JP2014036577A - 移動栽培装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】果菜等を栽培する複数の栽培ベンチを循環させる閉ループ状の移動栽培装置において、各栽培ベンチの搬送用の構造を簡素化する。
【解決手段】移動栽培装置1は、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤ40A,40Bと、一方の搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側から他方の搬送コンベヤ40B(40A)の搬送上流側に各栽培ベンチ10を案内する一対の案内装置20A,20Bと、各搬送コンベヤ40A(40B)上の栽培ベンチ10を搬送下流側の案内装置20A(20B)に向けて移動させる一対の引き込み装置21A,21Bとを備える。各引き込み装置21A(21B)の駆動によって各案内装置20A(20B)上にある複数の前記栽培ベンチ10を玉突き状に搬送するように構成する。各引き込み装置21A(21B)を案内装置20A(20B)の搬送上流側の下部に配置する。
【選択図】図1

Description

本願発明は、野菜や花卉といった果菜等を密植状態で栽培できる移動栽培装置に関する。
従来、複数の横長な栽培ベンチを用いて果菜等を栽培する技術は知られている。例えば特許文献1や特許文献2には、各栽培ベンチをその長手方向に平行な行方向(横方向)か、又は前記長手方向に直交する列方向(縦方向)かのいずれか一方にのみ移動させる構成の移動栽培装置が開示されている。
また、特許文献3には、各栽培ベンチを行方向及び列方向の両方に移動可能にする構成の移動栽培装置が開示されている。この場合、行方向に延びるフレームや列方向に延びるフレームにコロ群を設けている。行方向のフレームごとに、行方向に延びる1本のスプライン動力軸及び個別のベルト伝動系を介して、行方向に並ぶコロ群に動力伝達する一方、列方向のフレームごとに、列方向に延びる1本のスプライン動力軸及び個別のベルト伝動系を介して、列方向に並ぶコロ群に動力伝達することによって、各栽培ベンチを行方向及び列方向の両方に移動可能にしている。
特開平9−56259号公報 特開2001−78577号公報 特開平11−289871号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2の移動栽培装置では、各栽培ベンチを行方向か列方向かのいずれか一方に移動させることしかできない。このため、他方に栽培ベンチを移動させたい場合は、作業者が手ずから栽培ベンチを運ばなければならず、作業者の負担が大きいという問題があった。
また、特許文献3の移動栽培装置では、各栽培ベンチを行方向及び列方向の両方に移動可能にする駆動機構として、行方向のフレームの本数分のスプライン動力軸及び個別のベルト伝動系と、列方向のフレームの本数分のスプライン動力軸及び個別のベルト伝動系とを設けなければならない。このため、機構の構造が大掛かりになって複雑化ばかりか、部品点数等の関係でもコストが嵩むと解され、コスト抑制の観点から見て改善の余地があった。
本願発明は、上記のような現状を検討して改善を図った移動栽培装置を提供することを技術的課題として成されたものである。
請求項1の発明は、果菜等を栽培する複数の栽培ベンチを循環させる閉ループ状の移動栽培装置であって、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤと、前記一方の搬送コンベヤの搬送下流側から前記他方の搬送コンベヤの搬送上流側に前記各栽培ベンチを案内する一対の案内装置と、前記各搬送コンベヤ上の前記栽培ベンチを搬送下流側の前記案内装置に向けて移動させる一対の引き込み装置とを備え、前記各引き込み装置の駆動によって前記各案内装置上にある複数の前記栽培ベンチを玉突き状に搬送するように構成し、前記各引き込み装置をこれに対応する前記案内装置の搬送上流側の下部に配置しているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の移動栽培装置において、前記各引き込み装置は、これに対応する前記搬送コンベヤ上の前記栽培ベンチに下方から係脱可能な係合爪体と、前記係合爪体を前記栽培ベンチに係脱させる係脱用アクチュエータと、前記係合爪体を前記搬送下流側の案内装置に沿って往復動させる往復用アクチュエータとを備え、前記係脱用アクチュエータの駆動によって前記係合爪体を前記栽培ベンチに下方から係合させたのち、前記往復用アクチュエータの駆動によって前記係合爪体を前記搬送下流側の案内装置に向けて移動させるように構成しているというものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の移動栽培装置において、前記各栽培ベンチは、前記各案内装置上での搬送方向前後のうちいずれか一方の栽培ベンチに当接する当接フレームを備え、前記当接フレームと前記一方の前記栽培ベンチとの当接によって、前記各案内装置上にある複数の前記栽培ベンチが玉突き状に搬送可能に構成しているというものである。
請求項4の発明は、請求項3に記載の移動栽培装置において、前記各当接フレームは、前記各案内装置の長手方向に並ぶ前記栽培ベンチ群の配置間隔を設定しているというものである。
本願発明によると、果菜等を栽培する複数の栽培ベンチを循環させる閉ループ状の移動栽培装置であって、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤと、前記一方の搬送コンベヤの搬送下流側から前記他方の搬送コンベヤの搬送上流側に前記各栽培ベンチを案内する一対の案内装置と、前記各搬送コンベヤ上の前記栽培ベンチを搬送下流側の前記案内装置に向けて移動させる一対の引き込み装置とを備え、前記各引き込み装置の駆動によって前記各案内装置上にある複数の前記栽培ベンチを玉突き状に搬送するように構成し、前記各引き込み装置をこれに対応する前記案内装置の搬送上流側の下部に配置しているから、複数の栽培ベンチを循環させる閉ループ構造の移動栽培装置でありながら、特許文献3のような複雑な駆動機構を採用する必要がない。すなわち、行方向のフレームごと及び列方向のフレームごとに、スプライン動力軸及び個別のベルト伝動系を設ける必要がない。従って、大幅なコスト抑制が可能になる。また、玉突き搬送のための前記各引き込み装置を移動栽培装置の内部に収容することになるから、前記移動栽培装置から前記各引き込み装置をはみ出させることがない。従って、前記移動栽培装置をコンパクトに構成できる。
請求項2の発明によると、前記各引き込み装置は、これに対応する前記搬送コンベヤ上の前記栽培ベンチに下方から係脱可能な係合爪体と、前記係合爪体を前記栽培ベンチに係脱させる係脱用アクチュエータと、前記係合爪体を前記搬送下流側の案内装置に沿って往復動させる往復用アクチュエータとを備え、前記係脱用アクチュエータの駆動によって前記係合爪体を前記栽培ベンチに下方から係合させたのち、前記往復用アクチュエータの駆動によって前記係合爪体を前記搬送下流側の案内装置に向けて移動させるように構成しているから、前記各搬送コンベヤ上の前記栽培ベンチを前記搬送下流側の案内装置に移動させる際は、前記引き込み装置によって、前記栽培ベンチの重心と同程度かそれよりも低い位置に、前記搬送下流側の案内装置に向かう引き込み力が作用することになる。従って、前記栽培ベンチに対する引き込み力起因の回転モーメントの発生を防止又は抑制でき、前記栽培ベンチの転倒のおそれを確実に抑制できる。
請求項3の発明によると、前記各栽培ベンチは、前記各案内装置上での搬送方向前後のうちいずれか一方の栽培ベンチに当接する当接フレームを備え、前記当接フレームと前記一方の前記栽培ベンチとの当接によって、前記各案内装置上にある複数の前記栽培ベンチを玉突き状に搬送可能に構成しているから、前記各栽培ベンチの循環搬送に際して、隣り合う前記栽培ベンチ同士で果菜等の花梗や果実を挟むおそれがない。従って、前記各栽培ベンチで栽培される果菜等の花梗や果実を傷付けず安全に、前記各栽培ベンチを循環搬送できる。
請求項4の発明によると、前記各当接フレームは、前記各案内装置の長手方向に並ぶ前記栽培ベンチ群の配置間隔を設定しているから、栽培する果菜等に応じた前記栽培ベンチ群の配置間隔を前記各当接フレームにて調整することが可能になる。従って、前記移動栽培装置の適用範囲が広がり、前記移動栽培装置の汎用性を向上できる。
第1実施形態における移動栽培装置の概略平面図である。 搬送コンベヤの平面図である。 引き込み装置の平面図である。 引き込み装置の斜視図である。 係合爪体及び係脱用アクチュエータの一部切り欠き斜視図である。 栽培ベンチの斜視図である。 引き込み装置による係合前の状態を示す側面図である。 引き込み装置の係合状態を示す側面図である。 引き込み装置の引き込み終了状態を示す側面図である。 引き込み装置の係合解除状態を示す側面図である。 空気圧回路及びコントローラの機能ブロック図である。 第2実施形態における栽培ベンチを示す側面図である。 当接フレームの詳細構造を説明する図であり、(a)は平面図、(b)はロック部材を説明する拡大平面断面図である。 空気圧回路及びコントローラの機能ブロック図である。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1及び図2を参照しながら、移動栽培装置1の概略構造について説明する。以下の説明において必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば「左右」「上下」等)を用いる場合は、図1において紙面に直交する方向を平面視とし、紙面上下方向を前後方向又は縦方向(列方向と言ってもよい)とし、紙面左右方向を左右方向又は横方向(行方向と言ってもよい)とする。これらの用語は説明の便宜のために用いたものであり、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
なお、実施形態では、縦方向及び横方向がいずれも水平面(地面)に対して平行(重力方向に対して垂直)であるが、本願発明はこれに限定されるものではなく、イチゴやホウレンソウといった果菜等の栽培に支障を来さない程度で、縦方向及び横方向が水平面に対して多少傾斜していても構わない。
図1及び図2に示すように、実施形態の移動栽培装置1は、イチゴやホウレンソウといった果菜等を栽培する複数の栽培ベンチ10を循環搬送する閉ループ状のものである。この場合の移動栽培装置1は、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤ40A,40Bと、一方の搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側から他方の搬送コンベヤ40B(40A)の搬送上流側に各栽培ベンチ10を案内する一対の案内装置20A(20B)と、搬送コンベヤ40A,40B上の栽培ベンチ10を搬送下流側の案内装置20A,20Bに向けて移動させる一対の引き込み装置21A,21Bとを備えている。一対の搬送コンベヤ40A,40Bと一対の案内装置20A,20Bとが、複数の栽培ベンチ10を循環搬送するために閉ループ状に構成されている。
一対の搬送コンベヤ40A,40Bは、前後方向(縦方向)に間隔を開けた状態で平行状に並べられている。それぞれ栽培ベンチ10を互いに逆向きの搬送方向(横方向)に搬送するように構成されている。一対の案内装置20A,20Bは、左右方向(横方向)に間隔を開けた状態で平行状に並べられていて、それぞれ栽培ベンチ10を互いに逆向きの方向(縦方向)に案内するように構成されている。
手前側搬送コンベヤ40Aの左半部は第1案内装置20Aの手前側に位置し、手前側搬送コンベヤ40Aの右半部は第2案内装置20Bの手前側に位置している。奥側搬送コンベヤ40Bの左半部は第1案内装置20Aの奥側に位置し、奥側搬送コンベヤ40Bの右半部は第2案内装置20Bの奥側に位置している。各搬送コンベヤ40A,40Bはいずれも、各案内装置20A,20Bとの間で栽培ベンチ10を受け渡し可能に構成されている。各栽培ベンチ10は、手前側搬送コンベヤ40A→第1案内装置20A→奥側搬送コンベヤ40B→第2案内装置20B→手前側搬送コンベヤ40Aの順に、図1の平面視時計回りに循環搬送される。なお、循環搬送方向は図1の平面視反時計回りにしてもよいことは言うまでもない。
図6を参照しながら、栽培ベンチ10の詳細構造について説明する。栽培ベンチ10は、上向き開口横長箱状の容器であるプランタ2と、プランタ2が収容される横長箱枠状のフレーム枠11とを備えている。プランタ2は栽培用の土を収容するものであり、その底面には余分な水及び薬液を外部に排出する排出穴(図示省略)が形成されている。プランタ2上面の前後縁部には、フレーム枠11の上面側を構成する左右横長のアッパーフレーム12に係合する係止片部2aが形成されている。係止片部2aをアッパーフレーム12に引っ掛かり係合させることによって、プランタ2が栽培ベンチ10に支持されている。
フレーム枠11の下面側を構成する左右横長のロワーフレーム18には、栽培ベンチ10を各案内装置20A,20B上で摺動させる摺動体としての車輪13が二個一組の計四組取り付けられている。計四組の車輪13は、各案内装置20A(20B)の案内レール35(詳細は後述する)の配置幅に合わせた間隔で、栽培ベンチ10の横方向に並べて配置されている。なお、摺動体は各案内装置20A(20B)側に設けてもよい。また、摺動体は車輪13に限らず、コロ、スライダー又はローラといった別の構造でもよい。ロワーフレーム18の上面側には、プランタ2下面の排出穴から排出される余分な水及び薬液を回収する受け樋14が取り付けられている。各栽培ベンチ10の受け樋14に集められた水及び薬液は、案内装置20A,20Bの長手方向(縦方向)に沿って延びる回収樋30A,30B(図1参照)にてまとめられて回収される。
各栽培ベンチ10における一方のアッパーフレーム12の長手方向両端部には、一対の線材固定アーム15が着脱可能に取り付けられている。第1実施形態では、両方の線材固定アーム15が手前側搬送コンベヤ40Aに向けて突き出るように、栽培ベンチ10が移動栽培装置1上に載置される。前記一方のアッパーフレーム12において両線材固定アーム15の間には、両線材固定アーム15と同じ向きに突出する複数の支持アーム16が設けられている。詳細は図示していないが、両線材固定アーム15に形成された固定穴に線材を結び付け、当該線材の中途部を各支持アーム16上面に形成された案内溝に上方から引っ掛け、これらの上に例えばネットを被せ付ける。当該ネットの部分は、両線材固定アーム15、複数の支持アーム16及び線材にて下方から支持され、栽培中の果菜等においてプランタ2の外まで伸長した部分を保護する。
なお、フレーム枠11の下部中央側には、栽培ベンチ10にて栽培される果菜等の各種情報を記憶するICタグ(図示省略)が設けられている。ICタグの使用によって、果菜等のトレーサビリティを向上できる。
各栽培ベンチ10において、線材固定アーム15及び支持アーム16と同じ方にあるロワーフレーム18の長手中途部には、平面視コ字状に形成された当接フレーム19が設けられている。当接フレーム19の左右両縦パイプ部19bがロワーフレーム18に溶接固定されている。当接フレーム19の横パイプ部19aが、各案内装置20A,20B上で搬送方向前後のいずれか一方にある栽培ベンチ10のロワーフレーム18に当接可能になっている。当接フレーム19の横パイプ部19aを隣の栽培ベンチ10に当接させた状態では、隣り合う栽培ベンチ10の間に各案内装置20A,20Bの長手方向(縦方向)に沿って適宜間隔(実施形態では500mm程度)が開くことになる。
なお、当接フレーム19を着脱可能(付け替え可能)に構成したり長さ調節可能に構成したりすれば、隣り合う栽培ベンチ10間の配置間隔を変更して、栽培ベンチ10を増設したり削減したりでき、果菜等の種類や品種によって栽培ベンチ10の増減を図れて便利である。当接フレーム19は図示の構造に限らない。隣の栽培ベンチ10に当接した状態で、隣り合う栽培ベンチ10の間に各案内装置20A,20Bの長手方向(縦方向)に沿って適宜間隔を開け得るように、各栽培ベンチ10から突出した構造であればよい。
次に、図1〜図5を参照しながら、搬送コンベヤ40A,40B及び案内装置20A,20Bの詳細構造について説明する。前述の通り、一対の搬送コンベヤ40A,40Bと一対の案内装置20A,20Bとは、複数の栽培ベンチ10を循環搬送するために閉ループ状に構成されている。
両搬送コンベヤ40A,40Bの基本的な構造は同じである。各搬送コンベヤ40A(40B)は、複数本の脚にて支持される左右横長の二本のコンベヤフレーム47を備えている。両コンベヤフレーム47の左右両端部の間に、駆動スプロケット42の対と従動スプロケット43の対とが回転可能に軸支されている。両コンベヤフレーム47の間には、駆動及び従動スプロケット42,43を介して2本の略平行なコンベヤチェン41が配置されている。コンベヤチェン41は、駆動及び従動スプロケット42,43に掛け回されている。チェン及びスプロケット伝動系を介して、駆動スプロケット42の駆動軸に搬送モータ45A(45B)を動力伝達可能に連結させ、当該搬送モータ45A(45B)によって2本の略平行なコンベヤチェン41を同期させて同一方向に回動させるように構成されている。
両コンベヤチェン41には、各案内装置20A(20B)から受け渡された栽培ベンチ10の車輪13を載せる載置板46が適宜間隔を開けて取り付けられている。栽培ベンチ10の各車輪13が対応する載置板46に載った状態で、搬送モータ45にて一対のコンベヤチェン41を回転駆動させることによって、各搬送コンベヤ40A(40B)が栽培ベンチ10を横方向に搬送する。
第1実施形態では、手前側搬送コンベヤ40Aの手前側スペース(特に第2案内装置20B寄りの手前側スペース)が、作業者の作業スペースとして設定される。作業者は、作業スペースにおいて種々の作業(例えば収穫作業、草取り作業、剪定作業及びプランタ2交換作業等)を行える。また、両搬送コンベヤ40A,40Bの長手中途部には、各搬送コンベヤ40A(40B)にて横方向搬送される栽培ベンチ10に向けて水を散布する灌水装置31が配置されている。
更に、移動栽培装置1において作業スペースから最も離れた位置、すなわち奥側搬送コンベヤ40B側には、防除装置32(薬液噴霧装置)が配置されている。防除装置32は、奥側搬送コンベヤ40Bにて横方向搬送される栽培ベンチ10に向けて防除剤や薬液を散布するものである。第1実施形態の防除装置32は、奥側搬送コンベヤ40Bの長手中途部に配置されている。従って、作業スペースに居る作業者に防除剤や薬液が付着するおそれを確実に防止できる点で優れている。
一方、両案内装置20A,20Bの基本的な構造は同じである。各案内装置20A,20Bは、多数の支柱や横フレームによってその骨組を構成していて、栽培ベンチ10の車輪13が走行する複数本の案内レール35(実施形態では四本)を備えている。案内レール35群は、左右方向(横方向)に間隔を空けて並べられ、多数の支柱や横フレームからなる骨組にて支持されている。各案内レール35は前後方向(縦方向)に長い金属板を折り曲げ、縦方向から見て概ね上方に開口するV字形状に形成されている。このような断面V字状の案内レール35によって、車輪13を脱輪させることなく、複数の栽培ベンチ10を各搬送コンベヤ40A(40B)まで容易に案内できる。
各案内装置20A(20B)の搬送上流側の下部には、各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側に移動した栽培ベンチ10をこれに対峙する案内装置20A(20B)に向けて縦方向に搬送する手段として、引き込み装置21A(21B)を設けている。第1実施形態では、栽培ベンチ10を図1の平面視時計回りに循環搬送させるため、第1案内装置20Aの手前側の下部に送り側引き込み装置21Aを、第2案内装置20Bの奥側の下部に戻り側引き込み装置21Bをそれぞれ配置している。そして、図1の平面視反時計回りの循環搬送にも対応できるように、第1案内装置20Aの奥側の下部に戻り側引き込み装置21Bを、第2案内装置20Bの手前側の下部に送り側引き込み装置21Aをそれぞれ配置している。すなわち、循環搬送方向に合わせて、図1の平面視で互いに対角線上の位置関係にある引き込み装置21A,21Bを稼働させる。
以下には、説明の便宜上、図1の平面視時計回りの循環搬送に対応する各引き込み装置21A(21B)を例に挙げて説明する。これら各引き込み装置21A(21B)の基本的な構造はいずれも同じである。図3及び図4に示すように、各引き込み装置21A(21B)は、対応する搬送コンベヤ40A(40B)上の栽培ベンチ10に下方から係脱可能な一対の係合爪体51と、各係合爪体51を栽培ベンチ10に係脱させる係脱用アクチュエータとしての昇降電磁ソレノイド52と、両係合爪体51を案内装置20A(20B)に沿って縦方向に往復動させる往復用アクチュエータとしてのエアシリンダ53とを備えている。
第1実施形態では、各案内装置20A(20B)の骨組である一対の横フレーム54の搬送上流側に、横方向に延びる前後一対の梁フレーム55がボルト締結されている。両梁フレーム55には、シリンダ架台56が溶接等によって固着されている。シリンダ架台56上には、各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側から離れる方にピストンロッド57を位置させた状態で、エアシリンダ53が設けられている。なお、各横フレーム54は、四本の案内レール35のうち内側二本のものの下方に位置している。
エアシリンダ53を挟んで左右両側には、縦方向に延びる丸棒状のスライドバー58が配置されている。この場合、シリンダ架台56の前後両側端部に、左右外向きに突出する横桟ブラケット59(第1実施形態では四本)の基端側が固定されている。各横桟ブラケット59の先端側にバー支持板60が立設されている。エアシリンダ53を挟んで左右一方側にある一対のバー支持板60に、左右一方のスライドバー58の前後各端部が固定され、左右他方側にある一対のバー支持板60に、左右他方のスライドバー58の前後各端部が固定されている。両スライドバー58は縦方向に平行状に並んでいる。
各スライドバー58にはスライダー61(図7〜図10参照)が摺動可能に被嵌されている。両スライダー61の上面側に平板状の移動プレート62が取り付けられている。移動プレート62の下面側のうち両スライダー61の間の箇所は、連結ロッド63を介して、エアシリンダ53におけるピストンロッド57の先端側に連結されている。従って、移動プレート62は、エアシリンダ53におけるピストンロッド57の伸縮動によって、両スライドバー58に沿った縦方向に往復動するように構成されている。
移動プレート62上面の左右両端側に、係合爪体51がそれぞれ上下回動可能に配置されている。移動プレート62上面のうち各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側から遠い方の左右コーナ部に、軸支金具64が立設されている。係合爪体51における本体アーム65の基端側が、枢支ピン軸66を介して軸支金具64に回動可能に枢支されている。係合爪体51の本体アーム65は各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側に近づくように延びている。本体アーム65の先端側に、各搬送コンベヤ40A(40B)上にある栽培ベンチ10のロワーフレーム18に係脱可能な爪部67が設けられている。
両係合爪体51の爪部67は、エアシリンダ53のピストンロッド57を短縮させた状態で、各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側の上方に位置し、各搬送コンベヤ40A(40B)と栽培ベンチ10のロワーフレーム18との間に入り込む。エアシリンダ53のピストンロッド57を伸長させた状態では、両係合爪体51の爪部67が各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側から遠ざかる。各引き込み装置21A(21B)は、栽培ベンチ10を縦方向に搬送しない待機状態(初期状態と言ってもよい)において、エアシリンダ53のピストンロッド57を伸長させた状態で保持する。これは、両係合爪体51の爪部67を、各搬送コンベヤ40A(40B)上で搬送途次にある栽培ベンチ10に干渉しない(引っ掛からない)ように、各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側から遠ざけておくためである。
図5に示すように、移動プレート62下面のうち各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側に近い方の左右コーナ部に、昇降電磁ソレノイド52が設けられている。各昇降電磁ソレノイド52の昇降ロッド68は上向きに突出していて、移動プレート62を貫通している。各昇降ロッド68の先端側が、対応する係合爪体51における本体アーム65の長手中途部に連結されている。各係合爪体51は、対応する昇降電磁ソレノイド52における昇降ロッド68の昇降動によって、枢支ピン軸66回りに上下回動するように構成されている。すなわち、両係合爪体51の上下回動によって、各搬送コンベヤ40A(40B)上にある栽培ベンチ10のロワーフレーム18に爪部67を係合させたり、ロワーフレーム18と爪部67との係合を解除させたりする。
一方の搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側に移動した栽培ベンチ10をこれに対峙する案内装置20A(20B)に受け渡す際は、一方の引き込み装置21A(21B)におけるエアシリンダ53のピストンロッド57を短縮させ、両係合爪体51の爪部67を各搬送コンベヤ40A(40B)と、栽培ベンチ10のロワーフレーム18との間に入り込ませる(図7参照)。次いで、両昇降電磁ソレノイド52の昇降ロッド68を上昇動させて両係合爪体51を上向き回動させ、栽培ベンチ10の一方のロワーフレーム18に、両係合爪体51の爪部67を下方から係合させる(図8参照)。
それから、ロワーフレーム18と両爪部との係合を維持した状態で、各エアシリンダ53のピストンロッド57を伸長させて、一方の搬送コンベヤ40A(40B)上の栽培ベンチ10を案内装置20A(20B)に向けて引き込み、一方の各搬送コンベヤ40A(40B)側にあった栽培ベンチ10のロワーフレーム18を、案内装置20A(20B)側にある栽培ベンチ10の当接フレーム19(横パイプ部19a)に当接させる(図9参照)。その結果、案内装置20A(20B)上にある複数の栽培ベンチ10が次々と玉突き状に追突して、案内装置20A(20B)の最下流側にある栽培ベンチ10が他方の搬送コンベヤ40B(40A)の搬送上流側に押し出される。すなわち、両昇降電磁ソレノイド52の駆動によって両係合爪体51を栽培ベンチ10に係合させたのち、エアシリンダ53の駆動によって両係合爪体51を搬送下流側の案内装置20A(20B)に向けて移動させることによって、案内装置20A(20B)上にある複数の栽培ベンチ10を玉突き状に搬送するのである。
その後、両昇降電磁ソレノイド52の昇降ロッド68を下降動させて両係合爪体51を下向き回動させ、栽培ベンチ10の一方のロワーフレーム18と両係合爪体51の爪部67との係合を解除する(図10参照)。なお、第1実施形態では、隣り合う栽培ベンチ10が玉突き状に搬送される際、第1案内装置20A上では、搬送上流側の栽培ベンチ10のロワーフレーム18奥側面が搬送下流側の栽培ベンチ10の当接フレーム19(横パイプ部19a)に当接する。第2案内装置20B上では、搬送上流側の栽培ベンチ10の当接フレーム19(横パイプ部19a)が搬送下流側の栽培ベンチ10のロワーフレーム18奥側面に当接する。
各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送上流側には、各案内装置20A(20B)の最下流側から受け渡される栽培ベンチ10の縦方向搬送(玉突き搬送)を規制するストッパー部材23が着脱可能に取り付けられている。
第1実施形態では、当接フレーム19が手前側搬送コンベヤ40Aに向く姿勢で各栽培ベンチ10を移動栽培装置1(各搬送コンベヤ40A(40B)及び各案内装置20A(20B))上に載置する。このため、手前側搬送コンベヤ40Aのストッパー部材23は、当接フレーム19と当接する関係上、平面視で手前側にはみ出した姿勢で取り付けられている。奥側搬送コンベヤ40Bのストッパー部材23は、当接フレーム19ではなく栽培ベンチ10のロワーフレーム18と当接する関係上、平面視で奥側搬送コンベヤ40Bと重なる姿勢で取り付けられている。
また、図1の平面視時計回り及び反時計回りの両方の循環搬送に対応する目的で、各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送上流側だけでなく搬送下流側にも、ストッパー部材23が配置されている。第1実施形態では、各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送上流側に二個、搬送下流側に二個の計四個のストッパー部材23が配置されている。
玉突き搬送によって各案内装置20A(20B)の最下流側の栽培ベンチ10が他方の搬送コンベヤ40B(40A)に乗り移る際は、前記最下流側の栽培ベンチ10のロワーフレーム18奥側面又は当接フレーム19(横パイプ部19a)がストッパー部材に当接して、前記最下流側の栽培ベンチ10の車輪13が載置板46に載った状態で、他方の搬送コンベヤ40B(40A)の搬送上流側において停止する。すなわち、各搬送コンベヤ40B(40A)上の定位置に確実に乗り移りできる。
その後は、各搬送コンベヤ40B(40A)の駆動によって栽培ベンチ10を搬送下流側に移動させるが、その際に、搬送上流側及び搬送下流側のストッパー部材23の存在によって、栽培ベンチ40において各搬送コンベヤ40B(40A)と直交する縦方向の位置ずれを防止しながら、栽培ベンチ10をストッパー部材23に沿って搬送下流側に案内する。従って、各搬送コンベヤ40B(40A)上でも、栽培ベンチ10を好適な姿勢でスムーズに横方向に搬送できる。
次に、図11を参照しながら、移動栽培装置1の空気圧回路70構造を説明する。移動栽培装置1の空気圧回路70は、エアシリンダ53に高圧空気を供給するコンプレッサ71と、各引き込み装置21A(21B)のエアシリンダ53とを備えている。なお、図11では、図1の平面視反時計回りの循環搬送に対する各引き込み装置21A(21B)のエアシリンダ53の図示を省略している。
コンプレッサ71と各エアシリンダ53とは、5ポート3位置切換型の方向切換電磁弁72を介して接続されている。方向切換電磁弁72は、制御手段としてのコントローラ75に電気的に接続された一対の電磁ソレノイド73を有している。方向切換電磁弁73は、コントローラ75からの指令に基づく各電磁ソレノイド73の励磁によって、エアシリンダ53のピストンロッド57を伸長動させる伸長位置と、ピストンロッド57の動作を停止させる停止位置と、ピストンロッド57を短縮動させる短縮位置とに切換駆動するように構成されている。
制御手段としてのコントローラ75は、栽培ベンチ10群の循環搬送に関する各搬送コンベヤ40A(40B)及び各引き込み装置21A(21B)の駆動制御を実行するものである。コントローラ75には、係脱用アクチュエータとしての左右一対の昇降電磁ソレノイド52、手前側搬送コンベヤ40Aの第1搬送モータ45Aに対する第1モータドライバ74A、奥側搬送コンベヤ40Bの第2搬送モータ45Bに対する第2モータドライバ74B、及び前述した各方向切換電磁弁72の一対の電磁ソレノイド73等が接続されている。
上記の説明並びに図4、図5及び図7〜図10から明らかなように、第1実施形態によると、果菜等を栽培する複数の栽培ベンチ10を循環させる閉ループ状の移動栽培装置1であって、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤ40A,40Bと、前記一方の搬送コンベヤ40A(40B)の搬送下流側から前記他方の搬送コンベヤ40B(40A)の搬送上流側に前記各栽培ベンチ10を案内する一対の案内装置20A,20Bと、前記各搬送コンベヤ40A(40B)上の前記栽培ベンチ10を搬送下流側の前記案内装置20A(20B)に向けて移動させる一対の引き込み装置21A,21Bとを備え、前記各引き込み装置21A(21B)の駆動によって前記各案内装置20A(20B)上にある複数の前記栽培ベンチ10を玉突き状に搬送するように構成し、前記各引き込み装置21A(21B)をこれに対応する前記案内装置20A(20B)の搬送上流側の下部に配置しているから、複数の栽培ベンチ10を循環させる閉ループ構造の移動栽培装置1でありながら、特許文献3のような複雑な駆動機構を採用する必要がない。すなわち、行方向のフレームごと及び列方向のフレームごとに、スプライン動力軸及び個別のベルト伝動系を設ける必要がない。従って、大幅なコスト抑制が可能になる。また、玉突き搬送のための前記各引き込み装置21A(21B)を移動栽培装置1の内部に収容することになるから、前記移動栽培装置1から前記各引き込み装置21A(21B)をはみ出させることがない。従って、前記移動栽培装置1をコンパクトに構成できる。
また、前記各引き込み装置21A(21B)は、これに対応する前記搬送コンベヤ40A(40B)上の前記栽培ベンチ10に下方から係脱可能な係合爪体51と、前記係合爪体51を前記栽培ベンチ10に係脱させる係脱用アクチュエータ52と、前記係合爪体51を前記搬送下流側の案内装置20A(20B)に沿って往復動させる往復用アクチュエータ53とを備え、前記係脱用アクチュエータ52の駆動によって前記係合爪体51を前記栽培ベンチ10に下方から係合させたのち、前記往復用アクチュエータ53の駆動によって前記係合爪体51を前記搬送下流側の案内装置20A(20B)に向けて移動させるように構成しているから、前記各搬送コンベヤ40A(40B)上の前記栽培ベンチ10を前記搬送下流側の案内装置20A(20B)に移動させる際は、前記引き込み装置21A(21B)によって、前記栽培ベンチ10の重心と同程度かそれよりも低い位置に、前記搬送下流側の案内装置20A(20B)に向かう引き込み力が作用することになる。従って、前記栽培ベンチ10に対する引き込み力起因の回転モーメントの発生を防止又は抑制でき、前記栽培ベンチ10の転倒のおそれを確実に抑制できる。
更に、前記各栽培ベンチ10は、前記各案内装置20A(20B)上での搬送方向前後のうちいずれか一方の栽培ベンチ10に当接する当接フレーム19を備え、前記当接フレーム19と前記一方の前記栽培ベンチ10との当接によって、前記各案内装置20A(20B)上にある複数の前記栽培ベンチ10を玉突き状に搬送可能に構成しているから、前記各栽培ベンチ10の循環搬送に際して、隣り合う前記栽培ベンチ10同士で果菜等の花梗や果実を挟むおそれがない。従って、前記各栽培ベンチ10で栽培される果菜等の花梗や果実を傷付けず安全に、前記各栽培ベンチ10を循環搬送できる。
その上、前記各当接フレーム19は、前記各案内装置20A(20B)の長手方向に並ぶ前記栽培ベンチ10群の配置間隔を設定しているから、栽培する果菜等に応じた前記栽培ベンチ10群の配置間隔を前記各当接フレーム19にて調整することが可能になる。従って、前記移動栽培装置1の適用範囲が広がり、前記移動栽培装置1の汎用性を向上できる。
しかも、前記各搬送コンベヤ40A(40B)の搬送上流側に、一方の前記案内装置20A(20B)の最下流側から受け渡される栽培ベンチ10の玉突き搬送を規制するストッパー部材23を配置し、前記搬送コンベヤ40A(40B)による前記栽培ベンチ10の移動を前記ストッパー部材23によって案内するように構成しているから、玉突き搬送に際して、前記受け渡される栽培ベンチ10を前記ストッパー部材23に当たるまで移動させ、前記各搬送コンベヤ40A(40B)上の定位置に確実に搬送できる。その後は、前記搬送コンベヤ40A(40B)によって前記栽培ベンチ10を前記ストッパー部材23に沿って移動させることになり、前記搬送コンベヤ40A(40B)上でも前記栽培ベンチ10を好適な姿勢でスムーズに搬送できる。
次に、図12〜図14を参照しながら、移動栽培装置1の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、各案内装置20A(20B)上での栽培ベンチ10群の配置間隔を変更し得るように、各当接フレーム19及びストッパー部材23を付け替え又は長さ調節可能に構成すると共に、各エアシリンダ53を複数段ストローク仕様(具体的には二段ストローク仕様)にしている点において、第1実施形態のものと大きく相違している。
図12及び図13(a)(b)に示すように、各栽培ベンチ10において、線材固定アーム15及び支持アーム16と同じ方にあるロワーフレーム18の長手中途部には、当接フレーム19の各縦パイプ部19bが差し込まれる中空筒状の一対のホルダパイプ81が溶接固定されている。当接フレーム19の各縦パイプ部19bは、これに対応するホルダパイプ81に対してその長手方向に沿ってスライド可能に挿入されている。当接フレームの各縦パイプ部19bには、その基端寄りと先端寄りとの二箇所に、ロック穴82が形成されている一方、各ホルダパイプ81における開口寄りの部位には、縦パイプ部19bのロック穴82に対応する貫通穴83が形成されている。各ホルダパイプ81の貫通穴83には、頭部85付きのロックピン84が嵌脱可能に挿入されている。
各ホルダパイプ81の外側面には、ロックピン84を支持する筒状の軸受体87が溶接等で固着されている。軸受体87には、左右内側が大径で左右外側が小径の段付き状に形成された段付き穴88が設けられている。ロックピン84は、頭部85を左右内側に位置させ且つ軸部86にコイルばね89を被嵌した状態で軸受体87の段付き穴88に嵌挿されている。従って、ロックピン84は、コイルばね89の弾性復原力によって、常時当接フレーム19の縦パイプ部19bに向けてスライドするように付勢されている。
ロックピン84の軸部86のうち軸受体87から突出したねじ部分には、段付き穴88の小径部分よりも大径の摘み90がねじ込み装着されている。当該摘み90の基端面が軸受体87に当接することによって、ロックピン84は軸受体87の段付き穴88から抜け不能に保持されている。なお、ロックピン84における頭部85の外径は、軸受体87における段付き穴88の大径部分にすっぽりと嵌る大きさに設定されている。
ロックピン84を左右外向きに後退させてロック穴82との係合を解除したロック解除状態で、ホルダパイプ81に対する当接フレーム19の各縦パイプ部19bの挿入長さを調節できる。ロックピン84をいずれかのロック穴82に差し込んだロック状態では、当接フレーム19が抜き差し不能に保持される。第2実施形態では、各縦パイプ部19bにおける先端寄りのロック穴82にロックピン84を差し込んで固定した状態で、隣り合う栽培ベンチ10の並び間隔が640mm程度に拡大される。なお、第2実施形態では、当接フレーム19の長さ変更に伴い、ストッパー部材23を、取付け水平部23aの長さの長いものに付け替えている。もちろん、当接フレーム19を付け替え可能に構成したりストッパー部材23を長さ調節可能に構成したりしてもよい。
図14には、第2実施形態における移動栽培装置1の空気圧回路100構造を示している。なお、図14でも、図1の平面視反時計回りの循環搬送に対する各引き込み装置21A(21B)のエアシリンダ53の図示を省略している。
第2実施形態の空気圧回路100では、各引き込み装置21A(21B)のエアシリンダ53が複数段ストローク仕様(具体的には二段ストローク仕様)に構成されている。この場合、エアシリンダ53が二段シリンダに構成されており、エアシリンダ53の大径シリンダ部101が3ポート二位置切換型の大径用方向切換電磁弁103を介してコンプレッサ71に接続されている。エアシリンダ53の小径シリンダ部102は4ポート二位置切換型の小径用方向切換電磁弁104を介してコンプレッサ71に接続されている。
各方向切換電磁弁103,104は、制御手段としてのコントローラ75に電気的に接続された電磁ソレノイド105,106を有している。大径用方向切換電磁弁103は、コントローラ75からの指令に基づく電磁ソレノイド105の励磁によって、大径シリンダ部101のピストンロッド107を伸長動させる伸長位置と、ピストンロッド107を短縮動させる短縮位置とに切換駆動するように構成されている。小径用方向切換電磁弁104は、コントローラ75からの指令に基づく電磁ソレノイド106の励磁によって、小径シリンダ部102のピストンロッド108を伸長動させる伸長位置と、ピストンロッド108を短縮動させる短縮位置とに切換駆動するように構成されている。
大径用方向切換電磁弁103の切換駆動によって、エアシリンダ53における小径シリンダ部102のピストンロッド108が、当接フレーム19の長さが短い場合(例えば500mm程度の場合)に対応して伸縮動する。また、小径用方向切換電磁弁104の切換駆動によって、エアシリンダ53における小径シリンダ部102のピストンロッド108が、当接フレーム19の長さが長い場合(例えば640mm程度の場合)に対応して伸縮動することになる。なお、エアシリンダ53における小径シリンダ部102のピストンロッド108の先端側が、連結ロッド63を介して、移動プレート62の下面側のうち両スライダー61の間の箇所に連結されている。その他の構成は第1実施形態のものと同様である。
上記の説明並びに図12〜図14から明らかなように、第2実施形態によると、前記各案内装置20A(20B)上での前記栽培ベンチ10群の配置間隔を変更し得るように、前記各当接フレーム19及び前記ストッパー部材23を付け替え又は長さ調節可能に構成すると共に、前記各引き込み装置21A(21B)のエアシリンダ53を複数段ストローク仕様にしているから、栽培する果菜等に応じた前記栽培ベンチ10群の配置間隔を前記各当接フレーム19、前記ストッパー部材23並びに前記各引き込み装置21A(21B)にて調整することが可能になる。従って、前記移動栽培装置1の適用範囲が広がり、前記移動栽培装置1の汎用性を向上できる。
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。その他各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。なお、本明細書中で用いた「果菜等」の文言は、イチゴ等の果菜類やホウレンソウ等の葉菜類などを広く含めた概念として使用している。
1 移動栽培装置
10 栽培ベンチ
19 当接フレーム
20A,20B 案内装置
21A,21B 引き込み装置
23 ストッパー部材
40A,40B 搬送コンベヤ
45A,45B 搬送モータ
51 係合爪体
52 昇降電磁ソレノイド
53 エアシリンダ
70 空気圧回路
71 コンプレッサ

Claims (4)

  1. 果菜等を栽培する複数の栽培ベンチを循環させる閉ループ状の移動栽培装置であって、
    搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤと、前記一方の搬送コンベヤの搬送下流側から前記他方の搬送コンベヤの搬送上流側に前記各栽培ベンチを案内する一対の案内装置と、前記各搬送コンベヤ上の前記栽培ベンチを搬送下流側の前記案内装置に向けて移動させる一対の引き込み装置とを備え、前記各引き込み装置の駆動によって前記各案内装置上にある複数の前記栽培ベンチを玉突き状に搬送するように構成し、前記各引き込み装置をこれに対応する前記案内装置の搬送上流側の下部に配置している、
    移動栽培装置。
  2. 前記各引き込み装置は、これに対応する前記搬送コンベヤ上の前記栽培ベンチに下方から係脱可能な係合爪体と、前記係合爪体を前記栽培ベンチに係脱させる係脱用アクチュエータと、前記係合爪体を前記搬送下流側の案内装置に沿って往復動させる往復用アクチュエータとを備え、
    前記係脱用アクチュエータの駆動によって前記係合爪体を前記栽培ベンチに係合させたのち、前記往復用アクチュエータの駆動によって前記係合爪体を前記搬送下流側の案内装置に向けて移動させるように構成している、
    請求項1に記載の移動栽培装置。
  3. 前記各栽培ベンチは、前記各案内装置上での搬送方向前後のうちいずれか一方の栽培ベンチに当接する当接フレームを備え、前記当接フレームと前記一方の前記栽培ベンチとの当接によって、前記各案内装置上にある複数の前記栽培ベンチを玉突き状に搬送可能に構成している、
    請求項1又は2に記載の移動栽培装置。
  4. 前記各当接フレームは、前記各案内装置の長手方向に並ぶ前記栽培ベンチ群の配置間隔を設定している、
    請求項3に記載の移動栽培装置。

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