JP2014005475A - 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱成形時の初期着色の抑制、および、熱安定性の向上の少なくとも一方が達成される塩素化塩化ビニル系樹脂が得られる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法は、塩化ビニル系樹脂と塩素が導入された反応器内に紫外線を照射することで、塩化ビニル系樹脂を塩素化させ、塩素化塩化ビニル系樹脂を得ており、上記紫外線照射は、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて行う。
【選択図】図1
【解決手段】本発明にかかる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法は、塩化ビニル系樹脂と塩素が導入された反応器内に紫外線を照射することで、塩化ビニル系樹脂を塩素化させ、塩素化塩化ビニル系樹脂を得ており、上記紫外線照射は、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法に関する。詳細には、光塩素化法を用いた塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法に関する。
塩素化塩化ビニル系樹脂の耐熱温度は、塩素化されたことによって、塩化ビニル系樹脂の耐熱温度よりも高くなる。そのため、塩素化塩化ビニル系樹脂は、耐熱パイプ、耐熱工業板、耐熱フィルムおよび耐熱シートなどの種々の分野で使用されている。
ところで、塩素化塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂粒子を水性媒体中に懸濁させて得られた水性懸濁液に、塩素を供給しつつ、塩化ビニル系樹脂を塩素化することによって製造されることが一般的である。通常、塩素化を光塩素化法で行う場合、塩素ラジカルを生成させるために、水銀灯による紫外線照射が行われている(特許文献1)。
塩素化塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂の高い機械的強度、耐候性、耐薬品性などの優れた特徴を有するうえ、さらに塩化ビニル系樹脂より耐熱性に優れる。しかしながら、光塩素化法で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂より熱安定性が悪く、加熱成形時に樹脂が焼けやすく、長期間の加熱成形がしにくいなどの問題を有していた。そのため、光塩素化法で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は、加熱成形時の初期着色性および/または熱安定性が十分ではない場合があった。
本発明は、加熱成形時の初期着色の抑制、および、熱安定性の向上の少なくとも一方が達成される塩素化塩化ビニル系樹脂が得られる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法を提供する。
本発明にかかる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法は、塩化ビニル系樹脂と塩素が導入された反応器内に紫外線を照射することで、塩化ビニル系樹脂を塩素化させ、塩素化塩化ビニル系樹脂を得ており、上記紫外線照射は、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて行うことを特徴とする。
本発明にかかる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法において、上記光源が照射する紫外線は、ピーク波長の範囲が290nm以上400nm以下であることが好ましい。また、上記光源が照射する紫外線は、ピーク波長の範囲が350nm以上400nm以下であることが好ましい。また、上記光源は、紫外線LEDであることが好ましい。また、上記塩化ビニル系樹脂への塩素の供給は、塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液に塩素を供給することで行われることが好ましい。
本発明にかかる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法は、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて、紫外線を照射して塩化ビニル系樹脂を塩素化することにより、加熱成形時の初期着色の抑制および/または熱安定性の向上が達成された塩素化塩化ビニル系樹脂を提供することができる。
本発明において、塩素化塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂と塩素が導入された反応器に、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて、好ましくは紫外線LEDを用いて紫外線を照射することによって、塩化ビニル系樹脂を塩素化して得られたものである。本発明者らは、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて、好ましくは紫外線LEDを用いて塩化ビニル系樹脂と塩素に紫外線を照射し、塩化ビニル系樹脂を塩素化することによって、得られた塩素化塩化ビニル系樹脂の加熱成形時の初期着色の抑制および/または熱安定性の向上が達成されることを見出し、本発明に至った。また、反応器内の撹拌性や、光源から塩化ビニル系樹脂への照射範囲が同様であれば、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて、紫外線照射を行うことで、塩化ビニル系樹脂を塩素化する工程における総消費電力量が小さくなり、生産コストが低減する。或いは、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源は、特に紫外線LEDは、水銀灯に比べて、長期使用による光度の低下が抑制されるため、光源の更新回数が少なくなり、塩素化塩化ビニル系樹脂の生産性が向上する。或いは、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源は、総消費電力量が同様の場合、水銀灯に比べて、反応時間が短くなる。本発明において、総消費電力量は、光源の電流値をI(A)とし、光源の電圧値をV(V)とし、塩素化反応時間をt(h)とした場合、下記数式1によって算出する。
総消費電力量(W・h)=I×V×t×(光源の個数) (1)
総消費電力量(W・h)=I×V×t×(光源の個数) (1)
本発明において、好ましくは、塩素化塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液に塩素を供給すると共に紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて紫外線を照射し、水性懸濁液中の塩化ビニル系樹脂を塩素化することで得られる。塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液は、塩化ビニル系樹脂を水性媒体に縣濁させて得ることができる。例えば、水性媒体として水を用い、塩化ビニル系樹脂と水を混合して塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液を得ることができる。
本発明において、塩素化塩化ビニル系樹脂は、上述したように塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液を用いた塩素化によって得られる以外に、気相による塩素化(気相塩素化)などによって得られてもよい。気相塩素化は、塩化ビニル系樹脂の粉体に塩素を直接吹き込みつつ、塩化ビニル系樹脂と塩素に紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて紫外線を照射し、塩化ビニル系樹脂を塩素化させることをいう。
紫外線LEDとしては、紫外線を照射することができるLEDであればよく、特に限定されない。例えば、紫外線LEDには、AlN、AlGaN、AlInGaNなどの窒化物半導体材料を発光層に用いた半導体発光素子、または、ダイヤモンド薄膜を発光層に用いた半導体発光素子などが用いられる。好ましくは、ピーク波長が1つの紫外線LEDを用いる。また、紫外線LEDの照射する紫外線のピーク波長は、発光層の各組成の割合により調整することができる。例えば、紫外線LEDの発光層に窒化物半導体材料が用いられる場合、Alの含有量が増えるにしたがって、紫外線のピーク波長が短くなる。紫外線の照射には、紫外線LEDの他に、紫外線を照射できる有機EL、無機EL、紫外線レーザーなどの光源を用いることができる。中でも、光源としては、紫外線LEDを用いることが好ましい。有機EL、無機EL、紫外線レーザーなどの光源も、紫外線LEDが照射する紫外線と同様のピーク波長及び/又は波長範囲の紫外線を照射することが好ましい。紫外線LEDが照射する紫外線のピーク波長や波長範囲については、後述のとおりである。
紫外線LEDの照射する紫外線のピーク波長は、加熱成形時の初期着色の抑制および熱安定性の向上の観点から、290nm以上400nm以下であることが好ましく、315nm以上400nm以下であることがより好ましく、315nm以上385nm以下であることがさらに好ましく、320nm以上365nm以下であることが特に好ましい。また、紫外線LEDの照射する紫外線のピーク波長は、反応器の耐久性の観点から340nm以上400nm以下であることが好ましく、より好ましくは355nm以上395nm以下であり、さらに好ましくは365nm以上385nm以下である。なお、ピーク波長が315nm以上400nm以下の紫外線は、UVAとも称される。例えば、ピーク波長が365nmの紫外線を照射する紫外線LEDまたはピーク波長が385nmの紫外線を照射する紫外線LEDを用いることができる。
紫外線LEDの照射する紫外線の波長範囲は、260nm以上430nm以下であることが好ましく、300nm以上420nm以下であることがより好ましく、305nm以上400nm以下であることがさらに好ましい。本発明において、「紫外線の波長範囲」は、発光スペクトルにおいて、ピーク波長の相対発光強度に対して2%以上の相対発光強度を有する波長の範囲を意味する。例えば、図2に示す紫外線の発光スペクトルにおいて、波長範囲は350nmから392nmであり、図8に示す紫外線の発光スペクトルにおいて、波長範囲は355nmから415nmである。
また、熱安定性の観点から、波長範囲が300nm以上430nm以下であり、ピーク波長が350nm以上400nm以下である紫外線を照射する紫外線LEDを用いることが好ましい。より好ましくは、波長範囲が325nm以上430nm以下であり、ピーク波長が355nm以上395nm以下である紫外線を照射する紫外線LEDを用いることが好ましい。さらに好ましくは、波長範囲が330nm以上430nm以下であり、ピーク波長が365nm以上385nm以下である紫外線を照射する紫外線LEDを用いることが好ましい。或いは、塩素化反応効率が高いという観点から、波長範囲が350nm以上392nm以下であり、ピーク波長が365nmである紫外線を照射する紫外線LEDが好ましい。本発明において、塩素化反応効率は、同様の組成の塩化ビニル系樹脂を用いて同様の塩素含有量の塩素化塩化ビニル系樹脂を製造する際には、必要な総光量及び/又は反応時間で評価することができる。必要な総光量が少ないほど、塩素化反応効率が高いことになる。また、反応時間が短いほど、塩素化反応効率が高いことになる。本発明において、「総光量」は、以下のように測定・算出するものである。光量測定器(TOPCON社製、品番「UVR−2」)にセンサー(TOPCON社製、品番「UD−36」)を装着し、塩素化反応を行う際に反応器内に存在する塩化ビニル系樹脂と光源の距離が最も近くなる位置で、光源から照射される紫外線の単位面積あたりの光量を測定する。また、塩素化反応を行う際に反応器内に存在する塩化ビニル系樹脂と光源の距離が最も近くなる位置で、光源から照射される紫外線が塩素化ビニル系樹脂にあたる照射面積を測定する。上記の測定で得られる照射面積の値に単位面積あたりの光量の値を乗じた値を総光量とする。例えば、塩素化塩化ビニル系樹脂の製造に図1に示す製造装置を用いる場合は、反応器600の内壁の位置で単位面積あたりの光量及び照射面積を測定し、塩素化塩化ビニル系樹脂の製造に図7に示す製造装置を用いる場合は、紫外線LED光源装置が挿入されている円筒状容器300bの外壁の位置で単位面積あたりの光量及び照射面積を測定する。なお、上記において、単位面積あたりの光量と照射面積の測定は、空気雰囲気下、かつ反応器内が空の状態で行う。
塩化ビニル系樹脂の塩素化に用いられる紫外線LEDの個数は、単数でもよいし、複数でもよい。複数の紫外線LEDが用いられる場合、照射する紫外線のピーク波長が同じである紫外線LEDがそれぞれ組み合わされて用いられてもよいし、照射する紫外線のピーク波長が異なる紫外線LEDがそれぞれ組み合わされて用いられてもよい。ここで、「紫外線LED」は、紫外線LED素子、複数の紫外線LED素子を有する紫外線LED光源装置の両方を指す。
塩素化塩化ビニル系樹脂の原料として使用される塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単量体の単独重合体、または、塩化ビニル単量体と他の共重合可能な単量体との共重合体を用いることができる。他の共重合可能な単量体としては、特に限定されないが、例えば、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、塩化アリル、アリルグリシジルエーテル、アクリル酸エステル、ビニルエーテルなどが挙げられる。
塩化ビニル単量体の単独重合、または、塩化ビニル単量体と他の共重合可能な単量体の共重合の際には、分散剤および油溶性重合開始剤などが用いられる。なお、上記重合には、重合調整剤、連鎖移動剤、pH調整剤、帯電防止剤、架橋剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、スケ−ル防止剤などがさらに用いられてもよい。
分散剤には、例えば、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが用いられる。油溶性重合開始剤には、例えば、ラウロイルパーオキサイド、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、α,α'−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリルなどが用いられる。
塩化ビニル系樹脂は、特に限定されないが、平均粒子径が0.1〜350μmであることが好ましく、より好ましくは80〜200μmである。本発明において、塩化ビニル系樹脂の平均粒子径はJIS K0069に従って測定する。
塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液は、特に限定されないが、例えば、塩化ビニル系樹脂と水を混合して、塩化ビニル系樹脂を水中に懸濁させることによって得られる。得られた塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液は、反応器に入れられ、反応器内に配置された撹拌翼によって撹拌される。撹拌されている塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液には、塩素が供給されつつ、反応器内および反応器外の少なくとも一方に配置された紫外線LEDによって紫外線が照射される。紫外線LEDからの紫外線の照射の開始によって、塩化ビニル系樹脂の塩素化反応が開始する。
水性懸濁液中の塩化ビニル系樹脂は所望の塩素含有量になるまで塩素化される。塩素化反応は、紫外線の照射を終了することによって停止する。塩素化反応が停止した後、窒素などによって塩素化塩化ビニル系樹脂中の未反応塩素を追い出し、塩素化塩化ビニル系樹脂のTg(ガラス転移温度)以下の温度の温水を用いて、塩素化塩化ビニル系樹脂中の残存塩酸を除去する。その後、脱水、乾燥工程を経て、塩素化塩化ビニル系樹脂が得られる。
生産性、水性懸濁液の粘度安定性および撹拌時の均一混合性の観点から、水性懸濁液中の塩化ビニル系樹脂の濃度は、10重量%以上40重量%以下であることが好ましく、20重量%以上35重量%以下であることがさらに好ましい。
反応器に塩素を供給する場合、塩素は、気体状および液体状のどちらであっても良いが、取扱いの容易さの観点から、気体状であることが好ましい。塩素供給方法は、水性懸濁液中に、塩素を供給できる方法であればよく、特に限定されない。例えば、塩素供給方法には、塩素化反応開始前に初期一括で塩素を仕込む方法、塩素化反応中に断続的に塩素を供給する方法、塩素化反応中に連続で塩素を供給する方法などがある。上述したとおり、本発明において、塩素化反応は、紫外線照射を開始することで開始され、紫外線照射を終了することで終了する。
塩素化反応時の最高反応温度は、特に限定されることはないが、90℃以下であることが好ましく、88℃以下であることがより好ましく、86℃以下であることがさらに好ましい。最高反応温度が90℃以下のとき、塩化ビニル系樹脂の劣化が抑制されると共に、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂の着色が抑制される。塩素化反応時の最低反応温度は、水性懸濁液の撹拌翼による流動を容易にする観点から、0℃を超えることが好ましい。また、最低反応温度は、反応時間を短縮する観点から、30℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましい。
塩素化反応は発熱反応であることから、反応器の内温を制御するために、例えば、反応器に冷却用ジャケットが装備されることが好ましい。この冷却用ジャケットで除熱量と発熱量とのバランスを取ることで、反応器の内温がコントロールされる。反応器内に配置された撹拌翼は、プロペラ翼などの軸流型であってもよいし、パドル翼、タービン翼などの幅流型であってもよい。
上記のように、塩化ビニル系樹脂と塩素が導入された反応器内に紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて紫外線を照射し、塩化ビニル系樹脂を塩素化させて得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は、加熱成形時の初期着色の抑制および熱安定性の向上の少なくとも一方が達成される。好ましくは、上記塩素化塩化ビニル系樹脂は、加熱成形時の初期着色が抑制され、かつ熱安定性も向上している。
本発明において、塩素化塩化ビニル系樹脂の加熱成形時の初期着色は、塩素化塩化ビニル系樹脂を加熱成形して作製したサンプルを用い、JIS K7373に準拠してイエローインデックスを測定することで評価する。イエローインデックスの値が低いほど加熱成形時の初期着色が抑制されていること、すなわち加熱成形時の初期着色性が良好であることを意味する。また、塩素化塩化ビニル系樹脂の熱安定性は、塩素化塩化ビニル系樹脂を用いて作製したサンプル(シート)を用い、200℃のオーブンにて加熱し、シートが黒化する、すなわちシートのL値(明度)が20以下になるまでの時間を測定することで評価する。黒化するまでの時間が長いほど熱安定性が高いことを意味する。また、塩素化塩化ビニル系樹脂の耐熱性は、JIS K7206に従って、B50法にて、ビカット軟化点を測定することで評価する。ビカット軟化点の値が高いほど耐熱性が高いことを意味する。なお、塩素化塩化ビニル系樹脂の加熱成形時の初期着色、熱安定性および耐熱性の評価の詳細については、後述した通りである。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。以下の実施例および比較例において、部および%は特に断らない限り重量基準である。
(実施例1)
<塩素化塩化ビニル系樹脂の作製>
図1に示すように、紫外線LED光源装置100として、UV−LED光源ユニット(株式会社センテック製、型番「OX223」)を準備した。紫外線LED光源装置100は、ピーク波長が365nmである紫外線LED素子110(日亜化学工業株式会社製、品番「NC4U133」、順電流500mA、順電圧14.9V)を3個有する。
<塩素化塩化ビニル系樹脂の作製>
図1に示すように、紫外線LED光源装置100として、UV−LED光源ユニット(株式会社センテック製、型番「OX223」)を準備した。紫外線LED光源装置100は、ピーク波長が365nmである紫外線LED素子110(日亜化学工業株式会社製、品番「NC4U133」、順電流500mA、順電圧14.9V)を3個有する。
実施例1で用いた紫外線LED素子の発光スペクトルは、図2に示すとおりであった。図2に示すように、紫外線LED素子110の照射する紫外線は、波長範囲が350nmから392nmであり、ピークが1つであり、ピーク波長が365nmであった。ここで、波長範囲は、上述したとおり、発光スペクトルにおいて、ピーク波長の相対発光強度に対して2%以上の相対発光強度を有する波長の範囲を意味する。
紫外線LED光源装置100を、たて20mm、よこ20mm、高さ300mmのアルミニウム製の支持体200に配置した後、内径75mm、高さ400mm、厚み2.5mmの透明ガラス製の円筒状容器300{PYREX(登録商標)}中に挿入した。
60℃の温水400が入ったウォーターバス500中に、円筒状容器300に入れられた紫外線LED光源装置100と、厚み3.6mmの透明ガラス製の容器である反応器600{容量3L、PYREX(登録商標)}とを配置した。具体的に、ウォーターバス500に配置された紫外線LED光源装置100は、反応器600と対向し、3個の紫外線LED素子110が15mmの等間隔で高さ方向に1列に並べられた状態で配置された。このとき、反応器600と紫外線LED素子110との距離Aは80mmとした。なお、ウォーターバス500には、温水400を所定の温度で維持するための熱源(図示せず)が設けられていた。
次に、反応器600に、純水1.8kgと、K値が66.7、平均粒子径が170μm、見かけ密度が0.568g/mlである塩化ビニル系樹脂(株式会社カネカ製)0.2kgとを投入し、蓋620で反応器600内を密閉した。なお、塩化ビニル系樹脂のK値はJIS K7367−2に準拠して求めた値であり、平均粒子径はJIS K0069に従って求めた値であり、見かけ密度はJIS K7365に従って求めた値であった。以下においても、同様であった。そして、純水と塩化ビニル系樹脂との混合液である塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700を、反応器600のタービン翼610を用いて、回転数340rpmで撹拌した。
反応器600内を真空脱気および窒素置換した。その後、塩素ガスを塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700中に吹き込んだ。同時に、塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700をタービン翼610で撹拌しつつ、紫外線LED素子110から紫外線を塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700に照射させて、塩素化反応を開始させた。なお、塩素ガスを吹き込む際は、反応器600内が減圧しないように注意した。塩素化反応中は、ウォーターバス500中の温水400を60℃で維持させた。
塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が66.3%に達したとき、紫外線LED素子110による紫外線の照射を終了して、塩素化反応を停止させた。塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量は、塩素化反応で副生する塩酸の中和滴定値により算出した。以下においても、同様であった。塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が66.3%に達するまでに要した時間である塩素化反応の反応時間、すなわち紫外線の照射開始から照射終了までの時間は、96分であった。そして、窒素にて塩素化塩化ビニル系樹脂中の未反応塩素を追い出した後、残存塩酸を水洗にて除去してから塩素化塩化ビニル系樹脂を乾燥させた。これにより、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
(比較例1)
支持体200で支持された1台の紫外線LED光源装置100に代えて、100Wの高圧水銀灯(東芝ライテック株式会社製、電流値1.3A、電圧値100V)を1灯用いた以外は、実施例1と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
支持体200で支持された1台の紫外線LED光源装置100に代えて、100Wの高圧水銀灯(東芝ライテック株式会社製、電流値1.3A、電圧値100V)を1灯用いた以外は、実施例1と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
比較例1において、塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が66.3%に達するまでに要した時間である塩素化反応の反応時間、すなわち紫外線の照射開始から照射終了までの時間は、120分であった。
実施例1および比較例1で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂の加熱成形時の初期着色、熱安定性測定および評価は、下記の通り行った。また、下記の通り、ビカット軟化点を測定および評価することにより、耐熱性の測定および評価を行った。
<加熱成形時の初期着色>
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B31」)を10重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8831」)を1重量部、粉末状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8813」)を1重量部、滑剤であるステアリン酸(花王株式会社製、品番「ルナック(登録商標)S−90V」)を1重量部、およびポリエチレンワックス(三井化学株式会社製、品番「Hiwax220MP」)を0.3重量部配合して、8インチロールにて、195℃で5分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B31」)を10重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8831」)を1重量部、粉末状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8813」)を1重量部、滑剤であるステアリン酸(花王株式会社製、品番「ルナック(登録商標)S−90V」)を1重量部、およびポリエチレンワックス(三井化学株式会社製、品番「Hiwax220MP」)を0.3重量部配合して、8インチロールにて、195℃で5分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。
得られたシートを15枚重ね合わせたものを、鋼板にクロームメッキを施して鏡面仕上げされたフェロ板間に挟んだ後、200℃の条件で、圧力を3MPa〜5MPaの範囲で調整して10分間プレスし、厚み5mmの板を作製した。得られた板のイエローインデックス(以下、「YI」ともいう。)を、色差計(日本電色工業株式会社製、品番「ZE−2000」)を使用し、JIS−K7373に準拠して測定した。
<熱安定性>
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B31」)を10重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8831」)を1重量部、粉末状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8813」)を1重量部、滑剤であるステアリン酸(花王株式会社製、品番「ルナック(登録商標)S−90V」)を1重量部、およびポリエチレンワックス(三井化学株式会社製、品番「Hiwax220MP」)を0.3重量部配合して、8インチロールにて、195℃で5分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。得られたシートを縦3cm、横5cmに切り取り、200℃のオーブンにて加熱し、シートが黒化するまでの時間を測定した。黒化とは、シートのL値が20以下であることをいう。L値は色差計(日本電色工業株式会社製、品番「ZE−2000」)を使用して測定した。
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B31」)を10重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8831」)を1重量部、粉末状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8813」)を1重量部、滑剤であるステアリン酸(花王株式会社製、品番「ルナック(登録商標)S−90V」)を1重量部、およびポリエチレンワックス(三井化学株式会社製、品番「Hiwax220MP」)を0.3重量部配合して、8インチロールにて、195℃で5分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。得られたシートを縦3cm、横5cmに切り取り、200℃のオーブンにて加熱し、シートが黒化するまでの時間を測定した。黒化とは、シートのL値が20以下であることをいう。L値は色差計(日本電色工業株式会社製、品番「ZE−2000」)を使用して測定した。
<ビカット軟化点>
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B31」)を10重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8831」)を1重量部、粉末状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8813」)を1重量部、滑剤であるステアリン酸(花王株式会社製、品番「ルナック(登録商標)S−90V」)を1重量部、およびポリエチレンワックス(三井化学株式会社製、品番「Hiwax220MP」)を0.3重量部配合して、8インチロールにて、195℃で5分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。得られたシートを15枚重ね合わせたものを、鋼板にクロームメッキを施して鏡面仕上げされたフェロ板間に挟んだ後、200℃の条件で、圧力を3MPa〜5MPaの範囲で調整して10分間プレスし、厚み5mmの板を作製した。得られた板を用い、JIS−K7206に従って、塩素化塩化ビニル系樹脂のビカット軟化点(Vicat軟化点)の測定を行った。但し、荷重を5kgとし、昇温速度は50℃/h(B50法)とした。
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B31」)を10重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8831」)を1重量部、粉末状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「TVS#8813」)を1重量部、滑剤であるステアリン酸(花王株式会社製、品番「ルナック(登録商標)S−90V」)を1重量部、およびポリエチレンワックス(三井化学株式会社製、品番「Hiwax220MP」)を0.3重量部配合して、8インチロールにて、195℃で5分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。得られたシートを15枚重ね合わせたものを、鋼板にクロームメッキを施して鏡面仕上げされたフェロ板間に挟んだ後、200℃の条件で、圧力を3MPa〜5MPaの範囲で調整して10分間プレスし、厚み5mmの板を作製した。得られた板を用い、JIS−K7206に従って、塩素化塩化ビニル系樹脂のビカット軟化点(Vicat軟化点)の測定を行った。但し、荷重を5kgとし、昇温速度は50℃/h(B50法)とした。
上記の測定を行った結果、実施例1で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂のYIは136であり、黒化に要した時間は40分であり、ビカット軟化点は112.3℃であった。比較例1で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂のYIは142であり、黒化に要した時間は30分であり、ビカット軟化点は111.6℃であった。これらの結果を下記表1にまとめて示した。
上記表1のデータから分かるように、実施例1で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は、比較例1で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂に比べ、YIが低いので加熱成形時の初期着色性が良好であり、黒化に要した時間が長いので熱安定性も良好であった。また、実施例1で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は、比較例1で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂に比べ、ビカット軟化点が高いので耐熱性も良好であった。塩素含有量が同様の塩素化塩化ビニル系樹脂を製造するに際し、紫外線LEDを用いて紫外線照射を行った実施例1では、水銀灯を用いて紫外線照射を行った比較例1より塩素化反応に必要な総消費電力量が格段に少なく、省エネの効果があり、コストが低減された。
(実施例2)
<塩素化塩化ビニル系樹脂の作製>
図3に示すように、紫外線LED光源装置100aとして、UV−LED光源ユニット(株式会社センテック製、型番「OX224」)を準備した。紫外線LED光源装置100aは、ピーク波長が365nmである紫外線を照射する紫外線LED素子110a(日亜化学工業株式会社製、品番「NC4U133」、順電流500mA、順電圧14.9V)を12個有する。なお、実施例2で用いた紫外線LED素子の発光スペクトルは、図2に示すとおりであった。
<塩素化塩化ビニル系樹脂の作製>
図3に示すように、紫外線LED光源装置100aとして、UV−LED光源ユニット(株式会社センテック製、型番「OX224」)を準備した。紫外線LED光源装置100aは、ピーク波長が365nmである紫外線を照射する紫外線LED素子110a(日亜化学工業株式会社製、品番「NC4U133」、順電流500mA、順電圧14.9V)を12個有する。なお、実施例2で用いた紫外線LED素子の発光スペクトルは、図2に示すとおりであった。
図3に示すように、紫外線LED光源装置100aを、支持体200aに支持させて配置した後、内径74mm、高さ600mm、厚み7mmの透明ガラス製の円筒状容器300a{PYREX(登録商標)}中に挿入した。
図4、図5に示すように、円筒状容器300aに入れられた紫外線LED光源装置100aをジャケット付き反応器600a(容量100L)中に1台配置した。具体的に、紫外線LED光源装置100aは、上面視において円筒状の反応器600aの中心と円筒状容器300aの中心間の距離、すなわち図5において一点鎖線で表されるBの長さが210mmとなるように配置した。このとき、12個の紫外線LED素子110aは、15mmの等間隔で高さ方向に1列に並べられた状態であった。また、最も低い位置に配置された紫外線LED素子110aは、反応器600aの底面からの距離が132mmの位置にあった。そして、紫外線LED素子110aを、紫外線照射方向が撹拌の流れ方向(図5の矢印Cの方向)と対向する向きに配置した。
次に、反応器600aに、純水45kgと、K値が57.1であり、平均粒子径が125μmであり、見かけ密度が0.496g/mlである塩化ビニル系樹脂(株式会社カネカ製)5kgとを投入し、蓋620aで反応器600a内を密閉した。そして、純水と塩化ビニル系樹脂との混合液である塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700aを、反応器600aのタービン翼610a(直径180mm)を用いて、回転数590rpmで撹拌した。
反応器600a内を真空脱気および窒素置換した後、再度真空脱気した。次いで、塩素ガスを塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700a中に吹き込んだ。同時に、タービン翼610aで塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700aを撹拌しつつ、紫外線LED素子110aから紫外線を塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700aに照射させて塩素化反応を開始した。反応器600a内の温度は、窒素置換開始25分で50℃まで昇温させ、塩素化反応開始(紫外線照射開始)から15分で40℃まで冷却して、その後の塩素化反応中(紫外線照射中)は40℃で維持させた。
塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が64.4%に達したとき、紫外線LED素子110aによる紫外線の照射を終了して、塩素化反応を停止させた。塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が64.4%に達するまでに要した時間である塩素化反応の反応時間、すなわち紫外線の照射開始から照射終了までの時間は、147分であった。そして、窒素にて塩素化塩化ビニル系樹脂中の未反応塩素を追い出した後、残存塩酸を水洗にて除去して塩素化塩化ビニル系樹脂を乾燥させた。これにより、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
(比較例2)
支持体200aに支持された1台の紫外線LED光源装置100aに代えて、100Wの高圧水銀灯(サンエナジー株式会社製、品番「SEH1002J01」、順電流1.1±0.1A、順電圧110±10V)を1灯用いた以外は、実施例2と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
支持体200aに支持された1台の紫外線LED光源装置100aに代えて、100Wの高圧水銀灯(サンエナジー株式会社製、品番「SEH1002J01」、順電流1.1±0.1A、順電圧110±10V)を1灯用いた以外は、実施例2と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
比較例2において、塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が64.4%に達するまでに要した時間である塩素化反応の反応時間、すなわち紫外線の照射開始から照射終了までの時間は、234分であった。
実施例2および比較例2で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂の加熱成形時の初期着色、熱安定性、耐熱性(ビカット軟化点)の測定および評価は、下記の通り行った。
<加熱成形時の初期着色>
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B11A」)を5重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「N2000C」)を3重量部、PMMA樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)PA−20」)を1重量部、複合滑剤(川研ファインケミカル株式会社製、品番「VLTN―4」)を1重量部配合して、8インチロールにて、180℃で3分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B11A」)を5重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「N2000C」)を3重量部、PMMA樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)PA−20」)を1重量部、複合滑剤(川研ファインケミカル株式会社製、品番「VLTN―4」)を1重量部配合して、8インチロールにて、180℃で3分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。
得られたシートを15枚重ね合わせたものを、鋼板にクロームメッキを施して鏡面仕上げされたフェロ板間に挟んだ後、190℃の条件で、圧力を3MPa〜5MPaの範囲で調整して10分間プレスし、厚み5mmの板を作製した。得られた板を、色差計(日本電色工業株式会社製、品番「ZE−2000」)を使用し、JIS−K7373に準拠して、YIを測定した。
<熱安定性>
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B11A」)を5重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「N2000C」)を3重量部、PMMA樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)PA−20」)を1重量部、複合滑剤(川研ファインケミカル株式会社製、品番「VLTN―4」)を1重量部配合して、8インチロールにて、180℃で3分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。得られたシートを縦3cm、横3.5cmに切り取り、200℃のオーブンにて加熱し、シートが黒化するまでの時間を測定した。黒化とは、シートのL値が20以下であることをいう。L値は色差計(日本電色工業株式会社製、品番「ZE−2000」)を使用して測定した。
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B11A」)を5重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「N2000C」)を3重量部、PMMA樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)PA−20」)を1重量部、複合滑剤(川研ファインケミカル株式会社製、品番「VLTN―4」)を1重量部配合して、8インチロールにて、180℃で3分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。得られたシートを縦3cm、横3.5cmに切り取り、200℃のオーブンにて加熱し、シートが黒化するまでの時間を測定した。黒化とは、シートのL値が20以下であることをいう。L値は色差計(日本電色工業株式会社製、品番「ZE−2000」)を使用して測定した。
<ビカット軟化点>
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B11A」)を5重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「N2000C」)を3重量部、PMMA樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)PA−20」)を1重量部、複合滑剤(川研ファインケミカル株式会社製、品番「VLTN―4」)を1重量部配合して、8インチロールにて、180℃で3分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。得られたシートを15枚重ね合わせたものを、鋼板にクロームメッキを施して鏡面仕上げされたフェロ板間に挟んだ後、200℃の条件で、圧力を3MPa〜5MPaの範囲で調整して10分間プレスし、厚み5mmの板を作製した。得られた板を用い、JIS−K7206に従って、塩素化塩化ビニル系樹脂のビカット軟化点の測定を行った。但し、荷重を5kgとし、昇温速度は50℃/h(B50法)とした。
塩素化塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)B11A」)を5重量部、液状の錫系安定剤(日東化成株式会社製、品番「N2000C」)を3重量部、PMMA樹脂(株式会社カネカ製、品番「カネエース(登録商標)PA−20」)を1重量部、複合滑剤(川研ファインケミカル株式会社製、品番「VLTN―4」)を1重量部配合して、8インチロールにて、180℃で3分間混練し、厚み0.6mmのシートを作製した。得られたシートを15枚重ね合わせたものを、鋼板にクロームメッキを施して鏡面仕上げされたフェロ板間に挟んだ後、200℃の条件で、圧力を3MPa〜5MPaの範囲で調整して10分間プレスし、厚み5mmの板を作製した。得られた板を用い、JIS−K7206に従って、塩素化塩化ビニル系樹脂のビカット軟化点の測定を行った。但し、荷重を5kgとし、昇温速度は50℃/h(B50法)とした。
上記の測定を行った結果、実施例2で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂のYIは77.6であり、黒化に要した時間は80分であり、ビカット軟化点は98.6℃であった。比較例2で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂のYIは87.1であり、黒化に要した時間は70分であり、ビカット軟化点は97.2℃であった。これらの結果を下記表2にまとめて示した。
上記表2のデータから分かるように、実施例2で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は、比較例2で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂に比べ、YIが低いので加熱成形時の初期着色性が良好であり、黒化に要した時間が長いので熱安定性も良好であった。また、実施例2で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は、比較例2で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂に比べ、ビカット軟化点が高いので耐熱性も良好であった。塩素含有量が同様の塩素化塩化ビニル系樹脂を製造するに際し、紫外線LEDを用いて紫外線照射を行った実施例2では、水銀灯を用いて紫外線照射を行った比較例2より塩素化反応に必要な総消費電力量が格段に少なく、省エネの効果があり、コストが低減された。
(実施例3)
<塩素化塩化ビニル系樹脂の作製>
図6に示すように、紫外線LED光源装置100bとして、UV−LED光源ユニット(株式会社センテック製、型番「OX558」)を準備した。紫外線LED光源装置100bは、ピーク波長が365nmである紫外線LED素子110b(日亜化学工業株式会社製、品番「NC4U133A」、順電流500mA、順電圧14.9V)を3個有する。
<塩素化塩化ビニル系樹脂の作製>
図6に示すように、紫外線LED光源装置100bとして、UV−LED光源ユニット(株式会社センテック製、型番「OX558」)を準備した。紫外線LED光源装置100bは、ピーク波長が365nmである紫外線LED素子110b(日亜化学工業株式会社製、品番「NC4U133A」、順電流500mA、順電圧14.9V)を3個有する。
実施例3で用いた紫外線LED素子の発光スペクトルは、図2に示すとおりであった。図2に示すように、紫外線LED素子110bの照射する紫外線は、波長範囲が350nmから392nmであり、ピークが1つであり、ピーク波長が365nmであった。
紫外線LED光源装置100bを内径25mm、高さ360mm、厚み2.5mmの透明ガラス製の円筒状容器300b[PYREX(登録商標)]中に挿入した。
図7に示すように、25℃の温水400aが入ったウォーターバス500a中に、透明ガラス製の容器である反応器600b[容量10L、PYREX(登録商標)]を配置し、円筒状容器300bに入れられた紫外線LED光源装置100bを反応器600b中に一台配置した。このとき、3個の紫外線LED素子110bは、15mmの等間隔で高さ方向に1列に並べられた状態であった。また、最も低い位置に配置された紫外線LED素子110bは、反応器600bの底面から90mmの位置にあった。そして、紫外線LED素子110bを、紫外線照射方向が攪拌の流れ方向と対向する向きに配置した。なお、ウォーターバス500aには、温水400aを所定の温度で維持するための熱源(図示せず)が設けられていた。
次に、反応器600bに、純水5.4kgと、K値が66.7、平均粒子径が170μm、見かけ密度が0.568g/mlである塩化ビニル系樹脂(株式会社カネカ製)0.6kgとを投入し、蓋620bで反応器600b内を密閉した。そして、純水と塩化ビニル系樹脂との混合液である塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700bを、反応器600bのタービン翼610を用いて、回転数800rpmで撹拌した。
反応器600b内を真空脱気および窒素置換した後、塩素ガスを塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700b中に吹き込んだ。同時に、塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700bをタービン翼610で撹拌しつつ、紫外線LED素子110bから紫外線を水性懸濁液700bに照射させて、塩素化反応を開始した。なお、塩素ガスを吹き込む際は、反応器600b内が減圧しないように注意した。塩素化反応中は、ウォーターバス500a中の温水400aを70℃で維持させた。
塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が67.1%に達したとき、紫外線LED素子110bによる紫外線の照射を終了して、塩素化反応を停止させた。塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が67.1%に達するまでに要した時間である塩素化反応の反応時間、すなわち紫外線の照射開始から照射終了までの時間は、120分であった。そして、窒素にて塩素化塩化ビニル系樹脂中の未反応塩素を追い出した後、残存塩酸を水洗にて除去してから塩素化塩化ビニル系樹脂を乾燥させた。これにより、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
(実施例4)
紫外線LED光源装置100bに代えて、紫外線LED光源装置としてUV−LED光源ユニット(株式会社センテック製、型番「OX559」)を1灯用いた以外は、実施例3と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。紫外線LED光源装置は、ピーク波長が385nmである紫外線LED素子(日亜化学工業株式会社製、品番「NC4U134A」、順電流500mA、順電圧14.8V)を3個有する。
紫外線LED光源装置100bに代えて、紫外線LED光源装置としてUV−LED光源ユニット(株式会社センテック製、型番「OX559」)を1灯用いた以外は、実施例3と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。紫外線LED光源装置は、ピーク波長が385nmである紫外線LED素子(日亜化学工業株式会社製、品番「NC4U134A」、順電流500mA、順電圧14.8V)を3個有する。
実施例4で用いた紫外線LEDの発光スペクトルは、図8に示すとおりである。図8に示すように、紫外線LED素子の照射する紫外線は、波長範囲が355nmから415nmであり、ピークが1つであり、ピーク波長が385nmであった。ここで、波長範囲は、上述したとおり、発光スペクトルにおいて、ピーク波長の相対発光強度に対して2%以上の相対発光強度を有する波長の範囲を意味する。
実施例4において、塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が67.2%に達するまでに要した時間である塩素化反応の反応時間、すなわち紫外線の照射開始から照射終了までの時間は、135分であった。
(比較例3)
紫外線LED光源装置100bに代えて、100Wの高圧水銀灯(東芝ライテック株式会社製、順電流1.3A、順電圧100V)を1灯用いた以外は、実施例3と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
紫外線LED光源装置100bに代えて、100Wの高圧水銀灯(東芝ライテック株式会社製、順電流1.3A、順電圧100V)を1灯用いた以外は、実施例3と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
比較例3において、塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が67.1%に達するまでに要した時間である塩素化反応の反応時間、すなわち紫外線の照射開始から照射終了までの時間は、93分であった。
実施例3、実施例4および比較例3で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂について、実施例1と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂の加熱成形時の初期着色、熱安定性、ビカット軟化点の測定および評価を行った。
その結果、実施例3で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂のYIは91.1であり、黒化に要した時間は60分であり、ビカット軟化点は117.8℃であった。実施例4で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂のYIは93.3であり、黒化に要した時間は50分であり、ビカット軟化点は115.2℃であった。比較例3で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂のYIは132.3であり、黒化に要した時間は20分であり、ビカット軟化点は114.3℃であった。これらの結果を下記表3にまとめて示した。
また、実施例3、実施例4および比較例3における総光量を、以下のように測定・算出した。光量測定器(TOPCON社製、品番「UVR−2」)にセンサー(TOPCON社製、品番「UD−36」)を装着し、塩素化反応を行う際に反応器内に存在する塩化ビニル系樹脂と光源の距離が最も近くなる位置で、光源から照射された紫外線の単位面積あたりの光量を測定した。また、塩素化反応を行う際に反応器内に存在する塩化ビニル系樹脂と光源の距離が最も近くなる位置で、光源から照射された紫外線が塩素化ビニル系樹脂にあたる照射面積を測定した。上記の測定で得られる照射面積の値に単位面積あたりの光量の値を乗じた値を総光量とした。なお、上記において、単位面積あたりの光量と照射面積の測定は、空気雰囲気下、かつ反応器内が空の状態で行った。その結果を下記表3に示した。
上記表3のデータから分かるように、実施例3、実施例4で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は、比較例3で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂に比べ、YI値が低いので加熱成形時の初期着色性が良好であり、黒化に要した時間が長いので熱安定性も良好であった。また、実施例3、実施例4で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は、比較例3で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂に比べ、ビカット軟化点が高いので耐熱性も良好であった。塩素含有量が同様の塩素化塩化ビニル系樹脂を製造するに際し、紫外線LEDを用いて紫外線照射を行った実施例3、実施例4では、水銀灯を用いて紫外線照射を行った比較例3より塩素化反応に必要な総消費電力量が格段に少なく、省エネの効果があり、コストが低減された。
表3のデータから分かるように、ピーク波長が385nmの紫外線を照射する紫外線LEDを用いた実施例4に対し、ピーク波長が365nmの紫外線を照射する紫外線LEDを用いた実施例3の方が、加熱成形時の初期着色性および熱安定性がより向上した塩素化塩化ビニル系樹脂が得られた。また、塩素含有量が同様の塩素化塩化ビニル系樹脂を製造する際、ピーク波長が385nmの紫外線を照射する紫外線LEDを用いた実施例4に対し、ピーク波長が365nmの紫外線を照射する紫外線LEDを用いた実施例3の方が、必要な総光量が少ない上、反応時間も短く、反応効率が高いことが分かった。
(実施例5)
<塩素化塩化ビニル系樹脂の作製>
実施例3と同様に、紫外線LED光源装置100bを用いた。
<塩素化塩化ビニル系樹脂の作製>
実施例3と同様に、紫外線LED光源装置100bを用いた。
図9に示しているように、紫外線LED光源装置100bを内径75mm、高さ400mm、厚み2.5mmの透明ガラス製の円筒状容器300{PYREX(登録商標)}中に挿入した。図示はないが、集光を目的としてLED光源装置100bの周りをアルミホイルで囲み、紫外線LED素子110bの正面を縦50mm、横50mmに切り抜き、その部分以外から光が漏れないようにした。
図9に示しているように、25℃の温水400aが入ったウォーターバス500a中に、円筒状容器300に入れられた紫外線LED光源装置100bと、透明ガラス製の容器である反応器600b{容量10L、PYREX(登録商標)}とを配置した。具体的に、ウォーターバス500aに配置された紫外線LED光源装置100bは、反応器600bと対向し、3個の紫外線LED素子110bが15mmの等間隔で高さ方向に1列に並べられた状態で配置された。このとき、反応器600bと紫外線LED素子110bとの距離Aは60mmとした。なお、ウォーターバス500aには、温水400aを所定の温度で維持するための熱源(図示せず)が設けられていた。
次に、反応器600bに、純水5.4kgと、K値が66.7、平均粒子径が170μm、見かけ密度が0.568g/mlである塩化ビニル系樹脂(株式会社カネカ製)0.6kgとを投入し、蓋620bで反応器600b内を密閉した。そして、純水と塩化ビニル系樹脂との混合液である塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700bを、反応器600bのタービン翼610を用いて、回転数800rpmで撹拌した。
反応器600b内を真空脱気および窒素置換した後、塩素ガスを塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700b中に吹き込んだ。同時に、塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液700bをタービン翼610で撹拌しつつ、紫外線LED素子110bから紫外線を水性懸濁液700bに照射して、塩素化反応を開始した。なお、塩素ガスを吹き込む際は、反応器600b内が減圧しないように注意した。塩素化反応中は、ウォーターバス500a中の温水400aを70℃で維持させた。
塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が67.2%に達したとき、紫外線LED素子110bによる紫外線の照射を終了して、塩素化反応を停止させた。塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が67.2%に達するまでに要した時間である塩素化反応の反応時間、すなわち紫外線の照射開始から照射終了までの時間は、309分であった。そして、窒素にて塩素化塩化ビニル系樹脂中の未反応塩素を追い出した後、残存塩酸を水洗にて除去してから塩素化塩化ビニル系樹脂を乾燥させた。これにより、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
(実施例6)
紫外線LED光源装置として、実施例4と同様の紫外線LED光源装置を1灯用いた以外は、実施例5と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
紫外線LED光源装置として、実施例4と同様の紫外線LED光源装置を1灯用いた以外は、実施例5と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂を得た。
実施例6において、塩素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有量が67.2%に達するまでに要した時間である塩素化反応の反応時間、すなわち紫外線の照射開始から照射終了までの時間は、300分であった。
実施例5及び実施例6で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂について、実施例1と同様にして、塩素化塩化ビニル系樹脂の加熱成形時の初期着色、熱安定性、ビカット軟化点の測定および評価を行った。
その結果、実施例5で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂のYIは91.9であり、黒化に要した時間は90分であり、ビカット軟化点は117.1℃であった。実施例6で得られた塩素化塩化ビニル系樹脂のYIは93.8であり、黒化に要した時間は90分であり、ビカット軟化点は117.1℃であった。これらの結果を下記表4にまとめて示した。
また、実施例3と同様にして、実施例5及び実施例6における総光量を測定・算出した。その結果を下記表4に示した。
表4のデータから分かるように、ピーク波長が385nmの紫外線を照射する紫外線LEDを用いた実施例6に対し、ピーク波長が365nmの紫外線を照射する紫外線LEDを用いた実施例5の方が、加熱成形時の初期着色性がより良好な塩素化塩化ビニル系樹脂が得られた。また、塩素含有量が同様の塩素化塩化ビニル系樹脂を製造する際、ピーク波長が385nmの紫外線を照射する紫外線LEDを用いた実施例6に対し、ピーク波長が365nmの紫外線を照射する紫外線LEDを用いた実施例5の方が、反応時間はほぼ同様であるが、必要な総光量がほぼ半分であり、反応効率が高いことが分かった。総消費電力量では実施例5と実施例6に差異はなかった。
100、100a、100b 紫外線LED光源装置
110、110a、110b 紫外線LED素子
200、200a 支持体
300、300a、300b 円筒状容器
400、400a 温水
500、500a ウォーターバス
600、600a、600b 反応器
610、610a タービン翼
620、620a、620b 蓋
700、700a、700b 塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液
110、110a、110b 紫外線LED素子
200、200a 支持体
300、300a、300b 円筒状容器
400、400a 温水
500、500a ウォーターバス
600、600a、600b 反応器
610、610a タービン翼
620、620a、620b 蓋
700、700a、700b 塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液
Claims (5)
- 塩化ビニル系樹脂と塩素が導入された反応器内に紫外線を照射することで、塩化ビニル系樹脂を塩素化させ、塩素化塩化ビニル系樹脂を得ており、
前記紫外線照射は、紫外線LED、有機EL、無機EL及び紫外線レーザーからなる群から選ばれる少なくとも1種の光源を用いて行うことを特徴とする塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。 - 前記光源が照射する紫外線は、ピーク波長の範囲が290nm以上400nm以下である請求項1に記載の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 前記光源が照射する紫外線は、ピーク波長の範囲が350nm以上400nm以下である請求項1又は2に記載の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 前記光源は、紫外線LEDである請求項1〜3のいずれか1項に記載の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 前記塩化ビニル系樹脂への塩素の供給は、塩化ビニル系樹脂の水性懸濁液に塩素を供給することで行われる請求項1〜4のいずれか1項に記載の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
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