少なくとも従来技術における公知の留め具搬送装置と比較して、少なくとも一方向に幅の細いノーズアセンブリを有する留め具搬送装置を提供することが望ましい。
本発明の第1の態様によると、留め具を解放可能に保持するように構成されたノーズアセンブリを備えた留め具搬送装置が提供され、ノーズアセンブリは、複数のボールまたはローラと、複数の関連付けられた付勢部材であって、ボールまたはローラが留め具と係合するようにボールまたはローラを付勢する付勢力を提供するように構成された付勢部材と、を備え、各付勢部材は、第1方向に力を働かせるように構成され、関連付けられたボールまたはローラは、第1方向とは異なる第2方向に移動するように構成され、ボールまたはローラと付勢部材との間には力伝達面が設けられ、この力伝達面は、付勢部材によって第1方向に働いた力の少なくとも一成分を、ボールまたはローラに対して第2方向に働く力に変換するように作用する。
本発明に係る留め具搬送装置は、従来技術の留め具搬送装置と比較して、付勢部材により半径方向に占有されるスペースが小さく、これにより留め具搬送装置のノーズアセンブリは少なくとも一方向で幅を細くすることが可能になるため、有利である。これにより、留め具搬送装置は、他の場合よりも、障害物から近い距離に突出するフランジのようなワークピースを締結することが可能になる。
力伝達面を使用することにより、付勢部材が働かせた力が、留め具に対して、留め具の進む方向に実質的に横断する方向に力を印加するボールまたはローラへと効率的に伝達されるといった利点が提供される。これにより、例えばボールまたはローラが、留め具に対して、留め具の進む方向に実質的に横断しない方向に力を印加する場合よりも、より効果的に留め具の向きを制御すること可能になり得る。
第2方向は、留め具搬送装置のアクチュエータの中心軸に対して実質的に直交する方向であり得る。第2方向は、アクチュエータの中心軸と交差してもよい。あるいは、第2方向は、アクチュエータの中心軸と交差しなくてもよい。
第2方向は、留め具挿入装置のアクチュエータの中心軸に対して実質的に半径方向であり得る。
第1方向は、留め具挿入装置のアクチュエータの移動方向に実質的に平行であり得る。
付勢部材は、受動付勢部材であり得る。受動付勢部材としては、機械ばね、弾性材料、または空気ばねを含むことができる。
付勢部材は、能動付勢部材であってもよい。能動付勢部材としては、空気圧式アクチュエータを含むことができる。
力伝達面は、ボールまたはローラと係合するピストンの傾斜面を備え得る。ピストンの傾斜面は、円錐台状であり得る。ピストンの傾斜面は、平坦であってもよい。
力伝達面は、付勢部材とボールまたはローラとの間に位置付けられた中間ボールを備え得る。
力伝達面は、複数のボールと接触していてもよい。
2つのボールを、ノーズアセンブリの中央孔の各側に1つずつ設けることができる。3つ以上のボールが、ノーズアセンブリの中央孔の周りに配設されてもよい。2つのボールが、ノーズアセンブリの中央孔の一方側に互いに隣接して設けられ、かつ、2つのボールがノーズアセンブリの中央孔の他方側に互いに隣接して設けられてもよい。
各ボールまたは各ローラは、ノーズアセンブリに沿って設けられた複数のボールまたはローラのセットのうちの1つであり、力伝達面は、各ボールまたは各ローラに関連付けられ得る。
各力伝達面は、ピストンと、付勢部材とボールまたはローラのセットのうちの第1のボールまたはローラとの間に位置付けられた第1ピストンと、第1のボールまたはローラとボールまたはローラのセットのうちの第2のボールまたはローラとの間に位置付けられた第2ピストンと、を備え得る。
ボールまたはローラは、第2方向に延在する孔内に設けられ、孔の壁は、ボールまたはローラが第2方向に移動するように制限するべく作用し得る。
ノーズアセンブリの中央孔の一方側に1つのローラが設けられ、ノーズアセンブリの中央孔の他方側に1つのローラが設けられてもよい。
本発明の第2の態様によると、留め具をワークピースへ搬送する方法が提供され、この方法は、アクチュエータを使用して、留め具挿入装置のノーズアセンブリを通ってワークピース内へ留め具を移動させることを含み、留め具の向きは、複数のボールまたはローラと、複数の関連付けられた付勢部材であって、ボールまたはローラが留め具と係合するようにボールまたはローラを付勢する付勢力を提供する付勢部材と、によって少なくとも部分的に制御され、各付勢部材は、第1方向に力を働かせ、ボールまたはローラは、第1方向とは異なる第2方向に移動し、ボールまたはローラと付勢部材との間には力伝達面が設けられ、該力伝達面は、付勢部材によって第1方向に働いた力の少なくとも一成分を、ボールまたはローラに対して第2方向に働く力に変換するように作用する。
上記の方法は、さらに、留め具をワークピースに挿入することにより、ワークピースを接合することを含んでもよい。
本発明の第3の態様によると、留め具を解放可能に保持するように構成されたノーズアセンブリが提供され、このノーズアセンブリは、複数のボールまたはローラと、複数の関連付けられた付勢部材であって、ボールまたはローラが留め具と係合するようにボールまたはローラを付勢する付勢力を提供するように構成された付勢部材と、を備え、付勢部材は、第1方向に力を働かせるように構成され、関連付けられたボールまたはローラは、第1方向とは異なる第2方向に移動するように構成され、ボールまたはローラと付勢部材との間には力伝達面が設けられ、該力伝達面は、付勢部材によって第1方向に働いた力の少なくとも一成分を、ボールまたはローラに対して第2方向に働く力に変換するように作用する。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る留め具挿入装置は、Cフレーム63の下顎部65上に配置された留め具アップセットダイ(fastener-upsetting die)64の上方の、Cフレーム63の上顎部62により支持されたリベット装着ツール61を備えている。リベットは、従来技術において公知のように、このツールによって、アップセットダイ64上に支持されたワークピース(図示なし)内に挿入される。
装着ツール61は、円筒状の筐体67内の往復アクチュエータ(図1では隠れている)およびこのアクチュエータによってワークピース内に挿入するためにリベットが装填されるノーズアセンブリ68を駆動するように動作する電動式駆動装置66(本発明の別の実施形態では、油圧式または空気圧式のものを使用することもできる)を備える。リベットは、接続ステーション70を介して挿入装置に解放可能に接続され得る第1搬送管69を介して、空気圧下またはガス圧下でバルクフィーダ(図示なし)から供給される。接続ステーション70の半分は、第1搬送管69の端部に接続され、ロボット取付けプレート71に支持されている残りの半分は、バッファマガジン72の入口に接続される。供給されたリベットは、断続的にバッファマガジン72内へ装填され、その後、送り機構(escapement mechanism)73および第2(可撓性)供給管74を介して、個別に装着ツール61へと送られる。リング近接センサ75は、管74内のリベットの通過を検出する。リベットは、ノーズアセンブリ68に直接隣接して取り付けられたノーズアセンブリフィーダアセンブリ76(図1の図では、大半が隠れている)を介してアクチュエータへと搬送される。本発明は、ノーズアセンブリ68の構成に関連する。
図1に示した本発明の実施形態では、リベットは、空気圧またはガス圧を使用して第1搬送管69を介してノーズアセンブリ68に供給される。図2に示す別の実施形態では、リベット21は、ウェブ78を使用してノーズアセンブリ68に搬送される。ウェブ78は、例えば、プラスチックから形成することができ、ウェブ78に安定性を提供すること、および、ウェブ78をノーズアセンブリ68内に切り込まれた部分80を通るように案内することを補助し得るフランジ79を含むことができる。図2では、アクチュエータ20が見えるようにノーズアセンブリ68の筐体を省略している。アクチュエータ20を使用して、ノーズアセンブリ68を通って、ワークピース内に挿入されるようにリベット21を駆動する。
使用時に、ウェブ78は、リベット21がアクチュエータ20の真下に位置付けられるまで、部分80を通って移動する。アクチュエータ20は、その後、ウェブ78を通過して下降することにより、リベット21を、ウェブからノーズアセンブリ内の中央孔内に押し込む。リベットは、ノーズアセンブリ68の下端部で(後に詳述する)ボールまたはローラにより所望の向きに保持される。アクチュエータ20は、リベットを、ノーズアセンブリ68からワークピース(図示なし)内へと押し込み、その後、ノーズアセンブリおよびウェブ78から引き抜かれる。ウェブ78は、その後、新しいリベット21がアクチュエータ20の真下に位置付けられるまで移動し、その後すぐに装置の動作が繰り返される。
図2に示したノーズアセンブリ68は、3つの孔5(うち2つのみが視認できる)を備え、これらの孔の中にボール(図示なし)が保持される。ボールは、以下に説明するように、ノーズアセンブリ68内に保持されたリベットに対して弾性的に付勢される。
図3は、本発明の一実施形態に係る留め具挿入装置のノーズアセンブリ68の一部を断面図で示している。ノーズアセンブリは、留め具を解放可能に保持するように構成され、円筒状の中央孔3が貫通したノーズエンドブロック2を備える。ノーズアセンブリ68は、さらに、中央孔3から半径方向に延在する孔5内に設けられた複数のボール4を備える。この文脈において、「半径方向」という用語は、アクチュエータ20の中心軸に対して半径方向であることを意味するものと解釈することができる。図3では2つのボール4および2つの半径方向に延在する孔5のみが視認できるが、図3の実施形態は、3つのボールを含み、それぞれが、別々の半径方向に延在する孔に設けられる。半径方向に延在する孔5の1つに接続する軸方向に延在する孔7内にばね6が位置付けられる。この文脈において、「軸方向」と言う用語は、アクチュエータ20の移動方向に平行であることを意味するものと解釈することができる。軸方向に延在する孔7の上端部は、ノーズエンドブロック2の周囲に環状に延在し、円形クリップ9により所定の位置に保持された取り外し可能な蓋8によって閉じられている。ばね6の上端部は、蓋8に当接する。ばね6の反対側端部にはピストン10が設けられ、このばねに当接している。ピストン10は、軸方向に延在する孔7内に部分的に収容されるが、ピストン10の一部は、軸方向に延在する孔の下方端部から半径方向に延在する孔5内へと突出している。ピストン10には、軸方向に対して約45°の角度で延在する傾斜した下端面が設けられている。傾斜面11は、軸方向に対して45°程度の角度で画定されているが、他の好適な角度で画定されてもよい。傾斜面は、力伝達面の一例と考えられ得る。図3では、ばね6、ピストン10および軸方向に延在する孔7が1つずつのみ示されているが、ばね、ピストン、および軸方向に延在する孔は3つずつ設けられている(各ボール4に対して1つずつ設けられている)。
図3には、アクチュエータ20およびリベット21も示されている。アクチュエータ20は円筒状であり、アクチュエータは、ノーズアセンブリ68の中央孔3で受けられる。アクチュエータ20の下端部は、リベット21の最上端部と接触している。図3には、2枚のシート材22、23が示されている(これらは、ワークピースの例として考えられ得る)。シート材22、23は、ノーズエンドブロック2の最下端面と留め具アップセットダイの最上端面(図示なし)との間に固定される。
アクチュエータ20は、垂直方向に移動可能であり、リベット21を円筒孔内に入れることができるように中央孔3から取り外すことができる。リベット21は、円筒孔内に導入されると、ボール4に接触するまで円筒孔内を下方向に進む。
リベット21およびアクチュエータ20が中央孔3内に存在しないとき、ばね6およびピストン10は、半径方向内側に向けてボール4を押すように作用する。半径方向孔5は、直径が縮小された内側部分12を含み、その直径は、各半径方向孔5の内側端部の直径がボール4の直径よりも小さくなる程度に縮小されている。このようにして、ばね6およびピストン10は、ボール4が半径方向孔5外に押し出されるのを防止する。代わりに、ボール4は、図3に示すように、中央孔3内に向けて突出している。
使用時に、アクチュエータ20は、リベット21を円筒孔内に導入することができるように、中央孔3から取り外される。リベット21は、(例えば重力またはアクチュエータにより及ぼされる力によって)ボール4上に乗るまで中央孔3に沿って進む。ボール4は、リベットが中央孔3から脱落するのを防止するリベット保持手段として作用する。リベット21の重量は十分に小さいため、リベットが、ボール4を半径方向外側に向けて大きく移動させることはなく、したがって、ばね6を大きく圧縮させることもない。
リベットが中央孔3内に搬送された後、アクチュエータ20は、再び中央孔3内に導入される。アクチュエータ20の下端部は、図3に示すように、リベット21の最上端部と接触する。アクチュエータ20およびボール4は、共に、リベット21が確実に正しい向きを有し、シート材22、23内へと挿入する(それによりシート材どうしが締結される)ことが可能になるように作用する。
アクチュエータ20が下方向へ進むと、リベット21は、半径方向外側に向けて(半径方向孔5内へと)ボール4を押す。ばね6は、ボール4をリベット21に対して弾性的に付勢することで、アクチュエータ20およびリベットの下方向への移動の間、リベットが確実に正しい向きを維持するのを助ける。ばね6は、下方向の力を働かせ、その力の成分は、傾斜面11により、ボール4に対して半径方向に働く力に変換される。ボール4は、半径方向孔5により半径方向に移動するように制限されているため、リベット21に対して半径方向の力を働かせる。このようにして、ボール4は、リベット21を把持し、リベットが確実に正しい向きを維持するのを助ける。
図4を参照すると、アクチュエータ20が中央孔3内へさらに下降すると、リベット21の外向きにテーパのついた上面がボール4をさらに半径方向孔5内に押し込み、これにより、ピストン10および傾斜面11を介してさらにばね6が圧縮される。ボール4は、リベット21が上側シート材22内に侵入する際、リベット21が確実に正しい向き(つまり、図4に示す向き)を維持するように、補助し続ける。
アクチュエータ20が下降し続けることにより、リベットは、中央孔3からシート材22、23内に導入され、これによりシート材どうしが締結される。その際、アクチュエータ20は、ボール4がアクチュエータの移動を妨げないように、ボール4を半径方向孔5内へと押し込む。リベット21がシート材22、23内に挿入されると、アクチュエータ20は中央孔3から引き抜かれ、新しいリベットをこの円筒孔内に挿入することができるようにする。アクチュエータ20を中央孔3から引き抜くことにより、ボール4は、ピストン10およびばね6によって提供される付勢を受けて、半径方向内側に向けて進むことが可能になる。ボール4は、このようにして図3に示す位置に戻る。
ばね6を、(従来技術で行われていたように)半径方向に延在する孔に設けるのではなく、軸方向に延在する孔7に設けることにより、ノーズエンドブロック2の直径を小さくすることができるため、有利である。これにより、留め具挿入装置は、従来のノーズエンドブロックを有する留め具挿入装置を使用した場合に可能な場所よりも、障害物により近い場所でワークピース内に留め具を挿入することが可能になる(例えば、該留め具装置は、より細いフランジ内へ留め具を挿入することが可能になる)。したがって、本発明を具現化した留め具挿入装置では、従来の留め具挿入装置を使用しては締結できないような場所またはフランジもしくは表面上において、リベットを使用して締結を提供することが可能になる。
本発明の図示された実施形態では、3つのボール4が設けられるが、4つのボール、5つのボール、または他のあらゆる好適な数のボールを設けることができる。各ボールは、別々の半径方向孔内に設けられ得る。あるいは、2つ以上のボールを1つの半径方向孔内に設けてもよい。各半径方向孔内に2つのボールが設けられた本発明の一実施形態を、図5〜7に示す。図5〜7に示したノーズアセンブリの特徴の中には、図3および図4に関連して上述した特徴と対応するものもある。その場合、対応する特徴には、同一の参照番号が付されている。
図5は、本発明の一実施形態に係る留め具挿入装置のノーズアセンブリ168を一方側から見た図を示す。アクチュエータ20は、ノーズアセンブリ168の上端部から延在し、2枚のシート材22、23がノーズアセンブリ168の真下に位置付けられる。ノーズアセンブリは、内部に半径方向に延在する孔105が設けられたノーズエンドブロック102を備える。半径方向に延在する孔105は、円筒状ではなく、実質的に水平な上面および下面ならびに実質的に半球状の側面を含む細長い形状を有する。半径方向孔105内には、2つのボール104が位置付けられる。半径方向孔の内側端部は、ボールの直径よりも小さい高さを有するため、ボールが半径方向孔105の半径方向内側端部から転がり落ちるのを防止する。ピストン110は、半径方向105内へと下方向に延在する。ピストン110は、(ノーズエンドブロック102の中央孔に対して)ボール104の後方に位置付けられ、両方のボールに接触するようにこれらのボールの間に位置決めされる。ピストン110は、半径方向孔の内側端部に向けてボール104を弾性的に付勢する。ピストン110の下端部は、円錐台の形状であり、これによりボール104に接触する傾斜面111を提供する。傾斜面111は、力伝達面の一例と考えられ得る。傾斜面111は、あらゆる好適な角度を画定し得る。
図6は、図5に示した点線A‐Aに沿った断面から見たノーズアセンブリ168を示す。図6から、ピストン110は、一対のピストンの一方であり、各ピストンが軸方向に延在する孔107内に設けられていることが確認できる。ばね106が各軸方向に延在する孔107内に位置付けられ、ばねの上端部はノーズエンドブロック102の周囲に延在する取り外し可能な蓋108に当接する。取り外し可能な蓋108は、円形クリップ109により所定の位置に保持される。各ばね106の下端部は、ピストン110の上面に当接する。ばね106は、ピストン110を下方向に弾性的に付勢する。ピストン110の傾斜面111は、ピストンにより働いた下方向の力の成分を、ボール104に対して半径方向内側に向けて(つまり、中央孔103に向けて)働く力に変換する。半径方向孔105は、ボール104の移動を制限することにより、ボールが、望ましくない他の方向に移動することなく、確実に中央孔103に向けて移動するようにする。ばね106は、半径方向孔105と共に、よって一緒に、ボール104を、中央孔105内に位置付けられたリベット21に対して付勢する(ボールは、リベットに対して、実質的に半径方向の力を働かせる)。
使用時に、アクチュエータ20は、ノーズアセンブリから引き抜かれ、リベット21を中央孔3内へ挿入することができるようにする。ばね106は、ピストン110の傾斜面111と共に、ボール104が中央孔内に突出するように、ボール104を半径方向内側に向けて押す。リベット21は、中央孔3内に導入され、ボール104に接するまで円筒孔内を下方向に進む。アクチュエータ20は、円筒孔3内に再び導入され、(図6に示すように)アクチュエータの下端部がリベット21の最上端部に接触するまで、下方向に移動する。ボール104は、アクチュエータ20と共に、リベット21が、シート材22、23内への挿入に対して正しい向きを有するように、リベット21の向きを制御するように作用する。
図7を参照すると、アクチュエータ20は、下方向に移動し、リベット21を下方向に押す。リベット21は、中央孔3内を下方向に進む際、ボール104を半径方向外側に押す。ばね106により提供された弾性的な付勢により、ボール104がリベット21に押し付けられ、それにより、リベットが所望の向きに維持される。リベットがさらに下方向に進むと、リベット21のヘッドの外向きにテーパのついた形状により、ボール104が半径方向外側に向けてさらに押される。ばね106により提供される弾性的な付勢は、引き続き、リベット21を所望の向きに維持するのを助ける。リベット21は、アクチュエータ20により中央孔3から押し出され、シート材22、23内へ押し込まれ、これにより、シート材同士が締結される。ボール104は、アクチュエータの移動を制限しないようにアクチュエータ20により半径方向外側に向けて押される。
ノーズアセンブリ168からリベットが搬送されると、アクチュエータ20は、ノーズアセンブリから引き抜かれ、新しいリベットを中央孔3内に導入することができるようにする。アクチュエータ20が中央孔3から取り外されると、ボール104は、ばね106の弾性的な付勢を受けて、図6に示す位置まで自由に半径方向内側に向けて移動する。
図5〜7に示した本発明の実施形態では、ボール104がノーズアセンブリ168の二方側のみに設けられ、ボールが存在しない場所では、ノーズアセンブリの幅をより細くできるといった利点がある。ノーズアセンブリ168は、例えば、ボール104の移動方向を横断する半径方向で(例えば図3および図4の実施形態と比較して)より小さい直径を有し得る。図8は、図5〜7に関連して上述したように配置された2セットのボールを有し、かつ、より小さい直径を有するノーズアセンブリ168aを示す。ノーズアセンブリ168aは、複数の平坦な側面182(図8では、そのうち1つの面のみが視認できる)が設けられたノーズエンドブロック102aを備える。平坦な側面182により、ノーズアセンブリ168aは、円筒状の境界面を有するノーズアセンブリの場合よりも、障害物により近い場所で締結を提供することが可能になる。別の配置では、ノーズアセンブリ168aは、2つの平坦な側面を有する代わりに1つの平坦な側面のみを有してもよい。
図9には、本発明のさらに別の実施形態が、概略的に示されている。図3および図4で示した実施形態と共通して、ノーズアセンブリ268には、3つの半径方向に延在する孔205が設けられ、その各々に、半径方向内側に向けて付勢され、かつリベット21を所望の向きに維持するように作用するボール204が収容される。ばねの軸方向の移動をボールの半径方向の移動へと変換する傾斜面を有するピストンは設けられていない。その代わりに、追加のボール229(以降、中間ボールと呼ぶ)が、ボール204と、ゴムまたはプラスチックのような弾性材料から形成された付勢部材206との間に設けられている。中間ボール229は、付勢手段206により、下方向に弾性的に付勢される。中間ボール229の球面および半径方向に移動可能なボール204の球面は、この下方向の移動をボール204の半径方向内側に向けた移動へと変換する。よって、ボール204は、リベット21に対して付勢され、リベットを所望の向きに保持する。図9に示したノーズアセンブリ268の動作は、図3および図4に示したノーズアセンブリ68の動作に類似している。図9に示したリベット21は、ボール204により完全に係合される位置までアクチュエータ20により押されている(つまり、ボール204は、リベットのステムに対して押圧される)。ボール204は、リベット21が該ボールを超えて移動するまで、リベット21に対して押圧される。
図10は、本発明のさらに別の実施形態に係るノーズアセンブリ368を断面図で示している。また、図10には、空気圧源をノーズアセンブリ368へと接続する空気圧配管360も示されている。ノーズアセンブリ368は、図5〜7に示したノーズアセンブリとおおむね対応しており、図5〜7に示した特徴と対応するものには、対応する参照番号が使用される。アクチュエータ20を使用して、リベット21をシート材22、23内へと押し込む。ボール104は、リベット21に対して弾性的に付勢され、これによりリベットを所望の向きに維持し、シート材22、23内へと挿入することが可能になる。ノーズアセンブリ368内には軸方向孔361が設けられ、この軸方向孔は、図5〜7に示した実施形態の軸方向孔よりも長い。ピストン362は、軸方向孔361内に設けられ、このピストンは、傾斜面311を介して、ボール104を半径方向内側に向けて弾性的に付勢するように作用する。空気圧式アクチュエータ363a、bは、軸方向孔361内に設けられ、図5〜7に示したばね106(付勢部材)と同等の機能を提供する。右側の空気圧式アクチュエータ363aは、空気圧接続部364を介して空気圧配管360に接続される。空気圧配管360は、例えばノーズアセンブリ368の周囲を通る経路を介して左側の空気圧式アクチュエータ363bにも接続されてもよい。あるいは、別の空気圧接続部を介して、別の空気圧配管(図示なし)が左側の空気圧式アクチュエータ363bに接続されてもよい。
図10に示した装置の動作は、図5〜7に示した装置の動作と同様である。しかし、空気圧式アクチュエータ363は、(図5〜7に示すばね106とは異なり)これらのアクチュエータによりピストン362に印加された力を、空気圧配管360により提供された圧力を制御することにより、能動的に制御することができるといった利点を提供する。空気圧式アクチュエータ363に供給された圧力は、例えば、リベット21のヘッドがボール104を通過して進んでいく間に減少され得る。これは、ボール104からリベット21のヘッドに印加される力が減少し、それによりボールがリベットのヘッドを損傷させる可能性が減少するため、有利である。空気圧式アクチュエータ363に供給される圧力は、例えば、コントローラ(図示なし)によって制御され得る。
図11は、本発明のさらに別の実施形態に係るノーズアセンブリ468の斜視図である。また、図11には、アクチュエータ20と、リベット21を保持し、かつノーズアセンブリ468内に切り込まれた部分80を通過することにより、リベットをノーズアセンブリに搬送するウェブ78も示されている。U字形のフランジ422および逆U字形のフランジ423を備えたワークピースもまた図11に示されている。ノーズアセンブリ468は、孔405内に位置付けられた2つのボール(図示なし)を備える。孔405は、ノーズアセンブリ468の両側に設けられているため、図11では1つの孔405のみが視認できる。
図12は、ノーズアセンブリ468を断面図で示し、この断面図は、両方のボール404と両方の孔405とが視認できるように選択されている。図12から分かるように、孔405は、ノーズアセンブリ468の中央孔403から半径方向に延在する。ばね406は、半径方向に延在する孔405にそれぞれ接続した軸方向に延在する孔407内に位置付けられる。この文脈において、「軸方向」という用語は、アクチュエータ20の移動方向に平行であることを意味するものと解釈することができる。各軸方向に延在する孔407の上端部は、ノーズアセンブリ468のノーズエンドブロック402の周囲に環状に延在する取り外し可能な蓋408により閉じられている。取り外し可能な蓋408は、円筒管409および実質的に環状のクリップ490により所定の位置に保持される。各ばね406の上端部は、蓋408に当接する。ピストン410は、各軸方向に延在する孔407内に部分的に収容され、各ピストン410の一部は、軸方向に延在する孔の下端部から半径方向に延在する孔405内へと突出している。各ピストン410の上端部は、部分的に各ばね406内に延在する。各ばね406の下端部は、各ピストン410の下方に向かう途中に位置し、かつピストンの直径が(ばね内に延在した部分と比較して)大きくなる部分の始点を規定するリップ491に対して押圧される。各ピストン410には、軸方向に対して約45°の角度で延在する傾斜した最下端面が設けられる。傾斜面411は、軸方向に対して45°程度の角度を画定するが、傾斜面は他のあらゆる好適な角度を画定することができる。傾斜面は、力伝達面の一例と考えられ得る。
使用時に、前述した実施形態と共通して、ばね406およびピストン410は、ボール404を半径方向内側に向けて押すように作用する。ボールは、これにより、中央孔403内のリベットに対して弾性的に付勢される。2つのボール404のみが設けられているため、ボールによって提供される向き補正は、3つ以上のボールが設けられたノーズアセンブリにより提供される補正よりも小さいことがある。例えば、ボール404は、リベット21を水平方向に通過し、かつ図12の紙面内にある回転軸を中心として限定されたリベットの向きの制御を提供し得る。この軸を中心としたリベット21の向きの制御は、アクチュエータ20によって提供され得る。図13に示されるように、アクチュエータ20の下端部は、リベット21の最上端部21と接している。アクチュエータ20およびボール404は、ともに、リベット21が確実に正しい向きを有し、リベットをシート材422、423内に挿入することができるようにする。
2つのボール404が使用される場合、中央孔403内でのリベットの中心あわせは不完全な場合がある。図12を参照すると、リベット21は、ボール404により中央孔403内で第1水平方向に中心合わせされる。しかし、図13から分かるように、リベット21は横断方向には中心合わせされておらず、中央孔403の一方側へ変位し得る。中央孔403におけるリベット21の水平方向の変位は、十分に小さいため、リベットは所望の精度でワークピース内に押し込まれることができる。
2つのボール404のみを使用することから生じる利点は、再び図11を参照することで理解されよう。ノーズエンドブロック402の幅は、半径方向孔405を横断する水平方向において、より多くのボールが設けられた場合よりも小さい。図11と図8とで斜視図が異なるため、これらの図の実施形態どうしの比較が難しいかもしれないが、当業者には当然のことながら、図11に示す実施形態のノーズエンドブロック402は、(リベットの所与の直径について)図8に示す実施形態のノーズエンドブロック102aよりも幅が細くなり得る。
中央孔403の直径は、使用されるリベットの直径および長さを考慮に入れて、リベットが中央孔に沿って進む際に逆さまに落下し得ない程度に小さくしてもよい。
本発明のさらに別の実施形態を図14に断面図で示す。本発明のこの実施形態は、ノーズアセンブリの中央孔内でリベットが逆さまに落下することを防止するのに役立ち得る。ノーズアセンブリ内の数箇所に存在する特徴は、図面が過度に複雑化するのを避けるために、左側でのみ符号付けされている。図14に示されるノーズアセンブリ568は、4セットのボール504a〜504cを備え、各セットのボールが軸方向に離間している。これらのセットのボール504a〜504cは、ノーズアセンブリ568の中央孔503の周囲に分布している。各セットのボールは、軸方向に延在する孔507内に収容されている。軸方向に延在する孔507は、軸方向に向けられた開口512を備え、この開口512は、ボール504が部分的に該開口から突出することができる程度に幅が広い一方、ボールが該開口から脱落するのを防止する程度には幅が狭い。軸方向に延在する孔は、ボール504がいくらか半径方向に移動することができる程度に半径方向に実質的に深い。
ピストン510a〜cは、前記ボールセットにおける各ボール504a〜cの上方に位置付けられている。第1ピストン510aは、上部ボール504aとばね506との間に位置付けられる。第2および第3ピストン510b、cは、隣接するボール504a〜cの間に位置付けられる。各ピストン510a〜cは、力伝達面の一例として考えられ得る傾斜面511a〜cを備える。傾斜面511a〜cは、軸方向に対して45°程度の角度を画定するが、他のあらゆる好適な角度を画定してもよい。ばね506の一端部は、最上ピストン510aの上面に当接し、ばねの他端部は、軸方向孔507の上端部に当接する。ばね506は、したがって、最上ピストン510aを下方向に弾性的に付勢し、このピストンの傾斜面511aは、その真下に位置付けられたボール504aを、開口512から突出するように半径方向内側に向けて押す。最上ボール504aは、中央ピストン510bを下方向に押し、このピストンの傾斜面511bは、その真下に位置付けられ中央ボール504bを、開口512から突出するように半径方向内側に向けて押す。最下ボール504cは、同様に、開口512から突出するように押される。
使用時に、リベット21は、中央孔503内に導入される。リベットは、中央孔503の下端部には下降するかわりに最上ボール504aにより保持される。リベット21を孔503の底へと落下させないようにすることで、最上ボール504aは、リベットが中央孔内を逆さまに落下する可能性を減少させる。リベット21は、アクチュエータ20によって押されるまでは、中央孔503内をそれ以上進まない。アクチュエータ20は、リベット21を中央孔503内で下方向に押し、ボール504a〜cは、リベットが中央孔内を移動する間、リベットの正しい向きを維持する補助をする。
図15は、図14のノーズアセンブリ568であって、リベット21が中央孔503をさらに下降した状態を示す。リベット21は、部分的に回転しているものの、逆さまではない。最下ボール504cの位置とリベット21の寸法を考慮すれば明らかなように、ボール504cは、リベットのさらなる回転を防止するため、リベットが逆さまに旋回するのを防止する。
図16は、図14および図15のノーズアセンブリ568であって、リベット21がボール504cおよびアクチュエータ20によって、正しい向きでシート材522、523内に挿入され得るように、その向きを補正された状態を示す。
図14〜16では、各ボールセットは3つのボールを備えるが、各ボールセットは、あらゆる好適な数のボールを備えてもよい(例えば、2つのボール、4つのボール、5つ以上のボールなど)。ボールセットは、軸方向に延在する孔507内に設けられるが、非軸方向成分を含む孔内に設けられてもよい。
傾斜面510以外の力伝達面を使うこともできる。複数のピストンは、(例示したように)独立的に移動可能であってもよいし、あるいは、共に移動するように互いに接続されてもよい。
図14〜16に示した実施形態の特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせてもよい。
本発明の実施形態では、ボールを使用してリベットの向きを制御したが、ボールの代わりにローラを使用してもよい。ローラは、例えば、図5〜7に示した実施形態または図10に示した実施形態の各対のボールに代えて使用することができる。ノーズアセンブリ内に、2つのローラを設けてもよい。あるいは、3つ以上のローラをノーズアセンブリ内に設けてもよい。ローラには、例えば、使用時にリベットと係合する円筒面を設けることができる。あるいは、ローラは、凹曲面のように整形された表面を備えてもよい。ローラは、例えば、リベットの一部を受けるように寸法付けられた凹曲面を備え得る。
ローラを使用せずにボールを使用することの利点は、一般的にボールの方がローラよりも安価なことである。これは、多様な製造者により多くのサイズの異なるボールが製造され、広く入手可能である一方、ローラはそれほど広く入手可能ではないためである。所望の寸法および/または形状を有するローラが市販されていない場合は、特注のローラの製造が必要になることもある。
一実施形態では、ノーズアセンブリには、2つのボールのみが設けられ、これらのボールは、例えば、ノーズアセンブリの中央孔の両側に設けられ得る。一実施形態では、ノーズアセンブリには、2つのローラのみが設けられ、これらのローラは、例えば、ノーズアセンブリの中央孔の両側に設けられ得る。
上述した本発明の実施形態は、ボールまたはローラを使用して、リベットがワークピース内に挿入される際に所望の向きを有するように、ノーズアセンブリの下端部でリベットの向きを制御する。本発明の別の実施形態では、それに代えて、またはそれに加えて、ボールまたはリベットが、ノーズアセンブリ内の他の場所に設けられてもよい。ボールまたはローラは、例えば、ノーズアセンブリのさらに上方、例えば、リベットがノーズアセンブリ内に導入される場所に隣接して設けられてもよく、あるいは、該導入場所とノーズアセンブリの下端部との途中に設けられてもよい。ボールまたはローラは、リベットが、ノーズアセンブリの下端部に到達する前に確実に所望の向きを有するように補助してもよく、さらに/または、リベットが逆さまの向きに転倒するのを防止するように補助してもよい。
全ての図面において、ノーズアセンブリ68、101、268、368は垂直な向きで示されたが、ノーズアセンブリは、あらゆる向きで提供され得る(その向きは、リベット締め動作に応じて変わる)。したがって、ノーズアセンブリの向きに起因した用語は、単に本発明を説明するための記載においてのみ使用されるものであり、この装置の何らかの要素が、特定の向きを有する必要があることを含意する意図はない。
留め具挿入装置は、水平または上下逆さまである場合、ノーズアセンブリ内でリベットが重力によりボールまたはローラに向かって進むことはない。その様な場合、ノーズアセンブリを通るリベットの移動は、リベットを押すアクチュエータによって提供され得る。
付勢力は、図3〜8に示した実施形態では機械的なばねを使用して提供され、図9に示した実施形態ではゴムまたはプラスチックを使用して提供される。これらは、受動付勢部材の一例と考えられ得る。さらに別の受動付勢部材(図示なし)として、空気ばねがある。図10で示した実施形態では、付勢力は空気圧式アクチュエータを使用して提供される。これは、能動付勢部材の一例と考えられ得る。本発明のいずれの実施形態の付勢部材も、本発明の他のあらゆる実施形態において使用することができる。他のあらゆる好適な付勢部材を使用してもよい。図示された本発明の実施形態で示されたばねは、巻きばねだが、他のあらゆる好適な形態のばねを使用することができる。
本発明の上述した実施形態において、付勢部材は、軸方向に向けられている(つまり、アクチュエータの移動方向に平行に向けられている)。しかし、付勢部材が軸方向に向けられるのは、必須事項ではない。付勢部材は、例えば、実質的に軸方向に向けられてもよく、あるいは、半径方向と軸方向との間のある角度に向けられてもよい(例えば、軸方向に対して10°以下の角度を有する、軸方向から20°の角度を有する、など)。しかし、軸方向に対して大きい角度を画定するように付勢部材を向けることで、ノーズアセンブリの直径が増加し得るといった不都合がある。
本発明の上述した実施形態では、ボールまたはローラは、半径方向に延在する孔5、105、205とよばれるものに設けられている。この文脈において、「半径方向」という用語は、アクチュエータ20の中心軸に対して半径方向であることを意味するものと解釈することができる。これらの孔は、実質的に半径方向であればよい、つまり、おおよそ半径方向であるが、厳密に半径方向でなくてもよい。それらの孔は、アクチュエータ20の進む方向に実質的に直交した方向に向けられ得る。この孔の実質的に直交した方向とは、アクチュエータ20の中心軸と交わるような方向であってもよいし、アクチュエータの中心軸とは交わらなくてもよい。これらの孔は、アクチュエータ20の進む方向に実質的に直交しない方向に向けられてもよいが、該孔の向きが大きい非直交成分を有する方向にある場合、リベットの向きを制御するボールまたはローラの効果を低下させるおそれがある。
本発明の上述した実施形態では、力伝達面として作用する傾斜面は、軸方向に対して45°の角度を画定する。しかし、力伝達面はあらゆる好適な角度を画定することができる。傾斜面は、平坦または円錐台状であると記載したが、傾斜面は、あらゆる好適な形状を有することができ、例えば、曲面であってもよい。
本発明の実施形態では、ボールおよび/またはローラを使用して、リベットのヘッド(つまり、リベットの頂部のフレア部分)に力を印加してもよく、かつ/または、リベットのステム(つまり、リベットのヘッドの真下の略円筒状の部分)に力を印加してもよい。本発明は、異なるスタイルのヘッド、例えばなべ頭もしくは平頭スタイルまたは拡張型ねじ付ヘッドを有するリベット(または他の留め具)に関連して利用することができる。
上述した実施形態のノーズエンドブロックは、1つ以上の平坦な側面を有する円筒状または略円筒状のいずれかであった。しかし、ノーズエンドブロックは、あらゆる好適な形状を有し得る。
「中央孔」という用語は、リベットが通過するノーズブロックの孔を意味するために便宜上使用される。この孔がノーズブロック内で中央に位置付けられなくてはならないことを含意する意図はない。
本発明の実施形態は、リベットと関連して上述したが、本発明の実施形態は、他の留め具に関連して使用してもよい。「留め具」(fastener)という用語は、リベット、ねじ、スラグ、溶接スタッド、機械スタッド、および他のタイプの締結デバイスを含むものと解釈することができる。
上述した留め具挿入装置は、留め具をワークピースへと搬送するため、留め具搬送装置の一例と考えられ得る。本発明を具現化した他の留め具搬送装置(図示なし)は、溶接スタッドまたは機械スタッドなどの留め具を、ワークピースへと搬送するものであって、ワークピース内へ挿入しなくてもよい。
本発明の実施形態の特徴は、本発明の他の実施形態の特徴と組み合わせて使用してもよい。