JP2014034474A - 多結晶シリコンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水素を循環させて多結晶シリコンを製造する方法において、シリコン析出工程より得られる排出ガスを活性炭と接触させて処理した後の処理ガスより水素を分離し、原料ガスの一部として前記シリコン析出工程に循環させて使用しても、リン濃度の上昇が見られない、高純度の多結晶シリコンの製造が可能となる。
【解決手段】シリコン析出工程より得られる排出ガスを活性炭と接触させて処理した後の処理ガス、及び/又は、該処理ガスより分離された水素をルイス酸性化合物と接触させて効率的にリン及びリン化合物を除去する。
【選択図】なし

Description

本発明は、多結晶シリコンの新規な製造方法に関する。詳しくは、水素とクロロシラン類とを含む原料ガスを反応させてシリコンを生成した後の排出ガスを活性炭と接触させ、該排出ガス中の塩化水素とクロロシラン類を反応させた後、水素を分離し、前記反応に循環する工程を含む多結晶シリコンの製造方法において、上記水素の循環系に、活性炭より混入するリン及びリン化合物を効果的に除去することを可能とした前記製造方法を提供するものである。
従来から、半導体あるいは太陽光発電用ウェハーの原料として使用される多結晶シリコンを製造する方法として、ジーメンス法や溶融析出法と呼ばれる方法が知られており、いずれも、反応器内に設置された高温の加熱基材表面に、水素とクロロシラン類を接触させてシリコンを析出させる方法である。これらの方法は、非常に純度の高い多結晶シリコンが得られる反面、反応器からの排出ガス中には水素の他に、析出反応後のクロロシラン類、塩化水素などが含まれている。特に、塩化水素の廃棄にあたっては、吸着によって分離した後に、最終的には廃棄物としてアルカリ中和という処理が必要となり、これらの中和処理に要する設備及び処理コストは非常に大きいものである。そのため、上記高純度の多結晶シリコンを工業的に製造するにあたって、この排出ガス中の塩化水素の処理が課題のひとつであった。
上記課題に対して、活性炭を触媒とし、前記シリコンの生成反応後の排出ガスを、活性炭に接触させ、塩化水素と析出反応後のクロロシラン類を反応させる転化反応により、排出ガス中の塩化水素を効率的に除去できる方法が知られている(特許文献1)。かかる方法は、排出ガスを非常に効率的に処理でき、また活性炭の寿命が長いことから非常に優れた方法である上、排出ガスを廃棄する際の中和処理が不要となる点で、非常に優れた方法である。
一方、前記シリコンの生成反応後の排出ガスには、塩化水素の他に、水素も多く含まれ、上記転化反応後の処理ガスから、転化反応後のクロロシラン類を除去することで水素を分離し、この分離した水素を反応器に循環させて多結晶シリコンを製造するための原料ガスの一部として利用することが工業的に行われている。
しかしながら、前記転化反応により得られた処理ガスから水素を分離し、シリコンの生成反応工程に循環して再利用するにあたって、上記転化反応が発熱反応であるために、その過程において活性炭由来のリン及びリン化合物が循環ガス中に混入し、その結果、製造された多結晶シリコン中のリン濃度が上昇するという問題があった。多結晶シリコン中のリン濃度の上昇は、シリコンの電気的特性に著しい影響を与えるため、好ましくない。
特許3853894号公報
従って、本発明の目的は、水素とクロロシラン類とを含む原料ガスを反応させてシリコンを生成した後の排出ガスを活性炭と接触させ、該排出ガス中の塩化水素と析出反応後のクロロシラン類を反応させる転化反応の後、水素を分離し、前記反応に循環する工程を含む多結晶シリコンの製造方法において、上記水素の循環系に、活性炭より混入するリン及びリン化合物を効果的に除去することを可能とした前記製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、シリコン生成後の排出ガスが活性炭と接触して転化反応が起こる際に排出ガス中に混入するリン及びリン化合物は、クロロシラン類、塩化水素、そして、水素等の存在下において、PClやPHなどの形態を取り易いと想定し、そして、これらのリン化合物は孤立電子対を持つことから、配位子あるいはルイス塩基性として働くことに着目した。そこで、前述の転化反応によりリン及びリン化合物が混入したガスに対してルイス酸性化合物を接触させたところ、上記ガス中から効率的にリン及びリン化合物を除去できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、水素とクロロシラン類とを含む原料ガスを反応させてシリコンを生成させるシリコン析出工程、該シリコン析出工程より排出される、水素、塩化水素、析出反応後のクロロシラン類(以下、析出反応後クロロシラン類という)を含む排出ガスを活性炭と接触させて、該排出ガス中に含まれる塩化水素と析出反応後クロロシラン類を反応させる転化反応工程、及び、該転化反応工程より得られる水素と転化反応後のクロロシラン類(以下、転化反応後クロロシラン類という)を含む処理ガスより水素を分離して前記シリコン析出工程に原料ガスの一部として循環する水素循環工程を含む多結晶シリコンの製造方法において、上記転化反応工程より得られる水素と転化反応後クロロシラン類を含む処理ガス、及び/又は、水素循環工程の水素をルイス酸性化合物と接触させることを特徴とする多結晶シリコンの製造方法である。
本発明によれば、水素とクロロシラン類とを含む原料ガスを反応させてシリコンを生成した後の排出ガスを活性炭と接触させ、該排出ガス中の塩化水素と析出反応後クロロシラン類を反応させる転化反応後の処理ガスより分離された水素であっても、活性炭由来のリン及びリン化合物を効果的に除去することが可能となる。従って、上記水素を原料ガスの一部として循環させて使用しても、得られる多結晶シリコン中のリン濃度上昇がない。即ち、本発明によれば、水素とクロロシラン類とを含む原料ガスを反応させてシリコンを析出した後の排出ガス中の塩化水素を効率よく処理することが可能となるだけでなく、該処理後のガスより分離された水素を循環させて原料ガスの一部として好適に使用できる。そして、循環ガスを使用しても、リン濃度が上昇しない高品質の多結晶シリコンが得られる。
(シリコン析出工程)
本発明の多結晶シリコンの製造方法において、シリコンを生成させる方法は特に限定されるものではないが、高純度の多結晶シリコンを生成させる方法において本発明の効果がより発揮される。
上記高純度の多結晶シリコンを生成させる方法として、ジーメンス法、VLD法などが知られている。
ジーメンス法とは、反応器内に設置された、シリコンの析出温度以上に加熱されたシリコン芯線に、水素とクロロシラン類とを含む原料ガスを接触させて、シリコン芯線の表面にシリコンを析出させる方法である。
またVLD法とは、反応器内に設置された、シリコンの析出温度若しくはシリコンの融点以上に加熱された基材の表面に上記原料ガスを接触させて、該基材表面にシリコンを析出させ、該析出したシリコンを連続的または逐次的に溶融落下させて回収する方法である。
本発明において、上記原料ガスに用いられるクロロシラン類は、トリクロロシラン、ジクロロシラン等が特に制限なく使用されるが、中でもトリクロロシランが好適に使用される。
上記いずれのシリコンの生成方法においても、シリコン析出工程から排出される排出ガスには、水素、塩化水素の他に、トリクロロシラン、ジクロロシラン、モノクロロシラン、テトラクロロシラン、ヘキサクロロジシラン、ペンタクロロジシラン等、分子中にケイ素元素と塩素元素を含む化合物(以下、析出反応後クロロシラン類という)が1種類若しくは複数種類含まれる。
(転化反応工程)
本発明における転化反応工程とは、上記排出ガスを活性炭と接触させて、上記排出ガスに含まれる塩化水素と析出反応後クロロシラン類とを反応させて、析出反応後クロロシラン類の少なくとも一部を塩素化する工程のことをいう。即ち、上記転化反応工程により塩化水素を効率よく除去することは、排出ガスの廃棄に際し中和処理が不要となるため、非常に経済的である。
以下、上記転化反応の一例を挙げる。
例えばジクロロシランと塩化水素の反応の場合、その主反応は、
SiHCl + HCl → SiHCl + H
SiHCl + 2HCl → SiCl + 2H
となる。
また、二量化物と塩化水素の反応については、例えば、
SiHCl + HCl → 2SiHCl
SiCl + HCl → SiHCl + SiCl
等の反応がある。
上記転化反応で用いられる活性炭は、細孔分布特性を有する活性炭であって、水蒸気吸着法によって得られる細孔分布曲線において最大ピークを示す細孔半径(R)が、1.2×10−9m〜4×10−9mの細孔分布特性を有するものを選択することが、転化反応をより効率的に行う上で好ましい。
上記活性炭は、上記細孔分布特性を有するものであればよいが、特に500m/g程度以上の比表面積を有するものが、ガスの接触効率を増し上記転化反応を効率よく行う上で好適に使用される。上記活性炭の形状は特に制限されないが、例えば、粒状、ハニカム状、繊維状のものが制限なく使用できる。
上記活性炭は、一般的に空気中の水分等をよく吸着する。上記活性炭を容器に充填する際に吸着した水分は、上記析出工程後の排出ガスに含まれる析出反応後のクロロシラン類と反応して二酸化ケイ素等を発生するため好ましくなく、上記活性炭を容器充填した後、加熱、もしくは減圧等の手段を用いて水分量を減じておくことが好ましい。
上記転化反応の反応温度、滞在時間、圧力などは、上記シリコン析出工程後の排出ガス中に含まれる塩化水素と析出反応後のクロロシラン類の濃度に応じて塩化水素が除去できる条件を適宜設定すればよく、特に制限されずに行うことができる。また、上記転化反応に際しては上記シリコン析出工程後の排出ガスに別途クロロシラン類(以下、追加用クロロシラン類という)を添加してもよい。上記追加用クロロシラン類は、塩化水素を効率よく反応させて完全に除去することを目的に添加するものであって、塩化水素と反応するクロロシラン類であれば特に限定されないが、トリクロロシラン、ジクロロシラン、モノクロロシラン等が使用される。
上記転化反応工程により、排出ガスに含まれる塩化水素は効率よく処理されるが、上記転化反応は発熱反応であり、高温で活性炭と接するため、転化反応工程より得られる処理ガス中には、活性炭由来のリン及びリン化合物が混入する。
(水素の分離)
一方、本発明において、上記転化反応工程より得られる処理ガスには、水素の他に、トリクロロシランやテトラクロロシラン等、転化反応工程より得られるクロロシラン類(以下、転化反応後クロロシラン類という)が多く含まれる。上記転化反応後の処理ガスから水素を分離除去する方法は、公知の方法が制限なく採用できる。例えば−10℃以下に冷却して転化反応後クロロシラン類を凝縮液化させ水素と分離する方法があげられる。
(水素循環工程)
上記分離された水素は、シリコン析出工程に好適に循環再利用される。上記シリコン析出工程に供給する方法は、公知の手段が好適に用いられ、例えば圧縮機によって循環させる方法がある。圧縮機としては、ターボ圧縮機、容積圧縮機などがあげられる。
(ルイス酸性化合物との接触)
以下、本発明の最も特徴とするところであるが、上記転化反応工程より得られる処理ガスをルイス酸性化合物に接触させ、該処理ガス中に含まれる活性炭由来のリン及びリン化合物を効率よく除去する。
上記ルイス酸性化合物とは、例えばAlCl、Al(SO、CuSO、NiSOなどが挙げられ、好適に使用される。なかでもCuSOを選択することがより好ましい。詳細は明らかではないが、CuSOを選択すれば、他のルイス酸性化合物を選択した場合と比較して、更に高いリン及びリン化合物の除去効果が得られるためである。
また該ルイス酸性化合物は、そのままの状態で使用してもよいが、基材に添着させてから使用してもよい。基材に添着させることにより、ルイス酸性化合物の表面積がより大きい状態で充填可能であるため、リン及びリン化合物の除去が非常に効率よく行えるため好ましい。
ルイス酸性化合物を基材に添着する場合の基材として、シリカゲル、モレキュラーシーブス、ゼオライト、アルミナ等が好適に使用できる。基材にルイス酸性化合物を添着させる方法は、特に制限されず公知の手段を用いればよく、例えば前述のルイス酸性化合物を水などの溶媒に溶解させてから、基材に含浸あるいは散布した後に、窒素などの不活性ガス雰囲気で130℃以上の温度で溶媒を乾燥させる方法などが考えられる。
また、ルイス酸性化合物の基材への添着量は、除去するリン及びリン化合物の濃度によって選択すればよいが、基材への添着し易さ等を加味すれば、添着量は1〜20wt%の範囲が好ましい。
得られたルイス酸性化合物を添着した基材は、原料として使用されるAlCl、Al(SO、CuSO、NiSOや、シリカゲル、モレキュラーシーブス、ゼオライト、アルミナなどが、一般的に空気中の水分等を吸着し易いので、容器に充填後、事前に、加熱若しくは減圧等の手段を用いて、吸着した水分量を減じておくことが好ましい。その理由として、上記基材に吸着された水分は、転化反応後の処理ガスに含まれる転化反応後クロロシラン類と反応して二酸化ケイ素等を発生するためである。
また、シリカゲル、ゼオライトのようにSiOを含んだ基材を用いた場合には、基材表面に残存したシラノール基が高濃度のクロロシラン類と接触すると急激に反応して発熱するため、容器の耐熱性を損なう恐れがある。従って、シラノール基を含んだ基材を用いた場合は、前述の水分量を減じる処置を施した後、比較的濃度の低いクロロシラン類(以下、シラノール基失活剤)と接触させて、予めシラノール基を失活させるシラノール基失活処理を施しておくことが好ましい。シラノール基失活剤としては、シラノール基を失活できるものであれば特に限定されないが、基剤に残存して工程を汚染することを考慮すれば、工程内に存在するものを用いる事が好ましく、ジクロロシラン、トリクロロシラン、テトラクロロシラン等が好適に使用される。中でも、反応性の最も低いテトラクロロシランを使用すれば、より緩やかに処理することができるため好ましい。またこのときのシラノール基失活剤の濃度は、シラノール基を穏やかに失活できればよく、特に制限されないが、例えば、テトラクロロシランを用いてシラノール基失活処理を行う場合、テトラクロロシランの濃度を0.5vol%以下に調整することが好ましい。
また、接触させるシラノール基失活剤のガス媒体としては、ルイス酸性化合物及びシラノール基、また使用するシラノール基失活剤に対して不活性なガスであれば特に制限されないが、窒素ガス、希ガス等が好適に使用できる。
上記シラノール基の失活に係る処理時間は、基材単位面積当たりのシラノール基数、基材の充填量、そして、使用するシラノール基失活剤の種類及び濃度等の条件によって異なるため、一概には言えないが、シラノール基とシラノール基失活剤との反応が発熱を伴うため、処理が完了したことは温度変化を観察することにより確認してやればよい。
本発明者等は、転化反応時に混入したリン及びリン化合物は、前記水素を分離際に、転化反応後クロロシラン類を凝縮液化させた場合、水素に同伴されることを確認した。
従って、ルイス酸性化合物との接触は、上記転化反応工程以降のリン及びリン化合物を含有するガスであればよく、即ち、処理ガスでも良いし、転化反応後クロロシラン類を凝縮液化させて分離した後の水素でも良い。
中でも、転化反応後クロロシラン類を凝縮液化させて分離した後の水素と接触させることは、ルイス酸性化合物あるいはルイス酸性化合物を添着した基材へのクロロシラン類の共吸着を抑えると共に、ルイス酸性化合物あるいはルイス酸性化合物を添着した基材の長寿命化という点でより好ましい。
本発明において、前記転化反応後の処理ガスと上記ルイス酸性化合物との接触形態は特に制限されず、固定層、流動層など公知の手段を用いて行えばよい。接触時間は、ガスの滞在時間が1秒以上となるよう、ガスの流速と上記ルイス酸性化合物の充填量等を調整すればよく、上限は特に制限されないが、装置形状などの工業的な利便性を勘案すれば30秒以内の範囲に収めることが望ましい。接触温度は、ルイス酸性化合物の沸点、あるいはルイス酸性化合物を添着した基材の耐熱温度以下であればリン及びリン化合物の除去性能に影響しないが、充填容器の耐熱性や上記転化反応後の処理ガスに適用することを鑑みれば、−40℃〜200℃の範囲にあることが好ましい。接触圧力は、特に制限されない。
本発明において、ルイス酸性化合物を用いた処理ガス中のリン及びリン化合物の除去機構の詳細は明らかではないが、転化反応後クロロシラン類、塩化水素、水素等が共存するような転化反応工程におけるガス雰囲気下において、リン及びリン化合物はPClやPHのようなルイス塩基性の形態をとりやすいのではないかと推察される。そして、ルイス塩基性の形態をとったリン及びリン化合物は、ルイス酸性化合物と配位結合を結ぶ、いわゆる化学吸着を起こすために、温度あるいは圧力の変化に対して影響されにくいのではないかと推察している。このことは本発明の非常に有利な特徴であり、故にルイス酸性化合物、あるいはルイス酸性化合物を添着した基材を充填した容器の設置位置についても、上記転化反応後、シリコン析出工程の入口まであれば、特に制限なくいずれの箇所にでも設置することができる。
本発明によれば、シリコン析出工程より排出されるガスを活性炭と接触させる転化反応により処理しても、該転化反応後のリン及びリン化合物が混入した処理ガス、若しくは、処理ガスより分離された水素より、効率よくリン及びリン化合物を除去することが可能となるため、処理ガスより分離された水素を循環させて原料ガスの一部として好適に使用する画期的な多結晶シリコンの製造方法である。
尚、本発明の態様において、転化反応後の処理ガスより気液分離された後のクロロシラン類も蒸留等公知の手法を用いて精製し、多結晶シリコンの原料として再利用することが可能である。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
内径27mm、長さ100mmのステンレス製容器に、最大ピークを示す細孔半径(R)が1.2×10−9m、比表面積が1300m/g、平均粒径が3mmの粒状活性炭を10g充填した。なお、活性炭充填層の温度を測定するために、ステンレス製容器内に熱電対を挿入した。まず、活性炭に吸着している水分を除去するために、活性炭充填層温度を150℃に加熱し、窒素を10時間流通させて乾燥した。その後、容器内を水素で置換しながら、30℃まで冷却した。容器内の水素置換を終えた後、塩化水素とジクロロシランを1.5mol%ずつ含有する水素を、圧力1kPaG、流速320Nml/minで流通させた。このとき、活性炭充填層の温度は、活性炭への吸着熱、および塩化水素とジクロロシランの反応熱によって、60℃程度にまで上昇した。
さらに、出口ガスを−40℃に冷却させ水素と分離した。得られた水素中の不純物を測定した結果、リンが検出され、水素中のリン濃度は2000ppb−wtであった。
次に、内径27mm、長さ100mmのステンレス製容器に、充填物としてCuSOを10wt%添着した平均粒径3mmの粒状シリカゲルを10g充填し、吸着水分を除去するために、充填層温度を150℃に加熱し、窒素を10時間流通させて乾燥した後、0.5vol%のテトラクロロシランを含んだ窒素を50Nml/minで5時間流通させて、前処理を行った。次に、容器内を水素で置換した後に充填層温度を80℃まで冷却し、前述のリン濃度2000ppb−wtの水素を、圧力1kPaG、流速320Nml/minで流通させた後、水素:トリクロロシランの混合比10:1となるようにトリクロロシランを混合し、1200℃に加熱した8mm径、長さ100mmのシリコンロッドに供給して、シリコンロッドの表面に多結晶シリコンを析出させた。析出した多結晶シリコン中のリン濃度を表1に示す。
実施例2
実施例1のCuSOを10wt%添着したシリカゲルを充填した充填層温度を30℃とした他は実施例1と同様に操作し、シリコンロッドの表面に多結晶シリコンを析出させた。析出した多結晶シリコン中のリン濃度を表1に示す。
実施例3
実施例1のCuSOを10wt%添着したシリカゲルを充填した充填層温度を150℃とした他は実施例1と同様に操作し、シリコンロッドの表面に多結晶シリコンを析出させた。析出した多結晶シリコン中のリン濃度を表1に示す。
実施例4
実施例1のリン濃度2000ppb−wtのガスの流速を3.2Nl/minとした他は実施例1と同様に操作し、シリコンロッドの表面に多結晶シリコンを析出させた。析出した多結晶シリコン中のリン濃度を表1に示す。
実施例5
実施例4の充填物を、NiSOを10wt%添着したシリカゲルに代えて、その他の条件は実施例4と同様にシリコンロッドの表面に多結晶シリコンを析出させた。析出した多結晶シリコン中のリン濃度を表1に示す。
実施例6
実施例4の充填物を、Al(SOを10wt%添着したシリカゲルに代えて、その他の条件は実施例4と同様にシリコンロッドの表面に多結晶シリコンを析出させた。析出した多結晶シリコン中のリン濃度を表1に示す。
比較例1
実施例の充填物を、平均粒径3mm、細孔容積0.80ml/g、比表面積450m/gのシリカゲルとした他は実施例1と同様に操作し、シリコンロッドの表面に多結晶シリコンを析出させた。析出した多結晶シリコン中のリン濃度を表1に示す。
比較例2
実施例1の充填物を、平均粒径3mm、細孔容積0.35ml/g、比表面積250m/gの活性アルミナとした他は実施例1と同様に操作し、シリコンロッドの表面に多結晶シリコンを析出させた。析出した多結晶シリコン中のリン濃度を表1に示す。
比較例3
実施例1の充填物を充填したステンレス容器を、空容器とした他は実施例1と同様に操作し、シリコンロッドの表面に多結晶シリコンを析出させた。析出した多結晶シリコン中のリン濃度を表1に示す。
Figure 2014034474

Claims (4)

  1. 水素とクロロシラン類とを含む原料ガスを反応させてシリコンを生成させるシリコン析出工程、該シリコン析出工程より排出される、水素、塩化水素、析出反応後のクロロシラン類(以下、析出反応後クロロシラン類という)を含む排出ガスを活性炭と接触させて、該排出ガス中に含まれる塩化水素と析出反応後クロロシラン類を反応させる転化反応工程、及び、該転化反応工程より得られる水素と転化反応後のクロロシラン類(以下、転化反応後クロロシラン類という)を含む処理ガスより水素を分離して前記シリコン析出工程に原料ガスの一部として循環する水素循環工程を含む多結晶シリコンの製造方法において、
    上記転化反応工程より得られる水素と転化反応後クロロシラン類を含む処理ガス、及び/又は、水素循環工程の水素をルイス酸性化合物と接触させることを特徴とする多結晶シリコンの製造方法。
  2. 該ルイス酸性化合物がCuSOであることを特徴とする請求項1記載の多結晶シリコンの製造方法。
  3. 該ルイス酸性化合物が基材に添着した状態であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多結晶シリコンの製造方法。
  4. 上記ルイス酸性化合物を添着した基材が表面にシラノール基を有するものであって、転化反応工程より得られる処理ガス、及び/又は、循環工程の水素を接触させる前に、予め、クロロシラン類を含んだ不活性ガスに接触させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の多結晶シリコンの製造方法。
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