JP2014029789A - 非水電解質二次電池及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】正極活物質層の上に、有機溶剤系バインダーを用いて無機粒子層を形成することができる非水電解質二次電池及びその製造方法を提供する。
【解決手段】正極活物質とバインダーを含む正極活物質層を有する正極と、負極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、正極活物質層の上に、無機粒子とバインダーを含む無機粒子層が設けられており、正極活物質層のバインダーが、α型の結晶性を有するポリフッ化ビニリデンであり、無機粒子層のバインダーが、有機溶剤に溶解する有機溶剤系バインダーであることを特徴としている。
【選択図】図1
【解決手段】正極活物質とバインダーを含む正極活物質層を有する正極と、負極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、正極活物質層の上に、無機粒子とバインダーを含む無機粒子層が設けられており、正極活物質層のバインダーが、α型の結晶性を有するポリフッ化ビニリデンであり、無機粒子層のバインダーが、有機溶剤に溶解する有機溶剤系バインダーであることを特徴としている。
【選択図】図1
Description
本発明は、非水電解質二次電池及びその製造方法に関するものである。
リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池においては、正極と負極が短絡した際の安全性を高めるため、正極または負極と、セパレータとの間に、無機酸化物粒子などの無機粒子とバインダーからなる無機粒子層を設けることが提案されている(特許文献1など)。
正極活物質層または負極活物質層の上に無機粒子層を形成する場合、正極活物質層または負極活物質層のバインダーとして有機溶剤に溶解する有機溶剤系バインダーを用い、無機粒子層のバインダーとして有機溶剤系バインダーを用いると、無機粒子層を形成する際、無機粒子層形成用スラリー中に含まれる有機溶剤が、下地層である活物質層に浸透し、活物質層のバインダーが有機溶剤により膨潤してしまうという問題を生じる。これによって、活物質層から活物質が滑落してしまう場合もある。
このような問題を解消するため、特許文献2においては、無機粒子層のバインダーとして、水系バインダーを用い、水系スラリーを塗布して無機粒子を形成することが提案されている。
しかしながら、用いる活物質等などによっては、水分の影響を受ける場合があり、無機材料層形成のためのスラリーとして、水系スラリーを用いるのが好ましくない場合がある。
本発明の目的は、正極活物質層の上に、有機溶剤系バインダーを用いて無機粒子層を形成することができる非水電解質二次電池及びその製造方法を提供することにある。
本発明の非水電解質二次電池は、正極活物質とバインダーを含む正極活物質層を有する正極と、負極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、正極活物質層の上に、無機粒子とバインダーを含む無機粒子層が設けられており、正極活物質層のバインダーが、α型の結晶性を有するポリフッ化ビニリデンであり、無機粒子層のバインダーが、有機溶剤に溶解する有機溶剤系バインダーであることを特徴としている。
本発明の製造方法は、上記本発明の非水電解質二次電池を製造することができる方法であり、正極活物質層を形成する工程と、無機粒子、有機溶剤系バインダー及び有機溶剤を含むスラリーを調製し、このスラリーを正極活物質層の上に塗布して正極活物質層の上に無機粒子層を形成する工程と、無機粒子層及び正極活物質層を有する正極と、負極と、非水電解質から電池を作製する工程とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、正極活物質層の上に、有機溶剤系バインダーを用いて無機粒子層を形成することができる。
本発明においては、正極活物質層のバインダーとして、α型の結晶性を有するポリフッ化ビニリデンを用いている。α型の結晶性を有するポリフッ化ビニリデンは、一般的なγ型の結晶性を有するポリフッ化ビニリデンに比べ、有機溶剤に膨潤しにくいという性質を有している。このため、無機粒子層のバインダーとして、有機溶剤系バインダーを用いても、下地層である正極活物質層のバインダーは、無機粒子層を形成する際のスラリーに含まれる有機溶剤によって膨潤しにくくなる。
このため、水系スラリーを用いる必要がなく、正極活物質等が水分による悪影響を受けることがない。
水分の影響を受ける正極活物質としては、ニッケル成分を含有する正極活物質が挙げられる。具体的には、一般式LiNixCoyMnzO2(ここで、x、y及びzは、x+y+z=1及びx≧1/3を満たす。)または一般式LiNixCoyAlzO2(ここで、x、y及びzは、x+y+z=1及びx≧1/3を満たす。)で表される正極活物質が挙げられる。
本発明の製造方法においては、無機粒子、有機溶剤系バインダー及び有機溶剤を含むスラリーを調製し、このスラリーを正極活物質層の上に塗布して正極活物質の上に無機粒子層を形成している。正極活物質層のバインダーが、α型の結晶性を有するポリフッ化ビニリデンであるので、無機粒子層を形成するスラリー中に、有機溶剤が含まれていても、この有機溶剤によって正極活物質層のバインダーが膨潤されにくい。このため、正極活物質層からの活物質の滑落等を抑制することができる。
好ましい実施形態では、正極活物質層を形成する際のバインダーとして、γ型の結晶性を有するポリフッ化ビニリデンを用い、正極活物質層を形成した後、正極活物質層中のバインダーの結晶性をγ型からα型に変換するため、正極活物質層を熱処理する。熱処理の温度としては、180℃以上240℃以下であることが好ましい。熱処理の温度が低すぎると、ポリフッ化ビニリデンの結晶構造をα型に変換することができない場合がある。また、熱処理の温度が高すぎると、ポリフッ化ビニリデンが溶融し、正極の表面を被覆して負荷特性が低下する場合がある。
正極及び非水電解質は、非水電解質二次電池に用いるものであれば、特に限定されることなく用いることができる。
正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム、ニッケルあるいはマンガンを含むリチウム複合酸化物、リン酸鉄リチウムLiFePO4に代表されるオリビン型リン酸リチウム等などが挙げられる。ニッケルあるいはマンガンを含むリチウム複合酸化物としては、Ni−Co−Mn、Ni−Mn−Al、及びNi−Co−Alなどのリチウム複合酸化物などが挙げられる。正極活物質はこれらを単独で用いてもよいし混合して用いてもよい。
非水電解質としては、溶媒にリチウム塩を添加したものが挙げられる。リチウム塩としては、例えば、LiPF6,LiBF4,LiN(SO2CF3)2,LiN(SO2C2F5)2,LiPF6−x(CnF2n+1)x[但し、1<x<6,n=1または2]等が挙げられる。これらは1種もしくは2種以上混合して用いることができる。溶媒としては、カーボネート系溶媒を用いることが好ましく、さらに好ましくは環状カーボネートと鎖状カーボネートの組み合わせで用いることが好ましい。
リチウム塩の濃度としては、電解液1リットル当り0.8〜1.8モルとすることが好ましい。
負極活物質は、非水電解質二次電池に用いることができる負極活物質であれば特に限定されるものではない。例えば、黒鉛などの炭素材料、シリコン酸化物、シリコンなどのリチウムと合金化する材料などが挙げられる。
以下、本発明を具体的な実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
<正極膨張率の測定>
〔正極の作製〕
正極活物質として、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2を用いた。正極活物質と、炭素導電剤であるアセチレンブラックと、平均分子量が110万のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を、95:2.5:2.5の質量比で混合して、N−メチル−ピロリドン(NMP)に添加した。これを、混合機を用いて混合し、正極合剤スラリーを調製した。
〔正極の作製〕
正極活物質として、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2を用いた。正極活物質と、炭素導電剤であるアセチレンブラックと、平均分子量が110万のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を、95:2.5:2.5の質量比で混合して、N−メチル−ピロリドン(NMP)に添加した。これを、混合機を用いて混合し、正極合剤スラリーを調製した。
調製したスラリーをアルミニウム箔の両面に塗布し、110℃で乾燥した後、充填密度が3.60g/cm3になるように圧延して、正極を得た。
〔熱処理〕
得られた正極を、200℃に加熱したロールに通し、熱処理を行った。
得られた正極を、200℃に加熱したロールに通し、熱処理を行った。
〔正極厚みの測定〕
上記の熱処理を行った正極と、熱処理を行っていない正極について、溶剤に浸漬する前後における正極の厚みを測定した。溶剤としては、NMP、ジアセトンアルコール、ジグライム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)を用いた。各正極を、これらの溶剤中に浸漬し、浸漬前後における正極厚みを測定し、以下の式から正極膨張率を算出した。結果を表1に示す。
上記の熱処理を行った正極と、熱処理を行っていない正極について、溶剤に浸漬する前後における正極の厚みを測定した。溶剤としては、NMP、ジアセトンアルコール、ジグライム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)を用いた。各正極を、これらの溶剤中に浸漬し、浸漬前後における正極厚みを測定し、以下の式から正極膨張率を算出した。結果を表1に示す。
正極膨張率(%)=〔(浸漬後の正極厚み−浸漬前の正極厚み)/浸漬前の正極厚み〕×100
表1に示すように、熱処理を行うことにより、各溶剤に対する膨張率が0%となっており、正極膨張率を低減できることがわかる。
〔PVDFの分析〕
熱処理前及び熱処理後の正極活物質中に含まれるPVDFについて、FT−IRを用いて分析した。
熱処理前及び熱処理後の正極活物質中に含まれるPVDFについて、FT−IRを用いて分析した。
図1は、熱処理前及び熱処理後におけるPVDFのFT−IRチャートを示す図である。
図1に示すように、熱処理前のPVDFは、γ型結晶構造の吸収ピークに相当する、812cm−1、839cm−1、1234cm−1に吸収ピークが存在している。これに対し、熱処理後のPVDFは、α型結晶構造の吸収ピークに相当する、763cm−1、796cm−1、及び970cm−1に吸収ピークが存在している。
従って、上記の熱処理により、正極活物質層中のPVDFの結晶性が、γ型からα型に変化することがわかる。また、表1に示す結果から、PVDFの結晶性が、γ型からα型に変化することにより、各溶剤に対する膨潤性を低減できることがわかる。
本発明におけるα型の結晶性を有するPVDFとは、FT−IRにおいて、1234cm−1付近のγ型の結晶性に由来する吸収ピークがほとんど認められず、970cm−1付近のα型の吸収ピークが認められるものを意味する。
<無機粒子層形成による正極厚みの変化の測定>
〔無機粒子層形成用スラリーの調製〕
無機粒子として、酸化チタン(TiO2、平均粒子径:0.25μm、表面処理層無し、石原産業社製、商品名「CR−EL」)を用いた。有機溶剤系バインダーとしては、上記のPVDF用いた。
〔無機粒子層形成用スラリーの調製〕
無機粒子として、酸化チタン(TiO2、平均粒子径:0.25μm、表面処理層無し、石原産業社製、商品名「CR−EL」)を用いた。有機溶剤系バインダーとしては、上記のPVDF用いた。
溶剤として、NMPを用い、これに無機粒子を30質量%となるように添加し、有機溶剤系バインダーを無機粒子100質量部に対し2重量部となるように添加し、有機溶剤系スラリーを調製した。
上記の熱処理後の正極の正極活物質層の上に、上記有機溶剤系スラリーを塗布して、正極活物質層の上に無機粒子層を形成した。具体的には、正極の両面の正極活物質層の上に、有機溶剤系スラリーをグラビア方式で塗工し、溶媒であるNMPを110℃で乾燥して除去し、無機粒子層を形成した。無機粒子層の厚みは2μmとし、両面の合計で4μmとなるように形成した。
〔正極厚みの測定〕
無機粒子層形成前及び形成後の正極の厚みを、以下のようにして測定した。無機粒子層形成前及び形成後の正極の断面を、クロスセクションポリッシャーで切り出し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。これにより、無機粒子層を除く正極の厚み、すなわち正極活物質層とアルミニウム箔を合わせた厚みを測定した。測定結果を表2に示す。
無機粒子層形成前及び形成後の正極の厚みを、以下のようにして測定した。無機粒子層形成前及び形成後の正極の断面を、クロスセクションポリッシャーで切り出し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。これにより、無機粒子層を除く正極の厚み、すなわち正極活物質層とアルミニウム箔を合わせた厚みを測定した。測定結果を表2に示す。
表2に示すように、熱処理後の正極活物質層の上に、無機粒子層を形成しても、正極活物質層の厚みが増加しないことがわかる。従って、正極活物質層中のバインダーが、無機粒子層形成用スラリーに含まれる有機溶剤によって膨潤していないことがわかる。
<正極活物質に対する水分の影響>
正極活物質に、水分が吸着することによる影響を調べた。
正極活物質に、水分が吸着することによる影響を調べた。
(電池T1の作製)
〔正極の作製〕
正極活物質として、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2を用いた。この正極活物質と、炭素導電剤であるアセチレンブラックと、PVDFを、95:2.5:2.5の質量比となるように、NMP中で混合機を用いて混合し、正極合剤スラリーを調製した。
〔正極の作製〕
正極活物質として、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2を用いた。この正極活物質と、炭素導電剤であるアセチレンブラックと、PVDFを、95:2.5:2.5の質量比となるように、NMP中で混合機を用いて混合し、正極合剤スラリーを調製した。
調製したスラリーを、アルミニウム箔の両面上に塗布し、110℃で乾燥した後、圧延して正極とした。正極の充填密度は、3.60g/cm3である。なお、正極の作製工程は、全て露点−30℃以下のドライエアー雰囲気下で行った。
<負極の作製>
カルボキシメチルセルロース(CMC、ダイセル化学工業社製、商品番号「1380」)を純水に1質量%となるように溶解させ、CMC水溶液を作製した。負極活物質としての人造黒鉛と、CMC水溶液、及びSBR(スチレンブタジエンゴム)を混合機を用いて混合し、負極合剤スラリーを作製した。なお、人造黒鉛:CMC:SBRの質量比は、98:1:1となるように混合した。
カルボキシメチルセルロース(CMC、ダイセル化学工業社製、商品番号「1380」)を純水に1質量%となるように溶解させ、CMC水溶液を作製した。負極活物質としての人造黒鉛と、CMC水溶液、及びSBR(スチレンブタジエンゴム)を混合機を用いて混合し、負極合剤スラリーを作製した。なお、人造黒鉛:CMC:SBRの質量比は、98:1:1となるように混合した。
得られたスラリーを銅箔の両面に塗布して110℃で乾燥した後、圧延し、負極を得た。なお、負極の充填密度は、1.60g/cm3である。
〔電解液の調製〕
エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とを、体積比で30:70となるように混合し、この混合溶媒に、六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)を1M(モル/リットル)となるように溶解して電解液を調製した。
エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とを、体積比で30:70となるように混合し、この混合溶媒に、六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)を1M(モル/リットル)となるように溶解して電解液を調製した。
〔電池の組立〕
上記の正極及び負極に、それぞれリード端子を取り付け、セパレータ(ポリエチレン製、膜厚:16μm、空孔率:47%)を介して、渦巻状に巻き取った。これをプレスして、扁平状に押し潰し、電極体を作製した。この電極体を、電池外装体としてのアルミニウムラミネートに入れ、電解液を注液した後、封止して電池T1とした。
上記の正極及び負極に、それぞれリード端子を取り付け、セパレータ(ポリエチレン製、膜厚:16μm、空孔率:47%)を介して、渦巻状に巻き取った。これをプレスして、扁平状に押し潰し、電極体を作製した。この電極体を、電池外装体としてのアルミニウムラミネートに入れ、電解液を注液した後、封止して電池T1とした。
なお、この電池の設計容量は800mAhである。電池の設計容量としては、4.2Vの充電終止電圧を基準にして設計を行った。
(電池T2の作製)
電池T1の作製工程で得られた正極を水に1分間浸漬し、その後乾燥させて用いた以外は、電池T1と同様にして電池T2を作製した。
電池T1の作製工程で得られた正極を水に1分間浸漬し、その後乾燥させて用いた以外は、電池T1と同様にして電池T2を作製した。
(電池T3の作製)
正極活物質として、LiCoO2を用いる以外は、電池T1と同様にして、電池T3を作製した。
正極活物質として、LiCoO2を用いる以外は、電池T1と同様にして、電池T3を作製した。
(電池T4の作製)
正極活物質として、LiCoO2を用いる以外は、電池T2と同様にして、電池T4を作製した。
正極活物質として、LiCoO2を用いる以外は、電池T2と同様にして、電池T4を作製した。
(電池T5の作製)
正極活物質として、LiNi0.5Co0.2Mn0.3O2を用いる以外は、電池T1と同様にして、電池T5を作製した。
正極活物質として、LiNi0.5Co0.2Mn0.3O2を用いる以外は、電池T1と同様にして、電池T5を作製した。
(電池T6の作製)
正極活物質として、LiNi0.5Co0.2Mn0.3O2を用いる以外は、電池T2と同様にして、電池T6を作製した。
正極活物質として、LiNi0.5Co0.2Mn0.3O2を用いる以外は、電池T2と同様にして、電池T6を作製した。
〔高温保存試験〕
上記各電池について、電池厚みを測定し、この厚みを保存試験前電池厚みとした。
上記各電池について、電池厚みを測定し、この厚みを保存試験前電池厚みとした。
次に、以下の高温保存試験を行った。
充電終止電圧4.2Vで、1Itの定電流で充電した後、電圧4.2Vで、充電終止電流が1/20Itとなるまで定電圧で充電した。次に、充電後の各電池を、80℃の温度で2日間保存した。保存後の電池厚みを測定し、これを保存試験後電池厚みとした。
保存試験前電池厚み及び保存試験後電池厚みから、以下の式により、電池膨れを算出した。
電池膨れ(%)=(保存試験後電池厚み/保存試験前電池厚み)×100
結果を表3に示す。
表3に示すように、電池T3とT4とを比較すると、正極活物質として、LiCoO2を用いた場合には、正極を水に浸漬する影響が少ない。これに対し、電池T1とT2とを比較すると、正極活物質がLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2である場合には、正極を水に浸漬することにより、電池膨れが大きくなっていることがわかる。このことから、Niを遷移金属の1/3以上含有する正極活物質は、水分による影響が大きく現れることがわかる。
さらに、電池T5とT6とを比較すると、電池T1とT2の場合に比べ、さらに水に浸漬することによる電池膨れが大きくなっていることがわかる。従って、Niの含有率が多くなるにつれ、正極活物質は水分による影響を受けやすいことがわかる。
Claims (6)
- 正極活物質とバインダーを含む正極活物質層を有する正極と、負極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、
前記正極活物質層の上に、無機粒子とバインダーを含む無機粒子層が設けられており、前記正極活物質層のバインダーが、α型の結晶性を有するポリフッ化ビニリデンであり、前記無機粒子層のバインダーが、有機溶剤に溶解する有機溶剤系バインダーである、非水電解質二次電池。 - 前記正極活物質が、ニッケル成分を含有する、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極活物質が、一般式LiNixCoyMnzO2(ここで、x、y及びzは、x+y+z=1及びx≧1/3を満たす。)または一般式LiNixCoyAlzO2(ここで、x、y及びzは、x+y+z=1及びx≧1/3を満たす。)で表される、請求項2に記載の非水電解質二次電池。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池を製造する方法であって、
前記正極活物質層を形成する工程と、
前記無機粒子、前記有機溶剤系バインダー及び前記有機溶剤を含むスラリーを調製し、このスラリーを前記正極活物質層の上に塗布して前記正極活物質層の上に前記無機粒子層を形成する工程と、
前記無機粒子層及び前記正極活物質層を有する正極と、負極と、非水電解質から電池を作製する工程と、
を備える、非水電解質二次電池の製造方法。 - 前記正極活物質層を形成した後、前記正極活物質層中のバインダーの結晶性をγ型からα型に変換するため、前記正極活物質層を熱処理する工程をさらに備える、請求項4に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
- 前記熱処理の温度が、180℃以上240℃以下である、請求項5に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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