JP2014000441A - 吸気濾過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の快適さを過度に損なうことなく、周囲の鼻組織に対して効果的な封止を形成し、不注意に取り出されないように濾過材を固定して保持するように適合された、吸気濾過装置を提供する。
【解決手段】鼻用空気濾過装置は、平面または凹凸のいずれかの一対のフィルタと、フィルタを支持する一対の略環状基部またはスリーブ330,332を組み込んだ支持構造と、基部またはスリーブ330,332を、それらを所望の間隔を空けて保持しかつ所望の角度関係を確定するように結合する架橋部334とを有する。支持構造は、鼻腔内に挿入可能であり、フィルタを対応する鼻腔内に配置する。可撓性リムが、支持構造およびフィルタを周囲の鼻壁から間隔を空けて保持する。フィルタを、基部の壁に対してある角度で基部内に配置することができる。
【選択図】図34

Description

[0001]本発明は、周囲空気が吸い込まれた時にそれを濾過する装置およびシステムに関し、より詳細には、鼻腔に挿入可能な濾過材および濾過構成要素を採用する濾過装置およびシステムに関する。
[0002]粉塵および花粉等の粒子および汚染物質の吸い込む量を低減するために、吸気を効果的に濾過する必要性が高まっている。都市および他の人口密集地域では、産業排出物および車両排出物によって発生する汚染物質を濾過する必要性がさらに高い。特殊な環境によっては、周囲空気の汚染の危険がさらに高く、例えば、建設現場および鉱山では粒子状物質に関する危険があり、病院ではウイルス因子および細菌性因子に関する危険がある。
[0003]これら問題により、通常は使用者の鼻および口を覆うように設計されている多種多様のマスクが開発された。これらマスクは、マスクと顔面との間の周縁部からの漏れにより、効果がないことが多い。マスクが有効である可能性がある人は、マスクの不快さまたは外観に対する不満のために、マスクの着用を拒むことが多い。さらに、マスクは、特に微細(微細孔)フィルタを含み顔面に対し密封を形成する場合、吐き出された二酸化炭素を閉じ込める傾向がある。マスクの着用が長いほど、二酸化炭素を蓄積する傾向が高まる。使用者は、二酸化炭素を吸い込む量が増大すると、頭痛、眠気および吐き気を催し、長時間さらされることによってより深刻な影響がもたらされる。
[0004]これら問題に対処するために、鼻腔に挿入する種々の濾過装置が提案されてきた。例えば、米国特許第216,694号(Chen)には、一対のプラグ(栓)ユニットがベルト部分によって接合されたフィルタが示されており、各プラグユニットがフィルタを受け入れる。同様に、米国特許第2,433,565号(Korman)には、鼻孔挿入物が架橋部片によって接合されるフィルタが記載されている。各挿入物は、フィルタと、薬剤を送達するために使用することができる多孔性円錐体とを含む。これら装置では、円筒状または円錐状の支持構造が濾過材を包囲し、鼻壁および鼻中隔の内面を圧迫して、フィルタを摩擦によって保持する。この支持体を、接着剤で補助することができる。いずれの場合も、空気流に対して不透過性である支持構造は、鼻壁を圧迫し、鼻甲介および鼻毛を覆う(mat)傾向があり、したがって、粒子を捕捉し、入ってくる空気を加温しかつ加湿する、鼻孔の機能を低下させる。濾過装置は、粒子捕捉機能を十分に行うことはできるが、入ってくる空気を加温し加湿するようには十分に適合されていない。
[0005]別の手法では、米国特許第5,392,773号(Bertrand)に、鼻腔の外側に取り付けられ、接着剤で鼻壁に固定されるフィルタが開示されている。フィルタの外観および接着剤が必要であることが、この手法の不都合な点である。
[0006]さらに、上述した鼻用フィルタは、鼻の外側に取り付けられるかまたは鼻腔内に挿入されるかに関らず、使用しにくくかつ着用時に不快であり、入ってくる空気が濾過材を通過するのを確実にするように鼻または顔面の組織と確実に封止係合しない。最後に、鼻用フィルタは、意図的にまたは不注意により口で吸い込むことに対する保護を提供しない。
米国特許第216,694号 米国特許第2,433,565号 米国特許第5,392,773号
[0007]したがって、本発明の目的は、鼻腔内に挿入可能な濾過材およびそれらの支持構造を備え、使用者の快適さを過度に損なうことなく、周囲の鼻組織に対して効果的な封止を形成し、不注意に取り出されないように濾過材を固定して保持するように適合された、吸気濾過装置を提供することである。
[0008]別の目的は、鼻の内壁の粒子捕捉機能、空気加温機能および空気加湿機能に対する干渉を低減するとともに、効果的な濾過を提供するように、濾過材およびそれらの支持構造を、鼻腔の内側に鼻壁に対して間隔を空けて保持するように適合された濾過装置を提供することである。
[0009]さらなる目的は、鼻および口に入る空気を効果的に濾過し、同時に、鼻および口を覆うマスクと比較して、吐き出された二酸化炭素を捕捉するのに利用され得る容積を大幅に低減する濾過システムを提供することである。
[0010]さらに別の目的は、使いやすく、より効果的な濾過のために鼻および顔面の組織に対しより優れた封止を可能にする、鼻用フィルタおよび吸気濾過システムを提供することである。
[0011]これらの目的および他の目的を達成するために、吸気濾過装置を提供する。本装置は、凹凸の第1の濾過材を有し、それは、その開放した近位端に第1のリムを有し、近位端は、第1のリムによって包囲される第1の開口部を画定する。凹凸の第2の濾過材が、その開放した近位端に第2のリムを有し、近位端は、第2のリムによって包囲される第2の開口部を画定する。本濾過装置は、第1の濾過材を支持するように第1のリムに対して一体的に結合された第1基礎部材と、第2の濾過材を支持するように第2のリムに一体的に結合された第2の基礎部材とを含む、支持構造を有する。第1の基礎部材および第2の基礎部材に、連結部材が一体的に結合され、それら基礎部材の間に延在する。支持構造の基礎部材は、連結部材が中隔にまたがった状態で、鼻腔入口に配置可能である。これにより、第1濾過材および第2濾過材の各々が、鼻腔のうちの関連する一方内に遠位に突出する作用位置に配置される。したがって、各鼻腔に入る空気は、第1の開口部および第2の開口部のうちの関連する一方を通過し、さらに第1の濾過材および第2の濾過材のうちの関連する一方を通過する。
[0012]好ましくは、作用位置にある各濾過材は、中隔からかつ関連する鼻腔を画定する鼻壁から間隔を空けて配置される。この結果は、実質的に自立型である濾過材を使用することにより、またはより柔軟な濾過材と鼻壁との間に開放フレームを配置することによって達成することができる。いずれの場合も、この構成により快適さが向上し、濾過装置が適所にある時に空気を効果的に加温しかつ加湿するように、入ってくる空気が鼻壁の内面に沿って流れるのが促進される。
[0013]濾過材は、鼻孔および鼻腔により容易に適合するように、楕円形かつ楕円体形状であり得る。別法として、各濾過材は、好ましくは横断面が楕円形の輪郭を呈するように変更された、切頭円錐形であり得る。
[0014]円錐形または楕円体の濾過材により、鼻腔入口が平面である濾過材と比較して、有効濾過面積を増大させることができる。この利点を、半球の表面積を半径が同じである円盤と比較して考慮すると、理解することができる。半球の表面積は2倍大きい。楕円体および楕円形/円錐形の濾過材を、その利点を強化するように構成することができ、鼻腔の入口の面積の2倍を上回る有孔表面積が提供される。さらに、濾過材自体を任意の角度で傾斜させることができる。
[0015]本発明を、第1のスクリーニング構成要素が第1の基礎部材に対して取り付けられ、第1の濾過材の近位に配置され、第2のスクリーニング構成要素が同様に第2の基礎部材に対して取り付けられる、2段階装置で具現化することができる。スクリーニング構成要素は、臭いおよび大きな粒子を除去することを意図した、相対的に粗い(空隙率がより大きい)活性炭フィルタを含むことができる。これにより、大きい粒子が下流の濾過材に達することが防止され、それらの使用寿命が長くなる。
[0016]環境によっては、鼻からだけでなく口から汚染物質を吸い込むことを予防することが重要である。この目的のために、本装置に、空気が口に入るのを可能にする開口部を形成するように、口を包囲するように顔面に接して配置可能な第3の基礎部材と、第3の基礎部材に対して取り付けられ開口部の上に配置された第3の濾過材とが追加される。望ましい場合、第3の濾過材は、凹凸の形状であって、口から近位方向に突出することができる。伸縮性の帯または他の保持具を使用して、第3の基礎部材が使用者の顔面に接して解放可能に保持される。
[0017]鼻および口を覆うマスクフィルタと比較すると、別々の鼻用フィルタおよび口用フィルタの組み合わせは、扱いにくさが低減し、濾過装置の周縁部から漏れにくくなり、顔面に近い閉鎖された容積が小さくなり、したがって、吐き出された二酸化炭素が蓄積されにくくなる。使用者が実質的に鼻のみで吸い込む場合には、二酸化炭素の蓄積による問題は完全に回避される。
[0018]本発明の別の態様によれば、鼻用空気濾過装置を提供する。本装置は、第1のフィルタおよび第2のフィルタを有し、ともにそれぞれの第1近位端および第2の近位端を有し、鼻腔中に挿入されるように適合される。本装置はまた、フィルタ支持構造も有し、それは、第1の近位端に対して結合されかつ第1のフィルタを支持する第1の基礎部材と、第2の近位端に対して結合されかつ第2のフィルタを支持する第2の基礎部材と、それら基礎部材に一体的に結合されかつ基礎部材の間に延在する連結部材とを有する。フィルタ支持構造の基礎部材は、連結部材が中隔にまたがった状態で鼻腔入口に配置可能であり、したがって、フィルタが鼻腔のうちの関連する一方内に遠位に突出し、かつ関連する腔を画定する鼻壁から間隔を空けて配置される、作用位置に、各フィルタが配置され、したがって、フィルタと鼻壁との間の空気流を収容する通路が画定される。
[0019]望ましい場合、各フィルタは、近位方向に凹形であり、遠位方向に凸形であり得る。フィルタは、自立型であって、したがって、それが関連する基礎部材に結合することによって、鼻壁から間隔を空けて立つことができる。別法として、開放フレームを、基礎部材に結合し、所望の間隔を維持するようにフィルタと鼻壁の間に配置することができる。
[0020]本発明の別の態様は、鼻用空気フィルタ支持装置である。本装置は、第1の管状体を含む第1の支持部材を有し、その第1の管状体は、前端および後端を有し、その内部に第1の長手方向通路を画定し、第1の管状体の周囲に配置されかつ第1の管状体から径方向外側に延在する第1のリムをさらに備える。本装置は、第2の管状体を含む第2の支持部材を有し、第2の管状体は、前端および後端を有し、その内部に第2の長手方向通路
を画定する。第2の支持部材はさらに、第2のリムを備え、それは、第2の管状体の周囲に配置されかつ第2の管状体から径方向外側に延在する。連結部材が、第1の管状体および第2の管状体に一体的に結合される。管状体の各々は、その前端から鼻腔のうちの関連する一方に挿入可能であり、関連するリムは関連する鼻腔を画定する鼻壁および鼻中隔との面係合を形成するように適合される。関連するリムはさらに、弾性的に変形可能であり、面係合の領域にわたり周囲の鼻壁および鼻中隔に適合し、その領域に沿って実質的に封止を形成し、関連する鼻腔内で関連する管状体を支持する傾向がある。第1のリムおよび第2のリムの各々は、さらに、関連する管状体の後端に向かって径方向外側方向に傾斜している。
[0021]本発明のさらなる態様は、鼻用空気処理器具である。本器具は、第1の管状体を備える第1の支持部材を有し、第1の管状体は、前端および後端を有し、その内部に長手方向の空気流を収容する第1の通路を画定する。第1の支持部材はさらに、第1の管状体を包囲し、かつ第1の管状体から径方向外側に延在する第1のリムと、第1のリムに関して長手方向に間隔を空けて第1の管状体を包囲し、かつ第1の管状体から離れて径方向に延在する第2のリムとを含む、一対のリムを有する。本器具は、第2の管状体を含む第2の支持部材を有し、第2の管状体は、前端および後端を有し、その内部に長手方向の空気流を収容する第2の通路を画定する。第2の支持部材はさらに、第2の管状体を包囲し、かつ第2の管状体から離れる径方向に延在する第3のリムと、第3のリムから長手方向に間隔を空けて第2の管状体を包囲し、かつ第2の管状体から離れる径方向に延在する第4のリムとを含む一対のリムを有する。連結部材が、第1の管状体および第2の管状体に一体的に結合される。リムの各対は、鼻腔のうちの関連する一方を画定する鼻壁および鼻中隔との面係合を、それらの関連する管状体の前端からの関連する鼻腔内への長手方向の挿入に応答して、形成するように適合される。それにより、リムは、関連する管状体を関連する鼻腔内で鼻壁および鼻中隔から間隔を空けて支持し保持する。
[0022]本発明の他の態様は、吸気濾過システムである。本システムは、第1の管状体を有し、それは、前端および後端を有し、その内部に長手方向の空気流を収容する第1の通路を画定する。本システムは、第2の管状体を含み、それは、前端および後端を有し、その内部に長手方向の空気流を収容する第2の通路を画定する。本システムはさらに、フレーム部材を有し、それは、口を包囲するように顔面に接して配置可能であり、フレームがそのように配置されている時に口に一致する空気流の開口部を画定する。連結部材が、第1の管状体、第2の管状体およびフレーム部材に一体的に結合され、フレーム部材がそのように配置された時に第1の管状体および第2の管状体を鼻腔内に配置するように適合される。
[0023]したがって、本発明によれば、鼻腔内に挿入可能な濾過装置は、使いやすく、使用者の外見への影響が最小限であり、より効果的で長く続く濾過を提供する。一部には、濾過材が鼻壁に対して間隔を空けて保持される時、空気加温および加湿の機能を保持することから、性能の改善がもたらされる。濾過材の凹凸形状または切頭円錐によって、さらに、望ましい場合には、ひだまたは波形を有する濾過材を形成することによって、有効濾過表面積が増大することからも、性能の改善をもたらすことができる。最後に、鼻用フィルタを、口を覆うフィルタと組み合わせることにより、従来のマスクと比較して、周縁部からの漏れおよび吐き出された二酸化炭素の蓄積が発生しにくい濾過システムを提供することができる。
[0024]上記のおよび他の特徴および利点がさらに理解されるように、以下の詳細な説明および図面を参照する。
[0025]本発明に従って構成された鼻用空気濾過装置を示す正面図である。 [0026]図1の線2−2に沿って取り出された断面図である。 [0027]使用中の装置の概略図である。 [0028]代替実施形態の濾過装置の斜視図である。 [0029]図4に示す装置の正面図である。 [0030]図4の装置を示す平面図である。 [0031]図4の装置の作用を示す概略図である。 図4の装置の作用を示す概略図である。 [0032]別の代替実施形態の濾過装置の組立分解図である。 [0033]図9の装置を示す正面図である。 [0034]図9の装置の平面図である。 [0035]別の代替実施形態の濾過装置の組立分解図である。 [0036]図12の装置の正面図である。 [0037]図12の装置の平面図である。 [0038]口を覆うように適合された空気濾過装置の斜視図である。 [0039]鼻用フィルタと組み合わせた、図15の装置を含む代替実施形態の濾過システムの使用を示す側面図である。 [0040]別の代替実施形態の濾過装置の概略図である。 [0041]別の代替実施形態の鼻用空気濾過装置の正面図である。 [0042]図18に示す装置の平面図である。 [0043]図18の線20−20に沿って取り出された断面図である。 [0044]さらなる代替実施形態の鼻用空気濾過装置の正面図である。 [0045]図21に示す装置の平面図である。 [0046]図21の装置の側面図である。 [0047]図21の線24−24に沿って取り出された断面図である。 [0048]本発明に従って構成された鼻/口用空気濾過システムの正面図である。 [0049]図25に示すシステムの側面図である。 [0050]代替実施形態の空気濾過システムの斜視図である。 [0051]さらなる代替実施形態の鼻用空気濾過装置の正面図である。 [0052]図28に示す装置の平面図である。 [0053]図28に示す装置の斜視図である。 [0054]角度が付けられたフィルタを有する代替実施形態の濾過装置の斜視図である。 [0055]図28に示す装置の正面図である。 [0056]2つ以上の角度が付けられたフィルタを有する濾過装置のさらなる実施形態の正面図である。 [0057]アロマセラピー装置を含む濾過装置の別の実施形態の底面図である。
[0058]ここで図面を参照すると、図1には、使用者が周囲空気を吸い込む際にそれを濾過する、鼻腔内に挿入可能な鼻用空気濾過装置16が示されている。装置16は、単体の支持構造すなわち枠体(パネル)18を有し、それは、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリウレタン等の低アレルギー性材料から形成されることが好ましい。枠体は、構造的に自立型であり、さらに、装置16が使用される時に鼻、特に外鼻孔および鼻中隔の前面に容易に適合するように、可撓性でありかつ柔軟性がある。
[0059]枠体18は、基部20と、反対側の基部22と、それら基部を互いから所望の距
離、間隔を空けて保持するように、それら基部に結合された連結部材すなわち架橋部24とを有する。基部の各々は、環状であり、より正確には、その輪郭は円形ではなく幾分か楕円形であるという意味で、略環状である。基部20および22は、それぞれの閉じたすなわち継目のない周縁領域20aおよび22aと、装置の使用時に空気が入るようにする基部を貫通する開口部を包囲する、肩部20bおよび22bとを有する。図2および図3に示すように、開口部26および28は、それぞれ基部20および22を貫通して形成されている。架橋部24は、それに沿って曲げ可撓性を提供するように相対的に幅が狭い。基部の周縁領域20a/22bは薄く可撓性であり、肩部20b/22bはより剛性である。
[0060]基部20には、略円錐形の濾過材すなわちフィルタ30が取り付けられており、基部22には同様のフィルタ32が取り付けられている。各フィルタは、略環状の近位縁部すなわちリムに沿ってその関連する基部に取り付けられ、その基部から遠位頂端まで延在する。使用時、フィルタ30および32は、鼻腔内に遠位に延在する。フィルタの各々を、好適な接着剤で肩部20bおよび22bのうちのそれが関連する一方に取り付けることができる。
[0061]フィルタ30および32を、多種多様の材料から形成することができ、さらに、濾過すべき汚染物質の特質に応じて広範囲(数桁の範囲)の空隙率を有するように形成することができる。材料および空隙率を、例えば粉塵、ミストおよびヒューム(DMF)フィルタまたは高効率粒子空気(HEPA)フィルタ等、米国国立労働安全衛生研究所(NIOSH)の分類に従って選択することができる。好ましい材料には、英国Cumbria州Kentmereの「Hollingsworth&Vose Air Filtration,Ltd.」から「Technostat」の名称で市販されている静電濾過材がある。好適な材料には、綿等の天然繊維ならびにナイロン、ポリエチレンおよびポリプロピレン等の高分子材料がある。PVCおよびポリウレタン等の低アレルギー性の材料を採用することも可能である。フィルタの各々は、厚さが実質的に均一であり、概して切頭円錐形であるが、2つの点で精密な切頭円錐とは異なる。フィルタ30に関しては、頂端近くの遠位端は、横断面ではなく円形ドームを形成する。第2に、横断面で取り出されるフィルタ30の輪郭は、鼻腔によりよく適合するフィルタ形状を提供するように、円形ではなく楕円形である。フィルタ32も同様の形状である。
[0062]図2は、フィルタ30および32の楕円形の輪郭を示し、さらに、フィルタおよび基部の互いに対する好ましい角度方向を示す。架橋部24は、好ましい向きを維持するとともに、基部およびフィルタを互いに対して所望の間隔を空けて保持する。この向きでは、それぞれの楕円の長軸すなわち長手方向軸は平行ではなく、ある角度、例えば、約30度の角度で維持される。その結果、フィルタ30および32は、鼻孔および鼻腔の相対的な角度方向によりよく適合するように角度が付けられ、したがって、鼻腔内でのフィルタのより密接した、より快適な適合が可能になる。架橋部は、装置を着用する人に適合するように角度の制限付き調節を可能にするのに十分に可撓性である。一実施形態では、濾過材自体を任意の角度で傾斜させることができる。
[0063]図3に示すように、周縁領域20aおよび22aは、架橋部24が中隔36をまたぐようにして、鼻腔38および40の入口34の内側に配置可能である。これにより、各フィルタをその関連する鼻腔内に摩擦によって保持する連続面係合を形成することによって、周縁領域が鼻腔入口に適合する傾向がある締り嵌めが形成され、好ましくは、封止が提供される。肩部20bおよび22bは、鼻壁の内側から間隔を空けて配置されて、鼻腔38および40内に延在する。これにより、フィルタ30および32の各々が、フィルタがその関連する鼻腔内に遠位に延在する作用位置に、すなわち、フィルタ30は鼻腔38内に、フィルタ32は鼻腔40内に配置される。周縁領域20aおよび22aの幅(径
方向寸法)および厚さ(軸方向寸法)は、枠体18を形成する材料に応じて変更することができる。概して、これら寸法は、各周縁領域に、鼻腔の入口近くの鼻壁に適合しかつ所望の封止を形成するのに十分な曲げ可撓性と、関連する基部およびフィルタをそれらの関連する鼻腔内に摩擦によって支持するのに十分な構造上の剛性および強度とを提供するように選択される。この二重の機能を容易にするために、周縁領域を、厚さが径方向外側に向かって低減するように先細りにすることができる。
[0064]この配置ならびに基部20および22と鼻腔との間の締り嵌めの結果、鼻腔38に入る空気が、開口部26から入り、フィルタ30を通過する。同様に、空気は、開口部28から鼻腔40に入り、フィルタ32を通って進む。
[0065]架橋部24は、基部20と基部22との間に所望の間隔を設定し、したがって、フィルタ30および32のそれらのそれぞれの鼻腔における適切な位置決めを容易にする。架橋部はまた、中隔と接触することによってフィルタの過度の挿入を防止し、依然として、使用後に濾過装置16を取り出したい使用者が容易に届くことができる。さらに、図2に最もよく示すように、架橋部24は、基部20および22、したがってフィルタ30および32の所望の相対的な角度方向を確定する。
[0066]濾過装置16は、上述した従来の鼻用フィルタと比較していくつかの利点を提供する。それらのうち1つは、フィルタ30および32の凹凸形状からもたらされる。フィルタの各々は、近位(鼻腔から出る)方向において凹状内面を有し、遠位(鼻腔に入る)方向において凸状外面を有する。表面積が開口部26および28と同程度である円盤状フィルタを含むか、またはより体積が大きいが、それにも関らず26および28等の開口部に沿って露出されるに過ぎないフィルタを含む、従来の構成と比較すると、フィルタ30および32は、有効濾過表面積がはるかに大きくなる。
[0067]円盤として成形されたフィルタを、半径は同じであるが半球殻として成形されたフィルタと比較して考慮した場合、これらの違いの大きさを理解することができる。円盤の表面積は7Lrである。半球殻の表面積は27Crである。この場合の凹面により、有効濾過表面積が2倍になる。フィルタ30および32の場合、各フィルタのリムからその頂端までの距離が、リムの半径より大幅に大きいため、この利点は倍増する。
[0068]別の有利な特徴は、フィルタ30および32が構造的に自立型であり、単体で立つという事実である。それらは、空気不透過性の円柱または円筒によって包囲されていない。したがって、吸い込まれた空気は、頂端またはその近くのみでなく、フィルタ全体を容易に通過する。
[0069]要約すると、フィルタと接触しかつそれを包囲する空気不透過性構造がない凹凸形状により、有効濾過表面積が大幅に増大する。凹面がわずかな程度であっても、有効表面積を50%増大させることができる。より好ましくは、有効表面積は、鼻腔入口における平面のフィルタと比較して少なくとも2倍になる。
[0070]他の顕著な利点は、鼻腔を画定する鼻壁に対し、各フィルタが間隔を空けて配置されている関係にある。より詳細には、例えば、フィルタ30は、中隔36と、中隔と協働してフィルタを包囲する鼻壁42とから間隔を空けて配置される。フィルタ32も同様に、中隔36および鼻壁44から間隔を空けて配置される。この間隔により、各フィルタとその周囲の鼻の組織との空間に沿った、吸い込まれた空気の流れが促進される。おそらくはより重要なことに、こうした間隔は、吸い込まれた空気を加温および加湿する鼻壁の機能に好都合な影響を与える。鼻毛および鼻甲介は、フィルタによって、またはフィルタを包囲する空気不透過性円柱によって覆われるのではなく、露出する。したがって、濾過
装置16は、従来のフィルタと比較して、鼻腔の空気加温機能および空気加湿機能をより効果的に維持する。
[0071]図4は、単体の支持構造52内に含まれる一対の楕円体のかつ波形のフィルタ48および50を含む代替的な濾過装置46を示す。支持構造は、基部54および56と、所望の間隔および角度関係を維持するように基部に結合された架橋部58とを有するという点で、枠体18に相当する。架橋部58は、フィルタをそれらのそれぞれの鼻腔にさらに遠位に挿入することができるようにU字形である。したがって、フィルタ48および50は、リムと頂端との間の軸方向距離に関してフィルタ30および32より短い。しかしながら、さらに、開放フレーム60が、基部54から遠位に延在し、開放フレーム62が、基部56から遠位に延在する。フレーム60は、アーチ型の交差するフレーム部材64および66からなり、フレーム62は同様に、交差する一対のアーチ型のフレーム部材68および70からなる。各フィルタは、その関連する基部およびフレーム内に収容される。フレーム60および62は、比較的剛性であり、基部54および56の周縁領域は、外鼻孔に接してまたはその近くにより優れた封止を形成するように、より可撓性である。フィルタ48および50は、開放フレームによって包囲されるため、構造的に自立型である必要はない。
[0072]おそらくは図6に最もよく示すように、架橋部58は、基部54および56、したがって同様にフィルタ48および50を、互いに対して好ましい角度のずれで維持する。各フィルタには複数の波形72が形成されており、それらはリムで開始し頂端に向かって上方に延在する。波形により、剛性が増大するという点で各フィルタが補強される。さらに、波形のない同じ寸法のフィルタと比較して、波形フィルタは、有効濾過表面積が増大する。
[0073]図7および図8から分かるように、フィルタ48は、フレーム部材64および66ならびに肩部54bが周囲の鼻壁と接触することにより、その関連する鼻腔内において摩擦によって保持される。図3に示す構成とは異なるこの構成では、周縁領域54aは、外鼻孔に接して配置され、したがって、鼻腔の外側に残る。フレーム部材は協働して、それらの関連するフィルタを周囲の鼻壁と間隔を空けて保持し、フレーム部材64および66によって形成された通路74によって示すように、フィルタと壁面の間に複数の空気流路を形成する。フィルタ50および基部56も、同様に支持される。通路により、吸い込まれた空気が、フィルタ48および50の各々を通り鼻壁に向かい、次いで鼻壁に沿って、最終的にフィルタを通過して流れるのが容易になる。上述したように、この間隔により、吸い込まれた空気の加温および加湿が促進される。
[0074]望ましい場合、基部54および56を、図3に示すようにそれらの関連するフィルタおよび基部を支持するように、それぞれの周縁領域54aおよび54bが、鼻腔入口に挿入されるように寸法が決められるよう、形成することができる。この手法では、開放フレーム60および62は、基部およびフィルタの摩擦による保持に寄与しないが、代わりに、鼻内壁および中隔から間隔を空けたままである傾向がある。この構成には、基部の近位領域の寸法をより正確に決める必要がある。主な利点は、屈曲可能な、柔軟な周縁領域を有する基部が、より広範囲の鼻腔寸法および形状に対し十分な封止および摩擦による保持を形成することができることである。
[0075]図9は、さらなる代替実施形態の鼻用濾過装置76の組立分解図である。装置76は、間隔を空けて配置された基部80および82を有するフィルタ支持構造78を有し、基部80および82は、それぞれ比較的平坦でありかつ略環状の周縁部分84および86と、それぞれの隆起しかつ略環状の肩部88および90とを有する。基部は、弓形の架橋部92によって結合されている。
[0076]基部80の上方に示す開放フレーム保持具94を、楕円体の波形の濾過材96を捕捉するように基部上に着脱可能に圧入することができる。開放フレーム保持具98を、楕円体の波形の濾過材100を収容するように同様に基部82に結合することができる。保持具の各々は、略環状の底部102を有し、それは、その関連する基部の肩部と圧入結合するように寸法が決められかつ成形されている。各保持具はさらに、いくつかのフレーム部材104を組み込み、それらは、フレーム部材64〜70より短く、装置46のようにフレーム部材の頂端または接合部までではなく保持具の開放頂部106まで延在する。フレーム部材104は、装置46のフレーム部材のように、鼻壁に接触することにより装置の摩擦による取付けを提供し、それらの関連するフィルタを鼻壁に対して間隔を空けて保持することにより、各保持具とそれを包囲する鼻壁との間の空気流を促進する。
[0077]図12〜図14は、別の代替実施形態の濾過装置108を示す。支持構造は、平坦で薄い可撓性枠体110の形状で提供され、それは、架橋部分116によって接合された基部112および114を組み込んでいる。枠体はさらに、基部112から離れる方向に延在するタブ118と、基部114から反対方向に離れる方向に延在するタブ120とを組み込んでいる。122および124に示すように、各タブに粘着性パッドが付与される。装置はさらに、一対のフィルタ容器126および128を有し、各領域は、相対的に幅広の略環状の底部リム部130と、頂部に大きい開口部132とを有する形状である。容器の真下に楕円体のフィルタ134および136を示す。
[0078]フィルタ134および136は容器126および128に圧入され、容器126および128は、枠体110のそれぞれの開口部138および140に、各容器の底部リム部130が基部112および114のうちの一方と接触するまで挿入される。その結果を図13に示す。この図の破線が、タブ118および120を上方向に向けるように可撓性枠体をいかに折り畳むことができるかを示す。フィルタおよび容器が鼻腔に挿入されると、これによりタブが鼻壁の側部に沿って配置される。粘着性パッドを使用してタブを側方の鼻壁に接して着脱可能に保持することにより、枠体110が外鼻孔に接して維持され、フィルタ134および136が作用位置で保持される。この実施形態の代替態様では、フィルタ/容器の対の代わりに自立型フィルタが使用される。
[0079]図15は、口を覆うように設計された吸気濾過装置142を示す。装置は、凹凸の基部144を有し、その凹面が、使用者の口を包囲して、使用者の顔面との密接な、好ましくは、封止面係合を促進するように設計されている。基部には濾過材146が取り付けられており、望ましい場合、基部にその周縁に沿って接着剤によって固定されている。基部144の両側には、伸縮性帯148の端部が固定されている。濾過材146は、波形であり、外側すなわち近位側が凸状であるように凹凸である。
[0080]図16に示すように、濾過装置142は、上述した鼻用濾過装置のうちの1つと組み合わせて、口および鼻を覆う従来のマスク型濾過装置の代わりに用いられるように、空気濾過システム150を提供するように組み合わせて着用される。単一のマスクと比較すると、1つには顔面の基部144と接する部分の輪郭がより短くかつより一致するために、システム150は漏れにくい。また、帯148は、口および鼻ではなく口と位置合わせされるため、首の周りのより低い位置に配置される傾向があり、下方へ滑りにくい。システム150は、口の近くである容積の空気を封入するが、その容積は、従来のマスクによって封入される口および鼻の近くの容積より大幅に小さい。したがって、吐き出しされた二酸化炭素を閉じ込めるのに有効な容積が低減する。システム150は、使用者が鼻のみを通して吸い込むことにより、二酸化炭素の蓄積を実質的に完全に無くすように適合される。より優れた適合性に加えて、システム150は周縁から漏れにくい。
[0081]図17は、2段階式鼻用空気濾過装置151の形態の、別の代替実施形態のフィルタを示す。装置は、可撓性枠体152を有し、それは、基部154と、反対側の基部156と、先の実施形態の架橋部と同様に基部を連結する架橋部158とを有する。2つの略楕円形の開口部が、枠体を貫通して形成されており、基部154を貫通する開口部160および基部156を貫通する開口部162を含む。先の実施形態と同様に、基部154は楕円体の濾過材164を支持し、基部156は楕円体の濾過材166を支持する。さらに、基部154および156の各々は、楕円体の予備的なスクリーニングフィルタ、すなわち開口部160のスクリーニング濾過材168および開口部162のスクリーニング濾過材170を支持する。
[0082]吸い込まれた空気が濾過材168および170のうちの一方を通過し、次いで、濾過材164および166のうちの一方を通過するため、装置151は、2つの濾過段階を提供する。1つの好ましい形態では、濾過材168および170は、相対的に粗い活性炭フィルタであり、濾過材164および166は、高分子繊維から形成された、より微細な(微細孔)フィルタである。フィルタ168および170は大きい粒子を排除し、入ってくる空気から臭気を除去する。これにより、径の大きい粒子が楕円体のフィルタに衝突しその上に集積することが防止され、それらの耐用年数が長くなる。
[0083]図18〜図20は、鼻用空気濾過/拡張装置172を示し、それは、濾過材支持構造174、好ましくは、比較的硬度の低い、可撓性の生体適合性ポリマーから形成された単体の部材を有する。好適な材料の1つは、Akron、OhioのAdvanced
Elastomer Systems,LPから「Santoprene」という名称で市販されている熱可塑性エラストマーである。別の好適な材料は、「Dyna−Flex
G2701−1000」という名称で市販されている。支持装置は、一対の管状体すな
わちスリーブ176および178を有する。各スリーブは、長手方向軸を中心に配置され、図19に最もよく示すように、横断面において略楕円形の輪郭である。各スリーブは、前端180および後端182を有する。スリーブは、使用時に前端が鼻腔内の奥の方に配置されるという意味で遠位端になるように、それらの前端から鼻腔内に挿入可能である。
[0084]さらなる実施形態では、図18および図20に示すように、スリーブ176および178の領域の可撓性の生体適合性ポリマー内に、金属細線、プラスチックまたは他の好適な材料からなるばね要素340を、環状に埋め込むかまたは部分的に環状に埋め込むことができる。他の実施形態では、ばね要素340を、スリーブ176および178の内壁または外壁に環状に取り付けることができる。ばね要素340を、スリーブの前端と後端との間の任意の位置に配置することができる。ばね要素340は、生体適合性ポリマーのスリーブ176および178にばね効果を提供することができ、それにより、圧力、例えば鼻腔内に挿入する前にスリーブを手によって圧搾することによる圧力が加えられ、それによりスリーブがそれらの通常の形状から屈曲する場合、圧力を解放することによってばね要素がスリーブをそれらの初期形状に戻すのに役立つことができる。一実施形態では、ばね要素340は、生体適合性ポリマーのスリーブ176および178が鼻腔内で封止を形成するのに役立つことができる。さらに別の実施形態では、ばね要素340は、鼻腔を拡張するのに役立つことができる。
[0085]後端182の近くにおいてスリーブ176の周囲にリム184が伸びる。リムは、径方向外側に延びる際に後方向、すなわち、図18および図20で見ると下方向にも延びるという点で、傾斜する。リム184は、概して長手方向の厚さが実質的に均一である。別法として、リム184を、厚さが径方向外側の方向に徐々に低減するように、先細りにすることができる。
[0086]スリーブ178は、リム186によって包囲されており、リム186は、寸法、
形状、傾斜、および関連するスリーブの後端に対する位置において、リム184と実質的に同一である。
[0087]スリーブ176および178は、架橋部196を介して互いに結合されている。先の実施形態のように、架橋部は、スリーブの角度関係を確定し、中隔にぶつかることによって、鼻腔内へのスリーブの挿入を制限する。
[0088]スリーブ176から径方向内側に、環状内部隆起部188が突出しており、スリーブ178からは、同様の隆起部が径方向内側に突出する。これらの隆起部は、それぞれ濾過材192および194を支持する。濾過材192および194は、上述した実施形態のような楕円体ではなく、楕円形であるという意味では平面である。望ましい場合、楕円体または切頭円錐形の濾過材を使用して、有効濾過面積を増大させることができる。同様に、図28および図29に関してより詳細に説明するように、濾過材192および194を、それらの表面積を増大させることができるように、スリーブ176および178内においてある角度で支持することができる。
[0089]濾過材192および194を、濾過するべき汚染物質の特質に応じて、多種多様の材料から形成することができ、かつ広範囲の間隙率で形成することができる。より詳細に後述するように、花粉、粉塵、細菌またはウイルス等、濾過材192および194によって濾過するべき粒子に応じて、間隙率を適宜選択することができる。一実施形態では、濾過材は、直径が10ミクロン(マイクロメートル)を上回る粒子の通過を防止するのに効果的であり、別の実施形態では、5ミクロンを上回る粒子の通過を防止する。さらに別の実施形態では、濾過材は、3ミクロンを上回る粒子の通過を防止するのに効果的であり、さらに別の実施形態では、直径が1ミクロンを上回る粒子の通過を防止する。ウイルスまたは他の小さい粒子を濾過するには、より詳細に後述するように、0.675ミクロン、0.375ミクロン、0.328ミクロン、0.2ミクロン、またはさらには0.1ミクロンほどの小さい粒子の通過を防止するように、適切な濾過材を選択することができる。これらのレベルのうちの任意の濾過を達成する濾過材の材料の選択は、装置の特定の用途によって決めることができる。本発明の空気濾過装置による濾過材用の好適な材料には、綿等の天然繊維、ナイロン、ポリエチレンおよびポリプロピレン等の高分子材料、PVCおよびポリウレタン等の低アレルギー性の材料、不織材料、接着剤、および静電荷を帯びた、すなわち静電材料があり得る。
[0090]リムおよび隆起部に関して、横断面の輪郭が円形より楕円形であることを考慮すると、「円周の」および「環状の」という用語は、一般的な意味で連続した、すなわち継目のない特質を説明するために使用されることが理解されるべきである。
[0091]使用時、スリーブ176および178の各々は、鼻腔のうちの一方に挿入される。リムの各々は、その関連する鼻腔の内側に配置され、鼻壁および鼻中隔の周囲の組織を圧迫して、その関連するスリーブを鼻腔内で支持しかつ保持する。各リムはさらに、周囲の組織に、それが組織と接触する略環状領域に沿って弾性的に適合することにより、鼻腔に入る空気が関連する濾過材を通過するのを確実にする封止を形成する。これに関して、リム184および186は、基部20および22の周縁領域20aおよび22aのように機能する。リム184および186はまた、基部20および22がそれらのそれぞれのフィルタを保持するのと略同様に、それらのそれぞれのスリーブを周囲の鼻組織から間隔を空けて保持する傾向もある。
[0092]本発明の濾過装置は、鼻の拡張器として機能することも可能である。リムは、鼻壁の周囲組織に弾性的に適合することに加えて、鼻呼吸腔の所望の拡張を提供することも可能であることが理解されよう。特に、スリーブ176/178およびリム184/18
6の両方が、鼻腔に実質的に適合する実質に楕円形の輪郭を有するため、挿入されたスリーブおよびリムは、鼻腔を拡張し、それにより、より多くのかつ改善された鼻呼吸を可能にする。一実施形態では、リムおよびスリーブは、拡張が主に鼻道の基部において発生するように配置され、これにより、鼻腔のより敏感で過敏な他の領域を刺激することが回避される。この構成により、同時に刺激物を濾過しながら、空気が鼻腔内を流れることを可能にすることによって、鼻粘膜腫脹の患者に直接的な緩和も提供される。鼻呼吸腔を拡張する利点は、フィルタのあるリムでもフィルタのないリムでも実現することができる。すなわち、一実施形態では、装置172は、拡張器として機能することができ、濾過材192および194なしに提供されることが可能である。
[0093]使用時、フィルタを備えた鼻用装置により、感冒等の種々の疾患からの大幅な緩和を可能にすることができる。感冒の患者は、鼻組織が炎症を起こす傾向があり、そうした鼻組織は、種々の刺激物からの連続した攻撃をより受けやすく、それにより風邪の症状の期間が延長する可能性がある。同時に鼻腔を拡張しかつ炎症を起こした組織を保護することにより、鼻用装置を挿入することによって、感冒の症状を治療/緩和することができる。
[0094]スリーブ176および178ならびに架橋部196を、各々、着用時に空気濾過装置172が最小限に見えないようにする透明材料から形成することができる。リム184および186等、装置の他の構成要素も、同じ目的を達成するように透明材料から形成することができる。材料を、肌色になるように適合させることも可能である。同様に、本開示で説明した濾過装置の実施形態の任意のものを、肌色になるように適合させることができる。いくつかの実施形態によっては、材料を、さらに、種々の肌/皮膚の色、カモフラージュまたは髪の色と一致するように、例えば顔/鼻の毛で最小限に見えないようにするように適合させることができる。さらに、材料を、他の任意の望ましいまたは流行の色に適合させることができる。別法として、スリーブ、リムおよび/または架橋部等、装置の様々な構成要素を、環境条件に応じて色が変化する材料から形成することができる。例えば、既知の材料は、十分な紫外線または他の波長の光にさらされた時、あるいは十分な湿度にさらされた時に、色が変化する。濾過装置の目に見える構成要素をこうした材料から製作することにより、その外観を変化させることができ、例えば、最初に使用した後に魅力のない色に変化させ、それにより着用者に交換用の濾過装置を入手するように促すことができる。
[0095]さらに、各リムの傾斜および配置によっていくつかの利点が提供される。第1に、図20から、スリーブ176を前端180から鼻腔に挿入する時、リムが周囲の鼻組織と接触することによる任意の摩擦抵抗が、リム184をスリーブの後端182に向かって屈曲させる傾向にあることが明らかである。一方、スリーブを鼻腔から取り出す間に、同じ摩擦抵抗が、リムを前端180に向かって屈曲させる傾向にある。
[0096]リム184は、その傾斜および連続性(円周の特徴)のために、比較的容易に径方向内側にかつ後端182に向かって屈曲するが、径方向外側にかつ前端180に向かって屈曲する傾向ははるかに低く、それはその屈曲に対応するようにリムの外縁部の近くで弾性の拡張が必要であるためである。したがって、リム184は、スリーブの挿入に対してはわずかな抵抗をもたらし、スリーブの取出しに対しては実質的な抵抗をもたらすように構成される。その結果、スリーブ176および178は、使用のために鼻腔内に容易にかつ好都合に挿入されるが、偶発的または不注意の取出しに対してはリム184および186によって有効に保持される。
[0097]周縁領域20aおよび22aとの別の相違点は、リム184および186がそれらのそれぞれのスリーブの後端から遠位側に奥まっていることである。したがって、リム
は、使用中により優れた支持を提供するように鼻腔の奥に配置され、スリーブの後端は、使用者にとってより届きやすいままである。これにより、濾過装置を着用している使用者が、スリーブの後端の上に指を置き、軽く圧力を加え、吐き出すかまたは吸い込むことによって、容易に装置の適合および封止を試験することができる手順が容易になる。この試験中にリム184/186と使用者の鼻組織との間で空気が漏れない場合は、気密封止が存在する。逆に、使用者がその試験中にリム184/186と使用者の鼻組織との間の空気漏れを感じた場合は、有効な封止が形成されていない。気密封止が存在しない場合に、使用者は、修正する処置を取るか、または寸法の異なる装置を取得することができる。試験中に気密封止が見つかった場合、使用者は、濾過装置と使用者の鼻道との間に形成された封止が、装置の通常の使用の間に完全なままである可能性が高いと確信することができる。こうした確信は、装置を着用する使用者に信頼を与えるだけではなく、装置の製造者、販売業者、または装置の提供に関係する他の人々の、装置の不十分な性能のクレームに対するいかなるあり得る責任も軽減することもできる。
[0098]図21〜図24は、代替実施形態の鼻用空気濾過器具または装置200を示し、それは、濾過材203および205を収容し架橋部206によって接合された一対の支持部材202および204を有する。支持部材202は、スリーブ176と同様の管すなわちスリーブ208と、スリーブの周囲に配置されかつスリーブから径方向外側に延在するリム210と、リム210と同様でありリム210から長手方向に間隔を空けて配置されたリム212とを有する。リム210および212は、後端214に向かって傾斜することが好ましいが、必ずしもそのように傾斜する必要はない。上述したように、一実施形態では、本発明の装置は、鼻拡張器として機能することができ、濾過材203および205なしに提供されることが可能である。
[0099]支持部材204は、スリーブ216と、リム210および212のように構築され構成された、長手方向に間隔を空けて配置されたリム218および220とを有する。
[0100]概して、リム210、212、218および220の各々は、先の実施形態のリム184および186と同じ機能を果たす。単一のリムの代わりに、各スリーブ上に一対のリムを連続して配置することにより、封止が強化され、関連する鼻腔内で各スリーブがより適切に保持される。
[0101]架橋部206は、先の実施形態の架橋部196と同様であり、同じ機能を果たす。さらに、一連のリブ222が架橋部206に沿って形成されることにより、把持面が改善され、それは、手袋を着用しているかまたは手が汚れている使用者に特に有用である。スリーブ208および216を含む支持部材202および204ならびに架橋部206を、各々、着用時に空気濾過装置200が最小限見えないようにする透明材料から形成することができる。リム210、212、218および220等、装置の他の構成要素も、同じ目的を達成するために透明材料から形成することができる。これら構成要素ならびに支持部材202および204もまた、上述したように、肌色になるように適合させることができ、さらに、種々の肌/皮膚の色、カモフラージュまたは髪の色に一致するように適合させることができる。さらに、材料を、他の任意の所望のまたは流行の色に適合させることができる。
[0102]図25および図26は、鼻および口に入る空気を濾過するシステム224を示す。システム224は、フレーム226を有し、フレーム226は、使用者の口の周囲で、使用者の顔面との密接した、好ましくは、封止面係合を促進するように成形される。濾過表面積を増大させるためにひだが付けられた濾過材228が、フィルタの廃棄およびフレームの再利用を可能にするようにフレーム226に着脱可能に固定されている。一部のみを示す伸縮性の帯230を使用して、フレーム226が顔面に対して固定される。
[0103]フレーム226に、連結部材232が一体的に結合されており、それは、スリーブ238および240にそれぞれ結合された幅の狭い部分234および236を含んでいる。連結部材は、フレーム226に対してスリーブを支持するとともに、それらの互いに対する向きおよび位置を確定する。
[0104]スリーブ238の周囲には、長手方向に間隔を空けて配置された一対のリム242および244が配置されている。同様に、一対のリム246および248がスリーブ240を包囲する。これらリムは、スリーブが鼻腔内に配置された時、周囲の鼻組織に対して封止を形成する。スリーブは主に連結部材232を介してフレーム226によって支持されるが、リムもまた、鼻腔内でスリーブを支持する傾向がある。
[0105]凹凸の濾過材250が、スリーブ238内で支持される。同様の濾過材252がスリーブ240によって支持される。濾過材228のように、濾過材250および252は、有効濾過表面積を増大させるように、ひだが付けられている。また濾過材228と同様に、凹凸の濾過材250および252は、使い捨てであり得る。
[0106]システム224は、鼻および口を通して吸い込まれた空気を濾過し、したがって、鼻および口を包囲する単一の周縁部を有する従来のマスクのように機能する。システム224の主な利点は、顔面に近接して密接して取り付けられるということである。従来のマスクと比較すると、システム224は、吐き出された二酸化炭素を閉じ込める、顔面近くの容積を大幅に低減させる。さらに、システム224は、リムの封止作用、従来のマスクの周縁部と比較してフレーム226の周縁部が大幅に減少したこと、およびフレーム226が接触する顔面の部分の輪郭がより一致することによって、顔面に対してより密接した適合を形成し、より効果的な封止をもたらす。望ましい場合は、スリーブを包囲するリムと略同様に封止を形成するように顔面と面係合するために、1つのリムまたは一対のリムをフレーム226の外周に沿って形成することができる。
[0107]図27は、代替実施形態の濾過システム254を示し、それは、口を包囲するように適合されたフレーム256と、フレームによって支持された、ひだ付きの濾過材258と、鼻腔内に挿入可能な濾過材264および268をそれぞれ支持するスリーブ260および262と、フレームに対してかつ互いに対してスリーブを支持する連結部材268とを提供するという点において、システム224と同様である。伸縮性の帯270がフレーム256を顔面に接触して保持する。破線は、使用時の顔面および鼻に対するシステム254の位置を示す。
[0108]システム224とは異なり、フレーム256の上方部分272は、フレームの一端部274からその中心まで伸びる流体導管を提供するように変更されている。端部274において、導管は、管路276に結合するようにフレームの外部に開放しており、管路276の他方の端部は、酸素供給源(図示せず)に結合されている。連結部材268は、流体導管278および280を提供するように変更されており、それらは、フレームの導管と流体連通し、それぞれスリーブ260および262の近くで端部が開放している。したがって、厳しい環境では、システム254を使用して、鼻道内へ酸素を連続して供給することができ、システム254は、使用者が鼻から吸って口から吐く時に、特に効果的である。
[0109]図28〜図30は、代替実施形態の鼻用空気濾過/拡張装置400を示し、それは、連結部材406によって接合された一対の支持部材402および404を有する。支持部材402は、管またはスリーブ408と、スリーブ408および410の周囲に配置されかつそこから径方向外側に延在する環状突起412および414とを備えている。図29に関して最もよく示すように、スリーブ408は、わずかに非楕円形であり得るとい
う意味で、輪郭が先の実施形態とわずかに異なり得る。すなわち、実施形態によっては、スリーブ408は、上から見た平面図から、弧状のまたは実質的に半円形の端部と、それら端部を連結する実質的に直線状の側部とを含むことができる形状であり得る。こうした形状により、鼻腔内の快適なかつ/または効果的な封止のための改善された構成を可能にすることができる。しかしながら、鼻腔の内部との封止を形成するいかなる好適な形状を使用することも可能である。実施形態によっては、上述したように、支持部材402および404が濾過材403および405を収容することができる。
[0110]環状突起414と実質的に同様である環状突起412が、環状突起414から長手方向に間隔を空けて配置されている。本実施形態は2つの環状突起を含むが、スリーブ408にいかなる数の環状突起を設けることも可能であることが理解されるべきである。先の実施形態の代替態様として、環状突起412および414は、支持部材402の長手方向中心軸線に対して実質的に垂直に支持部材402から延在することができる。すなわち、環状突起412および414は、先の実施形態のように、スリーブ408の416の後端に向かって傾斜していなくてもよい。図28〜図30に示すように、環状突起412および414は、スリーブ408の外壁に設けられた実質的に円形の突起かまたは実質的に半円形のノブまたはバンプであり得る。しかしながら、環状突起412および414は、依然として、鼻腔内に封止を提供しかつ鼻腔内でスリーブ408の位置を維持することを含む、図21の環状突起210および212と同様の機能および利点を提供することができる。
[0111]支持部材404は、スリーブ418と、環状突起412および414と実質的に同様に構築されかつ構成された、長手方向に間隔が空けられた環状突起420および422とを有する。
[0112]図28〜図30に示すように、連結部材406は、先の実施形態の連結部材と同様であり、同様の機能を果たす。しかしながら、先の実施形態との相違には、連結部材406の支持部材402および404に対する位置がある。特に、図29に関して最もよく示すように、連結部材406を、使用者の鼻の先端に向かう方向において線A−Aに沿ってシフトさせることができる。こうした連結部材の配置により、装置の使用者に対する快適さをさらに向上させる構成を提供することができる。別法として、連結部材406を、支持部材402および404の線A−Aに沿った任意の場所に配置することができる。連結部材の配置におけるこうした柔軟性にはいくつかの利点があり得る。それは、個々の使用者の鼻の穴は、鼻の先端において互いに非常に接近し顔面近くで大きく広がるものから、鼻の先端において大きく広がり顔面近くで接近するものまで幅がある可能性があるためである。
[0113]さらに、実施形態によっては、脆弱構造を提供するために、連結部材406内に1つまたは複数の切欠き424が形成される。一実施形態では、装置400の耐用年数の満了とおよそ一致する時の後、連結部材406が破断または破損するように、切欠き424を連結部材406に形成することができる。例えば、一実施形態では、一定回数使用した後、または別法として一定の使用期間の後、連結部材が破断する可能性があるように、切欠きを形成することができる。
[0114]さらなる実施形態では、連結部材406は、付勢要素428を備えることができる。付勢要素428は、一実施形態では、金属細線、形状金属合金、プラスチックまたは他の好適な材料から形成されたばねまたは同様の構造を含むことができる。実施形態によっては、付勢要素428を、連結部材406内に埋め込むかまたは部分的に埋め込むことができる。別法として、図29および図30に示すように、付勢要素428を、連結部材406の内壁または外壁に取り付けることができる。さらなる代替態様として、連結部材
自体が付勢要素であり得る。
[0115]付勢要素428は、連結部材406に中隔に向かう付勢力を提供することができ、それにより、圧力、例えば鼻腔内に挿入する前に使用者が支持部材402および404を配置する際の手による圧力が加えられ、支持部材間の距離が増大した場合に、圧力の解放により、支持部材402および404を静止位置まで戻す付勢力がもたらされる。一実施形態では、図28に示すように、付勢要素428は、矢印の方向に付勢力を提供する。一実施形態では、付勢要素428は、支持部材402および404の内壁が中隔とさらに優れた封止を形成するのに役立つことができ、かつ鼻腔内にスリーブ408および418を保持するのに役立つことができる。
[0116]図30に示す一実施形態では、連結部材406は、その長さに沿って細くなったすなわち先細り部分432を含むことができる。先細り部分432は、例えば、装置の使用者に対する快適さを向上させることができる。
[0117]実施形態によっては、図28および図30に示すように、スリーブ408および418のいずれかまたは両方に、1つまたは複数の書かれたメッセージ(通信文、伝言、ことづけ)430を提供することができる。一実施形態では、書かれたメッセージ430には、広告メッセージ、スローガン、キャンペーンメッセージ、激励のメッセージ、装置の期限切れを示すメッセージ等があり得る。他の実施形態では、書かれたメッセージ430はいかなるメッセージを含むことも可能である。
[0118]図31および図32に示す一実施形態では、濾過材自体を、フィルタ306aおよび306bによって明示するように、濾過装置300内で任意の角度で傾斜させることができ、フィルタ306aおよび306bの表面は各々面を画定する。図31および図32に関して示すように、フィルタ306aの面は、306bの面とは異なることが可能である。別法として、フィルタ306aおよび306bの面は同じ面であり得る。一実施形態では、面は、同じ面ではなく平行であるように方向付けられる。図31および図32の濾過装置300は例示的なものであり、フィルタ306aおよび306bを、別法として、スリーブまたは基礎部材302および304の壁のうちの任意のものの間に任意の好適な角度で延在させることができ、したがって、任意の数の面で配置することができる。例えば、フィルタ306aは、外壁から内壁へ、後壁から前壁へ等、または任意の組合せで下方に傾斜する面を画定することができる。同様に、フィルタ306bも、外壁から内壁へ、後壁から前壁へ等、または任意の組合せで下方に傾斜する面を画定することができる。傾斜したまたは角度付きの濾過材の同様の実施形態が認識される。
[0119]さらなる例として、図33の濾過装置310に示すように、各スリーブまたは基礎部材312および/または314は、2つ以上の方向に傾斜しまたは角度付けされたフィルタ316を有することができ、または各スリーブまたは基礎部材312および/または314は、2つ以上の傾斜したまたは角度付きフィルタを有することができる。同様に、フィルタ316にひだを付けることができる。フィルタ306および316に角度を付けることにより、フィルタ306および316の表面積を増大させることができる。
[0120]傾斜したまたは角度が付けられた濾過材に関する上記考察を、濾過装置300および310に関して説明したが、こうした濾過材を、例えば濾過装置172、200および400等、先の実施形態の濾過装置のうちの任意のものにおいて採用することができる。
[0121]いつかのさらなる特徴を用いることにより、上述した装置およびシステムのうちの任意のものを強化することができる。例えば、アロマセラピー装置を使用することがで
きる。この装置は、図34の実施形態に示すように、スリーブまたは基礎部材330および332の内壁に取り付けられた柱構造334であり得る。柱334は、概してスリーブ330および332の中心まで延在することができる。しかしながら、他の実施形態では、柱334は、スリーブ330および332の内壁に沿った任意の位置から延在することができ、スリーブ330および332の内部領域内に任意の距離で延在することができ、それにより、アロマセラピー柱334をスリーブ330および332内の任意の好適な位置に配置することができる。柱334を、アロマセラピー用の香り、液体、ゲル等に接触させることができる。さらなる実施形態では、心地よい香りまたは不快な香り等、任意の香りをアロマセラピー柱334で用いることができる。スリーブ330および332の内壁の出っ張り、またはフィルタ領域にゲルまたは液体の香りを含む香りを配置する他の任意の好適な構造等、他のタイプのアロマセラピー構造を、上記実施形態で説明したように使用することができる。フィルタと使用する場合、装置を、フィルタの上方に配置することも下方に配置することも可能である。アロマセラピー装置を使用して、心地よい香りを含むアロマ(芳香)、アロマセラピー等の治療用、保護用または医療用の応用を提供するか、またはカバーアロマ(cover aroma)を提供することができる。さらに、実施形態によっては、治療用、保護用または医療用の応用、アロマセラピー用に、またはカバーアロマを提供するように、濾過材に成分を含浸させることができる。濾過材を、微細なポリマーメッシュを付与することによって構造的に補強することができる。
[0122]代替実施形態では、スリーブおよび架橋部を形成するポリマーに香りを含浸させることができる。含浸を、例えば、密閉された環境で装置を濃縮された香料溶液にさらすことによって行うことができる。一実施形態では、装置を、濃縮された香料溶液を収容する密閉された環境で包装し出荷することができる。別の実施形態では、装置を、使用者が装置に含浸させることができるようにするキットとともに包装することができる。例えば、キットは、密閉可能な容器とともにある量の濃縮された香料溶液を含むことができる。別法として、ポリマー配合プロセス中の香り付けを含む、ポリマーに香りを付与する任意の好適な形態および方法を用いることができ、それにより、包装中または装置とともに香り付け溶液を提供する必要を実質的に無くすかまたは低減することができる。
[0123]上述した濾過装置およびシステムのうちの任意のものに対するさらなる強化には、医療用送達装置がある。アロマセラピー装置と同様に、医療用送達装置は、図34の実施形態に示すように、スリーブまたは基礎部材330および332の内壁に取り付けられた柱構造334か、または医薬品を配置する他の任意の好適な構造を備えることができる。一実施形態では、使用する前に持続放出型の薬剤を柱構造334に付与することができ、それにより、使用中、薬剤が所定時間にわたり使用者の血流に入る。別法として、装置を形成するポリマーに、持続放出型の薬剤を含浸させることができる。持続放出型の薬剤の含浸を、上述した香りと実質的に同様に行うことができ、または別法として、装置に含浸する他の任意の好適な形態および方法を用いることができる。
[0124]アロマセラピー装置および医療用送達装置に関する上述した考察を、濾過装置320に関して説明したが、こうした装置を、例えば濾過装置172、200および400等、先の実施形態の濾過装置のうちの任意のものにおいて採用することができる。
[0125]したがって、本発明によれば、吸気濾過装置は、吸い込まれる空気の濾過が改善され、かつより長く続くように、鼻腔内に挿入可能である。濾過材の凹凸設計により、濾過材にひだを形成することにより、または濾過材を波形にすることにより、有効濾過面積が増大する。フィルタおよびフィルタ支持構造を周囲の鼻壁から間隔を空けて選択的に配置することにより、濾過が改善され、その結果、濾過空気の加温および加湿がより効果的になる。選択的に傾斜したリムまたはリムの対は、鼻腔から濾過材が偶発的または不注意に取り出されないようにする一方で、好都合な挿入を可能にする。鼻用濾過装置はまた、
口を覆う補助的なフィルタと組み合わせても効果的であり、それにより、周縁からの漏れおよび吐き出された二酸化炭素の蓄積がさらに発生しにくい、従来のマスクの代わりに使用するのに好適なシステムが提供される。
[0126]一使用では、種々の個人的および健康上の問題に対処するために本発明を実施することができる。本発明は、アレルギー患者および個人的な健康保護を求める人に対し、汚染、粉塵、アレルゲン、および空気感染する病気を軽減する、効果的な手段を提供する。例えば、花粉症と呼ばれることが多いアレルギー性鼻炎は、人が吸い込む空気中の粒子に対する免疫系の過剰反応である。過剰反応が、主に鼻だけでなく目、耳、のど、および口にも影響を及ぼす炎症および症状を引き起こす。最近の研究では、有効な鼻用フィルタを着用した被験者が症状を大幅に軽減したことが証明されている。「The reduc
tion of rhinitis symptoms by nasal filters
during natural exposure to ragweed and gross pollen(ブタクサおよび濃い花粉への自然曝露中の鼻用フィルタによる鼻炎の
症状の軽減)」Allergy、2005:60、第529〜532頁を参照されたい。フィルタが、鼻水、鼻のかゆみ、鼻詰まり、くしゃみの回数、のどのかゆみ、目のかゆみ、および涙目といった症状を軽減するように示されている。
[0127]使用の際、本発明の空気濾過装置を人が着用することにより、粉塵、花粉、汚染物質、ダニ、ならびに細菌、ウイルス、および他の病原体等を日常的に吸い込むことによる影響を低減するかまたは無くすことができる。例えば、スモッグおよび他の汚染物質を吸い込むことによる影響を低減したい人は、本発明の空気濾過装置を着用することができる。都市環境を歩くことが多い人にとっては、環境汚染への関心が高まっている可能性があり、それもまた、本発明の空気濾過装置を着用することによって対処することができる。免疫機構が低下した人、喘息の人、または花粉および他のアレルゲンに対しアレルギー反応のある人は、本発明の空気濾過装置を使用することによって、アレルゲンによって引き起こされる反応を軽減することができる。同様に、本発明の空気濾過装置の使用により、カビへの曝露ならびにインフルエンザおよびSARS等の集団発生の危険性を防止するかまたは低減することも可能である。
[0128]一般的なかつ日常の活動を行う人が、他の個人的および健康に関する使用のために本発明の装置を実施することもできる。例えば、様々な家事活動を行う人が本発明を着用することにより、望ましくない物質に曝露されるのを低減するかまたは防止することができる。浴室用洗剤および台所用洗剤、窓用洗剤、家具用洗剤ならびに排水管洗剤を用いて作業する人が、本発明の空気濾過装置を着用することにより、こうした家事用洗浄製品に見られる化学物質の吸入を低減するかまたは防止することができる。他の任意のハウスクリーニング、ダスティング、磨き、掃除機かけおよび窓掃除を行う間に濾過装置を着用することもできる。同様に、炉のフィルタの交換、暖炉の清掃、薪ストーブまたはかまどの清掃、猫用トイレの交換、敷物を振払うこと、あるいは空圧式清掃を行う時に本発明の空気濾過装置を使用することができる。落ち葉集め、丸太割り、様々な土、肥料、および堆肥のガーデニングおよび取扱い、芝刈り、歩道および車道の掃き掃除および送風清掃、ならびに葉、草および他の伐採庭木の袋詰め等の庭仕事を行う人が、本発明の空気濾過装置を着用することにより、こうした活動によって発生する粉塵の吸入を低減するかまたは無くすこともできる。車庫の清掃、葉およびごみの焼却、ならびに家、フェンス、建物の塗装を含む他の家事活動も、粉塵および有害な粒子を発生させる可能性があり、それらを本発明の空気濾過装置を着用することによって濾過することができる。
[0129]本発明の空気濾過装置を着用することにより、様々な趣味および他の一般的な活動の際に存在する粒子の吸入に対処することも可能である。こうした趣味には、釣りおよび狩猟の際の清掃および廃棄、剥製術、小麦粉および他の粉末状物質を用いる調理、オー
トバイの運転、特に花粉のある地域でのハイキング、キャンプ、および自転車の運転、キャンプファイヤーの清掃および他のキャンプ活動、ドリルやのこぎりを用いる木材および金属加工、木材、金属、およびシートロックの研磨、ならびにトラック、自動車、ボート、ATVおよび他の乗り物の掃除機かけおよび清掃があり得る。
[0130]別の使用では、本発明を実施することにより、専門家および患者の両方に対し、病院および診療所等の医療環境における望ましくない吸入物を濾過することができる。本発明の空気濾過装置の使用により、SARSおよび炭疽菌等、命にかかわる毒素を含む、細菌、ウイルスおよび他の危険な粒子が濾過される。使用の際、医師、病院および診療所の職員、研究所の職員、他の医療専門家、患者および訪問者は、本発明の空気濾過装置を着用することにより、病原菌、ウイルス、微生物、細菌等を含む可能性がある医療環境において空気を濾過することができる。本発明の空気濾過装置を医療環境で実施することにより、インフルエンザ、SARS、またはH5N1型を含む鳥インフルエンザ等、特定の集団感染に対処することも可能である。
[0131]さらに別の使用においては、本発明を実施することにより、建設環境および産業環境において望ましくない吸入物を濾過することができる。職業環境により、人は、吸入すると危険な生成物にさらされることが多い。本発明の空気濾過装置を、溶剤、化学物質、発癌性物質または毒素にさらされる可能性があるか、あるいはコンクリート製造、道路工事、配線の敷設および修理、断熱材の取扱い、配管工事、枠組み、通気、壁の漆喰の設置もしくは交換、スタッコの切断および修理、石、れんがもしくはブロックの切断、モルタルもしくはドライセメントの混合、タイルの切断および取付け、他の研磨および研削、プラスチック製パイプのPVCもしくはABSの切断および接着、自動車用シリンダの穿孔もしくは研磨、印刷機もしくは圧延機の操作、または繊維ガラス、セルロースおよび様々な発泡絶縁体の設置もしくは取扱い等の作業に従事する、工場または建設業界の人が着用することができる。
[0132]生物学者、化学者、歯科医および歯科技工士、消防士、髪染めおよびパーマ等のサービスを行うマニキュア師もしくはサロンで働く人、ブレーキ作業等を行う機械および車体の技術者、木の刈込みおよび切り株除去、擁壁の建築、ブルドーザによる整地、石、材木、モルタル、木くずの処理等の活動に従事する造園師および庭師、家の掃除人、管理人、メイド、下水道作業員、廃棄物管理者および他の廃棄物を扱う人、塗装工、ドライクリーニング屋、ディーゼルトラック運転手、道路舗装工、オイルおよびガスの精製者、ガソリンスタンドの店員、クリーニング屋、配水管清掃者、保育士、倉庫作業員、解体工、農業従事者、農学者、収穫する人、サイロまたはサイレージ作業者、家畜飼育者および家畜小屋の清掃人、ならびに鉱山労働者等、他の職業でも、本発明の空気濾過装置の使用から利益を得ることができる。本空気濾過装置を使用することにより、干し草および藁の刈取り、かき集め、梱包および出荷、馬の洗浄、手入れならびに取扱い、肥料の除去、小麦、大豆、トウモロコシ、テンサイ、野菜、果物、ハーブまたは他の生産物の収穫等、他の農場関連の活動に従事する着用者に対し濾過を提供することができる。本発明の装置を使用することができる他の職業には、郵便仕分け室および他の郵便および小包配達員、法執行官および犯罪現場の作業員、税関および入国管理事務所の職員、ソーシャルワーカー、動物のトリマー、獣医ならびに死体安置所の職員がある。
[0133]さらに別の使用では、航空会社の従業員および飛行機による旅行者の両方が、本発明を実施することにより、航空旅行業界における望ましくない吸入物を濾過することができる。使用の際、航空旅行業界の従業員および乗客が本発明の空気濾過装置を着用することにより、ウイルス、細菌、生命を脅かす粒子ならびにSARSおよび炭疽菌等、他の望ましくない吸入物を濾過して除去することができる。
[0134]政府および軍による使用に関係する種々の環境に対し、国家の安全に対する脅威に対処するために、本発明の空気濾過装置を実施することも可能である。使用の際、本装置を、軍または政府の職員が着用することにより、悪意のあるまたは意図的でない放出による化学物質または生体物質を濾過することができる。本装置を民間人が着用することにより、テロリストの攻撃または他の安全上の危険から保護することができる。
[0135]さらに別の使用では、本発明の空気濾過装置を、サロンまたはスパの環境でアロマセラピーの目的で使用することができる。スパおよびサロンの客が着用する本発明の装置は、治療の用途のための望ましい成分が含浸した濾過材を含むことができる。スパおよびサロンの従業員はさらに、本発明の装置を使用することにより、自身の労働環境における他の吸入物を濾過することができる。

Claims (22)

  1. 鼻用空気濾過装置において、
    前端および後端を備える第1の管状体であって、前記第1の管状体を通る第1の通路を画定し、第1のリムをさらに備え、前記第1のリムが、前記第1の管状体の周囲に配置されかつ前記第1の管状体から径方向外側に延在する、第1の管状体と、
    前端および後端を備える第2の管状体であって、前記第2の管状体を通る第2の通路を画定し、第2のリムをさらに備え、前記第2のリムが、前記第1の管状体の周囲に配置されかつ前記第1の管状体から径方向外側に延在する、第2の管状体と、
    前記第1の管状体および前記第2の管状体内にそれぞれ配置された第1の濾過材および第2の濾過材と、
    前記第1の管状体および前記第2の管状体に結合された連結部材と、を備え、
    前記第1の濾過材が、前記第2の濾過材によって画定される面と異なる面を画定する、鼻用空気濾過装置。
  2. 少なくとも一部が肌色材料を含む、請求項1に記載の鼻用空気濾過装置。
  3. 前記第1の濾過材の前記面と前記第2の濾過材の前記面とが、非平行であるように向けて配置される、請求項1に記載の鼻用空気濾過装置。
  4. 前記第1の通路および前記第2の通路が、前記第1の管状体および前記第2の管状体のそれぞれによって画定され、前記第1の通路および前記第2の通路が、実質的に楕円形の輪郭を有する、請求項3に記載の鼻用空気濾過装置。
  5. 前記第1の濾過材および前記第2の濾過材が略平坦である、請求項1に記載の鼻用空気濾過装置。
  6. 鼻用装置において、
    前端および後端を備える第1の管状体であって、前記第1の管状体を通る通路を画定し、第1のリムをさらに備え、前記第1のリムが、前記第1の管状体の周囲に配置されかつ前記第1の管状体から径方向外側に延在する、第1の管状体と、
    前端および後端を備える第2の管状体であって、前記第2の管状体を通る通路を画定し、第1のリムをさらに備え、前記第1のリムが、前記第1の管状体の周囲に配置されかつ前記第1の管状体から径方向外側に延在する、第2の管状体と、を備え、
    前記濾過装置が、当該装置の使用者に対して、香りおよび/または薬剤を提供する、鼻用装置。
  7. 前記第1の管状体および前記第2の管状体に結合された連結部材をさらに具備する、請求項6に記載の鼻用装置。
  8. 第1の濾過材および第2の濾過材をさらに具備する、請求項7に記載の鼻用装置。
  9. 前記第1の管状体および前記第2の管状体のうちの少なくとも一方が、前記柱構造が香りおよび/または薬剤を提供するために柱構造を備え、前記柱構造が、前記第1の管状体および前記第2の管状体のうちの少なくとも一方の内壁に配置される、請求項6に記載の鼻用装置。
  10. 前記香りおよび/または薬剤が、前記鼻用空気濾過装置の少なくとも一部に前記香りおよび/または薬剤を含浸させることによって提供される、請求項6に記載の鼻用空気濾過装置。
  11. 鼻用装置において、
    前端および後端を備える第1の管状体であって、前記第1の管状体を通る第1の通路を画定し、第1のリムをさらに備え、前記第1のリムが、前記第1の管状体の周囲に配置されかつ前記第1の管状体から径方向外側に延在する、第1の管状体と、
    前端および後端を備える第2の管状体であって、前記第2の管状体を通る第2の通路を画定し、第2のリムをさらに備え、前記第2のリムが、前記第1の管状体の周囲に配置されかつ前記第1の管状体から径方向外側に延在する、第2の管状体と、
    前記第1の管状体および前記第2の管状体に結合された連結部材と、
    前記第1の管状体および前記第2の管状体の各々に、少なくとも部分的に環状に埋め込まれたばね部材と、を備える、鼻用装置。
  12. 前記第1の管状体および前記第2の管状体内にそれぞれ配置された第1の濾過材および第2の濾過材をさらに具備する、請求項11に記載の鼻用装置。
  13. 鼻用装置において、
    前端および後端を備える第1の管状体であって、前記第1の管状体を通る第1の通路を画定し、第1のリムをさらに備え、前記第1のリムが、前記第1の管状体の周囲に配置されかつ前記第1の管状体から径方向外側に延在する、第1の管状体と、
    前端および後端を備える第2の管状体であって、前記第2の管状体を通る第2の通路を画定し、第2のリムをさらに備え、前記第2のリムが、前記第1の管状体の周囲に配置されかつ前記第1の管状体から径方向外側に延在する、第2の管状体と、
    前記第1の管状体および前記第2の管状体に結合された連結部材と、を備え、
    前記第1の通路および前記第2の通路が、前記第1の管状体および前記第2の管状体それぞれによって画定されており、前記第1の通路および前記第2の通路が、実質的に半円形の端部と、前記端部を連結する実質的に直線状の側部と、を有する形状である、鼻用装置。
  14. 前記第1の管状体および前記第2の管状体内にそれぞれ配置された第1の濾過材および第2の濾過材をさらに具備する、請求項13に記載の鼻用装置。
  15. 少なくとも一部が肌色材料を含む、請求項13に記載の鼻用装置。
  16. 前記連結部材が肌色材料を含む、請求項15に記載の鼻用装置。
  17. 1つまたは複数の切欠きが前記連結部材に配置されることにより、前記連結部材に沿って1つまたは複数の脆弱部分を提供する、請求項13に記載の鼻用装置。
  18. 前記連結部材が付勢要素を含む、請求項13に記載の鼻用装置。
  19. 前記連結部材が、当該連結部材の長さに沿って細くなった部分を含む、請求項13に記載の鼻用装置。
  20. 1つまたは複数の書かれたメッセージが、前記第1の管状体および前記第2の管状体のうちの少なくとも一方に提供される、請求項13に記載の鼻用装置。
  21. 前記リムが、前記第1の管状体の周囲に配置され前記第1の管状体から径方向外側に延在し、前記リムが、前記第1の管状体の長手方向中心軸線に対して実質的に垂直に延在する、請求項13に記載の鼻用装置。
  22. 前記リムが、前記第2の管状体の周囲に配置され前記第2の管状体から径方向外側に延在し、前記リムが、前記第2の管状体の長手方向中心軸線に対して実質的に垂直に延在する、請求項21に記載の鼻用装置。
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