JP2013533583A - Ledスポットライト - Google Patents
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Abstract
スポットライトの放出軸に対して測定される、選択された放出角で光を放出するように作動可能であるLEDスポットライトは、皿形状(放物形状)のリフレクタ及び複数のLEDを含み、LEDは、動作において、それぞれがスポットライトの放出軸に対して概ね半径方向に光を放出するように構成されており、LEDの光放出軸は、スポットライトの放出軸に対して少なくとも40°の角度に構成されている。好ましい実施態様において、LEDは、それらの放出軸がスポットライトの放出軸と実質的に直交するように構成されており、リフレクタは、LEDのそれぞれ一つと対応するそれぞれの放物形光反射面部分を含む。
Description
優先権主張
本出願は、2010年6月11日にYangらによって出願された「LED Spotlight」と題する米国特許仮出願第61/354,049号及び2011年6月8日にYangらによって出願された「LED SPOTLIGHT」と題する米国特許出願第13/156,183号の優先権を主張する。これらの出願は参照によって本明細書に組み入れられる。
本出願は、2010年6月11日にYangらによって出願された「LED Spotlight」と題する米国特許仮出願第61/354,049号及び2011年6月8日にYangらによって出願された「LED SPOTLIGHT」と題する米国特許出願第13/156,183号の優先権を主張する。これらの出願は参照によって本明細書に組み入れられる。
1.発明の分野
本発明は、LEDベースの(光放出ダイオードベースの)スポットライトに関し、特に、ただし非限定的に、20°以下の放出角を有するスポットライトに関する。
本発明は、LEDベースの(光放出ダイオードベースの)スポットライトに関し、特に、ただし非限定的に、20°以下の放出角を有するスポットライトに関する。
2.関連技術の説明
白色光放出LED(「白色LED」)は当技術分野において公知であり、比較的最近の技術革新である。電磁スペクトルの青/紫外線(UV)部分において放出するLEDが開発されてはじめて、LEDに基づく白色光源を開発することが現実的になった。たとえば米国特許第5,998,925号に教示されているように、白色LEDは、LEDによって放出された放射線の一部分を吸収し、異なる色(波長)の放射線を再放出する一つ以上の蛍光体材料、すなわちフォトルミネッセンス材料を含む。一般に、LEDチップが青色光を生成し、蛍光体材料がその青色光の一定割合を吸収し、黄色光又は緑色光と赤色光、緑色光と黄色光もしくは黄色光と赤色光の組み合わせを再放出する。LEDによって生成される青色光のうち、蛍光体材料によって吸収されない部分が、蛍光体材料によって放出される光と組み合わさって、人の眼にはほとんど白色に見える光を提供する。
白色光放出LED(「白色LED」)は当技術分野において公知であり、比較的最近の技術革新である。電磁スペクトルの青/紫外線(UV)部分において放出するLEDが開発されてはじめて、LEDに基づく白色光源を開発することが現実的になった。たとえば米国特許第5,998,925号に教示されているように、白色LEDは、LEDによって放出された放射線の一部分を吸収し、異なる色(波長)の放射線を再放出する一つ以上の蛍光体材料、すなわちフォトルミネッセンス材料を含む。一般に、LEDチップが青色光を生成し、蛍光体材料がその青色光の一定割合を吸収し、黄色光又は緑色光と赤色光、緑色光と黄色光もしくは黄色光と赤色光の組み合わせを再放出する。LEDによって生成される青色光のうち、蛍光体材料によって吸収されない部分が、蛍光体材料によって放出される光と組み合わさって、人の眼にはほとんど白色に見える光を提供する。
現在、従来の白熱電球、ハロゲンレフレクタランプ及び蛍光ランプに代えて高輝度白色LEDを用いることに多大な関心が寄せられている。高輝度白色LEDを利用する大部分の照明装置は、複数のLEDが従来の光源部品に取って代わる構成を含み、リフレクタ及び/又はレンズのような既存の光学部品を利用する。理想的には、スポットライトは、ランプの放出角(ビーム開度)にかけて実質的に均一である照度(面に入射する単位面積あたりの光束(パワー))を生成するであろう。しかし、ランプからの光放出は、選択された放出角範囲内に制限されるため、これは、光放出のより大きな割合が軸に集められ、それにより、放出角範囲内の照度均一さをさらに低下させる結果を招いてしまう。点光源を近似するフィラメントランプとは異なり、LEDベースのランプは、多くの場合、特性において点光源とはほど遠い光を生成し、一般的な照明用途のためのLEDランプの新たな光学的構造の開発が求められている。20°以下の選択された放出角を有するLEDベースのスポットライトの必要性が存在する。
Haitao YANGによって2010年3月10日に出願された同時係属中の米国特許出願第12/721,311号(公開番号US2010/0237760)は、熱伝導性ボディ、アレイとして構成され、ボディとで熱的に連絡する状態で取り付けられた複数の光放出ダイオード(LED)、及びLEDの面の正面に位置する光反射フードを含むLEDベースのダウンライトを教示している。フードは、LEDのアレイを取り囲み、動作において、ランプによって放出される光が選択された放出角範囲に入るように構成されている少なくとも二つの切頭円錐(すなわち、底面に対して平行である面によって頂点が切断されている円錐)形の光反射面を有する。そのような構成は、40°以上の放出角の場合には良好な均一照明を生成することができるが、より小さな放出角のスポットライト、特にコンパクトな形状要素を有するスポットライトには適さない。
Mass Technology社(HK)への中国特許第CN201368347Yは、それぞれの光源パネルに取り付けられた少なくとも二つのLED光源を含み、それらのLED光源が他方で少なくとも一つの熱伝導プレートの両面に熱的に接触する状態で取り付けられているLEDリフレクタランプを教示している。下部にスロットを有するリフレクタカップが、LED光源パネル及び熱伝導プレートをリフレクタカップの下部に挿入して、LED光源がリフレクタカップの中央垂直軸と平行になることを可能にする。
本発明によれば、スポットライトの放出軸に対して測定される、選択された放出角で光を生成するように作動可能であるLEDスポットライトは、皿形状のリフレクタ及び複数のLEDを含み、LEDは、動作において、それぞれがスポットライトの放出軸に対して概ね半径方向に光を放出するように構成されており、各LEDの光放出軸は、スポットライトの放出軸に対して少なくとも40°の角度で構成されている。LEDは、それらの放出軸がスポットライトの放出軸に対して40°〜85°の範囲の鋭角であるように構成されることができる。あるいはまた、LEDは、それらの放出軸がスポットライトの放出軸に対して95°〜140°の範囲の鈍角であるように構成されることもできる。LEDの放出軸をこのように構成することは、コンパクトな形状要素及び狭い放出角を有するスポットライトを製造することを可能にする。
一つの態様において、LEDは、それらの放出軸がスポットライトの放出軸と実質的に直交するように構成されている。好ましくは、LEDは、LEDの放出軸及びスポットライトの放出軸と相互に直交する線上に位置する少なくとも一つの直列アレイとして構成されている。有利には、リフレクタは、LEDと対応するそれぞれの概ね放物形状の光反射面(楕円の回転によって画定されるような楕円放物二次曲面)を含む。反射面は、連続した滑らかな面又は多角面を含むことができる。
好ましい態様において、スポットライトはさらに、LEDが熱的に連絡する状態で取り付けられる熱伝導性基板を含む。一つの態様において、基板は実質的に平面であり、LEDは基板の両面に取り付けられている。好ましくは、LEDは、基板の両面にそれぞれの直列アレイとして構成されており、リフレクタは、各LEDと対応するそれぞれの放物形光反射面部分を含む。たとえば、基板が平面である一つの態様においては、四つのLEDが基板の両面にそれぞれの直列アレイとして構成されており、リフレクタは四つの放物形光反射四半分を含む。
あるいはまた、基板は多角形であり、LEDは基板のそれぞれの面に取り付けられることもできる。好ましい基板形状は、三角形、正方形、長方形、五角形及び六角形を含むことができる。LEDによって生成される熱の放散をさらに支援するために、基板はさらに、基板の一つ以上の角から半径方向に延びる、及び/又はLEDとLEDの間の基板の面から延びるリブ部分を含むことができる。
熱伝導性基板は金属コアプリント回路板(MCPCB)を含むことができる。LEDによって生成される熱の放散を支援するために、基板は、できるだけ高い熱伝導率、好ましくは少なくとも150Wm-1K-1、有利には少なくとも200Wm-1K-1の熱伝導率を有する。基板は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、銅、熱伝導性セラミック材料を含むことができる。基板は、熱伝導及び対流のプロセスによって受動的に熱を放散する熱伝導性基板だけでなく、能動的な冷却、たとえばマイクロヒートループ又は熱電冷却素子を含むこともできる。
一般に、スポットライトは、放出角が20°以下、好ましくは約10°以下になるように構成されている。
スポットライトはさらに、リフレクタ開口の上に配置される光発散性光透過性カバーを含むことができる。そのようなカバーは、カバーを交換することによってスポットライトの放出角を変化させることを可能にする。
スポットライトはさらに、熱伝導性ボディを含むことができ、基板がボディと熱的に連絡している。ボディの形状は、好ましくは概ね円柱形、概ね円錐形又は概ね半球形である。有利には、ボディは、スポットライトを既存の照明器具に直接装着することができるように構成されており、好ましくは、MR(Multifaceted Reflector)16もしくはMR11又はPAR(Parabolic Aluminized Reflector)20、PAR30、PAR38、PAR56もしくはPAR64のような標準形状に類似する形状要素を有するように構成されている。
リフレクタは、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリカーボネート、アクリル樹脂又は他のポリマー材料を含むことができ、有利には、リフレクタの反射率を最大化するために表面金属被覆を有する。あるいはまた、リフレクタは、熱伝導性材料、たとえばアルミニウム、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を含むこともできる。
本発明のもう一つの側面において、スポットライトの放出軸に対して測定される、選択された放出角で光を放出するように作動可能であるLEDスポットライトは、皿形状のリフレクタ、及びそれぞれがそれぞれの光放出軸を有する複数のLEDを含み、LEDは、動作において、それぞれがスポットライトの放出軸と実質的に直交する半径方向に光を放出するように構成されており、リフレクタは、複数の概ね放物形状の光反射面部分を含み、各光反射面部分がLEDのそれぞれ一つと対応している。好ましくは、LEDは、少なくとも一つの直列アレイとして構成されており、LEDの放出軸及びスポットライトの放出軸と相互に直交する線上に位置する。有利には、スポットライトはさらに、実質的に平面の熱伝導性基板を含み、LEDは、基板と熱的に連絡する状態で基板の両面に取り付けられている。
本発明がより良く理解されるよう、以下、添付図面を参照しながら本発明の実施態様のLEDスポットライトを例として説明する。
発明の詳細な説明
本発明の実施態様は、一般に概ね放物形状である皿形状のリフレクタ及びスポットライトの放出軸に対して少なくとも40°の角度で概ね半径方向に延びるように構成された放出軸を有する複数のLEDを含むLEDベースのスポットライトに関する。好ましい実施態様において、LEDは、それらの放出軸がスポットライトの放出軸と実質的に直交するように構成されている。LEDの放出軸をこのように、特に、スポットライトの放出軸と実質的に直交するように構成することは、MR(Multifaceted Reflector)16(φ2インチ又はφ50mm)又はMR11(φ1.5インチ又はφ40mm)のようなコンパクトな形状要素を有し、それでもなお狭い放出角θ(一般には20°未満)を有するスポットライトの実現を可能にする。熱の放散を支援するために、LEDは、熱伝導性基板と熱的に連絡する状態で取り付けられることができる。一つの態様において、基板は実質的に平面形であり、LEDは基板の両面に取り付けられている。より多くのLEDをコンパクトな形状要素を有するスポットライトに組み込むことを可能にし、それにより、より大きな放出光度を生成するために、LEDは、半径方向に延びる直列アレイとして構成されることができる。均一な光の放出を保証するために、リフレクタは、有利には、複数の概ね放物形状の光反射面部分を含み、各光反射面部分がLEDのそれぞれ一つと対応している。
本発明の実施態様は、一般に概ね放物形状である皿形状のリフレクタ及びスポットライトの放出軸に対して少なくとも40°の角度で概ね半径方向に延びるように構成された放出軸を有する複数のLEDを含むLEDベースのスポットライトに関する。好ましい実施態様において、LEDは、それらの放出軸がスポットライトの放出軸と実質的に直交するように構成されている。LEDの放出軸をこのように、特に、スポットライトの放出軸と実質的に直交するように構成することは、MR(Multifaceted Reflector)16(φ2インチ又はφ50mm)又はMR11(φ1.5インチ又はφ40mm)のようなコンパクトな形状要素を有し、それでもなお狭い放出角θ(一般には20°未満)を有するスポットライトの実現を可能にする。熱の放散を支援するために、LEDは、熱伝導性基板と熱的に連絡する状態で取り付けられることができる。一つの態様において、基板は実質的に平面形であり、LEDは基板の両面に取り付けられている。より多くのLEDをコンパクトな形状要素を有するスポットライトに組み込むことを可能にし、それにより、より大きな放出光度を生成するために、LEDは、半径方向に延びる直列アレイとして構成されることができる。均一な光の放出を保証するために、リフレクタは、有利には、複数の概ね放物形状の光反射面部分を含み、各光反射面部分がLEDのそれぞれ一つと対応している。
他の実施態様において、基板は、多角形、たとえば三角形、正方形もしくは長方形、五角形又は六角形であることができ、LEDは基板の各面に取り付けられることができる。
本特許明細書を通じて、類似したパーツを指すために類似した参照番号が使用される。
以下、図1〜4を参照しながら本発明の第一の実施態様のLEDベースのスポットライト10を説明する。図1はスポットライトの斜視図であり、図2はスポットライトの分解斜視図であり、図3はスポットライトの端面図であり、図4はスポットライトリフレクタの斜視図である。スポットライト10は、約3100Kの相関色温度(CCT)、約250ルーメンの放出光度及び10°(スポット)の公称(選択された)ビーム開度(放出角θ―中心軸12から測定される発散の角度)を有する白色光を生成するように構成されている。スポットライトは一般に、100cmの距離で約1400ルクスの照度を生成し、12V交流電源から作動可能であるMR16ハロゲンランプに対するエネルギー効率のよい代替として使用されるものである。
スポットライト10は、中空の概ね円錐形の熱伝導性ボディ14を含み、その外面は、円錐の切頭体、すなわち、底面に対して平行である面によって頂点が切断されている円錐(すなわち切頭円錐)に似ている。美的理由のため、ボディ14の形状要素は、標準的なMR16ボディ形状に似るように構成されている。さらに、ボディ14をその形状要素が標準形状に似るように構成することは、ランプ10を既存の照明器具、たとえばスポットライト器具、トラック照明又は埋め込み型照明器具に直接レトロフィットさせることを可能にする。ボディ14は、ダイカストアルミニウムから製造され、図示するように、ボディ14の外側湾曲面の周囲に円周方向に離間している、緯線方向に延びる放熱フィン(翼板)16を含むことができる。図示するように、フィン16は、切頭円錐形ボディ14の長手に沿ってらせんに延びている。ボディの前部(すなわち、円錐の底面)において、フィン16は、円環形のリム18とともに、フィンとフィンの間でボディの前部から後部への空気の流れ22(図1に太い矢印によって示す)を許してスポットライトの冷却を高める、円環形のアレイとして構成された複数の空気吸込み口20を画定している。
あるいはまた、ボディは、アルミニウム合金、マグネシウム合金、金属添加プラスチック材料又は熱伝導性セラミック材料、たとえばアルミニウム炭化ケイ素(AlSiC)から構成されることもできる。好ましくは、ボディは熱伝導性であり、少なくとも150Wm-1K-1の熱伝導率を有する。
スポットライト10はさらに、標準的な照明器具(図示せず)を使用してスポットライトを12V交流電源に直接接続することを可能にするためのバイピンコネクタ口金24GU5.3又はGX5.3を含む。所期の用途に依存して、他のコネクタキャップ、たとえば110及び220V動作のためのバイピンツイストロック(バヨネット)GU10口金又はエジソンねじ口金を使用することもできることが理解されよう。図示するように、コネクタキャップ24は、ボディ14の切頭された頂点に取り付けることができる。
スポットライトはさらに、スポットライトの選択された放出角(ビーム開度)(すなわち、θ=10°)を画定するように構成されている、ボディ14の前部(すなわち円錐の底面)内に取り付けられた皿形状のリフレクタ26を含む。リフレクタ26の内面は、楕円の回転によって画定されるような四つの楕円放物形二次曲面26a、26b、26c、26dを含む。さらに説明するように、各放物面はそれぞれのLEDと対応している。図示するように、リフレクタ26は、多面リフレクタを含むことができるが、連続的な湾曲面を含むこともできる。リフレクタ26は、好ましくはABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)又は別のポリマー材料、たとえばポリカーボネート又はアクリル樹脂から製造され、光反射面、たとえばクロム、アルミニウム又は銀の金属被覆層がその内面に被着されている。あるいはまた、リフレクタ26は、熱の放散を支援するために、良好な熱伝導率(すなわち、一般には少なくとも150Wm-1K-1、好ましくは少なくとも200Wm-1K-1)を有する材料、たとえばアルミニウム又はアルミニウム合金を含むこともできる。熱の放散をさらに支援するために、リフレクタ26はボディ14に熱的に結合されることができる。
図2によく見られるように、平面的な熱伝導性基板28が、ボディ14内の半径方向に延びるスロット30中に取り付け可能である。基板28は、好ましくは、ボディ14と熱的に連絡する状態で取り付けられる。一つの実施態様において、基板28は金属コアプリント回路板(MCPCB)を含む。周知の通り、MCPCBは、金属コアベース、一般にはアルミニウム、熱伝導性/電気絶縁性誘電体層及び電気部品を所望の回路構成で電気的に接続するための銅回路層で構成された積層構造を含む。MCPCB28の金属コアベースは、熱伝導性化合物、たとえば、酸化ベリリウム又は窒化アルミニウムを含有する標準的なヒートシンク化合物を含有する接着剤を用いて、熱伝導性ボディ14と熱的に連絡する状態で取り付けられる。代替態様において、基板は、一般には少なくとも150Wm-1K-1、好ましくは少なくとも200Wm-1K-1である良好な熱伝導率を有する他の材料、たとえばアルミニウム合金、銅又は銅合金を含むこともできる。熱の放散をさらに支援するために、基板28はさらに、さらなる冷却装置、たとえばマイクロループヒートパイプの配列又はペルチェ・ゼーベック効果に基づく熱電冷却素子を組み込むこともできる。
スポットライト20はさらに、四つの1.1W LED32a〜32dを含み、LED32a、32b及び32c、32dの各ペアが基板28の両面に取り付けられている。LED32(図示せず)を作動させるための駆動回路は、MCPCBに取り付けられ、ボディ14内の、レフレクタの下方のキャビティ中に収容されることができる。各LED32は、基板と良好に熱的に連絡する状態で取り付けられ、セラミックパッケージングされた1.1W窒化ガリウム系青色放出LEDチップを含むことができる。LEDチップは、400nm〜480nmの範囲、一般には455nmのピーク波長を有する青色光を生成する。一般に白色光を生成することを求められるため、各LED32はさらに、LEDチップによって放出される青色光の一定割合を吸収し、黄色光、緑色光、赤色光又はそれらの組み合わせを放出する一つ以上の蛍光体(フォトルミネッセンス)材料を含む。蛍光体材料によって吸収されない青色光が、蛍光体材料によって放出される光と組み合わさって、白色に見える放出生成光をLED32に与える。
一般には粉末形態にある蛍光体材料が透明なバインダ材料、たとえばポリマー材料(たとえば熱又はUV硬化性シリコーン又はエポキシ材料)と混合され、そのポリマー/蛍光体混合物が各LEDチップの光放出面に被着される。周知の通り、LEDの放出生成光の色及び/又はCCTは、蛍光体材料組成、蛍光体材料の量などによって決まる。白色光の所望の色又はCCTを生成するために求められる蛍光体材料は、粉末形態の任意の蛍光体材料を含むことができ、無機又は有機蛍光体、たとえば一般組成A3Si(O,D)5又はA2Si(O,D)4のシリケート系蛍光体を含むことができる(式中、Siはケイ素であり、Oは酸素であり、Aは、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、マグネシウム(Mg)又はカルシウム(Ca)を含み、Dは、塩素(Cl)、フッ素(F)、窒素(N)又は硫黄(S)を含む)。一般には粉末形態にある蛍光体材料が透明なバインダ材料、たとえばポリマー材料(たとえば熱又はUV硬化性シリコーン又はエポキシ材料)と混合され、そのポリマー/蛍光体混合物が均一な厚さの一つ以上の層の形態で光ガイド32の光放出面に被着される。スポットライトの放出生成光の色及び/又はCCTは、蛍光体材料組成及び蛍光体材料の量によって決まる。白色光の所望の色又はCCTを生成するために求められる蛍光体材料は、粉末形態の任意の蛍光体材料を含むことができ、無機又は有機蛍光体、たとえば一般組成A3Si(O,D)5又はA2Si(O,D)4のシリケート系蛍光体を含むことができる(式中、Siはケイ素であり、Oは酸素であり、Aは、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、マグネシウム(Mg)又はカルシウム(Ca)を含み、Dは、塩素(Cl)、フッ素(F)、窒素(N)又は硫黄(S)を含む)。シリケート系蛍光体の例は、米国特許第7,575,697号「Europium activated silicate-based green phosphor」(Intematix社に譲渡)、米国特許第7,601,276号「Two phase silicate-based yellow phosphor」(Intematix社に譲渡)、米国特許第7,655,156号「Silicate-based orange phosphor」(Intematix社に譲渡)及び米国特許第7,311,858号「Silicate-based yellow-green phosphor」(Intematix社に譲渡)に開示されている。蛍光体はまた、米国特許第7,541,728号「Aluminate-based green phosphor」(Intematix社に譲渡)及び米国特許第7,390,437号「Aluminate-based blue phosphor」(Intematix社に譲渡)に教示されているようなアルミネート系材料、米国特許第7,648,650号「Aluminum-silicate orange-red phosphor」(Intematix社に譲渡)に教示されているようなケイ酸アルミニウム蛍光体又は2009年12月7日出願の同時係属中の米国特許出願第12/632,550号(公開番号US2010/0308712)に教示されているような窒化物系赤色蛍光体材料を含むこともできる。蛍光体材料は、本明細書に記載される例に限定されず、窒化物及び/又はスルフェート蛍光体材料、オキシ窒化物及びオキシスルフェート蛍光体又はガーネット材料(YAG)をはじめとする任意の蛍光体材料を含むことができることが理解されよう。
本発明によれば、各LED32は、その放出軸34a、34b、34c、34dがスポットライトの放出軸12と実質的に直交するように構成されている。図3に示すように、LED32a、32b及び32c、36dの各ペアは、各LEDがスポットライトの放出軸12から同じ距離dに位置する状態で、直列アレイとして構成されている。LEDは、直列アレイとして構成され、LEDの放出軸34及びスポットライトの放出軸12と相互に直交する線40上に位置するということが理解されよう。LEDの放出軸は半径方向に離間しているので、リフレクタ26は、四半分として構成されている四つの楕円放物形二次光反射面部分26a、26b、26c、26dを含む。各放物面は、対応するLEDの中心にある。リフレクタ26をこのように構成することにより、スポットライト10は実質的に円形の光の放出を生成する。
図2及び4に示すように、リフレクタ26はさらに、半径方向に延びるスルースロット36をそのベースに含み、それにより、リフレクタ26を基板28の上からボディ14に挿入することを可能にする。リフレクタ26はさらに、スロット36から延びるそれぞれのスルーアパーチャ38を含むことができ、LED32が定位置に取り付けられた基板28の上からリフレクタ26を挿入することを可能にする。
場合によっては、図2に示すように、スポットライトはさらに、リフレクタ26の前面開口に取り付けられる光透過性前面カバー(窓)42を含むことができる。理解しやすくするために、カバー42は図1には示されていない。一般に、カバー42は、光透過性の(透明な)窓、たとえばポリカーボネートもしくはアクリル樹脂のようなポリマー材料又はガラスを含む。また、カバー42はフレネルレンズのようなレンズを含み、それにより、カバーを交換することによってスポットライトの放出角を変化させることを可能にすることが想定される。一般に、カバー42は、光発散レンズを含むが、発散レンズを含んでもよい。
図5は、本発明のスポットライト10の動作の原理を示す、図3の「A−A」線から見た断面図である。理解しやすくするため、LED32は、図5には点光源として示されているが、実際には、各LEDが光放出素子の一次元又は二次元配列を含んでもよいということが理解されよう。そのうえ、図5には、紙面内に位置する光線しか示されていない。図から見てとれるように、各LED32は、その放出軸34がスポットライトの放出軸12と直交するように構成されている。動作において、LED32は、スポットライトの放出軸12に対して概ね半径方向に光44を放出し、この光が、その後、リフレクタ26の対応する内側放物形光反射面によって反射されて、スポットライトからの光放出が放出角θ(たとえば10°)に実質的に制限される。リフレクタ26は、選択された放出角θの範囲内で半値全幅(FWHM)放出が起こるように構成されることができる。LEDが概ね半径方向に光を放出するようにLED32の放出軸34をスポットライトの放出軸12と実質的に直交するように構成することは、コンパクトな形状要素及び狭い放出角を有するスポットライトの製造を可能にする。そのうえ、各LEDが対応する放物形光反射面を有するようにリフレクタ26を構成することは、スポットライトが実質的に円形の放出生成光を生成することを保証する。
図6は、本発明のスポットライトのための代替多面リフレクタ26の斜視図である。リフレクタ26は、図4のリフレクタと同じ形状を有するが、その光反射放物面は、平面を接続することによって画定されている。
本発明は、MR16及びMR11のような小さな形状要素を有するLEDスポットライトに関して生まれたものであるが、本発明は、PAR(Parabolic Aluminized Reflector)ランプ、たとえばPAR20(φ2.5インチ又はφ6.5cm)、PAR30(φ3.75インチ又はφ9.5cm)、PAR38(φ4.75インチ又はφ12.2cm)、PAR56(φ7インチ又はφ17.5cm)及びPAR64(φ8インチ又はφ20cm)ランプを含む他のランプにも適用されることが想定される。
図7a〜7cは、より大きな形状要素のスポットライトに適した本発明のLEDスポットライトの代替光学構造の端面図を示す。このようなスポットライトにおいて、基板28は多角形であり、一つ以上のLEDが基板の各面に取り付けられている。たとえば、図7aにおいて、基板28は、軸12方向には三角形であり、それぞれのLED32a、32b、32cが基板28の各面に取り付けられている。本発明によれば、各LED32は、その放出軸34a、34b、34cが半径方向に延び、スポットライトの放出軸12と実質的に直交するように構成されている。リフレクタ26は三つのセクタを含み、各セクタが、放物形光反射面部分26a、26b、26cを含み、各面部分がLEDのそれぞれ一つと対応している。LEDによって生成される熱の放散を支援するために、基板28はさらに、基板の各角から半径方向に延びるそれぞれのリブ部分を含むことができる。リブ部分のこのような構成は基板の熱質量を増し、それは、比較的高出力のスポットライトにとって特に重要である。
図7bは、基板28が軸方向に正方形であり、それぞれのLED32a、32b、32c、32dが基板28の各面に取り付けられているスポットライトを示す。本発明によれば、各LEDは、その放出軸34a、34b、34c、34dが半径方向に延び、スポットライトの放出軸12と実質的に直交するように構成されている。このような構成において、リフレクタ26は四つの四半分放物形光反射面部分26a、26b、26c、26dを含み、各面部分がLEDのそれぞれ一つと対応している。図示するように、熱の放散を支援するために、基板28はさらに、基板の各角から半径方向に延びるそれぞれのリブ部分46を含むことができる。
図7cにおいて、基板28は、軸方向には長方形であり、八つのLED32a〜32hが基板28の面に取り付けられている。図示するように、一つのLED32a、32bが短い方の端面それぞれに取り付けられ、三つのLED32b〜32d及び32f〜32hの直列アレイが長い方の側面に取り付けられている。各LEDは、その放出軸34a〜34hが概ね半径方向に延び、スポットライトの放出軸12と実質的に直交するように構成されている。このような構成において、リフレクタ26は、放物形光反射面部分26a〜26hを含む八つのセクタを含み、各面部分がそれぞれのLEDと対応している。熱の放散を支援するために、基板28はさらに、基板の各角から半径方向に延びるそれぞれのリブ部分46を含むことができる。さらに、図7cには示さないが、基板28はさらに、LEDのペアの間の基板の面から半径方向に延びるそれぞれのリブ部分を含むことができる。
本発明のスポットライトは、記載される具体的な実施態様に限定されず、本発明の範囲内に入る変形を加えることができる。たとえば、図8a及び8bに示すように、LED32は、それらの放出軸34がスポットライトの放出軸12に対して概ね半径方向に放出軸12に対して90°以外の角度で延びるように構成されることができる。図8aにおいて、LED32は、それらの放出軸34が概ね半径方向にスポットライトの放出軸12に対して鋭角φで延びるように構成されている。一般に、φは40°〜85°の範囲であることができる。
図8bにおいて、LED32は、それらの放出軸34が概ね半径方向にスポットライトの放出軸12に対して鈍角φで延びるように構成されている。一般に、φは95°〜140°の範囲であることができる。
ボディ14は、標準的な形状だけでなく、非標準的な形状要素を有し、ランプを標準的な照明器具にレトロフィットさせることができるように構成されることもできる。そのような形状の例は、たとえば、所期の用途に依存して、概ね円柱形又は概ね半球形であるボディを含むことができる。
そのうえ、本発明の概念は、他の放出角、たとえば狭いスポット(θ=8°)からワイドな投光(θ=60°)に及ぶ放出角を有するランプに適用することもできる。一般に、ダウンライト照明及び一般的な照明用途の場合、放出角θは30°、45°又は60°程度である。
本発明のスポットライトは、青色又はUV光を放出する他のLEDチップ、たとえば炭化ケイ素(SiC)、セレン化亜鉛(ZnSe)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化アルミニウム(AlN)又は窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系のLEDチップを含むこともできることが理解されよう。
Claims (27)
- スポットライトの放出軸に対して測定される、選択された放出角で光を放出するように作動可能なLEDスポットライトであって、
皿形状のリフレクタ、及び
それぞれがそれぞれの光放出軸を有する複数のLED
を含み、
前記LEDが、動作において、それぞれがスポットライトの前記放出軸に対して概ね半径方向に光を放出するように構成されており、各LEDの前記光放出軸が、スポットライトの前記放出軸に対して少なくとも40°の角度で構成されているスポットライト。 - 前記LEDが、それらの放出軸がスポットライトの前記放出軸に対して40°〜85°の範囲の鋭角であるように構成されている、請求項1記載のスポットライト。
- 前記LEDが、それらの放出軸がスポットライトの前記放出軸に対して95°〜140°の範囲の鈍角であるように構成されている、請求項1記載のスポットライト。
- 前記LEDが、それらの放出軸がスポットライトの前記放出軸と実質的に直交するように構成されている、請求項1記載のスポットライト。
- 前記LEDが、前記LEDの前記放出軸及びスポットライトの前記放出軸と相互に直交する線上に位置する少なくとも一つの直列アレイとして構成されている、請求項4記載のスポットライト。
- 前記リフレクタが、複数の概ね放物形状の光反射面部分を含み、各光反射面部分が前記LEDのそれぞれ一つと対応している、請求項1又は5記載のスポットライト。
- 熱伝導性基板をさらに含み、前記LEDが前記基板と熱的に連絡する状態で取り付けられている、請求項1記載のスポットライト。
- 前記基板が実質的に平面であり、前記LEDが前記基板の両面に取り付けられている、請求項7記載のスポットライト。
- 前記LEDが、前記LEDの前記放出軸及びスポットライトの前記放出軸と相互に直交する線上に位置する直列アレイとして構成されている、請求項8記載のスポットライト。
- 前記リフレクタが、複数の概ね放物形状の光反射面部分を含み、各光反射面部分が前記LEDのそれぞれ一つと対応している、請求項9記載のスポットライト。
- 前記基板が多角形であり、前記LEDが前記基板の面に取り付けられている、請求項8記載のスポットライト。
- 前記基板が、三角形、正方形、長方形、五角形及び六角形からなる群より選択される、請求項11記載のスポットライト。
- 前記リフレクタが、複数の概ね放物形状の光反射面部分を含み、各光反射面部分が前記LEDのそれぞれ一つと対応している、請求項11記載のスポットライト。
- 前記基板が、前記基板の少なくとも一つの角及び/又は少なくとも一つの面から半径方向に延びるリブ部分をさらに含む、請求項10記載のスポットライト。
- 前記基板が、少なくとも150Wm-1K-1及び少なくとも200Wm-1K-1からなる群より選択される熱伝導率を有する、請求項7記載のスポットライト。
- 前記基板が、金属コアプリント回路板、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、銅及び熱伝導性セラミック材料からなる群より選択される材料を含む、請求項7記載のスポットライト。
- 前記スポットライトの前記選択された放出角が20°以下である、請求項1記載のスポットライト。
- 前記スポットライトの前記選択された放出角が10°以下である、請求項1記載のスポットライト。
- リフレクタ開口の上に配置される光発散性光透過性カバーをさらに含む、請求項1記載のスポットライト。
- 熱伝導性ボディをさらに含み、前記基板が前記ボディと熱的に連絡している、請求項7記載のスポットライト。
- 前記ボディの形状が、概ね円柱形、概ね円錐形及び概ね半球形からなる群より選択される、請求項20記載のスポットライト。
- 前記ボディが、スポットライトを既存の照明器具に装着することができるように構成されている、請求項20記載のスポットライト。
- 前記ボディが、MR16、MR11、PAR20、PAR30、PAR38、PAR56及びPAR64からなる群より選択される標準形状に似る形状要素を有するように構成されている、請求項20記載のスポットライト。
- 前記リフレクタが、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリカーボネート、アクリル酸樹脂、ポリマー材料、アルミニウム、アルミニウム合金及びマグネシウム合金からなる群より選択される、請求項1記載のスポットライト。
- スポットライトの放出軸に対して測定される、選択された放出角で光を放出するように作動可能であるLEDスポットライトであって、
皿形状のリフレクタ、及び
それぞれがそれぞれの光放出軸を有する複数のLED
を含み、
前記LEDが、動作において、それぞれがスポットライトの前記放出軸と実質的に直交する半径方向に光を放出するように構成されており、前記リフレクタが、複数の概ね放物形状の光反射面部分を含み、各光反射面部分が前記LEDのそれぞれ一つと対応しているスポットライト。 - 前記LEDが、前記LEDの前記放出軸及びスポットライトの前記放出軸と相互に直交する線上に位置する少なくとも一つの直列アレイとして構成されている、請求項25記載のスポットライト。
- 実質的に平面の熱伝導性基板をさらに含み、前記LEDが前記基板と熱的に連絡する状態で前記基板の両面に取り付けられている、請求項26記載のスポットライト。
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