JP2014009557A - 自動水栓 - Google Patents

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良泰 伊藤
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Abstract

【課題】検知領域の縁での使用による意図しない止水への切り替わりを抑制した自動水栓を提供する。
【解決手段】物体を検知する検知部4の検知結果に応じて吐水と止水とを切り替える自動水栓1であって、検知結果が第1閾値以上の場合に吐水を行い第1閾値未満の場合に止水を行い、検知結果に応じた報知動作を行う報知部を備え、報知部は、吐水時に検知結果が第1閾値以上で第2閾値未満の場合に第1の吐水報知動作を行い、吐水時に検知結果が第2閾値以上の場合に第2の吐水報知動作を行うものである。これによって、検知領域E3の縁(出力値が第2閾値未満)での使用による意図しない止水への切り替わりを抑制し易くすることができて、吐水を継続して行い易くすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体検知センサの物体検知により吐水の開始と停止とを切り替える自動水栓に関するものである。
従来から、自動水栓としては、物体検知用に電波センサを備え、この電波センサの検知結果から吐水と止水とを自動的に切り替える水栓装置がある(特許文献1参照)。この水栓装置では、物体検知センサの吐水検知確定領域が、受水部の受水面とスパウトの吐水口との間に位置する。そして、この水栓装置は、止水状態において、電波センサで手や洗浄物等の物体を検知した場合、吐水状態に切り替わり、この状態で物体を検知しなくなった場合、止水状態に切り替わる。また、この水栓装置は、この吐水検知確定領域の中心のみを光らせていることで、吐水検知確定領域の場所を使用者に報知している。
特開2009−155912号公報
しかしながら、この水栓装置では、吐水状態の際に、洗浄物等の物体や吐水口からの水等によって、吐水検知確定領域の中心の光を、使用者が視認し難い。そのため、この水栓装置では、使用中(吐水中)に、物体が吐水検知確定領域の中心から離れてしまい、意図せず止水に切り替わる恐れがある。また、この水栓装置では、吐水検知確定領域の範囲を使用者が把握し難い。そのため、この水栓装置では、使用中に、検知領域の中央側に物体を配置して使用しているのか、検知領域の縁(外縁)側に物体を配置して使用しているのかを、使用者が認識し難い。
そして、この水栓装置等の自動水栓は、検知領域の縁側で使用した場合、中央側で使用した場合に比べて、物体の洗浄箇所を変更する等の動作を行った際に物体が検知領域から外れ易くなる。この場合、自動水栓は、物体を検知しない状態になり、吐水から止水への意図しない自動切替が行われて、吐水の安定した使用(吐水の継続使用)を行い難くなることがある。
そこで、本発明は、前記従来の問題点に鑑みて発明したものであり、その目的とするところは、検知領域の縁での使用による意図しない止水への切り替わりを抑制した自動水栓を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、物体を検知する検知部の検知結果に応じて吐水と止水とを切り替える自動水栓であって、前記検知結果が第1閾値以上の場合に吐水を行い、前記検知結果が前記第1閾値未満の場合に止水を行い、前記検知結果に応じた報知動作を行う報知部を備え、この報知部は、前記吐水時に前記検知結果が第1閾値以上で且つ前記第1閾値より大きい第2閾値未満の場合に第1の吐水報知動作を行い、前記吐水時に前記検知結果が前記第2閾値以上の場合に第2の吐水報知動作を行うものであることを特徴とする。
この自動水栓として、前記報知部は、前記検知結果が前記第1閾値未満の場合に前記第1の吐水報知動作及び前記第2の吐水報知動作の両方とは異なる第3の報知動作を行うことが好ましい。
この自動水栓として、前記報知部は、前記吐水時に点滅する前記吐水報知動作を行い前記止水時に点灯する止水報知動作を行う表示部を備え、この表示部は、前記第1の吐水報知動作と前記第2の吐水報知動作とで点滅間隔が異なるものであることが好ましい。
本発明は、前記構成を備えたことで、検知結果の出力値が第2閾値以上での使用状態なのか、検知結果の出力値が第2閾値未満での使用状態なのかを、使用者に報知することができる。これによって、本発明は、吐水時に現状の使用状態を使用者に認識させ易くすることができて、出力値が第2閾値以上の状態で使用し易くすることができる。そのため、本発明は、検知領域の縁(出力値が第1閾値と第2閾値との間)での使用による意図しない止水への切り替わりを抑制し易くすることができて、吐水を継続して行い易くすることができるという効果を奏する。
本発明の自動水栓の実施形態の側面図である。 自動水栓のブロック図である。 検知部の検知出力を説明するためのグラフである。 表示部を説明するための要部正面図である。
本発明を、添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
実施形態の自動水栓1は、図2に示すように、吐水部2と、検知部4と、制御部5と、弁部材6と、報知部8と、温度流量調整用の操作部7とを備える。吐水部2は、図1に示すように、キッチンカウンターのシンクや洗面化粧台のボウル等の水受部20の上方に配設してある。
吐水部2は、水受部20の縁部上面に設けられたベース10と、ベース10の上面に設けられた吐水管11とを備える。ベース10は、吐水部2の流路(不図示)の上流側の部位を内部に有しており、この流路(上流側の部位)の上流端は、給水源や給湯源等となる外部の水道管(不図示)に連通接続してある。
吐水管11は逆U字状になっている。吐水管11はU字の一端がベース10に取り付けてある。そして、吐水管11の内部には、吐水部2の流路の下流側の部位が設けてあり、この下流側の部位の上流端が、ベース10の前記下流側の部位の下流端に連通接続してある。また、吐水管11はU字の他端が水受部20の縁部より内側(底部)上方に位置する。吐水管11の前記他端には、下方に開口した吐水口3が設けてあり、自動水栓1は、吐水口3から水受部20(前記底部)に向けて水や湯等を吐出する。
弁部材6は吐水部2に設けられる。そして、弁部材6は、例えば、電磁弁になっている。なお、弁部材6は電磁弁に限らない。
自動水栓1は、弁部材6が開成することで、吐水部2から吐水を行い、吐水状態になる。そして、自動水栓1は、吐水時に、前記開成した弁部材6が閉成することで、吐水部2からの吐水を停止して、止水状態になる。更に、自動水栓1は、弁部材6の開閉を制御部5で制御する。制御部5の制御は検知部4の検知結果に応じて行われる(詳細は後述する)。言い換えると、自動水栓1は、検知部4が、吐水と止水とを切り替えるための操作部(吐止水用の操作部)として機能している。
また、温度流量調整用の操作部7は、ベース10の上面10aに設けてある。操作部7は、吐水部2からの水等の温度や吐水時の流量等を調整するための操作を受け付ける。自動水栓1は、操作部7で受けた操作に応じて、前記温度や前記流量等を調整する制御を制御部5に行わせて、例えば吐水部2や弁部材6等に前記温度や吐水時の流量等を調整させる。そして、自動水栓1は、操作部7での操作結果を報知部8に報知させる。
検知部4は、吐水部2(吐水口3)と水受部20との間に検知領域E3を有する。そして、検知部4は、検知領域E3内に物体が位置することで、検知結果の出力値P3(検知出力)が所定の閾値(第1閾値P2)以上となる(図3参照)。言い換えると、検知領域E3は、検知出力が第1閾値P2以上になる範囲である。検知領域E3は、例えば、球状になっている。そして、検知領域E3は、吐水部2から水受部20に水等が流下する領域に、一部が重なる。また、検知部4は、図3に示すように、検知領域E3の中央側程(球の中心側程)検知出力が高くなり、検知領域E3の縁に近づく程(球の外周側程)検知出力が低くなる。
具体的には、検知部4が、例えば、赤外線(赤外領域の波長帯の光)を用いて物体を検知する赤外線反射型センサ、所謂赤外線センサとなっている。そして、赤外線センサは、赤外線を発する発光部4aと、発光部4aで発した赤外線のうち物体で反射された赤外線の一部を受ける受光部4bとを備える。この赤外線センサは、受光部4bでの検知結果を、アナログ値(出力値P3)で制御部5に出力する。
制御部5は、検知部4での検知出力が第1閾値P2以上の場合、物体有と判定する。制御部5は、物体有と判定した場合(物体検知の場合)、弁部材6を開成させる。そして、制御部5は、検知出力が第1閾値P2未満の場合、物体無と判定する。制御部5は、物体無と判定した場合(物体非検知の場合)、弁部材6を閉成させる。言い換えると、自動水栓1は、検知領域E3内に物体有と判定した場合に吐水状態になり、検知領域E3内に物体無と判定した場合に止水状態になる。
また、制御部5は、物体有と判定した場合、報知部8に吐水状態であることを報知させる(吐水報知動作を行わせる)。そして、制御部5は、物体無と判定した場合、報知部8に止水状態であることを報知させる(止水報知動作を行わせる)。
更に、制御部5は、吐水状態での検知出力が第1閾値P2以上で且つ第2閾値P1未満の場合、報知部8に第1の吐水報知動作(第1の報知動作)を行わせる。なお、第2閾値P1は、第1閾値P2を超過した値(第1閾値P2を含まない)になっており、且つ検知出力の最大値未満の値(この最大値を含まない)になっている。そして、第2閾値P1は、前記最大値と第1閾値P2との間の範囲において、例えば20〜80%、好ましくは30〜70%の部分で設定する。
また、制御部5は、吐水状態での検知出力が第2閾値P1以上の場合、報知部8に第2の吐水報知動作(第2の報知動作)を行わせる。更に、制御部5は、検知出力が第1閾値P2未満の場合、物体無と判定して、報知部8に止水報知動作(第3の報知動作)を行わせ、吐水状態の場合、止水状態に切り替える。
言い換えると、制御部5は、検知出力が第1閾値P2以上の場合に、物体有と判定し、第1閾値P2未満の場合に、物体無と判定する。そして、検知部4の検知領域E3は、検知出力が第2閾値P1以上となる球の中心側(検知領域E3の中央)の第1領域E1と、検知出力が第1閾値P2以上で且つ第2閾値P1未満となる球の外周側(検知領域E3の縁)の第2領域E2とに区別される。また、制御部5は、検知部4の検知出力に応じた報知動作を、報知部8に行わせる。
報知部8は、図4に示すように、表示部9を有する。表示部9は、ベース10の上面10aにおける操作部7の近傍に設けてある。また、表示部9は、点灯と点滅とを切替自在で且つ点滅間隔を変更自在になっている。そして、表示部9は、前記切替及び前記点滅間隔の変更が制御部5に制御される。表示部9は、吐水時に、吐水報知動作として点滅する表示を行う。そして、表示部9は、止水時に、止水報知動作として点灯する表示を行う。更に、表示部9は、第1の吐水報知動作と第2の吐水報知動作とで、点滅間隔が異なる。すなわち、表示部9は、第1の報知動作(第1の吐水報知動作)と第2の報知動作(第2の吐水報知動作)と第3の報知動作(止水報知動作)とを夫々異なる表示で報知する。
具体的には、表示部9が、例えば、発光ダイオード(LED)で形成してある。検知結果の出力値P3が第1閾値P2以上で第2閾値P1未満であり、制御部5で第2領域E2に物体が位置して第1領域E1に物体が位置しないと判定した場合に、報知部8は、第1の吐水報知動作を行う。この第1の吐水報知動作では、例えば、表示部9が0,5秒点灯した後0,5秒消灯してまた0,5秒点灯する、所謂0,5秒間隔で点滅する動作になっている。
そして、検知結果の出力値P3が第2閾値P1以上であり、制御部5で第1領域E1に物体が位置すると判定した場合に、報知部8は、第2の吐水報知動作を行う。この第2の吐水報知動作では、例えば、表示部9が1秒点灯した後1秒消灯してまた1秒点灯する、所謂1秒間隔で点滅する動作になっている。言い換えると、第2の吐水報知動作が、第1の吐水報知動作に比べて、長い間隔で点滅する報知動作になっている。
また、報知部8は、制御部5で第1領域E1及び第2領域E2に物体が位置しないと判定した場合に、止水報知動作(第3の報知動作)を行う。この止水報知動作では、例えば、表示部9が、止水状態の間、常時点灯する。
このように、自動水栓1は、検知部4を吐止水用の操作部としたことで、吐水部2と水受部20との間に物体が位置した状態で吐水を行うことができて、前記間に物体が位置する前から吐水するものに比べて、節水性能を向上し易くすることができる。そして、自動水栓1は、第1の吐水報知動作と第2の吐水報知動作とを行う報知部8を備えたことで、検知出力が第2閾値P1以上での使用状態なのか、検知出力が第2閾値P1未満での使用状態なのかを、使用者に報知することができる。言い換えると、自動水栓1は、第1領域E1に物体が位置する場合での使用状態なのか、第1領域E1に物体が位置せず第2領域E2に物体が位置する場合での使用状態なのかを、使用者に報知することができる。
これによって、自動水栓1は、現状の使用状態を使用者に認識させ易くすることができて、物体を第1領域E1に位置させた状態で使用し易くすることができる。そのため、自動水栓1は、検知領域E3の縁での使用による意図しない止水への切り替わりを抑制し易くすることができて、吐水を継続して行い易くすることができる。そして、自動水栓1は、表示部9を用いて報知したことで、報知動作が吐水や物体の洗浄動作等に伴う音の影響を受け難くすることができて、使用者に報知を認識し易くすることができる。
なお、本発明は、実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更を行うことが可能である。例えば、吐水報知動作の点滅間隔は、点灯時間と消灯時間とが略同じものに限らず、点灯時間が消灯時間に比べて長いものや、消灯時間が点灯時間に比べて長いもの等であってもよい。また例えば、表示部9は、第1の吐水報知動作と第2の吐水報知動作とで、点灯時間と消灯時間とのうち一方の時間を異ならせて、点滅間隔を変更するもの等であってもよい。また例えば、表示部9は、第1の吐水報知動作と第2の吐水報知動作とを、常時点灯や常時消灯で表示するものであってもよい。また常時点灯や点滅で表示する場合、表示部9は表示色を変更して各報知動作を異ならせるものであってもよい。また例えば、報知部8は、音を発して報知する音響発生部を備えるもの等であってもよい。また、表示部9は、発光ダイオードに限らない。また例えば、報知部8は、吐水報知動作及び止水報知動作を表示する第1表示部と、第1の吐水報知動作及び第2の吐水報知動作を表示する第2表示部とを備えたもの等であってもよい。
1 自動水栓
2 吐水部
4 検知部
5 制御部
8 報知部
9 表示部
20 水受部
E3 検知領域
P3 検知結果の出力値(検知出力)
P1 第2閾値
P2 第1閾値

Claims (3)

  1. 物体を検知する検知部の検知結果に応じて吐水と止水とを切り替える自動水栓であって、
    前記検知結果が第1閾値以上の場合に吐水を行い、前記検知結果が前記第1閾値未満の場合に止水を行い、
    前記検知結果に応じた報知動作を行う報知部を備え、
    この報知部は、前記吐水時に前記検知結果が第1閾値以上で且つ前記第1閾値より大きい第2閾値未満の場合に第1の吐水報知動作を行い、前記吐水時に前記検知結果が前記第2閾値以上の場合に第2の吐水報知動作を行うものであることを特徴とする自動水栓。
  2. 前記報知部は、前記検知結果が前記第1閾値未満の場合に前記第1の吐水報知動作及び前記第2の吐水報知動作の両方とは異なる第3の報知動作を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓。
  3. 前記報知部は、前記吐水時に点滅する前記吐水報知動作を行い前記止水時に点灯する止水報知動作を行う表示部を備え、
    この表示部は、前記第1の吐水報知動作と前記第2の吐水報知動作とで点滅間隔が異なるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動水栓。
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