JP2013536218A - 新規な匂い物質の合成 - Google Patents

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Abstract

Figure 2013536218

式(I)の新規な匂い物質であって、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10のそれぞれは独立してH、CH3、およびC2H5から選択され、Xは−CH2OH、−CH2OCOCH3、および−CHOから選択され、nは0および1から選択される。点線は、二重結合または単結合を表す。

Description

本発明は、嗅覚器官によって感知されるスズランをしのばせる諸特性をもつ新規な化合物に関する。本発明はさらに、それらを生産するための方法に関し、またそれらを含有する香味および芳香組成物に関する。
現在、様々な匂い物質が香料業界で利用されていることは一般に知られている。一般にはこれらの匂い物質は、天然に産出する芳香から作られる合成分子である。特に切望され、よく知られている芳香は「スズラン」である。自然界では幾種類かの異なる香気が、全体の芳香像に寄与している。したがって許容しうる合成代用品である単一分子を獲得することは難しい。残念ながら、幾種類もの分子を合成することはコストおよび複雑さを非常に増大させる。許容しうるスズランの合成代用品である単一分子を作り出すことに関しては幾つかの進歩がなされてきたが、それらの従来の匂い物質は不快な芳香および/または短い貯蔵寿命が悩みである。
本発明の一つまたは複数の実施形態の利点は、その化合物が天然のスズランの香気に似たまたは同一の花の香気を示すことである。これに加えて、本明細書中で述べるこの新規な化合物を含む香料組成物は、天然のスズランの香気に似たまたは同一の花の香気を示すことができる。この化合物が従来のスズラン剤と比べて高い化学的安定性を示すことが、本発明の一つまたは複数の実施形態の別の利点である。この高い安定性の結果としてその香料組成物の貯蔵寿命が長くなる。これに加えてこの高い安定性は、それに応じてその香料組成物が発する香気の持続性の増大をもたらし、したがって従来の香料組成物と比べてより長持ちする香気を実現する低濃度の匂い物質を含む香料組成物を容易にする。
本発明者等は、上記本明細書中で述べた欠点を克服することができるスズランに似た点のある新規な種類の化合物を見出した。
前述の必要性は、本明細書中で述べた欠点を少なくともある程度まで克服することができるスズランに似た点のある匂い物質を提供する本発明によって、かなりの程度まで満たされる。
したがって第一の実施形態では、式(I)
Figure 2013536218
の化合物を提供する。
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10のそれぞれは、独立してH、CH3、およびC2H5から選択され、
Xは、−CH2OH、−CH2OCOCH3、および−CHOから選択され、
nは、0および1から選択され、
点線は、二重結合または単結合を表す。
本発明の化合物は、立体異性体の混合物として使用することもでき、またジアステレオ異性体的にかつ/または鏡像異性体的に純粋な形態に分割することもできる。
したがって本発明の幾つかの実施形態は、本明細書中でその詳細な説明をより良く理解することができるように、また本発明の当技術分野への貢献をより良く評価することができるように、むしろ広範囲にその概要が述べられている。下記に述べる本発明の追加の実施形態ももちろん存在し、それらも本明細書に添付される特許請求の範囲の主題を形成することになる。
この点に関しては、本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明するに先立って、本発明は、その適用に際して下記記述中で述べるまたは図面中で図示される構成の細部に、また構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。本発明は、ここで述べる実施形態に加えて複数のものが可能であり、また様々な方法で実施または達成することができる。また本明細書中で使用される表現および専門用語ならびにその要約は説明の目的であり、限定するものとみなされるべきではない。
したがって当業者は、本発明の開示内容が根拠とする概念を、本発明の幾つかの目的を達成するための他の構造、方法、およびシステムの設計の基盤として容易に利用できることを理解するはずである。したがってそのような等価構成が本発明の精神および範囲から逸脱しないかぎり特許請求の範囲はそれらを含むものとみなすことが重要である。
本明細書中で使用される用語「式(I)の化合物」は、ラセミ混合物とそれらの個々に単離された異性体との両方を指すことができる。式(I)の化合物は、単独で使用することも、その混合物として使用することも、また基礎材料と組み合わせて使用することもできる。
本明細書中で使用される「基礎材料」には、現在利用可能な広範な天然物および合成分子、例えばエッセンシャルオイル、アルコール、アルデヒド、およびケトンと、エーテルおよびアセタールと、エステルおよびラクトンと、大環状分子およびヘテロ環状体とから選択される、かつ/または芳香組成物中で従来から匂い物質と一緒に使用されている1種類または複数種類の成分または賦形剤、例えば担体物質、および当業界で一般に使用される他の助剤と混ぜ合わせた、すべての既知の匂い物質分子が含まれる。
式(I)に従う化合物は、広範囲の芳香用途において、例えば香水、エアケア製品、家庭用品、洗濯洗剤、ボディケア用品、および化粧品などの、洗練されていてかつ機能的な香料の任意の分野において使用することができる。これら化合物は、その特定の用途に応じて、また他の匂い物質成分の性質および量に応じて広範囲に変わる量で使用することができる。その割合は、一般にはその適用物の0.1〜10重量%である。上記本明細書中で述べた化合物は、式(I)の少なくとも1種類の化合物または芳香組成物を消費者製品の主成分と単に直接混合することによって消費者製品の主成分中で使用することもでき、またそれらをより早期の段階で閉じ込め材料、例えばポリマー、カプセル、マイクロカプセル、およびナノカプセル、リポソーム、被膜形成剤、炭素またはゼオライトなどの吸収剤、環状オリゴ糖およびそれらの混合物により閉じ込めることもでき、またそれらを基質と化学的に結合させ、光、酵素などの外部刺激を加えたときにその芳香分子を放出するようにし、次いで消費者製品の主成分と混合することもできる。したがって本発明はさらに、芳香適用物の製造方法を提供し、この方法は、式(I)の化合物を消費者製品の主成分と直接混ぜ合わせることによって、あるいは従来の技術または方法を用いてこの化合物を含む芳香組成物を混ぜ、次いでそれを消費者製品の主成分と混合することによって、この化合物を芳香成分として組み込むステップを含む。上記本明細書中で述べた本発明の少なくとも1種類の化合物の嗅覚器官によって感知される量の添加により、消費者製品の主成分の匂いの性質は改良され、高められ、または改変されるはずである。
本発明の開示は、式(I)
Figure 2013536218
の化合物に関し、
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10のそれぞれは、独立してH、CH3、およびC2H5から選択され、
Xは、−CH2OH、−CH2OCOCH3、および−CHOから選択され、
nは、0および1から選択され、
点線は、二重結合または単結合を表す。
本発明の化合物は、立体異性体混合物として使用することもでき、またジアステレオ異性体的にかつ/または鏡像異性体的に純粋な形態に分割することもできる。
本発明の別の実施形態は、式(I)
Figure 2013536218
の化合物に関し、
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9のそれぞれはHであり、
nは、0および1から選択される。
本発明のさらに別の実施形態は、式(I)
Figure 2013536218
の化合物に関し、
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、およびR9のそれぞれは、独立してH、CH3、およびC2H5からなる群から選択され、
nは、0および1から選択される。
本発明のさらに別の実施形態は、式(I)の化合物を含む匂い物質に関する。
本発明のさらに別の実施形態は、式(I)の化合物を含む芳香に関する。
本発明のさらに別の実施形態は、式(I)の化合物の嗅覚器官によって感知される量を含む香料組成物に関する。
本発明のさらに別の実施形態は、式(I)の化合物の合成方法に関する。
本発明のさらに別の実施形態は、式(I)の化合物を、溶媒、担体、安定剤、乳化剤、保湿剤、分散剤、増量剤、増粘剤、希釈剤、他の匂い物質、および佐剤からなる群から選択される少なくとも1種類の成分と共に含む香料組成物に関する。
本発明のさらに別の実施形態は、式(I)の化合物を、溶媒、担体、安定剤、乳化剤、保湿剤、分散剤、増量剤、増粘剤、希釈剤、他の匂い物質、および佐剤からなる群から選択される少なくとも1種類の成分と混合することを含む香料組成物の製造方法に関する。
本発明のさらに別の実施形態は、この香料組成物を使用者につけることを含む香料組成物の使用方法に関する。
本発明の特定の複数の実施形態は、
4−シクロヘキサ−1−エニル−3−メチル−ブタン−1−オール、
4−シクロヘキサ−1−エニル−3−メチル−ブチルアルデヒド、
(E)−4−シクロヘキサ−1−エニル−3−メチル−ブタ−3−エン−1−オール、
(E)−4−シクロヘキサ−1−エニル−3−メチル−ブタ−3−エナール、
4−シクロヘキシル−3−メチル−ブタン−1−オール、
4−シクロヘキシル−3−メチル−ブチルアルデヒド、
(2EZ)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エナール、
3−メチル−4−(3,3,5−トリメチル−シクロヘキシル)−ブタン−1−オール、
3−メチル−4−(3,3,5−トリメチル−シクロヘキシル)−ブチルアルデヒド、
(2EZ)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エニルアセテート、
4−シクロヘキセニル−3−メチルブチルアセテート、
4−シクロヘキシル−3−メチルブチルアセテート、
4−シクロペンテニル−3−メチルブチルアセテート、
4−シクロペンチル−3−メチルブチルアセテート、
4−シクロペンチル−3−メチルブタン−1−オール、
4−シクロペンチル−3−メチルブタナール
である式(I)の化合物である。
本発明の様々な実施形態において、その新規な匂い物質は、式(I)の化合物を含む。
加えて本発明の実施形態は、式(I)の新規な芳香剤を提供することができる。
ある実施形態によれば本発明の開示は、式(I)の化合物の調製方法に関し、上記方法は、
Figure 2013536218
を含む。
式(Ia)の化合物を式(Ib)のアルコールと反応させて式(Ic)の化合物を得る。式(Ic)の化合物を無水酢酸(Id)と反応させて式(I)の化合物を得る。
式(I)の化合物は、スキーム1〜2に概要を示す独立した一般経路をたどって調製することができる。
Figure 2013536218
式(1a)の化合物(式中ですべての記号は上記本明細書中で定義される)を3−メチル−ブタ−3−エン−1−オールと反応させて式(1b)の化合物(式中ですべての記号は上記本明細書中で定義される)を得ることができる。式(1b)の化合物を無水酢酸と反応させて式(1c)の化合物を得ることができ、それを加水分解して式(1d)の化合物(式中ですべての記号は上記本明細書中で定義される)を得ることができる。この式の化合物を酸化して式(I)の化合物(式中ですべての記号は上記本明細書中で定義される)を得ることができる。
Figure 2013536218
式(1a)の化合物(式中ですべての記号は上記本明細書中で定義される)を3−メチル−ブタ−3−エン−1−オールと反応させて式(1b)の化合物(式中ですべての記号は上記本明細書中で定義される)を得ることができる。式(1b)の化合物を水素化して式(2a)の化合物(式中ですべての記号は上記本明細書中で定義される)を得ることができる。式(2a)の化合物を無水酢酸と反応させて(2b)と(2c)の混合物を得ることができ、これを加水分解して式(1d)の化合物(式中ですべての記号は上記本明細書中で定義される)を得ることができる。この式の化合物を酸化して式(I)の化合物(式中ですべての記号は上記本明細書中で定義される)を得ることができる。
例えばエステル官能基などの官能基を、酸、アミド、ヒドロキシアルキル、ケト、アルデヒド、およびエステルに転化する、当業者によく知られている変換による式(I)の誘導体化によって式(I)の化合物を調製することができることが理解されるはずである。上記転化は、文献中に詳しく示されている試薬および条件を用いて行うことができる。
これら化合物は、ジアステレオ異性体的にかつ/または鏡像異性体的に純粋な形態に分割することができる立体異性体混合物として得ることができる。
好適な香料組成物には、香水、オーデコロン、オードトワレ、オードパフューム、化粧品、パーソナルケア製品、クレンジング製品、織物軟化剤、消臭スプレーなどが全体として含まれる。さらに、本明細書中で述べる新規化合物を建材、壁および床仕上げ材、車両構成材などに組み込むことができることも本発明の実施形態の範囲内にある。
一般には好適な香料組成物は、本明細書中で述べる新規な匂い物質のほかに、例えば溶媒、担体、安定剤、乳化剤、保湿剤、分散剤、増量剤、増粘剤、希釈剤、他の匂い物質、および佐剤などの従来の成分を含む。
開示内容をさらに下記実施例により例示するが、これらはさらに進んで限定するものとは決して解釈されるべきではない。当業者は、記述された特定の方法および結果は単に例示的なものであることを容易に理解するはずである。混合状態、あるいは純粋または実質上純粋な形態の本発明の開示の化合物のすべての立体異性体が意図されている。本発明の開示の化合物は、どの炭素原子にも不斉中心を有することができ、したがって式(I)の化合物は、鏡像異性体またはジアステレオ異性体の形態で、あるいはその混合物の状態で存在することができる。調製方法は、出発原料としてラセミ化合物、鏡像異性体、またはジアステレオ異性体を利用することができる。ジアステレオまたは鏡像異性体が混合物として得られる場合、それらを従来の方法、例えばクロマトグラフ分離または分別晶出によって、あるいはジアステレオマー塩形成を介して分離することができる。所望の鏡像異性体またはジアステレオ異性体は、それを意図する場合には適切なエナンチオ選択的またはジアステレオ選択的反応に従うことによっても得ることができる。
実施例1:シクロヘキサノンおよびイソプレノールを経由する4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタナールの合成
Figure 2013536218
ステップ1:4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エンの合成
p−TSA(20g、0.105モル)とトルエン(2L)の混合物を115℃に加熱した。この混合物にシクロヘキサノン(980g、10モル)とイソプレノール(946g、11モル)を加え、さらに3〜6時間加熱した。この反応物から水を共沸により除去した。次いでこの反応混合物を室温まで冷却した。有機相を5%Na2CO3溶液で洗浄し、水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、さらに蒸留して、98%の純度を有し、総収率80%の4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エン(1.32kg)(異性体の合計)を得た。
ステップ2:4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデカンの合成
4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エン(1.66kg、10.0モル)、イソプロピルアルコール(100mL)、およびラネーニッケル(100g)または他の適切なスポンジメタル触媒の溶液を、400psi、140℃で、理論量の水素が吸収されるまで10〜12時間水素化した。この混合物を冷却し、濾過した。イソプロピルアルコールを蒸発させ、得られた残渣を減圧下で蒸留して4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデカン(1.56kg、収率93%、純度99%(異性体の合計))を得た。
ステップ3:4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブチルアセテートの合成
4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデカン(1.68kg、10.0モル、純度98%)、無水酢酸(1.38kg、13.5モル)、およびp−TSA(20g、0.105モル)を連続的に撹拌しながら混合した。反応混合物の温度を125〜130℃まで上昇させた。撹拌を10〜12時間続けた。反応混合物を35℃まで冷却し、水を加えることによって反応を止めた。水性相を除去し、有機相を5w/w%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して、所望の酢酸エステル(1.93kg、収率91%、GC純度99%(異性体の合計))を得た。
ステップ4:4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタン−1−オールの合成
4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブチルアセテート(2.1kg、10.0モル、純度98%)、水酸化ナトリウム(420g、10.5モル)、および水(8400mL)を混ぜ合わせ、90〜95℃で撹拌下で10〜12時間加熱した。反応混合物を35℃まで冷却した。水性相を有機相から分離した。有機相を5w/w%NaCl水溶液で1回、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して、4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタン−1−オール(1.5kg、収率93%、GC純度99%(異性体の合計))を得た。
ステップ5:4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタナールの合成
NaBr(0.6g、0.006モル)およびNaHCO3(6.4g、0.076モル)を、水(60mL)、トルエン(250g)、および4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタン−1−オール(96g、0.573モル、純度99%(異性体の合計))と室温で連続的に撹拌しながら混ぜ合わせた。この反応生成量にNaOCl(13w/w%水溶液426.8g、0.745モル)を2時間かけて加えた。撹拌をさらに1時間続けた。水性相を除去し、有機相をNaHCO3の溶液、次いで水で洗浄した。こうして得られた有機相を濃縮し、粗生成物を分別蒸留により精製して4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタナール(62.6g、収率66%、GC純度95%(異性体の合計))を得た。
実施例2:シクロヘキサノンおよびイソプレノールを経由する(2E)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エナールの合成
Figure 2013536218
ステップ1:4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エンの合成
p−TSA(20g、0.105モル)とトルエン(2L)の混合物を115℃に加熱した。この混合物にシクロヘキサノン(980g、10モル)およびイソプレノール(946g、11モル)を加え、さらに3〜6時間加熱した。反応物から水を共沸により除去した。次いで反応混合物を室温まで冷却した。有機相を5%Na2CO3溶液で洗浄し、水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、さらに蒸留して、98%の純度を有し、総収率80%の4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エン(1.32kg)(異性体の合計)を得た。
ステップ2:(2E)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エニルアセテートの合成
4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデカン(1.66kg、10.0モル、純度98%)、無水酢酸(13.33kg、130.0モル)、およびp−TSA(332g、1.75モル)を連続的に撹拌しながら混合した。この反応混合物を室温(25℃)で撹拌した。撹拌を4〜5時間続けた。水を加えることによって反応混合物の反応を止めた。水性層を除去し、有機相を5w/w%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して所望の酢酸エステル(1.12kg、収率54%、GC純度95%(異性体の合計))を得た。
ステップ3:(2E)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エン−1−オールの合成
(2E)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エニルアセテート(2.08g、10.0モル、純度98%)、水酸化ナトリウム(420g、10.5モル)、および水(8400mL)を混ぜ合わせ、撹拌下で90〜95℃で10〜12時間加熱した。その反応混合物を35℃まで冷却した。水性相を有機相から分離した。有機相を5w/w%NaCl水溶液で1回、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して(2E)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エン−1−オール(1.5kg、収率93%、GC純度99%(異性体の合計))を得た。減圧(1mmHg)により、1.54kgの(2E)−4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタ−3−エン−1−オールおよび(2E)異性体(収率93%、GC純度99%(異性体の合計))が得られた。
ステップ4:(2E)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エナールの合成
NaBr(0.6g、0.006モル)およびNaHCO3(6.4g、0.076モル)を、水(60mL)、トルエン(250g)、および(2E)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エン−1−オール(96g、0.573モル、純度99%(異性体の合計))と室温で連続的に撹拌しながら混ぜ合わせた。この反応生成量にNaOCl(13w/w%水溶液426.8g、0.745モル)を2時間かけて加えた。撹拌をさらに1時間続けた。水性相を除去し、有機相をNaHCO3の溶液、次いで水で洗浄した。こうして得られた有機相を濃縮し、粗生成物を分別蒸留により精製して(2E)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エナール(62.6g、収率66%、GC純度95%(異性体の合計))を得た。
実施例3:シクロヘキサノンおよびイソプレノールを経由する4−(シクロヘキサ−1−エン−イル)−3−メチルブタナールの合成
Figure 2013536218
ステップ1:4−メチル−1− オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エンの合成
p−TSA(20g、0.105モル)とトルエン(2L)の混合物を115℃に加熱した。この混合物にシクロヘキサノン(980g、10モル)およびイソプレノール(946g、11モル)を加え、さらに3〜6時間加熱した。反応物から水を共沸により除去した。次いで反応混合物を室温まで冷却した。有機相を5%Na2CO3溶液で洗浄し、水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、さらに蒸留して、98%の純度を有し、総収率80%の4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エン(1.32kg)(異性体の合計)を得た。
ステップ2:4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデカンの合成
4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エン(1.66kg、10.0モル)、イソプロピルアルコール(100mL)、およびラネーニッケル(100g)または他の適切なスポンジメタル触媒の溶液を、400psi、140℃で、理論量の水素が吸収されるまで10〜12時間水素化した。この混合物を冷却し、濾過した。イソプロピルアルコールを蒸発させ、得られた残渣を減圧下で蒸留して4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデカン(1.56kg、収率93%、純度99%(異性体の合計))を得た。
ステップ3:4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブチルアセテートの合成
4−メチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデカン(1.68kg、10.0モル、純度98%)、無水酢酸(1.38kg、13.5モル)、およびp−TSA(20g、0.105モル)を連続的に撹拌しながら混合した。反応混合物の温度を125〜130℃まで上昇させた。撹拌を10〜12時間続けた。反応混合物を35℃まで冷却し、水を加えることによって反応を止めた。水性相を除去し、有機相を5w/w%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して、所望の酢酸エステル(1.93kg、収率91%、GC純度99%(異性体の合計))を得た。
ステップ4:4−(シクロヘキサ−1−イル)−3−メチルブタン−1−オールの合成
4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブチルアセテート(2.1kg、10.0モル、純度98%)、水酸化ナトリウム(420g、10.5モル)、および水(8400mL)を混ぜ合わせ、90〜95℃で撹拌下で10〜12時間加熱した。反応混合物を35℃まで冷却した。水性相を有機相から分離した。有機相を5w/w%NaCl水溶液で1回、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して、4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタン−1−オール(1.5kg、収率93%、GC純度99%(異性体の合計))を得た。
ステップ5:4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタン−1−オールの合成
4−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−3−メチルブタン−1−オール(1.68kg、10.0モル)、イソプロピルアルコール(100mL)、およびラネーニッケル(100g)または他の適切なスポンジメタル触媒の溶液を、400psi、140℃で、理論量の水素が吸収されるまで10〜12時間水素化した。この混合物を冷却し、濾過した。イソプロピルアルコールを蒸発させ、得られた残渣を減圧下で蒸留して4−(シクロヘキサ−1−イル)−3−メチルブタン−1−オール(1.58kg、収率93%、純度99%(異性体の合計))を得た。
ステップ6:4−(シクロヘキサ−1−イル)−3−メチルブタナールの合成
KBr(0.6g、0.005モル)、NaHCO3(6.4g、0.076モル)、および2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)(0.8g、0.00566モル)を、水(60mL)、トルエン(250g)、および4−(シクロヘキサ−1−イル)−3−メチルブタン−1−オール(96g、0.564モル、純度99%(異性体の合計))と混ぜ合わせた。連続的に撹拌しながら反応温度を0℃に保った。この生成量にNaOCl(13w/w%水溶液426.8g、0.745モル)を2時間かけて加えた。撹拌をさらに12時間続けた。水性相を除去し、有機相をNaHCO3の溶液、次いで水で洗浄した。こうして得られた有機相を濃縮し、粗生成物を分別蒸留により精製して4−(シクロヘキサ−1−イル)−3−メチルブタナール(42.63g、収率45%、GC純度95%)を得た。
実施例4:シクロヘキサノンおよびイソプレノールを経由する3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキシル)ブタナールの合成
Figure 2013536218
ステップ1:4,8,8,10−テトラメチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エンの合成
p−TSA(20g、0.105モル)とトルエン(2L)の混合物を115℃まで加熱した。この混合物に3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン(1.4kg、10モル)およびイソプレノール(946g、11モル)を加え、さらに3〜6時間加熱した。反応物から水を共沸により除去した。次いで反応混合物を室温まで冷却した。有機相を5%Na2CO3溶液で洗浄し、水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、さらに蒸留して、94%の純度を有し、総収率55%の4,8,8,10−テトラメチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エン(1.45kg)(異性体の合計)を得た。
ステップ2:4,8,8,10−テトラメチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデカンの合成
4,8,8,10−テトラメチル−2−オキサスピロ[5.5]ウンデス−3−エン(2.08kg、10.0モル)、イソプロピルアルコール(1000mL)、およびラネーニッケル(100g)または他の適切なスポンジメタル触媒の溶液を、400psi、140℃で、理論量の水素が吸収されるまで10〜12時間水素化した。この混合物を冷却し、濾過した。イソプロピルアルコールを蒸発させ、得られた残渣を減圧下で蒸留して4,8,8,10−テトラメチル−1−オキサスピロ[5.5]ウンデカン(1.89kg、収率90%、純度97%(異性体の合計))を得た。
ステップ3:3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ブチルアセテートの合成
4,8,8,10−テトラメチル−2−オキサスピロ[5.5]ウンデカン(2.1kg、10.0モル、純度98%)、無水酢酸(13.33kg、130.0モル)、およびp−TSA(332g、1.75モル)を連続的に撹拌しながら混合した。反応混合物の温度を125〜130℃まで上昇させた。撹拌を10〜12時間続けた。反応混合物を35℃まで冷却し、水を加えることによって反応を止めた。水性相を除去し、有機相を5w/w%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して、所望の酢酸エステル(1.76kg、収率70%、GC純度95%(異性体の合計))を得た。
ステップ4:3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキサ−1−イル)ブチルアセテートの合成
3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル)ブチルアセテート(2.52kg、10.0モル)、イソプロピルアルコール(1000mL)、およびラネーニッケル(100g)または他の適切なスポンジメタル触媒の溶液を、400psi、140℃で、理論量の水素が吸収されるまで10〜12時間水素化した。この混合物を冷却し、濾過した。イソプロピルアルコールを蒸発させ、得られた残渣を減圧下で蒸留して、3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキシル)ブチルアセテート(2.36kg、収率93%、純度97%(異性体の合計))を得た。
ステップ5:3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキサ−1−イル)ブタン−1−オールの合成
3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキサ−1−イル)ブチルアセテート(2.54kg、10.0モル、純度97%)、水酸化ナトリウム(420g、10.5モル)、および水(8400mL)を混ぜ合わせ、90〜95℃で撹拌下で10〜12時間加熱した。反応混合物を35℃まで冷却した。水性相を有機相から分離した。有機相を5w/w%NaCl水溶液で1回、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して、3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキサ−1−イル)ブタン−1−オール(1.95kg、収率92%、GC純度98%(異性体の合計))を得た。
ステップ6:3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキシル)ブタナールの合成
KBr(0.6g、0.005モル)、NaHCO3(6.4g、0.076モル)、および2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)(0.8g、0.00566モル)を、水(60mL)、トルエン(250g)、および3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキサ−1−イル)ブタン−1−オール(96g、0.45モル、純度98%(異性体の合計))と混ぜ合わせた。連続的に撹拌しながら反応温度を0℃に保った。この生成量にNaOCl(13w/w%水溶液426.8g、0.745モル)を2時間かけて加えた。撹拌をさらに12時間続けた。水性相を除去し、有機相をNaHCO3の溶液、次いで水で洗浄した。こうして得られた有機相を濃縮し、粗生成物を分別蒸留により精製して、3−メチル−4(3,3,5−トリメチルシクロヘキシル)ブタナール(42.63g、収率45%、GC純度96%(異性体の合計))を得た。
実施例5:シクロペンタノンおよびイソプレノールを経由する4−シクロペンチル−3−メチルブタナールの合成
Figure 2013536218
ステップ1:9−メチル−6−オキサスピロ[4.5]デカ−8−エンの合成
p−TSA(20g、0.105モル)とトルエン(2L)の混合物を115℃まで加熱した。この混合物にシクロペンタノン(840g、10モル)およびイソプレノール(946g、11モル)を加え、さらに3〜6時間加熱した。反応物から水を共沸により除去した。次いで反応混合物を室温まで冷却した。有機相を5%Na2CO3溶液で洗浄し、水で洗浄し、乾燥し、濃縮し、さらに蒸留して、95%の純度を有し、総収率56%の9−メチル−6−オキサスピロ[4.5]デカ−8−エン(0.851kg)(異性体の合計)を得た。
ステップ2:9−メチル−6−オキサスピロ[4.5]デカンの合成
9−メチル−6−オキサスピロ[4.5]デカ−8−エン(1.52kg、10.0モル)と、イソプロピルアルコール(1000mL)と、ラネーニッケル(100g)、Pd/C(100g)、または他の適切なスポンジメタル触媒との溶液を、450psi、140℃で、理論量の水素が吸収されるまで10〜12時間水素化した。この混合物を冷却し、濾過した。イソプロピルアルコールを蒸発させ、得られた残渣を減圧下で蒸留して9−メチル−6−オキサスピロ[4.5]デカン(1.4kg、収率95%、純度98%)を得た。
ステップ3:4−シクロペンテニル−3−メチルブチルアセテートの合成
9−メチル−6−オキサスピロ[4.5]デカン(1.54kg、10.0モル、純度98%)、無水酢酸(1.38kg、13.5モル)、およびp−TSA(20g、0.105モル)を連続的に撹拌しながら混合した。反応混合物の温度を125〜130℃または室温まで上昇させた。撹拌を10〜12時間続けた。反応混合物を35℃まで冷却し、水を加えることによって反応を止めた。水性相を除去し、有機相を5w/w%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して所望の酢酸エステル(1.56kg、収率80%、GC純度99%(異性体の合計))を得た。
ステップ4:4−シクロペンチル−3−メチルブチルアセテートの合成
4−シクロペンテニル−3−メチルブチルアセテート(1.96kg、10.0モル)と、イソプロピルアルコール(1000mL)と、ラネーニッケル(100g)、Pd/C(100g)、または他の適切なスポンジメタル触媒との溶液を、400psi、140℃で、理論量の水素が吸収されるまで10〜12時間水素化した。この混合物を冷却し、濾過した。イソプロピルアルコールを蒸発させ、得られた残渣を減圧下で蒸留して4−シクロペンチル−3−メチルブチルアセテート(1.84kg、収率93%、純度98%)を得た。
ステップ5:4−シクロペンチル−3−メチルブタン−1−オールの合成
4−シクロペンチル−3−メチルブチルアセテート(1.98kg、10.0モル、純度98%)、水酸化ナトリウム(420g、10.5モル)、および水(8400mL)を混ぜ合わせ、90〜95℃で撹拌下で10〜12時間加熱した。反応混合物を35℃まで冷却した。水性相を有機相から分離した。有機相を5w/w%NaCl水溶液で1回、また水で2回洗浄した。粗生成物を減圧下で分別して、4−シクロペンチル−3−メチルブタン−1−オール(1.43kg、収率92%、GC純度99%)を得た。
ステップ6:4−シクロペンチル−3−メチルブタナールの合成
KBr(0.6g、0.005モル)、NaHCO3(6.4g、0.076モル)、および2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)(0.8g、0.00566モル)を、水(60mL)、トルエン(250g)、および4−シクロペンチル−3−メチルブタン−1−オール(70.2g、0.45モル、純度98%)と混ぜ合わせた。連続的に撹拌しながら反応温度を0℃に保った。この生成量にNaOCl(12w/w%水溶液426.8g、0.745モル)を2時間かけて加えた。撹拌をさらに12時間続けた。水性相を除去し、有機相をNaHCO3の溶液、次いで水で洗浄した。こうして得られた有機相を濃縮し、粗生成物を分別蒸留により精製して4−シクロペンチル−3−メチルブタナール(41.58g、収率60%、GC純度97%)を得た。
香料組成物の調製
下記の成分を混ぜ合わせることによって新鮮な花の特性を有する香料組成物を調製した。
Figure 2013536218
本発明者等の特許請求した一般式からなる生成物の20重量部を前述の芳香性組成物に加えることにより、この芳香性組成物に、ボリュームと感知される芳香の拡散との両方を増大させる新鮮な花の側面を与えた。
本発明の多くの特徴および利点はこの詳細な明細書から明らかであり、したがって本発明の真の精神および範囲に含まれる本発明のそのようなすべての特徴および利点を対象とすることを添付の特許請求の範囲は意図している。さらに、当業者であれば非常に多くの修正形態および変形形態に容易に思い到るはずであるため、本発明をここで例示し記述した厳密な構成および作用に限定することは望ましくなく、したがって本発明の範囲内に含まれるすべての適切な修正形態および等価物に頼ることができる。

Claims (9)

  1. 式(I)
    Figure 2013536218
    の化合物であって、
    式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R、およびR10のそれぞれが独立してH、CH、およびCから選択され、
    Xが−CHOH、−CHOCOCH3、および−CHOから選択され、
    nが0および1から選択され、
    点線が二重結合または単結合を表す
    ことを特徴とする化合物。
  2. 請求項1に記載の化合物において、
    Figure 2013536218
    であって、
    式中、R、R、R、R、R、R、R、R、およびRのそれぞれがHであり、
    nが0および1から選択され、
    点線が二重結合または単結合を表す
    ことを特徴とする化合物。
  3. 請求項1に記載の化合物において、
    Figure 2013536218
    であって、
    式中、R、R、R、R、R、R、R、R、およびRのそれぞれが独立してH、CH、およびCからなる群から選択され、かつR=H、−COCH3であり、
    nが0および1から選択され、
    点線が二重結合または単結合を表す
    ことを特徴とする化合物。
  4. 請求項1に記載の化合物において、
    4−シクロヘキサ−1−エニル−3−メチル−ブタン−1−オール、
    4−シクロヘキサ−1−エニル−3−メチル−ブチルアルデヒド、
    (E)−4−シクロヘキサ−1−エニル−3−メチル−ブタ−2−エン−1−オール、
    (E)−4−シクロヘキサ−1−エニル−3−メチル−ブタ−2−エナール、
    4−シクロヘキシル−3−メチル−ブタン−1−オール、
    4−シクロヘキシル−3−メチル−ブチルアルデヒド、
    (2EZ)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エナール、
    3−メチル−4−(3,3,5−トリメチル−シクロヘキシル)−ブタン−1−オール、
    3−メチル−4−(3,3,5−トリメチル−シクロヘキシル)−ブチルアルデヒド、
    (2EZ)−4−シクロヘキセニル−3−メチルブタ−2−エニルアセテート、
    4−シクロヘキセニル−3−メチルブチルアセテート、
    4−シクロヘキシル−3−メチルブチルアセテート、
    4−シクロペンテニル−3−メチルブチルアセテート、
    4−シクロペンチル−3−メチルブチルアセテート、
    4−シクロペンチル−3−メチルブタン−1−オール、
    4−シクロペンチル−3−メチルブタナール
    から選択されることを特徴とする化合物。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の式(I)の少なくとも1種類の化合物を含むことを特徴とする匂い物質。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の式(I)の少なくとも1種類の化合物を含むことを特徴とする芳香。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の式(I)の嗅覚器官によって感知される化合物を含むことを特徴とする香料組成物。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の式(I)の果物の、花の、麝香の匂いを有することを特徴とする嗅覚器官によって感知される化合物。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の式(I)の化合物と、溶媒、担体、安定剤、乳化剤、保湿剤、分散剤、増量剤、増粘剤、希釈剤、他の匂い物質、および佐剤からなる群から選択される少なくとも1種類の成分とを含むことを特徴とする香料組成物。
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