JP2014010290A - 光学フィルム又はシート、偏光子保護フィルム及び偏光板 - Google Patents

光学フィルム又はシート、偏光子保護フィルム及び偏光板 Download PDF

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Abstract

【課題】接着剤等を使用することなく簡便かつ経済的な製造方法で製造することができ、さらに薄膜化することができ、光弾性係数の低い光学フィルムの提供。
【解決手段】23℃における光弾性係数(以下、光弾性係数)が負の値を有する樹脂フィルム又はシートの少なくとも片面に、活性エネルギー線硬化型組成物のフィルム状又はシート状硬化物を含む光学フィルム又はシートであって、前記硬化物の光弾性係数が正の値を有する光学フィルム又はシート。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学フィルム又はシートに関し、及びこれを偏光子保護フィルムとして用いた偏光板に関し、これら技術分野に属する。
尚、下記においては、便宜上、特に断りがない場合は、「フィルム又はシート」を「フィルム」と表し、フィルム状又はシート状を「フィルム状」と表す。又、アクリレート又はメタクリレートを、(メタ)アクリレートと表す。
近年、液晶ディスプレイの大型化に伴い、光学フィルムの大型化も必要となってきている。
しかしながら、光学フィルムを大型化すると、外力の偏りが生じるため、光学フィルムが外力による複屈折変化を生じやすい材料からなる場合、複屈折の分布が生じ、コントラストが不均一となるという問題がある。外力による複屈折変化の生じやすさは、光弾性係数の絶対値によって表されるが、偏光子保護フィルムとして一般的に用いられているトリアセチルセルロース(以下、「TAC」という)フィルムは、光弾性係数の絶対値が大きく、偏光子収縮に伴う応力複屈折の発生により、光漏れ・白抜けが起こる。
そこで、TACフィルムに替わる低光弾性係数フィルムが求められている。
特許文献1には、正の光弾性を有するセルロースエステル樹脂に対して、負の光弾性を有するアクリル樹脂をブレンドすることで光弾性を低減することが開示されているが、吸水率が高いセルロースをベースにしているため、耐湿熱性が充分でなく、当該フィルムを偏光子保護フィルムとして用いた偏光板を高温又は高湿下において使用すると、偏光板が変形したり、偏光度や色相等の偏光板の性能が低下するという欠点がある。
特許文献2には、セルロースエステル樹脂に対して、ポリビニルピロリドンをブレンドすることで低光弾性係数を実現しているが、セルロースエステル樹脂とポリビニルピロリドンの組み合わせであるため、特許文献1記載の組成物よりも耐湿熱性が悪化するという問題がある。
特許文献3には、ウレタン(メタ)アクリレートからなる光学フィルムの光弾性係数が小さいと開示されているが、光弾性係数の絶対値はTAC(13×10-12Pa-1)並みと大きく、充分満足できるものではなかった。
特許文献4には、液晶ディスプレイの大型化に適用させた光学フィルムとしては、例えば、正の光弾性係数を有する熱可塑性樹脂フィルム(例えば、セルロースアセテートフィルム)と、負の光弾性係数を有する熱可塑性樹脂フィルム(例えば、ポリメチルメタクリレートフィルム)とを粘着剤を介して貼り合わせる事で、低光弾性係数を実現しているが、貼り合わせによる混入異物の増加やコスト増加、厚みを薄くできないなどの問題がある。
特再WO09−81607号公報 特開2008−111056号公報 特開2011−145330号公報 特開2009−234104号公報
本発明の目的は、接着剤等を使用することなく簡便かつ経済的な製造方法で製造することができ、さらに薄膜化することができ、光弾性係数の低い光学フィルムを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、負の光弾性係数を有する樹脂フィルムの少なくとも片面に、活性エネルギー線硬化型組成物のフィルム状硬化物であって正の光弾性係数を有する樹脂層が形成された光学フィルムが有効であることを見出した。
本発明の組成物によれば、簡便な製造方法により、光弾性係数の低い光学フィルム、偏光子保護フィルム及び偏光板を提供することができる。
図1は、本発明の光学フィルムの製造方法の1例を示す。
本発明は、23℃における光弾性係数(以下、単に「光弾性係数」という)が負の値を有する樹脂フィルム(以下、「樹脂フィルム(NR)」という)の少なくとも片面に、活性エネルギー線硬化型組成物(以下、「組成物」ということもある)のフィルム状硬化物(以下、単に「硬化物」いう)を含む光学フィルムであって、前記硬化物の光弾性係数が正の値を有する光学フィルム、
及びこれを偏光子保護フィルムとして用いた偏光板に関するものである。
以下、本発明の詳細について説明する。尚、本明細書では、組成物に活性エネルギー線照射して得られる架橋物及び硬化物を、まとめて「硬化物」と表す。
1.樹脂フィルム(NR)
樹脂フィルム(NR)は、負の光弾性係数を有する樹脂フィルムである。
樹脂フィルム(NR)としては、負の光弾性係数を有する樹脂フィルムであれば種々の樹脂を使用することができる。
樹脂フィルム(NR)の具体例としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂フィルム、ポリα−メチルスチレン等のスチレン系樹脂フィルムがある。又、これらの樹脂を2種以上混合した樹脂フィルム等が挙げられる
樹脂フィルム(NR)の光弾性係数としては、−10×10-12〜−1×10-12Pa-1が好ましく、より好ましくは−10×10-12〜−2×10-12Pa-1である。樹脂フィルム(NR)の光弾性係数を当該範囲のものを使用することで光学フィルムの光弾性係数を容易に調整することができる。
本発明において光弾性係数とは、外力による複屈折の変化の生じやすさを表す係数で、光弾性係数の値がゼロに近いほど、外力による複屈折の変化が小さいことを意味する。
具体的には、光弾性係数(C)は、σを伸張応力、△nを応力付加時の複屈折としたとき、下式で定義される値である。
C[Pa-1 ]=△n/σ
ここで、△nは、n1を伸張方向と平行な方向の屈折率、n2を伸張方向と垂直な方向の屈折率としたとき、下式で定義される。
△n=n1−n2
尚、本発明における光弾性係数は、温度23℃で測定した値を意味する。
2.組成物の硬化物
本発明の光学フィルムは、前記した樹脂フィルム(NR)に、組成物の硬化物を含むものである。さらに、組成物として、その硬化物が正の光弾性係数を有するものを使用する。
組成物の硬化物の光弾性係数としては、1×10-12〜10×10-12Pa-1が好ましく、より好ましくは2×10-12〜10×10-12Pa-1である。組成物の硬化物の光弾性係数を当該範囲のものを使用することで光学フィルムの光弾性係数を容易に調整することができる。
組成物としては、得られる組成物の硬化物が前記光弾性係数を満たし、光学フィルムを形成し得るものであれば種々の組成物を使用することができる。
それらの中でも、得られる硬化物が機械的物性に優れる点で、ウレタン(メタ)アクリレート(A)〔以下、「(A)成分」という〕を含む組成物が好ましい。
以下、(A)成分を含む組成物について説明する。
2-1.(A)成分
(A)成分としては、ポリオール、有機ポリイソシアネート及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートの反応物等が挙げられる。
(A)成分は、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートであり、2個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
(A)成分としては、芳香族基を有しないウレタン(メタ)アクリレートが、低光弾性係数となるため好ましい。芳香族基を有しないウレタン(メタ)アクリレートは、原料のポリオール、有機ポリイソシアネート及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとして、芳香族基を有しない化合物を使用することにより製造することができる。
(A)成分の重量平均分子量(以下、「Mw」という)としては、1,000〜15,000のものが好ましく、より好ましくは1,000〜10,000である。
尚、本発明において、Mwとは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)により測定した分子量をポリスチレン換算した値である。
(A)成分は、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
以下、(A)成分の原料化合物である、ポリオール、有機ポリイソシアネート及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、並びに(A)成分の製造方法について説明する。
2-1-1.ポリオール
ポリオールとしては、ジオールを用いることが好ましく、各種ジオールを用いることができる。
ジオールとしては、炭素数2〜12の脂肪族ジオール、炭素数2〜12の脂環族ジオール、ポリカーボネートジオール、ポリエステルジオール及びポリエーテルジオールを挙げることができる。
炭素数2〜12の脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジオール及び2−メチル−1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオール等が挙げられる。
炭素数2〜12の脂環族ジオールとしては、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール(通称;トリシクロデカンジメタノール)、1,4−デカヒドロナフタレンジオール、1,5−デカヒドロナフタレンジオール、1,6−デカヒドロナフタレンジオール、2,6−デカヒドロナフタレンジオール、2,7−デカヒドロナフタレンジオール、デカヒドロナフタレンジメタノール、ノルボルナンジオール、ノルボルナンジメタノール、デカリンジメタノール、アダマンタンジオール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(通称;スピログリコール)、イイソソルビド、イソマンニド、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン(通称;水添ビスフェノールA)、4,4′−ジヒドロキシジシクロヘキシルメタン(通称;水添ビスフェノールF)、1,1−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1,1−ジシクロヘキシルメタン(通称;水添ビスフェノールZ)及び4,4−ビシクロヘキサノール等の脂環族ジオール等が挙げられる。
ポリカーボネートジオールとしては、低分子量ジオール又は/及びポリエーテルジオールと、エチレンカーボネート及び炭酸ジブチルエステル等の炭酸ジアルキルエステルの反応物等が挙げられる。
ここで、低分子量ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール、並びにポリエチレンポリプロポキシブロックポリマージオール等のブロック又はランダムポリマーのジオール等が挙げられる。
ポリエステルジオールとしては、前記低分子量ジオール又は/及び前記ポリエーテルジオールと、アジピン酸、コハク酸、テトラヒドルフタル酸及びヘキサヒドロフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分とのエステル化反応物等が挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール;ポリエチレンポリプロポキシブロックポリマージオール等のブロック又はランダムポリマーのジオール等が挙げられる。
ポリオールとしては、硬化物の機械強度を向上させるため、ジオール以外にもトリオールを併用することが好ましい。
トリオールとしては、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,3−ヘプタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、カシリトール、ピロガロール、グリセリン及びトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートが挙げられ、これらトリオールのε−カプロラクトン、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等の付加物等が挙げられる。
トリオールのカプロラクトン付加物としては、トリメチロールプロパンのカプロラクトン付加物、グリセリンのカプロラクトン付加物が好ましい。当該トリオールのカプロラクトン付加物としては、平均水酸基価300〜600mgKOH/g、平均水酸基数3の化合物が好ましい。
上記トリオールのカカプロラクトン付加物は市販品されており、例えばプラクセル303、305、308、312、L320ML(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。
これらのポリオールは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
(A)成分として脆性・柔軟性が要求される場合には、前記ポリオールとしては、炭素数2〜12の脂肪族ジオール又は炭素数2〜12の脂環族ジオールを用いることがより好ましい。
(A)成分として、機械物性が要求される場合、より具体的には破断強度及び引張弾性率に優れるものが要求される場合には、ポリオールとして水酸基価基準の数平均分子量(以下、「P−Mn」という)が500以上のポリオールとP−Mnが500未満のポリオールを組合せて使用することが好ましい。
尚、本発明においてポリオールのP−Mn(数平均分子量)とは、下式に従って求めた値をいう。
Figure 2014010290
より具体的には、P−Mnが500以上のポリオールとして、ポリカーボネートジオール及びポリエステルジオールが挙げられ、P−Mnが500未満のポリオールとして、炭素数2〜12の脂肪族ジオール及び炭素数2〜12の脂環族ジオールが挙げられ、これらを組合わせて使用する。
2-1-2.有機ポリイソシアネート
有機ポリイソシアネートとしては、有機ジイソシアネートが好ましく、無黄変型有機ジイソシアネートがより好ましい。
無黄変型有機ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」という)、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ノルボルナンジイソシアネート及びω,ω′−ジイソシアネートジメチルシクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。
これらの有機ポリイソシアネートは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
前記した化合物の中でも、硬化物の機械強度と光学特性に優れるという点で、IPDIが好ましい。
2-1-3.ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ、ジ又はモノ(メタ)アクリレート、及びトリメチロールプロパンジ又はモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記した化合物の中でも、組成物の硬化性と硬化物の柔軟性に優れるという点で、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレートが好ましい。
2-1-4.(A)成分の製造方法
(A)成分は、常法に従い製造されたもので良い。
(A)成分としては、ポリオールと有機ポリイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有化合物を製造し、これとヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させた化合物(以下、「化合物A1」という)、ポリオール、有機ポリイソシアネート及びヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを同時に反応させた化合物(以下、「化合物A2」という)等が挙げられ、分子量を制御しやすいという理由で化合物A1が好ましい。
化合物A1を製造する場合は、ジブチルスズジラウレート等のウレタン化触媒存在下、使用するポリオール及び有機ポリイソシアネートを加熱攪拌し付加反応させ、さらにヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを添加し、加熱攪拌し付加反応させる方法等が挙げられ、化合物A2を製造する場合は、前記と同様の触媒の存在下に、ポリオール、有機ポリイソシアネート及びヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを同時に添加して加熱攪拌する方法等が挙げられる。
これらの反応には、ウレタン化のための触媒を添加することができる。具体的には、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクテート、ジブチルスズジアセチルアセトナート等のスズ化合物、ビスマスジオクテート等のビスマス化合物、カルシウムジオクテート等のカルシウム化合物が挙げられる。
これらの反応は、無溶剤で行うことも、溶剤存在下で行うこともできる。
溶剤の具体例としては、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル及びビス(2−ブトキシエチル)エーテル等のエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、ブチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、ホロン、イソホロン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールモノエーテルアセテート;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;並びにN−メチルピロリドン等が挙げられる。
これらのうちで、ウレタン(メタ)アクリレートの溶解性、蒸発のしやすさの観点から、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが特に好ましい。
又、溶剤の代わりに、ウレタン(メタ)アクリレートの粘度を低減するために、反応性希釈剤を用いることができる。具体的には、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、о−フェニルフェノールEO変性(n=1〜4)(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールEO変性(n=1〜4)(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、о−フェニルフェニル(メタ)アクリレート、p−クミルフェニル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルホルムアミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタルイミド等が挙げられる。
2-1-5.好ましい(A)成分
本発明において、(A)成分としては、前記したものの中でも、P−Mnが500以上のジオール(以下、これらをまとめて「ジオールa」という)、P−Mnが500未満のジオール(以下、これらをまとめて「ジオールb」という)、無黄変型有機ジイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物であるウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
当該(A)成分は、他のウレタン(メタ)アクリレートと比較して、長鎖ジオールであるジオールa、短鎖ジオールであるジオールb、有機ジイソシアネートとして無黄変型を使用することにより、機械強度に優れ、耐光性試験後の黄変度が小さいものとなり、さらに組成物の硬化物の光弾性係数が低いものとすることができる。
ジオールaとしては、前記したポリカーボネートジオール及びポリエステルジオールが挙げられ、ジオールbとしては、前記した炭素数2〜12の脂肪族ジオール及び炭素数2〜12脂環族ジオールが挙げられる。
これらのジオールa及びbは、1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
ジオールa及びbの割合としては、ジオールa:0〜50モル%及びジオールb:50〜100モル%が好ましく、より好ましくはジオールa:0〜40モル%及びジオールb:60〜100モル%である。
さらに、トリオールを併用する場合には、トリオールの割合としては、ジオールa及びbの合計:50〜100モル%及びトリオール:0〜50モル%が好ましく、より好ましくはジオールa及び/又b:60〜100モル%及びトリオール:0〜40モル%である。
当該(A)成分としては、前記と同様に、ジオールa及びジオールbと無黄変型有機ジイソシアネートを反応させてイソシアネート基含有化合物を製造し、これと水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させた化合物(化合物A−I)、ジオールa及びジオールb、無黄変型有機ジイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを同時に反応させた化合物(化合物A−II)等が挙げられ、分子量を制御しやすいという理由で化合物A−Iが好ましい。
さらに、本発明において、(A)成分としては、前記したものの中でも、ジオールb(P−Mnが500未満のジオール)、無黄変型有機ジイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートのカプロラクトン付加物の反応物であるウレタン(メタ)アクリレートが特に好ましい。
当該(A)成分は、組成物の硬化物が脆性・柔軟性により優れたものとなる。
この場合のジオールbとしては、P−Mnが60以上400以下のポリオールが好ましい。
当該化合物の具体例としては、1,4−ブタンジオール等の炭素数2〜6の脂肪族ジオール、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノール及び3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等の複数の環を有する脂環族ジオールが好ましく、硬化物の強度に優れる点で、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(通称;スピログリコール)が特に好ましい。
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートのカプロラクトン付加物としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのカプロラクトン付加物が好ましくい。さらに、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートに対するカプロラクトンの反応割合として、0.1モルより大きく、2.0モルより小さいものが好ましい。
当該(A)成分の製造方法も、前記と同様に実施すれば良く、好ましい製造方法も前記と同様である。
2-2.その他の成分
本発明で使用する組成物は、前記(A)成分を必須成分とするものが好ましいが、目的に応じて種々の成分を配合することができる。
以下、その他成分について説明する。
具体的には、光弾性係数が5×10-12Pa-1以下の値を有するポリマー〔以下、「(B)成分」という〕、(A)成分以外のホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上を有するエチレン性不飽和化合物〔以下、「(C)成分」という〕、(A)成分及び(C)成分以外のエチレン性不飽和化合物〔以下、「(D)成分」という〕、光重合開始剤〔以下、「(E)成分」という〕、有機溶剤〔以下、「(F)成分」という〕、可塑剤、重合禁止剤又は/及び酸化防止剤、耐光性向上剤等を挙げることができる。
以下、これらの成分について説明する。
2-2-1.(B)成分
(B)成分は、光弾性係数が5×10-12Pa-1以下の値を有するポリマーである。
(A)成分の硬化物は、通常10×10-12〜30×10-12Pa-1の範囲の正の光弾性係数を有するため、光弾性係数が5×10-12Pa-1以下である(B)成分と配合することにより、硬化物の光弾性係数を1×10-12〜10×10-12Pa-1とすることができる。
(B)成分の光弾性係数としては、−10×10-12〜5×10-12Pa-1が好ましく、より好ましくは−10×10-12〜2×10-12Pa-1であり、さらに好ましくは−10×10-12〜−2×10-12Pa-1である。
(B)成分としては、前記した光弾性係数を有するポリマーであれば種々の化合物が使用でき、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーの単独重合体又は共重合体、N−ビニル−2−ピロリドン共重合体、α−メチルスチレンの単独重合体又は共重合体、エチレン−テトラシクロドデセン共重合体等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を有するモノマーとしては、具体的には(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート;N−(メタ)アクリロイルモルホリン;並びに(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド類等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基を有するモノマーの共重合体としては、アミド構造又はカルボキシル基を有する共重合体が、負の光弾性係数値が大きく、(A)成分との相溶性に優れる点で好ましい。
アミド構造を有する共重合体において、アミド構造としてはモルホリン構造が好ましい。アミド構造を有する共重合体の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート及び/又はt−ブチル(メタ)アクリレートとN−(メタ)アクリロイルモルホリンの共重合体が好ましい。
カルボキシル基を有する共重合体の具体例としては、メチル(メタ)アクリレートとアクリル酸又はメタクリル酸の共重合体が好ましい。
(メタ)アクリロイル基を有するモノマーの単独重合体又は共重合体としては、市販のものも使用することができる。例えば、デルペット60N、80N〔旭化成ケミカルズ(株)製〕、ダイヤナールBR52、BR80,BR83,BR85,BR87,BR88〔三菱レイヨン(株)製〕、KT75〔電気化学工業(株)製〕等が挙げられる。
ダイヤナールは、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーの共重合体であって、BR83,BR87,BR88はカルボキシル基を有する共重合体の市販品である。
N−ビニル−2−ピロリドン共重合体において、N−ビニル−2−ピロリドンの共重合モノマーとしては、酢酸ビニル及びアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
N−ビニル−2−ピロリドン共重合体の具体例としては、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン・メチル(メタ)アクリレート共重合体、ビニルピロリドン・エチル(メタ)アクリレート共重合体、ビニルピロリドン・ブチル(メタ)アクリレート共重合体等を挙げることができる。
N−ビニル−2−ピロリドン共重合体としては、市販のものも使用することができる。
例えば、PVP/VA S−630〔アイエスピー・ジャパン(株)製〕等が挙げられる。
(B)成分のMwは、(A)成分との相溶性に優れる点で、1,000〜100,000であることが好ましい。
(B)成分の製造方法としては、特に制限は無く、前記した単量体を使用して、懸濁重合、乳化重合、塊状重合、あるいは溶液重合等の公知の方法のいずれを用いても良い。ここで、重合開始剤としては、通常のパーオキサイド系及びアゾ系のものを用いることができ、又、レドックス系とすることもできる。
重合温度については、懸濁又は乳化重合では30〜100℃、塊状又は溶液重合では80〜300℃で実施しうる。さらに、アルキルメルカプタン等を連鎖移動剤として用いて重合を実施することもできるが、光弾性係数低減のためには、その使用量は少ない方が好ましい。
本発明における(B)成分としては、エチレン性不飽和基を有するポリマー〔以下、「(UB)成分」という)を用いることができ、(A)成分との相溶性及び硬化物の脆性が向上し、(B)成分含有量を多くできるため光弾性係数をさらに低減できるという点で好ましい。
以下、(UB)成分について説明する。
○(UB)成分
(UB)成分としては、光弾性係数が5×10-12Pa-1以下で、かつエチレン性不飽和基を有するポリマーであれば種々の化合物が使用でき、例えば、下記に示すポリマーを挙げることができる。
1)ポリマーB1:カルボキシル基を含有する重合体(以下、「カルボキシル基含有プレポリマー」という)及び/又は水酸基を含有する重合体(以下、「水酸基含有プレポリマー」という)に、イソシアネート基及びエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、「イソシアネート系不飽和化合物」という)を付加して得られたポリマー
2)ポリマーB2:カルボキシル基含有プレポリマーに、エポキシ基及びエチレン性不飽和基を有する化合物(以下「エポキシ系不飽和化合物」という)を付加して得られたポリマー
3)ポリマーB3:エポキシ基を含有する重合体(以下、「エポキシ基含有プレポリマー」という)に、カルボキシル基及びエチレン性不飽和基を有する化合物(以下「カルボキシル系不飽和化合物」という)を付加して得られたポリマー
◇プレポリマーの製造方法
ポリマーB1及びポリマーB2の製造で使用する、カルボキシル基含有プレポリマーとしては、カルボキシル系不飽和化合物とこれ以外のエチレン性不飽和化合物(以下、「その他不飽和化合物」という)との共重合体、及びカルボキシル基を有する連鎖移動剤の存在下にその他不飽和化合物を重合した末端にカルボキシル基を含有する重合体(以下、末端カルボキシル基含有重合体)等が挙げられる。
以下、カルボキシル基含有プレポリマー、水酸基含有プレポリマー及びエポキシ基含有プレポリマーの製造方法について説明する。
・カルボキシル基含有プレポリマーの製造方法
まずカルボキシル系不飽和化合物とその他不飽和化合物との共重合体について説明する。
カルボキシル系不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のポリカプロラクトン変性物及びフタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、特に得られる(B)成分の光弾性係数がより低いものとなることから、(メタ)アクリル酸を用いることが好ましい。
その他不飽和化合物としては、得られる(B)成分の光弾性係数が5×10-12Pa-1以下であれば特に限定されないが、上記のカルボキシル系不飽和化合物との共重合性に優れることから(メタ)アクリロイル基有する化合物が好ましい。
(メタ)アクリロイル基有する化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート;
N−(メタ)アクリロイルモルホリン;
(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド類;並びに
(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
必要に応じて、(メタ)アクリロイル基有する化合物以外の化合物も使用することができ、スチレン、α−メチルスチレン及び酢酸ビニル等が挙げられる。
これらの中でも、特に得られる(B)成分の光弾性係数がより低いものとなることから、メチル(メタ)アクリレート及びN−(メタ)アクリロイルモルホリンを用いることが好ましい。
当該プレポリマーとしては、さらに、水酸基及びエチレン性不飽和基を有する化合物(以下「水酸系不飽和化合物」という)を共重合したものであっても良い。
水酸系不飽和化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、並びにヒドロキシブチルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル等が挙げられる。
カルボキシル系不飽和化合物とその他不飽和化合物との共重合体の製造方法としては、特に制限は無く、前記した化合物を使用して、前記(E)成分と同様の製造方法を挙げることができる。
これらの中でも、重合体の製造が容易、かつ乳化剤等の余計な不純物を含まない点で溶液重合法が好ましい。
次に末端カルボキシル基含有重合体の製造方法について説明する。
末端カルボキシル基含有重合体の製造方法としては、例えばカルボキシル基を有する連鎖移動剤の存在下に、その他不飽和化合物を重合する方法等が挙げられる。
その他不飽和化合物としては、前記と同様の化合物を挙げることができ、前記と同様の化合物が好ましい。
カルボキシル基を有する連鎖移動剤としては、3−メルカプトプロピオン酸、メルカプト酢酸等が挙げられる。
カルボキシル基を有する連鎖移動剤の割合としては、最終的に導入するエチレン性不飽和基の割合に応じて適宜設定すれば良く、使用する全モノマーの合計100重量部に対して、0.01〜7重量部が好ましい。
重合方法としては、前記と同様の方法が採用できる。
・水酸基含有プレポリマーの製造方法
ポリマーB1で使用する水酸基含有プレポリマーとしては、水酸系不飽和化合物とその他不飽和化合物の共重合体、及び水酸基を有する連鎖移動剤の存在下にその他不飽和化合物を重合した末端に水酸基を含有する重合体(以下、「末端水酸基含有重合体」という)等が挙げられる。
水酸系不飽和化合物としては、前記と同様の化合物が挙げられる。
その他不飽和化合物としては、前記と同様の化合物を挙げることができ、前記と同様の化合物が好ましい。
水酸系不飽和化合物とその他不飽和化合物の共重合体の製造方法としては、前記と同様の方法に従い製造することができる。
次に、末端水酸基含有重合体の製造方法について説明する。
末端水酸基含有重合体の製造方法としては、例えば水酸基を有する連鎖移動剤の存在下に、その他不飽和化合物を重合する方法等が挙げられる。
その他不飽和化合物としては、前記と同様の化合物を挙げることができ、前記と同様の化合物が好ましい。
水酸基を有する連鎖移動剤としては、2−メルカプトエタノール等が挙げられる。
水酸基を有する連鎖移動剤の割合としては、最終的に導入するエチレン性不飽和基の割合に応じて適宜設定すれば良く、使用する全モノマーの合計100重量部に対して、0.01〜7重量部が好ましい。
重合方法としては、前記と同様の方法が採用できる。
・エポキシ基含有プレポリマーの製造方法
ポリマーB3で使用するエポキシ基含有プレポリマーとしては、エポキシ系不飽和化合物とその他不飽和化合物の共重合体が挙げられる。
エポキシ系不飽和化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート及びシクロヘキセンオキサイド含有(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その他不飽和化合物としては、前記と同様の化合物を挙げることができ、前記と同様の化合物が好ましい。
エポキシ系不飽和化合物とその他不飽和化合物の共重合体の製造方法としては、前記と同様の方法に従い製造することができる。
・(UB)成分の製造方法
(UB)成分は、カルボキシル基含有プレポリマー、水酸基含有プレポリマー、エポキシ基含有プレポリマーに対し、これらプレポリマーと反応しうる官能基とエチレン性不飽和基を有する化合物を付加反応することによって導入される。
付加反応の方法としては、常法に従えば良く、有機溶媒中又は無溶剤で製造することができる。付加反応の条件としては、各反応に応じて反応温度、反応時間及び触媒を適宜選択すれば良い。
○(B)成分の割合
(B)成分としては、前記した化合物の1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
(B)成分の割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良いが、(A)成分及び(B)成分の合計量を基準として(A)成分30〜99重量%及び(B)成分1〜70重量%が好ましく、より好ましくは(A)成分40〜90重量%及び(B)成分10〜60重量%である。
(A)成分の割合が30重量%以上とすることで、得られる硬化物の機械物性に優れるものとすることができ、他方99重量%以下とすることで、光弾性係数をさらに低減することができる。
2-2-2.(C)成分
(C)成分は、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上を有するエチレン性不飽和化合物である。
(C)成分において、エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、ビニルエーテル基等が挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
(C)成分としては、エチレン性不飽和基を有し、ホモポリマーのTgが0℃以上である化合物であれば種々の化合物が使用でき、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、「単官能(メタ)アクリレート」という)、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(以下、「多官能(メタ)アクリレート」という)、(メタ)アクリルアミド系化合物、フマル酸エステル、マレイン酸エステル、アリル化合物及びビニル化合物類が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、メチルメタアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチルメタクリレート、イソペンチルメタクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート及びジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及びトリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート及びネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のグリコールジ(メタ)アクリレート;
ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオールポリ(メタ)アクリレート;
前記ポリオールのアルキレンオキサイド付加物のポリ(メタ)アクリレート;並びにイソシアヌル酸アルキレンオキサイドのジ又はトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド系化合物としては、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド及びN,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
フマル酸エステルとしては、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジイソプロピルフマレート及びジブチルフマレート等が挙げられる。
アリル化合物としては、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル及びイソシアヌル酸トリアリル等が挙げられる。
ビニル化合物としては、N−ビニルピロリドン、4−ビニルシクロへキセン、酢酸ビニル等が挙げられる。
(C)成分としては、前記した化合物の中でも、第3級及び第4級炭素原子を有する化合物は低光弾性係数となるため好ましい。
ここで、第3級炭素原子とは、水素原子が1つと水素原子以外の原子が3つ結合した炭素原子を、第4級炭素原子とは、水素原子以外の原子が4つ結合した炭素原子を意味する。
当該化合物の具体例としては、単官能(メタ)アクリレートとしては、イソプロピルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソペンチルメタクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート及びジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。 多官能(メタ)アクリレートとしては、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート;前記ポリオールのアルキレンオキサイド付加物のポリ(メタ)アクリレート;並びにイソシアヌル酸アルキレンオキサイドのジ又はトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド系化合物としては、N−イソプロピルアクリルアミド等が挙げられる。
フマル酸エステルとしては、ジイソプロピルフマレート及びジブチルフマレート等が挙げられる。
マレイン酸エステルとしては、ジイソプロピルマレートが挙げられる。
ビニル化合物としては、4−ビニルシクロへキセンが挙げられる。
さらにこれらの中でも、特に、イソブチルメタクリレート(ホモポリマーのTg:67℃)、t−ブチル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーのTg:41℃。メタクリレートのホモポリマーのTg:107℃。以下、括弧書は同様を意味する。)、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーのTg:81℃)及びイソボルニル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーのTg:94℃、メタクリレートのホモポリマーのTg:180℃。)は、機械特性が良好な点や熱処理後の着色が少ない点でより好ましい。
又、(C)成分としては、前記した化合物の中でも、脂肪族環状骨格を有する化合物又はヘテロ原子を含む飽和環状骨格を有する化合物が低光弾性係数となるため好ましい。
当該化合物の具体例としては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート及びジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の脂肪族環状骨格を有する単官能(メタ)アクリレート;ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート及び前記ポリオールのアルキレンオキサイド付加物のポリ(メタ)アクリレート等の脂肪族環状骨格を有する多官能(メタ)アクリレート;2−プロピオン酸(5−エチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチルエステル及び2−メチル−2−プロピオン酸(5−エチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチルエステル等の酸素原子を含む飽和環状骨格有する含む単官能(メタ)アクリレート:並びにN−(メタ)アクリロイルモルホリン等の窒素原子を含む飽和環状骨格有する含む単官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
さらにこれらの中でも、特に、2−プロピオン酸(5−エチル−1,3−ジオキサン−5−イル)メチルエステル(ホモポリマーのTg:10℃)、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーのTg:81℃)、イソボルニル(メタ)アクリレート(アクリレートのホモポリマーのTg:94℃、メタクリレートのホモポリマーのTg:180℃)及びN−(メタ)アクリロイルモルホリン(アクリレートのホモポリマーのTg:145℃)は、機械特性が良好な点でより好ましい。
(C)成分としては、前記した化合物の1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
(A)成分及び(C)成分の割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良いが、(A)成分及び(C)成分の合計量を基準として(A)成分30〜90重量%及び(C)成分70〜10重量%が好ましく、より好ましくは(A)成分50〜80重量%及び(C)成分50〜20重量%である。
2-2-3.(D)成分
(D)成分は、(A)成分及び(C)成分以外のエチレン性不飽和化合物である。
(D)成分は、組成物全体の粘度を低下させる目的や、その他の物性を調整する目的で必要に応じて配合する成分である。
(D)成分の具体例としては、(A)成分及び(C)成分以外の(メタ)アクリレート〔以下、「その他(メタ)アクリレート」という〕やN−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。
その他(メタ)アクリレートとしては、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、「単官能(メタ)アクリレート」という〕や2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、「多官能(メタ)アクリレート」という〕等が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、о−フェニルフェノールEO変性(n=1〜4)(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールEO変性(n=1〜4)(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、о−フェニルフェニル(メタ)アクリレート、p−クミルフェニル(メタ)アクリレート、N−ビニルホルムアミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタルイミド等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、ビスフェノールA EO変性(n=1〜2)ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=5〜14)ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=5〜14)ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコール(n=3〜16)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(1−メチルブチレングリコール)(n=5〜20)ジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、スピログリコールジ(メタ)アクリレートの二官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
尚、上記においてEO変性とは、エチレンオキサイド変性を意味し、nはアルキレンオキサイド単位の繰返し数を意味する。
(D)成分としては、前記した化合物の1種のみを使用しても、2種以上を併用しても良い。
(D)成分の割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、得られる硬化物の柔軟性を低下させない量であれば良いが、(A)成分の合計100重量部に対して、前記(B)成分及び(C)成分を含む場合には、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100重量部に対して、1〜100重量%が好ましく、より好ましくは1〜80重量%である。
2-2-4.(E)成分
(E)成分は、光重合開始剤である。
(E)成分は、活性エネルギー線として紫外線及び可視光線を用いた場合に配合する成分である。活性エネルギー線として電子線を使用する場合には、必ずしも配合する必要はないが、硬化性を改善させるため必要に応じて少量配合することもできる。
(E)成分としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4-(2−ヒドロキシエトキシ)-フェニル]−2−ヒドロキシー2−メチルー1−プロパンー1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシー2−メチルー1−[4−1−(メチルビニル)フェニル]プロパノン、2−ヒドロキシー1−[4−[4−(2−ヒドロキシー2−メチループロピオニル)−ベンジル]−フェニル]−2−メチルプロパンー1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)]フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン、2−ジメチルアミノー2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イルーフェニル)−ブタンー1−オン、アデカオプトマーN−1414((株)ADEKA製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、エチルアントラキノン、フェナントレンキノン等の芳香族ケトン化合物;
ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−(メチルフェニルチオ)フェニルフェニルメタン、メチル−2−ベンゾフェノン、1−[4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル]−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフォニル)プロパンー1−オン、4,4‘−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン及び4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド化合物;
チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン、3−[3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イル]オキシ]−2−ヒドロキシプロピル−N,N,N―トリメチルアンモニウムクロライド及びフロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;
アクリドン、10−ブチル−2−クロロアクリドン等のアクリドン系化合物;
1,2−オクタンジオン1−[4−(フェニルチオ)−2−(O―ベンゾイルオキシム)]及びエタノン1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(O―アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−フェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2,4−ジ(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体及び2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;並びに9−フェニルアクリジン及び1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体等が挙げられる。
(E)成分としては、これらの化合物は、1種又は2種以上を併用することもできる。
(E)成分の配合割合としては、(A)成分の合計100重量部に対して、前記(B)成分及び(C)成分を含む場合には、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100重量部に対して、0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
(E)成分の配合割合を0.01重量%以上とすることにより、適量な紫外線又は可視光線量で組成物を硬化させることができ生産性を向上させることができ、一方10重量%以下とすることで、硬化物の耐候性や透明性に優れたものとすることができる。
2-2-5.(F)成分
本発明の組成物は、基材への塗工性を改善する等の目的で、(F)成分の有機溶剤を含むものが好ましい。
(F)成分の具体例としては、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びシクロヘキサン等の炭化水素系溶剤;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−イソペンチルオキシエタノール、2−ヘキシルオキシエタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤;
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル及びビス(2−ブトキシエチル)エーテル等のエーテル系溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、ブチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、ホロン、イソホロン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、メチルグリコールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸セロソルブ等のエステル系溶剤;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン等の非プロトン性極性溶剤が挙げられる。
(F)成分としては、前記した化合物の1種又は2種以上用いることができる。
有機溶剤としては、別途添加しても良く、又、ウレタン(メタ)アクリレート製造で使用する有機溶剤を分離することなくそのまま使用しても良い。
(F)成分の割合としては、適宜設定すれば良いが、好ましくは組成物中に10〜90重量%が好ましく、より好ましくは40〜80重量%である。
2-2-6.可塑剤
硬化物に柔軟性を付与し、脆さを改善する目的で、可塑剤を添加することができる。可塑剤の具体例としては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル等のフタル酸ジアルキルエステル、アジピン酸ジオクチル等のアジピン酸ジアルキルエステル、セバシン酸エステル、アゼライン酸エステル、リン酸トリクレシル等のリン酸エステル、ポリプロピレングリコール等の液状ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンジオール、3−メチルペンタンジオールアジペート等の液状ポリエステルポリオール等が挙げられる。
これら可塑剤の配合割合としては、適宜設定すれば良いが、(A)成分の合計100重量部に対して、前記(B)成分及び(C)成分含む場合には、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100重量部に対して、5〜30重量%が好ましく、より好ましくは5〜20重量%である。
可塑剤の配合割合を5重量%以上にすることにより、柔軟性が発現し、30重量%以下にすることにより、強靭性が保たれる。
2-2-7.重合禁止剤又は/及び酸化防止剤
本発明の組成物には、重合禁止剤又は/及び酸化防止剤を添加することが、本発明の組成物の保存安定性を向上させることができ、好ましい。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、並びに種々のフェノール系酸化防止剤が好ましいが、イオウ系二次酸化防止剤、リン系二次酸化防止剤等を添加することもできる。
これら重合禁止剤又は/及び酸化防止剤の総配合割合は、(A)成分の合計100重量部に対して、前記(B)成分及び(C)成分を含む場合には、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100重量部に対して、0.001〜3重量%であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.5重量%である。
2-2-8.耐光性向上剤
本発明の組成物には、紫外線吸収剤や光安定剤等の耐光性向上剤を添加しても良い。
紫外線吸収剤としては、2−(2'−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール化合物;
2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソ−オクチルオキシフェニル)−s−トリアジン等のトリアジン化合物;
2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4'−メチルベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2、4、4'−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、又は2、2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物等を挙げることができる。
光安定性剤としては、N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N′−ジホルミルヘキサメチレンジアミン、ビス(1,2,6,6−)ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、等の低分子量ヒンダードアミン化合物;N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N′−ジホルミルヘキサメチレンジアミン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート等の高分子量ヒンダードアミン化合物等のヒンダードアミン系光安定剤を挙げることができる。
耐光性向上剤の配合割合は、(A)成分の合計100重量部に対して、前記(B)成分及び(C)成分を含む場合には、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の合計量100重量部に対して、0〜5重量%であることが好ましく、より好ましくは0〜1重量%である。
3.光学フィルム
本発明の光学フィルムは、樹脂フィルム(NR)の少なくとも片面に、組成物の硬化物(フィルム状硬化物)を含む光学フィルムである。
光学フィルムの構成としては、樹脂フィルム(NR)に硬化物の1層を積層した下記構成の光学フィルム等が挙げられる。
樹脂フィルム(NR)/硬化物
又、これ以外にも、硬化物層の間に樹脂フィルム(NR)2層積層した下記構成の光学フィルム等が挙げられる。
樹脂フィルム(NR)/硬化物/樹脂フィルム(NR)
光学フィルムの光弾性係数としては、−5×10-12〜5×10-12Pa-1が好ましく、より好ましくは−3×10-12〜3×10-12Pa-1である。光学フィルムの光弾性係数をこの範囲とすることで光漏れや白抜けの懸念のない液晶ディスプレイを得ることができる。
又、光学フィルムの構成としては、樹脂フィルム(NR)に組成物の硬化物が直接形成されたもの、及び樹脂フィルム(NR)に組成物の硬化物が接着剤等を介して接合されたもの等が挙げられる。
光学フィルムとしては、樹脂フィルム(NR)に組成物の硬化物が直接形成されたものが、接着剤等を介した接合と比較して混入異物を低減でき、フィルム厚みを薄くできるという理由で好ましい。
樹脂フィルム(NR)の種類及び厚さの選択と、組成物の種類及びその硬化物の膜厚の選択は、目的に応じて適宜設定すれば良い。
好ましくは、樹脂フィルム(NR)の光弾性係数(RP)と厚さ(RT)とし、組成物の硬化物の光弾性係数(CP)と厚さ(CT)が、下記式(1)を満たすことが好ましい。
当該式(1)を満たすことにより、得られる光学フィルムを前記した好ましい光弾性係数とすることができる。さらに、式(1)を事前に計算しておけば、樹脂フィルム(NR)及び組成物について、それぞれどの様な種類及び厚さのものを選択すれば、得られる光学フィルムの光弾性係数が目的の値とすることができるかを予測することができる。
Figure 2014010290
4.光学フィルムの製造方法
光学フィルムの好ましい態様である、樹脂フィルム(NR)に組成物の硬化物を直接形成させる製造方法について説明する。
尚、以下においては、図1に基づき一部説明する。
当該光学フィルムの製造方法としては、目的に応じて種々の方法を採用することができる。
具体的には、樹脂フィルム(NR)に組成物を塗工し活性エネルギー線を照射して硬化させる方法、樹脂フィルム(NR)に組成物を塗工し別の基材と貼り合せた後さらに活性エネルギー線を照射して硬化させる方法等が挙げられる。
この場合、別の基材としては、樹脂フィルム(NR)でも、これ以外の樹脂フィルム(以下、「その他樹脂フィルム」という)であっても良い。
その他樹脂フィルムとしては、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート系樹脂フィルム等が挙げられる。
組成物の塗工に当たって、組成物としては、得られる光学フィルムを、異物の混入防止や空隙等の欠陥の発生を防止したり、光学物性の優れたものとするため、原料成分を撹拌・混合した後、精製したものを使用することが好ましい。
組成物の精製方法としては、組成物をろ過する方法が簡便であり好ましい。ろ過の方法としては、加圧ろ過等が挙げられる。
ろ過精度は、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。ろ過精度は小さいほど好ましいが、小さすぎるとフィルターが目詰まりし易くなり、フィルターの交換頻度が増え生産性が低下するため、下限は0.1μmが好ましい。
塗工方法としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、従来公知のバーコート、アプリケーター、ドクターブレード、ナイフコーター、コンマコーター、リバースロールコーター、ダイコーター、リップコーター、グラビアコーター及びマイクログラビアコーター等で塗工する方法が挙げられる。
活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線及び電子線等が挙げられる。これらの中でも、偏光板ラインで使用実績のあるという点で紫外線がより好ましく、光重合開始剤を必ずしも配合する必要がなく硬化物の耐熱性や耐光性に優れるという点で電子線がより好ましい。
活性エネルギー線照射における、照射強度や線量等の照射条件は、使用する組成物、基材及び目的等に応じて適宜設定すれば良い。
図1は、樹脂フィルム(NR)/硬化物から構成される光学フィルムの好ましい製造方法の一例を示す。
図1において、(1)は樹脂フィルム(NR)を意味する。
組成物が無溶剤型の場合(図1:F1)は、組成物を基材〔図1:(1)〕に塗工する。組成物が有機溶剤等を含む場合(図1:F2)は、組成物を基材〔図1:(1)〕に塗工した後に、乾燥させて有機溶剤等を蒸発させる(図1:1−1)。
樹脂フィルム(NR)に組成物層(2)が形成されてなるシートに対して活性エネルギー線を照射することで、樹脂フィルム(NR)/硬化物から構成される光学フィルムが得られる。活性エネルギー線の照射は、通常、組成物層側から照射するが、樹脂フィルム(NR)側からも照射できる。
本発明の組成物の塗工量としては、目的とする光弾性係数に応じて適宜選択すればよいが、有機溶剤等を乾燥した後の膜厚が5〜200μmとなるよう塗工するのが好ましく、より好ましくは10〜100μmである。
組成物が有機溶剤等を含む場合は、塗布後に加熱・乾燥させ、有機溶剤等を蒸発させる。
加熱・乾燥方法としては、加熱装置を備えた炉内を通過させる方法や、又、送風により実施することもできる、
加熱・乾燥条件は、使用する有機溶剤等に応じて適宜設定すれば良く、40〜150℃の温度に加熱する方法等が挙げられる。
加熱・乾燥後の組成物としては、有機溶剤の割合を1重量%以下とすることが好ましい。
活性エネルギー線照射における、照射強度や線量等の照射条件は、使用する組成物、基材及び目的等に応じて適宜設定すれば良い。
5.光学フィルムの用途
本発明の光学フィルムは、種々の光学用途に使用できるものである。より具体的には、液晶表示装置等に使用される偏光板の偏光子保護フィルム、プリズムシート用支持フィルム及び導光フィルム等が挙げられ、偏光子保護フィルムに好ましく使用できる。
以下、本発明の光学フィルムからなる偏光子保護フィルム(以下、単に「保護フィルム」という)を使用した偏光板について説明する。
●偏光板
偏光板は、偏光子の少なくとも片面に保護フィルムが積層された構成である。
偏光子としては、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過する機能を有するものであれば種々の材料が使用できる。
例えば、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着・配向させたヨウ素系偏光フィルム、ポリビニルアルコール系フィルムに二色性の染料を吸着・配向させた染料系偏光フィルム、二色性染料をコーティングし、配向・固定化した塗布型偏光子等が挙げられる。これら、ヨウ素系偏光フィルム、染料系偏光フィルム及び塗布型偏光子は、自然光からある一方向の直線偏光を選択的に透過し、もう一方向の直線偏光を吸収する機能を有するもので、吸収型偏光子と呼ばれている。これらの偏光子の中でも、視認性に優れている吸収型偏光子を用いるのが好ましい。吸収型偏光子の厚みは、5〜40μmが好ましい。
本発明の偏光板は、偏光子の少なくとも片面に、保護フィルムとして本発明の光学フィルムが積層された偏光板であって、接着剤により接着される。
偏光子と保護フィルムとの接着に用いる接着剤は、それぞれの接着性を考慮して任意のものを用いることができる。
接着剤としては、具体的には、ポリビニルアルコール系水系接着剤、溶剤系粘着剤(感圧性接着剤)、溶剤系接着剤、ホットメルト系接着剤及び無溶剤系接着剤等が挙げられ、無溶剤系の活性エネルギー線硬化型接着剤を好適に用いることができる。
活性エネルギー線硬化型接着剤としては、光カチオン硬化型接着剤、光ラジカル硬化型接着剤、及び光カチオン硬化と光ラジカル硬化を併用するハイブリッド型接着剤が挙げられる。
光カチオン硬化型接着剤としては、エポキシ化合物及びオキセタン化合物等の光カチオン硬化性化合物、並びに光カチオン重合開始剤を含む接着剤等が挙げられる。
光ラジカル硬化型接着剤としては、(メタ)アクリレート、ビニルエーテル、ビニル化合物等の光ラジカル硬化性化合物、並びに光ラジカル重合開始剤を含む接着剤等が挙げられる。
ハイブリッド型接着剤としては、前記した光カチオン硬化性化合物、光ラジカル硬化性化合物、光カチオン重合開始剤及び光ラジカル重合開始剤を含む接着剤等が挙げられる。
偏光子の両面に保護フィルムを有する場合、本発明の保護フィルムを両面に有するものが最も好ましい。但し、必要に応じて本発明の保護フィルムを片面に使用し、もう片面には本願発明の保護フィルム以外の保護フィルム(以下、「その他保護フィルム」という)を使用することもできる。
その他保護フィルムとしては、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィルム、ノルボルネンのような環状オレフィンをモノマーとする環状ポリオレフィン樹脂フィルム等が挙げられる。又、これらをディスプレイ側の保護フィルムとして使用する場合には位相差を有するフィルムであっても良い。
以下に、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。尚、下記において「部」とは、重量部を意味する。
○製造例1〔(A)成分の製造〕
攪拌機、温度計、冷却器を備えた500mL反応容器に、室温でイソシアネートとしてIPDI:151.4g、触媒としてジブチルスズジラウレート:0.07gを仕込み、5容量%の酸素を含む窒素の雰囲気下、これらを攪拌しながら液温が70℃になるまで加温した。
アルコール溶液としてアルコール溶液としてポリカプロラクトントリオール〔ダイセル化学工業(株)製プラクセル303、P−Mn:300〕:18.3g、ポリカーボネートジオール〔旭化成ケミカルズ(株)製デュラノールT−5651、数平均分子量1,000〕:20.4g、1,4−ブタンジオール:28.2g及びMEK:65.0gの混合溶液を内温が75℃以下となるように滴下した後、内温80℃で2時間反応させた。
その後、ヒドロキシル含有アクリレートとして2−ヒドロキシエチルアクリレート(以下、「HEA」という):61.6g、重合禁止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(以下、「BHT」という):0.07g、MEK:5.0g及びジブチルスズジラウレート:0.07gの混合溶液を内温が75℃以下となるように滴下した後3時間反応させ、赤外線吸収スペクトル装置(Perkin Elmer製FT−IR Spectrum100)によりスペクトルを測定し、イソシアネート基が完全に消費されたことを確認し、ウレタンアクリレート(以下、「UA−1」という)を含むMEK溶液(固形分80%)を得た。
UA−1のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、Mwという)を、GPC(溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:Waters製HSPgel HR MB−L)により測定した結果、2,400であった。
○製造例2〔(A)成分の製造〕
製造例1において、イソシアネートとしてIPDI:110.3g及びMEK:50.0gの混合溶液、アルコールとしてスピログリコール〔三菱ガス化学(株)製SPG、水酸基価:369mgKOH/g、P−Mn:304〕:88.1g及びMEK(粉体であるSPGを添加後に反応容器に付着した洗浄に使用):21.5g、ヒドロキシル含有アクリレートとしてHEA:12.2g及び2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン1モル付加物〔(株)ダイセル製FA1DDM〕:72.8g及びMEK:5.0gの混合溶液とした以外は同様の操作を行い、ウレタンアクリレート(以下、「UA−2」という)を含むMEK溶液(固形分80%)を得た。
得られたUA−2のMwは、2,300であった。
○製造例3〔(A)成分の製造〕
製造例1において、イソシアネートとしてIPDI:103.8g及びMEK:50.0g、アルコールとしてSPG:93.4g、デュラノールT−5651:35.4g及びMEK:32.5g(製造例2と同目的及びT−5651希釈に使用)、ヒドロキシル含有アクリレートとしてHEA:29.9g及びMEK:5.0gの混合溶液とした以外は同様の操作を行い、ウレタンアクリレート(以下、「UA−3」という)を含むMEK溶液(固形分80%)を得た。
得られたUA−3のMwは、5,000あった。
○製造例4〔(B)成分の製造〕
攪拌機、温度計、冷却器を備えた500mL反応容器に、メタクリル酸メチル(以下、「MMA」という):7.0g、N−アクリロイルモルホリン(以下、「ACMO」という):3.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「PGM」という):78.0gを仕込み、室温で均一に溶解させた。
フラスコの内容物を撹拌しながら、窒素雰囲気下で内温を92℃まで昇温し、内温が一定になった後、MMA:63.0gを4時間、ACMO:27.0gを3時間かけて供給し、他方でV−65〔和光純薬工業(株)製2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル〕:9.0gとMEK:22.5gからなる重合開始剤溶液を5時間かけて、それぞれ連続的に供給した。
連続供給終了後、内温を92℃に保って熟成を2時間行った結果、負の光弾性係数を有するポリマー(以下、「LP−1」という)を含む溶液(固形分52%)を得た。
得られたLP−1のMwは6,600、Mnは2,000であった。
○製造例5〔偏光子の製造〕
厚さ80μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の水浴で膨潤させた後、5重量%(重量比:ヨウ素/ヨウ化カリウム=1/10)のヨウ素水溶液中で染色した。次いで、3重量%のホウ酸及び2重量%ヨウ化カリウムを含む水溶液に浸漬し、さらに55℃の4重量%のホウ酸及び3重量%のヨウ化カリウムを含む水溶液中で5.5倍まで一軸延伸した後、5重量%のヨウ化カリウム水溶液に浸漬した。その後、70℃のオーブンで1分間乾燥を行い、厚さ30μmの偏光子(以下、偏光子Pという)を得た。
得られた偏光子Pについて、偏光プリズム付き分光光度計((株)島津製作所製UV−2200)を用いて偏光度及び単体透過率を測定したところ、それぞれ99.99%及び43.1%であった。
○製造例6〔紫外線硬化型接着剤の製造〕
ビスフェノールAジグリシジルエーテル(ジャパンエポキシレジン(株)製jER807)40部、テトラヒドロフルフリルアクリレート(大阪有機化学工業(株)製THF−A)20部、4−ヒドロキシルブチルアクリレート(日本化成(株)製4−HBA)30部、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ及びトリアクリレート(東亞合成(株)製アロニックスM−313)10部、光重合開始剤(以下、「光開始剤」という)のジフェニル−4−(フェニルチオ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートの50重量%プロピレンカーボネート溶液(サンアプロ製CPI−100P)6部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF・ジャパン製イルガキュア184)1部をステンレス製容器に投入し、マグネチックスターラーで均一になるまで撹拌し、紫外線硬化型接着剤(以下、接着剤UVXという)を得た。
(1)製造例C1〜C6(組成物の製造)
後記表1に示す成分を表1に示す割合でステンレス製容器に投入し、加温しながらマグネチックスターラーで均一になるまで撹拌し、組成物を得た。
Figure 2014010290
表1における略号は、下記を意味する。
・DCPA:ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、共栄社化学(株)製ライトアクリレートDCP−A
・Dc1173:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、BASFジャパン(株)製DAROCUR−1173
(2)実施例1〜8及び比較例1〜3(紫外線硬化による光学フィルムの製造)
幅300mm×長さ300mmの基材に、製造例C1〜C3で得られた紫外線硬化型組成物を、80℃で10分(PGMを含む場合は、120℃で10分)乾燥した後の膜厚が表2記載となるようアプリケーターで塗工した。
その後、組成物層に、アイグラフィックス(株)製のコンベア式紫外線照射装置(高圧水銀灯、ランプ高さ12cm、365nmの照射強度400mW/cm2(フュージョンUVシステムズ・ジャパン(株)社製UV POWER PUCKの測定値))によりコンベア速度を調整して、積算光量1,000mJ/cm2の紫外線照射を行い、光学フィルムを得た。
なお、いずれの基材に対してもコロナ処理を行った。
又、硬化物単独の光弾性係数については、幅300mm×長さ300mmの東レ(株)製フィルム「ルミラー50−T60」(表面未処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ50μm、以下「ルミラー」という)上に、前記と同様の条件で硬化物を作製し、ルミラーから剥離後、後記する方法で測定した。その結果を表2に示す。
(3)実施例9〜11(電子線硬化による光学フィルムの製造)
幅300mm×長さ300mmの基材に、製造例C4〜C6で得られた電子線硬化型組成物を、80℃で10分(PGMを含む場合は、120℃で10分)乾燥した後の膜厚が表2記載となるようアプリケーターで塗工した。
その後、組成物層に、(株)NHVコーポレーション製の電子線照射装置により、加速電圧200kV、線量150kGy(ビーム電流及び搬送速度により調整)、酸素濃度300ppm以下の条件下で電子線照射を行い、光学フィルムを得た。
なお、いずれの基材に対してもコロナ処理を行った。
又、硬化物単独の光弾性係数については、幅300mm×長さ300mmのルミラー」上に、前記と同様の条件で硬化物を作製し、ルミラーから剥離後、後記する方法で測定した。その結果を表2に示す。
〔光弾性係数〕
実施例及び比較例で得られた光学フィルムを15mm×60mmに切り出し、自動複屈折計(KOBRA−WR、王子計測機器(株)製)を用いて、室温で0N〜10Nの範囲で5点張力σを変えたときの面内位相差値をそれぞれ測定し、下記式に従って作製した近似直線の傾きから光弾性係数を求めた。結果を表2に示す。
△n=C・σ[式中、△nは応力複屈折、σは張力、Cは光弾性係数を表す。]
〔式(1)計算〕
下式(1)に従い計算した結果を、表2に示す。
Figure 2014010290
式(1)における記号は、下記を意味する。
RP:樹脂フィルム(RP)の光弾性係数、RT:樹脂フィルム(RP)の厚さ
CP:組成物硬化物の光弾性係数、CT:組成物硬化物の厚さ
Figure 2014010290
・PMMA:ポリメチルメタクリレート〔(株)カネカ製サンデュレン、膜厚:125μm〕
・COP:ノルボルネン系シクロオレフィンポリマー〔日本ゼオン(株)製ゼオノアZF14、膜厚:100μm〕
実施例1〜11は、製造例C1〜C6の組成物から製造された光学フィルムであり、負の光弾性係数である基材と正の光弾性係数である硬化物を積層することで、充分に低い光弾性係数に調整可能であった。尚、本実験は都合上、厚膜基材を用いているため、フィルムとしても厚膜となっているが、薄膜基材を用いる事で光弾性係数調整用硬化物の厚みも小さくする事ができ、フィルムの薄膜化が可能である。
これに対して、比較例1〜3は、製造例C1〜C3の組成物から製造された光学フィルムであるが、基材の光弾性係数が正であるため、得られたフィルムの光弾性係数は基材の光弾性係数よりも大きくなった。
(4)実施例P1〜P3(偏光板の製造)
偏光子保護フィルムとして実施例2、4及び7で得られた光学フィルムを用い、偏光子Pの両面に接着剤UVXを膜厚5μmで塗布して光学フィルムを貼り合わせた後、アイグラフィックス(株)製のコンベア式紫外線照射装置(高圧水銀灯、ランプ高さ15cm、365nmの照射強度370mW/cm2(フュージョンUVシステムズ・ジャパン(株)社製UV POWER PUCKの測定値))によりコンベア速度を調整して、積算光量220mJ/cm2の紫外線照射を行い、偏光板(幅100mm×長さ100mm)を得た。
なお、いずれの偏光子保護フィルムに対してもコロナ処理は行わなかった。
〔偏光度及び単体透過率の測定〕
実施例及び比較例で得られた偏光板について、偏光プリズム付き分光光度計((株)島津製作所製UV−2200)を用いて偏光度及び単体透過率を測定した。それらの結果を表3に示す。
〔偏光板の耐湿熱性:外観〕
実施例及び比較例で得られた偏光板を、60℃90%RHの恒温恒湿槽に120時間放置した後のサンプルの外観を以下の基準で目視評価した。それらの結果を表3に示す。
○:変形は見られない。
×:変形が見られた。
〔偏光板の耐湿熱性:ヨウ素脱色〕
実施例及び比較例で得られた偏光板を、60℃90%RHの恒温恒湿槽に120時間放置した後のサンプルのヨウ素脱色の有無を以下の基準で目視評価した。それらの結果を表3に示す。
○:ヨウ素脱色は見られない。
×:ヨウ素脱色が見られた。
Figure 2014010290
実施例P1〜P3は、本発明の組成物である実施例2、4及び7で得られた光学フィルムを用いた偏光板であり、偏光子Pの性能が維持されており、耐湿熱性が良好であった。
本発明の光学フィルムは、前記で詳述した通り、偏光子保護フィルム用途において好適に使用される。

Claims (26)

  1. 23℃における光弾性係数(以下、単に「光弾性係数」という)が負の値を有する樹脂フィルム又はシート(以下、「樹脂フィルム(NR)」という)の少なくとも片面に、活性エネルギー線硬化型組成物のフィルム状又はシート状硬化物を含む光学フィルム又はシートであって、前記硬化物の光弾性係数が正の値を有する光学フィルム又はシート。
  2. 前記組成物が、ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含む請求項1記載の光学フィルム又はシート。
  3. 前記(A)成分が、芳香族基を有しないウレタン(メタ)アクリレートである請求項2に記載の光学フィルム又はシート。
  4. 前記組成物が、光弾性係数が5×10-12Pa-1以下の値を有するポリマー(B)を含み、硬化物の光弾性係数が1×10-12〜10×10-12Pa-1である請求項2又は請求項3に記載の光学フィルム又はシート。
  5. 前記(B)成分が、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーの単独重合体又は共重合体である請求項4記載の光学フィルム又はシート。
  6. 前記組成物が、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上を有するエチレン性不飽和基を有する化合物であって(A)成分以外の化合物(C)を含み、硬化物の光弾性係数が1×10-12〜10×10-12Pa-1である、請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシート。
  7. 前記(C)成分が、第3級及び第4級炭素原子を有する化合物である請求項6記載の光学フィルム又はシート。
  8. 前記(C)成分が、脂肪族環状骨格を有する化合物又はヘテロ原子を含む飽和環状骨格を有する化合物である請求項6又は請求項7記載の光学フィルム又はシート。
  9. 樹脂フィルム(NR)の光弾性係数が−10×10-12〜−1×10-12Pa-1である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシート。
  10. 樹脂フィルム(NR)がポリメチルメタクリレートである請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシート。
  11. 樹脂フィルム(NR)の光弾性係数(RP)と厚さ(RT)と、組成物のフィルム状又はシート状硬化物の光弾性係数(CP)と厚さ(CT)が、下記式(1)を満たす請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシート。
    Figure 2014010290
  12. 組成物のフィルム状又はシート状硬化物が、接着剤を介さずに樹脂フィルム(NR)に直接形成されたものである請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシート。
  13. 光弾性係数が−5×10-12〜5×10-12Pa-1である請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシート。
  14. 請求項13に記載の光学フィルム又はシートからなる偏光子保護フィルム。
  15. ポリビニルアルコール系樹脂から形成される偏光子の少なくとも片面に、請求項14記載の偏光子保護フィルムが積層された偏光板であって、該偏光子が接着剤層を介して該偏光子保護フィルムに接着されてなる偏光板。
  16. 樹脂フィルム(NR)に、活性エネルギー線硬化型組成物を塗工した後、塗工面又は樹脂フィルム(NR)側から活性エネルギー線を照射する製造方法であって、前記組成物として硬化物の光弾性係数が正の値を有するものを使用する光学フィルム又はシートの製造方法。
  17. 前記組成物が、ウレタン(メタ)アクリレート(A)を含む請求項16記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
  18. 前記(A)成分が、芳香族基を有しないウレタン(メタ)アクリレートである請求項17に記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
  19. 前記組成物が、光弾性係数が5×10-12Pa-1以下の値を有するポリマー(B)を含み、硬化物の光弾性係数が1×10-12〜10×10-12Pa-1である請求項17又は請求項18に記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
  20. 前記(B)成分が、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーの単独重合体又は共重合体である請求項19記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
  21. 前記組成物が、ホモポリマーのガラス転移温度が0℃以上を有するエチレン性不飽和基を有する化合物であって(A)成分以外の化合物(C)を含み、硬化物の光弾性係数が1×10-12〜10×10-12Pa-1である、請求項17〜請求項20のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
  22. 前記(C)成分が、第3級及び第4級炭素原子を有する化合物である請求項21記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
  23. 前記(C)成分が、脂肪族環状骨格を有する化合物又はヘテロ原子を含む飽和環状骨格を有する化合物である請求項21又は請求項22記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
  24. 樹脂フィルム(NR)の光弾性係数が−10×10-12〜−1×10-12Pa-1である請求項16〜請求項23のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
  25. 樹脂フィルム(NR)がポリメチルメタクリレートである請求項16〜請求項24のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
  26. 樹脂フィルム(NR)の光弾性係数(RP)と厚さ(RT)と、組成物のフィルム状又はシート状硬化物の光弾性係数(CP)と厚さ(CT)が下記式(1)を満たす様に、樹脂フィルム(NR)の種類及び厚さ並びに組成物の種類及び厚さを選択する請求項16〜請求項25のいずれか1項に記載の光学フィルム又はシートの製造方法。
    Figure 2014010290
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