JP2014034615A - 熱可塑性エラストマー、その製造方法、及び電線・ケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】架橋構造が、温度によって、架橋・脱架橋を可逆的に進行することが可能な熱可塑性エラストマー、その製造方法、及びそれを用いて形成された絶縁体、又は絶縁体及びそれを用いて形成されたシースを有する電線・ケーブルを提供する。
【解決手段】熱可塑性エラストマーを、主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤とから構成する。
【選択図】図1
【解決手段】熱可塑性エラストマーを、主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤とから構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、熱可塑性エラストマー、その製造方法、及び電線・ケーブルに関する。さらに詳しくは、Diels−Alder(ディールス・アルダー)反応を利用して形成された架橋構造が、温度によって、架橋・脱架橋を可逆的に進行することが可能な熱可塑性エラストマー、その製造方法、及びそれを用いて形成された絶縁体、又は絶縁体及びそれを用いて形成されたシースを有する電線・ケーブルに関する。
使用済みゴム材料のリサイクルは、地球環境保全や資源保護の観点から重要な課題である。使用済みゴム材料のリサイクル処理の中で最も困難な工程は、生ゴム分子間に形成された架橋を切断することである。リサイクル処理によって架橋部分以外の生ゴム分子鎖も切断されるため、再生ゴムの物性は元の生ゴムよりも劣るのが一般的である。そのため、架橋部分だけを選択的に切断する架橋方法について広く研究が行われている。
架橋を選択的に切断する方法の一つとして、熱可逆反応であるDiels−Alder反応を架橋部位に用いるという方法がある。フラン−マレイミド間のDiels−Alder反応を架橋部位に有するエラストマーは、フラン−マレイミド間の共有結合が、温度変化によって結合と解離とを繰り返す性質を有している(特許文献1、及び非特許文献1参照)。
従来技術において、フラン−マレイミド架橋のエラストマーへの導入として、(1)エラストマーのオレフィン構造へのメルカプト基含有フラン化合物のグラフト、(2)フラン基含有エラストマーとビスマレイミド化合物との反応、という工程で行われている(特許文献1の実施例参照)。
Science 295, 1698―1702 (2002)
しかし、従来技術には、ハロゲン元素含有のエラストマーは、メルカプト基含有フラン化合物との反応性が低く、フラン基の導入率が低い、という問題点がある。例えば、クロロプレンゴムは、メルカプト基と反応するオレフィン構造を有しているものの、オレフィン構造を形成する炭素又はアリル位の炭素が塩素と結合するために、反応性が乏しく、クロロプレンゴムへのフラン基のグラフト反応が十分に進まないという問題がある。
また、反応率を上げるために反応温度の上昇等を行った場合、フラン基の導入よりもエラストマー主鎖間の架橋という副反応が生じ、熱可逆性の架橋部位を導入することができないという問題がある。
本発明は、上述の問題を解決するため、Diels−Alder(ディールス・アルダー)反応を利用して形成された架橋構造が、温度によって、架橋・脱架橋を可逆的に進行することが可能な熱可塑性エラストマー、ハロゲン系のエラストマーに副反応を生じさせることなしに共役ジエン構造及びジエノフィル構造を導入することが可能な熱可塑性エラストマーの製造方法、並びにそれを用いて形成された絶縁体、又は絶縁体及びそれを用いて形成されたシースを有する電線・ケーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、以下の熱可塑性エラストマー、その製造方法、及び電線・ケーブルが提供される。
[1]主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤と、から構成されてなる熱可塑性エラストマー。
[2]ハロゲン元素含有エラストマーに、アミノ基を有する共役ジエン構造化合物を反応させる前記[1]に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
[3]主鎖に、ジエノフィル構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、2つ以上の共役ジエン構造を有する架橋剤と、から構成されてなる熱可塑性エラストマー。
[4]ハロゲン元素含有エラストマーに、アミノ基を有するジエノフィル構造化合物を反応させる前記[3]に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
[5]主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、主鎖に、ジエノフィル構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、から構成されてなる熱可塑性エラストマー。
[6]主鎖に、共役ジエン構造及びジエノフィル構造の両方がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーから構成されてなる熱可塑性エラストマー。
[7]前記共役ジエン構造と前記ジエノフィル構造とは、ディールス・アルダー(Diels−Alder)反応によって架橋構造を形成するとともに、前記架橋構造は、温度によって、架橋・脱架橋を可逆的に進行する前記[1]、[3]又は[5]に記載の熱可塑性エラストマー。
[8]前記[1]、[3]、[5]、[6]若しくは[7]に記載の熱可塑性エラストマーを用いて形成された絶縁体、又は絶縁体及び前記[1]、[3]、[5]、[6]若しくは[7]に記載の熱可塑性エラストマーを用いて形成されたシースを有する電線・ケーブル。
本発明によれば、Diels−Alder(ディールス・アルダー)反応を利用して形成された架橋構造が、温度によって、架橋・脱架橋を可逆的に進行することが可能な熱可塑性エラストマー、ハロゲン系のエラストマーに副反応を生じさせることなしに共役ジエン構造及びジエノフィル構造を導入することが可能な熱可塑性エラストマーの製造方法、並びにそれを用いて形成された絶縁体、又は絶縁体及びそれを用いて形成されたシースを有する電線・ケーブルを提供することができる。
さらに具体的には、従来技術において、メルカプト基との反応性が低かった、クロロプレンゴム、フッ化ゴムのようなハロゲン系のエラストマーに、共役ジエン構造を導入することができ、これを用いてDiels−Alder反応を利用した熱可塑性エラストマーを製造することが可能となった。この熱可塑性エラストマーは、幅広い用途への展開が可能であり、例えば、電線・ケーブル被覆剤としての応用において、製造の際における架橋工程を除くことができる。
[実施の形態の要約]
本実施の形態の熱可塑性エラストマーは、ハロゲン元素を含有する熱可塑性エラストマーにおいて、エラストマー中に、共役ジエン構造部位とジエノフィル構造部位との両方を有するように構成され、例えば、主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤と、から構成されてなるものである。
本実施の形態の熱可塑性エラストマーは、ハロゲン元素を含有する熱可塑性エラストマーにおいて、エラストマー中に、共役ジエン構造部位とジエノフィル構造部位との両方を有するように構成され、例えば、主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤と、から構成されてなるものである。
[実施の形態]
以下、本実施の形態に係る熱可塑性エラストマー、熱可塑性エラストマーの製造方法及び電線・ケーブルについて具体的に説明する。
以下、本実施の形態に係る熱可塑性エラストマー、熱可塑性エラストマーの製造方法及び電線・ケーブルについて具体的に説明する。
(熱可塑性エラストマー)
本実施の形態に係る熱可塑性エラストマーは、ハロゲン元素を含有する熱可塑性エラストマーにおいて、エラストマー中に、共役ジエン構造部位とジエノフィル構造部位との両方を有するように構成されてなるものであり、具体的には、図1(a)〜(c)に示すものを挙げることができる。ただし、本実施の形態に係る熱可塑性エラストマーは、以下に示すものに限られるものではない。
本実施の形態に係る熱可塑性エラストマーは、ハロゲン元素を含有する熱可塑性エラストマーにおいて、エラストマー中に、共役ジエン構造部位とジエノフィル構造部位との両方を有するように構成されてなるものであり、具体的には、図1(a)〜(c)に示すものを挙げることができる。ただし、本実施の形態に係る熱可塑性エラストマーは、以下に示すものに限られるものではない。
まず、図1(a)に示すように、本実施の形態に係る熱可塑性エラストマーは、主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤とから構成されてなるものである。
また、図1(b)に示すように、本実施の形態の熱可塑性エラストマーは、主鎖に、ジエノフィル構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、2つ以上の共役ジエン構造を有する架橋剤とから構成されてなるものである。
さらに、図1(c)に示すように、本実施の形態の熱可塑性エラストマーは、主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、主鎖に、ジエノフィル構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーとから構成されてなるものである。
なお、図示はしないが、本実施の形態の熱可塑性エラストマーは、主鎖に、共役ジエン構造及びジエノフィル構造の両方がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーから構成されてなるものであってもよい。
本実施の形態においては、共役ジエン構造とジエノフィル構造とは、Diels−Alder(ディールス・アルダー)反応によって架橋構造を形成するとともに、架橋構造は、温度によって、架橋・脱架橋を可逆的に進行するように構成される。
例えば、図2に示すように、本実施の形態の熱可塑性エラストマーは、冷却(低温)時においては、熱可塑性エラストマー中の共役ジエン構造部位とジエノフィル構造部位が結合状態(Diels−Alder反応)にあり、エラストマーは、ゴム弾性を示す。一方、加熱(高温)時においては、結合解離に平衡が傾き、結合が解離(Retro−Diels−Alder(レトロ・ディールス・アルダー)反応)し、エラストマーは流動性を示す。この結合・解離は、繰り返し行うことができる。
本実施の形態の熱可塑性エラストマーは、上述のように、共役ジエン構造及びジエノフィル構造化合物を含有するが、さらに、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム及び塩化ビニルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含んでおり、エラストマー主鎖に、共役ジエン構造及びジエノフィル構造の少なくとも1種がアミン結合している。
本実施の形態の熱可塑性エラストマーに用いられるエラストマーとしては、エラストマーの主鎖と、共役ジエン構造化合物及びジエノフィル構造化合物とがアミン結合できるものであればよく、より具体的には、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム及び塩化ビニルからなる群から選ばれる少なくとも1種を含んでいればよい。これら以外に公知のポリマーを含んでもよく、その含有の形態に、特に制限はない。また、含有の割合も、熱可塑性を示す範囲内であれば、特に制限はない。
本実施の形態において、エラストマー主鎖とアミン結合を介して結合する共役ジエン構造化合物及びジエノフィル構造化合物は、1級アミン構造又は2級アミン構造のアミノ基を有することが好ましい。1級アミン構造又は2級アミン構造のアミノ基は、本実施の形態のエラストマーの主鎖に容易に付加反応する。また、化合物中のアミノ基の数は1個であることが好ましい。アミノ基が2個以上あると、2つ以上のアミノ基によりエラストマー間が共有結合し、永久架橋してしまい、熱可塑性を示さないことがある。
上述の共役ジエン構造化合物としては、例えば、フルフリルアミン、5−メチルフルフリルアミン、N−メチル−フルフリルアミン、ピロール、1−アミノピロール、イミダゾール、1−(3−アミノプロピル)イミダゾール、2−(2−アミノエチル)チオフェン、ピラゾール、3−アミノピラゾール、3−アミノ−5−メチルイソオキサゾール、トリアゾール、3−アミノ−1,2,4トリアゾール、4−アミノ−1,2,4トリアゾール等を挙げることができる。
上述のジエノフィル構造化合物としては、例えば、マレイミド、N−(4−アミノフェニル)マレイミド、マレイン酸モノアミド等を挙げることができる。
エラストマー主鎖とアミノ基含有共役ジエン構造化合物及びアミノ基含有ジエノフィル構造化合物との反応温度は、50〜150℃が好ましい。50℃未満であると、エラストマーとアミノ基との反応が効率よく進行しないことがあり、150℃を超えると、エラストマーの脱ハロゲン化反応が顕著となり、エラストマーが劣化することがある。
2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤としては、例えば、ビス(3−エチル−5−メチル−4マレイミドフェニル)メタン、4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン、1,2−ビス(マレイミド)エタン、1,6−ビス(マレイミド)ヘキサン、N,N’−1,3−フェニレンビスマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンビスマレイミド等を挙げることができる。
2つ以上の共役ジエン構造を有する架橋剤としては、例えば、ジフルフリルスルフィド、ジフルフリルジスルフィド等を挙げることができる。
(熱可塑性エラストマーの製造方法)
本実施の形態の熱可塑性エラストマーの製造方法としては、例えば、ハロゲン元素含有エラストマーに、アミノ基を有する共役ジエン構造化合物を反応させることを挙げることができる。
本実施の形態の熱可塑性エラストマーの製造方法としては、例えば、ハロゲン元素含有エラストマーに、アミノ基を有する共役ジエン構造化合物を反応させることを挙げることができる。
また、ハロゲン元素含有エラストマーに、アミノ基を有するジエノフィル構造化合物を反応させることを挙げることができる。
エラストマー主鎖への共役ジエン構造又はジエノフィル構造の導入は、以下の化学式に示すように、アミノ基含有共役ジエン化合物又はアミノ基含有ジエノフィル構造化合物が、エラストマー中の塩素原子(Cl)やフッ素原子(F)のようなハロゲン原子(X)に対し、求核置換反応を起こすことにより行うことができる。
本実施の形態の熱可塑性エラストマーの製造方法を、以下に具体的に示す。
第一ステップとして、エラストマー原料を、ロール機を用いて素練りする。第二ステップとして、アミノ基含有共役ジエン構造化合物及び安定剤を添加し、反応させる。エラストマー主鎖とアミノ基含有共役ジエン構造化合物との反応温度は、前述したように50〜150℃にすることが好ましい。第三ステップとして、2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤を添加し、混練する。第四ステップとして、プレス成型・反応を行う。この際、エラストマー主鎖にグラフトした共役ジエン構造化合物と、架橋剤中のジエノフィル構造がDiels−Alder反応し、エラストマー主鎖間に架橋構造を形成する。このときの反応温度は、120℃以下が好ましい。120℃を超えると、Retro−Diels−Alder反応による架橋解離に平衡が傾き、エラストマー主鎖間に架橋構造の導入量が少なくなることがある。
本実施の形態の熱可塑性エラストマーを反応させる製造装置としては、特に制限はなく、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、二軸押出機等により混合し、製造することができる。
本実施の形態の熱可塑性エラストマーは、本発明の目的を損なわない範囲で、本発明の熱可塑性エラストマー以外の物質を含有することができる。例えば、熱可塑性以外のポリマー、補強剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料、可塑剤、紫外線吸収剤、架橋剤、架橋助剤等を適宜含有することができる。
本実施の形態の熱可塑性エラストマーは、Diels−Alder反応架橋部位以外に他の架橋を適宜導入してもよい。例えば、熱可塑性を有しない永久的な架橋(共有結合等)を形成する架橋剤をエラストマーに混入しておくことができる。何らかの処理によって永久架橋が形成されると、エラストマーは熱可塑性を失い、同時に機械的特性が大幅に向上する。
(電線・ケーブル)
本実施の形態に係る電線・ケーブルは、上述の熱可塑性エラストマーを用いて形成された絶縁体、又は絶縁体及び上述の熱可塑性エラストマーを用いて形成されたシースを有するように構成される。
本実施の形態に係る電線・ケーブルは、上述の熱可塑性エラストマーを用いて形成された絶縁体、又は絶縁体及び上述の熱可塑性エラストマーを用いて形成されたシースを有するように構成される。
本実施の形態の電線は、例えば、銅導体と、銅導体の外周に上述の熱可塑性エラストマーを用いて被覆、形成された絶縁体とを備えて構成される。また、本実施の形態のケーブルは、例えば、電線と、電線の外周に上述の難燃性非架橋樹脂組成物を用いて被覆、形成されたシースとを備えて構成される。さらに、具体的には、本実施の形態のケーブルは、銅導体と銅導体の外周に上述の熱可塑性エラストマー又は一般的に使用される絶縁性樹脂を用いて被覆、形成された絶縁体とを備えた、例えば、3本の電線と、電線と共に撚り合わされた紙等の介在と、外周に巻回された押え巻きテープと、最外層として、上述の熱可塑性エラストマーを被覆して形成されたシースとを備えて構成される。本実施の形態の電線及びケーブルは、上述の熱可塑性エラストマーを用いて被覆、形成された絶縁体、又はシースを備えることで、下述するように、製造の際における架橋工程を除くことができる。
すなわち、通常のゴム電線・ケーブルは、ゴム分子主鎖間を架橋する必要があり、製造の際、押出被覆した後、高温下での熱処理という架橋工程を必要とする。それに対して、本実施の形態の電線・ケーブルは、製造の際、用いられる熱可塑性エラストマーが、押出時の温度で架橋が解離し、冷却する際に再び架橋するため、高温熱処理という架橋工程を必要としない。このため、本実施の形態の電線・ケーブルは、製造の際における架橋工程を除くことができ、工程数を削減することができるというメリットを有する。
以下に、本発明の熱可塑性エラストマーを、実施例によって、さらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって、いかなる制限を受けるものではない。
各実施例における各物性の測定は、次のようにして実施した。
(化学構造)
熱可塑性エラストマーへのDiels−Alder架橋部位の導入は、IR測定により確認した。得られた熱可塑性エラストマーをアセトン抽出(還流温度70℃、24時間)することで、熱可塑性エラストマー中に残った未反応化合物を除去した。抽出後の熱可塑性エラストマーを測定サンプルとした。IR測定には、FT−IR装置(JASCO、FT/IR−615)を使用した。
熱可塑性エラストマーへのDiels−Alder架橋部位の導入は、IR測定により確認した。得られた熱可塑性エラストマーをアセトン抽出(還流温度70℃、24時間)することで、熱可塑性エラストマー中に残った未反応化合物を除去した。抽出後の熱可塑性エラストマーを測定サンプルとした。IR測定には、FT−IR装置(JASCO、FT/IR−615)を使用した。
(架橋解離温度)
架橋解離温度は、示差走査熱量測定(DSC)により評価した。測定には、DSC測定機(ティー・エイ・インスツルメント社製、商品名:DSC・Q200)を使用した。
架橋解離温度は、示差走査熱量測定(DSC)により評価した。測定には、DSC測定機(ティー・エイ・インスツルメント社製、商品名:DSC・Q200)を使用した。
(ムーニー粘度)
ムーニー粘度計(株式会社上島製作所社製、商品名:VR−1130)を用い、JIS K6300−1に従い熱可塑性エラストマーのムーニー粘度を測定した。温度130℃で余熱を1分行い、加熱4分後のムーニー粘度を測定値とした。
ムーニー粘度計(株式会社上島製作所社製、商品名:VR−1130)を用い、JIS K6300−1に従い熱可塑性エラストマーのムーニー粘度を測定した。温度130℃で余熱を1分行い、加熱4分後のムーニー粘度を測定値とした。
(引張特性)
プレス成型した熱可塑性エラストマーのシートを3号ダンベルで打ち抜き、試験試料とした。JIS K 6251に従い引張試験を実施した。引張速度は500mm/min、試験温度は25℃(室温)とした。100%モジュラス(100%M)[MPa]、300%モジュラス(300%M)[MPa]、破断強度(Tb)[MPa]、破断伸び(Eb)[%]をそれぞれ測定した。
プレス成型した熱可塑性エラストマーのシートを3号ダンベルで打ち抜き、試験試料とした。JIS K 6251に従い引張試験を実施した。引張速度は500mm/min、試験温度は25℃(室温)とした。100%モジュラス(100%M)[MPa]、300%モジュラス(300%M)[MPa]、破断強度(Tb)[MPa]、破断伸び(Eb)[%]をそれぞれ測定した。
(リサイクル性)
プレス成型した熱可塑性エラストマーのシートを細かく切断して、再度プレス成型し、継ぎ目のないシートが作製できる回数でリサイクル性を評価した。10回以上作製できたものを○、10回未満のものを×とした。
プレス成型した熱可塑性エラストマーのシートを細かく切断して、再度プレス成型し、継ぎ目のないシートが作製できる回数でリサイクル性を評価した。10回以上作製できたものを○、10回未満のものを×とした。
(実施例1)
クロロプレンゴム(昭和電工社製、商品名:ショウプレンW)100gを、6インチロールを用いて、ロール表面温度60℃で3分間素練りを行った。その後アミノ基を有する共役ジエン構造化合物としてフルフリルアミン(東京化成工業株式会社社製、分子量97.12g/mol)を1.21g、添加剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)を0.5g加え、ロール表面温度60℃で10分間混練し、CRゴム主鎖にフラン基をグラフトさせた。その後、ジエノフィル構造を有する架橋剤として、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(東京化成工業株式会社社製、442.52g/mol)を2.75g加え、ロール表面温度60℃で10分間混練した。これを100℃で30分間プレス成型を行うことにより、2mm厚の熱可塑性エラストマーのシートを得た。なお、フルフリルアミンを加える順序は、本実施例に示す順序に限定されるものではない。
クロロプレンゴム(昭和電工社製、商品名:ショウプレンW)100gを、6インチロールを用いて、ロール表面温度60℃で3分間素練りを行った。その後アミノ基を有する共役ジエン構造化合物としてフルフリルアミン(東京化成工業株式会社社製、分子量97.12g/mol)を1.21g、添加剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)を0.5g加え、ロール表面温度60℃で10分間混練し、CRゴム主鎖にフラン基をグラフトさせた。その後、ジエノフィル構造を有する架橋剤として、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(東京化成工業株式会社社製、442.52g/mol)を2.75g加え、ロール表面温度60℃で10分間混練した。これを100℃で30分間プレス成型を行うことにより、2mm厚の熱可塑性エラストマーのシートを得た。なお、フルフリルアミンを加える順序は、本実施例に示す順序に限定されるものではない。
得られた熱可塑性エラストマーをアセトン抽出することで、未反応のフルフリルアミン及びビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンを除去した。図3に示すように、抽出後に残った熱可塑性エラストマーサンプルのIR測定を行ったところ、1550cm−1にアミノ基由来のピークが確認され、フラン基のCRへのグラフトが確認された。また、1710cm−1にカルボニル基由来のピークが確認され、マレイミド基の導入が確認された。以上より、フラン−マレイミド間のDiels−Alder反応がクロロプレンゴムの架橋部位として導入されていることが確認された。
また、図4に示すように、熱可塑性エラストマーについて、示差走査熱量測定(DSC)を行ったところ、125℃付近に脱架橋による吸熱ピークが確認された。
それ以外の評価結果を、表1に示す。
(実施例2)
クロロプレンゴム(昭和電工社製、商品名:ショウプレンW)を100g、アミノ基を有するジエノフィル構造化合物としてマレイミド(東京化成工業社製、分子量97.07g/mol)を1.21g、共役ジエン構造を有する架橋剤として、ジフルフリルスルフィド(東京化成工業社製、分子量194.25g/mol)を1.41g、添加剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)を0.5gとし、実施例1と同様の製法で熱可塑性エラストマーのシートを得た。
クロロプレンゴム(昭和電工社製、商品名:ショウプレンW)を100g、アミノ基を有するジエノフィル構造化合物としてマレイミド(東京化成工業社製、分子量97.07g/mol)を1.21g、共役ジエン構造を有する架橋剤として、ジフルフリルスルフィド(東京化成工業社製、分子量194.25g/mol)を1.41g、添加剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)を0.5gとし、実施例1と同様の製法で熱可塑性エラストマーのシートを得た。
アセトン抽出後のIR測定結果から、1710cm−1付近にカルボニル基由来のピークが確認され、マレイミド基のCRへのグラフトが確認された。また、XRFよりジフルフリルスルフィド由来の硫黄の存在が確認された。以上より、フラン−マレイミド間のDiels−Alder反応がクロロプレンゴムの架橋部位として導入されていることが確認された。
熱可塑性エラストマーについて示差走査熱量測定(DSC)を行ったところ、125℃付近に脱架橋による吸熱ピークが確認された。それ以外の評価結果を表1に示す。
(実施例3)
クロロプレンゴム(昭和電工社製、商品名:ショウプレンW)を100g、アミノ基を有する共役ジエン構造化合物としてフルフリルアミンを0.60g(東京化成工業社製、分子量97.12g/mol)、アミノ基を有するジエノフィル構造化合物としてマレイミド(東京化成工業社製、分子量97.07g/mol)を0.60g、安定剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)を0.5g加え、実施例1と同様の製法で熱可塑性エラストマーのシートを得た。
クロロプレンゴム(昭和電工社製、商品名:ショウプレンW)を100g、アミノ基を有する共役ジエン構造化合物としてフルフリルアミンを0.60g(東京化成工業社製、分子量97.12g/mol)、アミノ基を有するジエノフィル構造化合物としてマレイミド(東京化成工業社製、分子量97.07g/mol)を0.60g、安定剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)を0.5g加え、実施例1と同様の製法で熱可塑性エラストマーのシートを得た。
アセトン抽出後に残った熱可塑性エラストマーサンプルのIR測定を行ったところ1550cm−1にアミノ基由来のピークが確認され、フラン基のCRへのグラフトが確認された。また、1710cm−1にカルボニル基由来のピークが確認され、マレイミド基の導入が確認された。DSCから結合解離のピークが130℃に出現した。以上より、フラン−マレイミド間のDiels−Alder反応がクロロプレンゴムの架橋部位として導入されていることが確認された。それ以外の評価結果を表1に示す。
(実施例4)
エラストマーをフッ素ゴム(デュポンエラストマー株式会社社製、商品名:バイトンB)とし、それ以外の配合及び製法を実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマーのシートを得た。
エラストマーをフッ素ゴム(デュポンエラストマー株式会社社製、商品名:バイトンB)とし、それ以外の配合及び製法を実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマーのシートを得た。
得られた熱可塑性エラストマーをアセトン抽出することで、未反応のフルフリルアミン及びビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンを除去した。抽出後に残った熱可塑性エラストマーサンプルのIR測定を行ったところ、1550cm−1にアミノ基由来のピークが確認され、フラン基のCRへのグラフトが確認された。また、1710cm−1にカルボニル基由来のピークが確認され、マレイミド基の導入が確認され、以上より、フラン−マレイミド間のDiels−Alder反応がクロロプレンゴムの架橋部位として導入されていることが確認された。
熱可塑性エラストマーについて示差走査熱量測定(DSC)を行ったところ、130℃付近に脱架橋による吸熱ピークが確認された。それ以外の評価結果を表1に示す。
(実施例5)
クロロプレンゴム(昭和電工社製、商品名:ショウプレンW)100gを、6インチロールを用いて、ロール表面温度60℃で3分間素練りを行った。その後アミノ基を有する共役ジエン構造化合物としてフルフリルアミン(東京化成工業株式会社社製、分子量97.12g/mol)を1.21g、添加剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)を0.5g加え、ロール表面温度100℃で10分間混練し、フラン基(共役ジエン構造)含有クロロプレンゴムを作製した。次に、クロロプレンゴム100g、アミノ基を含有するジエノフィル化合物として、マレイミド(東京化成工業社製、分子量97.07g/mol)を1.21g、添加剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)0.5gを用い、上記と同様の方法で、マレイミド基(ジエノフィル構造)含有クロロプレンゴムを作製した。次に、上記のフラン基(共役ジエン構造)含有クロロプレンゴム101.71g及びマレイミド基(ジエノフィル構造)含有クロロプレンゴム101.71gをロール表面温度60℃で10分間混練し、これを100℃で30分間プレス成型を行うことにより、2mm厚の熱可塑性エラストマーのシートを得た。
クロロプレンゴム(昭和電工社製、商品名:ショウプレンW)100gを、6インチロールを用いて、ロール表面温度60℃で3分間素練りを行った。その後アミノ基を有する共役ジエン構造化合物としてフルフリルアミン(東京化成工業株式会社社製、分子量97.12g/mol)を1.21g、添加剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)を0.5g加え、ロール表面温度100℃で10分間混練し、フラン基(共役ジエン構造)含有クロロプレンゴムを作製した。次に、クロロプレンゴム100g、アミノ基を含有するジエノフィル化合物として、マレイミド(東京化成工業社製、分子量97.07g/mol)を1.21g、添加剤としてMgO(協和化学工業株式会社社製、商品名:キョウワマグ30)0.5gを用い、上記と同様の方法で、マレイミド基(ジエノフィル構造)含有クロロプレンゴムを作製した。次に、上記のフラン基(共役ジエン構造)含有クロロプレンゴム101.71g及びマレイミド基(ジエノフィル構造)含有クロロプレンゴム101.71gをロール表面温度60℃で10分間混練し、これを100℃で30分間プレス成型を行うことにより、2mm厚の熱可塑性エラストマーのシートを得た。
得られた熱可塑性エラストマーをアセトン抽出することで、未反応のフルフリルアミン及びビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンを除去した。抽出後に残った熱可塑性エラストマーサンプルのIR測定を行ったところ、1550cm−1にアミノ基由来のピークが確認され、フラン基のCRへのグラフトが確認された。また、1710cm−1にカルボニル基由来のピークが確認され、マレイミド基の導入が確認された。また、熱可塑性エラストマーについて、示差走査熱量測定(DSC)を行ったところ、125℃付近に脱架橋による吸熱ピークが確認された。それ以外の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
物性比較用に、配合剤を含まないクロロプレンゴムシートを作製した。素練り後のクロロプレンゴムを100℃で30分プレス成型することにより、クロロプレンゴムシートを得た。
物性比較用に、配合剤を含まないクロロプレンゴムシートを作製した。素練り後のクロロプレンゴムを100℃で30分プレス成型することにより、クロロプレンゴムシートを得た。
(比較例2)
実施例1において、フルフリルアミンに代えてフラン化合物としてメルカプト基含有フラン(フルフリルメルカプタン、東京化成工業社製、分子量114.16g/mol)を用い、それ以外の配合、製法を実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマーのシートを得た。
実施例1において、フルフリルアミンに代えてフラン化合物としてメルカプト基含有フラン(フルフリルメルカプタン、東京化成工業社製、分子量114.16g/mol)を用い、それ以外の配合、製法を実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマーのシートを得た。
得られた熱可塑性エラストマーをアセトン抽出することで、未反応のフルフリルメルカプタン及びビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンを除去した。抽出後に残った熱可塑性エラストマーサンプルのIR測定を行ったところ、フラン基のCRへのグラフト及びビスマレイミドの架橋部位への導入が確認されなかった。
引張強度、ムーニー粘度のような各種物性も、比較例1に示すクロロプレンゴムシートと同様の値であった。それ以外の評価結果を表1に示す。
比較例2においては、クロロプレンゴムへのフラン基のグラフトが確認されなかった。この原因は、フルフリルメルカプタンのメルカプト基のクロロプレンゴムへの反応性が低かったためである。そのため、ビスマレイミド存在下においても、エラストマー主鎖間の架橋が導入されず、各種物性は、比較例1のクロロプレンゴム単独のものと同様であった。
一方、実施例1においては、フルフリルアミンを用いてクロロプレンゴムへのフラン基のグラフトを試みた。1550cm−1付近に2級アミン構造に由来するピークが確認され、フラン基のグラフトが確認された。クロロプレンゴムにおいて、共役ジエン構造の導入にアミノ基含有化合物の利用が有効であることが確認された。
1:共役ジエン構造化合物がアミノ基を介して結合したエラストマー
2:2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤
3:ジエノフィル構造化合物がアミノ基を介して結合したエラストマー
4:2つ以上の共役ジエン構造を有する架橋剤
2:2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤
3:ジエノフィル構造化合物がアミノ基を介して結合したエラストマー
4:2つ以上の共役ジエン構造を有する架橋剤
Claims (8)
- 主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、
2つ以上のジエノフィル構造を有する架橋剤と、から構成されてなる熱可塑性エラストマー。 - ハロゲン元素含有エラストマーに、アミノ基を有する共役ジエン構造化合物を反応させる請求項1に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 主鎖に、ジエノフィル構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、
2つ以上の共役ジエン構造を有する架橋剤と、から構成されてなる熱可塑性エラストマー。 - ハロゲン元素含有エラストマーに、アミノ基を有するジエノフィル構造化合物を反応させる請求項3に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
- 主鎖に、共役ジエン構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、
主鎖に、ジエノフィル構造がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーと、から構成されてなる熱可塑性エラストマー。 - 主鎖に、共役ジエン構造及びジエノフィル構造の両方がアミノ基を介して結合しているハロゲン元素含有エラストマーから構成されてなる熱可塑性エラストマー。
- 前記共役ジエン構造と前記ジエノフィル構造とは、ディールス・アルダー(Diels−Alder)反応によって架橋構造を形成するとともに、前記架橋構造は、温度によって、架橋・脱架橋を可逆的に進行する請求項1、3、5又は6に記載の熱可塑性エラストマー。
- 請求項1、3、5、6若しくは7に記載の熱可塑性エラストマーを用いて形成された絶縁体、又は絶縁体及び請求項1、3、5、6若しくは7に記載の熱可塑性エラストマーを用いて形成されたシースを有する電線・ケーブル。
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WO2021132631A1 (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-01 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 熱硬化性ハードコート剤、積層フィルム、および加飾成型体 |
-
2012
- 2012-08-08 JP JP2012175882A patent/JP2014034615A/ja active Pending
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