JP2014013158A - タッチ式入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの荷重検出素子で操作力を確実に検出できるタッチ式入力装置を提供する。
【解決手段】入力板10と、荷重検出素子および入力板10への操作荷重を受ける被押圧部22aを有する荷重センサユニット20とを備え、荷重センサユニット20を入力板10の1つの角部に配置し、他の3つの角部に突出部13a,13b,13cを設け、3つの突出部のうち荷重センサユニット20と対角位置に設けた突出部13aの高さと、荷重センサユニット20の被押圧部22aの高さを、他の2つの突出部13b,13cよりも高くしたので、入力板10のどの位置が押圧されても、操作荷重は荷重センサユニット20と対角線上の突出部13aおよび他の2つの突出部13b,13cのうちの1つで構成される三角形状にかかるので、荷重センサユニット20には操作荷重の一部が必ずかかり、押圧位置によらず荷重センサユニット20で操作荷重が検出できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、タッチ式入力装置に関し、特に、電子書籍や携帯電話機等の携帯端末の操作に用いられるタッチ式入力装置に関する。
従来のタッチ式入力装置として、タッチパネルと圧力検出素子を組合せたものが、特許文献1に示されている。特許文献1によるタッチ式入力装置では、図6に示すように、タッチパネル101に座標検出素子111の他に、圧力検出素子103を四隅に配置し、タッチパネル101が押圧操作されると、操作位置座標を座標検出素子111で検出し、押圧された操作圧力を各圧力検出素子103で検出している。
特開昭63−257824号公報
しかしながら、上記したような従来のタッチ式入力装置では、荷重検出素子(圧力検出素子)が4つ必要で、使用する部品数増加するという問題があった。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、1つの荷重検出素子で操作力を確実に検出できるタッチ式入力装置を提供することにある。
この課題を解決するために、本発明の請求項1によるタッチ式入力装置では、受け部材に取り付けられる座標検出可能な矩形状の入力板と、操作荷重に応じた信号を出力する荷重検出素子および前記入力板への操作荷重を受ける被押圧部を有する荷重センサユニットと、を備えたタッチ式入力装置において、
前記荷重センサユニットの前記被押圧部を前記入力板の1つの角部に配置し、他の3つの角部に位置する当該入力板と前記受け部材との間に突出部を設け、3つの前記突出部のうち前記荷重センサユニットの前記被押圧部と対角位置に設けた突出部の高さと、前記被押圧部の高さを、他の2つの前記突出部よりも高くしたことを特徴とする。
この構成によれば、使用者が入力板のどの位置を押圧操作しても、操作荷重は荷重センサユニットと、対角線上の突出部、および他の2つの突出部のうちの1つ、で構成される三角形状にかかる。したがって、荷重センサユニットには必ず操作荷重の一部がかかるので、押圧操作位置によらず荷重センサユニットで操作荷重が検出可能となる。押圧操作位置の座標は入力板で検出可能なので、荷重センサユニットが検出した操作荷重と入力板が検出した押圧位置座標から真の操作荷重が算出できる。これにより1つの荷重センサユニットのみで入力板の全域にわたり操作荷重を検出することが可能となる。
また、本発明の請求項2によるタッチ式入力装置では、前記荷重センサユニットの前記荷重検出素子には初期荷重が加えられており、前記入力板への押圧操作で前記荷重検出素子への荷重が低減するように構成したことを特徴とする。
この構成によれば、入力板が押圧操作されると、荷重検出素子への初期荷重が低減するので、誤操作等により入力板が過大に押圧された場合でも、荷重検出素子にかかる初期荷重がゼロまで低減されるのみで、過大な荷重はかからない。これにより、誤操作等により入力板が過大に押圧されても荷重検出素子が破損することを回避できる。
また、本発明の請求項3によるタッチ式入力装置では、前記荷重センサユニットは、前記荷重検出素子に対して初期荷重を生じさせる付勢部材と、前記付勢部材の付勢力を受けて前記荷重検出素子を押圧する押圧部材と、前記押圧部材を揺動可能に支持する支持部材とを備え、前記押圧部材は、前記入力板への操作荷重を受ける前記被押圧部と、前記荷重検出素子を押圧する押圧部とを有し、前記被押圧部に加えられた操作荷重により前記支持部材に支持される位置を支点として前記押圧部に対して前記荷重検出素子の初期荷重を減少させる方向に力が作用することを特徴とする。
この構成により、付勢部材により生じた初期荷重を押圧部材を介して荷重検出素子に加え、かつ操作荷重により初期荷重が減少する構造となる。これにより誤操作等により入力板が過大に押圧されても荷重検出素子が破損することを回避できるとともに、荷重が変化しても高さがごく僅かしか変化しない荷重検出素子を使用しても、操作荷重により荷重検出素子への初期荷重が確実に減少し、操作力を精度良く検出することができる。
本発明によれば、タッチパネルと圧力検出素子を組合せ、押圧操作された座標と操作圧力を検出するタッチ式入力装置において、タッチパネルのどの位置で押圧操作されても、1つの荷重検出素子で操作力を確実に検出することが可能となる。
本発明に係るタッチ式入力装置の実施の形態を示す斜視図で、(a)は上面側から見た斜視図、(b)は下面側から見た斜視図、(c)は入力板の構成を示す下面側から見た分解斜視図である。 上記実施形態の荷重センサユニットの斜視図で、(a)は外観斜視図、(b)は荷重センサユニットの構成を示す分解斜視図である。 上記実施形態のタッチ式入力装置を携帯端末等に取り付ける場合の分解斜視図である 上記実施形態のタッチ式入力装置を携帯端末等に取り付ける場合の平面図である 上記実施形態のタッチ式入力装置を携帯端末等へ取り付ける場合の、荷重センサユニットへの荷重のかかり方を説明する図4のA−A断面図で、(a)は荷重検出素子にかかる初期荷重(プリテンション)を説明する断面図、(b)は押圧操作されたときの荷重検出素子への荷重のかかり方を説明する断面図である。 特許文献1に示される従来例のタッチ式入力装置の構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図1を参照して説明する。
なお、以下においては、電子書籍や携帯電話機等の携帯端末に取り付けられたタッチ式入力装置について説明する。しかしながら、本実施の形態に係るタッチ式入力装置の適用対象については、これに限定されるものではなく、種々の電子機器に適用可能である。
また、通常携帯端末には、本発明の技術分野であるタッチ式入力装置の他に、電子回路,表示素子等の構成部品が含まれるが、本発明の実施形態ではタッチ式入力装置に関してのみ詳細に記述し、他の構成部品に関しては詳細な記述は行わない。
図1は本発明の実施の形態に係るタッチ式入力装置の外観を示す斜視図で、(a)はタッチ式入力装置を上面側から見た斜視図、(b)はタッチ式入力装置を下面側から見た斜視図、(c)は入力板10の構成を示すタッチ式入力装置を下面側から見た分解斜視図である。
図1の(a)および(b)に示すように、タッチ式入力装置は入力板10の下面側に荷重センサユニット20が取り付けられている。
入力板は略矩形状の透明な積層板で、図1の(c)に示すように、中間に押圧位置座標を検出するセンサシート12を挟み、上面側に保護用のクリアプレート11、下面側にスペーサー13を配し、スペーサー13のさらに下面側には粘着シート14が設けられている。
クリアプレート11は入力板10の最上面の層で、使用によるキズ等を防ぐとともに製品に組み込まれた表示素子等の表示を透過する。
センサシート12は使用者が入力板を押圧操作したときの操作位置座標を検出する抵抗式,静電容量式等の透明なフィルム状のセンサで、外形はクリアプレート11と略同一で、1つの角部に荷重センサユニット20が挿通される角穴部を有する。
なお、センサシート12には電源配線,信号配線等が必要であるが、説明の理解を容易とするため、これらの配線等の記載は省略する。
スペーサー13は入力板10を求められる厚さに調整するための部品で、中央には用途先の携帯端末の表示素子が挿通される略矩形状の穴部を有し、1つの角部に荷重センサユニット20が挿通される角穴部を有するとともに、他の3つの角部にはそれぞれ略円柱状の突出部13a,13b,13cを有する。
スペーサー13の3つの突出部のうち、荷重センサユニット20が挿通する角穴部のある角部の対角位置にある角部の突出部13aは他の2つの突出部13b,13cより高くなるように設計されている。
粘着シート14は積層された入力板10を用途先の携帯端末等に貼り付けるための両面に粘着性を有するシートで、母材は柔らかいスポンジ様の素材を使用し、押圧されることにより容易に圧縮変形する。粘着シート14の1つの角部には荷重センサユニット20が挿通される角穴部を有し、他の3つの角部にはスペーサー13の3つの突出部13a,13b,13cが挿通される丸穴部を有する。
また、粘着シート14の厚さは、スペーサー13の3つの突出部13a,13b,13cのうち、最も高い突出部13aの高さと略同一としてある。
以上より、クリアプレート11,センサシート12,スペーサー13,粘着シート14の各層を積層すると、最も下面の粘着シート14の下面とスペーサー13の最も高い突出部13aは同一の高さとなり、他の2つの突出部13b,13cは粘着シート14の下面には達しておらず、他の2つの突出部13b,13cの端面は粘着シート14の丸穴部の中間位置の高さとなる。
また、センサシート12,スペーサー13,粘着シート14の各層に設けられた荷重センサユニット20が挿通される角穴部は、クリアプレート11を下方側として見た場合において、入力板10の角部にてクリアプレート11を内底面とする角形状の窪み部となる。
次に、図2を参照に、本発明の実施の形態に係るタッチ式入力装置において使用される荷重センサユニット20を詳細に説明する。図2は荷重センサユニット20の外観を示す斜視図で、(a)は押圧部材22側から見た外観斜視図、(b)は荷重センサユニット20の構成を示す押圧部材22側から見た分解斜視図である。
荷重センサユニット20は、図2に示すように付勢部材21と押圧部材22および荷重検出素子23からなる。なお、荷重検出素子23には電源配線,信号配線等が必要であるが、説明の理解を容易とするため、これらの配線等の記載は省略する。
付勢部材21は、ステンレス等の金属板材等を断面視ボックス形状の上面を開放したチャンネル形状(溝型形状)に形成し、底板部21cには長手方向の中央側に延びる弾性腕部21aが形成されている。弾性腕部21aは底板部21cから切り起こされた片持ばねである。また、弾性腕部21aの根元部近傍には上面に対して略直交方向に折り曲げられた、押圧部材22を支持する支持部(支持部材)21bが形成されている。
押圧部材22は、ステンレス等の金属板材等を折り曲げて形成され、長尺状の平板部と、平板部の長手方向の一端側に被押圧部22aと、他端側の内側よりの位置に係合腕22bを有し、係合腕22bと他端側との中間領域は荷重検出素子23に当接する押圧部22cとなる。
荷重検出素子23は、例えば、圧電セラミックスを用いたフォースセンサ等で、上面には荷重検出用の突形状を有し、突形状の先端面は検出面23aである。
荷重検出素子23は検出面23aを上方に向けて付勢部材21の内底面に取り付けられる。さらに、押圧部材22の係合腕22bと、付勢部材21の弾性腕部21aが係合するように押圧部材22を組み付ける。これにより押圧部材22の押圧部22cと荷重検出素子23の検出面23aが当接する。
次に、入力板10および荷重センサユニット20を用途先の携帯端末に取り付ける場合の一般的な構成を、図3を参照に、詳細に記載する。図3は、本発明の実施の形態に係るタッチ式入力装置を、例えば、携帯端末の上カバー1に取り付けるときの状態を上カバー1の裏面側より見た分解斜視図である。
なお、図3に示す用途先の一般的な携帯端末を構成する上カバー1,下カバー2は、説明の理解を容易とするために、通常用いられる一般的な形状を事例として示したものある。さらに、通常、一般的な用途先の携帯端末には電子回路,表示素子等が含まれるが、説明の理解を容易とするため、これらの電子回路,表示素子等の記載は省略する。
荷重センサユニット20は、図3に示すように、付勢部材21の底板部21cの底面が入力板10の窪み部の内底面、すなわちクリアプレート11(図1(c)参照)に当接するように、例えば接着剤等により取り付けられる。これにより、押圧部材22の被押圧部22aは突出部13aの端面と同じ高さとなるように設定されている。
荷重センサユニット20が取り付けられた入力板10は粘着シート14の粘着力により上カバー1の窪み部1aに取り付けられる。これにより粘着シート14の下面側の端面と荷重センサユニット20の被押圧部22aおよび突出部13aの端面が、上カバー1の窪み部1aの内底面に当接する。これに対し、突出部13aより高さが低い突出部13b,13cの端面と窪み部1aの内底面の間には隙間ができる。
なお、通常、上カバー1には、図示しない電子回路,表示素子等と、下カバー2が取り付けられ、用途先の携帯端末の外形が構成される。
次に、本発明の実施の形態に係るタッチ式入力装置を一般的な携帯端末に取り付けた場合における、入力板10が押圧操作されたときの荷重センサユニット20の荷重検出動作を、図4を参照に、詳細に説明する。図4は、一般的な携帯端末に本発明の実施の形態に係るタッチ式入力装置を取り付けたときの携帯端末の外観を示す平面図である。
タッチ式入力装置が取り付けられた携帯端末は、図4に示すように、上カバー1の窪み部1aに入力板10がはめ込まれた状態となっており、図4に破線で示す、3つの突出部13a,13b,13cと荷重センサユニット20の被押圧部22aが窪み部1aの内底面と対向している。
これらの3つの突出部13a,13b,13cと被押圧部22aのうち、高さが高い突出部13aと被押圧部22aは窪み部1aの内底面と当接し、高さの低い突出部13bと突出部13cは窪み部1aの内底面との間に隙間を有する。また、入力板10の最下面の粘着シート14(図1参照)の下面は突出部13a及び被押圧部22aと同じ高さであるため、入力板10の最下面の粘着シート14の下面も窪み部1aの内底面と当接する。
以上により、本発明の実施の形態に係るタッチ式入力装置を一般的な携帯端末に取り付けると、突出部13aと被押圧部22aが携帯端末の窪み部1aの内底面に当接するとともに、粘着シート14の下面も窪み部1aの内底面と当接し、タッチ式入力装置は携帯端末に略水平に取り付けられる。
ところで、粘着シート14は柔らかいスポンジ様の素材を母材にしたシートで、押圧されることにより容易に圧縮変形する。また、突出部13aと被押圧部22aは窪み部1aの内底面と当接し、突出部13bと突出部13cは窪み部1aの内底面との間に隙間を有している。このため、入力板10は、突出部13aと被押圧部22aを結ぶ線分L−Lを揺動中心軸として、突出部13bまたは突出部13cが窪み部1aの内底面に当接するまで揺動可能となる。
タッチ式入力装置が、図4に領域R1で示す、突出部13aと被押圧部22aおよび突出部13cで構成される三角形の領域R1で押圧操作されると、入力板10は突出部13aと被押圧部22aが窪み部1aの内底面と当接したまま、線分L−Lを揺動中心軸として突出部13cが窪み部1aの内底面に近接する方向に揺動し、突出部13cが窪み部1aの内底面に当接して停止する。このとき押圧操作の荷重は突出部13aと被押圧部22aおよび突出部13cにかかる。
同様にして、タッチ式入力装置が、図4に領域R2で示す、突出部13aと被押圧部22aおよび突出部13bで構成される三角形の領域R2で押圧操作されると、入力板10は突出部13aと被押圧部22aが窪み部1aの内底面と当接したまま、線分L−Lを揺動中心軸として突出部13bが窪み部1aの内底面に近接する方向に揺動し、突出部13bが窪み部1aの内底面に当接して停止する。このとき押圧操作の荷重は突出部13aと被押圧部22aおよび突出部13bにかかる。
また、タッチ式入力装置が線分L−Lの線上で押圧操作された場合、押圧操作の荷重は突出部13aと被押圧部22aの2点のみにかかる。
以上より、
(1)押圧操作が入力板10の領域R1で行われた場合には、操作荷重は突出部13aと被押圧部22aおよび突出部13cにかかり、(2)領域R2で行われた場合には、操作荷重は突出部13aと被押圧部22aおよび突出部13bにかかり、(3)線分L−L上で行われた場合には、操作荷重は突出部13aと被押圧部22aにかかる。
入力板10は領域R1,領域R2および線分L−Lで全領域となるので、押圧操作が入力板10のいずれの領域等で行われても、突出部13aと被押圧部22aには押圧荷重が必ずかかる。
このとき、荷重センサユニット20の被押圧部22aにかかる荷重は、押圧操作された位置と押圧操作荷重により決まる。例えば、押圧操作された位置が領域R1内である場合、突出部13a,13cを結ぶ線分を支点とするテコの原理で、領域R1の形状の三角形により被押圧部22aに按分された押圧操作力がかかる。したがって、図4に示すように、突出部13a,13cを結ぶ線分から被押圧部22aまでの距離をX、突出部13a,13cを結ぶ線分から領域R1内の押圧操作点P1までの距離をdxとし、押圧操作力をF、被押圧部22aにかかる荷重をfとすると、
f=F×(dx/X)
となる。
また、押圧操作された位置が領域R2内である場合、突出部13a,13bを結ぶ線分を支点とするテコの原理で、領域R2の形状の三角形により被押圧部22aに按分された押圧操作力がかかる。したがって、図4に示すように、突出部13a,13bを結ぶ線分から被押圧部22aまでの距離をY、突出部13a,13bを結ぶ線分から領域R2内の押圧操作点P2までの距離をdyとすると、
f=F×(dy/Y)
となる。
本発明の実施の形態に係るタッチ式入力装置ではセンサシート(図1参照)12により押圧操作の位置座標が検出できるので、検出された押圧操作の位置座標と上記の関係式から、荷重センサユニット20が検出した荷重fから実際の押圧操作力Fを求めることができる。
以上により、本発明の実施の形態に係るタッチ式入力装置では、上カバー(受け部材)1に取り付けられる座標検出可能な矩形状の入力板10と、操作荷重に応じた信号を出力する荷重検出素子23および入力板10への操作荷重を受ける被押圧部22aを有する荷重センサユニット20とを備え、荷重センサユニット20を入力板10の1つの角部に配置し、他の3つの角部に突出部13a,13b,13cを設け、3つの突出部のうち荷重センサユニット20と対角位置に設けた突出部13aの高さと、荷重センサユニット20の被押圧部22aの高さを、他の2つの突出部13b,13cよりも高くしたので、使用者が入力板10のどの位置を押圧しても、操作荷重は荷重センサユニット20と対角線上の突出部13aおよび他の2つの突出部13b,13cのうちの1つで構成される三角形状にかかる。したがって、荷重センサユニット20には操作荷重の一部が必ずかかるので、押圧位置によらず荷重センサユニット20で操作荷重が検出可能となる。押圧位置の座標は入力板10で検出可能なので、荷重センサユニット20が検出した操作荷重と入力板10が検出した押圧位置から真の操作荷重が算出できる。これにより1つの荷重センサユニット20のみで入力板10の全域にわたり操作荷重を検出することが可能となる。
次に、図5を参照に、押圧操作による荷重検出素子23にかかる荷重の変化を説明する。図5はタッチ式入力装置を一般的な携帯端末へ取り付けたときの、荷重センサユニット20への荷重のかかり方を説明する、図4のA−A断面図で、(a)は入力板10が押圧操作されていないときに荷重検出素子23にかかる初期荷重(プリテンション)を説明する断面図、(b)は入力板10が押圧操作されたときの荷重検出素子23への荷重のかかり方を説明する断面図である。
図5の(a)に示すように、荷重センサユニット20は入力板10の窪み部の内底面、すなわちクリアプレート11に付勢部材21の底板部21cが当接し、押圧部材22が下方を向くように取り付けられる。
図5の(a)は入力板10が押圧操作されておらず、被押圧部22aに荷重がかかっていない状態で、被押圧部22aは上カバー1と当接しているが上カバー1からは何の荷重も受けていない。
荷重センサユニット20では、押圧部材22を付勢部材21に取り付けると、押圧部材22の係合腕22bが付勢部材21の弾性腕部21aを、図5の(a)に想像線で示す自然位置21a0から、底板部21cから遠ざかる方向に弾性変形させる。このため押圧部材22の係合腕22bには、弾性腕部21aの弾性変形により、底板部21cに近づく方向の押圧力F1がかかる。
このとき、押圧部材22は支持部21bで底板部21cに近づく方向に移動しないように保持されているので、荷重検出素子23は、押圧部材22の押圧部22cにより底板部21cに近づく方向の押圧力F2が付与される。
以上により、本発明の実施の形態に係るタッチ式入力装置では、被押圧部22aに荷重がかかっていない状態でも、押圧部材22の押圧部22cは付勢部材21の弾性腕部21aにより荷重検出素子23に押し付けられ、荷重検出素子23に初期荷重(プリテンション)が付与される。
次に、図5の(b)を参照に、入力板10が押圧操作された場合の、荷重検出素子23にかかる荷重の変化を説明する。
入力板10が押圧操作力Fで押圧操作されると、荷重センサユニット20には荷重fがかかる。このとき荷重センサユニット20は入力板10に取り付けられ、荷重センサユニット20の被押圧部22aが上カバー1と係合しているため、被押圧部22aは荷重fと同じ大きさの、底板部21cに近づく方向の反力を受ける。
しかし、押圧部材22は被押圧部22aと係合腕22bの中間領域で付勢部材21の支持部21bにより揺動可能に支持されている。したがって、被押圧部22aが底板部21cに近づく方向に付勢されると、支持部21bが揺動支点となり押圧部22cが押圧力F3で底板部21cから遠ざかる方向に付勢されるので、押圧部材22の押圧部22cが荷重検出素子23を押圧する押圧力F2が相殺され、荷重検出素子23に付与される荷重は減少する。
このとき、荷重が変化しても押圧部材22の押圧部22cは荷重検出素子23の検出面23aに当接したままで、押圧部材22の姿勢は変化せず高さも変化しない。すなわち入力板10に操作力が加えられても加えられていなくても押圧部材22は同じ姿勢のままで、姿勢の変化に伴う移動等に起因する摩擦抵抗等の損失は発生しない。したがって、入力板10に加えられた押圧操作力Fにより押圧部材22の被押圧部22aが付勢されると、被押圧部22aへの付勢力に比例して荷重検出素子23への付勢力は減少し、摩擦等の損失による誤差は生じず、精度の良い測定が可能となる。
以上により、本実施の形態に係るタッチ式入力装置では、荷重センサユニット20は荷重検出素子23に対して初期荷重を生じさせる付勢部材21と、付勢部材21の付勢力を受けて荷重検出素子23を押圧する押圧部材22と、押圧部材22を揺動可能に支持する支持部(支持部材)21bとを備え、押圧部材22は、入力板10への操作荷重を受ける被押圧部22aと、荷重検出素子23を押圧する押圧部22cとを有し、被押圧部22aに加えられた操作荷重により支持部21bに支持される位置を支点として押圧部22cに対して荷重検出素子23の初期荷重を減少させる方向に力が作用する。このとき、押圧部材22の押圧部22cは荷重検出素子23の検出面23aに当接したまま姿勢が変化しないので、姿勢の変化に伴う異動等に起因する摩擦抵抗等の損失は発生しないので、操作荷重により荷重検出素子23への初期荷重を精度良く減少させることができる。
また、本実施の形態に係るタッチ式入力装置では、荷重センサユニット20の荷重検出素子23には初期荷重が加えられており、入力板10への押圧操作で荷重検出素子23への荷重が低減するように構成されているので、誤操作等により入力板10が過大に押圧された場合でも荷重検出素子23には過大な荷重がかからず、誤操作等により荷重検出素子23が破損することを回避できる。
以上より、本実施の形態に係るタッチ式入力装置では、上カバー(受け部材)1に取り付けられる座標検出可能な矩形状の入力板10と、操作荷重に応じた信号を出力する荷重検出素子23と入力板10への操作荷重を受ける被押圧部22aを有する荷重センサユニット20とを備えており、荷重センサユニット20の被押圧部22aを入力板10の1つの角部に配置し、他の3つの角部に突出部13a,13b,13cを設け、3つの突出部のうち荷重センサユニット20と対角位置に設けた突出部13aの高さと、荷重センサユニット20の被押圧部22aの高さを、他の2つの突出部13b,13cよりも高くしたので、使用者が入力板10のどの位置を押圧しても、荷重センサユニット20には必ず操作荷重の一部がかかり、押圧位置によらず荷重センサユニット20で操作荷重が検出可能となる。
また、押圧位置の座標は入力板10で検出可能なので、荷重センサユニット20が検出した操作荷重と入力板10が検出した押圧位置座標から真の操作荷重が算出できる。これにより1つの荷重センサユニットのみで入力板10の全域にわたり操作荷重を検出することが可能となる。
なお、本実施の形態に係るタッチ式入力装置では入力板10をクリアプレート11,センサシート12,スペーサー13と粘着シート14の積層板としたが、入力板10の積層構成は用途等に応じて種々に変更可能である。
また、本実施の形態に係るタッチ式入力装置では3つの突出部13a,13b,13cをスペーサー13に設けたが、これらの突出部は用途先の携帯端末の上カバー1等の他の部品に設けても良い。
さらに、突出部13aと被押圧部22aを同じ高さとしたが、突出部13aと被押圧部22aの高さに差を設けても、他の2つの突出部13b、13cの高さが、突出部13aと被押圧部22aを結ぶ線分より低ければ、同等の効果を得ることができる。
1 上カバー
1a 窪み部
2 下カバー
10 入力板
11 クリアプレート
12 センサシート
13 スペーサー
13a 突出部
13b 突出部
13c 突出部
14 粘着シート
20 荷重センサユニット
21 付勢部材
21a 弾性腕部
21b 支持部
21c 底板部
22 押圧部材
22a 被押圧部
22b 係合腕
22c 押圧部
23 荷重検出素子
23a 検出面
101 タッチパネル
103 圧力検出素子
111 座標検出素子
P1 押圧操作点
P2 押圧操作点
R1 領域
R2 領域
f 荷重

Claims (3)

  1. 受け部材に取り付けられる座標検出可能な矩形状の入力板と、操作荷重に応じた信号を出力する荷重検出素子および前記入力板への操作荷重を受ける被押圧部を有する荷重センサユニットと、を備えたタッチ式入力装置において、
    前記荷重センサユニットの前記被押圧部を前記入力板の1つの角部に配置し、他の3つの角部に位置する当該入力板と前記受け部材との間に突出部を設け、3つの前記突出部のうち前記荷重センサユニットの前記被押圧部と対角位置に設けた突出部の高さと、前記被押圧部の高さを、他の2つの前記突出部よりも高くしたことを特徴とするタッチ式入力装置。
  2. 前記荷重センサユニットの前記荷重検出素子には初期荷重が加えられており、前記入力板への押圧操作で前記荷重検出素子への荷重が低減するように構成したことを特徴とする、請求項1に記載のタッチ式入力装置。
  3. 前記荷重センサユニットは、前記荷重検出素子に対して初期荷重を生じさせる付勢部材と、前記付勢部材の付勢力を受けて前記荷重検出素子を押圧する押圧部材と、前記押圧部材を揺動可能に支持する支持部材とを備え、
    前記押圧部材は、前記入力板への操作荷重を受ける前記被押圧部と、前記荷重検出素子を押圧する押圧部とを有し、前記被押圧部に加えられた操作荷重により前記支持部材に支持される位置を支点として前記押圧部に対して前記荷重検出素子の初期荷重を減少させる方向に力が作用することを特徴とする、請求項2に記載のタッチ式入力装置。
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