JP2014036089A - セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

セラミック電子部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014036089A
JP2014036089A JP2012175966A JP2012175966A JP2014036089A JP 2014036089 A JP2014036089 A JP 2014036089A JP 2012175966 A JP2012175966 A JP 2012175966A JP 2012175966 A JP2012175966 A JP 2012175966A JP 2014036089 A JP2014036089 A JP 2014036089A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic
green sheet
ceramic green
conductive layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012175966A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotaka Tsutsumi
啓恭 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2012175966A priority Critical patent/JP2014036089A/ja
Publication of JP2014036089A publication Critical patent/JP2014036089A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】デラミネーションやクラックが発生しにくく、かつ、特性のばらつきが生じ難いセラミック電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】表面の一部の上に内部電極11,12を構成するための導電層21が形成されており、かつ、導電層21の一部の上にセラミック層22が形成されたセラミックグリーンシート20を用意する。複数のセラミックグリーンシート20を、積層方向Tに隣り合うセラミックグリーンシート20の一方のセラミックグリーンシート20の上に形成されたセラミック層22と他方のセラミックグリーンシート20の導電層21が形成されていない部分20aとが重畳するように積層し、生のセラミック素体を作製する。生のセラミック素体を焼成し、生のセラミック素体から構成されたセラミック素体10と、セラミック素体10内に配されており、導電層21から構成された内部電極11,12とを有するセラミック電子部品1を得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、セラミック電子部品の製造方法に関する。
近年、携帯電話、携帯音楽プレイヤーなどの電子機器の小型化、薄型化に伴い、電子機器に搭載されるセラミック電子部品の小型化、薄型化が進んでいる。このようなセラミック電子部品の製造工程においては、導電層が形成されたセラミックグリーンシートを積層し、加圧することにより、複数のセラミックグリーンシートを圧着することが行われている。
しかしながら、セラミックグリーンシートには、導電層が形成された部分と、導電層が形成されていない部分とが存在する。このため、導電層の厚みに起因して、セラミックグリーンシートの積層体の導電層が積層されている部分と、導電層が積層されていない部分との間に導電層の厚みに導電層の数を乗じた分だけの段差が生じる。よって、導電層が形成されていない部分におけるセラミックグリーンシート同士の密着力が弱くなり、デラミネーションやクラックなどが発生しやすくなるという問題がある。
このような問題を解決する方法として、例えば、特許文献1には、セラミックグリーンシートの主面上に形成した導電パターンの周囲にセラミックパターンを形成することにより、導電パターンの厚みによる段差を低減した状態で、セラミックグリーンシートを積層する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、導電パターンやセラミックグリーンシートを積層する際に、導電パターンとセラミックグリーンシートは、圧力によって接着される。また、導電パターンとセラミックグリーンシートとは、異なる材料により構成されている。よって、導電パターンとセラミックグリーンシートとの密着性は低くなりやすい。従って、例えば、セラミックグリーンシートの積層体を切断して生のセラミック素体を得る場合、切断時の応力負荷によって、切断面において導電パターンがセラミックグリーンシートから剥離しやすいという問題がある。
このような問題を解決する方法として、例えば、特許文献2には、第1のセラミックグリーンシートの上に、導体パターンを形成し、さらに、第1のセラミックグリーンシートと導体パターンとを覆うように第2のセラミックグリーンシートを形成する方法が開示されている。特許文献2に開示された方法では、同じ材質の材料により構成されている第1及び第2セラミックグリーンシートを積層する。よって、特許文献2に開示された方法では、積層体の密着性が高まり、積層体の切断面において、導電パターンがセラミックグリーンシートから剥離することを抑制することができる。
特開2000−311831号公報 特開2005−72453号公報
しかしながら、特許文献2に開示された方法では、導体パターン間に位置するセラミック部の厚みにばらつきが生じやすい。よって、得られるセラミック電子部品の特性にばらつきが生じる場合がある。例えば、セラミック電子部品がセラミックコンデンサである場合には、静電容量にばらつきが生じる場合がある。
本発明の主な目的は、デラミネーションやクラックが発生しにくく、かつ、特性のばらつきが生じ難いセラミック電子部品の製造方法を提供することにある。
本発明に係るセラミック電子部品の製造方法は、表面の一部の上に内部電極を構成するための導電層が形成されており、かつ、導電層の一部の上にセラミック層が形成されたセラミックグリーンシートを用意する。複数のセラミックグリーンシートを、積層方向に隣り合うセラミックグリーンシートの一方のセラミックグリーンシートの上に形成されたセラミック層と他方のセラミックグリーンシートの導電層が形成されていない部分とが重畳するように積層し、生のセラミック素体を作製する。生のセラミック素体を焼成し、生のセラミック素体から構成されたセラミック素体と、セラミック素体内に配されており、導電層から構成された内部電極とを有するセラミック電子部品を得る。
本発明に係るセラミック電子部品の製造方法のある特定の局面では、セラミックペーストを導電層の一部の上に印刷することにより前記セラミック層を形成する。
本発明に係るセラミック電子部品の製造方法の別の特定の局面では、積層方向に隣り合うセラミックグリーンシートの一方のセラミックグリーンシートの上に形成されたセラミック層と他方のセラミックグリーンシートの導電層が重ならないように複数のセラミックグリーンシートを積層する。
本発明に係るセラミック電子部品の製造方法の他の特定の局面では、セラミック層は、セラミックグリーンシートと同種のセラミックスを含む。
本発明によれば、デラミネーションやクラックが発生しにくく、かつ、特性のばらつきが生じ難いセラミック電子部品の製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態における導電層が形成されたセラミックグリーンシートの略図的側面図である。 本発明の第1の実施形態における導電層が形成されたセラミックグリーンシートの略図的平面図である。 本発明の第1の実施形態におけるセラミックグリーンシート積層体の模式的分解側面図である。 本発明の第1の実施形態におけるセラミックグリーンシート積層体の略図的平面図である。 本発明の第1の実施形態におけるセラミック素体の略図的断面図である。 本発明の第1の実施形態におけるセラミック電子部品の略図的斜視図である。 本発明の第1の実施形態におけるセラミック電子部品の略図的側面図である。 本発明の第2の実施形態におけるセラミックグリーンシート積層体の略図的平面図である。 本発明の第2の実施形態におけるセラミック積層体の略図的斜視図である。 本発明の第2の実施形態における生のセラミック積層体の略図的斜視図である。 本発明の変形例における導電層が形成されたセラミックグリーンシートの略図的平面図である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態などにおいて参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率などが異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率などは、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における導電層が形成されたセラミックグリーンシートの略図的側面図である。図2は、本実施形態における導電層が形成されたセラミックグリーンシートの略図的平面図である。図3は、本実施形態におけるセラミックグリーンシート積層体の模式的分解側面図である。図4は、本実施形態におけるセラミックグリーンシート積層体の略図的平面図である。図5は、本実施形態におけるセラミック素体の略図的断面図である。図6は、本実施形態におけるセラミック電子部品の略図的斜視図である。図7は、本実施形態におけるセラミック電子部品の略図的側面図である。なお、図4において、描画の都合上、導電層が形成されていないセラミックグリーンシートの記載は省略し、導電層が形成されたセラミックグリーンシート、導電層、及びセラミック層は、実線で示してある。
まず、図1に示すセラミックグリーンシート20を用意する。セラミックグリーンシート20は、例えばセラミックスラリーをシート状に成形することにより作製することができる。
セラミックグリーンシート20に用いられるセラミック粉末の種類は、製造しようとするセラミック電子部品1の特性に応じて適宜選択することができる。
例えば、セラミック電子部品1が、コンデンサである場合は、セラミック粉末として、誘電体セラミックスを用いることができる。誘電体セラミックスの具体例としては、例えば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、CaZrO3などが挙げられる。
例えば、セラミック電子部品1が、圧電部品である場合は、セラミック粉末として、圧電セラミックスを用いることができる。圧電セラミックスの具体例としては、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系セラミックスなどが挙げられる。
例えば、セラミック電子部品1が、サーミスタである場合は、セラミック粉末として、半導体セラミックスを用いることができる。半導体セラミックスの具体例としては、例えば、スピネル系セラミックスなどが挙げられる。
例えば、セラミック電子部品1が、インダクタである場合は、セラミック粉末として、磁性体セラミックスを用いることができる。磁性体セラミックスの具体例としては、例えば、フェライトセラミックスなどが挙げられる。
セラミックグリーンシート20の厚みは、0.5μm〜5μm程度(焼成後)とすればよい。
次に、セラミックグリーンシート20の表面上に、導電性ペーストを塗布することにより、導電層21を形成する。具体的には、セラミックグリーンシート20の表面上に、内部電極を構成するための矩形状の複数の導電層21を、幅方向Wと、幅方向Wに対して垂直な長さ方向L方向に沿って相互に間隔をおいてマトリクス状に形成する。図1及び図2に示されるように、セラミックグリーンシート20の表面上には、長さ方向L及び幅方向Wにおいて、それぞれ、導電層21が形成されていない部分20a,20bが設けられている。
導電性ペーストは、例えば、印刷などにより形成することができる。
導電層21の厚みは、例えばセラミック電子部品1に要求される特性等に応じて適宜設定することができる。導電層21の厚みは、例えば、0.2μm〜3μm程度(焼成後)とすることができる。
次に、導電層21の一部の上にセラミック層22を形成する。本実施形態においては、セラミック層22は、導電層21の長さ方向Lの中央部に形成されている。
セラミック層22は、セラミックペーストを導電層21の上に印刷することにより形成することが好ましい。セラミック層22は、セラミックグリーンシート20と同種のセラミックスを含むことが好ましく、セラミックグリーンシート20と同じ主成分を有することがより好ましく、セラミックグリーンシート20と実質的に同様の材料により構成されていることがさらに好ましい。
セラミック層22の厚みは、例えばセラミック電子部品1に要求される特性等に応じて適宜設定することができる。セラミック層22の厚みは、例えば0.5μm〜5μm程度(焼成後)とすることができる。
以上のようにして、表面の一部の上に導電層21が形成されており、かつ、導電層21の一部の上にセラミック層22が形成されたセラミックグリーンシート20を用意する。
次に、図3に示されるように、表面上に導電層21が形成されていないセラミックグリーンシート23を複数枚積層する。その後、表面上に複数の導電層21が形成されたセラミックグリーンシート20を複数枚積層する。その後、表面上に導電層21が形成されていないセラミックグリーンシート23をさらに複数枚積層する。
このとき、表面上に複数の導電層21が形成された複数のセラミックグリーンシート20を、積層方向Tに隣り合うセラミックグリーンシート20の一方のセラミックグリーンシート20の上に形成されたセラミック層22と、他方のセラミックグリーンシート20の導電層21が形成されていない部分20aとが重畳するように積層する。
積層方向Tに隣り合うセラミックグリーンシート20の一方のセラミックグリーンシート20の上に形成されたセラミック層22と、他方のセラミックグリーンシート20の導電層21とが重ならないように複数のセラミックグリーンシートを積層することが好ましい。
以上のようにして、内部に導電層21を有するセラミックグリーンシート積層体24を作製する。なお、本発明においては、表面上に導電層21が形成されていないセラミックグリーンシート23を複数枚積層する必要は必ずしもなく、少なくとも1枚積層すればよい。また、必要に応じてセラミックグリーンシート積層体24に、プレスを施してもよい。
次に、セラミックグリーンシート積層体24(マザー積層体)を幅方向W及び長さ方向Lに沿って切断することにより、セラミックグリーンシート積層体24から、生のセラミック素体を作製する。具体的には、セラミックグリーンシート積層体24を、各導電層21の長さ方向Lにおける中央において、幅方向Wに沿って延びる複数のカットラインL1(図3及び図4を参照)に沿って切断する。それと共に、各導電層21の幅方向Wにおける間隔の中央において長さ方向Lに沿って延びるカットラインL2に沿って切断する。これにより、セラミックグリーンシート積層体24を複数の生のセラミック素体に分断する。
なお、セラミックグリーンシート積層体24の切断は、例えば、切断刃を押しつける押切り、ダイシング、レーザー切断などの方法により行うことができる。
次に、生のセラミック素体の焼成を行うことにより、積層された複数のセラミックグリーンシート23から、図5に示されるようなセラミック素体10を得る。この焼成工程において、導電層21から第1及び第2の内部電極11,12が焼成される。生のセラミック素体の焼成温度は、使用するセラミック材料や導電性ペーストの種類により適宜設定することができる。生のセラミック素体の焼成温度は、例えば、900℃〜1300℃とすることができる。
セラミック素体10の形状は特に限定されない。本実施形態では、セラミック素体10は、直方体状に形成されている。図5〜図7に示されるように、セラミック素体10は、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びる第1及び第2の主面10a,10bを有する。セラミック素体10は、厚み方向T及び長さ方向Lに沿って延びる第1及び第2の側面10c,10dを有する。また、セラミック素体10は、厚み方向T及び幅方向Wに沿って延びる第1及び第2の端面10e,10fを備えている。
なお、本明細書において、「直方体状」には、角部や稜線部が丸められた直方体が含まれるものとする。すなわち、「直方体状」の部材とは、第1及び第2の主面、第1及び第2の側面並びに第1及び第2の端面とを有する部材全般を意味する。また、主面、側面、端面の一部または全部に凹凸などを有していてもよい。
セラミック素体10の寸法は、特に限定されないが、セラミック素体10は、セラミック素体10の厚み寸法をD、長さ寸法をD、幅寸法をDとしたときに、D<D<D、(1/5)D≦D≦(1/2)D、または、D<0.3mmが満たされるような薄型のものであってもよい。具体的には、0.05mm≦D<0.3mm、0.4mm≦D≦1mm、0.3mm≦D≦0.5mmであってもよい。
図5に示されるように、セラミック素体10の内部には、略矩形状の複数の第1及び第2の内部電極11,12が厚み方向Tに沿って等間隔に交互に配置されている。第1及び第2の内部電極11,12の端部は、それぞれ、セラミック素体10の表面に露出している。具体的には、第1の内部電極11の一方側の端部は、セラミック素体10の第1の端面10eに露出している。第2の内部電極12の一方側の端部は、セラミック素体10の第2の端面10fに露出している。
第1及び第2の内部電極11,12のそれぞれは、第1及び第2の主面10a,10bと平行である。第1及び第2の内部電極11,12は、厚み方向Tにおいて、セラミック部10gを介して、互いに対向している。
なお、セラミック部10gの厚さは、特に限定されない。セラミック部10gの厚さは、例えば、0.5μm〜10μmとすることができる。
次に、ディッピングやめっきなどの方法により、焼成後のセラミック素体10の上に第1及び第2の外部電極13,14を形成し、図6及び図7に示されるようなセラミック電子部品1を製造することができる。
本実施形態に係るセラミック電子部品1の製造方法においては、表面の一部の上に第1及び第2の内部電極11,12を構成するための導電層21が形成されており、かつ、導電層21の一部の上にセラミック層22が形成されたセラミックグリーンシート20を積層する。さらに、表面上に複数の導電層21が形成された複数のセラミックグリーンシート20を、積層方向Tに隣り合うセラミックグリーンシート20の一方のセラミックグリーンシート20の上に形成されたセラミック層22と、他方のセラミックグリーンシート20の導電層21が形成されていない部分20aとが重畳するように積層する。
このため、本実施形態に係る製造方法によれば、セラミック層22が形成された部分が、セラミック素体10の第1及び第2の端面10e,10f部分に位置し、セラミック素体10の長さ方向Lにおける中央部分には存在しないように積層することができる。よって、導電層21による段差を埋めるためのセラミック層22が第1及び第2の内部電極11,12の間に位置することによって生じる容量のばらつきを生じ難い。
例えば、セラミック層22の長さ方向Lにおける中央部において、カットラインL1に沿ってセラミックグリーンシート積層体24を切断することにより、セラミック層22をセラミック素体10の第1及び第2の端面10e,10f部分に位置させることができる。
また、本実施形態に係る製造方法においては、一方のセラミックグリーンシート20の上に形成されたセラミック層22と、他方のセラミックグリーンシート20の導電層21が形成されていない部分20aとが重畳するように積層するため、導電層21が形成された部分と導電層21が形成されていない部分との厚み差が、セラミック層22によって埋められる。よって、導電層21が形成された部分と導電層21が形成されていない部分との厚み差の累積によるデラミネーションやクラックなどの発生を抑制することができる。
例えば、セラミックグリーンシート積層体を切断する場合、切断時の応力負荷によって、特に切断面において導電パターンがセラミックグリーンシートから剥離しやすいが、本実施形態に係る製造方法では、セラミック素体10の第1及び第2の端面10e,10f部分においてセラミック層22が埋められているため、切断面における導電層21とセラミックグリーンシート20との剥離が生じ難い。
積層方向Tに隣り合うセラミックグリーンシート20の一方のセラミックグリーンシート20の上に形成されたセラミック層22と、他方のセラミックグリーンシート20の導電層21とが重ならないように複数のセラミックグリーンシート20を積層する場合、導電層21が形成された部分と導電層21が形成されていない部分との厚み差の累積がより生じ難く、デラミネーションやクラックなどをより効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る製造方法においては、積層方向Tに隣り合うセラミックグリーンシート20の一方のセラミックグリーンシート20の上に形成されたセラミック層22と、他方のセラミックグリーンシート20の導電層21が形成されていない部分20aとは、同種のセラミックスを含むため、密着性が高く、デラミネーションやクラックなどを抑制することができる。
また、本実施形態に係る製造方法においては、導電層21の上に形成されたセラミック層22が、印刷により形成される場合、導電層21とセラミック層22との密着力がより強くなるため、デラミネーションやクラックをより効果的に抑制することができる。
特許文献2においては、第1のセラミックグリーンシートと導体パターンとを覆うように第2のセラミックグリーンシートを形成しているため、セラミック電子部品の厚みが厚くなりやすいが、本実施形態に係る製造方法においては、このような第2のセラミックグリーンシートを形成しないため、特許文献2に開示された方法に比して、セラミック電子部品1の厚みを薄くし得る。
セラミックグリーンシート積層体24の密着性を向上させるためには、セラミックグリーンシート20は、有機溶剤、樹脂などを含むことが好ましい。セラミックグリーンシート20が、有機溶剤、樹脂などを含むことにより、特に、セラミックグリーンシート積層体24の切断面における導電層21とセラミックグリーンシート20との剥離を効果的に抑制することができる。
セラミックグリーンシート積層体24の密着性を向上させるためには、導電層21は、有機溶剤、樹脂などを含むことが好ましい。導電層21が、有機溶剤、樹脂などを含むことにより、特に、セラミックグリーンシート積層体24の切断面における導電層21とセラミックグリーンシート20との剥離を効果的に抑制することができる。導電層21に含まれる有機溶剤とセラミックグリーンシート20に含まれる有機溶剤とは、同じであることがより好ましい。導電層21に含まれる樹脂とセラミックグリーンシート20に含まれる樹脂とは、同じであることが好ましい。こうすることにより、樹脂や導電層中の導電材料またはセラミックグリーンシート中のセラミック材料が、有機溶剤を媒体として、導電層とセラミックグリーンシートとの界面で拡散する。この結果、セラミックグリーンシート積層体24の密着性を向上させる。
なお、本実施形態においては、導電層21の一部の上にセラミック層22を形成する場合について説明したが、本発明においては、図11に示されるように、長さ方向Lにおける導電層21の間隔に位置する導電層21が形成されていない部分20aを除き、セラミックグリーンシート20上の導電層21の幅方向Wにおける間隔や、セラミックグリーンシート20上の幅方向Wにおける端部など、導電層21が形成されていない部分20bにセラミック層22を形成してもよい。こうすることにより、導電層21が形成されていない部分20bの段差が解消され、セラミックグリーンシート間の密着性も向上する。結果、デラミネーションやクラックなどをさらに抑制することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態の他の例について説明する。以下の説明において、上記第1の実施形態と実質的に共通の機能を有する部材を共通の符号で参照し、説明を省略する。
(第2の実施形態)
図8は、本実施形態におけるセラミックグリーンシート積層体の略図的平面図である。図9は、本実施形態におけるセラミック積層体の略図的斜視図である。図10は、本実施形態における生のセラミック積層体の略図的斜視図である。なお、図8において、描画の都合上、導電層が形成されていないセラミックグリーンシートの記載は省略し、導電層が形成されたセラミックグリーンシート、導電層、及びセラミック層は、実線で示してある。
図8に示されるように、本実施形態においては、セラミックグリーンシート20の表面上に、内部電極を構成するための矩形状の複数の導電層21を長さ方向Lに沿って相互に間隔をおいて形成する。導電層21は、セラミックグリーンシート20の幅方向Wにおいて、一方側端部から他方側端部に至るように形成されている。セラミックグリーンシート20の表面上には、長さ方向Lにおいて、導電層21が形成されていない部分20aが設けられている。
次に、セラミックグリーンシート20の表面上に、導電性ペーストを塗布することにより、導電層21を形成する。
このような導電層21が形成されたセラミックグリーンシート20を複数枚積層することにより、第1の実施形態と同様にして、セラミックグリーンシート積層体24を作製する。次に、セラミックグリーンシート積層体24を幅方向W及び長さ方向Lに沿って切断することにより、セラミックグリーンシート積層体24から、生のセラミック積層体27を作製する。具体的には、セラミックグリーンシート積層体24を、各導電層21の長さ方向Lにおける中央において、幅方向Wに沿って延びる複数のカットラインL1に沿って切断する。それと共に、各導電層21の幅方向Wにおいて長さ方向Lに沿って延びるカットラインL2に沿って切断する。これにより、セラミックグリーンシート積層体24を、図9に示されるような直方体状の複数の生のセラミック積層体27に分断する。
生のセラミック積層体27は、第1及び第2の主面27a、27bと、第1及び第2の側面27c、27dと、第1及び第2の端面27e、27fとを有する。第1及び第2の主面27a、27bは、長さ方向L及び幅方向Wに沿って延びている。第1及び第2の側面27c、27dは、長さ方向L及び厚み方向Tに沿って延びている。第1及び第2の端面27e、27fは、幅方向W及び厚み方向Tに沿って延びている。
生のセラミック積層体27の内部には、導電層21から形成された第1及び第2の内部電極11,12が形成されている。第1の内部電極11は、第1及び第2の主面27a、27bと平行である。第1の内部電極11は、第1の端面27e並びに第1及び第2の側面27c、27dに露出している。第1の内部電極11は、第2の端面27fには露出していない。
第2の内部電極12は、第1及び第2の主面27a、27bと平行である。第2の内部電極12は、第2の端面27f並びに第1及び第2の側面27c、27dに露出している。第2の内部電極12は、第1の端面27eには露出していない。第1の内部電極11と第2の内部電極12とは、セラミック層27gを介して厚み方向Tに対向している。
次に、図10に示すように、生のセラミック積層体27に保護部29a,29bを設ける。具体的には、まず、セラミック粉末と、分散媒と、必要に応じてバインダー等とを含むセラミックペーストを準備する。このセラミックペーストは、セラミックグリーンシート20の形成に用いたセラミックペーストと同種のものであってもよい。次に、セラミックペーストを、生のセラミック積層体27の第1及び第2の側面27c、27dのそれぞれの上に、第1及び第2の内部電極11,12を覆うように塗布し、乾燥させる。これにより、第1及び第2の保護部29a、29bを形成し、第1及び第2の保護部29a、29bと生のセラミック積層体27とを有する生のセラミック素体26を得る。また、セラミックグリーンシートに生のセラミック積層体27を押し付けて、打ち抜くことによりセラミックグリーンシートを生のセラミック積層体27に貼りつけることで保護部を形成してもよい。
次に、生のセラミック素体26の焼成を行うことにより、セラミック素体が得られる。そして、セラミック素体に外部電極を設けることにより、第2の実施形態に係るセラミック電子部品を製造することができる。
第2の実施形態に係る製造方法においても、第1の実施形態1と同様の効果を奏することができる。
1…セラミック電子部品
10…セラミック素体
10a…第1の主面
10b…第2の主面
10c…第1の側面
10d…第2の側面
10e…第1の端面
10f…第2の端面
10g…セラミック部
11…第1の内部電極
12…第2の内部電極
13…第1の外部電極
14…第2の外部電極
20…セラミックグリーンシート
20a,20b…導電層が形成されていない部分
21…導電層
22…セラミック層
23…セラミックグリーンシート
24…セラミックグリーンシート積層体
26…生のセラミック素体
27…生のセラミック積層体
27a…第1の主面
27b…第2の主面
27c…第1の側面
27d…第2の側面
27e…第1の端面
27f…第2の端面
27g…セラミック層
29a,29b…保護部

Claims (4)

  1. 表面の一部の上に内部電極を構成するための導電層が形成されており、かつ、前記導電層の一部の上にセラミック層が形成されたセラミックグリーンシートを用意する工程と、
    複数の前記セラミックグリーンシートを、積層方向に隣り合うセラミックグリーンシートの一方のセラミックグリーンシートの上に形成されたセラミック層と他方のセラミックグリーンシートの前記導電層が形成されていない部分とが重畳するように積層し、生のセラミック素体を作製する工程と、
    前記生のセラミック素体を焼成し、前記生のセラミック素体から構成されたセラミック素体と、前記セラミック素体内に配されており、前記導電層から構成された内部電極とを有するセラミック電子部品を得る工程と、
    を備える、セラミック電子部品の製造方法。
  2. セラミックペーストを前記導電層の一部の上に印刷することにより前記セラミック層を形成する、請求項1に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  3. 積層方向に隣り合うセラミックグリーンシートの一方のセラミックグリーンシートの上に形成されたセラミック層と他方のセラミックグリーンシートの前記導電層が重ならないように前記複数のセラミックグリーンシートを積層する、請求項1または2に記載のセラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記セラミック層は、前記セラミックグリーンシートと同種のセラミックスを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセラミック電子部品の製造方法。
JP2012175966A 2012-08-08 2012-08-08 セラミック電子部品の製造方法 Pending JP2014036089A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012175966A JP2014036089A (ja) 2012-08-08 2012-08-08 セラミック電子部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012175966A JP2014036089A (ja) 2012-08-08 2012-08-08 セラミック電子部品の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014036089A true JP2014036089A (ja) 2014-02-24

Family

ID=50284900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012175966A Pending JP2014036089A (ja) 2012-08-08 2012-08-08 セラミック電子部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014036089A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170077034A (ko) * 2015-12-25 2017-07-05 다이요 유덴 가부시키가이샤 적층 세라믹 전자 부품 및 그 제조 방법
US10510487B2 (en) 2015-12-25 2019-12-17 Taiyo Yuden Co., Ltd. Multi-layer ceramic electronic component and method of producing the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170077034A (ko) * 2015-12-25 2017-07-05 다이요 유덴 가부시키가이샤 적층 세라믹 전자 부품 및 그 제조 방법
KR101983436B1 (ko) * 2015-12-25 2019-05-28 다이요 유덴 가부시키가이샤 적층 세라믹 전자 부품 및 그 제조 방법
US10510487B2 (en) 2015-12-25 2019-12-17 Taiyo Yuden Co., Ltd. Multi-layer ceramic electronic component and method of producing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5654102B2 (ja) 積層セラミックキャパシタ及びその製造方法
JP5512625B2 (ja) 積層セラミックキャパシタ及びその製造方法
KR101187939B1 (ko) 적층 세라믹 커패시터 및 그 제조방법
KR101141342B1 (ko) 적층 세라믹 커패시터 및 그 제조방법
JP5590055B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法及び積層セラミックコンデンサ
JP5590054B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP5736982B2 (ja) セラミック電子部品
JP5423586B2 (ja) セラミック電子部品
JP2015111655A (ja) セラミック電子部品
JP2015109415A (ja) 積層セラミック電子部品、テーピング電子部品連及び積層セラミック電子部品の製造方法
JP6344184B2 (ja) セラミック電子部品及びその製造方法
JP2014187216A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
CN113539681B (zh) 层叠陶瓷电容器
JP2015111652A (ja) 電子部品
JP6483400B2 (ja) 積層型コンデンサおよび実装構造
JP2014036089A (ja) セラミック電子部品の製造方法
JP5810956B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法及び積層セラミックコンデンサ
JP6086269B2 (ja) セラミック電子部品およびその製造方法
JP5879913B2 (ja) セラミック電子部品の製造方法
JP2013165211A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法及び積層セラミックコンデンサ
JP6029491B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP5929511B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
WO2012014647A1 (ja) 基板内蔵用キャパシタ、これを備えたキャパシタ内蔵基板、及び基板内蔵用キャパシタの製造方法
JP2020068226A (ja) 積層セラミック電子部品、及び、積層セラミック電子部品の製造方法
KR101240738B1 (ko) 적층 세라믹 커패시터