JP2014003105A - 複合基板の製造方法および複合基板 - Google Patents

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雅彦 秦
Takenori Osada
剛規 長田
Taketsugu Yamamoto
武継 山本
Takeshi Aoki
健志 青木
Tetsuji Yasuda
哲二 安田
Tatsuro Maeda
辰郎 前田
Eiko Saegusa
栄子 三枝
Hideki Takagi
秀樹 高木
Yuichi Kurashima
優一 倉島
Yasuo Kunii
泰夫 国井
Toshiyuki Kikuchi
俊之 菊池
Arito Ogawa
有人 小川
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Abstract

【課題】半導体結晶層を転写により異種基板上に形成する場合に、半導体結晶層の内部応力を任意に制御する。
【解決手段】半導体結晶層を有する第1基板に形成された層の表面であって第2基板または第2基板に形成された層に接することとなる第1表面と、第2基板または第2基板に形成された層の表面であって第1表面に接することとなる第2表面と、が向かい合うように、第1基板と第2基板とを貼り合わせるステップと、半導体結晶層を第1基板から剥離し、半導体結晶層を第2基板側に残した状態で、第1基板と第2基板とを分離するステップと、を有し、貼り合わせるステップにおいて、第1基板および第2基板から選択された1以上の基板を加熱または冷却したうえで第1基板と第2基板とを貼り合わせる半導体結晶層を備えた複合基板の製造方法を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複合基板の製造方法および複合基板に関する。
GaAs、InGaAs等のIII−V族化合物半導体は、高い電子移動度を有し、Ge、SiGe等のIV族半導体は、高い正孔移動度を有する。よって、III−V族化合物半導体でNチャネル型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)(以下単に「nMOSFET」という場合がある。)を構成し、IV族半導体でPチャネル型のMOSFET(以下単に「pMOSFET」という場合がある。)を構成すれば、高い性能を備えたCMOSFET(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)が実現できる。非特許文献1には、III−V族化合物半導体をチャネルとするNチャネル型MOSFETとGeをチャネルとするPチャネル型MOSFETが、単一基板に形成されたCMOSFET構造が開示されている。
単一基板(たとえばシリコン基板)上に、III−V族化合物半導体層およびIV族半導体結晶層というような異種材料を形成する技術として、結晶成長用基板に形成した半導体結晶層を転写先基板に転写する技術が知られている。たとえば非特許文献2には、GaAs基板上に犠牲層としてAlAs層を形成し、当該犠牲層(AlAs層)上に形成したGe層を、Si基板に転写する技術が開示されている。
S. Takagi, et al., SSE, vol. 51, pp. 526-536, 2007. Y. Bai and E. A. Fitzgerald, ECS Transactions, 33 (6) 927-932 (2010)
III−V族化合物半導体をチャネルとするNチャネル型MISFET(Metal-Insulator-Semiconductor Field Effect Transistor)(以下単に「nMISFET」という場合がある。)と、IV族半導体をチャネルとするPチャネル型MISFET(以下単に「pMISFET」という場合がある。)とを、一つの基板上に形成するには、nMISFET用のIII−V族化合物半導体と、pMISFET用のIV族半導体を単一基板上に形成する技術が必要になる。また、LSI(Large Scale Integration)として製造することを考慮すれば、既存製造装置および既存工程の活用が可能なシリコン基板上にnMISFET用のIII−V族化合物半導体結晶層およびpMISFET用のIV族半導体結晶層を形成することが好ましい。
半導体結晶層を転写により異種基板上に形成する場合であっても、半導体結晶層の性能を高めることは、当該半導体結晶層を活性層とする電子デバイスの性能を高める前提として重要な技術事項である。本発明者らは、半導体結晶層を転写により異種基板上に形成する場合であっても、内部応力を制御することにより、トランジスタの高性能化に寄与し得ることを見出した。
本発明の目的は、半導体結晶層を転写により異種基板上に形成する場合に、半導体結晶層の内部応力を任意に制御することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、半導体結晶層を有する第1基板に形成された層の表面であって第2基板または前記第2基板に形成された層に接することとなる第1表面と、前記第2基板または前記第2基板に形成された層の表面であって前記第1表面に接することとなる第2表面と、が向かい合うように、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるステップと、前記半導体結晶層を前記第1基板から剥離し、前記半導体結晶層を前記第2基板側に残した状態で、前記第1基板と前記第2基板とを分離するステップと、を有し、前記貼り合わせるステップにおいて、前記第1基板および前記第2基板から選択された1以上の基板を加熱または冷却したうえで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる前記半導体結晶層を備えた複合基板の製造方法を提供する。
前記第1基板の熱膨張係数と前記第2基板の熱膨張係数とが異なる場合、前記貼り合わせるステップにおいて、前記第1基板および前記第2基板を共に加熱または冷却することにより、前記第1基板の温度と前記第2基板の温度が同じ状態とし、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせることができる。前記貼り合わせるステップにおいて、前記第1基板若しくは前記第2基板の一方のみを加熱若しくは冷却し、前記第1基板若しくは前記第2基板の一方を加熱し他方を冷却し、または、前記第1基板および前記第2基板の両方を加熱若しくは冷却することにより、前記第1基板の温度と第2基板の温度が異なる状態とし、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせてもよい。前記貼り合わせるステップにおいて、前記第1基板および前記第2基板から選択された1以上の基板を、当該基板の面内において縞状の温度分布が発生するように加熱または冷却してもよい。
本発明の第2の態様においては、半導体結晶層を、前記半導体結晶層に応力を与える応力層とともに第1基板上に形成するステップと、前記第1基板に形成された層の表面であって第2基板または前記第2基板に形成された層に接することとなる第1表面と、前記第2基板または前記第2基板に形成された層の表面であって前記第1表面に接することとなる第2表面と、が向かい合うように、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるステップと、前記半導体結晶層を前記第1基板から剥離し、前記半導体結晶層を前記第2基板側に残した状態で、前記第1基板と前記第2基板とを分離するステップと、を有する前記半導体結晶層を備えた複合基板の製造方法を提供する。
上記した第1および第2の態様において、前記貼り合わせるステップの前に、前記第1表面および前記第2表面から選択された1以上の表面に、前記第1表面と前記第2表面との接合界面における接着性を強化する接着性強化処理を施すステップ、をさらに有してもよい。前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるステップの後、前記分離するステップの前に、前記第1基板および前記第2基板を、1MPa〜1GPaの圧力範囲で圧着するステップ、をさらに有してもよい。前記半導体結晶層が、複数の分割体に分割されてもよい。前記貼り合わせるステップの後、前記分離するステップの前に、前記第1基板と前記半導体結晶層との間に位置する層の物性、前記第1基板と前記半導体結晶層との接着性を支配する界面の物性、前記半導体結晶層と前記第2基板との間に位置する層の物性、および、前記半導体結晶層と前記第2基板との接着性を支配する界面の物性、から選択された1以上の物性を変化させるステップをさらに有してもよい。前記貼り合わせるステップの前に、前記半導体結晶層の一部を活性領域とする電子デバイスを前記半導体結晶層に形成するステップをさらに有してもよい。
本発明の第3の態様においては、第2基板と、前記第2基板上に位置し、圧縮歪みまたは引張歪みを有する半導体結晶層と、を有し、前記第2基板の全体または前記半導体結晶層側に位置する部分が、非晶質体、多結晶体、または、前記半導体結晶層の単結晶構造とは格子整合もしくは擬格子整合しない単結晶構造を有する単結晶体である複合基板を提供する。
前記半導体結晶層として、単結晶Geからなるものを例示することができ、この場合、前記半導体結晶層のX線回折法による回折スペクトル半値幅が、40arcsec以下であるものを挙げることができる。前記半導体結晶層として、単結晶InGa1−xAs(0.3≦x≦1)からなるものを例示することができ、この場合、前記半導体結晶層のX線回折法による回折スペクトル半値幅が、20arcsec以下であるものを挙げることができる。前記半導体結晶層の厚さは、0.1nm以上100nm以下であることが好ましい。前記半導体結晶層の厚さは、0.5nm以上20nm以下であることがさらに好ましい。
実施形態1の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 実施形態1の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 実施形態1の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 実施形態1の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 主要材料の熱膨張係数の温度依存性を示すグラフである。 実施形態2の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 実施形態2の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 実施形態2の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 実施形態3の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 実施形態3の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 実施形態3の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。 実施形態3の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。
(実施形態1)
図1〜図4は、実施形態1の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。本実施形態1の製造方法は、まず、図1に示すように、半導体結晶層形成基板102の上に犠牲層104および半導体結晶層106を、犠牲層104、半導体結晶層106の順に形成する。
半導体結晶層形成基板102は、高品位な半導体結晶層106を形成するための基板である。好ましい半導体結晶層形成基板102の材料は、半導体結晶層106の材料、形成方法等に依存する。一般に、半導体結晶層形成基板102は、形成しようとする半導体結晶層106と格子整合または擬格子整合する材料からなることが望ましい。たとえば、半導体結晶層106としてGaAs層をエピタキシャル成長法により形成する場合、半導体結晶層形成基板102は、GaAs単結晶基板が好ましく、InP、サファイア、Ge、SiCの単結晶基板が選択可能である。半導体結晶層形成基板102がGaAs単結晶基板である場合、半導体結晶層106が形成される面方位として(100)面または(111)面が挙げられる。
犠牲層104は、半導体結晶層形成基板102と半導体結晶層106とを分離するための層である。犠牲層104がエッチングにより除去されることで、半導体結晶層形成基板102と半導体結晶層106とが分離する。犠牲層104のエッチングに際し、半導体結晶層形成基板102および半導体結晶層106が残る必要があるため、犠牲層104のエッチング速度は、半導体結晶層形成基板102および半導体結晶層106のエッチング速度より大きい、好ましくは数倍以上大きい必要がある。半導体結晶層形成基板102としてGaAs単結晶基板が、半導体結晶層106としてGaAs層が選択される場合、犠牲層104はAlAs層が好ましく、InAlAs層、InGaP層、InAlP層、InGaAlP層、AlSb層が選択できる。犠牲層104の厚さが大きくなると、半導体結晶層106の結晶性が低下する傾向にあるから、犠牲層104の厚さは、犠牲層としての機能が確保できる限り薄いことが好ましい。犠牲層104の厚さは、0.1nm〜10μmの範囲で選択できる。
犠牲層104は、エピタキシャル成長法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタ法またはALD(Atomic Layer Deposition)法により形成することができる。エピタキシャル成長法には、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法またはMBE(Molecular Beam Epitaxy)法を利用することができる。犠牲層104をMOCVD法で形成する場合、ソースガスとして、TMGa(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)、TMIn(トリメチルインジウム)、AsH(アルシン)、PH(ホスフィン)等を用いることができる。キャリアガスには水素を用いることができる。ソースガスの複数の水素原子基の一部を塩素原子または炭化水素基で置換した化合物を用いることもできる。反応温度は、300℃から900℃の範囲で、好ましくは400〜800℃の範囲内で適宜選択することができる。ソースガス供給量や反応時間を適宜選択することで犠牲層104の厚さを制御することができる。
半導体結晶層106は、後に説明する転写先基板に転写される転写対象層である。半導体結晶層106は、半導体デバイスの活性層等に利用される。半導体結晶層106が半導体結晶層形成基板102上にエピタキシャル成長法等により形成されることで、半導体結晶層106の結晶性が高品位に実現される一方、半導体結晶層106が転写先基板に転写されることで、基板との格子整合等を考慮すること無く、半導体結晶層106を任意の基板上に形成することが可能になる。
半導体結晶層106として、III−V族化合物半導体からなる結晶層、IV族半導体からなる結晶層もしくはII−VI族化合物半導体からなる結晶層、または、これら結晶層を複数積層した積層体が挙げられる。III−V族化合物半導体として、AlGaIn1−u―vAsSb1−m−n−q(0≦u≦1、0≦v≦1、0≦m≦1、0≦n≦1、0≦q≦1)、例えば、GaAs、InGa1−yAs(0<y<1)、InPまたはGaSbが挙げられる。IV族半導体として、GeまたはGeSi1−x(0<x<1)が挙げられる。II−VI族化合物半導体として、ZnO、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSeまたはCdTe等が挙げられる。IV族半導体がGeSi1−xである場合、GeSi1−xのGe組成比xは、0.9以上であることが好ましい。Ge組成比xを0.9以上とすることにより、Geに近い半導体特性を得ることができる。半導体結晶層106として、上記の結晶層または積層体を用いることにより、半導体結晶層106を高移動度な電界効果トランジスタ、特に高移動度な相補型電界効果トランジスタの活性層に用いることが可能になる。
半導体結晶層106の厚さは、0.1nm〜500μmの範囲で適宜選択することができる。半導体結晶層106の厚さは、0.1nm以上1μm未満であることが好ましい。半導体結晶層106を1μm未満とすることにより、たとえば極薄ボディMISFET等の高性能トランジスタの製造に適した複合基板に用いることができる。
半導体結晶層106は、エピタキシャル成長法、ALD法により形成することができる。エピタキシャル成長法には、MOCVD法、MBE法を利用することができる。半導体結晶層106がIII−V族化合物半導体からなり、MOCVD法で形成する場合、ソースガスとして、TMGa(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチルアルミニウム)、TMIn(トリメチルインジウム)、AsH(アルシン)、PH(ホスフィン)等を用いることができる。半導体結晶層106がIV族化合物半導体からなり、CVD法で形成する場合、ソースガスとして、GeH(ゲルマン)、SiH(シラン)またはSi(ジシラン)等を用いることができる。キャリアガスには水素を用いることができる。ソースガスの複数の水素原子基の一部を塩素原子または炭化水素基で置換した化合物を用いることもできる。反応温度は、300℃から900℃の範囲で、好ましくは400〜800℃の範囲内で適宜選択することができる。ソースガス供給量や反応時間を適宜選択することで半導体結晶層106の厚さを制御することができる。
次に、図2に示すように、転写先基板120の表面と半導体結晶層形成基板102の半導体結晶層106の表面とを向かい合わせる。ここで、半導体結晶層形成基板102は、半導体結晶層106を有する「第1基板」の一例である。転写先基板120は、半導体結晶層106が転写される先の基板である「第2基板」の一例である。半導体結晶層106の表面は、半導体結晶層形成基板102に形成された層の表面であって転写先基板120または転写先基板120に形成された層に接することとなる「第1表面112」の一例である。転写先基板120の表面は、転写先基板120または転写先基板120に形成された層の表面であって第1表面112に接することとなる「第2表面122」の一例である。
転写先基板120は、半導体結晶層106が転写される先の基板である。転写先基板120は、半導体結晶層106を活性層として利用する電子デバイスが最終的に配置されるターゲット基板であってもよく、半導体結晶層106がターゲット基板に転写されるまでの中間状態における、仮置き基板であってもよい。転写先基板120は、有機物または無機物の何れからなるものでもよい。転写先基板120として、シリコン基板、SOI(Silicon on Insulator)基板、ガラス基板、サファイア基板、SiC基板、AlN基板を例示することができる。他に、転写先基板120は、セラミックス基板、プラスティック基板等の絶縁体基板、金属等の導電体基板であっても良い。転写先基板120にシリコン基板またはSOI基板を用いる場合、既存のシリコンプロセスで用いられる製造装置が利用でき、既知のシリコンプロセスにおける知見を利用して、研究開発および製造の効率を高めることができる。
転写先基板120が、シリコン基板等、容易には曲がらない硬い基板である場合、転写する半導体結晶層106が機械的振動等から保護され、半導体結晶層106の結晶品質を高く保つことができる。転写先基板120が、プラスチック等、可撓性を有する基板である場合、後に説明する犠牲層104のエッチング工程において、可撓性基板を半導体結晶層形成基板102から離れる方向に曲げ、エッチング液を速やかに供給し、転写先基板120と半導体結晶層形成基板102との分離を迅速に行うことができる。
ここで、図2の矢印で示すように、転写先基板120のみを加熱する。転写先基板120のみを加熱することで、転写先基板120の温度を半導体結晶層形成基板102の温度より高くした状態、つまり転写先基板120の温度と半導体結晶層形成基板102の温度とを異ならせた状態にすることができる。転写先基板120の加熱により転写先基板120が熱膨張するが、このような転写先基板120の熱膨張した様子を図2中の白抜き矢印で示す。
なお、この段階で、貼り合わせのとき、転写先基板120と半導体結晶層106との接着性を強化する接着性強化処理を、転写先基板120の表面(第2表面122)および半導体結晶層106の表面(第1表面112)に施してもよい。接着性強化処理は、転写先基板120の表面(第2表面122)または半導体結晶層106の表面(第1表面112)の何れか一方にだけ施してもよい。接着性強化処理として、イオンビーム生成器によるイオンビーム活性化を例示することができる。照射するイオンは、たとえばアルゴンイオンである。接着性強化処理として、プラズマ活性化を施してもよい。プラズマ活性化として、酸素プラズマ処理を例示することができる。接着性強化処理により、転写先基板120と半導体結晶層106との接着性を強化することができる。接着性強化処理に代えて、転写先基板120上に、接着層を予め形成しておいても良い。
次に、図3に示すように、第1表面112である半導体結晶層106の表面と、第2表面122である転写先基板120の表面とが接合されるように、転写先基板120と半導体結晶層形成基板102とを貼り合わせる。図3は、転写先基板120と半導体結晶層形成基板102を貼り合わせた後、転写先基板120が冷却され、転写先基板120の温度と半導体結晶層形成基板102の温度が室温付近で平衡に達した後の状態を示している。
図2に示す段階では、転写先基板120のみが加熱され、半導体結晶層形成基板102は加熱されていないので、転写先基板120のみが熱膨張した状態にある。このような状態で転写先基板120と半導体結晶層形成基板102を貼り合わせ、その後室温付近まで冷却されると、転写先基板120が冷却により収縮する一方、半導体結晶層形成基板102には大きな温度変化は無いので、膨張も収縮も起こらない。この結果、転写先基板120の内部には熱収縮による圧縮応力が発生する。このような圧縮応力を図3中の白抜き矢印で示す。
接着性強化処理を行う場合、貼り合わせは室温で行うことができる。貼り合わせに続き、転写先基板120および半導体結晶層形成基板102に荷重を印加し、転写先基板120を半導体結晶層形成基板102に圧着することができる。圧着により接着強度を向上させることができる。圧着時または圧着後に熱処理を行ってもよい。熱処理温度として50〜600℃が好ましく、さらに好ましくは100℃〜400℃がよい。荷重は、1MPa〜1GPaの範囲で適宜選択できる。なお、接着層を用いて転写先基板120と半導体結晶層形成基板102を接着する場合、圧着は必要ない。
次に、半導体結晶層形成基板102および転写先基板120の全部または一部(好ましくは全部)をエッチング液に浸漬して犠牲層104をエッチングする。犠牲層104のエッチングにより、図4に示すように、半導体結晶層106を転写先基板120側に残した状態で、転写先基板120と半導体結晶層形成基板102とを分離する。その結果、半導体結晶層106が転写先基板120に転写され、転写先基板120上に半導体結晶層106を有する複合基板が製造される。
転写先基板120と半導体結晶層形成基板102が分離すると、転写先基板120は、半導体結晶層形成基板102の束縛から開放されるので、内部の圧縮応力に応じて収縮する。その結果、転写先基板120に付着された半導体結晶層106は、転写先基板120の収縮による圧縮応力をうける。つまり、転写先基板120に転写された半導体結晶層106は、圧縮歪みを有することとなる。
このような半導体結晶層106の圧縮歪みは、転写先基板120と半導体結晶層形成基板102との貼り合わせ前における温度差により制御することが可能である。図5は主要な材料における熱膨張係数の温度依存性を示すグラフである。半導体結晶層形成基板102と転写先基板120の材料とサイズが決まれば、温度差から熱膨張量が計算でき、温度差により半導体結晶層106の歪み量を制御できる。これにより、半導体結晶層106を利用した高性能な電子デバイスの開発を可能にすることができる。
なお、転写先基板120(全体または半導体結晶層106側に位置する部分)は、非晶質体、多結晶体、または、半導体結晶層106の単結晶構造とは格子整合もしくは擬格子整合しない単結晶構造を有する単結晶体とすることができる。半導体結晶層106は貼り合わせにより転写先基板120上に形成されるので、転写先基板120は、半導体結晶層106と格子整合または擬格子整合する材料である必要はなく、材料選択の幅を広げることができる。
犠牲層104は、選択的にエッチングすることができる。ここで「選択的にエッチングする」とは、犠牲層104と同様にエッチング液に晒される他の部材、たとえば半導体結晶層106も犠牲層104と同様にエッチングされるものの、犠牲層104のエッチング速度が他の部材のエッチング速度より高くなるようエッチング液の材料その他の条件を選択し、実質的に犠牲層104だけを「選択的に」エッチングすることをいう。犠牲層104がAlAs層である場合、エッチング液として、HCl、HF、リン酸、クエン酸、過酸化水素水、アンモニア、水酸化ナトリウムの水溶液または水を例示することができる。エッチング中の温度は、10〜90℃の範囲で制御することが好ましい。エッチング時間は、1分〜200時間の範囲で適宜制御することができる。エッチング液に超音波を印加しつつ犠牲層104をエッチングすることができる。超音波の印加により、エッチング速度を増すことができる。また、エッチング処理中に紫外線を照射したり、エッチング液を撹拌したりしてもよい。
上記した実施形態1では、半導体結晶層形成基板102(第1基板)には何の操作も加えず、転写先基板120(第2基板)を加熱する例を示したが、転写先基板120に何の操作も加えず、半導体結晶層形成基板102を冷却してもよい。この場合も同様な温度差を得ることができる。また、加熱と冷却を入れ替えても良い。この場合、半導体結晶層形成基板102と転写先基板120の温度の高低が逆転し、圧縮応力(圧縮歪み)を引張応力(引張歪み)に変えることができる。また、一方を加熱、他方を冷却してもよい。また、両方を加熱するが、一方を他方より高温になるように調整して加熱してもよく、両方を冷却して、一方を他方より低温になるように調整して冷却してもよい。要するに、半導体結晶層形成基板102と転写先基板120との間に温度差を生ずる限り、どのような態様の加熱および冷却も許容される。
また、半導体結晶層形成基板102と転写先基板120は、必ずしも温度差を生じる必要はない。半導体結晶層形成基板102と転写先基板120の材料が異なる場合、図5にも示すように、同温度であっても熱膨張係数が異なるので、両基板を高温または低温状態にして貼り合わせ、室温に戻した状態では、両基板の熱膨張係数差に応じた圧縮または引張の応力を残留させることができる。このような残留応力を利用することで、実施形態1と同様に半導体結晶層106に歪みを発生させ歪み量を制御することができる。
すなわち、半導体結晶層形成基板102と転写先基板120の何れを加熱するか、冷却するか、一方のみを、または、両方を加熱するか冷却するか、半導体結晶層形成基板102と転写先基板120を貼り合わせる際の熱膨張量と張り合わせた後室温に戻った状態での熱膨張量に両基板間で差を生じる限り、どのような熱操作の態様を採用するかは任意である。
(実施形態2)
図6から図8は、実施形態2の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。本実施形態2では、貼り合わせ前の加熱または冷却を基板全面に渡って均一に行うのではなく、意図的に温度分布を発生させる例を説明する。なお、本実施形態2の製造方法は、温度分布が発生するように加熱する以外は実施形態1と同様である。よって実施形態1と相違する点についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、実施形態2では、転写先基板120のみを加熱する例を説明するが、上記した他の熱操作態様を採用することもできる。。
図6に示すように、半導体結晶層形成基板102と転写先基板120を貼り合わせる際に、意図的に温度分布が発生するよう転写先基板120を加熱する。図6は断面を示すが、紙面に向かって深さ方向では同じ断面となるような加熱態様を採用する。たとえば、直管のハロゲンランプヒータのような直線熱源を、半導体結晶層形成基板102に対向して複数本配置する。複数本の直線熱源は適度に離して配置し、直線熱源の直下では多くの赤外線が照射され、直線熱源の間の中間地点下では赤外線の照射量が少なくなるように配置する。このような配置により、半導体結晶層形成基板102の温度分布は、直線熱源の直下で高温、直線熱源の間で低温となる縞状の温度分布となる。半導体結晶層形成基板102は、温度分布を反映して熱膨張し、高温部で多く低温部で少ない膨張量となる。なお、熱膨張の様子は白抜き矢印で示す。
図7に示すように、半導体結晶層形成基板102と転写先基板120を貼り合わせる。分布的に熱膨張していた転写先基板120が室温に戻ると、熱収縮による圧縮応力が発生する。圧縮応力は温度分布を反映したものとなり、高温部であった箇所の圧縮応力が大きくなる。なお、圧縮応力の様子は図中白抜き矢印で示す。
図8に示すように、犠牲層104を除去し、半導体結晶層形成基板102を分離すると、転写先基板120の圧縮応力が開放され、当該応力に応じた転写先基板120の伸縮が発生する。なお、応力は、縞状の温度分布を反映したものであるため、転写先基板120の伸縮も縞状に発生する。そして、転写先基板120の伸縮は、半導体結晶層106に歪みを与えることとなり、半導体結晶層106は、A領域において圧縮応力に基づく圧縮歪みを受け、B領域においては引張応力に基づく引張歪みを受ける。
実施形態2における半導体結晶層106の圧縮歪みおよび引張歪みは、歪みの方向が一方向(一軸性)であり、電界効果トランジスタのキャリア移動が主に一軸性であることを考慮すれば、電界効果トランジスタへの適用に適したものと言える。実施形態2の製造方法によれば、半導体結晶層106を貼り合わせで形成するとともに、高性能な電界効果トランジスタに適用可能な半導体結晶層106を形成することができる。
(実施形態3)
図9から図12は、実施形態3の複合基板の製造方法を工程順に示した断面図である。実施形態3では、半導体結晶層106に応力を与える応力層180を用いる例を説明する。まず、図9に示すように、半導体結晶層形成基板102に、犠牲層104、半導体結晶層106を形成し、半導体結晶層106上に、応力層180を形成する。応力層180は、半導体結晶層106に応力を与える層であり、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、シリコン酸化物等が挙げられる。応力層180は、たとえばプラズマCVD法により形成することができる。図9では、応力層180はたとえば圧縮応力を発生している。
次に、図10に示すように、応力層180の表面と転写先基板120の表面とを向かい合わせ、図11に示すように、半導体結晶層形成基板102と転写先基板120とを貼り合わせる。その後、図12に示すように、犠牲層104を除去し、半導体結晶層形成基板102を分離する。
半導体結晶層形成基板102の分離により、半導体結晶層106が可動となり、応力層180の影響を受けて、半導体結晶層106に圧縮応力が加えられ、半導体結晶層106が圧縮歪みを有するようになる。
実施形態3の製造方法によれば、貼り合わせのプロセスにおいて昇温および降温の過程を経ることなく、歪みを有する半導体結晶層106を貼り合わせにより形成することができる。貼り合わせにより半導体結晶層106が転写された後の複合基板において、応力層180は、転写先基板120と半導体結晶層106との間に配置されており、応力層180が良好な絶縁体である場合、応力層180は、たとえば半導体結晶層106に形成した電界効果トランジスタのバックゲート絶縁層として機能させることができる。
なお、上記した実施形態1〜3では、半導体結晶層形成基板102を第1基板、転写先基板120を第2基板とし、半導体結晶層106を半導体結晶層形成基板102から転写先基板120に転写する例を説明したが、半導体結晶層106が転写された転写先基板120を第1基板とし、さらに他の転写先基板を第2基板として、半導体結晶層106を転写先基板120からさらに他の転写先基板に転写することもできる。この場合、半導体結晶層106を有する第1基板と半導体結晶層106との間に位置する層の物性、第1基板と半導体結晶層106との接着性を支配する界面の物性、半導体結晶層106と転写先基板である第2基板との間に位置する層の物性、および、半導体結晶層106と第2基板との接着性を支配する界面の物性、から選択された1以上の物性を変化させることができる。界面または層の物性を制御することにより、接着または脱着に応じて半導体結晶層106と基板との接着強度を制御することができる。界面の物性変化の具体例として、界面へのイオン注入、水素ガス処理等が挙げられる。層の物性変化の具体例として、層が有機物である場合の膨潤、熱硬化または光硬化、層が無機物である場合の相変化によるエッチング耐性の制御等が挙げられる。
また、半導体結晶層106と転写先基板120との間には、適宜接着層を形成してもよい。接着層は有機物または無機物の何れでもよい。有機物の接着層として、ポリイミド膜またはレジスト膜を例示することができる。この場合、接着層はスピンコート法等の塗布法により形成することができる。無機物の接着層として、Al、AlN、Ta、ZrO、HfO、SiO(例えばSiO)、SiN(例えばSi)およびSiOのうちの少なくとも1からなる層、またはこれらの中から選ばれた少なくとも2層の積層を例示することができる。この場合、接着層は、ALD法、熱酸化法、蒸着法、CVD法、スパッタ法により形成することができる。接着層の厚さは、0.1nm〜100μmの範囲とすることができる。
また、半導体結晶層106は、複数の分割体に分割することができる。この場合、各分割体は、分割されたことにより応力を発生する場合があり、このような応力を利用することもできる。また、半導体結晶層106を分割体に分割する場合、応力層180は、各分割体の上層にのみ形成することができる。
また、半導体結晶層形成基板102上に犠牲層104および半導体結晶層106を形成した後、半導体結晶層形成基板102と転写先基板120とを貼り合わせる前に、半導体結晶層106の一部を活性領域とする電子デバイスを、半導体結晶層106に形成してもよい。この場合、半導体結晶層106は、そこに電子デバイスを有した状態で転写されることとなる。半導体結晶層106は、転写の度に表裏が逆転するので、当該方法を用いれば、半導体結晶層106の表裏両面に電子デバイスを作成することができる。
上記した実施形態では、主に製造方法について説明したが、本発明は、上記製造方法により製造された複合基板としても把握できる。すなわち、本発明は、転写先基板120(第2基板)と、転写先基板120上に位置し、圧縮歪みまたは引張歪みを有する半導体結晶層106と、を有し、転写先基板120の全体または半導体結晶層106側に位置する部分が、非晶質体、多結晶体、または、半導体結晶層106の単結晶構造とは格子整合もしくは擬格子整合しない単結晶構造を有する単結晶体である複合基板として把握できる。半導体結晶層106が単結晶Ge層である場合、単結晶Ge層のX線回折法による回折スペクトル半値幅は、40arcsec以下であることを特徴とするものであってもよい。半導体結晶層106が単結晶InGa1−xAs(0.3≦x≦1)である場合、半導体結晶層106のX線回折法による回折スペクトル半値幅が、20arcsec以下であることを特徴とするものであってもよい。半導体結晶層106の厚さは、5nm以上100nm以下であることが好ましい。半導体結晶層106の厚さは、5nm以上20nm以下であることがさらに好ましい。そして、半導体結晶層106には、半導体結晶層106の一部を活性領域とする電子デバイスが形成されていてもよい。電子デバイスとしてホール素子を例示することができる。
上記した実施の形態では、半導体結晶層106が最終的に転写される基板について特に言及していないが、当該基板をシリコンウェハ等の半導体基板、SOI基板または絶縁体基板上に半導体層が形成されたものとし、当該半導体基板、SOI層または半導体層に予めトランジスタ等電子デバイスが形成されていてもよい。つまり、すでに電子デバイスが形成された基板上に、上記した方法を用いて半導体結晶層106を転写により形成できる。これにより、材料組成等が大きく異なる半導体デバイスをモノリシックに形成することができるようになる。特に、半導体結晶層106に電子デバイスを予め形成した後に、前記したような予め電子デバイスが形成された基板上に転写により半導体結晶層106を形成すると、製造プロセスが大きく異なる異種材料からなる電子デバイスを容易にモノリシックに形成することができるようになる。
102…半導体結晶層形成基板、104…犠牲層、106…半導体結晶層、112…第1表面、120…転写先基板、122…第2表面、180…応力層。

Claims (12)

  1. 半導体結晶層を有する第1基板に形成された層の表面であって第2基板または前記第2基板に形成された層に接することとなる第1表面と、前記第2基板または前記第2基板に形成された層の表面であって前記第1表面に接することとなる第2表面と、が向かい合うように、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるステップと、
    前記半導体結晶層を前記第1基板から剥離し、前記半導体結晶層を前記第2基板側に残した状態で、前記第1基板と前記第2基板とを分離するステップと、を有し、
    前記貼り合わせるステップにおいて、前記第1基板および前記第2基板から選択された1以上の基板を加熱または冷却したうえで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる
    前記半導体結晶層を備えた複合基板の製造方法。
  2. 前記第1基板の熱膨張係数と前記第2基板の熱膨張係数とが異なり、
    前記貼り合わせるステップにおいて、前記第1基板および前記第2基板を共に加熱または冷却することにより、前記第1基板の温度と前記第2基板の温度が同じ状態とし、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記貼り合わせるステップにおいて、前記第1基板若しくは前記第2基板の一方のみを加熱若しくは冷却し、前記第1基板若しくは前記第2基板の一方を加熱し他方を冷却し、または、前記第1基板および前記第2基板の両方を加熱若しくは冷却することにより、前記第1基板の温度と第2基板の温度が異なる状態とし、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる
    請求項1に記載の製造方法。
  4. 前記貼り合わせるステップにおいて、前記第1基板および前記第2基板から選択された1以上の基板を、当該基板の面内において縞状の温度分布が発生するように加熱または冷却する
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の製造方法。
  5. 半導体結晶層を、前記半導体結晶層に応力を与える応力層とともに第1基板上に形成するステップと、
    前記第1基板に形成された層の表面であって第2基板または前記第2基板に形成された層に接することとなる第1表面と、前記第2基板または前記第2基板に形成された層の表面であって前記第1表面に接することとなる第2表面と、が向かい合うように、前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるステップと、
    前記半導体結晶層を前記第1基板から剥離し、前記半導体結晶層を前記第2基板側に残した状態で、前記第1基板と前記第2基板とを分離するステップと、
    を有する前記半導体結晶層を備えた複合基板の製造方法。
  6. 前記貼り合わせるステップの前に、前記第1表面および前記第2表面から選択された1以上の表面に、前記第1表面と前記第2表面との接合界面における接着性を強化する接着性強化処理を施すステップ、をさらに有する
    請求項1から請求項5の何れか一項に記載の製造方法。
  7. 前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせるステップの後、前記分離するステップの前に、前記第1基板および前記第2基板を、1MPa〜1GPaの圧力範囲で圧着するステップ、をさらに有する
    請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記半導体結晶層が、複数の分割体に分割されている
    請求項1から請求項7の何れか一項に記載の製造方法。
  9. 前記貼り合わせるステップの後、前記分離するステップの前に、
    前記第1基板と前記半導体結晶層との間に位置する層の物性、
    前記第1基板と前記半導体結晶層との接着性を支配する界面の物性、
    前記半導体結晶層と前記第2基板との間に位置する層の物性、および、
    前記半導体結晶層と前記第2基板との接着性を支配する界面の物性、から選択された1以上の物性を変化させるステップをさらに有する
    請求項1から請求項8の何れか一項に記載の製造方法。
  10. 前記貼り合わせるステップの前に、前記半導体結晶層の一部を活性領域とする電子デバイスを前記半導体結晶層に形成するステップをさらに有する
    請求項1から請求項9の何れか一項に記載の製造方法。
  11. 第2基板と、前記第2基板上に位置し、圧縮歪みまたは引張歪みを有する半導体結晶層と、を有し、
    前記第2基板の全体または前記半導体結晶層側に位置する部分が、非晶質体、多結晶体、または、前記半導体結晶層の単結晶構造とは格子整合もしくは擬格子整合しない単結晶構造を有する単結晶体である
    複合基板。
  12. 前記半導体結晶層の厚さが、5nm以上100nm以下である
    請求項11に記載の複合基板。
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