JP2013530727A - 差次的に提示される胎児のゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の同定およびそれらの使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、母体循環において差次的に提示される胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の同定および特徴付けのための新規アプローチを提供する。本発明に従う、母体循環において過剰提示された胎児ゲノム領域の同定は、富化もしくは精製の必要なくして、胎児DNAの正確な分析を提供する。このことは、妊娠初期におけるより単純で、より正確かつ効率的な出生前診断を提供する。本発明は、妊娠初期の間の(例えば、妊娠第1期の間の)非侵襲性の出生前診断に特に有用である。
Description
(関連出願)
この出願は、2010年7月23日に出願された米国仮出願第61/367,254号への優先権を主張する。米国仮出願第61/367,254号の開示内容は、本明細書にその全体が参考として援用される。
この出願は、2010年7月23日に出願された米国仮出願第61/367,254号への優先権を主張する。米国仮出願第61/367,254号の開示内容は、本明細書にその全体が参考として援用される。
(背景)
母体循環における無細胞胎児DNAの分子分析は、胎児異数性の非侵襲性出生前診断、他の胎児の遺伝的異常および妊娠合併症における有望なアプローチであることが示された。多くの既存の診断法および技術は、代表的には、母体血漿における無細胞胎児DNAの画分が25%を超える臨床症例において十分機能する。しかし、胎児DNAのこのようなレベルは、代表的には、治療的介入がもはや選択肢でない妊娠後期において達するに過ぎない。母体血漿における無細胞胎児DNAの画分が、妊娠期間の9〜13週の間の妊娠第1期において0%から5〜10%の間で変動することが観察されてきた。妊娠第1期において臨床的に有用な正確性に達するために、上記胎児材料の顕著な富化が、通常は、現在開発されたアッセイのいずれにも必要とされる。
母体循環における無細胞胎児DNAの分子分析は、胎児異数性の非侵襲性出生前診断、他の胎児の遺伝的異常および妊娠合併症における有望なアプローチであることが示された。多くの既存の診断法および技術は、代表的には、母体血漿における無細胞胎児DNAの画分が25%を超える臨床症例において十分機能する。しかし、胎児DNAのこのようなレベルは、代表的には、治療的介入がもはや選択肢でない妊娠後期において達するに過ぎない。母体血漿における無細胞胎児DNAの画分が、妊娠期間の9〜13週の間の妊娠第1期において0%から5〜10%の間で変動することが観察されてきた。妊娠第1期において臨床的に有用な正確性に達するために、上記胎児材料の顕著な富化が、通常は、現在開発されたアッセイのいずれにも必要とされる。
(発明の要旨)
本発明は、母体循環において差次的に提示される(例えば、過剰提示されるかもしくは過小提示される)胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の同定および特徴付けのための新規なアプローチを提供する。とりわけ、本発明に従う、母体循環において過剰提示された胎児ゲノム領域の同定は、富化も精製もなしに、胎児DNAの正確な分析を可能にし得、より単純で、より正確かつ効率的な出生前診断アッセイを生じる。本発明は、妊娠初期の間の(例えば、妊娠第1期の間の)非侵襲性出生前診断に特に有用である。
本発明は、母体循環において差次的に提示される(例えば、過剰提示されるかもしくは過小提示される)胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の同定および特徴付けのための新規なアプローチを提供する。とりわけ、本発明に従う、母体循環において過剰提示された胎児ゲノム領域の同定は、富化も精製もなしに、胎児DNAの正確な分析を可能にし得、より単純で、より正確かつ効率的な出生前診断アッセイを生じる。本発明は、妊娠初期の間の(例えば、妊娠第1期の間の)非侵襲性出生前診断に特に有用である。
いくつかの実施形態において、本発明は、母体サンプルにおいて差次的に提示された胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を同定するための方法を提供し、上記方法は、母体サンプルに存在する胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を定量する工程;参照量と比較して、上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の相対存在量を決定し、それによって、上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域が、上記母体サンプルにおいて差次的に提示されるか否かを決定する工程;
を包含し、ここで上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域は、異数性領域(aneuploidic region)に相当しない。
を包含し、ここで上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域は、異数性領域(aneuploidic region)に相当しない。
いくつかの実施形態において、参照量は、母体サンプルにおける胎児核酸もしくは母親の核酸の平均的な提示の指標となる。いくつかの実施形態において、上記相対存在量を決定する工程は、上記定量された量と、上記参照量とを比較する工程を包含し、さらに上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域は、上記定量された量が、統計的信頼性(statistical confidence)をもって上記参照量とは異なる場合に、上記母体サンプルにおいて差次的に提示されると同定される。
いくつかの実施形態において、参照量は、母体サンプルにおける胎児核酸もしくは母親の核酸の過剰提示の指標となる。いくつかの実施形態において、上記相対存在量を決定する工程は、上記定量された量と上記参照量とを比較する工程を包含し、さらに上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域は、上記定量された量が、統計的信頼性をもって上記参照量と実質的に同じかもしくはそれより多い場合に、上記母体サンプルにおいて過剰提示されると同定される。
いくつかの実施形態において、参照量は、母体サンプルにおける胎児核酸もしくは母親の核酸の過小提示の指標となる。いくつかの実施形態において、上記相対存在量を決定する工程は、上記定量された量と上記参照量とを比較する工程を包含し、さらに上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域は、上記定量された量が、統計的信頼性をもって上記参照量と実質的に同じであるかもしくはそれより少ない場合に、上記母体サンプルにおいて過小提示されると同定される。
いくつかの実施形態において、本発明に従う方法は、胎児ゲノム領域を定量する。いくつかの実施形態において、上記参照量は、上記母体サンプルにおける胎児核酸の平均的な提示の指標となる。いくつかの実施形態において、胎児核酸の平均的な提示は、5%である。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、上記定量された量が、統計的信頼性をもって上記参照量を上回る場合に、上記母体サンプルにおいて過剰提示されると同定される。
いくつかの実施形態において、本発明に従う方法は、母親のゲノム領域を定量する。いくつかの実施形態において、上記参照量は、上記母体サンプルにおける母親の核酸の平均的な提示の指標となる。いくつかの実施形態において、母親の核酸の平均的な提示は、95%である。いくつかの実施形態において、母親のゲノム領域は、上記定量された量が、統計的信頼性をもって上記参照量未満である場合に、上記母体サンプルにおいて過小提示されると同定される。
いくつかの実施形態において、本発明に従う方法の上記定量する工程は、胎児ゲノム領域および対応する母親のゲノム領域を定量する工程を包含する。いくつかの実施形態において、上記胎児ゲノム領域の相対存在量は、上記胎児ゲノム領域の上記定量された量と上記対応する母親のゲノム領域の上記定量された量とを比較する工程によって決定される。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、上記対応する母親のゲノム領域から区別して検出可能である。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、父親が寄与した配列(paternally contributed sequence)を含む。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、上記対応する母親のゲノム領域とは異なる配列を含む。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、上記対応する母親のゲノム領域とは異なる少なくとも1個の多型ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、上記対応する母親のゲノム領域とは異なるメチル化パターンを含む。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、上記対応する母親のゲノム領域と比較して、コピー数バリエーション(CNV)を含む。
いくつかの実施形態において、本発明に従う方法は、ハイスループット形式において行われる。いくつかの実施形態において、本発明に従う方法は、複数の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を同時に定量する。
いくつかの実施形態において、本発明に従う方法は、上記母体サンプルから総DNAを最初に調製する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、本発明に従う方法は、上記母体サンプルから無細胞DNAを最初に調製する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、本発明に従う方法は、定量されるべき上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を含む核酸フラグメントを最初に生成する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、本発明に適した母体サンプルは、細胞、組織、全血、血漿、血清、尿、糞便、唾液、臍帯血、絨毛膜絨毛サンプル、絨毛膜絨毛サンプル培養物、羊水、羊水培養物、経子宮頸管洗浄液(transcervical lavage fluid)、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。特定の実施形態において、本発明に適した母体サンプルは、母体血液である。
いくつかの実施形態において、本発明に適した母体サンプルは、1個体から得られる。いくつかの実施形態において、本発明に適した母体サンプルは、複数個体から得られる。
いくつかの実施形態において、本発明の方法に従う上記定量する工程は、DNA配列決定工程を包含する。いくつかの実施形態において、上記DNA配列決定工程は、ハイスループット単一分子配列決定工程を包含する。いくつかの実施形態において、上記DNA配列決定工程は、不偏DNA配列決定(unbiased DNA sequencing)工程を包含する。いくつかの実施形態において、上記DNA配列決定工程は、1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、もしくは100より大きいゲノム当量(genomic equivalence)を網羅する。
いくつかの実施形態において、上記DNA配列決定工程は、上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を、光学シグナルで標識する工程を包含する。いくつかの実施形態において、上記光学シグナルは、蛍光シグナルおよび/もしくは発光シグナルから選択される。いくつかの実施形態において、上記蛍光シグナルは、シアニン−3および/もしくはシアニン−5によって生成される。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、上記配列決定工程の前に、固体表面に、定量されるべき上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を含む核酸分子を含む核酸分子(例えば、核酸フラグメント)を捕捉する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、本発明に従う定量する工程は、上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に起因する個々の配列読み取りカウントを得る工程を包含する。いくつかの実施形態において、本発明に従う定量する工程は、上記胎児ゲノム領域に起因する個々の配列読み取りカウントと、上記対応する母親のゲノム領域に起因する個々の配列読み取りカウントとを比較する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、本発明に従う定量する工程は、デジタルPCR(digital PCR)を行う工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明に従う定量する工程は、ブリッジPCR(bridge PCR)を行う工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明に従う定量する工程は、個々の核酸分子を、上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に特異的に結合するナノレポーターで標識されたプローブを使用して、ハイブリダイズする工程を包含する。本発明の実施形態に従うナノレポーターは、米国特許公開番号20100047924(その内容は、本明細書に参考として援用される)に記載される。
いくつかの実施形態において、本発明に従う定量する工程は、アレイベースの比較ゲノムハイブリダイゼーション(comparative genomic hybridization)(aCGH)を行う工程を包含する。いくつかの実施形態において、上記aCGH工程は、上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に特異的に結合するプローブを使用する。いくつかの実施形態において、上記プローブは、光学シグナルで標識される。いくつかの実施形態において、上記光学シグナルは、蛍光シグナルおよび/もしくは発光シグナルから選択される。いくつかの実施形態において、上記aCGH工程は、上記胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に起因するシグナルのレベルを決定する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明に従う方法において使用される上記統計的信頼性は、N元配置ANOVA(N−way ANOVA)、スチューデントt検定、フィッシャーの正確確率検定(Fisher’s exact test)、もしくは多重検定補正(multiple testing correction)によって決定される。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、上記胎児ゲノム領域の過剰提示係数(overrepresentation factor)を決定する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、本発明の方法は、異なる個体にわたって、上記同定された差次的に提示された胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を比較する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、上記同定された差次的に提示された胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を(例えば、デジタルPCRもしくは再配列決定によって)確認する工程をさらに包含する。
特定の実施形態において、本発明は、母体サンプルにおいて通常は過剰提示される胎児ゲノム領域を同定するための方法を提供し、上記方法は、母体サンプル中の胎児ゲノム領域および対応する母親のゲノム領域を特徴付ける工程;上記対応する母親のゲノム領域と比較して、上記胎児ゲノム領域の相対存在量を決定する工程;ならびに上記決定された相対存在量が、統計的信頼性をもって所定の閾値を上回る場合に、上記胎児ゲノム領域を、上記母体サンプルにおいて過剰提示されると同定する工程であって、ここで上記胎児ゲノム領域は、異数性領域ではない工程を包含する。
特定の実施形態において、本発明は、母体サンプルにおいて通常は過小提示される母親のゲノム領域を同定するための方法を提供し、上記方法は、母体サンプル中の母親のゲノム領域および対応する胎児ゲノム領域を特徴付ける工程;上記対応する胎児ゲノム領域と比較して、上記母親のゲノム領域の相対存在量を決定する工程;ならびに上記決定された相対存在量が、統計的信頼性をもって所定の閾値を下回る場合に、上記母親のゲノム領域を、上記母体サンプルにおいて過小提示されると同定する工程であって、ここで上記対応する胎児ゲノム領域は、異数性領域ではない工程を包含する。
特定の実施形態において、本発明は、母体サンプルにおいて通常は過剰提示される胎児ゲノム領域を同定するための方法を提供し、上記方法は、母体サンプル中の胎児ゲノム領域を特徴付ける工程;参照と比較して、上記胎児ゲノム領域の相対存在量を決定する工程;ならびに上記決定された相対存在量が、統計的信頼性をもって所定の閾値を上回る場合、上記胎児ゲノム領域を、上記母体サンプルにおいて過剰提示されると同定する工程であって、ここで上記胎児ゲノム領域は、異数性領域ではない工程を包含する。特定の実施形態において、本発明に適した参照は、母体サンプルにおける胎児核酸の平均的な提示の指標となる。
特定の実施形態において、本発明は、母体サンプルにおいて通常は過小提示される母親のゲノム領域を同定するための方法を提供し、上記方法は、母体サンプル中の母親のゲノム領域を特徴付ける工程;参照と比較して、上記母親のゲノム領域の相対存在量を決定する工程;ならびに上記決定された相対存在量が、統計的信頼性をもって所定の閾値を下回る場合に、上記母親のゲノム領域を、上記母体サンプルにおいて過小提示されると同定する工程であって、ここで上記母親のゲノム領域は、異数性領域に相当しない工程を包含する。特定の実施形態において、本発明に適した参照は、母体サンプルにおける母親の核酸の平均的な提示の指標となる。
いくつかの実施形態において、本発明はまた、本明細書に記載される方法を使用して同定される、過剰提示される胎児ゲノム領域を特徴付ける工程を包含する、種々の非侵襲性の診断方法を提供する。
本発明の他の特徴、目的、および利点は、以下の詳細な説明、図面および特許請求の範囲において明らかである。しかし、詳細な説明、図面および特許請求の範囲は、本発明の実施形態を示す一方で、例示によってのみ与えられ、限定ではないことが理解されるべきである。本発明の範囲内の種々の変更および改変は、当業者に明らかになる。
(定義)
本発明がより容易に理解されるように、特定の用語が、以下で最初に定義される。以下の用語および他の用語についてのさらなる定義は、本明細書全体を通じて示される。
本発明がより容易に理解されるように、特定の用語が、以下で最初に定義される。以下の用語および他の用語についてのさらなる定義は、本明細書全体を通じて示される。
本願において、「または、もしくは、あるいは(or)」の使用は、別段示されなければ、「および/もしくは(and/or)」を意味する。本願において使用される場合、用語「含む、包含する(comprise)」およびこの用語のバリエーション(例えば、「含む、包含する(comprising)」および「含む、包含する(comprises)」)は、他の付加物、構成要素、成分もしくは工程を排除するとは解釈されない。本願において使用される場合、用語「約」および「ほぼ」は、等価として使用される。約/ほぼありもしくはなしで本願において使用される任意の数値は、関連分野の当業者によって認識される任意の通常の揺らぎを含むことが意味される。特定の実施形態において、用語「ほぼ」もしくは「約」とは、別段示されなければ、または状況から明らかにならなければ(このような数値が考えられる値の100%を超える場合を除いて)、示される参照値のいずれの方向においても(より大きいもしくはより小さい)、25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、もしくはそれより小さい%の中に入る値の範囲に言及する。
対立遺伝子: 本明細書で使用される場合、語句「対立遺伝子」は、「対立遺伝子改変体」と交換可能に使用され、かつ遺伝子座もしくは遺伝子の改変体に言及する。いくつかの実施形態において、異なる対立遺伝子もしくは対立遺伝子改変体は、多型である。
増幅: 本明細書で使用される場合、用語「増幅」とは、標的核酸をコピーし、それによって、選択された核酸配列のコピー数を増大させるための、当該分野で公知の任意の方法に言及する。増幅は、指数関数的であってもよいし、線形的であってもよい。標的核酸は、DNAもしくはRNAのいずれであってもよい。代表的には、このようにして増幅される配列は、「アンプリコン」を形成する。増幅は、種々の方法で達成され得る。上記方法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(「PCR」)、転写ベースの増幅、等温増幅、ローリングサークル増幅などが挙げられるが、これらに限定されない。増幅は、二本鎖アンプリコンを生成するためにプライマー対の各プライマーの比較的同様な量で行われ得る。しかし、非対称PCRは、当該分野で周知であるように、一本鎖生成物を主にもしくは専ら増幅するために使用され得る(例えば、Poddar et al. Molec. And Cell. Probes 14:25−32 (2000))。これは、プライマーの各対を使用して、上記対の一方の対と比較して他方のプライマーの濃度を顕著に低下させる(例えば、100倍差)ことによって達成され得る。非対称PCRによる増幅は、一般に線形的である。当業者は、異なる増幅法が一緒に使用されてもよいことを理解する。
異数性: 本明細書で使用される場合、用語「異数性」とは、完全な染色体もしくは染色体の一部の異常な数に言及する。代表的には、異数性は、遺伝的不均衡を引き起こす。遺伝的不均衡は、発生初期段階において致死的であり得るか、妊娠後期において流産を引き起こし得るか、または生存可能であるが異常な妊娠を生じ得る。最も頻繁かつ臨床的に顕著な異数性は、正常な染色体対の代わりに3本(「トリソミー」)もしくは1本のみ(「モノソミー」)のいずれかが存在する単一の染色体に関する。
動物: 本明細書で使用される場合、用語「動物」とは、動物界の任意のメンバーに言及する。いくつかの実施形態において、「動物」とは、任意の発生段階においてヒトに言及する。いくつかの実施形態において、「動物」とは、任意の発生段階において非ヒト動物に言及する。特定の実施形態において、上記非ヒト動物は、哺乳動物(例えば、齧歯類、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、ヒツジ、ウシ、霊長類、および/もしくはブタ)である。いくつかの実施形態において、動物としては、哺乳動物、トリ、爬虫類、両生類、魚類、昆虫、および/もしくは蠕虫類(worm)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、動物は、トランスジェニック動物、遺伝子操作された動物、および/もしくはクローンであり得る。
ほぼ: 本明細書で使用される場合、用語「ほぼ」もしくは「約」とは、目的の1つ異常の値に適用される場合、示される参照値に類似の値に言及する。特定の実施形態において、用語「ほぼ」もしくは「約」とは、別段示されなければ、または状況から明らかにならなければ(このような数値が考えられる値の100%を超える場合を除いて)、示される参照値のいずれの方向においても(より大きいもしくはより小さい)、25%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%の中に入る値の範囲に言及する。
生物学的サンプル: 本明細書で使用される場合、用語「生物学的サンプル」とは、生物学的供給源から得られる任意のサンプルを包含する。特定の実施形態において、生物学的供給源は、被験体である。生物学的サンプルとしては、被験体に由来する血液、羊水、血清、尿、糞便、表皮サンプル、皮膚サンプル、口内スワブ、精子、羊水、培養細胞、骨髄サンプルおよび/もしくは絨毛が挙げられ得るが、これらに限定されない。都合のよい生物学的サンプルは、例えば、口腔の表面から細胞をこすり取ることによって得られ得る。任意の生物学的サンプルの細胞培養はまた、生物学的サンプル(例えば、絨毛膜絨毛サンプルの培養物および/もしくは羊水培養物(例えば、羊膜細胞培養物))として使用され得る。生物学的サンプルはまた、例えば、任意の器官もしくは組織(生検もしくは剖検標本が挙げられる)から得られたサンプルであり得、細胞(初代細胞であろうと培養細胞であろうと)、任意の細胞、組織もしくは器官によって順化された培地、組織培養物を含み得る。いくつかの実施形態において、本発明に適した生物学的サンプルは、発売されるように加工処理されたか、または別の方法で本明細書に記載されるように、核酸を検出に利用可能にするサンプルである。適切な生物学的サンプルは、生命のステージ(例えば、胎児、青年、成人(例えば、妊娠女性)など)から得られ得る。固定組織もしくは凍結組織もまた、使用され得る。用語「生物学的サンプル」および「生物学的標本」は、交換可能に使用される。
コピー数: 本明細書で使用される場合、語句「コピー数」とは、遺伝子座に言及して使用される場合、ゲノムもしくはゲノム当量あたりに存在するこのような遺伝子座のコピーの数に言及する。「正常コピー数」とは、遺伝子座に言及して使用される場合、正常個体に存在する正常もしくは野生型の対立遺伝子のコピー数に言及する。特定の実施形態において、上記コピー数は、0〜2(両端含む)の範囲に及ぶ。特定の実施形態において、上記コピー数は、0〜3、0〜4、0〜6、0〜7、もしくは0〜7より多くのコピー(両端含む)の範囲に及ぶ。遺伝子座の上記コピー数が、集団において個体を超えて大きく変動する実施形態において、推定メジアンコピー数は、計算および/もしくは比較目的で、「正常コピー数」として理解され得る。
対応する胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域: 本明細書で使用される場合、用語「対応する胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域」とは、胎児核酸もしくは母親の核酸に由来するが、同じ染色体位置にマッピングされるゲノム領域に言及する。
相補体: 本明細書で使用される場合、用語「相補体」、「相補的」および「相補性」とは、ワトソン/クリック対形成規則に従って、ヌクレオチド配列の対形成に言及する。例えば、配列 5’−GCGGTCCCA−3’は、5’−TGGGACCGC−3’の相補的配列を有する。相補体配列はまた、上記DNA配列に相補的なRNAの配列であり得る。天然の核酸において一般に見いだされない特定の塩基は、上記相補的核酸に含められ得、これらとしては、イノシン、7−デアザグアニン、ロックされた核酸(LNA)、およびペプチド核酸(PNA)が挙げられるが、これらに限定されない。相補性は、完全である必要はない;安定な二重鎖は、ミスマッチ塩基対、変性塩基、もしくはマッチしない塩基を含み得る。核酸技術の当業者は、多くの変数を経験的に考慮して、二重鎖安定性を決定し得る。上記変数としては、例えば、オリゴヌクレオチドの長さ、塩基組成およびオリゴヌクレオチドの配列、イオン強度およびミスマッチされた塩基対の発生率が挙げられる。
コントロール: 本明細書で使用される場合、用語「コントロール」は、標準(これに対して結果が比較される)であるという意味の、その分野で理解されている意味を有する。代表的には、コントロールは、変数について結論づけるためにこのような変数を分離することによって、実験における完全性を増大させるために使用される。いくつかの実施形態において、コントロールは、比較器を提供するために試験反応もしくはアッセイと同時に行われる反応もしくはアッセイである。1実験において、上記「試験」(すなわち、試験される変数)が適用される。第2の実験(上記「コントロール」)において、上記試験される変数は適用されない。いくつかの実施形態において、コントロールは、歴史的コントロール(すなわち、以前に行われた試験もしくはアッセイ、または既に公知の量もしくは結果の)である。いくつかの実施形態において、コントロールは、書面にされたかもしくは別の方法で保存された記録であるか、あるいはこれらを含む。コントロールは、陽性コントロールもしくは陰性コントロールであり得る。いくつかの実施形態において、コントロールはまた、参照として言及される。
粗製の: 本明細書で使用される場合、用語「粗製の」とは、生物学的サンプルと関連して使用される場合、実質的に未精製状態にあるサンプルに言及する。例えば、粗製サンプルは、細胞溶解物もしくは生検組織サンプルであり得る。粗製サンプルは、溶液中にもしくは乾燥調製物として存在し得る。
差次的に提示される: 本明細書で使用される場合、用語「差次的に提示される」とは、ベースラインから外れているゲノム領域(例えば、胎児もしくは母親の)の提示のレベルに言及する。代表的には、上記ベースラインは、母体循環(例えば、母体血液)における胎児核酸もしくはゲノム核酸の平均的な提示の指標となる。差次的に提示される領域は、過剰提示される領域もしくは過小提示される領域であり得る。本明細書で使用される場合、用語「過剰提示される」もしくは「過剰提示」とは、統計的信頼性を持って上記ベースラインを実質的に上回るゲノム領域の提示レベルに言及する。本明細書で使用される場合、用語「過小提示される」もしくは「過小提示」とは、統計的信頼性を持って上記ベースラインを実質的に下回るゲノム領域の提示レベルに言及する。
欠失: 本明細書で使用される場合、用語「欠失」とは、天然に存在する核酸から1個以上のヌクレオチドを除去する変異を包含する。
遺伝子: 本明細書で使用される場合、用語「遺伝子」とは、別個の細胞の(例えば、細胞内のもしくは細胞外の)生成物および/もしくは機能を担う別個の核酸配列に言及する。より具体的には、用語「遺伝子」とは、タンパク質をコードする部分を含み、必要に応じて、上記目的の遺伝子によってコードされる上記タンパク質の発現の調節に関与する調節配列(例えば、プロモーター、エンハンサー、ターミネーターなど)を含む核酸に言及する。本明細書で使用される場合、用語「遺伝子」はまた、タンパク質をコードしないが、むしろ機能的RNA分子(例えば、tRNA、rRNAなど)の転写のためのテンプレートを提供する核酸を含み得る。あるいは、遺伝子は、特定の事象/機能のためのゲノム位置(例えば、タンパク質および/もしくは核酸結合部位)を定義し得る。
遺伝子型: 本明細書で使用される場合、用語「遺伝子型」とは、生物の遺伝的構成に言及する。より具体的には、上記用語は、個体に存在する対立遺伝子の正体に言及する。遺伝子型決定は、生物学的アッセイで個体の遺伝子型を解明するプロセスである。個体もしくはDNAサンプルの遺伝子型特定は、代表的には、公知の多型部位において個体が有する2つの対立遺伝子の性質を、ヌクレオチド塩基に関して同定することに言及する。
ハイブリダイズする: 本明細書で使用される場合、用語「ハイブリダイズする」もしくは「ハイブリダイゼーション」とは、2つの相補的な核酸鎖が適切にストリンジェントな条件下で互いにアニールするプロセスに言及する。ハイブリダイゼーションに適したオリゴヌクレオチドもしくはプローブは、代表的には、10〜100ヌクレオチド長(例えば、18〜50、12〜70、10〜30、10〜24、18〜36ヌクレオチド長)を含む。核酸ハイブリダイゼーション技術は、当該分野で周知である。例えば、Sambrook, et al., 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Press, Plainview, N.Y.を参照のこと。当業者は、少なくとも所望のレベルの相補性を有する配列が安定にハイブリダイズする一方で、より低い相補性を有する配列はハイブリダイズしないように、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーをどのように予測しかつ調節するかを理解する。ハイブリダイゼーション条件およびパラメーターの例に関しては、例えば、Sambrook, et al., 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Press, Plainview, N.Y.; Ausubel, F. M. et al. 1994, Current Protocols in Molecular Biology. John Wiley & Sons, Secaucus, N.J.を参照のこと。
個々に分離される: 本明細書で使用される場合、用語「個々に分離される」とは、視覚化される場合、あるポリマーもそいくはクローンを、その隣接しているポリマーもしくはクローンから区別することを可能にすることを示すために、本明細書で使用される。視覚化は、レポーター標識(例えば、発蛍光団)の使用によってもたらされ得、そのシグナルは、個々に分離される。個々の分離のための要件は、個々のモノマー組み込みが、各合成工程において検出され得ることを可能にする。
挿入もしくは付加: 本明細書で使用される場合、用語「挿入」もしくは「付加」とは、天然に存在する分子と比較して、それぞれ、1個以上のアミノ酸残基もしくはヌクレオチドの付加を生じるアミノ酸もしくはヌクレオチド配列における変化に言及する。
インビトロ: 本明細書で使用される場合、用語「インビトロ」とは、多細胞生物内ではなく、人工的な環境において(例えば、試験管もしくは反応容器において)、細胞培養において、などで起こる事象に言及する。
インビボ: 本明細書で使用される場合、用語「インビボ」とは、多細胞生物(例えば、非ヒト動物)内で起こる事象に言及する。
単離された: 本明細書で使用される場合、用語「単離された」とは、(1)最初に生成される場合に(天然においておよび/もしくは実験設定においてであろうが)関連づけられる成分のうちの少なくともいくつかから分離された、および/または(2)人間の手で生成されるか、調製されるか、そして/もしくは製造された、物質および/もしくは実体に言及する。単離された物質および/もしくは実体は、これらが最初に関連づけられた他の成分のうちの少なくとも約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約98%、約99%、実質的に100%、もしくは100%から分離され得る。いくつかの実施形態において、単離された因子は、約80%より高く、約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、実質的に100%、もしくは100%純粋である。本明細書で使用される場合、ある物質は、これが他の成分を実質的に含まなければ「純粋」である。本明細書で使用される場合、用語「単離された細胞」とは、多細胞生物に含まれない細胞に言及する。
標識された: 用語「標識された」および「検出可能な因子もしくは実体で標識された」は、ある実体(例えば、核酸プローブ、抗体など)が、例えば、別の実体(例えば、核酸、ポリペプチドなど)への結合後に可視化され得ることを特定するために交換可能に本明細書で使用される。上記検出可能な因子もしくは実体は、測定され得かつその強度が結合した実体の量に関連する(例えば、比例する)シグナルを生成するように、選択され得る。タンパク質およびペプチドを標識および/もしくは検出するために広く種々のシステムが当該分野で公知である。標識されたタンパク質およびペプチドは、分光的手段、光化学的手段、生化学的手段、免疫化学的手段、電気的手段、光学的手段、化学的手段もしくは他の手段によって検出可能である標識を組み込むか、これに結合体化することによって、調製され得る。標識もしくは標識する実体は、直接的に検出可能であってもよい(すなわち、検出可能であるのにいかなるさらなる反応も操作も必要としない(例えば、発蛍光団は、直接検出可能である))し、間接的に検出可能であってもよい(すなわち、検出可能である別の実体との反応もしくは結合を介して検出可能にされ得る(例えば、ハプテンは、レポーター(例えば、発蛍光団)を含む適切な抗体との反応後に免疫染色によって検出可能である))。適切な検出可能な因子としては、放射性核種、発蛍光団、化学発光因子、微粒子、酵素、比色標識、磁性標識、ハプテン、分子ビーコン、アプタマービーコンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
遺伝子座: 本明細書で使用される場合、用語「遺伝子座」とは、染色体上の特定のDNA配列の特定の位置に言及する。本明細書で使用される場合、特定のDNA配列は、任意の長さのものであり得る(例えば、1個、2個、3個、10個、50個、もしくはより多くのヌクレオチド)。いくつかの実施形態において、上記遺伝子座は、遺伝子もしくは遺伝子の一部であるかもしくはこれらを含む。いくつかの実施形態において、上記遺伝子座は、遺伝子のエキソンもしくはエキソンの一部であるかもしくはこれらを含む。いくつかの実施形態において、上記遺伝子座は、遺伝子のイントロンもしくはイントロンの一部であるかもしくはこれらを含む。いくつかの実施形態において、上記遺伝子座は、遺伝子の調節エレメントもしくは調節エレメントの一部であるかもしくはこれらを含む。いくつかの実施形態において、上記遺伝子座は、疾患、障害、および/もしくは状態と関連する。例えば、上記遺伝子座における変異(欠失、挿入、スプライス変異、点変異などを含む)は、疾患、障害、および/もしくは状態と相関し得る。
核型決定: 本明細書で使用される場合、用語「核型決定」は、真核生物細胞における染色体数の決定を包含する。
母体サンプル: 本明細書で使用される場合、用語「母体サンプル」とは、妊娠女性から得られた生物学的サンプルに言及する。生物学的サンプルの定義を参照のこと。
正常な: 本明細書で使用される場合、用語「正常な(normal)」とは、上記用語「コピー数」もしくは「遺伝子座」もしくは「遺伝子」もしくは「対立遺伝子」を修飾するために使用される場合、ある集団において最高のパーセンテージにおいて存在するコピー数もしくは遺伝子座、遺伝子、または対立遺伝子(例えば、野生型の数もしくは対立遺伝子)に言及する。上記用語「個体」もしくは「被験体」を修飾するために使用される場合、それらは、ある集団において最高のパーセンテージで存在する上記コピー数もしくは上記遺伝子座、遺伝子もしくは対立遺伝子を有する個体もしくは個体群(例えば、野生型の個体もしくは被験体)に言及する。代表的には、正常な「個体」もしくは「被験体」は、特定の疾患もしくは状態を有さず、上記疾患もしくは状態のキャリアでもない。上記用語「正常な」はまた、正常なもしくは野生型の個体もしくは被験体から単離された生物学的標本もしくはサンプル(例えば、「正常な生物学的サンプル」)を形容する(qualify)ために本明細書で使用される。
マルチプレックスPCR: 本明細書で使用される場合、用語「マルチプレックスPCR」とは、別個のプライマー対を使用して各々刺激される2個以上の領域の増幅に言及する。
プライマー: 本明細書で使用される場合、用語「プライマー」とは、核酸サンプル中の相補的配列にハイブリダイズし得る短い一本鎖オリゴヌクレオチドに言及する。代表的には、プライマーは、テンプレート依存性DNA合成のための開始点として作用する。デオキシリボヌクレオチドは、DNAポリメラーゼによってプライマーに付加され得る。いくつかの実施形態において、プライマーへのこのようなデオキシリボヌクレオチド付加はまた、プライマー伸長として公知である。上記用語プライマーは、本明細書で使用される場合、合成され得るプライマーのすべての形態(ペプチド核酸プライマー、ロックされた核酸プライマー、ホスホロチオエート改変プライマー、標識されたプライマーなどが挙げられる)を含む。PCR反応のための「プライマー対」もしくは「プライマーセット」は、代表的には、代表的には、「順方向プライマー」および「逆方向プライマー」を含むプライマーのセットに言及する。本明細書で使用される場合、「順方向プライマー」とは、dsDNAのアンチセンス鎖にアニールするプライマーに言及する。「逆方向プライマー」は、dsDNAのセンス鎖にアニールする。
多型: 本明細書で使用される場合、用語「多型」とは、遺伝子もしくはその一部の1種より多くの形態が同時に存在することに言及する。
プローブ: 本明細書で使用される場合、用語「プローブ」とは、核酸のプローブに言及して使用される場合、目的の核酸に結合もしくはハイブリダイズし得る特定のヌクレオチド配列(例えば、RNAもしくはDNA)を有する核酸分子に言及する。代表的には、プローブは、化学的結合のうちの1種以上のタイプを介して(通常は、水素結合形成を介して)相補的もしくは実質的に相補的な配列の核酸に特異的に結合する(もしくは特異的にハイブリダイズする)。いくつかの実施形態において、プローブは、リアルタイムPCR反応においてDNAアンプリコンの核酸に結合し得る。
相対存在量: 本明細書で使用される場合、用語「相対存在量」とは、参照量と比較して、目的のゲノム領域の量に言及する。任意の適切な参照量は、目的のゲノム領域の相対存在量を決定するために使用され得る。参照量の定義を参照のこと。代表的には、相対存在量は、とりわけ、2個のゲノム領域(例えば、胎児DNA 対 対応する母親のゲノムDNA)の量、パーセンテージ(例えば、DNAの総量のうちの胎児DNAのパーセンテージ)、倍数変化、正規化された量の間の比を包含する。用語「相対存在量」は、「相対量」と交換可能に使用される。
参照量: 本明細書で使用される場合、用語「参照量」とは、目的のゲノム領域の相対存在量を計算するために比較標準もしくはコントロールとして使用され得る任意の量に言及する。一般に、参照量は、総量、平均量、過剰提示されるかもしくは過小提示される量を示す量であり得る。例えば、参照量は、関連する母体サンプル(例えば、母体血液)中の核酸の総量、胎児核酸の総量、母親の核酸の総量、過剰提示も過小提示もされないことが公知のコントロール領域の量または複数のコントロール領域の平均量、公知の過剰提示される領域の量もしくは複数の過剰提示される領域の平均量、公知の過小提示される領域の量もしくは複数の過剰提示される領域の平均量、または目的の領域に対応するゲノム領域(例えば、胎児もしくは母親の)の量を示す量であり得る。参照量は、比較器を提供するために、上記目的の領域と同時に行われる反応もしくはアッセイの定量から得られる量;歴史的参照(すなわち、以前に行われたアッセイからの量もしくは結果、または以前から公知である量もしくは結果);書面にされたかもしくは別の手段で保存された記録;または所定の閾値であり得る。いくつかの実施形態において、参照量は、母体血液における上記胎児核酸の平均的な提示(例えば、3%、5%、10%、15%、もしくは20%)を示す。いくつかの実施形態において、参照量は、母体血液における上記母親の核酸の平均的な提示(例えば、97%、95%、90%、85%、もしくは80%)を示す。
センス鎖 対 アンチセンス鎖: 本明細書で使用される場合、用語「センス鎖」とは、機能的タンパク質のコード配列の少なくとも一部を含む二本鎖DNA(dsDNA)の鎖に言及する。本明細書で使用される場合、用語「アンチセンス鎖」とは、上記センス鎖の逆相補体であるdsDNAの鎖に言及する。
シグナル: 本明細書で使用される場合、用語「シグナル」とは、検出可能なおよび/もしくは測定可能な実体に言及する。特定の実施形態において、上記シグナルは、人間の眼によって検出可能である(例えば、視覚的)。例えば、上記シグナルは、上記可視スペクトルにおける色の強度および/もしくは波長であり得るかもしくはこれらに関連し得る。このようなシグナルの非限定的な例としては、酵素反応のような化学反応から生じる、着色された沈殿物および着色された可溶性の生成物が挙げられる。特定の実施形態において、上記シグナルは、装置を使用して、検出可能である。いくつかの実施形態において、上記シグナルは、上記光が蛍光検出器で検出可能である、励起される場合に蛍光を発する発蛍光団から生成される。いくつかの実施形態において、上記シグナルは、分光光度計によって検出可能である光であるかもしくは光に関連する(例えば、可視光および/もしくは紫外光)。例えば、化学発光反応によって発せられる光は、シグナルとして使用され得る。いくつかの実施形態において、上記シグナルは、放射線(例えば、放射性同位体、赤外線放射などによって発せられる放射線)であるかもしくは上記放射線に関連する。特定の実施形態において、上記シグナルは、物理的実体の特性の直接的もしくは間接的なインジケーターである。例えば、シグナルは、生物学的サンプル中および/もしくは反応容器中の核酸の量および/もしくは濃度のインジケーターとして使用され得る。
特異的: 本明細書で使用される場合、用語「特異的」とは、オリゴヌクレオチドプライマーと関連して使用される場合、適切なハイブリダイゼーション条件もしくは洗浄条件の下で、上記目的の領域にハイブリダイズし得かつ目的でない核酸には実質的にハイブリダイズしないオリゴヌクレオチドもしくはプライマーに言及する。配列同一性のより高いレベルが好ましく、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、99%、もしくは100%の配列同一性を含む。いくつかの実施形態において、特異的オリゴヌクレオチドもしくはプライマーは、上記オリゴヌクレオチドおよび上記核酸がアラインされる場合に、ハイブリダイズもしくは増幅されるべき上記核酸の一部と少なくとも4個、6個、8個、10個、12個、14個、16個、18個、20個、22個、24個、26個、28個、30個、35個、40個、45個、50個、55個、60個、65個、70個、もしくはより多くの塩基の配列同一性を含む。
被験体: 本明細書で使用される場合、用語「被験体」とは、ヒトもしくは任意の非ヒト動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ウマもしくは霊長類)に言及する。ヒトは、出生前および出生後の形態を含む。多くの実施形態において、被験体はヒトである。被験体は、患者であり得、疾患の診断もしくは処置のための医療提供者に与えられるヒトに言及する。用語「被験体」は、「個体」もしくは「患者」と交換可能に本明細書で使用される。被験体は、疾患もしくは障害に罹患しているかもしくはこれらに罹りやすい可能性があるが、上記疾患もしくは障害の症状を呈していてもよいし呈していなくてもよい。
実質的に: 本明細書で使用される場合、用語「実質的に」とは、目的の特徴もしくは特性の全範囲もしくはほぼ全範囲もしくは程度を示す質的な状態に言及する。生物学分野の当業者は、生物学的および化学的な現象が、希に、あるとすれば、完全性へと進み、そして/あるいは完全性へと進むかもしくは、または絶対的結果を達成もしくは回避することを理解する。用語「実質的に」は、従って、多くの生物学的および化学的な現象において本質的な完全性の潜在的欠如を捕捉するために本明細書で使用される。
実質的に相補的: 本明細書で使用される場合、用語「実質的に相補的」とは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズし得る2つの配列に言及する。当業者は、実質的に相補的な配列が、それらの全長に沿ってハイブリダイズする必要がないことを理解する。いくつかの実施形態において、「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」とは、少なくとも以下と同程度にストリンジェントであるハイブリダイゼーション条件に言及する:50% ホルムアミド、5×SSC、50mM NaH2PO4、pH6.8、0.5% SDS、0.1mg/mL 超音波処理サケ精子DNA、および5×デンハルト溶液において、42℃で一晩ハイブリダイゼーション;2×SSC、0.1% SDSで、45℃において洗浄;ならびに0.2×SSC、0.1% SDSで、45℃において洗浄。いくつかの実施形態において、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、2個より多くの塩基だけ、20個の連続するヌクレオチドの範囲にわたって異なる、2個の核酸のハイブリダイゼーションを可能にするべきではない。
置換: 本明細書で使用される場合、用語「置換」とは、天然に存在する分子と比較して、1個以上のアミノ酸もしくはヌクレオチドを、それぞれ、異なるアミノ酸もしくはヌクレオチドで置換することに言及する。
野生型: 本明細書で使用される場合、用語「野生型」とは、天然に存在した代表的なもしくは最も一般的な形態に言及する。
(詳細な説明)
本発明は、とりわけ母体循環において差次的に提示される(例えば、過剰提示されるかもしくは過小提示される)胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を同定および特徴付けるための方法を提供する。本発明は、上記胎児DNAに由来する特定のゲノム領域が、母体循環において通常は過剰提示され得、そしてこのような過剰提示される胎児ゲノム領域の同定が、胎児DNAの顕著な富化も精製もなしに、このような過剰提示される領域に基づいて、正確な出生前診断を可能にし得るという認識を包含する。胎児ゲノム領域の過剰提示が、複数の因子(例えば、DNA構造、上記細胞の性質、アポトーシスの間のDNA崩壊プロセス、および血中でのDNase接近可能性)によって引き起こされ得ることは企図される。
本発明は、とりわけ母体循環において差次的に提示される(例えば、過剰提示されるかもしくは過小提示される)胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を同定および特徴付けるための方法を提供する。本発明は、上記胎児DNAに由来する特定のゲノム領域が、母体循環において通常は過剰提示され得、そしてこのような過剰提示される胎児ゲノム領域の同定が、胎児DNAの顕著な富化も精製もなしに、このような過剰提示される領域に基づいて、正確な出生前診断を可能にし得るという認識を包含する。胎児ゲノム領域の過剰提示が、複数の因子(例えば、DNA構造、上記細胞の性質、アポトーシスの間のDNA崩壊プロセス、および血中でのDNase接近可能性)によって引き起こされ得ることは企図される。
代表的には、本発明に従う方法は、母体循環に存在する1個以上の目的の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を定量する工程および適切な参照量と比較して、個々の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の相対存在量を決定する工程を包含する。種々の参照量は、相対存在量を決定するために使用され得る。いくつかの実施形態において、母体循環における胎児核酸もしくは母親の核酸の平均的な提示の指標となる参照量は、相対存在量を決定するために使用され、ゲノム領域は、上記ゲノム領域の相対存在量が、統計的信頼性をもって上記参照量とは異なる場合に、差次的に提示されると同定される。過剰提示もしくは過小提示の指標となる参照量はまた、相対存在量を決定するために使用され得る。
代表的には、本発明に従って同定された差次的に(例えば、過小にもしくは過剰に)提示される得領域は、異数性領域に相当しない。
差次的に提示される領域、特に、比較的過剰提示される胎児ゲノム領域は、顕著な胎児DNA富化も精製も要せずに、出生前診断アッセイを開発するために使用され得る。特定の実施形態において、出生前診断に有用な、比較的過剰提示される胎児ゲノム領域は、少なくとも以下の2つの性質に基づいて同定される:(1)他の胎児領域と比較して、母体循環において上記胎児ゲノム領域の正規化された量の上記過剰提示;および/もしくは(2)上記胎児ゲノム領域と上記対応する母親の領域との間の分離(すなわち、比)。後者の性質に関しては、母体循環における特定の胎児ゲノム領域の比較的過剰提示は、上記対応する母親の領域の相対的過小提示の結果であり得ることが企図される。これら2つの性質の分析は、例えば、特定の胎児ゲノム領域が、対応する母親の領域と比較して、比較的過剰提示されるが、他の胎児ゲノム領域と比較して、比較的過小提示され得ることを実証し得る。理想的には、出生前診断アッセイにおいて使用される胎児ゲノム領域は、上記対応する母親の領域と比較して、比較的過剰提示され、そして他の胎児ゲノム領域と比較して、比較的過剰提示される。
本発明の種々の局面は、以下の節において詳細に記載される。節の使用は、本発明を限定することを意味しない。各節は、本発明の任意の局面に当てはまり得る。本願において、「もしくは、または、あるいは」の使用は、別段示されなければ、「および/もしくは」を意味する。
(多型領域の同定)
差次的に提示される胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の正確な決定を促進するために、本発明の方法は、代表的には、胎児ゲノム領域と対応する母親のゲノム領域との間を区別し得る特徴付けアッセイを利用する。よって、いくつかの実施形態において、本発明は、それらの対応する母親のゲノム領域から区別して検出可能であるそれら胎児ゲノム領域を最初に同定する工程を包含する。この工程はまた、多型領域を同定する工程といわれる。本明細書で使用される場合、用語「多型領域」は、配列バリエーション(例えば、SNP)を含む領域、および同一の配列を有するが、後生的な改変(例えば、メチル化)に起因して、別の方法で区別して検出可能である領域の両方を包含する。
差次的に提示される胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の正確な決定を促進するために、本発明の方法は、代表的には、胎児ゲノム領域と対応する母親のゲノム領域との間を区別し得る特徴付けアッセイを利用する。よって、いくつかの実施形態において、本発明は、それらの対応する母親のゲノム領域から区別して検出可能であるそれら胎児ゲノム領域を最初に同定する工程を包含する。この工程はまた、多型領域を同定する工程といわれる。本明細書で使用される場合、用語「多型領域」は、配列バリエーション(例えば、SNP)を含む領域、および同一の配列を有するが、後生的な改変(例えば、メチル化)に起因して、別の方法で区別して検出可能である領域の両方を包含する。
代表的には、対応する母親の領域から区別して検出可能である胎児ゲノム領域は、父親が寄与した配列を含む。いくつかの実施形態において、父親が寄与した配列(もしくはそこから得られる情報)は、胎児核酸(もしくはそこから得られる情報)のマーカーとして働く。例えば、胎児核酸と母親の核酸とを比較する工程を包含する方法の説明は、父親が寄与した核酸が母親の核酸と比較される実施形態を包含すると解釈される。父親が寄与した核酸が分析されるかもしくは使用される実施形態において、父親が寄与した核酸は、胎児核酸を包含すると解釈される。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、区別して検出可能である。なぜなら、胎児ゲノム領域は、上記対応する母親のゲノム領域(例えば、1個以上の多型ヌクレオチド)とは異なる配列を含むからである。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、区別して検出可能である。なぜなら、胎児ゲノム領域は、上記対応する母親の領域と比較して、コピー数バリエーション(CNV)を含むからである。いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域は、区別して検出可能である。なぜなら、胎児ゲノム領域は、上記対応する母親のゲノム領域とは異なるメチル化パターンもしくは他の後生的改変を含むからである。メチル化を検出するための方法は、当該分野で公知であり、本発明に従う使用のために適合させられ得る。代表的には、異なるメチル化パターンを検出するために、核酸は、メチル化ヌクレオチドおよび非メチル化ヌクレオチドを別個のヌクレオチドに変換するために処理され得る。例えば、いくつかのDNAメチル化検出アッセイにおいて、核酸は、非メチル化グアニン塩基を変換するが、メチル化グアニン塩基を変換しない(または逆もまた同様)薬剤で処理される。例えば、亜硫酸水素ナトリウムは、非メチル化グアニンをチアミンに変換するが、メチル化グアニンを変換しない。従って、メチル化は、核酸(例えば、DNA)をこのような薬剤で処理し、次いで、1つ以上の技術を行って、上記処理された核酸の配列を決定し、それによって、上記核酸中の1個以上のグアノシンがメチル化されたか否かを決定することによって、検出され得る。例えば、亜硫酸水素ナトリウム処理は、1個以上の部位におけるDNAメチル化を決定するために、配列決定法(例えば、単一分子配列決定)、もしくはプライマー伸長法と組み合わされ得る。代わりにもしくはさらに、DNAメチル化は、メチル化部位と非メチル化部位との間を区別する抗体(例えば、メチル化特異的抗CpG抗体)を使用して検出され得る。
種々の方法が、多型領域を同定するために使用され得る。いくつかの実施形態において、多型領域は、母親の核酸を遺伝子型決定することによって同定され得る。遺伝子型は、任意の個々の遺伝子座において決定され得ることが企図される。種々の遺伝子型決定アッセイもしくは技術は、当該分野で利用可能であり、本発明を実施するために適合され得る。例示的な遺伝子型決定アッセイとしては、PCR、DNAフラグメント分析、対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド(ASO)プローブ、DNA配列決定、およびDNAマイクロアレイもしくはビーズへの核酸ハイブリダイゼーションが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、適切な遺伝子型決定技術としては、制限フラグメント長多型(RFLP)、末端制限フラグメント長多型(t−RFLP)、増幅フラグメント長多型(AFLP)、およびマルチライゲーション依存性プローブ増幅(MLPA)が挙げられる。
代表的には、本発明に適した遺伝子型決定アッセイは、上記母親と胎児との間で多型領域の実質的な数を同定するために十分感度が高い。いくつかの実施形態において、1染色体あたり100より多い、500、1,000、2,000、4,000、6,000、8,000、もしくは10,0000の多型領域が、本発明に従って同定される。いくつかの実施形態において、同定された多型領域は、配列決定され、上記多型の特定の性質(例えば、SNP)が決定される。
次いで、多型領域は、本発明に従って特徴付けおよび/もしくは定量されて、種々の母体サンプルにおいて差次的に提示されるゲノム領域が同定される。
(母体サンプルおよびその調製)
種々の母体サンプルのうちのいずれかは、本明細書で開示される方法での使用に適切であり得る。一般に、胎児核酸および母親の核酸の両方を含む任意の母体サンプルが、使用され得る、母体サンプルのタイプとしては、細胞、組織、全血、血漿、血清、尿、糞便、唾液、臍帯血、絨毛膜絨毛サンプル、羊水、および経子宮頸管洗浄液が挙げられるが、これらに限定されない。前述の母体サンプルのうちのいずれかの細胞培養物もまた、本発明の方法に従って使用され得る(例えば、絨毛培養物、羊水および/もしくは羊膜細胞培養物、血球培養物(例えば、白血球培養物)など)。
種々の母体サンプルのうちのいずれかは、本明細書で開示される方法での使用に適切であり得る。一般に、胎児核酸および母親の核酸の両方を含む任意の母体サンプルが、使用され得る、母体サンプルのタイプとしては、細胞、組織、全血、血漿、血清、尿、糞便、唾液、臍帯血、絨毛膜絨毛サンプル、羊水、および経子宮頸管洗浄液が挙げられるが、これらに限定されない。前述の母体サンプルのうちのいずれかの細胞培養物もまた、本発明の方法に従って使用され得る(例えば、絨毛培養物、羊水および/もしくは羊膜細胞培養物、血球培養物(例えば、白血球培養物)など)。
いくつかの実施形態において、適切な母体サンプルは、非侵襲的方法によって、妊娠女性から得られる。例えば、適切な母体サンプルは、妊娠女性から得られた母体血液、血清、血漿もしくは羊水であり得る。特定の実施形態において、適した母体サンプルは、母体血液(例えば、末梢静脈血)である。
適した母体サンプルは、種々の妊娠段階に(例えば、妊娠第1期、妊娠第2期もしくは妊娠第3期の間に)個体から得られ得る。いくつかの実施形態において、適切な母体サンプルは、妊娠第1期の間(例えば、妊娠第4週から第13週(例えば、第6〜13週の間、第8〜13週の間、第9〜13週の間))に得られる。代表的には、適切な母体サンプルは、正常妊娠を伴う個体から得られる。いくつかの実施形態において、適切な母体サンプルは、1個体から得られる。いくつかの実施形態において、適切な母体サンプルは、複数個体からプールされたサンプルである。
いくつかの実施形態において、総DNAは、母体サンプルから調製される。いくつかの実施形態において、無細胞DNAは、母体サンプルから調製される。総DNAもしくは無細胞DNAを調製するための種々の方法およびキットは、当該分野で利用可能であり、本発明を実施するために使用され得る。例えば、核酸は、種々の技術(例えば、Maniatis, et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor, N.Y., pp. 280−281 (1982)によって記載されるもの)によって、母体サンプルから抽出され得る。母体サンプルから無細胞DNAを調製するために使用され得る例示的な市販のキットとしては、QIAamp DNA Blood Midiキット(Qiagen)、High Pure PCR Template Preparationキット(Roche Diagnostics)、およびMagNA Pure LC(Roche Diagnostics)が挙げられるが、これらに限定されない。
種々の量の母体サンプルが使用され得る。いくつかの実施形態において、適切な母体サンプルは、1より大きい(例えば、2より大きい、5、10、15、20、25、50、100、200、500、1,000、5,000、もしくは10,000)ゲノム当量を有する総DNAもしくは無細胞DNAを含む。10〜20mlの母体血液は、妊娠第1期の間の総DNAのうちの約10,000のゲノム当量を含むことが企図される。従って、いくつかの実施形態において、適切な母体サンプルは、約20ml、15ml、10ml、5ml、4ml、3ml、2ml、1ml、0.5ml、0.1ml、0.01ml、もしくは0.001mlの母体血液を含み得る。
いくつかの実施形態において、DNA調製物は、無作為にフラグメント化されて、分析に適切な長さを有するフラグメントが生成される。特徴付けられるべき核酸は、種々の長さのものであり得る。例えば、それらは、少なくとも50塩基対の長さであり得る。いくつかの実施形態において、それらは、150〜4000塩基対の長さであり得る。種々の方法が、核酸フラグメントを生成するために使用され得る(例えば、超音波処理、制限酵素消化、ショットガン法など)。例示的方法は、米国特許出願2002/0190663 Al(2003年10月9日公開)(その教示は、その全体において本明細書に参考として援用される)に記載される。
いくつかの実施形態において、フラグメントは、上記異なるフラグメントの末端が、すべて同じDNA配列を含むようにさらに処理され得る。次いで、ユニバーサル末端を有するフラグメントは、1対の増幅プライマーとの単一の反応において増幅され得る。ユニバーサル末端を有するフラグメントはまた、ユニバーサル捕捉プローブによって、固体支持体上で捕捉され得る。
いくつかの実施形態において、不偏定量化を得るために、例えば、配列決定、もしくはハイブリダイゼーションによって核酸が特徴付けられる前に、母体サンプル中の核酸に対して、クローニングも増幅も行われない。
本記載は、全体を通してDNAに言及する一方で、母体血液中で見いだされる胎児RNAもまた、分析され得ることに注意すべきである。Ng et al., “mRNA of placental origin is readily detectable in maternal plasma,” Proc. Nat. Acad. Sci., 100(8): 4748−4753, (2003)において記載されるように、hPL(ヒト胎盤ラクトゲン)およびhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)のmRNA転写物は、母体血漿中で検出可能であった。例えば、胎盤において発現されかつ上記目的の染色体に存在する遺伝子をコードするmRNAが、使用され得る。この場合、RNase Hマイナス(RNase H−−)逆転写酵素(RT)が、検出のためのcDNAを調製するために使用され得る。
(ゲノム領域の特徴付けおよび定量)
種々のアッセイが、目的の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するために使用され得る。例えば、適切な方法は、目的の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を含む個々の核酸分子/フラグメントを列挙するか、またはマイクロアレイでの多型プローブ(例えば、SNP特異的プローブ)のシグナル強度変化を測定する(例えば、アレイベースの比較ゲノムハイブリダイゼーション(aCGH)技術を使用して)ことを包含し得る。種々の方法が、個々の核酸分子を列挙するために使用され得る。これら方法としては、とりわけ、DNA配列決定(例えば、ハイスループット単一分子配列決定)、デジタルPCR、ブリッジPCR、エマルジョンPCR、ナノストリング技術が挙げられるが、これらに限定されない。例示的方法は、以下により詳細に記載される。
種々のアッセイが、目的の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するために使用され得る。例えば、適切な方法は、目的の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を含む個々の核酸分子/フラグメントを列挙するか、またはマイクロアレイでの多型プローブ(例えば、SNP特異的プローブ)のシグナル強度変化を測定する(例えば、アレイベースの比較ゲノムハイブリダイゼーション(aCGH)技術を使用して)ことを包含し得る。種々の方法が、個々の核酸分子を列挙するために使用され得る。これら方法としては、とりわけ、DNA配列決定(例えば、ハイスループット単一分子配列決定)、デジタルPCR、ブリッジPCR、エマルジョンPCR、ナノストリング技術が挙げられるが、これらに限定されない。例示的方法は、以下により詳細に記載される。
(単一分子配列決定)
本発明の特定の実施形態において、方法は、例えば、特定の配列組成を有する胎児ゲノム領域および/もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するために、上記母体サンプル中の核酸の単一分子配列決定を包含する。特に、単一分子配列決定技術は、多型ヌクレオチドを有する個々の核酸分子の評価および別個の多型領域に寄与する配列読み取りカウントを得ることを可能にする。
本発明の特定の実施形態において、方法は、例えば、特定の配列組成を有する胎児ゲノム領域および/もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するために、上記母体サンプル中の核酸の単一分子配列決定を包含する。特に、単一分子配列決定技術は、多型ヌクレオチドを有する個々の核酸分子の評価および別個の多型領域に寄与する配列読み取りカウントを得ることを可能にする。
種々の単一分子配列決定法は、当該分野で記載されてきており、本発明を実施するために使用され得る。例えば、Braslaysky et al., (2003), Proc. Natl. Acad. Sci., 100: 3960−64; Greenleaf et al., (2006), Science, 313: 801; Harris et al., (2008) Science, 320:106−109; Eid et al., (2009), Science, 323:133−138; Pushkarev et al., (2009), Nature Biotechnology, 27:847−850; Fan et al., (August 2008), Proc. Natl. Acad. Sci., Early Edition(これらのうちの各々の内容全体は、本明細書に参考として援用される)を参照のこと。代表的には、単一分子配列決定技術において、核酸フラグメントは、配列決定反応の間にテンプレートとして働き、上記核酸フラグメントのうちの少なくとも一部が、個々に光学的に分離可能であるように、固体支持体に固定化される。
本発明に適した固体支持体は、核酸が共有結合され得る任意の固体支持体(例えば、ラテックスビーズ、デキストランビーズ、ポリスチレン、ポリプロピレン表面、ポリアクリルアミドゲル、金表面、ガラス表面およびシリコンウェハ)であり得る。いくつかの実施形態において、固体支持体は、ガラス表面である。いくつかの実施形態において、上記固体支持体は、スライド(例えば、ガラススライド)である。
本明細書で使用される場合に、固体支持体に核酸を結合するための手段は、化学的に改変可能な官能基を含む、任意の化学的結合法もしくは非化学的結合法に言及する。「結合」は、共有結合によって、または不可逆的な受動的吸着を介してもしくは分子間の親和性を介して(例えば、ビオチン化分子によるアビジン被覆表面での固定化)、のいずれかで固体支持体での核酸の固定化に関する。代表的には、上記結合は、DNA変性条件下で、水もしくは水性緩衝液での洗浄によって除去され得ない十分な強度のものである。「化学的に改変可能な官能基」とは、本明細書で使用される場合、例えば、ホスフェート基、カルボン酸部分もしくはアルデヒド部分、チオール基、またはアミノ基のような基に言及する。
いくつかの実施形態において、本発明に適した固体支持体は、誘導体化表面を有する。いくつかの実施形態において、上記固体支持体の誘導体化表面は、その後、二官能性架橋基で改変されて、官能化表面(好ましくは、反応性架橋基を有する)が提供される。「誘導体化表面」とは、本明細書で使用される場合、化学反応基(例えば、アミノ、チオールもしくはアクリレート基)で改変された表面に言及する。「官能化表面」とは、本明細書で使用される場合、特定の官能基(例えば、マレイン酸官能部分もしくはコハク酸官能部分)で改変された誘導体化表面に言及する。
いくつかの実施形態において、核酸フラグメント(これらは、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域のすべてもしくは一部を含み得る)の各分子は、別個の位置において上記固体支持体に結合される。いくつかの実施形態において、固体支持体に固定化される核酸フラグメントは、検出可能に標識される(例えば、光学シグナルを生成し得る検出可能な部分で標識される)。例えば、上記核酸フラグメントは、検出可能に標識されたオリゴヌクレオチドプライマーにアニールされ得る。上記固体支持体上の各単一分子の位置は、上記標識(例えば、検出可能な部分)を検出する機器によって読み取られ得、各分子の位置が記録され得る。いくつかの実施形態において、上記核酸フラグメントの検出可能な標識は、位置が記録された後に除去される。例えば、上記検出可能な標識が蛍光部分を含む実施形態において、上記検出可能な標識は、上記蛍光部分を光退色することによって除去され得る。代わりにもしくはさらに、上記検出可能な標識は、上記核酸フラグメントから切断され得る。
いくつかの実施形態において、オリゴヌクレオチドの捕捉は、上記固体もしくは半固体支持体上で固定化されて、本明細書でさらに記載されるように、核酸フラグメントの捕捉および固定化(例えば、ポリヌクレオチド)を促進する。
配列決定反応は、テンプレートとして上記固定化された核酸フラグメントを使用して行われる。プライマーは、上記核酸フラグメントにハイブリダイズされて、プライマー/テンプレート二重鎖を形成する。いくつかの実施形態において、核酸フラグメントは、使用されるプライマーに相補的なアダプターを含むように改変される。いくつかの実施形態において、プライマーは、固体表面上に固定化され、核酸フラグメントは、それらのプライマーとのハイブリダイゼーションを介して固体表面に結合される。
いくつかの実施形態において、パイロシーケンス法(すなわち、合成による配列決定)が行われる。具体的には、テンプレート依存性プライマー伸長は、1種以上のヌクレオチドもしくはヌクレオチドアナログ(例えば、dNTP)および1種以上の核酸ポリメラーゼの存在下で、適切な条件下で行われて、少なくとも1塩基ずつ上記プライマーの伸長を可能にする。代表的には、配列決定反応の間に組み込まれるヌクレオチドは、検出可能に標識される(例えば、光学シグナルを生成し得る検出可能な部分で標識される)。上記標識から発せられているシグナルは、検出および記録される;特定のシグナルが、特定のヌクレオチドもしくはヌクレオチドアナログの強度と関連づけられ得、従って、上記テンプレート核酸フラグメントに対する上記対応する相補的なヌクレオチドの正体が明らかになる。いくつかの実施形態において、検出可能なシグナルは、組み込みの回(例えば、本明細書で記載されるとおり)の後に除去および/もしくは破壊され、従って、上記標識されたヌクレオチドもしくはヌクレオチドアナログのさらなる伸長および検出を促進する。
配列決定は、プライマー/テンプレート複合体におけるプライマーに正確なヌクレオチドの迅速かつ完全な付加を達成する一方で、不正確なヌクレオチドの誤った組み込みを制限するように最適化され得る。例えば、dNTP濃度は、上記プライマーへの不正確なヌクレオチドの誤った組み込みを低下させるように、低下させられ得る。不正確なdNTPのKm値は、正確なヌクレオチドの1000倍高い程度であり得、このことは、dNTP濃度の低下が、ヌクレオチドの誤った組み込みの割合を低下させ得ることを示す。従って、いくつかの実施形態において、上記配列決定反応におけるdNTPの濃度は、ほぼ5〜20μMである。
さらに、比較的短い反応時間が、誤った組み込みの可能性を低下させるために使用され得る。例えば、約400ヌクレオチド/秒の最大速度に達する組み込み速度のために、ほぼ25ミリ秒という範囲の時間が、プライマー鎖のうちの99.99%の伸長を確実にするために十分である。
検出可能な部分は、ヌクレオチド、ヌクレオチドアナログ、ポリヌクレオチド、もしくは適切な場合には他の分子へと、直接的にもしくは間接的に組み込まれ得る。適切な検出可能な部分としては、とりわけ、蛍光部分および発光部分が挙げられる。いくつかの実施形態において、蛍光部分は、シアニン色素、例えば、シアニン−3および/もしくはシアニン−5を含む。適切な検出可能な部分の例は、本明細書でさらに記載される。
いくつかの実施形態において、単一分子配列決定は、ハイスループット様式において行われる。例えば、多くの配列決定反応が並行して行われる。例えば、本発明に適したハイスループット単一分子配列決定アッセイは、最大数千個まで、数百万個、もしくは数十億個の分子を同時に特徴付け得る。並行配列決定反応は、同時に行われる必要はない;非同時性の反応が行われ得、本発明の方法と適合する。
本発明の方法に拠れば、いくつかの実施形態において、個々の配列読み取りカウントが得られ、それらは、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に起因する。いくつかの実施形態において、配列読み取りカウントを胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に帰属させることは、胎児核酸と母親の核酸との間の多型の知識および多型ヌクレオチドと関連する別個の標識の検出に基づいて、達成される。
いくつかの実施形態において、上記ゲノムの大部分(例えば、10%を超える、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、99%、もしくは99%を超える)が、配列決定される。いくつかの実施形態において、配列決定される少なくとも1個のゲノム領域は、平均少なくとも10回(10×ゲノム当量)で網羅され、すなわち、所定のゲノム領域は、平均して10回以上読み取られる。いくつかの実施形態において、適用範囲は、少なくとも20×、少なくとも30×、少なくとも40×、少なくとも50×、少なくとも60×、少なくとも70×、少なくとも80×、少なくとも90×、少なくとも100×、少なくとも110×、少なくとも120×、もしくはそれより多い回数である。いくつかの実施形態において、適用範囲は、100回(100×ゲノム当量)もしくはより多くである。
いくつかの実施形態において、不偏核酸配列決定法が、使用される。すなわち、上記配列決定読み取りのすべての中で特定の配列の提示は、上記母体サンプルにおいて上記対応する核酸の提示を反映する。いくつかの実施形態において、不偏核酸配列決定は、上記配列決定反応の前に、上記テンプレート核酸を増幅しないことによって、少なくとも一部達成される。いくつかの実施形態において、上記テンプレート核酸はまた、配列決定反応の間に増幅されない。いくつかの実施形態において、不偏DNA配列は、明るい発蛍光団およびレーザー励起を使用して、パイロシーケンス事象を、表面に固定された個々のDNA分子から検出し、このことは、増幅の必要性を排除する。
いくつかの実施形態において、不偏核酸配列決定は、上記集団中のすべての種である核酸が等しく増幅されることを確実する様式において上記テンプレート核酸を(配列決定反応の間および/もしくは前に)増幅することによって、少なくとも一部達成される。例えば、エマルジョンPCRは、不偏様式において核酸を増幅するために使用され得る。エマルジョンPCRの節の考察を参照のこと。
適切な試薬(例えば、ヌクレオチドおよび/もしくはヌクレオチドアナログ、核酸ポリメラーゼなど)、固体支持体、装置、および配列分析法は公知であり、当該分野で記載されてきた。例えば、米国特許第7,169,560号;同第7,220,549号;同第7,276,720号;同第7,279,563号;同第7,282,337号;同第7,397,546号;同第7,424,371号;同第7,476,734号;同第7,482,120号;同第7,491,498号;同第7,501,245号;同第7,593,109号;同第7,635,562号;同第7,666,593号;同第7,678,894号;および同第7,753,095号(これらのうちの各々の内容全体は、本明細書に参考として援用される)を参照のこと。種々の市販のキット(例えば、True Single Molecule Sequencing(tSMS)TM(Helicos))は、本発明を実施するために使用され得る。
(デジタルPCR)
いくつかの実施形態において、デジタルPCRは、多型の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用される。代表的には、デジタルPCRは、単一のDNAテンプレートを最小限に希釈したサンプルから増幅し、従って、1個のテンプレートから専ら得られるアンプリコンを生成することを包含し、異なる多型領域(例えば、胎児領域 対 母親の領域)を識別および計数するために異なる発蛍光団で検出され得る。従って、デジタルPCRは、従来のPCRから得られた指数関数的なアナログシグナルを線形的なデジタルシグナルに変換し、上記PCR生成物の統計分析を可能にする。
いくつかの実施形態において、デジタルPCRは、多型の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用される。代表的には、デジタルPCRは、単一のDNAテンプレートを最小限に希釈したサンプルから増幅し、従って、1個のテンプレートから専ら得られるアンプリコンを生成することを包含し、異なる多型領域(例えば、胎児領域 対 母親の領域)を識別および計数するために異なる発蛍光団で検出され得る。従って、デジタルPCRは、従来のPCRから得られた指数関数的なアナログシグナルを線形的なデジタルシグナルに変換し、上記PCR生成物の統計分析を可能にする。
デジタルPCR技術は、当該分野で十分に記載されている。Vogelstein B. and Kinzler K. W., (1999), Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol. 96, pp 9236−9241; Pohl G. and Shih L. M., (2004), Expert. Rev. Mol. Diagn., 4(1), 41−47(これらの教示は、本明細書に参考として援用される)を参照のこと。
いくつかの実施形態において、母体サンプルから調製されたDNAは、マルチウェル(例えば、96ウェル、384ウェル)プレートへと平均して2ウェルあたり1テンプレート(すなわち、平均して1ウェルあたり0.5テンプレート分子(ゲノム当量))として最初に希釈される。至適希釈を決定するために、DNAは、元々の母体サンプル中のゲノム当量の量を決定するために最初に定量され得る。
単一テンプレート分子の増幅に由来する上記PCR生成物は、配列において実質的に均一であるので、種々の技術が、各ウェルにおいて配列内容物を特徴付けるために使用され得る。代表的には、蛍光プローブベースの検出法は、特に有用である。例えば、胎児のもしくは母親の多型領域を定量するために、1対のPCRプライマーおよび1対の分子ビーコンが、各SNPについて設計される。代表的には、分子ビーコンは、それらの5’末端および3’末端にそれぞれ蛍光色素およびクエンチャーを含む一本鎖オリゴヌクレオチドである。両方のビーコンは、上記SNPに対応するヌクレオチドと蛍光標識(緑色もしくは赤色)以外は同一である。代表的には、分子ビーコンは、ヘアピン構造(これは、上記発蛍光団を上記クエンチャーのより近くにもってくる)を含み、PCR生成物にハイブリダイズしない場合に蛍光を発しない。それらの相補的なヌクレオチド配列へのハイブリダイゼーションの際に、上記クエンチャーは、上記発蛍光団から距離が離れ、増大した蛍光を生じる。代表的には、赤色蛍光もしくは緑色蛍光のいずれかを有する2種の対立遺伝子特異的ビーコンの蛍光強度の比は、各個々のウェルにおける対立遺伝子タイプを決定するために計算される。数百もしくは数千ものウェルがカウントされるので、母親および胎児(あるいは父親)の対立遺伝子の相対存在量が、決定され得る。
種々のデジタルPCR法、試薬、および装置が、当該分野で公知であり、本発明を実施するために適合され得る。例えば、米国特許第6,143,496号、同第6,440,706号、同第6,753,147号、および同第7,704,687号(これらのうちの各々の内容全体は、本明細書に参考として援用される)を参照のこと。
(ブリッジPCR)
いくつかの実施形態において、ブリッジPCRは、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するために使用される。ブリッジPCRはまた、固相PCRもしくは2次元PCRとして公知である。一般に、ブリッジPCRは、固体表面上もしくはゲル内で起こり、それによって、同時に配列決定され得るかもしくは多型プローブとハイブリダイズされ得る多数の「ポロニー」(ポリメラーゼで生成されたコロニー)を生成する。
いくつかの実施形態において、ブリッジPCRは、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するために使用される。ブリッジPCRはまた、固相PCRもしくは2次元PCRとして公知である。一般に、ブリッジPCRは、固体表面上もしくはゲル内で起こり、それによって、同時に配列決定され得るかもしくは多型プローブとハイブリダイズされ得る多数の「ポロニー」(ポリメラーゼで生成されたコロニー)を生成する。
いくつかの実施形態において、ブリッジPCRは、ユニバーサル増幅反応を包含し、それによって、DNAサンプルは、無作為にフラグメント化され、次いで、上記異なるフラグメントの末端がすべて、同じDNA配列を含むように処理される。例えば、DNAフラグメントは、ユニバーサルアダプター配列に連結され得る。次いで、ユニバーサル末端を有するフラグメントは、単一の対の増幅プライマーとともに単一の反応において増幅され得る。代表的には、DNAフラグメントは、増幅前に、核反応部位において単一分子レベルへと、表面上でもしくはゲル内で最初に個々に分離される。このことは、上記増幅された分子が別個のコロニーを形成し、次いでこれがさらに分析され得ることを確実にする。
いくつかの実施形態において、これら並行増幅反応は、数千もの並行化学反応のための大きな表面積を提供する「フローセル」(基本的には、水密顕微鏡スライド)の表面で起こる。上記フローセル表面は、上記サンプル調製段階の間に連結された上記アダプターの配列に対応する一本鎖オリゴヌクレオチドで被覆される。一本鎖の、アダプターが連結されたフラグメントは、ポリメラーゼベースの伸長のための試薬に曝された上記フローセルの表面に結合される。刺激(priming)は、上記連結されたフラグメントの遊離/遠位末端が、上記表面上の相補的なオリゴにブリッジするときに起こる。種々の他の固体表面が、上記フローセル表面の代わりに使用され得る。例えば、本発明に適した固体表面としては、ラテックスビーズ、デキストランビーズ、ポリスチレン、ポリプロピレン表面、ポリアクリルアミドゲル、金表面、ガラス表面およびシリコンウェハが挙げられ得るが、これらに限定されない。
ブリッジ増幅の種々の方法が当該分野で周知である。例えば、米国仮特許出願第61/352,062号(2010年6月7日出願)、米国特許第7,115,400号、米国公開第20090226975号、およびBing D. H. et al., “Bridge Amplification: A Solid Phase PCR System for the Amplification and Detection of Allelic Differences in Single Copy Genes,” Seventh International Symposium on Human Identification (Promegaウェブサイトにて入手可能)(これらはすべて本明細書に参考として援用される)を参照のこと。
種々の方法が、ブリッジPCRによって生成された増幅核酸の配列内容を特徴付けるために使用され得る。いくつかの実施形態において、増幅核酸を含む数百万のポロニーが、合成によって配列決定され得る。例えば、Illumina’s Solexa Sequencing Technologyは、本発明に従って胎児もしくは母親の領域を特徴付けおよび定量するために、適合させられ得る。例えば、数百万ものクラスタを含む固体表面は、伸長および画像化の自動化サイクルとともに配列決定する工程に供され得る。配列決定の第1のサイクルは、単一の蛍光ヌクレオチドの最初の組み込み、続いて、表面全体の高解像度画像化を包含する。これら画像は、上記第1の塩基について集められたデータを表す。バックグラウンドを上回る任意のシグナルは、クラスタ(もしくはポロニー)の物理的位置を同定し、上記蛍光発光は、4つの塩基のうちのどれがその位置に組み込まれたかを同定する。このサイクルは、一度に1個の塩基で反復され、特定のクラスタにおいて単一の塩基伸長を各々表す一連の画像を生成する。塩基コール(base call)は、経時的に発光色を同定するアルゴリズムで得られる。従って、特定の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に起因する個々の配列読み取りカウントが、同定され得る。
いくつかの実施形態において、増幅核酸を含むクラスタは、蛍光プローブを使用してハイブリダイゼーションによって特徴付けられ得る。例えば、胎児もしくは母親の多型領域を区別および定量するために、1対の分子ビーコンが、各SNPのために設計され得る。代表的には、分子ビーコンは、それらの5’末端および3’末端に、それぞれ蛍光色素とクエンチャーを含む一本鎖オリゴヌクレオチドである。両方のビーコンは、上記SNPに対応するヌクレオチドおよび蛍光標識(緑色もしくは赤色)以外同一である。代表的には、分子ビーコンは、ヘアピン構造(これは、上記発蛍光団を上記クエンチャーのより近くにもってくる)を含み、PCR生成物にハイブリダイズしない場合に蛍光を発しない。それらの相補的なヌクレオチド配列へのハイブリダイゼーションの際に、上記クエンチャーは、上記発蛍光団から距離が離れ、増大した蛍光を生じる。代表的には、赤色蛍光もしくは緑色蛍光のいずれかを有する2種の対立遺伝子特異的ビーコンの蛍光強度の比は、各々のクラスタにおける対立遺伝子タイプを決定するために計算される。数百もしくは数千ものクラスタがカウントされるので、母親および胎児/父親の対立遺伝子の相対存在量が、決定され得る。
(エマルジョンPCR)
いくつかの実施形態において、エマルジョンPCRは、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用される。代表的には、エマルジョンPCRは、クローン増幅されたDNAを有する小さなビーズ(すなわち、各ビーズは、PCRによって単一の分子テンプレートから生成されたアンプリコンの1つのタイプを含む)を生成するために使用され得る。例示的なエマルジョンPCRは、以下に記載される:Dressman et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 100, 8817 (Jul. 22, 2003)およびDressman et al. PCT公開 W02005010145, “METHOD AND COMPOSITIONS FOR DETECTION AND ENUMERATION OF GENETIC VARIATIONS,”(2005年1月3日公開、およびビーズベースプロセスのその説明のために本明細書に参考として援用される)。
いくつかの実施形態において、エマルジョンPCRは、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用される。代表的には、エマルジョンPCRは、クローン増幅されたDNAを有する小さなビーズ(すなわち、各ビーズは、PCRによって単一の分子テンプレートから生成されたアンプリコンの1つのタイプを含む)を生成するために使用され得る。例示的なエマルジョンPCRは、以下に記載される:Dressman et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 100, 8817 (Jul. 22, 2003)およびDressman et al. PCT公開 W02005010145, “METHOD AND COMPOSITIONS FOR DETECTION AND ENUMERATION OF GENETIC VARIATIONS,”(2005年1月3日公開、およびビーズベースプロセスのその説明のために本明細書に参考として援用される)。
例えば、捕捉オリゴヌクレオチド(もしくはコロニープライマー)で被覆されたビーズは、相補的アダプターもしくはタグ配列を有するヌクレオチドと混合される。PCRに必要な成分とプライマー結合ビーズおよびテンプレートDNAのすべてを含む水性ミックスが、油/界面活性剤ミックスと一緒に撹拌されて、マイクロエマルジョンを作り出す。上記水性区画(これらは、油層に小滴として図示され得る)は、平均<1テンプレート分子および<1ビーズを含む。異なるテンプレート(母親および胎児の)は、2種のテンプレート分子(その配列は、1個もしくは多くのヌクレオチドだけ異なる)を表すために1個以下の液滴において想像され得る。上記マイクロエマルジョンは、従来のPCRにおけるように温度サイクルされる。DNAテンプレートおよびビーズが単一の水性区画の中に一緒に存在する場合、上記ビーズに結合したオリゴヌクレオチドは、増幅のためのプライマーとして作用する。
種々の材料で作製されかつ種々のサイズのビーズは、本発明のために使用され得る。例えば、適切なビーズは、いくつか挙げると、磁性ビーズ、プラスチックビーズ、金粒子、セルロース粒子、ポリスチレン粒子であり得る。適切なビーズは、わずか(例えば、1〜2)から数百(例えば、200〜1000)μm直径のサイズ範囲にある微粒子であり得る。いくつかの実施形態において、市販の制御された孔のガラス(CPG)もしくはポリスチレン支持体は、本発明における固相支持体として使用される。このような支持体は、塩基不安定性のリンカーおよび結合した最初のヌクレオチドとともに利用可能である(例えば、Applied Biosystems(Foster City,Calif.))。
いくつかの実施形態において、クローン増幅された核酸を含むビーズは、パイロシーケンシング(すなわち、合成による配列決定)によって特徴付けられ得る。例えば、増幅DNAを含むビーズは、配列決定に必要な酵素と一緒に単一のビーズに十分な大きさである多数のピコリットル容積のウェルを含む配列決定機に供され得る。いくつかの実施形態において、パイロシーケンシングは、読み取り値として光を発するようにルシフェラーゼを使用し、上記配列決定機は、ヌクレオチドが添加され、記録されるごとに上記ウェルの写真をとる。胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に起因する配列読み取りカウントは、得られ得る。適切な配列決定機は、市販されている(454 Life Sciences’s Genome Sequencer FLXが挙げられる)。
(バーコード付与されたプローブとの単一分子ハイブリダイゼーション)
いくつかの実施形態において、バーコード付与されたプローブとの単一分子ハイブリダイゼーションを使用する技術は、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用され得る。一般に、このような技術は、分子「バーコード」および単一分子画像化を使用して、増幅なしの単一反応において特定の核酸標的を検出および計数する。代表的には、各色のコードされたバーコードは、目的のゲノム領域に対応する単一の標的特異的プローブに結合される。コントロールと一緒に混合され、それらは、多重化されたコードセットを形成する。いくつかの実施形態において、2種のプローブが、各個々の標的核酸をハイブリダイズするために使用される。上記レポータープローブは、上記シグナルを有する;上記捕捉プローブは、上記複合体がデータ収集のために固定化されることを可能にする。ハイブリダイゼーション後に、過剰なプローブが除去され、上記固定化されたプローブ/標的複合体は、データ収集のためにデジタル分析器によって分析され得る。色コードがカウントされ、各標的分子(例えば、目的の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域)について表にまとめられる。適切なデジタル分析器としては、Nanostring Technologiesによって提供されるnCounter(登録商標) Analysis Systemが挙げられる。
いくつかの実施形態において、バーコード付与されたプローブとの単一分子ハイブリダイゼーションを使用する技術は、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用され得る。一般に、このような技術は、分子「バーコード」および単一分子画像化を使用して、増幅なしの単一反応において特定の核酸標的を検出および計数する。代表的には、各色のコードされたバーコードは、目的のゲノム領域に対応する単一の標的特異的プローブに結合される。コントロールと一緒に混合され、それらは、多重化されたコードセットを形成する。いくつかの実施形態において、2種のプローブが、各個々の標的核酸をハイブリダイズするために使用される。上記レポータープローブは、上記シグナルを有する;上記捕捉プローブは、上記複合体がデータ収集のために固定化されることを可能にする。ハイブリダイゼーション後に、過剰なプローブが除去され、上記固定化されたプローブ/標的複合体は、データ収集のためにデジタル分析器によって分析され得る。色コードがカウントされ、各標的分子(例えば、目的の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域)について表にまとめられる。適切なデジタル分析器としては、Nanostring Technologiesによって提供されるnCounter(登録商標) Analysis Systemが挙げられる。
ナノストリング技術に適した方法、分子「バーコード」を含む試薬、装置は、米国出願公開第20100112710号、同第20100047924、同第20100015607号(これらのうちの各々の内容全体は、本明細書に参考として援用される)にさらに記載される。
(半導体配列決定)
いくつかの実施形態において、半導体配列決定法は、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用される。用語「半導体配列決定法」、「半導体pH感受性配列決定法」、「複製検出配列決定法」、「直接複製検出配列決定法」および「半導体複製検出配列決定法」は、本明細書で使用される場合、類義語であり、一般に、Pourmandおよび共同研究者らの方法に言及する。例えば、Pourmand et al., 2006, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103:6466−6470を参照のこと。この状況における半導体配列決定法のための例示的なシステムとしては、例えば、Ion Torrent technology(Life Technologies,Guilford,CT)が挙げられる。当該分野で公知のおよび本明細書で記載される合成によって配列決定する他の方法と同様に、半導体配列決定法は、固体支持体上に固定化された核酸フラグメントを配列決定するために有用である(すなわち、DNA複製の間のプロトンのリアルタイム放出を検出するための電荷センサを組み込む大規模並行アレイ)。代表的には、サンプルDNAは、フラグメント化される(例えば、10〜50bp配列、50〜150bp配列、50〜100bp配列、100〜200bp配列、200〜400bp配列、400〜4000bp配列、好ましくは、約100ヌクレオチド)。上記配列は、隣接するアダプターとともにライブラリーとして調製され、上記アダプターは、上記アダプター配列を有する設計されたPCRプライマーによって連結もしくは組み込まれる。次いで、上記ライブラリーフラグメントは、エマルジョンPCRを使用してクローン的に増幅されて、テンプレートDNAで被覆された粒子を形成する。上記粒子は、上記大規模並行アレイ上に沈積させられ、これは、DNA複製に適した条件下で、DNAポリメラーゼの存在下でデオキシヌクレオチドトリホスフェート(dNTP)と逐次的に接触させられる。成長しつつある二重鎖DNAへのdNTPの各組み込みは、プロトンの放出を生じ、上記電荷センサによって検出可能な電荷の変化を生じる。従って、上記大規模並行アレイの特定のウェルにおける電荷の変化(すなわち、pHの変化)は、特定のdNTPの組み込みを示す。電荷の変化がないことは、上記特定のdNTPが組み込まれなかったことを示す。複数のプロトン放出(例えば、2個、3個、4個、もしくはより多く)は、対応する特定のdNTPが組み込まれたことを示す。従って、上記大規模並行アレイにおける各ウェルの電荷の変化と、特定のdNTPの存在との相関は、上記DNAサンプルの配列を提供する。
いくつかの実施形態において、半導体配列決定法は、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用される。用語「半導体配列決定法」、「半導体pH感受性配列決定法」、「複製検出配列決定法」、「直接複製検出配列決定法」および「半導体複製検出配列決定法」は、本明細書で使用される場合、類義語であり、一般に、Pourmandおよび共同研究者らの方法に言及する。例えば、Pourmand et al., 2006, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103:6466−6470を参照のこと。この状況における半導体配列決定法のための例示的なシステムとしては、例えば、Ion Torrent technology(Life Technologies,Guilford,CT)が挙げられる。当該分野で公知のおよび本明細書で記載される合成によって配列決定する他の方法と同様に、半導体配列決定法は、固体支持体上に固定化された核酸フラグメントを配列決定するために有用である(すなわち、DNA複製の間のプロトンのリアルタイム放出を検出するための電荷センサを組み込む大規模並行アレイ)。代表的には、サンプルDNAは、フラグメント化される(例えば、10〜50bp配列、50〜150bp配列、50〜100bp配列、100〜200bp配列、200〜400bp配列、400〜4000bp配列、好ましくは、約100ヌクレオチド)。上記配列は、隣接するアダプターとともにライブラリーとして調製され、上記アダプターは、上記アダプター配列を有する設計されたPCRプライマーによって連結もしくは組み込まれる。次いで、上記ライブラリーフラグメントは、エマルジョンPCRを使用してクローン的に増幅されて、テンプレートDNAで被覆された粒子を形成する。上記粒子は、上記大規模並行アレイ上に沈積させられ、これは、DNA複製に適した条件下で、DNAポリメラーゼの存在下でデオキシヌクレオチドトリホスフェート(dNTP)と逐次的に接触させられる。成長しつつある二重鎖DNAへのdNTPの各組み込みは、プロトンの放出を生じ、上記電荷センサによって検出可能な電荷の変化を生じる。従って、上記大規模並行アレイの特定のウェルにおける電荷の変化(すなわち、pHの変化)は、特定のdNTPの組み込みを示す。電荷の変化がないことは、上記特定のdNTPが組み込まれなかったことを示す。複数のプロトン放出(例えば、2個、3個、4個、もしくはより多く)は、対応する特定のdNTPが組み込まれたことを示す。従って、上記大規模並行アレイにおける各ウェルの電荷の変化と、特定のdNTPの存在との相関は、上記DNAサンプルの配列を提供する。
一方向配列決定は、わずか1つの融合プライマー対を要し、上記アンプリコンの一方の末端のみからの読み取りを生じる。二方向配列決定は、最適な結果のために行われ得、両方の末端からおよび上記アンプリコンの全長にわたって高品質の読み取りを生じる。
上記標的領域の長さは、最適化され得る。例えば、100ヌクレオチドの代表的な読み取り長で、配列の最初の20〜25ヌクレオチドは、上記PCRプライマーの標的特異的配列に対応し、有益なデータを生じない。よって、いくらかの場合において、約75bpの標的領域が使用される。
適用範囲要件の深さは、変異の予測される頻度とサンプルとに依存し、大規模並行アレイにつき配列スループットの固定された量を与えると、含まれるアンプリコンの数を示す。例えば、標準的メンデル遺伝パターンに従う生殖細胞系に関して、上記読み取りのうちの100%もしくは50%が、所定の配列改変体を含むと予測される。これらの場合において、100〜200×の適用範囲の平均深さが、統計的信頼性をもって改変体を検出するために十分な数の読み取りを提供すると考えられる。異種サンプルにおいて変動性で代表的には、低頻度で存在する体細胞変異の高信頼性検出のために(例えば、異種癌サンプル)、最大1000〜2000×のより深い適用範囲が、必要とされると考えられる。
方法、試薬および装置は、Pourmandおよび共同研究者らの将来性のある研究においてさらに記載されている(例えば、米国特許第7,785,785号(その全体においてかつすべての目的で本明細書に参考として援用される)。
(検出可能な実体)
広く種々の検出可能な薬剤のうちのいずれかが、本発明の実施において使用され得る。適切な検出可能な薬剤としては、種々のリガンド、放射性核種;蛍光色素;化学発光薬剤(例えば、アクリジニウム(acridinum)エステル、安定化ジオキセタンなど);生体発光薬剤;スペクトル分離可能な無機蛍光性半導体ナノ結晶(すなわち、量子ドット);微粒子;金属ナノ粒子(例えば、金、銀、銅、白金など);ナノクラスタ;常磁性金属イオン;酵素;比色標識(例えば、色素、コロイド金など);ビオチン;ジオキシゲニン;ハプテン;ならびに抗血清もしくはモノクローナル抗体が入手可能なタンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。
広く種々の検出可能な薬剤のうちのいずれかが、本発明の実施において使用され得る。適切な検出可能な薬剤としては、種々のリガンド、放射性核種;蛍光色素;化学発光薬剤(例えば、アクリジニウム(acridinum)エステル、安定化ジオキセタンなど);生体発光薬剤;スペクトル分離可能な無機蛍光性半導体ナノ結晶(すなわち、量子ドット);微粒子;金属ナノ粒子(例えば、金、銀、銅、白金など);ナノクラスタ;常磁性金属イオン;酵素;比色標識(例えば、色素、コロイド金など);ビオチン;ジオキシゲニン;ハプテン;ならびに抗血清もしくはモノクローナル抗体が入手可能なタンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、上記検出可能な部分は、ビオチンである。ビオチンは、アビジン(例えば、ストレプトアビジン)に結合され得、上記アビジンは、代表的には、検出可能である他の部分(例えば、蛍光部分)に結合体化(直接的もしくは間接的に)されている。
本明細書で記載される種々の方法に関連して記載される例示的な検出可能な実体に加えて、他の検出可能な部分のいくつかの非限定的な例が以下に記載される。
(蛍光色素)
特定の実施形態において、検出可能な部分は、蛍光色素である。広く種々の化学的構造および物理的特徴の多くの公知の蛍光色素は、本発明の実施における使用に適している。蛍光性の検出可能な部分は、レーザーによって刺激され得、発光された光は、検出器によって捕捉される。上記検出器は、電荷結合素子(CCD)もしくは共焦点顕微鏡(これらは、その強度を記録する)であり得る。
特定の実施形態において、検出可能な部分は、蛍光色素である。広く種々の化学的構造および物理的特徴の多くの公知の蛍光色素は、本発明の実施における使用に適している。蛍光性の検出可能な部分は、レーザーによって刺激され得、発光された光は、検出器によって捕捉される。上記検出器は、電荷結合素子(CCD)もしくは共焦点顕微鏡(これらは、その強度を記録する)であり得る。
適切な蛍光色素としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:フルオレセインおよびフルオレセイン色素(例えば、フルオレセインイソチオシアネートもしくはFITC、ナフトフルオレセイン、4’,5’−ジクロロ−2’,7’−ジメトキシフルオレセイン、6−カルボキシフルオレセインもしくはFAMなど)、カルボシアニン、メロシアニン、スチリル色素、オキソノール色素、フィコエリトリン、エリスロシン、エオシン、ローダミン色素(例えば、カルボキシテトラメチルローダミンもしくはTAMRA、カルボキシローダミン6G、カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、リサミン ローダミンB、ローダミン6G、ローダミングリーン、ローダミンレッド、テトラメチルローダミン(TMR)など)、クマリンおよびクマリン色素(例えば、メトキシクマリン、ジアルキルアミノクマリン、ヒドロキシクマリン、アミノメチルクマリン(AMCA)など)、オレゴングリーン色素(例えば、オレゴングリーン488、オレゴングリーン500、オレゴングリーン514など)、テキサスレッド、テキサスレッド−X、SPECTRUM REDTM、SPECTRUM GREENTM、シアニン色素(例えば、CY−3TM、CY−5TM、CY−3.5TM、CY−5.5TMなど)、ALEXA FLUORTM色素(例えば、ALEXA FLUORTM 350、ALEXA FLUORTM 488、ALEXA FLUORTM 532、ALEXA FLUORTM 546、ALEXA FLUORTM 568、ALEXA FLUORTM 594、ALEXA FLUORTM 633、ALEXA FLUORTM 660、ALEXA FLUORTM 680など)、BODIPYTM色素(例えば、BODIPYTM FL、BODIPYTM R6G、BODIPYTM TMR、BODIPYTM TR、BODIPYTM 530/550、BODIPYTM 558/568、BODIPYTM 564/570、BODIPYTM 576/589、BODIPYTM 581/591、BODIPYTM 630/650、BODIPYTM 650/665など)、IRDyes(例えば、IRD40、IRD 700、IRD 800など)など。適切な蛍光色素および蛍光色素を他の化学実体(例えば、タンパク質およびペプチド)に結合するための方法のより多くの例に関しては、例えば、“The Handbook of Fluorescent Probes and Research Products”, 9th Ed., Molecular Probes, Inc., Eugene, OR.を参照のこと。蛍光標識因子の都合のよい特性としては、高モル吸収係数、高蛍光粒子収量、および光安定性が挙げられる。いくつかの実施形態において、発蛍光団での標識は、紫外線のスペクトル範囲(すなわち、400nmより低い)よりむしろ可視スペクトル範囲(すなわち、400〜750nmの間)において吸収波長および発光波長を示す。
検出可能な部分は、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)におけるような1個より多い化学的実体を含み得る。共鳴移動は、発光強度の全体的な増強を生じる。例えば、Ju et. al., (1995), Proc. Nat’l Acad. Sci. (USA), 92:4347(この内容全体は、本明細書に参考として援用される)を参照のこと。共鳴エネルギー移動を達成するために、第1の蛍光分子(「ドナー」蛍光)は、光を吸収し、それを、励起された電子の共鳴を通じて、第2の蛍光分子(「アクセプター」蛍光)へと移動させる。あるアプローチにおいて、上記ドナー色素およびアクセプター色素の両方は、一緒に連結され得、オリゴプライマーへと結合され得る。ドナー色素およびアクセプター色素を核酸に連結する方法は、例えば、米国特許第5,945,526号(Leeら)(その内容全体が本明細書に参考として援用される)において以前に記載されている。使用され得る色素のドナー/アクセプター対としては、例えば、フルオレセイン/テトラメチルローダミン、IAEDANS/フルオレセイン、EDANS/DABCYL、フルオレセイン/フルオレセイン、BODIPY FL/BODIPY FL、およびフルオレセイン/QSY 7色素が挙げられる。例えば、米国特許第5,945,526号(Leeら)を参照のこと。これら色素の多くはまた、市販されている(例えば、Molecular Probes Inc.(Eugene,OR)から)。適切なドナー発蛍光団としては、6−カルボキシフルオレセイン(FAM)、テトラクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(TET)、2’−クロロ−7’−フェニル−1,4−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(VIC)などが挙げられる。
(酵素)
特定の実施形態において、検出可能な部分は、酵素である。適切な酵素の例としては、ELISAにおいて使用されるもの(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼなど)が挙げられるが、これらに限定されない。他の例としては、βグルクロニダーゼ、β−D−グルコシダーゼ、ウレアーゼ、グルコースオキシダーゼなどが挙げられる。酵素は、リンカー基(例えば、カルボジイミド、ジイソシアネート、グルタルアルデヒドなど)を使用して、分子に結合体化され得る。
特定の実施形態において、検出可能な部分は、酵素である。適切な酵素の例としては、ELISAにおいて使用されるもの(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼなど)が挙げられるが、これらに限定されない。他の例としては、βグルクロニダーゼ、β−D−グルコシダーゼ、ウレアーゼ、グルコースオキシダーゼなどが挙げられる。酵素は、リンカー基(例えば、カルボジイミド、ジイソシアネート、グルタルアルデヒドなど)を使用して、分子に結合体化され得る。
(放射活性同位体)
特定の実施形態において、検出可能な部分は、放射活性同位体である。例えば、分子は、同位体標識され得る(すなわち、天然において通常見いだされる原子質量もしくは質量数とは異なる原子質量もしくは質量数を有する原子によって置換された1個以上の原子を含み得る)か、または同位体は、上記分子へ結合され得る。分子に組み込まれ得る同位体の非限定的な例としては、水素、炭素、フッ素、リン、銅、ガリウム、イットリウム、テクネチウム、インジウム、ヨウ素、レニウム、タリウム、ビスマス、アスタチン、サマリウム、およびルテチウムの同位体(すなわち、3H、13C、14C、18F、19F、32P、35S、64Cu、67Cu、67Ga、90Y、99mTc、111In、125I、123I、129I、131I、135I、186Re、187Re、201Tl、212Bi、213Bi、211At、153Sm、177Lu)が挙げられる。
特定の実施形態において、検出可能な部分は、放射活性同位体である。例えば、分子は、同位体標識され得る(すなわち、天然において通常見いだされる原子質量もしくは質量数とは異なる原子質量もしくは質量数を有する原子によって置換された1個以上の原子を含み得る)か、または同位体は、上記分子へ結合され得る。分子に組み込まれ得る同位体の非限定的な例としては、水素、炭素、フッ素、リン、銅、ガリウム、イットリウム、テクネチウム、インジウム、ヨウ素、レニウム、タリウム、ビスマス、アスタチン、サマリウム、およびルテチウムの同位体(すなわち、3H、13C、14C、18F、19F、32P、35S、64Cu、67Cu、67Ga、90Y、99mTc、111In、125I、123I、129I、131I、135I、186Re、187Re、201Tl、212Bi、213Bi、211At、153Sm、177Lu)が挙げられる。
いくつかの実施形態において、シグナル増幅は、上記検出可能な部分として標識されたデンドリマーを使用して達成される(例えば、Physiol Genomics, 3:93−99, 2000を参照のこと(その内容全体が、それらの全体において本明細書に参考として援用される))。蛍光標識されたデンドリマーは、Genisphere(Montvale,N.J.)から入手可能である。これらは、当該分野で公知の方法によって上記オリゴヌクレオチドプライマーに化学的に結合体化され得る。
(相対存在量の決定)
種々の方法は、胎児もしくは母親の領域の相対存在量を決定するために使用され得る。本明細書で使用される場合、用語「相対存在量」とは、参照量と比較して、目的のゲノム領域の量に言及する。相対存在量は、とりわけ、比、パーセンテージ、倍数変化、正規化された量として決定され得る。
種々の方法は、胎児もしくは母親の領域の相対存在量を決定するために使用され得る。本明細書で使用される場合、用語「相対存在量」とは、参照量と比較して、目的のゲノム領域の量に言及する。相対存在量は、とりわけ、比、パーセンテージ、倍数変化、正規化された量として決定され得る。
代表的には、相対存在量を決定するために、胎児もしくは母親の目的のゲノム領域の量は、本明細書で記載されるものを含む種々の方法(例えば、単一分子配列決定、デジタルPCR、ブリッジPCR、エマルジョンPCR、ナノストリング技術もしくはaCGH)によって、最初に測定もしくは定量される。次いで、この量は、参照量と比較される。参照量は、核酸の総量、関連する母体サンプル(例えば、母体血液)中の胎児核酸もしくは母親の核酸の総量を示す量であり得る。この場合、胎児もしくは母親の領域の相対存在量は、代表的には、DNAの関連する総量のパーセンテージとして決定される。
いくつかの実施形態において、胎児ゲノム領域および上記対応する母親のゲノム領域の量は、定量される。上記胎児ゲノム領域の相対存在量は、上記胎児ゲノム領域の量と、上記対応する母親の領域の量とを比較することによって決定され得る。上記相対存在量は、上記胎児ゲノム領域が差次的に提示されるか否かを決定するために、所定の閾値と比較され得る。代表的には、この場合、所定の閾値は、関連する母体サンプル中の胎児核酸と母親の核酸との間の平均比を示す。胎児ゲノム領域は、上記相対存在量が統計的信頼性をもって所定の閾値を上回る場合に、過剰提示されると同定される。
いくつかの実施形態において、上記母親のゲノム領域の相対存在量は、上記母親のゲノム領域の量と、上記対応する胎児ゲノム領域の量とを比較することによって決定され得る。上記相対存在量は、上記母親のゲノム領域が差次的に提示されるか否かを決定するために、所定の閾値と比較され得る。代表的には、この場合、所定の閾値は、関連する母体サンプル中の母親の核酸と胎児核酸との間の平均比を示す。母親のゲノム領域は、上記相対存在量が統計的信頼性をもって所定の閾値を下回る場合に、過小提示されると同定される。
いくつかの実施形態において、相対存在量は、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の上記定量された量と、関連する母体サンプル中の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の平均的な提示の指標となる参照量とをそれぞれ比較することによって、決定され得る。このような平均的な提示は、上記母体サンプルにおいて過剰提示も過小提示もされないことが既知のコントロール領域の量を、上記目的の領域と同時に行われる同じアッセイを使用して定量することによって、決定され得る。いくつかの実施形態において、複数のコントロール領域は、定量され得、平均的な提示の指標となる参照量を得るために平均され得る。適切な参照量はまた、歴史的参照(すなわち、以前に行われたアッセイからの量もしくは結果、または予め既知である量もしくは結果)であり得る。この場合、上記定量された量が、上記参照量とは統計的に異なる場合(例えば、より多いもしくはより少ない)、上記目的の胎児もしくは母親の領域は、差次的に提示される(例えば、過剰提示されるもしくは過小提示される)と同定される。
いくつかの実施形態において、相対存在量は、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の上記定量された量と、関連する母体サンプル中の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の過剰提示の指標となる参照量とを比較することによって決定され得る。このような参照は、上記母体サンプルにおいて過剰提示されることが既知のコントロール領域の量を、上記目的の領域と同時に行われる同じアッセイを使用して定量することによって決定され得る。いくつかの実施形態において、複数の過剰提示されるコントロール領域は、定量され得、過剰提示の指標となる参照量を得るために平均され得る。適切な参照量はまた、歴史的参照(すなわち、以前に行われたアッセイからの量もしくは結果、または予め既知である量もしくは結果)であり得る。この場合、上記定量された量が、統計的信頼性をもって上記参照量と実質的に同じもしくは上記参照量より多い場合、上記目的の胎児もしくは母親の領域は、過剰提示されると同定される。
いくつかの実施形態において、相対存在量は、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の上記定量された量と、関連する母体サンプル中の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の過小提示の指標となる参照量とを比較することによって決定され得る。このような参照は、上記母体サンプルにおいて過小提示されることが公知のコントロール領域の量を、上記目的の領域と同時に行われる同じアッセイを使用して定量することによって決定され得る。いくつかの実施形態において、複数の過小提示されるコントロール領域は、定量され得、過小提示の指標となる参照量を得るために平均され得る。適切な参照量はまた、歴史的参照(すなわち、以前に行われたアッセイからの量もしくは結果、または予め既知である量もしくは結果)であり得る。この場合、上記定量された量が、統計的信頼性をもって上記参照量と実質的に同じもしくは上記参照量より少ない場合、上記目的の胎児もしくは母親の領域は、過小提示されると同定される。
いくつかの実施形態において、あらゆる個々の多型ゲノム領域もしくは遺伝子座の相対存在量は、決定され、連続体モデル(例えば、直線もしくは曲線)が示され得る。上記連続体は、それぞれ、胎児核酸もしくは母親の核酸の平均的な提示の指標となるベースラインと比較され得、統計的信頼性をもって上記ベースラインから外れる任意のゲノム領域もしくは遺伝子座は、差次的に提示される(例えば、過剰提示されるもしくは過小提示される)と同定され得る。いくつかの実施形態において、母体循環(例えば、母体血液)における上記胎児核酸の平均的な提示の指標となる参照量は、約3%、5%、10%、15%、20%、もしくは25%であり得る。いくつかの実施形態において、母体循環(例えば、母体血液)における上記母親の核酸の平均的な提示の指標となる参照量は、約97%、95%、90%、85%、80%、もしくは75%であり得る。
ゲノム領域が、参照量と比較して、過剰提示されるもしくは過小提示されると同定されるいくつかの実施形態において、上記ゲノム領域の「過剰提示係数」もしくは「過小提示係数」が決定される。例えば、胎児ゲノム領域が、母体サンプル中の胎児核酸の平均的な提示(例えば、5%)を示す参照量と比較して、過剰提示される(例えば、10%)と決定される場合、その胎児ゲノム領域の観察される量が、上記参照量の観察される量を超える因子は、「過剰提示係数」として計算される。この場合、上記過剰提示係数は、2である。
代表的には、統計的検定は、以下で記載されるように、もしくは当該分野で公知の他の方法に従って適用されて、量的な差異もしくは類似性が、統計的に有意である場合を決定する。
(統計分析)
代表的には、データは、2つの値が同じかもしくは異なるか(例えば、ゲノム領域の量が、参照量と同じであるかもしくは異なるか)を決定するために統計分析される。種々の統計的検定および統計的有意性の尺度は、当該分野で確立されており、本発明に従って使用され得る。等しく分布し、そして/または等しく分布すると想定されるデータを分析するための一般に使用される統計的検定(例えば、パラメトリック検定)の非限定的例としては、スチューデントt検定(1標本t検定、2標本t検定およびマッチドペアt検定)および分散分析(ANOVA;1元配置および2元配置もしくは反復測定(例えば、N元配置ANOVA)を含む)が挙げられる。
代表的には、データは、2つの値が同じかもしくは異なるか(例えば、ゲノム領域の量が、参照量と同じであるかもしくは異なるか)を決定するために統計分析される。種々の統計的検定および統計的有意性の尺度は、当該分野で確立されており、本発明に従って使用され得る。等しく分布し、そして/または等しく分布すると想定されるデータを分析するための一般に使用される統計的検定(例えば、パラメトリック検定)の非限定的例としては、スチューデントt検定(1標本t検定、2標本t検定およびマッチドペアt検定)および分散分析(ANOVA;1元配置および2元配置もしくは反復測定(例えば、N元配置ANOVA)を含む)が挙げられる。
一様に分布していないデータを分析するための一般に使用される統計的検定の非限定的例としては、ウィルコクソン ランク−サム検定およびマンホイットニーU検定が挙げられる。
ストリンジェンシー(例えば、以下に説明されるように、p値および/もしくはq値のカットオフ値を介して)は、標準に従って設定されてもよく、そして/または所定のデータセットに関して経験的に設定されてもよい。使用するべき統計的検定の選択は、1種以上の因子に依存し得る。これら因子としては、上記データの分布、行われる比較のタイプ(例えば、参照値に対する実験データ 対 互いに対する2セットの実験データ)およびサンプル間の関係(例えば、マッチドペア(例えば、実験サンプルと適合させたコントロール) 対 関係性なし)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、1つより多くの統計的検定が、例えば、確認目的で使用される。
いくつかの実施形態において、小さなサンプルサイズに適した統計的検定が、使用される。
いくつかの実施形態において、複数の(例えば、2つより多くの)群の間の関係の分析が使用される。例えば、N元配置ANOVA検定(反復測定ANOVA検定としても公知)は、スチューデントt検定を2つより多くの群に一般化する。N元配置ANOVA検定は、複数の群の間のより効率的な比較のために、本発明に従って使用され得る。
いくつかの実施形態において、多重検定補正は、複数の統計的検定から得られたp値を調節して、複数の検定から生じ得る誤差(例えば、偽陽性もしくは顕著な結果の増大した数)を補正するために適用される。多重検定補正は、代表的には、反復した統計的検定からの確率を複数回再計算することを包含した。いくつかの実施形態において、ボンフェローニ補正が使用される。複数の検定補正法が、当該分野で公知である。このような方法の総説については、例えば、Noble, (2009), Nature Biotechnology, 27:1135−1137(この内容全体は、本明細書に参考として援用される)を参照のこと。
いくつかの実施形態において、2つのカテゴリー変数の間の関係の分析を包含する統計的検定が使用される。
例えば、フィッシャーの正確確率検定は、帰無仮説からの偏差の有意性を正確に計算するために使用され得る;フィッシャーの正確確率検定は、上記サンプルサイズが小さい状況において使用され得る。例えば、Weisstein, Eric W., “Fisher’s Exact Test.” From Math World−−A Wolfram Web Resource.(Wolfram.comウェブサイトにおいて入手可能)(その内容全体は、本明細書に参考として援用される)を参照のこと。
統計的有意性の2つのインジケーターは、代表的には、データを表化するために使用される。P値は、上記帰無仮説が真でない場合に観察された値を得る確率を示す。例えば、上記帰無仮説は、所定の胎児ゲノム領域が平均的な提示を有することであり得る。より低いp値は、統計的有意性を示す;すなわち、上記帰無仮説が真でないという増大した可能性は棄却されるべきである。Q値は、偽発見率(すなわち、特定の検定が有意であるとみなされる場合に起こる偽陽性の割合の尺度)を示す。p値のように、より低いq値は、より大きな有意性を示す。いくつかの実施形態において、p値カットオフが使用される。いくつかの実施形態において、q値カットオフが使用される。いくつかの実施形態において、p値およびq値の両方のカットオフが使用される。いくつかの実施形態において、p値カットオフp<0.05が使用される。いくつかの実施形態において、よりストリンジェントなp値カットオフ(例えば、p<0.01、p<0.005、p<0.001など)が使用される。いくつかの実施形態において、q<0.2のq値が使用される。いくつかの実施形態において、よりストリンジェントなq値カットオフ(例えば、q<0.1、p<0.05、p<0.01など)が使用される。p値およびq値のカットオフの任意の組み合わせは、両方のカットオフが使用される実施形態において使用され得る。例えば、p<0.05は、q<0.2と合わされる。
いくつかの実施形態において、定量されたデータは、統計分析の前に最初に正規化される。代表的には、正規化は、反復して測定される得データにおける統計誤差を分離するプロセスである。正規化は、is ときおり、特性に基づく。分位正規化(Quantile normalization)は、例えば、尺度の大きさ(分位)に基づく正規化である。いくつかの実施形態において、正規化は、上記データに対するその変数の効果を否定し、従って、データセットの根底にある特徴が比較されるようにするために、共通の変数によるデータの複数のセットの分割に言及する:このことは、異なるスケール上のデータを共通するスケールにもってくることによって、それらが比較されることを可能にする。例えば、母体サンプルにおける胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の定量された量は、上記サンプル中のゲノムDNAの総量に対して正規化されて、出発物質における量のバリエーションの効果を否定し得る。
(確認および臨床適用)
いくつかの実施形態において、差次的に提示される胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域は、異なる生物学的固体にわたって比較され得る。一貫して過剰提示もしくは過小提示される領域が同定され、確認される。確認は、同じ技術の反復によって行われてもよいし、そして/またはさらなる技術によって行われてもよい。例えば、単一分子配列決定結果は、例えば、デジタルPCRによってもしくは核酸の再配列決定によって確認され得る。再配列決定は、同じ方法によって、および/もしくは他の方法(例えば、サンガー配列決定)によって達成され得る。各確認された差次的に提示さらえる領域の過剰提示係数もしくは過小提示係数は、計算され得る。
いくつかの実施形態において、差次的に提示される胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域は、異なる生物学的固体にわたって比較され得る。一貫して過剰提示もしくは過小提示される領域が同定され、確認される。確認は、同じ技術の反復によって行われてもよいし、そして/またはさらなる技術によって行われてもよい。例えば、単一分子配列決定結果は、例えば、デジタルPCRによってもしくは核酸の再配列決定によって確認され得る。再配列決定は、同じ方法によって、および/もしくは他の方法(例えば、サンガー配列決定)によって達成され得る。各確認された差次的に提示さらえる領域の過剰提示係数もしくは過小提示係数は、計算され得る。
確認された、過剰提示もしくは過小提示される胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域は、それらの染色体位置、および関連した遺伝的疾患、障害もしくは状態に基づいて、臨床適用のために同定され得る。いくつかの実施形態において、過剰提示もしくは過小提示の係数および/または上記差次的に提示される領域のDNA配列もまた、提供される。いくつかの実施形態において、本発明は、確認された差次的に提示される胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域の過剰提示もしくは過小提示の係数および/またはDNA配列に対して、染色体位置、関連する遺伝的疾患、障害もしくは状態に関連する情報とともに記録されたコンピューター可読媒体を提供する。
確認された差次的に提示される胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域は、任意のゲノム異常、ならびに上記差次的に提示される領域のうちのいずれかと関連する関連する遺伝的疾患、障害および状態の非侵襲性出生前診断を開発もしくは改善するために使用され得る。本明細書で使用される場合、遺伝的異常としては、核酸塩基置換、増幅、欠失、重複、転座、コピー数バリエーション、異数性(例えば、倍数体、トリソミーなど)およびモザイクが挙げられ得るが、これらに限定されない。例えば、母体循環において相対的に過剰提示される胎児ゲノム領域の特徴付けは、本明細書で記載される種々のゲノム異常性のより強い分析を、従って、関連する遺伝的疾患、障害もしくは状態のより正確な出生前診断を提供し得る。いくつかの実施形態において、母体循環において相対的に過剰提示される胎児ゲノム領域の特徴付けは、胎児DNAの単純化された、最小限しか伴わないか、もしくは全く富化も精製もなしの非侵襲性の診断アッセイを開発するために使用され得る。いくつかの実施形態において、母体循環において相対的に過剰提示される胎児ゲノム領域の特徴付けは、妊娠初期(例えば、妊娠4〜13週の間、4〜9週、もしくは4〜6週)の間に胎児の異常性を検出するために使用され得る。いくつかの実施形態において、母体循環における第13染色体、第14染色体、第15染色体、第16染色体、第18染色体、第21染色体、第22染色体、X染色体、またはこれらの任意の組み合わせで相対的に過剰提示される胎児ゲノム領域の特徴付けは、染色体異常性を検出するために使用され得る。上記異常性としては、構造異常、異数性(例えば、倍数体、トリソミーなど)、モザイク、変異、および関連する遺伝的疾患、障害および状態(ターナー症候群、ダウン症候群(21番トリソミー)、エドワーズ症候群(18番トリソミー)、パトー症候群(13番トリソミー)、14番トリソミー、15番トリソミー、16番トリソミー、22番トリソミー、3倍体、4倍体、および性染色体異常(XO、XXY、XYY、およびXXXが挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。
(例示)
(実施例1.母体血液における胎児DNAの過剰提示される領域を同定するための単一分子配列決定)
ハイスループット単一分子配列決定を、平均100×異常のゲノム適用範囲を有する複数の個体の母体血漿に由来する無細胞DNAに対して行う。
(実施例1.母体血液における胎児DNAの過剰提示される領域を同定するための単一分子配列決定)
ハイスループット単一分子配列決定を、平均100×異常のゲノム適用範囲を有する複数の個体の母体血漿に由来する無細胞DNAに対して行う。
母体サンプルに由来する核酸を、フラグメント化し、一本鎖へと変性する。ポリAテイルを各分子に付加する。次いで、単一の核酸分子を、フローセル内部の表面に捕捉し、各単一分子を、異なる位置に捕捉する。
配列決定反応を、増幅せずに、テンプレートとして各分子を使用して行う。蛍光標識したヌクレオチド(dCTP、dGTP、dATP、もしくはdTTP)を、一度に添加し、DNAポリメラーゼによって増殖している相補的な鎖へと組み込む。組み込まれなかったヌクレオチドを洗い流す。レーザーを使用して、組み込んだ標識ヌクレオチド上の発蛍光団を励起する。得られた発光シグナル、および上記シグナルの位置を、検出し、1つ以上の画像に記録する。次いで、組み込まれたヌクレオチドの蛍光標識を、上記組み込まれたヌクレオチドの後ろを切断する非常に効率的な切断プロセスによって除去し、次いで、別のヌクレオチドを添加して、上記サイクルを継続する。従って、ヌクレオチド組み込みを、各単一分子に対して追跡して、各個々のDNA分子の正確な配列を決定する。
胎児DNA画分は5%(平均して)であり、配列読み取りのうちの95%は、母親の核酸に由来すると予測され、配列読み取りのうちの5%は、胎児核酸に由来すると予測される。胎児核酸もしくは母親の核酸からの配列読み取りカウントの統計分析を行って、無細胞胎児DNAにおいて過剰提示される領域を同定する。
例えば、過剰提示される遺伝子座は、その遺伝子座のゲノム位置にマッピングしている100個の総読み取りのうち、20個の胎児配列読み取りおよび80個の母親の配列読み取りを有し得る。フィッシャーの正確確率検定を使用して、所定の平均胎児画分の予測されるカウントと比較して、観察されたカウントのp値に基づいてこのような領域を同定する。複数の検定補正を適用して、このアプローチの特異性を増大する。次いで、胎児DNA過剰提示の領域を、異なる生物学的個体にわたって比較し、最も一貫して過剰提示される遺伝子座を、デジタルPCRアッセイにおけるもしくは他の手段による確認のために選択する。
(実施例2.多型胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するためのデジタルPCR)
デジタルPCRを使用して、多型胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量化する。最小限に希釈した母体サンプルの核酸をフラグメント化し、一本鎖へと変性し、次いで、これを、増幅して、1個のテンプレートから専ら得られるアンプリコンを生成すると、異なる発蛍光団で検出されて、異なる多型領域(例えば、胎児 対 母親の領域)を区別および計数し得る。このプロセスにおいて、母体サンプルから調製されたDNAを、384ウェルマルチウェルプレート上で最初に希釈し、濃度を、平均して2個のウェルあたり約1個のテンプレートを得るように調節する。
デジタルPCRを使用して、多型胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量化する。最小限に希釈した母体サンプルの核酸をフラグメント化し、一本鎖へと変性し、次いで、これを、増幅して、1個のテンプレートから専ら得られるアンプリコンを生成すると、異なる発蛍光団で検出されて、異なる多型領域(例えば、胎児 対 母親の領域)を区別および計数し得る。このプロセスにおいて、母体サンプルから調製されたDNAを、384ウェルマルチウェルプレート上で最初に希釈し、濃度を、平均して2個のウェルあたり約1個のテンプレートを得るように調節する。
1対のPCRプライマーおよび1対の分子ビーコンを、各SNPのために設計する(上記分子ビーコンは、それらの5’末端および3’末端に、それぞれ、蛍光色素とクエンチャーを有する)。両方のビーコンは、SNPに対応するヌクレオチドおよび蛍光標識(例えば、緑色もしくは赤色)を除いて、同一である。それらの相補的ヌクレオチド配列へのハイブリダイゼーションの際に、上記クエンチャーは上記発蛍光団から距離が離れ、増大した蛍光を生じる。緑色もしくは赤色のいずれかの蛍光を有する2つの対立遺伝子特異的ビーコンの蛍光強度の比を計算して、各個々のウェルにおける対立遺伝子タイプを決定する。数百もしくは数千ものウェルをカウントするので、母親および胎児(もしくは父親の)対立遺伝子の相対存在量が決定され得る。統計分析を、実施例1に記載されるように行う。
(実施例3.胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するためのブリッジPCR)
フローセルにおいてブリッジPCRを行って、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量する。DNAサンプルを無作為にフラグメント化し、次いで、ユニバーサルアダプター配列へと連結する。上記フローセル表面を、上記ユニバーサルアダプター配列に対応する一本鎖オリゴヌクレオチドで被覆する。次いで、ユニバーサル末端を有するフラグメントを、上記フローセルの表面に結合した一本鎖のアダプター連結したフラグメントがポリメラーゼベースの伸長のための反応に曝される場合、1対の増幅プライマーとの単一の反応において増幅させる。刺激は、連結したフラグメントの遊離/遠位末端を、上記表面上の相補的オリゴに「ブリッジ」するにつれて起こり、上記DNAサンプルの多くのコピーを生じる。合成による配列決定を使用して、上記DNAサンプルを配列決定する。具体的には、数百万のクラスタを含むフローセルの表面を、例えば、Illumina’s Solexa Sequencing Technologyを使用して、伸長および画像化の自動化サイクルを伴う配列決定に供する。配列決定の各サイクルは、単一の蛍光ヌクレオチドを組み込む工程、続いて、表面全体の高分離能画像化を包含する。バックグラウンドを上回る任意のシグナルは、クラスタ(もしくはポロニー)の物理的位置を同定し、上記蛍光発光は、4種の塩基のうちのどれがその位置において組み込まれたかを同定する。このサイクルは、一度に1塩基で反復され、特定のクラスタにおいて単一の塩基伸長を各々表す一連の画像を生成する。塩基合図を、経時的に発光色を同定するアルゴリズムで得る。従って、特定の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に起因する個々の配列読み取りカウントを得る。統計分析を、実施例1に記載されるように行う。
フローセルにおいてブリッジPCRを行って、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量する。DNAサンプルを無作為にフラグメント化し、次いで、ユニバーサルアダプター配列へと連結する。上記フローセル表面を、上記ユニバーサルアダプター配列に対応する一本鎖オリゴヌクレオチドで被覆する。次いで、ユニバーサル末端を有するフラグメントを、上記フローセルの表面に結合した一本鎖のアダプター連結したフラグメントがポリメラーゼベースの伸長のための反応に曝される場合、1対の増幅プライマーとの単一の反応において増幅させる。刺激は、連結したフラグメントの遊離/遠位末端を、上記表面上の相補的オリゴに「ブリッジ」するにつれて起こり、上記DNAサンプルの多くのコピーを生じる。合成による配列決定を使用して、上記DNAサンプルを配列決定する。具体的には、数百万のクラスタを含むフローセルの表面を、例えば、Illumina’s Solexa Sequencing Technologyを使用して、伸長および画像化の自動化サイクルを伴う配列決定に供する。配列決定の各サイクルは、単一の蛍光ヌクレオチドを組み込む工程、続いて、表面全体の高分離能画像化を包含する。バックグラウンドを上回る任意のシグナルは、クラスタ(もしくはポロニー)の物理的位置を同定し、上記蛍光発光は、4種の塩基のうちのどれがその位置において組み込まれたかを同定する。このサイクルは、一度に1塩基で反復され、特定のクラスタにおいて単一の塩基伸長を各々表す一連の画像を生成する。塩基合図を、経時的に発光色を同定するアルゴリズムで得る。従って、特定の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に起因する個々の配列読み取りカウントを得る。統計分析を、実施例1に記載されるように行う。
(実施例4.胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するためのエマルジョンPCR)
エマルジョンPCRを使用して、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量する。小さいビーズを、クローン的に増幅したDNAとともに生成し、ここで各ビーズは、PCRによって単一分子テンプレートから生成した1つのタイプのアンプリコンを含む。捕捉オリゴヌクレオチドで被覆したビーズを、相補的アダプターもしくはタグ配列を有するヌクレオチドと混合する。PCRに必要な成分とプライマー結合ビーズおよびテンプレートDNAのすべてを含む水性ミックスを、油/界面活性剤ミックスと一緒に撹拌して、マイクロエマルジョンを作り出す。上記水性区画は、平均<1テンプレート分子および<1ビーズを含む。上記マイクロエマルジョンを、従来のPCRにおけるように温度サイクルする。DNAテンプレートおよびビーズが単一の水性区画の中に一緒に存在する場合、上記ビーズに結合したオリゴヌクレオチドは、増幅のためのプライマーとして作用する。
エマルジョンPCRを使用して、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量する。小さいビーズを、クローン的に増幅したDNAとともに生成し、ここで各ビーズは、PCRによって単一分子テンプレートから生成した1つのタイプのアンプリコンを含む。捕捉オリゴヌクレオチドで被覆したビーズを、相補的アダプターもしくはタグ配列を有するヌクレオチドと混合する。PCRに必要な成分とプライマー結合ビーズおよびテンプレートDNAのすべてを含む水性ミックスを、油/界面活性剤ミックスと一緒に撹拌して、マイクロエマルジョンを作り出す。上記水性区画は、平均<1テンプレート分子および<1ビーズを含む。上記マイクロエマルジョンを、従来のPCRにおけるように温度サイクルする。DNAテンプレートおよびビーズが単一の水性区画の中に一緒に存在する場合、上記ビーズに結合したオリゴヌクレオチドは、増幅のためのプライマーとして作用する。
種々の材料で作製され(例えば、磁性ビーズ、プラスチックビーズ、金粒子、セルロース粒子、ポリスチレン粒子など)かつ種々のサイズのビーズを、エマルジョンPCRのために使用する。適切なビーズは、わずか(例えば、1〜2)から数百(例えば、200〜1000)μm直径のサイズ範囲にある微粒子であり得る。いくつかの実施形態において、市販の制御された孔のガラス(CPG)もしくはポリスチレン支持体を、本発明における固相支持体として使用する。このような支持体は、塩基不安定性のリンカーおよび結合した最初のヌクレオチドとともに利用可能である(例えば、Applied Biosystems(Foster City,Calif.))。
クローン増幅された核酸を含むビーズを、当該分野で公知のようにパイロシーケンシングによって特徴付ける。従って、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域に起因する配列読み取りカウントが得られる。適切な配列決定機としては、454 Life Sciences’s Genome Sequencer FLXが挙げられる。
統計分析を、実施例1に記載されるように行う。
(実施例5.胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するための、バーコード付与されたプローブとの単一分子ハイブリダイゼーション)
当該分野で公知のように、バーコード付与されたプローブとの単一分子ハイブリダイゼーションを使用して、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量する。よって、分子バーコードおよび単一分子画像化は、増幅なしの単一反応において特定の核酸標的を検出および計数するために有用である。各色のコードされたバーコードを、目的のゲノム領域に対応する単一の標的特異的プローブに結合する。2種のプローブ(すなわち、いわゆる「レポーター」および「捕捉」プローブ)を使用して、各個々の標的核酸をハイブリダイズする。上記レポータープローブは、上記シグナルを有し、上記捕捉プローブは、上記複合体がデータ収集のために固定化されることを可能にする。ハイブリダイゼーション後に、過剰なプローブを除去し、上記固定化したプローブ/標的複合体を、データ収集のために、nCounter(登録商標) Analysis Systemデジタル分析器(Nanostring Technologies,Seattle WA)によって分析する。色コードをカウントし、各標的分子(例えば、目的の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域)に関して表にまとめる。
当該分野で公知のように、バーコード付与されたプローブとの単一分子ハイブリダイゼーションを使用して、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量する。よって、分子バーコードおよび単一分子画像化は、増幅なしの単一反応において特定の核酸標的を検出および計数するために有用である。各色のコードされたバーコードを、目的のゲノム領域に対応する単一の標的特異的プローブに結合する。2種のプローブ(すなわち、いわゆる「レポーター」および「捕捉」プローブ)を使用して、各個々の標的核酸をハイブリダイズする。上記レポータープローブは、上記シグナルを有し、上記捕捉プローブは、上記複合体がデータ収集のために固定化されることを可能にする。ハイブリダイゼーション後に、過剰なプローブを除去し、上記固定化したプローブ/標的複合体を、データ収集のために、nCounter(登録商標) Analysis Systemデジタル分析器(Nanostring Technologies,Seattle WA)によって分析する。色コードをカウントし、各標的分子(例えば、目的の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域)に関して表にまとめる。
統計分析を、実施例1に記載されるように行う。
(実施例6.胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび/もしくは定量するための半導体配列決定)
半導体配列決定を、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用する。母体サンプル由来のサンプルDNAをフラグメント化し、約100bpを有する一本鎖へと変性させる。二方向性の隣接するアダプターを組み込むライブラリーを構築し、上記アダプターは、上記アダプター配列を有する設計されたPCRプライマーによって組み込まれる。上記ライブラリーフラグメントを、エマルジョンPCRを使用してクローン的に増幅して、テンプレートDNAで被覆した粒子を形成する。上記粒子を、電荷センサを組み込む大規模並行アレイ上に沈積させて、DNA複製の間にプロトンのリアルタイム放出を検出する。上記大規模並行アレイを、上記デオキシヌクレオチドトリホスフェート(dNTP)の各々と、続いて、DNAポリメラーゼの存在下で、DNA複製に適した条件下で逐次的に接触させる。増殖している二重鎖DNAへのdNTPの各組み込みは、プロトンの放出を生じ、電荷センサによって検出可能な電荷の変化を生じる。上記大規模並行アレイにおける各ウェルの電荷の変化と、特定のdNTPの存在との相関は、上記DNAサンプルの配列を提供する。
半導体配列決定を、胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を特徴付けおよび定量するために使用する。母体サンプル由来のサンプルDNAをフラグメント化し、約100bpを有する一本鎖へと変性させる。二方向性の隣接するアダプターを組み込むライブラリーを構築し、上記アダプターは、上記アダプター配列を有する設計されたPCRプライマーによって組み込まれる。上記ライブラリーフラグメントを、エマルジョンPCRを使用してクローン的に増幅して、テンプレートDNAで被覆した粒子を形成する。上記粒子を、電荷センサを組み込む大規模並行アレイ上に沈積させて、DNA複製の間にプロトンのリアルタイム放出を検出する。上記大規模並行アレイを、上記デオキシヌクレオチドトリホスフェート(dNTP)の各々と、続いて、DNAポリメラーゼの存在下で、DNA複製に適した条件下で逐次的に接触させる。増殖している二重鎖DNAへのdNTPの各組み込みは、プロトンの放出を生じ、電荷センサによって検出可能な電荷の変化を生じる。上記大規模並行アレイにおける各ウェルの電荷の変化と、特定のdNTPの存在との相関は、上記DNAサンプルの配列を提供する。
統計分析を、実施例1に記載されるように行う。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態は、本明細書を考慮するか、または本明細書で開示される発明を実施することから、当業者に明らかである。本明細書および実施例は、例示として考慮されるに過ぎず、本発明の真の範囲は、以下の特許請求の範囲によって示されると解釈される。
本発明の他の実施形態は、本明細書を考慮するか、または本明細書で開示される発明を実施することから、当業者に明らかである。本明細書および実施例は、例示として考慮されるに過ぎず、本発明の真の範囲は、以下の特許請求の範囲によって示されると解釈される。
(援用の表示)
本明細書において引用されるすべての刊行物および特許文献は、各個々の刊行物もしくは特許文献の内容が本明細書に組み込まれるのと同程度に、それらの全体において参考として援用される。
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Claims (61)
- 母体サンプルにおいて差次的に提示される胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を同定する方法であって、該方法は、
母体サンプルに存在する胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を定量する工程;
参照量と比較して、該胎児ゲノム領域もしくは該母親のゲノム領域の相対存在量を決定し、それによって、該胎児ゲノム領域もしくは該母親のゲノム領域が、該母体サンプルにおいて差次的に提示されているか否かを決定する工程;
を包含し、ここで該胎児ゲノム領域もしくは該母親のゲノム領域は、異数性領域に相当しない、方法。 - 前記参照量は、母体サンプル中の胎児核酸もしくは母親の核酸の平均的な提示の指標となる、請求項1に記載の方法。
- 前記相対存在量を決定する工程は、前記定量された量と前記参照量とを比較する工程を包含し、さらに前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域は、該定量された量が、統計的信頼性をもって該参照量とは異なる場合に、前記母体サンプルにおいて差次的に提示されると同定される、請求項2に記載の方法。
- 前記参照量は、母体サンプルにおける胎児核酸もしくは母親の核酸の過剰提示の指標となる、請求項1に記載の方法。
- 前記相対存在量を決定する工程は、前記定量された量と前記参照量とを比較する工程を包含し、さらに前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域は、該定量された量が、統計的信頼性をもって該参照量と実質的に同じであるかもしくはそれより多い場合に、前記母体サンプルにおいて過剰提示されると同定される、請求項4に記載の方法。
- 前記参照量は、母体サンプルにおける胎児核酸もしくは母親の核酸の過小提示の指標となる、請求項1に記載の方法。
- 前記相対存在量を決定する工程は、前記定量された量と前記参照量とを比較する工程を包含し、さらに前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域は、該定量された量が、統計的信頼性をもって該参照量と実質的に同じであるかもしくはそれより少ない場合に、前記母体サンプルにおいて過小提示されると同定される、請求項6に記載の方法。
- 前記方法は、胎児ゲノム領域を定量する、請求項1に記載の方法。
- 前記参照量は、前記母体サンプル中の胎児核酸の平均的な提示の指標となる、請求項8に記載の方法。
- 前記胎児核酸の平均的な提示は、約5%である、請求項9に記載の方法。
- 前記胎児ゲノム領域は、定量された前記量が前記参照量を上回る場合に、前記母体サンプルにおいて過剰提示されると同定される、請求項8に記載の方法。
- 前記方法は、母親のゲノム領域を定量する、請求項1に記載の方法。
- 前記参照量は、前記母体サンプルにおける母親の核酸の平均的な提示の指標となる、請求項12に記載の方法。
- 前記母親の核酸の平均的な提示は、約95%である、請求項13に記載の方法。
- 前記母親のゲノム領域は、定量された前記量が前記参照量未満である場合に、前記母体サンプルにおいて過小提示されると同定される、請求項12に記載の方法。
- 前記定量する工程は、胎児ゲノム領域および対応する母親のゲノム領域を定量する工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記決定する工程は、前記胎児ゲノム領域の定量された量と、前記対応する母親のゲノム領域の定量された量とを比較することによって、該胎児ゲノム領域の相対存在量を決定する工程を包含する、請求項16に記載の方法。
- 前記胎児ゲノム領域は、前記対応する母親のゲノム領域から区別して検出可能である、請求項1に記載の方法。
- 前記胎児ゲノム領域は、父親が寄与した配列を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記胎児ゲノム領域は、前記対応する母親のゲノム領域とは異なる配列を含む、請求項18に記載の方法。
- 前記胎児ゲノム領域は、前記対応する母親のゲノム領域とは異なる少なくとも1個の多型ヌクレオチドを含む、請求項20に記載の方法。
- 前記胎児ゲノム領域は、前記対応する母親のゲノム領域とは異なるメチル化パターンを含む、請求項18に記載の方法。
- 前記胎児ゲノム領域は、前記対応する母親のゲノム領域と比較して、コピー数バリエ−ション(CNV)を含む、請求項18に記載の方法。
- 前記方法は、複数の胎児ゲノム領域もしくは母親のゲノム領域を同時に定量する、請求項1に記載の方法。
- 前記方法は、前記母体サンプルから総DNAを最初に調製する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記方法は、前記母体サンプルから無細胞DNAを最初に調製する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記方法は、定量されるべき前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域を含む核酸フラグメントを最初に生成する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記母体サンプルは、細胞、組織、全血、血漿、血清、尿、糞便、唾液、臍帯血、絨毛膜絨毛サンプル、絨毛膜絨毛サンプル培養物、羊水、羊水培養物、経子宮頸管洗浄液、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記母体サンプルは、母体血液である、請求項28に記載の方法。
- 前記母体サンプルは、1個体から得られる、請求項1に記載の方法。
- 前記母体サンプルは、複数個体から得られる、請求項1に記載の方法。
- 前記定量する工程は、DNA配列決定工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記DNA配列決定工程は、ハイスループット単一分子配列決定工程を包含する、請求項32に記載の方法。
- 前記DNA配列決定工程は、不偏DNA配列決定工程を包含する、請求項32に記載の方法。
- 前記DNA配列決定工程は、100より大きいゲノム当量を網羅する、請求項32に記載の方法。
- 前記DNA配列決定工程は、前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域を、光学シグナルで標識する工程を包含する、請求項32に記載の方法。
- 前記光学シグナルは、蛍光シグナルおよび/もしくは発光シグナルから選択される、請求項36に記載の方法。
- 前記蛍光シグナルは、シアニン−3および/もしくはシアニン−5によって生成される、請求項37に記載の方法。
- 前記方法は、前記配列決定工程の前に、固体表面に前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域を含む核酸分子を捕捉する工程をさらに包含する、請求項32に記載の方法。
- 前記定量する工程は、前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域に起因する個々の配列読み取りカウントを得る工程を包含する、請求項32に記載の方法。
- 前記定量する工程は、前記胎児ゲノム領域に起因する個々の配列読み取りカウントと、対応する前記母親のゲノム領域に起因する個々の配列読み取りカウントとを比較する工程をさらに包含する、請求項40に記載の方法。
- 前記定量する工程は、デジタルPCRを行う工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記定量する工程は、ブリッジPCRを行う工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記定量する工程は、個々の核酸分子を、前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域に特異的に結合するナノレポーターで標識されたプローブを使用して、ハイブリダイズする工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記定量する工程は、アレイベースの比較ゲノムハイブリダイゼーション(aCGH)を行う工程を包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記aCGH工程は、前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域に特異的に結合するプローブを使用する、請求項45に記載の方法。
- 前記プローブは、光学シグナルで標識される、請求項46に記載の方法。
- 前記光学シグナルは、蛍光シグナルおよび/もしくは発光シグナルから選択される、請求項47に記載の方法。
- 前記aCGH工程は、前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域に起因するシグナルのレベルを決定する工程を包含する、請求項47に記載の方法。
- 前記統計的信頼性は、N元配置ANOVA、スチューデントt検定、もしくはフィッシャーの正確確率検定によって決定される、請求項1に記載の方法。
- 多重検定補正は、前記統計的信頼性に対して行われる、請求項1に記載の方法。
- 前記方法は、前記胎児ゲノム領域の過剰提示係数を決定する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記方法は、異なる個体にわたって、同定された差次的に提示された前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域を比較する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記方法は、同定された差次的に提示された前記胎児ゲノム領域もしくは前記母親のゲノム領域を、デジタルPCRもしくは再配列決定によって確認する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 非侵襲性診断方法であって、該方法は、請求項1に記載の方法を使用して同定された過剰提示された胎児ゲノム領域を特徴付ける工程を包含する、方法。
- 母体サンプルにおいて通常は過剰提示される胎児ゲノム領域を同定する方法であって、該方法は、
母体サンプル中の胎児ゲノム領域および対応する母親のゲノム領域を特徴付ける工程;
該対応する母親のゲノム領域と比較して、該胎児ゲノム領域の相対存在量を決定する工程;ならびに
決定された該相対存在量が、統計的信頼性をもって所定の閾値を上回る場合に、該胎児ゲノム領域を、該母体サンプルにおいて過剰提示されると同定する工程であって、ここで該胎児ゲノム領域は、異数性領域ではない、工程、
を包含する、方法。 - 母体サンプルにおいて通常は過小提示される母親のゲノム領域を同定する方法であって、該方法は、
母体サンプル中の母親のゲノム領域および対応する胎児ゲノム領域を特徴付ける工程;
該対応する胎児ゲノム領域と比較して、該母親のゲノム領域の相対存在量を決定する工程;ならびに
決定された該相対存在量が、統計的信頼性をもって所定の閾値を下回る場合に、該母親のゲノム領域を、該母体サンプルにおいて過小提示されると同定する工程であって、ここで該対応する胎児ゲノム領域は、異数性領域ではない、工程
を包含する、方法。 - 母体サンプルにおいて通常は過剰提示される胎児ゲノム領域を同定する方法であって、該方法は、
母体サンプル中の胎児ゲノム領域を特徴付ける工程;
参照と比較して、該胎児ゲノム領域の相対存在量を決定する工程;および
決定された該相対存在量が、統計的信頼性をもって所定の閾値を上回る場合に、該胎児ゲノム領域を、該母体サンプルにおいて過剰提示されると同定する工程であって、ここで該胎児ゲノム領域は、異数性領域ではない、工程
を包含する、方法。 - 前記参照は、母体サンプルにおける胎児核酸の平均的な提示の指標となる、請求項58に記載の方法。
- 母体サンプルにおいて通常は過小提示される母親のゲノム領域を同定する方法であって、該方法は、
母体サンプル中の母親のゲノム領域を特徴付ける工程;
参照と比較して、該母親のゲノム領域の相対存在量を決定する工程;および
決定された該相対存在量が、統計的信頼性をもって所定の閾値を下回る場合に、該母親のゲノム領域を、該母体サンプルにおいて過小提示されると同定する工程であって、ここで該母親のゲノム領域は、異数性領域に相当しない、工程、
を包含する、方法。 - 前記参照は、母体サンプルにおける母親の核酸の平均的な提示の指標となる、請求項60に記載の方法。
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