JP2014006346A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電部材の劣化による感光体の微細な電位ムラを評価することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、回転可能な感光体1と、感光体1の表面に接触し電圧が印加されて感光体の表面に電荷を注入する帯電部材33と、感光体1の表面電位を検知する検知手段8と、前記検知手段の検知結果に基づいて、帯電部材33により感光体1を帯電させた際の、帯電部材33に印加された電圧に対する該電圧の印加により帯電された感光体1の表面電位の割合である充電割合に係る情報と、帯電部材33により帯電された感光体1を帯電部材33により除電した際の、帯電部材33に印加された電圧に対する該電圧の印加により除電された感光体1の表面電位の割合である除電割合に係る情報と、充電割合と除電割合との比率に係る情報と、を求める計算手段151と、を有する構成とされる。
【選択図】図10

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関し、より詳細には、注入帯電方式で感光体の帯電処理を行う画像形成装置に関するものである。
尚、電子写真方式の画像形成装置としては、電子写真複写機、電子写真プリンター、ファクシミリ装置、ワードプロセッサ、それらの複合機能機などが含まれる。
電子写真方式の画像形成装置には、電子写真感光体(感光体)の表面を一様に帯電させる帯電手段が設けられている。帯電手段の帯電方式としては、放電現象を利用するコロナ帯電方式やローラ帯電方式などが知られている。しかし、放電現象を利用する帯電方式では、放電生成物に起因して画像品質が低下することがある。
これに対して、放電現象を利用しない帯電方式として、注入帯電方式が知られている。注入帯電方式とは、感光体に接触する帯電ローラ、ファーブラシ、磁気ブラシ、ブレードなどの導電性の帯電部材に所定の帯電バイアスを印加して、帯電部材から被帯電体に直接電荷を注入し、被帯電体の表面を帯電させる方式である。
注入帯電方式は、放電現象を利用するものではないので、放電生成物が形成されず、放電生成物に起因する画像品質の低下が引き起こされることはない。注入帯電方式における感光体の帯電現象は、感光体の導電性基板と帯電部材の接触領域とを電極とする、コンデンサーの充電現象に近似できる。従って、安定して均一な帯電を行なうためには、感光体の表面電位が帯電部材に印加した電圧に十分収束していることが望ましい。
しかし、使用量の増加による帯電部材の通電劣化や、トナーやトナーの外添剤などの電気抵抗の高い物質による帯電部材の汚染が進行することがある。そして、帯電部材の電気抵抗が上昇し、帯電能力が低下するため、帯電部材に印加した電圧へ収束せず、電位ムラの要因となる。
特許文献1は、帯電手段として、主帯電手段と、感光体の移動方向に対し主帯電手段よりも上流側に配置された副帯電手段とを用いて、帯電部材の電気特性が汚染や劣化によって変動しても、複数帯電における電位を安定化・均一化させることを開示する。
特開2004−37894号公報
特許文献1に記載の技術は、帯電部材全体の抵抗が変動した場合には有効であると考えられる。
しかしながら、注入帯電方式の画像形成装置では、トナーやトナーの外添剤などの付着物による帯電部材の局所的な電気抵抗の上昇や、使用量の増加による帯電部材の欠落などにより、電荷を注入できる帯電部材の接触頻度が低下することがある。
電荷を注入できる帯電部材の接触頻度が十分でないと、感光体の未帯電領域が多くなり、電位ムラの要因となる。そして、電荷を注入できる帯電部材の接触頻度の低下による感光体の電位ムラが大きくなると、画質を低下させる。そのため、感光体の電位ムラの大きさを評価して、画質を低下させる前に帯電部材を交換することが望ましい。
しかし、この電位ムラは、電荷を注入できる帯電部材の接触頻度不足に由来しているため、電位ムラの空間的な周期が非常に微細であり、電位センサや電流計でその電位ムラを直接評価することは困難である。
従って、使用により感光体の微細な帯電ムラが大きくなり、画質の低下の要因になるような注入帯電方式の装置の場合、画質を長期に渡って良好に保つためには、感光体の微細な電位ムラが大きくなり、画質が低下し始めた時に帯電部材を交換することが望まれる。
帯電部材の劣化を予測して、予め交換時期を決めておくこともできるが、帯電部材の劣化は出力画像や使用環境によって大きく変動するため、帯電部材を効率よく使うことは難しい。
従って、本発明の目的は、帯電部材の劣化による感光体の微細な電位ムラを評価することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、回転可能な感光体と、前記感光体の表面に接触し電圧が印加されて前記感光体の表面に電荷を注入する帯電部材と、前記感光体の表面電位を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に基づいて、前記帯電部材により前記感光体を帯電させた際の、前記帯電部材に印加された電圧に対する該電圧の印加により帯電された前記感光体の表面電位の割合である充電割合に係る情報と、前記帯電部材により帯電された前記感光体を前記帯電部材により除電した際の、前記帯電部材に印加された電圧に対する該電圧の印加により除電された前記感光体の表面電位の割合である除電割合に係る情報と、前記充電割合と前記除電割合との比率に係る情報と、を求める計算手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、帯電部材の劣化による感光体の微細な電位ムラを評価することができる。
本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す模式的な断面図である。 本発明の一実施例における画像出力枚数と粒状性との関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施例における画像出力枚数と充電率との関係を示すグラフ図である。 耐久試験前後のファーブラシローラのフィラメント状態を示す模式図である。 本発明の一実施例における植毛密度と粒状性との関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施例における植毛密度と充電率との関係を示すグラフ図である。 接触頻度と電気力線の状態の関係を示す模式図である。 ファーブラシローラが劣化していない状態での感光体の帯電と除電の様子を示す模式図である。 ファーブラシローラが劣化した状態での感光体の帯電と除電の様子を示す模式図である。 電位ムラ指数を求めるための評価シーケンスを説明するためのタイミングチャート図である。 本発明の一実施例における画像出力枚数と電位ムラ指数との関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施例における電位ムラ指数と粒状性との関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施例における画像出力枚数と粒状性との関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施例における画像出力枚数と電位ムラ指数との関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施例における交換後のファーブラシローラの画像出力枚数と粒状性との関係を示すグラフ図である。 本発明の他の実施例における電位ムラ指数と粒状性との関係を示すグラフ図である。 本発明の他の実施例における画像出力枚数と粒状性との関係を示すグラフ図である。 本発明の他の実施例における画像出力枚数と電位ムラ指数との関係を示すグラフ図である。 本発明の他の実施例における交換後のファーブラシローラの画像出力枚数と粒状性との関係を示すグラフ図である。 本発明の更に他の実施例における植毛密度と電位ムラ指数との関係を示すグラフ図である。 本発明の更に他の実施例における画像出力枚数と粒状性との関係を示すグラフ図である。 本発明の更に他の実施例における画像出力枚数と電位ムラ指数との関係を示すグラフ図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の要部の概略制御態様を示すブロック図である。 本発明の一実施例におけるファーブラシローラの交換報知制御の手順を示すフローチャート図である。 本発明の他の実施例におけるファーブラシローラと感光体との相対速度制御の手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略構成を示す模式図である。本実施例では、画像形成装置100は、ファーブラシ帯電方式、反転現像方式、転写方式を採用した電子写真方式の画像形成装置である。
画像形成装置100は、表面が移動可能な像担持体としての感光体ドラム1を有する。この感光体ドラム1に、画像情報に対応したトナー像が形成される。感光体ドラム1の表面に形成されたトナー像が、用紙・OHPシートなどの記録材Sに転写される。そして、この記録材Sが定着手段としての定着装置9に導入されて、未定着のトナー像を固着画像とする定着処理が行われて、画像形成物として排出される。
以下、画像形成装置100の各要素について更に詳しく説明する。
感光体ドラム1は、中心軸1aを中心に回転可能に配設された回転体としてのドラム型の電子写真感光体である。感光体ドラム1は、所定の周速度(表面移動速度)で図中矢印R1方向(時計回り)に回転駆動される。本実施例では、感光体ドラム1の周速度は、300mm/secである。
本実施例では、感光体ドラム1は、負帯電性のOPC感光体である。この感光体ドラム1は、直径φ30mmのアルミニウム製のドラム型の導電性基体(以下「アルミ基体」という。)上に、次の第1〜第5の5層の機能層が下から順に設けられて構成されている。
第1層は、下引き層である。この下引き層は、アルミ基体の欠陥などをならすためや、レーザー露光の反射によるモアレの発生を防止するために設けられている厚さ約20μmの導電層である。
第2層は、正電荷注入防止層である。この正電荷注入防止層は、アルミ基体から注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって106Ω・cm程度に電気抵抗が調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。
第3層は、電荷注入層である。この電荷注入層は、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ0.3μmの層であり、レーザー露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
第4層は、電荷輸送層である。この電荷輸送層は、ポリカーポネイト樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。従って、感光体ドラム1の表面に帯電された負電荷は、この層を移動することはできず、電荷発生層で発生した正電荷のみを感光体1の表面に輸送することができる。
第5層は、電荷注入層である。この電荷注入層は、バインダーとしての光硬化性のアクリル樹脂に、光透過性の導電フィラーを樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の約3μmの塗工層である。導電フィラーとしては、アンチモンをドーピングして低抵抗化(導電化)した粒径0.03μmの酸化錫の超微粒子が用いられている。この電荷注入層の体積抵抗率は、充分な帯電性と画像流れを起こさない条件である1×1010〜1×1014Ω・cmであることが好ましい。本実施例では、電荷注入層の体積抵抗率が1×1011Ω・cmの感光体ドラム1を用いた。
画像形成装置100は、感光体ドラム1の周囲に、感光体ドラム1の回転方向に沿って順に、感光体ドラム1に作用する次の各種のプロセス手段を有する。先ず、除電手段としての前露光ランプ(イレーサランプ)2である。次に、帯電手段としてのファーブラシ帯電器3である。次に、像露光手段としての露光装置4である。次に、現像手段としての現像装置5である。次に、転写手段としてのローラ形の転写部材である転写ローラ6である。次に、クリーニング手段としてのクリーニング装置(ブレードクリーニング装置)7である。
回転駆動される感光体ドラム1の表面は、前露光ランプ2により除電される。感光体ドラム1の回転方向における前露光ランプ2による光照射位置が除電部位aである。前露光ランプ2は、前回の画像形成により感光体ドラム1の表面に残存する電気的メモリを消去するためのものである。本実施例では、前露光ランプ2は、波長600nmのLEDを用いて感光体ドラム1の表面を全面露光する。
前露光ランプ2により除電処理された感光体ドラム1の表面は、ファーブラシ帯電器3により所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電される。ファーブラシ帯電器3は、円筒形の支持体としての帯電スリーブ32の周面にフィラメント31が植設され、全体としてローラ状に形成されたファーブラシローラ33を有する。ファーブラシローラ33の回転軸線方向と感光体ドラム1の回転軸線方向とは略平行である。
ファーブラシローラ33を構成するフィラメント31の糸種としては、0.6tex、即ち、10000m当り6gのナイロンを用いた。フィラメント31の原糸抵抗は、105.5Ωである。この原糸抵抗は、フィラメント31を50本に束ねたパイル15mm当りの抵抗値である。又、ファーブラシローラ33のフィラメント31の植毛密度は12万本/inch2である。帯電スリーブ(芯金)32の直径は16mm、ファーブラシローラ33の外径は24mmであり、ファーブラシローラ33の感光体ドラム1への浸入量は0.7mmである。ここで、侵入量とは、感光体ドラム1の回転方向におけるファーブラシローラ33と感光体ドラム1との接触部の中央での、感光体ドラム1の法線方向における次の距離で代表される。即ち、感光体ドラム1によって変形させられていないと仮定した場合のファーブラシローラ33の外周位置と、感光体ドラム1の外周位置との距離である。
帯電動作中に、ファーブラシローラ33は、図中矢印R2方向(時計回り)、即ち、その外周の進行方向が感光体ドラム1との接触部において感光体ドラム1の外周の進行方向に対して逆方向になるように回転駆動される。
又、帯電動作中に、帯電スリーブ32には、帯電電圧印加手段としての帯電電源34から、帯電バイアス(帯電電圧)として、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位の直流電圧が印加される。これにより、ファーブラシローラ33のフィラメント31から感光体ドラム1に電荷が注入され、感光体ドラム1が帯電する。感光体ドラム1の回転方向におけるファーブラシローラ33と感光体ドラム1との接触位置が帯電部位(帯電ニップ)bである。
本実施例では、画像形成時に、感光体ドラム1の周速は300mm/secであり、ファーブラシローラ33の周速は1000mm/secである。ファーブラシローラ33は、帯電部位bにおいて感光体ドラム1とファーブラシローラ33とのそれぞれの外周が逆方向に移動するように回転しているため、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1の相対速度は1300mm/secとなる。又、本実施例では、帯電スリーブ32に印加される帯電バイアスの初期値は−700Vである。
ファーブラシ帯電器3で帯電処理された感光体ドラム1の表面は、露光装置4により像露光される。これにより、感光体ドラム1の表面に、像露光パターンに対応した静電潜像(静電像)が順次に形成される。感光体ドラム1の回転方向における露光装置4による光照射位置が像露光部位cである。
露光装置4は、デジタル露光手段であるレーザースキャナである。レーザースキャナは、画像信号に対応してオン/オフ変調されたレーザー光を出力して、感光体ドラム1の表面を走査露光する。これにより、感光体ドラム1の表面に、画像信号(画像情報)に対応した静電潜像が形成される。
尚、像露光手段は、LEDアレイを用いた露光装置、光源と液晶シャッタを用いた露光装置など、他のデジタル露光装置であってもよい。又、像露光手段は、原稿画像を結像光学系によりスリット投影露光するアナログ露光装置であってもよい。
感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置5によりトナー像として現像される。本実施例では、現像装置5は、2成分現像剤(負帯電性のトナーと正帯電性の現像用磁性粒子との混合剤)を用いた反転現像装置である。現像装置5は、2成分現像剤55を収容した現像容器51、現像剤担持部材としての非磁性の現像スリーブ52を有する。現像スリーブ52は、その外周の一部を現像容器51の外部に露出させるようにして、現像容器51内に回転可能に設けられている。現像スリーブ52は、図中矢印R3方向(反時計回り)、即ち、その外周の進行方向が感光体ドラム1との対向部において感光体ドラム1の外周の進行方向に対して順方向になるように、所定の周速度で回転駆動される。そして、現像スリーブ52の外周面に、現像スリーブ52内に配置されたマグネットローラ53の磁気力により、2成分現像剤55が磁気ブラシ層として吸着されて、現像スリーブ52の回転に伴い搬送される。現像スリーブ52上の2成分現像剤55は、現像剤層厚規制部材としての現像ブレード54により所定の薄層に整層される。現像スリーブ52は、感光体ドラム1に対して所定の間隔を有して対向させて、略平行に配設されている。感光体ドラム1の回転方向における現像スリーブ52と感光体ドラム1との対向部が現像部位dである。
又、現像スリーブ52には、現像電圧印加手段としての現像電源56から、所定の現像バイアス(現像電圧)が印加される。そして、回転する現像スリーブ52上に薄層としてコーティングされて現像部位dに搬送された2成分現像剤中のトナーが、現像バイアスにより現像部位dに形成される電界によって、静電潜像に対応して選択的に感光体ドラム1の表面に付着する。これにより、静電潜像がトナー像として現像される。本実施例では、イメージ露光と反転現像との組み合わせにより、トナー像が形成される。即ち、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光体ドラム1上の露光部に、感光体ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーを付着させることでトナー像を形成する。
又、現像容器51内の2成分現像剤55のトナー濃度を所定の略一定範囲内に維持させるために、現像容器51内の2成分現像剤55のトナー濃度が、例えば光学式トナー濃度センサー(図示せず)によって検知される。そして、その検知情報に応じて、トナーホッパー58のトナー供給ローラの駆動が制御されて、トナーホッパー58内のトナーtが現像容器51内の2成分現像剤55に補給される。2成分現像剤55に補給されたトナーは、攪拌部材57により均一に攪拌される。
一方、給紙機構部(図示せず)から、記録材Sが一枚ずつ分離して給送される。そして、所定の制御タイミングにて、感光体ドラム1と転写ローラ6との当接部である転写ニップに導入される。感光体ドラム1の回転方向におけるこの感光体ドラム1と転写ローラ6との当接部(転写ニップ)が転写部位eである。
転写ローラ6は、導電性のローラで構成される。転写ローラ6には、転写電圧印加手段としての転写電源61から、転写バイアス(転写電圧)として、トナー像を形成するトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の所定電位の直流電圧が、所定の制御タイミングで印加される。これにより、転写部位eを通過する記録材Sの表面に、感光体ドラム1の表面のトナー像が順次に静電的に転写されていく。
転写部位eを通った記録材Sは、感光体ドラム1の表面から分離され、定着装置9に導入されてトナー像の定着処理を受け、画像形成物として画像形成装置100の外部に排出される。定着装置9は、所定の定着温度に加熱温調されるヒートローラ91と、弾性加圧ローラ92と、で構成される圧接ローラ対を有する加熱定着装置である。
又、記録材Sが分離された後の感光体ドラム1の表面は、クリーニング装置7により、転写残トナーなどの残留付着物の除去を受けて、繰り返して画像形成に供される。本実施例では、クリーニング装置7は、クリーニング部材として厚さ2mmのウレタンゴム製のクリーニングブレード71を有する、ブレードクリーニング装置である。クリーニングブレード71は、感光体ドラム1に対してカウンター方向に当接させられている。感光体ドラム1の回転方向におけるクリーニングブレード71と感光体ドラム1との当接部がクリーニング部位fである。感光体ドラム1は、このクリーニングブレード71により表面の転写残トナーなどが掻き落されてクリーニングされる。感光体ドラム1の表面から掻き落された転写残トナーなどは、クリーニング容器72に収容される。
2.ファーブラシローラの劣化と画質
本実施例の画像形成装置100を用いて画像出力耐久試験を行ったときの画像出力枚数と画質との関係を評価した。
ファーブラシローラ33の劣化が画質に与える影響は、特に、ハーフトーンにおいて顕著であることから、ハーフトーンの粒状性を画質の指標として評価をした。
図2は、画像出力枚数と粒状性との関係を示す。図2より、およそ24000枚の画像出力枚数に達してから粒状性が急激に悪化していることがわかる。
尚、トナーは最も変化が目に付くブラックを用いた。又、粒状性は濃度変動のパワースペクトルであるウィナースペクトルを用いて測定した。画像のウィナースペクトルと視覚の空間周波数特性(Visual Transfer Function:VTF)をかけあわせ、積分した値を粒状性(GS)とする。GSは値が大きいほど、粒状性が悪いことを示すものである。GS値を式Iに示す。
Figure 2014006346
ここで、uは空間周波数、WS(u)はウィナースペクトル、VTF(u)は視覚の空間周波数の伝達関数である。又、
Figure 2014006346
の項は、濃度と人の知覚する明るさの差を補正するための、平均濃度、
Figure 2014006346
を変数とした関数である。
3.充電率
次に、本実施例の画像形成装置100を用いて画像出力耐久試験を行ったときの画像出力枚数と充電率との関係を評価した。
充電率とは、帯電スリーブ32に印加した帯電バイアスに対する感光体ドラム1の帯電電位の割合である。帯電電位は、帯電バイアスの印加時の電位センサ8の出力値を、感光体ドラム1の半周分を平均して求めた。表面電位検知手段としての電位センサ8は、感光体ドラム1の回転方向において、像露光部位cと現像部位dとの間の感光体ドラム1の表面の電位を測定する。感光体ドラム1の回転方向における電位センサ8の検知部と感光体ドラム1との対向部が電位検知部位gである。
図3は、画像出力枚数と充電率との関係を示す。図3より、画像出力枚数が32000枚になってもほぼ充電率は一定であることがわかる。
4.粒状性と充電率
以上のように、画像出力枚数の増加により、粒状性は悪化していくが、充電率は低下しなかった。その理由は次のように考えられる。
ファーブラシローラ33の使用量が増加すると、フィラメント31のトナーやトナーの外添剤などの付着物による汚染や磨耗によって、電荷注入できないフィラメント31の数が増加していく。又、少数ではあるが、フィラメント31がファーブラシローラ33から抜けてしまう。即ち、使用量の増加により、ファーブラシローラ33は部分的に注入帯電できない領域が増えていく。
図4は、使用初期と、劣化時(寿命末期など)とでの、ファーブラシローラ33のフィラメント31の状態を模式的に示す(感光体ドラム1の回転軸線方向に沿って切った断面)。図4(a)が使用初期、図4(b)が劣化時の状態を表している。
ここで、帯電ニップbを通過する間に、感光体ドラム1の長手方向(回転軸線方向)の単位長さ当りに接触するフィラメント31の数を、フィラメント31の「接触頻度」と呼ぶことにする。
劣化時は、図4(b)に示すように、電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度が低下するため、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が減少する。ファーブラシローラ33の使用量の増加により、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が減少すると、感光体ドラム1の表面の未帯電領域が増え、微細な電位ムラが大きくなる。感光体ドラム1の微細な電位ムラが大きくなりすぎると、粒状性の悪化の要因となると考えられる。即ち、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度の減少が、粒状性悪化の要因であると考えられる。
この電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度の減少が画質悪化の要因になり得るかどうかを検証するために、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度をコントロールし、接触頻度と粒状性との関係を調べた。
ここで、フィラメント31の接触頻度は、植毛密度と、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度との積に比例する。
そこで、ファーブラシローラ33の植毛密度を変化させることで電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度をコントロールし、そのときの粒状性との関係を調べた。又、同時に充電率の評価も行った。図5及び図6に結果を示す。
図5より、植毛密度8万本/inch2以下では、植毛密度が低いほど粒状性が悪化している。即ち、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が一定数以下では、接触頻度が少ないほど粒状性が悪化していることがわかる。
一方、図6より、植毛密度4万本/inch2ではやや充電率は低下するが、植毛密度6万本/inch2以上ではほぼ充電率100%となることがわかる。即ち、植毛密度6万本/inch2のブラシは、劣化時のブラシと同じく、粒状性は悪化するが、充電率は変化しないという特性を示す。
この結果から、ファーブラシローラ33の使用量の増加による粒状性悪化は、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度の減少がその要因であるという考えは妥当といえる。
そして、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度がある程度減少しても充電率が殆ど落ちない理由は、次のように考えられる。
図7は、感光体ドラム1とブラシローラ33との接触部の断面を模式的に示す(感光体ドラム1の回転軸線方向に沿って切った断面)。図7において、感光体ドラム1は、導電性基板(アルミ基体)1aと、その上の機能層(感光層)1bと、を有するものとして簡略化して示している。
電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が十分な場合は、図7(a)に示すように、電荷が均一に感光体ドラム1の表面に分布し、電気力線は感光体ドラム1の導電性基板1aに対して垂直になっている。
電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が低下していくと、図7(b)、図7(c)のように電気力線が広がっていく。そのため、接触部(注入点)一点あたりの電気力線の数が増加する。電気力線の数は電荷量に比例するので、接触頻度が下がると一点あたりの充電電荷量が増加することがわかる。
つまり、帯電面積(接触頻度)が図7(b)のように低下しても、一点あたりの充電電荷量が増加するために、充電率に相当する総電荷量は変化しないと考えられる。ただし、電荷は均一に存在していないため、感光体ドラム1の微細な表面電位のムラは大きくなるものと考えられる。
以上の考察から、使用量の増加によりファーブラシローラ33が劣化したときの現象は、次のようにまとめられる。即ち、ファーブラシローラ33の使用量の増加により電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が減少し、粒状性は悪化していくが、電気力線の広がりにより注入点あたりの電荷量が増大し、充電率は低下しない。
5.電位ムラ指数
前述のように、ファーブラシローラ33の劣化による画質悪化の要因は、感光体ドラム1の微細な電位ムラと考えられる。
露光プロセスによる電位のならし効果などから、感光体ドラム1の帯電電位の変動が画質に影響を及ぼすのは、その電位変動が一定の大きさ以上になってからである。従って、感光体ドラム1の微細な電位ムラを高精度で測定することができれば、その電位ムラが画質に悪影響を及ぼす前に、ファーブラシローラ33を交換することができる。
ただし、感光体ドラム1の微細な電位ムラは、画像形成装置用として現実的な電位センサの空間分解能を越えているため、感光体ドラム1の充電後の表面電位を電位センサで測定しても、その電位ムラを直接検知することは困難である。
しかし、感光体ドラム1の充電後の表面電荷を前露光によって除電せずに、ファーブラシローラ33によって除電し、充電率/除電率を求めると、その大きさによって感光体ドラム1の微細な電位ムラの大きさを検知することができる。
ここで、充電するときにファーブラシローラ33に印加されるバイアス(充電バイアス)をVb1、除電するときにファーブラシローラ33に印加されるバイアス(除電バイアス)をVb2とする。又、充電前の感光体ドラム1の表面電位(充電前電位)をVd0、充電後の感光体ドラム1の表面電位(充電電位)をVd1、除電後の感光体ドラム1の表面電位(除電電位)をVd2とする。このとき、充電率、除電率、及び電位ムラ指数は、次の式で表せる。
充電率[%]=|Vd1−Vd0|/|Vb1−Vd0|×100 ・・・(1)
除電率[%]=|Vd2−Vd1|/|Vb2−Vd1|×100 ・・・(2)
電位ムラ指数=充電率/除電率 ・・・(3)
感光体ドラム1の微細な電位ムラが大きいほど、電位ムラ指数は大きくなる。その理由を説明する。
図8、図9は、それぞれ使用初期、使用後における、ファーブラシローラ33のフィラメント31の状態(感光体ドラム1の回転軸線方向に沿って切った断面)と、ファーブラシローラ33で充電/除電された感光体ドラム1の表面電位の状態と、を模式的に示す。
使用初期のファーブラシローラ33では、感光体ドラム1の微細な電位ムラがないように、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が十分に確保されている。そのため、図8(a)に示すように充電後の感光体ドラム1の表面は均一に帯電される。更に、接触頻度が十分なため、図8(b)に示すように、充電によって付与した電荷はほぼ全て除電することができる。
それに対して、ファーブラシローラ33の使用量が増えると、前述したように汚れや磨耗により電荷注入できないフィラメント31の数の増加や、フィラメント31の抜けが発生する。そのため、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が減少し、部分的に注入帯電できない領域が増加する。そのため図9(a)に示すように、充電後の感光体ドラム1の表面電位は微細な電位ムラが多く存在する。又、このときの充電率は、前述の理由により使用初期と殆ど変化していないため、電位センサの出力は使用初期の状態と区別がつかない。このような微細な電位ムラが多く存在する感光体ドラム1を除電すると、図9(b)に示すように、フィラメント31が劣化している場所や、抜けている場所は感光体ドラム1の表面の電荷を除電できない。そのため、感光体ドラム1の表面電位を除電バイアスまで下げることができない。
即ち、図4(b)のようにファーブラシローラ33の使用量の増加により電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が低下すると、充電能力は維持されるが、充電後の電位を除電する能力が低下する。従って、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が低くなり感光体ドラム1の微細な電位ムラが大きくなると、充電率は変化しないが、除電率は低下する。そのため、充電率/除電率=電位ムラ指数とすると、電位ムラ指数が増加する。実質的に完全に均一に帯電することができていれば、充電率と除電率は等しくなるので、電位ムラ指数は1となる。
6.評価シーケンス
本実施例の目的の一つは、帯電部材の劣化による微細な電位ムラを評価し、帯電部材の交換時期を適切に検知し、長期に渡って画質を良好なレベルに保つことである。
そのために、本実施例の画像形成装置100は、所定のタイミングで、ファーブラシローラ33の劣化を評価する評価シーケンスを実行する。
図10は、本実施例における電位ムラ指数を求めるための評価シーケンスを示す。この評価シーケンスについて説明する。
先ず、前露光ランプ2をONにした状態で、帯電スリーブ32へ充電バイアスVb1を印加する。このとき、帯電部位bの直前の感光体ドラム1の表面電位は、前露光ランプ2をONにしているため、本実施例ではほぼ0Vとなっている。即ち、充電前電位Vd0=0である。
ここで、前露光ランプ2をONにしても表面電位が0Vにならないような感光体ドラム1では、次のようにして充電前電位Vd0を求めることができる。即ち、このシーケンスの直前に、前露光ランプ2をONにし、帯電スリーブ32に印加するバイアスをOFFにして、ファーブラシローラ33がフロートの状態としたときの感光体ドラム1の表面電位をVd0とする。
本実施例では、常にVd0=0となるので、充電前電位Vd0を測定する必要はない。
前露光ランプ2をONにし、帯電スリーブ32へ充電バイアスVb1を印加した状態で、感光体ドラム1の表面の1周分以上を帯電させた後、前露光ランプをOFFにする。
そして、前露光ランプ2をOFFにした時に除電部位a(前露光ランプ2の直下)にあった感光体ドラム1の表面の位置が、帯電部位b(ファーブラシローラ33の直下)に到達する時間をt1とする。このとき、t1からΔt1秒後に、帯電スリーブ32に印加するバイアスを除電バイアスVb2に切り替える。除電バイアスVb2を印加しているときの、帯電部位bの直前の感光体ドラム1の表面電位は、前露光ランプ2をOFFにしているため、注入帯電された電荷が除電されていない状態になっている。
前露光ランプ2をOFFにした時に除電部位a(前露光ランプ2の直下)にあった感光体ドラム1の表面の位置が、電位検知部位g(電位センサ8の直下)に到達する時間をt2とする。このとき、時間t2からマイナス方向へΔt2のマージンを取って、感光体ドラム1が半周する時間分の表面電位を平均したものを充電電位Vd1とする。
又、帯電スリーブ32に印加するバイアスを除電バイアスVb2にした時に帯電部位b(ファーブラシローラ33の直下)にあった感光体ドラム1の表面の位置が、電位検知部位g(電位センサ8の直下)に到達する時間をt3とする。このとき、時間t3からプラス方向にΔt3のマージンを取って、感光体ドラム1が半周する時間分の表面電位を平均したものを除電電位Vd2とする。
充電率、除電率、電位ムラ指数は、それぞれ前述の式(1)、(2)、(3)で定義される。又、Δt1、Δt2、Δt3は、同じ値であっても異なる値であってもよい。本実施例では、Δt1=Δt2=Δt3=0.1secとした。又、本実施例では、充電バイアスVb1は−600V、除電バイアスVb2は−100Vとした。
ここで、充電バイアスVb1は、画像形成時に帯電スリーブ32に印加する帯電バイアスと同じ値であっても異なる値であってもよい。測定の誤差の抑制の観点から、充電電位と除電電位の電位差が300V以上であることが望ましい。又、感光体ドラム1とファーブラシローラ33へのダメージの抑制の観点から、充電電位の絶対値は700V以下であることが望ましい。そのため、充電バイアスVb1は、例えば本実施例の−600Vのように設定する(例えば−300V〜−700V)ことが好ましく、除電バイアスVb2は−100Vのように設定する(例えば0V〜−400V)ことが好ましい。
又、本実施例では、電位センサ8は、感光体ドラム1の回転軸線方向の略中央において、感光体ドラム1の表面電位を検出する。この位置は適宜変更することができるが、問題となるのは画像領域でのブラシ汚染という点であるので、感光体ドラム1上の画像形成領域内に配置することが好ましい。
尚、本実施例では、評価シーケンス時の感光体ドラム1の周速、ファーブラシローラ33の周速は、前述の画像形成時のものと同じである。
電位ムラ指数は、1が最も良好で、1より大きくなるほど電位ムラが悪化することを表す。
ここで、本実施例の画像形成装置100における、ファーブラシローラ33の交換の目安となる電位ムラ指数を求めるため、上述の評価シーケンスを画像出力枚数2000枚毎に動作させ、画像出力枚数と電位ムラ指数との関係を調べた。図11に結果を示す。図11より、画像出力枚数が増えるに従って、電位ムラ指数も増加していることがわかる。
又、電位ムラ指数と同時に、粒状性の評価も行い、電位ムラ指数と粒状性との関係を求めた。図12に結果を示す。図12より、電位ムラ指数が1.15を超えると、粒状性が悪化し始めることがわかる。
従って、本実施例の画像形成装置100では、電位ムラ指数が1.15まで上昇したときに、ファーブラシローラ33を交換することで、画質が低下する前にファーブラシローラ33を交換でき、画質を良好に保つことができる。
そのため、本実施例では、評価シーケンスを実行して、電位ムラ指数が1.15を超えた場合に、画像形成装置100の操作者にファーブラシローラ33の交換を促すメッセージなどを報知するための信号(交換信号)を出力することとした(交換報知制御)。
7.制御方法
ここで、評価シーケンスは、非画像形成時に実行することができる。非画像形成時としては、次のものが挙げられる。画像形成装置の電源投入時やスリープモードからの復帰時などの定着温度の立ち上げなどのための所定の準備動作が実行される前多回転動作時がある。又、画像形成信号が入力されてから実際に画像情報に応じた画像を書き出すまでに所定の準備動作が実行される前回転動作時がある。又、連続画像形成時の記録材と記録材との間に対応する紙間時がある。又、画像形成が終了した後に所定の整理動作(準備動作)が実行される後回転動作時がある。本実施例では、非画像形成時として、所定の画像出力枚数毎に、後回転時又は紙間時に、評価シーケンスを実行する。
図23は、本実施例の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。画像形成装置100の動作は、画像形成装置100に設けられた制御回路150が備える制御手段としてのCPU151が統括的に制御する。CPU151は、記憶手段としてのROM152に格納され、必要に応じてRAM153に読み出されたプログラムやデータに従って、画像形成装置100の各部の動作を制御する。
例えば、本実施例との関係で、CPU151は、画像出力枚数計数手段としてのカウンタ(記憶装置)160に画像出力毎に積算されている画像出力枚数情報を読み取り、評価シーケンスを実行するか否かの判断に用いる。又、CPU151は、評価シーケンスにおける前露光ランプ2のON/OFF、帯電電源34からファーブラシ帯電器3(ファーブラシローラ33)に印加するバイアス(充電バイアス、除電バイアス)のON/OFF、出力値などを制御する。又、CPU151は、評価シーケンスにおいて電位センサ8の出力を読み込み、帯電電源34の出力設定値とともに、電位ムラ指数を算出するのに用いる。
又、CPU151は、画像形成装置100に設けられた操作部190が備える表示部191や画像形成装置100に通信可能に接続された外部機器(パーソナルコンピュータなど)が備える表示部(図示せず)に、所定の表示を行わせる信号を出力する。
その他、CPU151は、感光体ドラム1の駆動手段としてのドラムモータ170、ファーブラシローラ33の駆動手段としてのブラシ駆動モータ180のON/0FF、駆動速度などの制御を行う。
図24は、本実施例におけるファーブラシローラ33の交換報知制御の手順を示すフローチャート図である。
先ず、CPU151は、評価シーケンスを実行して、電位ムラ指数を求める(S101)。この評価シーケンスは、カウンタ160による画像出力枚数のカウント数が2000枚に達する毎に、後回転時又は紙間時に実行される。
次に、CPU151は、評価シーケンスで得られた電位ムラ指数が、予めROM152に記憶されているファーブラシローラ33の交換を判断するための閾値である1.15を超えたか否かを判断する(S102)。
S102において電位ムラ指数が1.15を超えたと判断した場合、CPU151は、操作部190の表示部191に、ファーブラシローラ33の交換を促すメッセージを表示させる(S103)。その後、カウンタ160のカウント数を0にリセットして(S104)、ファーブラシローラ33の交換報知制御を終了する。
S102において電位ムラ指数が1.15以下であると判断した場合、CPU151は、カウンタ160のカウント数を0にリセットして(S104)、ファーブラシローラ33の交換報知制御を終了する。
8.効果
本実施例の効果を確認するために、検証実験を行った。
先ず、10万枚まで画像出力耐久試験を行って、粒状性が保てるかを検証した。電位ムラ指数は、画像出力枚数2000枚毎に、評価シーケンスを動作させて求めた。又、粒状性も、画像出力枚数2000枚毎に評価した。又、ファーブラシローラ33の交換条件は、電位ムラ指数が1.15を超えた時点とした。
図13に画像出力枚数と粒状性との関係を示す。図13より、粒状性は常に3.0以下であり、良好な状態に保たれていることがわかる。
又、図14に画像出力枚数と電位ムラ指数との関係を示す。10万枚の画像出力耐久試験の間に、3回のファーブラシローラ33の交換を行っている。
次に、交換後のファーブラシローラ33を使用して再び画像出力耐久試験を行い、そのときの粒状性を評価し、交換が適切な時期だったか、即ち、交換時期が早すぎなかったかを検証した。ここでは、交換後の3本のファーブラシローラ33について、粒状性を画像出力枚数1000枚毎に評価した。
図15に画像出力枚数と粒状性の関係を示す。図15より、どのブラシも4000〜6000枚以内に粒状性が悪化し始めているのがわかる。交換時期は適切であったものと評価できる。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、回転可能な感光体1と、感光体1の表面に接触し電圧が印加されて感光体の表面に電荷を注入する帯電部材33と、感光体1の表面電位を検知する検知手段8と、を有する。又、画像形成装置100は、検知手段8の検知結果に基づいて、次のような計算を行う計算手段を有する。即ち、計算手段は、帯電部材33により感光体1を帯電させた際の、帯電部材33に印加された電圧に対する該電圧の印加により帯電された感光体1の表面電位の割合である充電割合に係る情報(本実施例では充電率)を求める。又、計算手段は、帯電部材33により帯電された感光体1を帯電部材33により除電した際の、帯電部材33に印加された電圧に対する該電圧の印加により除電された感光体1の表面電位の割合である除電割合に係る情報(本実施例では除電率)を求める。又、計算手段は、上記充電割合と上記除電割合との比率に係る情報(本実施例では電位ムラ指数)を求める。又、画像形成装置100は、上記比率に係る情報に基づいて帯電部材33の交換時期を判断する判断手段を有する。本実施例では、CPU151が、上記計算手段、判断手段の機能を有する。
特に、本実施例では、上記判断手段は、求められた上記比率が所定値を超えた場合に、帯電部材33の交換を促すための信号を出力する。より詳細には、上記計算手段は、次のようにして、上記比率を算出する。即ち、表面電位Vd0の感光体1の表面を直流成分Vb1の電圧を帯電部材33に印加して帯電した感光体1の表面電位をVd1とする。又、表面電位Vd1の感光体1の表面を直流成分Vb2の電圧を帯電部材33に印加して除電した感光体1の表面電位をVd2とする。このとき、上記計算手段は、上記比率に係る情報として、上記充電割合に係る情報としての|Vd1−Vd0|/|Vb1−Vd0|と、上記除電割合に係る情報としての|Vd2−Vd1|/|Vb2−Vd1|との比率を求める。尚、充電割合に係る情報、除電割合に係る情報、比率に係る情報は、上述のような除算の結果である比率そのものであっても、例えば百分率に変換したり、必要な補正を施したりして誘導された対応する量であってもよい。
以上、本実施例によれば、ファーブラシローラ33の劣化による感光体ドラム1の微細な電位ムラを評価することによって、ファーブラシローラ33の交換時期を適切に検知し、長期に渡って画質を良好なレベルに保つことが可能である。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置と同じである。従って、実施例1の画像形成装置のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
1.概要
前述のとおり、電位ムラ指数は、感光体ドラム1の微細な電位ムラの大きさを表しており、その微細な電位ムラは、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度に依存する。そして、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度は、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度と、電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度との積に比例する。そのため、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を小さくすることによって、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度を下げることができる。即ち、同じ植毛密度でも、相対速度を小さくすると、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度が下がるため、電位ムラ指数は大きくなる。
従って、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度の変化に対する電位ムラ指数の変化が大きくなり、ファーブラシローラ33の劣化の検知の感度を上げることができる。
本実施例では、図10の評価シーケンスを動作させる際に、ファーブラシローラ33を、その外周の進行方向が感光体ドラム1との接触部において感光体ドラム1の外周の進行方向に対して逆方向になるように、周速100mm/secで回転駆動させる。即ち、画像形成時よりも、ファーブラシローラ33の周速度を減速する。感光体ドラム1の周速は300mm/secであるので、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度は400mm/secとなる。
このように、本実施例では、充電割合、除電割合、及びこれらの比率を求めるために感光体1の表面電位を検知手段8で検知する際の感光体1と帯電部材33との相対速度は、画像形成時よりも小さい。
この条件での電位ムラ指数と粒状性との関係を調べるために、評価シーケンスを画像出力枚数2000枚毎に動作させ、同時に粒状性の評価を行った。
図16に結果を示す。図16より、電位ムラ指数が1.95を超えると、粒状性が悪化し始めることがわかる。
従って、本実施例の画像形成装置100では、電位ムラ指数が1.95まで上昇したときに、ファーブラシローラ33を交換することで、画質が低下する前にファーブラシローラ33を交換でき、画質を良好に保つことができる。
そのため、本実施例では、評価シーケンスを実行して、電位ムラ指数が1.95を超えた場合に、画像形成装置100の操作者にファーブラシローラ33の交換を促すメッセージなどを報知するための信号(交換信号)を出力することとした(交換報知制御)。
2.制御方法
本実施例では、実施例1と同様、評価シーケンスは、画像出力枚数が所定枚数(2000枚)に達する毎に非画像形成時に実行する。
本実施例の画像形成装置100の制御態様は、図23に示す実施例1のものと同様である。本実施例では、特に、CPU151は、評価シーケンスの実行時には、ブラシ駆動モータ180を制御して、ファーブラシローラ33の周速を画像形成時よりも遅くする。
又、本実施例におけるファーブラシローラ33の交換報知制御の手順は、図24に示す実施例1のもの同様である。ただし、本実施例では、S102にて用いるファーブラシローラ33の交換を判断するための閾値は1.95である。
3.効果
本実施例の効果を確認するために、検証実験を行った。
先ず、10万枚まで画像出力耐久試験を行って、粒状性が保てるかを検証した。電位ムラ指数は、画像出力枚数2000枚毎に、評価シーケンスを動作させて求めた。又、粒状性も、画像出力枚数2000枚ごとに評価した。又、ファーブラシローラ33の交換の条件は、電位ムラ指数が1.95を超えた時点とした。
図17に画像出力枚数と粒状性との関係を示す。図17より、粒状性は常に3.0以下であり、良好な状態に保たれていることがわかる。
又、図18に画像出力枚数と電位ムラ指数との関係を示す。10万枚の画像出力耐久試験の間に、3回のファーブラシローラ33の交換を行っている。
次に、交換後のファーブラシローラ33を使用して再び画像出力耐久試験を行い、そのときの粒状性を評価し、交換が適切な時期だったか、即ち、交換時期が早すぎなかったかを検証した。ここでは、交換後の3本のファーブラシローラ33について、粒状性を画像出力枚数1000枚毎に評価した。
図19に画像出力枚数と粒状性の関係を示す。図19より、どのブラシも2000枚〜3000枚以内に粒状性が悪化し始めているのがわかる。実施例1では、4000枚〜6000枚以内に悪化していたので、実施例1に比べて、寿命予測の精度が向上していることがわかる。
以上、本実施例によれば、評価シーケンスの動作時にファーブラシローラ33の周速を減速させて、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を小さくすることで、ファーブラシローラ33の劣化の検出感度を上げることができる。これにより、ファーブラシローラ33の交換をより厳密に検知し、長期に渡って画質を良好なレベルに保つことが可能である。又、本実施例によれば、より効率的にファーブラシローラ33を使用できる。
実施例3
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置と同じである。従って、実施例1の画像形成装置のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
1.概要
前述のとおり、感光体ドラム1の微細な電位ムラは、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度に依存する。そして、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度は、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度と、電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度との積に比例する。
従って、使用量の増加によってファーブラシが図4(b)に示すような状態になり、電荷を注入できるフィラメント31の接触密度が低下したとき、相対速度を大きくする。これによって、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度を上げ、感光体ドラム1の微細な電位ムラを小さくすることができる。
例えば、劣化により電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度が使用初期に比べて1/2になっても、相対速度を2倍にすれば、電荷を注入できるフィラメント31の接触頻度は使用初期の頻度と等しくなる。これにより、感光体ドラム1の微細な電位ムラの悪化を抑えることができる。
尚、予めファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を上げておけば、電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度が低下しても、感光体ドラム1の微細な電位ムラを抑えることができる。しかし、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を上げるとファーブラシローラ33の寿命自体を短くしてしまうため、初期から必要以上に相対速度を上げてもファーブラシローラ33を効率よく使えない。
このようにファーブラシローラ33の劣化状態に合わせてファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を制御することによって、ファーブラシローラ33をより効率よく使うことができると考えられる。
本実施例では、電位ムラ指数を求め、求めた電位ムラ指数に基づいてファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を制御する。
先ず、初期状態のファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度、即ち、実施例1と同じ設定である1300mm/secにおける、電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度と電位ムラ指数との関係を調べた。
図20に結果を示す。図20より、相対速度が1300mm/secのときの電位ムラ指数を求めることによって、ファーブラシローラ33における電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度がわかる。
電位ムラ指数は、実施例1と同様に、図10のシーケンスに従って、画像出力枚数2000枚毎に、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を1300mm/secとして求める。この電位ムラ指数をxとする。
そして、本実施例では、x≦1.1であれば、そのままの相対速度を保つ。一方、x>1.1であれば、予め求められている図20に示すような電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度と電位ムラ指数との関係から、電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度を求める。この値をyとする。
図20より、電位ムラ指数が1.1のときの、電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度は9.2万本/inch2である。従って、求められたyの値から、電位ムラ指数が1.1のときの電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度に比べて、y/92000だけ電荷を注入できるフィラメント31の植毛密度が低下していることがわかる。
そこで、ファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を、1300×(92000/y)[mm/sec]に上げることで、接触頻度を上げ、電位ムラ指数が1.1になるようにすることができる(相対速度制御)。
尚、本実施例では、上述のような演算により、電位ムラ指数が1.1になるファーブラシ33と感光体ドラム1との相対速度を求めたが、電位ムラ指数と、これを所定の値にするために必要な相対速度の補正値との関係をテーブルなどとして記憶しておいてもよい。
このように、本実施例では、画像形成装置は、求められた充電割合と除電割合との比率に係る情報に基づいて帯電部材33の動作条件を制御する制御手段を有する。本実施例では、CPU151が、この制御手段として機能する。特に、本実施例では、上記制御手段は、求められた上記比率が所定値を超えた場合に、画像形成時の感光体1と帯電部材33との相対速度を大きくする。
2.制御方法
本実施例では、実施例1と同様、評価シーケンスは、画像出力枚数が所定枚数(2000枚)に達する毎に非画像形成時に実行する。
本実施例の画像形成装置100の制御態様は、図23に示す実施例1のものと同様である。本実施例では、特に、CPU151は、相対速度制御において求められた相対速度にするように画像形成時のファーブラシローラ33の周速を変更する。ただし、毎回の評価シーケンスの実行時には、所定の相対速度(1300mm/sec)となるように、ファーブラシローラ33の周速は一定の周速にする。
図25は、本実施例における画像形成時のファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を求める相対速度制御の手順を示すフローチャート図である。
先ず、CPU151は、評価シーケンスを実行して、電位ムラ指数を求める(S201)。この評価シーケンスは、カウンタ160による画像出力枚数のカウント数が2000枚に達する毎に、後回転時又は紙間時に実行される。
次に、CPU151は、評価シーケンスで得られた電位ムラ指数が、予めROM152に記憶されている相対速度の変更を判断するための閾値である1.1を超えたか否かを判断する(S202)。
S202において電位ムラ指数が1.1を超えたと判断した場合、CPU151は、予めROM152に記憶されている図20に示すような関係から植毛密度yを求める(S203)。又、求めたyの値から、予めROM152に記憶されている演算式によって、画像形成時のファーブラシローラ33と感光体ドラム1との相対速度を求める(S204)。本実施例では、感光体ドラム1の周速は変更せず、又ファーブラシローラ33の回転方向も変更しないので、ここでは、具体的には、上記求めた相対速度とするためのファーブラシローラ33の周速を求める。その後、カウンタ160のカウント数を0にリセットして(S205)、相対速度制御を終了する。
S202において電位ムラ指数が1.1以下であると判断した場合、CPU151は、カウンタ160のカウント数を0にリセットして(S205)、相対速度制御を終了する。
3.効果
本実施例の効果を確認するために、10万枚まで画像出力耐久試験を行って、粒状性が保て、且つ、ファーブラシを効率よく使えるかを検証した。ここでは、画像出力枚数2000枚毎に上述のような相対速度の補正制御を行い、同時に粒状性を評価した。
電位ムラ指数の悪化の度合いは、画像出力枚数が増加するほど早くなる。制御を行ってから次の制御までの間で、粒状性が悪化し始めないようにするために、電位ムラ指数が1.4を超えた時点でファーブラシローラ33を交換することにした。
図21に画像出力枚数と粒状性との関係を示す。図21より、粒状性は常に3.0以下であり、良好な状態に保たれていることがわかる。
又、図22に画像出力枚数と電位ムラ指数との関係を示す。10万枚画像出力するまでの間に、2回のファーブラシローラの交換を行っている。
相対速度の速度制御を行わなかった実施例1では、10万枚画像出力するまでの間に3回のファーブラシローラ33の交換を行っており、約28000枚に1回のファーブラシ33の交換頻度であった。これに対して、本実施例では、約41000枚に1回のファーブラシローラ33の交換頻度になった。これより、本実施例により、ファーブラシローラ33をより効率的に使用し、長期に渡って画質を良好なレベルに保つことが可能である。
その他の実施例
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
例えば、上述の実施例では、帯電部材としてはファーブラシローラを用いた。しかし、本発明は、電荷を注入できる帯電部材の接触頻度の減少を利用した技術であるため、電荷を注入できる帯電部材の接触頻度が問題になる注入帯電システムであれば適用可能である。例として、スポンジローラ、ゴムローラ、磁気ブラシ、スポンジローラやファーブラシに微粒子を含ませた帯電システムなどに適用可能である。
1 感光体ドラム
2 前露光ランプ
3 ファーブラシ帯電器
8 電位センサ
31 フィラメント
32 帯電スリーブ
33 ファーブラシローラ

Claims (8)

  1. 回転可能な感光体と、
    前記感光体の表面に接触し電圧が印加されて前記感光体の表面に電荷を注入する帯電部材と、
    前記感光体の表面電位を検知する検知手段と、
    前記検知手段の検知結果に基づいて、前記帯電部材により前記感光体を帯電させた際の、前記帯電部材に印加された電圧に対する該電圧の印加により帯電された前記感光体の表面電位の割合である充電割合に係る情報と、前記帯電部材により帯電された前記感光体を前記帯電部材により除電した際の、前記帯電部材に印加された電圧に対する該電圧の印加により除電された前記感光体の表面電位の割合である除電割合に係る情報と、前記充電割合と前記除電割合との比率に係る情報と、を求める計算手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記比率に係る情報に基づいて前記帯電部材の交換時期を判断する判断手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記判断手段は、前記比率が所定値を超えた場合に、前記帯電部材の交換を促すための信号を出力することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記比率に係る情報に基づいて前記帯電部材の動作条件を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記比率が所定値を超えた場合に、画像形成時の前記感光体と前記帯電部材との相対速度を大きくすることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記充電割合、前記除電割合及び前記比率を求めるために前記感光体の表面電位を前記検知手段で検知する際の前記感光体と前記帯電部材との相対速度は、画像形成時よりも小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記計算手段は、表面電位Vd0の前記感光体の表面を直流成分Vb1の電圧を前記帯電部材に印加して帯電した前記感光体の表面電位をVd1、表面電位Vd1の前記感光体の表面を直流成分Vb2の電圧を前記帯電部材に印加して除電した前記感光体の表面電位をVd2としたとき、|Vd1−Vd0|/|Vb1−Vd0|と|Vd2−Vd1|/|Vb2−Vd1|との比率を算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記帯電部材は、ファーブラシローラであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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