JP2015089354A - 移動栽培装置 - Google Patents

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哲 壺井
Toru Tsuboi
哲 壺井
保 萩原
Tamotsu Hagiwara
保 萩原
山田 久也
Hisaya Yamada
久也 山田
喜雄 池田
Yoshio Ikeda
喜雄 池田
高橋 光男
Mitsuo Takahashi
光男 高橋
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Abstract

【課題】果菜等を栽培する複数の栽培ベンチを循環させる閉ループ状の移動栽培装置の、各栽培ベンチの搬送用の構造を簡素化する。
【解決手段】移動栽培装置は、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤ及び両搬送コンベヤ間をつなぐ案内装置20を有する搬送ユニットの対を並列状に配置し、両搬送ユニットによって閉ループを形成し、閉ループ内で複数の栽培ベンチ10を循環させる。各搬送ユニットの案内装置20は互いに逆向きの下り勾配をもって傾斜させ、各搬送ユニットにおける傾斜上流側の搬送コンベヤを昇降動させる昇降機構50を備える。
【選択図】図2

Description

本願発明は、野菜や花卉といった果菜等を密植状態で栽培できる移動栽培装置に関する。
従来、複数の横長な栽培ベンチを用いて果菜等を栽培する技術は知られている。例えば特許文献1には、複数の栽培ベンチを循環搬送する閉ループ状の移動栽培装置が開示されている。
特許文献1の移動栽培装置は、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤと、一方の搬送コンベヤの搬送下流側と他方の搬送コンベヤの搬送上流側とをつなぐ一対の案内装置と、栽培ベンチ群を各案内装置に沿って搬送する一対の櫛状ロッドとを備えている。各櫛状ロッドは、往復用エアシリンダによって案内装置に沿って往復動すると共に、回動用電動モータによって自軸回りに回動するように構成している。各櫛状ロッドによる各案内装置に沿った搬送と、各搬送コンベヤによる搬送とを組み合わせることによって、各栽培ベンチは閉ループ状に循環搬送される。
特開2010−57448号公報
しかし、特許文献1の移動栽培装置では、往復用エアシリンダでの櫛状ロッドの往復動によって、各案内装置側に並ぶ一列の栽培ベンチ群を一遍にまとめて搬送するため、一遍に搬送する栽培ベンチ群の数が多くなるほど、往復用エアシリンダを大型化及び高出力化せざるを得ず、結果として製造コストの増大を招来するという問題があった。
本願発明は、上記のような現状を検討して改善を図った移動栽培装置を提供することを技術的課題として成されたものである。
請求項1の発明は、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤ及び前記両搬送コンベヤ間をつなぐ案内装置を有する搬送ユニットの対を並列状に配置し、前記両搬送ユニットによって閉ループを形成し、前記閉ループ内で複数の栽培ベンチを循環させる移動栽培装置であって、前記各搬送ユニットの案内装置は互いに逆向きの下り勾配をもって傾斜させ、前記各搬送ユニットにおける傾斜上流側の搬送コンベヤを昇降動させる昇降機構を備えているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の移動栽培装置において、前記各案内装置の傾斜下流側には、前記栽培ベンチの移動を規制するストッパー部材を設けているというものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の移動栽培装置において、前記各搬送ユニットにおける傾斜上流側の搬送コンベヤには、前記傾斜上流側の搬送コンベヤ上にある栽培ベンチを前記案内装置に向けて移動させる繰り出し装置を備えているというものである。
本願発明によると、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤ及び前記両搬送コンベヤ間をつなぐ案内装置を有する搬送ユニットの対を並列状に配置し、前記両搬送ユニットによって閉ループを形成し、前記閉ループ内で複数の栽培ベンチを循環させる移動栽培装置であって、前記各搬送ユニットの案内装置は互いに逆向きの下り勾配をもって傾斜させ、前記各搬送ユニットにおける傾斜上流側の搬送コンベヤを昇降動させる昇降機構を備えているから、前記各搬送ユニットにおいて、前記案内装置上の前記栽培ベンチは、自重を利用して前記案内装置の下り勾配に沿って移動することになる。従って、前記案内装置の下り勾配という極めて簡単な構造で、一方の搬送コンベヤから他方の搬送コンベヤに向けて確実に前記栽培ベンチを搬送できる。複数の栽培ベンチを循環させる閉ループ構造の移動栽培装置でありながら、特許文献1の移動栽培装置のように前記案内装置毎に櫛状ロッド、往復用エアシリンダ及び回動用電動モータを採用する必要がなく、大幅なコスト抑制が図れる。
また、前記各搬送ユニットにおける傾斜上流側の搬送コンベヤを昇降動させる昇降機構を備えるから、前記傾斜上流側の搬送コンベヤを前記昇降機構で上昇させることによって、前記傾斜上流側の搬送コンベヤ上にある前記栽培ベンチを前記案内装置に繰り出すことが可能になる。従って、前記案内装置の下り勾配という極めて簡単な構造を採用したものでありながら、前記栽培ベンチ群をスムーズ且つ確実に閉ループ内で循環搬送できる。
請求項2の発明によると、前記各案内装置の傾斜下流側には、前記栽培ベンチの移動を規制するストッパー部材を設けているから、前記ストッパー部材の存在によって、前記各案内装置上に載置した前記栽培ベンチ群が前記各案内装置の下り勾配のために勝手に移動するのを防止でき、循環搬送をしない状態で前記各案内装置上に前記栽培ベンチ群を安定的に保持できる。
請求項3の発明によると、前記各搬送ユニットにおける傾斜上流側の搬送コンベヤには、前記傾斜上流側の搬送コンベヤ上にある栽培ベンチを前記案内装置に向けて移動させる繰り出し装置を備えているから、前記昇降機構で上昇させた前記傾斜上流側の搬送コンベヤ上の前記栽培ベンチを前記案内装置にスムーズに繰り出せる。また、例えば電気、油圧及び空気圧といった駆動力を必要とする構造(前記昇降機構及び前記繰り出し装置)が前記傾斜上流側の搬送コンベヤ側にまとまることになる。従って、前記案内装置側には電気配線や配管等が不要になる。この点でもコスト抑制に貢献できる。
実施形態における移動栽培装置の概略平面図である。 移動栽培装置の概略側面図である。 左前側搬送コンベヤの側面断面図である。 左後側搬送コンベヤの側面断面図である。 昇降機構の平面図である。 図5のVI−VI視側面断面図である。 昇降機構の概念説明図である。 栽培ベンチの斜視図である。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1及び図2を参照しながら、移動栽培装置1の概略構造について説明する。以下の説明において必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば「左右」「上下」等)を用いる場合は、図1において紙面に直交する方向を平面視とし、紙面上下方向を前後方向又は縦方向(列方向と言ってもよい)とし、紙面左右方向を左右方向又は横方向(行方向と言ってもよい)とする。これらの用語は説明の便宜のために用いたものであり、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1及び図2に示すように、実施形態の移動栽培装置1は、イチゴやホウレンソウといった果菜等を栽培する複数の栽培ベンチ10を循環搬送する閉ループ状のものである。この場合の移動栽培装置1は、複数の栽培ベンチ10を互いに逆向きに搬送する搬送ユニット100の対を備えている。各搬送ユニット100は、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤ40A,40Bと、両搬送コンベヤ40A,40B間をつなぐ案内装置20とを備えている。両搬送ユニット100は並列状に配置している。両搬送ユニット100によって閉ループを形成していて、当該閉ループ内で複数の栽培ベンチ10を循環搬送するように構成している。
各搬送ユニット100において一対の搬送コンベヤ40A,40Bは、前後方向(列方向)に間隔を空けた状態で平行状に並べて設けている。各搬送コンベヤ40A,40Bは、それぞれ栽培ベンチ10を互いに逆向きの左右方向(行方向)に搬送するように構成している。左搬送ユニット100の前側搬送コンベヤ40A(以下、左前側搬送コンベヤ40Aという)と、右搬送ユニット100の前側搬送コンベヤ40A(以下、右前側搬送コンベヤ40Aという)とは直列に並んでいて、右前側搬送コンベヤ40Aから左前側搬送コンベヤ40Aに向けて栽培ベンチ10を受け渡し可能に構成している。また、左搬送ユニット100の後側搬送コンベヤ40B(以下、左後側搬送コンベヤ40Bという)と、右搬送ユニット100の後側搬送コンベヤ40B(右後側搬送コンベヤ40Bという)とは直列に並んでいて、左後側搬送コンベヤ40Bから右後側搬送コンベヤ40Bに向けて栽培ベンチ10を受け渡し可能に構成している。
左搬送ユニット100の案内装置20(以下、左案内装置20という)と右搬送ユニット100の案内装置20(以下、右案内装置20という)とは、左右方向(行方向)に間隔を空けた状態で平行状に並べて設けている。左右の案内装置20は、それぞれ栽培ベンチ10を互いに逆向きの方向(列方向)に案内するように構成している。各搬送ユニット100の搬送コンベヤ40A,40Bはいずれも、対応する案内装置20との間で栽培ベンチ10を受け渡し可能に構成している。各栽培ベンチ10は、左前側搬送コンベヤ40A→左案内装置20→左後側搬送コンベヤ40B→右後側搬送コンベヤ40B→右案内装置20→右前側搬送コンベヤ40A→左前側搬送コンベヤ40Aの順に、図1の平面視時計回りに循環搬送される。なお、循環搬送方向は図1の平面視反時計回りにすることも可能であることは言うまでもない。
図8を参照しながら、栽培ベンチ10の詳細構造について説明する。栽培ベンチ10は、上向き開口横長箱状の容器であるプランタ2と、プランタ2が収容される横長箱枠状のフレーム枠11とを備えている。プランタ2は栽培用の土を収容するものであり、その底面には余分な水及び薬液を外部に排出する排出穴(図示省略)が形成されている。プランタ2上面の前後縁部には、フレーム枠11の上面側を構成する左右横長のアッパーフレーム12に係合する係止片部2aが形成されている。係止片部2aをアッパーフレーム12に引っ掛かり係合させることによって、プランタ2が栽培ベンチ10に支持されている。
フレーム枠11の下面側を構成する左右横長のロワーフレーム18には、栽培ベンチ10を左右の案内装置20上で摺動させる摺動体としての車輪13が二個一組の計四組取り付けられている。計四組の車輪13は、左右の案内装置20の案内レール35(詳細は後述する)の配置幅に合わせた間隔で、栽培ベンチ10の横方向(行方向)に並べて配置されている。なお、摺動体は左右の案内装置20側に設けてもよい。また、摺動体は車輪13に限らず、コロ、スライダー又はローラといった別の構造でもよい。
各栽培ベンチ10における一方のアッパーフレーム12の長手方向両端部には、一対の線材固定アーム15が着脱可能に取り付けられている。実施形態では、両方の線材固定アーム15が左右の前側搬送コンベヤ40Aに向けて突き出るようにして、栽培ベンチ10を移動栽培装置1上に載置している。一方のアッパーフレーム12において両線材固定アーム15の間には、両線材固定アーム15と同じ向きに突出する複数の支持アーム16が設けられている。詳細な図示は省略するが、両線材固定アーム15に形成された固定穴に線材を結び付け、当該線材の中途部を各支持アーム16上面に形成された案内溝に上方から引っ掛け、これらの上に例えばネットを被せ付ける。当該ネットの部分は、両線材固定アーム15、複数の支持アーム16及び線材にて下方から支持され、栽培中の果菜等においてプランタ2の外まで伸長した部分を保護する。
なお、フレーム枠11の下部中央側には、栽培ベンチ10にて栽培される果菜等の各種情報を記憶するICタグ(図示省略)が設けられている。ICタグの使用によって、果菜等のトレーサビリティを向上できる。
各栽培ベンチ10において、線材固定アーム15及び支持アーム16と同じ側にあるロワーフレーム18の長手中途部には、平面視コ字状に形成された当接フレーム19が設けられている。当接フレーム19の左右両縦パイプ部19bがロワーフレーム18に溶接固定されている。当接フレーム19の横パイプ部19aが、各案内装置20A,20B上で搬送方向前後のいずれか一方にある栽培ベンチ10のロワーフレーム18に当接可能になっている。当接フレーム19の横パイプ部19aを隣の栽培ベンチ10に当接させた状態では、隣り合う栽培ベンチ10の間に各案内装置20A,20Bの長手方向(縦方向)に沿って適宜間隔(実施形態では500mm程度)が開くことになる。
なお、当接フレーム19を着脱可能(付け替え可能)に構成したり長さ調節可能に構成したりすれば、隣り合う栽培ベンチ10間の配置間隔を変更して、栽培ベンチ10を増設したり削減したりでき、果菜等の種類や品種によって栽培ベンチ10の増減を図れて便利である。当接フレーム19は図示の構造に限らない。隣の栽培ベンチ10に当接した状態で、隣り合う栽培ベンチ10の間に左右の案内装置20の長手方向(列方向)に沿って適宜間隔を開け得るように、各栽培ベンチ10から突出した構造であればよい。
次に、図1〜図4を参照しながら、各搬送ユニット100の詳細構造を説明する。実施形態の各搬送ユニット100は、搬送方向を互いに逆向きにしているだけで、いずれも基本的に同じ構造である。前述の通り、各搬送ユニット100は、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ前側及び後側搬送コンベヤ40A,40Bと、両搬送コンベヤ40A,40B間をつなぐ案内装置20とを備えている。
前側及び後側搬送コンベヤ40A,40Bの搬送に関する基本構造は共通である。各搬送コンベヤ40A,40Bは、左右横長の二本のコンベヤフレーム47を備えている。両コンベヤフレーム47は、前後方向(列方向)に適宜間隔を空けた状態で平行状に並んでいる。両コンベヤフレーム47は底板48によって連結している。両コンベヤフレーム47の左右両端部の間に、駆動スプロケット42の対と従動スプロケット43の対とが回転可能に軸支されている。両コンベヤフレーム47の間には、駆動及び従動スプロケット42,43を介して2本の略平行なコンベヤチェン41が配置されている。コンベヤチェン41は、駆動及び従動スプロケット42,43に掛け回されている。チェン及びスプロケット伝動系を介して、駆動スプロケット42の駆動軸に搬送モータ(図示省略)を動力伝達可能に連結させ、当該搬送モータによって2本の略平行なコンベヤチェン41を同期させて同一方向に回動させるように構成されている。
両コンベヤチェン41には、案内装置20又は隣り合う搬送コンベヤ40A,40Bから受け渡された栽培ベンチ10の車輪13を載せる載置板46が適宜間隔を開けて取り付けられている。栽培ベンチ10の各車輪13が対応する載置板46に載った状態で、搬送モータにて一対のコンベヤチェン41を回転駆動させることによって、各搬送コンベヤ40A,40Bが栽培ベンチ10を横方向(行方向)に搬送する。
実施形態では、左前側及び右前側搬送コンベヤ40Aの手前側スペース(特に右前側搬送コンベヤ40A寄りの手前側スペース)が、作業者の作業スペースとして設定される。
作業者は、作業スペースにおいて種々の作業(例えば収穫作業、草取り作業、剪定作業及びプランタ2交換作業等)を行える。また、左前側搬送コンベヤ40Aと右前側搬送コンベヤ40Aとの間には、右前側搬送コンベヤ40Aから左前側搬送コンベヤ40Aに向けて横方向(行方向)搬送される栽培ベンチ10に水を散布する潅水装置31を配置している。
更に、移動栽培装置1において作業スペースから最も離れた位置、すなわち、後側搬送コンベヤ40Bの方には防除装置32(薬液噴霧装置)を配置している。防除装置32は、左後側搬送コンベヤ40Bから右後側搬送コンベヤ40Bに向けて横方向(行方向)搬送される栽培ベンチ10に防除剤や薬液を散布するものである。実施形態の防除装置32は、左後側搬送コンベヤ40Bと右後側搬送コンベヤ40Bとの間に位置している。従って、作業スペースに居る作業者に防除剤や薬液が付着するおそれを確実に防止できる点で優れている。
各搬送ユニット100の案内装置20(左右の案内装置20)は、基本的な構造は同じである。各案内装置20は、多数の支柱や横フレームによって骨組を構成していて、栽培ベンチ10の車輪13が走行する複数本の案内レール35(実施形態では四本)を備えている。案内レール35群は、左右方向(横方向、行方向)に間隔を空けて並べられ、多数の支柱や横フレームからなる骨組にて支持している。各案内レール35は前後方向(縦方向、列方向)に長い金属板を折り曲げ、縦方向(列方向)から見て概ね上方に開口するV字形状に形成されている。このような断面V字状の案内レール35によって、車輪13を脱輪させることなく、複数の栽培ベンチ10を各搬送コンベヤ40A,40Bまで容易に案内できる。
図2に示すように、各案内装置20の案内レール35群は、それぞれ栽培ベンチ10を互いに逆向きの方向(列方向)に案内するため、互いに逆向きの下り勾配をもって傾斜させている。なお、図2では左搬送ユニット100の左側面を図示していて、右搬送ユニット100の図示を省略している。左搬送ユニット100では、左案内装置20(案内レール35群)の左前側搬送コンベヤ40A寄りを傾斜上流側とし、左後側搬送コンベヤ40B寄りを傾斜下流側としている。左案内装置20(案内レール35群)は、左前側搬送コンベヤ40Aから左後側搬送コンベヤ40Bに向けて斜め下向きに傾斜している。右搬送ユニット100では、右案内装置20(案内レール35群)の右後側搬送コンベヤ40B寄りを傾斜上流側とし、右前側搬送コンベヤ40A寄りを傾斜下流側としている。右案内装置20(案内レール35群)は、右後側搬送コンベヤ40Bから右前側搬送コンベヤ40Aに向けて斜め下向きに傾斜している。
このため、各搬送ユニット100において、案内装置20上の栽培ベンチ10は、自重を利用して案内装置20の下り勾配に沿って移動することになる。従って、案内装置20の下り勾配という極めて簡単な構造で、一方の搬送コンベヤ40A(40B)から他方の搬送コンベヤ40B(40A)に向けて確実に栽培ベンチ10を搬送できる。複数の栽培ベンチを循環させる閉ループ構造の移動栽培装置でありながら、特許文献1の移動栽培装置のように案内装置毎に櫛状ロッド、往復用エアシリンダ及び回動用電動モータを採用する必要がなく、大幅なコスト抑制が図れる。
さて、各案内装置20の傾斜下流側に位置する左後側及び右前側搬送コンベヤ40B,40Aは、複数本の脚によって位置固定的に支持している。左案内装置20の案内レール35群から栽培ベンチ10をスムーズに移動させるため、左後側搬送コンベヤ40Bの上面側の高さ位置は、左案内装置20の案内レール35群の傾斜下流端と略連続する高さ位置に設定している。また同様に、右案内装置20の案内レール35群から栽培ベンチ10をスムーズに移動させるため、右前側搬送コンベヤ40Aの上面側の高さ位置は、右案内装置20の案内レール35群の傾斜下流端と略連続する高さ位置に設定している。左後側搬送コンベヤ40Bの上面側と右前側搬送コンベヤ40Aの上面側とは、共に同じ高さ位置に設定している。
各案内装置20の案内レール35群は、互いに逆向きの下り勾配をもって傾斜しているため、各案内装置20の傾斜上流側に位置する左前側及び右後側搬送コンベヤ40A,40Bは、それぞれを昇降動させる昇降機構50を介して支持している。左前側搬送コンベヤ40Aの上面側は、昇降機構50を下降させ切った状態で、隣り合う右前側搬送コンベヤ40Aの上面側と同じ高さ位置になり、昇降機構50を上昇させ切った状態で、左案内装置20の案内レール35群の傾斜上流端と同じ高さ位置になる。また同様に、右後側搬送コンベヤ40Bの上面側は、昇降機構50を下降させ切った状態で、隣り合う左後側搬送コンベヤ40Bの上面側と同じ高さ位置になり、昇降機構50を上昇させ切った状態で、右案内装置20の案内レール35群の傾斜上流端と同じ高さ位置になる。左前側及び右後側搬送コンベヤ40A,40Bの昇降機構50はいずれも基本的に同じ構造である。そこで、図5〜図7を参照しながら、左前側搬送コンベヤ40Aの昇降機構50を例として以下に説明する。
実施形態の昇降機構50は、内リンク51と外リンク52とを長手中途部でピン53連結したXリンクを前後に二対配置したダブルXリンク機構を採用している。内リンク51の一端側(下端側)は、床面に固定した基枠56に、列方向長手の第一軸54及び第1軸受55を介して回動可能に取り付けている。外リンク52の一端側(上端側)は、両コンベヤフレーム47をつなぐ底板48に、列方向長手の第二軸57及び第二軸受58を介して回動可能に取り付けている。
内リンク51の他端側(上端側)には第一可動ローラ59(第一スライダー)を設けている。左前側搬送コンベヤ40Aの底板48に取り付けた行方向長手の第一ガイドレール60に、第一可動ローラ59をスライド移動可能に嵌め入れている。外リンク52の他端側(下端側)には第二可動ローラ61(第二スライダー)を設けている。基枠56に取り付けた行方向長手の第二ガイドレール62に、第2可動ローラ61をスライド移動可能に嵌め入れている。行方向に延びる両ガイドレール60,62は互いに平行状に並んでいる。従って、両可動ローラ59,61が両ガイドレール60,62に沿って移動することによって、内外リンク51,52の対の交差角度が変更され、その結果、左前側搬送コンベヤ40Aが昇降動する。
隣り合う内リンク51をピン53よりも下方の部位において連動軸63で連結することによって、内外リンク51,52の対の回動を連動させるように構成している。連動軸63には、空圧式又は油圧式の駆動シリンダ64の先端側にあるピストンロッド65を回動可能に連結している。駆動シリンダ64の基端側は、基枠56に取り付けたブラケット板66にピン67で回動可能に連結している。従って、駆動シリンダ64は、自身の駆動によって回動しつつ、内外リンク51,52の対を介して左前側搬送コンベヤ40Aを昇降動させる。
第一軸受55と第二軸受58、並びに、第一ガイドレール60と第二ガイドレール62とは、平面視で重なり合わないように前後方向(列方向)にずらして配置している。このため、内リンク51と外リンク52とは、干渉することなく水平状に延びる姿勢にまで回動できると共に、左前側搬送コンベヤ40Aが基枠にできるだけ近付けた状態まで下降できる。従って、左前側搬送コンベヤ40Aは、下降させ切った状態であっても、ロック手段なしで安定した状態に保持できる。
なお、駆動シリンダ64の本数は荷重に応じて自由に設定できる。また、昇降機構50はXリンク機構に限らず、ねじ機構やシリンダによる昇降など他の昇降機構を採用できることはいうまでもない。
図1及び図2に示すように、昇降機構50で支持する左前側及び右後側搬送コンベヤ40A,40Bには、当該箇所にある栽培ベンチ10をこれに対峙する案内装置20に向けて前後方向(列方向)に搬送する手段として、繰り出し装置21を設けている。実施形態の繰り出し装置21は、電磁ソレノイドやエアシリンダ等の直動アクチュエータであって多段に伸縮動するように構成している。繰り出し装置21を構成するピストンロッドの先端側には、栽培ベンチ10に当接する横長の当接バー22を連結している。実施形態では、左前側搬送コンベヤ40Aに二個、右後側搬送コンベヤ40Bに二個の計四個の繰り出し装置21を配置している。
例えば左搬送ユニット100において、左前側搬送コンベヤ40Aを昇降機構50で上昇させ切った状態で繰り出し装置21を多段伸長させ、左前側搬送コンベヤ40A上にある栽培ベンチ10の当接フレーム19に当接バー22を突き当てて左案内装置20に向けて押し出すことによって、左案内装置20上にある複数の栽培ベンチ10が次々と玉突き状に追突して、左案内装置20の傾斜最下流側にある栽培ベンチ10が左後側搬送コンベヤ40B上に押し出されることになる。
左後側及び右前側搬送コンベヤ40B,40Aには、左右の案内装置20の傾斜最下流側から受け渡される栽培ベンチ10の列方向搬送(玉突き搬送)を規制する規制バー体23を配置している。実施形態では、当接フレーム19が左前側及び右前側搬送コンベヤ40Aに向く姿勢で各栽培ベンチ10を移動栽培装置1上に載置する。このため、右前側搬送コンベヤ40Aの規制バー体23は、当接フレーム19と当接する関係上、平面視で手前側にはみ出した姿勢で取り付けている。左後側搬送コンベヤ40Bの規制バー体23は、当接フレーム19ではなく栽培ベンチ10のロワーフレーム18と当接する関係上、平面視で右後側搬送コンベヤ40Bと重なる姿勢で取り付けている。実施形態では、左後側及び右前側搬送コンベヤ40B,40Aにそれぞれ二個ずつの計四個の規制バー体23を配置している。
玉突き搬送によって案内装置20の傾斜最下流側の栽培ベンチ10が左後側又は右前側搬送コンベヤ40B,40Aに乗り移る際は、前記傾斜最下流側の栽培ベンチ10のロワーフレーム18搬送下流側の側面又は当接フレーム19(横パイプ部19a)が規制バー体23に当接して、前記傾斜最下流側の栽培ベンチ10の車輪13が載置板46に載った状態で、左後側又は右前側搬送コンベヤ40B,40Aの搬送上流側において停止する。すなわち、左後側又は右前側搬送コンベヤ40B,40A上の定位置に確実に乗り移りできる。その後は、各搬送コンベヤ40A,40Bの駆動によって栽培ベンチ10を右後側又は左前側搬送コンベヤ40B,40Aに移動させるが、その際も、搬送上流側及び搬送下流側の規制バー体23の存在によって、栽培ベンチ10において各搬送コンベヤ40A,40Bと直交する縦方向(列方向)の位置ずれを防止しながら、栽培ベンチ10を規制バー体23に沿って右後側又は左前側搬送コンベヤ40B,40Aに案内する。従って、各搬送コンベヤ40A,40B上でも、栽培ベンチ10を好適な姿勢でスムーズに横方向(行方向)に搬送できる。
図1及び図2に示すように、左右の案内装置20の傾斜最下流側には、栽培ベンチ10の移動を規制するストッパー部材25を配置している。実施形態のストッパー部材25は左右の案内装置20の傾斜最下流側に位置する梁フレーム70上に設けている。ストッパー部材25は上下方向に出没動可能な阻止板26を備えている。
例えば左搬送ユニット100において、ストッパー部材25の阻止板26を上向きに突出させた規制姿勢にすると、左後側搬送コンベヤ40Bに最も近い傾斜最下流側にある栽培ベンチ10のロワーフレーム18搬送下流側の側面と、これに対応した阻止板26とが当接して、傾斜最下流側の栽培ベンチ10が左後側搬送コンベヤ40Bに向けて移動するのを阻止する。その結果、案内装置20上に載置した栽培ベンチ10群が案内装置20の下り勾配のために勝手に移動するのを防止でき、循環搬送をしない状態で案内装置20上に栽培ベンチ10を安定的に保持できる。ストッパー部材25の阻止板26を下向きに没した退避姿勢にすると、阻止板25が栽培ベンチ10から大きく離れた位置にセットされ、各栽培ベンチ10が案内レール35上を通過するのを邪魔しない(許容する)。
栽培ベンチ10を載せた左前側及び右後側搬送コンベヤ40A,40Bを昇降機構50で上昇動させてから、ストッパー部材25の阻止板26を退避姿勢にし、それから繰り出し装置21を多段伸長させることによって、案内装置20の傾斜上流側に栽培ベンチ10が押し出され、もともと案内装置20上にあった複数の栽培ベンチ10が次々と玉突き状に追突する。そして、案内装置20の傾斜最下流側にある栽培ベンチ10が左後側及び右前側搬送コンベヤ40B,40A上に押し出されることになる。
上記の説明並びに図2及び図5〜図7から明らかなように、実施形態によると、搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤ40A,40B及び前記両搬送コンベヤ40A,40B間をつなぐ案内装置20を有する搬送ユニット100の対を並列状に配置し、前記両搬送ユニット100によって閉ループを形成し、前記閉ループ内で複数の栽培ベンチ10を循環させる移動栽培装置1であって、前記各搬送ユニット100の案内装置20は互いに逆向きの下り勾配をもって傾斜させ、前記各搬送ユニット100における傾斜上流側の搬送コンベヤ40A,40Bを昇降動させる昇降機構50を備えているから、前記各搬送ユニット100において、前記案内装置20上の前記栽培ベンチ10は、自重を利用して前記案内装置20の下り勾配に沿って移動することになる。従って、前記案内装置20の下り勾配という極めて簡単な構造で、一方の搬送コンベヤ40A(40B)から他方の搬送コンベヤ40B(40A)に向けて確実に前記栽培ベンチ10を搬送できる。複数の栽培ベンチ10を循環させる閉ループ構造の移動栽培装置1でありながら、特許文献1の移動栽培装置のように前記案内装置毎に櫛状ロッド、往復用エアシリンダ及び回動用電動モータを採用する必要がなく、大幅なコスト抑制が図れる。
また、前記各搬送ユニット100における傾斜上流側の搬送コンベヤ40A,40Bを昇降動させる昇降機構50を備えるから、前記傾斜上流側の搬送コンベヤ40A,40Bを前記昇降機構50で上昇させることによって、前記傾斜上流側の搬送コンベヤ40A,40B上にある前記栽培ベンチ10を前記案内装置20に繰り出すことが可能になる。従って、前記案内装置20の下り勾配という極めて簡単な構造を採用したものでありながら、前記栽培ベンチ10群をスムーズ且つ確実に閉ループ内で循環搬送できる。
前記各案内装置20の傾斜下流側には、前記栽培ベンチ10の移動を規制するストッパー部材25を設けているから、前記ストッパー部材25の存在によって、前記各案内装置20上に載置した前記栽培ベンチ10群が前記各案内装置20の下り勾配のために勝手に移動するのを防止でき、循環搬送をしない状態で前記各案内装置20上に前記栽培ベンチ10群を安定的に保持できる。
更に、前記各搬送ユニット100における傾斜上流側の搬送コンベヤ40A,40Bには、前記傾斜上流側の搬送コンベヤ40A,40B上にある栽培ベンチ10を前記案内装置20に向けて移動させる繰り出し装置21を備えているから、前記昇降機構50で上昇させた前記傾斜上流側の搬送コンベヤ40A,40B上の前記栽培ベンチ10を前記案内装置20にスムーズに繰り出せる。また、例えば電気、油圧及び空気圧といった駆動力を必要とする構造(前記昇降機構50及び前記繰り出し装置21)が前記傾斜上流側の搬送コンベヤ40A,40B側にまとまることになる。従って、前記案内装置20側には電気配線や配管等が不要になる。この点でもコスト抑制に貢献できる。
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。その他各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。なお、本明細書中で用いた「果菜等」の文言は、イチゴ等の果菜類やホウレンソウ等の葉菜類などを広く含めた概念として使用している。
1 移動栽培装置
10 栽培ベンチ
19 当接フレーム
20 案内装置
21 引き込み装置
25 ストッパー部材
40A,40B 搬送コンベヤ

Claims (3)

  1. 搬送方向を互いに逆向きにして平行状に並ぶ一対の搬送コンベヤ及び前記両搬送コンベヤ間をつなぐ案内装置を有する搬送ユニットの対を並列状に配置し、前記両搬送ユニットによって閉ループを形成し、前記閉ループ内で複数の栽培ベンチを循環させる移動栽培装置であって、
    前記各搬送ユニットの案内装置は互いに逆向きの下り勾配をもって傾斜させ、
    前記各搬送ユニットにおける傾斜上流側の搬送コンベヤを昇降動させる昇降機構を備えている、
    移動栽培装置。
  2. 前記各案内装置の傾斜下流側には、前記栽培ベンチの移動を規制するストッパー部材を設けている、
    請求項1に記載の移動栽培装置。
  3. 前記各搬送ユニットにおける傾斜上流側の搬送コンベヤには、前記傾斜上流側の搬送コンベヤ上にある栽培ベンチを前記案内装置に向けて移動させる繰り出し装置を備えている、
    請求項1又は2に記載の移動栽培装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105475029A (zh) * 2016-01-31 2016-04-13 广州美光环境工程有限公司 一种远程可控百变花框

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