JP2013532197A - 接着促進剤システム、およびそれを製造する方法 - Google Patents

接着促進剤システム、およびそれを製造する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は接着促進剤システム、およびそれを製造する方法である。接着促進剤システムは、(c)1以上の溶媒の存在下で、(a)固形分の全重量に基づいて少なくとも60重量パーセントの第一の官能性化ポリオレフィン、(b)固形分の全重量に基づいて40重量パーセント未満の第二の官能性化ポリオレフィンの混合生成物を含み、ここで、第二の官能性化ポリオレフィンはプロピレンのホモポリマー、またはプロピレンとヘキセン、オクテンおよび/または他の同様なα−オレフィンとのコポリマーを含み、ホモポリマーまたはコポリマーは、ポリプロピレン骨格上に、単一の不飽和、末端無水コハク酸部位、およびさらなる無水コハク酸置換を有し、ここで、無水コハク酸置換は、第二の官能性化ポリオレフィンの約5〜約45重量パーセントの範囲である。

Description

本発明は、接着促進剤システム、およびそれを製造する方法に関する。
関連出願への相互参照
本出願は、「ADHESION PROMOTER SYSTEM, AND METHOD OF PRODUCING THE SAME」なる発明の名称の、2010年5月10日に出願された米国仮特許出願第61/332,992号からの優先権を主張する非−仮出願であり、その教示は、あたかも以下で十分に再現されるかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
熱可塑性ポリオレフィン(「TPO」)のようなある種の低表面エネルギープラスチック基材の塗装性を容易とするために、種々の技術が使用されてきた。そのような技術は、例えば、自動車産業、例えば、自動車外装塗装適用、例えば、自動車バンパー、および自動車内装塗装適用、例えば、機器パネルで大いに使用されてきた。さらに、ポリプロピレン基材へのトップコートの良好な接着を必要とする多数のさらなる非−自動車適用、例えば、パッキング適用、ジオテキスタイル適用、水産養殖、スポーツグッズ、設備、消費者エレクトロニクス、家具、海洋、ルーフィング膜および玩具がある。
接着促進剤は、ガラス繊維強化ポリプロピレンまたはTPOを製造するのに用いられるガラス繊維用のサイジング剤として、または天然繊維およびPPまたはTPO基材との間の接着を供して、強化を可能とするためにも使用することができる。
典型的には、接着促進剤は異なる層の間の接着特性を増強させるために使用される。そのような接着層は、別々の層、処方されたプライマー層、またはベースコートまたはプライマー処方におけるブレンド成分として適用してもよい。適用されるコーティングは溶媒−系または水性であり得る。しかしながら、後者においては、典型的には、少なくともいくらかの表面活性化処理、例えば、火炎処理、プラズマ処理またはコロナ処理が必要である。溶媒−系システムでは、鍵となるまだ対処されていないニーズは、利点とみなされる無塩素の低コスト材料を提供することである。
現在利用可能な溶媒ベースの選択肢は、TPOおよび/またはPP基材のコーティング適用に関連する関心の全てに取り組んでいない。例えば、現在利用可能な選択肢は、接着促進剤処方を含有する塩素に関連する関心に取り組んでいない。
改良された接着促進剤処方を製造するにおける研究努力に拘わらず、改良された特性を持つ無塩素接着促進剤システムに対する要望が依然として存在し、およびさらに、低下したコストで、改良された特性を持つそのような無塩素接着促進剤システムを作成するための方法に対する要望が依然として存在する。本発明の接着促進剤システムは、他の特性に干渉することなく改良された接着特性を持つ無塩素接着促進剤システムを提供する。
本発明は、接着促進剤システム、およびそれを製造する方法である。
1つの態様において、本発明は、(c)例えば、25℃〜120℃の範囲の温度における、1以上の溶媒の存在下での、(a)固形分の全重量に基づいて少なくとも60重量パーセントの第一の官能性化ポリオレフィン、(b)固形分の全重量に基づいて40重量パーセント未満の第二の官能性化ポリオレフィンの混合生成物を含む接着促進剤システムであって、第二の官能性化ポリオレフィンはプロピレンのホモポリマー、またはプロピレンとヘキセン、オクテン、および/または他の同様なα−オレフィンとのコポリマーを含み、ホモポリマーまたはコポリマーは、ポリプロピレン骨格上に、単一の不飽和、末端無水コハク酸部位、およびさらなる無水コハク酸置換を有し、ここで、無水コハク酸置換は第二の官能性化ポリオレフィンの約5〜約45重量パーセントの範囲である接着促進剤システムを提供する。
別の実施形態において、本発明は、さらに、(1)固形分の全重量に基づいて、少なくとも60重量パーセントの第一の官能性化ポリオレフィンを選択し、(2)固形分の全重量に基づいて40重量パーセント未満の第二の官能性化ポリオレフィンを選択し、ここで、第二の官能性化ポリオレフィンはプロピレンのホモポリマー、またはプロピレンとヘキセン、オクテンおよび/または他の同様なα−オレフィンとのコポリマーを含み、ホモポリマーまたはコポリマーは、ポリプロピレン骨格上に、単一の飽和、末端無水コハク酸部位、およびさらなる無水コハク酸置換を有し、ここで、無水コハク酸置換は第二の官能性化ポリオレフィンの約5〜約45重量パーセントの範囲であり、(3)第一の官能性化ポリオレフィンおよび第二の官能性化ポリオレフィンを1以上の溶媒の存在下で混合し、(4)それにより、接着促進剤システムを形成する工程を含む、接着促進剤システムを製造する方法を提供する。
もう1つの別の実施形態において、本発明は、さらに、これまでの実施形態のいずれかによる接着促進剤システムに由来するフィルムを含む接着層を提供する。
もう1つの別の実施形態において、本発明は、さらに、(a)少なくとも1以上の基材層、(b)少なくとも1以上の接着層、ここで、1以上の接着層はこれまでの実施形態のいずれかによる接着促進剤システムに由来するフィルムを含み、(c)少なくとも1以上の外側層、ここで、接着層は1以上の基材層および1以上の外側層の間に設けられており、を含む多層構造体を提供する。
もう1つの別の実施形態において、本発明は、さらに、(1)少なくとも1以上の基材層を選択し、(2)これまでの実施形態のいずれかによる接着促進剤システムを選択し、(3)接着促進剤システムを基材層の少なくとも1つの表面に適用し、(4)溶媒の少なくとも一部を除去し、(5)それにより、基材層に結合した接着層を形成し、(6)少なくとも1以上の外側層を接着層の上に形成し、(7)それにより、多層構造体を形成する工程を含む、多層構造体を作成する方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、接着促進剤システムが、さらに、1以上の充填剤、1以上のバインダー、1以上の顔料、1以上の形成助剤、1以上の架橋剤、1以上の伝導増強剤、1以上のレオロジー修飾剤を含むことを除いて、これまでの実施形態のいずれかによる、組成物、それを製造する方法、それから作成された製品、およびそのような製品を作成する方法を提供する。
もう1つの別の実施形態において、本発明は、さらに、少なくとも前記した接着促進剤システムを含むコーティング配合物を提供する。
もう1つの別の実施形態において、本発明は、さらに、前記したコーティング配合物に由来するフィルムを含むコーティング層を提供する。
もう1つの別の実施形態において、本発明は、さらに、(a)少なくとも1以上の基材層、(b)前記したコーティング配合物に由来するフィルムを含む少なくとも1以上のコーティング層、および(c)所望により1以上の外側層を含む多層構造体を提供する。
別の実施形態において、本発明は、官能性化ポリマー組成物が、(a)1:1のモル比率で、末端不飽和を有するプロピレン/ヘキセンコポリマーを無水マレイン酸と反応させて、末端無水コハク酸部位および単一の不飽和を有する末端が無水コハク酸で官能性化されたプロピレン/ヘキサンコポリマーを得、次いで、(b)末端無水コハク酸部位および単一の不飽和を有する末端が無水コハク酸で官能性化されたプロピレン/ヘキセンコポリマーを、フリーラジカル開始の存在下でさらなる無水マレイン酸と反応させて、官能性化ポリマー組成物を得、ここで、官能性化ポリマー組成物は、官能性化ポリマー組成物の重量に基づいて5〜45重量パーセントの範囲の無水コハク酸置換を有することを含む方法によって得られる以外は、これまでの実施形態のいずれかによる組成物、それを製造する方法、それから作成された製品、およびそのような製品を作成する方法を提供する。
もう1つの別の実施形態において、本発明は、さらに、(1)少なくとも1以上の基材層を選択し、(2)前記されたコーティング配合物を選択し、(3)コーティング配合物を基材層の少なくとも1つの表面に適用し、(4)溶媒の少なくとも一部を除去し、(5)それにより、基材層に結合したコーティング層を形成し、(6)所望により、コーティング層上に1以上の外側層を形成し、(7)それにより、多層構造体を形成する工程を含む、多層構造体を作成する方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、第一の官能性化ポリオレフィンが、1重量パーセント〜30重量パーセントの範囲の結晶化度、2ジュール/グラム〜50ジュール/グラムの範囲の融解熱、および25℃〜110℃の範囲のDSC融点を有するプロピレン/エチレンコポリマーを含む以外は、これまでの実施形態のいずれかによる、組成物、それを製造する方法、それから作成された製品、およびそのような製品を作成する方法を提供する。
本発明を説明する目的で、図面において、例示的である形態が示され、しかしながら、本発明は示された正確な配置および器機装備に限定されないと理解される。
図1は、4−ヒドロキシTEMPOのペルオキシド開始グラフト化を介するプロピレン−コ−エチレンポリマーの官能性化を示す。 図2は、OH−TEMPOの異なるレベルでの官能性化プロピレン−コ−エチレンポリマーの接着性能を示す。 図3は、OH−TEMPOの異なるレベルでの官能性化プロピレン−コ−エチレンポリマーの接着性能を示す。 図4は、6重量パーセントOH−TEMPOにおける異なる官能性化プロピレン−コ−エチレンポリマーの接着性能を示す。 図5は、種々の分子量を有する官能性化プロピレン−コ−エチレンポリマーの接着性能を示す。 図6は、乾燥条件における、および50℃での水浸漬の2時間後における種々の官能性化プロピレン−コ−エチレンポリマーについての接着スコアをまとめる。
本発明は、接着促進剤システムおよびそれを製造する方法である。
1つの実施形態において、本発明は、(c)1以上の溶媒の存在下での、(a)固形分の全重量に基づいて少なくとも60重量パーセントの第一の官能性化ポリオレフィン、(b)固形分の全重量に基づいて40重量パーセント未満の第二の官能性化ポリオレフィンの混合生成物を含む接着促進剤システムであって、第二の官能性化ポリオレフィンはプロピレンのホモポリマー、またはプロピレンとヘキセン、オクテン、および/または他の同様なα−オレフィンとのコポリマーを含み、ホモポリマーまたはコポリマーは、ポリプロピレン骨格上に、単一の不飽和、末端無水コハク酸部位、およびさらなる無水コハク酸置換を有し、ここで、無水コハク酸置換は第二の官能性化ポリオレフィンの約5〜約45重量パーセントの範囲である接着促進剤システムを提供する。
接着促進剤システムは、接着促進剤システムの重量に基づいて少なくとも20重量パーセントの混合物を含んでよい。少なくとも20重量パーセントの全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示されており、例えば、接着促進剤システムは接着促進剤システムの重量に基づいて少なくとも30重量パーセントの混合物を含んでよく、または別法において、接着促進剤システムは接着促進剤システムの重量に基づいて少なくとも40重量パーセントの混合物を含んでよく、または別法において、接着剤促進剤システムは接着促進剤システムの重量に基づいて少なくとも50重量パーセントの混合物を含んでよく、または別法において、接着剤促進剤システムは接着促進剤システムの重量に基づいて少なくとも55重量パーセントの混合物を含んでよく、または別法において、接着促進剤システムは接着促進剤システムの重量に基づいて少なくとも65重量パーセントの混合物を含んでよく、または別法として、接着促進剤システムは接着促進剤システムの重量に基づいて少なくとも75重量パーセントの混合物を含んでよい。
接着促進剤システムは、さらに、1以上の充填剤、1以上のバインダー、1以上の顔料、1以上のフィルム形成助剤、1以上の架橋剤、1以上の伝導増強剤、1以上のレオロジー修飾剤を含んでよい。
接着促進剤システムは別の層として基材の表面に適用してよく、あるいはコーティングシステムに一体化させてもよい。
混合物は、固体の合計重量に基づいて、少なくとも60重量パーセントの、以下にさらに詳細に記載する第一の官能性化ポリオレフィンを含んでよい。少なくとも60重量パーセントの全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示され、例えば、第一の官能性化ポリオレフィンの重量パーセントは60、70、75、80、85、90および95重量パーセントの下限から70、75、80、85、90、95または100重量パーセントの上限とすることができる。例えば、混合物は固形分の全重量に基づいて、60〜95重量パーセント、または70〜90重量パーセント、または75〜95重量パーセント、または80〜99重量パーセント、または85〜99重量パーセント、または90〜100重量パーセントの第一の官能性化ポリオレフィンを含んでよい。
混合物は、固形物の合計重量に基づいて、40重量パーセント未満の、以下でさらに詳しく記載する第二の官能性化ポリオレフィンを含んでよい。40重量パーセント未満の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示され、例えば、第二の官能性化ポリオレフィンの重量パーセントは、0、5、10、15、20、30または35重量パーセントの下限から5、10、15、20、30または40重量パーセントの上限までとすることができる。例えば、混合物は、固形分の合計重量に基づいて0〜35重量パーセント、または0〜30重量パーセント、または0〜25重量パーセント、または0〜15重量パーセント、または5〜15重量パーセント、または0〜10重量パーセントの第二の官能性化ポリオレフィンを含んでよい。
混合物は、混合物の合計重量に基づいて、重量のいずれかの充填剤を除いて、少なくとも5重量パーセントの固形分を含んでよい。少なくとも5重量パーセントの全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示され、例えば、重量パーセントは5、10、20、30、40、50、55、60、65、70、75または80重量パーセントの下限から45、50、55、60、65、70、75、80または85重量パーセントの上限までとすることができる。例えば、混合物は、混合物の合計重量に基づいて、重量のいずれかの充填剤を除いて、少なくとも10重量パーセント、または少なくとも20重量パーセント、または少なくとも30重量パーセント、または少なくとも40重量パーセント、または少なくとも45重量パーセント、または少なくとも50重量パーセント、または少なくとも55重量パーセント、または少なくとも60重量パーセント、または少なくとも65重量パーセント、または少なくとも70重量パーセントの固形分を含んでよい。
(1)第一の官能性化ポリオレフィン
1つの実施形態において、第一の官能性化ポリオレフィンは、その場溶融反応を介して調製されたアミンおよび/またはヒドロキシル官能性化ポリオレフィンであってよい。もう1つの実施形態において、官能性化ポリオレフィンの調製はバッチリアクターで行われる。もう1つの実施形態において、調製は反応押出プロセスで行われる。あるいは、第一の官能性化ポリオレフィンは、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシニトロキシド(TEMPO)でグラフト化されたポリオレフィン、および/または4−ヒドロキシ−TEMPOまたは4−アミノ−TEMPOのようなその誘導体であってよい。
第一の官能性化ポリオレフィンは以下の工程:
A)少なくとも1つの「アミン−反応性」基を含む少なくとも1つの化合物をポリオレフィンの骨格にグラフト化して、グラフト化ポリオレフィンを形成し、
B)第一級〜第二級ジアミンをグラフト化ポリオレフィンと反応させる、
ことを含み、ここで、工程B)はグラフト化ポリオレフィンの単離なくして工程A)に引き続いて行われ、およびここで、工程A)およびB)の双方は溶融反応で行われることを特徴とするプロセスを介して調製してもよい。
別の実施形態において、第一級〜第二級ジアミンはN−エチルエチレンジアミン、N−フェニルエチレンジアミン、N−フェニル−1,2−フェニレンジアミン、N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、または4−(アミノメチル)ピペリジン、または1,2−ジアミノ−2−メチル−プロパンからなる群から選択される。
1つの実施形態において、工程AおよびBは共にバッチリアクターで行われる。
もう1つの実施形態において、工程AおよびBは共にブラベンダー(Brabender)ミキサー、バス(Buss)ミキサーまたはファレル(Farrel)ミキサーで行われる。
もう1つの実施形態において、工程Aは押出機で行われ、および工程Bはギヤポンプで行われる。
もう1つの実施形態において、工程Aは押出機で行われ、および工程Bはバッチミキサーで行われる。さらなる実施形態において、バッチミキサーは商業的寸法のものである。もう1つの実施形態において、バッチミキサーは研究室スケールまたはパイロットプラント寸法のものである。
もう1つの実施形態において、工程Aは押出機で行われ、および工程Bは別の押出機で行われる。
もう1つの実施形態において、工程AおよびBの間には精製工程はない。
もう1つの実施形態において、工程AおよびBの間に揮発物の排出はない。
もう1つの実施形態において、第一の官能性化ポリオレフィンは以下の工程:
A)少なくとも1つの「アミン−反応性」基を含む少なくとも1つの化合物をポリオレフィンの骨格にグラフト化して、グラフト化ポリオレフィンを形成し、
B)アルカノールアミンをグラフト化ポリオレフィンと反応させる、
ことを含み、ここで、工程B)はグラフト化ポリオレフィンの単離なくして工程A)に引き続いて行われ、および工程A)およびB)は共に溶融反応で行われることを特徴とするプロセスを介して製造される。
好ましい実施形態において、アルカノールアミンは2−アミノエタノール、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−(2−アミノエトキシ)−エタノールまたは2−アミノベンジルアルコールから選択される。
1つの実施形態において、工程AおよびBは共にバッチリアクターで行われる。
もう1つの実施形態において、工程AおよびBはブラベンダーミキサー、ブッシュ(Busch)ミキサーまたはファレルミキサーで行われる。
もう1つの実施形態において、工程Aは押出機で行われ、および工程Bはギヤポンプで行われる。
もう1つの実施形態において、工程Aは押出機で行われ、および工程Bはバッチミキサーで行われる。さらなる実施形態において、バッチミキサーは商業的寸法のものである。もう1つの実施形態において、バッチミキサーは研究室スケールまたはパイロットプラント寸法のものである。
もう1つの実施形態において、工程Aは押出機で行われ、およびBは別の押出機で行われる。
もう1つの実施形態において、工程AおよびBの間に精製工程はない。
もう1つの実施形態において、工程AおよびBの間に揮発物の排出はない。
もう1つの実施形態において、第一の官能性化ポリオレフィンは以下の工程:
A)少なくとも1つの「アミン−反応性」基を含む少なくとも1つの化合物をポリオレフィンの骨格にグラフト化して、グラフト化ポリオレフィンを形成し、
B)第一級〜第二級ジアミンまたはアルカノールアミンをグラフト化ポリオレフィンと反応させる、
ことを含み、ここで、工程B)はグラフト化ポリオレフィンの単離なくして工程A)に引き続いて行われ、およびここで、工程A)およびB)は共に溶融反応で行われることを特徴とするプロセスに従って製造される。
別の実施形態において、第一級〜第二級ジアミンはN−エチルエチレンジアミン、N−フェニルエチレンジアミン、N−フェニル−1,2−フェニレン−ジアミン、N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、1,2−ジアミノ−2−メチル−プロパンまたは4−(アミノメチル)ピペリジンからなる群から選択される。
もう1つの別の実施形態において、アルカノールアミンは2−アミノエタノール、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノールまたは2−アミノベンジルアルコールからなる群から選択される。
1つの実施形態において、工程AおよびBは共にバッチリアクターで行われる。
もう1つの実施形態において、工程AおよびBはブラベンダーミキサー、ブッシュミキサーまたはファレルミキサーで行われる。
もう1つの実施形態において、工程Aは押出機で行われ、および工程Bはギヤポンプで行われる。
もう1つの実施形態において、工程Aは押出機で行われ、および工程Bはバッチミキサーで行われる。さらなる実施形態において、バッチミキサーは商業的寸法のものである。もう1つの実施形態において、バッチミキサーは研究室スケールまたはパイロットプラント寸法のものである。
もう1つの実施形態において、工程Aは押出機で行われ、および工程Bは別の押出機で行われる。
もう1つの実施形態において、工程AおよびBの間に精製工程はない。
もう1つの実施形態において、工程AおよびBの間に揮発物の排出はない。
もう1つの実施形態において、第一の官能性化ポリオレフィンは以下の工程:
溶融反応において、以下の式(IV):
Figure 2013532197
の少なくとも1つの化合物をポリオレフィンの骨格にグラフト化して、グラフト化ポリオレフィンを形成し、
次いで、グラフト化ポリオレフィンを熱処理して、イミド官能性化ポリオレフィンを形成することを含むプロセスを介して調製されたイミド官能性化ポリオレフィンであり、ここで、RおよびRは、独立して、水素、または直鎖状または分岐鎖状であるC−C20ヒドロカルビル基であり、Rは水素、または直鎖状または分岐鎖状であるC−C20ヒドロカルビル基であり、Rは直鎖状または分岐鎖状であるヒドロカルビルジ−基であり、XはOHまたはNHRであり、ここで、Rは直鎖状または分岐鎖状であるヒドロカルビル基、あるいはヒドロキシエチル基である。
もう1つの実施形態において、第一の官能性化ポリオレフィンは以下の工程:
A)少なくとも1つの「アミン−反応性」基を含む少なくとも1つの化合物でポリオレフィンを官能性化して、グラフト化ポリオレフィンを形成し、
B)固体の非溶融形態であるグラフト化ポリオレフィンを少なくとも1つの第一級〜第二級ジアミンとブレンドし、
C)第一級〜第二級ジアミンをグラフト化ポリオレフィンに取り込み、
D)第一級〜第二級ジアミンをグラフト化ポリオレフィンと反応させて、イミド官能性化ポリオレフィンを形成する、
ことを含むプロセスを介して製造されたイミド官能性化ポリオレフィンである。
さらなる実施形態において、取り込み工程は室温で行われる。もう1つの実施形態において、ブレンド工程は室温で行われる。
本発明のもう1つの実施形態において、ポリオレフィンはエチレン−系ポリマーである。もう1つの実施形態において、エチレン−系ポリマーはランダムエチレン−系インターポリマーであり、ここで、1以上のコモノマーはポリマー鎖内にランダムに分布している。
もう1つの実施形態において、エチレン−系ポリマーはエチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、およびここで、α−オレフィンはC−C20α−オレフィンである。もう1つの実施形態において、αオレフィンはポリマー鎖内にランダムに分布している。もう1つの実施形態において、α−オレフィンは1−プロペン、1−ブテン、1−ヘキセン、および1−オクテン、およびその混合物から選択される。
もう1つの実施形態において、ポリオレフィンはプロピレン−系ポリマーである。もう1つの実施形態において、プロピレン−系ポリマーはランダムプロピレン−系インターポリマーであり、ここで、1以上のコモノマーはポリマー鎖内にランダムに分布している。
もう1つの実施形態において、プロピレン−系ポリマーはプロピレン/エチレンインターポリマーまたはプロピレン/α−オレフィンインターポリマーであり、ここで、α−オレフィンはC−C20α−オレフィンである。もう1つの実施形態において、プロピレン−系ポリマーはプロピレン/エチレンインターポリマーである。もう1つの実施形態において、エチレンはポリマー鎖内にランダムに分布している。もう1つの実施形態において、プロピレン−系ポリマーはプロピレン/α−オレフィンインターポリマーであり、ここで、α−オレフィンはC−C20α−オレフィンである。もう1つの実施形態において、α−オレフィンは1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。
第一の官能性化ポリオレフィンは本明細書中に記載された2以上の実施形態の組合せを介して調製してもよい。
I.グラフト化ポリオレフィンを用いて第一の官能性化ポリオレフィンを製造するその場官能性化反応
a)グラフト化反応
本明細書中で開示されたポリオレフィンは、当業者に周知の、典型的なグラフト化、水素化、ニトレン挿入、エポキシ化、または他の修飾反応によって修飾してよい。好ましい修飾はフリーラジカルメカニズムを用いるグラフト化反応、より好ましくは、「アミン−反応性基」および「ヒドロキシル−反応性基」の形成をもたらすグラフト化反応である。そのような基は、限定されるものではないが、無水物基、エステル基およびカルボン酸基を含み、好ましくは、反応性基は無水物基である。
ポリマー炭化水素骨格にグラフト化することができる反応性化合物の例はエチレン性不飽和カルボン酸、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、およびクロトン酸;酸無水物、例えば、無水マレイン酸および無水イタコン酸;ビニルベンジルハライド、例えば、ビニルベンジルクロライドおよびビニルベンジルブロマイド;アルキルアクリレートおよびメタクリレート、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、およびラウリルメタクリレート;およびエチレン性不飽和オキシラン、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、およびグリシジルエタクリレートを含む。好ましいエチレン性不飽和アミン−反応性化合物は無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートを含み、無水マレイン酸がより好ましい。無水マレイン酸でグラフト化されたポリプロピレンはより好ましい修飾されたポリマー炭化水素である。
第一の官能性化ポリオレフィンに関しては、反応性基の一体化またはグラフト化の程度は「適用依存性」であるが、好ましくは、グラフト化剤の重量に基づいて、10重量パーセント以下、より好ましくは5重量パーセント以下、より好ましくは2重量パーセント以下、最も好ましくは1重量パーセント以下、好ましくは0.01重量パーセント以上、より好ましくは0.1重量パーセント以上、最も好ましくは0.2重量パーセント以上である。
熱グラフト化プロセスは、反応のための1つの方法であり、しかしながら、他のグラフト化プロセス、例えば、光開始、例えば異なる形態の放射線、電子線、またはレドックスラジカル生成を用いてもよい。官能性化は、基がポリマーに存在する場合、末端不飽和基(例えば、ビニル基)または内部不飽和基で起こってもよい。
いくつかの実施形態によると、不飽和を持つポリマーは、例えば、好ましくはフリーラジカル開始剤の存在下で、選択的に、ポリマー鎖上の炭素間不飽和の部位において、カルボン酸生成部位(好ましくは、酸または無水物部位)で官能化されて、カルボン酸生成部位、すなわち、酸または無水物または酸エステル部位をランダムにポリマー鎖に結合させる。
アミン−反応性基またはヒドロキシル−反応性基を、典型的には、フリーラジカル開始剤、例えば、ペルオキシドおよびアゾ化合物の存在下で、いずれかの慣用的な方法によって、または電離放射線によってポリマーにグラフト化することができる。有機開始剤、例えば、ペルオキシド開始剤のうちのいずれか1つ、例えば、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエート、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオクトエート、メチルエチルケトンペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ラウリルペルオキシド、およびtert−ブチルペルアセテート、t−ブチルα−クミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−アミルペルオキシド、t−アミルペルオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−1,3−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、および2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチル−3−ヘキシンが好ましい。適当なアゾ化合物はアゾビスイソブチルナイトライトである。
グラフト化反応は、ポリオレフィン骨格へのグラフトを最大化し、かつ副反応を最小化する条件下、例えば、ポリオレフィンにはグラフト化しないグラフト化剤の単独重合下で行うべきである。グラフト化反応は溶融体において、溶液において、固体状態において、膨潤した状態において行ってよく、好ましくは、溶融体において行われる。グラフト化反応は、広く種々の機器、限定されるものではないが、例えば、二軸押出機、単軸押出機、ブラベンダーミキサーおよびバッチリアクターで行ってよい。
典型的には、120℃〜260℃、好ましくは130℃〜250℃の溶融体温度における、押出機の第一の段階におけるポリオレフィンとグラフト化剤および開始剤との混合により、十分にグラフト化されたポリマーが生じる。全ての個々の温度値および120℃〜260℃の範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示される。
b)その場アミン官能性化およびその場ヒドロキシル官能性化
アミノ−官能性またはヒドロキシ−官能性ポリオレフィンを生じさせるためのプロセスは1つの押出工程として行うことができ、すなわち、マレイン酸無水物を押出機の第一のセクションにおいてポリオレフィンにグラフト化し、続いて、ペレット化前に後者のセクションにおいて第一級〜第二級ジアミンまたはアルカノールアミンいずれかでイミド化を行うことができる。
別法として、2つの押出機、または溶融混合デバイスを直列に運転して、双方の化学的工程を行うことができる。
溶融体において、架橋反応を競合することなく、無水物−グラフト化ポリオレフィンからアミノ−官能性化ポリオレフィンを調製するには、Rが少なくともCヒドロカルビル基である一般式HN−R−NH−R’’の第一級〜第二級ジアミンを使用する必要がある。ジアミンは化学量論的過剰、化学量論的当量で用いることができる。
適当な第一級〜第二級ジアミンは下記構造(I)の化合物を含む:
N−R−NH−R (I)
構造(I)において、Rは二価炭化水素基、好ましくは、nが2よりも大きい、またはそれと等しい、好ましくはnが2〜10、より好ましくは2〜8、なおより好ましくは2〜6である式−(CH−の直鎖状炭化水素である。Rは少なくとも2の炭素原子を含有する一価炭化水素基であり、所望により、ヘテロ原子含有基、例えば、OHまたはSHで置換されていてよい。好ましくは、Rは、nが1〜10であり、好ましくはnが1〜9であり、より好ましくは1〜7、なおより好ましくは1〜5である式−(CH−CHの直鎖状炭化水素である。
さらなる第一級〜第二級ジアミンは、限定されるものではないが、N−エチルエチレンジアミン、N−フェニルエチレンジアミン、N−フェニル−1,2−フェニレンジアミン、N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、およびN−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン、1,2−ジアミノ−2−メチル−プロパンを含む。例示的な第一級〜第二級ジアミンを以下に示す。
Figure 2013532197
アルカノールアミンは、アミン基および少なくとも1つのヒドロキシル基、好ましくはただ1つのヒドロキシル基を含有する化合物である。アミンは第一級または第二級アミンとすることができ、好ましくは第一級アミンである。ポリアミンは少なくとも2つのアミン基、好ましくはただ2つのアミン基を含有する化合物である。
適当なアルカノールアミンは以下の構造(II)のものである:
N−R−OH (II)
構造(II)において、Rは二価炭化水素基、好ましくはnが2よりも大きく、またはそれと等しく、好ましくはnが2〜10、より好ましくは2〜8、なおより好ましくは2〜6である式−(CH−の直鎖状炭化水素である。
さらなるアルカノールアミンは、限定されるものではないが、エタノールアミン、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−1−ブタノールおよび2−アミノベンジルアルコールを含む。
例示的なアルカノールアミンは以下に示される。
Figure 2013532197
適当なアルカノールアミンおよび適当なジアミンのさらなる例は以下の式(III):
Figure 2013532197
によって表される。
式(III)において、XはOであるか、またはX=NR’(R’=アルキル)であり、および各Rは独立してH、CH、またはCHCHであり、およびnは0〜50である。開示およびヒドロキシルアミンの調製は、その教示が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第3,231,619号、第4,612,335号、および第4,888,446号に見出すことができる。例示的なアルカノールアミンは2−アミノエタノール、1−アミノ−2−プロパノール、2−アミノ−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、1−アミノ−2−ブタノール、2−アミノ−3−ブタノール、およびポリオキシアルキレングリコールアミンを含む。例示的なアルカノールアミンは2−アミノエタノールである。
1つの実施形態において、無水マレイン酸ポリオレフィンは第一級〜第二級ジアミンで、またはアルカノールアミンで官能性化される。
さらなる実施形態において、用いる無水マレイン酸のレベルは、未官能性化グラフト化ポリオレフィンの重量に基づき、0.01重量パーセント〜5.0重量パーセント、好ましくは0.50重量パーセント〜3.0重量パーセント、より好ましくは1.0重量パーセント〜2.0重量パーセントである。
さらなる実施形態において、用いるペルオキシドのレベルは、未官能性化グラフト化ポリオレフィンの重量に基づき、0.01重量パーセント〜0.5重量パーセント、好ましくは0.05重量パーセント〜0.3重量パーセント、より好ましくは0.1重量パーセント〜0.2重量パーセントである。
なおさらなる実施形態において、用いる第一級〜第二級ジアミンまたはアルカノールアミンのレベルは、グラフト化無水物に対して、1〜10モル当量、好ましくは2〜8モル当量、より好ましくは4〜6モル当量である。
II.マレイン酸を用いて第一の官能性化ポリオレフィンを生じさせるためのその場官能性化反応
ヒドロキシ−およびアミノ−官能性化ポリオレフィンは、無水マレイン酸およびアルカノールアミンまたは第一級〜第二級ジアミンの反応によって形成された、対応するマレアミド酸またはその誘導体のペルオキシド−開始グラフト化によって1工程で調製することもできる。
マレアミド酸は以下の構造(IV)で示される:
Figure 2013532197
構造(IV)において、RおよびRは、独立して、水素、または直鎖状または分岐鎖状であるC−C20ヒドロカルビル基いずれかであり、Rは水素、または直鎖状または分岐鎖状であるC−C20ヒドロカルビル基であり、Rは直鎖状または分岐鎖状であるヒドロカルビルジ−基であり、XはOHまたはNHRであり、ここで、Rは直鎖状または分岐鎖状であるヒドロカルビル基、あるいはヒドロエチル基である。好ましい実施形態において、RおよびRは、独立して、水素、または直鎖状または分岐鎖状である、C−C10、好ましくはC−C、より好ましくはC−Cヒドロカルビル基である。好ましい実施形態において、Rは水素、または直鎖状または分岐鎖状である、C−C10、好ましくはC−C、より好ましくはC−Cヒドロカルビル基である。好ましい実施形態において、Rは、直鎖状または分岐鎖状である、C−C20、好ましくはC−C10、より好ましくはC−C、なおより好ましくはC−Cヒドロカルビル基である。
好ましい実施形態において、Rは、直鎖状または分岐鎖状である、C−C20、好ましくはC−C10、より好ましくはC−C、なおより好ましくはC−Cヒドロカルビル基である。もう1つの実施形態において、Rは、nが1よりも大きい、またはそれと等しい、好ましくはnが1〜9、より好ましくは1〜7、なおより好ましくは1〜5である直鎖状−(CH−CHである。Rのさらなる例は、限定されるものではないが、以下の構造:−CH、−CHCH、−CHCHCH、−CHCHCHCH、−CH(CH)CH、−CH(CH)CHCH、−CHCH(CH)CH、−CH(CH)CHCHCH、−CHCH(CH)CHCH、および−CHCHCH(CH)CHを含む。
さらなる例示的なマレアミド酸の構造は以下に示される。各構造において、RおよびRは前記定義の通りである。
Figure 2013532197
好ましくは、マレアミド酸は以下の構造(V)および(VI)で示される、
Figure 2013532197
ポリオレフィンは構造(V)または(VI)で示されるマレアミド酸で官能性化される。1つの実施形態において、用いるマレアミド酸のレベルは、未官能性化グラフト化ポリオレフィンの重量に基づいて、0.10重量パーセント〜5.0重量パーセント、好ましくは0.50重量パーセント〜3.0重量パーセント、より好ましくは1.0重量パーセント〜2.0重量パーセントである。
さらなる実施形態において、用いるペルオキシドのレベルは、未官能性化グラフト化ポリオレフィンの量に基づいて、0.01重量パーセント〜1重量パーセント、好ましくは0.01重量パーセント〜0.5重量パーセント、より好ましくは0.05重量パーセント〜0.3重量パーセント、なおより好ましくは0.1重量パーセント〜0.2重量パーセントである。
III.第一の官能性化ポリオレフィンを製造するためのジアミン取り込みプロセス
本明細書中に記載されたポリオレフィンは、ジアミン取り込みプロセスを用いて官能性化してもよい。ここで、ポリオレフィンは、アミン官能性と反応性である基でまず官能性化される。好ましくは、ポリオレフィンは無水物基で官能性化される。少なくとも1つのジアミンは、ポリオレフィンの融点未満の温度にて、好ましくは室温にて官能性化ポリオレフィンと混合される。ジアミンはポリオレフィンに吸収、または取り込まれ、ジアミン反応性基と反応して、スクシンアミド酸を形成する。次いで、混合物を溶融体押出プロセスにおけるような熱処理に付すことによって、イミド環を形成するためのジアミンとジアミン反応性官能基との反応を完了することができる。適当なジアミンは、本明細書中で議論されたジアミンを含む。取り込みプロセスは、ジアミンが有効な官能性化反応のためにポリオレフィンと完全に混合されることを確実とするのを助ける。
適当な第一級〜第二級ジアミンは以下の構造(VI)の化合物を含む:
N−R−NH−R (VI)
構造(VI)において、Rは二価炭化水素基、好ましくはnが2よりも大きな、またはそれと等しい、好ましくはnが2〜10、より好ましくは2〜8、なおより好ましくは2〜6である式−(CH−の直鎖状炭化水素である。Rは少なくとも1つの炭素原子を含有する一価炭素水素基であり、所望により、ヘテロ原子含有基、例えば、OHまたはSHで置換されていてもよい。好ましくは、Rは、nが0〜10、好ましくはnが0〜9、より好ましくは0〜7、なおより好ましくは0〜5である式−(CH−CHの直鎖状炭化水素である。
適当な第一級〜第二級ジアミンは、限定されるものではないが、N−メチル−エチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N−フェニルエチレンジアミン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−メチルエチレンジアミン、N−フェニル−1,2−フェニレンジアミン、N−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、1−(2−アミノエチル)−ピペラジン、1,2−ジアミノ−2−メチル−プロパンおよびN−(2−ヒドロキシエチル)−エチレンジアミンを含む。例示的な第一級〜第二級ジアミンは以下に示される。
Figure 2013532197
IV.2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−ヒドロキシルおよびその誘導体を用いて第一の官能性化ポリオレフィンを生じさせるその場官能性化反応
官能性化2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−ヒドロキシルおよび/またはその誘導体、例えば、4−ヒドロキシ−TEMPOを用いて、例えば、反応性溶融ブレンディング機器、例えば、バンバリー−タイプのバッチミキサー、二軸押出機、単軸押出機、バス−ニーダー、二軸連続ニーダーを介して第一の官能性化ポリオレフィンを調製してもよく、あるいは別法において、反応は溶液中で行ってもよい。
官能性化反応はペルオキシドの存在下での1工程プロセスであってよく、あるいは別法において、官能性化反応プロセスは2以上の工程を含んでもよい。例えば、第一の工程において、ポリマーを官能性化2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−ヒドロキシルおよび/またはその誘導体、例えば、4−ヒドロキシ−TEMPOと溶融ブレンドし、引き続いて、第二の工程において、さらなる官能性化2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−ヒドロキシルおよび/またはその誘導体、4−ヒドロキシ−TEMPOおよびペルオキシドを工程1の溶融ブレンドされた生成物にさらに溶融ブレンドする。例示的なペルオキシドは、限定されるものではないが、有機ペルオキシド、例えば、商品名LupertoxF/Perkadox14−40下で商業的に入手可能なa,a’−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、商品名Luperox101/Trigonox101下で商業的に入手可能な2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、商品名Luperox130/Trigonox145下で商業的に入手可能な2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、および商品名LuperoxDC下で商業的に入手可能なジクミルペルオキシドを含む。
V.第一の官能性化ポリオレフィンを生じさせるためのグラフト化および官能性化反応においてベースポリマーとして用いられるポリオレフィンポリマー
ポリオレフィンの例は高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状エチレン/α−オレフィンインターポリマー、または実質的に直鎖状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーを含む。
適当なポリオレフィンは、ポリプロピレンホモポリマーおよびプロピレンコポリマー、および他のポリオレフィン、例えば、1以上のC−C20α−オレフィンから形成されたものも含む。ポリオレフィンは、所望により、共重合性共役ジエン、非−共役ジエンおよび/またはビニルモノマーを含有してもよい。そのようなポリオレフィンは結晶性、部分的結晶性またはアモルファスであってよい。
(a)エチレン−系ポリマー
先に議論したように、適当なエチレン−系ポリマーは、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、極低密度ポリエチレン(ULDPE)、均一に分岐した直鎖状エチレンポリマー、および均一に分岐した実質的に直鎖状のエチレンポリマー(すなわち、均一に分岐した長鎖分岐エチレンポリマー)を含む。
ポリオレフィン樹脂として有用な高密度ポリエチレン(HDPE)は、典型的には、約0.94〜約0.97g/ccの密度を有する。HDPEの商業的な例は市場で容易に入手可能である。他の適当なエチレンポリマーは低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、および直鎖状超低密度ポリエチレン(VLDPE)を含む。典型的には、低密度ポリエチレン(LDPE)はフリーラジカル重合条件を用いて高圧下で作成される。低密度ポリエチレンは、典型的には、0.91〜0.94g/ccの密度を有する。
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、慣用的なLDPEとは対照的に、長鎖分岐がもしあったとしてもほとんどないことによって特徴付けられる。LLDPEを製造するためのプロセスは当分野において周知であって、このポリオレフィン樹脂の商業的なグレードが入手可能である。一般に、LLDPEは、チーグラー−ナッタ触媒系を用いて気相流動床リアクターまたは液相溶液プロセスリアクターで製造される。
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、極低密度ポリエチレン(ULDPE)、均一に分岐した直鎖状エチレンインターポリマー、または均一に分岐した実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーは、典型的には、その中に重合された少なくとも1つのα−オレフィンを有する。本明細書中で用いられる用語「インターポリマー」はコポリマー、ターポリマー、または1を超える重合されたモノマーを有するいずれかのポリマーとすることができる。インターポリマーを作成するためにエチレンと有用にも共重合されたモノマーはC−C20α−オレフィン、特別には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテンおよび1−オクテンを含む。特に好ましいコモノマーはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンを含む。
総じて、適当なエチレンポリマーは、ASTM1238、条件190℃/2.16kgに準じて測定して、1000g/10分未満、またはそれと等しい、好ましくは500g/10分未満、またはそれと等しい、より好ましくは100g/10分未満、またはそれと等しい、最も好ましくは50g/10分未満、またはそれと等しいメルトインデックスIを有する。
適当なエチレン−系インターポリマーの商業的な例は、全てThe Dow Chemical Companyから入手可能なATTANE(商標)、AFFINITY(商標)、DOWLEX(商標)、ELITE(商標)、およびExxon Chemical Companyから入手可能なEXCEED(商標)およびEXACT(商標)を含む。
用語「均一な」および「均一に−分岐した」はエチレン/α−オレフィンインターポリマーに関して用いられ、そこでは、α−オレフィンコモノマーは所与のポリマー分子内にランダムに分布しており、およびポリマー分子の実質的に全ては同一のエチレン−対−コモノマー比率を有する。本発明の実施で用いることができる均一に分岐したエチレンインターポリマーは、直鎖状エチレンインターポリマー、および実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーを含む。
均一に分岐した直鎖状エチレンインターポリマーには、長鎖分岐を欠如するが、インターポリマーに重合されたコモノマーに由来する短鎖分岐を有し、かつ共に同一ポリマー鎖内に、および異なるポリマー鎖間に均一に分布したエチレンポリマーがある。すなわち、均一に分岐した直鎖状エチレンインターポリマーは、例えば、米国特許第3,645,992号にエルストンによって記載されたように、均一分岐分布重合プロセスを用いて作成された、直鎖状低密度ポリエチレンポリマーまたは直鎖状高密度ポリエチレンポリマーについて丁度当てはまるように、長鎖分岐を欠如する。均一に分岐した直鎖状エチレン/α−オレフィンインターポリマーの商業的例は、Mitsui Chemical Companyによって供給されるTAFMER(商標)ポリマーおよびExxonMobil Chemical Companyによって供給されたEXACT(商標)ポリマーを含む。
本発明で用いられる実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーは、その全内容が、各々、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,272,236号、第5,278,272号、第6,054,544号、第6,335,410号および第6,723,810号に記載されている。実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーは、コモノマーが所与のインターポリマー分子内にランダムに分布しており、かつインターポリマー分子の実質的に全てがそのインターポリマー内で同一のエチレン/コポリマー比率を有するものである。加えて、実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーは、長鎖分岐を有する均一に分岐したエチレンインターポリマーである。長鎖分岐はポリマー骨格と同一のコモノマー分布を有し、ポリマー骨格の長さと約同一の長さを有することができる。「実質的に直鎖状の」は、典型的には、平均して、(骨格および分岐炭素の双方を含めた)1000合計炭素当たり0.01長鎖分岐〜1000合計炭素当たり3長鎖分岐で置換されたポリマーに関するものである。長鎖分岐の長さは、1つのコモノマーのポリマー骨格への一体化から形成された短鎖分岐の炭素長よりも長い。
いくつかのポリマーは、1000合計炭素当たり0.01長鎖分岐〜1000合計炭素当たり1長鎖分岐、または1000合計炭素当たり0.05長鎖分岐〜1000合計炭素当たり1長鎖分岐、または1000合計炭素当たり0.3長鎖分岐〜1000合計炭素当たり1長鎖分岐で置換されていてよい。実質的に直鎖状のポリマーの商業的例は(共にThe Dow Chemical Companyから入手可能な)ENGAGE(商標)ポリマーおよびAFFINITY(商標)ポリマーを含む。
実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーは、均一に分岐したエチレンポリマーのユニークなクラスを形成する。それらは米国特許第3,645,992号においてエルストンによって記載された、慣用的な均一に分岐した直鎖状エチレンインターポリマーの周知のクラスとは実質的に異なり、さらに、それらは、慣用的な不均一チーグラー−ナッタ触媒重合直鎖状エチレンポリマー(例えば、米国特許第4,076,698号においてアンダーソンらによって開示された技術を用いて作成された、極低密度ポリエチレン(ULDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)または高密度ポリエチレン(HDPE))と同一のクラスにおけるものではなく、また、それらは高圧フリーラジカル開始高分岐ポリエチレン、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−アクリル酸(EAA)コポリマーおよびエチレン酢酸ビニル(EVA)コポリマーと同一のクラスにおけるものでもない。
本発明で有用な均一に分岐した実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーは、それらが比較的狭い分子量分布を持つにも拘わらず、優れた加工性を有する。驚くべきことに、実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーの、ASTM D1238によるメルトフローレート(I10/I)は、広く、かつ分子量分布(M/MまたはMWD)から実質的に独立して変化させることができる。この驚くべき挙動は、慣用的な均一に分岐した直鎖状エチレンインターポリマー、例えば、米国特許第3,645,992号においてエルストンによって記載されたもの、および不均一に分岐した慣用的なチーグラー−ナッタ重合直鎖状ポリエチレンインターポリマー、例えば、米国特許第4,076,698号においてアンダーソンらによって記載されたものとは完全に反対である。実質的に直鎖状のエチレンインターポリマーとは異なり、(均一または不均一に分岐しているかを問わず)直鎖状エチレンインターポリマーは、分子量分布が増加すると、I10/I値も増加するようなレオロジー特性を有する。
「長鎖分岐(LCB)」は、例えば、ランダルの方法(Rev. Micromole. Chem. Phys. C29 (2&3), p.285-297)を用い産業界で公知の慣用的な技術、例えば、13C核磁気共鳴(13C NMR)分光法によって決定することができる。2つの他の方法は、小角レーザー光散乱ディテクターとカップリングさせたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC−LALLS)、および示差粘度計ディテクターとカップリングされたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC−DV)である。長鎖分岐検出のためのこれらの技術の使用、および基礎となる理論は文献によく記載されている。例えば、Zimm, B. H.and Stockmayer, W. H.,J.Chem. Phys.,17,1301 (1949)およびRudin, A., Modern Methods of Polymer Characterization, John Wiley & Sons, New York(1991) pp.103-112参照。
「実質的に直鎖状のエチレンポリマー」とは対照的に、「直鎖状エチレンポリマー」は、ポリマーが測定可能なまたは証明可能な長鎖分岐を欠如すること、すなわち、ポリマーは1000合計炭素当たり平均して0.01未満の長鎖分岐で置換されていることを意味する。
本発明で有用な均一な分岐エチレンポリマーは、好ましくは、不均一に分岐したポリマーの広い分岐分布のため、2以上の融解ピークを有する不均一に分岐した直鎖状エチレンポリマーとは対照的に、示差走査型熱量系(DSC)を用いて測定して、単一の融解ピークを有するであろう。
均一に分岐した直鎖状エチレンインターポリマーは、直鎖状ポリマー骨格を有し、測定可能な長鎖分岐を有さず、かつ狭い分子量分布を有すポリマーの公知のクラスである。そのようなポリマーはエチレン、および3〜20炭素原子の少なくとも1つのα−オレフィンコモノマーのインターポリマーであり、好ましくは、エチレンとC−C20α−オレフィンのコポリマーであり、より好ましくは、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテンまたは1−オクテン、なおより好ましくは、プロピレン、1―ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンとのコポリマーである。
このクラスのポリマーは、例えば、米国特許第3,645,992号においてエルストンによって開示されており、メタロセン触媒を用いてそのようなポリマーを製造するための引き続いてのプロセスが、例えば、欧州特許第0 129 368号、欧州特許第0 260 999号、米国特許第4,701,432号、米国特許第4,937,301号、米国特許第4,935,397号、米国特許第5,055,438号、およびWO 90/07526その他に示されているように開発されてきた。ポリマーは、慣用的な重合プロセス(例えば、気相、スラリー、溶液、および高圧)によって作成することができる。
本発明の好ましい実施形態において、エチレン−系インターポリマーはグラフト化反応においてベースポリマーとして用いられる。さらなる実施形態において、エチレン−系インターポリマーは、少なくとも1つのα−オレフィンを含むエチレン/α−オレフィンインターポリマーである。もう1つの実施形態において、インターポリマーはさらに少なくとも1つのジエンを含む。
1つの実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは10未満、またはそれと等しい、好ましくは5未満、またはそれと等しい分子量分布(M/M)を有する。より好ましくは、エチレン/α−オレフィンポリマーは、1:1〜5、より好ましくは、約1.5〜4の分子量分布を有する。約1〜5の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示される。
コポリマーは、限定されるものではないが、プロピレン、イソブチレン、1−ブチレン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、および1−オクテン、非−共役ジエン、ポリエン、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、ヘキサジエン(例えば、1,4−ヘキサジエン)、オクタジエン、スチレン、ハロ−置換スチレン、アルキル−置換スチレン、テトラフルオロエチレン、ビニルベンゾシクロブテン、ナフテニクス、シクロアルケン(例えば、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン)およびその混合物を含む。典型的にはかつ好ましくは、エチレンは1つのC−C20α−オレフィンと共重合される。好ましいコモノマーはプロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテンおよび1−オクテン、より好ましくは、プロペン、1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンを含む。
例示的なα−オレフィンはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネンおよび1−デセンを含む。α−オレフィンは望ましくはC−C10α−オレフィンである。好ましくは、α−オレフィンはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンである。例示的なインターポリマーはエチレン/プロピレン(EP)コポリマー、エチレン/ブテン(EB)コポリマー、エチレン/ヘキセン(EH)コポリマー、エチレン/オクテン(EO)コポリマー、エチレン/α−オレフィン/ジエン修飾(EAODM)インターポリマー、例えば、エチレン/プロピレン/ジエン修飾(EPDM)インターポリマーおよびエチレン/プロピレン/オクテンターポリマーを含む。好ましいコポリマーは、EP、EB、EHおよびEOポリマーを含む。
適当なジエンおよびトリエンコモノマーは7−メチル−1,6−オクタジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、3,7,11−トリメチル−1,6,10−オクタトリエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、1,3−ブタジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,10−ウンデカジエン、ノルボルネン、テトラシクロドデセン、およびその混合物、好ましくはブタジエン、ヘキサジエン、およびオクタジエン、最も好ましくは1,4−ヘキサジエン、1,9−デカジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、および5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)を含む。
さらなる不飽和コモノマーは1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、ノルボルナジエン、およびジシクロペンタジエン、スチレン、o−、m−、およびp−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレンを含めたC40ビニル芳香族化合物、およびハロゲン−置換C8−40ビニル芳香族化合物、例えば、クロロスチレンおよびフルオロスチレンを含む。
もう1つの実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、ASTM D−1238(190℃、2.16kg負荷)を用いて測定して、0.01g/10分〜1000g/10分、好ましくは0.01g/10分〜500g/10分、より好ましくは、0.01g/10分〜100g/10分のメルトインデックス(I)を有する。0.01g/10分〜1000g/10分の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示される。
もう1つの実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、DSCによって測定して、60パーセント未満、またはそれと等しい、好ましくは50パーセント未満、またはそれと等しい、より好ましくは40パーセント未満、またはそれと等しいパーセント結晶化度を有する。好ましくは、これらのポリマーは、2パーセント〜60パーセントの全ての個々の値および部分範囲を含めた、2パーセント〜60パーセントのパーセント結晶化度を有する。そのような個々の値および部分範囲が本明細書に開示される。
もう1つの実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは0.93g/cc未満、またはそれと等しい、好ましくは0.92g/cc未満、またはそれと等しい、より好ましくは0.91g/cc未満、またはそれと等しい密度を有する。もう1つの実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは0.85g/ccよりも大きな、またはそれと等しい、好ましくは0.86g/ccよりも大きな、またはそれと等しい、より好ましくは0.87g/ccよりも大きな、またはそれと等しい密度を有する。
もう1つの実施形態において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは0.85g/cm〜0.93g/cm、好ましくは0.86g/cm〜0.92g/cm、より好ましくは0.87g/cm〜0.91g/cmの密度を有する。0.85g/cm〜0.93g/cmの全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示される。
もう1つの実施形態において、イミド官能性を含有する最終官能性化エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、ASTM D−1238(190℃、2.16kg負荷)を用いて決定して、0.01g/10分〜1000g/10分、好ましくは0.01g/10分〜500g/10分、より好ましくは0.01g/10分〜100g/10分のメルトインデックス(I)を有する。0.01g/10分〜1000g/10分の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示される。
(b)プロピレン−系ポリマー
ポリプロピレン系ポリマーはプロピレン/α−オレフィンコポリマーであってよい。1つの特別な実施形態において、プロピレン /α−オレフィンコポリマーは実質的にアイソタクチックのプロピレン配列を有するものとして特徴付けられる「実質的にアイソタクチックのプロピレン配列」は、配列が約0.85よりも大きな、別法として、約0.90よりも大きな、もう1つの別法として、約0.92よりも大きな、およびもう1つの別法として約0.93よりも大きな、13C NMRによって測定したアイソタクチックトリアド(mm)を有することを意味する。アイソタクチックトリアドは当分野で周知であって、例えば、13C NMRスペクトルによって決定されるコポリマー分子鎖におけるトリアド単位の観点からのアイソタクチック配列に言及する、米国特許第5,504,172号および国際公開番号WO 00/01745に記載されている。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、(230℃/2.16Kgにおける)ASTM D−1238に準じて測定した、0.1〜500g/10分の範囲のメルトフローレートを有してもよい。0.1〜500g/10分の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示されており、例えば、メルトフローレートは0.1g/10分、0.2g/10分、または0.5g/10分の下限〜500g/10分、200g/10分、100g/10分、または25g/10分の上限とすることができる。例えば、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは0.1〜200g/10分の範囲のメルトフローレートを有してもよく、または別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、0.2〜100g/10分の範囲のメルトフローレートを有してもよく、または別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、0.2〜50g/10分の間のメルトフローレートを有してもよく、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは0.5〜50g/10分の間のメルトフローレートを有してもよく、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは1〜50g/10分の範囲のメルトフローレートを有してもよく、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは1〜40g/10分の間のメルトフローレートを有してもよく、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは1〜30g/10分の範囲のメルトフローレートを有してもよい。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、少なくとも1重量パーセント(少なくとも2ジュール/グラムの融解熱)〜30重量パーセント(50ジュール/グラム未満の融解熱)の範囲の結晶化度を有する。1重量パーセント(少なくとも2ジュール/グラムの融解熱)〜30重量パーセント(50ジュール/グラム未満の融解熱)の全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示される。例えば、結晶化度は1重量パーセント(少なくとも2ジュール/グラムの融解熱)、2.5パーセント(少なくとも4ジュール/グラムの融解熱)、または3パーセント(少なくとも5ジュール/グラムの融解熱)の下限〜30重量パーセント(50ジュール/グラム未満の融解熱)、24重量パーセント(40ジュール/グラム未満の融解熱)、15重量パーセント(24.8ジュール/グラム未満の融解熱)または7重量パーセント(11ジュール/グラム未満の融解熱)の上限であり得る。例えば、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは少なくとも1重量パーセント(少なくとも2ジュール/グラムの融解熱)〜24重量パーセント(40ジュール/グラム未満の融解熱)の範囲の結晶化度を有してもよく、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは少なくとも1重量パーセント(少なくとも2ジュール/グラムの融解熱)〜15重量パーセント(24.8ジュール/グラム未満の融解熱)の範囲の結晶化度を有してもよく、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは少なくとも1重量パーセント(少なくとも2ジュール/グラムの融解熱)〜7重量パーセント(11ジュール/グラム未満の融解熱)の範囲の結晶化度を有してもよく、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは少なくとも1重量パーセント(少なくとも2ジュール/グラムの融解熱)〜5重量パーセント(8.3ジュール/グラム未満の融解熱)の範囲の結晶化度を有してもよい。結晶化度は、前記したように、DSC方法を介して測定される。プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、プロピレンに由来する単位、および1以上のα−オレフィンコモノマーに由来するポリマー単位を含む。プロピレン/α−オレフィンコポリマーを製造するのに利用される例示的なコモノマーはC、およびC〜C10α−オレフィン、例えば、C、C、CおよびCα−オレフィンである。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは1〜40重量パーセントの1以上のα−オレフィンコモノマーを含む。1〜40重量パーセントの全ての個々の値および部分範囲が本明細書に含まれ、および本明細書に開示される、例えば、コモノマー含有量は1重量パーセント、3重量パーセント、4重量パーセント、5重量パーセント、7重量パーセント、または9重量パーセントの下限〜40重量パーセント、35重量パーセント、30重量パーセント、27重量パーセント、20重量パーセント、15重量パーセント、12重量パーセント、または9重量パーセントの上限とすることができる。例えば、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは1〜35重量パーセントの1以上のα−オレフィンコモノマーを含み、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは1〜30重量パーセントの1以上のα−オレフィンコモノマーを含み、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは3〜27重量パーセントの1以上のα−オレフィンコモノマーを含み、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは3〜20重量パーセントの1以上のα−オレフィンコモノマーを含み、あるいは別法として、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは3〜15重量パーセントの1以上のα−オレフィンコモノマーを含む。
プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、3.5以下、別法として、3.0以下、またはもう1つの別法として、1.8〜3.0である、重量平均分子量を数平均分子量で割ったもの(M/M)として定義される分子量分布(MWD)を有する。
そのようなプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,960,635号および第6,525,157号にさらに詳細に記載されている。そのようなプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、商品名VERSIFY(商標)下でThe Dow Chemical Companyから、商品名VISTAMAXX(商標)下でExxonMobil Chemical Companyから商業的に入手可能である。1つの実施形態において、プロピレン/α−オレフィンコポリマーは、(A)60および100未満の間、好ましくは80および99の間、より好ましくは85および99重量パーセントの間のプロピレンに由来する単位、および(B)ゼロよりも大および40の間、好ましくは1および20の間、より好ましくは4および16の間、なおより好ましくは4および15重量パーセントの間のエチレンおよび/またはC4−10α−オレフィンの少なくとも1つに由来する単位を含み、および少なくとも0.001の平均、好ましくは少なくとも0.005の平均、より好ましくは少なくとも0.01の長鎖分岐/1000合計炭素の平均を含有するものとしてさらに特徴付けられる。プロピレン/α−オレフィンコポリマーにおける長鎖分岐の最大数は臨界的ではなく、典型的には、それは3長鎖分岐/1000合計炭素を超えない。本明細書中で用いられる用語長鎖分岐とは、短鎖分岐よりも少なくとも1の炭素原子だけ多い鎖長を言い、および本明細書中で用いられる短鎖分岐とは、コモノマーにおける炭素の数よりも2炭素だけ少ない鎖長を言う。例えば、プロピレン/1−オクテンインターポリマーは長さが少なくとも7炭素の長鎖分岐を持つ骨格を有するが、これらの骨格は長さが6炭素に過ぎない短鎖分岐も有する。そのようなプロピレン/α−オレフィンコポリマーは、その各々が参照により本明細書に組み込まれる、米国仮特許出願第60/988,999号および国際特許出願番号PCT/US08/082599にさらに詳細に記載されている。
c)オレフィンブロックコポリマー
ある選択された実施形態において、オレフィンブロックコポリマー、例えば、エチレンマルチ−ブロックコポリマー、例えば、国際公開番号WO 2005/090427および米国特許出願第11/376,835号に記載されたものをポリオレフィンとして使用してもよい。そのようなオレフィンブロックコポリマーは、
(a)約1.7〜約3.5のM/M、摂氏度で表した少なくとも1つの融点T、およびグラム/平方センチメートルで表した密度dを有する、ここで、Tおよびdの数値は関係:
>−2002.9+4538.5(d)−2422.2(d)
に対応し、または
(b)約1.7〜約3.5のM/Mを有し、かつJ/gで表した融解熱ΔH、および最も高いDSCピークおよび最も高いCRYSTAFピークの間の温度差として定義される摂氏度で表されたデルタ量ΔTによって特徴付けられ、ここで、ΔTおよびΔHの数値は以下の関係:
ΔT>−0.1299(ΔH)+62.81(ゼロよりも大であって130J/gまでのΔHについて)、
ΔT≧48℃(130J/gよりも大きなΔHについて)
を有し、
ここで、CRYSTAFピークは少なくとも5パーセントの累積ポリマーを用いて決定され、もし5パーセント未満のポリマーが同定可能なCRYSTAFピークを有するならば、CRYSTAF温度は30℃であり、または
(c)エチレン/α−オレフィンインターポリマーの圧縮成形フィルムで測定した300パーセント歪および1サイクルにおけるパーセントで表した弾性回復Reによって特徴付けられ、かつグラム/平方センチメートルで表した密度dを有し、ここで、エチレン/α−オレフィンインターポリマーが架橋した相を実質的に含まない場合、Reおよびdの数値は以下の関係:
Re>1481−1629(d)
を満足し、または
(d)TREFを用いて分画する場合に40℃および130℃の間で溶出する分子画分を有し、画分は同一温度の間で溶出する匹敵するランダムエチレンインターポリマー画分のそれよりも少なくとも5パーセント高いモラーコモノマー含有量を有することによって特徴付けられ、ここで、匹敵するランダムエチレンインターポリマーは同一のコモノマーを有し、かつメルトインデックス、密度、およびエチレン/α−オレフィンインターポリマーのそれの10パーセント以内の(全ポリマーに基づく)モラーコモノマー含有量を有し、または
(e)25℃における貯蔵弾性率G’(25℃)および100℃における貯蔵弾性率G’(100℃)を有し、ここで、G’(100℃)に対するG’(25℃)の比率は約1:1〜約9:1の範囲である、
エチレン/α−オレフィンインターポリマーであってよい。
エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、
(a)TREFを用いて分画した場合に、40℃および130℃の間で溶出する分子画分を有し、画分は少なくとも0.5かつ約1までのブロックインデックス、および約1.3よりも大きな分子量分布M/Mを有することを特徴とし、または
(b)ゼロよりも大であって、約1.0までの平均ブロックインデックスおよび約1.3よりも大きな分子量分布M/Mを有する、
ものであってもよい。
(d)ポリオレフィンブレンド
もう1つの実施形態において、2以上のポリオレフィンのブレンド、例えば、先に議論したエチレン−系ポリマー、および先に議論したプロピレン−系ポリマーのブレンドは官能性化反応に付される。別法において、1以上の第一の官能性化ポリオレフィンは1以上の未官能性化ポリマー、例えば、ベースポリマーとして前記したポリオレフィンとさらにブレンドし、および/またはそれを配合してもよい。
(e)さらなる反応および/またはブレンド
前記したアミン官能性化ポリオレフィンまたはヒドロキシル官能性化ポリオレフィンは、例えば、ブラベンダーミキサーまたは押出機で、溶融反応によって第二のポリマーと反応させ、またはそれとブレンドしてもよい。これは官能性化反応と同一のリアクターにおいて、または引き続いて、もう1つのメルトリアクターにおいて行ってよい。反応時間および温度は存在するポリマーに依存するであろう。かくして、例えば、アミン官能性化ポリプロピレン(アミノ−PP)をポリプロピレン中のスチレン−マレイン酸ポリマーのブレンドと溶融反応させ/ブレンドしてもよい。
同様に、ポリオレフィン、アミノ化ポリオレフィン、および他のポリマー、例えば、アミノ化ポリオレフィンの反応性である、またはそうでなければアミノ化ポリオレフィンと混和性であるエンジニアリング熱可塑性樹脂を含有するポリオレフィンブレンドは、ポリオレフィン、他のポリマー、およびアミノ化ポリオレフィンの間で全体的に改良されたブレンド混和性を有するものとして調製することができる。加えて、官能性化ポリオレフィンまたはブレンドは1以上の熱可塑性または熱硬化性ポリマーとブレンドすることができる。
加工助剤、例えば、可塑剤を個々のブレンド成分に含めることもでき、または最終のブレンドに加えることもできる。これらは、限定されるものではないが、フタレート、例えば、ジオクチルフタレートおよびジイソブチルフタレート、天然油、例えば、ラノリン、およびパラフィン、石油精製から得られたナフテンおよび芳香族油、およびロジンまたは石油フィードストックからの液状樹脂を含む。加工助剤として有用な油の例示的クラスは白色鉱油、例えば、Kaydol(商標)油(Witcoから入手可能、Witcoの登録商標)およびShellflex(商標)371ナフテン油(Shell Oil Companyから入手可能、Shell Oil Companyの登録商標)を含む。もう1つの適当な油はTuflo(商標)油(Lyondellから入手可能、Lyondellの登録商標)である。
(f)添加剤
典型的には、本発明で用いられるポリマーおよび樹脂は1以上の安定化剤、例えば、抗酸化剤、例えば、共にCiba Specialty Chemicalsによって供給されるIrganox(商標)1010およびIrgafos(商標)168で処理される。ポリマーは、典型的には、押出または他のメルトプロセス前に1以上の安定化剤で処理される。他のポリマー添加剤は、限定されるものではないが、紫外線吸収剤、静電防止剤、顔料、染料、核形成剤、充填剤、スリップ剤、難燃剤、可塑剤、加工助剤、滑沢剤、安定化剤、煙阻害剤、粘度制御剤および抗−ブロッキング剤を含む。
(2)第二の官能性化ポリオレフィン
水性分散液は、所望により、固形分の合計重量に基づいて40重量パーセント未満、例えば、30重量パーセント未満、あるいは別法として、20重量パーセント未満、あるいは別法として、10重量パーセント未満の第二の官能性化ポリオレフィンに由来する単位を含んでよい。第二の官能性化ポリオレフィンはポリプロピレン、すなわち、ホモポリマー、およびポリプロピレンと、およびポリプロピレンの物理的特性に実質的に影響しない多量の無水コハク酸が結合された、1以上のαオレフィン、例えば、エチレン、ヘキセン、およびオクテンとのコポリマー、およびその加水分解誘導体を含む。
本明細書中に記載された方法に対する秘訣は、ビニリデン末端ポリプロピレンへのエン反応を介して形成されたコハク酸末端ポリプロピレンの使用である。このポリプロピレンは、しばしば、専らそうというのではないが、メタロセン触媒によって調製される。このポリマーへの無水マレイン酸のグラフト化は有意な鎖切断または重合をもたらさないことが見出されている。1つの非限定的実施形態において、方法は、単一の末端ビニリデン基が各分子上にもたらされるように、メタロセン触媒を用いて形成されてきたポリプロピレンの存在下で無水マレイン酸を加熱することを含む。最も普通には、これらのメタロセン重合は、(重合をスピードアップし、およびポリマーの分子量を低下させる)水素の存在下で行われ、その結果、末端ビニリデン基を有しないポリマーがもたらされる。これらの飽和ポリマーは本発明の方法で働かず、かくして、メタロセン触媒の存在下でのプロピレンの重合は、好ましくは、ごく少量の水素または他の移動剤、例えば、トリエチルシラン等の存在下で、またはそれらの不存在下で行われる。
エン反応は以下に模式的に示される:
Figure 2013532197
いずれの形態のポリプロピレンを用いてもよい。例えば、シンジオタクチック、ヘミシンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミアイソタクチック、およびアタクチックポリプロピレン。ポリプロピレンは広く種々の遷移金属触媒によって作成してよい。
前記グラフト化ポリマーへのより多くの無水マレイン酸のさらなるグラフト化は二重結合に実質的に影響しない。無水マレイン酸の全てはポリプロピレンの骨格に付加される。これは以下に模式的に示される:
Figure 2013532197
5重量パーセント未満の無水マレイン酸一体化のレベルは確かに可能であるが、本明細書中で記載された方法は、約5〜約45重量パーセント、別法として、約10〜約45重量パーセントのオーダーで、合計無水マレイン酸一体化のより高いレベルの達成を容易とする。
プロセスの1つの非限定的実施形態において、エン反応において、1モル当量の(末端不飽和を有する)ポリプロピレンを約1モル当量の無水マレイン酸と反応させる。加熱が適用されるが、これは、一般的には、反応体を混合してもよいようにポリプロピレンを溶融させるのに単に十分必要である。
プロセスのもう1つの非限定的実施形態において、無水マレイン酸のさらなる付加では、末端無水コハク酸部位およびエン反応からの単一の不飽和を有するポリプロピレンを、フリーラジカル開始の存在下でさらなる無水マレイン酸と合わせる。フリーラジカル開始は、必ずしも限定されるものではないが、ペルオキシド、紫外線照射を介する光開始、ガンマ線照射、金属錯体およびそれらの組合せを含めた通常使用される形態のフリーラジカル開始のいずれかであってよい。本発明の1つの非限定的実施形態において、ペルオキシド開始剤はジ−t−ブチルペルオキシドである。
無水マレイン酸のさらなる付加が純物で行われる場合、混合物を少なくとも溶融状態まで加熱して、反応体の混合を可能とするのが必要である。反応温度はラジカル供給源およびポリマーの融点に依存し、約60℃〜約200℃の範囲であってよい。プロセスの双方の工程は雰囲気圧力で行ってよい。無水マレイン酸はより高い温度で揮発性であるので、反応は密封された容器中で行ってよい。
プロセスのもう1つの非限定的実施形態において、末端無水コハク酸部位および単一の不飽和を有するポリプロピレンは溶媒に溶解させてよく、および混合の間の加熱は低下させ、または排除してもよい。ポリプロピレン反応体のための適当な溶媒は、必ずしも限定されるものではないが、トルエン、キシレンおよびその混合物を含む。
無水マレイン酸で置換された生成物ポリプロピレンの分子量(M)は約500から約150,000ダルトン、別法として、約50,000ダルトンまで、もう1つの非限定的実施形態において、約10,000ダルトンまで、およびもう1つの非限定的実施形態において、600から約5000ダルトンまでの範囲であってよい。
1つの実施形態において、第二の官能性化ポリマーは50〜120℃、例えば、50〜120℃、または50〜115℃、または50〜110℃、または50〜100℃の範囲の融点を有する。
1つの実施形態において、第二の官能性化ポリオレフィンは、(a)末端不飽和を有するプロピレン/ヘキセンコポリマーを無水マレイン酸と1:1のモル比率で反応させて、末端無水コハク酸部位および単一の不飽和を有する末端無水コハク酸官能性化プロピレン/ヘキセンコポリマーを生じさせ、次いで、(b)末端無水コハク酸部位および単一の不飽和を有する末端無水コハク酸官能性化プロピレン/ヘキセンコポリマーを、フリーラジカル開始の存在下でさらなる無水マレイン酸と反応させて、第二の官能性化ポリオレフィンを生じさせることを含むプロセスによって得られ、ここで、第二の官能性化ポリオレフィンは、第二の官能性化ポリオレフィンの重量に基づいて5〜45重量パーセントの範囲の無水コハク酸置換を有する。
そのような官能性化ポリマーは、その各々が、そのような官能性化ポリマーを記載する程度まで参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第2006/0084764号および第2005/0203255号、および米国特許第7,183,359号にさらに記載されている。
(3)溶媒
接着促進剤システムは、さらに、溶媒を含む。溶媒はいずれの溶媒であってもよく、例えば、溶媒は有機溶媒、無機溶媒、その組合せ、およびその混合物であってよい。本発明の接着促進剤システムは、接着促進剤システムの全容量に基づいて、35〜85容量パーセントの1以上の溶媒を含む。特別な実施形態において、溶媒含有量は、接着促進剤システムの全容量に基づいて、35〜75、あるいは別法として、35〜70、あるいは別法として、45〜60容量パーセントの範囲であってよい。そのような溶媒は、限定されるものではないが、トルエン、キシレン、AROMATIC100、プロピオン酸N−プロピル、プロピオン酸N−ブチル、プロピオン酸N−ペンチル、その混合物、およびその組合せを含む。そのような溶媒は、例えば、商品名AROMATIC100下でExxconMobilから、および商品名UCAR N−Alkyl Propionates下でThe Dow Chemical Companyから商業的に入手可能である。
(4)さらなる成分
本発明による接着促進剤システムは、さらに、所望により、1以上のバインダー組成物、例えば、商品名PARALOID下でThe Dow Chemical Companyから入手可能な熱可塑性アクリレート、例えば、B48NまたはB99またはポリエステル、例えば、商品名Desmophen下でBayerまたはPolyisocyantesから入手可能なOH含有ポリエステル、例えば、商品名Desmodur下でBayerから入手可能な芳香族、所望により、1以上の添加剤、所望により、1以上の充填剤および顔料、例えば、チタンジオキサイド、マイカ、カルシウムカルボネート、シリカ、ツィンクオキサイド、粉砕されたガラス、アルミニウム三水和物、タルク、アンチモントリオキサイド、フライアッシュ、およびクレイ、所望により、1以上のカーボンブラックのような導電性充填剤、所望により、1以上の共−溶媒、例えば、グリコール、グリコールエーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、アルコール、ミネラルスピリッツおよびベンゾエートエステル、所望により、1以上の界面活性剤、所望により、1以上の脱泡剤、所望により、1以上の保存剤、例えば、殺生物剤、防かび剤、殺菌剤、殺藻剤、およびその組合せ、所望により、1以上のレオロジー修飾剤、所望により、1以上の中和剤、例えば、水酸化物、アミン、アンモニアおよび炭酸塩を含んでよい。
(5)さらなる着色剤成分
本発明の実施形態は接着促進剤システムの一部として着色剤を使用してもよい。種々の色を用いてよい。その例はイエロー、マゼンタおよびシアンのような色を含む。黒色着色剤としては、カーボンブラック、および以下に示されるイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用いて黒色の色調とする着色剤を使用してよい。本明細書に用いられる着色剤は、とりわけ、色素、顔料、および前分散物を含む。これらの着色剤は単独で、混合物にて、または固溶体として用いてよい。種々の実施形態において、顔料は生顔料、処理された顔料、予め粉砕された顔料、顔料粉末、顔料プレスケーキ、顔料マスターバッチ、リサイクルされた顔料、および固体または液体顔料の前分散物の形態で供してよい。本明細書中で用いるように、生顔料は、種々のコーティングを表面に沈積させるため等のように、その表面に適用された湿潤処理を有しない顔料粒子である。生顔料および処理された顔料は、その関連部分が参照により本明細書に組み込まれる、PCT公開番号WO 2005/095277および米国特許出願公開番号20060078485においてさらに議論されている。対照的に、処理された顔料は、金属酸化物コーティングを粒子表面に供するためのように、湿潤処理を受けていてよい。金属酸化物コーティングの例は、アルミナ、シリカおよびジルコニアを含む。リサイクルされた顔料を出発顔料粒子として用いてもよく、ここで、リサイクルされた顔料は、コーティングされた顔料として固体であるのに不十分な質の湿潤処理後の顔料である。
例示的な着色剤粒子は、限定されるものではないが、顔料、例えば、イエロー着色剤を含み、顔料としての、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体メチン化合物、およびアリルアミド化合物によって代表される化合物を用いてよい。マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、およびペリレン化合物を用いてよい。シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物およびその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等を用いてよい。
接着促進剤システムの形成
本発明による接着促進剤システムは当業者によって認識されたいずれの数の方法によって形成することができる。1つの実施形態において、前記した、1以上の第一の官能性化ポリオレフィンおよび、所望により、1以上の第二の官能性化ポリオレフィンを、例えば、25℃〜120℃の範囲の温度で前記した1以上の溶媒に溶解させる。
1以上の第一の官能性化ポリオレフィンおよび、所望により、1以上の第二の官能性化ポリオレフィンは同時に1以上の溶媒に溶解させてよく、あるいは別法において、1以上の第一の官能性化ポリオレフィンおよび、所望により、1以上の第二の官能性化ポリオレフィンは順次に1以上の溶媒に溶解させてよく、あるいは別法において、1以上の第一の官能性化ポリオレフィンおよび、所望により、1以上の第二の官能性化ポリオレフィンは直列的にまたは平行して1以上の溶媒に溶解させ、次いで、一緒にしてもよい。代替実施形態において、1以上の第一の官能性化ポリオレフィンおよび、所望により、1以上の第二の官能性化ポリオレフィンは、所望により、ペルオキシドおよび熱の存在下で配合してよく、次いで、1以上の溶媒に溶解させてよい。本発明による接着促進剤システムを製造する方法は特に限定されない。1以上の第一の官能性化ポリオレフィンまたは1以上の第二の官能性化ポリオレフィンはペレット、粉末またはフレークの形態であってよい。
1つの実施形態において、本発明は、さらに、(1)固形分の全重量に基づいて少なくとも60重量パーセントの第一の官能性化ポリオレフィンを選択し、(2)所望により、固形分の全重量に基づいて、40重量パーセント未満の第二の官能性化ポリオレフィンを選択し、ここで、第二の官能性化ポリオレフィンはプロピレンのホモポリマー、またはプロピレンとヘキセン、オクテンおよび/または他の同様なα−オレフィンとのコポリマーを含み、ホモポリマーまたはコポリマーは単一の不飽和、末端無水コハク酸部位、およびポリプロピレン骨格上のさらなる無水コハク酸置換を有し、ここで、無水コハク酸置換は第二の官能性化ポリオレフィンの約5〜約45重量パーセント範囲であり、(3)例えば、25℃〜120℃の範囲の温度にて、1以上の溶媒の存在下で、第一の官能性化ポリオレフィンおよび所望の第二の官能性化ポリオレフィンを混合し、(4)それにより、接着促進剤システムを形成する工程を含む接着促進剤システムを製造する方法を提供する。
最終用途適用
本発明の接着促進剤システムは、例えば、ある種の低表面エネルギープラスチック基材、例えば、熱可塑性ポリオレフィン(「TPO」)のための接着促進剤として、種々のコーティング適用、例えば、自動車コーティング適用で用いてよい。
接着促進剤システムは基材、製品、または構造体の1以上の表面にいずれかの方法を介して適用してよい。そのような方法は、限定されるものではないが、スプレイイング、ディッピング、ローリング、印刷、および当業者に一般に公知のいずれかの他の慣用的な技術を含む。接着促進剤システムは、約5℃よりも高い範囲の、例えば、25℃〜400℃の範囲の温度で、基材、製品、または構造体の1以上の表面に適用してよい。あるいは別法として、それは基材、例えば、ガラス繊維のためのサイジング剤として用いて、ガラス繊維強化ポリプロピレンまたはTPOを製造し、または天然繊維およびPPまたはTPO基材の間の接着を供して、強化を可能とすることができる。そのような基材は、限定されるものではないが、熱可塑性ポリオレフィン(「TPO」)、およびガラス繊維強化ポリプロピレン基材または天然繊維強化PPまたはTPOを含む。本発明の接着促進剤システムは、自動車内装適用、例えば、機器パネル、自動車外装適用、例えば、バンパー、または他の非自動車適用のための接着促進層として、例えば、パッキング、玩具、レジャー、水産養殖、ジオテキスタイル、スポーツグッズ、設備、消費者エレクトロニクス、家具、海洋、ルーフィング膜および玩具において用いてよい。
そのようなコーティングされた基材は他のトップコートシステムでコーティングされてよい。
本発明の接着促進剤システムは、基材、製品、または構造体の1以上の表面に適用され、次いで、トップコートが適用される。トップコートは中間の焼付け工程、すなわち、溶媒の少なくとも一部の除去の後に、適用してよく、あるいは別法として、トップコートは中間の焼付け工程なくして適用してよい。別法において、本発明の接着促進剤システムは基材、製品、または構造体の1以上の表面に適用され、次いで、溶媒の少なくとも一部が除去され、しかる後、トップコートが適用される。透明なコートを、トップコートが少なくとも部分的に乾燥された後にさらに適用されてよい。別法において、接着促進剤システムはトップコートと混合してよく、次いで、混合物を基材、製品、または構造体の1以上の表面に適用されてよい。
1つの実施形態において、接着促進剤システムは、基材、製品、または構造体の1以上の表面に会合した接着層、すなわち、フィルムを形成する。接着層は1〜30μm、例えば、5〜15μmの範囲の厚みを有してよい。
もう1つの代替実施形態において、多層構造体は、(a)少なくとも1以上の基材層、(b)少なくとも1以上の接着層、ここで、1以上の接着層は接着促進剤システムから由来するフィルムを含み、(c)少なくとも1以上の外側層を含み、ここで、接着層は1以上の基材層および1以上の外側層の間に配置される。
もう1つの代替実施形態において、本発明による多層構造体を作成する方法は工程:(1)少なくとも1以上の基材層を選択し、(2)接着促進剤システムを選択し、(3)接着促進剤システムを基材層の少なくとも1つの表面に適用し、(4)溶媒の少なくとも一部を除去し、(5)それにより、基材層に結合した接着層を形成し、(6)少なくとも1以上の外側層を接着層上に形成し、(7)それにより、多層構造体を形成することを含む。
もう1つの代替実施形態において、本発明は、さらに、少なくとも前記した接着促進剤システムを含むコーティング配合物を提供する。
もう1つの代替実施形態において、本発明は、さらに、前記したコーティング配合物に由来するフィルムを含むコーティング層を提供する。
もう1つの代替実施形態において、本発明は、さらに、(a)少なくとも1つの基材層、(b)前記したコーティング配合物に由来するフィルムを含む少なくとも1以上のコーティング層、(c)所望により、1以上の外側層を含む多層構造体を提供する。
もう1つの代替実施形態において、本発明は、さらに工程:(1)少なくとも1以上の基材層を選択し、(2)前記した接着促進剤システムを選択し、(3)接着促進剤システムを基材層の少なくとも1つの表面に適用し、(4)溶媒の少なくとも一部を除去し、(5)それにより、基材層と結合した接着層を形成し、(6)少なくとも1つの外側層を接着層上に形成し、(7)それにより、多層構造体を形成することを含む多層構造体を作成する方法を提供する。
もう1つの代替実施形態において、本発明は、さらに工程:(1)少なくとも1以上の基材層を選択し、(2)前記したコーティング配合物を選択し、(3)コーティング配合物を基材層の少なくとも1つの表面に適用し、(4)溶媒の少なくとも一部を除去し、(5)それにより、基材層に結合したコーティング層を形成し、(6)所望により、1以上の外側層をコーティング層上に形成し、(7)それにより、多層構造体を形成することを含む多層構造体を作成する方法を提供する。
以下の実施例は本発明を説明するが、本発明の範囲を限定する意図ではない。
(I)OH−TEMPO官能性化
第一の官能性化ポリオレフィンの調製
第一の官能性化ポリオレフィンは、バンバリーローターに嵌合させたThermo Haake Rheomix3000を介して調製した。各ランでは、The Dow Chemical Companyから商業的に入手可能な250gのVERSIFY(商標)(表1に示された種々のグレード)(プロピレンエチレンコポリマー)を予め加熱した379cm混合チャンバーに導入し、加熱しおよび、各々、170℃および30RPMで混合して、ポリマー溶融体を得た。種々の量の、A.H.Marksから入手可能なOH−TEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンイルオキシ)およびAkzo Nobelから入手可能なペルオキシドPerkadox14−40(1,4−ビス(2−tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、40%活性)を、所望の重量パーセントのOH−TEMPOが得られるまで、1wt% OH−TEMPOおよび対応するペルオキシド量の工程で加えた。
ポリマー溶融体(250g)が必要な加工温度に到達した後、OH−TEMPOの最初の添加を行った(2.5g、14.5ミリモル)。30rpmで1分間ニトロオキサイドを混合し、続いて、対応する量のPerkadox 14−40B−PD(白亜担体上の4.10g、40tw%、すなわち、1.64gの活性種、4.85ミリモル)を加えた。混合を6分間継続し、その後、1重量パーセントのOH−TEMPOの第二の添加を行い、および対応するペルオキシド量を加えた。6wt%のOH−TEMPO(および対応する量のペルオキシド)をポリマーに加えるまで、この手法を反復した。最終の添加の後に、混合物を170℃で30分間混合し、その後、それをほぼ130℃まで冷却し、次いで、それをミキサーから排出した。
ブランク試料(比較例)を全てのVERSIFY(商標)グレードについて調製した。ブランク試料については、いずれの官能性化剤またはペルオキシドも加えることなく、VERSIFY(商標)ポリマーを170℃および30RPMで30分間混合した。
コーティング適用:
前記した第一の官能性化ポリオレフィンおよびブランク試料をp−キシレン(2g/20mL)に溶解させた。引き続いて、ドクターブレードを用いて、75μm厚みの湿ったフィルムをTPO基材に適用した。コーティングを室温で放置して、フラッシュオフし、引き続いて、110℃(オーブンの温度、試料の温度:ほぼ100℃)で30分間加熱処理した。次いで、トップコート(ほぼ37.0wt%の固形分で銀色)を、ドクターブレード(75μm湿潤フィルム厚み)を介して適用した。フラッシュオフに際して、この次の層を90℃で15分間乾燥した。最後に、透明なコート(ほぼ52.5wt%の固形分)を適用し(75μm湿潤フィルム厚み)、次いで、90℃で30分間乾燥した。
The Dow Chemical Companyから商業的に入手可能な、商品名VERSIFY(商標)下の、種々のグレードのプロピレンエチレンコポリマー(230℃、および2.16kgで測定した種々のエチレン含有量および/またはメルトフローレート(MFR)、および/または分子量)を表1Aに示したように4−ヒドロキシ−TEMPO(OH−TEMPOとも言われる)で官能性化した。
4−ヒドロキシ含有量の影響
前記した第一の官能性化ポリオレフィン試料、すなわち、官能性化VERSIFY(商標)試料をp−キシレンに溶解させて、10〜12wt%の溶液が得られ、アクリルトップコートおよび2液型ポリウレタン透明コートシステムを適用する前に、接着促進剤をTPO基材に適用した。トップコートは金属銀の色の塗料である。接着はクロスハッチ接着テスト(乾式、または水浸漬後)によって評価し、そこでは、5のスコアが最良の性能であり、0が最悪のスコアである。
コーティングシステムに対する損傷は銀色のトップコートおよび下層の黒色TPO基材の間の色の大きなコントラストのため容易に観察できた。さらに、もし失敗が起これば、それは接着促進剤/トップコート界面で起こることが判明した。TPOおよびVERSIFY(商標)−系接着促進剤の間の接着は、別の接着テストによって証明されたように、優れていることが判明した。接着促進剤なしでのTPOへの直接的なトップコートの適用の結果、非常に不良な接着がもたらされ、トップコートフィルムは基材から容易に剥離できた。また、接着促進剤としての非−官能性化VERSIFY(商標)の使用は、接着を認識できる程度まで改良しない。図2および3は、種々のレベルのOH−TEMPO含有量における官能性化VERSIFY(商標)3300の接着性能を示す。
エチレン含有量の影響
エチレン含有量の効果もまた、官能性化VERSIFY(商標)試料の接着促進性能で明瞭に目に見える。エチレン含有量を増加させると、図11に示されるように、性能が改良される。図4は6wt%OH−TEMPO官能性化されたVERSIFY(商標):A)VERSIFY(商標)3000、B)VERSIFY(商標)3200、C)VERSIFY(商標)3300、D)VERSIFY(商標)3401(15〜17wt%のAFFINITY(商標)PL1280を含有)の接着促進性能を示す。
分子量の影響
接着テストを行って、12wt%および15wt%の2つの異なる固定されたエチレン含有量における分子量の影響を決定した。結果を図5に報告する。
接着性能のまとめ
市販の接着促進剤(Eastmen CP343−1)を標準試料として用いた。図3は、乾燥条件における、かつ50℃での2時間の水浸漬後における、6wt%OH−TEMPOで官能性化された異なるVERSIFY(商標)グレードについての接着スコアをまとめる。
II.無水マレイン酸官能性化
試料1:
The Dow Chemical Companyから入手可能な商品名VERSIFY(商標)2400.01下のプロピレンエチレンコポリマーを無水マレイン酸で官能性化し、ほぼ0.86重量%のMAHグラフト、5.1〜5.75酸価を有するVERSIFY(商標)を生じさせた。
試料2:(ヒドロキシ官能性化されたVERSIFY(商標))
全てのバッチはHaakeの小さな50ml混合ボール、180℃のボール温度、ほぼ100RPMのロータースピードで実行する。
アミンに依存して、実行に先立って、それをピペットによって加え(エタノールアミン)、または樹脂に取り込んだ(N−メチル−1,3−プロパンジアミン)。双方の場合において、無水物当たり2モラー当量のアミンを用い、エタノールアミンについては0.5g、N−メチル−1,3−プロパンジアミンについては0.73gを用いた。Haakeを所望の温度で平衡化させ、およびローターを急速に調整した。一旦添加が完了すると材料を7分間溶かし合わせ、それを取り出し、厚いテフロン(登録商標)シート上で放冷した。無水物(C=O;1790cm−1)の対応するイミド(C=O;1705cm−1)への変換を確認するためにFT−IRを用いて分析を行った。
試料2〜3:(VERSIFY−g−ヒドロキシ/VERSIFY−g−アミン)
全ての試料は、180℃のボール温度、およびほぼ100RPMのロータースピードにて、Haakeミキサーの小さな50ml混合ボールに入れた。アミンに依存して、実行に先立って、それをピペットによって加え(エタノールアミン)、あるいは樹脂に取り込んだ(N−メチル−1,3−プロパンジアミン)。双方の場合において、無水物当たり2モラー当量のアミンを用いた。エタノールアミンについては0.5g、N−メチル−1,3−プロパンジアミンについては0.73g。Haakeミキサーを所望の温度にて平衡化し、およびローターを急速に調整した。一旦添加が完了すると、材料を7分間溶かし合わせ、それを取り出し、および厚いテフロン(登録商標)シート上で放冷した。無水物(C=O;1790cm−1)の対応するイミド(C=O;1705cm−1)への変換を確認するためにFT−IRを用いて分析を行った。
試料4:(VERSIFY−g−ポリ(EO−コ−PO)[Jeffamine(商標)M600])
試料2および3と同様にして、試料をHaakeミキサー中で溶融体を介して調製した。Jeffamine M600をピペットによって加えた(4.8g)。ベース樹脂を前記した温度およびスピードにて約2分間溶かし合わせた。Jeffamineを加え、材料をさらに5分間溶かし合わせ、次いで、8を取り出し、および厚いテフロン(登録商標)シート上で冷却した。試料についての分析データは、無水物のイミドへの実質的に完全な変換を示し(前記したFT−IR)、およびポリアルキレンオキサイドグラフト含有量は〜3.9wt%(NMR)であった。
試料5:(VERSIFY−g−ポリ(EO−コ−PO)[Jeffamine(商標)M1000])
45グラムのVERSIFY−g−MAH(0.89wt%MAH)を、9グラムのJeffamine(商標)M1000と共に400mLの熱キシレンに溶解させた。反応溶液の温度を上昇させて、還流し、およびほぼ100mLのキシレンを蒸留して、共沸を介して水を除去した。反応を還流下で一晩進行させ、冷却した後、過剰なメタノールへの沈澱によって生成物を単離した。濾過、洗浄、および80℃での一晩の真空中での乾燥の後、生成物をプロトンNMRおよびFT−IR分光法によって特徴付けた。試料についての分析データは、無水物からイミドへの実質的に完全な変換を示し(FT−IR)、およびポリアルキレンオキサイドグラフト含有率は〜4.5wt%であった(NMR)。
TPOについてのコーティング適用:
TPO基材を射出成形し、6×10cmピースに切断した。イソプロパノールを含む超音波浴を用いて洗浄を30分間行った。コーティング適用に先立って、基材はIPAですすぎ、および乾燥されている。
官能性化および非−官能性化ポリ(プロピレン−コ−エチレン)試料をp−キシレンに溶解させて、10wt%溶液を得た。引き続いて、ドクターブレードを用いて、75μmの厚みの湿潤フィルムを適用した。コーティングを室温で放置して、フラッシュオフし、続いて、90℃で15分間加熱処理した。引き続いて、(銀色およびほぼ37.0wt%の固形分を有する)トップコートを、Meyerロッドを用いて適用した(50μmの湿ったフィルムの厚み)。フラッシュオフに際して、この次の層を60℃にて30分間乾燥した。最後に、(ほぼ52.5wt%の固形分を有する)透明コートを、Meyerロッド(50μmの湿ったフィルムの厚み)を用いて適用し、および60℃にて30分間直ちに乾燥した。クロスハッチテストを24時間後に乾式接着について、および浸漬後50度Cの2時間水中で行い、結果を表1Bにまとめる。
ガラス繊維強化ポリプロピレンについてのコーティング適用
50%までのガラス繊維含有量を持つ一連のガラス繊維強化ポリプロピレン(GFRPP)をコーティングした。基材表面を120グリッドのサンドペーパーで部分的に摩耗させた。次いで、摩耗ダストを除去し、および表面をイソプロパノールで拭った。次いで、ヒドロキシ−官能性化およびsec−アミノ−官能性化VERSIFY(商標)2400.01(試料2および3、表1A)のキシレン溶液(10wt%)を、ドクターブレードを用いて適用して、(約7.5umの乾燥フィルム厚みに至る)75um厚みの湿ったフィルムを形成し、フラッシュオフの後、室温にて、90℃のオーブン中に15分間入れた。クロスハッチテストは、24時間後に、さらなるトップコートがない、適用された接着促進剤層のみについて行って、基材の接着を決定した。比較例として、Eastman CPO343−1を10%に希釈し、同様にして適用した。結果を表2Bに示す。
本発明はその精神および実質的属性を逸脱することなく他の形態で具体化してもよく、従って、本発明の範囲を示す、これまでの明細書よりはむしろ添付の特許請求の範囲を参照すべきである。
Figure 2013532197
Figure 2013532197
VERSIFY製品は230℃で8g/10分のメルトフローレートおよび12wt%(DE3300)resp.15wt%(DE3401)のエチレン含有量を持つ、The Dow Chemical Companyから入手可能なプロピレン−エチレンコポリマーである。
4−ヒドロキシTEMPO 2,2,6,6−TETRAMETHYL−4−HYDOXY−1−PIPERIDINYLOXYはA.H.Marksから入手可能である。
Figure 2013532197
Figure 2013532197

Claims (9)

  1. 1以上の溶媒存在下における、
    固形分の全重量に基づいて少なくとも60重量パーセントの第一の官能性化ポリオレフィン、
    所望により、固形分の全重量に基づいて40重量パーセント未満の第二の官能性化ポリオレフィン
    の混合生成物を含む接着促進剤システムであって、
    前記第二の官能性化ポリオレフィンはプロピレンのホモポリマー、またはプロピレンとヘキセン、オクテンおよび/または他の同様なα−オレフィンとのコポリマーを含み、前記ホモポリマーまたはコポリマーは、ポリプロピレンの骨格上に、単一の不飽和、末端無水コハク酸部位、およびさらなる無水コハク酸置換を有し、ここで、前記無水コハク酸置換は第二の官能性化ポリオレフィンの約5〜約45重量パーセントの範囲であることを特徴とする接着促進剤システム。
  2. 固形分の全重量に基づいて少なくとも60重量パーセントの第一の官能性化ポリオレフィンを選択し、
    所望により、固形分の全重量に基づいて40重量パーセント未満の第二の官能性化ポリオレフィンを選択し、ここで、前記第二の官能性化ポリオレフィンはプロピレンのホモポリマー、またはプロピレンとヘキセン、オクテンおよび/または他の同様なα−オレフィンとのコポリマーを含み、前記ホモポリマーまたはコポリマーは、ポリプロピレン骨格上に、単一の不飽和、末端無水コハク酸部位、およびさらなる無水コハク酸置換を有し、ここで、前記無水コハク酸置換は第二の官能性化ポリオレフィンの約5〜約45重量パーセント範囲であり、次いで、
    1以上の存在下で前記第一の官能性化ポリオレフィンおよび前記第二の官能性化ポリオレフィンを混合し、
    それにより、前記接着促進剤システムを形成する工程を含む接着促進剤システムを製造する方法。
  3. 請求項1に記載の接着促進剤システムに由来するフィルムを含む接着層。
  4. 少なくとも1以上の基材層、
    少なくとも1以上の接着層、ここで、前記1以上の接着層は請求項1記載の接着促進剤システムに由来するフィルムを含み、
    少なくとも1以上の外側層、
    を含み、
    ここで、前記接着層は前記1以上の基材層および前記1以上の外側層の間に配置されていることを特徴とする多層構造体。
  5. 少なくとも1以上の基材層を選択し、
    請求項1記載の接着促進剤システムを選択し、
    前記接着促進剤システムを前記基材層の少なくとも1つの表面に適用し、
    溶媒の少なくとも一部を除去し、
    それにより、前記基材層に結合した接着層を形成し、
    前記接着層上に少なくとも1以上の外側層を形成し、次いで、
    それにより、多層構造体を形成する工程を含む多層構造体を作成する方法。
  6. 前記接着促進剤システムが、さらに、1以上の充填剤、1以上のバインダー、1以上の顔料を含む請求項1から5のいずれか一項に記載のもの。
  7. 前記官能性化ポリマー組成物が、(a)末端不飽和を有するプロピレン/ヘキセンコポリマーを1:1のモル比率で無水マレイン酸と反応させて、末端無水コハク酸部位および単一の不飽和を有する末端無水コハク酸官能性化プロピレン/ヘキセンコポリマーを生じさせ、次いで、(b)フリーラジカル開始の存在下で、末端無水コハク酸部位および単一の不飽和を有する前記末端無水コハク酸官能性化プロピレン/ヘキセンコポリマーをさらなる無水コハク酸と反応させて、前記官能性化ポリマー組成物を生じさせることを含む方法によって得られ、ここで、前記官能性化ポリマー組成物は、官能性化ポリマー組成物の重量に基づいて5〜45重量パーセントの範囲の無水コハク酸置換を有することを特徴とする請求項1から5いずれか一項に記載のもの。
  8. 前記コーティング組成物が少なくとも1重量パーセントの接着促進剤システムを含むことを特徴とする、請求項1から5記載の接着促進剤システムを含むコーティング組成物。
  9. 少なくとも1以上の基材層、
    少なくとも1以上のコーティング層、
    を含み、ここで、前記1以上のコーティング層は接着促進剤システムおよび、所望により、他の成分および添加剤を含む処方された組成物に由来するフィルムを含むことを特徴とする多層構造体。
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