JP2014028772A - 新規レスベラトロール誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規レスベラトロール誘導体を含有することを特徴とする抗癌剤、口腔癌に対する抗癌剤、さらには、食品、医薬品、医薬部外品を提供すること。
【解決手段】式(1):
Figure 2014028772

で示される新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩、前記新規レスベラトロール誘導体等を含有する抗癌剤、さらには食品、医薬品又は医薬部外品。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規レスベラトロール誘導体及び該新規レスベラトロール誘導体の製造方法、前記新規レスベラトロール誘導体を含有する抗癌剤、食品、医薬品及び医薬部外品に関する。
ブドウ果皮に含有されるスチルベン誘導体であるレスベラトロールについて、画期的な研究成果が明らかにされつつある。レスベラトロールは本来ブドウが病原菌から自己を守るファイトアレキシンとして存在する抗菌作用を有する化合物であり、赤系、白系を問わずブドウ果皮に含まれることが知られているが、最近の研究で、レスベラトロールは哺乳動物に対しても有用な効果を有していることが明らかになりつつある。いわゆる「フレンチパラドックス」と言われる赤ワインの有用な生理効果は、レスベラトロールの抗酸化能を始めとして各種の生理活性機能が一因であるとされている。さらに、レスベラトロールは多くの疾病に効果があることが明らかにされつつあり(非特許文献1)、その一つにレスベラトロールは強い抗癌作用を有することが報告されている(非特許文献2)。しかしながら、レスベラトロールを含有する食可能な植物は極めて限られており、ブドウや落花生等に限られている。ブドウ中でも特にブドウ果皮に多く含まれているが、それでもその含有量は極めて低く、50〜100μg/g程度といわれている。
そこで、食品中のレスベラトロール濃度を高める取り組みもされており、紫外線照射によりレスベラトロール濃度を高めた後にレスベラトロール含有抽出物を得て、その抽出物を食品に添加した食品が提案されている(特許文献1)。また、レスベラトロールの腸管吸収効率を高めるための技術として、腸管吸収促進剤の提案もなされている(特許文献2)。このようにレスベラトロールは、抗癌作用、抗酸化作用、抗菌作用等の様々な有用な性質を有する化合物であるが、希少成分であるが故に、高コストな商品となってしまい、サプリメント等で販売はされているものの今現在では十分に社会に浸透しているとは言いがたい。
また、前記レスベラトロールの誘導体として、天然にはレスベラトロールの重合体、例えばε−ビニフェリン(二量体)、α−ビニフェリン(三量体)、バチカノールC(四量体)等が報告されているが、いずれもレスベラトロールと同様に天然の希少成分であり、現在のところ十分量を供給することは困難である。
そこで、医薬品分野では、化学合成によりレスベラトロールの作用機序を参考にした新規化合物を作製する試みもある(非特許文献3)が、これらは主に医薬品としての開発対象物であり、安全性の面から未だに多くの課題が残されている。
また、非天然型のレスベラトロール誘導体についての報告もある(特許文献3)。
一方、プレノールは、精油等に含まれるL−メントール等のテルペン類の生合成原材料として植物に含まれている。また、かんきつ類、ナッツ類、コーヒー等の香り成分としても知られており、例えば、プレノールを含有する香料に関する報告もある(特許文献4、5)。
また、前記プレノールの誘導体として、例えばゲラニオール(二量体)、ファルネソール(三量体)、ゲラニルゲラニオール(四量体)等が報告されている。ファルネソールやゲラニルゲラニオール等については、香料として用いられる精油中の芳香物質として知られているが、薬理作用物質として有用なビタミン類をはじめとする化合物の合成出発物質としてもまた重要な物質である。
プレノール誘導体の有用性の開示がある。例えば、プレノール誘導体を有効成分とする癌増殖抑制及び/又は癌転移抑制剤(特許文献6)、ポリプレニルアルコールの一種又は二種類以上を含有する養毛・育毛料(特許文献7)が知られている。
このように、レスベラトロールやプレノールは食経験の豊かな天然物質であり、生体調節機能に優れた安全な化合物である。また、プレノール、レスベラトロール、それらの誘導体は、優れた有用性を示すものが多いことから、前記のように原料やリード化合物としてのこれらを効率的に製造する技術開示もなされている。
しかしながら、本発明の新規レスベラトロール誘導体については、報告した例は見られない。
また、厚生労働省の調べによると、平成20年の日本人の死亡原因の30%が悪性新生物つまり癌である。現在の抗癌剤の研究では、日常的に摂取できる天然物由来の化合物としては、ケルセチンをはじめとするフラボノイド類等が知られている(非特許文献4)。
しかし、より抗癌活性が強く、日常的に摂取できる安全な癌、予防薬の開発が望まれている。
特許第4471631号公報 特開2009−173570号公報 国際公開第2008/136173号 特開2006−25706号公報 特開2006−20526号公報 特開平6−116184号公報 特開平10−25226号公報
Drug Discovery,5,493−506(2006) Science,275(10),218−220(1997) Nature,450(29),712−716(2007) Medical Research Reviews,23(4),519−534(2003)
本発明者らは、レスベラトロールやプレノールに関する前記の状況を鑑みて、新規な生理活性又は強力な生理活性を有するレスベラトロール誘導体の探索と、その製造方法を確立すべく鋭意検討した結果、意外にもレスベラトロールとプレノールを酸性条件下で加熱するという簡便且つ安全な方法により、レスベラトロール、プレノールに比べて優れた抗癌活性、口腔癌細胞に対して優れた抗癌活性を有する新規なレスベラトロール誘導体を製造することに成功し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は、レスベラトロール、プレノールよりも優れた抗癌活性を有する新規レスベラトロール誘導体を提供し、さらに該新規レスベラトロール誘導体を、効率よく、安全に生成する方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記新規レスベラトロール誘導体を含有することを特徴とする抗癌剤、口腔癌細胞に対する抗癌剤、さらには、食品、医薬品、医薬部外品を提供することを目的とする。
本発明の要旨は、
〔1〕式(1):
Figure 2014028772
で示される新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩、
〔2〕前記〔1〕記載の新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含有する抗癌剤、
〔3〕前記〔1〕記載の新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含有する口腔癌細胞に対する抗癌剤、
〔4〕前記〔1〕記載の新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含有する食品、医薬品又は医薬部外品、
〔5〕レスベラトロールとプレノールを酸性条件下で加熱することにより、目的の化合物を生成することを特徴とする前記〔1〕記載の新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩の製造方法
に関する。
本発明の新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩(以下、「新規レスベラトロール誘導体」という)は、レスベラトロール、プレノールと比べて、抗癌活性に優れていることから、新規な抗癌剤として有用である。また、本発明の新規レスベラトロール誘導体は、口腔癌細胞に対する抗癌剤としても有用である。
また、本発明の新規レスベラトロール誘導体は、前記のような生理活性に優れることから、食品、医薬品及び医薬部外品に配合することで、抗癌活性に優れた食品、医薬品及び医薬部外品を提供することができる。
図1は、実施例1で得られたクロマトグラムを示している。上から、反応前のクロマトグラム、(1)pH調整剤としてクエン酸を用いたクロマトグラム、(2)リン酸三マグネシウム八水和物を用いたクロマトグラム、(3)炭酸水を用いたクロマトグラムを示している。図中、Aのピークは本発明の新規レスベラトロール誘導体を含むピークを示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の新規レスベラトロール誘導体は、式(1):
Figure 2014028772
で示される新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩である。
前記新規レスベラトロール誘導体において、炭素−炭素2重結合は、トランス又はシスであってよく、新規レスベラトロール誘導体としてはシス体とトランス体との混合物を含む。
前記新規レスベラトロール誘導体の薬学的に許容可能な塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;アルミニウムヒドロキシド塩等の金属ヒドロキシド塩;アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩、アルキレンジアミン塩、シクロアルキルアミン塩、アリールアミン塩、アラルキルアミン塩、複素環式アミン塩等のアミン塩;α−アミノ酸塩、ω−アミノ酸塩等のアミノ酸塩;ペプチド塩又はそれらから誘導される第1級、第2級、第3級若しくは第4級アミン塩等が挙げられる。これらの薬学的に許容可能な塩は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明の新規レスベラトロール誘導体は、当該分野で周知の方法に従って化学合成することも可能ではあるが、反応工程が複雑となり、有害な試薬、触媒、溶媒等を必要とする。また、化学合成では不純物を除去する煩雑さもあり、さらに安全性の観点から、新規レスベラトロール誘導体の精製を徹底する必要もあり、製造コストの面で工業的には不向きな方法である。
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、レスベラトロールとプレノールとを酸性条件下で加熱することで、前記の化学合成法のように有害な試薬等や煩雑な工程を必要とせずに、新規レスベラトロール誘導体を効率的かつ安全に製造することができることを見出した。以下に、本発明の新規レスベラトロール誘導体の製造方法(以下、「本発明の製造方法」という)について具体的に説明する。
本発明の製造方法では、前駆体としてレスベラトロールを用いる。レスベラトロールにはトランス体とシス体の構造異性体が存在するが、加熱や紫外線によってトランス体とシス体の変換が一部生じる。したがって、レスベラトロールとしては、トランス体でもシス体でも、あるいはトランス体とシス体の混合物であってもよい。レスベラトロールは、ブドウ果皮から抽出・精製した天然由来のものであっても、化学合成された純度の高い化成品であっても良い。天然由来のレスベラトロールを用いる場合は、完全に精製されたものである必要はなく、後述のように所望の生成反応が進み最終的に本発明の新規レスベラトロール誘導体が得られるから、レスベラトロール以外の成分を含む混合物も使用できる。また、レスベラトロールには、塩等の誘導体もあるが、本発明の製造方法では、これらの誘導体も原料として使用することができる。
ただし、本発明の新規レスベラトロール誘導体の回収率の観点からは、レスベラトロール換算で5重量%以上含有された混合物が原料として望ましい。
前記レスベラトロールとしては、ブドウ果皮や種子、ピーナッツ等の原料からの抽出物、凍結乾燥品等を使用してもよい。
また、本発明の製造方法では、前駆体としてプレノールが必要である。プレノールは、天然由来のものであっても、化学合成された純度の高い化成品であっても良い。天然由来のプレノールを用いる場合は、完全に精製されたものである必要はなく、後述のように所望の生成反応が進み最終的に本発明の新規レスベラトロール誘導体が得られるのであれば、プレノール以外の成分を含む混合物も使用できる。
ただし、本発明の新規レスベラトロール誘導体の回収量の観点からは、プレノール換算で5重量%以上含有された混合物が原料として望ましい。このようなプレノールの原料としては、コーヒーやナッツ等の香料等が挙げられる。
本発明の製造方法では、レスベラトロールやプレノール、又はレスベラトロールとプレノールとの混合物を適切な溶媒に溶解させる。この際、溶媒が水のみであれば、レスベラトロールの水への溶解度が著しく低いために、水と有機溶媒の混合液や、有機溶媒のみに溶解させればよい。水と有機溶媒の配合比や、有機溶媒の種類については特に制限はなく、レスベラトロールが十分に溶解すれば良い。中でも、メタノールやエタノールのみの溶媒、水とメタノール、水とエタノール等の混合液を使用することが、安全性やコスト面から好ましい。特に、本発明の新規レスベラトロール誘導体を含む反応後の組成物を、十分な精製をせずに食品等の原料として使用する場合には、安全性や法規面から溶媒としてエタノールや含水エタノールを使用することが望ましい。
得られるレスベラトロール、プレノール含有溶液中のレスベラトロールやプレノールの濃度については特に制限はないが、レスベラトロールやプレノールの濃度が高いほど溶媒使用量が少ない等のメリットがあるため、レスベラトロールやプレノールの濃度は各々の溶媒に対しレスベラトロールやプレノールがそれぞれ飽和する濃度近くが好ましい。また、レスベラトロールやプレノールは前記溶液中において生成反応前に完全に溶解していなくともよい。例えば、レスベラトロール含有溶液とプレノール含有溶液とを混合する場合、それぞれの溶液中のレスベラトロール濃度、プレノール濃度がともに飽和濃度以上であっても、混合液とした場合には、飽和濃度近くになるように調整しておけばよい。
次に、前記レスベラトロール及びプレノールを含有する溶液(以下、「レスベラトロール、プレノール含有溶液」という)を酸性となるように調整する。具体的には、前記レスベラトロール、プレノール含有溶液のpHを6.0以下に調整する。このpH調整方法として、例えば、レスベラトロール、プレノール含有溶液を調製した後にpH調整剤を添加してpHを調整しても良いし、前記溶液の調製時に前もって溶媒のpHを調整しておいても良い。レスベラトロール、プレノール含有溶液の反応開始時のpHは6.0を超えると、他の反応や目的化合物の分解も一方で生じるために最終的な新規レスベラトロール誘導体の回収量が低下する。
前記pH調整剤としては、前記レスベラトロール、プレノール含有溶液のpHを6.0以下に調整できる酸性物質であれば特に制限はないが、安全性、効率及びコスト面からは、クエン酸が望ましい。なお、反応時のpH変化を極力抑える場合が生じた際には、緩衝溶液を用いても良いが、必ずしも必要な手法ではない。
次に、酸性に調整されたレスベラトロール、プレノール含有溶液を加熱処理する。この加熱処理により、本発明の新規レスベラトロール誘導体が生成される。この生成反応を効率的に進ませるために、レスベラトロール、プレノール含有溶液の加熱温度は90℃以上に調整することが好ましい。また、使用する溶媒の沸点から考え、加圧加熱が望ましい。例えば、開放容器にレスベラトロール、プレノール含有溶液を入れ、溶媒の沸点を超える高温で前記容器を加熱する、密閉容器にレスベラトロール、プレノール含有溶液を入れ前記容器を加熱する、レトルト装置やオートクレーブを用いて加圧加熱する等、少なくとも部分的に溶液温度が90℃以上に達するように加熱することが好ましい。回収効率面から、溶液温度が均一に90℃〜180℃になることが、さらに好ましい。加熱時間も加熱温度と同様に限られたものではなく、効率的に目的の反応が進行する時間条件とすればよい。特に、加熱時間は加熱温度との兼ね合いによるものであり、加熱温度に応じた加熱時間にすることが望ましい。例えば、120℃付近で加熱する場合は、5分〜180分の加熱時間が望ましい。また、加熱は、一度でも良いし、複数回に分けて繰り返し加熱しても良い。複数回に分けて加熱する場合、溶媒が揮発していることから、効率よく反応を行うために溶媒を新たに追加して行うことが好ましい。
前記加熱処理による新規レスベラトロール誘導体の生成反応の終了は、例えば、後述の実施例に記載のようなHPLCによる成分分析により新規レスベラトロール誘導体の生成量を確認して判断すればよい。
得られる反応液中には、本発明の新規レスベラトロール誘導体が含有されている。
また、安全な原料のみを用いた工程で本発明の新規レスベラトロール誘導体を製造した場合には、前記新規レスベラトロール誘導体を含む混合物の状態で食品、医薬品又は医薬部外品に使用することが可能である。例えば、天然由来のレスベラトロール、プレノールを含水エタノール溶媒に溶解し、クエン酸で酸性となるようにpH調整を行い、加熱反応させた場合には、得られる反応液をそのまま食品、医薬品、医薬部外品等の原料の一つとして使用することができる。
また、風味面での改良やさらなる高機能化を望む場合は、前記反応液を濃縮して新規レスベラトロール誘導体の濃度を高める、あるいは前記反応液を精製し新規レスベラトロール誘導体の純品を得ることができる。濃縮、精製は、公知の方法で実施可能である。例えば、クロロホルム、酢酸エチル、エタノール、メタノール等を用いた溶媒抽出法や炭酸ガスによる超臨界抽出法等で抽出して新規レスベラトロール誘導体を濃縮できる。また、カラムクロマトグラフィーを利用して濃縮や精製を施すことや、再結晶法や限外ろ過膜等の膜処理法も適用可能である。
また、前記反応液から本発明の新規レスベラトロール誘導体を分離して回収する場合には、カラムクロマトグラフィー、HPLC等を用いてもよい。
前記濃縮物や精製物を、必要に応じて、減圧乾燥や凍結乾燥して溶媒除去することで、粉末状の新規レスベラトロール誘導体を得ることができる。
以上のようにして得られる本発明の新規レスベラトロール誘導体は、レスベラトロール、プレノールに比べて、優れた抗癌活性を有し、例えば、口腔癌細胞に対してはレスベラトロールやプレノールにはない抗癌活性を有する。したがって、新規レスベラトロール誘導体を有効成分として含有する抗癌剤、口腔癌細胞に対する抗癌剤を提供することができる。
特に、本発明の新規レスベラトロール誘導体の生理活性分野を考慮すると、癌予防・治療等の健康増進、さらには疾病治癒分野において用いることが好ましい。
なお、本発明の新規レスベラトロール誘導体が持つさらなる効果効能は、得られた生理活性データより類推できる範囲で使用できる。
原料であるレスベラトロール及びプレノールはいずれも食物由来であり安全性にも優れるといえるため、本発明の新規レスベラトロール誘導体の安全性も同様に優れたものであると考えられる。
したがって、本発明の新規レスベラトロール誘導体は、食品、医薬品、医薬部外品等に配合して使用することができる。このような食品、医薬品、医薬部外品は、抗癌作用を有する食品、医薬品、医薬部外品となる。特に、抗癌作用が知られていない材料のみからなる抗癌作用のない食品、医薬品、医薬部外品でも、本発明の新規レスベラトロール誘導体を配合することで、簡単に抗癌作用を付与することができる。
前記食品としては、例えば、飲料、アルコール飲料、ゼリー、菓子等、どのような形態でもよく、菓子類の中でも、その容量等から保存や携帯性に優れた、ハードキャンディ、ソフトキャンディ、グミキャンディ、タブレット等が挙げられるが、特に限定はない。また、本発明の新規レスベラトロール誘導体をワインに添加することで、ワインの健康機能効果をさらに増強した新規なワインとすることもできる。この新規なワインのように、嗜好性と健康機能効果の双方を兼ね備えた飲食品は、社会ニーズの非常に高い分野の飲食品であり、このニーズに十分応えることが可能である。また、本発明の新規レスベラトロール誘導体は、後述のように、口腔癌に対する優れた抗癌活性を有することから、癌、口腔癌に対する予防を目的に、容易に摂取できるキャンディー、グミキャンディ、タブレット等にすることができる。なお、食品には、機能性食品、健康食品、健康志向食品等も含まれる。
また、前記食品には、ヒトが食べる食品だけでなく、例えば、非ヒト動物、例えば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジー等の哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類等の治療剤又は飼料に配合してもよい。飼料としては、例えばヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ニワトリ等に用いる家畜用飼料、ウサギ、ラット、マウス等に用いる小動物用飼料、ウナギ、タイ、ハマチ、エビ等に用いる魚介類用飼料、イヌ、ネコ、小鳥、リス等に用いるペットフードが挙げられる。
前記医薬品としては、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤等の固形製剤、懸濁剤、乳剤等の液剤、ゲル剤等が挙げられる。錠剤、丸剤、顆粒剤、顆粒を含有するカプセル剤の顆粒は、必要により、ショ糖等の糖類、マルチトール等の糖アルコールで糖衣を施したり、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等でコーティングを施してもよいし、胃溶性若しくは腸溶性物質のフィルムで被覆してもよい。また、製剤の溶解性を向上させるために、前記の製剤を公知の可溶化処理を施すこともできる。常法に基づいて、前記液剤を注射剤、点滴剤に配合して使用してもよい。
医薬部外品としては、口腔に用いられる医薬部外品、例えば、歯磨き、マウスウォッシュ、マウスリンス、ドリンク剤が挙げられる。
本発明の新規レスベラトロール誘導体を用いて食品、医薬品又は医薬部外品を調製する場合、本発明の効果が損なわれない範囲内で食品、医薬品又は医薬部外品に通常用いられる成分を適宜任意に配合することができる。
例えば、食品の場合には、水、アルコール、澱粉質、蛋白質、繊維質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、着香料、着色料、甘味料、調味料、安定剤、防腐剤のような食品に通常配合される原料又は素材と組み合わせることができる。
医薬品や医薬部外品の場合には、主剤、基材、界面活性剤、起泡剤、湿潤剤、増粘剤、透明剤、着香料、着色料、安定剤、防腐剤、殺菌剤等に組み合わせ、常法に基づいて、液状、軟膏状あるいはスプレー噴射可能な最終形態等にすることができる。
また、本発明の新規レスベラトロール誘導体を食品に添加する場合には、該食品中に対して、通常は0.001〜20重量%添加することが好ましい。
本発明の新規レスベラトロール誘導体を医薬用途で使用する場合、例えば、その摂取量は、所望の改善、治療又は予防効果が得られるような量であれば特に制限されず、通常その態様、患者の年齢、性別、体質その他の条件、疾患の種類並びにその程度等に応じて適宜選択される。1日当たり約0.1mg〜1,000mg程度とするのがよく、これを1日に1〜4回に分けて摂取することができる。
本発明の新規レスベラトロール誘導体を医薬部外品に添加する場合には、該医薬部外品中に、通常0.001〜30重量%添加するのが好ましい。
次に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はかかる実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1:新規レスベラトロール誘導体の生成方法検討)
レスベラトロール(東京化成工業(株)製)100mg、プレノール(シグマアルドリッチ(株)製)400mgをエタノール2mLに溶解し、(1)クエン酸(和光純薬工業(株)製)40mg、水2mL(2)リン酸三マグネシウム八水和物(和光純薬工業(株)製、ミネラルプレミックスの主成分)100mg、水2mL(3)炭酸水(商品名「ゲロルシュタイナー」、サッポロ飲料(株)製)2mL、をそれぞれ加えて、pHの異なる3種類のレスベラトロール、プレノール含有溶液(pH:(1)2.6、(2)6.8、(3)6.5)を調製した。この3種類のレスベラトロール、プレノール含有溶液をオートクレーブ(三洋電機(株)製、「SANYO LABO AUTOCLAVE」)にて120℃、20分間加熱した。得られた3種類の反応溶液からそれぞれ1mLを取り出して、メタノールにて50mLにメスアップし、このうちの10μLをHPLCにより分析した。
前記HPLC分析は以下条件にて行った。
カラム:逆相用カラム「Develosil(登録商標)C−30−UG−5」(4.6mmi.d.×250mm)
移動相:A・・・H2O(0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)), B・・・アセトニトリル(0.1%TFA)
流速:1mL/min
注入:10μL
検出:254nm
勾配(容量%):100%A/0%Bから0%A/100%Bまで33分間、100%Bで7分間(全て直線)
得られたクロマトグラムを図1に示す。上から、反応前、pH調整剤としてクエン酸(反応前溶液pH2.6)、(2)リン酸三マグネシウム八水和物(反応前溶液pH6.8)、(3)炭酸水(反応前溶液pH6.5)を用いた反応溶液のクロマトグラムをそれぞれ示している。反応後の(1)の反応溶液中から、原料であるレスベラトロールやプレノール以外のピークが検出され、複数の化合物が生成されていることが確認された。
反応前後で生成量に顕著な差があったのが、後述する新規レスベラトロール誘導体であるAのピークである。なお、(2)、(3)の反応溶液中には、前記(1)の反応溶液に見られる反応物が確認できなかった。
(実施例2:新規レスベラトロール誘導体の大量生成)
トランス−レスベラトロール1g、プレノール4gをエタノール20mLに溶解し、2%w/vクエン酸水溶液20mLを加えて、レスベラトロール、プレノール含有溶液(pH=2.6)を得た。このレスベラトロール、プレノール含有溶液をオートクレーブにて120℃、60分間加熱した。得られた反応溶液のうち1mLを取り出してメタノールにて50mLにメスアップし、実施例1と同様にHPLCにより分析したところ、実施例1と同様のクロマトグラムが確認できた。
(実施例3:新規レスベラトロール誘導体の単離・構造決定)
実施例2で得られた反応物のうち、図1のAで示したピークに含まれる化合物を分取HPLCにより単離し、常法により乾燥したところ、粉末状の新規化合物(以下UHA5045)を22mg得た。なお、単離精製したUHA5045は、褐色粉末状の物質であった。
次いで、前記UHA5045の分子量を高分解能電子イオン化質量分析法(Electron Ionization−Mass Spectrometry)にて測定したところ、測定値は296.3606であり、理論値との比較から、以下の分子式を得た。
理論値C19203(M+):296.3603
分子式C19203
次に、前記UHA5045を核磁気共鳴(NMR)測定に供し、1H−NMR、13C−NMR及び各種2次元NMRデータの解析から、前記UHA5045が式(1)で表される構造を有することを確認した。式(1)で表される新規レスベラトロール誘導体は本発明の方法で効率的に生成できることが示された。
NMR測定値について、式(1)で表される新規レスベラトロール誘導体であるUHA5045の炭素原子の各部位を
Figure 2014028772
とした場合の、その1H核磁気共鳴スペクトル、13C核磁気共鳴スペクトルを表1に示す。なお、表中の値はδ、ppmで、溶媒はメタノール−d3で測定した。
Figure 2014028772
また、UHA5045の物理化学的性状は、以下のようになった。
(性状)
褐色粉末
(溶解性)
水:難溶
メタノール:溶解
エタノール:溶解
DMSO:溶解
クロロホルム:溶解
酢酸エチル:溶解
(実施例4:UHA5045のヒト骨髄球性白血病細胞に対する抗癌作用)
次に癌細胞に対する実施例3で得られたUHA5045の効果を見るため、HL−60細胞(Human promyelocytic leokemia cells:ヒト骨髄球性白血病細胞)を用いた癌細胞増殖抑制作用について試験した。
HL−60細胞の培養には、4mMグルタミン(L−Glutamine シグマアルドリッチジャパン社製)、1%アンチバイオティック−アンチマイコティック(Antibiotic−Antimycotic、ギブコ(GIBCO)社製)、10%ウシ胎児血清(Foetal Bovine Serum:FBS Biological industries社製)を含む高栄養培地「RPMI−1640」(シグマアルドリッチジャパン社製)を使用した。試験には細胞培養用96ウェルプレート(コーニングジャパン(株)製)を用い、5×105cells/mLとなるように細胞数を調整したHL−60細胞を1ウェルあたり100μLずつ播種して試験に使用した。
試料は、実施例3で得られたUHA5045、原料のレスベラトロール、プレノールの3種類を用いた。試料調製は、各々の化合物をジメチルスルホキシド(Dimethyl sulfoxide:DMSO、和光純薬工業(株)製)にて溶解し、HL−60細胞培養液中の最終濃度がそれぞれ6.3μM、12.5μM、25μM、50μM及び100μMとなるように添加して、37℃、5%CO2の培養条件下で試験を開始した。なお、溶媒であるDMSOのみを同量添加したものをネガティブコントロールとした。
生存細胞数の定量は「Cell counting kit−8」((株)同人化学研究所製)を用いたMTT法にて行った。つまり、試験開始より24時間後、各ウェルにCell counting kit−8溶液を10μL添加し、よく攪拌した。37℃、5%CO2条件下で1時間の遮光反応を行った。その後にプレートリーダー(「MULTISKAN FC」、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製)を用いて測定波長450nmの吸光度測定を行い、得られたデータをもとに細胞生存率を算出した。細胞生存率とは、溶媒であるDMSOのみを添加した培養液の生存細胞数を100%とし、各化合物の濃度下における細胞の生存細胞数を相対値として算出した値である。各化合物濃度と細胞生存率の関係から、細胞増殖を50%抑制する濃度IC50(50%阻害濃度)を算出した。その結果を表2に示す。
表2に示す結果から、UHA5045に優れた癌細胞増殖抑制能が認められた。この抗癌作用は、プレノールには認められず、さらにレスベラトロールよりも高い抗癌活性を示した。したがってレスベラトロールとプレノールを新規レスベラトロール誘導体に変換する高い有意性が示された。
Figure 2014028772
(実施例5:UHA5045のヒト口腔癌細胞に対する抗癌作用)
次に口腔癌細胞に対するUHA5045の効果を見るため、SCC−4細胞(ヒト舌扁平上皮癌細胞、ATCC社製)を用いた口腔癌細胞増殖抑制作用について試験した。
SCC−4細胞の培養には、400ng/mLヒドロコルチソン(Hydrocortisone、シグマアルドリッチジャパン社製)、1%アンチバイオティック−アンチマイコティック(Antibiotic−Antimycotic、ギブコ(GIBCO)社製)、10%FBS(ATCC社製)を含むDMEM/F−12(1:1)培地(ギブコ社製)を使用した。試験には細胞培養用96ウェルプレート(コーニングジャパン(株)製)を用い、5×105cells/mLとなるように細胞数を調整したSCC−4細胞を1ウェルあたり100μLずつ播種した。これを37℃、5%CO2条件下で24時間培養し、80%コンフルエント以上の状態で試験に使用した。
試料は、実施例3で得られたUHA5045、レスベラトロール及びプレノールの3種類を用いた。試料調製は、各々の化合物をDMSOにて溶解し、0.63mM、1.25mM、2.5mM、5mM、10mMとなるように調製した。これをSCC−4細胞培養液中の最終濃度がそれぞれ6.3μM、12.5μM、25μM、50μM、及び100μMとなるように添加して37℃、5%CO2培養条件下で試験を開始した。なお溶媒であるDMSOのみを同量添加したものをネガティブコントロールとした。
生存細胞数の定量は、実施例4と同様に、「Cell counting kit−8」を用いたMTT法にて行った。つまり、試験開始より48時間後、各ウェルにCell counting kit−8溶液を10μL添加して、よく攪拌した。37℃、5%CO2条件下で1時間の遮光反応後にプレートリーダーを用いて測定波長450nmの吸光度測定を行い、得られたデータをもとに細胞生存率を算出した。各化合物濃度と細胞生存率の関係から、細胞増殖を50%抑制する濃度IC50を算出した。その結果を表3に示す。
表3に示す結果から、UHA5045のIC50が最も低かったことから、強い口腔癌細胞増殖抑制能が認められた。この抗癌作用は、レスベラトロール及びプレノールには全く認められなかった。したがってレスベラトロールとプレノールを新規レスベラトロール誘導体に変換する高い有意性が示された。
Figure 2014028772
(実施例6:加熱温度によるUHA5045の生成量の違い)
レスベラトロール100mg、プレノール400mg、エタノール2mL、2%w/vクエン酸水溶液2mLの混合溶液(pH=2.6)を、オートクレーブにて70℃、90℃、110℃、130℃の各温度条件で20分間加熱した。それぞれの温度条件で得られた反応溶液から1mLを取り出してメタノールにて50mLにメスアップし、実施例1と同様にHPLCにより分析した。
その結果、90℃以上でUHA5045の生成は確認できた。レスベラトロールからの生成比率(重量%)を計算したところ、70℃が非生成、90℃が1.3%、110℃が2.2%、130℃が2.5%となり、130℃での加熱がもっとも多くUHA5045が生成していた。
(実施例7:UHA5045含有エキスの調製)
ブドウ果皮抽出エキスパウダー(レスベラトロール含有素材)10g、ナッツ香料(プレノール含有素材)30g、エタノール10mL、2%w/wクエン酸水溶液10mLを加えて調製した混合溶液(pH=2.5)を、オートクレーブにて120℃、60分間加熱した。得られた反応溶液を減圧加熱させて乾固し、UHA5045含有エキスを13g得た。得られたUHA5045含有エキス13g中には、実施例3と同様の手法で確認したところUHA5045が0.021g含有されていた。必要に応じてこの作業を繰り返してUHA5045含有エキスの量を増やした。
(実施例8:UHA5045を含有する食品)
実施例7で得たUHA5045含有エキス1gをあらかじめ100mLのエタノールに溶解させ、これに砂糖500g、水飴400gを混合溶解し、生クリーム100g、バター20g、練乳70g、乳化剤1.0gを混合した後、真空釜にて−550mmHg減圧させ、115℃の条件下で濃縮し、水分値3.0重量%のミルクハードキャンディを得た。このミルクハードキャンディは、菓子として食べ易いものであることはもちろん、癌患者における癌の拡散のリスクを低減したり、健常者でも癌の発症のリスクを低減したり、癌の予防を期待した機能性食品としても利用できる。
(実施例9:UHA5045を含有する医薬品)
実施例2、3の方法で得たUHA5045をエタノールに溶解し、これを微結晶セルロースに添加して吸着させた後に、減圧乾燥させた。この吸着物を用いて常法に従い、打錠品を得た。処方は、UHA5045を10重量部、コーンスターチ23重量部、乳糖12重量部、カルボキシメチルセルロース8重量部、微結晶セルロース32重量部、ポリビニルピロリドン4重量部、ステアリン酸マグネシウム3重量部、タルク8重量部の通りである。本打錠品は、癌の治癒を目的とする医薬品として有効に利用できる。
(実施例10:UHA5045を含有する医薬部外品)
実施例2、3の方法で得たUHA5045 1.2gを10mLのエタノールに溶解し、これにタウリン20g、ビタミンB1硝酸塩0.12g、安息香酸ナトリウム0.6g、クエン酸4g、砂糖60g、ポリビニルピロリドン10gを溶解させた精製水を混合し、さらに精製水で1000mLにメスアップした。なお、pHは、希塩酸を用いて3.2に調整した。得られた溶液1000mLのうち50mLをガラス瓶に充填し、80℃で30分間滅菌して、医薬部外品であるドリンク剤を完成させた。本ドリンク剤は、栄養補給の目的に加えて、癌患者における癌の拡散のリスクを低減したり、健常者でも癌の発症のリスクを低減したり、癌の予防を目的とする医薬部外品として有効に利用できる。

Claims (5)

  1. 式(1):
    Figure 2014028772
    で示される新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩。
  2. 請求項1記載の新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含有する抗癌剤。
  3. 請求項1記載の新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含有する口腔癌細胞に対する抗癌剤。
  4. 請求項1記載の新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩を含有する食品、医薬品又は医薬部外品。
  5. レスベラトロールとプレノールを酸条件下で加熱することにより、目的の化合物を生成することを特徴とする請求項1記載の新規レスベラトロール誘導体又はその薬学的に許容可能な塩の製造方法。
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