JP2014001329A - 組成物およびそれを用いた発光素子 - Google Patents

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敏明 佐々田
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Abstract

【課題】 輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物を提供する。
【解決手段】 高分子化合物(A)と、高分子化合物(B)と、を含む組成物であって、
高分子化合物(A)が、重水素原子を有する高分子化合物であり、
高分子化合物(B)が、重水素原子を有さない高分子化合物であり、かつ、下記式(1B)で表される構成単位を含む高分子化合物である、組成物。
【化1】
Figure 2014001329

(1B)
[式中、Arは、アントラセン等から、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、組成物およびそれを用いた発光素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「発光素子」と言う。)は、高発光効率、低電圧駆動等の特性のため、ディスプレイの用途に好適に使用することが可能であり、盛んに研究開発が行われている。発光素子の製造には、発光材料や電荷輸送材料等が用いられる。発光材料や電荷輸送材料としては、例えば、下記で表される重水素原子を有する構成単位を含む高分子化合物が提案されている(特許文献1)。
Figure 2014001329
(式中、Dは重水素原子を表す。)
国際公開第02/47440号
しかしながら、上記の高分子化合物を用いて製造される発光素子は、その輝度寿命が必ずしも十分ではなかった。
そこで本発明は、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な高分子化合物を含有する組成物を提供することを目的とする。本発明はまた、組成物を含有する有機薄膜、および、有機薄膜を用いた発光素子を提供することを目的とする。
本発明は、以下の組成物、組成物を含有する有機薄膜、および、有機薄膜を用いた発光素子を提供する。
[1] 高分子化合物(A)と、高分子化合物(B)と、を含む組成物であって、
高分子化合物(A)が、重水素原子を有する高分子化合物であり、
高分子化合物(B)が、重水素原子を有さない高分子化合物であり、かつ、下記式(1B)で表される構成単位を含む高分子化合物である、組成物。
Figure 2014001329
(1B)
[式中、
Arは、アントラセン、フルオレン、フェナントレンまたはピレンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[2] 前記高分子化合物(A)が、下記式(1A)で表される末端の構成単位と、下記式(2A)で表される構成単位と、を含み、これらの構成単位の少なくとも1つが重水素原子を有する、[1]に記載の組成物。
Figure 2014001329
(1A)
[式中、
Ardは、アリール基または1価の芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Figure 2014001329
(2A)
[式中、
Ardは、アリーレン基または2価の芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[3] 前記Ardが、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、インデン、フルオレン、ベンゾフルオレン、スピロビフルオレン、インデノフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン、ピレン、ペリレンまたはクリセンから、環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基(当該基は、置換基を有していてもよい。)である、[1]または[2]に記載の組成物。
[4] 前記Ardが、置換基を有していてもよいベンゼンから、環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基である、[3]に記載の組成物。
[5] 前記Ardが、ベンゼン、ナフタレン、テトラセン、インデン、フルオレン、ベンゾフルオレン、スピロビフルオレン、インデノフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン、ピレン、ペリレンまたはクリセンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基(当該基は、置換基を有していてもよい。)である、[2]〜[4]のいずれか一項に記載の組成物。
[6] [1]〜[5]のいずれか一つに記載の組成物と、溶媒と、を含有する液状組成物。
[7] [1]〜[5]のいずれか一つに記載の組成物を含有する、有機薄膜。
[8] 陽極と、陰極と、該陽極および該陰極の間に設けられた[1]〜[5]のいずれか一つに記載の組成物を含有する層と、を備える、発光素子。
本発明によれば、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物を提供することができる。また、本発明によれば、組成物を含有する有機薄膜、および、有機薄膜を用いた発光素子を提供することができる。
第1実施形態に係る発光素子の模式断面図である。 第2実施形態に係る発光素子の模式断面図である。 本実施形態に係る面状光源の模式断面図の一例である。
以下、本明細書において共通して用いられる用語について、必要に応じて例を挙げて説明する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位構造を意味する。「構成単位」は、「繰り返し単位(すなわち、高分子化合物中に2個以上存在する単位構造)」として高分子化合物中に含まれることが好ましい。
「末端の構成単位」とは、高分子化合物の末端の構成単位を意味し、該末端の構成単位は、高分子化合物の製造において、末端封止剤より形成される構成単位であることが好ましい。
「アリーレン基」とは、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を除いてなる基を意味する。
「アリール基」とは、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を除いてなる基を意味する。
「芳香族炭化水素」は、置換基を有していてもよく、炭素原子数が、置換基の炭素原子数を含まないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜48、さらに好ましくは6〜30である。具体的には、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ナフタセン、フルオレン、ピレン、ペリレン、ビフェニル、ターフェニル、フェニルナフタレン、フェニルアントラセン、フェニルフルオレン、フェニルフェナントレン等が例示される。
「N価の芳香族複素環基」とは、芳香族複素環式化合物から環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合するN個の水素原子を除いてなる基を意味する。
「芳香族複素環式化合物」とは、環式構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素として、炭素原子だけでなく、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、リン原子、ホウ素原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子、ヒ素原子等のヘテロ原子を含むものであって、芳香族性を示す化合物である。
「芳香族複素環式化合物」は、置換基を有していてもよく、炭素原子数が、置換基の炭素原子数を含まないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜30である。具体的には、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン等のヘテロ原子を含む複素環自体が芳香族性を示す化合物、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等のヘテロ原子を含む複素環それ自体は芳香族性を示さなくとも、該複素環に芳香族炭化水素が縮環されている化合物が例示される。
「高分子化合物(「高分子有機材料」ということもある。)」は、特記しない限り、ポリスチレン換算の数平均分子量が、通常1×103〜1×108であり、好ましくは1×104〜1×106である。また、該高分子化合物のポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常2×103〜2×108であり、成膜性が良好になるので、好ましくは2×104〜2×106である。
高分子化合物は、如何なる共重合体であってもよく、例えば、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体またはグラフト共重合体のいずれであってもよい。
高分子化合物の重量平均分子量および数平均分子量は、通常SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)測定により決定される。SEC測定では高分子量成分ほど溶出時間が短く、低分子量成分ほど溶出時間が長くなるが、分子量既知のポリスチレン(標準試料)の溶出時間から算出した校正曲線を用いて、サンプルの溶出時間を分子量に換算することによって、重量平均分子量および数平均分子量を算出する。
「低分子化合物(「低分子有機材料」ということもある。)」は、特記しない限り、分子量が、通常5000以下、好ましくは3000以下であり、また、通常300以上、好ましくは500以上である。
「重水素原子」とは、二重水素原子または三重水素原子のいずれであってもよいが、好ましくは二重水素原子である。
以下、本発明の組成物、有機薄膜および発光素子の好適な実施形態について詳細に説明する。
<組成物>
本発明の組成物は、高分子化合物(A)と、高分子化合物(B)と、を含む組成物であって、高分子化合物(A)が、重水素原子を有する高分子化合物である。
[高分子化合物(A)]
高分子化合物(A)は、下記式(1A)で表される末端の構成単位と、下記式(2A)で表される構成単位と、を含み、これらの構成単位の少なくとも1つが重水素原子を有することが好ましく、下記式(1A)で表される末端の構成単位が重水素原子を有することがより好ましい。
Figure 2014001329
(1A)
式(1A)中、Ardは、アリール基または1価の芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ardとしては、アリール基または1価の芳香族複素環基が好ましく、重水素原子を有するアリール基または重水素原子を有する1価の芳香族複素環基がより好ましく、重水素原子を有するアリール基がさらに好ましい。
本明細書において、「置換基」とは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、−O−RA1で表される基、−N(RA1で表される基、アリール基または1価の芳香族複素環基を表し、これらの基はさらに置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
置換基であるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
置換基であるアルキル基は、さらに置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよく、直鎖状アルキル基、分岐状アルキル基または環状アルキル基(シクロアルキル基)のいずれであってもよい。アルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めずに、通常1〜60(分岐状アルキル基および環状アルキル基の場合、通常3〜60)であり、好ましくは1〜20(分岐状アルキル基および環状アルキル基の場合、好ましくは3〜20)である。
置換基であるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基またはドデシル基が好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。
置換基であるアリール基および1価の芳香族複素環基の定義や例は、後述のArdで表されるアリール基および1価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
A1は、水素原子、重水素原子、アルキル基、アリール基または1価の芳香族複素環基を表し、アルキル基、アリール基または1価の芳香族複素環基が好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。RA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
A1で表されるアルキル基の定義や例は、前述の置換基であるアルキル基の定義や例と、同様である。また、RA1で表されるアリール基の定義や例は、後述のArdで表されるアリール基の定義や例と、同様である。
A1で表される1価の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。1価の芳香族複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜30である。
A1で表される1価の芳香族複素環基としては、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピロール、インドール、カルバゾール、フラン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾホスホール、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、ベンゾチアジアゾールまたはオキサジアゾールから、環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基であることが好ましく、これらの基は置換基を有してもいてよく、重水素原子を有していてもよい。
A1で表される1価の芳香族複素環基としては、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ピロール、カルバゾール、フラン、チオフェンまたはオキサジアゾールから、環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。
A1で表される1価の芳香族複素環基は、下記で表される1価の芳香族複素環基がさらに好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。なお、下記において、*は結合手を表す。
Figure 2014001329
A2は、水素原子、重水素原子、アルキル基、アリール基または1価の芳香族複素環基を表し、アルキル基、アリール基または1価の芳香族複素環基が好ましく、アリール基がより好ましく、これらの基は重水素原子または置換基を有していてもよい。
A2で表されるアルキル基、アリール基および1価の芳香族複素環基の定義や例は、前述のRA1で表されるアルキル基、アリール基および1価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
置換基が有してもよい置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、−O−RA1で表される基、−N(RA1)で表される基、アリール基または1価の芳香族複素環基が挙げられる。これらの基の定義や例は、前述の置換基であるそれらの基の定義や例と、同様である。RA1は前記と同じ意味を表す。
Ardで表されるアリール基は、置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよいが、重水素原子を有することが好ましい。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜48であり、さらに好ましくは6〜30である。
Ardで表されるアリール基としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、インデン、フルオレン、ベンゾフルオレン、スピロビフルオレン、インデノフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン、ピレン、ペリレンまたはクリセンから、環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよいが、重水素原子を有することが好ましい。
Ardで表されるアリール基としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、スピロビフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレンまたはピレンから、環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有してもよいが、重水素原子を有することが好ましい。
Ardで表されるアリール基としては、下記で表されるアリール基がさらに好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよいが、重水素原子を有することが好ましい。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
A3は、水素原子、重水素原子、アルキル基、−O−RA1で表される基、−N(RA1)で表される基、アリール基または1価の芳香族複素環基を表す。RA3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
A3で表されるアルキル基、−O−RA1で表される基、−N(RA1)で表される基、アリール基および1価の芳香族複素環基の定義や例は、前述の置換基であるそれらの基の定義や例と、同様である。
Ardで表されるアリール基としては、ベンゼンから環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基であることが特に好ましく、当該1価の基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよいが、重水素原子を有することが好ましい。具体的には、下記の1価のアリール基が挙げらる。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表し、Dは重水素原子を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Ardで表される1価の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよいが、重水素原子を有することが好ましい。Ardで表される1価の芳香族複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜30である。
Ardで表される1価の芳香族複素環基としては、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピロール、インドール、カルバゾール、フラン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾホスホール、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、ベンゾチアジアゾールまたはオキサジアゾールから、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよいが、重水素原子を有することが好ましい。
Ardで表される1価の芳香族複素環基としては、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、ピロール、カルバゾール、フラン、チオフェンまたはオキサジアゾールから、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよいが、重水素原子を有することが好ましい。
Ardで表される1価の芳香族複素環基としては、下記で表される1価の芳香族複素環基がさらに好ましく、当該基は置換基を有してもよく、重水素原子を有していてもよいが、重水素原子を有することが好ましい。なお、下記において、*およびRA1は前記と同じ意味を表し、RA2は前記を同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Ardで表される1価の芳香族複素環基の具体例としては、下記で表される1価の芳香族複素環基が挙げらる。なお、下記において、*およびDは前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
(2A)
式(2A)中、Ardは、アリーレン基または2価の芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。
Ardで表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。Ardで表されるアリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜48であり、さらに好ましくは6〜30である。
Ardで表されるアリーレン基としては、ベンゼン、ナフタレン、テトラセン、インデン、フルオレン、ベンゾフルオレン、スピロビフルオレン、インデノフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン、ピレン、ペリレンまたはクリセンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。
Ardで表されるアリーレン基としてhは、ベンゼン、ナフタレン、フルオレン、スピロビフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレンまたはピレンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。
Ardで表されるアリーレン基としては、下記で表されるアリーレン基であることがさらに好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Ardで表されるアリーレン基としては、下記で表されるアリーレン基であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。なお、下記において、*およびRA3は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Ardで表されるアリーレン基の具体例としては、下記のアリーレン基が挙げらる。なお、下記において、*およびDは前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Ardで表される2価の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。Ardで表される2価の芳香族複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含まないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜30である。
Ardで表される2価の芳香族複素環基としては、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピロール、インドール、カルバゾール、フラン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾホスホール、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、ベンゾチアジアゾールまたはオキサジアゾールから、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基であることが好ましく、これらの基置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。
Ardで表される2価の芳香族複素環基としては、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、フェノキサジン、フェノチアジン、ベンゾチアジアゾールまたはオキサジアゾールから、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。
Ardで表される2価の芳香族複素環基としては、下記で表される2価の芳香族複素環基であることがさらに好ましく、これらの基は置換基を有してもよく、重水素原子を有していてもよい。なお、下記において、*およびRA1は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Ardで表される2価の芳香族複素環基としては、下記で表される2価の芳香族複素環基であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有してもよく、重水素原子を有していてもよい。なお、下記において、*、RA1およびRA3は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Ardで表される2価の芳香族複素環基の具体例としては、下記の2価の芳香族複素環基が挙げらる。なお、下記において、*およびDは前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
高分子化合物(A)は、式(1A)で表される末端の構成単位を1種類のみ含んでいてもよく、2種類以上含んでいてもよい。また、高分子化合物(A)は、式(2A)で表される構成単位を1種類のみ含んでいてもよく、2種類以上含んでいてもよい。
高分子化合物(A)は、さらに、下記式(3A−1)で表される構成単位および下記式(3A−2)で表される構成単位からなる群から選ばれる1種以上の構成単位を含んでいてもよい。
Figure 2014001329
(3A−1)
式(3A−1)中、n1は、0以上の整数を表し、好ましくは3以下であり、より好ましくは0である。n2は、0以上の整数を表し、好ましくは2以下であり、より好ましくは1である。
式(3A−1)中、AおよびAは、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。
およびAで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例は、前述のArdで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
式(3A−1)中、AおよびAは、アリーレン基、2価の芳香族複素環基、または、アリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。AおよびAが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
およびAで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例は、前述のArdで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環の定義や例と、同様である。
およびAで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基における、アリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例は、前述のArdで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
およびAで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基としては、下記の構造が例示され、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
式(3A−1)中、RA1は、前記と同じ意味を表すが、アリール基または1価の芳香族複素環基が好ましく、これらの基は置換基を有してもよく、重水素原子を有していてもよい。RA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(3A−1)で表される構成単位としては、下記の構成単位が例示され、これらは置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。なお、下記において、RA3は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
式(3A−1)で表される構成単位の具体例としては、下記の構成単位が挙げらる。なお、下記において、*およびDは前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
(3A−2)
式(3A−2)中、n3は、0以上の整数を表し、好ましくは2以下である。
式(3A−2)中、AおよびAは、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の芳香族複素環基を表し、これらは置換基を有してもよく、重水素原子を有していてもよい。
およびAで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例は、前述のArdで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
式(3A−2)中、Aは、アリーレン基、2価の芳香族複素環基、または、アリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよく、重水素原子を有していてもよい。Aが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
で表されるアリーレン基、2価の芳香族複素環基、および、アリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基の定義や例は、前述のAおよびAで表されるアリーレン基、2価の芳香族複素環基、および、アリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基の定義や例と、同様である。
式(3A−2)中、ZA1およびZA2は、それぞれ独立に、−(RA4)C=C(RA4)−または−C≡C−を表し、ZA2が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
A4は、水素原子、重水素原子、アルキル基、−O−RA1で表される基、−N(RA1)で表される基、アリール基または1価の芳香族複素環基を表す。RA4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
A4で表されるアルキル基、−O−RA1で表される基、−N(RA1)で表される基、アリール基および1価の芳香族複素環基の定義や例は、前述の置換基であるそれらの基の定義や例と、同様である。
高分子化合物(A)において、全構成単位の合計モル数に対する、式(1A)で表される構成単位、式(2A)で表される構成単位、式(3A−1)で表される構成単位および式(3A−2)で表される構成単位の合計モル数の割合は、30%以上100%以下が好ましく、50%以上100%以下がより好ましく、80%以上100%以下がさらに好ましい。
高分子化合物(A)において、全構成単位の合計モル数に対する、式(2A)で表される構成単位の合計モル数の割合は、20%以上100%以下が好ましく、50%以上100%以下がより好ましい。
本明細書において、「モル数の割合」は、高分子化合物の合成時の原料モノマーの仕込み比率、および、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量から、推定される高分子化合物の構造を用いて、算出することができる。また、当該モル数の割合は、NMRを用いて、算出することもできる。
[高分子化合物(B)]
高分子化合物(B)は、重水素原子を有さない高分子化合物であり、かつ、下記式(1B)で表される構成単位を含む高分子化合物である。
Figure 2014001329
(1B)
式(1B)中、Arは、アントラセン、フルオレン、フェナントレンまたはピレンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Arで表される2価の基としては、下記で表される2価の基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。なお、下記において、*およびRA3は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Arで表される2価の基の具体例としては、下記で表される2価の基が挙げられる。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
高分子化合物(B)は、式(1B)で表される構成単位を、1種類のみ含んでいてもよく、2種類以上含んでいてもよい。
高分子化合物(B)は、さらに、下記式(2B−1)〜(2B−4)で表される構成単位からなる群から選ばれる1種以上の構成単位を含んでいてもよい。
Figure 2014001329
(2B−1)
式(2B−1)中、Bは、アリーレン基を表し、当該基は置換基を有していてもよい。
で表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよく、炭素原子数が、置換基の炭素原子数を含まないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜48であり、さらに好ましくは6〜30である。
で表されるアリーレン基としては、ベンゼン、ナフタレン、テトラセン、インデン、ベンゾフルオレン、スピロビフルオレン、インデノフルオレン、ジヒドロフェナントレン、ペリレンまたはクリセンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
で表されるアリーレン基としては、それぞれ独立に、ベンゼン、ナフタレン、スピロビフルオレンまたはジヒドロフェナントレンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
で表されるアリーレン基としては、下記で表されるアリーレン基であることがさらに好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
で表されるアリーレン基としては、下記で表されるアリーレン基であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。なお、下記において、*およびRA3は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
で表されるアリーレン基は、具体的には、下記のアリーレン基が挙げらる。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
(2B−2)
式(2B−2)中、Bは、2価の芳香族複素環基を表し、当該基は置換基を有していてもよい。
で表される2価の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよく、炭素原子数が、置換基の炭素原子数を含まないで、通常2〜60であり、好ましくは3〜30である。
で表される2価の芳香族複素環基としては、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、ピロール、インドール、カルバゾール、フラン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾホスホール、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、ベンゾチアジアゾールまたはオキサジアゾールから、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
で表される2価の芳香族複素環基としては、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、フェノキサジン、フェノチアジン、ベンゾチアジアゾールまたはオキサジアゾールから、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
で表される2価の芳香族複素環基としては、下記で表される2価の芳香族複素環基であることがさらに好ましく、これらの基は置換基を有してもよい。なお、下記において、*およびRA1は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
で表される2価の芳香族複素環基としては、下記で表される2価の芳香族複素環基であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有してもよい。なお、下記において、*、RA1およびRA3は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Ardで表される2価の芳香族複素環基の具体例としては、下記の2価の芳香族複素環基が挙げらる。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
(2B−3)
式(2B−3)中、m1は、0以上の整数を表し、好ましくは3以下であり、より好ましくは0である。m2は、0以上の整数を表し、好ましくは2以下であり、より好ましくは1である。
式(2B−3)中、BおよびBは、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
およびBで表されるアリーレン基としては、それぞれ独立に、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、インデン、フルオレン、ベンゾフルオレン、スピロビフルオレン、インデノフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン、ピレン、ペリレンまたはクリセンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
およびBで表されるアリーレン基としては、それぞれ独立に、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、スピロビフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレンまたはピレンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
およびBで表されるアリーレン基としては、下記で表されるアリーレン基であることがさらに好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。なお、下記において、*は結合手を表す。
Figure 2014001329
およびBで表されるアリーレン基としては、下記で表されるアリーレン基であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよく、該アリーレン基の例は、前述のArで表される2価の基およびB1で表されるアリーレン基の例と、同様である。なお、下記において、*およびRA3は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
およびBで表される2価の芳香族複素環基の定義や例は、前述のBで表される2価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
式(2B−3)中、BおよびBは、アリーレン基、2価の芳香族複素環基、または、アリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。BおよびBが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
およびBで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例は、前述のBおよびBで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
およびBで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基における、アリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例は、前述のBおよびBで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
およびBで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基としては、下記の構造が例示され、これらは置換基を有していてもよい。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
式(2B−3)中、RA1は、前記と同じ意味を表すが、アリール基または1価の芳香族複素環基が好ましく、これらの基は置換基を有してもよい。RA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
式(2B−3)で表される構成単位としては、下記の構造が例示され、これらは置換基を有していてもよい。なお、下記において、RA3は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
式(2B−3)で表される構成単位の具体例としては、下記の構成単位が挙げらる。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
Figure 2014001329
(2B−4)
式(2B−4)中、m3は、0以上の整数を表し、好ましくは2以下である。
式(2B−4)中、BおよびBは、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の芳香族複素環基を表し、これらは置換基を有してもよい。
およびBで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例は、前述のBおよびBで表されるアリーレン基および2価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
式(2B−4)中、Bは、アリーレン基、2価の芳香族複素環基、または、アリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Bが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
で表されるアリーレン基、2価の芳香族複素環基、および、アリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基の定義や例は、前述のBおよびBで表されるアリーレン基、2価の芳香族複素環基、および、アリーレン基および2価の芳香族複素環基からなる群から選ばれる2つ以上の基が直接結合した2価の基の定義や例と、同様である。
式(2B−4)中、ZB1およびZB2は、それぞれ独立に、−(RB1)C=C(RB1)−または−C≡C−を表し、ZB2が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
B1は、水素原子または置換基を表す。RB1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
B1は、水素原子、アルキル基、−O−RA1で表される基、−N(RA1)で表される基、アリール基または1価の芳香族複素環基が好ましく、これらの基の定義や例は、前述の置換基であるそれらの基の定義や例と、同様である。
高分子化合物(B)において、全構成単位の合計モル数に対する、式(1B)で表される構成単位、式(2B−1)で表される構成単位、式(2B−2)で表される構成単位、式(2B−3)で表される構成単位および式(2B−4)で表される構成単位の合計モル数の割合は、50%以上100%以下が好ましく、80%以上100%以下がより好ましい。
高分子化合物(B)において、全構成単位の合計モル数に対する、式(1B)で表される構成単位および式(2B−1)で表される構成単位の合計モル数の割合は、50%以上100%以下が好ましく、80%以上100%以下がより好ましく、100%がさらに好ましい。
高分子化合物(B)において、式(1B)で表される構成単位を1種類または2種類含むことが好ましく、その合計モル数の割合は、50%以上100%以下が好ましく、80%以上100%以下がより好ましく、100%がさらに好ましい。
高分子化合物(B)は、単独重合体または交互共重合体であることが特に好ましく、交互共重合体であることが極めて好ましい。
本実施形態の高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、本実施形態の高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合に、発光特性や輝度寿命が低下する可能性があるので、安定な基であることが好ましい。この末端基としては、主鎖と共役結合している基が好ましく、炭素−炭素結合を介してアリール基または1価の芳香族複素環基と結合している基が挙げられる。
本実施形態の高分子化合物は、共役系高分子化合物であることが好ましい。
本明細書において、「共役系高分子化合物」とは、二重結合(または三重結合)と単結合が交互に連なっている高分子化合物だけではなく、実質的に共役系の広がった高分子化合物も含める。
二重結合(または三重結合)と単結合が交互に連なっている高分子化合物としては、ポリフルオレン、ポリフェニレンといったアリーレンを構成単位とするポリアリーレン;ポリチオフェン、ポリジベンゾフランといった2価の芳香族複素環基を構成単位とするポリへテロアリーレン;ポリフェニレンビニレン等のポリアリーレンビニレン、または、それらの構成単位が組み合わされた共重合体が例示される。
実質的に共役系の広がった高分子化合物とは、二重結合と単結合が交互に連なっていないが、実質的に共役がつながっている高分子化合物を表す。具体的には、トリフェニルアミン等のへテロ原子を含む構成単位を含む高分子化合物が例示される。該高分子化合物は、二重結合と単結合が交互に連なっていないが、実質的に共役がつながっているため、共役系高分子化合物とみなす。
本実施形態の組成物において、高分子化合物(A)と高分子化合物(B)との割合は、組み合わせる重合体の種類や、最適化したい特性により異なるので、特に限定されないが、高分化合物(A)100質量%に対して、高分子化合物(B)は、通常、0.01質量%以上100質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは1質量%以上20質量%以下である。
本実施形態の組成物において、高分子化合物(A)および高分子化合物(B)は、それぞれ、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
本実施形態の組成物は、高分子化合物(A)および高分子化合物(B)以外の成分を含有していてもよい。具体的には、重水素原子を有さない高分子化合物、アントラセン、フルオレン、フェナントレンおよびピレンから環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基を構成単位として含まない高分子化合物であり、より具体的には、後述の正孔注入層を構成する材料、後述の正孔輸送層を構成する材料、並びに、電子輸送層および正孔阻止層を構成する材料が挙げられる。それらの含有比率は、用途に応じて決めればよい。
<高分子化合物の製造方法>
本実施形態の高分子化合物は、ケミカル レビュー(Chem.Rev.),第109巻,897−1091頁(2009年)等に記載の公知の方法を用いて製造することができるが、重合反応は縮合重合を用いることが好ましく、末端の構成単位を形成する反応、即ち、末端封止剤により末端を封止する反応(以下、「末端封止反応」という場合がある)は、縮合反応を用いることが好ましい。
重合反応の反応条件と、末端封止反応の反応条件とは、同一でも異なっていてもよい。
末端封止反応を行う時機は特に限定されないが、重合反応中または重合反応後が好ましい。
前記重合反応後には、重合反応を行った後、および、後述する後処理により処理をした後も含まれる。
縮合重合としては、Suzuki反応、Yamamoto反応およびBuchwald反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応により重合させる方法、並びに、Gilch反応、Wittig反応およびKnoevenagel反応等の遷移金属触媒を用いない反応により重合させる方法が例示されるが、遷移金属触媒を用いるカップリング反応により重合させる方法が好ましい。
縮合反応としては、Suzuki反応、Yamamoto反応およびBuchwald反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応、並びに、Wittig反応およびKnoevenagel反応等の遷移金属触媒を用いない反応が例示されるが、遷移金属触媒を用いるカップリング反応が好ましい。
遷移金属触媒を用いるカップリング反応としては、Suzuki反応、Yamamoto反応、Stille反応、Buchwald反応、Hiyama反応、Ullmann反応、Heck反応、Negishi反応、Kumada反応、Glaser反応、Sonogashira反応が好ましく、Suzuki反応、Yamamoto反応、Buchwald反応がより好ましく、Suzuki反応、Yamamoto反応がさらに好ましい。
遷移金属触媒としては、特に限定されないが、パラジウム触媒、ニッケル触媒が好ましい。
パラジウム触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス[トリス−(2−メトキシフェニルホスフィン)]パラジウムおよびヘキサクロロパラジウム(IV)酸カリウム等のパラジウム錯体等、並びに、該パラジウム錯体に配位子が配位した錯体等が挙げられる。
ニッケル触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、[ビス(1,5−シクロオクタジエン)]ニッケル(0)、[1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ジクロロニッケル(II)、ビス(2,4−ペンタンジオナト)ニッケル(II)およびハロゲン化ニッケル(II)等のニッケル錯体等、並びに、該ニッケル錯体に配位子が配位した錯体等が挙げられる。
配位子としては、遷移金属に配位可能な配位子であれば特に限定されないが、リン系配位子、窒素系配位子が好ましい。
リン系配位子としては、遷移金属に配位可能なリン原子を有する配位子であれば特に限定されないが、ホスフィン配位子が好ましく、3級ホスフィン配位子がより好ましい。
具体的には、トリフェニルホスフィン、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン、ジ−tert−ブチルフェニルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)、1,3―ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(DPPP)、1,2―ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(DPPE)、2,2’’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(SPhos)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(XPhos)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’−メチルビフェニル(MePhos)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−2’−(ジメチルアミノ)ビフェニル(DavePhos)および2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル(JohnPhos)等が挙げられる。なお、該ホスフィン配位子は、第4級ホスホニウム塩で用いてもよい。
窒素系配位子としては、遷移金属に配位可能な窒素原子を有する配位子であれば特に限定制限されないが、ピリジン、ジメチルピリジン、ビピリジン、ターピリジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントロリン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、ポリフィリン等の含窒素芳香族複素環を含む配位子およびその塩、アンモニア、アニリン、ジイソプロピルアミン、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエチルアミン、トリフェニルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N,N,N’,N’−テトラメチルエタン−1,2−ジアミン(TMEDA)等のアミン系配位子およびその第4級アンモニウム塩、並びに、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系配位子等が挙げられる。
上述の触媒は、予め合成したものをそのまま用いてもよいし、遷移金属触媒と配位子とを反応系中で調製した触媒を用いてもよい。なお、これらの触媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
触媒の使用量は、触媒としての有効量であればよく、例えば、高分子化合物合成時の仕込み原料モノマーの合計100モル%に対して、遷移金属のモル数換算で通常0.0001〜300モル%であり、好ましくは0.001〜50モル%である。
遷移金属触媒を用いるカップリング反応において、塩基を用いる場合、塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、リン酸三カリウム等の無機塩基、ブチルリチウム、カリウム−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、フッ化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の有機塩基が挙げられる。
塩基の使用量は、塩基としての有効量であればよく、例えば、高分子化合物合成時の仕込み原料モノマーの合計100モル%に対して、通常10〜2000モル%である。
遷移金属触媒を用いるカップリング反応は、溶媒の非存在下で行っても、溶媒の存在下で行ってもよいが、通常、有機溶媒の存在下で行うことが好ましい。ここで有機溶媒としては、トルエン、キシレンおよびメシチレン等の芳香族炭化水素系の溶媒、ヘキサン、シクロヘキサンおよびデカリン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンおよびジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、2-プロパノール、tert−ブチルアルコールおよびフェノール等のアルコール系溶媒、塩化メチレンおよびクロロホルム等のハロゲン系溶媒、アセトニトリルおよびベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、並びに、アセトン、酢酸、酢酸エチル、1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドおよびN,N−ジメチルホルムアミド等のアシル系溶媒が挙げられる。一般的に、副反応を抑制するために、脱酸素処理を行った溶媒を用いることが望ましい。有機溶媒は一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。また、有機溶媒と水の混合溶媒を用いてもよい。
有機溶媒の使用量は、特に限定されないが、例えば、高分子化合物合成時の仕込み原料モノマーの合計濃度が、0.01〜90質量%になる量であることが好ましく、1〜50質量%になる量であることがより好ましい。
遷移金属触媒を用いるカップリング反応の反応温度は、好ましくは−100〜200℃であり、より好ましくは−80〜150℃であり、さらに好ましくは0〜120℃である。また、反応時間は、通常、1時間以上であり、好ましくは2〜500時間である。
重合反応および末端処理反応の後処理は、公知の方法で行うことができ、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法や、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過、乾燥させる方法等を単独、または組み合わせて行うことができる。
後処理により得られる高分子化合物は、必要に応じて、再結晶、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。本実施形態の高分子化合物を発光素子の製造に用いる場合、その純度が発光特性等の発光素子の性能に影響を与えることがあるため、重合反応後または末端処理反応後、再沈殿、クロマトグラフィーによる分別等の純化処理をすることが好ましい。
<重水素原子を有する原料モノマーの製造方法>
重水素原子を有する原料モノマーは、和光純薬工業、アルドリッチ(Aldrich)、CDN−アイソトープス(CDN−Isotopes)等から入手可能である。
また、上記以外の入手方法として、例えば、WO2009/096555、WO2008/066158、WO04/060831、WO04/011400、WO2009/005069、WO2002/47440、WO2010/114583等に記載の公知の方法により製造することも可能である。
<液状組成物>
本発明の液状組成物は、本発明の組成物と、溶媒と、を含有する組成物である。本発明の液状組成物を、溶液、インク、インク組成物と呼ぶことがある。
本発明の液状組成物は、インクジェット印刷法に代表される印刷法等の塗布による素子作製に有用である。また、本実施形態の液状組成物は、他の成分として、安定剤、増粘剤、粘度を下げるための低分子量の化合物、界面活性剤、酸化防止剤等を含んでいてもよい。
本実施形態の液状組成物における本発明の組成物の割合は、液状組成物100質量%に対して、通常、0.1〜99.9質量%であり、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下であり、より好ましくは0.2質量%以上7質量%以下であり、更に好ましくは0.5質量%以上2質量%以下である。
本実施形態の液状組成物の粘度は、印刷法の種類によって調整すればよいが、インクジェット印刷法等の溶液が吐出装置を経由するものの場合には、吐出時の目づまりや飛行曲がりを防止するために、25℃において、1〜20mPa・s以下の範囲であることが好ましい。
増粘剤として用いられる高分子量の化合物は、本発明の高分子化合物と同じ溶媒に可溶であり、発光や電荷輸送を阻害しないものであればよく、例えば、高分子量のポリスチレン、高分子量のポリメチルメタクリレートを用いることができる。これらの高分子量の化合物は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が50万以上であることが好ましく、100万以上であることがより好ましい。
本実施形態の液状組成物中の固形分に対する貧溶媒を増粘剤として少量添加することで、粘度を高めることができる。増粘剤として貧溶媒を添加する場合、液状組成物中の固形分が析出しないように、貧溶媒の種類と添加量を選択すればよく、保存安定性も考慮すると、貧溶媒の量は、液状組成物100質量%に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
酸化防止剤は、本発明の組成物と同じ溶媒に可溶であり、発光や電荷輸送を阻害しないものであればよく、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤を用いることができる。
本実施形態の液状組成物中の溶媒は、該液状組成物中の固形分を溶解または均一に分散できるものが好ましい。溶媒としては、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、4−メチルアニソール等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n−ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゾフェノン、アセトフェノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、酢酸フェニル等のエステル系溶媒、エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリコール、ジエトキシメタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコールおよびその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
これらの中でも、組成物の溶解性、成膜時の均一性、および、粘度特性を向上できるので、芳香族炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、n−ブチルベンゼン、イソブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、n−ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、1−メチルナフタレン、テトラリン、アニソール、4−メチルアニソール、エトキシベンゼン、シクロヘキサン、ビシクロヘキシル、シクロヘキセニルシクロヘキサノン、n−ヘプチルシクロヘキサン、n−ヘキシルシクロヘキサン、デカリン、安息香酸メチル、シクロヘキサノン、2−プロピルシクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、2−ノナノン、2−デカノン、ジシクロヘキシルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノンがより好ましい。
これらの溶媒は、成膜性および素子特性が良好になるので、2種以上を組み合わせて用いることが好ましく、2〜3種を組み合わせて用いることがより好ましく、2種を組み合わせて用いることが特に好ましい。
本実施形態の液状組成物中に2種の溶媒が含まれる場合、そのうちの1種の溶媒は25℃において固体状態のものでもよい。成膜性が良好になるので、1種の溶媒は沸点が180℃以上の溶媒であることが好ましく、200℃以上の溶媒であることがより好ましい。また、良好な粘度が得られるので、2種の溶媒のいずれにも60℃において1質量%以上の濃度で本発明の高分子化合物が溶解することが好ましく、2種の溶媒のうちの1種の溶媒には、25℃において1質量%以上の濃度で本発明の高分子化合物が溶解することが好ましい。
本実施形態の液状組成物中に2種以上の溶媒が含まれる場合、粘度および成膜性が良好に得られるので、沸点が最も高い溶媒が、液状組成物中の全溶媒の40〜90質量%であることが好ましく、50〜90質量%であることがより好ましく、65〜85質量%であることが更に好ましい。
本実施形態の液状組成物に含まれる本発明の高分子化合物は、1種でも2種以上でもよい。また、素子特性等を損なわない範囲で、本実施形態の高分子化合物以外の高分子量の化合物を含んでいてもよい。
本実施形態の液状組成物には、水、金属およびその塩を重量基準で1〜1000ppmの範囲で含んでいてもよい。金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム、鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、亜鉛、クロム、マンガン、コバルト、白金、イリジウム、パラジウムが挙げられる。また、本実施形態の液状組成物は、ケイ素、ホウ素、リン、フッ素、塩素、臭素等を重量基準で1〜1000ppmの範囲で含んでいてもよい。
<有機薄膜>
本発明の有機薄膜は、本発明の組成物を含有するものであり、例えば、発光性薄膜、導電性薄膜、有機半導体薄膜である。
本発明の有機薄膜の製造方法としては、本発明の液状組成物からの成膜による方法が好ましい。例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法により作製することができ、好ましくは、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法により作製することができる。
本実施形態の有機薄膜の厚さは、通常1nm〜10μmであり、好ましくは5nm〜1μmであり、より好ましくは10nm〜500nmであり、更に好ましくは10nm〜200nmである。
本実施形態の液状組成物を用いて有機薄膜を作製する場合、液状組成物に含まれる本実施形態の組成物のガラス転移温度が高いため、100℃以上の温度で加熱することができる。
(発光素子)
<発光素子の構造>
本発明の発光素子は、陽極と、陰極と、該陽極と該陰極の間に設けられた本発明の組成物を含有する層と、を備える、発光素子である。
本発明の組成物を含有する層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層および電子注入層からなる群より選ばれる1種以上の層であることが好ましく、正孔輸送層および発光層からなる群より選ばれる1種以上の層であることがより好ましく、発光層であることがさらに好ましい。
本実施形態の発光素子は、陽極と発光層との間に設けられた正孔輸送層をさらに備えることが好ましい。
本実施形態の発光素子は、陽極と正孔輸送層との間に設けられた正孔注入層をさらに備えることがより好ましい。
本実施形態の発光素子は、絶縁層等の任意の層をさらに備えていてもよい。
正孔注入層は陽極から正孔を注入される機能を有する層をいう。正孔輸送層は、正孔を輸送する機能、および、発光層等へ正孔を供給する機能を有する層であり、陰極から注入された電子を堰き止める機能を有する層であってもよい。なお、電子阻止層とは、主に出陰極から注入された電子を堰き止める機能を有し、さらに必要に応じて陽極から正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能のいずれかを有する層をいう。
一方、陰極と発光層との間には、任意に電子注入層を有する事ができ、さらに、発光層と電子注入層(電子注入層が存在する場合)または陰極(電子注入層が存在しない場合)との間に電子輸送層、正孔阻止層のうちの1層以上を有する事ができる。
ここで、陽極は、正孔注入層、正孔輸送層、電子阻止層、発光層等に正孔を供給する電極であり、陰極は、電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層、発光層等に電子を供給する電極である。
本実施形態の発光素子において、陽極および陰極の少なくとも一方は、通常、透明または半透明であるが、陽極が透明または半透明であることが好ましい。
発光層とは、電界を印加した際に、陽極側に隣接する層より正孔を注入される事ができる機能、陰極側に隣接する層より電子を注入される事ができる機能、注入された電荷(電子および正孔)を電界の力で移動させる機能、電子および正孔の結合の場を提供し、これを発光につなげる機能を有する層をいう。
電子注入層は陰極から電子を注入される機能を有する層をいう。電子輸送層は、電子を輸送する機能、および、発光層等へ電子を供給する機能を有する層であり、陽極から注入された正孔を堰き止める機能を有する層であってもよい。なお、正孔阻止層とは、主に陽極から注入された正孔を堰き止める機能を有し、さらに必要に応じて陰極から電子を注入される機能、電子を輸送する機能のいずれかを有する層をいう。
なお、電子輸送層と正孔輸送層を総称して電荷輸送層と呼ぶ。また、電子注入層と正孔注入層を総称して電荷注入層と呼ぶ。
本実施形態の発光素子は、通常任意の構成要素として基板をさらに有し、かかる基板の面上に前記陰極、陽極および発光層、並びに必要に応じて正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層、その他の任意の構成層を設けた構成とすることができる。
本実施形態の発光素子の一様態としては、通常、基板上に陽極が設けられ、その上層として正孔輸送層および発光層が積層され、さらにその上層として陰極が積層される。変形例としては、基板上に陰極が設けられ、その上層として発光層および正孔輸送層が積層され、さらにその上層として陽極が積層される。
また、他の変形例としては、基板側から採光する所謂ボトムエミッションタイプ、基板と反対側から採光する所謂トップエミッションタイプ、または両面採光型のいずれのタイプの発光素子であってもよい。さらに他の変形例としては、任意の保護膜、バッファー膜、反射層などの他の機能を有する層を設けてもよい。発光素子はさらに封止膜、或いは、封止基板が覆い被せられ、発光素子が外気と遮断された発光装置が形成されてもよい。
本発明の発光素子の具体的な層構成の例としては、次の(a−1)〜(a−24)で表される層構成が挙げられ、(a−13)〜(a−24)で表される層構成が好ましく、(a−19)〜(a−24)で表される層構成がより好ましい。なお、「/」は、その前後の層が隣接して積層していることを示す(例えば、「正孔輸送層/発光層」とは、正孔輸送層と発光層とが隣接して積層していることを示す。)。
(a−1)陽極/発光層/陰極
(a−2)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(a−3)陽極/発光層/電子注入層/陰極
(a−4)陽極/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極
(a−5)陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(a−6)陽極/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(a−7)陽極/正孔注入層/発光層/陰極
(a−8)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極
(a−9)陽極/正孔注入層/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極
(a−10)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極
(a−11)陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(a−12)陽極/正孔注入層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(a−13)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
(a−14)陽極/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
(a−15)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極
(a−16)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(a−17)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(a−18)陽極/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(a−19)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
(a−20)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極
(a−21)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極
(a−22)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(a−23)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(a−24)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層/陰極
積層する層の順番や数、および各層の厚さについては、発光素子の発光効率や輝度寿命を勘案して適宜用いる事ができる。
<発光素子の各層を構成する材料>
次に、本発明の発光素子を構成する各層の材料および形成方法について、詳説する。
[基板]
本発明の発光素子を構成する基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないものであればよく、例えばガラス基板、プラスチック基板、高分子フィルム、金属フィルム、シリコン基板、これらを積層したもの等が用いられる。前記基板としては、市販のものが入手可能であるが、公知の方法により製造することもできる。
本発明の発光素子がディスプレイ装置の画素を構成する際には、当該基板上に画素駆動用の回路が設けられていてもよいし、当該駆動回路上に平坦化膜が設けられていてもよい。平坦化膜が設けられる場合には、該平坦化膜の中心線平均粗さ(Ra)がRa<10nmを満たすことが好ましい。Raは、日本工業規格JISのJIS−B0601−2001に基づいて、JIS−B0651〜JIS−B0656およびJIS−B0671−1を参考に計測できる。
[陽極]
本発明の発光素子を構成する陽極においては、正孔注入層、正孔輸送層、発光層等で用いられる材料への正孔注入性が良好になるので、かかる陽極の発光層側表面の仕事関数が4.0eV以上であることが好ましい。
陽極の材料は、発光層側の層への正孔注入の役割を果たす材料であれば、特に限定されないが、通常、仕事関数が3.0eV以上であり、好ましくは4.0eV以上である。
陽極の材料としては、金属、合金、金属酸化物若しくは金属硫化物等の電気伝導性化合物、導電性高分子材料、または、これらの混合物等公知の材料を用いることができる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化モリブテン、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド(IZO)、NESA等の導電性金属酸化物、金、白金、銀、クロム、ニッケル等の金属、ヨウ化銅等の導電性無機材料、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体等の導電性高分子材料、並びに、これらの混合物等が例示され、ITO、IZO、酸化スズが好ましい。
陽極は、これら材料の1種または2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成または異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。多層構造である場合は、仕事関数が4.0eV以上である材料を発光層側の最表面層に用いることがより好ましい。
陽極の作製方法としては、公知の方法が利用でき、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法およびメッキ法等が例示される。
陽極の材料に、導電性高分子材料を用いる場合には、該陽極の作製方法は、後述の溶液からの成膜による方法が好ましい。
陽極の厚さは、光の透過性と電気伝導度とを考慮して選択することができるが、例えば、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、より好ましくは40〜100nmである。また、短絡等の電気的接続の不良をより効果的に防止できるので、陽極の発光層側表面の中心線平均粗さ(Ra)はRa<10nmを満たすことが好ましく、Ra<5nmを満たすことがより好ましい。
さらに、陽極は上記の方法にて作製された後に、UVオゾン、シランカップリング剤、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン等の電子受容性化合物を含む溶液等で表面処理を行ってもよい。表面処理によって該陽極に接する有機層との電気的接続が改善される。
本実施形態の発光素子において、陽極を光反射電極として用いる場合には、かかる陽極が、高光反射性金属からなる光反射層と4.0eV以上の仕事関数を有する材料を含む高仕事関数材料層を組み合わせた多層構造が好ましい。
このような陽極の構成としては、
(i)Ag−MoO
(ii)(Ag-Pd-Cu合金)−(ITOおよび/またはIZO)
(iii)(Al-Nd合金)−(ITOおよび/またはIZO)
(iv)(Mo-Cr合金)−(ITOおよび/またはIZO)
(v)(Ag-Pd-Cu合金)−(ITOおよび/またはIZO)−MoO
が例示される。十分な光反射率を得るために、Al、Ag、Al合金、Ag合金、Cr合金等の高光反射性金属層の厚さは50nm以上であることが好ましく、80nm以上であることがより好ましい。高仕事関数材料層の厚さは、通常、5nm〜500nmの範囲である。
[正孔注入層]
本発明の発光素子において、正孔注入層を構成する材料は、陽極から発光層側の層への正孔注入効率を改善する機能を有する材料であれば、特に限定されない。
正孔注入層を構成する材料は、前記陽極材料と後述の正孔輸送層に含まれる正孔輸送材料との中間の値のイオン化ポテンシャルを有する材料が好ましく、具体的には、4.5eV以上6.0eV以下のイオン化ポテンシャルを有する化合物がより好ましい。
正孔注入層を構成する材料としては、フタロシアニン材料、金属酸化物材料、アモルファスカーボン材料、低分子有機材料、高分子有機材料等が挙げられ、金属酸化物材料、高分子有機材料が好ましく、高分子有機材料がより好ましい。
正孔注入層におけるフタロシアニン材料としては、銅フタロシアニン、亜鉛フタロシアニンが例示される。
正孔注入層における金属酸化物材料としては、酸化バナジウム、酸化タンタル、酸化タングステン、酸化モリブテン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウムが例示される。
正孔注入層における低分子有機材料としては、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、スターバースト型アミン、フタロシアニン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、トリアリールアミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体が挙げられる。
正孔注入層における高分子有機材料としては、前記低分子有機材料で例示した化合物を構成単位として含む高分子化合物、ポリビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、アニリン系共重合体、ポリピロールおよびその誘導体、チオフェンオリゴマーおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)およびその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)およびその誘導体が例示される。
正孔注入層を構成する材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
正孔注入層を構成する材料は、さらに、アクセプターを含有していてもよい。
アクセプターとしては、ポリスチレンスルホン酸(PSS)、アルキルベンゼンスルホン酸、樟脳スルホン酸等の有機スルホン酸化合物、テトラシアノキノジメタン、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン、トリフルオロメチル−テトラシアノキノジメタン等のテトラシアノキノジメタン化合物、2,3−ジシアノ−p−ベンゾキノン、2,3−ジシアノ−5−ニトロ−1,4−ナフトキノン、3,3,5,5−テトラブロモ−ジフェノキノン等のキノン化合物、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、五フッ化リン、五フッ化ヒ素、五フッ化アンチモン等のルイス酸、塩化第二鉄、塩化第三鉄、四塩化チタン、パラジウム等の遷移金属化合物、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、過塩素酸イオン、六フッ化アンチモン酸イオン、スルホン酸アニオン等の電解質アニオン、2,4,7−トリニトロ−9H−フルオレン−9−オン(TNF)等のニトロ化合物、トリス(4−ブロモフェニル)アミニウムヘキサクロロアンチモネート(TBAHA)等のトリアリールアミン化合物とルイス酸との塩、が挙げられる。
アクセプターを含有した正孔注入層を構成する材料としては、下記式:
Figure 2014001329
で表されるα−NPDに塩化第三鉄または五フッ化アンチモンをドープした組成物、亜鉛フタロシアニンに2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタンをドープした組成物、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)にPSSをドープしたPEDOT/PSS、ポリアニリンに樟脳スルホン酸をドープした組成物、下記式:
Figure 2014001329
で表されるPTPDEKにTBAHAをドープした組成物、ポリピロールにパラジウムをドープした下記式:
Figure 2014001329
で表されるPHPy−Pd等、が例示される。
前記正孔注入層は、前記材料の1種または2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成または異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔注入層の作製方法としては、公知の方法が利用できる。無機化合物材料の場合は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等が挙げられ、低分子有機材料の場合は、真空蒸着法、レーザー転写や熱転写等の転写法、溶液からの成膜による方法(高分子バインダーとの混合溶液を用いてもよい)等が挙げられる。また、高分子有機材料では、溶液からの成膜による方法が例示される。
高分子化合物バインダーと低分子有機材料を分散させた混合溶液を用いて正孔注入層を成膜する場合、混合する高分子化合物バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。。具体的には、ポリ(N−ビニルカルバゾール)若しくはその誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔注入層を構成する材料を溶解または均一に分散できるものが好ましい。溶媒としては、水、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n−ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、アニソール、4−メチルアニソール等の芳香族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒、エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリコール、ジエトキシメタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコールおよびその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が例示される。これらの溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリーコート法、スプレーコート法、ノズルコート法等のコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェット印刷法等の印刷法等の塗布法を用いることができる。パターン形成が容易であるという点で、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェット印刷法等の印刷法やノズルコート法が好ましい。
溶液からの成膜に用いる溶液の粘度は、塗布法の種類によって調整すればよいが、インクジェット印刷法等の溶液が吐出装置を経由するものの場合には、吐出時の目づまりや飛行曲がりを防止するために、25℃において、1〜20mPa・sの範囲であることが好ましい。
正孔注入層に続いて、正孔輸送層、発光層等の有機化合物層を形成する場合、特に、両方の層を塗布法によって形成する場合には、先に塗布した層が後から塗布する層の溶液に含まれる溶媒に溶解して積層構造を作成できなくなることがある。この場合には、下層を該溶媒に対して不溶にする方法を用いることができる。溶媒に対して不溶にする方法としては、高分子化合物自体に架橋基を付けて架橋させる方法、芳香族ビスアジドに代表される芳香環を有する架橋基を持った低分子化合物を架橋剤として混合して架橋させる方法、アクリレート基に代表される芳香環を有しない架橋基を持った低分子化合物を架橋剤として混合して架橋させる方法、下層を紫外光に感光させて上層作成に用いる有機溶媒に対して不溶化する方法、下層を加熱して上層作成に用いる有機溶媒に対して不溶化する方法、等が挙げられる。下層を加熱する場合の加熱の温度は通常100〜300℃であり、時間は通常1分〜1時間である。
また、架橋以外の方法で下層を溶解させずに積層するその他の方法として、隣り合った層に異なる極性の溶液を用いる方法があり、例えば、下層に水溶性の高分子化合物を用い、上層に油溶性の高分子化合物を用いて、塗布しても下層が溶解しないようにする方法等がある。
正孔注入層の厚さとしては、用いる材料によって最適値が異なるが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。従って、該正孔注入層の厚さとしては、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、更に好ましくは10nm〜100nmである。
[正孔輸送層]
本発明の発光素子において、正孔輸送層を構成する材料は、公知の材料を用いることができ、前記正孔注入層を構成する材料を用いることが好ましく、前記正孔注入層における低分子有機材料または高分子有機材料を用いることがより好ましく、高分子有機材料を用いることがさらに好ましい。また、これらの材料は後述の架橋基を有することが特に好ましい。
すなわち、本発明の発光素子において、正孔輸送層は、架橋性化合物を用いることがより好ましい。
本明細書において、「架橋性化合物」とは、架橋基を1つ以上有する化合物である。架橋性化合物は高分子有機材料および低分子有機材料のいずれであってもよい。
「架橋基」とは、熱または光照射により、新しい化学結合を生成することのできる基を意味する。
架橋基は、特に限定されないが、不飽和二重結合、環状エーテル、ベンゾシクロブタンを含む基であることが好ましく、下記の置換基T群から選ばれる構造を含む基であることがより好ましい。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
<置換基T群>
Figure 2014001329
上記において、RX2は、水素原子、アルキル基、アリール基または1価の芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。
なお、RX2で表されるアルキル基、アリール基および1価の芳香族複素環基の定義や例は、前記の置換基であるアルキル基、アリール基および1価の芳香族複素環基の定義や例と、同様である。
架橋基としては、下記で表される基が例示され、これらの基は置換基を有してもよい。なお、下記において、*は前記と同じ意味を表す。
Figure 2014001329
Figure 2014001329
架橋性化合物は、正孔輸送性を有する化合物であることが好ましく、トリアリールアミン骨格を有する化合物であることがより好ましい。具体的には、ジャーナル オブ マテリアル ケミストリー(J.Mater.Chem.),第18巻,4485−4592頁(2008年)、ケミストリー オブ マテリアルズ(Chem.Mater.),第23巻,658−681頁(2011年)、国際公開第2011/049241号、特開2011−149013号公報、特開2011−149012号公報、特開2010−215886号公報、特開2010−53349号公報、特開2008−248241号公報に記載された架橋性化合物が例示される。
正孔輸送層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なるが、通常1nm〜1μmであり、好ましくは2〜500nmであり、より好ましくは5〜200nmである。
正孔輸送層の作製方法としては、公知の方法が利用できる。低分子有機材料の場合は、真空蒸着法、レーザー転写や熱転写等の転写法、溶液からの成膜による方法(高分子バインダーとの混合溶液を用いてもよい)等が挙げられる。また、高分子有機材料では、溶液からの成膜による方法が例示される。
高分子バインダーと低分子有機材料を分散させた混合溶液を用いて正孔注入層を成膜する場合、混合する高分子バインダーとしては、電荷輸送を極度に阻害しないものが好ましく、また可視光に対する吸収が強くないものが好適に用いられる。。具体的には、ポリ(N−ビニルカルバゾール)若しくはその誘導体、ポリアニリン若しくはその誘導体、ポリチオフェン若しくはその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)若しくはその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)若しくはその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が例示される。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔輸送層を構成する材料を溶解または均一に分散できるものが好ましい。溶媒としては、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n−ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、アニソール、4−メチルアニソール等の芳香族炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート等のエステル系溶媒、エチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン、プロピレングリコール、ジエトキシメタン、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコールおよびその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が例示される。これらの溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
溶液からの成膜方法としては、溶液からのスピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリーコート法、スプレーコート法、ノズルコート法等のコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェット印刷法等の印刷法等の塗布法を用いることができる。パターン形成が容易であるという点で、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、反転印刷法、インクジェット印刷法等の印刷法やノズルコート法が好ましい。
溶液からの成膜に用いる溶液の粘度は、塗布法の種類によって調整すればよいが、インクジェット印刷法等の溶液が吐出装置を経由するものの場合には、吐出時の目づまりや飛行曲がりを防止するために、25℃において、1〜20mPa・sの範囲であることが好ましい。
正孔輸送層を発光層に隣接して設ける場合、特に両方の層を塗布法により形成する場合には、2層の材料が混合して素子の特性等に対して好ましくない影響を与えることがある。正孔輸送層を塗布法で形成した後、発光層を塗布法で形成する場合、2層の材料の混合を少なくする方法としては、正孔輸送層を塗布法で形成し、この正孔輸送層を加熱して発光層作製に用いる有機溶媒に対して不溶化した後、発光層を形成する方法が挙げられる。加熱の温度は、通常150〜300℃である。加熱の時間は、通常1分〜1時間である。この場合、加熱により溶媒不溶化しなかった成分を除くため、加熱後、発光層を形成する前に、正孔輸送層を発光層形成に用いる溶媒でリンスしてもよい。加熱による溶媒不溶化が十分に行われた場合は、リンスを省略できる。加熱による溶媒不溶化が十分に行われるためには、正孔輸送層に用いる高分子有機材料として分子内に重合可能な基を含むものを用いることが好ましい。更に、重合可能な基のモル数が、分子内の構成単位のモル数に対して5%以上であることが好ましい。
なお、当該モル比は、高分子有機材料の合成時の原料モノマーの仕込み比率、および、高分子有機材料のポリスチレン換算の数平均分子量から、推定される高分子有機材料の構造を用いて、算出することができる。また、当該モル比は、NMRを用いて、算出することもできる。
[発光層]
本発明の発光素子において、発光層を構成する材料は、発光の性質を有する材料(発光材料)であれば、特に限定されないが、本発明の組成物を含むことが好ましい。すなわち、本発明の有機薄膜は発光層として使用されることが好ましい。
発光層は、前記本発明の有機薄膜の説明に記載された方法で形成される。
発光層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なるが、通常、1nm〜10μmであり、好ましくは5nm〜1μmであり、より好ましくは10nm〜500nmであり、更に好ましくは10nm〜200nmである。
[電子輸送層および正孔阻止層]
本実施形態の発光素子において、電子輸送層および正孔阻止層を構成する材料としては、公知のものが使用でき、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレン誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、ナフトキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン若しくはその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン若しくはその誘導体、ジフェノキノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、シロール誘導体、および、これらを構成単位として含む高分子有機材料が挙げられる。
これらのうち、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、ベンゾキノン若しくはその誘導体、アントラキノン若しくはその誘導体、8−ヒドロキシキノリン若しくはその誘導体の金属錯体、ポリキノリン若しくはその誘導体、ポリキノキサリン若しくはその誘導体、ポリフルオレン若しくはその誘導体が好ましく、、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ポリキノリンがより好ましい。
電子輸送層および正孔阻止層を構成する材料が高分子有機材料である場合、該材料の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量が1.0×10〜1.0×10であることが好ましい。
電子輸送層および正孔阻止層を構成する材料は、単成分であっても或いは複数の成分からなる組成物であってもよい。また、前記電子輸送層および正孔阻止層は、前記材料の1種または2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成または異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子輸送層および正孔阻止層の成膜方法は、正孔注入層の成膜と同様の方法が挙げられる。溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、バーコート法、スリットコート法、スプレーコート法、ノズルコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法等の前記塗布法および印刷法が挙げられ、昇華性化合物材料を用いる場合には、真空蒸着法、転写法等が挙げられる。
溶液からの成膜に用いる溶媒としては、正孔注入層の成膜方法で列記した溶媒が挙げられる。
電子輸送層および正孔阻止層に続いて、電子注入層等の有機層を塗布法にて形成する際に、下層が後から塗布する層の溶液に含まれる溶媒に溶解する場合は、正孔注入層の成膜方法での例示と同様の方法で下層を該溶媒に対して不溶にすることができる。
電子輸送層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なるが、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、更に好ましくは5nm〜100nmである。
[電子注入層]
本実施形態の発光素子において、電子注入層を構成する材料は、陰極から発光層側の層への電子注入効率を改善する機能を有する材料であれば、特に限定されない。
電子注入層を構成する材料としては、公知のものが使用でき、発光層の種類に応じて最適な材料が適宜選択され、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカリ金属およびアルカリ土類金属のうちの1種類以上含む合金、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物、または、これらの物質の混合物などを挙げることができる。アルカリ金属、アルカリ金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、酸化リチウム、フッ化リチウム、酸化ナトリウム、フッ化ナトリウム、酸化カリウム、フッ化カリウム、酸化ルビジウム、フッ化ルビジウム、酸化セシウム、フッ化セシウム、炭酸リチウムなどを挙げることができる。また、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物の例としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、酸化カルシウム、フッ化カルシウム、酸化バリウム、フッ化バリウム、酸化ストロンチウム、フッ化ストロンチウム、炭酸マグネシウムなどを挙げることができる。電子注入層は、2層以上を積層した積層体で構成されてもよく、例えばLiF/Caなどを挙げることができる。電子注入層は、蒸着法、スパッタリング法、印刷法などにより形成される。
電子注入層の膜厚としては、1nm〜1μm程度が好ましい。
[絶縁層]
本実施形態の発光素子が任意に有し得る厚さ5nm以下の絶縁層は、電極との密着性向上、電極からの電荷注入改善、隣接層との混合防止等の機能を有するものである。上記絶縁層を構成する材料としては、金属フッ化物、金属酸化物、有機絶縁材料(ポリメチルメタクリレート等)等が挙げられる。厚さ5nm以下の絶縁層を設けた発光素子としては、陰極に隣接して厚さ5nm以下の絶縁層を設けたもの、陽極に隣接して厚さ5nm以下の絶縁層を設けたものが挙げられる。
[陰極]
本発明の発光素子において、陰極の材料は、発光層側の層への電子注入の役割を果たす材料であれば、特に限定されないが、通常、仕事関数が5.0eV以下であり、好ましくは4.5eV以下である。
陰極の材料としては、公知の材料を用いることができる。具体的には、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、および、それらのうち2つ以上の合金、または、それらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物等が例示される。前記合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等が例示される。
陰極を2層以上の積層構造としてもよい。積層構造の例としては、上記の金属、金属酸化物、フッ化物、または、これらの合金と、アルミニウム、銀、クロム等の金属との積層構造などが挙げられる。
陰極の厚さは、電気伝導度や耐久性を考慮して調整すればよく、通常、10nm〜10μmであり、好ましくは20nm〜1μmであり、より好ましくは50〜500nmである。
陰極の作製方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、または、金属薄膜を熱圧着するラミネート法が挙げられる。また、陰極と有機層との間に、導電性高分子からなる層、または、金属酸化物、金属フッ化物、有機絶縁材料等からなる平均厚さ2nm以下の層を設けてもよく、陰極作製後、発光素子を保護する保護層を装着していてもよい。発光素子を長期安定的に用いるためには、発光素子を外部から保護するために、保護層および/または保護カバーを装着することが好ましい。
[保護層]
保護層としては、例えば、高分子量の化合物、金属酸化物、金属フッ化物、金属ホウ化物を用いることができる。保護カバーとしては、例えば、金属板、ガラス板、表面に低透水率処理を施したプラスチック板を用いることができる。例えば、保護カバーを熱硬化樹脂や光硬化樹脂で基板と貼り合わせて密閉する方法が好適に用いられる。スペーサーを用いて空間を維持すれば、発光素子の損傷を防ぐことが容易である。この空間に窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを封入すれば、陰極の酸化を防止することができる。更に、酸化バリウム等の乾燥剤をこの空間内に設置することにより、製造工程で吸着した水分または硬化樹脂を通り抜けて浸入する微量の水分が素子に損傷を与えるのを抑制することが容易となる。
(発光素子の製造方法)
本発明の発光素子の製造方法は、特に限定されず、基板上に各層を順次積層することにより製造することができる。具体的には、基板上に陽極を設け、その上に正孔注入層、電子素子層、正孔輸送層等の層を設け、その上に発光層を設け、その上に電子輸送層、正孔阻止層、電子注入層等の層を必要に応じて設け、さらにその上に、陰極を積層することにより製造することができる。
(発光素子の用途)
本発明の発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。また、パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極若しくは陰極、または、両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字や文字、簡単な記号等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。更に、ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極を共にストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法や、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動してもよい。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カーナビゲーション、ビデオカメラのビューファインダー等に用いることができる。面状の発光素子は、自発光薄型であり、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、または、面状の照明用光源として好適に用いることができる。また、フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源や表示装置としても使用できる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(島津製作所製、商品名:LC−10Avp)を用いて以下の測定条件により求めた。測定する高分子化合物を、約0.05質量%の濃度になるようにテトラヒドロフランに溶解させ、GPCに10μL注入した。GPCの移動相としてテトラヒドロフランを用い、2.0mL/分の流速で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器には示差屈折率検出器(島津製作所製、商品名:RID−10A)を用いた。
NMRの測定は、測定試料5〜20mgを約0.5mLの有機溶媒に溶解させて、NMR(バリアン(Varian,Inc.)製、商品名:INOVA300)を用いて行った。
LC−MSの測定は、以下の方法で行った。測定試料を1〜10mg/mLの濃度になるように適切な有機溶媒(クロロホルム、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、トルエン等)に溶解させて、LC−MS(アジレント・テクノロジー製、商品名:1100LCMSD)にて測定し、解析した。LC−MSの移動相には、イオン交換水、アセトニトリル、テトラヒドロフランまたはそれらの混合液を用い、必要に応じて酢酸を添加した。カラムは、L−column 2 ODS(3μm)(化学物質評価研究機構製、内径:4.6mm、長さ:250mm、粒子径3μm)を用いた。
化合物MT1および化合物MT2は、それぞれ、Aldrich社およびBoron Molecular社から購入したものを用いた。
Figure 2014001329
<合成例1:化合物2の合成>
Figure 2014001329
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、1−ブロモ−3,5−ジ−n−ヘキシルベンゼン(58.4g)およびテトラヒドロフランを加え、均一溶液を調製し、−75℃まで冷却した。得られた溶液に、2.5Mのn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1−ブロモ−3,5−ジ−n−ヘキシルベンゼンに対して1モル当量)(71.2ml)を−75℃で1.5時間かけて滴下し、得られた溶液をさらに−70℃で1.5時間撹拌した。その後、2,7−ジブロモフルオレノン(化合物1、55.2g)およびテトラヒドロフランからなる溶液を−75℃で1時間かけて滴下し、得られた反応溶液を室温まで昇温させた後、4時間撹拌した。その後、得られた溶液を0℃まで冷却し、アセトンおよび2mol%塩酸水をゆっくり加え撹拌した後、室温まで昇温し、室温にて静置した。その後、得られた反応混合物をろ過し、得られたろ液を濃縮し、ヘキサンおよび水を加え撹拌し、分液を行った。得られた油層に飽和食塩水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に硫酸マグネシウムを加え撹拌し、ろ過し、得られたろ液を濃縮し、化合物2を30.2g得た。
<合成例2:化合物3の合成>
Figure 2014001329
反応容器内をアルゴンガス気流下とし、化合物2(27.7g)およびトリフルオロ酢酸(36ml)を加えた。得られた溶液に対して、トリメチルシラン(8.4ml)およびヘキサン(25ml)の混合溶液を30分間かけて滴下し、室温にて一晩撹拌した。その後、得られた反応溶液を10℃に冷却し、ヘキサンおよび蒸留水を加え、1時間撹拌した後、分液を行った。その後、水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に飽和食塩水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に硫酸マグネシウムを加え撹拌し、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。その後、ヘキサンおよびジクロロメタンからなる混合溶媒を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、濃縮することで溶媒を除去した。その後、得られた残渣をメタノールで洗浄することにより、目的とする化合物3を12.1g得た。
<合成例3:化合物4の合成>
Figure 2014001329
反応容器内をアルゴンガス気流下とし、化合物3(12.0g)、ジメチルスルホキシド(60ml)、水(2ml)および水酸化カリウム(4.85g)を加えた。得られた溶液にヨウ化メチル(4.1ml)を滴下し、室温にて一晩撹拌した。その後、得られた反応溶液に対して、室温においてヘキサンおよび蒸留水を加え、1時間撹拌した後、分液を行った。その後、得られた油層に水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に飽和食塩水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に硫酸マグネシウムを加え撹拌し、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。その後、得られた残渣をメタノールおよび酢酸ブチルからなる混合液により再結晶を行い、目的とする化合物4を4.3g得た。
<合成例4:化合物5の合成>
Figure 2014001329
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とし、化合物4(4.2g)、ビス(ピナコラート)ジボロン(4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン)(4.0g)、1,4−ジオキサン(45ml)、酢酸カリウム(4.2g)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)(59mg)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体(PdCl(dppf) CHCl、88mg)を加え、100℃で20時間撹拌した。その後、得られた反応液を室温まで冷却した後、セライトおよびシリカゲルを敷き詰めたろ過器でろ過し、得られたろ液を濃縮してジオキサンを除去した。その後、ヘキサンを加えて調製した溶液に、活性炭を加え、ヘキサンが還流する温度にて1時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却後、セライトを敷き詰めたろ過器でろ過し、得られたろ液を濃縮してヘキサンを除去した。その後、得られた残渣をトルエンおよびメタノールからなる混合液により再結晶を行い、目的とする化合物5を3.9g得た。
<合成例5:化合物6の合成>
Figure 2014001329
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とし、3−n−ヘキシルブロモベンゼン(111.1g)およびテトラヒドロフランを加え、均一溶液を調製し、−75℃まで冷却した。得られた溶液に2.5Mのn−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1−ブロモ−3,5−ジ−n−ヘキシルベンゼンに対して1モル当量)(176ml)を−75℃で1.5時間かけて滴下し、得られた溶液をさらに−70℃で1.5時間撹拌した。その後、2,7−ジブロモフルオレノン(化合物1、142g)およびテトラヒドロフランからなる溶液を−75℃で1時間かけて滴下し、得られた反応溶液を室温まで昇温させた後、4時間撹拌した。その後、得られた溶液を0℃まで冷却し、アセトンおよび2mol%塩酸水をゆっくり加え撹拌した後、室温まで昇温し、室温にて静置した。その後、得られた反応液をろ過し、得られたろ液を濃縮し、ヘキサンおよび水を加え撹拌し、分液を行った。得られた油層に飽和食塩水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に硫酸マグネシウムを加え撹拌し、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。その後、ヘキサンおよびジクロロメタンからなる混合溶媒を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、化合物6を162g得た。
<合成例6:化合物7の合成>
Figure 2014001329
反応容器内をアルゴンガス気流下とし、化合物6(162g)およびトリフルオロ酢酸(245ml)を加えた。得られた溶液にトリメチルシラン(115ml)を30分間かけて滴下し、室温にて一晩撹拌した。その後、得られた反応溶液を10℃に冷却し、ヘキサンおよび蒸留水を加え、1時間撹拌した後、分液を行った。その後、得られた油層に水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に飽和食塩水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に硫酸マグネシウムを加え撹拌し、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。その後、ヘキサンおよびジクロロメタンからなる混合溶媒を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、濃縮して溶媒を除去した。得られた残渣をメタノールで洗浄することにより、目的とする化合物7を138g得た。
<合成例7:化合物8の合成>
Figure 2014001329
反応容器内をアルゴンガス気流下とし、化合物7(138g)、1−ブロモオクタン(75.4ml)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(商品名:Aliquat(登録商標)336、アルドリッチ社製)(1.2g)および40%水酸化カリウム(60ml)を加え、85℃にて一晩撹拌した。その後、得られた反応溶液を室温まで冷却し、ジクロロメタンおよび蒸留水を加え、1時間撹拌した後、分液を行った。その後、得られた油層に水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に飽和食塩水を加え撹拌し、再度分液を行った。得られた油層に硫酸マグネシウムを加え撹拌し、ろ過し、得られたろ液を濃縮した。その後、ヘキサンおよびジクロロメタンからなる混合溶媒を展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、濃縮して溶媒を除去した。その後、得られた残渣に対して、メタノールおよびジクロロメタンからなる混合液により再沈殿を行い、目的とする化合物8を145g得た。
<合成例8:化合物9の合成>
化合物9は、特開2010−031259号公報に記載の方法に従って合成した。
Figure 2014001329
<合成例9:化合物10の合成>
化合物10は、特開2011―174062号公報に記載の方法に従って合成した。
Figure 2014001329
<合成例10:化合物11の合成>
化合物11は、国際公開第2005/049546号に記載の方法に従って合成した。
Figure 2014001329
<合成例11:化合物12の合成>
化合物12は、特開2008−106241号公報に記載の方法に従って合成した。
Figure 2014001329
<合成例12:化合物13の合成>
Figure 2014001329
100mLの3口フラスコ内の気体を窒素ガスで置換した後、2−エチルヘキシルマグネシウムブロミド(1.0Mジエチルエーテル溶液、25mL、25mmol)を加え、還流した。その後、この溶液に、2−ブロモアントラセン(5.34g、20.8mmol)およびPdCl(dppf)・CHCl(33mg、0.04mmol)を50mLの脱水シクロペンチルメチルエーテルに懸濁させた懸濁液を、35分間で滴下した。1時間還流後、得られた反応液を氷浴につけて冷却し、次いで、2M塩酸(5mL)を滴下した。その後、そこに、トルエン50mLを加え、次いで、50mLの水、30mLの水で順番に分液することにより洗浄した。得られた水層を合わせ、トルエンで再抽出した。得られた有機層を合わせ、飽和食塩水30mLで洗浄した。その後、得られた溶液をシリカゲル20gを敷いたグラスフィルターを通して濾過し、トルエンで洗浄した。得られた濾液の溶媒を留去したところ、7.45gの粗生成物を得た。
5.40gの粗生成物を、イソプロピルアルコール(54mL)で再結晶を行った。この再結晶において、加熱して粗生成物の溶解を確認した後、放冷したところ、内温65℃で結晶化が確認され、この温度で2時間保温した。その後、得られた溶液をゆっくり冷却し、室温まで放冷した後、ろ過し、得られた析出物をイソプロピルアルコールで洗浄した。このイソプロピルアルコールによる再結晶を更に2回繰り返し、3.81gの2−(2−エチルヘキシル)アントラセン(化合物13、収率67%)を白色固体として得た。
LC−MS(APPI positive)291([M+H]、exact mass=290)
H−NMR(CDCl、300MHz):δ(ppm)=0.87〜0.94(6H、m)、1.27〜1.48(8H、m)、1.68〜1.75(1H、m)、2.71(2H、d)、7.29(1H、d)、7.40〜7.46(2H、m)、7.71(s、1H)、7.91(1H、d)、7.95〜7.98(2H、m)、8.32(1H、s)、8.36(1H、s).
13C−NMR(CDCl、75MHz):δ(ppm)=11.1、14.4、23.4、25.9、29.2、32.8、40.9、41.0、125.2、125.5、125.6、126.2、127.2、128.2、128.3、128.4、128.5、131.0、131.8、132.2、139.2.
<合成例13:化合物14の合成>
Figure 2014001329
300mLの4口フラスコ内の気体を窒素ガスで置換した後、2−(2−エチルヘキシル)アントラセン(3.50g、12.1mmol)および105mLの脱水ジクロロメタンを加え、溶解させた。得られた溶液を氷浴につけて冷却し、臭素(4.17g、26.1mmol)を20分間かけて滴下した。45分攪拌した後、1質量%チオ硫酸ナトリウム水溶液を5分間かけて滴下することで、反応を停止させた。その後、分液し、得られた有機層をクロロホルム100mLで抽出した。得られた有機層を合わせ、水洗した。その後、得られた溶液をシリカゲル20gを敷いたグラスフィルターを通してろ過し、ヘキサンで洗浄した。得られたろ液を濃縮し、5.47gの粗生成物を黄色粘性オイルとして得た。
この黄色粘性オイルをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ120g、展開溶媒ヘキサンのみ)にて精製し、4.26gの黄色粘性オイルとして得た。次いでメタノール1Lを加え加熱して溶解し、一晩静置して結晶を得た。得られたスラリー溶液を約150mLまで濃縮した後、ろ過し、3.91gの淡黄色固体を得た。
得られた固体をヘキサン(50mL)に溶解させ、活性炭1.00gを加え、1時間攪拌した。その後、得られた溶液をセライト13gを敷いたグラスフィルターを通してろ過、ヘキサンで洗浄し、得られたろ液を濃縮した。これにイソプロピルアルコール(100mL)を加えて加熱した後、35℃まで放冷し、種結晶を加えた。その後、攪拌し、ろ過し、イソプロピルアルコールで洗浄し、2.76g(収率51%)の9,10ジブロモ−2−(2−エチルヘキシル)アントラセン(化合物14)を淡黄色固体として得た。
H−NMR(CDCl、300MHz):δ(ppm)=0.86〜0.97(6H、m)、1.20〜1.40(8H、m)、1.72〜1.77(1H、m)、2.78(2H、d)、7.43(1H、d)、7.55〜7.59(2H、m)、8.28(1H、s)、8.46(1H、d)、8.51〜8.54(2H、m).
13C−NMR(CDCl、75MHz):δ(ppm)=11.2、14.5、23.3、25.9、29.1、32.7、40.7、40.9、122.8、123.6、127.2、127.3、127.6、128.3、128.4、128.5、130.3、130.8、131.4、141.7.
<重合例1:高分子化合物HT1の合成>
反応容器内の気体を不活性ガス雰囲気とした後、化合物10(1.8163g、1.99mmol)、化合物11(1.5586g、1.70mmol)、化合物12(0.1587g、0.30mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.4mg)およびトルエン(47mL)を混合し、105℃に加熱した。得られた反応液に20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(6.6mL)を滴下し、8時間還流させた。その後、化合物MT2(24.4mg)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.4mg)を順次加え、更に23時間還流させた。その後、そこに、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた混合物を冷却後、水で2回、3質量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄し、次いで、得られた溶液をメタノールに滴下、濾取することで沈殿物を得た。この沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラムおよびシリカゲルカラムを順番に通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物を濾取し、乾燥させることにより、高分子化合物HT1を1.88g得た。
高分子化合物HT1のポリスチレン換算の数平均分子量は5.6×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は2.4×10であった。
高分子化合物HT1は、仕込み原料から求めた理論値では、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位とが、50:42.5:7.5のモル比で構成されてなるランダム共重合体であり、
下記式:
Figure 2014001329
で表される末端の構成単位を有する。
<重合例2:高分子化合物P1の合成>
反応容器内の気体を不活性ガス雰囲気とした後、化合物5(1.6768g、2.48mmol)、化合物14(1.1242g、2.50mmol)およびトルエン(45mL)を混合し、約80℃に加熱した。その後、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(8.9g)およびジクロロビス(トリス(o−メトキシフェニル))ホスフィンパラジウム(2.25mg)を順次加え、110℃の還流下において、6.5時間攪拌した。その後、化合物MT2(30.6mg)、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(8.8g)およびジクロロビス(トリス(o−メトキシフェニル))ホスフィンパラジウム(2.24mg)を順次加え、110℃の還流下において15時間攪拌した。その後、5質量%N,N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム水溶液(22.4g)を加え、約85℃で2時間攪拌した。得られた混合物を冷却後、水(30mL)で2回、3質量%酢酸水溶液(30mL)で2回、水(30mL)で2回洗浄した。得られた有機層をメタノール(350mL)に滴下することで生じた沈殿を濾取し、乾燥して固体を得た。得られた固体をトルエンに溶解させ、アルミナカラムおよびシリカゲルカラムを順番に通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物P1を1.39g得た。
高分子化合物P1のポリスチレン換算の数平均分子量は7.7×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は2.37×10であった。
高分子化合物P1は、仕込み原料から求めた理論値では、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる交互共重合体であり、
下記式:
Figure 2014001329
で表される末端の構成単位を有する。
<重合例3:高分子化合物EP−1の合成>
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物5(1.3397g、1.98mmol)、化合物8(1.0737g、1.80mmol)、化合物9(0.2197g、0.200mmol)およびトルエン(50mL)を混合し、約80℃に加熱した。その後、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(7.4g)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.43mg)を順次加え、110℃の還流下において4時間攪拌した。その後、化合物5(3.50mg)を加え、110℃の還流下において1時間攪拌した。その後、化合物MT1(25.8mg)、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(7.1g)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.42mg)を順次加え、110℃の還流下において15時間攪拌した。その後、5質量%N,N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム水溶液(21.1g)を加え、約85℃で2時間攪拌した。得られた混合物を冷却後、水(30mL)で2回、3質量%酢酸水溶液(30mL)で2回、水(30mL)で2回洗浄した。得られた有機層をメタノール(310mL)に滴下することで生じた沈殿を濾取し、乾燥して固体を得た。得られた固体をトルエンに溶解させ、アルミナカラムおよびシリカゲルカラムを順番に通すことにより精製した。得られた溶液をメタノール(310mL)に滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物EP−1を1.27g得た。
高分子化合物EP−1のポリスチレン換算の数平均分子量は4.2×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は2.09×10であった。
高分子化合物EP−1は、仕込み原料から求めた理論値では、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位とが、50:45:5のモル比で構成されてなるランダム共重合体であり、
下記式:
Figure 2014001329
で表される末端の構成単位を有する。
<重合例4:高分子化合物CP−1の合成>
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物5(2.2485g、3.32mmol)、化合物8(1.7996g、3.02mmol)、化合物9(0.3678g、0.335mmol)およびトルエン(80mL)を混合し、約80℃に加熱した。その後、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(12.5mL)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.41mg)を順次加え、110℃の還流下において3.5時間攪拌した。その後、化合物MT(41.9mg)、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(12.5mL)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.35mg)を順次加え、110℃の還流下において15.5時間攪拌した。その後、5質量%N,N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム水溶液(38.9g)を加え、約85℃で2時間攪拌した。得られた混合物を冷却後、水(44mL)で2回、3質量%酢酸水溶液(44mL)で2回、水(44mL)で2回洗浄した。得られた有機層をメタノール(520mL)に滴下することで生じた沈殿を濾取し、乾燥して固体を得た。得られた固体をトルエンに溶解させ、アルミナカラムおよびシリカゲルカラムを順番に通すことにより精製した。得られた溶液をメタノール(550mL)に滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物CP−1を2.46g得た。
高分子化合物CP−1のポリスチレン換算の数平均分子量は4.2×10であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量は2.09×10であった。。
高分子化合物CP−1は、仕込み原料から求めた理論値では、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位と、下記式:
Figure 2014001329
で表される構成単位とが、50:45:5のモル比で構成されてなるランダム共重合体であり、
下記式:
Figure 2014001329
で表される末端の構成単位を有する。
<実施例1:発光素子E−1の作製と評価>
スパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、ポリチオフェン・スルホン酸系の正孔注入剤であるAQ−1200(Plextronics社製)をスピンコート法により35nmの厚みで成膜し、ホットプレート上で170℃、15分間熱処理し、発光素子用基材を作製した。
次に、キシレン溶媒中に0.7質量%の濃度で溶解させた高分子化合物HT1の溶液をスピンコート方により、上記発光素子用基材上に20nmの厚みで成膜した。その後、これを窒素ガス雰囲気下においてホットプレート上で180℃、60分間熱処理することで、正孔輸送層付き発光素子用基材を作製した。
次に、キシレン溶媒中に1.0質量%の濃度で溶解させた高分子化合物P1の溶液と、キシレン溶媒中に1.0質量%の濃度で溶解させた高分子化合物EP−1の溶液とを、質量比で、高分子化合物P1:高分子化合物EP−1=7.5:92.5となるように混合して、液状組成物1を調製した。
液状組成物1をスピンコート法により、上記正孔輸送層付き発光素子用基材上に60nmの厚みで成膜した。その後、これを窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間熱処理した後、陰極としてフッ化ナトリウムを約5nm、次いでアルミニウムを約120nm蒸着して、発光素子E−1を作製した。なお、真空度が1×10−4Pa以下に到達した後に金属の蒸着を開始した。
上記で得られた発光素子E−1を初期輝度が5000cd/mとなるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定した。結果を表1に示す。
<比較例1:発光素子C−1の作製と評価>
実施例1の高分子化合物EP−1に代えて、高分子化合物CP−1を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で発光素子C−1を作製した。
上記で得られた発光素子C−1を初期輝度が5000cd/mとなるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定した。結果を表1に示す。
<比較例2:発光素子C−2の合成>
実施例1における液状組成物1に代えて、キシレン溶媒中に1.0質量%の濃度で溶解させた高分子化合物EP−1の溶液を液状組成物2として用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で発光素子C−2を作製した。
上記で得られた発光素子C−2を初期輝度が5000cd/mとなるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2014001329
10…基板、11…陽極、12…正孔注入層、13…正孔輸送層、14…発光層、15…電子輸送層、16…電子注入層、17…陰極、20…基板、21…陽極、22…正孔注入層、23…発光層、24…陰極、25…保護層、100…発光素子、110…発光素子、200…面状光源。

Claims (8)

  1. 高分子化合物(A)と、高分子化合物(B)と、を含む組成物であって、
    高分子化合物(A)が、重水素原子を有する高分子化合物であり、
    高分子化合物(B)が、重水素原子を有さない高分子化合物であり、かつ、下記式(1B)で表される構成単位を含む高分子化合物である、組成物。
    Figure 2014001329
    (1B)
    [式中、
    Arは、アントラセン、フルオレン、フェナントレンまたはピレンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  2. 前記高分子化合物(A)が、下記式(1A)で表される末端の構成単位と、下記式(2A)で表される構成単位と、を含み、これらの構成単位の少なくとも1つが重水素原子を有する、請求項1に記載の組成物。
    Figure 2014001329
    (1A)
    [式中、
    Ardは、アリール基または1価の芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
    Figure 2014001329
    (2A)
    [式中、
    Ardは、アリーレン基または2価の芳香族複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  3. 前記Ardが、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、インデン、フルオレン、ベンゾフルオレン、スピロビフルオレン、インデノフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン、ピレン、ペリレンまたはクリセンから、環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基(当該基は、置換基を有していてもよい。)である、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記Ardが、置換基を有していてもよいベンゼンから、環を構成する炭素原子に直接結合する1個の水素原子を取り除いてなる1価の基である、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記Ardが、ベンゼン、ナフタレン、テトラセン、インデン、フルオレン、ベンゾフルオレン、スピロビフルオレン、インデノフルオレン、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン、ピレン、ペリレンまたはクリセンから、環を構成する炭素原子に直接結合する2個の水素原子を取り除いてなる2価の基(当該基は、置換基を有していてもよい。)である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物と、溶媒と、を含有する液状組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を含有する、有機薄膜。
  8. 陽極と、陰極と、該陽極および該陰極の間に設けられた請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を含有する層と、を備える、発光素子。
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JP2019135774A (ja) * 2014-03-27 2019-08-15 日産化学株式会社 正孔注入層形成用電荷輸送性ワニス
KR20210148924A (ko) * 2020-06-01 2021-12-08 주식회사 엘지화학 조성물, 증착소스, 이를 포함하는 유기 전계 발광 소자 및 이의 제조방법

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JP2019135774A (ja) * 2014-03-27 2019-08-15 日産化学株式会社 正孔注入層形成用電荷輸送性ワニス
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