JP2014009460A - 足場用手摺の連結具 - Google Patents
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Abstract
【課題】くさび緊結式足場において、市販規格寸法品の手摺と支柱を用いて、支柱間隔の設定が自由にでき、支柱の設置場所が限定されても対応でき、耐久性にも優れ、建築作業に支障を生ずることのない手摺の連結具を提供すること。
【解決手段】本発明における足場用手摺の連結具1Lは、くさび緊結式足場において支柱間に手摺を架設するために、支柱と手摺とを連結する部材であって、この部材を構成するアーム2は、支柱との連結端にはくさび挿入片5が設けられ、該くさび挿入片5を支柱に設けられた掛止枠に挿入し緊結することにより、支柱に直交して突設可能であって、アーム2には突設方向に沿って、手摺のくさび挿入片を挿入し緊結するための手摺用掛止枠3が複数設けられている連結具である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明における足場用手摺の連結具1Lは、くさび緊結式足場において支柱間に手摺を架設するために、支柱と手摺とを連結する部材であって、この部材を構成するアーム2は、支柱との連結端にはくさび挿入片5が設けられ、該くさび挿入片5を支柱に設けられた掛止枠に挿入し緊結することにより、支柱に直交して突設可能であって、アーム2には突設方向に沿って、手摺のくさび挿入片を挿入し緊結するための手摺用掛止枠3が複数設けられている連結具である。
【選択図】図1
Description
本発明は、建設現場等で用いられるくさび緊結式足場の構築部材に関し、特に手摺を支柱に取り付け固定するための連結具に関する。
建設現場等で用いられる足場の構築は、足場の縦枠である支柱に、横枠としての機能を持つ手摺を連結して足場枠を組み上げ、さらに踏板などを設置して行われる。くさび緊結式足場では、支柱に設けられた掛止枠に、手摺の端末に設けられたくさび片を挿入し緊結することで、手摺を支柱に連結して足場が組み上げられ、支柱間隔は手摺の長さ寸法により規定される。そのため、足場を建築物の大きさに対応させるため、支柱間隔を規定する手摺は長さ寸法の異なる部材が準備されて、通常200〜300mmごとに最長1800mmまでの6〜8種類程度の寸法が準備されていることが多い。しかしながら、準備できる寸法の種類には限度があり、設定できる支柱間隔は限定されていた。そのため、足場の寸法が建築物の寸法に完全には対応できず、建築物の外壁と足場との距離が近すぎたり、離れすぎたりすることがあったり、現場に障害となる構築物が存在し、支柱の設置場所が限定された場合には、市販規格寸法品の手摺の組み合わせでは対応できなかったりして、工事作業に支障が生ずることもあった。
このような問題点を解消するために、特許文献1〜3には、支柱間隔を自由に設定できる手摺として、手摺を伸縮可能として長さ寸法の調整可能な手摺が提案されている。しかしながら、この手摺では本体部分が二重管となり、部材の重量が増すだけでなく、構造が複雑となる。そして、くさび緊結式足場では、解体作業に際して、くさび片を掛止枠より脱離するのに、ハンマーでくさび片近辺を脱離方向に打ち付けることで行われる。そのため、これらの手摺のように、二重管となったり、本体の摺動を固定するための装置が付与されたりしていると、変形などの破損を生じ、耐久性に問題が生ずることが多い。
また、特許文献4には支柱間隔調整型手摺として、手摺の側面にくさび型緊結材を複数取り付け、単体で数種類の支柱間隔に対応できる手摺が示されている。しかしながら、この手摺では、支柱間よりはみ出した部分手摺が他の手摺と重なり合って干渉する場合があり、さらには支柱に挿入されなかった緊結材が手摺の側面に存在するため、工事作業に際して、この緊結材に作業着が引っ掛かりすることがあり、作業に支障が生ずることがある。
本発明の課題は、くさび緊結式足場において、市販規格寸法品の手摺と支柱を用いて、支柱間隔の設定が自由にでき、支柱の設置場所が限定されても対応でき、耐久性にも優れ、建築作業に支障を生ずることのない手摺の連結具を提供することである。
本発明における足場用手摺の連結具は、くさび緊結式足場において支柱間に手摺を架設するために、支柱と手摺とを連結する部材であって、この部材を構成するアームは、支柱との連結端にはくさび挿入片が設けられ、該くさび挿入片を支柱に設けられた掛止枠に挿入し緊結することにより、支柱に直交して突設可能であって、アームには突設方向に沿って、手摺のくさび挿入片を挿入し緊結するための手摺用掛止枠が複数設けられている連結具である。
また、上記の連結具において、アームには連結した手摺の脱離用棒材が、手摺用掛止枠に隣接して設けられていることが好ましい。この脱離用棒材は、下端にハンマーを打ち付けることで、手摺用掛止枠に挿入し緊結した手摺のくさび挿入片を脱離するものである。
さらに、アームを下方より支える支持フレームとして、支柱とアーム先端とを斜めに連結するフレームと、支柱とアームとの連結端近傍を支柱とほぼ平行して連結するフレームとの組み合わせが設けられている連結具が好ましい。
本発明の連結具を構成するアームには、突設方向に沿って手摺用掛止枠が複数設けられているために、同じ長さの手摺を用いても、支柱間隔を調整することが可能となる。そのため、寸法の種類が限られている市販規格寸法の手摺を用いて、現場に障害となる構築物が存在し、支柱の設置場所が限定された場合でも、足場の構築作業に支障を来すことなく、足場の寸法を建築物の寸法に対応させることが可能となり、建築物の外壁と足場との距離が近過ぎたり、離れ過ぎたりすることを避けることができる。そして、従来用いられている手摺がそのまま使用でき、耐久性に問題を生ずることがない。
また、手摺の脱離用棒材を、手摺用掛止枠に隣接して設けてある形態では、手摺を連結具から容易に脱離することができる。そして、アームを下方より支える支持フレームとして、前記したような斜めに連結するフレームとほぼ垂直に連結するフレームとを組み合わせることにより、手摺を脱離する際に、脱離棒材の下端にハンマーを打ち付ける手摺の脱離作業を容易に行うことができる。
本発明の実施の形態を図に基づいて、以下詳細に説明する。
図1は本発明の連結具の実施例の連結具1Lの斜視図を示し、図2は支柱10に連結した連結具1Lの上面説明図と側面説明図である。連結具1Lのアーム2の一端には、基部側から先端部側に先細りとなるようにテーパ状となっているくさび挿入片5が保持部材6を介して設けられており、このくさび挿入片5を図2に示すように、支柱10に設けられた掛止枠11に打ち込み挿入して緊結することで、連結具1Lを支柱に連結することができる。掛止枠11の内形は、くさび挿入片5の外形と同様に先細りの内形となっており、挿入されたくさび挿入片5を緊結することができる。さらに、支柱10に突設されるアーム2を下方より支える支持フレーム7、8の支柱側の末端には、支柱把持片9が設けられており、支柱を把持して連結具1Lを支柱10に連結し、掛止枠11に緊結されたくさび挿入片5と共に、アーム2を支柱10に対して直交する方向に突設固定する役割を果たしている。
アーム2には、突設方向に沿って、手摺のくさび挿入片を挿入し緊結するための手摺用掛止枠3が複数設けられている。この手摺用掛止枠3の内形は、支柱10に設けられた掛止枠11と同様な形状となっており、図5に示すように手摺20bの末端に設けられているくさび挿入片21が打ち込まれることで、手摺を緊結固定することができる。図6には連結具により連結されている部分の拡大図を示す。また、アーム2を下方より支える支持フレームは図3に示すように、支柱10とアーム2の先端とを斜めに連結する支持フレーム7と、支柱とアーム2との連結端近傍を支柱10とほぼ平行して連結する支持フレーム8との組み合わせが用いられる。図1に示す連結具1Lは左勝手であり、図4に示す連結具1Rは右勝手である。この左勝手、右勝手とは、手摺を支柱間に架け渡す場合に、作業側から見て左の支柱に連結するものを左勝手、右の支柱に連結するものを右勝手とするものである。図6では左勝手の連結具1Lで連結しており、図の手前側で作業をしていることを想定している。
さらに、これらの連結具1R、1Lでは手摺用掛止枠3に隣接して、脱離用棒材4が設けられている。この脱離用棒材4は、下部41に下方よりハンマーを打ち付けて、手摺用掛止枠3に打ち込まれて緊結されたくさび挿入片21を脱離するためのものである。図7に示すように、アーム2の先端近傍に設けられた手摺用掛止枠3にくさび挿入片21を挿入緊結した場合には、くさび挿入片21の近傍22をハンマーで直接打ち付けて脱離することができるため、脱離用棒材4は設けられていない。しかし、図6に示すように、アーム2の先端近傍以外の場所に設けられた手摺用掛止枠3にくさび挿入片21を緊結した場合には、脱離用棒材の下部41にハンマーを打ち付けて、脱離する必要があり、先端近傍以外の手摺用掛止枠3には、隣接して脱離用棒材4が設けられている。
建物周辺に障害物等が存在し、支柱の設置場所に制限が生じた場合に、本発明の連結具1Rまたは1Lと市販規格寸法品の手摺20bを用いて、支柱間隔を調整し足場を設置した状態を図5に示している。図5では上図が平面説明図であり、下図が側面説明図である。建物100の近辺には、隣接境界、ブロック塀、地盤不良個所などの容易に移動できない障害物200が存在し、支柱10bの設置場所が制限を受けている状況を示している。また、このような建物100近辺に存在する障害物200だけでなく、対象とする建物自体の庇やベランダなどの存在により、支柱10bの設置場所の制限を受ける場合も同様である。図5においては、支柱10aは設置に特に制限がなく、支柱10a間の支柱間隔L1は市販規格寸法品の手摺20aにより対応できているが、支柱10bは設置場所に制限を受けており、支柱10aと支柱10bとの支柱間隔L2には、寸法の種類に限りのある市販規格寸法の手摺では対応できず、市販規格品の中から選択した手摺20bと本願発明の手摺1Rまたは1Lを用いて、支柱間隔をL2に調整し、足場を組み上げている。図5においては、支柱10aに連結具1Rまたは1Lを連結し、手摺20bのくさび挿入片21を、連結具の手摺用掛止枠3と支柱10bの掛止枠11に挿入して、支柱10aと支柱10bとを連結しているが、連結具1Rまたは1Lを、支柱10bに連結することでもよい。この場合、連結具として右勝手の連結具1Rか左勝手の連結具1Lを用いるかは、前述のように作業側から見て、連結具を取り付ける支柱が右側となるか、左側となるかで選択される。図5の場合では、踏板30側で組立て作業を行うとすれば、支柱10aは右側となるので、右勝手の連結具1Rを用いることで作業をスムーズにできるし、足場の外側から組立て作業を行うとすれば、左勝手の連結具1Lを用いればよい。
図6、7は、連結具1Lの手摺掛止枠3にくさび挿入片21を挿入した部分の拡大説明図である。これらの図では、連結具1Lは左の支柱10に連結されており、前記したように図6では、くさび挿入片21をアーム2の中央部分の手摺用掛止枠3に挿入し緊結しており、図7ではアーム2の先端部分の手摺用掛止枠3に挿入し緊結している。図7に示した緊結状態では、くさび挿入片21を脱離するには、くさび挿入片21の近傍22を下からハンマーで打ち付ければ、脱離することができるため、左勝手、右勝手はあまり重要ではない。しかし、図6に示すように、くさび挿入片21をアーム2の先端部分以外の手摺用掛止枠3に挿入し緊結した場合には、くさび挿入片21を脱離するには、脱離用棒材の下部41を下方よりハンマーを打ち付けて脱離する必要がある。そのため、斜めに連結する支持フレーム7が作業側にあったのでは、この支持フレーム7が邪魔になり、脱離作業を妨げることになる。そのため、図に示すように、左勝手の連結具1Lを向かって左側の支柱10に連結し、支柱10が右側となる場合には、右勝手の連結具1Rを連結することで、斜めに連結する支持フレーム7は作業側とは反対側に位置することになり、作業をスムーズに行うことができる。
また、アーム2に設けられる複数の手摺用掛止枠3のピッチは特に限定はされないが、市販規格寸法の種類を加味すると、100mm前後のピッチで設けられていることが好ましく、アーム2に設けられる手摺用掛止枠3の数は4〜7個位であることが好ましい。
上記のとおり、本発明の連結具を用いたくさび緊結用足場では、市販規格寸法品の手摺を用いて、現場において障害物があっても、それを避けた支柱間隔の調整が可能となるため、足場工事において作業をスムーズに進めることができる。さらに、足場の寸法を種々の建築物の外壁寸法に対応させることもできる。
本発明の連結具は、建築用足場の支柱と手摺の連結用部材として好ましく用いることができるが、パイプによるくさび緊結式仮設構築物において、支柱となる縦パイプと梁となる横パイプとの連結にも好ましく用いることができる。
1L 連結具(左勝手)
1R 連結具(右勝手)
2 アーム
3 手摺用掛止枠
4 脱離用棒材
5 くさび挿入片
6 保持部材
7 支持フレーム(斜め連結用)
8 支持フレーム(平行連結用)
9 支柱把持片
10,10a,10b 支柱
11 掛止枠
20a,20b 手摺
21 くさび挿入片
22 くさび挿入片近傍
30 踏板
41 脱離用棒材の下部
100 建物
200 障害物
L1、L2 支柱間隔
1R 連結具(右勝手)
2 アーム
3 手摺用掛止枠
4 脱離用棒材
5 くさび挿入片
6 保持部材
7 支持フレーム(斜め連結用)
8 支持フレーム(平行連結用)
9 支柱把持片
10,10a,10b 支柱
11 掛止枠
20a,20b 手摺
21 くさび挿入片
22 くさび挿入片近傍
30 踏板
41 脱離用棒材の下部
100 建物
200 障害物
L1、L2 支柱間隔
Claims (3)
- くさび緊結式足場において支柱間に手摺を架設するために、支柱と手摺とを連結する部材であって、該部材を構成するアームは、支柱との連結端にはくさび挿入片が設けられ、該くさび挿入片を支柱に設けられた掛止枠に挿入し緊結することにより、支柱に直交して突設可能であって、アームには突設方向に沿って、手摺のくさび挿入片を挿入し緊結するための手摺用掛止枠が複数設けられている足場用手摺の連結具。
- 請求項1に記載の連結具において、前記アームには連結した手摺の脱離用棒材が、手摺用掛止枠に隣接して設けられていることを特徴とする足場用手摺の連結具。
- 請求項2に記載の連結具において、アームを下方より支える支持フレームとして、支柱とアーム先端とを斜めに連結するフレームと、支柱とアームとの連結端近傍を支柱とほぼ平行して連結するフレームとの組み合わせが設けられていることを特徴とする足場用手摺の連結具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012145272A JP2014009460A (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | 足場用手摺の連結具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012145272A JP2014009460A (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | 足場用手摺の連結具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014009460A true JP2014009460A (ja) | 2014-01-20 |
Family
ID=50106406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012145272A Pending JP2014009460A (ja) | 2012-06-28 | 2012-06-28 | 足場用手摺の連結具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014009460A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2599003A (en) * | 2020-08-18 | 2022-03-23 | Three G Metal Fabrications Ltd | Modular platform system components and tools |
-
2012
- 2012-06-28 JP JP2012145272A patent/JP2014009460A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2599003A (en) * | 2020-08-18 | 2022-03-23 | Three G Metal Fabrications Ltd | Modular platform system components and tools |
GB2599003B (en) * | 2020-08-18 | 2024-04-03 | Three G Metal Fabrications Ltd | Modular platform system components and tools |
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