、通常、生成したカルボニル化合物、未反応のアルコール、触媒及び反応媒体が含まれる。カルボニル化合物を単離する場合には、上記反応液を、従来、公知の、濾過、蒸留、クロマト分離等を含む、回収工程又は精製工程に供すればよい。また、反応液に含まれる触媒は、再利用が可能であるので、カルボニル化合物を連続的に製造する場合には、同じ反応系を利用することができる。
本発明の製造方法によれば、カルボニル化合物の収率は、好ましい態様において、好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上、更に好ましくは80%以上とすることができる。尚、上記「収率」とは、基質として用いたアルコールのモル量に基づき算出される値である。
以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。本発明は、これらの実施例に何ら制約されない。
尚、各実験例において触媒として用いた化合物を下記に示す。
(1)触媒A(Ru/SrTiO:Rh)
Rhを1.0モル%ドープさせたSrTiOに、Ruを0.7質量%担持させたもの
(2)触媒B(Pt/SrTiO:Rh)
Rhを0.2モル%ドープさせたSrTiOに、Ptを0.7質量%担持させたもの
(3)触媒C(Ru,Pt/NaNbO:Ir)
Irを0.5モル%ドープさせたNaNbOに、Ruを0.7質量%及びPtを1.0質量%担持させたもの
(4)触媒D(Ru/CuGaS
CuGaSに、Ruを1.7質量%担持させたもの
(5)触媒E(Ru/AgGaS
AgGaSに、Ruを1.0質量%担持させたもの
(6)触媒F(Pt/SrTiO:Ir)
Irを0.2モル%ドープさせたSrTiOに、Ptを0.3質量%担持させたもの
(7)触媒G(Pt/NaNbO:Ir)
Irを0.5モル%ドープさせたNaNbOに、Ptを0.3質量%担持させたもの
(8)触媒H(Ru/CuGaS
CuGaSに、Ruを1.0質量%担持させたもの
(9)触媒I(Ru/C)
Cに、Ruを5.0質量%担持させたもの
実施例1
窒素ガスを封入したバルーンと、ホウ硅酸ガラス製の窓(厚さ2mm)とを装着したガラス製フラスコに、フッ素樹脂製の磁気撹拌子、5.3mgのRu/SrTiO:Rh(触媒A)、69mg(0.5mmol)の4−メトキシベンジルアルコール、5mLのリン酸水溶液(pH3.4)、及び、10mLのトルエン(双極子モーメント:0.36D)を、順次、収容した(25℃)。これらを撹拌して、4−メトキシベンジルアルコールがトルエンに溶解し、触媒が、トルエン層と水層との界面に分散しているのを確認した後、フラスコを密閉し、フラスコ全体をアルミニウム箔で覆った。そして、フラスコ内の減圧と窒素ガス導入とを5回繰り返し、フラスコ内を窒素ガス雰囲気とした。
次に、上記フラスコを、25℃の水浴中に配置し、フラスコ内の原料を撹拌しながら、キセノンランプ(出力300W)及びカットフィルターを用いて、420nmを超える波長の光を、ガラス窓を介して照射した(照度1.68×10ルクス)。尚、反応の追跡をガスクロマトグラフ・質量分析装置又はガスクロマトグラフ装置により行った。
24時間反応させた後、ミリポア社製メンブランフィルター(孔径0.45μm)により、濾別し、濾液の有機相(トルエン溶液)を回収するとともに、フィルター上の残渣及び濾液の水相を酢酸エチルで洗浄した。次いで、洗浄液(酢酸エチル溶液)と、上記濾液の有機相(トルエン溶液)とを組み合わせて、濃縮、乾燥し、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。内部標準として1,1,2,2−テトラクロロエタンを、測定溶媒として重クロロホルムを用いてH NMR測定を行い、収率92%を得た。
Figure 2014037396
比較例1
Ru/SrTiO:Rh(触媒A)に代えて、Pt/SrTiO:Rh(触媒B)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は5.8%であった。
比較例2
Ru/SrTiO:Rh(触媒A)に代えて、Ru,Pt/NaNbO:Ir(触媒C)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は3.4%であった。
比較例3
Ru/SrTiO:Rh(触媒A)に代えて、Ru/CuGaS(触媒D)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は2.8%であった。
比較例4
Ru/SrTiO:Rh(触媒A)に代えて、Ru/AgGaS(触媒E)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は1.4%であった。
比較例5
Ru/SrTiO:Rh(触媒A)に代えて、Pt/SrTiO:Ir(触媒F)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は6.9%であった。
比較例6
Ru/SrTiO:Rh(触媒A)に代えて、Pt/NaNbO:Ir(触媒G)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は1.8%であった。
比較例7
Ru/SrTiO:Rh(触媒A)に代えて、Ru/CuGaS(触媒H)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は1.4%であった。
比較例8
Ru/SrTiO:Rh(触媒A)に代えて、Ru/C(触媒I)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は4.9%であった。
Figure 2014037396
以下の実験(実施例2〜4及び比較例9〜10)では、溶媒を変えて、4−メトキシベンジルアルコールから4−メトキシベンズアルデヒドを製造した。
実施例2
トルエンに代えて、ヘキサン(双極子モーメント:0.0D)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は68%であった。
実施例3
トルエンに代えて、ジクロロメタン(双極子モーメント:1.60D)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は26%であった。
実施例4
トルエンを不使用とした以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は77%であった。
比較例9
リン酸水溶液(pH3.4)を不使用としたこと、即ち、トルエン10mLのみを用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は2%であった。
比較例10
リン酸水溶液(pH3.4)及びトルエンを不使用とし、ジクロロメタン(双極子モーメント:1.60D)10mLのみを用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は1%未満であった。
Figure 2014037396
以下の実験では、水のpH(25℃)を変化させて、4−メトキシベンジルアルコールから4−メトキシベンズアルデヒドを製造した。
Figure 2014037396
実施例5
リン酸水溶液(pH3.4)に代えて、リン酸水溶液(25℃におけるpH1.4)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は31%であった。
実施例6
リン酸水溶液(pH3.4)に代えて、リン酸水溶液(25℃におけるpH5.3)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は57%であった。
実施例7
リン酸水溶液(pH3.4)に代えて、水(25℃におけるpH7.0)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は59%であった。
実施例8
リン酸水溶液(pH3.4)に代えて、炭酸カリウム水溶液(25℃におけるpH8.2)を用いた以外は、実施例1と同じ操作を行い、4−メトキシベンズアルデヒドを得た。収率は56%であった。
Figure 2014037396
以下の実験(実施例9〜30)では、基質及び反応条件を変えて、カルボニル化合物を製造した。その結果を表4及び表5に示す。
Figure 2014037396
Figure 2014037396
Figure 2014037396
本発明の製造方法により製造されたカルボニル化合物は、香料、医薬品、農薬等の製造原料等として好適である。

Claims (3)

  1. 第1級アルコール又は第2級アルコールと、Ru原子が担持され且つRh原子がドープされたSrTiOと、水とを含む反応系に、可視光線を照射して、該アルコールをアルデヒド又はケトンに変換する工程を備える、カルボニル化合物の製造方法。
  2. 上記反応系が、更に、双極子モーメントが2.0D以下の非極性溶媒を含む請求項1に記載のカルボニル化合物の製造方法。
  3. 上記反応系のpHが1〜11の範囲にある請求項1又は2に記載のカルボニル化合物の製造方法。
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