JP2014020801A - 濃度分布測定装置及び脱硝装置 - Google Patents

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圭介 園田
Kenji Unno
健二 海野
Yuichi Kirihara
雄一 桐原
Seiji Takada
政治 高田
Masashi Kiyosawa
正志 清澤
Tsubasa Miyazaki
翼 宮▲崎▼
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Abstract

【課題】測定対象物質が含まれるガス又は液体を採取することなく、測定対象物質の濃度分布を取得することが可能な濃度分布測定装置及び脱硝装置を提供することを目的とする。
【解決手段】濃度分布測定装置1は、測定対象が含まれるガスが存在する機器2の外部に固定され、レーザ光を照射する送光器11と、機器2の外部に固定され、機器2の内部空間を伝搬したレーザ光を受光する受光器12と、レーザ光を反射する反射ミラー13と、機器2の壁部に設けられ、機器2の内部と外部とのガスの流通を遮断し、かつ、レーザ光が通過する複数のレーザビーム窓15と、機器2の外部において反射ミラー13を移動するガイドレール14及び可動台19と、機器2の内部におけるレーザ経路に基づいて、複数のレーザビーム窓15から二つのレーザビーム窓15が選択され、レーザ光が機器2の内部空間を通過するように反射ミラー13を移動させる制御装置20とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、濃度分布測定装置及び脱硝装置に関するものである。
従来、配合ガスに含まれる特定物質の濃度測定を行う装置としてレーザ式ガス分析計が知られている。このレーザ式分析計は、気体状のガス分子がそれぞれ固有の光吸収スペクトルを有するという特性を利用し、特定物質が含まれるガスにレーザ光を照射し、その特定波長の吸光量から特定物質の濃度を測定するものである。
下記特許文献1には、アンモニアを含むガスが流通する配管ユニットからガスを吸引し、吸引したガスをレーザ式ガス分光計に導いてガス中に含まれるアンモニア濃度を測定する技術が開示されている。
特許文献2には、煙道の内部に挿入されて排ガスを採取するサンプリング管と、サンプリング管に対して加熱導管を介して接続されるフローセルユニットと、フローセルユニットに接続されるレーザ式ガス分析計とを備えるアンモニア濃度測定装置が開示されている。特許文献2に開示されているアンモニア濃度測定装置では、サンプリング管の内部に三酸化硫黄(SO)を吸着するがアンモニアを通過させる吸着剤を装填し、排ガスから三酸化硫黄を除去したガスをレーザ式ガス分析計に導入させることで、アンモニアの測定精度を向上させている。
特許文献1、2に開示されているサンプリング方式の濃度測定装置では、以下のような問題点があった。
ガスを吸引して測定用の配管に導く際、測定の高速化が困難である。
ガスを測定用の配管に引き込んだ後に濃度測定を行うことから、配管を流通しているガスと測定管に引き込まれたガスの状態(例えば、温度等)が異なってしまい、測定精度が低下する。
流通ガスを局所的に採取して濃度測定を行うため、局所的なガス濃度測定はできても、濃度分布を取得することができない。また、サンプリング箇所を逐次変えて濃度測定を行えば、濃度分布を取得することは可能であるが、位置毎にガスの吸引、排出が必要となり、作業が煩雑であるとともに時間がかかる。
また、上記のように、ガスを測定用の配管に吸引するのではなく、ガスが流通する管そのものにレーザ式ガス分析計を配置する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3には、ガスが存在する内部空間に突出させた外筒と、外筒内にレーザを透過する光透過性部材によって閉塞された密閉空間を有する内筒とからなる二重管ノズルをレーザ光照射装置とレーザ光受光装置とにそれぞれ設け、この二重管ノズルの間の距離及び突出位置を調節することにより、二重管ノズル間に存在する特定物質の濃度を測定する技術が開示されている。
特開2012−8008号公報 特開2010−236877号公報 特開2011−38877号公報
しかしながら、特許文献3には、濃度分布を取得することについては何ら開示されていない。また、特許文献3に開示されている装置を用いて濃度分布を取得する場合には、濃度測定位置に応じて二重管ノズルの位置を調節する必要があり、制御が煩雑となる上、相当な時間を要するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、測定対象物質が含まれるガス又は液体を採取することなく、測定対象物質の濃度分布を取得することが可能な濃度分布測定装置及び脱硝装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の濃度分布測定装置及び脱硝装置は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る濃度分布測定装置は、測定対象が含まれるガスが存在する機器の外部に固定され、レーザ光を照射する送光部と、前記機器の外部に固定され、前記送光部から照射されて前記機器の内部空間を伝搬したレーザ光を受光し、前記レーザ光の光強度を検出する受光部と、前記送光部から照射された前記レーザ光を反射する反射部と、前記機器の壁部に設けられ、前記機器の内部と外部とのガスの流通を遮断し、かつ、前記レーザ光が通過する複数の窓部と、前記反射部が載置され、前記機器の外部において前記反射部を移動する移動部と、前記機器の内部におけるレーザ経路に基づいて、前記複数の窓部から二つの前記窓部が選択され、一の前記窓部から他の前記窓部に向けて前記レーザ光が照射されて前記レーザ光が前記機器の前記内部空間を通過するように、前記移動部によって前記反射部を移動させる制御部とを備える。
この発明によれば、機器の壁部に複数の窓部が設けられ、窓部は、機器の内部と外部とのガスの流通を遮断し、かつ、レーザ光を通過させる。反射部は、移動部によって移動し、送光部から照射されたレーザ光を反射することによって、機器の内部において予め設定されたレーザ経路どおりにレーザ光を照射できる。機器の内部のレーザ経路は、一の窓部から他の窓部に向けてレーザ光が照射される光路であり、機器の内部空間を通過する。複数のレーザ経路が予め設定されており、そのうち一つのレーザ経路が選択されるとき、複数の窓部から二つの窓部が選択されて、レーザ光が選択された二つの窓部を通過するように反射部が移動する。
上記発明において、前記移動部は、載置された前記反射部の角度を調整してもよい。この発明によれば、反射部の角度が調整されることから、レーザ光を確実に機器の内部に導入できる。
また、本発明に係る濃度分布測定装置は、レーザ光を照射する送光部と、前記送光部から照射されて、測定対象が含まれるガスが存在する機器の内部空間を伝搬したレーザ光を受光し、前記レーザ光の光強度を検出する受光部と、前記機器の壁部に設けられ、前記機器の内部と外部とのガスの流通を遮断し、かつ、前記レーザ光が通過する複数の窓部と、前記送光部又は前記受光部が載置され、前記機器の外部において前記送光部又は前記受光部を移動する移動部と、前記機器の内部におけるレーザ経路に基づいて、前記複数の窓部から二つの前記窓部が選択され、一の前記窓部から他の前記窓部に向けて前記レーザ光が照射されて前記レーザ光が前記機器の前記内部空間を通過するように、前記移動部によって前記送光部又は前記受光部を移動させる制御部とを備える。
この発明によれば、機器の壁部に複数の窓部が設けられ、窓部は、機器の内部と外部とのガスの流通を遮断し、かつ、レーザ光を通過させる。送光部と受光部が移動部によって移動されることによって、機器の内部において予め設定されたレーザ経路どおりにレーザ光を照射できる。機器の内部のレーザ経路は、一の窓部から他の窓部に向けてレーザ光が照射される光路であり、機器の内部空間を通過する。複数のレーザ経路が予め設定されており、そのうち一つのレーザ経路が選択されるとき、複数の窓部から二つの窓部が選択されて、レーザ光が選択された二つの窓部を通過するように送光部と受光部が移動する。
上記発明において、前記移動部は、載置された前記送光部又は前記受光部の角度を調整してもよい。この発明によれば、反射部の角度が調整されることから、レーザ光を確実に機器の内部に導入できる。
上記発明において、前記レーザ光の照射強度、前記レーザ光の受光強度、前記内部空間のうち前記測定対象が存在する領域で前記レーザ光が通過する距離に基づいて、前記測定対象の濃度を算出する濃度算出部を更に備えてもよい。
この発明によれば、送光部から照射されたレーザ光が、機器の内部空間のうち測定対象が存在する領域を通過し、受光部で受光される。このとき、レーザ光の照射強度、測定対象の影響を受けたレーザ光の受光強度、及び測定対象が存在する領域をレーザ光が通過する距離に基づいて、測定対象の濃度を算出できる。濃度の算出には、例えば、レーザ光の光強度と測定対象の濃度との関係を示す関係式(ランベルト・ベール(Lambert−Beer)の法則)を使用できる。
また、本発明に係る脱硝装置は、排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置であって、還元剤主系統に設けた総流量制御弁の下流から分岐させた複数の還元剤供給系統が各々少なくとも1個の注入ノズルと該注入ノズルの上流側に位置する流量制御元弁とを備え、前記排ガスを流す流路内に設置されて前記注入ノズルから前記排ガス中に前記還元剤を注入する還元剤注入装置と、前記還元剤と前記排ガスとを混合させる流体混合装置と、前記窒素酸化物と前記還元剤とを反応させた後に主として水と窒素とに分解する脱硝触媒と、前記脱硝触媒下流側の前記流路断面内における前記還元剤濃度分布を測定する上述の濃度分布測定装置と、窒素酸化物濃度を計測する窒素酸化物濃度計と、前記還元剤濃度分布及び前記窒素酸化物濃度の計測値が入力され、前記窒素酸化物濃度に基づいて前記総流量制御弁の開度の設定を行うとともに、前記還元剤濃度分布に基づいて複数個所の前記流量制御元弁毎の開度の設定を行う開度設定部とを具備する。
本発明によれば、測定対象物質が含まれるガス又は液体を採取することなく、測定対象物質の濃度分布を取得することができる。
機器内部の濃度測定領域の分割領域を示す説明図である。 本発明の第1実施形態に係る濃度分布測定装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係る濃度分布測定装置の送光側のレーザビーム窓を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る濃度分布測定装置の受光側のレーザビーム窓を示す縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係る濃度分布測定装置の変形例の全体構成を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置において設定される複数のレーザ経路を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置のレーザ経路の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置のレーザ経路の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置のレーザ経路の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置のレーザ経路の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置のレーザ経路の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置の変形例の全体構成を示す概略図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置の変形例のレーザ経路の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置の変形例のレーザ経路の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置の変形例のレーザ経路の一例を示す説明図である。 脱硝装置の概略構成を示した図である。 図17に示したアンモニア注入装置の概略構成例を示す系統図である。 機器内部における濃度分布測定領域を示す説明図である。 ランベルト・ベールの法則を説明するための図である。 濃度演算式について説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置の制御装置が備える濃度分布測定機能を示した機能ブロック図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る濃度分布測定装置1及び濃度分布測定方法について図面を参照して説明する。
図19は、本実施形態に係る濃度分布測定領域について説明するための図である。図19に示すように、機器2の内部空間10には測定対象を含むガスが流通している。機器2の一例としては、事業用ボイラ、産業用ボイラ、工業炉などの排ガス口に接続された排気ダクトなどのガス配管や、ガスが充填された容器等が挙げられる。
内部空間10には、濃度測定領域Sが仮想的に設定されている。濃度測定領域Sは内部空間10内に任意に設定される領域である。図19では、濃度測定領域Sは2次元的に設定されているが、3次元的に設定されてもよい。
濃度測定領域Sは、例えば、機器2がガスの流通する排気ダクトなどの配管である場合には、ガス流れの所定の位置における流路断面とされる。
図2は、本実施形態に係る濃度分布測定装置1の全体構成を示す概略図である。図2に示すように、濃度分布測定装置1は、レーザ光源を有しレーザ光を照射する送光器11と、可動台19上に載置され送光器11から照射されたレーザ光を反射する複数の反射ミラー13と、光検出部を有しレーザ光を受光する受光器12と、可動台19が移動可能に載置されるガイドレール14と、機器2の壁面に設置されるレーザビーム窓15とを有している。
送光器11及び受光器12は、それぞれ1箇所に固定されており、送光器11のレーザ光の照射方向や受光器12のレーザ光の受光方向は、一定である。図2に示す例では、送光器11は、機器2の外側の隅に設置され、長辺側の壁面に対して平行に反射ミラー13に向けてレーザ光を照射する。受光器12は、機器2の中心に対して送光器11とは対称の位置に設置され、長辺側の壁面に対して平行な反射ミラー13で反射されたレーザ光を受光する。ガイドレール14は、機器2の外部にて機器2の壁面に対して平行に設置されており、可動台19上に載置された反射ミラー13は、機器2の外部にて機器2の壁面に対して平行に移動する。
機器2内の濃度測定領域Sが、図1に示すように、第1壁部3又は第2壁部4の面内方向に対して平行方向に5列に分割され、第1壁部3から第2壁部4にわたって3行に分割される場合、濃度測定領域Sには、仮想的に15個の分割領域が形成される。分割領域ごとに、測定対象の平均濃度を測定することで、濃度測定領域Sにおける測定対象の濃度分布を得ることができる。
濃度測定領域Sが、15個に分割されるとき、互いに平行な15本のレーザ経路が設定される。図2には、15本のレーザ経路に対応するレーザビーム窓15及びパイプ5の配置関係が概略的に示されている。各レーザ経路は、第1壁部3に設けられたレーザビーム窓15から第2壁部4に設けられたレーザビーム窓15へ向かう光路であり、図2の破線で示すように、複数の分割領域を通過する。
送光器11から照射され一方のレーザビーム窓15を通過したレーザ光は、濃度測定領域S(図1参照)に向けて照射され、濃度測定領域Sに存在する測定対象のガスの影響を受けながら伝搬し、他方のレーザビーム窓15を通過し受光器12により受光される。
一つの分割領域のみの濃度を測定するため、濃度を測定しない分割領域のレーザ経路には中空のパイプ5が設置される。パイプ5内にはレーザビーム窓15から供給されるシールエアが充満され、機器2内の測定対象が存在しない。一方、濃度を測定する分割領域にはパイプ5が設置されない。したがって、レーザ経路上では、パイプ5が設置されていない分割領域にのみ測定対象が存在することになり、該分割領域における測定対象の濃度を測定できる。
図3及び図4は、レーザビーム窓15とパイプ5を概略的に示した図である。レーザビーム窓15は、図3及び図4に示すように、中空部材であり、フランジ16により機器2の外壁面にそれぞれ固定されている。レーザビーム窓15の内部には、機器2の内部と外部との間のガスの出入りを遮断するシール用光学ガラス17が設けられる。シール用光学ガラス17の受光面は、レーザ光の反射を防止するため、レーザ光に対して垂直ではなく斜めに形成されてもよい。
レーザビーム窓15のシール用光学ガラス17の両面側には、それぞれ給気口18が設けられる。給気口18からシールエアが吹き出すことによって、シール用光学ガラス17への物質の付着を防止できる。なお、シールエアは、シール用光学ガラス17に対して両面側ではなく、濃度測定領域S側のみに吹き出されるとしてもよい。
パイプ5を機器2の内壁面に設置する場合は、図3及び図4に示すように、例えばフランジ16の端部にパイプ5の端部が接続される。パイプ5の径は、レーザビーム窓15の径よりも大きく、レーザビーム窓15に供給されたシールエアは、パイプ5の内部に供給される。
なお、濃度測定領域Sにおける分割領域の形成方法は、上述した5列×3行の15個に限定されない。列数や行数、分割領域の数は、他の数でもよい。濃度測定領域SがM列×N行でP個の分割領域が形成される場合、P本のレーザ経路が設定される。
図2に示すように、送光器11は、制御ケーブル21で結ばれた制御装置20によって制御される。送光器11が照射するレーザ光としては、測定対象の吸光度の特性に応じた適切な波長を出力する光が採用される。制御装置20によって起動・停止の信号が出力されることにより、送光器11の起動・停止が制御される。
ガイドレール14や反射ミラー13は、制御ケーブル22で結ばれた制御装置20によって制御される。制御装置20によってガイドレール14に設けられた可動台19が移動し、反射ミラー13の角度が調整されることにより、送光器11から照射されたレーザ光が送光器11側の反射ミラー13で反射し、濃度測定領域Sに向けて照射される。また、濃度測定領域Sを通過したレーザ光は、受光器12側の反射ミラー13で反射し、受光器12によって受光される。
送光器11から照射されるレーザ光の照射強度や、受光器12によって検出された受光強度は、制御装置20に通知される。受光器12は、入力された光の情報を電気信号に変換して制御装置20に出力する。
なお、ガイドレール14は、設置場所の影響で必ずしも直線上に配置できない場合があるが、反射ミラー13の角度をレーザ経路ごとに細かく調整できるようにしておけば、ガイドレール14の設置場所の影響を受けないで、送光器11から受光器12までレーザ光を到達させることができる。これは、制御装置20が反射ミラー13の角度をレーザ経路ごとに記憶しておくことによって実現可能である。
制御装置20は、例えば、コンピュータであり、CPU、CPUが実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)、各プログラム実行時のワーク領域として機能するRAM(Random Access Memory)、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)、通信ネットワークに接続するための通信インターフェース、及び外部記憶装置が装着されるアクセス部などを備えている。これら各部は、バスを介して接続されている。更に、制御装置20は、キーボードやマウス等からなる入力部及びデータを表示する液晶表示装置等からなる表示部などと接続されていてもよい。
上記CPUが実行するプログラム等を記憶するための記憶媒体は、ROMに限られない。例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等の他の補助記憶装置であってもよい。なお、本実施形態では、制御装置20を一つのコンピュータによって実現する構成としているが、複数のコンピュータによって実現してもよい。
次に、本実施形態に係る濃度分布測定の原理について、図を参照して説明する。
レーザ光の光強度と測定対象の濃度との関係を示す関係式として、ランベルト・ベール(Lambert−Beer)の法則が知られている。
ランベルト・ベールの法則は、図20に示すように、送光点と受光点との間の距離(以下「レーザ経路の距離」という。)をLとし、レーザ光の照射強度をI、レーザ光の受光強度をI(L)、距離L中に存在する測定対象の濃度をCとした場合、以下の(1)式の関係が成立するというものである。
I(L)=Iexp(−kCL) ……(1)
ここで、kは測定対象の吸光度に応じて設定される比例係数である。
測定対象の濃度を測定する分割領域の濃度平均値をC、分割領域におけるレーザ経路の距離(パイプ5が設置されていない部分の距離)をLとすると、上記(1)式は、以下の(2)式のように表すことができる。
I(L)=Iexp(−kC) ……(2)
予め設定されたレーザ経路ごとにレーザ光を照射する際、分割領域におけるレーザ経路の距離(パイプ5が設置されていない部分の距離)をLと、レーザ光の照射強度I、レーザ光の受光強度I(L)は、既知であるから、上記(2)式によって、未知数である分割領域の濃度平均値Cを算出できる。
そして、上記構成を備える濃度分布測定装置1においては、以下のような手順により、濃度測定領域Sの濃度分布が取得される。
まず、測定を行うレーザ経路に対応するように、ガイドレール14上にて反射ミラー13が載置された可動台19を移動させ、反射ミラー13の角度を調整する。そして、制御装置20によって送光器11が起動され、更に、レーザ光の出力が安定した後に、レーザ経路における測定が行われる。
一のレーザ経路における測定が終了した後、次のレーザ経路における測定を開始する。このようにして、レーザ経路ごとの測定を順次行う。例えば、可動台19が予め設定された所定の順番に従って順次移動し、レーザ経路に応じて反射ミラー13の角度が調整される。その後、送光器11からレーザ光が照射され、レーザ光が所定のレーザ経路を通過することで測定対象により吸光されたレーザ光が受光器12によって受光される。
受光器12は、受光した光によって光強度を検出する。レーザ光の検出値は、制御装置20に出力される。このとき、制御装置20は、受光器12による検出値とその検出値に対応するレーザ経路の識別情報とを関連付けることができる。
制御装置20に入力された検出値とレーザ経路の情報は、互いに関連付けられて制御装置20にて記憶される。更に、上記レーザ照射の際の送光器11からのレーザ光の照射強度も制御装置20にて記憶される。そして、制御装置20では、記憶されたデータに基づいて濃度分布が作成される。
具体的には、各レーザ経路上の分割領域の距離や、入力された検出値及びレーザ光の照射強度が読み出されて、上記(2)式で表わされる濃度演算式を用いることにより分割領域ごとの測定対象の濃度が算出される。そして、各分割領域の濃度が補間されることにより、濃度測定領域Sの濃度分布が作成される。これにより、濃度測定領域Sにおける測定対象の濃度分布が得られることとなる。
このようにして得られた濃度測定領域Sの濃度分布は、例えば、制御装置20と接続された表示装置(図示略)に表示されることによって、ユーザに提示される。あるいは、他の制御に用いられることとしてもよい。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る濃度分布測定装置1及び濃度分布測定方法によれば、各レーザ経路においてレーザ光の照射と受光が行われることにより、各レーザ経路の光強度を取得し、この測定結果を用いて演算により濃度測定領域Sにおける濃度分布を取得するので、比較的簡易な構成により濃度分布を得ることができる。また、従来のように、ガスを吸引する必要がないので、測定に要する時間を大幅に短縮できる。更に、送光器11や受光器12の設置位置を調整する必要もないので、計測制御も従来に比べて簡易に実現することができる。
なお、本実施形態においては、濃度測定領域Sを長方形に設定した場合について述べたが、濃度測定領域Sの形状はこれに限定されない。例えば、2つの等しい長さの平行線と二つの半円形とを組み合わせた形状(オーバル)など、さまざまな形状に対応することが可能である。
また、上述した実施形態では、レーザビーム窓15が第1壁部3又は第2壁部4に対して直交方向に固定されるとしたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、一の壁部に対して斜め方向にレーザビーム窓15が固定され、レーザ経路が斜め方向に設定されてもよい。
また、上述した濃度分布測定を数回に渡り繰り返し行い、数回分の各代表点における濃度を平均化した値を用いて最終的な濃度分布を取得することとしても良い。このようにすることで、精度を向上させることが可能となる。また、このように数回繰り返して行う場合には、レーザ照射の順番をそれぞれ変えることとしてもよい。
次に、本実施形態に濃度分布測定装置1の変形例について説明する。
図2を用いて説明した濃度分布測定装置1は、送光器11及び受光器12が固定されており、反射ミラー13が可動台19に載置され、反射ミラー13がガイドレール14上を移動するとしたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、図5に示すように、送光器11及び受光器12が可動台19に載置され、送光器11及び受光器12がガイドレール14上を移動するとしてもよい。
すなわち、変形例に係る濃度分布測定装置1は、レーザ光源を有しレーザ光を照射する送光器11と、光検出部を有しレーザ光を受光する受光器12と、可動台19が移動可能に載置されるガイドレール14と、機器2の壁面に設置されるレーザビーム窓15とを有している。ガイドレール14は、機器2の外部にて機器2の壁面に対して平行に設置される。
送光器11及び受光器12は、それぞれ異なる可動台19に載置され、機器2の外部にて機器2の壁面に対して平行に移動する。送光器11及び受光器12は、可動台19上で回動可能であり、送光方向又は受光方向を調整できる。したがって、送光器11は、レーザ経路に応じて、機器2の外壁面に設けられたレーザビーム窓15にレーザ光を照射でき、受光器12は、レーザ経路に応じて、レーザビーム窓15を通過したレーザ光を受光できる。
機器2の外壁回りにおける複数のレーザビーム窓15や、機器2内部におけるパイプ5の配置位置は、上述した実施形態と同様である。また、濃度分布測定方法も上述した実施形態と同様であり、上記(1)式として知られているランベルト・ベールの法則が上記(2)式のように表されるという点に着目して、未知数として表された各分割領域の濃度平均値Cを算出する。
具体的には、受光器12によって検出されたレーザ光の受光強度、送光器11から照射されたレーザ光の照射強度、分割領域の距離に基づいて、濃度測定領域Sに設定された各分割領域における濃度平均値Cを演算により取得し、濃度測定領域Sの濃度分布を作成する。
本変形例に係る濃度分布測定装置1では、まず、測定を行うレーザ経路に対応するように、ガイドレール14上にて送光器11又は受光器12が載置された可動台19をそれぞれ移動させ、送光器11及び受光器12の角度を調整する。そして、制御装置20によって送光器11が起動され、更に、レーザ光の出力が安定した後に、レーザ経路における測定が行われる。
一のレーザ経路における測定が終了した後、次のレーザ経路における測定を開始する。このようにして、レーザ経路ごとの測定を順次行う。例えば、送光器11又は受光器12が載置された可動台19が予め設定された所定の順番に従って順次移動し、レーザ経路に応じて送光器11及び受光器12の角度が調整される。その後、送光器11からレーザ光が照射され、レーザ光が所定のレーザ経路を通過することで測定対象により吸光されたレーザ光が受光器12によって受光される。
その後の制御装置20を用いた各レーザ経路における濃度の算出方法や濃度分布の作成方法は、上述した実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係る濃度分布測定装置1及び濃度分布測定方法について図面を参照して説明する。
図7は、本実施形態に係る濃度分布測定装置1の全体構成を示す概略図である。図7に示すように、濃度分布測定装置1は、レーザ光源を有しレーザ光を照射する送光器11と、可動台19上に載置され送光器11から照射されたレーザ光を反射する複数の反射ミラー13と、光検出部を有しレーザ光を受光する受光器12と、可動台19が移動可能に載置されるガイドレール14と、機器2の壁面に設置されるレーザビーム窓15とを有している。
送光器11及び受光器12は、それぞれ1箇所に固定されており、送光器11のレーザ光の照射方向や受光器12のレーザ光の受光方向も一定である。図7に示す例では、送光器11は、機器2の外側の隅に設置され、長辺側の壁面に対して平行に反射ミラー13に向けてレーザ光を照射する。受光器12は、機器2の中心に対して送光器11とは対称の位置に設置され、反射ミラー13で反射した長辺側の壁面に対して平行なレーザ光を受光する。ガイドレール14は、機器2の外部にて機器2の壁面に対して平行に設置されており、可動台19上に載置された反射ミラー13は、機器2の外部にて機器2の壁面に対して平行に移動する。
図6には、複数のレーザビーム窓15の配置関係と複数のレーザ経路が概略的に示している。レーザビーム窓15は、第1実施形態と同様に、フランジ16により機器2の外壁面にそれぞれ固定されている。送光器11から照射され一方のレーザビーム窓15を通過したレーザ光は、濃度測定領域S(図1参照)に向けて照射され、濃度測定領域Sに存在する測定対象のガスの影響を受けながら伝搬し、他方のレーザビーム窓15を通過し受光器12により受光される。レーザビーム窓15のシール用光学ガラス17の両面にそれぞれ設けられた給気口18からシールエアが吹き出すことによって、シール用光学ガラス17への物質の付着を防止できる。なお、シールエアは、シール用光学ガラス17に対して両面側ではなく、いずれか一方の片面のみ(例えば濃度測定領域S側のみ)に吹き出されるとしてもよい。
機器2の外壁回りにおける複数のレーザビーム窓15の配置位置は、濃度測定領域Sの濃度分布を取得するのに適切な位置に配置されている。なお、配置の詳細な説明については後述する。
ガイドレール14や反射ミラー13は、制御ケーブル22で結ばれた制御装置20によって制御される。制御装置20によってガイドレール14に設けられた可動台19が移動し、反射ミラー13の角度が調整されることにより、送光器11から照射されたレーザ光が送光器11側の反射ミラー13で反射し、濃度測定領域Sに向けて照射される。また、濃度測定領域Sを通過したレーザ光は、受光器12側の反射ミラー13で反射し、受光器12によって受光される。
送光器11から照射されるレーザ光の照射強度や、受光器12によって検出された受光強度は、制御装置20に通知される。受光器12は、入力された光の情報を電気信号に変換して制御装置20に出力する。
なお、ガイドレール14は、設置場所の影響で必ずしも直線上に配置できない場合があるが、反射ミラー13の角度をレーザ経路ごとに細かく調整できるようにしておけば、ガイドレール14の設置場所の影響を受けないで、送光器11から受光器12までレーザ光を到達させることができる。これは、制御装置20が反射ミラー13の角度をレーザ経路ごとに記憶しておくことによって実現可能である。
次に、レーザビーム窓15の配置位置について、本実施形態に係る濃度分布測定の原理も含め、図を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る濃度分布の取得原理について説明する。
レーザ光の光強度と測定対象の濃度との関係を示す関係式として、ランベルト・ベール(Lambert−Beer)の法則が知られている。
ランベルト・ベールの法則は、図20に示すように、送光点と受光点との間の距離(以下「レーザ経路の距離」という。)をLとし、レーザ光の照射強度をI、レーザ光の受光強度をI(L)、距離L中に存在する測定対象の濃度をCとした場合、以下の(1)式の関係が成立するというものである。
I(L)=Iexp(−kCL) ……(1)
ここで、kは測定対象の吸光度に応じて設定される比例係数である。
次に、図21のように、レーザ経路をn個の区間に分割し、各区間の濃度平均値をそれぞれC、C、・・・Cnとし、各区間の距離をL、L、・・・、Lとすると、上記(1)式は以下の(3)式のように表すことができる。
I(L)=Iexp[−k(C+C+・・・+C)] ……(3)
本実施形態に係る濃度分布測定方法は、上記(1)式として知られているランベルト・ベールの法則が上記(3)式のように表されるという点に着目して、1つのレーザ経路を複数の区間に仮想的に分割するとともに、さまざまな方向から濃度測定領域Sにレーザ光を照射することによりレーザ経路毎に測定値を得、この測定値を用いて各区間の平均濃度を未知数とした光強度と濃度との関係を表わす条件式をレーザ経路毎に定義して連立方程式を作成し、この連立方程式を解くことにより、未知数として表された各区間の平均濃度を算出するものである。
以下、濃度測定領域Sにおけるレーザビーム窓15の配置位置、換言すると、レーザの照射経路の設定について具体的に説明する。
まず、図1に示すように、濃度測定領域SにN個の代表点を設定する。ここで、代表点の個数、位置については任意に設定することができる。本実施形態では、一例として、濃度測定領域Sを3行5列からなる15個のセルに等分し、各セルの中心に代表点P〜P15を設定している。
次に、各代表点を少なくとも1回は通過するとともに、交差点が代表点となるようなN通り以上のレーザ経路を設定する。換言すると、各代表点の濃度を未知数とした場合に、上記(3)式の濃度演算式を用いた連立方程式により各代表点の濃度を算出できるようなレーザ経路を設定する。
図6は、レーザ経路の一例を示した図である。図6では、濃度測定領域Sの端部に配置された代表点P、P、P13、P15については、その代表点のみを通過するレーザ経路を設定している。また、同列に並べられている代表点(例えば、代表点P、P、P)をそれぞれ通過するようなレーザ経路が設定され、更に、これらのレーザ経路に斜めに交差するレーザ経路が設定されている。なお、レーザ経路については図6に示したものに限定されない。また、レーザ経路については様々なバリエーションが存在するが、レーザ経路の長さを短く設定することが好ましい。これは、レーザ経路が長いほど、外乱(例えば、内部空間内のダスト等)による影響を受けやすく、測定精度が低下するおそれがあるからである。
このようにして設定されたレーザ経路の各々には、例えば、固有の識別情報が付され、識別情報によって特定が可能とされる。
レーザ経路が決定されると、決定されたレーザ経路に沿ってレーザ光を照射するべく、機器2の外壁周りにおけるレーザビーム窓15の配置位置及び角度が決定され、ガイドレール14上の反射ミラー13の移動位置が決定される(図8〜図12参照)。図8は、図の下側の壁部から上側の壁部にレーザ光が照射され、代表点P、P、Pを通過する例を示し、図9は、図の下側の壁部から左側の壁部にレーザ光が照射され、代表点Pを通過する例を示し、図10は、図の左側の壁部から上側の壁部にレーザ光が照射され、代表点Pを通過する例を示し、図11は、図の右側の壁部から上側の壁部にレーザ光が照射され、代表点P14、P10を通過する例を示し、図12は、図の下側の壁部から右側の壁部にレーザ光が照射され、代表点P12、P14を通過する例を示している。
制御装置20は、受光器12によって検出されたレーザ光の受光強度、送光器11から照射されたレーザ光の照射強度等に基づいて、濃度測定領域Sに設定された各代表点における濃度を演算により取得し、濃度測定領域Sの濃度分布を作成する。
図22は、制御装置20が備える濃度分布測定機能を示した機能ブロック図である。図22に示すように制御装置20は、第1記憶部31、第2記憶部32、距離算出部33、方程式作成部34、濃度算出部35、及び分布作成部36を備えている。
第1記憶部31には、例えば、上記受光器12によって検出された測定結果、すなわち、レーザ光の受光強度がレーザ経路の識別情報と関連付けられて格納されるとともに、送光器11側から通知されたレーザ光の照射強度が測定されて格納される。
第2記憶部32には、上記(3)式で表わされる濃度演算式、濃度測定領域Sにおける代表点の位置、濃度測定領域Sに設定された各レーザ経路とその距離情報など、濃度測定領域Sにおける濃度分布を得るために必要となる情報が格納されている。
距離算出部33は、レーザ経路毎に、該レーザ光が通過する各代表点に対応する局所区間の距離を算出する(距離算出工程)。距離算出部33は、レーザ経路が1つの代表点のみを通過する場合には、そのレーザ経路の距離を該代表点に対応する局所区間として算出する。また、レーザ経路が複数の代表点を通過する場合には、当該レーザ光の経路を、当該レーザ光の経路上の隣接する代表点間で分割し、それぞれの局所区間の距離を算出する。より具体的には、距離算出部33は、複数の代表点を通過するレーザ経路については、隣接する代表点を結ぶ線分をその中点で分割することにより、各代表点に対応する各局所区間を設定し、この局所区間の距離を算出する。
例えば、図8に示すように、代表点P、P、Pを通過するレーザ経路であれば、代表点PとPとの中点及び代表点PとPとの中点において当該レーザ経路を分割し、各局所区間の距離L、L、Lを算出する。なお、レーザ経路の分割位置は、代表点と代表点との間のいずれかの位置であればよく、中点に限定されない。
方程式作成部34は、上記(3)式で表わされる濃度演算式に対して、第1記憶部31に格納された測定結果及び距離算出部33で算出された局所区間の距離を用いることにより、レーザ経路毎に代表点の濃度を未知数とした条件式を作成する。
例えば、図8に示した代表点P、P、Pを通過するレーザ経路であれば、このレーザ経路に対応する条件式は以下の(4)式で表わされる。
I(L)=Iexp[−k(C+C+C)] ……(4)
上記(4)式において、C、C、C以外は既知の値であり、I(L)には当該レーザ経路の測定時におけるレーザ光の照射強度が、Iには当該レーザ経路におけるレーザ光の受光強度が、L、L、Lには、距離算出部33によって算出された局所区間の距離がそれぞれ用いられる。また、kには予め設定されている比例係数が用いられる。
そして、このような条件式が各レーザ経路に対応して作成されることにより、レーザ経路の数に対応する条件式からなる連立方程式が作成される。
方程式作成部34において作成される連立方程式は、多元連立一次方程式として表わされる。また、濃度測定を行うにあたって、上述したようにレーザ経路は全ての代表点の濃度を算出することができるように予め設定されているため、ここで作成される連立方程式の相互の関係は、独立であり、かつ、矛盾がないものとなる。
濃度算出部35は、方程式作成部34によって作成された連立方程式を解くことで、各代表点の濃度を算出する。
分布作成部36は、濃度算出部35によって算出された各代表点の濃度を補間することにより濃度測定領域Sの濃度分布を作成する。
そして、上記構成を備える濃度分布測定装置1においては、以下のような手順により、濃度測定領域Sの濃度分布が取得される。
まず、測定を行うレーザ経路に対応するように、ガイドレール14上にて反射ミラー13が載置された可動台19を移動させ、反射ミラー13の角度を調整する。そして、制御装置20によって送光器11が起動され、更に、レーザ光の出力が安定した後に、レーザ経路における測定が行われる。
一のレーザ経路における測定が終了した後、次のレーザ経路における測定を開始する。このようにして、レーザ経路ごとの測定を順次行う。例えば、可動台19が予め設定された所定の順番に従って順次移動し、レーザ経路に応じて反射ミラー13の角度が調整される。その後、送光器11からレーザ光が照射され、レーザ光が所定のレーザ経路を通過することで測定対象により吸光されたレーザ光が受光器12によって受光される。
受光器12は、受光した光によって光強度を検出する。レーザ光の検出値は、制御装置20に出力される。このとき、制御装置20は、受光器12による検出値とその検出値に対応するレーザ経路の識別情報とを関連付けることができる。
制御装置20に入力された検出値とレーザ経路の情報は、互いに関連付けられて第1記憶部31(図22参照)に格納される。更に、上記レーザ照射の際の送光器11からのレーザ光の照射強度も制御装置20の第1記憶部31に格納される。
制御装置20では、第1記憶部31及び第2記憶部32に格納されているデータに基づいて濃度分布が作成される。
具体的には、距離算出部33によって各レーザ経路上の代表点に対応する局所区間の距離が算出される。このとき、算出された各レーザ経路上における局所区間の距離をレーザ経路の識別情報と関連付けて第2記憶部32に格納する。
続いて、方程式作成部34により、レーザ経路毎に代表点の濃度を未知数とした連立方程式が作成される。連立方程式は、上記(3)式で表わされる濃度演算式に対して、第1記憶部31に格納された測定結果及び距離算出部33で算出された局所区間の距離を用いることにより作成される。そして、この連立方程式が濃度算出部35によって解かれ、未知数として設定された各代表点の濃度が算出される。各代表点の濃度は、分布作成部36に出力され、各代表点の濃度が補間されることにより、濃度測定領域Sの濃度分布が作成される。これにより、濃度測定領域Sにおける測定対象の濃度分布が得られることとなる。
このようにして得られた濃度測定領域Sの濃度分布は、例えば、制御装置20と接続された表示装置(図示略)に表示されることによって、ユーザに提示される。あるいは、他の制御に用いられることとしてもよい。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る濃度分布測定装置1及び濃度分布測定方法によれば、濃度測定領域Sに仮想的に設けられたN(Nは2以上の整数)個の代表点のそれぞれを少なくとも1回は通過するとともに、交差点が代表点となるようなN通り以上のレーザ経路が設定され、各レーザ経路においてレーザ光の照射と受光が行われることにより、各レーザ経路の光強度を取得し、この測定結果を用いて演算により濃度測定領域Sにおける濃度分布を取得するので、比較的簡易な構成により濃度分布を得ることができる。また、従来のように、ガスを吸引する必要がないので、測定に要する時間を大幅に短縮できる。更に、送光器11や受光器12の設置位置を調整する必要もないので、計測制御も従来に比べて簡易に実現することができる。
次に、本実施形態に濃度分布測定装置1の変形例について説明する。
図7ないし図12を用いて説明した濃度分布測定装置1は、送光器11及び受光器12が固定されており、反射ミラー13が可動台19に載置され、反射ミラー13がガイドレール14上を移動するとしたが、本発明はこの例に限定されない。例えば、図13に示すように、送光器11及び受光器12が可動台19に載置され、送光器11及び受光器12がガイドレール14上を移動するとしてもよい。
すなわち、濃度分布測定装置1は、レーザ光源を有しレーザ光を照射する送光器11と、光検出部を有しレーザ光を受光する受光器12と、可動台19が移動可能に載置されるガイドレール14とを有している。ガイドレール14は、機器2の外部にて機器2の壁面に対して平行に設置され、かつ、機器2の外部の隅部にもL字状に設置される。
送光器11及び受光器12は、それぞれ異なる可動台19に載置され、機器2の外部にて機器2の壁面に対して平行に移動したり、機器2の外部の隅部に位置したりすることができる。
送光器11及び受光器12は、可動台19上で回動可能であり、送光方向又は受光方向を調整できる。したがって、送光器11は、レーザ経路に応じて、機器2の外壁面に設けられたレーザビーム窓15にレーザ光を照射でき、受光器12は、レーザ経路に応じて、レーザビーム窓15を通過したレーザ光を受光できる。
機器2の外壁回りにおける複数のレーザビーム窓15の配置位置は、上述した実施形態と同様である。また、濃度分布測定方法も上述した実施形態と同様であり、上記(1)式として知られているランベルト・ベールの法則が上記(3)式のように表されるという点に着目して、1つのレーザ経路を複数の区間に仮想的に分割するとともに、さまざまな方向から濃度測定領域Sにレーザ光を照射することによりレーザ経路毎に測定値を得、この測定値を用いて各区間の平均濃度を未知数とした光強度と濃度との関係を表わす条件式をレーザ経路毎に定義して連立方程式を作成し、この連立方程式を解くことにより、未知数として表された各区間の平均濃度を算出する。
レーザ経路が決定されると、決定されたレーザ経路に沿ってレーザ光を照射するべく、機器2の外壁周りにおけるレーザビーム窓15の配置位置及び角度が決定され、送光器11及び受光器12の移動位置が決定される(図14〜図16参照)。図14は、図の下側の壁部から上側の壁部にレーザ光が照射され、代表点P12、P、Pを通過する例を示し、図15は、図の下側の壁部から上側の壁部にレーザ光が照射され、代表点P、P、Pを通過する例を示し、図16は、図の左側の壁部から上側の壁部にレーザ光が照射され、代表点P、Pを通過する例を示している。
制御装置20は、受光器12によって検出されたレーザ光の受光強度、送光器11から照射されたレーザ光の照射強度等に基づいて、濃度測定領域Sに設定された各代表点における濃度を演算により取得し、濃度測定領域Sの濃度分布を作成する。
そして、上記構成を備える濃度分布測定装置1においては、まず、測定を行うレーザ経路に対応するように、ガイドレール14上にて送光器11又は受光器12が載置された可動台19をそれぞれ移動させ、送光器11及び受光器12の角度を調整する。そして、制御装置20によって送光器11が起動され、更に、レーザ光の出力が安定した後に、レーザ経路における測定が行われる。
一のレーザ経路における測定が終了した後、次のレーザ経路における測定を開始する。このようにして、レーザ経路ごとの測定を順次行う。例えば、送光器11又は受光器12が載置された可動台19が予め設定された所定の順番に従って順次移動し、レーザ経路に応じて送光器11及び受光器12の角度が調整される。その後、送光器11からレーザ光が照射され、レーザ光が所定のレーザ経路を通過することで測定対象により吸光されたレーザ光が受光器12によって受光される。
その後の制御装置20を用いた各レーザ経路における濃度の算出方法や濃度分布の作成方法は、上述した実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
[適用例]
次に、上述した本発明の第1実施形態又は第2実施形態に係る濃度分布測定装置1を脱硝装置70に適用する場合の一実施形態について説明する。
図17は、本実施形態に係る脱硝装置70の概略構成を示した図である。図17において、脱硝装置70は、たとえば石炭を燃料とするボイラ装置85に設置され、石炭を燃焼させて生成された燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を還元剤のアンモニアと反応させた後、脱硝触媒72を用いて主として水と窒素とに分解して除去する装置である。この脱硝装置70は、ボイラ本体86に接続されて燃焼排ガスを煙突87に導く煙道88に設置されており、煙道88の出口には、燃焼排ガス中の排熱を回収する熱交換器の空気予熱器89が設置されている。
脱硝装置70は、煙道88の直管部に設置されてアンモニアを注入するアンモニア注入装置71と、注入したアンモニアを燃焼排ガスと混合させる混合器(不図示)と、窒素酸化物とアンモニアとを反応させた後に水と窒素とに分解する脱硝触媒72と、アンモニア注入量等の制御を行う開度設定部73と、脱硝後のNOx濃度を監視(測定)する窒素酸化物濃度計(NOx計)74及び脱硝後のガス流路に仮想的に設けられた濃度測定領域における脱硝後のアンモニア濃度分布を測定する濃度分布測定装置1を備えている。
アンモニア注入装置71は、たとえば図18に示すように、アンモニア供給源に接続された流路配管のアンモニア主系統76に総流量制御弁77を備えている。このアンモニア主系統76は、総流量制御弁77の下流において、ヘッダ78から分岐させた複数本(図示の例では6本)のアンモニア供給系統80を備えている。
アンモニア供給系統80は、各々が流量制御元弁79及び複数個(図示の例では3個)の注入ノズル75を備えており、排ガスを流す流路である煙道88の内部に注入ノズル75が格子状の配置となるように設置されている。注入ノズル75は、流路配管のアンモニア主系統76、ヘッダ78及びアンモニア供給系統80を通ってアンモニア供給源から供給されたアンモニアを煙道88の内部に液滴又はガスの状態で流出させ、燃焼排ガス中に還元剤のアンモニアを注入するものである。なお、液滴の状態で注入されたアンモニアは、高温の燃焼排ガスから吸熱して気化する。
こうして煙道88の内部に注入されたアンモニアのガスは、混合器を通過することにより燃焼排ガスと撹拌混合される。この結果、アンモニアは窒素酸化物と反応して脱硝触媒72を通過するので、水と窒素とに分解されることで窒素酸化物が燃焼排ガス中から除去される。
開度設定部73には、濃度分布測定装置1で測定したアンモニア濃度分布、及びNOx計74で測定した窒素酸化物濃度の測定値が入力される。このようなアンモニア濃度及び窒素酸化物濃度の入力を受けた開度設定部73は、窒素酸化物濃度に基づいて総流量制御弁77の開度の設定(開度制御)を行うとともに、複数個所のアンモニア濃度に基づいて各流量制御元弁79の開度の設定(開度制御)を行う。すなわち、開度設定部73は、窒素酸化物濃度に基づく総流量制御弁77や、濃度分布測定装置1で得られたアンモニア濃度分布に基づく流量制御元弁79の開度制御信号を出力する。
この場合、開度設定部73による流量制御元弁79の開度制御は、予め定めたアンモニア濃度と流量制御元弁79毎の開度との相関関係を定めた制御マップに基づいて行われる。すなわち、脱硝装置70は、ボイラ装置85毎に諸条件(煙道88の流路系統や流路断面積、燃料の種類等)が異なるため、事前に相関関係のデータを実験等により入手して制作した制御マップを開度設定部73に記憶しておく。なお、この制御マップでは、煙道88内のアンモニア濃度を同一流路断面内で測定した複数位置のアンモニア濃度に対して、複数系統のアンモニア供給系統80毎に異なる流量制御元弁79の開度を個別に設定するものである。
NOx計74は、煙道88において脱硝触媒72の下流側で脱硝後の窒素酸化物濃度を測定する。すなわち、NOx計74は、脱硝装置70による脱硝効果を監視するセンサであり、所望の脱硝が行われるように、開度設定部73からアンモニア供給量を増減するように総流量制御弁77の開度信号を出力する。
濃度分布測定装置1は、上述したように、脱硝触媒72の下流側における煙道88の流路断面内に仮想的に設定した濃度測定領域のアンモニア濃度分布を作成し、このアンモニア濃度分布を開度設定部73に出力する。
このような脱硝装置70によれば、濃度分布測定装置1によって、煙道88における脱硝触媒72の下流側におけるアンモニア濃度分布が検出されるとともに、NOx計74によって窒素酸化物濃度が検出され、この検出結果がそれぞれ開度設定部73に出力される。開度設定部73では、窒素酸化物濃度に基づいて総流量制御弁77の開度制御が行われ、かつ、濃度分布測定装置1によって得られたアンモニア濃度分布に基づいて流量制御元弁79の開度制御が行われる。これにより、脱硝装置70の運転を継続しながら、時定数の短いアンモニア濃度の測定値に応じ、複数のアンモニア供給系統80毎に分配されるアンモニア注入量を自動的に調整することができる。
このとき、流量制御元弁79の開度制御は、予め定めたアンモニア濃度と流量制御元弁79毎の開度とのマップに基づいて行われるので、窒素酸化物濃度により総供給量が規定されたアンモニアは、流量制御元弁79の開度に応じてアンモニア供給系統80に対するアンモニア分配量が調整される。
アンモニア濃度の検出値が高いことは、すなわち、リークアンモニア(未反応アンモニア)が増大したことは、脱硝触媒72の触媒性能が劣化したことを意味するので、濃度分布測定装置1によって測定されたアンモニア濃度分布から、煙道88の流路断面位置に対応した脱硝触媒72の劣化状況を把握できる。
このように、アンモニア濃度分布が脱硝触媒72の性能劣化と関連しているので、アンモニア濃度分布に基づいてアンモニア注入装置71によるアンモニア注入量の分布制御を実施すれば、リークアンモニアの分布をコントロールすることができる。また、リークアンモニアは、空気予熱器89を閉塞させる原因でもあるから、アンモニア濃度検出に基づいてアンモニア注入装置71によるアンモニア注入量の分布制御を実施すれば、空気予熱器89の閉塞防止も可能になる。
本実施形態に係る脱硝装置70によれば、脱硝装置70の運転を継続しながら、時定数の短い還元剤濃度の測定値に応じて、複数の還元剤供給系統毎に分配される還元剤注入量を自動的に調整することが可能になる。これにより、還元剤注入の分配最適化による脱硝触媒72の寿命延長や脱硝触媒72の更新の効率化を達成することができる。この結果、脱硝装置70においては、脱硝触媒72の更新に伴うコストの低減やアンモニア消費量の最適化を実現できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
例えば、上述した実施形態では、複数のレーザビーム窓15がほぼ同一面内に設置される場合について説明したが、複数のレーザビーム窓15の配置面は、厳密に同一面である必要はなく、測定結果に影響を及ぼさない範囲で異なる面に配置されてもよい。
1 濃度分布測定装置
2 機器
3 第1壁部
4 第2壁部
5 パイプ
10 内部空間
11 送光器(送光手段)
12 受光器(受光手段)
13 反射ミラー(反射部)
14 ガイドレール(移動部)
15 レーザビーム窓(窓部)
16 フランジ
17 シール用光学ガラス
18 給気口
19 可動台(移動部)
20 制御装置(制御部、濃度算出部)
21 制御ケーブル
22 制御ケーブル
S 濃度測定領域

Claims (6)

  1. 測定対象が含まれるガスが存在する機器の外部に固定され、レーザ光を照射する送光部と、
    前記機器の外部に固定され、前記送光部から照射されて前記機器の内部空間を伝搬したレーザ光を受光し、前記レーザ光の光強度を検出する受光部と、
    前記送光部から照射された前記レーザ光を反射する反射部と、
    前記機器の壁部に設けられ、前記機器の内部と外部とのガスの流通を遮断し、かつ、前記レーザ光が通過する複数の窓部と、
    前記反射部が載置され、前記機器の外部において前記反射部を移動する移動部と、
    前記機器の内部におけるレーザ経路に基づいて、前記複数の窓部から二つの前記窓部が選択され、一の前記窓部から他の前記窓部に向けて前記レーザ光が照射されて前記レーザ光が前記機器の前記内部空間を通過するように、前記移動部によって前記反射部を移動させる制御部と、
    を備える濃度分布測定装置。
  2. 前記移動部は、載置された前記反射部の角度を調整する請求項1に記載の濃度分布測定装置。
  3. レーザ光を照射する送光部と、
    前記送光部から照射されて、測定対象が含まれるガスが存在する機器の内部空間を伝搬したレーザ光を受光し、前記レーザ光の光強度を検出する受光部と、
    前記機器の壁部に設けられ、前記機器の内部と外部とのガスの流通を遮断し、かつ、前記レーザ光が通過する複数の窓部と、
    前記送光部又は前記受光部が載置され、前記送光部又は前記受光部を移動する移動部と、
    前記機器の内部におけるレーザ経路に基づいて、前記複数の窓部から二つの前記窓部が選択され、一の前記窓部から他の前記窓部に向けて前記レーザ光が照射されて前記レーザ光が前記機器の前記内部空間を通過するように、前記移動部によって前記送光部又は前記受光部を移動させる制御部と、
    を備える濃度分布測定装置。
  4. 前記移動部は、載置された前記送光部又は前記受光部の角度を調整する請求項3に記載の濃度分布測定装置。
  5. 前記レーザ光の照射強度、前記レーザ光の受光強度、前記内部空間のうち前記測定対象が存在する領域で前記レーザ光が通過する距離に基づいて、前記測定対象の濃度を算出する濃度算出部を更に備える請求項1から4のいずれか1項に記載の濃度分布測定装置。
  6. 排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置であって、
    還元剤主系統に設けた総流量制御弁の下流から分岐させた複数の還元剤供給系統が各々少なくとも1個の注入ノズルと該注入ノズルの上流側に位置する流量制御元弁とを備え、前記排ガスを流す流路内に設置されて前記注入ノズルから前記排ガス中に前記還元剤を注入する還元剤注入装置と、
    前記還元剤と前記排ガスとを混合させる流体混合装置と、
    前記窒素酸化物と前記還元剤とを反応させた後に主として水と窒素とに分解する脱硝触媒と、
    前記脱硝触媒下流側の前記流路断面内における前記還元剤濃度分布を測定する請求項1から5のいずれか1項に記載の濃度分布測定装置と、
    窒素酸化物濃度を計測する窒素酸化物濃度計と、
    前記還元剤濃度分布及び前記窒素酸化物濃度の計測値が入力され、前記窒素酸化物濃度に基づいて前記総流量制御弁の開度の設定を行うとともに、前記還元剤濃度分布に基づいて複数個所の前記流量制御元弁毎の開度の設定を行う開度設定部と、
    を具備する脱硝装置。
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