JP2014019569A - 後処理装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
画像形成装置本体から排出されたシートを受け止めて整合する一対のシートホルダー51,52と、一対のシートホルダー51,52をシート幅方向Yに離間・近接させるラックアンドピニオン機構53と、シートSの排出方向X上流側に設けられた基準壁55などを備える(図6(c))。シート束を整合した後、シートホルダー51,52間を大きく離間させてシート束を下方の排出トレイ上に落下させる第3の位置に移動させる際、シート束の端面Scと基準壁55との摩擦力F3により、シート束がシートホルダー51,52に連れて移動しないように、基準壁55の、シート束の端面Scと当接する部分55aの摩擦係数μ2(図6(b))、およびシートホルダー51,52のシート載置板511,521の傾斜角θ1(図6(a))を設定した。
【選択図】図6
Description
このうち、整合処理は、他の後処理の前提となる不可欠な処理である。
例えば、特許文献1には、シートの幅方向両端部を保持する一対のシート載置板と、一対のシート載置板を幅方向に近接離間する移動機構を備え、シート載置板上でシート束を整合した後、一対のシート載置板を開いて、シート束を下方の排紙トレイに落下させて積載する構成が開示されている。
そこで、特許文献1では、一対のシート載置板の間隔を広げたときにシート束が追従しないようにするため、基準壁の、シート束の後端面と当接する部分の幅方向両側の位置に突起部を設け、当該両方の突起部がシート束の幅方向両端を拘束するようにして、シート束の幅方向の移動を規制するように構成されている。
この場合、例えば、突起部をシート幅方向に移動させる移動機構を設けて、画像形成装置から送られてくるシートサイズに合わせて突起部を移動させるように構成すれば、上記問題は生じないと解されるが、そうすると装置の複雑化およびコストアップを招いてしまう。
また、基準壁のシート束の端面と当接する部分に、高摩擦化部材が取着されている構成としてもよい。
ここで、高摩擦化部材は、短繊維が植毛された植毛シートであり、その毛先が下方を向いている構成としてもよい。
ここで、一対のシート載置板のシート載置面には、シート載置板の移動方向に平行に延びる1または複数の凸条部もしくは凹条部が形成されている構成としてもよい。
また、各シート載置板のシート載置面の、シート載置板の移動方向における幅は、シート排出方向における下流側よりも上流側の方が狭い構成としてもよい。
ここで、基準壁のシート当接面は、シート載置板のシート載置面と直交する平面内にあり、シート当接面より下方の部分は、当該シート当接面の下端を含む鉛直面内にあるか、もしくは当該鉛直面よりも、画像形成部側に後退するように傾いているように構成としてもよい。
ここで、一対のシート載置板に載置されているシートに対して、整合以外の後処理を施す機構が、基準壁側に配置されている構成としてもよい。
また、本発明は、上記構成の後処理装置を画像形成部のシートの排出側に備えた画像形成装置としてもよい。
(1)プリンターの全体構成
図1は、本実施の形態に係るプリンター1の構成を示す概略図である。
同図に示すプリンター1は、作像部10、給紙部20、定着部30および制御部40などからなる画像形成装置本体A(以下、単に「装置本体A」という。)と、装置本体Aに着脱自在に取り付けられた後処理ユニットBを備えている。プリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続されていて、外部の端末装置(不図示)からの印刷ジョブの実行指示を受付けると、その指示に基づいてモノクロのトナー像を形成した後、シートSへの印刷処理を実行する。
感光体ドラム11は、矢印方向に回転駆動される。帯電器12は、感光体ドラム11の外周面を所定電位に一様に帯電させ、その後、露光部15が感光体ドラム11の外周面を露光走査し、静電潜像を形成する。露光部15は、レーザーダイオードなどの発光素子を備え、印刷する画像データに基づいて制御部40において生成された駆動信号を受けてレーザー光Lを出射するように構成されている。
上記トナー像の作像タイミングに合わせて、給紙部20からシートSが一枚ずつ給紙される。
給紙部20は、給紙カセット21、給紙カセット21に収容されたシートSを1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー22、給紙ローラー対23、レジストローラー対24などを備える。給紙カセット21の底部分には、載置されたシートSの先端側部分を繰り出しローラー22により繰り出し可能な高さ位置に昇降させる昇降板(不図示)が設けられている。
トナー像が転写されたシートSは、不図示の剥離爪によって感光体ドラム11から剥離されて定着部30へ搬送される。
定着部30は、加熱ローラー31と加圧ローラー32を有しており、両ローラー間に形成される定着ニップ33に、トナー像が転写されたシートSが通紙され熱定着される。
トナー像が定着された画像形成済みのシートSは、搬送ローラー対25,26によって排出ローラー対27まで搬送され、排出ローラー対27から排出されて後処理ユニットBに送り込まれる。
後処理ユニットBは、装置本体Aから、排出ローラー対27を介して排出されたシートSを一旦保持して整合する整合機構50を有し、例えば印刷ジョブや印刷部数の単位で複数枚のシートSを整合した後、排紙トレイ60上に落下させて積載する。
図2は、整合機構50の構成を説明するための概略斜視図である。
シートホルダー51は、シートSを載置するシート載置板511と、シート載置板511の幅方向Y外側の辺511bに沿って立設され、シートSの幅方向Yの縁部に当接して整合させるための整合部512と、上ガイド部513とからなり、その横断面がほぼコの字状になるように形成されている。シート載置板511は、板厚が略均一であり、平面視において排出方向Xの上流側よりも下流側の方が幅広の台形状をしている(図3(a)参照)。
本実施の形態では、シートホルダー51,52は、プラスチックなどの樹脂材料により一体成形しているが、各部を接着剤で貼り合わせて組立てるようにしてもよい。
装置本体Aから排出されたシートSは、上ガイド部523にガイドされてシート載置板511,521上に落下し、その後自重により、傾斜したシート載置面511a,521aに沿って基準壁55側に向かって滑り落ちる。これによりシートSの排出方向Xの後端面が基準壁55に当接し、後端位置が揃えられる。
ラックアンドピニオン機構53は、ピニオン530と、このピニオン530に噛合する歯列が設けられた2本のラックロッド531,532からなり、ラックロッド531,532がピニオン530を挟んでシートSの幅方向Yに平行に配されている。
また、ラックロッド531,532は、不図示の支持フレームにそれぞれ幅方向Yにスライド自在に保持される。ラックロッド531の手前側端部が、シートホルダー51に取着され、ラックロッド532の奥側端部が、シートホルダー52に取着されている。
測距センサー54は、センサー内部に光源と受光素子とを有する反射式光学センサーであり、シートホルダー51,52間の距離を測定するためのものである。この測距センサー54は、一方のシートホルダー51の上ガイド部513上に固定され、光源から出射させた光を、他方のシートホルダー52の上ガイド部523上に取り付けられた測定対象部57に当てて反射した光を受光素子で受光し、三角測量の原理を用いて測定対象部57の位置までの距離を検出して制御部40に出力する。
図3乃至図5は、この第1〜第3の位置をそれぞれ説明するための図である。
各図において、(a)はシートホルダー51,52およびラックアンドピニオン機構53を上方から見た概略平面図であり、(b)は、(a)のシートホルダー51,52により保持されているシートSの様子を、装置本体A側から見たときの概略図である。
このときの整合部512,522間の距離Kaは、排出されたシートSを受け入れやすくするため、シート幅Wよりも所定量Δkawだけ大きくなるようにしている。この所定量Δkawは、排出されてきたシートSに多少スキューが発生していても、シートSが整合部512、522の壁面に衝突せずにスムーズに載置板上に載置される程度(例えば、5mm程度)の大きさに設定されている。
そして、図4(a),(b)に示すように、シートホルダー51,52を第1の位置よりも近接する第2の位置まで移動させて、シートSの幅方向Yの両縁部Sa,Sbに、整合部512,522を当接させてシートSの幅方向の端を揃える(整合する)。
その後、制御部40は、装置本体Aから排出される次のシートSに備えて、すぐにシートホルダー51,52を第1の位置に復帰させる。
上記のような整合動作を繰り返して、複数枚のシートの整合が順次なされていき、当該印刷ジョブにおける最後のシートの整合が終了すると、シートホルダー51、52を第2の位置から第3の位置に移動させる。
このとき最下位のシートSがそれぞれ載置面から受ける垂直抗力をN11、N12とし、静止摩擦係数をμ1とすれば、F1=μ1・N11、F2=μ1・N12となる。
一般に動摩擦係数は、静止摩擦係数よりも十分小さいため、明らかにF1>F2’となり、シートはそのまま、F1の作用する方向に移動し、シート載置面521aに載置されていたシート端部から先に落下する。
そこで、本実施の形態では、整合されたシート束と基準壁55との間に、シート束の幅方向Yの移動を阻止する程度に大きな摩擦力F3(図6(c)参照)が生じるように構成し、当該摩擦力によりシート束がシート載置板511,521の移動に追従するのを防止している。以下、この構成について、詳しく説明する。
図6(a)〜(c)は、シート束とシート載置板511,521との間の摩擦力を説明するための概略図である。
図6(a)に示すようには、シート載置板511,521のシート載置面511a,521a(以下、単に「載置斜面」という。)が、水平方向に対してθ1だけ傾いている場合に、シート束の自重による荷重M(kgf)を載置斜面に直交する力M1と当該斜面に沿った力M2に分力すると、M1=M・cosθ1、M2=M・sinθ1となる。
ここで、シート束が、載置斜面から受ける抗力の合計をN1(=N11+N12)とすれば、シート束は、載置斜面に沿って斜面上方に摩擦力μ1・N1の力を受ける。また、基準壁55から載置斜面に沿って反力N2も受ける。
したがって、載置斜面に直交する方向における力の釣り合いの式は、
M1=N1
シート束の載置斜面に沿った方向における力の釣り合いの式は、
M2=N2+N1・μ1
故に N2=M2−N1・μ1
=M・sinθ1−μ1・M・cosθ1・・・(1)
となる。
同図に示すように、基準壁55が鉛直方向とθ2だけ傾いている場合において、載置斜面と基準壁の法線V1とのなす角をθ3とすると、θ3=θ1−θ2となる。
ここで、反力N2を、基準壁面に垂直な力(垂直抗力)N21、および基準壁面に沿った力N22に分解すれば、垂直抗力N21=N2・cosθ3となる。
F3=μ2・N21=μ2・N2・cosθ3 ・・・・(2)
θ3が固定の場合に摩擦力F3を大きくしようとすれば、N2および/またはμ2を大きくすればよい。
また、μ2は、基準壁のシート束と当接する部分(以下、「シート当接部」という。)の表面を粗くすることにより、増加させることができる。
本実施の形態では、基準壁55の、シート当接部55a(破線で囲まれた部分)には、幅方向Yの摩擦係数を高める表面処理、例えば、縦筋状のシボ加工を施してμ2を0.3(ここでのμ2は幅方向Yの摩擦係数)とし、角度θ1が25°、角度θ2が5°、角度θ3が20°、μ1が0.15の条件下で、シートホルダー51,52を第3の位置に移動させる際におけるシート束の移動を阻止することができた。
上記構成によれば、もし、静止摩擦力F1,F2の大きさが異なり、例えばF1の方が大きい場合において(F1>F2)、シート載置板511に引き摺られて移動しようとするシート束に対し、シート束の後端Scの端面と基準壁55との間の摩擦力が働き(最大値=静止摩擦力F3)、当該摩擦力によってその移動を規制することができるので、シート束が追従するのを防止することができる。
なお、シート載置板511,521は左右対称の台形状であって、基準壁55に近付くほど載置板間の間隔が徐々に広がるように形成しているので、上記第3の位置に達する前に、図7に示すように、シート束の後端Sc側(排出方向X上流側)から徐々に落下し始めるようになる。これにより、シート束の落下時における衝撃を和らげると共に、シート束と排紙トレイ60の載置面との間に挟まれた空気が円滑に移動して、シート束全体の落下に対して抵抗とならないので、より整合状態の崩れを抑制することができる。
(3)制御部の構成
図8は、制御部40の構成と制御部40の制御対象となる主構成要素との関係を示す図である。同図に示すように、制御部40は、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403、通信インターフェース(I/F)部404、画像データ記憶部405、印刷条件記憶部406などを備える。
また、CPU401は、外部端末から印刷ジョブを受け付けると、印刷処理を開始するとともに、印刷ジョブ受付時に印刷条件記憶部406に記憶されたシートサイズを読み出し、それにより取得されたシート幅Wに基づいて、シートホルダー51,52を、第1の位置、第2の位置および第3の位置に移動させる際の基準となる、整合部512,522間の距離Ka,Kbおよび最短距離Kcをそれぞれ設定する。
図9は、シートホルダー51,52の位置を切り換える制御処理の一例をフローチャートである。
まず、CPU401は、印刷ジョブが開始されて、トナー像が定着されたシートSが定着部30から搬送されたのを検知すると(ステップS101:Yes)、モーター533を駆動して、シートホルダー51,52を、シートSを受け止める第1の位置に移動させる(ステップS102)。ここで、シートSが定着部30から搬送されたか否かは、シート検出センサーD1の検出結果より検出される。
この印刷ジョブの最後のシートSを整合した後(ステップS106:Yes)、CPU401は、シートホルダー51,52を第3の位置に移動させて、シート束を排紙トレイ60上に落下させて積載する(ステップS107)。
この後、次の印刷ジョブがあれば(ステップS108:Yes)、ステップS101に戻り、ステップS101〜S107の処理を繰り返す。次の原稿がなければ(ステップS108:No)、不図示のメインフローチャートにリターンする。ここで、次の原稿があるか否かの判断は、印刷条件記憶部406に記憶された印刷ジョブの情報を取得することによって判断することができる。
上記構成のプリンター1によれば、シートホルダー51,52を第3の位置に移動させる際に、整合後のシート束がシートホルダー51,52の移動に連れて移動しないように、基準壁55とシート束との間の静止摩擦力F3を高めているので、シート束を排紙トレイ60上に排出した時に整合状態が崩れるのを抑制することができる。
第2の実施の形態は、基準壁55とシート束との間の摩擦力を大きくするための構成が第1の実施の形態とは異なり、第1の実施の形態では、基準壁55のシート束と当接する部分に表面処理を施して摩擦係数を高めているのに対して、第2の実施の形態では、当該部分に摩擦係数の高いシートを貼り付けている点で相違する。
図10(a)は、本実施の形態のプリンターの要部を示す概略側面図である。
同図に示すように、基準壁55の、シートホルダー51,52に保持されたシート束が当接される位置に、植毛シート56が貼り付けられている。
また、図10(c)の概略正面図で示すように、植毛シート56の幅方向Yの長さL1は、プリンター1において使用可能なシートSの最大幅WMAXよりも長く、幅方向Yにおいて、当該シートSの幅よりも両側にはみ出でるような位置に貼付されている。
図11(a)は、植毛シート56にシート束が当接した状態を示す図である。
同図に示すように、植毛シート56は、当接されたシート束によって短繊維56bが下方に押し倒される。この押し倒された短繊維56bが、さらに下方の短繊維56bの上に覆い被さるようにして押し倒すので、シート束が落下するときは、シート束の端面が、倒れ込んだ短繊維56b上を滑るようにして落ちるようになる。これにより、落下時の、シート束が受ける摩擦抵抗は、植毛シート56が貼り付けられていない状態の基準壁55にシート束が当接される第1の実施の形態と比べて、小さくすることができる。
また、植毛シート56の、シート束が当接した部分の幅方向Yの両側では、図11(b)に示すように、自然状態の倒れていない短繊維56bが、シート束の幅方向Yの縁部に当接した状態となっている。したがって、仮にシート束が幅方向Yに移動しようとしたときには、この短繊維56bが抵抗となるため、シート束の幅方向Yの移動をより抑制することができる。
<変形例>
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、次のような変形例も考えることができる。
例えば、植毛シート56に代えて、ゴムやスポンジなどの弾性部材を貼り付けた構成としても構わない。この場合、ゴムやスポンジなどの弾性シート部材では、植毛シート56と違って、摩擦係数に異方性(シートの幅方向と落下方向)を持たせるのが難しいので、図12(a)に示すように、基準壁155の壁面(シート束と当接する部分、およびそれよりも下方の部分を含む)を、シート排出方向X下流側に向けて傾け(角度θ4)、シート束と弾性シート156との間の、シートの落下方向の摩擦抵抗を小さくするのが望ましい。
なお、このような弾性部材を貼り付けた構成に限らず、シートの落下方向の摩擦抵抗が高くなり過ぎるような場合には、シート束の落下時に、シート束の後端残りが生じる恐れがあるので、これを防止するために、図12(a)に示す基準壁155のように、シート排出方向X下流側に向けて傾けるのが有効である。
(2)上記実施の形態および変形例(1)では、基準壁55とシート束との間の摩擦力F3を高めるための構成として、壁面に表面処理を施す、または植毛シートや弾性シートを貼り付けて摩擦係数を高くするようにした構成を示したが、これに限定するものではない。
この場合、角度θ1を大きくする分、載置斜面と基準壁55の法線V1となす角度θ3が開かないように基準壁の傾きθ2も変えることが望ましい。そうでないと垂直抗力N21(図6(c)参照)が、却って小さくなって、十分な摩擦力F3が得られなくなるおそれがあるからである。
例えば、図14に示すように、基準壁255の、シート束が当接する当接面255aを、シート載置面511a,521aの載置斜面方向V2と直交させる(角度θ3=0°)ことにより、シート束による荷重がそのまま垂直抗力となるので、第1の実施の形態(θ3=20°)よりも、摩擦力F3を高めることができる。
同図において、基準壁255の、シート束の当接面255aは、シート載置面511a,521aと直交する平面内にあり、当接面255aより下方の部分255bの壁面は、当接面255aの下端255cを含む鉛直面よりもシート排出方向X上流側(装置本体A側)に後退するように傾いている。
そのため、シート載置板511,521のシート載置面511a、521aに低摩擦化加工を施すのが望ましい。
例えば、シート載置面511a,521aを研磨したり、低摩擦係数の高分子シートを貼り付けて、シート束との間の摩擦力を抑制する構成としてもよい。
これにより、シート束の底面との接触面積が小さくなり、第3の位置に向けて離間する際に、シート束に加える摩擦力を軽減することができる。
(5)上記実施の形態では、一対のシートホルダー51,52の位置が、シートSを受け入れて保持する第1の位置、整合する第2の位置、シートSを落下させる第3の位置に選択的に切り換える構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、図17に示すように、一対のシートホルダー51,52の基準壁55側に、ステープラー700を配し、当該ステープラー700で、整合後のシート束を綴じるように構成しても構わない。
(8)上記実施の形態では、基準壁55が装置本体Aの筐体の一部からなる構成を示したが、これに限定するものではない。
(9)第1の実施の形態では、シートホルダー51,52のシート載置板511,521の形状が台形状である構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、各毛先が、シートの幅方向Yの中央に向けて傾くように形成しても構わない。これによりシートホルダー離間時におけるシート束の幅方向の移動をより強く阻止することができる。
例えば、シートホルダー51,52の基準位置を第1の位置とし、かつ後処理ユニットB内に、搬送されてきたシートSを検出するセンサーを設け、当該センサーによりシートSを検出すれば、第2の位置に切り換えるように構成することもできる。
(12)上記実施の形態では、印刷ジョブの印刷枚数が1枚だけの場合には、後処理ユニットBにおいて整合処理を行わずにそのまま排紙トレイ60に排出する構成を示したが、これに限定するものではなく、1枚だけの場合にも、後処理ユニットBのシートホルダー51,52で受け止めて、整合した後、排出するようにしても構わない。
上記実施の形態および各変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
A 画像形成装置本体(画像形成部)
B 後処理ユニット(後処理装置)
10 作像部
20 給紙部
27 排出ローラー対
30 定着部
40 制御部
50 整合機構
51,52 シートホルダー
53 ラックアンドピニオン機構
54 測距センサー
55 基準壁
55a 部分(シート束が当接する部分)
56 植毛シート
56b 短繊維
60 排紙トレイ
155,255 基準壁
156 弾性シート
301 凸条部
511,521 シート載置板
511a,521a シート載置面
512,522 整合部
530 ピニオン
531,532 ラックロッド
532 ラックロッド
700 ステープラー
N,N1,N2,N11,N12,N21,N22 シート束が受ける抗力
M,M1,M2 シート束の荷重
F1,F2,F3 静止摩擦力
Claims (12)
- 画像形成部から排出されたシートを整合する整合手段を有し、当該整合手段により複数枚のシートを整合した後、排紙トレイ上に落下させて積載する後処理装置であって、
前記整合手段は、
シート排出方向上流側が下流側よりも低くなるように傾斜しており、前記排出されたシートを、幅方向の両端部で保持する一対のシート載置板と、
各シート載置板に立設され、シートの幅方向の縁部に当接して整合させる整合部材と、
画像形成部側に設けられ、前記シート載置板の傾斜に沿って滑り落ちるシートの端面が当接する基準壁と、
前記一対のシート載置板を、シート幅方向に離間・近接移動させる移動手段と、
前記移動手段を制御して、一対のシート載置板の位置を、シートを保持しつつ、整合部材間の距離がシート幅よりも大きい第1の位置と、一対の整合部材がシートの幅方向の両縁部に当接する第2の位置と、第1の位置より大きく離間させて整合されたシート束を下方の排出トレイ上に落下させる第3の位置に選択的に切り換える制御手段と、を備え、
前記一対のシート載置板を第2の位置から第3の位置に移動させる際に、整合されたシート束が、当該シート束の端面と基準壁との摩擦力により、当該シート載置板の移動に連れて移動しないように、基準壁の、シート束の端面と当接する部分の摩擦係数および、シート載置板の水平方向に対する傾斜角が設定されている
ことを特徴とする後処理装置。 - 前記基準壁のシート束の端面と当接する部分に、摩擦係数を高める表面処理が施されている
ことを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。 - 前記基準壁のシート束の端面と当接する部分に、高摩擦化部材が取着されている
ことを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。 - 前記高摩擦化部材は、短繊維が植毛された植毛シートであり、その毛先が下方を向いている
ことを特徴とする請求項3に記載の後処理装置。 - 前記毛先は、平面視において、シートの排出方向と平行もしくは幅方向中央に向けて傾いている
ことを特徴とする請求項4に記載の後処理装置。 - 一対のシート載置板のシート載置面には、シート載置板の移動方向に平行に延びる1または複数の凸条部もしくは凹条部が形成されている
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の後処理装置。 - 各シート載置板のシート載置面の、シート載置板の移動方向における幅は、シート排出方向における下流側よりも上流側の方が狭い
ことを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の後処理装置。 - 前記制御手段は、
前記一対のシート載置板を第2の位置から第3の位置に移動させる際に、途中の第4の位置で一旦シート載置板の移動を停止させるように前記移動手段を制御する
ことを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の後処理装置。 - 基準壁のシート当接面およびそれより下方の部分は、シート排出方向下流側に向けて傾いている
ことを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の後処理装置。 - 基準壁のシート当接面は、シート載置板のシート載置面と直交する平面内にあり、
シート当接面より下方の部分は、当該シート当接面の下端を含む鉛直面内にあるか、もしくは当該鉛直面よりも、画像形成部側に後退するように傾いている
ことを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の後処理装置。 - 一対のシート載置板に載置されているシートに対して、整合以外の後処理を施す機構が、前記基準壁側に配置されている
ことを特徴とする請求項1から10までのいずれかに記載の後処理装置。 - 請求項1から11までのいずれかに記載の後処理装置を画像形成部のシートの排出側に備えることを特徴とする画像形成装置。
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