先ず、図1〜図10、図17〜図19を用いて本発明に係る画像形成装置の第1実施形態の構成について説明する。
本実施形態では、記録材1の単位面積当たりの重量情報となる坪量Wの情報に基づいて送風手段となる送風ファン330を駆動する。送風ファン330は、記録材1上(記録材上)に形成されたトナー像を加熱溶融して定着する定着手段となる定着装置300に送風する。
<画像形成装置>
先ず、図1を用いて本発明に係る画像形成装置の構成について画像形成動作と共に説明する。図1はカラー画像形成装置の画像形成部2の一例を示す。画像形成装置13本体(画像形成装置本体)の動作制御は制御手段となるCPU(Central Processing Unit;中央演算装置)200、及び記憶手段となるメモリ250により行われる。
図7(a)に示すユーザ設定手段となるオペレーションパネル210については後述する。
画像形成部2は、帯電手段となる帯電装置23Y,23M,23C,23Kにより像担持体となる感光ドラム22Y,22M,22C,22Kの表面が一様に帯電される。そして、図示しない画像処理部が変換した露光時間に基づいて露光手段となるスキャナ部24Y,24M,24C,24Kにより点灯させる露光光により感光ドラム22Y,22M,22C,22Kの表面に静電潜像を形成する。
そして、現像手段となる現像装置26Y,26M,26C,26Kにより感光ドラム22Y,22M,22C,22Kの表面に形成された静電潜像に各色のトナーを供給して現像し、各色のトナー像を形成する。
更に、中間転写ベルト28を介して各感光ドラム22に対向して設けられた一次転写手段となる一次転写ローラ27Y,27M,27C,27Kを有する。そして、一次転写ローラ27の作用により、各感光ドラム22の表面に形成された各単色のトナー像を中間転写ベルト28上に順次重ね合わせて転写して多色トナー像を形成する。
一方、給送部21に設けられた給送カセット21a、給送トレイ21bに載置された記録材1が給送ローラ20a,20bにより適宜搬送される。そして、レジ前センサ17により記録材1の先端の通過が検知される。そして、レジストローラ16により中間転写ベルト28上に形成されたトナー像との先端位置が一致するように同期をとって記録材1が中間転写ベルト28と二次転写ローラ29とのニップ部に搬送される。
そして、二次転写手段となる二次転写ローラ29の作用により中間転写ベルト28上に転写された多色トナー像が記録材1へ転写される。そして、未定着の多色トナー像が転写された記録材1を定着装置300の加熱回転体となる定着フィルム320と、加圧回転体となる加圧ローラ322との定着ニップ部14に搬送する。そして、未定着トナー像を加熱溶融して加圧し、記録材1上にトナー像を永久定着する。定着装置300によりトナー像が定着された記録材1は排出ローラ61により機外に排出され、図示しない排出トレイ上に載置される。中間転写ベルト28上に残留したトナーはクリーニング装置40によりクリーニングされる。
トナーカートリッジ25Y,25M,25C,25Kは、それぞれの現像装置26Y,26M,26C,26Kに各色のトナーを補給する。これら一連の画像形成プロセス動作はCPU200により制御される。
尚、説明の都合上、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの各色のステーション毎に設けられた感光ドラム22Y,22M,22C,22Kは、感光ドラム22で代表させて説明する。他の画像形成プロセス手段についても同様である。
感光ドラム22は、アルミニウムシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成し、図示しない駆動モータの駆動力が伝達されて画像形成動作に応じて図1の反時計回り方向に回転する。
帯電手段として、各色のステーション毎にイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの感光ドラム22の表面を帯電させるための4個の帯電装置23を備える。各帯電装置23には帯電スリーブ23aY,23aM,23aC,23aKが備えられている。
感光ドラム22への露光光はスキャナ部24から送られ、該感光ドラム22の表面を選択的に露光することにより、該感光ドラム22の表面に静電潜像が形成される。
現像手段として、該感光ドラム22の表面に形成された静電潜像を可視化する。そのために、各色のステーション毎にイエローYトナー、マゼンタMトナー、シアンCトナー、ブラックKトナーの現像を行う4個の現像装置26を備える。各現像装置26には、現像スリーブ26aY,26aM,26aC,26aKが設けられている。
本実施形態において、トナーは負極性に帯電特性を有するものを用いた。また、図示しない電源から、各現像スリーブ26aと、それに対応する各感光ドラム22との間には現像バイアスが印加されている。各々の現像装置26は画像形成装置13本体に対して脱着可能に取り付けられている。
中間転写ベルト28は、各感光ドラム22に接触しており、カラー画像形成時に図1の時計回り方向に感光ドラム22の回転に伴って回転し、各感光ドラム22の表面に形成された単色トナー像が該中間転写ベルト28の外周面上に転写される。また、図示しない電源から、各一次転写ローラ27と、それに対応する各感光ドラム22との間には一次転写バイアスが印加されている。
給送手段としての給送部21には、記録材1が収容された給送カセット21aと給送トレイ21bが設けられている。この記録材1は給送ローラ20a,20bによりそれぞれ搬送されてレジストローラ16に到達する。記録材1の先端はレジ前センサ17によって検出され、記録材1は該記録材1の先端がレジストローラ16の下流側に出た状態で所定時間停止する。
その記録材1が停止している間に、図17及び図18に示すように、該記録材1の搬送経路を挟むように設けられた超音波送信部18aと超音波受信部18bとを有する重量検知手段としての坪量検知部18により記録材1の坪量検知を行うことが出来る。ここで言う記録材1の坪量とは、該記録材1の単位面積当たりの質量であり、1平方メートル当たりの質量を(g/m2)で表す。
画像形成時には、中間転写ベルト28上の多色トナー像が二次転写ローラ29に到達するタイミングに合わせてレジストローラ16で記録材1を二次転写ローラ29まで搬送する。
二次転写ローラ29は中間転写ベルト28と接触して、記録材1を狭持搬送し、該記録材1に中間転写ベルト28上の多色トナー像を転写し、定着装置300へ搬送する。二次転写ローラ29は、記録材1上に多色トナー像を転写している間は、図1の実線で示す位置で記録材1に圧接し、印字処理後は、図1の破線で示す位置に離間する。また、図示しない電源から、二次転写ローラ29と中間転写ベルト28との間には二次転写バイアスが印加されている。
定着装置300は、記録材1を搬送させながら、記録材1上に転写された多色トナー像を加熱溶融して定着させる。
排出ローラ61は記録材1を図示しない排出トレイに排出し、画像形成部2は一連の画像形成動作を終了する。
本実施形態において記録材1は190mm/secの搬送速度で搬送される。
<定着装置>
次に図2〜図5を用いて本実施形態の定着装置300の構成について詳細に説明する。
図2は定着装置300に設けられる定着フィルム320側の装置フレーム324の外側に送風ファン330を設けた一例を示す。また、図3は定着装置300に設けられる加圧ローラ322側の装置フレーム324の外側に送風ファン330を設けた一例である。各送風ファン330に対応して装置フレーム324には送風口340と排気口341が設けられている。尚、本実施形態では、装置フレーム324の外側に送風ファン330を設けた一例を示すが、装置フレーム324の内側に送風ファン330を設けることでも良い。また、定着装置300に送風する送風手段としては、吸引ファンを装置フレーム324の外側或いは内側に設けることでも良い。
図2及び図3に示すように、本実施形態の定着装置300は、加熱回転体となる定着フィルム320により加熱し、加圧回転体となる加圧ローラ322により加圧するテンションレスタイプの加熱装置として構成されている。
定着フィルム320はフィルム状部材に弾性層を設けてなる円筒状(エンドレスベルト状)の部材である。定着フィルム320の内部には該定着フィルム320を回転自在に保持する加熱体保持部材となる横断面が略半円弧状樋型で形成され、耐熱性及び剛性を有するヒータホルダ317が配置されている。定着フィルム320はヒータホルダ317にルーズに外嵌されている。
ヒータホルダ317の加圧ローラ322に対向して該ヒータホルダ317の長手方向に沿って加熱体(熱源)となる長尺状のセラミックヒータ等からなるヒータ316が配設されている。
ヒータホルダ317は耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成し、ヒータ316を保持し、定着フィルム320をガイドする役割を果たす。本実施形態においては、液晶ポリマーとしてデュポン社製のゼナイト7755(商品名)を使用した。ゼナイト7755の最大使用可能温度は約270℃である。
加圧ローラ322はステンレス製の芯金に射出成形により厚み約3mmのシリコーンゴム層を形成し、その上に厚み約40μmのPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)樹脂チューブを被覆してなる。この加圧ローラ322は芯金の両端部を定着装置300の装置フレーム324の図2及び図3の奥側と手前側の図示しない側板に設けられた軸受に回転自在に保持されている。
加圧ローラ322に対向してヒータ316、ヒータホルダ317及び定着フィルム320等からなる定着フィルムユニット3が配置され、ヒータ316側が加圧ローラ322に対向する位置に加圧ローラ322に並行して配置されている。
ヒータホルダ317の両端部は図示しない加圧機構により片側が98N(10kgf)、総圧で196N(20kgf)の力で加圧ローラ322側に付勢する。これにより、ヒータ316を定着フィルム320を介して加圧ローラ322の弾性層に対して該弾性層の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させる。これにより、加熱定着に必要な所定幅の定着ニップ部14が形成される。図示しない加圧機構は、圧解除機構を有し、記録材1のジャム処理時等に、加圧を解除して記録材1の除去が容易な構成となっている。
ヒータホルダ317には弾性部材からなるステンレス製のアーム325を介して該ヒータホルダ317の上方において定着フィルム320の内面に弾性的に接触して定着フィルム320の内面の温度を検知するサーミスタ318が設けられている。また、ヒータ316の上面には該ヒータ316の温度を検知するサーミスタ319が設けられている。
サーミスタ318は、ヒータホルダ317に固定支持されるアーム325が弾性揺動することにより、定着フィルム320の内周面の動きが不安定になった状態においてもサーミスタ318が定着フィルム320の内周面に常時、接触する状態に保たれる。
図4に本実施形態の定着装置300におけるヒータ316、サーミスタ318,319の配置関係を示す。サーミスタ318は定着フィルム320の長手方向の中央付近に配置される。サーミスタ319はヒータ316の長手方向の端部付近に配置される。サーミスタ318は定着フィルム320の内周面に接触し、サーミスタ319はヒータ316の上面に接触するようにそれぞれ配置されている。
サーミスタ318,319はCPU200に接続される。CPU200はサーミスタ318,319の出力信号に基づいてヒータ駆動回路部328を制御してヒータ316への通電を制御して定着フィルム320の温度調整を行う。
加圧ローラ322は図示しないモータ等の駆動手段により図2及び図3に矢印で示すように反時計回り方向に所定の周速度で回転駆動される。
この加圧ローラ322の回転駆動による該加圧ローラ322の外周面と、定着フィルム320の外周面との定着ニップ部14における圧接摩擦力により円筒状の定着フィルム320に回転力が作用する。そして、該定着フィルム320の内周面がヒータ316の下面に密着して摺動しながらヒータホルダ317の外周を図2及び図3に矢印で示すように時計回り方向に従動回転する。
定着フィルム320の内周面には、潤滑剤としてのグリスが塗布されており、ヒータホルダ317の半円状の外周面と、定着フィルム320の内周面との間の摺動性を確保している。
加圧ローラ322が回転駆動され、それに従動して円筒状の定着フィルム320が回転する。そして、ヒータ316に通電される。該ヒータ316が昇温して所定の温度に立ち上げ温調される。その状態において、定着フィルム320と加圧ローラ322との間の定着ニップ部14に未定着トナー像を担持した記録材1が入り口ガイド323に沿って案内されて搬送される。そして、定着ニップ部14において記録材1のトナー像の担持面側が定着フィルム320の外周面に密着して該定着フィルム320と一緒に定着ニップ部14を挟持搬送される。
この挟持搬送過程において、ヒータ316の熱が定着フィルム320を介して記録材1に付与され、該記録材1上の未定着トナー像が記録材1に加熱及び加圧されて溶融定着される。定着ニップ部14を通過した記録材1は定着フィルム320から曲率分離され、排出ローラ61により機外に排出される。
<ヒータ>
次に図5を用いてヒータ316について説明する。図5(a)はセラミックヒータの一例を示す縦断面説明図であり、(b)は裏面説明図、(c)は横断面説明図である。
熱源としてのヒータ316は、本実施形態では、アルミナの基板上に、銀とパラジウムとの合金を含んだ導電ペーストをスクリーン印刷法によって均一な厚さの膜状に塗布する。更に、抵抗発熱体を形成した上に耐圧ガラスによるガラスコートを施したセラミックヒータを使用している。
ヒータ316は、記録材1の搬送方向と直交する方向を長手方向とするアルミナ基板5を有する。更に、該アルミナ基板5の表面側に長手方向に沿ってスクリーン印刷により線状あるいは帯状に塗工される。そして、電流が流れることにより発熱する銀(Ag)とパラジウム(Pd)との合金を含んだ導電ペーストの厚み10μm程度、幅1mm〜5mm程度の抵抗発熱体層6を有する。
更に、該抵抗発熱体層6に対する給電パターンとして同じくアルミナ基板5の表面側に銀ペーストのスクリーン印刷等によりパターン形成した電極部7,8及び延長電路部9,10を有する。更に、抵抗発熱体層6と延長電路部9,10の保護と絶縁性を確保するためにそれ等の上に形成した定着フィルム320との摺擦に耐えることが可能な厚み10μm程度の薄肉のガラスコート11を有する。更に、アルミナ基板5の裏面側に設けたサーミスタ319等を有して構成される。
ヒータ316は、図2及び図3に示すように、ガラスコート11が設けられる側をヒータホルダ317から露呈させて該ヒータホルダ317に固定して支持されている。
ヒータ316の電極部7,8側には給電用コネクタ331が装着される。ヒータ駆動回路部328から給電用コネクタ331を介して電極部7,8に給電されることで抵抗発熱体層6が発熱してヒータ316が迅速に昇温する。ヒータ駆動回路部328はCPU200により制御される。
通常使用においては、加圧ローラ322の回転開始とともに、定着フィルム320の従動回転が開始し、ヒータ316の温度上昇とともに、定着フィルム320の内周面温度も上昇していく。ヒータ316への通電は、PID(P;Proportional(比例)、I;Integral(積分)、D;Derivative(微分))制御によりコントロールされる。PID制御は、入力値の制御を出力値と目標値との偏差、その積分、および微分の3つの要素によって行う。そして、定着フィルム320の内周面温度、即ち、サーミスタ318の検知温度が190℃になるように入力電力が制御される。
<定着フィルム>
次に定着フィルム320について説明する。本実施形態において、定着フィルム320はフィルム状部材に弾性層を設けてなる円筒状(エンドレスベルト状)の部材である。具体的には、材質にステンレス(SUS)を用い、厚み30μmの円筒状に形成したフィルム上に、厚み約300μmの弾性層であるシリコーンゴム層を形成する。更にその上に、最表面層として厚み30μmのPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルエーテル共重合体)樹脂チューブを被覆して構成される。
図2及び図3に示す送風ファン330は、記録材1から排出される水蒸気を定着装置300の外へ排出する。送風ファン330による送風は、装置フレーム324に設けた送風口340から定着装置300内に入り、排気口341から定着装置300の外に排気される。
図2では、定着フィルム320側から定着ニップ部14の近傍に対して送風する構成となっている。また、図3では、加圧ローラ322側から定着ニップ部14の近傍に対して送風する構成となっている。
送風ファン330の外形寸法は、縦寸法が60mm、横寸法が60mm、厚みが10mmである。また、画像形成装置13本体内の図示しないDC(直流)24V電源から0V〜24Vの範囲の電圧をCPU200によるPWM(Pulse Width Modulation;パルス幅変調)制御により送風ファン330に供給する。これにより、送風ファン330の風量を調整している。
ここで、本実施形態に用いる送風ファン330はDC(直流)24Vを印加したときに、18CFM(Cubic Feet per Minute;一分間に送られる空気の立方フィートの体積)のものを使用した。
図7(a)は画像形成装置13本体の外装部に設置され、ユーザが記録材1の単位面積当たりの重量情報となる記録材1の坪量Wを設定するユーザ設定手段となるオペレーションパネル210を示す。オペレーションパネル210はCPU200に入出力されるデータを表示する表示部211、及び数字入力手段となるテンキー212を有して構成される。CPU200はオペレーションパネル210の設定情報をメモリ250に出力するユーザ設定出力手段を兼ねる。
尚、画像形成装置13本体内には記録材1の単位体積当たりの重量となる記録材1の坪量Wを検知する重量検知手段としての坪量検知部18が設けられている。
図17を用いて坪量検知部18の構成について説明する。坪量検知部18は、レジストローラ16の直後に記録材1を搬送する搬送路を挟むように配置される超音波送信部18aと超音波受信部18bとを有する。超音波送信部18aは図示しない圧電素子と振動部材とを有し、該圧電素子によって振動部材を振動させることで超音波を照射することが出来る。また、超音波受信部18bも振動部材を有し、その振動部材が超音波送信部18aから照射された超音波によって振動することで超音波を受信出来る。
次に、図18及び図19を用いて記録材1の坪量の検知方法について説明する。記録材1の坪量検知は該記録材1が一時停止した状態で行われる。図18に示す制御系のブロック図において、CPU200から超音波発信信号730を送信制御部700に送る。送信制御部700は駆動信号生成部710と増幅器720とを有する。
超音波発信信号730には、超音波送信部18aを駆動するタイミングや周波数の情報を含んでいる。送信制御部700内の駆動信号生成部710は、超音波発信信号730に基づいて、指定された周波数(例えば、40kHz)の駆動信号740を生成して出力する。駆動信号740は、例えば、周波数が40kHzであり、この駆動信号740により超音波送信部18aに設けられた圧電素子を駆動させ、振動部材を振動させることにより、超音波を発生させる。
増幅器720は駆動信号740の信号レベルを増幅し、増幅した駆動信号750を超音波送信部18aに出力する。この駆動信号750によって、超音波送信部18aは、例えば40kHzの超音波を出力する。
超音波受信部18bは、超音波送信部18aから記録材1を透過した超音波を受信して、超音波の受信信号830を受信演算部800に出力する。受信演算部800は、増幅器810と平滑回路820と図示しない整流回路とを有する。受信演算部800は受け取った受信信号830を増幅器810で増幅する。この増幅された増幅信号840を整流回路によって整流した後、平滑回路820によって積分して演算出力850を生成する。
演算出力850は受信信号830の出力と比例して大きくなる。演算出力850の出力が十分に得られると、重量検知結果出力手段を兼ねるCPU200に得られた演算出力結果が出力され、この演算出力結果を用いて記録材1の坪量の判別を行う。
本実施形態においては、記録材1の坪量(g/m2)と、演算出力850(V)との関係は、図19に示すようになっている。図19により、記録材1の坪量60g/m2〜220g/m2までの坪量を、坪量検知部18の演算出力850(V)に基づいて判別することが可能である。坪量検知部18により検知した検知結果をメモリ250に出力する。
図7(a)に示すように、オペレーションパネル210の表示部211において、記録材1の単位体積当たりの重量となる記録材1の坪量Wに応じて予め設定された各モードをユーザが設定する。各モードの例としては、図7(b)に示すように、「薄紙1a」、「薄紙1b」、「普通紙1c」、「普通紙1d」、「厚紙1e」の各モードがオペレーションパネル210の表示部211に表示され、ユーザが適宜選択することにより設定する。
そして、ユーザが設定したモードはメモリ250により記憶される。尚、記録材1の坪量Wとは1平方メートルあたりの記録材1の重さをグラム(g)で表示したものである。記憶手段となるメモリ250は定着装置300に搬送される記録材1の単位面積当たりの重量情報として記録材1の坪量Wを記憶する。
画像形成装置13本体(画像形成装置本体)内の所定の位置には、図1に示すように、該画像形成装置13本体内(画像形成装置本体内)の雰囲気温度を検知する雰囲気温度検知手段となる温度計からなる雰囲気温度検知部12が設けられている。
画像形成装置13本体内の所定の位置には、図1に示すように、該画像形成装置13本体内の雰囲気温度と雰囲気湿度とを検知して雰囲気水分量を算出する雰囲気水分量検知手段となる温度計と湿度計とを有して構成される雰囲気水分量検知部15が設けられている。
ここで、雰囲気水分量であるE(t)は、温度計により計測する温度tと、湿度計により計測する湿度hとにより以下の数1式により算出することが可能である。
[数1]
E(t)=6.11×10×(7.5×t/(t+237.3))×h
そして、雰囲気温度検知部12により検知された雰囲気温度情報、及びメモリ250に記憶された記録材1の単位面積当たりの重量情報となる記録材1の坪量Wに基づいて、CPU200が送風ファン330による送風動作を制御する。或いは、雰囲気水分量検知部15により検知された雰囲気水分量情報、及びメモリ250に記憶された記録材1の単位面積当たりの重量情報となる記録材1の坪量Wに基づいて、CPU200が送風ファン330による送風動作を制御する。雰囲気温度情報と雰囲気水分量情報とはユーザ設定により選択的に或いは複合的に選択可能である。
次に、本実施形態の特徴である送風ファン330の駆動制御を含めた画像形成装置13の動作について、図8(a),(b)に示すシーケンスチャートを用いて説明する。
図8(a),(b)に示すステップS1において、パーソナルコンピュータ等から印字ジョブが入力されると画像形成装置13本体が画像形成動作を開始する。このとき、定着装置300による駆動が開始する。
その後、図8(a),(b)に示すステップS2において、画像形成装置13による画像形成プロセスの作像動作を開始する。次に、ステップS3において、記録材1が定着装置300に突入する直前のタイミングにおいて送風ファン330の駆動制御を実施する。図6(a)は本実施形態における記録材1の坪量Wと送風ファン330への入力電圧Vとの関係を示す。本実施形態において記録材1の坪量Wが、閾値となる70g/m2未満の場合においてのみ送風ファン330を駆動している。
記録材1の坪量Wが{W≧70g/m2}の場合には、図6(a)及び図8(a)に示すように、送風ファン330は停止状態である。また、記録材1の坪量Wが{W<70g/m2}の場合には、図6(a)及び図8(b)に示すように、送風ファン330をステップS3からステップS4までの間、駆動する。
このとき、送風ファン330への入力電圧Vは、予めユーザによりオペレーションパネル210より設定する。そして、メモリ250内に記憶された記録材1の坪量Wの情報(記録材1の単位面積当たりの重量情報)、及び雰囲気温度検知部12により検知された雰囲気温度情報に基づいて送風ファン330への入力電圧Vを適宜決定する。
送風ファン330への入力電圧Vの決定は、記録材1をヒータ316により加熱することで該記録材1に浸含されていた水分が水蒸気となって加圧ローラ322の表面に結露する。これによって発生する結露スリップを防止する観点から決定される。更に、送風ファン330による送風によって定着フィルム320が冷却され、トナーの溶融定着に十分な温度が確保出来ないことにより発生する定着不良を防止する観点から適宜決定される。
加圧ローラ322の表面での結露は、記録材1が加熱されて該記録材1に浸含されていた水分が水蒸気となって排出され、その水蒸気を含めた定着ニップ部14の近傍雰囲気の水蒸気量が加圧ローラ322の表面温度に対する飽和水蒸気量を超えた場合に発生する。
このとき、加圧ローラ322の表面の水滴が原因となって結露スリップを発生させる。従って、送風ファン330の入力電圧Vは送風ファン330の送風により加圧ローラ322の表面温度に対する飽和水蒸気量以下に低減するように所定の最小入力電圧Vmin以上に設定する必要がある。
ここで、記録材1が加熱されて発生する水蒸気発生量は、該記録材1の坪量Wと密接に関係がある。記録材1の坪量Wが小さいほど記録材1の温度が水の沸点温度である100℃に近づくため水蒸気の発生量は大きい。従って、記録材1の坪量Wが小さいほど送風ファン330の最小入力電圧Vminを大きく設定して該送風ファン330の送風量を大きくし、記録材1の温度が水の沸点温度に近づかないように冷却する必要がある。
一方で、記録材1上に形成された未定着トナー4の良好な定着性確保の観点では、記録材1上の未定着トナー4の定着性は定着フィルム320の温度に関係している。また、定着フィルム320は送風ファン330の送風に晒されることにより表面温度が低くなる傾向にある。
従って、送風ファン330の入力電圧Vは、定着フィルム320の温度が良好な定着性を得られる温度以上にする必要があり、所定の最大入力電圧Vmax以下に設定する必要がある。
ここで、記録材1の定着性は、該記録材1の坪量Wと密接に関係があり、該記録材1の坪量Wが大きいほど記録材1の温度が上がり難いため定着性の確保が難しい。従って、該記録材1の坪量Wが大きいほど送風ファン330の最大入力電圧Vmaxを大きく設定する必要がある。
つまり、本実施形態において、送風ファン330の入力電圧Vは、各記録材1の坪量Wに応じて、送風ファン330への最小入力電圧をVmin、送風ファン330への最大入力電圧をVmaxとすると、{Vmin≦V≦Vmax}の範囲で設定する。これにより、結露スリップの防止と、良好な定着性の両立を確保することが出来る。
図8(a),(b)のステップS4において、記録材1を画像形成装置13の外に排出し、画像形成動作を終了する。このとき、図8(b)に示すように、記録材1の坪量Wが{W<70g/m2}の場合には、送風ファン330の駆動を同時に停止する。
次に図9を用いて本実施形態の効果について説明する。
図9は、本実施形態により各記録材1の坪量Wに応じて送風ファン330の駆動制御を実施した実施例1を示す。更に、送風ファン330を全く駆動しなかった比較例1を示す。更に、送風ファン330を記録材1の坪量Wに無関係に常時、駆動した比較例2を示す。そして、それぞれの各記録材1の坪量Wの記録材1毎の結露スリップの発生率と、記録材1上に形成された未定着トナー4の定着不良の発生率を示す。
ここで、図9に示す記録材Aは日本製紙株式会社製の日本紙からなる「リボンK60(商品名)」である。記録材Bはキヤノン株式会社製の日本紙からなる「CS680(商品名)」である。記録材DはBoise Cascade社製の北米紙からなる「X―9(商品名)」である。記録材EはXerox社製の北米紙からなる「Xerox 4024(商品名)」を用いた。
また、図9に示す記録材1の坪量Wは、各社メーカー仕様である。また、記録材1の平らさの程度を表わす尺度として、ガラス面と記録材1の表面を一定圧力で押し当て、その間を規定圧力差で10mlの空気が通過するに要する時間を計測した日本工業規格 JIS P 8119にて規定されるベック平滑度Sは実測値である。
本実施形態のベック平滑度Sとは、光学的平面仕上され、中央に空気の漏入する円形の穴のある有効面積10cm2のガラス製の標準面を記録材1の表面に9.8kPa(1kg/cm2)の圧力で押し当る。そして、その間を所定の圧力差で10mlの空気が通過するのに要する時間(秒;sec)を測定するベック平滑度測定法により得られた測定値である。本実施形態における測定値は、熊谷理機工業株式会社製のべック平滑度計を用いた。
図9に示す結露スリップと定着不良との評価は、全て、雰囲気温度検知部12により検知された雰囲気温度が30℃、雰囲気水分量検知部15により検知された雰囲気相対湿度が80%の環境において、定着装置300が常温状態のときに実施したものである。そして、記録材1が5枚で1セットの定着試験をそれぞれ100回ずつ行った。
また、図9に示す記録材1は、それぞれ同等の平滑性を有するものを選択している。本実施形態の記録材1は、ベック平滑度において5sec〜20sec程度である。
図9に示す記録材1のサイズは全てA4サイズ(210mm×297mm)またはLETTERサイズ(8.5インチ×11インチ;約216mm×約279mm)である。
そして、印字画像について結露スリップ試験時は、ブラックK色が100%のベタ画像を記録材1の全面に印字する。また、定着性試験時はイエローY色が100%のベタ画像を記録材1の全面に印字する。更にそれに重ねてマゼンタM色が100%のベタ画像を記録材1の全面に印字した200%のベタ画像を記録材1の全面に印字した。尚、図9では、100回中に発生した結露スリップの回数と定着不良の回数を例えば、「0/100」のように示したものである。
図9の比較例1に示すように、送風ファン330が停止した状態を維持した場合、記録材1の坪量Wが小さい場合には、結露スリップする確率が高く、また記録材1の坪量Wが大きい場合には殆んど結露スリップしないことが分かる。
これは、記録材1の坪量Wが小さい場合、記録材1の熱容量が小さく、記録材1の温度が水の沸点温度である100℃付近まで近づいており、記録材1内に含有されていた水分が蒸発して水蒸気が多量に発生したことに起因する。
また、図9の比較例2に示すように、送風ファン330を記録材1の坪量Wに無関係に常時、駆動した場合、記録材1の坪量Wが小さい場合には、定着不良の発生が殆んど無いのに対して、記録材1の坪量Wが大きい場合には、定着不良を起こし易いことが分かる。
これは、送風ファン330が動作すると、ヒータ316による定着フィルム320の昇温が送風により抑制される。このため、未定着トナー4を十分に溶融出来ない。その上、記録材1の坪量Wが大きい場合には、記録材1の熱容量が大きい。このため、記録材1の坪量Wが小さい場合よりも定着不良の発生率が高くなる。
この定着不良の発生を防ぐためには、ヒータ316により定着フィルム320を十分に時間を掛けて加熱すれば良い。しかし、その場合は、プリント開始ボタンを押してから最初の一枚目の記録材が排出されるまでの所要時間を示すFPOT(First Print Out Time)が低下する。また、画像形成装置の1分間当たりのプリント排出量を示すPPM(Page Per Minute)が低下する。
そこで、前述した本実施形態の記録材1の坪量Wに対応して送風ファン330の駆動制御を実施した場合には、図9の実施例1に示すように、記録材1の坪量Wが比較的小さい場合には送風ファン330が動作して、結露スリップを防止する。その一方で、記録材1の坪量Wが比較的大きい場合には送風ファン330を動作しない。このため、前述のFPOTやPPM等の性能を下げること無く、定着不良の発生を防止することが出来ることが分かる。
以上説明したように、本実施形態のように、記録材1の坪量Wに応じて送風ファン330の駆動制御を実施することにより、前述のFPOTやPPM等の生産性能を犠牲にすること無く、結露スリップと定着性の両立を図ることが可能である。
本実施形態では、画像形成装置13本体に記録材1の単位面積当たりの重量情報となる坪量Wを検知する坪量検知部18により記録材1の坪量Wを自動的に検知する。
そして、坪量検知部18により検知した検知結果をCPU200によりメモリ250に出力する。そして、定着装置300に進入する記録材1の坪量Wをメモリ250から読み出してCPU200により送風ファン330の駆動を自動制御する。
尚、ユーザが手動でオペレーションパネル210から記録材1の坪量Wの情報をプリンタに入力しても良いし、ユーザがパーソナルコンピュータ内のプリンタドライバ等から入力しても良い。
本実施形態では、記録材1の坪量Wが70g/m2未満の場合にのみ送風ファン330を駆動させているが、図6(b)に示すように、記録材1の坪量Wに応じて段階的に送風ファン330の風量を可変しても良い。
図6(b)は記録材1の坪量Wが60g/m2未満では、送風ファン330への入力電圧Vを24Vとして駆動する。また、記録材1の坪量Wが60g/m2〜80g/m2までは、送風ファン330への入力電圧Vを24Vから0Vまで直線的に減少させる。そして、記録材1の坪量Wが80g/m2以上では、送風ファン330への入力電圧Vを0Vに維持して停止させた一例を示す。
ここで、送風ファン330が動作することにより発生する定着不良は、雰囲気温度が低い場合に発生し、雰囲気温度が高い場合に発生する可能性は低い。従って、雰囲気温度検知部12の雰囲気温度が所定値以上の場合にのみ、図8に示すステップS2〜ステップS4において、送風ファン330を駆動させても良い。
また、結露スリップは、雰囲気水分量が高い場合に発生し、雰囲気水分量が低い場合に発生する可能性は低い。従って、雰囲気水分量検知部15の雰囲気水分量が所定値以上の場合にのみ、図8に示すステップS2〜ステップS4において、送風ファン330を駆動させても良い。
結露スリップの発生条件を絞りこみ、送風ファン330の駆動を極力限定することにより、定着装置300の放熱を低減出来る。このため、画像形成装置13のFPOTやPPM等の生産性能をより向上することが可能である。
上記構成によれば、記録材1の単位面積当たりの重量情報となる坪量Wに応じて送風ファン330による送風量を各記録材1毎に適正化する。これにより、FPOTやPPM等の性能を低下させることなく、結露スリップを抑制し、定着性の確保を両立することが出来る。
次に、図10〜図12を用いて本発明に係る画像形成装置の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは、同一の符号を付して説明を省略する。
前記第1実施形態では、記録材1の単位面積当たりの重量情報となる坪量Wに応じて送風ファン330による送風量を各記録材1毎に適正化した。本実施形態では、定着装置300に搬送される記録材1の単位面積当たりの平滑性情報となるベック平滑度Sに応じて送風ファン330による送風量を各記録材1毎に適正化した。
本実施形態では、画像形成装置13、及び定着装置300の構成と、その制御は、前記第1実施形態と略同様である。
本実施形態では、記録材1の単位面積当たりの平滑性情報となるベック平滑度Sに基づいて送風ファン330を駆動する点が前記第1実施形態と異なる。
本実施形態において、図1に示すメモリ250は、図10に示すように、定着装置300に搬送される記録材1の単位面積当たりの平滑性情報となるベック平滑度Sを記憶する。
そして、図1に示す雰囲気温度検知部12により検知された雰囲気温度情報、及びメモリ250に記憶された各記録材1の単位面積当たりの平滑性情報となるベック平滑度Sに基づいて、CPU200が送風ファン330による送風動作を制御する。
また、図1に示す雰囲気水分量検知部15により検知された雰囲気水分量情報、及びメモリ250に記憶された各記録材1の単位面積当たりの平滑性情報となるベック平滑度Sに基づいて、CPU200が送風ファン330による送風動作を制御する。雰囲気温度情報と雰囲気水分量情報とはユーザ設定により選択的に或いは複合的に選択可能である。
また、図1に示すオペレーションパネル210は、ユーザが各記録材1の単位面積当たりの平滑性情報となるベック平滑度Sを設定するユーザ設定手段を兼ねる。そして、CPU200は、ユーザ設定手段となるオペレーションパネル210による設定情報をメモリ250に出力するユーザ設定出力手段を兼ねる。
また、本実施形態では、図1に示すように、画像形成装置13本体に各記録材1の単位面積当たりの平滑性を検知する平滑性検知手段となる平滑性検知部19が設けられている。平滑性検知部19には、例えば、熊谷理機工業株式会社製のべック平滑度計を採用することが出来る。そして、CPU200は、平滑性検知部19により検知した検知結果をメモリ250に出力する平滑性検知結果出力手段を兼ねる。
定着装置300の定着フィルム320による加熱により該記録材1内に浸含される水分が蒸発して水蒸気が発生し、加圧ローラ322上に結露が発生する。その場合において、記録材1の平滑性が高い場合には該記録材1自身の摩擦力が小さいために結露スリップが発生し易い。反対に記録材1の平滑性が低い場合には該記録材1自身の摩擦力が大きいために結露スリップは発生し難い。しかし、記録材1の表面が荒れていることによりトナーと記録材1とが密着して定着し難いという特性を有する。
従って、平滑性が高い記録材1では、送風ファン330を駆動することによって結露スリップを防止し、粗い質感でラフな手触りのラフ紙等の平滑性が低い記録材1では送風ファン330を駆動せずに定着性を確保する。これにより、結露スリップと定着性確保の両立を図ることが可能となる。
<送風手段の動作制御>
以下に、本実施形態の特徴である送風ファン330の動作制御について説明する。
本実施形態では、オペレーションパネル210においてユーザが記録材1の平滑性情報を設定する方法について説明する。ユーザは図10に示すように、予め、「平滑紙1f」、「平滑紙1g」、「平滑紙1h」、「ラフ紙1i」、「ラフ紙1j」のように記録材1のベック平滑度Sに応じた各モードを選択して設定する。
オペレーションパネル210の表示画面から選択設定された記録材1のベック平滑度Sは画像形成装置13本体内のメモリ250により記憶される。本実施形態ではオペレーションパネル210によるユーザ操作により記録材1のベック平滑度Sを設定した。他に、ユーザがパーソナルコンピュータ内のプリンタドライバ等から設定しても良い。
また、画像形成装置13本体内に記録材1の単位面積当たりの平滑性となるベック平滑度Sを検知する平滑性検知部19を設ける。そして、記録材1が定着装置300に進入する前に該記録材1のベック平滑度Sを平滑性検知部19により自動的に検知する。そして、平滑性検知部19により検知した検知結果をCPU200によりメモリ250に出力することでも良い。
送風ファン330を駆動制御するシーケンスは、図8(a),(b)に示して前述した前記第1実施形態と同様であり、図8(a),(b)のステップS3において、記録材1のベック平滑度Sに基づいたモード設定をしている点が異なる。
図11(a)は本実施形態における記録材1のベック平滑度Sと、送風ファン330への入力電圧Vとの関係の一例を示す。本実施形態において記録材1のベック平滑度Sの閾値を10secとする。そして、記録材1のベック平滑度Sが10secよりも小さいときは、送風ファン330への入力電圧Vを0Vとして停止させる。そして、記録材1のベック平滑度Sが10sec以上のときは、送風ファン330への入力電圧Vを24Vとして、図8(b)に示すように、送風ファン330を駆動する。
図11(b)は記録材1のベック平滑度Sが10sec未満では、送風ファン330への入力電圧Vを0Vとして停止させる。そして、記録材1のベック平滑度Sが10sec〜30secまでは、送風ファン330への入力電圧Vを0Vから24Vまで直線的に増加させて駆動させる。そして、ベック平滑度Sが30sec以上では、送風ファン330への入力電圧Vを24Vに維持して駆動させる一例を示す。
このとき、送風ファン330への入力電圧Vは、予めユーザがオペレーションパネル210により設定する。そして、メモリ250に記憶された記録材1のベック平滑度Sの情報に基づいて、結露スリップの防止と、良好な定着性の確保との観点から送風ファン330への入力電圧Vを決定する。
結露スリップを防止する観点では、加圧ローラ322の表面が結露している場合に結露スリップが発生する可能性は記録材1のベック平滑度Sによって異なる。即ち、記録材1のベック平滑度Sが高いほど加圧ローラ322との摩擦力が低いため結露スリップは発生し易い。従って、記録材1のベック平滑度Sが高いほど結露スリップが発生しないように送風ファン330への最小入力電圧Vminを大きく設定する必要がある。
一方で良好な定着性確保の観点では、記録材1のベック平滑度Sが低い場合は定着フィルム320との密着度が低くなる。このため、定着フィルム320の熱を記録材1上の未定着トナー4に十分に伝達出来ずに定着性が悪化する傾向にある。従って、記録材1のベック平滑度Sが低いほど、送風ファン330への最大入力電圧Vmaxを小さく設定して定着性を確保する必要がある。
本実施形態において、送風ファン330の入力電圧Vは、各記録材1のベック平滑度Sに応じて、送風ファン330への最小入力電圧をVmin、送風ファン330への最大入力電圧をVmaxとすると、{Vmin≦V≦Vmax}の範囲で設定する。これにより、結露スリップの防止と良好な定着性の確保とを両立する。
次に、図12を用いて本実施形態の効果について説明する。
図12は、本実施形態による記録材1のベック平滑度Sに基づいて送風ファン330の駆動制御を実施した実施例2を示す。更に、比較例1として、送風ファン330を駆動しなかった場合を示す。更に、比較例2として、送風ファン330を記録材1のベック平滑度Sに無関係に常時、駆動した場合を示す。そして、それぞれの各ベック平滑度Sを有する記録材1毎の結露スリップの発生率と、定着不良の発生率を示す。
図12に示す記録材Fはキャノン株式会社製の日本紙であるGF600(商品名)である。また、記録材Gは日本製紙株式会社製の日本紙であるリボンK60(商品名)、記録材Hは北京造紙一廠社製の中国紙である三一牌(商品名)、記録材IはNeenah Paper社製の北米紙であるNeenahBondを用いた。また、図12中の各記録材F〜Iの坪量Wは各メーカー仕様を記載し、ベック平滑度Sは実測値である。
図12に示す評価は、全て雰囲気温度30℃、雰囲気相対湿度80%の環境において、定着装置300が常温状態のときに実施し、各記録材F〜Iが5枚で1セットの試験をそれぞれ100回ずつ行った。また、図12に示す記録材1はそれぞれ同等の坪量Wを有するものを選択している(坪量60g/m2〜75g/m2程度)。
図12に示す記録材1のサイズは全てA4サイズである。印字画像について結露スリップ試験時はブラックKの100%のベタ画像を記録材1の全面に印字する。また、定着不良試験時はイエローYの100%のベタ画像と、マゼンタMの100%のベタ画像とを重ねた200%のベタ画像を記録材1の全面に印字した。尚、図12では、100回中に発生した結露スリップの回数と定着不良の回数を例えば、「0/100」のように示したものである。
比較例1のように、送風ファン330を停止した状態を維持した場合、記録材1のベック平滑度Sが大きい場合には結露スリップする確率が高い。また、記録材1のベック平滑度Sが小さい場合には殆んど結露スリップしないことが分かる。
これは、記録材1中に浸含された水分が加熱されることにより水蒸気が発生する。その水蒸気により加圧ローラ322の表面上に結露が発生する。そのときに、記録材1のベック平滑度Sが大きい場合は、加圧ローラ322の表面と記録材1との摩擦力が小さいため結露スリップが発生し易い。
また、比較例2のように、送風ファン330を記録材1のベック平滑度Sに無関係に常時、駆動した場合、記録材1のベック平滑度Sが大きい場合には定着不良の発生が殆んど無い。一方、記録材1のベック平滑度Sが小さい場合には定着不良を起こし易いことが分かる。
これは、記録材1のベック平滑度Sが大きい場合、記録材1表面の凹凸が大きく、溶融したトナーが記録材1に定着し難い。このため、定着不良が発生する。また、本実施形態による記録材1のベック平滑度Sに対応して送風ファン330の駆動制御を実施した場合には、記録材1のベック平滑度Sが比較的大きい場合には送風ファン330を駆動させて結露スリップを防止する。一方、記録材1のベック平滑度Sが比較的小さい場合には送風ファン330を停止させて定着不良の発生を防止することが出来る。
本実施形態のように、記録材1のベック平滑度Sに応じて送風ファン330の駆動制御を実施する。これにより、プリント開始ボタンを押してから最初の一枚目の記録材が排出されるまでの所要時間を示すFPOT(First Print Out Time)を犠牲にすることが無い。また、画像形成装置の1分間当たりのプリント排出量を示すPPM(Page Per Minute)等の生産性能を犠牲にすることが無い。これにより結露スリップと定着性の両立を図ることが可能である。
尚、本実施形態では、図11(a)に示すように、記録材1のベック平滑度Sが10sec以上の場合にのみ送風ファン330を駆動させているが、図11(b)に示すように、記録材1のベック平滑度Sに応じて段階的に送風ファン330を駆動制御しても良い。
また、結露スリップは定着装置300が室温状態に近い場合に発生する可能性が高い。このため、前記第1実施形態と同様に、定着装置300内のサーミスタ318,319により検知される温度が所定の温度以下の場合にのみ送風ファン330を駆動させても良い。
更に、結露スリップは記録材1中に浸含される水分量が多い高湿条件において発生する可能性が高い。このため、前記第1実施形態と同様に、画像形成装置13本体内に湿度計又は温湿度計を設置する。そして、所定の湿度(又は絶対湿度)を超えた場合にのみ、送風ファン330を駆動させても良い。
結露スリップの発生条件を絞りこみ、送風ファン330の駆動を極力限定することにより、定着装置300の定着フィルム320の放熱を低減出来る。これにより、画像形成装置13のFPOTやPPM等の生産性能をより向上することが出来る。
このように、記録材1の平滑性情報に応じて送風ファン330の送風量を可変することにより、各記録材1毎に定着装置300への送風ファン330の送風量を適正化出来る。このため、画像形成装置13のFPOTやPPM等の生産性能を低下させることなく、送風ファン330による結露スリップの防止と、定着不良発生の抑制を両立することが可能となる。他の構成は、前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
次に、図13〜図16を用いて本発明に係る画像形成装置の第3実施形態について説明する。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、前記第1、2実施形態の両方を備える。即ち、定着装置300に搬送される記録材1の単位面積当たりの重量情報となる坪量W情報及び記録材1の単位面積当たりの平滑性情報となるベック平滑度S情報をメモリ250が記憶する。そして、メモリ250に記憶された坪量W情報及びベック平滑度S情報に基づいて、CPU200が送風ファン330による送風動作を制御する。
更に、CPU200は、図1に示す雰囲気温度検知部12により検知された雰囲気温度情報と、メモリ250に記憶された坪量W情報及びベック平滑度S情報に基づいて、CPU200が送風ファン330による送風動作を制御することでも良い。
更に、CPU200は、図1に示す雰囲気水分量検知部15により検知された雰囲気水分量情報と、メモリ250に記憶された坪量W情報及びベック平滑度S情報に基づいて、CPU200が送風ファン330による送風動作を制御することでも良い。雰囲気温度情報と雰囲気水分量情報とはユーザ設定により選択的に或いは複合的に選択可能である。
また、本実施形態では、ユーザ設定手段となるオペレーションパネル210によりユーザが記録材1の単位面積当たりの重量情報となる坪量W情報及び記録材1の単位面積当たりの平滑性情報となるベック平滑度S情報を設定する。そして、ユーザ設定出力手段を兼ねるCPU200がオペレーションパネル210により設定された坪量W情報及びベック平滑度S情報をメモリ250に出力する。
また、本実施形態では、画像形成装置13本体内に記録材1の単位面積当たりの重量及び平滑性を検知する重量及び平滑性検知手段が坪量検知部18と平滑性検知部19とにより構成される。そして、重量及び平滑性検知結果出力手段を兼ねるCPU200が重量及び平滑性検知手段を構成する坪量検知部18と平滑性検知部19とにより検知した検知結果をメモリ250に出力する。
本実施形態では、画像形成装置13、及び定着装置300の概略構成と制御は、前記各実施形態と同様である。
本実施形態では、記録材1の坪量W情報及びベック平滑度S情報に基づいて送風ファン330を駆動する点が前記各実施形態とは異なる。その点について詳細に説明する。
前記各実施形態で述べたように、記録材1は坪量Wによって水蒸気の発生量が変化する。また、ベック平滑度Sによって加圧ローラ322との摩擦力が変化する。このため、加圧ローラ322の表面が結露している状態でも結露スリップの発生率に違いがある。
従って、記録材1の坪量W情報と、ベック平滑度S情報とを組み合わせることにより、結露スリップする条件を絞り込むことが可能となる。本実施形態では、記録材1の坪量W情報とベック平滑度S情報とを組み合わせ、それに基づいて送風ファン330を駆動する。
本実施形態では、オペレーションパネル210において、ユーザが記録材1の坪量W情報及びベック平滑度S情報を設定する方法について説明する。ユーザは、図13に示すように、記録材1の坪量W及びベック平滑度Sに応じた「平滑・薄紙」、「平滑・普通紙」、「平滑・厚紙」、「ラフ・薄紙」、「ラフ・普通紙」、「ラフ・厚紙」の各モードから選択して設定する。
オペレーションパネル210から設定された記録材1のベック平滑度Sは、画像形成装置13本体内のメモリ250により記憶される。また、本実施形態では、オペレーションパネル210によるユーザ操作により記録材1の坪量Wを設定した。他に、ユーザがパーソナルコンピュータ内のプリンタドライバ等から設定しても良い。
また、画像形成装置13本体内に記録材1の単位面積当たりの重量を検知する坪量検知部18と、記録材1の単位面積当たりの平滑性を検知する平滑性検知部19とを組み合わせた重量及び平滑性検知手段を設ける。そして、記録材1が定着装置300に進入する前に該記録材1の坪量W及びベック平滑度Sを坪量検知部18と、平滑性検知部19とにより自動的に検知しても良い。
そして、重量及び平滑性検知手段を構成する重量及び平滑性検知結果出力手段となるCPU200により、坪量検知部18と、平滑性検知部19とにより検知した検知結果をメモリ250に出力する。
図14は各種の記録材1について結露スリップと定着性の実験を行い、それぞれの記録材1の坪量Wを図14の縦軸にとり、該記録材1のベック平滑度Sを図14の横軸にとって表わしたものである。そして、各種の記録材1の坪量W情報と、ベック平滑度S情報とを基に、記録材1の結露スリップのリスクレベルと定着性能を図14に示す領域ZA,ZB,ZC,ZDに区分けしたものである。
図14では、記録材1の結露スリップのリスクが高く、定着性能が良好な領域ZAを有する。更に、記録材1の結露スリップのリスクが比較的高く、定着性能が比較的良好な領域ZBを有する。更に、記録材1の結露スリップのリスクが比較的低く、定着性能が比較的悪い領域ZCを有する。更に、記録材1の結露スリップのリスクが低く、定着性能が悪い領域ZDを有する。これらの各領域ZA,ZB,ZC,ZDが重ならないように区分けした一例である。
図14に示す領域ZAと、領域ZBとの境界線L1は、縦軸をW、横軸をSとすると、W=f1(S)の近似式で表わされる。尚、ここで、Sの値に対応する関数の値をf1(S)と表す。同様に、図14に示す領域ZBと、領域ZCとの境界線L2は、W=f2(S)の近似式で表わされる。同様に、図14に示す領域ZCと、領域ZDとの境界線L3は、W=f3(S)の近似式で表わされる。これらの境界線L1〜L3の近似式としてW=f1(S)、W=f2(S)、W=f3(S)がメモリ250に記憶されている。ここで、各領域ZA,ZB,ZC,ZD、及び各境界線L1,L2,L3は実験的に求めた領域である。
そして、例えば、坪量検知部18と、平滑性検知部19により記録材1の坪量W情報と、ベック平滑度S情報とを取得する。そして、演算手段を兼ねるCPU200は、その取得した記録材1の坪量W情報と、ベック平滑度S情報とを各近似式としてW=f1(S)、W=f2(S)、W=f3(S)に代入して、その記録材1が何れの領域領域ZA,ZB,ZC,ZDに属するかを計算する。
例えば、平滑性検知部19により取得したベック平滑度S情報を各近似式としてW=f1(S)、W=f2(S)、W=f3(S)にそれぞれ代入して各坪量Wを求める。そして、坪量検知部18により取得した坪量W情報と、各近似式としてW=f1(S)、W=f2(S)、W=f3(S)で求められた坪量Wとの大小を比較することで、何れの領域ZA,ZB,ZC,ZDに属するかを計算することが出来る。これらの演算は演算手段を兼ねるCPU200により処理されて、計算により判明した記録材1が属する領域ZA,ZB,ZC,ZDの情報がメモリ250に記憶される。
図15は記録材1が属する領域ZA,ZB,ZC,ZDと、送風ファン330への入力電圧Vとの関係を示す。領域ZA〜領域ZDにおいて、送風ファン330への入力電圧Vを段階的に可変している。
本実施形態では、結露スリップのリスクが高く定着性が比較的良好である領域ZAでは送風ファン330への入力電圧Vを24Vに設定する。領域ZBでは送風ファン330への入力電圧Vを12Vに設定する。領域ZCでは送風ファン330への入力電圧Vを4Vに設定する。領域ZDでは送風ファン330への入力電圧Vを0Vに設定している。
次に図16を用いて本実施形態の効果について説明する。
図16に示す実施例3は、本実施形態による記録材1の坪量Wと、ベック平滑度Sとに対応して送風ファン330の駆動制御を実施した場合を示す。比較例1として送風ファン330を駆動しなかった場合を示す。比較例2として送風ファン330を記録材1の坪量W及びベック平滑度Sに無関係に常時、駆動した場合を示す。更に、それぞれの記録材1毎の結露スリップの発生率と定着不良の発生率を示す。
ここで、図16に示す記録材Jはキャノン株式会社製の日本紙からなるGF600(商品名)である。記録材NはNeenah Paper社製の北米紙からなるNeenahBond(商品名)である。記録材Pはキヤノンヨーロッパ(EU)社製の欧州紙からなるExtra(商品名)である。記録材QはXerox社製の北米紙からなるXerox4024(商品名)を用いた。また、図16に示す坪量Wは各メーカー仕様を記載し、ベック平滑度Sは実測値である。
図16に示す評価は全て雰囲気温度30℃、雰囲気相対湿度80%の環境において、定着装置300が常温状態のときに実施し、記録材1が5枚で1セットの試験をそれぞれ100回ずつ行った。
図16に示す記録材1のサイズは全てA4サイズである。印字画像について結露スリップ試験時はブラックKの100%のベタ画像を記録材1の全面に印字する。また、定着不良試験時はイエローYの100%のベタ画像と、マゼンタMの100%のベタ画像とを重ねた200%のベタ画像を記録材1の全面に印字した。尚、図16では、100回中に発生した結露スリップの回数と定着不良の回数を例えば、「0/100」のように示したものである。
図16から分かるように、比較例1、2と比較して、本実施形態では、記録材1の坪量W及びベック平滑度Sを考慮して送風ファン330の風量を決定しているため結露スリップの防止と、定着性の確保とを両立することが可能となっている。
本実施形態のように、記録材1の坪量W及びベック平滑度Sに応じて送風ファン330の駆動制御を実施する。これにより、プリント開始ボタンを押してから最初の一枚目の記録材が排出されるまでの所要時間を示すFPOT(First Print Out Time)を犠牲にすることが無い。また、画像形成装置の1分間当たりのプリント排出量を示すPPM(Page Per Minute)等の生産性能を犠牲にすることが無い。これにより、結露スリップと定着性の両立を図ることが可能である。
また、結露スリップは定着装置300が室温状態に近い場合に発生する可能性が高い。このため、前記各実施形態と同様に、定着装置300内のサーミスタ318,319により検知される温度が所定温度以下の場合にのみ、送風ファン330を駆動させても良い。
更に、結露スリップは記録材1中に浸含された水分量が多い高湿条件において発生する可能性が高い。このため、前記各実施形態と同様に、画像形成装置13本体内に湿度計又は温湿度計を設置し、所定の湿度(又は絶対湿度)を超えた場合にのみ、送風ファン330を駆動させても良い。
このように、結露スリップの発生条件を絞りこみ、送風ファン330の駆動を極力限定することにより、定着装置300の定着フィルム320の放熱を低減出来る。これにより、画像形成装置13のFPOTやPPM等の生産性能をより向上することが可能である。
また、前記各実施形態では、図2に示すように、送風ファン330を定着フィルム320側に配置した構成を例に説明した。他に、図3に示すように、送風ファン330を加圧ローラ322側に配置した構成でも同様な効果を得ることが出来る。
また、前記各実施形態では、図2及び図3に示すように、送風ファン330を装置フレーム324の外側に配置した一例について説明したが、送風ファン330を装置フレーム324の内側に配置しても同様の効果を得ることが出来る。
本実施形態によれば、記録材1の単位面積当たりの重量情報及び単位面積当たりの平滑性情報に応じて送風ファン330の送風量を可変する。これにより、各記録材1毎に定着装置300の内部への送風ファン330の送風量を適正化出来る。このため、画像形成装置13のFPOTやPPM等の生産性能を低下させることなく、送風ファン330による送風により結露スリップの防止と、定着不良発生の抑制を両立することが可能となる。