JP2014006644A - 診療情報処理装置及び診療情報プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザグループ単位で患者の診療情報を効率的に共有化する。
【解決手段】診療情報記憶手段に診療情報が記憶されている患者について、該患者の診療情報を利用させるための複数のユーザグループを設定し、該設定されたユーザグループ毎に、該ユーザグループに属するユーザが当該患者の診療情報を表示装置に表示させた際に用いられた表示設定の履歴を、そのユーザグループに対応付けて記憶し、前記複数のユーザグループのいずれかに属するユーザによる当該患者の診療情報の表示装置への表示を指示する入力を受け付けて、該ユーザが属するユーザグループに対応づけて前記履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の中から今回の表示に用いる表示設定を選択し、該選択された表示設定を用いて当該患者の診療情報を表示装置に表示する。
【選択図】図2

Description

本発明は、医者等のユーザによる患者の診療情報の表示装置への表示を指示する入力を受け付けて、診療情報記憶手段に記憶されている患者の診療情報を表示装置に表示する診療情報処理装置及び診療情報プログラムに関する。
近年、医療現場において患者の診断記録や治療内容、検査情報等の診療情報をデータベース化し、ユーザが患者の情報を容易に検索・抽出し、利用することができるようにした診療情報管理システムが広く利用されている。
特許文献1には、ユーザが患者の診療情報を端末機に表示する際に、ユーザ毎に、患者の全診療情報のうちどの項目を表示するかを予め定めたそのユーザ固有の表示設定を記憶しておき、その表示設定を用いて患者の診療情報を表示することにより、個々のユーザに対応した表示を提供することが提案されている。
特許文献2には、診療科毎にその診療科固有の表示設定により患者の診療情報を表示するようにしている医療機関において、他の診療科から対診依頼を受けて患者を診察する場合には、対診依頼元の診療科の表示設定を用いて患者の診療情報を表示することにより、対診依頼を受けた医者が依頼元の診療科における診断結果を容易に確認できるようにすることが提案されている。
特開平6−83880号公報 特開2010−3082号公報
ところで、近年、一人の患者に対して複数の医者、診療科、もしくは医療機関が連携して診療を行う場合が多くあるが、上記特許文献1または特許文献2に記載の方法では、個々の医者または個々の診療科において固有の表示設定により患者の診療情報を表示しているので、他の医者または他の診療科との間で情報をうまく共有できず、適切な連携を行うことができないという問題がある。なお、特許文献2には、他の診療科から対診依頼を受けて患者を診察する場合に、対診依頼元診療科のカルテ画面を表示する方法が提案されているが、この方法は、対診依頼を受けた医者が依頼元の診療科における診断結果を一方的に参照可能にしているのみで、依頼元の診療科の医者が依頼先の診療科にて更新された患者の診療情報を参照可能にしている訳ではない。
この問題に対しては、たとえば患者の診療情報の表示をその患者がかかっている全ての診療科において同じにするという方法も考えられるが、この方法では、患者が複数の互いに関連性の低い病気を抱え、異なる診療科においてそれぞれの病気の治療を受けている場合には反って各診療科における診療効率の低下を招く虞がある。たとえば、外科、内科および放射線科の各診療グループの連携による膵癌の治療を受けると同時に歯科の診療グループによる歯の治療を受けている患者の診療情報の表示をそれらの診療グループ全てにおいて同じにした場合、その表示にはいずれの診療グループにとっても不要な情報が多く含まれるため、本当に必要な情報が見にくくなり、その結果、診療効率が低下する。
本発明は、上記事情に鑑み、ユーザグループ単位で患者の診療情報を効率的に共有化することができる診療情報処理装置及び診療情報プログラムを提供することを目的とするものである。
本発明の診療情報処理装置は、患者の診療情報を記憶する診療情報記憶手段と、診療情報記憶手段に診療情報が記憶されている患者について、その患者の診療情報を利用させるための複数のユーザグループを設定し、設定されたユーザグループ毎に、そのユーザグループに属するユーザが当該患者の診療情報を表示装置に表示させた際に用いられた表示設定の履歴を、そのユーザグループに対応付けて記憶する表示履歴記憶手段と、前記複数のユーザグループのいずれかに属するユーザによる当該患者の診療情報の表示装置への表示を指示する入力を受け付けて、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の中から今回の表示に用いる表示設定を選択し、選択された表示設定を用いて当該患者の診療情報を表示装置に表示する診療情報表示手段とを備えたことを特徴とするものである。
ここで、ユーザは、患者の診療情報を利用する利用者の単位であり、看護師、医者、患者等の個人を指す。ユーザグループは、ユーザを構成単位とする集団(たとえば診療科)であり、1以上のユーザを含むように設定される。ユーザグループは、他のユーザグループを含むように構成することもできる。
ここで、表示履歴記憶手段は、診療情報記憶手段に複数の患者の診療情報が記憶されている場合、それらの患者全てのそれぞれについてユーザグループを設定するものであってもよいし、一部の患者(たとえば一人の患者)についてのみユーザグループを設定するものであってもよい。
また、「表示設定」というのは、診療情報の表示装置への表示形態を定める情報であって、少なくとも全診療情報のうち表示する項目を定めた情報が含まれる。なお、表示設定は、表示する項目に加えて、表示する項目の表示配置などの表示オプションをさらに含むものであってもよい。
また、「診療情報」というのは、診療の過程で、患者の身体状況、病状、治療等について得られた情報を広く意味する。たとえば、あるユーザが他のユーザもしくはユーザグループに対して患者の診療を依頼した場合、その過程で得られた、依頼元、依頼先、依頼内容等を表す「診療依頼情報」も診療情報といえる。
また、「患者の診療情報の表示装置への表示を指示する入力」というのは、その患者の診療情報を表示装置に表示させたいという意思表示であって、それによってその表示に繋がっていくものを広く意味する。その具体例としては、診療情報表示の対象となる患者を特定する情報(患者ID、患者名など)の入力、対象の患者が特定されている状態で診療情報の表示を指示する入力等が挙げられる。
上記本発明の診療情報処理装置において、診療情報表示手段は、ユーザによる前記表示を指示する入力を受け付けて、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の中で最新のものを前記表示に用いる表示設定として選択するものであってもよい。
上記本発明の診療情報処理装置において、診療情報表示手段は、ユーザによる前記表示を指示する入力を受け付けて、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の一覧を表示装置に表示し、該表示された一覧の中から任意の表示設定を指定するユーザによる入力に応じて、該指定された表示設定を前記表示に用いる表示設定として選択するものであってもよい。
また、表示履歴記憶手段は、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザの、他のユーザもしくはユーザグループへの診療依頼情報の入力を受け付けて、その患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するものであってもよい。
また、表示履歴記憶手段は、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザが表示装置に患者の診療情報を表示させた状態で他のユーザもしくはユーザグループを指定する入力を受け付けて、その患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するものであってもよい。
本発明の診療情報処理プログラムは、コンピュータを、患者の診療情報を記憶する診療情報記憶手段、診療情報記憶手段に診療情報が記憶されている患者について、その患者の診療情報を利用させるための複数のユーザグループを設定し、設定されたユーザグループ毎に、そのユーザグループに属するユーザが当該患者の診療情報を表示装置に表示させた際に用いられた表示設定の履歴を、そのユーザグループに対応付けて記憶する表示履歴記憶手段、前記複数のユーザグループのいずれかに属するユーザによる当該患者の診療情報の表示装置への表示を指示する入力を受け付けて、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の中から今回の表示に用いる表示設定を選択し、選択された表示設定を用いて当該患者の診療情報を表示装置に表示する診療情報表示手段として機能させるためのものである。このプログラムは、CD−ROM,DVDなどの記録メディアに記録され、またはサーバコンピュータに付属するストレージやネットワークストレージにダウンロード可能な状態で記録されて、ユーザに提供される。
上記本発明の診療情報処理プログラムにおいて、表示履歴記憶手段は、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザの、他のユーザもしくはユーザグループへの診療依頼情報の入力を受け付けて、その患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するものであってもよい。
上記本発明の診療情報処理プログラムにおいて、表示履歴記憶手段は、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザが表示装置に患者の診療情報を表示させた状態で他のユーザもしくはユーザグループを指定する入力を受け付けて、その患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するものであってもよい。
本発明の診療情報処理装置および診療情報処理プログラムによれば、診療情報記憶手段に診療情報が記憶されている患者について、該患者の診療情報を利用させるための複数のユーザグループを設定し、該設定されたユーザグループ毎に、該ユーザグループに属するユーザが当該患者の診療情報を表示装置に表示させた際に用いられた表示設定の履歴を、そのユーザグループに対応付けて記憶し、前記複数のユーザグループのいずれかに属するユーザによる当該患者の診療情報の表示装置への表示を指示する入力を受け付けて、該ユーザが属するユーザグループに対応づけて前記履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の中から今回の表示に用いる表示設定を選択し、該選択された表示設定を用いて当該患者の診療情報を表示装置に表示しているので、ユーザグループ単位で表示装置に表示する患者の診療情報の内容を統一し、患者の診療情報を効率的に共有化でき、ユーザグループ単位で密接な医療連携を進めることができる。
上記本発明の診療情報処理装置および診療情報処理プログラムにおいて、ユーザによる前記表示を指示する入力を受け付けて、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の中で最新のものを前記表示に用いる表示設定として自動的に選択するようにした場合には、ユーザグループ内で患者に関する最新情報を効率的に共有化でき、そのユーザグループに属する各ユーザが患者の最新の状況を把握し、その状況に合わせて適切な医療行為を行うことができる。
上記本発明の診療情報処理装置および診療情報処理プログラムにおいて、ユーザによる前記表示を指示する入力を受け付けて、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の一覧を表示装置に表示し、該表示された一覧の中から任意の表示設定を指定するユーザによる入力に応じて、該指定された表示設定を前記表示に用いる表示設定として選択するようにした場合には、ユーザは、表示された一覧の中から所望の表示設定を指定するという簡単な操作で、そのニーズに合った表示設定により患者の診療情報を表示させることできる。
上記本発明の診療情報処理装置および診療情報処理プログラムにおいて、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザの、他のユーザもしくはユーザグループへの診療依頼情報の入力を受け付けて、その患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するようにした場合には、依頼元のユーザが診療依頼情報入力するだけで、依頼先のユーザもしくはユーザグループと患者の表示設定の履歴を共有するユーザグループが形成されるようにすることができる。
上記本発明の診療情報処理装置および診療情報処理プログラムにおいて、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザが表示装置に患者の診療情報を表示させた状態で他のユーザもしくはユーザグループを指定する入力を受け付けて、その患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するようにした場合には、ユーザは、表示装置に対象の患者の診療情報が表示されている状態で他のユーザもしくはユーザグループを指定するという簡単な操作で、患者の表示設定の履歴を共有するユーザグループが形成されるようにすることができる。
本発明の実施形態による診療情報処理装置の概略構成を示す図 表示履歴データベースに記憶される対応付けテーブルの一例を示す図 患者の診療情報を表示装置に表示させた表示画面の一例を示す図である。 診療情報処理装置により行われる処理の流れを示すフローチャート(変形例1) 診療情報処理装置により行われる処理の流れを示すフローチャート(変形例2)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態による診療情報処理装置1の概略構成を示すブロック図である。本実施形態における診療情報処理装置1は、患者の診療情報を記憶する診療情報データベース11と、ユーザが患者の診療情報を表示装置に表示させた際に用いられた表示設定の履歴を記憶する表示履歴データベース12と、診療情報データベース11および表示履歴データベース12を管理する情報管理サーバ10と、クライアント端末20(20a,20b…)などにより構成され、診療支援装置1を構成する各構成要素はネットワーク9を介して接続されている。なお、本実施形態では、診療情報データベース11が本発明の診療情報記憶手段に相当し、情報管理サーバ10と表示履歴データベース12により本発明の表示履歴記憶手段が構成され、情報管理サーバ10とクライアント端末20により本発明の診療情報表示手段が構成されている。
診療情報管理サーバ10は、コンピュータにデータベース管理システム(DataBase Management System: DBMS)の機能を提供するソフトウェアプログラムを組み込んだものである。診療情報管理サーバ10は診療情報データベース11および表示履歴データベース12が構成される大容量ストレージを備えている。このストレージは、診療情報管理サーバ10とデータバスによって接続された大容量のハードディスク装置であってもよいし、ネットワーク19に接続されているNAS(Network Attached Storage)やSAN(Storage Area Network)に接続されたディスク装置であってもよい。
診療情報データベース11には、患者の診療情報、たとえば患者の身長や体重や性別などの患者の基本情報、過去および現在治療中の疾患名、投薬歴、治療成績、副作用、各種検査の結果といった情報が記憶されている。
表示履歴データベース12には、診療情報データベース11に診療情報が記憶されている患者のそれぞれについて、その患者の診療情報を利用させるために設定されたユーザグループ毎に、そのユーザグループに属するユーザが患者の診療情報を表示装置に表示させた際に用いられた表示設定の履歴をそのユーザグループに対応付けた対応付けテーブルTが記憶される。なお、ユーザグループの設定に関する詳細は後述する。
図2は、対応付けテーブルTの一例を示す図である。図2に示す対応付けテーブルTには、患者:富士太郎(患者ID:0000000000)の診療情報の表示に用いられた表示設定の履歴として、閲覧日時、ユーザ名、表示項目の情報が記憶されており、その各表示設定履歴にはそのユーザが属するユーザグループが対応付けられている。図2の対応付けテーブルTでは、たとえば閲覧日時:2011/7/20,11:35:05の表示設定履歴には内科と放射線科から構成されるユーザグループが対応付けられ、閲覧日時:2011/7/20,11:16:32の表示設定履歴には泌尿器科から構成されるユーザグループが対応付けられている。
この対応付けテーブルTは、ユーザがクライアント端末20において患者の診療情報を表示させた「診療データ観察画面」を終了する度に、クライアント端末20が、その画面終了時の日時(閲覧日時)および表示項目のリスト、ユーザID等の情報を診療情報管理サーバ10に送信し、診療情報管理サーバ10が、クライアント端末20から受け付けたそれらの情報をフォーマットを整えて表示履歴データベース2に登録することにより生成・更新される。
次に、ユーザグループの設定について説明する。ユーザグループは、診療情報管理サーバ10により患者のそれぞれについて設定される。診療情報管理サーバ10は、ユーザグループの設定がなされていない患者について診療情報の登録要求または閲覧要求があった場合、あるいは、1以上のユーザグループが設定されている患者についてそのいずれのユーザグループにも属していないユーザにより診療情報の登録要求または閲覧要求があった場合に、その要求に係るユーザが属する診療科から構成されるユーザグループを生成する。
また、診療情報管理サーバ10は、1以上のユーザグループが設定されている患者についてそのいずれかのユーザグループに属するあるユーザAにより、クライアント端末20の表示装置にその患者の診療情報を表示させた状態で他のユーザもしくはユーザグループBを指定する入力があった場合、クライアント端末20からその指定された他のユーザもしくはユーザグループBを特定する情報を受信し、受信した情報に基づいて、その患者について設定されているユーザAが属するユーザグループに他のユーザもしくはユーザグループBを追加する。
たとえば、医者Aが表示装置に患者の診療情報を表示させた状態でそれと同一画面上に表示されている「他科への依頼」といったボタンを押して、さらにその依頼先となる他の診療科Bを指定すると、診療情報管理サーバ10は、医者Aが属するユーザグループに診療科Bを追加する。このとき、医者Aは、自分が担当している患者の疾患またはプロブラムについて連携して診療を担当する他の診療科Bを指定し、自分のユーザグループに追加することにより、他の診療科Bとの間で患者の診療情報を効率的に共有化し、密接な医療連携を行うことができる。
また、診療情報管理サーバ10は、クライアント端末20からの患者の診療情報の閲覧要求を受け付けると、表示履歴データベース12からその患者について記憶されている対応付けテーブルTを参照して、そのクライアント端末20のユーザが属するユーザグループに対応づけて記憶されている表示設定の履歴の中で最新のものを選択し、該選択された表示設定に基づいて診療情報データベース11から診療情報を検索・抽出し、抽出された診療情報を要求元のクライアント端末20に送信する。
たとえば、診療情報管理サーバ10は、内科のユーザ:○○○○のクライアント端末20から、患者:富士太郎(患者ID:0000000000)の診療情報について閲覧要求があった場合、図2の対応付けテーブルTを参照して、内科と放射線科から構成されるユーザグループ内での最新の表示設定である、閲覧日時:2011/7/20,11:35:05の表示設定を取得し、その取得された表示設定に基づいて診療情報データベース11から該当する診療情報を検索・抽出し、抽出された診療情報を要求元のクライアント端末20に送信する。同様に、たとえば泌尿器科のユーザ:△△ △△のクライアント端末20から、患者:富士太郎の診療情報について閲覧要求があった場合には、泌尿器科から構成されるユーザグループ内で最新の表示設定である、閲覧日時:2011/7/20,11:16:32の表示設定を取得し、その取得された表示設定に基づいて診療情報データベース11から該当する診療情報を検索・抽出し、抽出された診療情報を要求元のクライアント端末20に送信する。
クライアント端末20(20a,20b…)は、診療科の医師が患者の診療情報を閲覧・入力等に利用するコンピュータ(スマートフォンやタブレットコンピュータを含む)であり、CPU、主記憶装置、補助記憶装置、入出力インターフェース、通信インターフェース、入力装置(21a,21b…)、表示装置(22a,22b…)、およびデータバス等の周知のハードウェア構成を備え、周知のオペレーションシステム等がインストールされたものである。また、このクライアント端末20では、診療情報管理サーバ10に対する診療情報の登録要求や閲覧要求、診療情報管理サーバ10から受信した診療情報の表示等の各処理が、各処理のためのソフトウェアプログラムの実行により行われる。
クライアント端末20では、最初にログイン権限を有するユーザにユーザIDやパスワード等を入力させて認証を行い、認証に成功すればロックを解除して各種操作を可能にしている。本実施の形態では、ログイン権限を有するユーザはいずれかの診療科に属しているとし、ユーザグループを構成する各診療科に属するユーザはそのユーザグループに属しているとする。
このクライアント端末20において、ログインしたユーザが、入力装置により、診療情報を閲覧したい患者IDを入力すると、クライアント端末20は、入力された患者IDと、そのクライアント端末20のユーザIDを診療情報管理サーバ10にネットワーク経由で送信し、診療情報管理サーバ10に診療情報の送信を要求し、それに対して診療情報管理サーバ10から送られてきた情報を受け取って、表示装置に表示する。
図3は、患者の診療情報を表示装置に表示させた表示画面の一例を示す図である。図3に示す表示画面210は、内科のユーザ:○○○○が、診療情報管理サーバ10に患者:富士太郎の診療情報の閲覧を要求し、それに対して診療情報管理サーバ10から提供された情報を表示装置に表示させたものであり、この表示画面210において表示している情報は、図2の対応付けテーブルTにおける、閲覧日時:2011/7/20,11:35:05の表示設定により取得されたものである。
表示画面210では、上部の表示領域211に患者IDと患者名を表示し、その下方の表示領域212に診療情報管理サーバ10から送られてきた情報を表示している。表示領域212を左右に2分割し、左側の表示領域212aには、患者が抱えている複数の疾患名を列挙表示し、さらに右側の表示領域212bにおいて詳細な診療情報を表示している疾患名にチェックを付けている。右側の表示領域212bには、複数項目の診療情報を、日付を表す横軸を共通にしたグラフ形式で、上下方向に並べて表示している。各種薬品の投薬情報は棒線グラフで表示しており、投薬期間は棒線の長さで、薬剤の投薬量は棒線の太さで表示している。また、各種検査結果は折れ線グラフで表示しており、折れ線グラフのスケールはグラフの左軸上に表示している。なお、ここでは、投薬情報や検査結果をグラフ形式で表示した場合について例示しているが、表形式で表示してもよいし、グラフ形式による表示と表形式による表示を適宜組み合わせてもよい。
以上に述べた通り、本実施形態による診療情報処理装置によれば、情報管理サーバ10が、診療情報データベース11に診療情報が記憶されている患者について、該患者の診療情報を利用させるための複数のユーザグループを設定し、該設定されたユーザグループ毎に、該ユーザグループに属するユーザが当該患者の診療情報を表示装置に表示させた際に用いられた表示設定の履歴を、そのユーザグループに対応付けて表示履歴データベース12に記憶し、クライアント端末20が、複数のユーザグループのいずれかに属するユーザが当該患者の診療情報の表示装置への表示を指示する入力を受け付けて、情報管理サーバ10が、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて表示履歴データベース12に記憶されている表示設定の履歴の中から今回の表示に用いる表示設定を選択し、該選択された表示設定を用いて診療情報データベース11から診療情報を検索・抽出し、抽出された診療情報をクライアント端末20に送信し、クライアント端末20が、診療情報管理サーバ10から送られてきた当該患者の診療情報を表示装置に表示しているので、ユーザグループ単位で表示装置に表示する患者の診療情報の内容を統一し、患者の診療情報を効率的に共有化でき、ユーザグループ単位で密接な医療連携を進めることができる。
たとえば、内科の○×○×医師が、2011/7/20の08:11:05より前において、「内科」のユーザグループにおける過去の表示設定(図2の履歴(b))により図3の診療データ観察画面を表示させて患者を診療して、膵がんの画像診断を放射線科へ依頼する診療依頼を行った場合、「内科」のユーザグループに「放射線科」が追加され、その後の2011/7/20 08:11:05に、内科の○×○×医師が診療データ観察画面を終了したことによって図2の履歴(c)が形成される。この履歴は図2の対応付けテーブルTの履歴(c)に示すように、内科と放射線科が共有した状態で管理される。
その後、放射線科の○○○○医師が、2011/7/20の08:11:05より後で08:16:21より前において、内科からの診療依頼の内容を確認するために、診療を依頼された患者の診療情報について画面表示を指示した際には、そのユーザが属するユーザグループ内の最新履歴である図2の履歴(c))により構成された診療データ観察画面が表示される。これにより、放射線科の○○○○医師は、依頼元の内科医師が考えている患者の状態を容易に把握できる。その後の2011/7/20 08:16:21に、○○○○医師が診療データ観察画面を終了したことによって図2の履歴(d)が形成される。
その後、放射線科の○○○○医師が、2011/7/20の08:16:21より後で08:52:36より前において、再びその患者の診療情報について画面表示を指示した際には、そのユーザが属するユーザグループ内の最新履歴である図2の履歴(d))により構成された診療データ観察画面が表示される。引き続き、放射線科の○○○○医師が、依頼された画像診断を実施し、その結果得られた膵がんの腫瘍サイズを情報を診療データ観察画面の表示項目に追加して画面を終了すると、図2の履歴(e)が形成される。この履歴(e)の表示項目には、図2に示すように、「腫瘍サイズ」が追加されている。
その後に、泌尿器科の△△△△医師が、2011/7/20の08:52:36より後で11:16:32より前において、その患者の診療情報について画面表示を指示した際には、そのユーザが属するユーザグループ内の最新履歴である図2の履歴(a))により構成された診療データ観察画面が表示される。△△△△医師は、○×○×医師および○○○○医師とは異なるユーザグループに属しているため、○×○×医師および○○○○医師の履歴には影響を受けない。その後の2011/7/20 11:16:32に、△△△△医師が診療データ観察画面を終了したことによって図2の履歴(f)が形成される。
その後に、内科の○×○×医師が再びその患者の診療情報について画面表示を指示すると、そのユーザが属するユーザグループ内の最新履歴である図2の履歴(e))により構成された診療データ観察画面が表示される。その表示には、放射線科で追加された腫瘍サイズの情報が含まれているので、内科の○×○×医師は、放射線科に依頼した画像診断の結果を含む患者の診療情報を一目で把握することができる。
また、本実施形態による診療情報処理装置によれば、クライアント端末20が、ユーザによる前記表示を指示する入力を受け付けて、診療情報管理サーバ10が、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて表示履歴データベース12に記憶されている表示設定の履歴の中で最新のものを前記表示に用いる表示設定として自動的に選択するようにしているので、ユーザグループ内で患者に関する最新情報を効率的に共有化でき、そのユーザグループに属する各ユーザが患者の最新の状況を把握し、その状況に合わせて適切な医療行為を行うことができる。
なお、上記本実施形態では、診療情報管理サーバ10が、ユーザからの患者の診療情報の閲覧要求に対して、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて表示履歴データベース12に記憶されている表示設定の履歴の中で最新のものを自動的に選択するものである場合について説明したが、表示設定の履歴の中にユーザ自身による履歴が存在する場合にそのユーザ自身の履歴に係る表示設定を他の表示設定に優先して選択されるようにしてもよい。図4のフローチャートを参照して、それを実現するために診療情報処理装置により行う処理の一例について説明する。
図4のフローチャートに示すように、まず、クライアント端末20が、ある患者の診療データ観察画面の起動を指示するユーザによる入力を受け付けて(ST1)、表示履歴データベース12からその患者の閲覧履歴情報を取得し(ST2)、そのユーザ自身の閲覧履歴情報が存在するか否かを判定する(ST3)。その判定において、ユーザ自身による閲覧履歴情報が存在すると判定された場合には(ST3:YES)、その閲覧履歴情報に基づいて診療情報データベース11から表示項目を取得し、取得された項目の診療情報を診療データ観察画面に表示し(ST5)、処理を終了する。
一方、ステップST3の判定において、ユーザ自身の閲覧履歴情報が存在しないと判定された場合には(ST3:NO)、そのユーザ自身と同じユーザグループに属している他のユーザの閲覧履歴情報が存在するか否かをさらに判定する(ST4)。その判定において、同じユーザグループに属している他のユーザの閲覧履歴情報が存在すると判定された場合には(ST4:YES)、その閲覧履歴情報に基づいて診療情報データベース11から表示項目を取得し、取得された項目の診療情報を診療データ観察画面に表示し(ST5)、処理を終了する。一方、ステップST4において、他のユーザの閲覧履歴情報も存在しないと判断された場合には、そのまま処理を終了する。
また、上記本実施形態による診療情報処理装置において、診療情報管理サーバ10は、ユーザからの患者の診療情報の閲覧要求を受け付けて、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて表示履歴データベース12に記憶されている表示設定の履歴の一覧を表示装置に表示し、その表示された一覧の中から任意の表示設定を指定するユーザによる入力に応じて、指定された表示設定を今回の表示に用いる表示設定として選択するものであってもよい。図5のフローチャートを参照して、それを実現するために診療情報処理装置により行う処理の一例について説明する。
図5のフローチャートに示すように、まず、クライアント端末20が、患者の診療情報の表示を指示するユーザによる入力を受け付け(ST11)、患者を特定する情報(たとえば、患者ID)と、そのユーザを特定する情報(たとえば、ユーザID)を診療情報管理サーバ10に送信し、診療情報管理サーバ10に患者の診療情報の送信を要求する。すると、情報管理サーバ10が、表示履歴データベース12からその患者について記憶されている表示設定の履歴のうち、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて記憶されている表示設定の履歴を取得し、クライアント端末20に送信する(ST12)。
次いで、クライアント端末20が、情報管理サーバ10から送られてきた表示設定の履歴の一覧を表示装置に表示し(ST13)、その表示された一覧の中から任意の表示設定を指定するユーザによる入力を受け付け、そこで指定された表示設定を特定する情報を情報管理サーバ10に送信する(ST14)。このとき、ユーザは、たとえば表示装置に表示された表示設定の履歴の一覧から特定の閲覧履歴を選択し、「表示項目の再現」を押下する操作により、所望の表示設定を指定することができる。引き続き情報管理サーバ10が、指定された表示設定に基づいて診療情報データベース11から該当する診療情報を検索・抽出し、抽出された診療情報をクライアント端末20に送信し(ST15)、クライアント端末20が、情報管理サーバ10から送られてきた患者の診療情報を受け取って、表示装置に表示を行い(ST16)、処理を終了する。
なお、ここでは、ユーザからの患者の診療情報の閲覧要求に対し、情報管理サーバ10が、その患者について記憶されている表示設定の履歴のうち、そのユーザが属するユーザグループに対応づけて記憶されているもののみをクライアント端末20に提供し、その中の任意の表示設定を選択可能に一覧表示されるようにした場合について説明したが、その患者について記憶されている全ての表示設定の履歴をクライアント端末20に提供して一覧表示されるようにすることで、そのユーザが属するユーザグループ以外のユーザグループに対応づけて記憶されている表示設定も自由に選択可能にしてもよい。
また、上記本実施形態では、ユーザグループが1以上の診療科から構成されるものである場合について例示したが、ユーザグループは、看護師、医者、患者等の個人により構成されるものであってもよいし、2以上の個人が集まってなるグループ(たとえば診療科)により構成するようにしてもよいし、個人とグループの組み合わせで構成されるものであってもよい。たとえば、ある疾患で患者を担当する全てのスタッフを一つのユーザグループとしてもよいし、同一患者・疾患を担当するスタッフでも、その役割に応じて別のユーザグループとしてもよい。たとえば同一患者・疾患を担当する医者グループと看護婦グループとでユーザグループを分けてもよい。
1 診療情報処理装置
9 ネットワーク
11 診療情報データベース
12 表示履歴データベース
20 クライアント端末
T 対応付けテーブル
210 表示画面

Claims (8)

  1. 患者の診療情報を記憶する診療情報記憶手段と、
    該診療情報記憶手段に診療情報が記憶されている患者について、該患者の診療情報を利用させるための複数のユーザグループを設定し、該設定されたユーザグループ毎に、該ユーザグループに属するユーザが当該患者の診療情報を表示装置に表示させた際に用いられた表示設定の履歴を、そのユーザグループに対応付けて記憶する表示履歴記憶手段と、
    前記複数のユーザグループのいずれかに属するユーザによる当該患者の診療情報の表示装置への表示を指示する入力を受け付けて、該ユーザが属するユーザグループに対応づけて前記履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の中から今回の表示に用いる表示設定を選択し、該選択された表示設定を用いて当該患者の診療情報を表示装置に表示する診療情報表示手段と
    を備えたことを特徴とする診療情報処理装置。
  2. 前記診療情報表示手段が、前記ユーザによる前記表示を指示する入力を受け付けて、前記ユーザが属するユーザグループに対応づけて前記履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の中で最新のものを前記表示に用いる表示設定として選択するものであることを特徴とする請求項1記載の診療情報処理装置。
  3. 前記診療情報表示手段が、前記ユーザによる前記表示を指示する入力を受け付けて、前記ユーザが属するユーザグループに対応づけて前記履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の一覧を表示装置に表示し、該表示された一覧の中から任意の表示設定を指定するユーザによる入力に応じて、該指定された表示設定を前記表示に用いる表示設定として選択するものであることを特徴とする請求項1記載の診療情報処理装置。
  4. 前記表示履歴記憶手段が、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザによる他のユーザもしくはユーザグループへの診療依頼情報の入力を受け付けて、前記患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  5. 前記表示履歴記憶手段が、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザが表示装置に患者の診療情報を表示させた状態で他のユーザもしくはユーザグループを指定する入力を受け付けて、前記患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の診療情報処理装置。
  6. コンピュータを、
    患者の診療情報を記憶する診療情報記憶手段、
    該診療情報記憶手段に診療情報が記憶されている患者について、該患者の診療情報を利用させるための複数のユーザグループを設定し、該設定されたユーザグループ毎に、該ユーザグループに属するユーザが当該患者の診療情報を表示装置に表示させた際に用いられた表示設定の履歴を、そのユーザグループに対応付けて記憶する表示履歴記憶手段、
    前記複数のユーザグループのいずれかに属するユーザによる当該患者の診療情報の表示装置への表示を指示する入力を受け付けて、該ユーザが属するユーザグループに対応づけて前記履歴情報記憶手段に記憶されている表示設定の履歴の中から今回の表示に用いる表示設定を選択し、該選択された表示設定を用いて当該患者の診療情報を表示装置に表示する診療情報表示手段として機能させるための診療情報処理プログラム。
  7. 前記表示履歴記憶手段が、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザによる他のユーザもしくはユーザグループへの診療依頼情報の入力を受け付けて、前記患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するものであることを特徴とする請求項6記載の診療情報処理プログラム。
  8. 前記表示履歴記憶手段が、前記ユーザグループのいずれかに属する所定のユーザが表示装置に患者の診療情報を表示させた状態で他のユーザもしくはユーザグループを指定する入力を受け付けて、前記患者について設定されている前記所定のユーザが属するユーザグループに前記他のユーザもしくはユーザグループを追加するものであることを特徴とする請求項6記載の診療情報処理プログラム。
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